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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】熱交換器ポートインサート
(51)【国際特許分類】
   F28F 3/08 20060101AFI20240517BHJP
   F28D 9/02 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
F28F3/08
F28D9/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573247
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 EP2022063037
(87)【国際公開番号】W WO2022248251
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】21176433.7
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509005513
【氏名又は名称】アルファ-ラヴァル・コーポレート・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニクラス・ビヴェフォルス
【テーマコード(参考)】
3L103
【Fターム(参考)】
3L103AA31
(57)【要約】
熱交換器ポートインサート(38、40)が提供される。これは、管状部分(42、56)と、管状部分(42、56)の外側(52、58)から突出するフランジ(44)とを備えている。熱交換器ポートインサート(38、40)は、フランジ(44)が環状内側部分(46)と外側輪郭(60)を有する第1の締結突起(48)とを備えていることを特徴とする。内側部分(46)は、環状内側縁(50)を備え、それに沿って内側部分(46)は管状部分(42、56)に結合する。第1の締結突起(48)は、第1の締結突起(48)においてフランジ(44)の幅を局所的に増加させるように、内側部分(46)の環状外縁(54)から突出している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状部分(42、56)と、前記管状部分(42、56)の外側(52、58)から突出するフランジ(44)とを備える、熱交換器ポートインサート(38、40)であって、
前記フランジ(44)は、環状の内側部分(46)と、外側輪郭(60)を有する第1の締結突起(48)とを備え、
前記内側部分(46)は、該内側部分(46)が前記管状部分(42、56)に結合する環状内側縁(50)を備え、
前記第1の締結突起(48)は、前記第1の締結突起(48)において前記フランジ(44)の幅を局所的に増加させるように、前記内側部分(46)の環状外縁(54)から突出していることを特徴とする、熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項2】
前記第1の締結突起(48)が、第1のボルト収容空間(66)を備えている、請求項1に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項3】
前記第1の締結突起(48)は、前記フランジ(44)の内側部分(46)から離れる方向に延在する第1の突出部分(62)および第2の突出部分(64)に分岐し、前記第1のボルト収容空間(66)は、前記第1の突出部分(62)および第2の突出部分(64)によって画定されるキャビティ(68)を備えている、請求項2に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項4】
前記キャビティ(68)が、有限数の対称軸を有している、請求項3に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項5】
前記キャビティ(68)が2以下の対称軸を有している、請求項3または4に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項6】
前記内側部分(46)の外縁(54)の法線方向(N)で測定した前記キャビティ(68)の長手方向の延長部は、前記キャビティ(68)の横方向の延長部よりも大きく、前記キャビティ(68)の横方向の延長部は、前記キャビティ(68)の長手方向の延長部に対して垂直である、請求項3から5のいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項7】
前記キャビティ(68)の横方向の延長部が、前記キャビティ(68)の長手方向の延長部に沿って変化する、請求項6に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項8】
前記キャビティ(68)の形状は、異なる直径の複数の仮想円(IC)によって形成される物体の外側輪郭(OC)によって画定され、前記仮想円(IC)は仮想直線(I)に沿って整列し、隣接する2つの仮想円(IC)はそれぞれ部分的に重なり合っている、請求項3から7のいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項9】
前記第1の締結突起(48)は、前記第1の締結突起(48)の第1の外縁部分(76)に第1の凹部(72)を含む第2のボルト収容空間(70)を備えている、請求項1から8のいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項10】
前記第1の外縁部分(76)は、前記フランジ(44)の内側部分(46)の外縁(54)から、前記内側部分(46)から離れる方向に延在している、請求項9に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項11】
前記第1の締結突起(48)の外側輪郭(60)の第1の輪郭部分(78)は、前記第1の凹部(72)を画定し、第1の半径(r1)の円の円弧の基本形状を有している、請求項9または10に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項12】
前記第2のボルト収容空間(70)は、前記第1の締結突起(48)の第1の外縁部分(76)に第2の凹部(74)を備えている、請求項9から11のいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項13】
前記第1の締結突起(48)は、前記第1の締結突起(48)の第2の外縁部分(88)に第3の凹部(84)を含む第3のボルト収容空間(82)を備えている、請求項9から12のいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項14】
前記第2の外縁部分(88)は、前記フランジ(44)の内側部分(46)の外縁(54)から、前記内側部分(46)から離れる方向に延在している、請求項13に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項15】
前記フランジ(44)は、前記内側部分(46)の環状外縁(54)から突出する第2の締結突起(48)をさらに備え、前記第2の締結突起(48)において前記フランジ(44)の幅を局所的に増加させる、請求項1から14のいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器用のポートインサートに関する。
【背景技術】
【0002】
プレート式熱交換器(PHE)は通常、2つのエンドプレートを備え、その間に多数の伝熱プレートが整列され、すなわち、スタックまたはパックされて配置されている。
【0003】
周知のPHEの1つのタイプ、いわゆるガスケット付きPHEでは、ガスケットは、伝熱プレートにプレスされたガスケット溝内の伝熱プレートの間に配置される。エンドプレート、そして伝熱プレートは、ある種の締め付け手段によって互いに押し付けられ、それによってガスケットが伝熱プレートの間をシール(密閉)する。ガスケットによって画定される平行な流路が伝熱プレート間に形成され、隣接する伝熱プレートの各対の間に1つのチャネルが形成される。エンドプレートのポートホールを通じてPHEに/から供給される、最初は異なる温度の2つの流体は、一方の流体から他方の流体に熱を伝達するために、1つおきのチャネルを交互に流れる。流体は、エンドプレートのポートホールと連通するPHEの入口/出口ポートを形成する伝熱プレートの入口/出口ポートホールを通ってチャネルに出入りする。
【0004】
したがって、PHEのエンドプレートのポートホールの少なくとも一部は、PHEへの、およびPHEからの流体の供給に使用される供給ポートホールであるが、残りのポートホールは、流体の供給には使用されないブラインドポートホールである。スタッドボルト(studbolts)などの接続手段のセットが、エンドプレートのポートホールのそれぞれに設けられる。通常、スタッドボルトはポートホールの周りに等間隔に配置され、エンドプレートの外側から突き出て、供給ポートホールの外部流体接続(external fluid connections)とブラインドポートホールのブラインドカバーの接続を可能にする。
【0005】
流体に含まれる繊維や固体がチャネルに侵入してPHEの汚れを引き起こすのを防ぐために、フィルタはPHEの入口ポートに配置され得る。PHEポート用の既知のフィルタ構成は、2つのポートインサートを備える。ポートインサートの第1のものは、管状フィルタと、管状フィルタの外側から半径方向に延在する環状フランジとを含む。ポートインサートの第2のものは、短いチューブ(管)と、チューブの外側から半径方向に延在する環状フランジとを含む。第1のポートインサートは、PHEの一方の側からエンドプレートの1つのポートホールに挿入され、さらに対応するポートに挿入され、管状フィルタがポート内に配置され、フランジがガスケットに当接し、ガスケットが次にエンドプレートの外側に当接する。第2のポートインサートは、PHEの反対側から、もう一方のエンドプレートの対応するポートホールに挿入され、さらにポート内に挿入され、その結果、チューブはポートの内側に配置され、フランジはガスケットに隣接し、ガスケットはエンドプレートの外側に隣接する。このように配置すると、第2のポートインサートのチューブが第1のポートインサートのフィルタ内に突出し、フィルタがその短端部に沿ってチューブを取り囲むことになる。フィルタをポート内の中心に配置するには、通常、第1および第2のポートインサートのフランジをエンドプレートのそれぞれのポートホールと同心円状に配置する必要がある。したがって、フランジは、スタッドボルトがフランジの周囲に配置され、フランジの外縁と係合してフランジをポートホールに対して適切に位置決めできるように、エンドプレートのポートホールの周囲にスタッドボルトを配置した後の寸法に設定される。
【0006】
通常、各PHEモデルには複数の異なる接続規格があり、それぞれの接続規格にはスタッドボルトの特定の位置、サイズ、および数がある。これは、異なるフランジ直径を備えた多数の異なるフィルタ配置を提供する必要があることを意味し、通常は接続規格ごとに1つのフィルタ配置を用意する必要がある。
【0007】
さらに、例えばPHEのメンテナンスに関連して、フィルタ、したがって第1および第2のポートインサートの取り外しが必要になり得る。この取り外しを容易にするために、既知のフィルタ構成の第1および第2のポートインサートは、第1および第2のポートインサートのフランジの内縁に溶接され、その内側で直径方向に延在するバー形態のハンドルを備えている。場合によっては、これらのバーを引っ張ると緩んでしまい、フィルタの取り外しが困難になり得る。
【0008】
上記を考慮すると、PHEのフィルタ構成の分野には改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、特定のPHEモデルに提供しなければならない異なるフィルタ構成の数を減らし、また、ポートインサートを容易に取り外すためのハンドルの必要性を除去する、熱交換器用のポートインサートを提供することである。本発明の基本概念は、ポートインサートに、異なる接続規格に適合し、ポートインサートの簡単かつ非破壊的な引き抜きを可能にする設計を与えることである。ポートインサートは、添付の特許請求の範囲で規定され、以下で説明される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による熱交換器ポートインサート(以下、単に「ポートインサート」とも呼ばれる)は、管状部分と、管状部分の外側から突出するフランジとを備える。熱交換器ポートインサートは、フランジが環状の内側部分と第1の締結突起とを備えることを特徴とする。第1の締結突起は、外側輪郭を有する。内側部分は、環状内側縁を備え、それに沿って内側部分が管状部分に結合する。第1の締結突起は、第1の締結突起においてフランジの幅を局所的に増加させるように、内側部分の環状外縁から突出している。
【0011】
第1の締結部は、その名のとおり、ポートインサートを熱交換器に締結するためのものである。締結は非永久的、つまり取外し可能であってもよい。
【0012】
管状部分は、フィルタまたは中実管を含むか、或いは、フィルタまたは中実管であってもよい。
【0013】
管状部分は、通常、ポートインサートが使用されるように配置される熱交換器のポートの設計に応じて、円形、楕円形、または滑らかな三角形の断面など、一定または変化する任意の適切な断面を有し得る。同様に、フランジは任意の適切な設計を有し得る。典型的には、フランジの内側部分の設計、特に内側部分の内縁は、管状部分の設計に適合される。さらに、典型的には、フランジの内側部分の設計は、ポートインサートが使用されるように配置される熱交換器のエンドプレートのポートホールの設計に適合される。
【0014】
フランジの内側部分は、その環状延長部に沿って本質的に一定の幅を有し得る。
【0015】
フランジの幅は、フランジの内側部分の環状延長部に対して垂直に測定され得る。
【0016】
フランジの内側部分と第1の締結突起は一体的に形成され得る。あるいは、第1の締結突起は、溶接、ねじ、またはその他の適切な方法によって内側部分に固定され得る。
【0017】
第1の締結突起は、ポートインサートが使用されるように配置された熱交換器の一方のエンドプレートのポートホールの周りに配置された接続手段と係合するように配置されている。これにより、ポートインサートのフランジはエンドプレートに固定または取り付けられ、一方、管状部分は熱交換器内の対応するポートの中心に位置する。第1の締結突起は、接続手段の位置、数、種類等が異なる熱交換器に対して同一のポートインサートを使用できるように、無数の方法で設計され得る。第1の締結突起がフランジの内側部分から突出するという点で、例えばプレート式熱交換器であり得る熱交換器からポートインサートを取り外すために、容易に把持されて引っ張られ得る。
【0018】
ポートインサートの管状部分およびフランジは、永久的に接合されてもよいし、一体的に形成されてもよい。
【0019】
ポートインサートはフィルタ装置用であってもよく、すなわち、フィルタ装置内に含まれてもよく、流体が濾過されるように透過または漏洩し得るように、フィルタ装置は流体透過性である。
【0020】
ポートインサートは、別のポートインサートと共にフィルタ構成に含まれてもよく、2つのポートインサートは互いに係合するように配置され、そして、ポートインサートの1つは、流体が濾過されるように透過または漏洩し得るように、流体透過性のフィルタを含む管状部分を備えている。
【0021】
ポートインサートは、ポートインサートと熱交換器との間の非破壊的な係合および係合解除を可能にするために、熱交換器と非永久的に、すなわち取外し可能に係合するように配置され得る。
【0022】
熱交換器はプレート式熱交換器であり得る。プレート式熱交換器は、伝熱プレートのパックを通って延在するポートを形成するポートホールを備えた伝熱プレートのパックを備え得る。ポートインサートの管状部分は、伝熱プレートのパックの一方の側からポートのうちの1つの中に延在するように構成され得る。プレート式熱交換器は、伝熱プレートのパックの対向側に配置された2つのエンドプレートをさらに備え、エンドプレートのうちの第1のエンドプレートは、伝熱プレートのパックの前記一方の側に隣接して構成され、ほぼ平行に延在し、ポートの前記1つと位置合わせされたポートホールが、伝熱プレートのパックを通って延在する。ポートインサートの管状部分は、前記第1のエンドプレートのポートホールを通って延在するように構成され得る。さらに、ポートインサートのフランジは、非永久的に、すなわち取外し可能に、かつ直接的または間接的に(すなわち、1つまたは複数の中間構成要素を介して)、前記第1のエンドプレートの外側に固定されるように構成され得る。第1の締結突起は、ねじ山があるかどうかにかかわらず、ボルトまたはピンの形態の接続手段と係合するように構成され得る。次に、ポートインサートは、第1の締結突起が第1のボルトまたはピンの収容空間を備えるように設計され得る。このような設計により、従来設計の熱交換器へのポートインサートの信頼性の高い、非永久的な、すなわち取り外し可能な取り付けを可能にすることが可能である。
【0023】
上述したように、第1の締結突起は多くの異なる構成を有し得る。一実施形態によれば、第1の締結突起は、フランジの内側部分から離れる方向に延在する第1および第2の突出部分に分岐する。さらに、第1のボルト収容空間は、第1および第2の突出部分によって形成されるキャビティを含む。したがって、第1のボルト収容空間のキャビティは、第1の突出部分と第2の突出部分との間に延在する。第1および第2の突出部分は、フランジの内側部分の外縁から距離≧0だけ離れ得る。第1および第2の突出部分は、閉じたキャビティを形成するように再び合体し得る。この実施形態は、機械的に簡単な方法で、ボルトなどの接続手段を複数の方向から確実かつ強力に閉じ込めることを可能にし得る。
【0024】
キャビティは多くの異なる方法で設計され得る。本発明の一実施形態によれば、キャビティは有限数の対称軸を有し、これは、ポートインサートを上から見たとき、キャビティが円形以外の形状を有することを意味する。プレート式熱交換器の接続手段は通常、円形の断面を有する。したがって、本発明のこの実施形態は、第1および第2の突出部分によって画定されるキャビティの内縁と、異なるサイズおよび/または位置の接続手段との間の緊密な係合を可能にし得る。
【0025】
一例として、キャビティは最大2つの対称軸を有し、これにより、キャビティの内縁と、異なるサイズおよび/または位置の接続手段との間の明確な係合を可能にし得る。
【0026】
ポートインサートは、内側部分の外縁の法線方向で測定されたキャビティの長手方向の延長部が、キャビティの横方向の延長部よりも大きくなるようにされ得る。キャビティの横方向の延長部は、キャビティの長手方向の延長部に対して垂直である。この構成は、キャビティの内縁と、エンドプレートのポートホールの中心から異なる距離に配置された接続手段との間の緊密な係合を可能にし得る。
【0027】
キャビティの横方向の延長部は、キャビティの長手方向の延長部に沿って変化し得る。この構成により、キャビティの内縁と、エンドプレートのポートホールの中心から異なる距離に配置された異なるサイズの接続手段との間の緊密な係合を可能にし得る。
【0028】
ポートインサートは、キャビティの形状、ひいては内縁が、異なる直径の複数の、すなわち2つ以上の仮想円によって形成される物体の外側輪郭によって画定されるように設計され得る。仮想円は仮想直線に沿って配置され、隣接する2つの仮想円はそれぞれ部分的に重なり合っている。仮想直線は、内側部分の外縁の法線方向に平行であり得る。この設計は、キャビティの内縁と、異なるサイズおよび位置の接続手段との間の明確で緊密な係合を可能にし得る。
【0029】
第1の締結突起は、第1の締結突起の第1の外縁部分に第1の凹部を含む第2のボルトまたはピン収容空間を備え得る。このような設計により、従来の設計の熱交換器におけるポートインサートの信頼性の高い固定を可能にし得る。
【0030】
上述した第1の外縁部分は、第1の締結突起の外縁に沿ったどこにでも、例えばフランジの内側部分の外縁に沿って、外縁から距離を置いて構成され得る。しかしながら、本発明の一実施形態によれば、第1の外縁部分は、フランジの内側部分の外縁から内側部分から離れる方向に延在している。この構成により、ポートインサートの機械的に単純な設計が可能にされ得る。
【0031】
本発明のポートインサートの一実施形態によれば、第1の締結突起の外輪郭の第1の輪郭部分は、第1の締結突起の第1の外縁部分に上述した第1の凹部を画定し、半径r1の円の円弧の本質的な形状を有する。上述したように、プレート式熱交換器の接続手段は通常、円形の断面を有する。したがって、この実施形態は、第1の凹部と接続手段との間の明確で緊密な係合を可能にし、したがって熱交換器のエンドプレートへのポートインサートの強力かつ信頼性の高い取り付けを可能にし得る。
【0032】
ポートインサートは、第2のボルト収容空間が第1の締結突起の第1の外縁部分に第2の凹部をさらに含むように設計され得る。第1の凹部は、第2の凹部とフランジの内側部分の外縁との間に配置され得る。第1の凹部に加えてこの第2の凹部を設けることにより、第1の締結突起の第1の外縁部分と、エンドプレートのポートホールの中心から異なる距離に配置された接続手段との間の明確な係合を可能にし得る。
【0033】
第1の締結突起の外側輪郭の第2の輪郭部分は、第2の凹部を画定し、半径r2の円の円弧の基本形状を有し得る。半径r2は、上述した半径r1と等しくてもよいし、等しくなくてもよい。この設計により、第1の締結突起の第1の外縁部分と、おそらくは異なるサイズであり、エンドプレートのポートホールの中心から異なる距離に配置された接続手段との間の明確で緊密な係合を可能にし得る。
【0034】
ポートインサートは、第1の締結突起が、第1の締結突起の第2の外縁部分に第3の凹部を含む第3のボルト収容空間を備えるようにされ得る。第3の凹部は、第1の凹部と同様の方法で設計され得る。第3の凹部を設けることにより、ポートインサートとプレート式熱交換器の接続手段との間の係合を増大させ得、および/またはポートインサートに適合する接続規格の数をさらに増やし得る。
【0035】
第2の外縁部分は、フランジの内側部分の外縁から内側部分から離れる方向に延在し得る。したがって、上述した第1の外縁部分および第2の外縁部分は、互いに沿って延在し、第1の締結突起の対向する縁部分であり得る。
【0036】
第1の締結突起は、内側部分の外縁の法線方向と一致する対称軸を有し得る。
【0037】
第3のボルト収容空間は、第1の締結突起の第2の外縁部分に第4の凹部をさらに備え得る。第4の凹部は、第2の凹部と同様の方法で設計され得る。
【0038】
ポートインサートは、フランジが第2の締結突起をさらに備えるように設計され得る。第2の締結突起は、第2の締結突起において局所的に増加した幅をフランジに与えるように、内側部分の環状外縁から突出し得る。第2の締結突起は、第1の締結突起から分離され、第1の締結突起と同様に設計され得る。第1および第2の締結突起は、内側部分の外縁の法線方向と一致する対称軸をフランジに与えるように、反対側に配置され得る。当然のことながら、フランジは、フランジの対称性を可能にするために、場合によっては偶数の、さらにさらなる締結突起を備え得る。フランジの締結突起は、内側部分の外縁に沿って等間隔に配置され得る。
【0039】
本発明のさらに他の目的、特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明および図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
次に、添付の概略図を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0041】
図1】プレート式熱交換器およびフィルタ装置の斜視図である。
図2a】フィルタ装置の第1のポートインサートの正面図である。
図2b図2aの第1のポートインサートの断面/側面図である。
図3a】フィルタ装置の第2のポートインサートの正面図である。
図3b図3aの第2のポートインサートの断面図/側面図である。
図4】スタッドボルトの締結用突起の係合位置を模式的に示す。
図5】スタッドボルトと締結突起との係合を模式的に示す。
図6】2つのスタッドボルトと締結突起との間の係合を概略的に示す。
図7】フランジと様々なスタッドボルト構成の間の係合を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1には、導入として説明したものと同様のガスケット付きプレート式熱交換器2が示されている。これは、フレームプレートおよびプレッシャープレートとそれぞれ呼ばれる、第1のエンドプレート4および第2のエンドプレート6を備えている。エンドプレート4、6は、ここでは炭素鋼で作られているが、任意の適切な材料で作られ得る。エンドプレート4は、内側8および外側10を有し、4つのポートホール12、14、16、18を備えている。同様に、エンドプレート6は、内側20および外側22を有し、4つのポートホール24、26、28、30を備えている。図1に示されるように、エンドプレート4、6は、ポートホール12~30のそれぞれに対してステンレス鋼のライニングを備えている。さらに、一式のスタッドボルト32がポートホール12~30のそれぞれに設けられる。スタッドボルト32はエンドプレート4、6に固定されており、エンドプレートの外側10、22からその法線方向に突出している。各組のスタッドボルト32は、関連するポートホールの周囲に等距離に、かつポートホールの中心から同じ距離に配置されている。
【0043】
プレート式熱交換器2は、ガスケット(図示せず)によって分離されて整列された伝熱プレート34のパックをさらに備える。伝熱プレートのパックはエンドプレート4とエンドプレート6との間に配置され、エンドプレートと伝熱プレート34とはほぼ平行に延在している。伝熱プレート34の最も外側の1つの外面によって形成される伝熱プレート34のパックの一方の側(見えない)はエンドプレート4に面し、一方、伝熱プレート34のうちの別の最も外側の伝熱プレート34の外面によって形成される伝熱プレート34のパックの別の側(見えない)はエンドプレート6に面している。伝熱プレート34はそれぞれ4つのポートホール(図示せず)を備えている。伝熱プレート34のポートホールは、プレートパックを通って延在し、エンドプレート4、6のポートホール12~30と位置合わせされた4つのポートを形成する。エンドプレート4、6のポートホール16、28とそれぞれ位置合わせされた下部ポートは、フィルタ装置36(図1では別々に分離して示されている)が設けられた入口ポートである。プレート式熱交換器2には追加のフィルタ装置が設けられ得る。
【0044】
フィルタ装置36は、フィルタ装置36の第1のポートインサート38を示す図2aおよび図2bに、並びに、フィルタ装置36の第2のポートインサート40を示す図3aおよび図3bにさらに詳細に示されている。
【0045】
第1のポートインサート38は、管状部分42およびフランジ44を備え、これらはここではステンレス鋼で作られているが、チタンまたはSMOなどの任意の適切な材料で作られ得る。管状部分42は、円筒形の多孔管であり、フランジ44は、環状の内側部分46と、ここでは4つであるが、多かれ少なかれ、多数の締結突起48とを備えているプレートである。内側部分46は、その環状延長部に沿って本質的に一定の幅と、管状部分42の外側52よりわずかに大きい直径を有する円形の内縁50とを有する。フランジ44は管状部分42の端部に溶接され、管状部分42の外側52から垂直に突出する。締結突起48は内側部分46と一体的に形成され、その円形外縁54から突出する。さらに、締結突起48は同様の設計を有し、フランジ44が、フランジ44の2つの垂直中心軸に関して対称となるように等間隔に配置されており、中心軸はそれぞれ、締結突起48のうちの2つの対向するものを通って延在している。
【0046】
第2のポートインサート40は、(たとえ、第1および第2のポートインサート38、40のフランジ44の寸法が異なっていても)上述したように設計された管状部分56およびフランジ44を備えている。管状部分56は円形断面を有するパイプであり、パイプはここではステンレス鋼で作られているが、チタンやSMOなどの任意の適切な材料で作られ得る。管状部分56は、自由端においてテーパ状(先細り)で、従って円錐形である。管状部分56の外側58の最大直径は、フランジ44の内縁50の直径よりわずかに小さく、第1のインサート38の管状部分42の内径よりわずかに小さい。フランジ44は、管状部分56の別の端部に溶接され、管状部分56の外側58から垂直に突出する。
【0047】
図1図2a、2bおよび図3a、3bを参照すると、管状部分42はポート内に延在し、フランジ44はポートホールガスケット(図示せず)に当接し、次に、ポートホールガスケットはエンドプレート6の外側22に当接するように、第1のポートインサート38は、エンドプレート6のポートホール28に挿入され、さらに対応するポートに挿入される。同様に、第2のポートインサート40は、エンドプレート4のポートホール16に挿入され、さらに、管状部分56がポート内に延在し、フランジ44はポートホールガスケット(図示せず)に当接し、このガスケットはエンドプレート4の外側10に当接する。フィルタ装置36が適切に取り付けられると、第2のポートインサート40の管状部分56は、第1のポートインサート38の管状部分42内にさらに突出し、その結果、管状部分42、56とが重なり合うことになる。
【0048】
第1および第2のポートインサート38、40を、それぞれエンドプレート6、4のポートホール28、16内および対応するポート内で中心に配置し、それらをプレート式熱交換器2に取り付けるには、第1のポートインサート38のフランジ44は、ポートホール28の周囲に配置されたスタッドボルト32と係合するように構成され、一方、第2のポートインサート40のフランジ44は、ポートホール16の周囲に配置されたスタッドボルト32と係合するように構成されている。フランジ44とスタッドボルト32との係合は、スタッドボルトの大きさ、数、位置によって異なり、プレート式熱交換器2の接続規格によっても異なる。
【0049】
図4には、第1および第2のポートインサート38、40のフランジ44のうちの1つの締結突起48のうちの1つがより詳細に示されている。締結突起48は、ポートインサートの内側部分46からの延長部を画定する外側輪郭60を有する。締結突起48と内側部分46との境界は破線で示されている。締結突起48は、対応するフランジ44の上記中心軸の1つと一致する締結突起48の中心軸C、および内側部分46の外縁54の法線方向Nに関して対称である。それは、第1および第2の突起62、64をそれぞれ備え、それらの間の境界は中心軸Cによって画定される。内側部分46の近くには、第1および第2の突起62、64が一体的に形成されている。次に、それらは互いに分離され、キャビティ68の形態の第1のボルト収容空間66を形成し、その後再び結合されてキャビティ68を閉じる。
【0050】
キャビティ68は、中心軸Cと一致する1つの対称軸のみを有する。キャビティ68は細長く、キャビティ68の長手方向の延長部は法線方向Nで測定され、キャビティ68の横方向の延長部は長手方向の延長部に対して垂直である。図4に示されるように、キャビティ68は、仮想直線(破線で示す)に沿って相互に部分的に重なり合うように構成された異なる直径の複数、ここでは5つの仮想円ICによって形成される物体の外側輪郭OCによって画定される形状を有し、ここでは中心軸Cと一致する。これにより、キャビティ68の横方向の延長部は、キャビティ68の長手方向の延長部に沿って変化する。仮想円ICのそれぞれは、第1のボルト収容空間66に収容されるスタッドボルト32のキャビティ68内の可能な位置を画定する。異なる直径の5つの仮想円ICがあるので、キャビティ68は、エンドプレートのポートホールの中心から5つの異なる距離に配置された5つの異なる直径のスタッドボルト32と係合するように構成される。
【0051】
締結突起48は、第2のボルト収容空間70をさらに備える。同様に、第2のボルト収容空間70は、締結突起48の第1の外縁部分76に第1の凹部72および第2の凹部74を備える。第1の外縁部分76は、フランジ44の内側部分46の外縁54から延びており、第1の凹部72は、内側部分46と第2の凹部74との間に構成されている。第1の凹部72は、締結突起48の外側輪郭60の第1の輪郭部分78によって画定される。図4に示されるように、第1の輪郭部分78は、第1の半径r1の円の円弧の形状を有する。第2の凹部74は、締結突起48の外側輪郭60の第2の輪郭部分80によって画定される。図4に示されるように、第2の輪郭部分80は、第2の半径r2の円の円弧の形状を有する。第1の凹部72および第2の凹部74のそれぞれは、第2のボルト収容空間70内に受容されるスタッドボルト32の可能な位置を画定する。第2の半径r2は第1の半径r1よりも大きいので、第2の凹部74は、第1の凹部72よりも大きな直径のスタッドボルト32と係合するように適合されている。さらに、第2の凹部74は、第1の凹部72の外側に構成されているので、第1の凹部72と係合するように配置されたスタッドボルト32よりもエンドプレートのポートホールの中心からより大きな距離に配置されたスタッドボルト32と係合するように適合されている。
【0052】
締結突起48はさらに、第3のボルト収容空間82を備えている。また、第3のボルト収容空間82は、締結突起48の第2の外縁部分88に第3の凹部84および第4の凹部86を備えている。第2の外縁部分88は、第1の外縁部分76に対向しており、フランジ44の内側部分46の外縁54から延在している。第3のボルト収容空間82の第3の凹部84および第4の凹部86は、第2のボルト収容空間70の第1の凹部72および第2の凹部74に対応している。さらに、第3のボルト収容空間82は、締結突起48の中心軸Cに沿って、第2のボルト収容空間70を鏡映したものである。したがって、第3および第4の凹部84、86のそれぞれは、第3のボルト収容空間82内に受容されるスタッドボルト32の可能な位置を画定し、第4の凹部86は、第3の凹部84よりもポートホール中心からの距離が大きい、より大きな直径のスタッドボルト32と係合するように適合されている。
【0053】
したがって、締結突起48のそれぞれは、異なる接続規格のプレート式熱交換器と共に使用するために第1および第2のポートインサート38、40を適合させるために、異なる位置および異なるサイズのスタッドボルト32と係合するための複数、ここでは9つの異なる位置を画定する。
【0054】
図5は、締結突起48のうちの1つと、1つの接続規格に従って位置決めおよび寸法設定されたスタッドボルト32との間の係合を示しており、スタッドボルト32はキャビティ68内の5つの位置のうちの1つに受容される。スタッドボルト32の直径は、スタッドボルト32の位置を規定する仮想円IC(図4)の直径よりわずかに小さい。したがって、キャビティ68の内縁はスタッドボルト32の反対側に延在し、スタッドボルト32に近接し、場合によっては接触さえするため、フランジ44はスタッドボルト32によって回転方向および半径方向にロックされる。
【0055】
図6は、締結突起48のうちの1つと、別の接続規格に従って位置決めおよびサイズ設定された2つのスタッドボルト32との間の係合を示し、スタッドボルト32は、第1の凹部72および第3の凹部84のそれぞれに受容される。スタッドボルトの直径は、第1の半径r1の2倍よりわずかに小さい(図4)。スタッドボルト32は、締結突起48の反対側に、締結突起48の近くに、場合によっては接触さえして配置されるため、フランジ44は、スタッドボルト32によって回転方向および半径方向にロックされる。
【0056】
したがって、締結突起48のキャビティ68を使用して、対応するフランジ44をプレート式熱交換器2のエンドプレート4、6の1つに固定するとき、1つのスタッドボルト32は、それぞれの締結突起48のキャビティ68内の5つの位置のうちの1つに受容される。一方、凹部72、74、84、86を用いて対応するフランジ44をプレート式熱交換器2のエンドプレート4、6の一方に固定する場合、2つのスタッドボルト32は、第1および第3の凹部72、84のそれぞれ1つに、或いは、第2および第4の凹部74、86のそれぞれに受容される。したがって、フランジ44は、合計7つの異なるスタッドボルト構成、すなわち、図7に示されるプレート式熱交換器2の7つの異なる接続規格での使用に適合される。
【0057】
フィルタ装置36(図1)を様々なプレート式熱交換器接続規格に使用できるようにすることに加えて、締結突起48により、フィルタ装置36の第1のポートインサート38および第2のポートインサート40を掴んで引くことが容易になり、これにより、例えばメンテナンスの際に、プレート式熱交換器2からフィルタ装置36を取り外すことが容易になり得る。
【0058】
導入として説明した内容と一致して、プレート式熱交換器2のエンドプレート4、6のポートホール12、14、16、18、24、26、28、30の少なくとも一部は、PHEへの、またはPHEからの流体の供給に使用される供給ポートホールである一方、残りのポートホールはブラインドポートホールであり、液体の供給には使用されない。スタッドボルト32は、適切なガスケットおよびナットと共に、外部流体接続部を供給ポートホールに接続し、ブラインドカバーをブラインドポートホールに接続するために使用され得る。
【0059】
本発明の上述した実施形態は、単なる一例とみなされるべきである。当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、説明した実施形態を様々な方法で変更できることが理解される。
【0060】
一例として、締結突起はすべて同様に設計される必要はなく、フランジは4つより多いまたは少ない締結突起を備え得る。
【0061】
第1のポートインサートの管状部分は、円筒形の多孔パイプである必要はなく、フレーム上に張られたメッシュ、ネット、または目の粗い濾布などの任意の適切な方法で形成され得る。
【0062】
締結突起は、それぞれの中心軸に関して対称である必要はない。したがって、第3のボルト収容空間は、対応する締結突起の中心軸に沿って、第2のボルト収容空間を鏡映する必要はない。さらに、第2および第3のボルト収容空間の一方または両方は、3つ以上の凹部を備え得る。
【0063】
上述した実施形態では、締結突起の外側凹部を使用して対応するフランジをプレート式熱交換器のエンドプレートの一方に締結するとき、2つのスタッドボルトが対向する2つの凹部に受容される。代替の実施形態では、フランジは、締結突起ごとに1つの凹部と1つのスタッドボルトのみによって取り付けられる。
【0064】
フランジは管状部分に溶接される必要はなく、任意の適切な方法で管状部分に取り付けられ得る。フランジと管状部分とは一体的にも形成され得る。
【0065】
最後に、本発明は、純粋にガスケットが取り付けられたもの以外の他のタイプのプレート式熱交換器、例えば、永久的に接合された伝熱プレートを備えたプレート式熱交換器と組み合わせて使用され得る。
【0066】
ここで、第1、第2、第3などの属性は、同様の種を区別するためだけに使用されており、種間のいかなる種類の相互順序を表現するものではないことを強調しておく。
【0067】
本発明に関係のない詳細な説明は省略しており、図面は単に概略的なものであり、縮尺通りに描かれていないことを強調しておく。また、一部の図は他の図よりも簡略化されていることに注意されたい。したがって、一部の構成要素は、ある図では示されていても、別の図では省略されている場合がある。
【符号の説明】
【0068】
2 プレート式熱交換器
4 第1のエンドプレート
6 第2のエンドプレート
8、20 内側
10、22、52、58 外側
12、14、16、18、24、26、28、30 ポートホール
32 スタッドボルト
34 伝熱プレート
36 フィルタ装置
38 第1のポートインサート
40 第2のポートインサート
42、56 管状部分
44 フランジ
46 内側部分
48 締結突起
50 内縁
54 外縁
60 外側輪郭
62 第1の突起
64 第2の突起
66 第1のボルト収容空間
68 キャビティ
70 第2のボルト収容空間
72 第1の凹部
74 第2の凹部
76 第1の外縁部分
78 第1の輪郭部分
82 第3のボルト収容空間
88 第2の外縁部分
84 第3の凹部
86 第4の凹部
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状部分(42、56)と、前記管状部分(42、56)の外側(52、58)から突出するフランジ(44)とを備える、熱交換器ポートインサート(38、40)であって、
前記フランジ(44)は、環状の内側部分(46)と、外側輪郭(60)を有する第1の締結突起(48)とを備え、
前記内側部分(46)は、該内側部分(46)が前記管状部分(42、56)に結合する環状内側縁(50)を備え、
前記第1の締結突起(48)は、前記第1の締結突起(48)において前記フランジ(44)の幅を局所的に増加させるように、前記内側部分(46)の環状外縁(54)から突出していることを特徴とする、熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項2】
前記第1の締結突起(48)が、第1のボルト収容空間(66)を備えている、請求項1に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項3】
前記第1の締結突起(48)は、前記フランジ(44)の内側部分(46)から離れる方向に延在する第1の突出部分(62)および第2の突出部分(64)に分岐し、前記第1のボルト収容空間(66)は、前記第1の突出部分(62)および第2の突出部分(64)によって画定されるキャビティ(68)を備えている、請求項2に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項4】
前記キャビティ(68)が、有限数の対称軸を有している、請求項3に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項5】
前記キャビティ(68)が2以下の対称軸を有している、請求項3または4に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項6】
前記内側部分(46)の外縁(54)の法線方向(N)で測定した前記キャビティ(68)の長手方向の延長部は、前記キャビティ(68)の横方向の延長部よりも大きく、前記キャビティ(68)の横方向の延長部は、前記キャビティ(68)の長手方向の延長部に対して垂直である、請求項3または4に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項7】
前記キャビティ(68)の横方向の延長部が、前記キャビティ(68)の長手方向の延長部に沿って変化する、請求項6に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項8】
前記キャビティ(68)の形状は、異なる直径の複数の仮想円(IC)によって形成される物体の外側輪郭(OC)によって画定され、前記仮想円(IC)は仮想直線(I)に沿って整列し、隣接する2つの仮想円(IC)はそれぞれ部分的に重なり合っている、請求項3または4に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項9】
前記第1の締結突起(48)は、前記第1の締結突起(48)の第1の外縁部分(76)に第1の凹部(72)を含む第2のボルト収容空間(70)を備えている、請求項1からのいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項10】
前記第1の外縁部分(76)は、前記フランジ(44)の内側部分(46)の外縁(54)から、前記内側部分(46)から離れる方向に延在している、請求項9に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項11】
前記第1の締結突起(48)の外側輪郭(60)の第1の輪郭部分(78)は、前記第1の凹部(72)を画定し、第1の半径(r1)の円の円弧の基本形状を有している、請求項9に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項12】
前記第2のボルト収容空間(70)は、前記第1の締結突起(48)の第1の外縁部分(76)に第2の凹部(74)を備えている、請求項9に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項13】
前記第1の締結突起(48)は、前記第1の締結突起(48)の第2の外縁部分(88)に第3の凹部(84)を含む第3のボルト収容空間(82)を備えている、請求項9に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項14】
前記第2の外縁部分(88)は、前記フランジ(44)の内側部分(46)の外縁(54)から、前記内側部分(46)から離れる方向に延在している、請求項13に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【請求項15】
前記フランジ(44)は、前記内側部分(46)の環状外縁(54)から突出する第2の締結突起(48)をさらに備え、前記第2の締結突起(48)において前記フランジ(44)の幅を局所的に増加させる、請求項1からのいずれか一項に記載の熱交換器ポートインサート(38、40)。
【国際調査報告】