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  • 特表-抗老化化粧料組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】抗老化化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20240517BHJP
   A61K 8/60 20060101ALI20240517BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61K8/49
A61K8/60
A61Q19/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574488
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 KR2022007823
(87)【国際公開番号】W WO2022255810
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0072613
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ジュ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ミ・ナ・キム
(72)【発明者】
【氏名】スン・ヒョン・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ソ・キョン・イ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC122
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC542
4C083AC841
4C083AC842
4C083AD092
4C083AD201
4C083AD202
4C083AD212
4C083AD332
4C083AD392
4C083CC02
4C083CC03
4C083CC04
4C083EE12
(57)【要約】
本発明は、皮膚の基底膜を強化することにより皮膚真皮層を強化し、皮膚の弾力または皮膚のシワを改善する組成物に関する。本発明による組成物は、化1で表される化合物、及び化2で表される化合物及び/又は化3で表される化合物を同時に含むことにより、化1で表される化合物を単独、化2で表される化合物を単独または化3で表される化合物を単独で含む組成物よりも皮膚弾力またはシワ改善効果がさらに優れている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩、及び下記化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は下記化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚弾力またはシワ改善用化粧料組成物。
【化1】
【化2】
【化3】
【請求項2】
前記化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩の含量は、全組成物のうち0.00001重量%~10重量%で含み、前記化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は前記化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩の含量は、全組成物のうち0.00001重量%~10重量%で含む、請求項1に記載の皮膚弾力またはシワ改善用化粧料組成物。
【請求項3】
前記化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩、及び前記化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は前記化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩を100:1~1:100重量比で含む、請求項1に記載の皮膚弾力またはシワ改善用化粧料組成物。
【請求項4】
前記組成物は、皮膚基底膜強化効果を有するものである、請求項1に記載の皮膚弾力またはシワ改善用化粧料組成物。
【請求項5】
下記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び下記化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は下記化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、皮膚弾力またはシワ改善用薬学的組成物。
【化4】
【化5】
【化6】
【請求項6】
前記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の含量は、全組成物のうち0.00001重量%~10重量%で含み、
前記化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の含量は、全組成物のうち0.00001重量%~10重量%で含む、請求項5に記載の皮膚弾力またはシワ改善用薬学的組成物。
【請求項7】
前記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び前記化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は前記化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を100:1~1:100重量比で含む、請求項5に記載の皮膚弾力またはシワ改善用薬学的組成物。
【請求項8】
前記組成物は、皮膚基底膜強化効果を有するものである、請求項1に記載の皮膚弾力またはシワ改善用薬学的組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚基底膜を強化することにより皮膚真皮層を強化し、皮膚の弾力または皮膚のシワを改善する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
コラーゲンは、皮膚の線維芽細胞(fibroblast)で生成される主要な基質タンパク質であって細胞外間質に存在する。コラーゲンは、皮膚の機械的堅牢性、結合組織の抵抗力と組織の結合力、細胞接着の支え、細胞分割と分化(有機体の成長または傷の治癒時)の誘導に関連して重要な機能を果たすことが知られている。このようなコラーゲンは、年齢の増加に伴う自然老化または紫外線照射による光老化によって減少し、減少過程は、コラーゲンを分解するコラゲナーゼ酵素の活性によって促進される。コラーゲンの減少は、皮膚弾力の低下またはシワの形成と密接な関連があることが知られている。このようなコラーゲンは哺乳動物で多く発見される繊維タンパク質で、体内の骨、軟骨、基底膜などを構成する。
【0003】
そのうち皮膚基底膜(skin basement membrane)は、表皮細胞の支持及び付着、栄養物質の移動、表皮分化の調節などにおいて重要な役割を担う。老化によって皮膚基底膜が損傷すると、基底膜の平坦化、多重化、断熱などが起こり、シワが発生し、外部の危険因子が真皮まで浸透する可能性が高くなり、皮膚が容易に損傷することがある。したがって、損傷した皮膚の基底膜を回復させるか、または健康な状態に保つためには、まず、その構成成分を適切に維持する必要がある。
【0004】
一方、線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor,FGF)は、様々な細胞の増殖、移動、分化及び生存を調節する増殖因子の一つで、23種からなる一群のタンパク質から構成されている。FGFは、角質細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞、平滑筋細胞、軟骨細胞と肥満細胞などで生成され、様々な細胞で発現される4種の線維芽細胞増殖因子受容体(FGF receptor)を活性化することにより、上述した機能を示す。特に皮膚再生には、FGF 2、FGF 7とFGF 10が重要な機能を担うことが知られている(非特許文献1)。FGF 7及びFGF 10は、角質細胞の増殖を促進して再上皮過程に関与し、活性酸素を中和して角質細胞を維持する過程にも関与する。
【0005】
従来の技術はコラーゲンによる皮膚の弾力またはシワの改善を目的としており、このようなコラーゲン合成促進方法は、主に表皮層を強化することを特徴とする。しかし、表皮層の強化だけでは、実際の皮膚に適用する際に皮膚弾力またはシワ改善効果につながらない場合が発見されるという問題点が存在した。したがって、実際の皮膚基底膜を強化して皮膚真皮層を強化し、皮膚弾力またはシワを改善する皮膚抗老化組成物の開発が切実に求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】1:Barrientos S,Stojadinovic O,Golinko M,Brem H,Vinay Tomic-Canic M.2008.Growth factors and cytokines in wound healing.Wound Rep Reg.16:585
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明者らは、皮膚基底膜を強化して抗老化効果として皮膚弾力またはシワ改善効果を示す組成物を得るために努力した結果、化1で表される化合物であるコルジセピン、化2で表される化合物であるアンドログラフォリド及び化3で表されるケルセチンが皮膚弾力またはシワ改善効果を示すことを確認し、特に化1で表される化合物、及び化2で表される化合物及び/又は化3で表される化合物を併用する場合、皮膚真皮層の強化、皮膚弾力の改善及びシワの改善に優れた効果があることを確認し、本発明を完成した。
【0008】
したがって、本発明の目的は、化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚弾力またはシワ改善用化粧料組成物を提供することである。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚弾力またはシワ改善用薬学的組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記のような本発明の目的を達成するために、本発明は、化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚弾力またはシワ改善用化粧料組成物を提供する。
【0011】
また、本発明は、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚弾力またはシワ改善用薬学的組成物を提供する。
【0012】
本発明は、化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩を有効成分として含む化粧料組成物を皮膚に処理する段階を含む、皮膚弾力またはシワ改善方法を提供する。
【0013】
本発明は、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む薬学的組成物を投与する段階を含む、皮膚弾力またはシワ改善方法を提供する。
【0014】
本発明は、皮膚弾力またはシワ改善用製品を製造するための、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む組成物の用途を提供する。
【0015】
【化1】
【0016】
前記化1で表される化合物は、分子式C1013、分子量251.12g/molを有し、コルジセピン(Cordycepin)、3’-deoxyadenosine、3’-deoxy-adenosine9-cordyceposidoadenine,9-(3-Deoxy-b-D-erythro-pentofuranosyl)-9Hpurin-6-amine,9-(3-Deoxy-b-D-ribofuranosyl)adenineなどと命名される。
【0017】
本発明は、前記コルジセピンの獲得方法に特に限定されず、当業界において公知の方法で化学的に合成するか、または市販の物質を使用してもよい。
【0018】
本発明による組成物において、前記コルジセピンの含量は、組成物の全重量に対して0.00001~10重量%であってもよく、例えば、0.00001~8重量%、0.00001~5重量%、0.00001~3重量%、0.00001~2重量%、0.00001~1重量%、または0.00002~1重量%であってもよい。
【0019】
【化2】
【0020】
前記化2で表される化合物は、分子式C2030O5、分子量350.45g/molを有し、アンドログラフォリド(Andrographolide),3-[2-[decahydro-6-hydroxy-5-(hydroxymethyl)-5,8a-dimethyl-2-methylene-1-napthalenyl]ethylidene]dihydro-4-hydroxy-2(3H)-furanoneなどと命名される。
【0021】
本発明は、前記アンドログラフォリドの獲得方法に特に限定されず、当業界において公知の方法で化学的に合成するか、または市販の物質を使用してもよい。
【0022】
本発明による組成物において、前記アンドログラフォリドの含量は、組成物の全重量に対して0.00001~10重量%であってもよく、例えば、0.00001~8重量%、0.00001~5重量%、0.00001~3重量%、0.00001~2重量%、0.00001~1重量%、または0.00002~1重量%であってもよい。
【0023】
【化3】
【0024】
前記化3で表される化合物は、分子式C1510、分子量302.236g/molを有し、ケルセチン(quercetin)、ケルセチン、2-(3,4-Dihydroxyphenyl)-5,7-dihydroxy-4H-1-benzopyran-4-one,3,3’,4’,5,7-Pentahydroxyflavone,5,7,3’,4’-flavon-3-olなどと命名される。
【0025】
本発明は、前記ケルセチンの獲得方法に特に限定されず、当業界において公知の方法で化学的に合成するか、または市販の物質を使用してもよい。
【0026】
本発明による組成物において、前記ケルセチンの含量は、組成物の全重量に対して0.00001~10重量%であってもよく、例えば、0.00001~8重量%、0.00001~5重量%、0.00001~3重量%、0.00001~2重量%、0.00001~1重量%、または0.00002~1重量%であってもよい。
【0027】
また、本発明による組成物において、前記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩と前記化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を100:1~1:100重量比、または50:1~1:50の重量比で含んでもよい。本発明による組成物において、前記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩と前記化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を100:1~1:100重量比、または50:1~1:50の重量比で含んでもよい。本発明による組成物において、前記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び前記化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び前記化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の総量を100:1~1:100重量比、または50:1~1:50の重量比で含んでもよい。
【0028】
本発明において、「皮膚弾力改善効果」とは、皮膚弾力低下を予防、抑制または阻害するか、またはすでに低下した皮膚弾力を高めることをいう。
【0029】
本発明において、「シワ改善効果」とは、皮膚にシワが生じるのを予防、抑制または阻害するか、またはすでに生成されたシワを緩和させることをいう。
【0030】
本発明の一実施例によれば、化1で表される化合物であるコルジセピンをヒト線維芽細胞に処理したとき、FGF 10のmRNA発現が促進されることを確認し、化2で表される化合物であるアンドログラフォリドをヒト線維芽細胞に処理したときにFGF 10のmRNA発現が促進されることを確認し、化3で表される化合物であるケルセチンをヒト線維芽細胞に処理したとき、FGF 10のmRNA発現が促進されることを確認した。また、コルジセピンとともにアンドログラフォリドまたはケルセチンをヒト線維芽細胞に処理したとき、コルジセピン単独処理、アンドログラフォリド単独処理及びケルセチン単独処理よりもFGF10のmRNA発現量がさらに増加することを確認した。
【0031】
FGF 10は真皮を構成する線維芽細胞で発現され、皮膚基底膜を強化し、正常に維持する役割を果たすことが知られている。また、FGF 10は表皮と真皮間のシグナル伝達を通じて皮膚の完全性(integrity)を維持する役割を果たし、基底膜を構成する主要なプロテオグリカン(proteoglycan)であるヘパリン硫酸(heparin sulfate)と相互作用して表皮細胞の成長、分裂、付着、移動に関与する。一般に、FGF 10の発現は基底膜そのものを正常に維持し、基底膜を経てシグナルを伝達して表皮の成長を促進することが知られている。
【0032】
したがって、本発明の組成物は、FGF 10が発現して皮膚基底膜の部位で線維芽細胞の増殖を促進させるようにし、これにより皮膚基底膜を強化して皮膚弾力またはシワ改善効果を示すことができる。
【0033】
したがって、本発明の組成物は、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩または化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を同時に含んでもよく、前記組成物は、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩または化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を単独で含む組成物よりも皮膚弾力またはシワ改善効果がさらに優れている。
【0034】
本発明による組成物は、溶液、外用軟膏、クリーム、フォーム、栄養化粧水、柔軟化粧水、パック、柔軟水、乳液、化粧下地、エッセンス、石鹸、洗浄剤、入浴剤、サンスクリーンクリーム、サンオイル、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、パウダーファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、パッチ及びスプレーからなる群から選ばれる剤形として製造してもよく、好ましくは、化粧水、エッセンス、ローション、クリーム、パック、ジェル、パウダー、ファンデーションまたは洗浄剤であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0035】
本発明において、化粧料組成物は、一般皮膚化粧料に配合される化粧学的に許容可能な担体を1種以上さらに含んでもよく、通常の成分として、例えば、油分、水、界面活性剤、保湿剤、低級アルコール、増粘剤、キレート剤、色素、防腐剤、香料などを適宜配合してもよいが、これに制限されるものではない。
【0036】
本発明の剤形がパウダーまたはスプレーの場合には、担体成分としてラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケート、ポリアミドパウダーまたはそれらの混合物が使用されてもよく、特にスプレーの場合には、さらにクロロフルオロハイドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルなどの推進剤を含んでもよい。
【0037】
本発明の剤形が溶液または乳濁液の場合には、担体成分として溶媒、可溶化剤、または乳濁化剤が用いられ、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイルがあり、特に綿実油、ピーナッツオイル、トウモロコシ胚芽油、オリーブオイル、ヒマシ油及びゴマ油、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルがある。
【0038】
本発明の剤形が懸濁液の場合には、担体成分として水、エタノール、プロピレングリコールなどの液状希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル及びポリオキシエチレンソルビタンエステルなどの懸濁剤、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、アガ、またはトラカントなどが使用されてもよい。
【0039】
本発明の剤形が石鹸の場合には、担体成分として脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸ヘミエステル塩、脂肪酸タンパク質ヒドロリゼート、イセチオネート、ラノリン誘導体、脂肪族アルコール、植物性油、グリセロール、糖などが使用されてもよい。
【0040】
本発明は、さらに下記化1で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその生理学的に許容可能な塩を有効成分として含む化粧料組成物を個体の皮膚に処理する段階を含む、皮膚弾力またはシワ改善方法を提供する。前記個体は、ヒト、家畜、マウスなどを含む哺乳動物を制限なく含む。
【0041】
本発明は、皮膚弾力またはシワ改善用製品を製造するための化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む化粧料組成物の用途を提供する。
【0042】
一方、本発明の薬学的組成物は、有効成分を単独で含んでもよく、その他の剤形、使用方法及び使用目的に応じて薬学的に許容可能な担体、賦形剤、希釈剤または副成分をさらに含んでもよい。
【0043】
より具体的には、前記有効成分の他に、さらに栄養剤、ビタミン、電解質、風味剤、着色剤、増進剤、ペクト酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護コロイド増粘剤、pH調整剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使用される炭酸化剤などをさらに含有してもよい。
【0044】
前記「薬学的に許容される」とは、生理学的に許容され、動物、好ましくは、ヒトに投与されるとき、通常、胃腸障害、めまいなどのアレルギー反応またはこれに類する反応を起こさないことを意味する。前記薬学的に有効な量は、疾患及びその重症度、患者の年齢、体重、健康状態、性別、投与経路または治療期間などによって適切に変化されてもよい。
【0045】
前記薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアゴム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェイト、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート及び鉱物油、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート及び鉱物油、デキストリン、カルシウムカーボネート、デキストリン、カルシウムカーボネート、プロピレングリコール、リキッドパラフィン及び生理食塩水からなる群から選ばれる少なくとも1つが挙げられるが、これに限定されるものではなく、通常の担体、賦形剤または希釈剤をすべて使用可能である。
【0046】
前記成分は、本発明の有効成分と独立して、または組み合わせて追加されてもよい。
【0047】
前記薬学的組成物の剤形は、使用方法によって異なる場合があり、哺乳動物に投与された後に活性成分の迅速、持続または遅延した放出を提供できるように、本発明が属する技術分野で公知の方法を使用して剤形化されてもよい。前記剤形の例として、軟膏、クリーム、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤、水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤及びパッチ剤からなる群から選ばれる剤形であってもよい。
【0048】
前記剤形のために賦形剤、一例として通常の充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤、防腐剤、甘味剤、芳香剤または保存剤などをさらに含んでもよい。
【0049】
一般に、経口投与用固形製剤には、タブレット(TABLETS)、錠剤、軟質または硬質カプセル剤(CAPSULES)、丸剤(PILLS)、散剤(POWDERS)及び顆粒剤(GRANULES)などが含まれ、このような製剤は、1つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、カルシウムカーボネート(calcium carbonate)、スクロース(sucrose)またはラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混合して調製されてもよい。また、単純な賦形剤の他に、マグネシウムステアレート、タルクなどの潤滑剤なども使用されてもよい。
【0050】
また、経口投与用液状製剤には、懸濁剤(SUSTESIONS)、内用液剤、乳剤(EMULSIONS)及びシロップ剤(SYRUPS)などが該当するが、よく使用される単純希釈剤である水またはリキッドパラフィンの他に、様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、香料、保存剤などが含まれてもよい。
【0051】
皮膚投与用の例としては、ダスティングパウダー、エマルジョン、懸濁液、オイル、スプレー、軟膏、グリジール軟膏、クリームペースト、ゲル、フォーム、または溶液を生成させるのに適した剤形と経皮薬物送達体(TTS:Transdermal therapeuticsystem)に適した担体及び/又は賦形剤がある。本発明の組成物は、半固体状剤形であってもよく、特に軟膏(溶液軟膏、懸濁液軟膏)、クリーム、ゲルまたはペーストがある。油相に主に使用されるものは、脂肪アルコール、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、脂肪酸、例えば、パルミチン酸またはステアリン酸、液状または固体状パラフィンまたはオゾケライト、液状ないし固体状ワックス、例えば、イソプロピルミリステート、天然脂肪または一部合成脂肪、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセリド、硬化油、例えば、水素化されたピーナッツまたはキャスターオイル、またはグリセロールの脂肪酸部分エステル、例えば、グリセロールモノステアレートまたはグリセロールジステアレートがある。適切な乳化剤としては、界面活性剤、例えば、非イオン性界面活性剤、例えば、ポリアルコールまたはその酸化エチレン付加物の脂肪酸エステル、例えば、ポリグリセロール脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ソルビタンオレエートまたはソルビタンイソステアレートなど、イソステアレート、ステロール、またはポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテルまたは脂肪酸エステル、例えば、アニオン性界面活性剤、例えば、脂肪アルコールスルホネートのアルカリ金属塩、例えば、ナトリウムラウリルサルフェート、ナトリウムセチルサルフェートまたはナトリウムステアリルサルフェートがあり、これらは前記脂肪アルコール、例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコールの存在下で一般的に使用される。この中でも特にクリーム乾燥を防止する製剤、例えば、ポリアルコール、例えば、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールを水相に添加するか、または保存剤、香料などを水相に添加することが可能である。
【0052】
本発明の薬学的組成物は、無水状態の軟膏であってもよく、局所用途に適し、体温状態で液体であるパラフィン、特に低粘度パラフィンを含有するか、または前記天然脂肪または部分合成脂肪、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセリド、硬化油、例えば、水素化されたピーナッツまたはキャスターオイル、グリセロールの脂肪酸部分エステル、例えば、グリセロールモノステアレート及びジステアレート、シリコーン、例えば、ポリメチルシロキサン、例えば、ヘキサメチルジシロキサンまたはオクタメチルトリシロキサンを含有してもよく、例えば、水性クリームに関連し、水分吸収容量を増加させる脂肪アルコール、及びステロール、ウールワックス、他の乳化剤及び/又はその他の添加剤を含有してもよい。
【0053】
本発明において、前記薬学的組成物を医薬品として剤形化する場合、Remington’s Pharmaceutical Science,Mack Publishing Company,Easton PAに開示されている内容を参照してもよく、前記文献は本明細書の一部として含まれる。
【0054】
本発明は、さらに下記化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む薬学的組成物を個体に投与する段階を含む、皮膚弾力またはシワ改善方法を提供する。前記個体は、ヒト、家畜、マウスなどを含む哺乳動物を制限なく含む。
【0055】
本発明は、皮膚弾力またはシワ改善用製品を製造するための、化1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び化2で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/又は化3で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む薬学的組成物の用途を提供する。
【0056】
本発明において、「薬学的組成物」という用語は、「医薬部外品」または「医薬品」の意味を含む概念として使用されてもよい。
【0057】
本発明の組成物が皮膚外用剤の剤形として使用される場合、さらに脂肪物質、有機溶媒、溶解剤、濃縮剤及びゲル化剤、軟化剤、酸化防止剤、懸濁液剤、安定化剤、発泡剤(foaming agent)、芳香剤、界面活性剤、水、イオン型または非イオン型乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤及びキレート剤、保存剤、ビタミン、遮断剤、湿潤化剤、必須オイル(essential oil)、染料、顔料、親水性または親油性活性剤、脂質小胞または皮膚外用剤組成物に通常使用される任意の他の成分などの皮膚科学分野で通常使用される補助剤を含有してもよい。また、前記成分は、皮膚科学分野で一般的に使用される量で導入されてもよい。
【0058】
また、本発明の組成物が外用剤組成物として提供される場合、軟膏、パッチ、ゲル、クリームまたは噴霧剤の剤形を有してもよいが、これに制限されるものではない。
【0059】
本発明の外用剤組成物は、特に好ましくは、非経口用製剤として使用されてもよく、例えば、外用剤組成物は、ワセリン、ステアリルアルコールなどの薬学的に許容される適切な基剤、ポリソルベート、ソルビタンセスキオレエートなどの薬学的に許容される適切な界面活性剤、グリセリンなどの薬剤学的に許容される適切な保湿剤、薬学的に許容される適切な溶剤、及び着香剤、着色剤、安定化剤、粘性化剤などを均質に混合する通常の皮膚外用剤組成物の製造方法によって製造されてもよい。
【0060】
一方、本発明の組成物が医薬部外品組成物として提供される場合、ヒドロキシシンナム酸、イソアミルアセテート及びベタインからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含むことに加えて、必要に応じて薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含んでもよい。前記薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤は、本発明の効果を損なわない限り制限されず、例えば、充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤、潤滑剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などを含んでもよい。
【0061】
前記医薬部外品組成物は、消毒清潔剤、シャワーフォーム、軟膏液、ウェットティッシュ、コーティング剤などが挙げられ、好ましくは、外用軟膏、ローションなどの半固形製剤として製造されてもよいが、これに制限されるものではない。前記医薬部外品の製剤化方法、用量、利用方法、構成成分などは技術分野において公知の通常の技術から適切に選ばれてもよい。
【0062】
本発明の用語の「医薬部外品」とは、疾病に対する治療、軽減、処置または予防の効果を示すが、医薬品よりも人体に及ぼす作用が軽微な物品を意味する。薬事法による医薬品の用途として使用される物品を除き、保健福祉部が別に定める分類基準による物品を含む。具体的には皮膚外用剤または個人衛生用品であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0063】
本発明による化粧料組成物に含まれる前記成分の各々は、好ましくは、各国政府によって規定される「化粧品使用・許可」に関連する規定に明示された最大使用量を超えない範囲内で本発明の化粧料組成物に含まれてもよい。例えば、中国政府によって規定された「化粧品安全技術仕様」に明示された範囲を遵守するものであってもよい。
【0064】
以上、本明細書に記載の数値は、特に明示されていない限り、均等範囲まで含むものと解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0065】
本発明は、化1で表される化合物、及び化2で表される化合物及び/又は化3で表される化合物を同時に含む組成物を提供する。前記組成物は、化1で表される化合物を単独、化2で表される化合物を単独または化3で表される化合物を単独で含む組成物よりも皮膚弾力またはシワ改善効果がさらに優れている。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1図1は、基底膜にUVを照射した後、コルジセピン及びアンドログラフォリドを処理した場合と未処理の場合とを比較した図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
以下、本発明を下記実施例により詳細に説明する。ただし、下記実施例は本発明を例示するものであり、本発明の内容が下記実施例に限定されるものではない。
【実施例
【0068】
実験例1.FGF10 mRNA発現の分析
Human Dermal Fibroblasts,neonatalをLonzaから購入した後、二酸化炭素インキュベーターで37℃、5%二酸化炭素条件下で培養した。このとき、培養のための培地は、DMEM(Dulbecco Modified Eagle Medium-Thermo Fisher Scientific)に10%FBS(Fetal Bovine Serum)と1% Antibiotics(Penicillin streptomycin)を混合して作製した培地を用いた。次に、6 well plateに20000個の細胞を植えて24時間経過すると、DMEM培養液を、表1及び2による各成分を表1及び2に示した含量で含む試料で処理して、再び48時間さらに培養した。このとき、対照群としては他の成分が添加されていないDMEM培地液を使用した。次に、細胞内のRNAをpurificationしてcDNAを合成した後、qPCR法を用いてFGF10 mRNAの発現量を分析した。表1は、コルジセピンとアンドログラフォリドを単独で及び一緒に処理した場合の、対照群に対して発現量を示したものである。表2は、コルジセピンとケルセチンを単独で及び一緒に処理した場合の、対照群に対して発現量を示したものである。従来技術でアデノシンは、皮膚シワ改善効果があることがよく知られている物質であるが、FGF10の発現を増進させる効果はないことが確認された。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
実験例2.ブタの皮膚を用いた基底膜変化の分析
Liveブタの皮膚(屠殺後に凍結せず、すぐに実験に使用するもの)をアピュアスから購入した後、二酸化炭素インキュベーターで37℃、5%二酸化炭素条件下でDMEM(Dulbecco Modified Eagle Medium-Thermo Fisher Scientific)に10% FBS(Fetal Bovine Serum)と1%Antibiotics(Penicillin streptomycin)、0.02%Tetracyclinを混合して作製した培地を用いて培養した。ブタの皮膚を6 well hanging insert(MILLIPORE)で24hr安定させた後、UV照射機器を用いてUVBを1J/cmの強度で照射して基底膜の破壊を誘導した。このとき、UV照射は5分照射した後、2時間休憩する方法で計3回照射した。UVB照射直後、コルジセピン0.1%とアンドログラフォリド0.1%を含む試料をブタの皮膚表面に塗布し、48時間処理した。次に、サンプリングして10%formalinで固定させた後、TEGO scienceにH&E stainingを依頼した。実験期間中は午前、午後にそれぞれ1回ずつDMEMを交換した。実験の結果を、図1に示した。基底膜にUVを照射する場合、基底膜が平らになるが、ここにコルジセピンとアンドログラフォリドを処理する場合、平らになった基底膜が再び回復することが確認できる。
【0072】
実験例3.ヒトの皮膚における弾力またはシワ改善効果の評価
ヒトの皮膚における基底膜強化効果による皮膚改善効果を評価するために、下記表のような製造例を製造した(単位:重量%)。
【0073】
【表3】
【0074】
満27~43歳の女性32人を対象に、毎日朝と夕方に各1回ずつ、すなわち、1日に計2回ずつ4週間、顔面部位に前記表3の製造例の化粧品を使用させ、皮膚のシワ状態と皮膚弾力状態を測定した。測定は、最初の使用日直前に1回測定(A)し、4週間の使用がすべて終了した後にもう1回測定(B)し、測定方法は、下記の通りである。皮膚シワ測定の場合、表情による残余シワ(潜在シワ)は、Antera 3DCS(Miravex,Ireland)装備を用いて試験部位(目元)を1回測定し、Wrinkle-small分析モードの深さ(depth,mm)を評価資料として活用した。試験対象者がしかめた表情をすることで人為的な目元のシワを作り、1分間表情のシワを維持するようにした後、再び表情をほぐした直後に生じた残余シワを測定した。測定機器は、発光ダイオード(LED光源)を使用して皮膚の表面イメージを測定できる装備として、内蔵プログラムの3次元形状イメージからデータ抽出及び皮膚状態を数値化してイメージを活用した。製品の使用前に比べて4週間後のシワ深さ(depth,mm)値が減少するほど、表情による残余シワ(潜在シワ)は改善されることを意味する。皮膚弾力の測定は、Dermal torque meter(Dia-Stron, United Kingdom)を用いて測定し、試験部位(頬)を3回測定して平均値を評価資料として活用した。測定原理は、3mm Guard ringとcentral disk間のねじれ方法(Torsional method)を用いて測定する。皮膚の内側弾力評価指標としてUr/Ue値を使用し、測定値が増加するほど、皮膚の内側弾力が改善することを意味する。
【0075】
測定結果は、次のように計算して改善率を計算し、改善率を下記表4に示した。
【0076】
【数1】
【0077】
【表4】
図1
【国際調査報告】