(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】点群属性情報コーディング方法、デコーディング方法、装置及び関連機器
(51)【国際特許分類】
H04N 19/597 20140101AFI20240517BHJP
【FI】
H04N19/597
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573432
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2022098193
(87)【国際公開番号】W WO2022258055
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202110654116.7
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110817311.7
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】張 偉
(72)【発明者】
【氏名】魯 靜▲ユン▼
(72)【発明者】
【氏名】呂 卓逸
(72)【発明者】
【氏名】楊 付正
(72)【発明者】
【氏名】代 娜
【テーマコード(参考)】
5C159
【Fターム(参考)】
5C159MA23
5C159MC11
5C159ME01
5C159PP03
5C159TA35
5C159TA46
5C159TB14
5C159TB15
5C159TC03
5C159TC28
5C159TC36
5C159TD02
5C159TD05
5C159TD10
5C159TD12
5C159UA02
5C159UA05
(57)【要約】
本出願は、点群属性情報コーディング方法、デコーディング方法、装置及び関連機器を開示する。前記点群属性情報コーディング方法は、第一の情報を取得することと、第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決定することと、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることと、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとを含み、ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点群属性情報コーディング方法であって、
K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとを含む、点群属性情報コーディング方法。
【請求項2】
K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行う前に、前記方法は、
第一の情報を取得することと、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することとをさらに含み、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、
前記の、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することは、
前記K個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定すること、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、
前記の、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することは、
前記N個のコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定すること、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群におけるK個のコーディングすべき点を取得することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記の、コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群におけるK個のコーディングすべき点を取得することは、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記コーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択すること、又は、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記コーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記の、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定する前に、前記方法は、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットコーディングすべき点が、前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記の、ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することは、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得すること、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することを含み、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲又は前記第二の予め設定される範囲であり、
ここで、前記バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記の、前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記の、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定する前に、前記方法は、
前記K個のコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得することと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得することと、
前記K個のコーディングすべき点のうち、ターゲットコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットコーディングすべき点が前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとをさらに含み、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記の、L個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記コーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である、請求項7から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得る前に、前記方法は、
前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を取得することをさらに含み、
前記の、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることは、
前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する変換係数を得ることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記の、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行った後に、前記方法は、
前記量子化後の変換係数を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記変換係数は、低域係数と高域係数とを含み、前記の、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行うことは、
前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化し、且つ量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行って、第一のコーディング値と第二のコーディング値とを得ることを含み、
前記の、前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することは、
前記第一のコーディング値と前記第二のコーディング値とを逆量子化し、逆量子化後の逆高域係数と逆低域係数とを得ることと、
前記逆高域係数と前記逆低域係数に基づいてDCT逆変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記の、前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化することは、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を量子化することとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記の、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記の、前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記方法は、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を量子化することと、
前記K個のコーディングすべき点を量子化した後の属性残差情報に対してエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記K個のコーディングすべき点を量子化した後の属性残差情報に対してエントロピーコーディングを行った後に、前記方法は、
前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、前記K個のコーディングすべき点を逆量子化した後の逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記の、第一の情報を取得する前に、前記方法は、
前記方法を実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記方法を実行するかどうかを決定することとをさらに含み、
前記の、バイナリコードストリームを生成した後に、前記方法は、
前記識別子情報を前記バイナリコードストリームに書き込むことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項25】
点群属性情報デコーディング方法であって、
K個のデコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングすることとを含む、点群属性情報デコーディング方法。
【請求項26】
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行う前に、前記方法は、
第三の情報を取得することと、
前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定することとをさらに含み、ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、
前記の、前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定することは、
前記K個のデコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定すること、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、
前記の、前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定することは、
前記N個のデコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定すること、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、
デコーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群におけるK個のデコーディングすべき点を取得することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記の、デコーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群におけるK個のデコーディングすべき点を取得することは、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択すること、又は、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記の、前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定する前に、前記方法は、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記の、ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することは、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得すること、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することを含み、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲であり、
ここで、バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記の、前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記の、前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定する前に、前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得することと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得することと、
前記K個のデコーディングすべき点のうち、ターゲットデコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとをさらに含み、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である、請求項26に記載の方法。
【請求項37】
前記の、L個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記デコーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である、請求項31から37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記の、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行う前に、前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を取得することと、
前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることとをさらに含み、
前記の、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことは、
前記逆量子化後の変換係数に基づいて前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項40】
前記変換係数は、高域係数と低域係数とを含み、前記の、前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることは、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を逆量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を逆量子化することとを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記の、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記の、前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行わないと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を量子化して、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
前記の、第三の情報を取得する前に、前記方法は、
バイナリコードストリームから前記方法を実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記方法を実行するかどうかを決定することとをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項46】
点群属性情報コーディング装置であって、
K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得るための第一の変換モジュールと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成するためのコーディングモジュールとを含む、点群属性情報コーディング装置。
【請求項47】
点群属性情報デコーディング装置であって、
K個のデコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得るための第二の変換モジュールと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングするためのデコーディングモジュールとを含む、点群属性情報デコーディング装置。
【請求項48】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含む端末であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から24のいずれか1項に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は請求項25から45のいずれか1項に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現する、端末。
【請求項49】
プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項1から24のいずれか1項に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は請求項25から45のいずれか1項に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【請求項50】
プロセッサと通信インターフェースとを含むチップであって、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から24のいずれか1項に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は請求項25から45のいずれか1項に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現するために用いられる、チップ。
【請求項51】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行される時、請求項1から24のいずれか1項に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は請求項25から45のいずれか1項に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項52】
請求項1から24のいずれか1項に記載の点群属性情報コーディング方法のステップ、又は請求項25から45のいずれか1項に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実行するように構成される、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年06月11日に中国で提出された中国特許出願No.202110654116.7及び2021年07月20日に中国で提出された中国特許出願No.202110817311.7の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、点群処理技術分野に属し、具体的には点群属性情報コーディング方法、デコーディング方法、装置及び関連機器に関する。
【背景技術】
【0003】
点群デジタルオーディオビデオコーデック技術規格(Audio Video coding Standard、AVS)エンコーダフレームワークでは、点群の幾何情報と各点に対応する属性情報とは、別々にコーディングされる。現在、属性情報コーディングには、属性予測コーディングと属性変換コーディングとに分けられ、ここで、属性変換コーディングは、オリジナル属性情報を直接変換するものであり、局所的な変換幅が比較的大きい領域に対して、得られた変換係数に依然として多くの冗長情報が存在しており、コーディング効率が比較的悪くなることを引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、従来の点群属性情報コーディング効率が悪いという問題を解決できる点群属性情報コーディング方法、デコーディング方法、装置及び関連機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の態様によれば、点群属性情報コーディング方法を提供し、この方法は、
第一の情報を取得することと、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行うかどうかを決定することと、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとを含み、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0006】
第二の態様によれば、点群属性情報デコーディング方法を提供し、この方法は、
第三の情報を取得することと、
前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定することと、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングすることとを含み、
ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0007】
第三の態様によれば、点群属性情報コーディング装置を提供し、この装置は、
第一の情報を取得するための第一の取得モジュールと、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行うかどうかを決定するための第一の決定モジュールと、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得るための第一の変換モジュールと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成するためのコーディングモジュールとを含み、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0008】
第四の態様によれば、点群属性情報デコーディング装置を提供し、この装置は、
第三の情報を取得するための第二の取得モジュールと、
前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定するための第二の決定モジュールと、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得るための第二の変換モジュールと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングするためのデコーディングモジュールとを含み、
ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0009】
第五の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現する。
【0010】
第六の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと通信インターフェースとを含み、ここで、前記プロセッサは、
第一の情報を取得することと、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行うかどうかを決定することと、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとに用いられ、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数であり、
又は、前記プロセッサは、
第三の情報を取得することと、
前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定することと、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングすることとに用いられ、
ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0011】
第七の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体上には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現する。
【0012】
第八の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現するために用いられる。
【0013】
第九の態様によれば、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実現する。
【0014】
第十の態様によれば、通信機器を提供し、この通信機器は、第一の態様に記載の点群属性情報コーディング方法のステップを実行するように構成され、又は第二の態様に記載の点群属性情報デコーディング方法のステップを実行するように構成される。
【発明の効果】
【0015】
本出願の実施例では、コーディングすべき点群をコーディングする過程において、コーディングすべき点の属性予測情報又はコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、コーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、コーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性コーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】コーディング端の変換フローチャートである。
【
図3】本出願の実施例による点群属性情報コーディング方法のフローチャートである。
【
図4】本出願の実施例による別の点群属性情報コーディング方法のフローチャートである。
【
図5】本出願の実施例による点群属性情報デコーディング方法のフローチャートである。
【
図6】本出願の実施例による点群属性情報コーディング装置の構造図である。
【
図7】本出願の実施例による点群属性情報デコーディング装置の構造図である。
【
図8】本出願の実施例による通信機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0018】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0019】
本出願の実施例におけるコーディング方法に対応するエンコーダとデコーディング方法に対応するデコーダは、いずれも端末であってもよく、この端末は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、ロボット、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末の具体的なタイプを限定するものではない。
【0020】
本出願の技術案をより良く理解するために、以下は、本出願に係る可能性のある関連概念について解釈して説明する。
【0021】
点群デジタルオーディオビデオコーデック技術規格(Audio Video coding Standard、AVS)エンコーダフレームワークでは、点群の幾何情報と各点に対応する属性情報とは、別々にコーディングされる。
【0022】
図1を参照すると、
図1は、AVSエンコーダフレームワーク図である。幾何情報をコーディングする時、まず幾何情報を座標変換し、点群がすべて一つのバウンディングボックス(bounding box)に含まれるようにする。そして量子化を行い、この量子化ステップは、主にスケーリングの役割を果たし、一部の点の幾何情報が同じになるように量子化して丸めるため、パラメータに基づいて重複点を除去するかどうかを決め、量子化と重複点除去の過程は、前処理過程に属する。それから、幅優先トラバースの順にbounding boxを分け(八分木/四分木/二分木)、各ノードのプレースコードをコーディングする。八分木に基づく幾何学的コードフレームワークでは、バウンディングボックスを順に分けてサブ立方体を得、空でない(点群における点を含む)サブ立方体を分け続け、分けて得られたリーフノードが1×1×1の単位立方体になると、分けを停止させ、次にリーフノードに含まれる点数をコーディングし、最終的に幾何学的八分木のコーディングを完了し、バイナリコードストリームを生成する。八分木に基づく幾何学的デコーディング過程において、デコーディング端は、幅優先トラバースの順序に従って、絶えない解析により各ノードのプレースコードを得るとともに、順にノードを絶えずに分け、1×1×1の単位立方体を得ると、分けを停止させ、解析して各リーフノードに含まれる点数を得、最終的に回復して幾何学的再構成点群情報を得る。
【0023】
属性コーディングは、主に色、反射率情報などに対して行う。まず色空間の変換を行うかどうかを判断し、色空間変換を行う場合、色情報を赤緑青(RGB)色空間からYUV(Yは、輝度成分であり、UVは、クロマ成分である)色空間に変換する。そして、オリジナル点群を利用して再構築された点群を再着色することにより、コーディングされていない属性情報と再構築された幾何情報とを対応付ける。属性情報コーディングでは、属性予測コーディングと属性変換コーディングの二つの方法に分けられる。属性予測過程は、まず点群を再並べ替え、そして差分予測を行うことである。ここで、再並べ替えの方法は、モートン再並べ替えとヒルベルトHilbert再並べ替えの二つがある。cat1Aシーケンスとcat2オーダーに対して、Hilbert再並べ替えを行い、cat1Bシーケンスとcat3オーダーに対して、モートン再並べ替えを行う。並べ替え後の点群に対して差分方式で属性予測を行い、最後に予測残差を量子化してエントロピーコーディングし、バイナリコードストリームを生成する。属性変換過程は、まず点群属性に対してウェーブレット変換を行い、変換係数に対して量子化を行い、次に逆量子化、逆ウェーブレット変換によって属性再構築値を得、そしてオリジナル属性と属性再構築値との差を計算して属性残差を得てそれを量子化し、最後に量子化後の変換係数と属性残差とをエントロピーコーディングし、バイナリコードストリームを生成することである。属性情報のデコーディングは、コーディングの逆過程であり、ここで詳細に記述しない。
【0024】
画像とビデオコーディングには、主に離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform、DCT)と離散サイン変換(Discrete Sine Transform、DST)が使用される。
図2を参照すると、コーディング端の変換フローは、以下のとおりであり、即ち、まずオリジナル信号から予測信号を減算して残差信号を得、そして残差信号を一次DCT変換によって一次変換係数を得、そして一次変換係数ブロックの低周波数成分を二次変換し、エネルギー分布がより集中した二次変換係数を得、量子化を行い、エントロピーコーディングしてコードストリームを得る。そして量子化後の係数を逆量子化、逆方向二次変換、逆方向一次変換によって回復の残差を得、それを予測信号に加算すると再構築信号が得られ、さらにループフィルタリングを行って歪みを低減させる。ここで、二次変換は、必ずしも行われるわけではなく、
図2の点線部分に示すとおりである。
【0025】
従来のビデオコーディング規格では、属性変換コーディングは、オリジナル属性情報を直接変換するものであり、局所的な変換幅が比較的大きい領域に対して、得られた変換係数に依然として多くの冗長情報が存在しており、コーディング効率が比較的悪くなることを引き起こす。
【0026】
以下では、図面を結び付けながら、いくつかの実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による点群属性情報コーディング方法、デコーディング方法、装置及び関連機器を詳細に説明する。
【0027】
図3を参照すると、
図3は、本出願の実施例による点群属性情報コーディング方法のフローチャートであり、前記方法は、例えば携帯電話、タブレットパソコン、コンピュータなどの端末に用いられてもよい。
図3に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0028】
ステップ301、第一の情報を取得する。
【0029】
本出願の実施例では、前記第一の情報は、コーディングすべき点を含んでもよく、コーディング済み点を含んでもよい。
【0030】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記ステップ301は、
前記コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群におけるK個のコーディングすべき点を取得するステップを含む。
【0031】
本出願の実施例では、コーディングすべき点群を取得した後に、コーディングすべき点群を並べ替えてもよい。例えば、属性情報が主に色に対する場合に、まずコーディングすべき点群が色空間の変換を行う必要があるかどうかを判断し、色空間の変換を行う場合、コーディングすべき点群の色情報をRGB色空間からYUV色空間に変換し、そしてオリジナル点群を利用してコーディングすべき点群を再着色することにより、コーディングすべき点群の属性情報と再構築された幾何情報とを対応付けてもよい。再着色と色空間変換を経たコーディングすべき点群を並べ替え、コーディングすべき点群がN個の点を含み、各点が
【数1】
で表されるとし、コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の各点は、
【数2】
で表されてもよく、並べ替え後のコーディングすべき点群においてK個のコーディングすべき点を選択する。
【0032】
選択的に、コーディングすべき点群の並べ替えは、ヒルベルトコード又はモートンコードに基づいて実現されてもよい。前記の、前記コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群におけるK個のコーディングすべき点を取得することは、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記コーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択すること、又は、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記コーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択することを含む。
【0033】
説明すべきこととして、前記K個のコーディングすべき点は、一定の順序に基づいて選択されてもよい。例えば、コーディングすべき点群が9個のコーディングすべき点を含むとすると、これら9個のコーディングすべき点に対応するヒルベルトコードを算出し、これら9個のコーディングすべき点をヒルベルトに従って並べ替えた後に、3点ごとのコーディングすべき点を一組とし、先に並べ替えられる3つの点を前記K個のコーディングすべき点として選択し、後続の属性予測などのフローを行い、そして前の3つの点以降の3つの点を順に一組として選択して属性予測などのフローを行い、さらに最後の3つの点を選択して後続の属性予測などのフローを行うことであってもよい。
【0034】
ここで、選択されたK個のコーディングすべき点に対して、これらK個のコーディングすべき点のうちのコーディングすべき点とコーディング済み点とが重複点であるかどうかを判断する必要があり、そのうちのあるコーディングすべき点とコーディング済み点とが重複点である場合、このコーディングすべき点と前記コーディング済み点との属性残差情報を直接計算し、このコーディングすべき点をこれらK個のコーディングすべき点のうちの点としなくてもよく、そのうちのコーディングすべき点と前記コーディング済み点とが重複点ではない場合、コーディング済み点によってこれらK個のコーディングすべき点に対して属性情報予測を行い、これらK個のコーディングすべき点の属性予測情報を得てもよく、その具体的な属性情報予測方法は、後続の実施例において説明する。
【0035】
ステップ302、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決定する。
【0036】
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい正の整数である。
【0037】
つまり、第一の情報がK個のコーディングすべき点である場合に、前記第二の情報は、これらK個のコーディングすべき点の属性予測情報であるとすると、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいてこれらK個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決定し、第一の情報がK個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点である場合に、前記第二の情報は、これらN個のコーディング済み点の属性再構築情報であるとすると、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてK個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決定する。
【0038】
本出願の実施例では、K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいてこれらK個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決定する場合、先に前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を取得する必要がある。
【0039】
選択的に、前記ステップ302の前に、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得するステップであって、前記ターゲットコーディングすべき点が、前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであるステップと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するステップと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定するステップとをさらに含む。
【0040】
ここで、前記の、ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することは、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することを含む。
【0041】
具体的には、K個のコーディングすべき点を決定した後に、予め設定される原則に基づいてターゲットコーディングすべき点を選択し、例えば、これらK個のコーディングすべき点の順序に従ってターゲットコーディングすべき点を順に選択してもよい。前記K個のコーディングすべき点が、コーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替えた後に決定されるとすると、これらK個のコーディングすべき点に対応するヒルベルトコードの大きさに基づいてターゲットコーディングすべき点を順に決定してもよい。
【0042】
ターゲットコーディングすべき点に対して、まずヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を検索し、さらにヒルベルト2オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とをそれぞれ検索し、これらM+N1+N2個の点において、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を選択し、これらS個の近隣点に基づいてターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定し、そしてターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定する。説明すべきこととして、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0043】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0044】
ここで、前記の、前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0045】
理解できるように、ターゲットコーディングすべき点のS個の近隣点において、各近隣点とターゲットコーディングすべき点との間のマンハッタン距離は、異なり、第二の重みは、現在の近隣点とターゲットコーディングすべき点との間のマンハッタン距離の逆数であるとすると、各近隣点に対応する第二の重みも異なる。ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報は、S個の近隣点のうちの各近隣点の属性情報とその対応する第二の重みとの積の和であってもよく、さらに計算によってターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を得る。
【0046】
さらに、上記の、ターゲットコーディングすべき点初期属性予測情報を決定する方式に基づいて、K個のコーディングすべき点のうちの各コーディングすべき点の初期属性予測情報を算出することができ、各コーディングすべき点に対応する第一の重み及び初期属性予測情報に基づいて、各コーディングすべき点に対応する属性予測情報を算出することができる。
【0047】
例えば、ターゲットコーディングすべき点
【数3】
の初期属性予測情報を
【数4】
とし、K個のコーディングすべき点
【数5】
の初期属性予測情報をそれぞれ
【数6】
とすると、K個のコーディングすべき点の属性予測情報を
【数7】
としてもよく、K個のコーディングすべき点のうちの各コーディングすべき点の第一の重みを
【数8】
とすると、K個のコーディングすべき点の属性予測情報は、以下のように表されてもよく、
【数9】
ここで、
【数10】
は、K個のコーディングすべき点の属性予測情報であり、
【数11】
は、K個の点のうちのj番目の点の初期属性予測情報である。ここで、
【数12】
例えば、
【数13】
であり、即ち
【数14】
である場合、現在のK個のコーディングすべき点のうちの各点の属性予測情報は、その初期属性予測情報に等しく、
【数15】
であり、即ち
【数16】
である場合、現在のK個のコーディングすべき点のうちの各点は、いずれもこのK個の点のうちの二番目の点の初期属性予測情報作をそれらの属性予測情報として使用する。
【0048】
選択的に、前記コーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。例えば、Kの数値を4とすると、これら4個のコーディングすべき点にそれぞれ対応する4つの第一の重みの和は、1である。
【0049】
又は、前記の、ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することは、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することを含む。
【0050】
具体的には、ターゲットコーディングすべき点に対して、まずモートン1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を検索し、さらにモートン2オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とをそれぞれ検索し、これらM+N1+N2個の点において、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を選択し、これらS個の近隣点に基づいてターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定し、そしてターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定する。説明すべきこととして、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0051】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0052】
さらに、モートンシーケンスに基づいてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を得た後に、S個の近隣点に対して属性重み付け予測を行い、重みは、現在の近隣点とターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離の逆数であり、ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を得、さらにターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び初期属性予測情報に基づいて、ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を計算し、さらにこれに基づいてK個のコーディングすべき点の属性予測情報を算出する。ここで、属性予測情報の取得方式は、上記の、ダブルヒルベルトオーダーに基づいてS個の近隣点を得て属性予測を行う具体的な記述を参照してもよく、相違点は、本実施の形態がダブルモートンオーダーに基づいてS個の近隣点を得ることのみであり、属性予測情報を得る具体的な方式は、ここでこれ以上説明しない。
【0053】
選択的に、前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲又は前記第二の予め設定される範囲である。説明すべきこととして、上記第一の予め設定される範囲、第二の予め設定される範囲と第三の予め設定される範囲のサーチ範囲は、コーディング需要に応じて人為的に設定されてもよい。
【0054】
ここで、前記バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる。
【0055】
つまり、上記第一の予め設定される範囲、第二の予め設定される範囲と第三の予め設定される範囲は、属性情報パラメータセットとして、コードストリームに書き込まれてもよい。ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲が、ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲と同じであり、即ちいずれも第二の予め設定される範囲である場合に、コードストリームには、ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲を特徴付ける第一の属性パラメータと、ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダー及びヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダー特徴付ける後続の第二の属性パラメータとのみを書き込む必要があってもよく、ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲が、ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲と異なる場合、バイナリコードストリームには、第一の属性パラメータ、第二の属性パラメータと第三の属性パラメータを書き込む必要がある。属性パラメータをコードストリームに書き込むことにより、さらに属性情報コーディング過程において、第一の予め設定される範囲、第二の予め設定される範囲と第三の予め設定される範囲に基づいてターゲットコーディングすべき点のマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を決定することができる。
【0056】
本出願の実施例では、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報は、他の方式に基づいて決定されてもよい。選択的に、前記ステップ302の前に、
前記K個のコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得するステップと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得するステップと、
前記K個のコーディングすべき点のうち、ターゲットコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得するステップであって、前記ターゲットコーディングすべき点が前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであるステップと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するステップと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定するステップとを含み、ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である。
【0057】
本実施の形態では、K個のコーディングすべき点は、一定の順序に従って並べられてもよく、例えばコーディングすべき点群がモートンコードに従って並べ替えられる場合に、K個のコーディングすべき点は、対応するモートンコードの大きさに基づいて並べ替えられてもよく、前記K個のコーディングすべき点のうちの一番目の点は、モートンコードの最も小さい点、又は最も大きい点を指してもよい。さらに、この一番目の点を基準点として、この基準点のT個の近隣点を選択し、そしてこれらT個の近隣点のうち、基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を選択し、前記K個のコーディングすべき点のうちの各コーディングすべき点は、いずれもこれらR個の近隣点からそれぞれのマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を選択し、各コーディングすべき点は、それぞれに対応するL個の近隣点に基づいて対応する初期属性予測情報を決定し、さらに各コーディングすべき点に対応する第一の重み及び初期属性予測情報に基づいて、各コーディングすべき点にそれぞれ対応する属性予測情報を決定する。このように、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を計算して得ることができる。
【0058】
本実施の形態では、前記コーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。
【0059】
ここで、前記の、L個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0060】
理解できるように、ターゲットコーディングすべき点のL個の近隣点において、各近隣点とターゲットコーディングすべき点との間のマンハッタン距離は、異なり、第二の重みは、現在の近隣点とターゲットコーディングすべき点との間のマンハッタン距離の逆数であるとすると、各近隣点に対応する第二の重みも異なる。選択的に、ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報は、L個の近隣点のうちの各近隣点の属性情報とその対応する第二の重みとの積の和であってもよく、さらに計算によってターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を得る。
【0061】
本出願の実施例では、上記方式に基づいてK個のコーディングすべき点の属性予測情報を決定した後に、K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決定してもよい。このような場合に、即ち前記第一の情報が前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報が前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含む場合に、前記ステップ302は、
前記K個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するステップ、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するステップを含んでもよい。
【0062】
例えば、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を
【数17】
とし、
【数18】
の値範囲を1~Kとし、これらK個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、それぞれ
【数19】
と
【数20】
とし、第一の閾値を
【数21】
とし、
【数22】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わず、
【数23】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行う。
【0063】
又は、これらK個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、それぞれ
【数24】
と
【数25】
とし、第二の閾値を
【数26】
とし、
【数27】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わず、
【数28】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わない。
【0064】
本出願の実施例では、第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含んでもよく、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、このような場合に、前記ステップ302は、
前記N個のコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するステップ、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するステップを含む。
【0065】
ここで、Nは、1よりも大きい整数であり、即ち前記K個のコーディングすべき点の少なくとも前2つのコーディング済み点を取得する必要がある。理解できるように、コーディング済み点の属性再構築情報を知ることができる。前記属性再構築情報とは、点群シーケンスに付与される属性情報であるが、属性再構築情報は、オリジナル点群におけるオリジナル属性情報と異なり、属性再構築情報は、コーディング端がコーディング過程を経た後に、点群の属性予測情報に属性残差情報を加えて得たものである。
【0066】
本実施の形態では、N個のコーディングすべき点の属性再構築情報を
【数29】
とし、
【数30】
の値範囲を1~Nとし、これらN個のコーディングすべき点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、それぞれ
【数31】
と
【数32】
とし、第三の閾値を
【数33】
とし、
【数34】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わず、
【数35】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行う。
【0067】
又は、これらN個のコーディングすべき点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、それぞれ
【数36】
と
【数37】
とし、第四の閾値を
【数38】
とし、
【数39】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わず、
【数40】
であれば、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行う。
【0068】
ステップ303、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得る。
【0069】
本出願の実施例では、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定すれば、これらK個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行ってもよい。さらに、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行う前に、前記方法は、
前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を取得することをさらに含む。
【0070】
ここで、K個のコーディングすべき点のうちの各コーディングすべき点の属性残差情報に対して、コーディングすべき点のオリジナル属性情報と属性予測情報との差であってもよい。
【0071】
さらに、前記の、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることは、
前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する変換係数を得ることを含む。
【0072】
例えば、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を
【数41】
とし、これらK個の点の属性残差情報DCT変換を行い、ここで、Kは、DCT変換の次数を表す。TをK次変換行列とすると、以下の変換式から以下のように変換係数が得られ、
【数42】
ここで、
【数43】
は、属性残差情報を表し、
【数44】
であり、DCは、DCT変換を行った後に得られた低域係数を表し、ACは、DCT変換を行った後に得られた高域係数を表す。このように、K個のコーディングすべき点のDCT変換を行った後の変換係数が得られる。
【0073】
ステップ304、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成する。
【0074】
具体的には、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得た後に、前記変換係数を量子化し、量子化後の変換係数を得、且つ量子化後の変換係数に対してエントロピーコーディングを行って、バイナリコードストリームを生成し、さらにコーディングすべき点群属性情報のコーディングを完了する。
【0075】
本出願の実施例では、コーディングすべき点群をコーディングする過程において、コーディングすべき点の属性予測情報又はコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、コーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、コーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性コーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0076】
ここで、前記変換係数は、低域係数と高域係数とを含み、前記の、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行うことは、
前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化し、且つ量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行って、第一のコーディング値と第二のコーディング値とを得ることを含む。
【0077】
選択的に、前記の、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行った後に、前記方法は、
前記量子化後の変換係数を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することをさらに含む。
【0078】
本出願の実施例では、K個のコーディングすべき点の変換係数に対して量子化及びエントロピーコーディングを行った後に、さらに量子化後の変換係数に基づいて逆量子化と逆DCT変換を行って、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得してもよい。
【0079】
ここで、量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行って、第一のコーディング値と第二のコーディング値とを得た後に、前記の、前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することは、
前記第一のコーディング値と前記第二のコーディング値とを逆量子化し、逆量子化後の逆高域係数と逆低域係数とを得ることと、
前記逆高域係数と前記逆低域係数に基づいてDCT逆変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとを含む。
【0080】
具体的には、量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行い、エントロピーコーディング後のコーディング値を逆量子化し、逆量子化の逆高域係数と逆低域係数とを得、且つ逆高域係数と逆低域係数に対してDCT逆変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の逆属性残差情報を得る。説明すべきこととして、コーディング過程において、K個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行い、その後に量子化、逆量子化及び逆変換を経つ必要があり、この過程において、前記属性残差情報は、損失する可能性があるため、得られた前記逆属性残差情報とK個のコーディングすべき点のDCT変換前の属性残差情報とは、一致しない可能性がある。
【0081】
さらに、前記逆属性残差情報及びK個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて、これらK個のコーディングすべき点の属性再構築情報を得ることができる。前記属性再構築情報は、属性予測情報と逆属性残差情報との和であってもよい。
【0082】
本出願の実施例では、前記の、前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化することは、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を量子化することとを含む。
【0083】
ここで、変換係数を量子化する過程において、量子化ステップサイズに一定のオフセットが生じる可能性があり、量子化ステップサイズのオフセットに基づいて整数DCTのスケーリング演算を完了する必要があり、即ち量子化を行う変換係数の量子化ステップサイズは、スケーリング演算を完了した後の量子化ステップサイズであり、それによって量子化結果の正確性を確保し、量子化ステップサイズオフセットによる量子化誤差を回避する。
【0084】
選択的に、前記の、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することを含む。
【0085】
ここで、前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズは、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズは、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズは、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズは、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しい。
【0086】
例えば、属性情報に対応する成分分布が平坦である場合、よりラフな量子化方式を取ってもよく、この時に
【数45】
【数46】
であり、ここで、
【数47】
は、高域係数の量子化ステップサイズを表し、
【数48】
は、オリジナル量子化ステップサイズを表し、
【数49】
は、予め設定される量子化ステップサイズオフセットを表し、
【数50】
は、高域係数量子化ステップサイズオフセットを表し、
【数51】
は、低域係数の量子化ステップサイズを表し、
【数52】
は、低域係数量子化ステップサイズオフセットを表す。
【0087】
属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合、量子化の時に高域係数と低域係数に対して同じ量子化ステップサイズを採用し、この時に
【数53】
であり、ここで、
【数54】
は、低域係数の量子化ステップサイズを表し、高域係数の量子化ステップサイズも表し、
【数55】
は、オリジナル量子化ステップサイズを表し、
【数56】
は、予め設定される量子化ステップサイズオフセットを表し、
【数57】
は、低域係数量子化ステップサイズオフセットを表す。
【0088】
また、前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である。ここで、第一の予め設定される閾値と第二の予め設定される閾値とは、同じであってもよく、異なってもよい。
【0089】
本出願の実施例では、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないコーディング方式をさらに含んでもよい。選択的に、前記方法は、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を量子化することと、
前記K個のコーディングすべき点を量子化した後の属性残差情報に対してエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとをさらに含む。
【0090】
つまり、K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないと決定し、又はN個のコーディング済み点に基づいて前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないと決定した場合、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を直接量子化し、そして量子化後の属性残差情報に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成してもよく、それによってコーディングすべき点群のコーディングを完了する。
【0091】
さらに、前記K個のコーディングすべき点を量子化した後の属性残差情報に対してエントロピーコーディングを行った後に、前記方法は、
前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、前記K個のコーディングすべき点を逆量子化した後の逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとをさらに含んでもよい。
【0092】
つまり、DCT変換を行う必要のないK個のコーディングすべき点に対して、これらK個のコーディングすべき点の属性残差情報を量子化し、且つ量子化後の属性残差情報に基づいてエントロピーコーディングを行った後に、同様に、エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化して、逆属性残差情報を得、さらに前記逆属性残差情報及び前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報の和に基づいて、これらK個の点の属性再構築情報を得ることであってもよい。
【0093】
選択的に、本出願の実施例では、前記の、第一の情報を取得する前に、前記方法は、
前記方法を実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記方法を実行するかどうかを決定することとをさらに含む。
【0094】
ここで、前記識別子情報は、ユーザ入力に基づいて得られた識別子情報であってもよく、例えば、ユーザが入力した一つのパラメータであってもよく、又はコーディング端に予め記憶されたパラメータであってもよく、ユーザ操作によってこの予め記憶されたパラメータを得、このパラメータは、コーディング端が上記点群属性情報コーディング方法を実行するかどうかを指示するために用いられる。
【0095】
例えば、前記識別子情報は、0と1で特徴付けられてもよく、この識別子情報が0であれば、上記点群属性情報コーディング方法を実行する必要がないことを示し、コーディング端は、上記点群属性情報コーディング方法を実行せず、この識別子情報が1であれば、コーディング端は、上記点群属性情報コーディング方法を実行する。選択的に、前記識別子情報は、他の特徴付ける形式であってもよく、例えばこの識別子情報が「true」であれば、コーディング端は、上記点群属性情報コーディング方法を実行し、この識別子情報が「false」であれば、コーディング端は、上記点群属性情報コーディング方法を実行しない。無論、前記識別子情報は、他の特徴付ける形式であってもよく、本出願の実施例では、あまり列挙されない。
【0096】
さらに、前記の、バイナリコードストリームを生成した後に、前記方法は、
前記識別子情報を前記バイナリコードストリームに書き込むことをさらに含む。
【0097】
理解できるように、コーディング端は、バイナリコードストリームを生成した後に、前記識別子情報を前記バイナリコードストリームに書き込み、さらにデコーディング端は、バイナリコードストリームを取得した後に、バイナリコードストリームをデコーディングすることで前記識別子情報を取得することができ、前記識別子情報に基づいてコーディング端が上記点群属性情報コーディング方法を採用してコーディングを行ったかどうかを知ることもでき、さらにデコーディング端は、この識別子情報に基づいて対応するデコーディング方法を取り、デコーディング端がスムーズにデコーディングできることを確保し、デコーディング効率を保障することができる。
【0098】
本出願の実施例では、エントロピーコーディング後のコーディング値を逆量子化することで、K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得し、又はDCT変換を行ったK個のコーディングすべき点に対して、エントロピーコーディング後のコーディング値に対して順に逆量子化、DCT逆変換を行うことで、K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得し、得られた属性再構築情報に基づいてコーディングすべき点群における、コーディングされていない点に対してDCT変換を行う必要があるかどうかを判断することができ、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における集中分布に変換することで、空間冗長性を除去する目的、属性コーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0099】
図4を参照すると、
図4は、本出願の実施例による別の点群属性コーディング方法のフローチャートである。
図4に示すように、この方法のフローは、以下のとおりであり、即ち、まずコーディングすべき点群を並べ替え、モートンコードに基づいて並べ替えてもよく、ヒルベルトコードに基づいて並べ替えてもよく、並べ替え後のコーディングすべき点に対して、コーディングすべき点が重複点であるかどうかを判断し、即ちコーディング済み点と重複しているかどうかを判断し、YESの場合、この重複点の属性予測情報を取得し、且つ属性予測情報に基づいて量子化し、コーディングすべき点が重複点ではない場合、コーディングすべき点に対して属性情報予測を行い、属性予測情報を取得し、コーディングすべき点の属性予測情報に基づいてDCT変換を行う必要があるかどうかを判断し、YESの場合、コーディングすべき点に対してK次DCT変換を行い、変換係数を得、且つ変換係数を量子化し、DCT変換を行う必要がない場合、コーディングすべき点の属性残差情報を直接量子化し、量子化後の関連情報に基づいて属性情報再構築を行い、属性再構築情報を得、属性再構築情報に基づいて後続のコーディングされていない点に対してDCT変換を行う必要があるかどうかを判断し、さらに、コーディングされていない点群シーケンスにおけるすべての点をトラバースしたかどうかを判断し、YESの場合、量子化後の関連情報に対してエントロピーコーディングを行い、NOの場合、コーディングされていない点群におけるすべての点の量子化とエントロピーコーディングが完了するまで、コーディングされていない点が重複点であるかどうかを判断し続ける。説明すべきこととして、この実施例に係わる関連概念及び具体的な実現方式は、上記
図3に示す実施例における記述を参照してもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0100】
図5を参照すると、
図5は、本出願の実施例による点群属性情報デコーディング方法のフローチャートであり、前記方法は、例えば携帯電話、タブレットパソコン、コンピュータなどの端末に用いられてもよい。
図5に示すように、前記方法は、以下のステップを含み、
ステップ501、第三の情報を取得し、
ステップ502、前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定し、
ステップ503、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得、
ステップ504、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングし、
ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0101】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、このような場合に、前記ステップ502は、
前記K個のデコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するステップ、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するステップを含む。
【0102】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、このような場合に、前記ステップ502は、
前記N個のデコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するステップ、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するステップを含む。
【0103】
選択的に、前記第三の情報は、K個のデコーディングすべき点を含み、前記ステップ501は、
前記デコーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群におけるK個のデコーディングすべき点を取得するステップを含んでもよい。
【0104】
選択的に、前記の、前記デコーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群におけるK個のデコーディングすべき点を取得することは、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択すること、又は、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択することを含む。
【0105】
選択的に、前記ステップ502の前に、前記方法は、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとをさらに含む。
【0106】
選択的に、前記の、ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することは、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得すること、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することを含み、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0107】
選択的に、前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲であり、
ここで、バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる。
【0108】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0109】
選択的に、前記の、前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0110】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記ステップ502の前に、前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得するステップと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得するステップと、
前記K個のデコーディングすべき点のうち、ターゲットデコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得するステップであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであるステップと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するステップと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定するステップとをさらに含み、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である。
【0111】
選択的に、前記の、L個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することは、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することを含み、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0112】
選択的に、前記デコーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。
【0113】
選択的に、前記の、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行う前に、前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を取得することと、
前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることとをさらに含み、
前記の、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことは、
前記逆量子化後の変換係数に基づいて前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことを含む。
【0114】
選択的に、前記変換係数は、高域係数と低域係数とを含み、前記の、前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることは、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を逆量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を逆量子化することとを含む。
【0115】
選択的に、前記の、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することを含む。
【0116】
選択的に、前記の、前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととを含む。
【0117】
選択的に、前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である。
【0118】
選択的に、前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行わないと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を量子化して、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることをさらに含む。
【0119】
選択的に、前記の、第三の情報を取得する前に、前記方法は、
バイナリコードストリームから前記方法を実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記方法を実行するかどうかを決定することとをさらに含む。
【0120】
説明すべきこととして、本実施例によるデコーディング方法は、上記
図3に記載の実施例におけるコーディング方法に対応し、本実施例に関わる関連概念及び具体的な実現方式は、上記
図3に記載のコーディング方法における記述を参照してもよく、本実施例では、これ以上説明しない。
【0121】
本出願の実施例によるデコーディング方法は、デコーディングすべき点群をデコーディングする過程において、デコーディングすべき点の属性予測情報又はデコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてデコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、デコーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、デコーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とデコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性デコーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0122】
説明すべきこととして、本出願の実施例による点群属性情報コーディング方法では、実行本体は、点群属性情報コーディング装置、又は、この点群属性情報コーディング装置における点群属性情報コーディング方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では、点群属性情報コーディング装置が点群属性情報コーディング方法を実行することを例にして、本出願の実施例による点群属性情報コーディング装置を説明する。
【0123】
図6を参照すると、
図6は、本出願の実施例による点群属性情報コーディング装置の構造図である。
図6に示すように、点群属性情報コーディング装置600は、
第一の情報を取得するための第一の取得モジュール601と、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行うかどうかを決定するための第一の決定モジュール602と、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得るための第一の変換モジュール603と、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成するためのコーディングモジュール604とを含み、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0124】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、
前記第一の決定モジュール602はさらに、
前記K個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するために用いられる。
【0125】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、
前記第一の決定モジュール602はさらに、
前記N個のコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するために用いられる。
【0126】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第一の取得モジュール601はさらに、
前記コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群におけるK個のコーディングすべき点を取得するために用いられる。
【0127】
選択的に、前記第一の取得モジュール601はさらに、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記コーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択し、又は、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記コーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択するために用いられる。
【0128】
選択的に、前記装置は、属性情報予測モジュールをさらに含み、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットコーディングすべき点が、前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられる。
【0129】
選択的に、前記属性情報予測モジュールはさらに、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得し、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得するために用いられ、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0130】
選択的に、前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲又は前記第二の予め設定される範囲であり、
ここで、前記バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる。
【0131】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0132】
選択的に、前記属性情報予測モジュールはさらに、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0133】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記属性情報予測モジュールはさらに、
前記K個のコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得することと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得することと、
前記K個のコーディングすべき点のうち、ターゲットコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットコーディングすべき点が前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられ、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である。
【0134】
選択的に、前記属性情報予測モジュールはさらに、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0135】
選択的に、前記コーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。
【0136】
選択的に、前記装置は、第三の取得モジュールをさらに含み、
前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を取得するために用いられ、
前記第一の変換モジュール603はさらに、
前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する変換係数を得るために用いられる。
【0137】
選択的に、前記装置は、属性再構築モジュールをさらに含み、
前記量子化後の変換係数を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得するために用いられる。
【0138】
選択的に、前記変換係数は、低域係数と高域係数とを含み、前記コーディングモジュール604はさらに、
前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化し、且つ量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行って、第一のコーディング値と第二のコーディング値とを得るために用いられ、
前記属性再構築モジュールはさらに、
前記第一のコーディング値と前記第二のコーディング値とを逆量子化し、逆量子化後の逆高域係数と逆低域係数とを得ることと、
前記逆高域係数と前記逆低域係数に基づいてDCT逆変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとに用いられる。
【0139】
選択的に、前記コーディングモジュール604はさらに、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を量子化することとに用いられる。
【0140】
選択的に、前記コーディングモジュール604はさらに、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得するために用いられる。
【0141】
選択的に、前記コーディングモジュール604はさらに、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととに用いられる。
【0142】
選択的に、前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である。
【0143】
選択的に、前記コーディングモジュール604はさらに、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を量子化することと、
前記K個のコーディングすべき点を量子化した後の属性残差情報に対してエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとに用いられる。
【0144】
選択的に、前記装置は、属性再構築モジュールをさらに含み、
前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、前記K個のコーディングすべき点を逆量子化した後の逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとに用いられる。
【0145】
選択的に、前記装置は、
前記装置が点群属性情報コーディングを実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記装置が前記点群属性情報コーディングを実行するかどうかを決定することとに用いられる第三の決定モジュールと、
前記識別子情報を前記バイナリコードストリームに書き込むための書き込みモジュールとをさらに含む。
【0146】
説明すべきこととして、前記装置が点群属性情報コーディングを実行することとは、前記装置が上記各モジュール(例えば第一の取得モジュール、第一の決定モジュールなど)に基づいて上記該当する操作を実行することであり、ここでこれ以上説明しない。
【0147】
本出願の実施例では、点群属性情報コーディング装置は、コーディングすべき点群をコーディングする過程において、コーディングすべき点の属性予測情報又はコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、コーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、コーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性コーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0148】
本出願の実施例における点群属性情報コーディング装置は、装置、オペレーティングシステムを有する装置又は電子機器であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置又は電子機器は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0149】
本出願の実施例による点群属性情報コーディング装置は、
図3又は
図4の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0150】
図7を参照すると、
図7は、本出願の実施例による点群属性情報デコーディング装置の構造図である。
図7に示すように、点群属性情報デコーディング装置700は、
第三の情報を取得するための第二の取得モジュール701と、
前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定するための第二の決定モジュール702と、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得るための第二の変換モジュール703と、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングするためのデコーディングモジュール704とを含み、
ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0151】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、
前記第二の決定モジュール702はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するために用いられる。
【0152】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、
前記第二の決定モジュール702はさらに、
前記N個のデコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するために用いられる。
【0153】
選択的に、前記第三の情報は、K個のデコーディングすべき点を含み、前記第二の取得モジュール701はさらに、
前記デコーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群におけるK個のデコーディングすべき点を取得するために用いられる。
【0154】
選択的に、前記第二の取得モジュール701はさらに、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択し、又は、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択するために用いられる。
【0155】
選択的に、前記装置は、属性予測モジュールをさらに含み、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられる。
【0156】
選択的に、前記属性予測モジュールはさらに、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得し、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得するために用いられ、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0157】
選択的に、前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲であり、
ここで、バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる。
【0158】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0159】
選択的に、前記属性予測モジュールはさらに、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0160】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記属性予測モジュールはさらに、
前記K個のデコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得することと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得することと、
前記K個のデコーディングすべき点のうち、ターゲットデコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられ、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である。
【0161】
選択的に、前記属性予測モジュールはさらに、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0162】
選択的に、前記デコーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。
【0163】
選択的に、前記装置は、逆量子化モジュールをさらに含み、
前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を取得することと、
前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることとに用いられ、
前記第二の変換モジュール703はさらに、
前記逆量子化後の変換係数に基づいて前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うために用いられる。
【0164】
選択的に、前記変換係数は、高域係数と低域係数とを含み、前記逆量子化モジュールはさらに、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を逆量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を逆量子化することとに用いられる。
【0165】
選択的に、前記逆量子化モジュールはさらに、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得するために用いられる。
【0166】
選択的に、前記逆量子化モジュールはさらに、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととに用いられる。
【0167】
選択的に、前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である。
【0168】
選択的に、前記装置は、量子化モジュールをさらに含み、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行わないと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を量子化して、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得るために用いられる。
【0169】
選択的に、前記装置は、第四の決定モジュールをさらに含み、
バイナリコードストリームから、前記装置が点群属性情報デコーディングを実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記装置が前記点群属性情報デコーディングを実行するかどうかを決定することとに用いられる。
【0170】
説明すべきこととして、前記装置が点群属性情報デコーディングを実行することとは、前記装置が上記各モジュール(例えば第二の取得モジュール、第二の決定モジュールなど)に基づいて該当する操作を実行することであり、ここでこれ以上説明しない。
【0171】
本出願の実施例による点群属性情報デコーディング装置は、デコーディングすべき点群をデコーディングする過程において、デコーディングすべき点の属性予測情報又はデコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてデコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、デコーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、デコーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とデコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性デコーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0172】
本出願の実施例における点群属性情報デコーディング装置は、装置、オペレーティングシステムを有する装置又は電子機器であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置又は電子機器は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0173】
本出願の実施例による点群属性情報デコーディング装置は、
図5の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0174】
選択的に、
図8に示すように、本出願の実施例は、通信機器800をさらに提供し、プロセッサ801と、メモリ802と、メモリ802に記憶されており、且つ前記プロセッサ801上で運行できるプログラム又は命令とを含み、例えばこの通信機器800が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ801により実行される時、上記
図3又は
図4に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記
図5に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0175】
本出願の実施例は、端末をさらに提供し、プロセッサと通信インターフェースとを含み、プロセッサは、上記
図3又は
図4に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記
図5に記載の方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられる。この端末の実施例は、上記端末側方法の実施例に対応し、上記方法の実施例の各実施プロセスと実現方式は、いずれもこの端末の実施例に適用でき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。具体的には、
図9は、本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構造概略図である。
【0176】
この端末900は、無線周波数ユニット901、ネットワークモジュール902、オーディオ出力ユニット903、入力ユニット904、センサ905、表示ユニット906、ユーザ入力ユニット907、インターフェースユニット908、メモリ909、及びプロセッサ910などのうちの少なくとも一部の部材を含むが、それらに限らない。
【0177】
当業者であれば理解できるように、端末900は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ910にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図9に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0178】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット904は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)9041とマイクロホン9042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ9041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット906は、表示パネル9061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル9061が構成されてもよい。ユーザ入力ユニット907は、タッチパネル9071及び他の入力機器9072を含む。タッチパネル9071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル9071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器9072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0179】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット901は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ910に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット901は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0180】
メモリ909は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ909は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ909は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0181】
プロセッサ910は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ910は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ910に統合されなくてもよい。
【0182】
一つの実施の形態では、プロセッサ910は、
第一の情報を取得することと、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行うかどうかを決定することと、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとに用いられ、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0183】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するために用いられる。
【0184】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、プロセッサ910はさらに、
前記N個のコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定するために用いられる。
【0185】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、プロセッサ910はさらに、
前記コーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群におけるK個のコーディングすべき点を取得するために用いられる。
【0186】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記コーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択し、又は、
前記コーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記コーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記コーディングすべき点群において順にK個のコーディングすべき点を選択するために用いられる。
【0187】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットコーディングすべき点が、前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられる。
【0188】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得し、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得するために用いられ、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0189】
選択的に、前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲又は前記第二の予め設定される範囲であり、
ここで、前記バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる。
【0190】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0191】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0192】
選択的に、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得することと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得することと、
前記K個のコーディングすべき点のうち、ターゲットコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットコーディングすべき点が前記K個のコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられ、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である。
【0193】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0194】
選択的に、前記コーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。
【0195】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を取得するために用いられ、
前記の、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることは、
前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する変換係数を得ることを含む。
【0196】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記量子化後の変換係数を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得するために用いられる。
【0197】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化し、且つ量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行って、第一のコーディング値と第二のコーディング値とを得るために用いられ、
前記の、前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することは、
前記第一のコーディング値と前記第二のコーディング値とを逆量子化し、逆量子化後の逆高域係数と逆低域係数とを得ることと、
前記逆高域係数と前記逆低域係数に基づいてDCT逆変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとを含む。
【0198】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を量子化することとに用いられる。
【0199】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得するために用いられる。
【0200】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととに用いられる。
【0201】
選択的に、前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である。
【0202】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行わないと決定した場合に、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を量子化することと、
前記K個のコーディングすべき点を量子化した後の属性残差情報に対してエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとに用いられる。
【0203】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、前記K個のコーディングすべき点を逆量子化した後の逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとに用いられる。
【0204】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記プロセッサ910が点群属性情報コーディングを実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記プロセッサ910が前記点群属性情報デコーディングを実行するかどうかを決定することと、
前記識別子情報を前記バイナリコードストリームに書き込むこととに用いられる。
【0205】
ここで、プロセッサ910が点群属性情報コーディングを実行することとは、プロセッサ910が上記各ステップを実行して点群属性情報コーディングを実現し、又は
図3又は
図4に記載の点群属性情報コーディング方法を実現することであり、具体的な実現方式は、ここでこれ以上説明しない。
【0206】
本実施の形態では、端末900は、コーディングすべき点群をコーディングする過程において、コーディングすべき点の属性予測情報又はコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、コーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、コーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性コーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0207】
又は、別の実施の形態では、プロセッサ910は、
第三の情報を取得することと、
前記第三の情報に関連する第四の情報に基づいて、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うかどうかを決定することと、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングすることとに用いられ、
ここで、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である。
【0208】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点を含み、前記第四の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の属性予測情報を含み、プロセッサ910はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するために用いられる。
【0209】
選択的に、前記第三の情報は、前記K個のデコーディングすべき点の最初のN個のデコーディング済み点を含み、前記第四の情報は、前記N個のデコーディング済み点の属性再構築情報を含み、プロセッサ910はさらに、
前記N個のデコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定し、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うと決定するために用いられる。
【0210】
選択的に、前記第三の情報は、K個のデコーディングすべき点を含み、プロセッサ910はさらに、
前記デコーディングすべき点群を並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群におけるK個のデコーディングすべき点を取得するために用いられる。
【0211】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するヒルベルトコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をヒルベルトコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択し、又は、
前記デコーディングすべき点群における各点に対応するモートンコードを計算し、前記デコーディングすべき点群をモートンコードに従って並べ替え、並べ替え後の前記デコーディングすべき点群において順にK個のデコーディングすべき点を選択するために用いられる。
【0212】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
ダブルヒルベルトオーダー又はダブルモートンオーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
前記S個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられる。
【0213】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
所定の予め設定されるサーチ範囲において、ヒルベルト1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びヒルベルト2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得し、又は、
前記所定の予め設定されるサーチ範囲において、モートン1オーダーに従って、ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーM個の点を取得し、及びモートン2オーダーに従って、前記ターゲットデコーディングすべき点のプレオーダーN1個の点とポストオーダーN2個の点とを取得し、M、N1及びN2に基づいて決定されたターゲット範囲内においてターゲットデコーディングすべき点とのマンハッタン距離が最も近いS個の近隣点を取得するために用いられ、
ここで、M、N1とN2は、いずれも正の整数である。
【0214】
選択的に、前記ヒルベルト1オーダー又はモートン1オーダーのサーチ範囲は、第一の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのプレオーダーサーチ範囲は、第二の予め設定される範囲であり、前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲は、第三の予め設定される範囲であり、
ここで、バイナリコードストリームは、第一の属性パラメータと第二の属性パラメータとを含み、前記第一の属性パラメータは、前記第一の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、前記第二の属性パラメータは、前記第二の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられ、
前記ヒルベルト2オーダー又はモートン2オーダーのポストオーダーサーチ範囲が第三の予め設定される範囲である場合に、前記バイナリコードストリームは、第三の属性パラメータをさらに含み、前記第三の属性パラメータは、前記第三の予め設定される範囲を特徴付けるために用いられる。
【0215】
選択的に、前記所定の予め設定されるサーチ範囲は、点群シーケンスの初期点数と入力点群バウンディングボックスの体積との関連関係に基づいて決められる。
【0216】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記S個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0217】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点のうちの一番目の点を基準点として、前記基準点のT個の近隣点を取得することと、
前記T個の近隣点のうち、前記基準点とのマンハッタン距離が最も近いR個の近隣点を取得することと、
前記K個のデコーディングすべき点のうち、ターゲットデコーディングすべき点の前記R個の近隣点におけるマンハッタン距離が最も近いL個の近隣点を取得することであって、前記ターゲットデコーディングすべき点が前記K個のデコーディングすべき点のうちのいずれか一つであることと、
L個の近隣点に基づいて前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定することと、
前記ターゲットデコーディングすべき点に対応する第一の重み及び前記初期属性予測情報に基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の属性予測情報を決定することとに用いられ、
ここで、T、RとLは、いずれも正の整数である。
【0218】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記L個の近隣点のうちの各近隣点及び対応する第二の重みに基づいて、前記ターゲットデコーディングすべき点の初期属性予測情報を決定するために用いられ、前記第二の重みは、前記ターゲットデコーディングすべき点と前記近隣点との間のマンハッタン距離の逆数である。
【0219】
選択的に、前記デコーディングすべきK個のノードにそれぞれ対応する前記第一の重みの和は、1である。
【0220】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を取得することと、
前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることとに用いられ、
前記の、前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことは、
前記逆量子化後の変換係数に基づいて前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことを含む。
【0221】
選択的に、前記変換係数は、高域係数と低域係数とを含み、プロセッサ910はさらに、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を逆量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を逆量子化することと用いられる。
【0222】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得するために用いられる。
【0223】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととに用いられる。
【0224】
選択的に、前記高域係数が第一の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記高域係数量子化後の値は、0であり、前記低域係数が第二の予め設定される閾値よりも小さい場合に、前記低域係数量子化後の値は、0である。
【0225】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行わないと決定した場合に、前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を量子化して、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得るために用いられる。
【0226】
選択的に、プロセッサ910はさらに、
バイナリコードストリームから、前記プロセッサ910が点群属性情報デコーディングを実行するかどうかを指示するための識別子情報を取得することと、
前記識別子情報に基づいて前記プロセッサ910が前記点群属性情報デコーディングを実行するかどうかを決定することとに用いられる。
【0227】
ここで、プロセッサ910が点群属性情報デコーディングを実行することとは、プロセッサ910が上記各ステップを実行して点群属性情報デコーディングを実現し、又は
図5に記載の点群属性情報デコーディング方法を実現し、具体的な実現方式は、ここでこれ以上説明しない
本実施の形態では、端末900は、デコーディングすべき点群をデコーディングする過程において、デコーディングすべき点の属性予測情報又はデコーディング済み点の属性再構築情報に基づいてデコーディングすべき点に対してDCT変換を行うかどうかを決める必要があり、デコーディングすべき点に対してDCT変換を行う必要があると決定した場合、デコーディングすべき点に対してDCT変換を行うことにより、さらに属性情報の空間領域における分散分布を変換領域における相対的な集中分布に変換し、信号エネルギーを少数のいくつかの係数に集中させることができ、量子化とデコーディングをより容易にし、それによって属性の冗長性を除去し、属性デコーディング効率と再構築性能を向上させる目的を達成する。
【0228】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記
図3又は
図4に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記
図5に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0229】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0230】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記
図3又は
図4に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記
図5に記載の方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0231】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0232】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品が非一時的記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記
図3又は
図4に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記
図5に記載の方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0233】
本出願の実施例は、通信機器をさらに提供し、上記のような
図3又は
図4に記載の方法の実施例の各プロセスを実行し、又は上記
図5に記載の方法の実施例の各プロセスを実行するように構成され、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0234】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0235】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案が実質には又は従来の技術に寄与した部分は、コンピュータソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0236】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と特許請求の範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点群属性情報コーディング方法であって、
K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成することとを含む、点群属性情報コーディング方法。
【請求項2】
K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得る前に、前記方法は、
前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報を取得することをさらに含み、
前記の、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得ることは、
前記K個のコーディングすべき点の属性残差情報に対してDCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する変換係数を得ることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行った後に、前記方法は、
前記量子化後の変換係数を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記変換係数は、低域係数と高域係数とを含み、前記の、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行うことは、
前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化し、且つ量子化後の高域係数と低域係数に対してそれぞれエントロピーコーディングを行って、第一のコーディング値と第二のコーディング値とを得ることを含み、
前記の、前記エントロピーコーディング後に得られたコーディング値を逆量子化し、逆量子化後に得られた逆変換係数を逆変換して、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することは、
前記第一のコーディング値と前記第二のコーディング値とを逆量子化し、逆量子化後の逆高域係数と逆低域係数とを得ることと、
前記逆高域係数と前記逆低域係数に基づいてDCT逆変換を行い、前記K個のコーディングすべき点に対応する逆属性残差情報を得ることと、
前記K個のコーディングすべき点の前記属性予測情報及び前記逆属性残差情報に基づいて、前記K個のコーディングすべき点の属性再構築情報を取得することとを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記の、前記K個のコーディングすべき点に対応する高域係数と低域係数とを量子化することは、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を量子化することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記の、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記の、前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦である場合に、前記高域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、高域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域変換係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であることと、
前記K個のコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布が平坦ではない場合に、前記高域係数の量子化ステップサイズが、オリジナル量子化ステップサイズと、予め設定される量子化ステップサイズオフセットと、低域係数量子化ステップサイズオフセットとの和であり、前記低域係数の量子化ステップサイズが、前記高域係数の量子化ステップサイズに等しいこととを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行う前に、前記方法は、
第一の情報を取得することと、
前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することとをさらに含み、
ここで、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、又は、前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、Kは、正の整数であり、Nは、1よりも大きい整数である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点を含み、前記第二の情報は、前記K個のコーディングすべき点の属性予測情報を含み、
前記の、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することは、
前記K個のコーディングすべき点に対応する属性予測情報における最大属性予測値と最小属性予測値とを取得し、前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対差分値が第一の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定すること、又は、
前記最大属性予測値と前記最小属性予測値との絶対比が第二の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することを含
み、
又は、
前記第一の情報は、前記K個のコーディングすべき点の最初のN個のコーディング済み点を含み、前記第二の情報は、前記N個のコーディング済み点の属性再構築情報を含み、
前記の、前記第一の情報に関連する第二の情報に基づいて、K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することは、
前記N個のコーディング済み点に対応する属性再構築情報における最大属性再構築値と最小属性再構築値とを取得し、前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対差分値が第三の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定すること、又は、
前記最大属性再構築値と前記最小属性再構築値との絶対比が第四の閾値よりも小さい場合に、前記K個のコーディングすべき点に対してDCT変換を行うと決定することを含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
点群属性情報デコーディング方法であって、
K個のデコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得ることと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングすることとを含む、点群属性情報デコーディング方法。
【請求項11】
前記の、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行う前に、前記方法は、
前記K個のデコーディングすべき点の変換係数を取得することと、
前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることとをさらに含み、
前記の、K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことは、
前記逆量子化後の変換係数に基づいて前記K個のデコーディングすべき点に対してDCT逆変換を行うことを含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記変換係数は、高域係数と低域係数とを含み、前記の、前記変換係数を逆量子化し、逆量子化後の変換係数を得ることは、
前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することと、
前記高域係数及び前記高域係数量子化ステップサイズに基づいて前記高域係数を逆量子化し、前記低域係数及び前記低域係数量子化ステップサイズに基づいて前記低域係数を逆量子化することとを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記の、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することは、
前記K個のデコーディングすべき点の属性情報に対応する成分分布状況に基づいて、前記高域係数に対応する高域係数量子化ステップサイズを取得し、及び前記低域係数に対応する低域係数量子化ステップサイズを取得することを含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
点群属性情報コーディング装置であって、
K個のコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT変換を行い、前記K個のコーディングすべき点の変換係数を得るための第一の変換モジュールと、
前記K個のコーディングすべき点の変換係数を量子化し、量子化後の変換係数に基づいてエントロピーコーディングを行い、バイナリコードストリームを生成するためのコーディングモジュールとを含む、点群属性情報コーディング装置。
【請求項15】
点群属性情報デコーディング装置であって、
K個のデコーディングすべき点に対して離散コサイン変換DCT逆変換を行い、前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報を得るための第二の変換モジュールと、
前記K個のデコーディングすべき点の属性残差情報と属性予測情報に基づいて、前記K個のデコーディングすべき点の属性再構築情報を取得して、デコーディングすべき点群におけるデコーディングされていない点をデコーディングするためのデコーディングモジュールとを含む、点群属性情報デコーディング装置。
【国際調査報告】