(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】NASH及びNAFLDを治療するための化合物
(51)【国際特許分類】
A61K 45/00 20060101AFI20240517BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240517BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20240517BHJP
A61K 31/4709 20060101ALI20240517BHJP
A61K 31/4725 20060101ALI20240517BHJP
A61K 45/06 20060101ALI20240517BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P1/16
A61P3/04
A61K31/4709
A61K31/4725
A61K45/06
A61K31/519
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574433
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 US2022031963
(87)【国際公開番号】W WO2022256529
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ブレッケンリッジ, デイビッド ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ブダス, グラント アール.
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, ルチ
(72)【発明者】
【氏名】テイラー, ジェイムズ ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ワー, マシュー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ライト, ネイサン イー.
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA17
4C084AA19
4C084AA20
4C084AA23
4C084AA24
4C084MA52
4C084MA55
4C084MA56
4C084MA57
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZA701
4C084ZA702
4C084ZA751
4C084ZA752
4C084ZC061
4C084ZC062
4C084ZC202
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC28
4C086BC29
4C086BC30
4C086CB26
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA56
4C086MA57
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA75
4C086ZC20
(57)【要約】
本開示は、概して、肝疾患、特に、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するためにCOT(cancer Osaka thyroid)のモジュレーターを使用する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
【請求項2】
前記治療することが、NASHの結果としての線維症の進行を阻害することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記線維症が、F3-F4線維症である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
対象における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
【請求項5】
対象における肝硬変を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
【請求項6】
対象における肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
【請求項7】
対象における肝臓コラーゲン産生を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
【請求項8】
対象における体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、又は肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
【請求項9】
前記対象が、ヒトである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
COTを阻害する前記化合物が、
【化30】
【化31】
である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
COTを阻害する前記化合物が、
【化32】
である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
COTを阻害する前記化合物が、
【化33】
である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、2つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
炎症性、代謝性、及び/若しくは線維性状態又は疾患の治療及び/又は予防に有用な薬剤から選択される1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法が、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK-1)阻害剤、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARα)アゴニスト、魚油、アセチル-coAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、TGFβアンタゴニスト、LPARアンタゴニスト、SGLT2阻害剤、Tpl2阻害剤、若しくはGLP-1アゴニスト、又はこれらの組み合わせから選択される1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、有効量のACC阻害剤を投与することを更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ACC阻害剤が、
【化34】
である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ACC阻害剤が、
【化35】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
COTを阻害する前記化合物が、静脈内に、腹腔内に、非経口で、筋肉内に、皮下に、経口で、局所的に、吸入剤として、又は動脈内注射によって投与される、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
COTを阻害する前記化合物が、用量当たり約100mg~約1500mgの範囲内の用量で投与される、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変の治療のための、又は肝臓内の脂肪の蓄積によって引き起こされる肝臓の炎症若しくは肝臓の損傷を低減するための薬剤の製造のためのCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物の使用。
【請求項23】
肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減する、肝臓コラーゲン産生を低減する、又は体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための薬剤の製造のためのCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物の使用。
【請求項24】
前記薬剤が、1つ以上の追加の治療剤の使用を更に含む、請求項22又は23に記載の使用。
【請求項25】
前記薬剤が、2つ以上の追加の治療剤の使用を更に含む、請求項22又は23に記載の使用。
【請求項26】
前記薬剤が、ACC阻害剤の使用を更に含む、請求項22又は23に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年6月4日に出願された米国特許仮出願第63/197,038号の利益を35 U.S.C.§119(e)の下で主張する。
【0002】
本開示は、概して、肝疾患、特に、非アルコール性脂肪性肝炎(nonalcoholic steatohepatitis、NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するためにCOT(cancer Osaka thyroid)のモジュレーターを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
NASH(脂肪壊死と呼ばれることもある)は、40~60歳の患者で最も頻繁に診断されるが、全ての年齢群で起こり得る。多くの罹患患者は、肥満、2型真性糖尿病(又はグルコース不耐性)、脂質異常症、及び/又はメタボリックシンドロームを有する。組織学的には、NASHは、アルコール性肝炎と区別ができない。したがって、NASHを診断するためには、根底にあるアルコール使用を除外しなければならない。単純な脂肪症をNASHと区別することは困難であり得、上昇した肝酵素は、NASHを同定するための感受性の高い予測因子ではない。メタボリックシンドローム(肥満、脂質異常症、高血圧、及びグルコース不耐性)の存在は、患者が単純な脂肪症ではなくNASHを有する可能性を増加させる。病因は、あまり理解されていないが、(例えば、肥満又はメタボリックシンドロームの場合のように)インスリン耐性と関係があると思われる。ほとんどの患者は、無症候性である。非侵襲的診断試検査が通常は十分であるが、肝生検が依然として至適基準である。治療には、原因及び危険因子の排除が含まれる。新しい治療法が急速に出現しているが、依然として臨床試験段階にある。
【0004】
生活習慣の修正及び関連する体重減少は、NASHを改善することができるが、必ずしも十分ではなく、持続的な結果は、得ることが困難である。したがって、薬理学的治療の緊急の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
Cancer Osaka thyroid(COT)タンパク質は、MAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MAP kinase kinase kinase、MAP3K)ファミリーのメンバーであるセリン/トレオニンキナーゼである。これはまた、「TPL2」(腫瘍進行遺伝子座(tumor progression locus))、「MAP3K8」(有糸分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼ8(mitogen-activated protein kinase kinase kinase 8))又は「EST」(ユーイング肉腫形質転換体(Ewing sarcoma transformant))としても知られている。COTは、細胞におけるその腫瘍原性形質転換活性によって同定されており、腫瘍原性経路及び炎症性経路を調節することが示されている。
【0006】
本明細書に示されるように、TPL2(又はCOT)阻害は、コリン欠乏高脂肪食(choline-deficient high-fat diet、CDHFD)NASH動物モデルにおける線維症を軽減する。本明細書では、肝線維症の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行を必要とする対象において、それを行うための方法が提供される。
【0007】
また、本明細書では、対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のTPL2又はCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法も提供される。
【0008】
また、本明細書では、対象の肝臓における免疫細胞浸潤を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法も提供される。
【0009】
また、本明細書では、肝臓におけるサイトカイン産生を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法も提供される。
【0010】
また、本明細書では、肝硬変を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法も提供される。
【0011】
また、本明細書では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝硬変の治療のための、又は肝臓内の脂肪の蓄積によって引き起こされる肝臓の炎症若しくは肝臓の損傷を軽減するための薬剤の製造のための、COTを阻害する化合物の使用も提供される。
【0012】
本明細書に記載される方法又は使用のうちのいずれか1つ以上のある特定の実施形態では、方法又は使用は、有効量のACC阻害剤を投与することを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】パネルA~Cは、ラットコリン欠乏高脂肪食(CDHFD)モデルにおいてビヒクル、化合物A(TPL2i)、及び化合物B(ACCi)を投与された対象からの肝組織のPSRを示す。
【
図2】ラットコリン欠乏高脂肪食(CDHFD)モデルにおいて化合物A(TPL2i)、化合物B(ACCi)、及びビヒクルを投与された対象からの肝組織の面積率としてのPSRを示す。平均±SEMとして提示されたデータ。
****p<0.0001、
***p<0.001、
**p<0.01、
*p<0.05対ビヒクル;#p<0.01、###p<0.001対ACCi;^p<0.05対CVC;一元配置分散分析、テューキーの事後検定。
【
図3】ラットコリン欠乏高脂肪食(CDHFD)モデルにおいて化合物A(TPL2i)、化合物B(ACCi)、及びこれらの組み合わせを投与された対象からのヒドロキシプロリン(OH-P)含量を示す。平均±SEMとして提示されたデータ。
****p<0.0001、
***p<0.001、
**p<0.01、
*p<0.05対ビヒクル;#p<0.01、###p<0.001対ACCi;^p<0.05対CVC;一元配置分散分析、テューキーの事後検定。
【
図4】ラットコリン欠乏高脂肪食(CDHFD)モデルにおいてELISAによって測定された肝臓サイトカインレベルのヒートマップを示す。
****p<0.0001、
***p<0.001、
**p<0.01、
*p<0.05対ビヒクル;一元配置分散分析、テューキーの事後検定。
【
図5】GubraアミリンNASH(Gubra amylin NASH、GAN)マウスモデルにおける体重に対する化合物A、化合物B、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせの影響を示す。CVC=対照として使用されるセニクリビロック(100mg/Kg QD)。ビヒクル=5%TPGS/10%PVP-VA/85%0.01M HCl。平均±SEMとして提示されたデータ。
【
図6】GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける事後の全身体脂肪量に対する化合物A、化合物B、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせの影響を示す。CVC=対照として使用されるセニクリビロック。DIO-NASH-ビヒクル=5%TPGS/10%PVP-VA/85%0.01M HCl。平均±SEMとして提示されたデータ。
【
図7】GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける、ビヒクル(DIO-NASH-ビヒクル=5%TPGS/10%PVP-VA/85%0.01M HCl)、化合物A(低、60mg/kg、BID)、及び化合物A(低、60mg/kg、BID)と化合物B(10mg/kg、QD)との組み合わせの投与後の肝組織からのピクロシリウスレッド染色(picrosirius red staining、PSR)を示す。
【
図8】肝組織からのピクロシリウスレッド染色(PSR)を使用した、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける、低脂肪飼料(wt)、DIO-NASH-ビヒクル、化合物A、化合物B、化合物A及び化合物Bの組み合わせ、並びにCVCを投与された対象からの肝組織の面積率としてのPSRを示す。平均±SEMとして提示されたデータ。
【
図9】GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける、低脂肪飼料(wt)、DIO-NASH-ビヒクル、化合物A、化合物B、化合物A及び化合物Bの組み合わせ、並びにCVCを投与された対象からの抗平滑筋抗体(anti-smooth muscle antibody、aSMA)レベルを示す。平均±SEMとして提示されたデータ。
【
図10】GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける、低脂肪飼料(wt)、DIO-NASH-ビヒクル、化合物A、化合物B、化合物A及び化合物Bの組み合わせ、並びにCVCを投与された対象からのNAFLD活動性スコアを示す。
【
図11A】肝細胞肥大化を示し、これらは、
図10のNAFLD活動性スコアを決定するために使用された構成要素であった。
【
図11B】小葉炎症を示し、これらは、
図10のNAFLD活動性スコアを決定するために使用された構成要素であった。
【
図11C】脂肪症スコアを示し、これらは、
図10のNAFLD活動性スコアを決定するために使用された構成要素であった。
【
図12】GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける、肝臓総コレステロールレベルに対する低脂肪飼料(wt)、DIO-NASH-ビヒクル、化合物A、化合物B、化合物A及び化合物Bの組み合わせ、並びにCVCの影響を示す。平均±SEMとして提示されたデータ。
【
図13】GANモデルにおいてELISAによって測定された肝臓サイトカインレベルのヒートマップを示す。
****p<0.0001、
***p<0.001、
**p<0.01、
*p<0.05対ビヒクル;一元配置分散分析、テューキーの事後検定。
【発明を実施するための形態】
【0014】
定義及び一般的なパラメータ
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどを明らかにする。しかしながら、このような説明は、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、代わりに、例示的な実施形態の説明として提供されていると認識されるべきである。
【0015】
本明細書で使用する場合、以下の語、句及び記号は、概して、それらが使用されている文脈がそうでないことを示している場合を除き、以下に明らかにされる意味を有することが意図されている。
【0016】
本明細書で一般的に使用される場合、「COT阻害剤」又は「COTを阻害する化合物」は、COT(cancer Osaka thyroid)の活性を低減する任意の治療剤を意味する。Cancer Osaka thyroid(COT)は、「TPL2」(腫瘍進行遺伝子座)、「MAP3K8」(有糸分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼ8)、又は「EST」(ユーイング肉腫形質転換体)としても知られている。したがって、「COT阻害剤」又は「COTを阻害する化合物」は、「TPL2阻害剤」又は「TPL2i」でもある。
【0017】
本明細書で一般的に使用される場合、「ACC阻害剤」又は「ACCi」は、アセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の活性を低減する任意の治療剤を意味する。
【0018】
「阻害」という用語は、生物学的な活性又はプロセスのベースライン活性の低下を示す。「COTの活性の阻害」又はその変化形は、本出願の化合物の非存在下での活性COTに対する本出願の化合物の存在への直接的又は間接的応答としてのCOTの活性の低下を指す。「COTの阻害」とは、本明細書に記載される化合物の非存在下でのCOTの活性に対する本明細書に記載される化合物の存在への直接的又は間接的応答としてのCOT活性の低下を指す。いくつかの実施形態では、COT活性の阻害は、治療前の同じ対象、又は治療を受けていない別の対象において比較され得る。
【0019】
「治療」又は「治療すること」は、臨床結果を含む有益な結果又は所望の結果を得るためのアプローチである。有益な結果又は所望の臨床結果は、以下のうちの1つ以上を含むことができる。すなわち、a)疾患若しくは状態を阻害すること(例えば、疾患若しくは状態から結果として生じる1つ以上の症状を減少させること、及び/又は疾患若しくは状態の程度を減退させること)、b)疾患若しくは状態と関係する1つ以上の臨床症状の発症を遅延させるか、若しくは阻止すること(例えば、疾患若しくは状態を安定化すること、疾患若しくは状態の悪化若しくは進行を予防するか、若しくは遅延させること、及び/又は疾患若しくは状態の拡散(例えば、転移)を予防するか、若しくは遅延させること)、並びに/あるいは、c)疾患を緩和すること、すなわち、臨床症状の後退を引き起こすこと(例えば、疾患状態を改善すること、疾患若しくは状態の部分寛解若しくは完全寛解を提供すること、別の薬剤の効果を増強すること、疾患の進行を遅延させること、生活の質を高めること、及び/又は生存を延長させることである。
【0020】
「予防」又は「予防すること」は、疾患又は状態の臨床症状を発症させない、疾患又は状態のあらゆる治療を意味する。いくつかの実施形態では、化合物は、リスクがあるか、又は疾患若しくは状態の家族歴を有する対象(ヒトを含む)に投与され得る。
【0021】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、哺乳動物対象を指す。例示的な対象としては、ヒト、サル、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ヤギ及びヒツジが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓疾患又は状態を有し、本明細書に記載されるように治療することができる。いくつかの実施形態では、対象は、肝線維症を有する。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有する。いくつかの実施形態では、ヒトは、ステージ3又はステージ4(F3又はF4)の肝線維症を有する。いくつかの実施形態では、対象は、NASHを有する。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓の炎症を有する。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドロームの3つ以上の特徴(例えば、血圧の上昇、腹部肥満、空腹時血漿グルコースの上昇、肝臓脂質の上昇、コレステロールの上昇、及びコラーゲンレベルの上昇)を有する。
【0022】
「医薬組成物」は、組成物をインビトロ、インビボ、又はエクスビボでの診断又は治療使用に好適なものにする、不活性又は活性の担体との活性薬剤の組み合わせを含むことを意図している。
【0023】
本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体の「治療有効量」又は「有効量」という用語は、対象へ投与すると治療をもたらして、症状の改善又は疾患の進行の遅滞などの治療上の利益を提供するために十分な量を意味する。例えば、治療有効量は、COT活性の阻害に応答して疾患又は状態の症状を低下させるために十分な量であり得る。治療有効量は、対象、治療される疾患又は状態、対象の体重及び年齢、疾患又は状態の重症度、及び投与様式に応じて変化し得、これらは、当業者によって容易に判断することができる。
【0024】
2つの文字又は記号の間にはないダッシュ(「-」)は、置換基についての結合点を示すために使用される。例えば、-C(O)NH2は、炭素原子を介して結合している。化学基の前部又は末端のダッシュは、便宜上のものであり、化学基は、それらの通常の意味を失うことなく、1つ以上のダッシュを伴うか又は伴わずに示され得る。構造内の線を横切って引かれた波線は、基の結合点を示す。化学的又は構造的に必要とされない限り、化学基が書かれている又は呼称されている順序によって、方向性が示されている又は含意されているものではない。
【0025】
「Cu~v」という接頭辞は、以下の基が、u~v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C1~6アルキル基」は、アルキル基が1~6個の炭素原子を有することを示す。
【0026】
全ての数字表示、例えば、範囲を含む、pH、温度、時間、濃度、及び分子量は、0.1又は10%の増分で(+)又は(-)に変化する近似値である。常に明示的に述べられているわけではないが、全ての数字表示は、「約」という用語によって先行されることを理解されたい。また、常に明示的に述べられているわけではないが、本明細書に記載される試薬は、例示的にすぎず、そのようなもの等価物が当技術分野で公知であることも理解されたい。また、「a」及び「the」という単数形は、文脈上他に明確に示されない限り、複数の指示を含む。したがって、例えば、「化合物」への言及は、複数のこのような化合物を含み、「アッセイ」への言及は、当業者に公知の1つ以上のアッセイ及びその等価物への言及を含む。
【0027】
「アルキル」は、非分枝状又は分岐状の飽和炭化水素鎖を指す。本明細書で使用される場合、アルキルは、1~20個の炭素原子(すなわち、C1~20アルキル)、1~8個の炭素原子(すなわち、C1~8アルキル)、1~6個の炭素原子(すなわち、C1~6アルキル)、又は1~4個の炭素原子(すなわち、C1~4アルキル)を有する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、及び3-メチルペンチルが挙げられる。特定の数の炭素を有するアルキル基が化学名によって呼称されている、又は分子式によって同定されているとき、その炭素数を有する全ての位置異性体が包含されてもよく、したがって、例えば、「ブチル」には、n-ブチル(すなわち、-(CH2)3CH3)、sec-ブチル(すなわち、-CH(CH3)CH2CH3)、イソブチル(すなわち、-CH2CH(CH3)2)及びtert-ブチル(すなわち、-C(CH3)3)が含まれ、「プロピル」には、n-プロピル(すなわち、-(CH2)2CH3)及びイソプロピル(すなわち、-CH(CH3)2)が含まれる。
【0028】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素間二重結合を含有し、かつ2~20個の炭素原子(すなわち、C2~20アルケニル)、2~8個の炭素原子(すなわち、C2~8アルケニル)、2~6個の炭素原子(すなわち、C2~6アルケニル)、又は2~4個の炭素原子を有する(すなわち、C2~4アルケニル)、アルキル基を指す。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、ブタジエニル(1,2-ブタジエニル及び1,3-ブタジエニルを含む)が挙げられる。
【0029】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素間三重結合を含有し、かつ2~20個の炭素原子(すなわち、C2~20アルキニル)、2~8個の炭素原子(すなわち、C2~8アルキニル)、2~6個の炭素原子(すなわち、C2~6アルキニル)、又は2~4個の炭素原子を有する(すなわち、C2~4アルキニル)、アルキル基を指す。「アルキニル」という用語はまた、1つの三重結合と1つの二重結合とを有するアルキニル基も含む。
【0030】
「アルコキシ」は、「アルキル-O-」基を指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキソキシ、及び1,2-ジメチルブトキシが挙げられる。
【0031】
「ハロアルコキシ」は、1つ以上の水素原子がハロゲンによって置き換えられている、上記で定義されたアルコキシ基を指す。
【0032】
「アルキルチオ」は、「アルキル-S-」基を指す。
【0033】
「アシル」は、-C(O)R基を指し、式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は、本明細書で定義されるように、任意選択的に置換されてもよい。アシルの例としては、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチル-カルボニル、及びベンゾイルが挙げられる。
【0034】
「アミド」は、-C(O)NRyRz基を指す「C-アミド」基、及び-NRyC(O)Rz基を指す「N-アミド基」の両方を指し、式中、Ry及びRzは、独立して、水素、アルキル、アリール、ハロアルキル、又はヘテロアリールからなる群から選択され、その各々は、任意選択的に置換されてもよい。
【0035】
「アミノ」は、-NRyRz基を指し、式中、Ry及びRzは、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、又はヘテロアリールからなる群から選択され、その各々は、任意選択的に置換されてもよい。
【0036】
「アミジノ」は、-C(NH)(NH2)を指す。
【0037】
「アリール」は、単環を有する(例えば、単環式)、又は縮合系を含む多環を有する(例えば、二環式又は三環式)、芳香族炭素環式基を指す。本明細書で使用される場合、アリールは、6~20個の炭素環原子(すなわち、C6~20アリール)、6~12個の炭素環原子(すなわち、C6~12アリール)、又は6~10個の炭素環原子(すなわち、C6~10アリール)を有する。アリール基の例としては、フェニル、ナフチレニル、フルオレニル、及びアントラセニルが挙げられる。しかしながら、アリールは、以下に定義されるヘテロアリールを、いかようにも包含しないか、又はヘテロアリールと重複しない。1つ以上のアリール基がヘテロアリールと縮合している場合、結果として生じる環系はヘテロアリールである。1つ以上のアリール基がヘテロシクリルと縮合している場合、結果として生じる環系はヘテロシクリルである。
【0038】
「アジド」は、-N3を指す。
【0039】
「カルバモイル」は、-O-C(O)NRyRz基を指す「O-カルバモイル」基、及び-NRyC(O)ORz基を指す「N-カルバモイル基」の両方を指し、式中、Ry及びRzは、独立して、水素、アルキル、アリール、ハロアルキル、又はヘテロアリールからなる群から選択され、その各々は、任意選択的に置換されてもよい。
【0040】
「カルボキシル」は、-C(O)OHを指す。
【0041】
「カルボキシルエステル」は、-OC(O)R及び-C(O)ORの両方を指し、式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は、本明細書で定義されるように、任意選択的に置換されてもよい。
【0042】
「シアノ」又は「カルボニトリル」は、-CN基を指す。
【0043】
「シクロアルキル」は、縮合した環系、架橋した環系、及びスピロ環系を含む単環又は多環を有する飽和又は部分不飽和環状アルキル基を指す。「シクロアルキル」という用語は、シクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有する環状基)を含む。本明細書で使用される場合、シクロアルキルは、3~20個の環炭素原子(すなわち、C3~20シクロアルキル)、3~12個の環炭素原子(すなわち、C3~12シクロアルキル)、3~10個の環炭素原子(すなわち、C3~10シクロアルキル)、3~8個の環炭素原子(すなわち、C3~8シクロアルキル)、又は3~6個の環炭素原子(すなわち、C3~6シクロアルキル)を有する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
【0044】
「グアニジノ」は、-NHC(NH)(NH2)を指す。
【0045】
「ヒドラジノ」は、-NHNH2を指す。
【0046】
「イミノ」は、-C(NR)R基を指し、式中、各Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は、本明細書で定義されるように、任意選択的に置換されてもよい。
【0047】
「ハロゲン」又は「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。「ハロアルキル」は、1つ以上の水素原子がハロゲンによって置き換えられている、上記で定義された非分枝状又は分枝状のアルキル基を指す。例えば、残基が2つ以上のハロゲンで置換されている場合、結合したハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することによって言及され得る。ジハロアルキル及びトリハロアルキルは、同じハロゲンであってもよいが必ずしもそうではない2個(「ジ」)又は3個(「トリ」)のハロ基で置換されたアルキルを指す。ハロアルキルの例としては、ジフルオロメチル(-CHF2)及びトリフルオロメチル(-CF3)が挙げられる。
【0048】
「ヘテロアルキル」は、炭素原子のうちの1個以上(及びいずれかの会合した水素原子)が各々独立して、同じ又は異なるヘテロ原子基で置き換えられている、アルキル基を指す。「ヘテロアルキル」という用語は、炭素とヘテロ原子とを有する非分岐状又は分岐状の飽和鎖を含む。例として、1、2、又は3個の炭素原子は、独立して、同じ又は異なるヘテロ原子基で置き換えられてもよい。ヘテロ原子基には、-NR-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-などが含まれるが、これらに限定されず、式中、Rは、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、その各々は、任意選択的に置換されてもよい。ヘテロアルキル基の例としては、-OCH3、-CH2OCH3、-SCH3、-CH2SCH3、-NRCH3、及び-CH2NRCH3が挙げられ、式中、Rは、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は、任意選択的に置換されてもよい。本明細書で使用される場合、ヘテロアルキルは、1~10個の炭素原子、1~8個の炭素原子、又は1~4個の炭素原子と、1~3個のヘテロ原子、1~2個のヘテロ原子、又は1個のヘテロ原子を含む。
【0049】
「ヘテロアリール」は、独立して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1個以上の環ヘテロ原子を有する、単環、多環、又は縮合多環を有する芳香族基を指す。本明細書で使用される場合、ヘテロアリールは、1~20個の環炭素原子(すなわち、C1~20ヘテロアリール)、3~12個の環炭素原子(すなわち、C3~12ヘテロアリール)、又は3~8個の炭素環原子(すなわち、C3~8ヘテロアリール)と、独立して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される、1~5個のヘテロ原子、1~4個のヘテロ原子、1~3個の環ヘテロ原子、1~2個の環ヘテロ原子、又は1個の環ヘテロ原子と、を含む。ヘテロアリール基の例としては、ピリミジニル、プリニル、ピリジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、及びピラゾリルが挙げられる。縮合ヘテロアリール環の例としては、ベンゾ[d]チアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾ[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンゾ[d]イミダゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、及びイミダゾ[1,5-a]ピリジニルが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、ヘテロアリールは、縮合系のいずれかの環を介して結合することができる。少なくとも1つのヘテロ原子を含有する単環又は複数の縮合環を有するいずれかの芳香環は、その分子の残部への(すなわち、縮合環のうちのいずれか1つを介した)結合に関係なくヘテロアリールとみなされる。ヘテロアリールは、上記で定義されたようにアリールを包含しないか、又はアリールと重複しない。
【0050】
「ヘテロシクリル」は、独立して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1つ以上の環ヘテロ原子を有する、飽和又は不飽和環状アルキル基を指す。「ヘテロシクリル」という用語は、ヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有するヘテロシクリル基)、架橋ヘテロシクリル基、縮合ヘテロシクリル基、及びスピロヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルは、単環又は多環であってもよく、多環は、縮合、架橋、又はスピロであってもよい。少なくとも1つのヘテロ原子を含有するいずれかの非芳香環は、結合に関係なく、ヘテロシクリルとみなされる(すなわち、炭素原子又はヘテロ原子を介して結合することができる)。更に、ヘテロシクリルという用語は、分子の残部への結合に関係なく、少なくとも1つのヘテロ原子を含有するいずれかの非芳香環が、アリール環又はヘテロアリール環と縮合していてもよい、その環を包含することが意図されている。本明細書で使用される場合、ヘテロシクリルは、2~20個の環炭素原子(すなわち、C2~20ヘテロシクリル)、2~12個の環炭素原子(すなわち、C2~12ヘテロシクリル)、2~10個の環炭素原子(すなわち、C2~10ヘテロシクリル)、2~8個の環炭素原子(すなわち、C2~8ヘテロシクリル)、3~12個の環炭素原子(すなわち、C3~12ヘテロシクリル)、3~8個の環炭素原子(すなわち、C3~8ヘテロシクリル)、又は3~6個の環炭素原子(すなわち、C3~6ヘテロシクリル)を有し、独立して、窒素、硫黄又は酸素から選択される、1~5個の環ヘテロ原子、1~4個の環ヘテロ原子、1~3個の環ヘテロ原子、1~2個の環ヘテロ原子、又は1個の環ヘテロ原子を有する。ヘテロシクリルは、1つ以上のオキソ基及び/又はチオキソ基を含有してもよい。ヘテロシクリル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニル、及びモルホリニルが挙げられる。本明細書で使用される場合、「架橋ヘテロシクリル」という用語は、1つ以上の(例えば、1つ又は2つの)4~10員の環状部分を有するヘテロシクリルの2つの非隣接原子において、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、及び硫黄から選択される、少なくとも1つのヘテロ原子と接続した4~10員の環状部分を指す。本明細書で使用される場合、架橋ヘテロシクリルは、二環式環系及び三環式環系を含む。また、本明細書で使用される、「スピロヘテロシクリル」という用語は、3~10員のヘテロシクリルが1つ以上の追加の環を有する環系を指し、この中で、1つ以上の追加の環は3~10員のシクロアルキル又は3~10員のヘテロシクリルであり、ここで、1つ以上の追加の環の単一の原子はまた、3~10員のヘテロシクリルの原子である。スピロヘテロシクリル環の例としては、2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタニル、及び6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタニルなどの二環式環系及び三環式環系が挙げられる。縮合ヘテロシクリル環の例としては、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリニル、4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジニル、インドリニル、及びイソインドリニルが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、ヘテロシクリルは、縮合系のいずれかの環を介して結合することができる。
【0051】
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」は、-OH基を指す。「ヒドロキシアルキル」は、1つ以上の水素原子がヒドロキシルによって置き換えられている、上記で定義された非分岐状又は分岐状のアルキル基を指す。
【0052】
「オキソ」は、(=O)基又は(O)基を指す。
【0053】
「ニトロ」は、-NO2基を指す。
【0054】
「スルホニル」は、-S(O)2R基を指し、式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、ヘテロアリール、又はアリールである。スルホニルの例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、及びトルエンスルホニルである。
【0055】
「アルキルスルホニル」は、-S(O)2R基を指し、式中、Rは、アルキルである。
【0056】
「アルキルスルフィニル」は、-S(O)R基を指し、式中、Rは、アルキルである。
【0057】
「チオシアナート」-SCN。
【0058】
「チオール」は、-SR基を指し、式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、ヘテロアリール、又はアリールである。
【0059】
「チオキソ」又は「チオン」は、(=S)基又は(S)基を指す。
【0060】
ある特定の通常使用される代替的な化学名を使用してもよい。例えば、二価「アルキル」基、二価「アリール」基などの二価基はまた、それぞれ、「アルキレン」基又は「アルキレニル」基、「アリーレン」基又は「アリーレニル」基と称されてもよい。また、別段に明白に示されない限り、基の組み合わせが、本明細書では1つの部分、例えば、アリールアルキルと称される場合、最後に言及された基は、それによって当該部分が分子の残部に結合している原子を含有する。
【0061】
「任意選択的」又は「任意選択的に」という用語は、その後に説明される事象又は状況が発生する場合とそうではない場合があり、当該事象又は状況が発生する場合と当該事象又は状況が発生しない場合とをその説明が含むことを意味する。また、「任意選択的に置換された」という用語は、水素以外の部分によって置き換えられる場合とそうではない場合がある、指定された原子又は基の上のいずれか1つ以上の水素原子を指す。
【0062】
その化合物の一部は、互変異性体として存在する。互変異性体は互いに平衡状態にある。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体との平衡状態で存在してもよい。どの互変異性体が示されているかに関係なく、かつ互変異性体間の平衡の性質に関係なく、化合物は、アミド及びイミド酸互変異性体の両方を含むことが当業者によって理解される。したがって、アミド含有化合物は、それらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様に、イミド酸含有化合物は、それらのアミド互変異性体を含むと理解される。
【0063】
本明細書で与えられるいずれかの式又は構造は、化合物の非標識形態及び同位体標識形態を表すことも意図している。同位体標識化合物は、1つ以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子によって交換されていることを除き、本明細書で与えられる式によって示される構造を有する。本開示の化合物へと組み込むことができる同位体の例としては、2H(重水素、D)、3H(トリチウム)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iなど、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素が挙げられるが、これらに限定されない。本開示の様々な同位体標識化合物は、例えば、3H、13C及び14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものである。このような同位体標識化合物は、代謝研究、反応速度論研究、ポジトロン断層撮影法(positron emission tomography、PET)又は薬物若しくは基質の組織分布アッセイを含む単光子放射型コンピュータ断層撮影法(single-photon emission computed tomography、SPECT)などの検出技術又は撮像技術において、又は患者の放射線治療において有用であり得る。
【0064】
本開示はまた、炭素原子に結合した1~n個の水素が重水素によって置き換えられ、nが分子中の水素の数である、式Iの化合物の「重水素化類似体」も含む。このような化合物は、代謝に対する抵抗性の上昇を呈し、したがって、ヒトなどの哺乳動物に投与されると、式Iのいかなる化合物の半減期も延長するのに有用である。例えば、Foster,「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism,」Trends Pharmacol.Sci.5(12):524-527(1984)を参照されたい。このような化合物は、当技術分野で周知の手段によって、例えば、1つ以上の水素が重水素によって交換された出発材料を採用することによって合成される。
【0065】
本開示の重水素標識又は重水素置換治療用化合物は、吸収、分布、代謝及び排泄(absorption,distribution,metabolism and excretion、ADME)に関する改善されたDMPK(drug metabolism and pharmacokinetics、薬物代謝及び薬物動態)特性を有し得る。重水素などのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点、例えば、インビボでの半減期の延長、投与量必要条件の低減及び/又は治療指数の改善をもたらし得る。18F標識化合物は、PET又はSPECTの試験において有用であり得る。本開示の同位体標識化合物及びそのプロドラッグは、概して、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬と置換することによって、スキーム又は以下に説明される例及び調製において開示される手順を実施することによって調製することができる。この文脈における重水素は、式Iの化合物における置換基とみなされることが理解される。
【0066】
このようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義され得る。本開示の化合物では、ある特定の同位体として具体的に指定されていないいかなる原子も、その原子のいずれかの安定した同位体を表すことを意味する。別段に記載がない限り、位置が「H」又は「水素」として具体的に指定されているとき、その位置は、水素の自然存在比の同位体組成で水素を有すると理解される。これ故に、本開示の化合物では、重水素(D)として具体的に指定されるいかなる原子も、重水素を表すことを意味する。
【0067】
いくつかの場合、本開示の化合物は、アミノ基及び;/若しくはカルボキシル基又はそれと同様の基の存在によって、酸性塩及び/又は塩基性塩を形成することができる。
【0068】
本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性形態、多形体、及びプロドラッグも提供される。「薬学的に許容される」又は「生理学的に許容される」とは、獣医学的用途又はヒト用医薬品用途に好適な医薬組成物を調製するのに有用である化合物、塩、組成物、剤形、及び他の物質を指す。
【0069】
与えられた化合物の「薬学的に許容される塩」という用語は、与えられた化合物の生物学的有効性及び特性を保持し、かつ生物学的に又は他の点で所望ではないというものではない塩を指す。「薬学的に許容される塩」又は「生理学的に許容される塩」は、例えば、無機酸を含む塩、及び有機酸を含む塩を含む。加えて、本明細書に記載される化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、酸性塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、塩基性化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従って、遊離塩基を適切な有機溶媒中に溶解し、この溶液を酸で処理することによって、薬学的に許容される付加塩などの付加塩が生成され得る。当業者は、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために使用され得る様々な合成方法論を認識するであろう。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸から調製され得る。無機酸に由来する塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。有機酸に由来する塩には、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などが含まれる。同様に、薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基から調製することができる。無機塩基に由来する塩には、単なる例として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が含まれる。有機塩基に由来する塩には、アルキルアミン(すなわち、NH2(アルキル))、ジアルキルアミン(すなわち、HN(アルキル)2)、トリアルキルアミン(すなわち、N(アルキル)3)、置換アルキルアミン(すなわち、NH2(置換アルキル))、ジ(置換アルキル)アミン(すなわち、HN(置換アルキル)2)、トリ(置換アルキル)アミン(すなわち、N(置換アルキル)3)、アルケニルアミン(すなわち、NH2(アルケニル))、ジアルケニルアミン(すなわち、HN(アルケニル)2)、トリアルケニルアミン(すなわち、N(アルケニル)3)、置換アルケニルアミン(すなわち、NH2(置換アルケニル))、ジ(置換アルケニル)アミン(すなわち、HN(置換アルケニル)2)、トリ(置換アルケニル)アミン(すなわち、N(置換アルケニル)3、モノ-、ジ-、若しくはトリ-シクロアルキルアミン(すなわち、NH2(シクロアルキル)、HN(シクロアルキル)2、N(シクロアルキル)3)、モノ-、ジ-、若しくはトリ-アリールアミン(すなわち、NH2(アリール)、HN(アリール)2、N(アリール)3)、又は混合アミンなどの一級、二級、及び三級アミンが含まれるが、これらに限定されない。好適なアミンの具体例としては、単なる例として、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ-プロピル)アミン、トリ(n-プロピル)アミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N-エチルピペリジンなどが挙げられる。
【0070】
「置換された」という用語は、指定された原子又は基の上のいずれかの1つ以上の水素原子が水素以外の1つ以上の置換基で置き換えられることを意味し、但し、指定された原子の正常な原子価が超過されないことを条件とする。1つ以上の置換基には、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアナート、チオール、チオン、又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。無限に付加された更なる置換基で置換基を定義することによって得られるポリマー又は同様の不定構造(例えば、置換アルキルを有する置換アリールであって、置換アルキル自体が置換アリール基で置換されており、これが置換ヘテロアルキル基で更に置換されている、置換アリールなど)は、本明細書に含めることを意図するものではない。別段に記載しない限り、本明細書に記載される化合物における連続置換の最大数は3である。例えば、置換アリール基の、2つの他の置換アリール基による連続置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールに限定される。同様に、先の定義は、許容不可能な置換パターン(例えば、2つの隣接する酸素環原子を有する5個のフッ素又はヘテロアリール基で置換されたメチル)を含むことを意図するものではない。このような許容不可能な置換パターンは、当業者に周知である。化学基を修飾するために使用されるとき、「置換された」という用語は、本明細書で定義される他の化学基を説明することができる。別段の指定がない限り、基が任意選択的に置換されたものとして説明されている場合、基のいかなる置換基もそれ自体が非置換である。例えば、いくつかの実施形態では、「置換アルキル」という用語は、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールを含む1つ以上の置換基を有するアルキル基を指す。他の実施形態では、1つ以上の置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールで更に置換されてもよく、その各々は、置換されている。他の実施形態では、置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールで更に置換されてもよく、その各々は、非置換である。
【0071】
「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用によって形成される。本明細書に記載の化合物の塩の溶媒和物も提供される。本明細書に記載の化合物の水和物も提供される。
【0072】
方法
肥満及びインスリン耐性の両方が、NAFLDの疾患プロセスにおいて役割を果たすことが示されている。質の悪い食事に加えて、NAFLDは、いくつかの他の既知の原因を有する。例えば、NAFLDは、アミオダロン、抗ウイルス薬(例えば、ヌクレオシド類似体)、アスピリン(まれに小児のライ症候群の一部として)、コルチコステロイド、メトトレキサート、タモキシフェン、又はテトラサイクリンなどのある特定の薬剤によって引き起こされ得る。NAFLDは、インスリン耐性及びメタボリックシンドローム(肥満、複合型高脂血症、真性糖尿病(II型)、及び高血圧)に関連する。NAFLDは、疾患活動性のスペクトルを網羅するとみなされ、肝臓内の脂肪蓄積(肝臓脂肪症)として始まる。NAFLDはまた、腹部内の脂肪の堆積の増加を引き起こし得る高フルクトースコーンシロップの存在を通して清涼飲料の摂取にも関係しているが、スクロースの摂取は、(おそらくフルクトースへの分解に起因して)同様の効果を示す。この罹患しやすさに対する2つの遺伝子変異が同定されているため、遺伝学も役割を果たすことが知られている。未治療で放置された場合、NAFLDは、脂肪症が炎症及び線維症と組み合わされた状態である、NAFLDの最も極端な形態である、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に発展し得る。
【0073】
本明細書に示されるように、COT(又はTPL2)阻害は、コリン欠乏高脂肪食(CDHFD)動物モデルにおいて線維症を低減する。いくつかの実施形態では、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行う方法が、本明細書で提供される。ある特定の実施形態では、治療することは、NASHの結果としての線維症の進行を阻害することを含む。また、本明細書では、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、肝線維症の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行う方法が、提供される。肝線維症は、コラーゲンを含む細胞外基質タンパク質の過剰な蓄積である。肝線維症は、様々なタイプの慢性肝疾患を頻繁に生じる。ある特定の実施形態では、進行性肝線維症は、肝硬変及び肝不全をもたらす。いくつかの実施形態では、COT阻害は、M1マクロファージにおける解糖及びIL-1β分泌を低減する。いくつかの実施形態では、COT阻害は、アポトーシス細胞を除去するM2マクロファージの能力を増加させる。
【0074】
NASHは、肝硬変の主な原因とみなされる。ある特定の実施形態では、肝硬変を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。ある特定の実施形態では、肝硬変を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、肝硬変は、線維症及び結節再生を伴う正常な微視的小葉構造の損失によって病理学的に特徴付けられる。肝硬変の程度を測定するための方法は、当技術分野で周知である。一実施形態では、肝硬変のレベルは、約5%~約100%低減される。一実施形態では、肝硬変のレベルは、対象において少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は約100%低減される。
【0075】
線維症、小葉性肝炎、及び門脈周囲架橋壊死の程度の変化などのNASH対象における肝臓組織学を測定するための方法は、当技術分野で周知である。NASH対象における肝疾患は、4つのステージに分類することができ、F0は、線維症がないことを示し、F1は、軽度の線維症を示し、F2は、中程度の線維症を示し、F3は、重度の線維症を示し、F4は、肝硬変を示す。線維症スコアは、Kleiner et al.(Hepatology,Design and validation of a histological scoring system for nonalcoholic fatty liver disease(2005),41:1313-1321)によって記載される、線維症に対するスコア化システムを指す。一実施形態では、本明細書に記載される治療は、NASH対象の線維症をベースラインから改善し、例えば、F4からF3に、F3からF2に、又はF2からF1に改善し得る。いくつかの実施形態では、線維症は、F1線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、F2線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、F3線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、F4線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、F3-F4線維症である。
【0076】
一実施形態では、NASH対象の線維症スコアは、24週間の毎日の治療後に1以上改善される。一実施形態では、対象の肝線維症ステージがF3である、肝線維症の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的に治療有効量のACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOT阻害剤を対象に投与することを含む、方法が提供される。本明細書では、対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、任意選択的に治療有効量のACC阻害剤と組み合わせて、有効量のTPL2又はCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。別の実施形態では、本明細書では、対象の肝線維症ステージがF4である、肝線維症の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的に治療有効量のACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOT阻害剤を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0077】
一実施形態では、線維組織の形成、線維性又は線維変性である、肝線維症のレベルは、約90%超低減される。一実施形態では、線維組織の形成、線維性又は線維変性である、肝線維症のレベルは、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも約40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約2%低減される。
【0078】
一実施形態では、肝臓における線維形成のレベルを低減するための方法が提供される。肝臓線維形成は、線維症として知られている肝臓内の過剰な細胞外基質成分の堆積につながるプロセスである。一実施形態では、線維形成のレベルは、約90%超低減される。一実施形態では、線維形成のレベルは、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約2%低減される。
【0079】
一実施形態では、肝硬度のレベルを低減するための方法が提供される。肝臓線維形成は、線維症として知られている肝臓内の過剰な細胞外基質成分の堆積につながるプロセスである。一実施形態では、肝硬度のレベルは、約90%超低減される。一実施形態では、肝硬度のレベルは、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約2%低減される。
【0080】
一実施形態では、対象における肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。一実施形態では、肝臓ヒドロキシプロリンレベルは、約90%超低減される。一実施形態では、肝臓ヒドロキシプロリンレベルは、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約2%低減される。
【0081】
一実施形態では、対象における肝臓コラーゲン産生を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。一実施形態では、肝臓コラーゲン産生は、約90%超低減される。一実施形態では、肝臓コラーゲン産生は、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約2%低減される。
【0082】
一実施形態では、対象における体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、又は肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。一実施形態では、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、又は肝臓脂質のうちの1つ以上が、約90%を超低減される。一実施形態では、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、又は肝臓脂質のうちの1つ以上は、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約2%低減される。
【0083】
一実施形態では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変、肝線維症、肝臓線維形成、肝硬度のうちの1つ以上を治療する、安定化する、若しくはその重症度若しくは進行を軽減すること、又は免疫細胞浸潤、肝臓におけるサイトカイン産生、肝臓ヒドロキシプロリンレベル、肝臓コラーゲン産生、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減することを必要とする対象において、それを行うための方法であって、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0084】
一実施形態では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0085】
一実施形態では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0086】
一実施形態では、肝硬変の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0087】
一実施形態では、肝線維症の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0088】
一実施形態では、肝臓線維形成の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0089】
一実施形態では、肝硬度の治療、安定化、又はその重症度若しくは進行の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0090】
いくつかの実施形態では、M1マクロファージにおける解糖及びIL-1β分泌を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0091】
いくつかの実施形態では、アポトーシス細胞を除去するM2マクロファージの能力を増加させるための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0092】
一実施形態では、肝臓における免疫細胞浸潤の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。ある特定の実施形態では、対象の肝臓における免疫細胞浸潤を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。
【0093】
一実施形態では、肝臓におけるサイトカイン産生の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0094】
一実施形態では、肝臓ヒドロキシプロリンレベルの低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0095】
一実施形態では、肝臓コラーゲン産生の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0096】
一実施形態では、体重の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0097】
一実施形態では、体脂肪量の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0098】
一実施形態では、肝臓コレステロールの低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0099】
一実施形態では、肝臓肥大化の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0100】
一実施形態では、肝臓脂質の低減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0101】
一実施形態では、肝臓の炎症の軽減を必要とする対象において、それを行うための方法であって、任意選択的にACC阻害剤と組み合わせて、治療有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0102】
ある特定の実施形態では、肝臓におけるサイトカイン産生を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を投与することを含む、方法が提供される。
【0103】
いくつかの実施形態では、M1マクロファージにおける解糖及びIL-1β分泌を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0104】
いくつかの実施形態では、アポトーシス細胞を除去するM2マクロファージの能力を増加させるための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOTを阻害する化合物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0105】
本明細書に記載される方法で使用するための例示的なCOT阻害剤は、以下のとおりである。具体的なCOT阻害剤、並びに上記に記載されるCOT阻害剤を調製するための方法は、国際公開第2018005435A1号、国際公開第2017007689A1号、及び国際公開第2017007694A1号に見出され得、これらの公開は、それらの全体で参照により本明細書に組み込まれる。
【0106】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、式Iの化合物:
【0107】
【化1】
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物、若しくは重水素化類似体であり、
式中、R
1は、水素、-O-R
7、-N(R
8)(R
9)、-C(O)-R
7、-S(O)
2-R
7、-C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
1で任意選択的に置換されてもよく、
R
2は、水素、-C(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-C(O)N(R
7)
2、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
2で任意選択的に置換されてもよく、
又はR
1及びR
2は、それらの結合している窒素と一緒にヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、各ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールは、1~4個のZ
2で任意選択的に置換されており、
R
3は、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、各ヘテロシクリル又はヘテロアリールは、1~4個のZ
3で任意選択的に置換されており、
R
4は、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、各アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールは、1~4個のZ
4で任意選択的に置換されており、
R
5は、水素、ハロ、-CN、-NO
2、-O-R
7、-N(R
8)(R
9)、-S(O)-R
7、-S(O)
2R
7、-S(O)
2N(R
7)
2、-C(O)R
7、-OC(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-OC(O)O-R
7、-OC(O)N(R
10)(R
11)、-C(O)N(R
7)
2、-N(R
7)C(O)(R
7)、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~9アルキルチオ、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~9アルキルチオ、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
5で任意選択的に置換されてもよく、
R
6は、水素、-C(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-C(O)N(R
7)
2、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
6で任意選択的に置換されてもよく、
各R
7は、独立して、水素、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
7で任意選択的に置換されてもよく、
R
8及びR
9は、各出現時に独立して、水素、-S(O)
2R
10、-C(O)-R
10、-C(O)O-R
10、-C(O)N(R
10)(R
11)、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールは、1~4個のZ
8で任意選択的に置換されてもよく、
R
10及びR
11は、各出現時に独立して、水素、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
1bで任意選択的に置換されており、
各Z
1、Z
2、Z
3、Z
4、Z
5、Z
6、Z
7及びZ
8は、独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO
2、-N
3、-CN、チオキソ、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R
12、
-C(O)-R
12、-C(O)O-R
12、-C(O)-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)
2(R
14)
+、-N(R
12)C(O)-R
12、-N(R
12)C(O)O-R
12、-N(R
12)C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2(R
12)、-NR
12S(O)
2N(R
13)(R
14)、-NR
12S(O)
2O(R
12)、-OC(O)R
12、-OC(O)-N(R
13)(R
14)、-P(O)(OR
12)
2、-OP(O)(OR
12)
2、-CH
2P(O)(OR
12)
2、-OCH
2P(O)(OR
12)
2、
-C(O)OCH
2P(O)(OR
12)
2、-P(O)(R
12)(OR
12)、-OP(O)(R
12)(OR
12)、-CH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-OCH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-C(O)OCH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-P(O)(N(R
12)
2)
2、-OP(O)(N(R
12)
2)
2、-CH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-OCH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-C(O)OCH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-OP(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-CH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-OCH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-C(O)OCH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-OP(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-CH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-OCH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-C(O)OCH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-Si(R
12)
3、-S-R
12、-S(O)R
12、-S(O)(NH)R
12、-S(O)
2R
12、又は-S(O)
2N(R
13)(R
14)であり、
いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1a基で任意選択的に置換されており、
各Z
1aは、独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO
2、-CN、-N
3、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R
12、-C(O)R
12、-C(O)O-R
12、-C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)
2(R
14)
+、-N(R
12)-C(O)R
12、-N(R
12)C(O)O(R
12)、-N(R
12)C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2(R
12)、-N(R
12)S(O)
2-N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2O(R
12)、-OC(O)R
12、-OC(O)OR
12、-OC(O)-N(R
13)(R
14)、-Si(R
12)
3、-S-R
12、-S(O)R
12、-S(O)(NH)R
12、-S(O)
2R
12又は-S(O)
2N(R
13)(R
14)であり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
各R
12は、独立して、水素、C
1~
9アルキル、C
2~
6アルケニル、C
2~
6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
R
13及びR
14は、各出現時に各々独立して、水素、C
1~9アルキル、又はC
2~6アルケニル、
C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルは、1~4個のZ
1bで任意選択的に置換されているか、又はR
13及びR
14は、それらが結合している窒素と一緒にヘテロシクリルを形成し、当該ヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
各R
15は、独立して、ハロ、-CN、-NO
2、-O-R
7、-N(R
8)(R
9)、-S(O)-R
7、-S(O)
2R
7、-S(O)
2N(R
7)
2、-C(O)R
7、-OC(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-OC(O)O-R
7、-OC(O)N(R
10)(R
11)、-C(O)N(R
7)
2、-N(R
7)C(O)(R
7)、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~9アルキルチオ、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
各Z
1bは、独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO
2、-N
3、-CN、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C
1~9アルキル)、-O(C
2~6アルケニル)、-O(C
2~6アルキニル)、-O(C
3~15シクロアルキル)、-O(C
1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH
2-NH(C
1~9アルキル)、-NH(C
2~6アルケニル)、-NH(C
2~6アルキニル)、-NH(C
3~15シクロアルキル)、-NH(C
1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C
1-9アルキル)
2-N(C
3~15シクロアルキル)
2-N(C
2~6アルケニル)
2-N(C
2~6アルキニル)
2-N(C
3~15シクロアルキル)
2-N(C
1~8ハロアルキル)
2-N(アリール)
2-N(ヘテロアリール)
2-N(ヘテロシクリル)
2-N(C
1~9アルキル)(C
3~15シクロアルキル)、-N(C
1~9アルキル)(C
2~6アルケニル)、-N(C
1~9アルキル)(C
2~6アルキニル)、-N(C
1~9アルキル)(C
3~15シクロアルキル)、-N(C
1~9アルキル)(C
1~8ハロアルキル)、-N(C
1~9アルキル)(アリール)、-N(C
1~9アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C
1~9アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C
1~9アルキル)、-C(O)(C
2~6アルケニル)、-C(O)(C
2~6アルキニル)、-C(O)(C
3~15シクロアルキル)、-C(O)(C
1~8ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C
1-9アルキル)、-C(O)O(C
2~6アルケニル)、-C(O)O(C
2~6アルキニル)、-C(O)O(C
3~15シクロアルキル)、-C(O)O(C
1~8ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH
2、-C(O)NH(C
1~9アルキル)、-C(O)NH(C
2~6アルケニル)、-C(O)NH(C
2~6アルキニル)、-C(O)NH(C
3~15シクロアルキル)、-C(O)NH(C
1~8ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C
1~9アルキル)
2、-C(O)N(C
3~15シクロアルキル)
2、-C(O)N(C
2~6アルケニル)
2、-C(O)N(C
2~6アルキニル)
2、-C(O)N(C
3~15シクロアルキル)
2、-C(O)N(C
1~8ハロアルキル)
2-C(O)N(アリール)
2-C(O)N(ヘテロアリール)
2-C(O)N(ヘテロシクリル)
2、-NHC(O)(C
1~9アルキル)、-NHC(O)(C
2~6アルケニル)、-NHC(O)(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C
1~9アルキル)、-NHC(O)O(C
2~6アルケニル)、-NHC(O)O(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C
1~9アルキル)、-NHC(O)NH(C
2~6アルケニル)、-NHC(O)NH(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)NH(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C
1~9アルキル)、-S(C
2~6アルケニル)、-S(C
2~6)アルキニル)、
-S(C
3~15シクロアルキル)、-S(C
1~8ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C
1~9アルキル)、-N(C
1~9アルキル)(S(O)(C
1~9アルキル)、-S(O)N(C
1~9アルキル)
2、-S(O)(C
1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C
1~9アルキル)、-S(O)(C
2~6アルケニル)、-S(O)(C
2~6アルキニル)、-S(O)(C
3~15シクロアルキル)、-S(O)(C
1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)
2(C
1~9アルキル)、-S(O)
2(C
2~6アルケニル)、-S(O)
2(C
2~6アルキニル)、-S(O)
2(C
3~15シクロアルキル)、-S(O)
2(C
1~8ハロアルキル)、-S(O)
2(アリール)、-S(O)
2(ヘテロアリール)、-S(O)
2(ヘテロシクリル)、-S(O)
2NH(C
1~9)、又は-S(O)
2N(C
1~9アルキル)
2であり、
いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のハロ、C
1~9アルキル、C
1~8ハロアルキル、-OH、-NH
2、-NH(C
1~9アルキル)、-NH(C
3~15シクロアルキル)、-NH(C
1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C
1~9アルキル)
2、-N(C
3~15シクロアルキル)
2、-NHC(O)(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C
1~9アルキル)、-NHC(O)O(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C
1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C
1~9アルキル)、S(O)
2(C
1~9アルキル)、-S(O)
2(C
3~15シクロアルキル)、-S(O)
2(C
1~8ハロアルキル)、-S(O)
2(アリール)、-S(O)
2(ヘテロアリール)、-S(O)
2(ヘテロシクリル)、-S(O)
2NH(C
1~9アルキル)、-S(O)
2N(C
1~9アルキル)
2、-O(C
3~15シクロアルキル)、-O(C
1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は
-O(C
1~9アルキル)で任意選択的に置換されており、かつ
mは、0、1、又は2である。
【0108】
一態様では、COT阻害剤は、式Iの構造を有する化合物であり、R4は、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、各ヘテロシクリル又はヘテロアリールは、1~4個のZ4で任意選択的に置換される。一態様では、COT阻害剤は、式Iの構造を有する化合物であり、R4は、ヘテロシクリルであり、各ヘテロシクリルは、1~4個のZ4で任意選択的に置換される。一態様では、COT阻害剤は、式Iの構造を有する化合物であり、R4は、ヘテロアリールであり、各ヘテロアリールは、1~4個のZ4で任意選択的に置換される。一態様では、COT阻害剤は、式Iの構造を有する化合物であり、R4は、アリールであり、当該アリールは、1~4個のZ4で任意選択的に置換される。
【0109】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、式IIの化合物:
【0110】
【化2】
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物、若しくは重水素化類似体であり、
式中、R
1は、水素、-O-R
7、-N(R
8)(R
9)、-C(O)-R
7、-S(O)
2-R
7、-C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
1で任意選択的に置換されてもよく、
R
2は、水素、-C(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-C(O)N(R
7)
2、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
2で任意選択的に置換されてもよく、
又はR
1及びR
2は、それらの結合している窒素と一緒にヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、各ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールは、1~4個のZ
2で任意選択的に置換されており、
R
3は、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、各ヘテロシクリル又はヘテロアリールは、1~4個のZ
3で任意選択的に置換されており、
R
4は、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、各アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールは、1~4個のZ
4で任意選択的に置換されており、
R
5は、水素、ハロ、-CN、-NO
2、-O-R
7、-N(R
8)(R
9)、-S(O)-R
7、-S(O)
2R
7、-S(O)
2N(R
7)
2、-C(O)R
7、
-OC(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-OC(O)O-R
7、-OC(O)N(R
10)(R
11)、-C(O)N(R
7)
2、-N(R
7)C(O)(R
7)、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~9アルキルチオ、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~9アルキルチオ、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
5で任意選択的に置換されてもよく、
R
6は、-C(O)O-R
16-OP(O)(OR
12)
2-C(O)-R
16-OP(O)(OR
12)
2、-R
16-OP(O)(OR
12)
2、-C(O)O-R
16-OR
17、
-C(O)O-R
16-OH、-C(O)O-R
16-OC(O)R
17、-C(O)-C(O)OR
12、又は-C(O)O-R
16-OC(O)R
17NH
2であり、
各R
7は、独立して、水素、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、1~4個のZ
7で任意選択的に置換されてもよく、
R
8及びR
9は、各出現時に独立して、水素、-S(O)
2R
10、-C(O)-R
10、-C(O)O-R
10、
-C(O)N(R
10)(R
11)、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールは、1~4個のZ
8で任意選択的に置換されてもよく、
R
10及びR
11は、各出現時に独立して、水素、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが、1~4個のZ
1bで任意選択的に置換されており、
各Z
1、Z
2、Z
3、Z
4、Z
5、Z
6、Z
7、及びZ
8は、独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO
2、-N
3、-CN、チオキソ、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R
12、-C(O)-R
12、-C(O)O-R
12、-C(O)-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)
2(R
14)
+、-N(R
12)C(O)-R
12、-N(R
12)C(O)O-R
12、-N(R
12)C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2(R
12)、-NR
12S(O)
2N(R
13)(R
14)、-NR
12S(O)
2O(R
12)、-OC(O)R
12、-OC(O)-N(R
13)(R
14)、-P(O)(OR
12)
2、-OP(O)(OR
12)
2、-CH
2P(O)(OR
12)
2、-OCH
2P(O)(OR
12)
2、-C(O)OCH
2P(O)(OR
12)
2、-P(O)(R
12)(OR
12)、-OP(O)(R
12)(OR
12)、-CH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-OCH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-C(O)OCH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-P(O)(N(R
12)
2)
2、-OP(O)(N(R
12)
2)
2、-CH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-OCH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-C(O)OCH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-OP(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-CH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-OCH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-C(O)OCH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-OP(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-CH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-OCH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-C(O)OCH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-Si(R
12)
3、-S-R
12、-S(O)R
12、-S(O)(NH)R
12、-S(O)
2R
12又は-S(O)
2N(R
13)(R
14)であり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1a基で任意選択的に置換されており、
各Z
1aは、独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO
2、-CN、-N
3、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R
12、-C(O)R
12、-C(O)O-R
12、-C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)
2(R
14)
+、-N(R
12)-C(O)R
12、-N(R
12)C(O)O(R
12)、-N(R
12)C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2(R
12)、-N(R
12)S(O)
2-N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2O(R
12)、-OC(O)R
12、-OC(O)OR
12、-OC(O)-N(R
13)(R
14)、-Si(R
12)
3、-S-R
12、-S(O)R
12、-S(O)(NH)R
12、-S(O)
2R
12又は-S(O)
2N(R
13)(R
14)であり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
各R
12は、独立して、水素、C
1~
9アルキル、C
2~
6アルケニル、C
2~
6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
R
13及びR
14は、各出現時に各々独立して、水素、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルは、1~4個のZ
1bで任意選択的に置換されているか、又はR
13及びR
14は、それらが結合している窒素と一緒にヘテロシクリルを形成し、当該ヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
各R
15は、独立して、ハロ、-CN、-NO
2、-O-R
7、-N(R
8)(R
9)、-S(O)-R
7、-S(O)
2R
7、-S(O)
2N(R
7)
2、
-C(O)R
7、-OC(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-OC(O)O-R
7、-OC(O)N(R
10)(R
11)、-C(O)N(R
7)
2、-N(R
7)C(O)(R
7)、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~9アルキルチオ、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
R
16は、1~4個のC
1~3アルキル又はシクロプロピルで任意選択的に置換された-C
1~3アルキル又はシクロプロピルであり、
R
17は、1~3個のR
16で任意選択的に置換されたC
1~9アルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり、
各Z
1、Z
2、Z
4、Z
5、Z
7、及びZ
8は、独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO
2、-N
3、-CN、チオキソ、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R
12、-C(O)-R
12、-C(O)O-R
12、-C(O)-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)
2(R
14)
+、-N(R
12)C(O)-R
12、-N(R
12)C(O)O-R
12、-N(R
12)C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2(R
12)、-NR
12S(O)
2N(R
13)(R
14)、-NR
12S(O)
2O(R
12)、-OC(O)R
12、-OC(O)-N(R
13)(R
14)、-P(O)(OR
12)
2、-OP(O)(OR
12)
2、-CH
2P(O)(OR
12)
2、-OCH
2P(O)(OR
12)
2、-C(O)OCH
2P(O)(OR
12)
2、-P(O)(R
12)(OR
12)、-OP(O)(R
12)(OR
12)、-CH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-OCH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-C(O)OCH
2P(O)(R
12)(OR
12)、-P(O)(N(R
12)
2)
2、-OP(O)(N(R
12)
2)
2、-CH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-OCH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-C(O)OCH
2P(O)(N(R
12)
2)
2、-P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-OP(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-CH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-OCH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-C(O)OCH
2P(O)(N(R
12)
2)(OR
12)、-P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-OP(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-CH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-OCH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-C(O)OCH
2P(O)(R
12)(N(R
12)
2)、-Si(R
12)
3、-S-R
12、-S(O)R
12、-S(O)(NH)R
12、-S(O)
2R
12又は-S(O)
2N(R
13)(R
14)であり、
いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1a基で任意選択的に置換されており、
Z
9は、水素、ハロ、-CN、又は-O-R
12であり、
各Z
1aは、独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO
2、-CN、-N
3、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R
12、-C(O)R
12、-C(O)O-R
12、-C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
13)(R
14)、-N(R
13)
2(R
14)
+、-N(R
12)-C(O)R
12、-N(R
12)C(O)O(R
12)、-N(R
12)C(O)N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2(R
12)、-N(R
12)S(O)
2-N(R
13)(R
14)、-N(R
12)S(O)
2O(R
12)、-OC(O)R
12、-OC(O)OR
12、-OC(O)-N(R
13)(R
14)、-Si(R
12)
3、-S-R
12、-S(O)R
12、-S(O)(NH)R
12、-S(O)
2R
12又は-S(O)
2N(R
13)(R
14)であり、
いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のZ
1b基で任意選択的に置換されており、
各Z
1bは、独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO
2、-N
3、-CN、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~15シクロアルキル、C
1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C
1~9アルキル)、-O(C
2~6アルケニル)、-O(C
2~6アルキニル)、-O(C
3~15シクロアルキル)、-O(C
1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH
2-NH(C
1~9アルキル)、-NH(C
2~6アルケニル)、-NH(C
2~6アルキニル)、-NH(C
3~15シクロアルキル)、-NH(C
1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C
1~9アルキル)
2-N(C
2~6アルケニル)
2-N(C
2~6アルキニル)
2-N(C
3~15シクロアルキル)
2-N(C
1~8ハロアルキル)
2-N(アリール)
2-N(ヘテロアリール)
2-N(ヘテロシクリル)
2-N(C
1~9アルキル)(C
2~6アルケニル)、-N(C
1~9アルキル)(C
2~6アルキニル)、-N(C
1~9アルキル)(C
3~15シクロアルキル)、-N(C
1~9アルキル)(C
1~8ハロアルキル)、-N(C
1~9アルキル)(アリール)、-N(C
1~9アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C
1~9アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C
1~9アルキル)、-C(O)(C
2~6アルケニル)、-C(O)(C
2~6アルキニル)、-C(O)(C
3~15シクロアルキル)、-C(O)(C
1~8ハロアルキル)、
-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C
1~9アルキル)、-C(O)O(C
2~6アルケニル)、-C(O)O(C
2~6アルキニル)、-C(O)O(C
3~15シクロアルキル)、-C(O)O(C
1~8ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)NH
2、-C(O)NH(C
1~9アルキル)、-C(O)NH(C
2~6アルケニル)、-C(O)NH(C
2~6アルキニル)、
-C(O)NH(C
3~15シクロアルキル)、-C(O)NH(C
1~8ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C
1~9アルキル)
2、-C(O)N(C
2~6アルケニル)
2、-C(O)N(C
2~6アルキニル)
2、-C(O)N(C
3~15シクロアルキル)
2、-C(O)N(C
1~8ハロアルキル)
2-C(O)N(アリール)
2-C(O)N(ヘテロアリール)
2-C(O)N(ヘテロシクリル)
2、-NHC(O)(C
1~9アルキル)、-NHC(O)(C
2~6アルケニル)、-NHC(O)(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C
1~9アルキル)、-NHC(O)O(C
2~6アルケニル)、-NHC(O)O(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C
1~9アルキル)、-NHC(O)NH(C
2~6アルケニル)、-NHC(O)NH(C
2~6アルキニル)、
-NHC(O)NH(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C
1~9アルキル)、-S(C
2~6アルケニル)、-S(C
2~6アルキニル)、-S(C
3~15シクロアルキル)、-S(C
1~8ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C
1~9アルキル)、-N(C
1~9アルキル)S(O)(C
1~9アルキル)、-S(O)N(C
1~9アルキル)
2、-S(O)(C
1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C
1~9アルキル)、-S(O)(C
2~6アルケニル)、-S(O)(C
2~6アルキニル)、-S(O)(C
3~15シクロアルキル)、-S(O)(C
1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)
2(C
1~9アルキル)、-S(O)
2(C
2~6アルケニル)、-S(O)
2(C
2~6アルキニル)、-S(O)
2(C
3~15シクロアルキル)、-S(O)
2(C
1~8ハロアルキル)、-S(O)
2(アリール)、-S(O)
2(ヘテロアリール)、-S(O)
2(ヘテロシクリル)、-S(O)
2NH(C
1~9)、又は-S(O)
2N(C
1~9アルキル)
2であり、
いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルは、1~4個のハロ、C
1~9アルキル、C
1~8ハロアルキル、-OH、-NH
2、-NH(C
1~9アルキル)、-NH(C
3~15シクロアルキル)、-NH(C
1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C
1~9アルキル)
2、-N(C
3~15シクロアルキル)
2、-NHC(O)(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C
1~9アルキル)、-NHC(O)O(C
2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C
3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C
1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C
1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C
1~9アルキル)、S(O)
2(C
1~9アルキル)、-S(O)
2(C
3~15シクロアルキル)、-S(O)
2(C
1~8ハロアルキル)、-S(O)
2(アリール)、-S(O)
2(ヘテロアリール)、-S(O)
2(ヘテロシクリル)、-S(O)
2NH(C
1~9アルキル)、-S(O)
2N(C
1~9アルキル)
2、-O(C
3~15シクロアルキル)、-O(C
1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は
-O(C
1~9アルキル)で任意選択的に置換されており、
mは、0、1、又は2である。
【0111】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、式IIIの化合物であって、
【0112】
【化3】
式中、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
15、及びmが、本明細書に記載されるとおりであり、
R
18が、水素、-C(O)-R
7、-C(O)O-R
7、-C(O)N(R
7)
2、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが、1~4個のZ
6で任意選択的に置換されてもよく、
各R
7が、独立して、水素、C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、各C
1~9アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
1~6ハロアルキル、C
3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが、1~4個のZ
7で任意選択的に置換されてもよく、
各Z
6及びZ
7が、独立して、本明細書に定義されるとおりである、化合物、
又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体である。
【0113】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、式IVの化合物であって、
【0114】
【化4】
式中、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
15、及びmが、本明細書に記載されるとおりであり、
R
19が、-C(O)O-R
16-OP(O)(OR
12)
2-C(O)-R
16-OP(O)(OR
12)
2、-R
16-OP(O)(OR
12)
2、-C(O)O-R
16-OR
17、
-C(O)O-R
16-OH、-C(O)O-R
16-OC(O)R
17、-C(O)-C(O)OR
12、若しくは-C(O)O-R
16-OC(O)R
17NH
2であり、
各R
12、R
16、及びR
17が、独立して、本明細書に定義されるとおりである、化合物、
又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体である。
【0115】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0116】
【化5】
(化合物A)、又はその薬学的に許容される塩である。
【0117】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0118】
【0119】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0120】
【0121】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0122】
【0123】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0124】
【0125】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0126】
【0127】
ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、
【0128】
【0129】
また、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩又は混合物の光学異性体、ラセミ化合物、又はこれらの他の混合物も含まれる。これらの状況では、単一の鏡像異性体又はジアステレオマー、すなわち、光学活性形態は、不斉合成によって又は分割能によって得ることができる。分割能は、例えば、分解剤の存在下での晶出、又は例えば、キラル高速液体クロマトグラフィー(high pressure liquid chromatography、HPLC)カラムを使用したクロマトグラフィーなどの従来の方法によって達成することができる。
【0130】
本明細書で提供される組成物は、本明細書に記載される化合物を含むことができるか、又はその薬学的に許容される塩、異性体、若しくは混合物は、ラセミ混合物、又は鏡像体過剰率の1つの鏡像異性体、又は単一ジアステレオマー若しくはジアステレオマー混合物を含有する混合物を含み得る。これらの化合物のこのような異性体形態は全て、ありとあらゆる異性体形態が具体的かつ個別に列挙された場合と同様に本明細書に明白に含まれる。
【0131】
本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩の鏡像異性体(又はジアステレオマー)の混合物を含む組成物も、本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、化合物の単一の鏡像異性体を含み、他の鏡像異性体を実質的に含まない。ある特定の実施形態では、式I(又は本明細書に記載される別の式)の化合物は、(例えば、R1及び/又はR3において)1つ以上の追加の分子内分類した(stereogenic)原子を含有する。このような場合、組成物は、ジアステレオマーの混合物を含有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、化合物の単一の鏡像異性体を含み、1つ以上のジアステレオマーを実質的に含まない(すなわち、約40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、1%、0.05%、又は0.01%以下を有する)。
【0132】
これ故に、ある特定の実施形態では、式IA-1の混合物、又はその薬学的に許容される塩と、式IB-1、又はその薬学的に許容される塩と、を含む、組成物が提供される。
【0133】
【化12】
式中、m、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
15は、本明細書で定義されるとおりである。ある特定の実施形態では、R
6は、R
18である。ある特定の実施形態では、R
6は、R
19である。
【0134】
一実施形態では、混合物は、ラセミ混合物である。他の実施形態では、組成物は、式IA-1の混合物、又はその薬学的に許容される塩と、式IB-1、又はその薬学的に許容される塩と、を含み、式IA-1は、式IB-1、又はその薬学的に許容される塩よりも過剰に存在する。ある特定の実施形態では、式IB-1を実質的に含まない組成物、すなわち、約40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、1%、0.05%、又は0.01%以下の式IB-1の化合物を有する組成物が提供される。
【0135】
他の実施形態では、混合物は、それぞれ、少なくとも若しくは約3:1、少なくとも若しくは約4:1、少なくとも若しくは約5:1、少なくとも若しくは約6:1、少なくとも若しくは約7:1、少なくとも若しくは約8:1、少なくとも若しくは約9:1、少なくとも若しくは約10:1、少なくとも若しくは約11:1、少なくとも若しくは約12:1、少なくとも若しくは約20:1、少なくとも若しくは約30:1、少なくとも若しくは約40:1、少なくとも若しくは約80:1、少なくとも若しくは約160:1、又は少なくとも若しくは約320:1のモル比で、式IA-1及びIB-1の化合物を含む。
【0136】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体の、キレート、非共有結合複合体、及びこれらの混合物も提供される。「キレート」は、2つ(以上)の点で化合物を金属イオンに配位させることによって形成される。「非共有結合複合体」は、化合物と、化合物と分子との間に共有結合が形成されない別の分子との相互作用によって形成される。例えば、複合体形成は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び静電相互作用(イオン結合とも呼ばれる)を通して生じ得る。
【0137】
本明細書に記載される方法のある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて投与される。ある特定の実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、COTを阻害する化合物の前に、それに続いて、又はそれと同時に投与される。ある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、1つ以上の追加の治療剤を更に含む、単一の組成物、製剤、又は単位剤形で投与される。
【0138】
本明細書に記載される方法のある特定の実施形態では、COTを阻害する化合物は、有効量のACC阻害剤と組み合わせて投与される。本明細書に開示される方法で使用するための例示的なACC阻害剤は、米国特許第9,453,026号及び国際公開第2021/030142号に見出され得る。
【0139】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、式IAの化合物:
【0140】
【化13】
又はその薬学的に許容される塩であり、式中、
R
1Aは、シアノ、ハロゲン、-R、-OR、-SR、-N(R)
2、-N(R)C(O)R、-C(O)N(R)
2、-N(R)C(O)N(R)
2、
-N(R)C(O)OR、-OC(O)N(R)
2、-N(R)SO
2R、-SO
2N(R)
2、-C(O)R、-C(O)OR、-OC(O)R、-S(O)R、-SO
2R、又は環式基であり、環式基は、独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員単環式複素環、独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員単環式ヘテロアリール、又は独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員二環式ヘテロアリールから選択され、各環式基は、独立して、ハロゲン、シアノ、C
1~3アルキル、及びC
1~3アルコキシから選択される1~4個の置換基で独立して任意選択的に置換されており、
R
2Aは、水素又はC
1~4アルキルであって、1つ以上のハロゲン、-OR、-SR、-N(R)
2、
-N(R)C(O)R,-C(O)N(R)
2、-N(R)C(O)N(R)
2、-N(R)C(O)OR、-OC(O)N(R)
2、-N(R)SO
2R、-SO
2N(R)
2、
-C(O)R、-C(O)OR,-OC(O)R、-S(O)R、又は-SO
2Rで任意選択的に置換されており、
各Rは、独立して、水素、又はC
1~6アルキル、3~8員単環式シクロアルキル、フェニル、8~10員二環式アリール、独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員単環式ヘテロアリール、独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員単環式ヘテロアリール、及び独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員二環式ヘテロアリールから選択される基であり、各基は、独立して、ハロゲン、シアノ、C
1~3アルキル、及びC
1~3アルコキシから選択される1~4個の置換基で任意選択的に置換されており、
R
3A及びR
3Bは各々、独立して、水素、又は独立して、ハロゲン、シアノ、C
1~3アルキル、若しくはC
1~3アルコキシから選択される1~3個の置換基で任意選択的に置換されたC
1~3アルキルであり、あるいは
R
3A及びR
3Bは、それらが結合している炭素と一緒に、シクロプロピレニル、シクロブチレニル、オキセタニル、又はテトラヒドロフラニルを形成し、これは各々、独立して、ハロゲン、シアノ、C
1~3アルキル、又はC
1~3アルコキシから選択される1~3個の置換基で任意選択的に置換されており、
R
4Aは、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、C
3~6シクロアルキル、C
3~6シクロアルコキシ、フェニル、又はフェノキシであり、これは各々、独立して、ハロゲン、シアノ、C
1~3アルキル、C
1~6アルコキシ、C
3~6シクロアルキル、又はC
3~6シクロアルコキシから選択される1~3個の置換基で任意選択的に置換されており、各C
1~3アルキル、C
1~6アルコキシ、C
3~6シクロアルキル、又はC
3~6シクロアルコキシは、1個のC
1~3アルコキシ又は1~3個のハロゲンで任意選択的に置換されており、あるいは
R
4Aは、-OR
41であり、R
41は、独立して、ハロゲン、シアノ、又はC
1~3アルキルから選択される1~3個の置換基で任意選択的に置換された、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する、5~6員ヘテロアリールであり、あるいは
R
4Aは、-N(R
42)
2であり、各R
42は、独立して、水素、C
1~6アルキル、又はC
3~6シクロアルキルから選択され、あるいは、2個のR
42は、それらが結合している窒素と一緒に、1個のC
1~3アルコキシ又は1~3個のハロゲンで任意選択的に置換された4~6員複素環を形成し、
R
4Bは、オキソ又は=NR
43であり、R
43は、C
1~6アルキル、C
3~6シクロアルキル、C
4~6ヘテロシクリル、C
3~6シクロアルコキシ、フェニル、又は独立して、窒素、酸素、若しくは硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する5~6員ヘテロアリールであり、各R
43は、独立して、ハロゲン、シアノ、又はC
1~3アルキルから選択される1~3個の置換基で任意選択的に置換されており、
R
5Aは、独立して、酸素、硫黄、又は窒素から選択される1個又は2個のヘテロ原子を有する6~12員縮合、架橋又はスピロ複素環であり、縮合、架橋、又はスピロ複素環は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、-OR
51、-SR
51,-N(R
51)
2、-N(R
51)C(O)R
51、-C(O)N(R
51)
2、-N(R
51)C(O)N(R
51)
2、-N(R
51)C(O)OR
51、
-OC(O)N(R
51)
2、-N(R
51)SO
2R
51、-SO
2N(R
51)
2、-C(O)R
51、-C(O)OR
51、-OC(O)R
51,-S(O)R
51、又は-SO
2R、C
1~3アルキル、C
1~3アルコキシから選択される1~4個の置換基で知任意選択的に置換されており、各R
51は、独立して、水素又はC
1~3アルキルであり、
R
6Aは、水素、ハロゲン、C
1~3アルキル、C
1~6アルコキシ、C
3~6シクロアルキル、又はC
3~6シクロアルコキシであり、
C
1~3アルキル、C
1~6アルコキシ、C
3~6シクロアルキル、又はC
3~6シクロアルコキシは、1個の-O-CH
3又は
1~3個のハロゲンであり、
nは、1、2、又は3である。
【0141】
例示的なACC阻害剤としては、4-(4-[(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロ-1’H-スピロ[インダゾル-5,4’-ピペリジン]-1’-イル)カルボニル]-6-メトキシピリジン-2-イル)ベンゾイック酸若しくはフィルソコスタット(GS-0976、例えば、米国特許第9,453,026号を参照)、又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0142】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0143】
【0144】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0145】
【0146】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0147】
【0148】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0149】
【0150】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0151】
【0152】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0153】
【0154】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0155】
【0156】
ある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、
【0157】
【0158】
ある特定の実施形態では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変、肝線維症、肝臓線維形成、肝硬度、肝臓の炎症のうちの1つ以上を治療する、安定化する、若しくはその重症度若しくは進行を軽減すること、又は免疫細胞浸潤、肝臓におけるサイトカイン産生、肝臓ヒドロキシプロリンレベル、肝臓コラーゲン産生、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減することを必要とする対象において、それを行うための方法であって、以下の構造を有する、治療有効量の化合物:
【0159】
【化22】
又はその薬学的に許容される塩を、ACC阻害剤と組み合わせて、対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0160】
ある特定の実施形態では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変、肝線維症、肝臓線維形成、肝硬度、肝臓の炎症のうちの1つ以上を治療する、安定化する、若しくはその重症度若しくは進行を軽減すること、又は免疫細胞浸潤、肝臓におけるサイトカイン産生、肝臓ヒドロキシプロリンレベル、肝臓コラーゲン産生、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減することを必要とする対象において、それを行う方法であって、以下の構造を有する、治療有効量の化合物:
【0161】
【化23】
又はその薬学的に許容される塩を、フィルソコスタットと組み合わせて、対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0162】
ある特定の実施形態では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変、肝線維症、肝臓線維形成、肝硬度、肝臓の炎症のうちの1つ以上を治療する、安定化する、若しくはその重症度若しくは進行を軽減すること、又は免疫細胞浸潤、肝臓におけるサイトカイン産生、肝臓ヒドロキシプロリンレベル、肝臓コラーゲン産生、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減することを必要とする対象において、それを行う方法であって、治療有効量の化合物A:
【0163】
【化24】
(化合物A)、又はその薬学的に許容される塩を、化合物B:
【0164】
【化25】
(化合物B)、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0165】
ある特定の実施形態では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変、肝線維症、肝臓線維形成、肝硬度、肝臓の炎症のうちの1つ以上を治療する、安定化する、若しくはその重症度若しくは進行を軽減すること、又は免疫細胞浸潤、肝臓におけるサイトカイン産生、肝臓ヒドロキシプロリンレベル、肝臓コラーゲン産生、体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減することを必要とする対象において、それを行う方法であって、治療有効量の
【0166】
【化26】
又はその薬学的に許容される塩を、化合物B:
【0167】
【化27】
(化合物B)、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0168】
COTを阻害する化合物が1つ以上の追加の治療剤(例えば、ACC阻害剤(ACC inhibitor、ACCi))とともに投与される実施形態では、投与は、同じ日又は異なる日に、適切な投与プロトコルに従って任意の順序で起こり得ることが理解されるであろう。
【0169】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物の投与は、ACC阻害剤の投与が開始する前のある期間(例えば、少なくとも1日、3日、1週間、2週間、又は1ヶ月)に開始し、任意選択的に、ACC阻害剤の投与期間の少なくとも一部の間に継続する。いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物の投与は、ACC阻害剤の投与が開始する同じ日に開始する。いくつかの実施形態では、ACC阻害剤は、ACC阻害剤の投与が開始した後の少なくともある期間(例えば、少なくとも1日、3日、1週間、2週間、又は1ヶ月)にわたって、COTを阻害する化合物とともに投与される。
【0170】
COTを阻害する化合物又は追加の治療剤の投与
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は任意選択的な追加の治療剤は、約0.1mg/日~約1200mg/日の量で投与される。いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の任意選択的な追加の薬剤の各々は、1mg/日~約100mg/日、約10mg/日~約1200mg/日、約10mg/日~約100mg/日、約100mg/日~約1200mg/日、約400mg/日~約1200mg/日、約600mg/日~約1200mg/日、約400mg/日~約800mg/日、又は約600mg/日~約800mg/日の量で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、0.1mg/日、0.5mg/日、1mg/日、10mg/日、15mg/日、20mg/日、30mg/日、40mg/日、45mg/日、50mg/日、60mg/日、75mg/日、100mg/日、125mg/日、150mg/日、200mg/日、250mg/日、300mg/日、400mg/日、600mg/日、又は800mg/日のCOTを阻害する化合物、及び任意選択的に治療剤を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤の各々の総1日用量は、約5mg、約10mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、約1000mg、約1050mg、約1100mg、約1150mg、約1200mg、約1250mg、約1300mg、約1350mg、約1400mg、約1450mg、約1500mg、約1550mg、約1600mg、約1650mg、約1700mg、約1750mg、約1800mg、約1850mg、約1900mg、約1950mg、約2000mg、約2050mg、約2100mg、約2150mg、約2200mg、約2250mg、約2300mg、約2350mg、約2400mg、約2450mg、約2500mg、約2550mg、約2600mg、約2650mg、約2700mg、約2750mg、約2800mg、約2850mg、約2900mg、約2950mg、又は約3000mgから選択される。
【0172】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤の各々の総1日用量は、独立して、約5mg~約3000mg、約5mg~約1000mg、約5mg~約500mg、約5mg~約100mg、約10mg~約3000mg、約10mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約20mg~約1000mg、約30mg~約1000mg、約30mg~約750mg、約30mg~約500mg、約30mg~約250mg、約30mg~約100mg、約50mg~約500mg、又は約50mg~約100mgである。
【0173】
追加の治療剤の単位剤形
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物及び1つ以上の任意選択的な追加の治療剤の各々は、約0.1mg~約2000mg、約1mg~200mg、約35mg~約1400mg、約125mg~約1000mg、約250mg~約1000mg、又は約500mg~約1000mg、又は約100mg~約1500mgのCOTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む、単位投与製剤で投与される。
【0174】
いくつかの実施態様では、約0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、30mg、45mg、50mg、60mg、75mg、100mg、125mg、150mg、200mg、250mg、300mg、400mg、600mg、又は800mgのCOTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む、単位投与製剤が本明細書で提供される。
【0175】
いくつかの実施形態では、0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、2.5mg、5mg、10mg、15mg、20mg、30mg、35mg、50mg、70mg、100mg、125mg、140mg、175mg、200mg、250mg、280mg、350mg、500mg、560mg、700mg、750mg、1000mg、又は1400mgのCOTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む、単位投与製剤が本明細書で提供される。特定の実施態様では、約5mg、約15mg、約20mg、約30mg、約45mg、及び約50mgのCOTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む、単位投与製剤が本明細書で提供される。
【0176】
COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤の投与
いくつかの実施形態では、提供される方法は、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物を、1日1回、2回、3回、又は4回投与することを含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、1日1回(「QD」)投与される。
【0178】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、1日2回の投与は、「BID」で投与される化合物若しくは組成物、又は1日の2つの異なる時間に投与される2つの同等用量を指す。
【0179】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、1日3回投与される。いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、「TID」で投与されるか、又は1日の3つの異なる時間に投与される3つの同等用量である。
【0180】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、1日4回投与される。いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、「QID」で投与されるか、又は1日の4つの異なる時間に投与される4つの同等用量である。いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は1つ以上の追加の治療剤を含む薬学的に許容される組成物は、治療の合間に様々な日数(0、14、21、28)を含み、様々な日数(例えば、14、21、28)にわたって投与される。
【0181】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は追加の治療剤は、絶食条件下で対象に投与され、総1日用量は、上記及び本明細書で企図されるもののうちのいずれかである。
【0182】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は追加の治療剤は、摂食条件下で対象に投与され、総1日用量は、上記及び本明細書で企図されるもののうちのいずれかである。
【0183】
いくつかの実施形態では、COTを阻害する化合物又は追加の治療剤は、経口で投与される。いくつかの実施形態では、経口で投与されるとき、COTを阻害する化合物又は追加の治療剤は、食事及び水とともに投与される。別の実施形態では、COTを阻害する化合物又は追加の治療剤は、水又はジュース(例えば、リンゴジュース若しくはオレンジジュース)中に分散され、懸濁液として経口で投与される。いくつかの実施形態では、経口で投与されるとき、COTを阻害する化合物又は追加の治療剤は、絶食状態で投与される。
【0184】
COTを阻害する化合物又は追加の治療剤はまた、皮内に、筋肉内に、腹腔内に、経皮的に、静脈内に、皮下に、鼻腔内に、硬膜外に、舌下に、脳内に、膣内に、経皮的に、直腸に、粘膜に、吸入によって、又は耳、鼻、眼、若しくは皮膚に局所的に、投与することができる。投与様式は、医療従事者の裁量に委ねられ、医学的状態の部位に部分的に依存し得る。
【0185】
医薬組成物及び投与様式
本明細書で提供される化合物は通常、医薬組成物の形態で投与される。したがって、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体のうちの1つ以上と、担体、アジュバント、及び賦形剤から選択される1つ以上の薬学的に許容されるビヒクルと、を含有する、医薬組成物も、本明細書で提供される。好適な薬学的に許容されるビヒクルとしては、例えば、不活性固体希釈剤及び充填剤、無菌水溶液及び様々な有機溶媒を含む希釈剤、浸透促進剤、可溶化剤、並びにアジュバントが挙げられ得る。このような組成物は、医薬分野で周知の様式で調製される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,Pa.17th Ed.(1985)、及びModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.3rd Ed.(G.S.Banker&C.T.Rhodes,Eds.を参照されたい)。
【0186】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」又は「薬学的に許容される賦形剤」には、ありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌薬及び抗真菌剤、等張剤、並びに吸収遅延剤などが含まれる。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体及び薬剤の使用は、当技術分野で周知である。いかなる従来の媒体又は作用薬も有効成分と不適合でない限り、治療用組成物におけるその使用が企図される。補足的な有効成分もまた、組成物内へと組み込むことができる。
【0187】
医薬組成物は、単回用量又は複数回用量のいずれかで投与され得る。医薬組成物は、例えば、直腸、頬側、鼻腔内、及び経皮の経路を含む様々な方法によって投与されてもよい。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、動脈内注射によって、静脈内に、腹腔内に、非経口で、筋肉内に、皮下に、経口で、局所的に、又は吸入剤として投与されてもよい。
【0188】
投与のための1つの様式は、非経口的であり、例えば、注射による。本開示に記載される医薬組成物が注射による投与のために組み込まれ得る形態としては、例えば、水性懸濁液又は油性懸濁液、又はゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、若しくはラッカセイ油を含むエマルション、又はエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、若しくは滅菌水溶液、及び類似の医薬ビヒクルが挙げられる。
【0189】
経口投与は、本明細書に記載される化合物の投与のための別の経路であってもよい。投与は、例えば、カプセル又は腸溶コーティングされた錠剤によるものであり得る。本明細書に記載される少なくとも1つの化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を含む医薬組成物を作製する際に、有効成分は通常、賦形剤によって希釈され、及び/又はカプセル、サシェ、紙、若しくは他の容器の形態であり得るような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として機能するとき、賦形剤は、活性成分のビヒクル、担体、又は媒体として作用する固体、半固体又は液体の材料の形態であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、エマルション、液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固体として又は液体の媒体中の)、例えば最高10重量%の有効化合物を含有する軟膏、軟質及び硬質のゼラチンカプセル剤、無菌注射用溶剤、及び無菌包装された散剤の形態であり得る。
【0190】
適切な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギナート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、無菌水、シロップ、及びメチルセルロースが挙げられる。加えて、製剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油などの潤滑剤、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、ヒドロキシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピルなどの保存剤、甘味剤、並びに香味剤を含むことができる。
【0191】
本明細書に記載される少なくとも1つの化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を含む組成物は、当技術分野で公知の手順を採用することによって、対象への投与後に有効成分の迅速な、持続的な、又は遅延した放出を提供するように製剤化することができる。経口投与のための制御放出薬物送達システムには、浸透圧ポンプシステム、及びポリマー被覆リザーバ又は薬物-ポリマーマトリックス製剤を含有する溶体化システムが含まれる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号、同4,326,525号、同第4,902,514号、及び同第5,616,345号で挙げられている。本明細書に開示される方法で使用するための別の製剤は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を採用する。このような経皮パッチを使用して、本明細書に記載される化合物の連続的又は非連続的な注入を制御された量で提供してもよい。医薬品を送達するための経皮パッチの構築及び使用は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号、及び同第5,001,139号を参照されたい。このようなパッチは、医薬品の連続的、パルス化した、又はオンデマンドの送達のために構築されてもよい。
【0192】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な有効成分を医薬賦形剤と混合して、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を含有する固体予備製剤化組成物を形成してもよい。これらの予備製剤化組成物を均質と称するとき、活性成分は、組成物全体に均一に分散していてもよく、その結果、組成物が、錠剤、丸剤、及びカプセル剤などの均等に有効な単位剤形に容易に細分され得る。
【0193】
本明細書に記載の化合物の錠剤又は丸剤は、長期作用の利点をもたらす剤形を提供するために、又は胃の酸性状態から保護するために、コーティングされ得るか、又は別の方法で配合され得る。例えば、錠剤又は丸剤は、内側投与量及び外側投与量の成分を含むことができ、後者は、前者に被さるエンベロープの形態にある。2つの成分は、胃内の崩壊に抵抗し、内側成分が十二指腸内に無傷に通過することを可能にする、又は放出の遅延を可能にする腸溶層によって分離され得る。このような腸溶層又は腸溶コーティングには、様々な材料を使用することができ、このような材料には、多くのポリマー酸、並びにセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースなどの材料とのポリマー酸の混合物が含まれる。
【0194】
吸入用又は吹送用の組成物としては、薬学的に許容される水性溶媒若しくは有機溶媒中の溶液及び懸濁液、又はこれらの混合物、及び粉末が挙げられ得る。液体又は固体の組成物は、本明細書に記載される好適な薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。いくつかの実施形態では、組成物は、局所的又は全身的効果のために、経口又は鼻呼吸経路によって投与される。他の実施形態では、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって霧化されてもよい。霧化した溶液は、噴霧装置から直接吸入されてもよいか、又は噴霧装置は、フェイスマスクテント若しくは間欠的陽圧呼吸器に取り付けられてもよい。溶液、懸濁液、又は粉末の組成物は、製剤を適切な様式で送達する装置から、好ましくは経口で、又は経鼻的に投与されてもよい。
【0195】
更なる併用療法
一実施形態では、本明細書に開示される化合物は、1つ以上の追加の治療薬と併用されてもよい。いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、治療有効量の1つ以上(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1若しくは2つ、1~3つ、又は1~4つ)の追加の治療剤と組み合わせることができる。
【0196】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、炎症性、代謝性、及び/若しくは線維性状態又は疾患の治療及び/又は予防に有用な1つ以上の薬剤と同時投与される。
【0197】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、NAFLD、NASH、DKD、又はCKDなどの肝臓又は腎臓の状態の治療及び/又は予防に有用な1つ以上の薬剤と同時投与される。そのような薬剤の非限定的な例としては、メトホルミン、ナトリウムグルコース共輸送体-2阻害剤(sodium-glucose cotransporter-2 inhibitor、SGLT2i)、血糖コントロールのための薬物治療、DPP-4阻害剤、インスリン、スルホニル尿素、TZD(thiazolidinedione、チアゾリジンジオン)、α-グルコシダーゼ阻害剤、SGLT2阻害剤(例えば、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、dapaglifloz)、グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト(glucagon-like peptide-1 receptor agonist、GLP-1 RA)(例えば、リキシセナチド、リラグルチド、セマグルチド、エクセナチド、アルビグルチド、デュラグルチド)、DPP-4阻害剤(例えば、サクサグリプチン、アログリプチン、シタグリプチン、リナグリプチン)、アンジオテンシン変換酵素(angiotensin-converting enzyme、ACE)阻害剤及びアンジオテンシン2受容体遮断薬(angiotensin 2 receptor blocker、ARB)などの高血圧を治療するために使用される1つ以上の薬剤、体重減少を支援する薬剤又は血糖の制御のための薬剤、コレステロール低下薬(例えば、スタチン)、ファインレノン、及びα-グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース、ミグリトール、ボグリボース)などの真性糖尿病の治療のための薬剤が挙げられる。
【0198】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis、UC)又はクローン病(Crohn’s disease、CD)などの消化器状態の治療及び/又は予防に有用な1つ以上の薬剤と同時投与される。そのような薬剤の非限定的な例としては、インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ、ベドリズマブ、トファシチニブ、ウステキヌマブ、ナタリズマブ、メサラミン、ジアゾ結合5-ASA、スルファサラジン、バルサラジド、オルサラジン、ブデソニド、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン及びプレドニゾンなどのコルチコステロイド;アザチオプリン及び6-メルカプトプリン、シクロスポリン、並びにメトトレキサートなどの免疫抑制剤又は免疫調節剤が挙げられる。
【0199】
いくつかの実施形態では、追加の治療剤には、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(apoptotic signal-regulating kinase、ASK-1)阻害剤、ファルネソイドX受容体(farnesoid X receptor、FXR)アゴニスト、ペルオキシゾーム増殖因子活性化受容体アルファ(peroxisome proliferator-activated receptor alpha、PPARα)アゴニスト、魚油、アセチルCoAカルボキシラーゼ(acetyl-coA carboxylase、ACC)阻害剤、TGFβアンタゴニスト、LPARアンタゴニスト、SGLT2阻害剤、Tpl2阻害剤、GLP-1阻害剤、GLP-1アゴニスト、又はこれらの組み合わせが含まれる。
【0200】
本開示の化合物の有効性によって増強されたその有効性から利点を得ながら、その成分の用量を調節してその副作用を低減することができるので、組み合わせの利点は、その成分についての有効性の増強及び/又は副作用の低減であり得る。
【0201】
いくつかの実施形態では、治療剤又は治療剤の組み合わせは、ACE阻害剤、2-アシルグリセロールO-アシルトランスフェラーゼ2(2-Acylglycerol O-acyltransferase 2、DGAT2)阻害剤、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、アドレナリン作動性受容体アゴニスト、アルストレーム症候群タンパク質1(Alstrom syndrome protein 1、ALMS1)/PKCアルファタンパク質相互作用阻害剤、アペリン受容体アゴニスト、ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ2阻害剤、アデノシンA3受容体アゴニスト、アデノシンA3受容体アンタゴニスト、アディポネクチン受容体アゴニスト、アルデヒドデヒドロゲナーゼ2刺激剤、AKTタンパク質キナーゼ阻害剤、AMP活性化タンパク質キナーゼ(AMP-activated protein kinase、AMPK)、AMPキナーゼ活性化剤、ATPクエン酸リアーゼ阻害剤、AMP活性化タンパク質キナーゼ刺激剤、内皮型一酸化窒素合成酵素刺激剤、NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン-1刺激剤、アドレナリン作動性受容体アンタゴニスト、アンドロゲン受容体アゴニスト、アミリン受容体アゴニスト、アンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送阻害剤、オートファジータンパク質モジュレーター、オートタキシン阻害剤、Axlチロシンキナーゼ受容体阻害剤、Baxタンパク質刺激剤、βカテニン阻害剤、生物活性脂質、カルシトニンアゴニスト、カンナビノイド受容体モジュレーター、カスパーゼ阻害剤、カスパーゼ-3刺激剤、カテプシン阻害剤、カベオリン1阻害剤、CCK受容体アンタゴニスト、CCL26遺伝子阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CCR2ケモカインアンタゴニスト、アンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト、CCR3ケモカインアンタゴニスト、CCR5ケモカインアンタゴニスト、CD3アンタゴニスト、CDGSH鉄硫黄ドメインタンパク質モジュレーター、キチナーゼ阻害剤、クロリドチャネル刺激剤、キトトリオシダーゼ1阻害剤、CNR1阻害剤、結合組織増殖因子リガンド阻害剤、COTプロテインキナーゼ阻害剤、サイクリンD1阻害剤、シトクロムP450 7A1阻害剤、シトクロムP450レダクターゼ阻害剤、DGAT1/2阻害剤、ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ1阻害剤(Diacylglycerol O acyltransferase 1 inhibitor、DGAT1)、シトクロムP450 2E1阻害剤(Cytochrome P450 2E1 inhibitor、CYP2E1)、CXCR3ケモカインアンタゴニスト、CXCR4ケモカインアンタゴニスト、ジヒドロセラミドδ4デサチュラーゼ阻害剤、ジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、エンドシアリンモジュレーター、エオタキシンリガンド阻害剤、細胞外基質タンパク質モジュレーター、ファルネソイドX受容体アゴニスト、脂肪酸シンターゼ阻害剤、FGF1受容体アゴニスト、線維芽細胞増殖因子(Fibroblast growth factor、FGF-15、FGF-19、FGF-21)リガンド、線維芽細胞活性化タンパク質阻害剤、遊離脂肪酸受容体1アゴニスト、ガレクチン-3阻害剤、GDNFファミリー受容体α様アゴニスト、グルカゴン受容体アゴニスト、グルカゴン様ペプチド1アゴニスト、グルココルチコイド受容体アンタゴニスト、グルコース6-リン酸塩1-デヒドロゲナーゼ阻害剤、G-タンパク質共役型胆汁酸受容体1アゴニスト、G-タンパク質共役型受容体-119アゴニスト、G-タンパク質共役型受容体84アンタゴニスト、ヘッジホッグ(Hedgehog、Hh)モジュレーター、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤、肝細胞核因子4αモジュレーター(Hepatocyte nuclear factor 4 alpha modulator、HNF4A)、肝細胞増殖因子モジュレーター、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、STAT-3モジュレーター、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、HSD17B13遺伝子阻害剤、5-HT 2a受容体アンタゴニスト、ヒドロラーゼ阻害剤、低酸素誘導性因子-2α阻害剤、IL-10アゴニスト、IL-17アンタゴニスト、IL-22アゴニスト、回腸胆汁酸ナトリウム共輸送体阻害剤、インスリン増感剤、インスリンリガンドアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、インテグリンモジュレーター、インテグリンアンタゴニスト、インテグリンα-V/β-1アンタゴニスト、インテグリンα-V/β-6アンタゴニスト、インターロイキン-1受容体関連キナーゼ4(intereukin-1 receptor-associated kinase 4、IRAK4)阻害剤、IL-6受容体アゴニスト、インターロイキン17リガンド阻害剤、Jak2チロシンキナーゼ阻害剤、Jun N末端キナーゼ-1阻害剤、Kelch様ECH関連タンパク質1モジュレーター、ケトヘキソキナーゼ(Ketohexokinase、KHK)阻害剤、Klotho β刺激剤、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ阻害剤、5-リポキシゲナーゼ阻害剤、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、肝臓X受容体、LPL遺伝子刺激剤、リソホスファチデート-1受容体アンタゴニスト、リシルオキシダーゼホモログ2阻害剤、LXRインバースアゴニスト、マクロファージマンノース受容体1モジュレーター、マトリックスメタロプロテイナーゼ(Matrix metalloproteinase、MMP)阻害剤、MEKK-5タンパク質キナーゼ阻害剤、MCH受容体-1アンタゴニスト、膜銅アミンオキシダーゼ(VAP-1)阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ-2阻害剤、メチルCpG結合タンパク質2モジュレーター、マイクロRNA-132(MicroRNA-132、miR-132)アンタゴニスト、マイクロRNA-21(MicroRNA-21、miR-21)阻害剤、ミトコンドリア脱共役剤、混合系統キナーゼ-3阻害剤、運動精子ドメインタンパク質2阻害剤、ミエリン塩基性タンパク質刺激剤、NACHT LRR PYDドメインタンパク質3(NACHT LRR PYD domain protein 3、NLRP3)阻害剤、NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン刺激剤、NADPHオキシダーゼ阻害剤(NADPH oxidase inhibitor、NOX)、NFE2L2遺伝子阻害剤、ニコチン酸受容体1アゴニスト、オピオイド受容体μアンタゴニスト、P2Y13プリン受容体刺激剤、核赤血球系2関連因子2刺激剤、核受容体モジュレーター、転写調節因子の核輸送、P2X7プリン受容体モジュレーター、PACAP I型受容体アゴニスト、PDE3阻害剤、PDE4阻害剤、PDE5阻害剤、PDGF受容体βモジュレーター、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ刺激剤、ホスホリパーゼC阻害剤、リン酸ジエステルヒドロラーゼ阻害剤、PPARαアゴニスト、PPARδアゴニスト、PPARγアゴニスト、ペプチジル-プロリルシス-トランスイソメラーゼA阻害剤、PNPLA3遺伝子阻害剤、PPARγモジュレーター、プロテアーゼ活性化受容体-2アンタゴニスト、タンパク質キナーゼモジュレーター、タンパク質NOVホモログモジュレーター、PTGS2遺伝子阻害剤、レニン阻害剤、レジスチン/CAP1(adenylyl cyclase associated protein 1、アデニリルシクラーゼ関連タンパク質1)相互作用阻害剤、Rho関連タンパク質キナーゼ阻害剤、RNAポリメラーゼ阻害剤、S-ニトロソグルタチオンレダクターゼ(S-nitrosoglutathione reductase、GSNOR)酵素阻害剤、ナトリウムグルコース輸送体-2阻害剤、スフィンゴ脂質δ4デサチュラーゼDES1阻害剤、SREBP転写因子阻害剤、STAT-1阻害剤、ステアロイルCoAデサチュラーゼ-1阻害剤、STK25阻害剤、サイトカインシグナル伝達-1刺激剤の抑制剤、サイトカインシグナル伝達-3刺激剤の抑制剤、味覚受容体2型アゴニスト、テロメラーゼ刺激剤、TERT遺伝子モジュレーター、TGFβ(TGFB1)リガンド阻害剤、TNFアンタゴニスト、トランスフォーミング増殖因子β(Transforming growth factor β、TGF-β)、トランスフォーミング増殖因子β活性化キナーゼ1(Transforming growth factor β activated Kinase 1、TAK1)、甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト、TLR-4アンタゴニスト、トランスグルタミナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ受容体モジュレーター、GPCRモジュレーター、核ホルモン受容体モジュレーター、TLR-9アンタゴニスト、VDRアゴニスト、ビタミンD3受容体モジュレーター、WNTモジュレーター、YAP/TAZモジュレーター又はゾヌリン阻害剤、及びこれらの組み合わせである。
【0202】
1つ以上の追加の治療剤の非限定的な例には、以下が含まれる。
【0203】
エナラプリルなどのACE阻害剤;
ADX-629などのアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤;
NDI-010976(フィルソコスタット)、DRM-01、ゲムカベン、GS-834356、PF-05175157、QLT-091382、PF-05221304などのアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤;
PF-07055341などのアセチルCoAカルボキシラーゼ/ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ2阻害剤;
CF-102(ナモデノソン)、CF-101(ピクリデノソン)、CF-502、CGS21680などのアデノシン受容体アゴニスト
FM-101などのアデノシンA3受容体アンタゴニスト;
ADP-355、ADP-399、ALY668-SRなどのアディポネクチン受容体アゴニスト;
ブロモクリプチン、フェンテルミン、VI-0521などのアドレナリン作動性受容体アンタゴニスト;
FP-045などのアルデヒドデヒドロゲナーゼ2刺激剤;
KBP-042、KBP-089などのアミリン/カルシトニン受容体アゴニスト;
C-455、PXL-770、O-304などのAMP活性化プロテインキナーゼ刺激剤;
ベムペド酸(ETC-1002、ESP-55016)などのAMPキナーゼ活性化剤/ATPクエン酸リアーゼ阻害剤;
NS-0200(ロイシン+メトホルミン+シルデナフィル)などのAMP活性化プロテインキナーゼ/内皮型一酸化窒素シンターゼ/NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン-1刺激剤;
LPCN-1144、LPCN-1148、テストステロンプロドラッグなどのアンドロゲン受容体アゴニスト;
イルベサルタンなどのアンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト;ブパノルセン(IONIS-ANGPTL3-LRx)などのアンジオポエチン関連タンパク質-3阻害剤;
CB-5064、MBT-2などのアペリン受容体アゴニスト;
A-3907などの頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送阻害剤;
A-2906、GM-90194などのオートファジータンパク質モジュレーター;
FP10.47、PAT-505、PAT-048、GLPG-1690、X-165、PF-8380、TJC-0265、TJC-0316、AM-063、BBT-877などのオートタキシン(エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ2(NPP2又はENPP2))阻害剤;
ベムセンチニブ(BGB-324、R-428)などのAxlチロシンキナーゼ受容体阻害剤;
CBL-514などのBaxタンパク質刺激剤;
DS-102などの生物活性脂質;
ナマシズマブ(nimacimab)、GWP-42004、REV-200、CRB-4001、INV-101、SCN-002などのカンナビノイド受容体モジュレーター;
エムリカサンなどのカスパーゼ阻害剤;
VBY-376などの全カテプシンB阻害剤;
VBY-825などの全カテプシン阻害剤;
プログルミドなどのCCK受容体アンタゴニスト;
モセジピモド、KDDF-201410-10などのCCL26遺伝子阻害剤;
BMS-687681、セニクリビロック、マラビロック、CCX-872、レロンリマブ、WXSH-0213などのCCR2/CCR5ケモカインアンタゴニスト;
LJC-242(トロピフェクサー+セニビリビロック)などのCCR2/CCR5ケモカインアンタゴニスト及びFXRアゴニスト;
プロパゲルマニウムなどのCCR2ケモカインアンタゴニスト;
DMX-200、DMX-250などのCCR2ケモカイン/アンジオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト;
ベルチリムマブなどのCCR3ケモカインアンタゴニスト;
NI-0401(フォラルマブ)などのCD3アンタゴニスト;
EYP-002などのCDGSH鉄硫黄ドメインタンパク質モジュレーター;
OATD-01などのキチナーゼ阻害剤;
OAT-2068などのキトトリオシダーゼ1阻害剤;
コビプロストン及びルビプロストンなどのクロリドチャネル刺激剤;
PF-05006739などのカゼインキナーゼ-1(CK1)δ/ε阻害剤;
PBI-4050などの結合組織増殖因子リガンド阻害剤;
GS-4875、GS-5290などのCOTプロテインキナーゼ阻害剤;
AD-214などのCXCR4ケモカインアンタゴニスト;
SNP-630などのシトクロムP450レダクターゼ阻害剤;
IONIS-DGAT2Rx、PF-06865571などのジグリセリドアシルトランスフェラーゼ2(DGAT2)阻害剤;
GSK-3008356などのジグリセリドアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害剤;
SNP-610などのジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)/シトクロムP450 2E1阻害剤(CYP2E1);
ビドフルジムスなどのジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;
リナグリプチン、エボグリプチンなどのジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤;
ベルチリムマブ、CM-101などのエオタキシンリガンド阻害剤;
CNX-024などの細胞外基質タンパク質モジュレーター;
AGN-242266、AGN-242256、ASC-42、EDP-297(EP-024297)、RDX-023、BWL-200、AKN-083、EDP-305、GNF-5120、シロフェキソールトロメタミン(GS-9674)、HPG-1860、IOT-022、LMB-763、オベチコール酸、Px-102、Px-103、M790、M780、M450、M-480、MET-409、MET-642、PX20606、SYHA-1805、ボナフェキソール(EYP-001)、TERN-101、TC-100、INT-2228、TQA-3526、ZG-5266、HPD-001、アレンドロネートなどのファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト;
INT-767などのファルネソイドX受容体(FXR)/Gタンパク質共役型胆汁酸受容体1(TGR5)アゴニスト;
TVB-2640、FT-8225などの脂肪酸シンターゼ阻害剤;
アルダフェルミン(NGM-282)などの線維芽細胞増殖因子19(rhFGF19)/シトクロムP450(CYP)7A1阻害剤;
AP-025、BMS-986171、B-1654、BIO89-100、BOS-580、ペグベルフェルミン(BMS-986036)、B-1344、NN-9499などの線維芽細胞増殖因子21(FGF-21)リガンド;
YH-25723(YH-25724;YH-22241)、エフルキシフェルミン(AKR-001)などの線維芽細胞増殖因子21(FGF-21)/グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)アゴニスト;
BFKB-8488A(RG-7992)などのFGF受容体アゴニスト/Klothoベータ刺激剤;
SCO-267などの遊離脂肪酸受容体1アゴニスト;
ベラペクチン(GR-MD-02)、GB-1107(Gal-300)、GB-1211(Gal-400)、IMT-001などのガレクチン-3阻害剤;
NGM-395などのGDNFファミリー受容体α様アゴニスト;
ALT-801,AC-3174、リラグルチド、コタデュチド(MEDI-0382)、SAR-425899、LY-3305677、HM-15211、YH-25723、YH-GLP1、RPC-8844、PB-718、PF-06882961、セマグルチドなどのグルカゴン様ペプチド1(GLP1R)アゴニスト;
グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニスト;オキシントモジュリンリガンド、エフィノペグデュチドなどのグルカゴン受容体アゴニスト、
チルゼパチド(LY-3298176)などの胃抑制ポリペプチド/グルカゴン様ペプチド-1(GIP/GLP-1)受容体コアゴニスト;
DD-01などのPEG化長時間作用型グルカゴン様ペプチド-1/グルカゴン(GLP-1R/GCGR)受容体デュアルアゴニスト;
BI-456906、NN-6177などのグルカゴン/GLP1受容体アゴニスト;
CORT-118335(ミリコリラント)などのグルココルチコイド受容体アンタゴニスト;
ST001などのグルコース6-リン酸1-デヒドロゲナーゼ阻害剤;
ドルザグリアチン、シノグリアチン(RO-5305552)などのグルコキナーゼ刺激剤;
RDX-009、INT-777、HY-209などのGタンパク質共役型胆汁酸受容体1(TGR5)アゴニスト;
PBI-4547などのGタンパク質共役型受容体84アンタゴニスト;
DA-1241などのGタンパク質共役型受容体-119アゴニスト;
ND-L02-s0201などの熱ショックタンパク質47(HSP47)阻害剤;
Oxy-210などのヘッジホッグタンパク質TGFβリガンド阻害剤;
SFX-01などのヒストンデアセチラーゼ阻害剤/STAT-3モジュレーター;
アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチンなどのHMG CoAレダクターゼ阻害剤;
ALN-HSD、ARO-HSDなどのHSD17B13遺伝子阻害剤;
ABD-Xなどのヒドロラーゼ阻害剤;
PT-2567などの低酸素誘導性因子-2アルファ阻害剤;
peg-イロデカキンなどのIL-10アゴニスト;
オデビキシバット(A-4250)、ボリキシバットカリウムエタノレート水和物(SHP-262)、GSK2330672、CJ-14199、又はエロビキシバット(A-3309)などの回腸ナトリウム-胆汁酸共輸送体阻害剤;
KBP-042、アゼミグリタゾンカリウム(MSDC-0602K)、ION-224、MSDC-5514、Px-102、RG-125(AZD4076)、トリミドン、VVP-100X、CB-4211、ETI-101などのインスリン増感剤;
ORMD-0801などのインスリンリガンド/dsインスリン受容体アゴニスト;
IDL-2965などのインテグリンアンタゴニスト;
KM-2702などのIL-6受容体アゴニスト;
PLN-74809などのインテグリンα-V/β-6及びα-V/β-1デュアル阻害剤;、
ネタキマブなどのインターロイキン17リガンド阻害剤;
バリシチニブなどのJak1/2チロシンキナーゼ阻害剤;
CC-90001などのJun N末端キナーゼ-1阻害剤;
α-シクロデキストリン安定化スルフォラファンなどのKelch様ECH関連タンパク質1モジュレーター;
PF-06835919、LY-3478045、LY-3522348などのケトヘキソキナーゼ(KHK)阻害剤;
MK-3655(NGM-313)などのβクロトー(beta Klotho、KLB)-FGF1cアゴニスト;
LYS-006などのロイコトリエンA4ヒドロラーゼ阻害剤;
チペルカスト(MN-001)、エペロイトン(DS-102、(AF-102)などの5-リポキシゲナーゼ阻害剤;
CAT-2003などのリポタンパク質リパーゼ阻害剤;
アリポジーンティパルボベクなどのLPL遺伝子刺激剤;
PX-665、PX-L603、PX-L493、BMS-852927、T-0901317、GW-3965、SR-9238などの肝臓X受容体(LXR)阻害剤;
BMT-053011、UD-009(CP-2090)、AR-479、ITMN-10534、BMS-986020、KI-16198、BMS-986278、又はBMS-986234などのリゾホスファチジル酸-1受容体アンタゴニスト;
シムツズマブ、PXS-5382A(PXS-5338)などのリシルオキシダーゼホモログ2阻害剤;
チルマノセプト-Cy3(テクネチウムTc 99mチルマノセプト)などのマクロファージマンノース受容体1モジュレーター;
ALS-L1023などのマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;
TERN-201、TT-01025などの膜銅アミンオキシダーゼ(VAP-1)阻害剤;
CJ-16871、CS-17919、セロンセルチブ(GS-4997)、SRT-015、GS-444217、GST-HG-151、TERN-301などのMEKK-5タンパク質キナーゼ(ASK-1)阻害剤;
CSTI-100(ALB-127158)などのMCH受容体-1アンタゴニスト;
PXS-4728A(BI-1467335)などのセミカルバジド感受性アミンオキシダーゼ/血管接着タンパク質-1(SSAO/VAP-1)阻害剤;
ZGN-1061、ZGN-839、ZN-1345などのメチオニンアミノペプチダーゼ-2阻害剤;
メルカプタミンなどのメチルCpG結合タンパク質2モジュレーター;
MT-3995(アパラレノン)などの鉱質コルチコイド受容体アンタゴニスト(Mineralocorticoid receptor antagonist、MCRA);
2,4-ジニトロフェノール、HU6、Mito-99-0053などのミトコンドリア脱共役剤;
URMC-099-Cなどの混合系統キナーゼ-3阻害剤;
VB-601などの運動精子ドメインタンパク質2阻害剤;
オレソキシムなどのミエリン塩基性タンパク質刺激剤;
PF-06667272、AZM-198などのミエロペルオキシダーゼ阻害剤;
GKT-831、GenKyoTex、APX-311、セタナキシブなどのNADPHオキシダーゼ阻害剤;
ARI-3037MOなどのニコチン酸受容体1アゴニスト;
KDDF-201406-03、NBC-6、IFM-514、JT-194(JT-349)などのNACHT LRR PYDドメインタンパク質3(NLRP3)阻害剤;
GeRP-amiR-144などのNFE2L2遺伝子阻害剤;
AMTX-100などの転写因子の核輸送モジュレーター;
DUR-928(DV-928)などの核受容体モジュレーター;
メチルナルトレキソンなどのオピオイド受容体μアンタゴニスト;
SGM-1019などのP2X7プリン受容体モジュレーター;
CER-209などのP2Y13プリン受容体刺激剤;
チペルカスト(MN-001)などのPDE 3/4阻害剤;
シルデナフィル、MSTM-102などのPDE 5阻害剤;
BOT-191、BOT-509などのPDGF受容体βモジュレーター;
CRV-431(CPI-432-32)、NVP-018、NV-556(NVP-025)などのペプチジル-プロリルシス-トランスイソメラーゼ阻害剤;
HepaStemなどのフェニルアラニンヒドロキシラーゼ刺激剤;
ZSP-1601などのリン酸ジエステル加水分解酵素阻害剤;
AZD-2693などのPNPLA3遺伝子阻害剤;
チグリタザール、エラフィブラノール(GFT-505)、セラデルパルリジン(MBX-8025)、重水素化ピオグリタゾンR-鏡像異性体、ピオグリタゾン、PXL-065(DRX-065)、サログリタザール、ラニフィブラノル(IVA-337)、CHS-131、ペマフィブラート(K-877)、ZG-0588、ZSP-0678、ZSYM-008、フェノフィブラートなどのPPARアゴニスト;
PZ-235などのプロテアーゼ活性化受容体-2アンタゴニスト;
CNX-014などのプロテインキナーゼモジュレーター;
BLR-200などのタンパク質NOVホモログモジュレーター;
STP-705、STP-707などのPTGS2遺伝子阻害剤;
PRO-20などのレニン阻害剤;
DWJ-211などのレジスチン/CAP1(アデニリルシクラーゼ関連タンパク質1)相互作用阻害剤;
ABX-464などのRevタンパク質モジュレーター;
REDX-10178(REDX-10325)、KD-025、RXC-007、TDI-01などのRho関連プロテインキナーゼ(ROCK)阻害剤;
リファキシミンなどのRNAポリメラーゼ阻害剤;
SL-891などのSニトロソグルタチオンレダクターゼ(GSNOR)酵素阻害剤;
イプラグリフロジン、エタボン酸レモグリフロジン、エルツグリフロジン、ダパグリフロジン、トフォグリフロジン、ソタグリフロジンなどのナトリウムグルコース輸送体-2(SGLT2)阻害剤;
リコグリフロジンビス(プロリネート)(LIK-066)などのナトリウムグルコース輸送体-1/2(SGLT1/2)阻害剤;
CAT-2003、HPN-01、MDV-4463などのSREBP転写因子阻害剤;
アラムコールなどのステアロイルCoAデサチュラーゼ-1阻害剤;
ARD-101などの味覚受容体2型アゴニスト;
ALG-009、ASC-41、CNPT-101101;CNPT-101207、CS-27186、KY-41111、レスメチロム(MGL-3196)、MGL-3745、TERN-501、VK-2809、HP-515などの甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト;
VB-201(CI-201)などのTLR-2/TLR-4アンタゴニスト;
JKB-121、JKB-122、ナルトレキソンなどのTLR-4アンタゴニスト;
CNX-025、GFE-2137(転用ニタゾキサニド)などのチロシンキナーゼ受容体モジュレーター;
GNKS-356、AVO-101などのTLR-9アンタゴニスト;
ALF-421などのTNFアンタゴニスト;
CNX-023などのGPCRモジュレーター;
Px-102などの核ホルモン受容体モジュレーター;
CK-15などのVDRアゴニスト;
ACQT-1127などのキサンチンオキシダーゼ阻害剤;
RLBN-1001、RLBN-1127などのキサンチンオキシダーゼ/尿酸アニオン交換体1(URAT1)阻害剤;又は
ロラゾチド酢酸塩(INN-202)などのゾヌリン阻害剤。
【0204】
ある特定の具体的な実施形態では、1つ以上の追加の治療剤は、A-4250、AC-3174、アセチルサリチル酸、AK-20、アリポジーンティパルボベク、AMX-342、AN-3015、抗CXCR3抗体、抗TAGE抗体、アラムコール、ARI-3037MO、ASP-8232、AXA-1125、ベルチリムマブ、無水ベタイン、BI-1467335、BMS-986036、BMS-986171、BMT-053011、BOT-191、BTT-1023、ブデソニド、BX-003、CAT-2003、セニクリビロク、CBW-511、CER-209、CF-102、CGS21680、CNX-014、CNX-023、CNX-024、CNX-025、コビプロストン、コレセベラム、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩、ダパグリフロジン、DCR-LIV1、重水素化ピオグリタゾンR-鏡像異性体、2,4-ジニトロフェノール、DRX-065、DS-102、DUR-928、エダラボン(TTYP-01)、EDP-305、エラフィブラノール(GFT-505)、エムリカサン、エナラプリル、エルツグリフロジン、エボグリプチン、F-351、フルアステロン(ST-002)、FT-4101、GDD-3898、GH-509、GKT-831、GNF-5120、GRI-0621、GR-MD-02、GS-300、GS-4997、GS-9674、GS-4875、GS-5290、HEC-96719、HTD-1801、HS-10356、HSG-4112、HST-202、HST-201、HU-6、ヒドロクロロチアジド、イコサブテート(PRC-4016)、イコサペント酸エチルエステル、IMM-124-E、INT-767、INV-240、ION-455、IONIS-DGAT2Rx、イプラグリフロジン、イルベサルタ、プロパゲルマニウム、IVA-337、J2H-1702、JKB-121、KB-GE-001、KBLP-004、KBLP-009、KBP-042、KD-025、M790、M780、M450、メトホルミン、シルデナフィル、LB-700、LC-280126、リナグリプチン、リラグルチド、(LJN-452)トロピフェクサー、LM-011、LM-002(CVI-LM-002)、LMB-763、LYN-100、MB-N-008、MBX-8025、MDV-4463、メルカプタミン、MGL-3196、MGL-3745、MP-301、MSDC-0602K、ナマシズマブ、NC-101、NDI-010976、ND-L02-s0201(BMS-986263)、NGM-282、NGM-313、NGM-386、NGM-395、NP-011、NP-135、NP-160、ノルウルソデオキシコール酸、NV-422、NVP-022、O-304、オベチコール酸(obeticholic acid、OCA)、25HC3S、オレソキシム、PAT-505、PAT-048、PBI-4547、peg-イロデカキン、ピオグリタゾン、ピルフェニドン、PRI-724、PX20606、Px-102、PX-L603、PX-L493、PXS-4728A、PZ-235、PZH-2109、RCYM-001、RDX-009、レモグリフロジンエタボン酸塩、RG-125(AZD4076)、RP-005、RPI-500、S-723595、サログリタザール、SBP-301、セマグルチド、SH-2442、SHC-028、SHC-023、シムツズマブ、ソリスロマイシン、ソタグリフロジン、スタチン(アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン)、TCM-606F、TEV-45478、TQA-3526、TQA-3563、チペルカスト(MN-001)、TLY-012、TRX-318、TVB-2640、TXR-611、TXR-612、TS-20004、UD-009、UN-03、ウルソデオキシコール酸、VBY-376、VBY-825、VK-2809、ビスモデギブ、ボリキシバットエタノール酸カリウム水和物(SHP-626)、VVP-100X、WAV-301、WNT-974、WXSH-0038、WXSH-0078、XEN-103、XRx-117、XTYW-003、XW-003、XW-004、XZP-5610、ZGN-839、ZG-5216、ZSYM-008、又はZYSM-007から選択される。
【0205】
アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤の例としては、米国特許第2013123231号、米国特許第2019134041号、米国特許第2017267690号、米国特許第2018298025に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0206】
アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤/ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストの例としては、米国特許第2018280394号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0207】
アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤/ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト/MEKK-5プロテインキナーゼ(ASK-1)阻害剤の例としては、米国特許第2018021341号、米国特許第2018333401号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0208】
アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)/MEKK-5プロテインキナーゼ(ASK-1)阻害剤の例としては、米国特許第2018311244号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0209】
ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストの例としては、米国特許第2014221659号、米国特許第2020281911号、国際公開第2020185685号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0210】
ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト/MEKK-5プロテインキナーゼ(ASK-1)阻害剤の例としては、米国特許第2017273952号、米国特許第201813320号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0211】
MEKK-5プロテインキナーゼ(ASK-1)阻害剤の例としては、米国特許第2011009410号、米国特許第2013197037号、米国特許第2016244430号、米国特許第2016280683号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0212】
キット
本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、好適な包装と、を含む、キットも本明細書で提供される。一実施形態では、キットは、使用説明書を更に含む。一態様では、キットは、式I(若しくは本明細書に記載される任意の他の式)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、本明細書に記載される疾患又は状態を含む適応症の治療における化合物の使用のためのラベル及び/又は説明書と、を含む。
【0213】
本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を好適な容器内に含む、製造物品も本明細書で提供される。容器は、バイアル、広口瓶、アンプル、充填済み注射器、及び点滴用バッグであり得る。
【実施例】
【0214】
以下の実施例は、本開示の具体的な実施形態を実証するために含まれる。以下の実施例に開示される技術は、本開示の実施において十分に機能する技術を表し、したがって、その実施のための具体的な様式を構成するとみなされ得ることが、当業者によって理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示され、依然として類似又は同様の結果を得る具体的な実施形態において多くの変更を行うことができることを理解するべきである。
【0215】
以下の実施例では、化合物Aは、構造:
【0216】
【化28】
(化合物A)を有し、これは、国際公開第2017007689A1号に記載されている手順に従って得ることができ(国際公開第2017007689A1号における化合物447及び手順27を参照)、化合物Bは、構造:
【0217】
【化29】
(化合物B)を有し、これは、米国特許第9,453,026号に記載されている手順に従って得ることができる(米国特許第9,453,026号における化合物I-278及び実施例128を参照)。セニクリビロック(Cenicriviroc、CVC)を、商業的供給源(ACCEL pharmatech)から購入した。
【0218】
実施例1:雄Wistar Hanラットにおける脂肪肝のコリン欠乏高脂肪食モデルを使用した化合物A及び化合物Bを用いた薬理学的研究
化合物A及び化合物Bを、下記のようにコリン欠乏高脂肪食(CDHFD)モデルにおいて研究した。この研究に登録されたラットは、最初に、被験物投与の前に42日間、コリン欠乏高脂肪食(CDHFD)を与えられた。次いで、動物を治療群1~8に分け、被験物を表1に詳述されるように42日間投与した。
【0219】
【表1】
・NA=該当せず
・CDHFD食:橙色の染料を含む、Research DietsからのA16092003O。飼料食:Teklad Global Diets-Rodent 8640(標準食)。
・ビヒクル:コポビドン及びTPGSビヒクル(脱イオン水(pH2の水)中の5%D-α-トコフェロールポリエチレングリコールスクシナート(tocopherol polyethylene glycol succinate、TPGS)、10%コポビドン(copovidone、PVP-VA)、85%0.01M HCl)。
・終了時に肝臓を収集した。
【0220】
研究の終了時に得られた肝組織は、ピクロシリウスレッド染色(PSR)を受け、標準的な技術に従って評価された。肝臓ヒドロキシプロリン含量を冷凍粉末肝組織から測定した。クロラミン-Tを使用して、ピロールの産生のために遊離ヒドロキシプロリンを酸化した。エールリッヒ試薬の添加は、スペクトラマックスプレートリーダー上で550nmにおいて測定することができる発色団の形成をもたらす。
【0221】
図1、パネルAは、ビヒクルを投与された治療群2内の動物からのピクロシリウスレッド染色(PSR)を含む肝組織を示す。
図1、パネルBは、COT阻害剤(化合物A)を投与された治療群4内の動物からのピクロシリウスレッド染色(PSR)を含む肝組織を示す。
図1、パネルCは、ACC阻害剤(化合物B)を投与された治療群7内の動物からのピクロシリウスレッド染色(PSR)を含む肝組織を示す。
図1、パネルA、B及びCは、COT阻害剤(化合物A)で治療された動物が、ビヒクルで治療された動物と比較して、より少ない肝線維症を示したことを示す。
【0222】
図2は、対照(治療群1)、ビヒクルの開始及び終了(治療群2)、COT阻害剤(TPL2iと称される化合物A、100mg/Kg QD(低用量)、100mg/Kg BID(高用量))、ACC阻害剤(ACCiと称される化合物B、10mg/kg QD)、並びに化合物Bの化合物Aとの同時投与(治療群5及び6)について、PSR(面積%)をプロットする。
図2のデータは、治療群内の全ての動物に基づく。
図2では、PSR面積%のより高い値は、より高いレベルの線維症を反映する。
【0223】
図2に見られるように、このモデルにおける化合物AのQD及びBID投与の42日後に、PSRによって測定された線維症は、ビヒクル(治療群2)治療動物に対して、それぞれ、41%(QD、治療群3、TPL2i低用量)及び55%(BID、治療群4、TPL2i高用量)減少した。化合物Bは、
図2に示されるように、PSRを33%低減した。化合物Bの化合物Aとの同時投与(治療群5(TPL2i低用量+ACCi)及び治療群6(TPL2i高用量+ACCi))は、単剤投与に対して線維症を更に軽減しなかった。
【0224】
図3は、対照(治療群1)、ビヒクルの開始及び終了(治療群2)、COT阻害剤(TPL2iと称される化合物A、低用量=100mg/Kg QD、高用量=100mg/Kg BID)、ACC阻害剤(ACCiと称される化合物B、10mg/kg QD)、並びに化合物Bの化合物Aとの同時投与(治療群5(TPL2i低用量+ACCi)及び治療群6(TPL2i高用量+ACCi))について、肝組織からの肝臓ヒドロキシプロリン(OH-P)含量をプロットする。肝臓ヒドロキシプロリン(OH-P)含量を、肝組織試料から計算した。簡潔に述べると、冷凍粉末肝組織を秤量し、ビーズベースのTissueLyzer IIホモジナイザー(Qiagen)を使用して、diH
2O中に溶解させた。ホモジネートを、10000×gにて4℃で10分間の遠心分離によって清澄化し、タンパク質濃度を、市販のビシンコニン酸(bicinchoninic acid、BCA)比色タンパク質アッセイ(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号23225)を使用して決定した。タンパク質を加水分解し、110℃で一晩インキュベートした。加水分解物を室温にし、13000×gで5分間遠心分離した。OH-Pの7点標準曲線を、各アッセイについて2通りに実施した。加水分解物及び標準物質を96ウェルプレートの別個のウェルに添加し、完全に乾燥するまで室温で真空下に約5時間置いた。クロラミンT溶液を各ウェルに添加し、撹拌しながら室温で20分間インキュベートした。次いで、エールリッヒ試薬を各ウェルに添加し、プレートを密封し、65℃で20分間インキュベートした。プレートを室温にし、Molecular DevicesのSpectraMax 190プレートリーダーを使用して、560nmで吸光度を読み取った。相対光学密度(optical densitiy、O.D.)をブランク試料に対してバックグラウンド補正し、4パラメータ曲線適合法を使用して、O.D.を濃度に変換するための標準曲線を生成した。SoftMax Pro5ソフトウェア(Molecular Devices)を使用して、未知の試料濃度を決定し、適宜、試料希釈について補正した。アッセイの線形範囲外のO.D.値を有する試料を、適切な希釈で繰り返した。
【0225】
図3に見られるように、化合物Aを用いたBID治療は、ビヒクル(治療群2)治療動物と比較して、肝臓ヒドロキシプロリン(治療群4)の38%低減に関連した。肝臓ヒドロキシプロリンレベルは、化合物Aを化合物Bと組み合わせて投与したときに(治療群6)、更に58%低減した。
【0226】
図4は、治療群2(ビヒクル)、治療群4(TPL2i)、治療群6(TPL2i+ACCi)、及び治療群7(ACCi)における動物の肝臓溶解物からELISAによって測定されたサイトカインレベルを示す。TPL2iを用いた治療は、MIP1-α、IL-1b、IL-10、及びIL-18の統計的に有意な減少をもたらした。これらの効果は、ACCiと組み合わせて更に低減した。
【0227】
上記の実施例、並びに
図1~
図4に示されるように、化合物Aは、PSR及び肝臓ヒドロキシプロリンを低減した。化合物Bとの同時投与は、BID治療において化合物Aを用いてヒドロキシプロリンを更に低減した。
【0228】
実施例2:マウスにおける脂肪肝のGubraアミリンNASH(GAN)モデルを使用した化合物A及び化合物Bを用いた薬理学的研究
GubraアミリンNASHマウスモデル(GAN)におけるCOT阻害剤化合物A、ACC阻害剤化合物B、セニクリビロック(CVC)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせの効果を決定した。
【0229】
【表2】
・GubraアミリンNASH(GAN)食:高脂肪(40%)、フルクトース(22%)及びコレステロール(2%)(Research Diets D09100310)。
・ビヒクル:コポビドン及びTPGSビヒクル(脱イオン水(pH2の水)中の5%D-α-トコフェロールポリエチレングリコールスクシナート(TPGS)、10%コポビドン(PVP-VA)、85%0.01M HCl)。
・被験物を上記のビヒクルで作製した。
・セニクリビロック(CVC)を比較化合物として使用した。
・終了時に血清及び肝臓を収集した。
【0230】
図5は、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける治療群1(wt)、ビヒクル(治療群2)、COT阻害剤(化合物A、60mg/kg BID)、ACC阻害剤(化合物B、10mg/Kg QD)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせ(治療群4)の体重をプロットする。セニクリビロック(CVC)を対照として使用した(100mg/Kg QD)。
【0231】
図6は、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける治療群1(wt)、ビヒクル(治療群2)、COT阻害剤(化合物A、治療群3)、ACC阻害剤(化合物B、治療群5)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせ(治療群4)の体脂肪量率をプロットする。セニクリビロック(CVC)を対照として使用した(治療群6)。体脂肪量をECHO MRIによって計算した。
【0232】
このモデルにおいて化合物Aを84日間投与した後、体重及び体脂肪量は、それぞれ、16%及び31%減少した(それぞれ、
図5及び
図6)。
【0233】
図7は、ビヒクル(治療群2、
図7パネルA)、治療群3(COT阻害剤、
図7パネルB)、及び治療群4(ACC阻害剤、
図7パネルC)における動物由来の肝組織からのピクロシリウスレッド染色(PSR)を示す。
【0234】
図8は、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける治療群1(wt)、ビヒクル(治療群2)、COT阻害剤(化合物A、治療群3)、ACC阻害剤(化合物B、治療群5)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせ(治療群4)について、PSR率に基づく肝線維症レベルをプロットする。セニクリビロック(CVC)を対照として使用した(治療群6)。
【0235】
線維症をPSRによって測定し、ビヒクル(治療群2)と比較して、化合物Aでは46%の有意な減少を示した(
図7、それぞれ、パネルA及びB、並びに
図8)。
【0236】
図9は、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける治療群1(wt)、ビヒクル(治療群2)、COT阻害剤(化合物A、治療群3)、ACC阻害剤(化合物B、治療群5)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせ(治療群4)の肝組織からの抗平滑筋(aSMA)レベルをプロットする。セニクリビロック(CVC)を対照として使用した(治療群6)。α-平滑筋アクチン(alpha-smooth muscle actin、aSMA)レベルを、肝組織上のα-SMA抗体染色(IHC)の面積%から計算した。
【0237】
α-平滑筋アクチン(aSMA)レベルは、ビヒクル(治療群2)と比較して、化合物A(治療群3)では41%低減した(
図9)。
【0238】
図10は、GubraアミリンNASHマウスモデルの肝組織からの化合物A(60mg/kg BID)、化合物B(10mg/Kg QD)、CVC(100mg/Kg QD)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせのNAFLD活動性スコアをプロットする。CVC=対照として使用されるセニクリビロック(100mg/Kg QD)。NAFLDスコアを含む個々の構成要素には、肝細胞肥大化(
図11A)、小葉炎症(
図11B)、及び脂肪症スコア(
図11C)が含まれる。
【0239】
NAFLD活動性スコアは、ヘマトキシリン及びエオシン染色肝臓切片からの脂肪症、炎症、及び肝細胞肥大化のスコア化によって決定された。
図10に示されるように、より多くの動物が、ビヒクルと比較して、化合物Aで治療されたときに、研究の終了時により低いNAFLD活動性スコアを有していた。
【0240】
図12は、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおける治療群1(wt)、ビヒクル(治療群2)、COT阻害剤(化合物A、治療群3)、ACC阻害剤(化合物B、治療群5)、並びに化合物A及び化合物Bの組み合わせ(治療群4)について、肝臓総コレステロールレベルをプロットする。セニクリビロック(CVC)を対照として使用した(治療群6)。総コレステロールレベルを、製造業者の指示に従って、cobas c 501自動分析器上で市販のキット(Roche Diagnostics)を使用して計算し、測定した。
【0241】
肝臓総コレステロール(
図12)は、化合物Aによって40%低減された。
【0242】
図13は、治療群2(ビヒクル)、治療群3(TPL2i)、治療群5(ACCi)、及び治療群6(CVC)内の動物の肝臓溶解物からELISAによって測定されたサイトカインレベルを示す。TPL2iを用いた治療は、IL-1β、KC/GRO、TNF-α、及びMCP-1の統計的に有意な減少をもたらした。サイトカインレベルの変化は、CVCでは観察されなかった。
【0243】
上記の実施例により得られたデータは、化合物Aが、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおいて、ビヒクルに対してBID治療ではPSR、aSMAレベル、及びNAFLD活動性スコアを低減したことを実証する。上記の実施例により得られたデータはまた、化合物Aが、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおいて、化合物B単独に対してBID治療ではPSRを低減したことを実証する。化合物Aはまた、ビヒクルに対して、体重、体脂肪量、及び肝臓コレステロールも減少させた。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための
、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を
含む、組成物。
【請求項2】
前記治療することが、NASHの結果としての線維症の進行を阻害することを含む、請求項1に記載の
組成物。
【請求項3】
前記線維症が、F3-F4線維症である、請求項2に記載の
組成物。
【請求項4】
対象における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための
、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を
含む、組成物。
【請求項5】
対象における肝硬変を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための
、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を
含む、組成物。
【請求項6】
対象における肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減するための
、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を
含む、組成物。
【請求項7】
対象における肝臓コラーゲン産生を低減するための
、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を
含む、組成物。
【請求項8】
対象における体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、又は肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための
、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を
含む、組成物。
【請求項9】
前記対象が、ヒトである、請求項1~8のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項10】
COTを阻害する前記化合物が、
【化30】
【化31】
である、請求項1~9のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項11】
COTを阻害する前記化合物が、
【化32】
である、請求項1~10のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項12】
COTを阻害する前記化合物が、
【化33】
である、請求項1~11のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項13】
前記
組成物が、1つ以上の追加の治療剤
と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項14】
前記
組成物が、2つ以上の追加の治療剤
と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項15】
前記組成物が、炎症性、代謝性、及び/若しくは線維性状態又は疾患の治療及び/又は予防に有用な薬剤から選択される1つ以上の追加の治療剤
と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項16】
前記
組成物が、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK-1)阻害剤、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARα)アゴニスト、魚油、アセチル-coAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、TGFβアンタゴニスト、LPARアンタゴニスト、SGLT2阻害剤、Tpl2阻害剤、若しくはGLP-1アゴニスト、又はこれらの組み合わせから選択される1つ以上の追加の治療剤
と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項17】
前記
組成物が、有効量のACC阻害剤
と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~16のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項18】
前記ACC阻害剤が、
【化34】
である、請求項17に記載の
組成物。
【請求項19】
前記ACC阻害剤が、
【化35】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項17に記載の
組成物。
【請求項20】
前記組成物が、静脈内に、腹腔内に、非経口で、筋肉内に、皮下に、経口で、局所的に、吸入剤として、又は動脈内注射によって投与される、請求項1~19のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項21】
前記組成物が、用量当たり約100mg~約1500mgの範囲内の
COTを阻害する前記化合物の用量で投与される、請求項1~20のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項22】
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変の治療のための、又は肝臓内の脂肪の蓄積によって引き起こされる肝臓の炎症若しくは肝臓の損傷を低減するための薬剤の製造のためのCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物の使用。
【請求項23】
肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減する、肝臓コラーゲン産生を低減する、又は体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための薬剤の製造のためのCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物の使用。
【請求項24】
前記薬剤が、1つ以上の追加の治療剤の使用を更に含む、請求項22又は23に記載の使用。
【請求項25】
前記薬剤が、2つ以上の追加の治療剤の使用を更に含む、請求項22又は23に記載の使用。
【請求項26】
前記薬剤が、ACC阻害剤の使用を更に含む、請求項22又は23に記載の使用。
【請求項27】
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変の治療のための、又は肝臓内の脂肪の蓄積によって引き起こされる肝臓の炎症若しくは肝臓の損傷を低減するための、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を含む、組成物。
【請求項28】
肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減する、肝臓コラーゲン産生を低減する、又は体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための、COT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を含む、組成物。
【請求項29】
前記組成物が、1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項27又は28に記載の組成物。
【請求項30】
前記組成物が、2つ以上の追加の治療剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項27又は28に記載の組成物。
【請求項31】
前記組成物が、ACC阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項27又は28に記載の組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0243
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0243】
上記の実施例により得られたデータは、化合物Aが、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおいて、ビヒクルに対してBID治療ではPSR、aSMAレベル、及びNAFLD活動性スコアを低減したことを実証する。上記の実施例により得られたデータはまた、化合物Aが、GubraアミリンNASH(GAN)マウスモデルにおいて、化合物B単独に対してBID治療ではPSRを低減したことを実証する。化合物Aはまた、ビヒクルに対して、体重、体脂肪量、及び肝臓コレステロールも減少させた。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
(項目2)
前記治療することが、NASHの結果としての線維症の進行を阻害することを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記線維症が、F3-F4線維症である、項目2に記載の方法。
(項目4)
対象における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
(項目5)
対象における肝硬変を治療する、安定化する、又はその重症度若しくは進行を軽減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
(項目6)
対象における肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
(項目7)
対象における肝臓コラーゲン産生を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
(項目8)
対象における体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、又は肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物を投与することを含む、方法。
(項目9)
前記対象が、ヒトである、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
COTを阻害する前記化合物が、
【化30】
【化31】
である、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
COTを阻害する前記化合物が、
【化32】
である、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
COTを阻害する前記化合物が、
【化33】
である、項目1~11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記方法が、1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記方法が、2つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、項目1~13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
炎症性、代謝性、及び/若しくは線維性状態又は疾患の治療及び/又は予防に有用な薬剤から選択される1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記方法が、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK-1)阻害剤、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARα)アゴニスト、魚油、アセチル-coAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、TGFβアンタゴニスト、LPARアンタゴニスト、SGLT2阻害剤、Tpl2阻害剤、若しくはGLP-1アゴニスト、又はこれらの組み合わせから選択される1つ以上の追加の治療剤を投与することを更に含む、項目1~15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記方法が、有効量のACC阻害剤を投与することを更に含む、項目1~16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記ACC阻害剤が、
【化34】
である、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記ACC阻害剤が、
【化35】
又はその薬学的に許容される塩である、項目17に記載の方法。
(項目20)
COTを阻害する前記化合物が、静脈内に、腹腔内に、非経口で、筋肉内に、皮下に、経口で、局所的に、吸入剤として、又は動脈内注射によって投与される、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
COTを阻害する前記化合物が、用量当たり約100mg~約1500mgの範囲内の用量で投与される、項目1~20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変の治療のための、又は肝臓内の脂肪の蓄積によって引き起こされる肝臓の炎症若しくは肝臓の損傷を低減するための薬剤の製造のためのCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物の使用。
(項目23)
肝臓ヒドロキシプロリンレベルを低減する、肝臓コラーゲン産生を低減する、又は体重、体脂肪量、肝臓コレステロール、若しくは肝臓脂質のうちの1つ以上を低減するための薬剤の製造のためのCOT(cancer Osaka thyroid)を阻害する化合物の使用。
(項目24)
前記薬剤が、1つ以上の追加の治療剤の使用を更に含む、項目22又は23に記載の使用。
(項目25)
前記薬剤が、2つ以上の追加の治療剤の使用を更に含む、項目22又は23に記載の使用。
(項目26)
前記薬剤が、ACC阻害剤の使用を更に含む、項目22又は23に記載の使用。
【国際調査報告】