(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】バックアップ電気自動車充電管理
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240517BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023574297
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 FI2022050405
(87)【国際公開番号】W WO2022258888
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520154346
【氏名又は名称】リイケンネヴィルタ オイ / ヴィルタ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】アハティカリ ユッシ
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】
本発明は、バックアップ電気自動車(EV)充電管理装置を提供することを目的とする。一実施形態では、バックアップEV充電管理装置は、一次EV充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップと、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップと、EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報をバックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、要求が許可されるべきか否かを確認するステップと、要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、受入メッセージをEV充電スタンドに送信するステップと、を実行するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップ電気自動車(EV)充電管理装置(100)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(101)と、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ(102)とを含み、
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
一次EV充電管理システム(202)が利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システム(301)の識別情報キャッシュ(303)と前記一次EV充電管理システム(202)の識別情報キャッシュとを同期するステップであって、前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンド(201)の使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合に、前記EV充電スタンド(201)からのメッセージを受信するステップと、
前記EV充電スタンド(201)を使用して充電する要求であるメッセージに応答して、前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、前記要求が許可されるべきか否かを確認するステップであって、前記要求が前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップと、
前記要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップと、を実行させるように構成される、バックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
前記EV充電スタンドを使用しようとする前記使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュ(303)と比較しようとする場合、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを実行させるように構成される、請求項1に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項3】
前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュ(303)のエラーは、前記バックアップEV充電管理システム(301)の識別情報キャッシュ(303)が利用不可能であるか又は期限切れであることを含む、請求項2に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
ブート通知、ステータス通知、メータ値、及び/又はハートビートを含むメッセージに応答して、確認メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを実行させるように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
前記メッセージ、及び前記メッセージに応答して前記バックアップEV充電管理装置(100)によって送信された応答をメッセージキャッシュ(304)に記憶するステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能になることに応答して、前記メッセージキャッシュ(304)から前記一次EV充電管理システムに前記メッセージ及び前記応答を提供するステップと、を実行させるように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
前記メッセージ、及び前記メッセージに応答して前記バックアップEV充電管理装置によって送信された前記応答とともに、前記EV充電スタンドの識別情報及び/又は前記メッセージを前記一次EV充電管理システムに提供したか否かを示すステータスを前記メッセージキャッシュ(304)に記憶するステップを実行させるように構成される、請求項5に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
各メッセージについて、前記一次EV充電管理システムから、前記メッセージが前記一次EV充電管理システムによって承認されたか又は拒否されたかの指示を受信するステップと、
少なくとも受信した前記指示に基づいてオフロードレポート(1000)を作成するステップと、を実行させるように構成される、請求項5又は請求項6に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項8】
前記オフロードレポートは、前記一次EV充電管理システム(202)によって拒否された各メッセージの指示と、前記メッセージを送信したEV充電スタンドの識別子とを含む、請求項7に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、前記オフロードレポートを管理者に提供するステップを実行させるように構成される、請求項7又は請求項8に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項10】
電気自動車(EV)充電システム(200)であって、
一次EV充電管理システム(202)と、
請求項1~9のいずれか一項に記載のバックアップEV充電管理装置(100)を含むバックアップEV充電管理システム(301)と、
少なくとも1つのEV充電スタンド(201)と、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能である場合に、前記少なくとも1つのEV充電スタンド(201)からのメッセージを前記一次EV充電管理システム(202)に転送し、前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合に、前記少なくとも1つの充電スタンド(201)からのメッセージを前記バックアップEV充電管理システム(202)に転送するように構成されたロードバランサ(210)と、を含む、EV充電システム(200)。
【請求項11】
一次電気自動車(EV)充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップ(1101)であって、前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンドの使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップ(1101)と、
前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、前記EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップ(1102)と、
前記EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、前記要求が許可されるべきか否かを確認するステップ(1103)であって、前記要求が前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップ(1103)と、
前記要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップ(1104)と、を含む、方法(1100)。
【請求項12】
前記EV充電スタンドを使用しようとする前記使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較しようとする場合、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーは、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュが利用不可能であるか又は期限切れであることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される場合、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気自動車の充電に関し、特に、バックアップ電気自動車充電管理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)の充電スタンドは、典型的には、充電ポイント管理システム(charging point management system、CPMS)などの管理システムによって管理される。CPMSは、EV充電に関連する異なる動作を行うことができる。通常、CPMSは、非常に複雑な技術アーキテクチャ及びロジックを有する。CPMSがEV充電スタンドからの要求に対して有効な応答を返すためには、全ての技術部品が正常に機能している必要がある。しかしながら、完璧な技術がなく、CPMSには、技術的問題がある場合がある。この問題が発生すると、CPMSの問題が解決されるまで、顧客は、通常、EV充電スタンドを使用して車両を充電することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の概要は、以下の発明を実施するための形態において更に説明される概念の選択したものを簡略化された形式で紹介するために提供される。この発明の概要は、特許請求の範囲に記載の主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求の範囲に記載の主題の範囲を限定するために使用されることを意図していない。
【0004】
本発明は、バックアップ電気自動車充電管理装置及び対応する方法を提供することを目的とする。前述の目的及び他の目的は、独立請求項の特徴によって達成される。更なる実施形態は、従属請求項、明細書及び図面から明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様に係るバックアップ電気自動車(EV)充電管理装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を含み、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、一次EV充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報(identification)キャッシュと前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップであって、前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンドの使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップと、前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップと、前記EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、前記要求が許可されるべきか否かを確認するステップであって、前記要求が前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップと、前記要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップと、を実行させるように構成される。バックアップEV充電管理装置により、例えば、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、使用者は、EV充電スタンドを使用して充電することができる。
【0006】
第1態様の一実施形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、前記EV充電スタンドを使用しようとする前記使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較しようとする場合、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを実行させるように構成される。バックアップEV充電管理装置により、例えば、一次EV充電管理システムが利用不可能であり、かつ識別情報キャッシュにエラーがある場合、使用者は、EV充電スタンドを使用して充電することができる。
【0007】
第1態様の他の実施形態では、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーは、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュが利用不可能であるか又は期限切れであることを含む。バックアップEV充電管理装置により、例えば、一次EV充電管理システムが利用不可能であり、かつ識別情報キャッシュが利用不可能であるか又は期限切れである場合、使用者は、EV充電スタンドを使用して充電することができる。
【0008】
第1態様の他の実施形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、ブート通知、ステータス通知、メータ値、及び/又はハートビートを含むメッセージに応答して、確認メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを実行させるように構成される。バックアップEV充電管理装置により、例えば、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、複雑さを軽減して、及び/又は信頼性を高めてそれほど重要ではないメッセージに応答することができる。
【0009】
第1態様の他の実施形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、前記メッセージ、及び前記メッセージに応答して前記バックアップEV充電管理装置によって送信された前記応答をメッセージキャッシュに記憶するステップと、前記一次EV充電管理システムが利用可能になることに応答して、前記メッセージキャッシュから前記一次EV充電管理システムに前記メッセージ及び前記応答を提供するステップと、を実行させるように構成される。バックアップEV充電管理装置により、例えば、記憶されたメッセージを一次EV充電管理システムに提供して、メッセージを適切に処理することができる。
【0010】
第1態様の他の実施形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、前記メッセージ、及び前記メッセージに応答して前記バックアップEV充電管理装置によって送信された応答とともに、前記EV充電スタンドの識別情報及び/又は前記メッセージを前記一次EV充電管理システムに提供したか否かを示すステータスを前記メッセージキャッシュに記憶するステップを実行させるように構成される。バックアップEV充電管理装置により、例えば、どのメッセージが一次EV充電管理システムによって処理されたかを追跡することができる。
【0011】
第1態様の他の実施形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、各メッセージについて、前記一次EV充電管理システムから、前記メッセージが前記一次EV充電管理システムによって承認されたか又は拒否されたかの指示を受信するステップと、少なくとも受信した前記指示に基づいてオフロードレポートを作成するステップと、を実行させるように構成される。前記バックアップEV充電管理装置により、例えば、できる。
【0012】
第1態様の他の実施形態では、前記オフロードレポートは、前記一次EV充電管理システムによって拒否された各メッセージの指示と、前記メッセージを送信したEV充電スタンドの識別子とを含む。バックアップEV充電管理装置により、例えば、どのEV充電スタンドで充電に問題がある可能性があるかを追跡することができる。
【0013】
第1態様の他の実施形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記バックアップEV充電管理装置に、前記オフロードレポートを管理者に提供するステップを実行させるように構成される。バックアップEV充電管理装置により、例えば、どのEV充電スタンドで充電に問題がある可能性があるかに関する情報を管理者に都合よく提供することができる。
【0014】
前述の第1態様の実施形態を互いに組み合わせて使用することができることを理解されたい。いくつかの実施形態を共に組み合わせて、更なる実施形態を形成することができる。
【0015】
第2態様に係る電気自動車(EV)充電システムは、一次EV充電管理システムと、第1態様に係るバックアップEV充電管理装置を含むバックアップEV充電管理システムと、少なくとも1つのEV充電スタンドと、前記一次EV充電管理システムが利用可能である場合に、前記少なくとも1つのEV充電スタンドからのメッセージを前記一次EV充電管理システムに転送し、前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、前記少なくとも1つのEV充電スタンドからのメッセージを前記バックアップEV充電管理システムに転送するように構成されたロードバランサと、を含む。
【0016】
第3態様に係る方法は、一次電気自動車(EV)充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップであって、前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンドの使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップと、前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、前記EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップと、前記EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、前記要求が許可されるべきか否かを確認するステップであって、前記要求が前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップと、前記要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップと、を含む。
【0017】
第3態様の一実施形態では、前記方法は、前記EV充電スタンドを使用しようとする前記使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較しようとする場合、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを更に含む。
【0018】
第3態様の一実施形態では、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーは、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュが利用不可能であるか又は期限切れであることを含む。
【0019】
前述の第3態様の実施形態を互いに組み合わせて使用することができることを理解されたい。いくつかの実施形態を共に組み合わせて、更なる実施形態を形成することができる。
【0020】
第4態様に係るコンピュータプログラム製品は、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行される場合、第3態様に係る方法を実行するように構成されたプログラムコードを含む。
【0021】
多くの付随する特徴は、添付の図面に関連して検討される以下の発明を実施するための形態を参照することによってよりよく理解されるようになるので、より容易に認められるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下、添付の図面を参照しながら実施形態をより詳細に説明する。
【0023】
【
図1】一実施形態に係るバックアップの電気自動車充電管理装置を示す。
【
図2】一例に係る電気自動車充電システムの概略図を示す。
【
図3】一実施形態に係る電気自動車充電システムの概略図を示す。
【
図4】一実施形態に係る、一次システムが利用可能である場合の電気自動車充電システムの機能の概略図を示す。
【
図5】一実施形態に係る、一次システムが利用不可能である場合の電気自動車充電システムの機能の概略図を示す。
【
図6】一実施形態に係る、一次システムが利用不可能から再び利用可能になる場合の電気自動車充電システムの機能の概略図を示す。
【
図7】一実施形態に係る、一次システムが利用可能であり、バックアップシステムがアドバンストモードにある場合の電気自動車充電システムの機能の概略図を示す。
【
図8】一実施形態に係る、一次システムが利用不可能であり、バックアップシステムがアドバンストモードにある場合の電気自動車充電システムの機能の概略図を示す。
【
図9】一実施形態に係るメッセージキャッシュの概略図を示す。
【
図10】一実施形態に係るオフロードレポートの概略図を示す。
【0024】
以下、同様の参照番号は、添付の図面において同様の部品を示すために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の説明では、本開示の一部を形成する添付の図面が参照され、添付の図面では、本開示が配置され得る特定の態様が例示として示される。他の態様を利用することができ、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な変更を行うことができることを理解されたい。したがって、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されるものであるため、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきものではない。
【0026】
例えば、説明される方法に関連する開示は、この方法を実行するように構成された対応する装置又はシステムにも当てはまり、逆もまた同様であることを理解されたい。例えば、特定の方法ステップを説明する場合、対応する装置は、説明される方法ステップを実行するユニットを、明示的に説明又は図示していない場合であっても含み得る。一方、例えば、機能ユニットに基づいて特定の装置を説明する場合、対応する方法は、説明される機能を実行するステップを、明示的に説明又は図示していない場合であっても含み得る。更に、特段の定めがない限り、本明細書で説明された様々な例示的な態様の特徴を互いに組み合わせることができることを理解されたい。
【0027】
図1は、一実施形態に係るバックアップ電気自動車(EV)充電管理装置を示す。
【0028】
一実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、少なくとも1つのプロセッサ101と、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ102とを含む。
【0029】
一実施形態では、少なくとも1つのメモリ102及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ101とともに、バックアップEV充電管理装置100に、一次EV充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップであって、一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンドの使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップを実行させるように構成される。
【0030】
本明細書では、一次EV充電管理システムは、単に一次システムなどと呼ばれてもよく、バックアップEV充電管理システムは、単にバックアップシステムなどと呼ばれてもよい。
【0031】
バックアップEV充電管理装置100は、バックアップEV充電管理システムを制御するように構成された任意の装置に対応してもよい。本明細書では、バックアップシステムがいくつかの機能を実行するように開示されている場合、バックアップEV充電管理装置100は、その機能を少なくとも部分的に実行するように構成されてもよい。
【0032】
本明細書では、識別情報は、例えば、使用者のいわゆるidTagを含んでもよい。
【0033】
バックアップEV充電管理装置100は、更に、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップを実行するように構成されてもよい。
【0034】
EV充電スタンドが一次EV充電管理システムにアクセスできない場合、一次EV充電管理システムは、常に「利用不可能」であり得る。例えば、EV充電スタンドと一次EV充電管理システムとの間の通信リンクが故障し、一次EV充電管理システム又はその一部が故障し、及び/又は一次EV充電管理システムがメンテナンス又は同様の目的のためにオフラインにある可能性がある。
【0035】
メッセージは、例えば、EV充電スタンドの動作(運用)に関連する情報、及び/又はEV充電スタンドの動作に関連する要求を含んでもよい。
【0036】
バックアップEV充電管理装置100は、更に、EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報をバックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、要求が許可されるべきか否かを確認するステップであって、要求がEV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップを実行するように構成されてもよい。
【0037】
バックアップシステムの識別情報キャッシュが一次システムの識別情報キャッシュと同期されるため、バックアップEV充電管理装置100は、一次システムが利用不可能である場合であっても、要求が許可されるべきか否かを確認することができる。したがって、使用者は、一次システムが利用不可能である場合であっても、依然としてEV充電スタンドを使用することができる。
【0038】
識別情報キャッシュは、例えば、充電を許可されるべきである識別情報の簡単なホワイトリストを含んでもよい。代わりに、識別情報キャッシュは、バックアップEV充電管理装置100が、要求が許可されるべきか否かを確認できることを可能にするより複雑な情報/データを含んでもよい。
【0039】
バックアップEV充電管理装置100は、更に、要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージをEV充電スタンドに送信するステップを実行するように構成されてもよい。
【0040】
受入メッセージは、EV充電スタンドが、EV充電スタンドの使用を受け入れるべきであることを認識できることを可能にする任意のデータを含んでもよい。受入メッセージの内容は、例えば、オープンチャージポイントプロトコル(open charge point protocol、OCPP)などの規格/プロトコルで定義することができる。
【0041】
バックアップEV充電管理装置100は、更に、要求が許可されるべきでないと判定したことに応答して、EV充電スタンドの使用を拒否することを示す拒否メッセージをEV充電スタンドに送信するステップを実行するように構成されてもよい。
【0042】
バックアップEV充電管理装置100は、少なくとも1つのプロセッサ101を含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサ101は、例えば、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、DSPが付属するか又は付属しない処理回路などの様々な処理装置、或いは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロコントローラユニット(MCU)、ハードウェアアクセラレータ、専用コンピュータチップなどの集積回路を含む他の様々な処理装置、のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0043】
バックアップEV充電管理装置100は、メモリ102を更に含んでもよい。メモリ102は、例えば、コンピュータプログラムなどを記憶するように構成されてもよい。メモリ102は、1つ以上の揮発性メモリ装置、1つ以上の不揮発性メモリ装置、及び/又は1つ以上の揮発性メモリ装置と不揮発性メモリ装置との組み合わせを含んでもよい。例えば、メモリ102は、磁気記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ、フロッピーディスク、磁気テープなど)、光磁気記憶装置、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(プログラマブルROM)、EPROM(消去可能なPROM)、フラッシュROM、RAM(ランダムアクセスメモリ)など)として具体化されてもよい。
【0044】
バックアップEV充電管理装置100がいくつかの機能を実装するように構成される場合、少なくとも1つのプロセッサ101及び/又はメモリ102などの、バックアップEV充電管理装置100のある部品(component)及び/又はいくつかの部品は、この機能を実装するように構成されてもよい。更に、少なくとも1つのプロセッサ101がいくつかの機能を実装するように構成される場合、この機能は、例えば、メモリ102に含まれるプログラムコードを使用して実装されてもよい。例えば、バックアップEV充電管理装置100が動作を実行するように構成される場合、少なくとも1つのメモリ102及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ101とともに、バックアップEV充電管理装置100にその動作を実行させるように構成されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、クラウドコンピューティングシステムとして、及び/又はクラウドコンピューティングシステムの一部として実装されてもよい。
【0046】
バックアップシステムは、簡単で軽量な構造を有することができる。したがって、バックアップシステムは、一次システムよりも堅牢でフォールトトレラント(故障許容)であることができる。
【0047】
バックアップシステムは、様々な異なるEV充電スタンドのモデルと互換性があってもよい。代替解決手段は、専有のもので、かつEV充電スタンドのモデル固有のものであってもよい。
【0048】
バックアップシステムにより、少なくとも多くの場合、許可を受けた者だけがEV充電スタンドを使用して充電できることを確保することができる。したがって、無効なデータが記録されず、データが失われず、これにより、例えば、使用者への正しい課金が可能になる。
【0049】
図2は、一例に係るEV充電システム200の概略図を示す。
【0050】
システム200は、一次EV充電管理システム202に接続された1つ以上のEV充電スタンド(CS)201を含んでもよい。システム200は、ロードバランサ210を更に含んでもよい。ロードバランサ210は、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合に、1つ以上のEV充電スタンド201からのメッセージを一次EV充電管理システム202に転送してもよい。ロードバランサ210は、更に、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合に、一次EV充電管理システム202からのメッセージを1つ以上のEV充電スタンド201に転送してもよい。ロードバランサ210は、例えば、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)を実装してもよく、1つ以上のEV充電スタンド201は、該アプリケーションプログラミングインタフェースを使用して一次システム202と通信することができる。
【0051】
一次EV充電管理システム202は、例えば、充電ポイント管理システム(CPMS)を含んでもよい。一次システム202は、EV充電に関連する異なる動作を行う(handle)ことができる。1つ以上のEV充電スタンド201と一次システム202は、例えば、OCPPを使用して通信することができる。
【0052】
本明細書では、任意のシステム/装置/部品によって送信及び/又は受信された任意のメッセージは、OCPPメッセージを含んでもよい。
【0053】
例えば、使用者は、EV充電スタンド201を使用して充電を開始したい場合、無線周波数識別(RFID)カードをEV充電スタンド201に呈示することができる。スタンド201は、例えば、OCPPプロトコルを使用して、RFIDが有効であるか否かを一次システム202に問い合わせることができる。一次システム202は、この要求を処理し、RFIDによる充電が許可されるか否かをEV充電スタンド201に返答することができる。
【0054】
一次システム202は、非常に複雑な技術アーキテクチャ及びロジックを有することができる。最新のCPMSは、数十又は数百の異なるサービス、部品、データストレージ、複雑なビジネスロジック、サードパーティシステムとの統合などを含むことができる。例えば、
図2の例では、一次システム202は、相互接続された様々なサービス及び部品203、データストレージ204、並びにサードパーティとの統合205を含む。一次システム202がEV充電スタンド201からの充電要求を受け入れるか又は拒否するなどの有効な応答を返すためには、全ての技術部品が正しく機能する必要がある。
【0055】
したがって、一次システム202は、技術的問題を有する可能性がある。この問題が発生すると、一次システム202の問題が解決されるまで、使用者は、通常、EV充電スタンド201を使用して充電することができない。
【0056】
図3は、一実施形態に係るEV充電システム200の概略図を示す。
【0057】
一実施形態では、EV充電システム200は、一次EV充電管理システム202と、バックアップEV充電管理装置100を含むバックアップEV充電管理システム301と、少なくとも1つのEV充電スタンド201と、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合に、少なくとも1つのEV充電スタンド201からのメッセージを一次EV充電管理システム202に転送し、一次EV充電管理システム202が利用不可能である場合に、少なくとも1つの充電スタンド201からのメッセージをバックアップEV充電管理システム301に転送するように構成されたロードバランサ210と、を含む。
【0058】
バックアップシステム301は、一次システム202の複雑なビジネスロジック、統合、データストレージなどを全て備えていない、軽量で簡単なバックアップシステムとして機能することができる。したがって、バックアップシステム301は、よりフォールトトレラントであり、低コストとなり得る。
【0059】
バックアップシステム301は、一次システム202がオフラインである場合であっても、ハートビート(heartbeat)、ブート通知、認証(authentication)、開始及び停止メッセージなどの重要なOCPPメッセージを処理する機能を有することができる。
【0060】
一次システム202に重大な問題が発生した場合、例えばロードバランサ210によって、EV充電スタンド201からの全てのOCPPトラフィックをバックアップシステム301に導くことができる。次いで、バックアップシステム301は、例えば、EV充電スタンド201からのいくつかの重要なOCPPメッセージを処理し、限られた簡単なロジックに基づいてEV充電スタンド201に応答を返し、使用者がEV充電スタンド201を使用して充電し続けることを許可する。また、バックアップシステム301がいくつか又は全てのOCPPメッセージをローカルメッセージキャッシュ304に記憶してもよいため、一次システム202が再び利用可能になると、これらのメッセージを一次システム202によって処理することにより、一次システム202のダウンタイム中にデータが失われないことを確保することができる。
【0061】
本明細書で開示された任意の装置/システム/部品/モジュールは、例えばデータ接続を使用して相互に通信することができる。データ接続は、装置/システム/部品/モジュールが互いに通信可能な任意の接続であってもよい。データ接続は、例えば、インターネット、イーサネット、3G、4G、5G、ロングタームエヴォリューション(long-term evolution、LTE)、新世代モバイル通信(NR)、Wi-Fi、他の有線若しくは無線接続、又はこれらのいくつかの組み合わせを含んでもよい。例えば、データ接続は、Wi-Fi、インターネット接続、及びイーサネット接続などの無線接続を含んでもよい。
【0062】
図4は、一実施形態に係る、一次システムが利用可能である場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0063】
通常の状況では、一次システム202が利用可能である場合、EV充電スタンド201からの全てのトラフィックを一次システム202に導くことができる。その後、一次システム202は、一次システム202の通常のロジックに従って、通常の方法でトラフィックを扱うことができる。
【0064】
バックアップシステム301は、通常の状況では、アイドル状態であり得る。
【0065】
図5は、一実施形態に係る、一次システムが利用不可能である場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0066】
例えば技術的問題のため、一次システム202が利用不可能である場合、EV充電スタンド201からのトラフィックをバックアップシステム301に導くことができる。これは、例えば一次システム202のヘルスチェックに基づいて、手動で、又は自動的に行うことができる。
【0067】
トラフィックがバックアップシステム301に導かれた場合、バックアップシステム301は、いわゆる「簡単モード」で次の方法で機能することができる。
【0068】
一実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、ブート通知、ステータス通知、メータ値、及び/又はハートビートを含むメッセージに応答して、確認メッセージをEV充電スタンドに送信するステップを実行するように構成される。
【0069】
バックアップシステム301は、重要なOCPPメッセージに対する静的応答メッセージで構成することができる。例えば、ブート通知、ステータス通知、メータ値、及びハートビートのメッセージに応答して、バックアップシステム301は、例えばOCPPプロトコルで定義されるように、確認メッセージで簡単に応答することができる。
【0070】
簡単モードにある場合、許可、処理開始及び処理停止メッセージに対して、バックアップシステム301は、充電の開始又は停止に使用されるidTagに関係なく、常に静的な「受入」応答を与えることができる。
【0071】
標準応答を与えることに加えて、バックアップシステム301は、送受信された全ての要求メッセージと応答メッセージをメッセージキャッシュ304に記憶することができる。
【0072】
図6は、一実施形態に係る、一次システムが利用不可能から再び利用可能になる場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0073】
一実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、更に、メッセージ、及びメッセージに応答してバックアップEV充電管理装置100によって送信された応答をメッセージキャッシュ304に記憶するステップと、一次EV充電管理システム202が利用可能になることに応答して、メッセージキャッシュ304から一次EV充電管理システム202にメッセージ及び応答を提供するステップを実行するように構成される。
【0074】
一次システム202の問題が解決されて、一次システム202が再び利用可能になった後、トラフィックを一次システム202に切り替えて戻すことができる。
【0075】
一次システム202が利用可能になると、バックアップシステム301は、メッセージキャッシュ304に記憶された新しいメッセージを一次システム202に提供することができる。これは、メッセージオフロード(offloading)と呼ばれてもよい。その後、一次システム202は、メッセージを処理することができる。これは、例えば、正しい充電詳細記録が一次システム202のために作成され、例えば、使用者が正しく課金されるようにするために必要となる場合がある。
【0076】
バックアップシステム301は、メッセージキャッシュ304からの全ての未処理のメッセージを読み取ることができる。メッセージは、例えば、ブート通知(BootNotification)、ステータス通知(StatusNotification)、許可(Authorize)、処理開始(StartTransaction)及び/又は処理停止(StopTransaction)のメッセージを含んでもよい。
【0077】
バックアップシステム304は、例えばAPIを介して各メッセージを一次システム202に提供することができる。その後、一次システム202は、メッセージを通常に処理し、充電詳細記録の作成などの通常のロジックを扱うことができる。
【0078】
一次システム202が、いくつかのメッセージ、例えば、idTagなどの無効な使用者識別情報を有する許可メッセージを拒否する可能性がある。このため、バックアップシステム301は、どのメッセージが処理されたか、承認されたか、又は拒否されたかを追跡することができる。その後、バックアップシステム301は、一次システム202が利用不可能であった期間中の成功した充電又は問題のある充電のレポートを作成することができる。
【0079】
図7は、一実施形態に係る、一次システムが利用可能であり、バックアップシステムがアドバンストモードにある場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0080】
図4の実施形態と同様に、通常の状況では、一次システム202が利用可能である場合、EV充電スタンド201からの全てのトラフィックを一次システム202に導くことができる。その後、一次システム202は、一次システム202の通常のロジックに従って、通常の方法でトラフィックを扱うことができる。
【0081】
いわゆる「アドバンストモード」にある場合、バックアップシステム301は、一次システム202が利用可能である場合に、バックアップシステム301の識別情報キャッシュ303と一次システム202の識別情報キャッシュとを同期することができる。一次システム202の識別情報キャッシュは、例えば、一次システム202のデータストレージ204のいずれかで具体化されてもよい。
【0082】
一次システム202の識別情報キャッシュは、EV充電スタンド201の使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含んでもよい。例えば、新しい使用者がシステムに登録する場合、新しいRFIDが作成され、顧客のアカウントにリンクされてもよい。
【0083】
アドバンストモードでは、一次システム202で行われた全てのidTagなどの使用者識別情報の変更をバックアップシステム301にミラーリングすることができる。その結果、バックアップシステム301は、全ての使用者識別情報の有効なコピーを常に有することができる。
【0084】
図8は、一実施形態に係る、一次システムが利用不可能であり、バックアップシステムがアドバンストモードにある場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0085】
エラー状況では、一次システム202が利用不可能である場合、簡単モードと同様にトラフィックをバックアップシステム301に切り替えることができる。次の例外を除き、簡単モードと同様の方法でメッセージを処理することができる。
【0086】
許可及び/又は処理停止メッセージの場合、常に「受入」と応答する代わりに、バックアップシステム301は、メッセージ内の識別情報が有効であるか否かを識別情報キャッシュ303から確認することができる。有効である場合、バックアップシステム303は、EV充電スタンド201に「受入」と応答することができるが、idTagが有効ではないと判明した場合、バックアップシステム301は、そのメッセージに対して「拒否」と応答することができる。
【0087】
アドバンストモードの1つの利益は、有効な識別情報を有する使用者のみがEV充電スタンド201を使用して充電できることである。したがって、使用者は、ランダムなRFIDトークンを使用して充電を開始することができない。
【0088】
一実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、更に、EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報をバックアップEV充電管理システム301の識別情報キャッシュ303と比較しようとする場合、バックアップEV充電管理システム301の識別情報キャッシュ303のエラーに応答して、EV充電スタンド201の使用を受け入れることを示す受入メッセージをEV充電スタンドに送信するステップを実行するように構成される。
【0089】
一実施形態では、バックアップEV充電管理システム301の識別情報キャッシュ303のエラーは、バックアップEV充電管理システム301の識別情報キャッシュ303が利用不可能であるか又は期限切れであることを含む。
【0090】
例えば、識別情報キャッシュ303が最近更新されていない場合、識別情報キャッシュが期限切れである可能性があるため、識別情報キャッシュ303の情報内容も期限切れである可能性がある。例えば、バックアップEV充電管理装置100は、更に、識別情報キャッシュ303が事前設定された期間内に更新されたか否かを確認するように構成されてもよい。識別情報キャッシュ303が事前設定された期間内に更新されなかった場合、バックアップEV充電管理装置100は、識別情報キャッシュ303が期限切れであるとみなすことができる。代替的に又は追加的に、識別情報キャッシュ303の期限切れステータスは、何等かの他の手順を使用して識別されてもよい。
【0091】
デフォルトでは、バックアップシステム301は、充電しようとする使用者を認証し、有効な使用者だけがEV充電スタンド201を使用できることを確保できるように、アドバンストモードにあってもよい。
【0092】
バックアップシステム301が全てのメッセージを受け入れることができる簡単モードでは、理論上は誰でも、例えば、任意の所有するRFIDトークンを使用して無料で充電することができる。
【0093】
しかしながら、アドバンストモードでは、簡単モードよりもエラーが発生しやすくなる。一次システムとバックアップシステムとの間のデータ、追加のロジックなどを同期する必要があり、これは、失敗する可能性がある。しかしながら、簡単モードは、堅牢であり、基本的には確実であり得る。
【0094】
トラフィックがバックアップシステム301に導かれる場合、バックアップシステム301は、常に最初にアドバンストモードで動作し始めることができる。ただし、識別情報キャッシュ303が機能せず、最新ではないなどの何らかの技術的問題がある場合に、使用者がEV充電スタンド201を使用できることを確保するために、バックアップシステム301は、簡単モードに切り替えることができる。
【0095】
図9は、一実施形態に係るメッセージキャッシュの概略図を示す。
【0096】
一実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、更に、メッセージ、及びメッセージに応答してバックアップEV充電管理装置100によって送信された応答とともに、EV充電スタンドの識別情報及び/又はメッセージを一次EV充電管理システムに提供したか否かを示すステータスをメッセージキャッシュ304に記憶するステップを実行するように構成される。
【0097】
メッセージキャッシュ304は、メッセージキャッシュ304に記憶された各メッセージについて、メッセージを送信したEV充電スタンドの個別識別子901と、EV充電スタンドへ送信された、及び/又はEV充電スタンドから受信された要求メッセージ及び/又は応答メッセージの内容であるOCPP生メッセージ902と、メッセージが新しいか否か、又はすでに一次システム202にオフロードされているか否かを示すステータス903と、メッセージに対する一次システム202の応答を示し、例えば、メッセージ内のidTagが無効である場合、一次システム202が許可メッセージ又は処理開始メッセージを拒否することを示す一次システム応答904と、のうちの少なくとも一部を記憶することができる。
【0098】
バックアップシステム301は、一次システム202が再び利用可能になると、生メッセージ902を一次システム202に送信することができる。
【0099】
一次システム202が再び利用可能になると、バックアップシステム301は、メッセージキャッシュ304から一次システム202へのメッセージのオフロードを開始することができる。
【0100】
例えば、バックアップシステム301は、「新しい」ステータスを持つ全てのメッセージを一次システム202に提供することができる。バックアップシステム301のメッセージ送信部品は、各メッセージに対する一次システム202の応答を待つことができる。応答を受信した後、バックアップシステム301は、ステータス903を「一次システムへアップロード」に更新し、一次システム応答904を「受入」又は「拒否」に更新することができる。
【0101】
図10は、一実施形態に係るオフロードレポートの概略図を示す。
【0102】
一実施形態では、バックアップEV管理装置100は、更に、各メッセージについて、一次EV充電管理システムから、メッセージが一次EV充電管理システム202によって承認されたか又は拒否されたかの指示を受信するステップと、少なくとも受信した指示に基づいてオフロードレポートを作成するステップと、を実行するように構成される。
【0103】
一実施形態では、オフロードレポートは、一次EV充電管理システム202によって拒否された各メッセージの指示と、メッセージを送信したEV充電スタンドの識別子とを含む。
【0104】
メッセージがバックアップシステム301から一次システム202にオフロードされた後、バックアップシステム301は、オフロードレポート1000を作成することができる。
【0105】
オフロードレポート1000は、システムが重要な充電詳細記録を作成できなかった場合など、何らかの情報が失われた場合に都合よく報告することができる。
【0106】
オフロードレポート1000は、処理された許可、処理開始及び処理停止のメッセージの数と、一次システム202によって受け入れたか又は拒否されたメッセージの数と、拒否されたメッセージに関するスタンド識別子のリストと、拒否されたメッセージの数とのうちの少なくとも一部を含むことができる(言い換えれば、充電詳細記録がない)。
【0107】
一実施形態では、バックアップEV充電管理装置100は、更に、オフロードレポート1000を管理者に提供するステップを実行するように構成される。
【0108】
レポート1000ができた後、バックアップシステム301は、レポートを一次システム202の管理者に送信/提供することができる。管理者は、全てのデータが処理されたことを検証し、拒否されたメッセージなどの可能なエラーを手動で確認することができる。
【0109】
図11は、一実施形態に係る方法1100の概略図を示す。
【0110】
一実施形態では、方法1100は、一次EV充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップ1101であって、一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンドの使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップ1101を含む。
【0111】
方法1100は、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップ1102を更に含んでもよい。
【0112】
方法1100は、EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報をバックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、要求が許可されるべきか否かを確認するステップ1103であって、要求がEV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップ1103を更に含んでもよい。
【0113】
方法1100は、要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージをEV充電スタンドに送信するステップ1104を更に含んでもよい。
【0114】
方法1100は、
図1のバックアップEV充電管理装置100によって実行されてもよい。方法1100の更なる特徴は、バックアップEV充電管理装置100の機能及びパラメータから直接的に生じる。方法1100は、少なくとも部分的にコンピュータプログラムによって実行することができる。
【0115】
装置は、本明細書で説明された方法の任意の態様を実行する手段を含んでもよい。一実施形態では、手段は、少なくとも1つのプロセッサと、プログラムコードを含むメモリとを含み、少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、上記方法の任意の態様が実行されるように構成される。
【0116】
本明細書で与えられるいずれかの範囲又は装置の値は、求められる効果を失うことなく、拡張又は変更されてもよい。また、明示的に禁止されない限り、いずれかの実施形態を他の実施形態と組み合わせることができる。
【0117】
構造的特徴及び/又は動作に固有の言語で主題を説明しているが、添付の特許請求の範囲で定義されている主題は、必ずしも上述した特定の特徴又は動作に限定されるとは限らないことを理解されたい。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実装する例として開示され、他の等価な特徴及び動作は、特許請求の範囲の範囲内にあると意図されている。
【0118】
上述した利益及び利点は、一実施形態に関連するか、又はいくつかの実施形態に関連し得ることを理解されたい。実施形態は、記載された課題のいずれか又は全てを解決するもの、又は記載された利益及び利点のいずれか又は全てを有するものに限定されない。更に、「1つの(an)」アイテムへの言及は、1つ以上のそれらのアイテムを指し得ることを理解されたい。
【0119】
本明細書で説明された方法のステップを任意の適切な順序で実行してもよいし、必要に応じて同時に実行してもよい。追加的に、個々のブロックは、本明細書で説明された主題の精神及び範囲から逸脱することなく、任意の方法から削除され得る。また、上述した実施形態のうちのいずれかの態様は、求められる効果を失うことなく、上述した他の実施形態のいずれかの態様と組み合わされて、更なる実施形態を形成することができる。
【0120】
本明細書で使用される場合、用語「含む」は、特定された方法、ブロック又は要素を含むことを意味するが、そのようなブロック又は要素は、排他的なリストを構成せず、方法又は装置は、追加のブロック又は要素を含んでもよい。
【0121】
上記の説明は、単に例として与えられており、当業者であれば様々な修正を行うことができることを理解されたい。上記明細書、例及びデータは、例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。様々な実施形態が、ある程度の特殊性で、又は1つ以上の個々の実施形態を参照して以上に説明されているが、当業者であれば、本明細書の精神又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対して多数の変更を実施することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップ電気自動車(EV)充電管理装置(100)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(101)と、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ(102)とを含み、
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
一次EV充電管理システム(202)が利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システム(301)の識別情報キャッシュ(303)と前記一次EV充電管理システム(202)の識別情報キャッシュとを同期するステップであって、前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンド(201)の使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合に、前記EV充電スタンド(201)からのメッセージを受信するステップと、
前記EV充電スタンド(201)を使用して充電する要求であるメッセージに応答して、前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、前記要求が許可されるべきか否かを確認するステップであって、前記要求が前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップと、
前記要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップと、
前記EV充電スタンドを使用しようとする前記使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュ(303)と比較しようとする場合、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップと、を実行させるように構成される、バックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項2】
前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュ(303)のエラーは、前記バックアップEV充電管理システム(301)の識別情報キャッシュ(303)が利用不可能であるか又は期限切れであることを含む、請求項
1に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
ブート通知、ステータス通知、メータ値、及び/又はハートビートを含むメッセージに応答して、確認メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップを実行させるように構成される、請求項1
又は請求項2に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
前記メッセージ、及び前記メッセージに応答して前記バックアップEV充電管理装置(100)によって送信された応答をメッセージキャッシュ(304)に記憶するステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能になることに応答して、前記メッセージキャッシュ(304)から前記一次EV充電管理システムに前記メッセージ及び前記応答を提供するステップと、を実行させるように構成される、請求項
1に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
前記メッセージ、及び前記メッセージに応答して前記バックアップEV充電管理装置によって送信された前記応答とともに、前記EV充電スタンドの識別情報及び/又は前記メッセージを前記一次EV充電管理システムに提供したか否かを示すステータスを前記メッセージキャッシュ(304)に記憶するステップを実行させるように構成される、請求項
4に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、
各メッセージについて、前記一次EV充電管理システムから、前記メッセージが前記一次EV充電管理システムによって承認されたか又は拒否されたかの指示を受信するステップと、
少なくとも受信した前記指示に基づいてオフロードレポート(1000)を作成するステップと、を実行させるように構成される、請求項
4に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項7】
前記オフロードレポートは、前記一次EV充電管理システム(202)によって拒否された各メッセージの指示と、前記メッセージを送信したEV充電スタンドの識別子とを含む、請求項
6に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、更に、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)とともに、前記バックアップEV充電管理装置(100)に、前記オフロードレポートを管理者に提供するステップを実行させるように構成される、請求項
6又は請求項
7に記載のバックアップEV充電管理装置(100)。
【請求項9】
電気自動車(EV)充電システム(200)であって、
一次EV充電管理システム(202)と、
請求項1
又は請求項2に記載のバックアップEV充電管理装置(100)を含むバックアップEV充電管理システム(301)と、
少なくとも1つのEV充電スタンド(201)と、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能である場合に、前記少なくとも1つのEV充電スタンド(201)からのメッセージを前記一次EV充電管理システム(202)に転送し、前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合に、前記少なくとも1つの充電スタンド(201)からのメッセージを前記バックアップEV充電管理システム(202)に転送するように構成されたロードバランサ(210)と、を含む、EV充電システム(200)。
【請求項10】
一次電気自動車(EV)充電管理システムが利用可能である場合に、バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュとを同期するステップ(1101)であって、前記一次EV充電管理システムの識別情報キャッシュがEV充電スタンドの使用を許可されたEV充電スタンド使用者の識別情報を含む、ステップ(1101)と、
前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合に、前記EV充電スタンドからのメッセージを受信するステップ(1102)と、
前記EV充電スタンドを使用して充電する要求であるメッセージに応答して、前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較することにより、前記要求が許可されるべきか否かを確認するステップ(1103)であって、前記要求が前記EV充電スタンドを使用しようとする使用者の識別情報を含む、ステップ(1103)と、
前記要求が許可されるべきであると判定したことに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップ(1104)と、
前記EV充電スタンドを使用しようとする前記使用者の識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュと比較しようとする場合、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーに応答して、前記EV充電スタンドの使用を受け入れることを示す受入メッセージを前記EV充電スタンドに送信するステップと、を含む、方法(1100)。
【請求項11】
前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュのエラーは、前記バックアップEV充電管理システムの識別情報キャッシュが利用不可能であるか又は期限切れであることを含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される場合、請求項
10又は請求項11に記載の方法を実行するように構成されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】