(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】粒子の単離のための方法およびマイクロ流体システム
(51)【国際特許分類】
G01N 15/1429 20240101AFI20240517BHJP
C12M 1/32 20060101ALI20240517BHJP
C12M 1/34 20060101ALI20240517BHJP
G01N 15/14 20240101ALI20240517BHJP
G01N 15/1409 20240101ALI20240517BHJP
G01N 37/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
G01N15/1429 200
C12M1/32
C12M1/34 D
G01N15/14 C
G01N15/1409 100
G01N37/00 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023572914
(86)(22)【出願日】2022-05-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-24
(86)【国際出願番号】 IB2022054960
(87)【国際公開番号】W WO2022249123
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】102021000013715
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516164519
【氏名又は名称】メナリーニ シリコン バイオシステムズ エッセ.ピー.アー.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャンニ・メドロ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリオ・シンニョリーニ
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA07
4B029BB11
4B029CC01
4B029FA04
4B029FA05
4B029HA05
(57)【要約】
粒子の操作のための方法およびマイクロ流体システム(1)であり;検出デバイス(7)は、第1の位置(IP)および第2の位置(IIP)において特定の粒子(5)のイメージを獲得し;派生イメージを取得するために、2つのイメージの間の差分が作製され、派生イメージでは、特定の粒子(5)の輪郭および形態学的な特質がより明らかであり;このように、粒子のタイプおよび位置は、より明確に、連続的に、かつ、時間を節約した様式で識別されることが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルの粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のためのマイクロ流体システムであって、前記マイクロ流体システム(1)は、少なくとも1つの入口部(2)と、移動アセンブリ(3)と、を含み、使用時には、前記サンプルは、前記少なくとも1つの入口部(2)を通して前記マイクロ流体システム(1)の中に挿入され;前記移動アセンブリ(3)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー(4)を含み、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側で少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されており;
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、複数のアクチュエーター)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)のイメージを獲得するように構成されている検出デバイス(7)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されている制御デバイス(8)と;を含み;
前記制御デバイス(8)は、また、前記検出デバイス(7)を制御するように構成されており、前記検出デバイス(7)が、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのパーツの内側の前記所与の経路(P)の第1の位置(IP)に配置されているときに、第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのパーツの第1のイメージを獲得するようになっており、また、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのエリアの内側の前記所与の経路(P)の第2の位置(IIP)に配置されているときに、前記第1の瞬間に後続する第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのエリアの第2のイメージを獲得するようになっており;
前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージに応じて、少なくとも1つの派生イメージを開発するように構成されている、マイクロ流体システム。
【請求項2】
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を決定論的な様式で移動させるように構成されており;とりわけ、前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記サンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されている、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項3】
前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて、前記派生イメージを開発するように構成されており;前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続しており前記第2の瞬間の前にある第3の瞬間における前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されており、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を前記第1の位置から(とりわけ、前記第2の位置へ)移動させるようになっており;とりわけ、前記派生イメージは、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の前記差分または減算である、請求項1または2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項4】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに基づいて前記特定の粒子(5)の前記第2の位置を推定するように構成されており;前記第2の位置は、前記第1の位置とは異なっている、請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項5】
前記移動アセンブリ(3)は、前記サンプルの第1の所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の前記粒子(とりわけ、前記少なくとも1つの特定の粒子を含む)の少なくとも一部を、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送するように構成されており;
とりわけ、前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されており、前記検出デバイス(7)によって獲得される前記データに応じて、より具体的には、前記派生イメージに応じて、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるようになっている、請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項6】
前記マイクロ流体システムは、供給源(17)を含み、前記供給源(17)は、少なくとも1つの所与の波長(とりわけ、可視範囲にある)を放出するように構成されており;前記検出デバイス(7)は、前記所与の波長(とりわけ、前記可視範囲にある)において前記第1のイメージおよび前記第2のイメージを獲得するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項7】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて、前記サンプルの少なくとも1つのさらなる粒子のための少なくとも1つのさらなる所与の経路(PP)を定義するように構成されており;前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に衝突しないように、前記さらなる粒子が前記さらなる所与の経路(PP)に沿って移動させられるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を動作させるように構成されており;とりわけ、前記第2の位置(IIP)が前記第1の位置(IP)と一致するときに、または、予期される位置と一致しないときに、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて前記第2の位置(IIP)を決定するように、かつ、前記さらなる所与の経路(PP)が前記第2の位置(IIP)を通過しないように前記さらなる所与の経路(PP)を定義するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項8】
前記制御デバイス(8)は、前記第1の位置(IP)と前記第2の位置(IIP)との間の距離、および、前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の時間差分に応じて、前記派生イメージに基づいて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の検出速度を推定するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項9】
前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続するそれぞれの補足的瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の複数の補足的イメージを前記検出デバイス(7)が獲得するように、前記検出デバイス(7)を制御するように構成されており;前記補足的瞬間は、互いに後続しており(とりわけ、所与の時間間隔によって間隔を離して配置されている);前記制御デバイス(8)は、前記補足的イメージに基づいて、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる時間を推定するように構成されている、請求項8に記載のマイクロ流体システム。
【請求項10】
前記制御デバイス(8)は、前記検出速度に応じて前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を動作させるように構成されている、請求項8または9に記載のマイクロ流体システム。
【請求項11】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項12】
前記制御デバイス(8)は、たとえば、参照イメージに基づいて、教師あり自動学習または教師なし自動学習を使用して、前記特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループを決定するように構成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項13】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに基づいて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のパラメーター(とりわけ、形態学的なパラメーター)を抽出するように構成されており、また、教師あり自動学習または教師なし自動学習を使用して、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されており;とりわけ、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて(より具体的には、前記派生イメージから取得される前記複数の粒子のそれぞれのパラメーターに基づいて)、複数の粒子のそれぞれの粒子(5)のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項14】
前記移動アセンブリ(3)は、進行波、熱流、電熱流によって発生させられる局所的な流体移動、電気流体力学的な力によって発生させられる局所的な流体移動、誘電泳動、光学的ピンセット、光電子的ピンセット、光誘起誘電泳動、音響泳動、磁気泳動、および、それらの組み合わせからなる群から選択される粒子を移動させる移動システムを含み;とりわけ、粒子を移動させるための前記移動システムは、誘電泳動、光学的ピンセット、磁気泳動、光誘起誘電泳動、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1から13のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項15】
前記移動アセンブリ(3)(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6))は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせるように構成されている、請求項1から14のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項16】
前記移動アセンブリ(3)は、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージが獲得される間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に力を働かせるように構成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム。
【請求項17】
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に力を働かせるように構成されており、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージが獲得される間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を浮遊状態に維持するようになっている、請求項16に記載のマイクロ流体システム。
【請求項18】
腫瘍細胞、白血球、間質細胞、精子、循環腫瘍細胞、循環骨髄性細胞、核、芽胞、胎児細胞、マイクロビーズ、リポソーム、エクソソーム、細胞外小胞、上皮細胞、赤芽球、栄養膜、赤血球、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される細胞を選択的な様式で収集するための、請求項1から17のいずれか一項に記載の、とりわけ、請求項11または12に記載のマイクロ流体システム(1)の使用。
【請求項19】
法医学のための、または、出生前診断のための、または、腫瘍学のための、請求項1から18のいずれか一項に記載のマイクロ流体システム(1)の使用(とりわけ、請求項18に記載の使用)。
【請求項20】
マイクロ流体システム(1)によるサンプルの操作(とりわけ、単離)および/または分析のための方法であって、前記マイクロ流体システム(1)は、少なくとも1つの入口部(2)と、移動アセンブリ(3)と、を含み、前記サンプルは、前記少なくとも1つの入口部(2)を通して前記マイクロ流体システム(1)の中に挿入され;前記移動アセンブリ(3)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー(4)を含み、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側で少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されており;
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、複数のアクチュエーター)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)のイメージを獲得するように構成されている検出デバイス(7)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されている制御デバイス(8)と;を含み;
前記方法は、
第1の検出ステップであって、前記第1の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのパーツの内側の前記所与の経路(P)のそれぞれの第1の位置(IP)に配置されているときに、第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのパーツの第1のイメージを獲得する、第1の検出ステップと;
第2の検出ステップであって、前記第2の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのエリアの内側の前記所与の経路(P)のそれぞれの第2の位置(IIP)に配置されているときに、前記第1の瞬間に後続する第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのエリアの第2のイメージを獲得する、第2の検出ステップと;
処理ステップであって、前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、少なくとも前記第1のイメージおよび前記第2のイメージに応じて少なくとも1つの派生イメージを開発する、処理ステップと;
を含む、方法。
【請求項21】
前記方法は、識別ステップを含み、前記識別ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに基づいて前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の前記第2の位置(IIP)を推定し;前記第2の位置(IIP)は、前記第1の位置(IP)とは異なっている、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子を決定論的な様式で移動させ;とりわけ、前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記サンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させる、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて前記派生イメージを開発し;
前記方法は、移動ステップをさらに含み、前記移動ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続して前記第2の瞬間の前にある第3の瞬間における前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を前記第1の位置(IP)から(とりわけ、前記第2の位置へ)前記所与の経路(P)に沿って移動させるようになっており;とりわけ、前記派生イメージは、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の前記差分および/または減算である、請求項20から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、前記サンプルの所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の前記粒子(とりわけ、前記少なくとも1つの特定の粒子を含む)の少なくとも一部を、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送することを提供し;
とりわけ、前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記検出デバイス(7)によって獲得される前記データに応じて、とりわけ、前記派生イメージに応じて、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるようになっている、請求項20から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の検出ステップの間に、および、前記第2の検出ステップの間に、前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのパーツおよび前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのエリアは、それぞれ、所与の波長(とりわけ、前記可視範囲にある)を有する放射線によって照射され;前記第1のイメージおよび前記第2のイメージは、前記所与の波長(とりわけ、前記可視範囲にある)において獲得される、請求項20から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記方法は、調節ステップを含み、前記調節ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて前記サンプルの少なくとも1つのさらなる特定の粒子のための少なくとも1つのさらなる所与の経路(PP)を定義し;前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に衝突しないように、前記さらなる特定の粒子を前記さらなる所与の経路(PP)に沿って移動させ(とりわけ、前記制御デバイスは、前記さらなる特定の粒子が移動させられるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター、より具体的には、前記複数のアクチュエーターを動作させる);とりわけ、前記第2の位置(IIP)が前記第1の位置(IP)と一致するときに、または、予期される位置と一致しないときに、前記制御デバイス(8)(とりわけ、そのプロセスユニット)は、前記派生イメージに応じて前記第2の位置(IIP)を決定し、前記さらなる所与の経路(PP)が前記第2の位置(IIP)を通過しないように前記さらなる所与の経路(PP)を定義する、請求項20から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は、速度推定ステップを含み、前記速度推定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の位置(IP)と前記第2の位置(IIP)との間の距離に応じて、および、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる時間に基づいて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の検出速度を推定し;とりわけ、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる前記時間は、前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の差分であり;とりわけ、前記検出速度は、前記派生イメージに基づいておよび前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の時間に基づいて取得される、前記第1の位置(IP)と前記第2の位置(IIP)との間の前記距離に応じて推定される、請求項20から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記方法は、複数の補足的検出ステップを含み、前記複数の補足的検出ステップのそれぞれの間に、前記検出デバイス(7)は、前記第1の瞬間に後続するそれぞれの補足的瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のそれぞれの補足的イメージを獲得し;前記補足的瞬間は、互いに後続しており(とりわけ、所与の時間間隔だけ間隔を離して配置されている);前記速度推定ステップの間に、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる前記時間は、前記補足的イメージに基づいて測定される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、搬送ステップを含み、前記搬送ステップの間に、前記移動アセンブリ(3)は、前記検出速度に応じて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を前記所与の経路(P)に沿って移動させ(とりわけ、前記制御デバイスは、前記少なくとも1つのアクチュエーター、より具体的には、前記複数のアクチュエーターを制御し、移動させるようになっている);とりわけ、前記複数のアクチュエーター(6)は、前記所与の経路(P)に沿って連続して動作され、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記移動アセンブリ(3)の第1のアクチュエーターのエリアに配置されているときに、前記第1のアクチュエーターが停止させられるようになっており、また、前記所与の経路(P)に沿って前記第1のアクチュエーターの下流に配置されている、前記移動アセンブリ(3)の第2のアクチュエーターが始動させられるようになっており;前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記第2のアクチュエーター(6)のエリアに配置されているときに、前記第2のアクチュエーターが停止させられ、また、前記所与の経路(P)に沿って前記第2のアクチュエーターの下流に配置されている、前記移動アセンブリ(3)の第3のアクチュエーターが始動させられ;前記第1のアクチュエーター、前記第2のアクチュエーター、および前記第3のアクチュエーターが始動および停止させられる瞬間は、前記検出速度に基づいて前記制御デバイス(8)によって決定される、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
前記方法は、特性決定ステップを含み、前記特性決定ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、前記検出速度に応じて(とりわけ、前記制御デバイスによって)決定される、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記方法は、
少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップであって、前記少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバーの内側の第2の所与の経路のさらなる第1の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第1のイメージを獲得する、少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップと;
少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップであって、前記少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記第2の所与の経路のさらなる第2の位置に配置されているときに、前記さらなる第1の瞬間に後続するさらなる第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第2のイメージを獲得する、少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップと;
さらなる処理ステップであって、前記さらなる処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージに応じて(とりわけ、前記さらなる第1のイメージと前記さらなる第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて)少なくとも1つのさらなる派生イメージを開発する、さらなる処理ステップと;
さらなる速度推定ステップであって、前記さらなる速度推定ステップの間に、前記制御デバイスは、前記さらなる派生イメージに基づいて、および、前記さらなる第1の位置から前記さらなる第2の位置へ移動させられるために前記第2の特定の粒子によって必要とされる時間に基づいて取得される、前記第1のさらなる位置と前記第2のさらなる位置との間の距離に応じて、前記第2の特定の粒子のさらなる検出速度を推定する、さらなる速度推定ステップと;
を含み、
前記方法は、さらなる搬送ステップをさらに含み、前記さらなる搬送ステップの間に、前記移動アセンブリ(3)は、前記第2の所与の経路に沿った前記さらなる検出速度に応じて、前記第2の特定の粒子を移動させ(とりわけ、前記制御デバイスは、前記少なくとも1つのアクチュエーター、より具体的には、前記複数のアクチュエーターを制御し、移動させるようになっている);
とりわけ、前記第1の検出ステップは、前記さらなる第1の検出ステップと一致しており、前記第2の検出ステップは、前記さらなる第2の検出ステップと一致しており、前記さらなる処理ステップは、前記処理ステップと一致しており、前記さらなる派生イメージは、前記派生イメージと一致しており、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージは、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージとそれぞれ一致しており;とりわけ、前記搬送ステップおよび前記さらなる搬送ステップは、少なくとも部分的に同時である、請求項27から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記方法は、特性決定ステップを含み、前記特性決定ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)が、前記派生イメージに応じて(とりわけ、前記派生イメージから取得される前記少なくとも1つの特定の粒子のパラメーターに基づいて)、(とりわけ、前記制御デバイスによって)決定され;とりわけ、前記特性決定ステップの間に、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、前記派生イメージに応じて(より具体的には、前記派生イメージから取得される前記それぞれの粒子のパラメーターに基づいて)決定される、請求項30または31に記載の方法。
【請求項33】
前記特性決定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、自動学習(とりわけ、教師なし学習または教師あり学習;より具体的には、ニューラルネットワークを通した分類、または、クラスタリングを通したグループ化)を使用して、前記少なくとも1つの特定の粒子のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記方法は、学習ステップを含み、前記学習ステップは、
少なくとも1つの第1の検出サブステップであって、前記少なくとも1つの第1の検出サブステップの間に、前記検出デバイス(7)は、既知のタイプのテスト粒子が前記マイクロ流体テストチャンバーの前記少なくとも一部の内側の第1のテスト位置に配置されているときに、第1のテスト瞬間におけるマイクロ流体テストチャンバーの少なくとも一部の第1の学習イメージを獲得する、少なくとも1つの第1の検出サブステップと;
少なくとも1つの第2の検出サブステップであって、前記少なくとも1つの第2の検出サブステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記テスト粒子が前記マイクロ流体テストチャンバーの少なくとも1つのエリアの内側の、前記第1のテスト位置とは異なる第2のテスト位置に配置されているときに、前記第1のテスト瞬間に後続する第2のテスト瞬間における前記マイクロ流体テストチャンバーの前記少なくとも1つのエリアの第2の学習イメージを獲得する、少なくとも1つの第2の検出サブステップと;
少なくとも1つの処理サブステップであって、前記少なくとも1つの処理サブステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の学習イメージおよび前記第2の学習イメージに応じて、派生されたテストイメージを開発し、前記派生されたテストイメージに基づいて、前記粒子のタイプの識別のための自動学習アルゴリズムを構成する(とりわけ、そのパラメーターを決定する)、少なくとも1つの処理サブステップと;
を含み、
とりわけ、前記既知のタイプは、蛍光イメージに基づいて、かつ/または、遺伝分析に基づいて、かつ/または、前記派生されたテストイメージおよび/または前記第1の学習イメージおよび/または前記第2の学習イメージ(明視野において獲得される)に基づいてオペレーターによって決定され;かつ/または、前記派生イメージから派生された形態学的なパラメーターに基づいて前記オペレーターによって決定され;とりわけ、前記第1の検出サブステップ、前記第2の検出サブステップ、および前記処理サブステップは、それぞれ、異なるテスト粒子によって、複数回繰り返され;より具体的には、前記第1の検出サブステップ、前記第2の検出サブステップ、および前記処理サブステップは、それぞれ、異なる既知のタイプのテスト粒子によって、複数回繰り返され;とりわけ、前記マイクロ流体テストチャンバーは、前記マイクロ流体チャンバー(4)と一致している、請求項32または33に記載の方法。
【請求項35】
前記方法は、少なくとも1つの再配向(たとえば、回転)および/または変形ステップを含み、前記少なくとも1つの再配向および/または変形ステップの間に、前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を再配向(たとえば、回転)および/または変形させ(とりわけ、前記複数のアクチュエーターは、再配向および/または変形させるように動作される)、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が異なるコンフォメーションをとるようになっており;前記方法は、追加的な検出ステップを含み、前記追加的な検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記異なるコンフォメーションをとったときに、前記特定の粒子(5)の追加的なイメージを獲得し;前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記追加的なイメージ、ならびに、前記第1のイメージ、前記第2のイメージ、およびさらなる追加的なイメージの間の1つに応じて、追加的な派生イメージを開発し;前記特性決定ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の前記タイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、また、前記追加的な派生イメージに応じて(とりわけ、前記制御デバイスによって)決定される、請求項32から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記特性決定ステップの間に、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、前記派生イメージに応じて(より具体的には、前記派生イメージから取得される前記それぞれの粒子のパラメーターに基づいて)決定され、所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の少なくとも1つの粒子が識別され;前記方法は、また、移送ステップを含み、前記移送ステップの間に、所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の前記少なくとも1つの粒子(とりわけ、前記少なくとも1つの特定の粒子を含む)は、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーターの動作を通して)移動させられる、請求項32から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記方法は、
複数のさらなる第1の検出ステップであって、前記複数のさらなる第1の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバーの内側の第2の所与の経路のそれぞれのさらなる第1の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第1のイメージを獲得する、複数のさらなる第1の検出ステップと;
複数のさらなる第2の検出ステップであって、前記複数のさらなる第2の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記第2の所与の経路のそれぞれのさらなる第2の位置に配置されているときに、前記さらなる第1の瞬間に後続するさらなる第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第2のイメージを獲得する、複数のさらなる第2の検出ステップと;
複数のさらなる処理ステップであって、前記複数のさらなる処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、それぞれ、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージに応じて(とりわけ、前記さらなる第1のイメージと前記さらなる第2のイメージとの間の前記差分および/または減算に応じて)、複数のさらなる派生イメージを開発する、複数のさらなる処理ステップと;
特性決定ステップであって、前記特性決定ステップの間に、前記特定の粒子(5)および前記第2の特定の粒子は、分類された様式で、少なくとも2つの類型学的グループへと分割される、特性決定ステップと;
を含む、請求項20から36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記方法は、移動ステップを含み、前記移動ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続しており前記第2の瞬間の前にある第3の瞬間における前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)および複数の他の粒子を移動させるようになっており(とりわけ、前記移動ステップの間に、前記移動アセンブリの前記アクチュエーターの最大の部分が、複数の他の粒子が移動するように制御される);前記第1のイメージは、また、それぞれの初期位置における前記他の粒子を含有しており;前記第2のイメージは、また、それぞれのそれに続く位置における前記他の粒子を含有している、請求項20から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の複数の粒子を移動させるように構成されており;前記制御デバイス(8)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記複数の粒子を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されており;
前記方法は、
複数の前記第1の検出ステップであって、前記複数の前記第1の検出ステップのそれぞれの間に、前記検出デバイス(7)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)のそれぞれのパーツのそれぞれの第1のイメージを獲得し、前記第1のイメージが前記複数の粒子の表現を含有するようになっている、複数の前記第1の検出ステップと;
特性決定ステップであって、前記特性決定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記さらなる第1のイメージに応じて、前記複数の粒子のうちのどの粒子が所与のタイプおよび/またはグループのものであるかを識別する、特性決定ステップと;
移送ステップであって、前記移送ステップの間に、前記特性決定ステップの間にそのように識別された、前記所与のタイプおよび/またはグループの少なくとも1つの粒子が、前記移動アセンブリ(3)によって(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)の動作を通して;より具体的には、前記複数のアクチュエーターの動作を通して)、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送される、移送ステップと;
を含み;
前記特性決定ステップの少なくとも一部、および、前記移送ステップの少なくとも一部は、前記複数の検出ステップの少なくとも一部と同時にまたはその前に行われる、請求項20から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記所与のタイプおよび/またはグループの前記少なくとも1つの粒子は、前記第1の検出ステップのうちの1つの間にまたはその前に、前記移動アセンブリ(3)によって(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)の動作を通して;より具体的には、前記複数のアクチュエーターの動作を通して)、前記回収チャンバーに向けて移送される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記方法は、
複数の前記第2の検出ステップであって、前記複数の前記第2の検出ステップのそれぞれは、それぞれの第1の検出ステップに後続しており、前記複数の前記第2の検出ステップのそれぞれの間に、前記検出デバイス(7)は、前記それぞれの第1の検出ステップの間に獲得される前記マイクロ流体チャンバー(4)のパーツのそれぞれの第2のイメージを獲得し、前記第2のイメージが前記複数の粒子の表現を含有するようになっている、複数の前記第2の検出ステップと;
複数の移動ステップであって、前記複数の移動ステップのそれぞれは、それぞれの第1の検出ステップに後続しており、それぞれの第2の検出ステップの前にあり、前記複数の移動ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記それぞれの第1の検出ステップの間に獲得される前記マイクロ流体チャンバー(4)のパーツのエリアに配置されている前記複数の粒子の少なくとも一部を移動させるようになっている、複数の移動ステップと;
処理ステップであって、前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージのうちの1つおよび前記第2のイメージのうちの対応する1つに応じて、それぞれ、複数の派生イメージを開発する、処理ステップと;
を含み;
前記特性決定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージに応じて、前記複数の粒子のうちのどの粒子が所与のタイプおよび/またはグループのものであるかを識別し;
第2のイメージは、前記第2のイメージおよび前記第1のイメージが前記マイクロ流体チャンバー(4)の同じパーツについてのものであるときに、第1のイメージに対応している、請求項39または40に記載の方法。
【請求項42】
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を決定論的な様式で移動させ;とりわけ、前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記サンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させる、請求項20または41に記載の方法。
【請求項43】
前記移動アセンブリ(3)は、とりわけ、前記移動ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせる、請求項20から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記移動アセンブリ(3)は、前記第1の検出ステップおよび前記第2の検出ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせる、請求項20から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記移動アセンブリ(3)は、前記第1の検出ステップおよび前記第2の検出ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせ、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージが獲得される間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を浮遊状態に維持するようになっている、請求項44に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この特許出願は、2021年5月26日に出願されたイタリア特許出願第102021000013715号の優先権を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、粒子の操作および/または分析のための方法およびマイクロ流体システムに関する。
【背景技術】
【0003】
粒子の操作および/または分析の分野において、マイクロ流体システムが知られており、マイクロ流体システムは、入口部と、移動アセンブリと、を含み、使用時には、サンプルは、入口部を通してマイクロ流体システムの中に挿入され;そして、移動アセンブリは、マイクロ流体チャンバーを含み、マイクロ流体チャンバーの内側で粒子を移動させるように適合されている。典型的に、移動アセンブリは、粒子を変位させるように適合されている複数のアクチュエーターと;マイクロ流体チャンバーのイメージを獲得するための検出デバイスと;検出デバイスによって獲得されるイメージに応じてマイクロ流体チャンバーの内側の粒子を移動させるように、アクチュエーターを制御するための制御デバイスと;を含む。通常、イメージは、粒子の形状および/または位置のより明るい表現を有するようにするために、蛍光によって獲得される。
【0004】
このタイプのマイクロ流体システムは、特定の状況において、いくつかの粒子を正しく識別および/または認識することができないというリスク;いくつかの粒子を回収することができないというリスク;常に最適とは限らない動作速度;いくつかの粒子が損傷を受けるかまたは汚染されるというリスクを含む、いくつかの欠点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第00/69565号
【特許文献2】国際公開第2007/010367号
【特許文献3】国際公開第2007/049120号
【特許文献4】国際公開第2010/106434号
【特許文献5】国際公開第2012/085884号
【特許文献6】米国特許第6463438号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Single-Cell Phenotype Classification Using Deep Convolutional Neural Networks (Oliver Durr and Beate Sick; Journal of Biomolecular Screening 2016, Vol. 21(9) 998-1003; DOI 10.1177/187057116631284)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、先行技術の欠点を少なくとも部分的に克服することを可能にし、同時に、実装するのに容易で経済的である、粒子の操作および/または分析のための方法およびマイクロ流体システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、以下の独立請求項に記載されているような、かつ、好ましくは、独立請求項に直接的にまたは間接的に従属する請求項のいずれかに記載されているような、方法およびマイクロ流体システムが提供される。
【0009】
別段の明示的な記載がない限り、以下の用語は、このテキストにおいて下記に記載されている意味を有する。
【0010】
断面の等価直径は、その断面と同じ面積を有する円形の直径として定義される。
【0011】
マイクロ流体システムは、マイクロ流体回路を含むシステムとして定義され、マイクロ流体回路自体は、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルおよび/または少なくとも1つのマイクロ流体チャンバーを提供されている。有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システムは、少なくとも1つのバルブ(より具体的には、複数のバルブ)を含む。追加的にまたは代替的に、マイクロ流体システムは、少なくとも1つのポンプ(より具体的には、複数のポンプ)と、場合によっては、少なくとも1つのシール(より具体的には、複数のシール)と、を含む。
【0012】
とりわけ、マイクロ流体チャネルは、0.5mmよりも低い等価直径を有する断面を有するチャネルとして定義される。換言すれば、マイクロ流体チャネルは、0.5mmよりも低い等価直径を有する断面を有する少なくとも1つのストレッチを有している。
【0013】
とりわけ、マイクロ流体チャンバーは、0.5mmよりも低い高さを有している。より具体的には、マイクロ流体チャンバーは、高さよりも大きい(より正確には、必ずしもそうではないが、高さの少なくとも5倍の)幅および長さを有している。
【0014】
粒子は、500μmよりも低い(有利には、150μmよりも低い;とりわけ、最大で40μmの;とりわけ、10μmから開始する)最大寸法を有する微粒子として定義される。いくつかの非限定的な例によれば、粒子は、細胞、細胞破片(とりわけ、細胞断片;たとえば、核)、エクソソーム、細胞外小胞(たとえば、腫瘍由来の細胞外小胞など)、細胞凝集体(たとえば、ニューロスフェアまたは哺乳類などのような幹細胞から派生する細胞の小さなクラスターなど)、バクテリア、リポスフェア、マイクロビーズ(ポリスチレン製および/または磁気的)、ナノビーズ(たとえば、最大で100nmのナノビーズ)、細胞に結合されたマイクロビーズおよび/またはナノビーズによって形成された複合体(および、それらの組み合わせ)から選択される。有利には、粒子は、細胞である。
【0015】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、粒子(有利には、細胞および/または細胞破片)は、60μmよりも低い最大寸法を有している。
【0016】
いくつかの特定の非限定的な実施形態によれば、粒子は、腫瘍細胞、白血球(WBC)、間質細胞、精子、循環腫瘍細胞(CTC)、循環骨髄性細胞(CMMC)、核、芽胞、胎児細胞、マイクロビーズ、リポソーム、エクソソーム、細胞外小胞(EV - たとえば、腫瘍由来の細胞外小胞 - tdEV)、上皮細胞、赤芽球、栄養膜、赤血球、内皮細胞、幹細胞(および、それらの組み合わせ)からなる群から選択される。
【0017】
粒子寸法は、目盛りを刻んだスケールの(graduated-scale)スライド(粒子がその上に堆積される)とともに使用される目盛りを刻んだスケールの顕微鏡または通常の顕微鏡によって標準的な様式で測定されることが可能である。
【0018】
このテキストにおいて、粒子の寸法は、粒子の長さ、幅、および厚さとして定義される。
【0019】
「実質的に選択的な様式で」という用語は、他の粒子(それは、典型的に移動しない)に対して粒子の変位(または、移動を示す他の同様の用語)を識別するために使用される。とりわけ、変位および/または分離される粒子は、ほとんど、1つまたは複数の所与のタイプの粒子である。有利には、必ずしもそうではないが、実質的に選択的な変位(または、移動および/または分離を示す他の同様の用語)は、所与のタイプの粒子の少なくとも90%(有利には、95%)で粒子を変位させることを想定している。
【0020】
このテキストにおいて、「下流」および「上流」という表現は、(マイクロ流体システムの入口部から出口部への)流体フローの方向および/または粒子の移動の方向を指すものとして解釈されるべきである。
【0021】
このテキストにおいて、サンプルの粒子の操作および/または分析のためのマイクロ流体システムおよび/または方法に言及されるときに、サンプルが、操作/分析される単一の粒子を含むということは除外されない。
【0022】
ここで、本発明は、添付の図面を参照して説明され、添付の図面は、実施形態のいくつかの非限定的な例を示している。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明によるシステムを概略的に示す図である。
【
図2】
図1のシステムのさらなる(および、より詳細な)実施形態を概略的に示す図である。
【
図3】2つの後続の瞬間(t(0)およびt(1))における
図1または
図2のシステムの動作の詳細を概略的に示す図である。
【
図4】
図1または
図2のシステムの動作プロセスのフローチャートである。
【
図5】
図1または
図2のシステムの一部の可視範囲において撮影された写真である。
【
図6】(後続の写真間の減算を伴う動作モードにしたがって)
図1または
図2のシステムを使用することによって取得されたものを示すイメージである。
【
図8】
図6および
図7を取得するために実装されるものとは異なる動作モード(後続の写真間の差分を伴う)にしたがって
図1または
図2のシステムを使用することによって取得されたものを示す写真である。
【
図9】
図5の拡大スケールでの詳細を示す図である。
【
図10】後続の瞬間における
図9の詳細を示す図である。
【
図11】
図9および
図10の組み合わせ(差分)から取得されるイメージ(
図8の拡大スケールでの詳細に対応する)である。
【
図12】
図11のイメージを反転することによって取得されるイメージである。
【
図13】
図1または
図2のシステムの動作プロセスのフローチャートである。
【
図14】
図13のフローチャートによって示されている動作プロセスを示す写真である。
【
図15】
図13のフローチャートによって示されている動作プロセスを示す写真である。
【
図16】
図1または
図2のシステムのそれぞれの動作プロセスのフローチャートである。
【
図17】
図1または
図2のシステムのそれぞれの動作プロセスのフローチャートである。
【
図18】
図1または
図2のシステムのそれぞれの動作プロセスのフローチャートである。
【
図19】
図18の動作プロセスにしたがって動作する
図1または
図2のシステムによって取得される正しい結果を検証するために使用される写真である。
【
図20】
図1または
図2のシステムのそれぞれの動作プロセスのフローダイアグラムである。
【
図21】
図1または
図2のシステムのそれぞれの動作プロセスのフローダイアグラムである。
【
図22】
図1または
図2のシステムのそれぞれの動作プロセスのフローダイアグラムである。
【
図23】ニューラルネットワークの動作を概略的に示すブロック図である。
【
図24】
図1または
図2のシステムを使用して取得される結果を概略的に示す図である。
【
図25】
図1または
図2のシステムの動作プロセスのフローチャートである。
【
図26】
図1または
図2のシステムの動作プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1において、本発明の第1の態様によれば、符号1は、全体として、サンプルの粒子の操作(とりわけ、単離のための)および/または分析のためのマイクロ流体システムを示している。有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システム1は、サンプルの粒子の操作(とりわけ、単離)のためのものである。
【0025】
マイクロ流体システム1は、少なくとも1つの入口部2と、移動アセンブリ3と、を含み、使用時には、サンプルは、少なくとも1つの入口部2を通してマイクロ流体システム1の中に挿入され、移動アセンブリ3は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー4を含み、マイクロ流体チャンバー4の内側で少なくとも1つの特定の粒子5(たとえば、
図3を参照)を移動させるように構成されている。
【0026】
移動アセンブリ3は、特定の粒子5(および、サンプルの中の他の粒子)を変位させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター6と;マイクロ流体チャンバー4の(とりわけ、マイクロ流体チャンバー4全体の)(少なくとも部分的な)イメージを獲得するように構成されている検出デバイス7(
図1)と;マイクロ流体チャンバー4の内側で特定の粒子5を(とりわけ、所与の経路Pに沿って)移動させるように、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を制御するように構成されている制御デバイス8と、を含む。
【0027】
マイクロ流体チャンバー4のイメージは、マイクロ流体チャンバー4全体のイメージとして、または、マイクロ流体チャンバー4の1つまたは複数の部分のイメージとして定義される。
【0028】
経路Pは、異なる長さを有することが可能であるということに留意されたい。たとえば、経路Pは、2つの隣接するアクチュエーター6の間の(ひいては、極めて短い)経路であることも可能である。代替的に、必ずしもそうではないが、経路Pは、複数のアクチュエーターを通って延在している(たとえば、回収チャンバー11まで到着するようになっている(さらに下記に説明されている))。
【0029】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、複数のアクチュエーター6(
図3)を含み、複数のアクチュエーター6は、(マイクロ流体チャンバー4の内側で;とりわけ、経路Pに沿って)特定の粒子5を変位させるように構成されている。とりわけ、制御デバイス8は、マイクロ流体チャンバー4の内側で(より具体的には、所与の経路Pに沿って)特定の粒子5を移動させるようにアクチュエーター6を制御するように構成されている(より正確には、必ずしもそうではないが、その制御ユニット9が構成されている(
図2))。
【0030】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、決定論的な様式で(すなわち、初期の所与の位置から後続の所与の位置へ故意的な様式で)特定の粒子5(および、サンプルの他の粒子)を移動させるように構成されている。とりわけ、移動アセンブリ3は、マイクロ流体チャンバー4の内側のサンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で特定の粒子5(および、サンプルの他の粒子)を移動させるように構成されている。
【0031】
とりわけ、移動アセンブリ3は、(より具体的には、特定の粒子5に(および、他の粒子に)移動を伝達する流体に力が働かされることなく)特定の粒子5に直接的に力を働かせるように構成されている(とりわけ、アクチュエーターは構成されている)。たとえば、それぞれのアクチュエーター6は、それぞれの電極を含む(とりわけ、それぞれの電極である)。
【0032】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、移動アセンブリ3は、進行波、熱流、電熱流によって発生させられる局所的な流体移動、電気流体力学的な力によって発生させられる局所的な流体移動、誘電泳動、光学的ピンセット、光電子的ピンセット、光誘起誘電泳動、磁気泳動、音響泳動(および、それらの組み合わせ)からなる群から選択される粒子を変位させる変位システムを含む。
【0033】
とりわけ、粒子を変位させるための変位システムは、誘電泳動、光学的ピンセット、磁気泳動、光誘起誘電泳動(および、それらの組み合わせ)からなる群から選択される。有利には、必ずしもそうではないが、粒子を変位させるための変位システムは、誘電泳動である。
【0034】
特定の非限定的な実施形態によれば、移動アセンブリ3は、たとえば特許文献1~3のうちの少なくとも1つに説明されているような誘電泳動ユニット(または、システム)を含む。より具体的には、移動アセンブリ3は、特許文献4および5を有する特許出願に説明されているものにしたがって動作する。
【0035】
図3により良好に示されているように、制御デバイス8は、検出デバイス7を制御するように構成されており(より正確には、必ずしもそうではないが、その制御ユニット9が構成されている(
図2))、検出デバイス7が、第1の瞬間t(0)(特定の粒子5がマイクロ流体チャンバー4のパーツの内側の(所与の経路Pの)第1の位置IPに配置されているとき)におけるマイクロ流体チャンバー4の上述のパーツの第1のイメージと、第1の瞬間に後続する第2の瞬間t(1)(特定の粒子5がマイクロ流体チャンバー4の上述のエリアの内側の(所与の経路Pの)第2の位置IIPに配置されているとき)におけるマイクロ流体チャンバー4のエリアの第2のイメージと、を獲得するようになっている。
【0036】
とりわけ、制御デバイス8は、マイクロ流体チャンバー4の内側の特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を第1の位置IPから第2の位置へ(より具体的には、経路Pに沿って)移動させるように、アクチュエーター6を制御するように構成されている(より正確には、必ずしもそうではないが、その制御ユニット9が構成されている(
図2))。より具体的には、第1の位置IPおよび第2の位置IIPは、経路Pの中間ポイントである。
【0037】
換言すれば、制御デバイス8は、(第1の位置IPおよび第2の位置IIPを通過する)経路Pの開始位置から終了位置へ特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を移動させるように、アクチュエーター6を制御するように構成されており(より正確には、必ずしもそうではないが、その制御ユニット9が構成されている(
図2))、ここで、第1の位置IPおよび第2の位置IIPは、開始位置と終了位置との間の中間ポイントである。
【0038】
いくつかの非限定的なケースでは、第2のイメージは、マイクロ流体チャンバー4のエリアについてのみである。代替的に、第2のイメージは、マイクロ流体チャンバー4全体についてである。
【0039】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1のイメージは、マイクロ流体チャンバー4の一部についてのみである。代替的に、第1のイメージは、マイクロ流体チャンバー4全体についてである。
【0040】
例として、
図3は、第1の瞬間(t(0))における第1の位置IPにある特定の粒子5、および、第2の瞬間(t(1))における第2の位置IIPにある特定の粒子5を示している。
【0041】
異なる実施形態によれば、第2のイメージによって獲得されるマイクロ流体チャンバー4のエリアは、第1のイメージによって獲得されるマイクロ流体チャンバー4の一部と一致しているかまたは異なっている。有利には、必ずしもそうではないが、第2のイメージによって獲得されるマイクロ流体チャンバー4のエリアは、第1のイメージによって獲得されるマイクロ流体チャンバー4の一部と一致している(すなわち、第2のイメージは、第1のイメージのものでもあるマイクロ流体チャンバー4の一部についてのものである)。
【0042】
制御デバイス8は、(少なくとも)第1のイメージおよび第2のイメージに応じて、少なくとも1つの派生イメージ(そのような派生イメージの例は、
図6、
図7、
図8、
図11、および
図12に示されている)を処理するように構成されている(より正確には、必ずしもそうではないが、そのプロセスユニット10が構成されている(
図2))。
【0043】
非限定的な例として、
図5は、第1の瞬間に撮影された例示的な写真を示しているということに留意されたい。
図9は、この写真の拡大であり、第1の瞬間における(特定の粒子5の)第1の位置IPを示している。
図10は、第2の瞬間に撮影された写真の第1の位置IPの拡大である。容易に見られ得るように、特定の粒子5は、第1の瞬間には第1の位置IPに配置されており、一方では、第2の瞬間には、それは、もはや第1の位置IPにはいない。
【0044】
図5(それは、マイクロ流体チャンバー4の一部の単純な写真である)と
図6、
図7、および
図8(それは、派生イメージの非限定的な例である)とを比較することによって、粒子(および、より正確には、特定の粒子5)は、本発明によるマイクロ流体システム1のおかげで、著しくかつ驚くほどに、より可視であり、かつ、識別可能であるということも明らかである。そのうえ、本発明によるマイクロ流体システム1(および、方法)のおかげで、関心の時間の全体を通して、その位置および/または移動を検証することによって、特定の粒子5(それぞれの粒子)を連続的に辿ることが可能である。これまでに、粒子(および、その位置)は、蛍光による検出を通してある程度の精度で識別可能であったということが留意されるべきである。これらの検出は、本質的に不連続的であり(励起の後に、ほんの数瞬間の間に、フルオロフォアの光化学的な劣化現象に起因して、粒子はもはや見ることができない)、いくつかの波長(たとえば、紫外線)に関して、細胞およびDNAに有害である。
【0045】
より正確には、マイクロ流体システム1を使用することによって、驚くことには、より大きな速度、精密度、および容易さで、粒子の位置および形態学的な特質を決定することが可能であるということが実験的に観察されている。実際に、粒子が強調されるだけでなく、背景(および、検出に対するその混乱させる効果)が実用的にも排除され、検出をより精密でより明るくするということが留意されるべきである。したがって、マイクロ流体システム1は、なかでも、粒子を喪失および/または損傷させるリスクの低減を有しており、その動作速度は、最先端のシステムのものよりも高い。この点において、粒子のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)および/または位置を識別するために、なかでも、蛍光による検出を実施することはもはや必要ないということが留意されるべきである。
【0046】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて、派生イメージを処理するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0047】
より正確には、必ずしもそうではないが、派生イメージは、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分および/または減算である。
【0048】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、制御デバイス8は、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分に応じて、派生イメージを処理するように構成されており、とりわけ、派生イメージは、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分である。
【0049】
イメージ処理の分野において知られているように、減算は、第1のイメージと第2のイメージの逆数(マイナス)との重ね合わせとして定義される。とりわけ、イメージ間の減算を実施するために、第2のイメージのそれぞれのピクセル(の値)は、第1のイメージの対応するピクセル(の値)から減算される。
【0050】
減算の例は、
図6および
図7に示されており、それぞれの粒子の第1の位置IP(すなわち、第1の瞬間におけるそれぞれの粒子の位置)は、より暗く描かれており、それぞれの粒子の第2の位置IIP(すなわち、第2の瞬間におけるそれぞれの粒子の位置)は、より明るく描かれている。
【0051】
イメージ処理の分野で知られているように、差分は、減算として定義されており、その結果は、絶対値として報告される。とりわけ、イメージ間の差分を実施するために、第2のイメージのそれぞれのピクセル(の値)は、第1のイメージの対応するピクセル(の値)から減算され、取得される結果(値)は、絶対値として報告される。
【0052】
差分の例は、
図8に示されており、それぞれの粒子の第1の位置IP(すなわち、第1の瞬間におけるそれぞれの粒子の位置)およびそれぞれの粒子の第2の位置IIP(すなわち、第2の瞬間におけるそれぞれの粒子の位置)は、(背景よりも)明るく描かれている。
図11は、
図8の(第1の位置IPの)拡大スケールでの詳細である。
【0053】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、派生イメージに基づいて(派生イメージに応じて)特定の粒子5の第2の位置IIPを推定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0054】
とりわけ、前記第2の位置IIPは、第1の位置IPとは異なる。
【0055】
このテキストにおいて、推定することは、何か(たとえば、特定の粒子5の位置)を測定すること(決定すること、とりわけ、可能な限り精密に決定すること)を指すということに留意されたい。
【0056】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、第3の瞬間(第3の瞬間は、第1の瞬間に後続し、第2の瞬間の前にある)において少なくともアクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を制御するように構成されており(とりわけ、その制御ユニット9が構成されている)、少なくとも特定の粒子5を第1の位置IPから(とりわけ、第2の位置IIPへ)移動させるようになっている。
【0057】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、第1のイメージおよび第2のイメージが獲得される間に、特定の粒子5に(複数の特定の粒子5に)力を働かせるように構成されており、とりわけ、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)が、それぞれ、第1の位置IPおよび第2の位置IIPにおいて実質的に留まるようになっている。
【0058】
予期せぬことに、このように、第1のイメージおよび第2のイメージは、より良好な品質のものであるということが実験的に観察されている。
【0059】
より正確には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)および検出デバイス7を制御するように構成されており、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)が、第1のイメージおよび第2のイメージが検出デバイス7によって獲得される間に、特定の粒子5(複数の特定の粒子)に力を働かせるようになっている。
【0060】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、特定の粒子5に(複数の特定の粒子5に)力を働かせるように構成されており、第1のイメージおよび第2のイメージが獲得される間に、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を浮遊状態に維持するようになっている。
【0061】
驚くことに、このように、特定の粒子5は、より良好に見ることができるようにされている(したがって、第1のイメージおよび第2のイメージは、ならびに、結果的に、派生イメージも、より良好な品質のものである)ということが実験的に観察されている。その後に、これは、このように、背景(より正確には、マイクロ流体システム1のベース壁部、とりわけ、マイクロ流体チャンバー4のベース壁部)が粒子に対して焦点から外れていることが判明するという事実に起因するものであるという仮説が立てられた。
【0062】
より具体的には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)が特定の粒子5に(複数の特定の粒子に)力を働かせるように、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)および検出デバイス7を制御するように構成されており、第1のイメージおよび第2のイメージが検出デバイス7によって獲得される間に、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を浮遊状態に維持するようになっている。
【0063】
このテキストにおいて、1つまたは複数の粒子が「浮遊されている」と言及されている場合、それは、含有されている流体の中に(内側に)そのような粒子が浮かんでいるということを意味している。換言すれば、粒子は、マイクロ流体システム1のベース壁部(とりわけ、マイクロ流体チャンバー4のベース壁部)から、および、随意的に、存在する場合には、マイクロ流体システム1の上側壁部(とりわけ、マイクロ流体チャンバー4の上側壁部)から、間隔を離して配置された状態に維持される。
【0064】
どのように上記を実現するかに関して、上述の特許文献1~5の規定が参照され、とりわけ、特許文献1を考慮されたい。
【0065】
この文脈において、有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、電極アセンブリ(アクチュエーター6)を含み、電極アセンブリ(アクチュエーター6)は、支持体(マイクロ流体チャンバー4のベース壁部)の上に形成された第1の電極アレイと、少なくとも1つの電極を含む第2の電極アレイと、を含む。第2の電極アレイは、第1の電極アレイに向けられており、第1の電極アレイから間隔を離して配置されている。粒子(特定の粒子5)およびそれらの粒子が(マイクロ流体チャンバー4の内側で)浸漬されている流体は、第1の電極アレイと第2の電極アレイとの間の領域に配置されている。移動アセンブリは、前記流体の中に完全に位置付けられている少なくとも1つの閉じられた仮想表面の上に一定の振幅の電界を確立するための手段をさらに含む。一定の振幅の電界を確立するためのそのような手段は、所定の周波数および第1の位相を有する第1の周期信号を、第1の電極アレイの電極の第1のサブセットにおよび第2の電極アレイに印加するための、ならびに、上述の周波数および前記第1の位相とは反対の第2の位相を有する少なくとも別の周期信号を、第1の電極アレイの電極の少なくとも別のサブセットに印加するための手段を含む。
【0066】
とりわけ
図1を参照すると、いくつかの非限定的な実施形態によれば、移動アセンブリ3は、第1の所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)のサンプルの粒子(とりわけ、少なくとも特定の粒子5を含む)の少なくとも一部を、マイクロ流体システム1のマイクロ流体チャンバー4から回収チャンバー11(これも、マイクロ流体のものである)へ、サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送するように構成されている。
【0067】
より正確には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システム1(より正確には、移動アセンブリ3)は、マイクロ流体デバイス12(
図1において横方向断面で概略的に示されている)を含み、そして、マイクロ流体デバイス12は、マイクロ流体チャンバー4(および、場合によっては、回収チャンバー11)を含む。
【0068】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、マイクロ流体デバイス12は、また、(マイクロ流体)チャネル13と、出口部14と、(マイクロ流体)チャネル15と、を含み、チャネル13は、入口部2をマイクロ流体チャンバーに接続しており、使用時に、特定の粒子5(および/または、関心の他の粒子)は、出口部14を通して回収されることが可能であり(回収される)、(マイクロ流体)チャネル15は、(出口部14とマイクロ流体チャンバー4との間に配置されている)回収チャンバー11を出口部14に接続している。
【0069】
とりわけ、マイクロ流体デバイス12は、チャネル16を含み、チャネル16は、マイクロ流体チャンバー4を回収チャンバー11に接続している。
【0070】
有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体デバイス12は、特許文献4および5での特許出願において説明されているものと同様である(これらのケースでは、マイクロ流体チャンバー4は、そこに説明されているメインチャンバーに対応している)。特定の非限定的なケースにおいて、また、マイクロ流体システム1全体は、このテキストにおいて直接的に示されているものを除いて、特許文献4および5での特許出願において説明されているようなものである。
【0071】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、制御デバイス8は、少なくともアクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を制御するように構成されており(とりわけ、その制御ユニット9が構成されている)、検出デバイス7によって獲得されるデータに応じて、より具体的には、上述の派生イメージに応じて、マイクロ流体チャンバー4の内側の少なくとも特定の粒子5(および、サンプルの他の粒子)を(所与の経路Pに沿って)移動させるようになっている。
【0072】
有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システム1は、供給源17(とりわけ、光供給源)を含み、供給源17は、少なくとも1つの所与の波長(とりわけ、所与の波長における波長;とりわけ、可視範囲にある)を放出するように構成されている。
【0073】
とりわけ、検出デバイス7は、少なくとも所与の波長(とりわけ、所与の波長における波長;とりわけ、可視範囲にある波長)において第1のイメージおよび第2のイメージを獲得するように構成されている。
【0074】
とりわけ
図14および
図15を参照すると、いくつかの非限定的な実施形態によれば、制御デバイス8は、派生イメージに応じて、サンプルの少なくとも1つのさらなる粒子のための少なくとも1つのさらなる所与の経路PPを定義するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。とりわけ、そのようなケースでは、制御デバイス8は、前記少なくとも1つの特定の粒子5に衝突しないように、前記さらなる粒子が前記さらなる経路PPに沿って移動させられる(かつ、サンプルの他の粒子が移動させられる)ように、少なくともアクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を動作させるように構成されている(より具体的には、その制御ユニット9が構成されている)。
【0075】
とりわけ、第2の位置IIPが第1の位置IPと一致するときに(または、予期される位置と一致しないときに)、制御デバイス8は、派生イメージに応じて第2の位置IIPを決定するように、かつ、さらなる所与の経路PPが第2の位置IIPを通過しないようにさらなる所与の経路を定義するように構成されている(より具体的には、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0076】
このように、マイクロ流体システムの収率、効率、および動作速度が驚くほど改善されたということが実験的に観察された。この点において、特定の粒子5がマイクロ流体チャンバー4の内側でブロックされている場合(または、そうでなければ、アクチュエーター6を通して制御デバイス8の制御にもはや正しく応答しない場合)、特定の粒子5によって、かつ/または、位置IIPおよび/もしくはIPのエリアにおいて正しく機能していない移動アセンブリ3の一部によって、さらなる粒子(または、任意のケースにおいて、他の粒子)がその移動においてブロックされることを防止することが可能であるということが留意されるべきである。この点において、たとえば、アクチュエーター6が故障している(または、正しく機能することを停止する)可能性があり、これらのケースでは、上記に説明されているものが存在しなれば、粒子は、故障したアクチュエーター6のエリアに蓄積する可能性があり、マイクロ流体システム1から取得されるかつ/または取得可能な結果を激しく変更するということが留意されるべきである。
【0077】
例として、
図14は、上述のさらなる粒子に関して制御デバイス8によって以前に識別された仮説経路PPPを示している。
図15は、その代わりに、派生イメージに基づいて(派生イメージに応じて)取得されるさらなる経路PPを示している。とりわけ、示されている例では、第2の位置IIPは、第1の位置IPに対応するものとして識別されており、さらなる経路PP(経路PPPに関して修正される)は、第2の位置IIPのエリアを通過しない。
【0078】
有利には、必ずしもそうではないが、たとえば、
図15から見られ得るように、経路PPは、制御デバイス8によって(とりわけ、そのプロセスユニット10によって)決定され、それが、第2の位置IIPに隣接する位置を通って延在しないようにさえなっている。
【0079】
このように、マイクロ流体システム1の性能は、驚くほどさらに改善されているということが実験的に観察されている。たとえば、位置IPにおける特定の粒子5のブロックにつながった問題が何らかの方式で近隣の位置における移動も防止することが可能である(たとえば、任意のケースにおいて、特定の粒子自体がわずかに変位し、実際には、近隣の位置もブロックするときに)。
【0080】
いくつかの非限定的な実施形態によれば(とりわけ、移動アセンブリ3の変位システムが誘電泳動であるとき - たとえば、特許文献1、2、および/または3において説明されているように)、それぞれの位置は、それぞれのアクチュエーター6(たとえば、電極)によって定義される。
【0081】
とりわけ、制御デバイス8は、さらなる粒子がさらなる経路PPを辿るように、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を制御するように構成されている(とりわけ、その制御ユニット9が構成されている)。
【0082】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離、および、第1の瞬間と第2の瞬間との間の時間差分に基づいて(応じて)、派生イメージに応じて、少なくとも特定の粒子6の検出速度(とりわけ、粒子の検出速度)を推定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0083】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、前記第1の瞬間に後続する(かつ、前記第2の瞬間の前の)それぞれの補足的瞬間におけるマイクロ流体カメラ4(マイクロ流体カメラ4の一部または全体)の複数の補足的イメージを検出デバイス7が獲得するように、制御デバイス8は、検出デバイス7を制御するように構成されている(とりわけ、その制御ユニット9が構成されている)。とりわけ、補足的瞬間は、互いに後続している。より具体的には、それらは、所与の時間間隔Δt(さらにより具体的には、一定である)によって互いに間隔を離して配置されている。代替的に、2つの補足的瞬間の間の時間間隔は、可変であることが可能である。
【0084】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、補足的イメージに基づいて(応じて)、第1の位置IPから第2の位置IIPへ自分自身を変位させるために特定の粒子5によって必要とされる時間を推定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0085】
より正確には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、補足的イメージの第1のものうちの1つ(それは、したがって、上述の第2のイメージに対応するものとして考えられるべきである)が第2の位置IIPにある特定の粒子5を示しているときに、第2の瞬間を推定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0086】
このように、驚くことに、粒子がマイクロ流体チャンバー4の内側で(それぞれの経路Pおよび/またはPPに沿って)喪失される(すなわち、アクチュエーター6によって適正に変位されない)リスクを低減させることが可能であり、かつ/または、マイクロ流体システムの効率および/または収率を改善することが可能であるということが実験的に観察されている。
【0087】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、検出速度に応じて特定の粒子5を変位させるために少なくともアクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を動作させるように構成されている(とりわけ、その制御ユニット9が構成されている)。
【0088】
実際に、特定の非限定的なケースにおいて、たとえば、移動アセンブリ3の変位システムが誘電泳動である場合に(たとえば、特許文献1、2、および/または3に説明されているように)、制御デバイス8は、検出速度に応じて、アクチュエーター6(経路Pに沿って配置されている)を順番に始動および停止させるように構成されている(とりわけ、その制御ユニット9が構成されている)。
【0089】
より正確には、必ずしもそうではないが、使用時に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)が、派生された速度に基づいて(応じて)、特定の粒子5が(以前の位置から)第1の位置IPに到着したことを推定するときに、制御デバイス8(とりわけ、その制御ユニット9)は、位置IPのエリアに配置されているアクチュエーター6(電極)を停止させ、第2の位置IIPに配置されているアクチュエーター6(電極)を始動させる。このように、特定の粒子5は、第1の位置IPから第2の位置IIPへ自分自身を変位させる。
【0090】
このポイントにおいて、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)が、派生された速度に基づいて、特定の粒子5が第2の位置IIPに到着したことを推定するときに、制御デバイス8(とりわけ、その制御ユニット9)は、位置IIPのエリアに配置されているアクチュエーター6(電極)を停止させ、(経路Pに沿って)第2の位置の下流に配置されているさらなる位置のエリアに配置されているアクチュエーター6(電極)を始動させる。
【0091】
有利には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、前記派生イメージに応じて、少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)のタイプ(たとえば、それが、精子、白血球、上皮細胞、腫瘍細胞、内皮細胞、または幹細胞であるかどうか)を決定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0092】
代替的にまたは追加的に、制御デバイス8は、前記派生イメージに応じて少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)のグループを決定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0093】
特定の非限定的なケースにおいて、制御デバイス8は、たとえば、参照イメージ(および/または派生イメージ)に基づいて、(とりわけ、教師あり自動学習または教師なし自動学習を使用して)特定の粒子5のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を識別するように構成されている。
【0094】
いくつかの有利であるが非限定的な実施形態によれば、制御デバイス8は、派生イメージに基づいて(応じて)少なくとも特定の粒子5のパラメーター(とりわけ、形態学的なパラメーター)を抽出するように構成されており、また、自動学習(とりわけ、教師あり自動学習 - より具体的には、ニューラルネットワーク;または、教師なし自動学習 - より具体的には、クラスタリング)を使用することによって、少なくとも1つの特定の粒子5のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0095】
とりわけ、制御デバイス8は、派生イメージに応じて(とりわけ、派生イメージから取得されるそれぞれの粒子の(形態学的な)パラメーターに基づいて(応じて))、(サンプルの)複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている(より具体的には、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0096】
より具体的には、制御デバイス8は、派生イメージおよびさらなる派生イメージ(その後に撮影されるマイクロ流体チャンバー4のまたはその一部の2つの異なるイメージを組み合わせることによって、上述の派生イメージと同じ様式で取得される)に基づいて(応じて)、特定の粒子5(および、場合によっては、それぞれの粒子)のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている(とりわけ、そのプロセスユニット10が構成されている)。
【0097】
制御ユニット8の動作(より正確には、そのプロセスユニット10の動作)に関するさらなる詳細は、本発明による方法に関係して下記に与えられる。
【0098】
有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システム1は、ストレージユニット8’(
図1)を含み、ストレージユニット8’は、(特定の粒子5および/または他の粒子のどのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)が決定されるかに基づいて(応じて))たとえば、検出デバイス7によって検出されるもの、および/または、制御デバイス8によって処理されるもの、および/または、参照パラメーターを記憶するように構成されている。
【0099】
図2に示されているマイクロ流体システム1の実施形態は、それがいくつかのさらなるコンポーネントを含むという点において、
図1のマイクロ流体システム1とは異なる。たとえば、制御デバイス8が、制御ユニット9およびプロセスユニット10を含み、それらは、互いに分離されており、(単純に)接続されることが可能であり、または、単一のユニットへと完全に一体化されることが可能であるということが
図2に明示されている。
【0100】
とりわけ、いくつかの非限定的な実施形態によれば(
図2)、マイクロ流体システム1は、また、オペレーターインターフェース18(HMI-たとえば、スクリーン、キーボード、および/またはポインタ-マウス)と;マイクロ流体デバイス12の一部(または、すべて)の温度を調節する(所望の間隔の中に維持する)ための温度制御ユニット19と;マイクロ流体デバイス12の中の流体のフローを調節するための流体制御デバイス20(とりわけ、制御デバイス8によって制御される)と;マイクロ流体デバイス12から退出する(とりわけ、その出口部14から退出する)特定の粒子5(および/または他の粒子)を収集するための回収ユニット21と、を含む。
【0101】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、検出デバイス7(
図2に示されているものによる)は、ビデオカメラ22(とりわけ、デジタルビデオカメラまたはカメラ)と;顕微鏡23と;光供給源17と;を含む。
【0102】
有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システム1は、また、移動デバイス24を含み、移動デバイス24は、マイクロ流体デバイス12および/または検出デバイス7を互いに対して移動させるように構成されている。
【0103】
本発明の第2の態様によれば、1つまたは複数の特定のタイプの細胞を選択的に収集するための(上記に定義されているような)マイクロ流体システム1の使用が提供される。たとえば、腫瘍細胞、白血球(WBC)、間質細胞、精子、循環腫瘍細胞(CTC)、循環骨髄性細胞(CMMC)、胎児細胞、上皮細胞、赤芽球、栄養膜、赤血球、内皮細胞、幹細胞(および、それらの組み合わせ)からなる群から選択される細胞を(実質的に)選択的に収集するための(上記に定義されているような)マイクロ流体システム1の使用が提供される。
【0104】
いくつかの非限定的なケースでは、精子、白血球、上皮細胞、腫瘍細胞、内皮細胞、幹細胞、胎児細胞、核、細胞外小胞、植物細胞(および、それらの組み合わせ)からなる群から選択される細胞を(実質的に)選択的に収集するための(上記に定義されているような)マイクロ流体システム1の使用が提供される。
【0105】
加えてまたは代替例として、法医学のための(上記に定義されているような)マイクロ流体システム1の使用が提供される。加えてまたは代替例として、診断のための(病理学の - たとえば、腫瘍診断のための)(上記に定義されているような)マイクロ流体システム1の使用が提供される。加えてまたは代替例として、腫瘍学のためのマイクロ流体システム1の使用が提供される。加えてまたは代替例として、出生前診断のためのマイクロ流体システム1の使用が提供される。
【0106】
腫瘍学のための使用のケースでは、より正確には、必ずしもそうではないが、循環腫瘍細胞(CTC)の計数および/または分析および/または単離のための使用が提供される。
【0107】
本発明の第3の態様によれば、マイクロ流体システム1によるサンプルの粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための方法が提供される。
【0108】
マイクロ流体システム1は、少なくとも1つの入口部2であって、サンプルは、少なくとも1つの入口部2を通してマイクロ流体システム1の中に挿入される、少なくとも1つの入口部2と;移動アセンブリ3であって、移動アセンブリ3は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー4を含み、マイクロ流体チャンバー4の内側で少なくとも1つの特定の粒子5を移動させるように構成されている、移動アセンブリ3と;を含む。
【0109】
より正確には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、マイクロ流体デバイス12を含み、そして、マイクロ流体デバイス12は、マイクロ流体チャンバー4(および、場合によっては、回収チャンバー11ならびにチャネル13、15、および16)を含む。
【0110】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、少なくとも特定の粒子5を変位させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター(たとえば、電極 - とりわけ、複数のアクチュエーター)と;マイクロ流体チャンバー4のイメージ(少なくとも部分的なイメージ)を獲得するように構成されている検出デバイス7と;(マイクロ流体チャンバー4の内側の所与の経路Pに沿って)前記少なくとも1つの特定の粒子を移動させるように、少なくとも1つのアクチュエーター6を制御するように構成されている制御デバイス8と;をさらに含む。
【0111】
有利には、必ずしもそうではないが、マイクロ流体システム1は、本発明の第1の態様にしたがって上記に説明されているようになっている。
【0112】
本方法は、第1の検出ステップであって、第1の検出ステップの間に、検出デバイス7が、少なくとも特定の粒子5がマイクロ流体チャンバー4の上述のパーツの内側の(とりわけ、所与の経路Pの)それぞれの第1の位置IPにおいて配置されているときに、第1の瞬間におけるマイクロ流体チャンバーの少なくとも一部の第1のイメージを獲得する、第1の検出ステップと;第2の検出ステップであって、第2の検出ステップの間に、検出デバイス7が、とりわけ、少なくとも特定の粒子5がマイクロ流体チャンバーの上述の少なくとも1つのエリアの内側の(より具体的には、所与の経路Pの)それぞれの第2の位置IIPに配置されているときに、第1の瞬間に後続する第2の瞬間におけるマイクロ流体チャンバーの少なくとも1つのエリアの第2のイメージを獲得する、第2の検出ステップと、を含む。
【0113】
いくつかの非限定的なケースでは、第2のイメージは、マイクロ流体チャンバー4のエリアについてのみである。換言すれば、第2のイメージは、マイクロ流体チャンバー4の部分的なイメージである。代替的に、第2のイメージは、マイクロ流体チャンバー4全体についてである。
【0114】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1のイメージは、マイクロ流体チャンバー4の一部についてのみである。換言すれば、第1のイメージは、マイクロ流体チャンバー4の部分的なイメージである。代替的に、第1のイメージは、マイクロ流体チャンバー4全体についてである。
【0115】
異なる実施形態によれば、第2の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体チャンバー4のエリアは、第1の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体チャンバー4の一部と一致しているかまたはそれとは異なっている。有利には、必ずしもそうではないが、第2の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体カメラ4のエリアは、第1の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体カメラ4の一部と一致している(すなわち、第1のイメージおよび第2のイメージは、マイクロ流体カメラ4の同じパーツについてである)。
【0116】
相互に代替的で非限定的な状況によれば、第1の位置IPおよび第2の位置IIPは、互いに異なっているかまたは一致することが可能である。
【0117】
本方法は、処理ステップをさらに含み、処理ステップの間に、制御デバイスが、少なくとも第1のイメージおよび第2のイメージに応じて少なくとも1つの派生イメージを処理する。
【0118】
図5から
図12を参照して上記にすでに示されたように、このように、粒子(および、より正確には、特定の粒子5)は、著しくかつ驚くほどに、(タイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)と位置の両方として)より可視であり、かつ識別可能であり、それらは、そのうえ、連続的に辿られることが可能である(その理由は、関心の時間スパンの全体を通してその移動および/または位置を検証することが可能であるからである)ということが実験的に観察されている。
【0119】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、識別ステップを含むことも可能であり、識別ステップの間に、制御デバイスが、派生イメージに基づいて(応じて)、(とりわけ、複数の粒子のうちの)少なくとも特定の粒子5の第2の位置IIPを推定する(すなわち、可能な限り精密に決定する)。
【0120】
とりわけ、第2の位置IIPは、第1の位置IPとは異なっている。
【0121】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、移動ステップをさらに含み、移動ステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、その制御ユニット)が、第1の瞬間に後続し第2の瞬間の前にある第3の瞬間における少なくともアクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を制御し、少なくとも特定の粒子5を(とりわけ、所与の経路Pに沿って)第1の位置IPから(とりわけ、第2の位置IIPへ)移動させるようになっている。
【0122】
例として、
図3は、第1の瞬間(t(0))における第1の位置IPにある特定の粒子5、および、第2の瞬間(t(1))における第2の位置IIPにある特定の粒子5を示している。
【0123】
とりわけ、移動ステップの間に、制御デバイス8は、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を制御し、特定の粒子5および複数の他の粒子(より具体的には、マイクロ流体チャンバー4の中に存在しているすべての粒子)を変位させる。
【0124】
より具体的には、制御デバイス8は、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を制御し、特定の粒子5および他の粒子(さらにより具体的には、マイクロ流体チャンバー4の中に存在しているすべての粒子)を決定論的な様式で変位させるようになっている。
【0125】
代替的にまたは追加的に、制御デバイス8は、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を制御し、マイクロ流体チャンバー4の内側のサンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、特定の粒子5および他の粒子(より具体的には、マイクロ流体チャンバー4の中に存在しているすべての粒子)を変位させるようになっている。
【0126】
さらにより正確には、必ずしもそうではないが、移動ステップの間に、実質的にすべてのアクチュエーター6が、流体チャンバーの任意の位置に実質的に設置されているそれぞれの粒子を実質的に変位させるために、協働された様式で始動および停止させられる(それぞれのアクチュエーター6の正しい動作を仮定している)。
【0127】
有利には、必ずしもそうではないが、とりわけ、移動ステップの間に、制御デバイス8(より正確には、必ずしもそうではないが、その制御ユニット9(
図2))は、マイクロ流体チャンバー4の内側の特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を経路Pに沿って移動させるように、アクチュエーター6を制御する。とりわけ、第1の位置IPおよび第2の位置IIPは、経路Pの中間ポイントである。
【0128】
換言すれば、制御デバイス8(より正確には、必ずしもそうではないが、その制御ユニット9(
図2))は、アクチュエーター6を制御し、アクチュエーター自体が、とりわけ、移動ステップの間に、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を経路Pの開始位置から終了位置へ移動させるようになっており(第1の位置IPおよび第2の位置IIPを通過する)、ここで、第1の位置IPおよび第2の位置IIPは、開始位置と終了位置との間の中間ポイントである。
【0129】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、とりわけ、移動ステップの間に、第1のイメージおよび第2のイメージが獲得される間に(第1の検出ステップおよび第2の検出ステップの間に)、特定の粒子5に(複数の特定の粒子5に)力を働かせ、とりわけ、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)が(第1の検出ステップの間の)第1の位置IPおよび、それぞれ、(第2の検出ステップの間の)第2の位置IIPに留まる(とりわけ、実質的に固定される)ようになっている。
【0130】
より正確には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)および検出デバイス7を制御し、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)が、第1のイメージおよび第2のイメージが検出デバイス7によって獲得される間に、特定の粒子5に(複数の特定の粒子に)力を働かせるようになっており、とりわけ、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)が、(第1の検出ステップの間の)第1の位置IPおよび、それぞれ、(第2の検出ステップの間の)第2の位置IIPに留まる(とりわけ、実質的に固定される)ようになっている。
【0131】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、特定の粒子5に(特定の粒子5に)力を働かせ、第1のイメージおよび第2のイメージが獲得される間に(第1の検出ステップおよび第2の検出ステップの間に)、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を浮遊状態に維持するようになっている。
【0132】
より正確には、必ずしもそうではないが、制御デバイス8は、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)および検出デバイス7を制御し、アクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)が、特定の粒子5に(複数の特定の粒子に)力を働かせ、第1のイメージおよび第2のイメージが検出デバイス7によって獲得される間に、特定の粒子5(複数の特定の粒子5)を浮遊状態に維持するようになっている。
【0133】
この文脈において、いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、電極のグループに属する第1の電極のアレイと第2の電極のアレイとの間の領域に設置されている流体の中に浸漬されている粒子を操作するステップを提供する。第2の電極アレイは、少なくとも1つの電極を含み、第1の電極アレイに面しており、第1の電極アレイから間隔を離して配置されている。本方法は、所定の周波数および第1のステップを有する第1の周期信号を、第1の電極アレイの電極の第1のサブセットにおよび第2の電極アレイに印加するステップ、ならびに、上述の周波数および前記第1のステップとは反対である第2のステップを有する少なくとも第2の周期信号を、第1の電極アレイの電極の少なくとも別のサブセットに印加するステップを提供し、それによって、流体の中に全体的に配置されている少なくとも1つの閉じられた仮想表面の上に一定の振幅の電界を確立し、それによって、粒子は、粒子および流体の電気的特性に応じて、少なくとも1つの閉じられた仮想表面によって囲まれる領域の一部分によって、引き付けられるかまたは反発される。
【0134】
有利には、必ずしもそうではないが、第1のイメージは、また、それぞれの初期位置にある他の粒子を含有しており;第2のイメージは、また、それぞれの後続の位置にある他の粒子を含有している。
【0135】
図4は、粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
【0136】
手順は、有利には、必ずしもそうではないが、開始(開始ステップA)と;第1の検出ステップ(ステップB)と;移動ステップ(ステップC)と;第2の検出ステップ(ステップD)と;処理ステップ(ステップE)と;識別ステップ(ステップF)と;場合によっては、終了ステップ(終了ステップG)と;を提供する。
【0137】
随意的に、これらのステップ(より正確には、ステップBからステップF)は、粒子6がそのオリジナルの位置に戻された後に(たとえば、特定の粒子5が第1の位置IPに戻された後に)1回または複数回繰り返されることが可能であり(ステップH)、かつ/または、第1の検出ステップおよび第2の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体チャンバー4のパーツおよび/もしくはエリアは、(たとえば、検出デバイス7および/またはマイクロ流体チャンバー4を変位させることによって)変化させられる(ステップI)。
【0138】
有利には、必ずしもそうではないが(移動ステップの間に)、移動アセンブリ3は、決定論的な様式で(すなわち初期の所与の位置から後続の所与の位置へ故意的な様式で)少なくとも特定の粒子5を移動させる(移動させるように構成されている)。
【0139】
とりわけ(移動ステップの間に)、移動アセンブリ3は、マイクロ流体チャンバーの内側のサンプルの(すべての)他の粒子に対して実質的に選択的な様式で前記少なくとも1つの特定の粒子を移動させる(移動させるように構成されている)。
【0140】
たとえば、移動アセンブリ3は、特定の粒子5に直接的に(より具体的には、流体(それは、特定の粒子5におよび他の粒子に移動を伝達する)に力が働かされることなく)力を働かせる。いくつかの特定の非限定的なケースにおいて、それぞれのアクチュエーター6は、それぞれの電極を含む(とりわけ、それぞれの電極である)。
【0141】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、本発明の第1の態様に関係して上記に説明されているように定義される。
【0142】
追加的にまたは代替的に、制御デバイス8および/または検出デバイス7および/またはマイクロ流体デバイス12は、本発明の第1の態様に関係して上記に説明されているように定義される。
【0143】
とりわけ、マイクロ流体システム1(のすべて)は、本発明の第1の態様に関係して上記に説明されているように定義される。
【0144】
有利には、必ずしもそうではないが、処理ステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)は、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて派生イメージを処理する。いくつかの特定の非限定的なケースにおいて、処理ステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)は、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分に応じて派生イメージを処理する。
【0145】
とりわけ、派生イメージは、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分(および/または減算)である。
【0146】
有利には、必ずしもそうではないが、処理ステップは、位置合わせサブステップを含み、位置合わせサブステップの間に、第1のイメージおよび第2のイメージが(互いに)位置合わせされる。そのようなケースでは、処理ステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)は、第1のイメージおよび第2のイメージが互いに位置合わせされた後に、第1のイメージおよび第2のイメージ(第1のイメージと第2のイメージとの間の差分および/または減算)に応じて派生イメージを処理する。位置合わせの対象となった第1のイメージおよび第2のイメージは(獲得されるような)第1のイメージおよび第2のイメージに応じるので、派生イメージは、また、このケースでは、(少なくとも間接的に)(獲得されるような)第1のイメージおよび第2のイメージに応じるということに留意されたい。
【0147】
この位置合わせステップのおかげで、より明るい派生イメージを取得すること、したがって、偽陽性の発生を低減させることが可能である。
【0148】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、位置合わせサブステップは、公知のタイプのアルゴリズム、たとえば、オプティカルフローまたはFFT(高速フーリエ変換)によって実施される。
【0149】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、サンプルの第1の所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の粒子(とりわけ、少なくとも特定の粒子5を含む)の少なくとも一部を、マイクロ流体システム1の(より正確には、マイクロ流体デバイス12の)マイクロ流体チャンバー4から回収チャンバー11(これも、マイクロ流体のものである)へ、サンプルの(すべての)さらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送する。
【0150】
有利には、必ずしもそうではないが(移動ステップの間に)、制御デバイス8(とりわけ、その制御ユニット9)は、少なくともアクチュエーター6(とりわけ、複数のアクチュエーター6)を制御し(制御するように構成されており)、検出デバイス7によって獲得されるデータに応じて、とりわけ、派生イメージに応じて、マイクロ流体チャンバー5の内側の(とりわけ、複数の粒子のうちの)少なくとも特定の粒子5を(とりわけ、前記所与の経路Pに沿って)移動させるようになっている。
【0151】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、適合ステップを含み、適合ステップの間に、制御デバイス8は、派生イメージに応じて、サンプルの少なくとも1つのさらなる特定の粒子のための少なくとも1つのさらなる所与の経路PPを定義し;移動アセンブリ3は、前記少なくとも1つの特定の粒子に衝突しないように、前記さらなる特定の粒子をとりわけさらなる経路PPに沿って移動させる(とりわけ、制御デバイス8(より具体的には、制御ユニット9)は、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を動作させ、さらなる特定の粒子が移動させられるようになっている)。
【0152】
とりわけ、第2の位置IIPが、第1の位置IPと一致するときに、または、予期される位置と一致しないときに、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット)は、派生イメージに応じて第2の位置IIPを決定し、かつ、さらなる所与の経路PPが第2の位置IIP(のエリアの中を)通過しないように(かつ/または、第2の位置IIPの近い位置を通過しないように)さらなる所与の経路PPを定義する。
【0153】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、第3の検出ステップを含み、第3の検出ステップの間に、検出デバイス7は、(少なくとも)特定の粒子6がマイクロ流体チャンバー4(の一部)の内側の(所与の経路Pの)第3の位置に配置されているときに、第2の瞬間に後続するさらなる瞬間におけるマイクロ流体チャンバー4の第3のイメージを獲得する。制御デバイス8は、派生イメージに応じて、かつ、第3のイメージおよび第2のイメージに基づいて(応じて)取得されるさらなる派生イメージに応じて(たとえば、さらなる派生イメージは、第3のイメージのおよび第2のイメージの差分および/または減算である)、少なくとも特定の粒子5によって辿られる実際の経路を追跡する。
【0154】
有利には、必ずしもそうではないが、さらなる特定の粒子(および、任意のさらなる粒子)は、第1の検出ステップ、移動ステップ、第2の処理ステップ、識別ステップ(および、場合によっては、以降に説明されているような検証ステップ)の対象でもある。
【0155】
図13は、粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
【0156】
手順は、(とりわけ、
図4を参照して)上記に説明されているようなステップAからステップGおよび検証ステップ(ステップL)を提供し、検証ステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、プロセスユニット10)は、特定の粒子5が正しく移動したかどうか(および、他の粒子が移動したかどうか)を検証する。
【0157】
とりわけ、そうである場合には(すなわち、特定の粒子5が正しく移動したということを制御デバイス8が検証する場合には)、手順は、移動ステップ(ステップC)から繰り返し可能なサイクルにしたがって再び開始し、換言すれば、特定の粒子5は、第2の位置IIPから(上述の第3の位置へ経路Pに沿って)移動させられ、それは、第2の検出ステップ(D)、処理ステップ(E)、識別ステップ(F)、および検証ステップ(L)によって(再び)進められる。
【0158】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、このサイクルは、特定の粒子5が所望の終了位置に到達するまで、かつ/または、検証ステップ(L)が否定的な結果を生み出すまで(すなわち、処理ステップに基づく検証ステップに続いて、特定の粒子5が正しく移動しなかったということが決定されるまで)、繰り返される。
【0159】
検証ステップ(L)が否定的な結果を生み出す場合に、とりわけ、上述の適合ステップ(ステップM)が実装される。
【0160】
とりわけ、適合ステップ(M)は、障害物生成サブステップ(ステップN)と、再定義サブステップ(ステップO)と、を含み、障害物生成サブステップの間に、制御デバイス8が、特定の粒子5がある(ブロックされている)位置のエリアに(仮想)障害物を生成させ;再定義サブステップの間に、(仮想)障害物を回避するさらなる経路PPが決定される(とりわけ、再定義サブステップの間に、さらなる粒子のそれぞれが移動させられるためのそれぞれのさらなる経路PPが決定される)。
【0161】
有利には、必ずしもそうではないが、適合ステップの後に、とりわけ、さらなる粒子(とりわけ、他の粒子のそれぞれ)が所望の最終的な位置に到達するまで、かつ/または、検証ステップ(L)が否定的な結果を生み出すまで、サイクル(順番にステップCからステップL)が繰り返される(たとえば、さらなる粒子に関して;とりわけ、他の粒子(正しく移動した粒子)に関して)。
【0162】
有利には、必ずしもそうではないが、第1の検出ステップの間に、および、第2の検出ステップの間に、マイクロ流体チャンバー4の一部およびマイクロ流体チャンバー4のエリアは、それぞれ、所与の波長(とりわけ、可視範囲にある)を有する放射線によって照射される。
【0163】
とりわけ、第1のイメージおよび第2のイメージは、上述の所与の波長において獲得され;より具体的には、第1のイメージおよび第2のイメージは、可視範囲において獲得される(さらにより具体的には、それらは、可視範囲の外側の波長では獲得されない)。
【0164】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、速度推定ステップを含み、速度推定ステップの間に、制御デバイス8は、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離(とりわけ、派生イメージに基づいて(応じて)取得される)、および、第1の位置IPから第2の位置IIPへ自分自身を変位させるために特定の粒子5によって必要とされる時間に応じて、少なくとも特定の粒子5の検出速度(および、他の粒子の検出速度)を推定する。とりわけ、第1の位置IPから第2の位置IIPへ自分自身を変位させるために前記少なくとも1つの特定の粒子5によって必要とされる時間は、前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の差分である。
【0165】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、速度推定ステップは、特定の粒子5が回収チャンバー11に向けて移送される前に実施される。代替的に、速度推定ステップは、特定の粒子が回収チャンバー11に向けて移送される間に実施される。
【0166】
とりわけ、検出速度は、派生イメージおよび第1の瞬間と第2の瞬間との間の時間に基づいて(応じて)取得される第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離に応じて推定される。いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離は、2つの連続するアクチュエーター6(電極)の間の距離に対応する(したがって、既知である)ということに留意されたい。
【0167】
より具体的には、検出速度は、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離に応じて推定され、そして、第1の位置IPおよび第2の位置IIPは、位置合わせを受けた(すなわち、上述の位置合わせサブステップが実施された後の)第1のイメージおよび第2のイメージに応じて取得される派生イメージに基づいて(応じて)推定される。
【0168】
有利には、必ずしもそうではないが、イメージ処理ステップは、派生イメージ操作ステップを含み、派生イメージ操作ステップによって、派生された操作されたイメージが取得され、それに応じて、上述の第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離が推定される。
【0169】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、イメージ操作ステップは、2値化サブステップを含み、2値化サブステップの間に、派生イメージのそれぞれのピクセルは、2値化された派生イメージを取得するために、(グレートーンから)黒または白へ(閾値グレートーンに応じて)変換される。
【0170】
代替的にまたは追加的に、イメージ操作ステップは、形態学的な操作サブステップを含み、形態学的な操作サブステップの間に、操作された派生イメージを取得するために、(有利には、2値化された)派生イメージが、オープニング、膨張、および/またはクロージング動作を受ける。
【0171】
オープニング動作の間に、派生イメージの中の特定の粒子5の表現の最も外側のエッジ(より正確には、相対的な角部)が収縮される。
【0172】
膨張動作の間に、派生イメージの中の特定の粒子5の表現の外側エッジが膨張される。
【0173】
クロージング動作の間に、派生イメージの中の特定の粒子5の表現の内側エッジが膨張される。とりわけ、(巨視的な)効果として、イメージの内側の任意の孔部の閉鎖、任意のキャビティーの充填が取得される。
【0174】
有利には、必ずしもそうではないが、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離は、派生イメージ(より有利には、操作された派生イメージ)の中の特定の粒子5の(第1の位置IPにおける、および、第2の位置IIPにおける)表現の重心(質量中心)間の距離を評価することによって推定される。
【0175】
図26は、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離を測定するための実装された手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
【0176】
提供される手順は、連続して以下を実装する:第1の検出ステップ(ステップB);移動ステップ(ステップC)、第2の検出ステップ(ステップD);位置合わせサブステップ(ステップAL);派生イメージ処理(とりわけ、第1のイメージと第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて - ステップDIF);2値化サブステップ(ステップBIN);オープニング動作(ステップOP);膨張動作(ステップDIL);クロージング動作(ステップCLO);(ステップ:B、C、D、AL、DIF、BIN、OP、DIL、およびCLOの結果として取得される)操作された派生イメージに基づいて(応じて)、第1の位置IPと第2の位置IIPとの間の距離の推定(ステップEXT)。
【0177】
単に説明的で非限定的な目的のために、このケースでは、処理ステップは、ステップAL、DIF、BIN、OP、DIL、およびCLOを含むということが留意されるべきである。
【0178】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、複数の補足的検出ステップを含み、複数の補足的検出ステップのそれぞれの間に、検出デバイス7は、第1の瞬間に後続する(かつ、とりわけ、前記第2の瞬間の前の)それぞれの補足的瞬間におけるマイクロ流体チャンバー4の(とりわけ、マイクロ流体チャンバー4の上述の少なくとも1つの一部の;追加的にまたは代替的に、マイクロ流体チャンバー4の上述の少なくとも1つのエリアの)それぞれの補足的イメージを獲得する。速度推定ステップの間に、第1の位置IPから第2の位置IIPへ自分自身を変位させるために特定の粒子5によって必要とされる時間は、補足的イメージに基づいて(応じて)測定される。とりわけ、第2の瞬間は、補足的イメージのうちの第1のもの(したがって、それは、上述の第2のイメージに対応するものとして考えられることとなる)が第2の位置IIPにおける少なくとも特定の粒子5を示しているときに推定される。
【0179】
とりわけ、補足的瞬間は、互いに後続している(すなわち、所与の(および、一定の)時間間隔Δtによって間隔を離して配置されている)。たとえば、それぞれの間隔Δtは、約5msから約15msにある(とりわけ、約10ms)ことが可能である。
【0180】
図16は、粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
【0181】
手順は、(とりわけ、
図4を参照して)上記に説明されているようなステップAからC、E、F、G、およびLならびに補足的検出ステップDDを想定している。特定の粒子が第2の位置IIPに到着するまで(かつ、したがって、検証ステップ(L)が肯定的な結果を生み出すまで)、ステップDD、E、F、およびLは、順番に、連続する補足的瞬間(t
j+1=t
j+Δt)(とりわけ、所与の時間間隔(Δt)だけ間隔を離して配置されている)においてサイクルで繰り返される。このポイントにおいて、制御デバイス8は、検出速度(ステップQ)を推定する。
【0182】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、搬送ステップを含み、搬送ステップの間に、移動アセンブリ3は、検出速度に応じて、特定の粒子5を(とりわけ、所与の経路Pに沿って)自分自身を変位させる(とりわけ、制御デバイスは、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を制御し、変位させるようになっている)。これは、パーソナライズされた様式でそれぞれの粒子が移動する速度を最適化することを可能にする。
【0183】
(搬送ステップの間の)作動の特定の非限定的な形態によれば、アクチュエーター6(電極)は、所与の経路Pに沿って連続して始動させられ、特定の粒子5が移動アセンブリ3の第1のアクチュエーター6のエリアに配置されているときに、第1のアクチュエーター6が停止させられ、所与の経路Pに沿って第1のアクチュエーター6の下流に配置されている移動アセンブリの第2のアクチュエーター6が始動させられるようになっている。
【0184】
とりわけ、特定の粒子5が第2のアクチュエーター6のエリアに配置されているときに、第2のアクチュエーター6が停止させられ、所与の経路Pに沿って第2のアクチュエーター6の下流に配置されている移動アセンブリ3の第3のアクチュエーター6が始動させられる。
【0185】
より正確には、必ずしもそうではないが、第1のアクチュエーター6および第2のアクチュエーター6(および、場合によっては、第3のアクチュエーター6)が始動および停止させられる瞬間は、検出速度に基づいて(応じて)、制御デバイス8によって決定される。
【0186】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップであって、少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップの間に、検出デバイス7は、第2の特定の粒子がマイクロ流体チャンバー4の(上述のパーツの)内側の第2の所与の経路のさらなる第1の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間におけるマイクロ流体チャンバー4の(上述のパーツの)さらなる第1のイメージを獲得する、少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップと;少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップであって、少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップの間に、検出デバイス7は、前記さらなる特定の粒子がマイクロ流体チャンバー4の(上述のパーツの)内側の第2の所与の経路のさらなる第2の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間に後続するさらなる第2の瞬間におけるマイクロ流体チャンバー4の(上述のパーツの)さらなる第2のイメージを獲得する、少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップと;さらなる処理ステップであって、さらなる処理ステップの間に、制御デバイス8は、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージに応じて(とりわけ、前記さらなる第1のイメージと前記さらなる第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて)少なくとも1つのさらなる派生イメージを開発する、さらなる処理ステップと;さらなる速度推定ステップであって、さらなる速度推定ステップの間に、制御デバイス8は、第1のさらなる位置と第2のさらなる位置との間の距離に応じて、第2の特定の粒子のさらなる検出速度を推定し、第1のさらなる位置および第2のさらなる位置は、前記さらなる派生イメージに基づいて(応じて)、かつ、さらなる第1の位置からさらなる第2の位置へ自分自身を変位させるために第2の特定の粒子によって必要とされる時間に基づいて(応じて)取得される、さらなる速度推定ステップと、を含む。
【0187】
より正確には、必ずしもそうではないが、本方法は、さらなる搬送ステップを含み、さらなる搬送ステップの間に、移動アセンブリ3は、前記さらなる所与の経路に沿って検出される前記さらなる速度に応じて、第2の特定の粒子を変位させる(とりわけ、前記制御デバイス8は、少なくともアクチュエーター6(より具体的には、複数のアクチュエーター6)を制御し、変位させる)。
【0188】
有利には、必ずしもそうではないが、第1の検出ステップは、さらなる第1の検出ステップと一致しており、第2の検出ステップは、さらなる第2の検出ステップと一致しており、さらなる処理ステップは、前記処理ステップと一致しており、さらなる派生イメージは、上述の派生イメージと一致しており、さらなる第1のイメージおよびさらなる第2のイメージは、第1のイメージおよび前記第2のイメージとそれぞれ一致している。
【0189】
とりわけ、前記搬送ステップおよび前記さらなる搬送ステップは、少なくとも部分的に同時である。
【0190】
図17は、
図16の手順の非限定的な変形例のフローチャートを概略的に示している。また、このケースでは、手順は、ステップAからC、DD、E、F、G、L、およびQを想定している。検証ステップ(ステップR)がさらに提供され、検証ステップの間に、移動ステップ(C)から経過した合計時間が限界時間よりも高いかどうかが検証される。そうでない場合には、順番に、ステップDD、E、F、L、およびRを想定するサイクルが繰り返される。そうである場合には、このサイクルは繰り返されず、すべての粒子に関してステップQが完了される。
【0191】
とりわけ(
図17に示されているように)、検証ステップ(L)の間に、制御デバイス8は、すべての粒子(または、想定される粒子)がその目的地に到達したかどうかを査定する。そうでない場合には、検証ステップ(R)が実施される。そうである場合には、すべての粒子に関して、ステップQが完了される。
【0192】
随意的に、この手順は、また、蛍光によってイメージを獲得するためのステップ(ステップS)を含む。
【0193】
随意的に、
図17の変形例では、手順は、制御ステップ(ステップU)の間に、(関連の)マイクロ流体チャンバー4全体がステップBおよびDDを受けたということが検証されるまで、(ステップQまたはステップRから開始して)繰り返されるサイクルを想定している。
【0194】
このサイクルは、順番に、ステップB(場合によっては、S)、C、DD、E、F、Lを想定しており、また、ステップQまたはステップRに後続し、ステップUの前にある(上記に説明されているような)ステップHと;ステップUに後続し、ステップBの前にある(上記に説明されているような)ステップIと;を想定している。
【0195】
これらのケースでは、換言すれば、ステップB、(場合によっては、S)C、DD、E、F、L、Q(および/またはR)、H、U、およびIが、ステップUが肯定的な結果を生み出すまで(すなわち、(関連の)マイクロ流体チャンバー4全体がステップBおよびDDを受けたとき)、サイクルで繰り返される。
【0196】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、特性決定ステップを含み、特性決定ステップの間に、少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)が、派生イメージに応じて(とりわけ、前記派生イメージから取得される前記少なくとも1つの特定の粒子のパラメーター(たとえば、形態学的なパラメーター)に基づいて(応じて))、(とりわけ、制御デバイス8によって;より具体的には、制御ユニット9によって)決定される。より正確には、必ずしもそうではないが、前記特性決定ステップの間に、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)が、前記派生イメージに応じて(とりわけ、前記派生イメージから取得される前記それぞれの粒子のパラメーター(たとえば、形態学的なパラメーター)に基づいて(応じて))決定される。
【0197】
このテキストにおいて、「特性決定ステップ」または「特性決定」に言及されるときに、これは、分類またはグループ化を意味するということが留意されるべきである。
【0198】
とりわけ、「分類」(本部門において使用されるときに)は、以前にラベル付けされたデータの分析に基づいて、将来のデータクラスのラベリングを予測することを可能にする動作として定義される。
【0199】
とりわけ、「グループ化」(本部門において使用されるときに)は、マシンによって自動的に識別された共通の特質から開始する、ラベル付けされていないまたは構造化されていないデータの集約として定義される。
【0200】
とりわけ、「クラスタリング」(本部門において使用されるときに)は、データセットの中の均質なエレメントを選択してグループ化することを目的とした多変量データ分析技法のセットとして定義される。
【0201】
とりわけ、「ニューラルネットワーク」(本部門において使用されるときに)は、人工的な「ニューロン」から構成されるコンピューター計算モデルとして定義され、それは、生物学的なニューラルネットワークの単純化によって漠然と着想を得たものである。したがって、それは、情報の相互接続から構成される数学的コンピューターモデルである。
【0202】
とりわけ、「タイプ」(本部門において使用されるときに)は、先験的に定義されるラベルを有するカテゴリーにおけるデータアイテムの識別として定義される。
【0203】
とりわけ、「グループ」(本部門において使用されるときに)は、先験的な識別(の必要性)なしに共通のエレメントから開始して認識されるカテゴリーに属するものとしてのデータの識別として定義される。
【0204】
(派生イメージに応じて少なくとも特定の粒子5のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定することに)加えてまたは代替例として、特性決定ステップの間に、少なくとも特定の粒子5のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、(上述の速度推定ステップの間に)検出速度に応じて、(とりわけ、制御デバイスによって)決定される。いくつかの非限定的なケースでは、少なくとも特定の粒子5のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、検出速度および派生イメージおよび/または形態学的なパラメーターの組み合わせに応じて(とりわけ、制御デバイスによって)決定される。
【0205】
とりわけ、特定の粒子5が細胞であるときに、特定の粒子5の生存可能性または完全性(より正確には、粒子が、生きているかつ/または無傷のまたは死んでいるかつ/またはアポトーシスのかつ/または損傷を受けた細胞であるかどうか)は、(上述の速度推定ステップの間に)検出速度に応じて(とりわけ、制御デバイスによって)決定される。より具体的には、検出速度が所与の閾値速度を下回る場合には、特定の粒子5は、死んでいる(または、アポトーシスのもしくは損傷を受けている)と考えられ;検出速度が所与の閾値速度を上回る場合には、特定の粒子5は、生存しているかつ/または無傷であると考えられる。
【0206】
有利には、必ずしもそうではないが、特性決定ステップの間に、制御デバイス8は、自動学習(とりわけ、教師あり自動学習または教師なし自動学習)を使用して、少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定する。
【0207】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、特性決定ステップの間に、制御デバイス8は、教師あり自動学習(とりわけ、ニューラルネットワークまたは畳み込みニューラルネットワーク)を使用して、少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)のタイプを決定し、または、制御デバイス8は、教師なし自動学習を使用して(とりわけ、クラスタリングまたは教師なしニューラルネットワークを使用して)、少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)の所属グループを決定する。
【0208】
(教師なし)自動学習の非限定的な例は、k-meansクラスタリング、DBSCANクラスタリング、オートエンコーダー、および自己組織化マップである。
【0209】
教師あり自動学習の非限定的な例は、ディシジョンツリー、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、サポートベクターマシンなどである。
【0210】
特許文献6および非特許文献1は、粒子/細胞分類/識別システムをより詳細に説明している。
【0211】
有利には、必ずしもそうではないが、特性決定ステップは、抽出サブステップであって、抽出サブステップの間に、(とりわけ、複数の粒子のうちの)特定の粒子5のパラメーター(たとえば、形態学的なパラメーター)は、派生イメージに基づいて(応じて)(とりわけ、制御デバイス8によって)抽出される、抽出サブステップと;識別サブステップであって、識別サブステップの間に、制御デバイス8は、抽出された(たとえば、形態学的な)パラメーターに基づいて(応じて)少なくとも特定の粒子5(とりわけ、それぞれの粒子)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定する、識別サブステップと;を含む。
【0212】
有利には、必ずしもそうではないが、(とりわけ、複数の粒子のうちの)特定の粒子5の特性決定ステップは、畳み込みニューラルネットワークを使用して派生されたイメージに基づいて(応じて)(とりわけ、制御デバイス8によって)実施される。
【0213】
図18は、粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
【0214】
手順は、上記に説明されているようなステップAからFおよびGならびに抽出サブステップ(ステップX)を想定している。
【0215】
随意的に、手順は、図を考慮して正しいかどうかを検証するために、ステップXとステップGとの間に識別サブステップ(ステップY)を含む。
【0216】
追加的にまたは代替的に、手順は、上記に説明されているように、ステップHおよびI(ならびに、相対的なサイクルの繰り返し(順番に、B、C、D、E、H、およびI))を含む。
【0217】
追加的にまたは代替的に、ステップF、X、およびYは、少なくとも部分的にステップHおよびIと同時に実施されることが可能である。
【0218】
加えてまたは代替例として、ステップIおよびHのループは、ステップEの代わりにステップDから開始することが可能である。
【0219】
例として、
図19は、いかに、上記に説明されている方法にしたがって実験的に取得される結果が驚くほど信頼性が高く、蛍光による検出を実施することによってサンプルを分析するときに実現された結果にマッチするかということを示している。たとえば、上記に説明されている方法は、(完全に自動化された方式で、オペレーターの介在なしに)なかでも、白血球(WBC)と上皮細胞(EPT)とを区別することに成功している。
【0220】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、少なくとも1つの再配向(たとえば、回転)および/または変形ステップを含み、少なくとも1つの再配向および/または変形ステップの間に、移動アセンブリ3は、少なくとも特定の粒子5(粒子)を再配向(たとえば、回転)および/または変形させ(アクチュエーター6が、再配向および/または変形させるように(とりわけ、制御デバイス8によって)動作される)、少なくとも特定の粒子5が異なるコンフォメーション(conformation)をとる(粒子がとる)ようになっている。
【0221】
より正確には、必ずしもそうではないが、本方法は、追加的な検出ステップを含み、追加的な検出ステップの間に、検出デバイス7は、少なくとも特定の粒子5が異なるコンフォメーションをとったときに(粒子がそれぞれの異なるコンフォメーションをとったときに)、マイクロ流体チャンバー4の(とりわけ、マイクロ流体チャンバー4の上述の少なくとも1つのパーツの;追加的にまたは代替的に、マイクロ流体チャンバー4の上述の少なくとも1つのエリアの)追加的なイメージを獲得する。処理ステップの間に、制御デバイス8は、追加的なイメージおよび第1のイメージと第2のイメージとの間のもの(および、場合によっては、さらなる追加的なイメージ(それは、再配向および/または変形ステップの前に検出デバイス7によって獲得される))に応じて、追加的な派生イメージを開発する。特性決定ステップの間に、少なくとも特定の粒子5(および、また、他の粒子)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)が、前記追加的な派生イメージに応じて(とりわけ、制御デバイス8によって)(同様に)決定される。
【0222】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、追加的な検出ステップは、第2の検出ステップに対応しており、(したがって)追加的なイメージは、上述の第2のイメージに対応している(上述の第2のイメージである)。
【0223】
代替的に、追加的な検出ステップは、第1の検出ステップおよび第2の検出ステップとは異なっており、(したがって)追加的なイメージは、上述の第2のイメージおよび/または第1のイメージに対応していない(上述の第2のイメージおよび/または第1のイメージではない)。
【0224】
図20は、
図18の手順の非限定的な変形例を概略的に示しており、
図18では、再配向ステップ(ステップZ)も(本質的に、唯一の相違点として)想定される。第2の検出ステップ(D)の繰り返しは、追加的な検出ステップとしての役割を果たす。
【0225】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、複数のさらなる第1の検出ステップであって、複数のさらなる第1の検出ステップの間に、検出デバイス7は、特定の第2の粒子がマイクロ流体チャンバーの内側の所与の第2の経路のそれぞれのさらなる第1の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間におけるマイクロ流体チャンバー4のさらなる第1のイメージを獲得する、複数のさらなる第1の検出ステップと;複数のさらなる第2の検出ステップであって、複数のさらなる第2の検出ステップの間に、検出デバイス7は、第2の特定の粒子がマイクロ流体チャンバー4の内側の所与の第2の経路のそれぞれのさらなる第2の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間に後続するさらなる第2の瞬間におけるマイクロ流体チャンバー4のさらなる第2のイメージを獲得する、複数のさらなる第2の検出ステップと;複数のさらなる処理ステップであって、複数のさらなる処理ステップの間に、制御デバイス8は、さらなる第1のイメージのそれぞれ1つおよびさらなる第2のイメージのそれぞれの1つに応じて(とりわけ、それぞれのさらなる第1のイメージとそれぞれのさらなる第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて)、複数のさらなる派生イメージをそれぞれ開発する、複数のさらなる処理ステップと;特性決定ステップであって、特性決定ステップの間に、前記特定の粒子5および前記第2の特定の粒子は、少なくとも2つのタイプおよび/またはグループへと分類可能に分割される、特性決定ステップと;を含む。とりわけ、タイプおよび/またはグループは、同様の特質を有する粒子を囲む。
【0226】
典型的に、特性決定(グループ化)ステップの後に、オペレーターは、異なるタイプを識別し、たとえば、リンパ球、血小板、上皮細胞などの間で、粒子を分割する。
【0227】
有利には、必ずしもそうではないが、粒子は、たとえば、特性決定(分類)ステップの間に、異なるタイプ(たとえば、リンパ球、循環腫瘍細胞、上皮細胞、核など)と自動的に関連付けられる。
【0228】
有利には、必ずしもそうではないが、以前のトレーニングが存在している場合、粒子は、たとえば、特性決定(分類)ステップの間に、異なるタイプ(たとえば、リンパ球、循環腫瘍細胞、上皮細胞、核など)と自動的に関連付けられる。
【0229】
いくつかの非限定的なケースでは、第1の検出ステップおよびさらなる第1の検出ステップは、(互いに)一致しており、第2の検出ステップおよびさらなる第1の検出ステップは、(互いに)一致しており、さらなる処理ステップおよび複数のさらなる処理ステップは、(互いに)一致しており、さらなる派生イメージおよび上述の派生イメージは、(互いに)一致しており、さらなる第1のイメージおよび第1のイメージは、(互いに)一致しており、さらなる第2のイメージおよび第2のイメージは、(互いに)それぞれ一致している。
【0230】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、さらなる移動ステップをさらに含み、さらなる移動ステップの間に、制御デバイス8は、上述の第2の特定の粒子5をそれぞれの第1の位置から(とりわけ、それぞれの第2の位置へ)前記所与の経路Pに沿って移動させるために、(それぞれ、さらなる第1の検出ステップの後に、および、さらなる第2の検出ステップの前に)複数のアクチュエーター6を制御する。
【0231】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、移動ステップおよびさらなる移動ステップは、(少なくとも部分的に)同時である。
【0232】
とりわけ、さらなる第1のイメージは、第1の瞬間における第2の特定の粒子の表現を含み;さらなる第2のイメージは、第2の瞬間における第2の特定の粒子の表現を含むということが留意されるべきである。
【0233】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、学習ステップ(ステップAP(
図21))を含み、学習ステップは、少なくとも第1の検出サブステップであって、少なくとも第1の検出サブステップの間に、検出デバイス7は、公知のタイプのテスト粒子がマイクロ流体テストチャンバーの上述のパーツの内側の(とりわけ、所与のテスト経路の)第1のテスト位置に配置されているときに、第1のテスト瞬間におけるマイクロ流体テストチャンバーの少なくとも一部の第1の学習イメージを獲得する、少なくとも第1の検出サブステップと;少なくとも1つの第2の検出サブステップであって、少なくとも1つの第2の検出サブステップの間に、検出デバイス7は、前記テスト粒子がマイクロ流体テストチャンバーの上述のエリアの内側の(とりわけ、所与のテスト経路の)第2のテスト位置に配置されているときに、第1のテスト瞬間に後続する第2のテスト瞬間におけるマイクロ流体テストチャンバーのエリアの第2の学習イメージを獲得する、少なくとも1つの第2の検出サブステップと;少なくとも1つの処理サブステップであって、少なくとも1つの処理サブステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)は、第1の学習イメージおよび第2の学習イメージに応じて、かつ、派生されたテストイメージに基づいて(応じて)、派生されたテストイメージを開発し、自動学習アルゴリズム(とりわけ、教師あり自動学習アルゴリズム)を構成し(とりわけ、そのパラメーターを決定する)、粒子の(既知の)タイプを識別するために前記アルゴリズムをトレーニングするようになっている、少なくとも1つの処理サブステップと;を含む。
【0234】
とりわけ、特性決定ステップの間に、特定の粒子5のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、上述の自動学習アルゴリズムを使用して派生イメージに応じて(より正確には、制御デバイス8によって;さらにより正確には、そのプロセスユニット10によって)決定される。
【0235】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、処理サブステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)は、派生されたテストイメージ(ステップAA)に基づいて(それから応じて)テスト粒子のパラメーターを抽出し(識別および選択する)、とりわけ、これらのパラメーターを既知のタイプと相関付けることによって、これらのパラメーターによって自動学習アルゴリズムを構成する(すなわち、トレーニングする)(ステップAB)。たとえば、ステップAAは、ニューラルネットワーク(とりわけ、畳み込み - CNN;またはイメージ処理アルゴリズム)を使用して現実化される。
【0236】
代替的にまたは追加的に、テスト粒子のパラメーターは、形態学的なパラメーターである(とりわけ、そのタイプは、オペレーターによって選択されており、形態学的なパラメーターの非限定的な例は、寸法、形状、色などである)。いくつかの非限定的な実施形態によれば、そのようなケースでは、制御デバイスは、派生されたテストイメージに基づいて(応じて)テスト粒子のパラメーターを抽出し(ステップAA)、これらのパラメーターによって自動学習アルゴリズムを構成し(すなわち、トレーニングする)(ステップAB)、とりわけ、これらのパラメーターを既知のタイプと相関させる。
【0237】
たとえば、ステップAAは、ニューラルネットワーク(とりわけ、畳み込み - CNN;またはイメージ処理アルゴリズム)を使用して現実化される。
【0238】
より正確には必ずしもそうではないが、本方法(とりわけ、学習ステップ)は、ラベリングサブステップ(ステップAC)を含み、ラベリングサブステップの間に、オペレーターは、利用可能な情報(たとえば、形態学的なパラメーターおよび/または明視野および/または蛍光イメージおよび/または蛍光測定)を使用して、粒子とタイプとの間の相関関係を決定する;処理サブステップの間に、制御デバイス8(とりわけ、そのプロセスユニット10)は、派生されたテストイメージから選択ステップの間に選択されるタイプのパラメーターを(とりわけ、イメージ処理によって)抽出し(ステップAA)、とりわけ、オペレーターによって実施される既知のタイプとの相関関係を使用して、これらのパラメーターによって自動学習アルゴリズムを構成する(すなわち、トレーニングする)(ステップAB)。
【0239】
とりわけ、第2のテスト位置は、第1のテスト位置とは異なっている。
【0240】
いくつかの非限定的なケースでは、第2の学習イメージは、マイクロ流体テストチャンバーのエリアについてのみである。換言すれば、第2の学習イメージは、マイクロ流体テストチャンバーの部分的なイメージである。代替的に、第2の学習イメージは、マイクロ流体テストチャンバー全体についてである。
【0241】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1の学習イメージは、マイクロ流体テストチャンバーの一部のみについてである。換言すれば、第1の学習イメージは、マイクロ流体テストチャンバーの部分的なイメージである。代替的に、第1の学習イメージは、マイクロ流体テストチャンバー全体についてである。
【0242】
異なる実施形態によれば、第2の検出サブステップの間に獲得されるマイクロ流体テストチャンバーのエリアは、第1の検出サブステップの間に獲得されるマイクロ流体テストチャンバーの一部と一致しているかまたはそれとは異なっている。有利には、必ずしもそうではないが、第2の検出サブステップの間に獲得されるテストマイクロ流体チャンバーのエリアは、第1の検出サブステップの間に獲得されるテストマイクロ流体チャンバーの一部と一致している(すなわち、第1の学習イメージおよび第2の学習イメージは、テストマイクロ流体チャンバーの同じパーツについてである)。
【0243】
有利には、必ずしもそうではないが、第1の検出サブステップの間に、検出デバイス7は、可視範囲にある第1の学習イメージを獲得する。代替的にまたは追加的に、第2の検出サブステップの間に、検出デバイス7は、可視範囲にある第2の学習イメージを獲得する。
【0244】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、既知のタイプは、蛍光イメージに基づいて(応じて)、かつ/または、遺伝分析に基づいて(に応じて)、かつ/または、派生されたテストイメージおよび/または第1の学習イメージおよび/または第2の学習イメージ(明視野において獲得される)に基づいて(応じて)オペレーターによって、決定される(ステップAC)。
【0245】
有利には、必ずしもそうではないが、第1の検出サブステップ、第2の検出サブステップ、および処理サブステップは、それぞれ、異なるテスト粒子によって、複数回繰り返され;より具体的には、第1の検出サブステップ、第2の検出サブステップ、および処理サブステップは、それぞれ、異なる既知のタイプのテスト粒子によって、複数回繰り返され;とりわけ、前記マイクロ流体テストチャンバーは、上述のマイクロ流体チャンバー4と一致している。
【0246】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1の検出サブステップおよび第2の検出サブステップは、複数の粒子に関して一致していることが可能である。
【0247】
図21は、粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
【0248】
とりわけ、
図21の手順は、(随意的なサイクルB(場合によっては、S)、C、D、H、およびIの繰り返しを伴う、ステップA、B(場合によっては、S)、C、D、E、F、Gならびに随意的なHおよびIに加えて)、単一の粒子(とりわけ、特定の粒子5)のイメージの選択のステップ(クロップ(crop) - AD)と、ステップAA、AC、およびABと、を想定し、ステップAA、AC、およびABは、異なるタイプを有する粒子の派生イメージ(とりわけ、パラメーター(たとえば、形態学的なパラメーター))を関係付ける相関関係データ(DC)の定義を伴う。とりわけ、ステップAA、AC、およびABのシーケンスは、たとえば、アルゴリズムのトレーニングステップの間に、(関心の)それぞれの粒子に関して繰り返され、または、すべての粒子に対して一回だけ実施されることが可能である。
【0249】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、手順は、粒子特性決定ステップ(ステップVY - たとえば、
図20または
図18の手順にしたがう)も提供する。とりわけ、学習ステップの間に発生させられるパラメーター(ステップDC)によって構成されている自動学習アルゴリズム(たとえば、教師あり自動学習アルゴリズム、とりわけ、ニューラルネットワークまたは畳み込みニューラルネットワーク)を使用して、分類が行われる。
【0250】
図23は、特性決定ステップの間に使用され得る畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の例を概略的に示している。この図では、上述の第1のイメージは、IIによって識別されており;上述の第2のイメージは、IIIによって識別されており;(随意的な)蛍光イメージは、IFによって識別されており;派生イメージは、IDによって識別されており;FFは、第1のイメージおよび第2のイメージを組み合わせる機能を示しており;IFMは、畳み込み(CON)によって取得される粒子の特質のマップを示しており;低減(プーリング - PO)によって取得される粒子の特質の選択されるマップは、FMによって識別されており;FCLは、完全に接続されている層を示しており;OLは、たとえば、白血球(WBC)、上皮細胞(EPT)、および精子(SC)に関して、分類につながる出力層(OL - 出力層)を示している。
【0251】
図24は、ニューラルネットワークを使用した本発明による方法によって取得される実験結果を概略的に示している。白血球(WBC)、上皮細胞(EPT)、および精子(SC)は、本方法によって識別された。空の長方形は、処理ステップ(派生イメージの処理を伴う)を示しており;矢印は、特性決定を示している。
【0252】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、本方法は、蛍光によるイメージを獲得するステップ(ステップS)と、蛍光イメージに基づいて(応じて)すべての粒子の位置を識別するステップ(ステップAE)と、を含む。
【0253】
追加的にまたは代替的に、本方法は、移動したすべての粒子(の位置)を識別するステップ(ステップAF - これらの粒子は、生きた細胞または無傷の細胞であると仮定される)を含む。
【0254】
有利には、必ずしもそうではないが、特性決定ステップ(ステップV)は、蛍光イメージの獲得のステップ(ステップS)および移動したすべての粒子の識別のステップ(ステップAF)から(も)推論されるものに基づいて(応じて)実装される。これは、なかでも、移動しなかった粒子を識別することを可能にする。
【0255】
図22は、粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示している。
図22では、蛍光陽性細胞の(位置の)リストは、LFによって示されており、移動した細胞の(位置の)リストは、LMによって示されている。
【0256】
有利には、必ずしもそうではないが、上述の速度推定および分類ステップが組み合わせられる。
【0257】
図25は、上述の方法にしたがって実装される手順の特定の非限定的な例のフローチャートを概略的に示しており、速度推定および分類ステップが、それらの間で組み合わせられている。
【0258】
この手順による方法は、有利には、必ずしもそうではないが、粒子のクラス(タイプ - CL)を識別するために、上記に定義されているようなステップA~E、XおよびYを想定しており、また、速度推定ステップ(ステップSC)がそれぞれのクラスに関して実装されることを想定している。とりわけ、本方法は、また、検出速度に応じての粒子の変位(ステップRPS)のためのパラメーター識別ステップ(RP - ルーティングパラメーター)と;上述の搬送ステップ(TR)と;を含む。
【0259】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、(たとえば、回収チャンバーの中の)所望の位置における粒子の到着のチェック(CCステップ)が実施されるということ、および、最後の粒子の到着(LCA)のときに、手順が終了する(ステップG)ということがさらに提供される。
【0260】
随意的に、所望の位置における粒子の到着のチェック(ステップCC)の間に検出されるデータに応じて計算(ステップCAL)によって取得されるそれぞれのクラスに関する収率(YL)に基づいて(応じて)、所与のクラスの粒子の変位(ステップADJ)のために、パラメーター(RP - ルーティングパラメーター)を補正することを提供する動作サイクルが提供されることが可能である。
【0261】
本発明のさらなる態様によれば、本発明の第3の態様において言及された方法に加えてまたは代替例として、マイクロ流体システム1(とりわけ、本発明の第1の態様にしたがって上記に説明されているようなマイクロ流体システム1)によるサンプルの粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のための方法が提供される。
【0262】
マイクロ流体システム1は、少なくとも1つの入口部2であって、サンプルは、少なくとも1つの入口部2を通してマイクロ流体システム1の中に挿入される、少なくとも1つの入口部2と;移動アセンブリ3であって、移動アセンブリ3は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー4を含み、マイクロ流体チャンバー4の内側の少なくとも1つの特定の粒子5を移動させるように構成されている、移動アセンブリ3;とを含む。
【0263】
より正確には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、マイクロ流体デバイス12を含み、そして、マイクロ流体デバイス12は、マイクロ流体チャンバー4(および、場合によっては、回収チャンバー11、ならびに、チャネル13、15、および16)を含む。
【0264】
有利には、必ずしもそうではないが、移動アセンブリ3は、少なくとも特定の粒子5を変位させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター6(たとえば、電極、とりわけ、複数のアクチュエーター)と;マイクロ流体チャンバー4のイメージ(少なくとも部分的なイメージ)を獲得するように構成されている検出デバイス7と;少なくともアクチュエーター6を制御するように構成されており、前記少なくとも1つの特定の粒子を(マイクロ流体チャンバー4の内側の所与の経路Pに沿って)移動させるようになっている制御デバイス8と;をさらに含む。
【0265】
とりわけ、本方法は、
複数の第1の検出ステップであって、複数の第1の検出ステップのそれぞれの間に、検出デバイス7は、マイクロ流体チャンバー4のそれぞれのパーツのそれぞれの第1のイメージを獲得し、第1のイメージが前記複数の粒子の表現を含有するようになっている、複数の第1の検出ステップと;
特性決定ステップであって、特性決定ステップの間に、制御デバイス8は、前記さらなる第1のイメージに応じて、前記複数の粒子のうちのどの粒子が所与のタイプおよび/またはグループのものであるかを識別する、特性決定ステップと;
移送ステップであって、移送ステップの間に、所与のタイプおよび/またはグループの少なくとも1つの粒子(それは、特性決定ステップの間にそのように識別されている)が、移動アセンブリ3によって(とりわけ、少なくとも1つのアクチュエーター(6)の動作を通して;より具体的には、複数のアクチュエーターの動作を通して)、マイクロ流体システム1の前記マイクロ流体チャンバー4から回収チャンバー11へ、サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送される、移送ステップと;
を含む。
【0266】
有利には、必ずしもそうではないが、特性決定ステップの少なくとも一部、および、移送ステップの少なくとも一部は、複数の第1の検出ステップの少なくとも一部と同時に行われる。
【0267】
代替的にまたは加えて、特性決定ステップの少なくとも一部、および、移送ステップの少なくとも一部は、複数の検出ステップの少なくとも一部の前に行われる。
【0268】
このように、粒子回収は、とりわけ速くて効率的な様式で行われるということが実験的に観察されている。
【0269】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、所与のタイプおよび/またはグループの少なくとも1つの粒子は、前記第1の検出ステップのうちの1つの間に(または、その前に)、移動アセンブリ3によって(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター6の動作を通して;より具体的には、前記複数のアクチュエーターの動作を通して)、回収チャンバー11に向けて移送される。
【0270】
有利には、必ずしもそうではないが、本方法は、複数の第2の検出ステップであって、複数の第2の検出ステップのそれぞれは、それぞれの第1の検出ステップに後続しており、複数の第2の検出ステップのそれぞれの間に、検出デバイス7は、それぞれの第1の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体チャンバー4の一部のそれぞれの第2のイメージを獲得し、第2のイメージが前記複数の粒子の表現を含有するようになっている、複数の第2の検出ステップと;
複数の移動ステップであって、複数の移動ステップのそれぞれは、それぞれの第1の検出ステップに後続しており、それぞれの第2の検出ステップの前にあり、複数の移動ステップの間に、制御デバイス8は、前記少なくとも1つのアクチュエーター6(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、それぞれの第1の検出ステップの間に獲得されるマイクロ流体チャンバー4の一部のエリアに配置されている前記複数の粒子の少なくとも一部を移動させるようになっている、複数の移動ステップと;
処理ステップであって、処理ステップの間に、制御デバイス8は、第1のイメージのうちの1つおよび第2のイメージのうちの対応する1つに応じて、それぞれ、複数の派生イメージを開発する、処理ステップと;
を含む。
【0271】
とりわけ、特性決定(とりわけ、分類)ステップの間に、制御デバイス8は、前記第1のイメージに応じて、前記複数の粒子のうちのどの粒子が所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)のものであるかを識別する。
【0272】
第2のイメージは、前記第2のイメージおよび前記第1のイメージがマイクロ流体チャンバー4の同じパーツについてのものであるときに、第1のイメージに対応している。
【0273】
反対のことが明示的に示されていない限り、このテキストにおいて引用されている参照文献(論文、書籍、特許出願など)の内容は、本明細書において完全に参照される。とりわけ、上述の参照文献は、参照により本明細書に組み込まれている。
【符号の説明】
【0274】
1 マイクロ流体システム
2 入口部
3 移動アセンブリ
4 マイクロ流体チャンバー
5 特定の粒子
6 アクチュエーター
7 検出デバイス
8 制御デバイス
8’ ストレージユニット
9 制御ユニット
10 プロセスユニット
11 回収チャンバー
12 マイクロ流体デバイス
13 チャネル
14 出口部
15 チャネル
16 チャネル
17 光供給源
18 オペレーターインターフェース
19 温度制御ユニット
20 流体制御デバイス
21 回収ユニット
22 ビデオカメラ
23 顕微鏡
24 移動デバイス
EPT 上皮細胞
IP 第1の位置
IIP 第2の位置
P 所与の経路
PP さらなる所与の経路
PPP 仮説経路
SC 精子
WBC 白血球
【手続補正書】
【提出日】2024-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルの粒子の操作(とりわけ、単離)および/または分析のためのマイクロ流体システムであって、前記マイクロ流体システム(1)は、少なくとも1つの入口部(2)と、移動アセンブリ(3)と、を含み、使用時には、前記サンプルは、前記少なくとも1つの入口部(2)を通して前記マイクロ流体システム(1)の中に挿入され;前記移動アセンブリ(3)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー(4)を含み、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側で少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されており;
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、複数のアクチュエーター)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)のイメージを獲得するように構成されている検出デバイス(7)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されている制御デバイス(8)と;を含み;
前記制御デバイス(8)は、また、前記検出デバイス(7)を制御するように構成されており、前記検出デバイス(7)が、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのパーツの内側の前記所与の経路(P)の第1の位置(IP)に配置されているときに、第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのパーツの第1のイメージを獲得するようになっており、また、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのエリアの内側の前記所与の経路(P)の第2の位置(IIP)に配置されているときに、前記第1の瞬間に後続する第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのエリアの第2のイメージを獲得するようになっており;
前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージに応じて、少なくとも1つの派生イメージを開発するように構成され
;
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を決定論的な様式で移動させるように構成されている、マイクロ流体システム。
【請求項2】
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記サンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されている、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項3】
前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて、前記派生イメージを開発するように構成されており;前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続しており前記第2の瞬間の前にある第3の瞬間における前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されており、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を前記第1の位置から(とりわけ、前記第2の位置へ)移動させるようになっており;とりわけ、前記派生イメージは、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の前記差分または減算である、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項4】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに基づいて前記特定の粒子(5)の前記第2の位置を推定するように構成されており;前記第2の位置は、前記第1の位置とは異なっている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項5】
前記移動アセンブリ(3)は、前記サンプルの第1の所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の前記粒子(とりわけ、前記少なくとも1つの特定の粒子を含む)の少なくとも一部を、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送するように構成されており;
とりわけ、前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されており、前記検出デバイス(7)によって獲得される前記データに応じて、より具体的には、前記派生イメージに応じて、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるようになっている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項6】
前記マイクロ流体システムは、供給源(17)を含み、前記供給源(17)は、少なくとも1つの所与の波長(とりわけ、可視範囲にある)を放出するように構成されており;前記検出デバイス(7)は、前記所与の波長(とりわけ、前記可視範囲にある)において前記第1のイメージおよび前記第2のイメージを獲得するように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項7】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて、前記サンプルの少なくとも1つのさらなる粒子のための少なくとも1つのさらなる所与の経路(PP)を定義するように構成されており;前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に衝突しないように、前記さらなる粒子が前記さらなる所与の経路(PP)に沿って移動させられるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を動作させるように構成されており;とりわけ、前記第2の位置(IIP)が前記第1の位置(IP)と一致するときに、または、予期される位置と一致しないときに、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて前記第2の位置(IIP)を決定するように、かつ、前記さらなる所与の経路(PP)が前記第2の位置(IIP)を通過しないように前記さらなる所与の経路(PP)を定義するように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項8】
前記制御デバイス(8)は、前記第1の位置(IP)と前記第2の位置(IIP)との間の距離、および、前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の時間差分に応じて、前記派生イメージに基づいて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の検出速度を推定するように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項9】
前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続するそれぞれの補足的瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の複数の補足的イメージを前記検出デバイス(7)が獲得するように、前記検出デバイス(7)を制御するように構成されており;前記補足的瞬間は、互いに後続しており(とりわけ、所与の時間間隔によって間隔を離して配置されている);前記制御デバイス(8)は、前記補足的イメージに基づいて、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる時間を推定するように構成されている、請求項8に記載のマイクロ流体システム。
【請求項10】
前記制御デバイス(8)は、前記検出速度に応じて前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を動作させるように構成されている、請求項
8に記載のマイクロ流体システム。
【請求項11】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項12】
前記制御デバイス(8)は、たとえば、参照イメージに基づいて、教師あり自動学習または教師なし自動学習を使用して、前記特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループを決定するように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項13】
前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに基づいて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のパラメーター(とりわけ、形態学的なパラメーター)を抽出するように構成されており、また、教師あり自動学習または教師なし自動学習を使用して、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されており;とりわけ、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて(より具体的には、前記派生イメージから取得される前記複数の粒子のそれぞれのパラメーターに基づいて)、複数の粒子のそれぞれの粒子(5)のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定するように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項14】
前記移動アセンブリ(3)は、進行波、熱流、電熱流によって発生させられる局所的な流体移動、電気流体力学的な力によって発生させられる局所的な流体移動、誘電泳動、光学的ピンセット、光電子的ピンセット、光誘起誘電泳動、音響泳動、磁気泳動、および、それらの組み合わせからなる群から選択される粒子を移動させる移動システムを含み;とりわけ、粒子を移動させるための前記移動システムは、誘電泳動、光学的ピンセット、磁気泳動、光誘起誘電泳動、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項15】
前記移動アセンブリ(3)(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6))は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせるように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項16】
前記移動アセンブリ(3)は、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージが獲得される間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に力を働かせるように構成されている、請求項
1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項17】
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に力を働かせるように構成されており、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージが獲得される間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を浮遊状態に維持するようになっている、請求項16に記載のマイクロ流体システム。
【請求項18】
腫瘍細胞、白血球、間質細胞、精子、循環腫瘍細胞、循環骨髄性細胞、核、芽胞、胎児細胞、マイクロビーズ、リポソーム、エクソソーム、細胞外小胞、上皮細胞、赤芽球、栄養膜、赤血球、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される細胞を選択的な様式で収集するための、請求項1から17のいずれか一項に記載の、とりわけ、請求項11または12に記載のマイクロ流体システム(1)の使用。
【請求項19】
法医学のための、または、出生前診断のための、または、腫瘍学のための、請求
項18に記載のマイクロ流体システム(1)の使
用。
【請求項20】
マイクロ流体システム(1)によるサンプルの操作(とりわけ、単離)および/または分析のための方法であって、前記マイクロ流体システム(1)は、少なくとも1つの入口部(2)と、移動アセンブリ(3)と、を含み、前記サンプルは、前記少なくとも1つの入口部(2)を通して前記マイクロ流体システム(1)の中に挿入され;前記移動アセンブリ(3)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャンバー(4)を含み、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側で少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されており;
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように構成されている少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、複数のアクチュエーター)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)のイメージを獲得するように構成されている検出デバイス(7)と;前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されている制御デバイス(8)と;を含み;
前記方法は、
第1の検出ステップであって、前記第1の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのパーツの内側の前記所与の経路(P)のそれぞれの第1の位置(IP)に配置されているときに、第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのパーツの第1のイメージを獲得する、第1の検出ステップと;
第2の検出ステップであって、前記第2の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記マイクロ流体チャンバー(4)の少なくとも1つのエリアの内側の前記所与の経路(P)のそれぞれの第2の位置(IIP)に配置されているときに、前記第1の瞬間に後続する第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのエリアの第2のイメージを獲得する、第2の検出ステップと;
処理ステップであって、前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、少なくとも前記第1のイメージおよび前記第2のイメージに応じて少なくとも1つの派生イメージを開発する、処理ステップと;
を含
み、
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子を決定論的な様式で移動させる、方法。
【請求項21】
前記方法は、識別ステップを含み、前記識別ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに基づいて前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の前記第2の位置(IIP)を推定し;前記第2の位置(IIP)は、前記第1の位置(IP)とは異なっている、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記サンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させる、請求項2
0に記載の方法。
【請求項23】
前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて前記派生イメージを開発し;
前記方法は、移動ステップをさらに含み、前記移動ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続して前記第2の瞬間の前にある第3の瞬間における前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を前記第1の位置(IP)から(とりわけ、前記第2の位置へ)前記所与の経路(P)に沿って移動させるようになっており;とりわけ、前記派生イメージは、前記第1のイメージと前記第2のイメージとの間の前記差分および/または減算である、請求項2
0に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、前記サンプルの所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の前記粒子(とりわけ、前記少なくとも1つの特定の粒子を含む)の少なくとも一部を、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送することを提供し;
とりわけ、前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記検出デバイス(7)によって獲得される前記データに応じて、とりわけ、前記派生イメージに応じて、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記所与の経路(P)に沿って前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させるようになっている、請求項2
0に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の検出ステップの間に、および、前記第2の検出ステップの間に、前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのパーツおよび前記マイクロ流体チャンバー(4)の前記少なくとも1つのエリアは、それぞれ、所与の波長(とりわけ、前記可視範囲にある)を有する放射線によって照射され;前記第1のイメージおよび前記第2のイメージは、前記所与の波長(とりわけ、前記可視範囲にある)において獲得される、請求項2
0に記載の方法。
【請求項26】
前記方法は、調節ステップを含み、前記調節ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記派生イメージに応じて前記サンプルの少なくとも1つのさらなる特定の粒子のための少なくとも1つのさらなる所与の経路(PP)を定義し;前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に衝突しないように、前記さらなる特定の粒子を前記さらなる所与の経路(PP)に沿って移動させ(とりわけ、前記制御デバイスは、前記さらなる特定の粒子が移動させられるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター、より具体的には、前記複数のアクチュエーターを動作させる);とりわけ、前記第2の位置(IIP)が前記第1の位置(IP)と一致するときに、または、予期される位置と一致しないときに、前記制御デバイス(8)(とりわけ、そのプロセスユニット)は、前記派生イメージに応じて前記第2の位置(IIP)を決定し、前記さらなる所与の経路(PP)が前記第2の位置(IIP)を通過しないように前記さらなる所与の経路(PP)を定義する、請求項2
0に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は、速度推定ステップを含み、前記速度推定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の位置(IP)と前記第2の位置(IIP)との間の距離に応じて、および、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる時間に基づいて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の検出速度を推定し;とりわけ、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる前記時間は、前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の差分であり;とりわけ、前記検出速度は、前記派生イメージに基づいておよび前記第1の瞬間と前記第2の瞬間との間の時間に基づいて取得される、前記第1の位置(IP)と前記第2の位置(IIP)との間の前記距離に応じて推定される、請求項2
0に記載の方法。
【請求項28】
前記方法は、複数の補足的検出ステップを含み、前記複数の補足的検出ステップのそれぞれの間に、前記検出デバイス(7)は、前記第1の瞬間に後続するそれぞれの補足的瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のそれぞれの補足的イメージを獲得し;前記補足的瞬間は、互いに後続しており(とりわけ、所与の時間間隔だけ間隔を離して配置されている);前記速度推定ステップの間に、前記第1の位置(IP)から前記第2の位置(IIP)へ移動させられるために前記少なくとも1つの特定の粒子(5)によって必要とされる前記時間は、前記補足的イメージに基づいて測定される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、搬送ステップを含み、前記搬送ステップの間に、前記移動アセンブリ(3)は、前記検出速度に応じて、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を前記所与の経路(P)に沿って移動させ(とりわけ、前記制御デバイスは、前記少なくとも1つのアクチュエーター、より具体的には、前記複数のアクチュエーターを制御し、移動させるようになっている);とりわけ、前記複数のアクチュエーター(6)は、前記所与の経路(P)に沿って連続して動作され、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記移動アセンブリ(3)の第1のアクチュエーターのエリアに配置されているときに、前記第1のアクチュエーターが停止させられるようになっており、また、前記所与の経路(P)に沿って前記第1のアクチュエーターの下流に配置されている、前記移動アセンブリ(3)の第2のアクチュエーターが始動させられるようになっており;前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記第2のアクチュエーター(6)のエリアに配置されているときに、前記第2のアクチュエーターが停止させられ、また、前記所与の経路(P)に沿って前記第2のアクチュエーターの下流に配置されている、前記移動アセンブリ(3)の第3のアクチュエーターが始動させられ;前記第1のアクチュエーター、前記第2のアクチュエーター、および前記第3のアクチュエーターが始動および停止させられる瞬間は、前記検出速度に基づいて前記制御デバイス(8)によって決定される、請求項2
7に記載の方法。
【請求項30】
前記方法は、特性決定ステップを含み、前記特性決定ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、前記検出速度に応じて(とりわけ、前記制御デバイスによって)決定される、請求項2
7に記載の方法。
【請求項31】
前記方法は、
少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップであって、前記少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバーの内側の第2の所与の経路のさらなる第1の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第1のイメージを獲得する、少なくとも1つのさらなる第1の検出ステップと;
少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップであって、前記少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記第2の所与の経路のさらなる第2の位置に配置されているときに、前記さらなる第1の瞬間に後続するさらなる第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第2のイメージを獲得する、少なくとも1つのさらなる第2の検出ステップと;
さらなる処理ステップであって、前記さらなる処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージに応じて(とりわけ、前記さらなる第1のイメージと前記さらなる第2のイメージとの間の差分および/または減算に応じて)少なくとも1つのさらなる派生イメージを開発する、さらなる処理ステップと;
さらなる速度推定ステップであって、前記さらなる速度推定ステップの間に、前記制御デバイスは、前記さらなる派生イメージに基づいて、および、前記さらなる第1の位置から前記さらなる第2の位置へ移動させられるために前記第2の特定の粒子によって必要とされる時間に基づいて取得される、前記第1のさらなる位置と前記第2のさらなる位置との間の距離に応じて、前記第2の特定の粒子のさらなる検出速度を推定する、さらなる速度推定ステップと;
を含み、
前記方法は、さらなる搬送ステップをさらに含み、前記さらなる搬送ステップの間に、前記移動アセンブリ(3)は、前記第2の所与の経路に沿った前記さらなる検出速度に応じて、前記第2の特定の粒子を移動させ(とりわけ、前記制御デバイスは、前記少なくとも1つのアクチュエーター、より具体的には、前記複数のアクチュエーターを制御し、移動させるようになっている);
とりわけ、前記第1の検出ステップは、前記さらなる第1の検出ステップと一致しており、前記第2の検出ステップは、前記さらなる第2の検出ステップと一致しており、前記さらなる処理ステップは、前記処理ステップと一致しており、前記さらなる派生イメージは、前記派生イメージと一致しており、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージは、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージとそれぞれ一致しており;とりわけ、前記搬送ステップおよび前記さらなる搬送ステップは、少なくとも部分的に同時である、請求項2
7に記載の方法。
【請求項32】
前記方法は、特性決定ステップを含み、前記特性決定ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)が、前記派生イメージに応じて(とりわけ、前記派生イメージから取得される前記少なくとも1つの特定の粒子のパラメーターに基づいて)、(とりわけ、前記制御デバイスによって)決定され;とりわけ、前記特性決定ステップの間に、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、前記派生イメージに応じて(より具体的には、前記派生イメージから取得される前記それぞれの粒子のパラメーターに基づいて)決定される、請求項3
0に記載の方法。
【請求項33】
前記特性決定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、自動学習(とりわけ、教師なし学習または教師あり学習;より具体的には、ニューラルネットワークを通した分類、または、クラスタリングを通したグループ化)を使用して、前記少なくとも1つの特定の粒子のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)を決定する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記方法は、学習ステップを含み、前記学習ステップは、
少なくとも1つの第1の検出サブステップであって、前記少なくとも1つの第1の検出サブステップの間に、前記検出デバイス(7)は、既知のタイプのテスト粒子が前記マイクロ流体テストチャンバーの前記少なくとも一部の内側の第1のテスト位置に配置されているときに、第1のテスト瞬間におけるマイクロ流体テストチャンバーの少なくとも一部の第1の学習イメージを獲得する、少なくとも1つの第1の検出サブステップと;
少なくとも1つの第2の検出サブステップであって、前記少なくとも1つの第2の検出サブステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記テスト粒子が前記マイクロ流体テストチャンバーの少なくとも1つのエリアの内側の、前記第1のテスト位置とは異なる第2のテスト位置に配置されているときに、前記第1のテスト瞬間に後続する第2のテスト瞬間における前記マイクロ流体テストチャンバーの前記少なくとも1つのエリアの第2の学習イメージを獲得する、少なくとも1つの第2の検出サブステップと;
少なくとも1つの処理サブステップであって、前記少なくとも1つの処理サブステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の学習イメージおよび前記第2の学習イメージに応じて、派生されたテストイメージを開発し、前記派生されたテストイメージに基づいて、前記粒子のタイプの識別のための自動学習アルゴリズムを構成する(とりわけ、そのパラメーターを決定する)、少なくとも1つの処理サブステップと;
を含み、
とりわけ、前記既知のタイプは、蛍光イメージに基づいて、かつ/または、遺伝分析に基づいて、かつ/または、前記派生されたテストイメージおよび/または前記第1の学習イメージおよび/または前記第2の学習イメージ(明視野において獲得される)に基づいてオペレーターによって決定され;かつ/または、前記派生イメージから派生された形態学的なパラメーターに基づいて前記オペレーターによって決定され;とりわけ、前記第1の検出サブステップ、前記第2の検出サブステップ、および前記処理サブステップは、それぞれ、異なるテスト粒子によって、複数回繰り返され;より具体的には、前記第1の検出サブステップ、前記第2の検出サブステップ、および前記処理サブステップは、それぞれ、異なる既知のタイプのテスト粒子によって、複数回繰り返され;とりわけ、前記マイクロ流体テストチャンバーは、前記マイクロ流体チャンバー(4)と一致している、請求項3
2に記載の方法。
【請求項35】
前記方法は、少なくとも1つの再配向(たとえば、回転)および/または変形ステップを含み、前記少なくとも1つの再配向および/または変形ステップの間に、前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を再配向(たとえば、回転)および/または変形させ(とりわけ、前記複数のアクチュエーターは、再配向および/または変形させるように動作される)、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が異なるコンフォメーションをとるようになっており;前記方法は、追加的な検出ステップを含み、前記追加的な検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)が前記異なるコンフォメーションをとったときに、前記特定の粒子(5)の追加的なイメージを獲得し;前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記追加的なイメージ、ならびに、前記第1のイメージ、前記第2のイメージ、およびさらなる追加的なイメージの間の1つに応じて、追加的な派生イメージを開発し;前記特性決定ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)の前記タイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、また、前記追加的な派生イメージに応じて(とりわけ、前記制御デバイスによって)決定される、請求項3
2に記載の方法。
【請求項36】
前記特性決定ステップの間に、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれのタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)は、前記派生イメージに応じて(より具体的には、前記派生イメージから取得される前記それぞれの粒子のパラメーターに基づいて)決定され、所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の少なくとも1つの粒子が識別され;前記方法は、また、移送ステップを含み、前記移送ステップの間に、所与のタイプおよび/またはグループ(とりわけ、タイプ)の前記少なくとも1つの粒子(とりわけ、前記少なくとも1つの特定の粒子を含む)は、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーターの動作を通して)移動させられる、請求項3
2に記載の方法。
【請求項37】
前記方法は、
複数のさらなる第1の検出ステップであって、前記複数のさらなる第1の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバーの内側の第2の所与の経路のそれぞれのさらなる第1の位置に配置されているときに、さらなる第1の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第1のイメージを獲得する、複数のさらなる第1の検出ステップと;
複数のさらなる第2の検出ステップであって、前記複数のさらなる第2の検出ステップの間に、前記検出デバイス(7)は、前記第2の特定の粒子が前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記第2の所与の経路のそれぞれのさらなる第2の位置に配置されているときに、前記さらなる第1の瞬間に後続するさらなる第2の瞬間における前記マイクロ流体チャンバー(4)のさらなる第2のイメージを獲得する、複数のさらなる第2の検出ステップと;
複数のさらなる処理ステップであって、前記複数のさらなる処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、それぞれ、前記さらなる第1のイメージおよび前記さらなる第2のイメージに応じて(とりわけ、前記さらなる第1のイメージと前記さらなる第2のイメージとの間の前記差分および/または減算に応じて)、複数のさらなる派生イメージを開発する、複数のさらなる処理ステップと;
特性決定ステップであって、前記特性決定ステップの間に、前記特定の粒子(5)および前記第2の特定の粒子は、分類された様式で、少なくとも2つの類型学的グループへと分割される、特性決定ステップと;
を含む、請求項2
0に記載の方法。
【請求項38】
前記方法は、移動ステップを含み、前記移動ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1の瞬間に後続しており前記第2の瞬間の前にある第3の瞬間における前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)および複数の他の粒子を移動させるようになっており(とりわけ、前記移動ステップの間に、前記移動アセンブリの前記アクチュエーターの最大の部分が、複数の他の粒子が移動するように制御される);前記第1のイメージは、また、それぞれの初期位置における前記他の粒子を含有しており;前記第2のイメージは、また、それぞれのそれに続く位置における前記他の粒子を含有している、請求項2
0に記載の方法。
【請求項39】
前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の複数の粒子を移動させるように構成されており;前記制御デバイス(8)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記複数の粒子を移動させるように、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御するように構成されており;
前記方法は、
複数の前記第1の検出ステップであって、前記複数の前記第1の検出ステップのそれぞれの間に、前記検出デバイス(7)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)のそれぞれのパーツのそれぞれの第1のイメージを獲得し、前記第1のイメージが前記複数の粒子の表現を含有するようになっている、複数の前記第1の検出ステップと;
特性決定ステップであって、前記特性決定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記さらなる第1のイメージに応じて、前記複数の粒子のうちのどの粒子が所与のタイプおよび/またはグループのものであるかを識別する、特性決定ステップと;
移送ステップであって、前記移送ステップの間に、前記特性決定ステップの間にそのように識別された、前記所与のタイプおよび/またはグループの少なくとも1つの粒子が、前記移動アセンブリ(3)によって(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)の動作を通して;より具体的には、前記複数のアクチュエーターの動作を通して)、前記マイクロ流体システム(1)の前記マイクロ流体チャンバー(4)から回収チャンバー(11)へ、前記サンプルのさらなる粒子に対して実質的に選択的な様式で移送される、移送ステップと;
を含み;
前記特性決定ステップの少なくとも一部、および、前記移送ステップの少なくとも一部は、前記複数の検出ステップの少なくとも一部と同時にまたはその前に行われる、請求項2
0に記載の方法。
【請求項40】
前記所与のタイプおよび/またはグループの前記少なくとも1つの粒子は、前記第1の検出ステップのうちの1つの間にまたはその前に、前記移動アセンブリ(3)によって(とりわけ、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)の動作を通して;より具体的には、前記複数のアクチュエーターの動作を通して)、前記回収チャンバーに向けて移送される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記方法は、
複数の前記第2の検出ステップであって、前記複数の前記第2の検出ステップのそれぞれは、それぞれの第1の検出ステップに後続しており、前記複数の前記第2の検出ステップのそれぞれの間に、前記検出デバイス(7)は、前記それぞれの第1の検出ステップの間に獲得される前記マイクロ流体チャンバー(4)のパーツのそれぞれの第2のイメージを獲得し、前記第2のイメージが前記複数の粒子の表現を含有するようになっている、複数の前記第2の検出ステップと;
複数の移動ステップであって、前記複数の移動ステップのそれぞれは、それぞれの第1の検出ステップに後続しており、それぞれの第2の検出ステップの前にあり、前記複数の移動ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記少なくとも1つのアクチュエーター(6)(とりわけ、前記複数のアクチュエーター)を制御し、前記それぞれの第1の検出ステップの間に獲得される前記マイクロ流体チャンバー(4)のパーツのエリアに配置されている前記複数の粒子の少なくとも一部を移動させるようになっている、複数の移動ステップと;
処理ステップであって、前記処理ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージのうちの1つおよび前記第2のイメージのうちの対応する1つに応じて、それぞれ、複数の派生イメージを開発する、処理ステップと;
を含み;
前記特性決定ステップの間に、前記制御デバイス(8)は、前記第1のイメージに応じて、前記複数の粒子のうちのどの粒子が所与のタイプおよび/またはグループのものであるかを識別し;
第2のイメージは、前記第2のイメージおよび前記第1のイメージが前記マイクロ流体チャンバー(4)の同じパーツについてのものであるときに、第1のイメージに対応している、請求項3
9に記載の方法。
【請求項42】
前記移動アセンブリ(3)は、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を決定論的な様式で移動させ;とりわけ、前記移動アセンブリ(3)は、前記マイクロ流体チャンバー(4)の内側の前記サンプルの他の粒子に対して実質的に選択的な様式で、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を移動させる、請求項2
0に記載の方法。
【請求項43】
前記移動アセンブリ(3)は、とりわけ、前記移動ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせる、請求項2
0に記載の方法。
【請求項44】
前記移動アセンブリ(3)は、前記第1の検出ステップおよび前記第2の検出ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせる、請求項2
0に記載の方法。
【請求項45】
前記移動アセンブリ(3)は、前記第1の検出ステップおよび前記第2の検出ステップの間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)に直接的に力を働かせ、前記第1のイメージおよび前記第2のイメージが獲得される間に、前記少なくとも1つの特定の粒子(5)を浮遊状態に維持するようになっている、請求項44に記載の方法。
【国際調査報告】