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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】拡張現実尿管鏡システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/045 20060101AFI20240517BHJP
   A61B 1/307 20060101ALI20240517BHJP
   A61B 18/26 20060101ALN20240517BHJP
【FI】
A61B1/045 618
A61B1/307
A61B1/045 622
A61B18/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574512
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 US2022032131
(87)【国際公開番号】W WO2022256632
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】63/197,142
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ジェイソン ジーシェン
(72)【発明者】
【氏名】タン-ファヘド、ブレンダン
(72)【発明者】
【氏名】サンジョルジョ、ジョン ディ.
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ワンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘス、ポール アール.
【テーマコード(参考)】
4C026
4C161
【Fターム(参考)】
4C026AA04
4C026FF03
4C026FF17
4C026FF22
4C161AA15
4C161CC06
4C161DD03
4C161FF43
4C161GG15
4C161HH51
4C161HH56
4C161LL02
4C161WW02
4C161WW07
4C161WW13
(57)【要約】
本明細書では、患者身体の尿管内に挿入するように構成された尿管鏡を備える尿管鏡システムが開示される。システムは、コンソールを備えた画像処理モジュールを含み、コンソールには、1つ以上のプロセッサと、論理が格納されているメモリとを有する。論理は、大きな破片の遮られていない視認性を提供するために小さな破片が除去された尿管鏡ビデオ画像を提供する等の様々な動作を実施することができる。論理は、対象物追跡、対象物強調、サイズ決定等の様々な動作を実施することができる。オーバーレイが尿管鏡ビデオ画像の上部に標識の表現を提供する。本システムと併せて、結石破砕処置を実施する方法も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿管鏡システムであって、
患者身体の尿管に挿入するように構成された尿管鏡であって、前記尿管鏡は、
長尺状可撓性のシャフトと、
前記シャフトの遠位端部に配置されたカメラとを備える、尿管鏡と、
前記尿管鏡と動作可能に結合された画像処理モジュールであって、前記画像処理モジュールは、1つ以上のプロセッサと非一時的コンピュータ可読媒体とを含むコンソールを備え、前記非一時的コンピュータ可読媒体には、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると以下の動作を実施するように構成される論理が格納されており、前記動作は、
第1の画像を含む撮像データを受け取るステップであって、前記第1の画像は複数の対象物を含み、前記複数の対象物は、前記複数の対象物の第2のサブセットのうちの1つ以上の対象物の視認性を妨げる前記複数の対象物の第1のサブセットを含む、ステップと、
前記複数の対象物の第2のサブセットを、視覚的に遮るものがない状態で含む第2の画像を生成するステップと、
表示装置上に前記第1の画像又は前記第2の画像の描画をもたらすステップとを含む、画像処理モジュールと
を備える、尿管鏡システム。
【請求項2】
前記動作は、前記表示装置上に前記第2の画像の描画をもたらすステップをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記撮像データはビデオ撮像データを含み、
前記第1の画像及び前記第2の画像はビデオ画像を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記対象物は、腎結石の破片を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作は、前記第1の画像から前記第1のサブセットを除去して前記第2の画像を定義するステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2のサブセットは、前記第1の画像内で永続的なものである対象物を含み、
前記第1のサブセットは、前記第1の画像内で一時的なものである対象物を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記動作は、前記第1の画像内又は前記第2の画像内の1つ以上の対象物の位置を追跡するステップをさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記動作は、追跡画像オーバーレイを定義するステップをさらに含み、前記追跡画像オーバーレイは、追跡された前記対象物に関連する追跡標識を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記動作は、前記表示装置上において前記第1の画像又は前記第2の画像の上に前記追跡画像オーバーレイの描画をもたらすステップをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記動作は、前記第1の画像内又は前記第2の画像内の1つ以上の対象物の周縁を識別するステップをさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記動作は、エッジ強調画像オーバーレイを定義するステップをさらに含み、
前記周縁は、前記エッジ強調画像オーバーレイにおいて強調される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記動作は、前記表示装置上において前記第1の画像又は前記第2の画像の上に前記エッジ強調画像オーバーレイの描画をもたらすステップをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記動作は、前記第1の画像内又は前記第2の画像内の1つ以上の対象物のサイズを定義するステップをさらに含み、前記サイズは、周縁によって包囲された面積を計算することによって定義される、請求項10~12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記動作は、サイズ決定画像オーバーレイを定義するステップをさらに含み、前記サイズ決定画像オーバーレイは、サイズが決定された対象物に関連するサイズ標識を含み、
各サイズ標識は、前記対象物のそれぞれのサイズの視覚表示を提供する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記動作は、前記表示装置上において前記第1の画像又は前記第2の画像の上に前記サイズ決定画像オーバーレイの描画をもたらすステップをさらに含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記動作は、
各々の計算された面積を前記非一時的コンピュータ可読媒体に格納された面積限度と比較するステップと、
それぞれの前記計算された面積が前記面積限度を超える場合には、前記サイズ標識を変更するステップと
をさらに含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記動作は、前記第1の画像内又は前記第2の画像内の1つ以上の対象物の最大長を定義するステップをさらに含み、各最大長は、それぞれの前記対象物の周縁の2点間の最大距離によって定義される、請求項10~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記動作は、長さ画像オーバーレイを定義するステップをさらに含み、前記長さ画像オーバーレイは、各最大長を視覚的に表す線標識を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記動作は、前記表示装置上において前記第1の画像又は前記第2の画像の上に前記長さ画像オーバーレイの描画をもたらすことさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張現実尿管鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
腎結石は、様々な方法で治療することができる。小さな腎結石は、治療しなくても尿管を通過する可能性がある。より大きな腎結石又は尿管を塞ぐ腎結石は、医療処置によって除去する必要がある場合がある。レーザ結石破砕術は、患者の尿管から結石(例えば腎結石)を除去する処置である。レーザ結石破砕術は、尿管を通してレーザ光ファイバを結石まで挿入することを含む。次に、レーザを作動させて、結石を患者によって自然に排出されるか又は回収器具によって除去することができる小片に破壊する。典型的な処置は、スコープの遠位先端が結石に近接して配置されるように、尿道、膀胱、尿管を通して、さらに必要に応じて腎臓内に、尿管鏡を挿入することを含む。レーザ光ファイバは、尿管鏡のワーキングチャネルを通して結石まで挿入される。次に、レーザを作動させて、結石をバスケットデバイスなどの回収デバイスによって回収されるか又は患者によって尿管を通して自然に排出されるほど小さな破片に粉砕する。
【0003】
腎結石のレーザアブレーション中、小さな破片(例えば、高速で動く塵埃粒子)が結石から分離され、尿流体中に浮遊し得る。小さな破片は、あまりにも多いため、尿流体を介した対象物の視認性に影響を及ぼす場合がある。場合によっては、小さな破片が、より大きな破片についての視界を著しく遮って、結石破砕プロセスのさらなる実施に困難をもたらす可能性がある。このような困難により、さらなるアブレーションを必要とする、より大きな結石破片の識別及び追跡が阻害され得る。場合によっては、術者は、アブレーションプロセスを休止して視認性を再び得てから、より大きな石の破片を再度狙う必要があり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、本明細書では、レーザ結石破砕処置中に、尿管鏡による腎結石の破片などの対象物の視認性を高めて、破片を追跡し、破片のサイズを評価する尿管鏡システム及び方法が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
簡単に要約すると、本明細書では、患者身体の尿管内に挿入するように構成された尿管鏡を具備する尿管鏡システムが開示される。尿管鏡は、尿管鏡の遠位端部に配置されたカメラを有する長尺状可撓性シャフトと、尿管鏡と動作可能に結合された画像処理モジュールとを備える。上記モジュールは、1つ以上のプロセッサと非一時的コンピュータ可読媒体とを有するコンソールを備える。上記媒体上に格納された論理は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、以下に要約される様々な動作を実施するように構成される。
【0006】
動作は、撮像データを受け取るステップと、撮像データから第1の画像及び第2の画像を定義するステップとを含む。第1の画像は、複数の対象物を含み、複数の対象物は、第1の画像において複数の対象物の第2のサブセットのうちの1つ以上の対象物の視認性を妨げる複数の対象物の第1のサブセットを含む。第2の画像では、第1の画像中の1つ以上の遮られた対象物は視覚的に遮られていない。動作は、システムの表示装置上に第1の画像又は第2の画像を描画するステップを含む。
【0007】
撮像データはビデオ撮像データを含むことができ、第1の画像及び第2の画像はビデオ画像を含むことができる。対象物は、腎結石の破片を含み得る。
動作は、第1の画像から複数の対象物の第1のサブセットを除去して第2の画像を定義するステップをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、第2のサブセットは、第1の画像内で永続的なものである対象物を含み、第1のサブセットは、第1の画像内で一時的なものである対象物を含む。
【0008】
動作は、(i)第1の画像内又は第2の画像内の1つ以上の対象物の位置を追跡するステップと、(ii)追跡画像オーバーレイを定義するステップとをさらに含むことができ、追跡オーバーレイは、追跡された対象物に関連する追跡標識を含む。動作は、表示装置上において第1の画像又は第2の画像の上に追跡オーバーレイを描画するステップさらに含み得る。
【0009】
動作は、(i)第1の画像内又は第2の画像内の1つ以上の対象物の周縁を識別するステップと、(ii)画像オーバーレイにおいて周縁を強調するステップと、(iii)表示装置上において第1の画像又は第2の画像の上にエッジ強調オーバーレイを描画するステップとさらに含み得る。
【0010】
動作は、(i)周縁によって包囲された面積を計算することによって、第1の画像内又は第2の画像内の1つ以上の対象物のサイズを定義するステップと、(ii)サイズが決定された(sized)対象物に関連するサイズ標識を含むサイズ決定(sizing)画像オーバーレイを定義するステップとをさらに含むことができ、各サイズ標識は、それぞれの対象物のサイズの視覚表示を提供する。動作は、表示装置上において第1の画像又は第2の画像の上にサイズ決定画像オーバーレイを描画するステップさらに含み得る。
【0011】
動作は、各々の計算された面積を非一時的コンピュータ可読媒体に格納された面積限度と比較するステップと、それぞれの計算された面積が面積限度を超える場合には、サイズ標識を変更するステップとをさらに含み得る。
【0012】
動作は、第1の画像内又は第2の画像内の1つ以上の対象物の最大長を定義するステップをさらに含むことができ、各最大長は、それぞれの対象物の周縁の2点間の最大距離によって定義される。動作は、長さ画像オーバーレイを定義するステップをさらに含むことができ、長さオーバーレイは、各最大長を視覚的に表す線標識を含み、動作は、表示装置上において第1の画像又は第2の画像の上に長さオーバーレイを描画するステップさらに含み得る。
【0013】
ここでは、患者に対して結石破砕処置を実施する方法についても要約する。方法は、患者の尿管内に尿管鏡を挿入するステップと、尿管鏡から撮像データを受け取るステップと、撮像データから腎結石破片の第1の画像を定義するステップと、表示装置上に第2の画像を描画するステップとを含み、第2の画像には、第1の画像の1つ以上の永続的な破片が含まれており、第1の画像の1つ以上の一時的な破片は削除されている。方法は、第2の画像の破片をアブレートするステップと、破片のアブレートされた部分を第2の画像から除去するステップとをさらに含む。
【0014】
方法は、破片の周縁を定義するステップと、第2の画像に破片に関連するエッジ標識を重ね合わせるステップとをさらに含むことができ、エッジ標識は、第2の画像において破片の周縁を視覚的に強調する。
【0015】
方法は、第2の画像に破片に関連するサイズ標識を重ね合わせるステップをさらに含むことができ、サイズ標識は、第2の画像において破片のサイズを視覚的に示す。
方法は、第2の画像に破片に関連する位置標識を重ね合わせるステップをさらに含むことができ、位置標識は、第2の画像において破片の変位を追跡する(tracts)。
【0016】
方法は、第2の画像に破片に関連する長さ標識を重ね合わせるステップをさらに含むことができ、長さ標識は、第2の画像において破片の最大長を表す。
方法は、表示装置上に第3の画像を描画するステップをさらに含むことができ、第3の画像は、第2の画像の高コントラスト白黒像である。
【0017】
方法は、尿管鏡と動作可能に結合された画像処理モジュールを準備するステップをさらに含むことができ、画像処理モジュールは、1つ以上のプロセッサと非一時的コンピュータ可読媒体とを有するコンソールを備える。媒体上に格納された論理は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記に要約したステップのうちの1つ以上を含む動作を実施するように構成されている。
【0018】
本明細書で提供される概念のこれらの特徴及び他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付図面及び以下の説明を考慮すると当業者にはより明白になるであろう。
【0019】
本開示のより詳細な説明は、添付図面に示される本開示の特定の実施形態を参照することによってなされる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって本発明の範囲を限定するものとは見なされないことが理解される。本発明の例示的な実施形態は、添付図面を用いて、さらに具体的且つ詳細に記載され説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A】いくつかの実施形態による、尿管鏡システムを示す図。
図1B】いくつかの実施形態による、図1Aのシステムのコンソールのブロック図。
図2A】いくつかの実施形態による、例示的な未加工の尿管鏡画像を示す図。
図2B】いくつかの実施形態による、図2Aの未加工の尿管鏡画像の例示的な改善された画像を示す図。
図2C】いくつかの実施形態による、尿管鏡システムのイメージングプロセスの例示的な流れ図。
図3A】いくつかの実施形態による、追跡オーバーレイを含む例示的な改善された尿管鏡画像を示す図。
図3B】いくつかの実施形態による、図3Aに関してその後の時点における図3Aの尿管鏡画像を示す図。
図3C】いくつかの実施形態による、尿管鏡システムの追跡プロセスの例示的な流れ図。
図4A】いくつかの実施形態による、画像中に対象物の強調された周縁を示すオーバーレイを含む例示的な改善された尿管鏡画像を示す図。
図4B】いくつかの実施形態による、画像中に対象物の最大長線を示すオーバーレイを含む例示的な改善された尿管鏡画像を示す図。
図4C】いくつかの実施形態による、画像中に対象物のサイズ標識を示すオーバーレイを含む例示的な改善された尿管鏡画像を示す図。
図4D】いくつかの実施形態による、尿管鏡システムのエッジ強調プロセス、最大長線決定プロセス、及びサイズ決定プロセスの例示的なプロセスフロー図。
図5】いくつかの実施形態による、図2Bの改善された画像の例示的な高コントラスト白黒像を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の多数の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、又は置換することができる特徴を有することができることも理解されたい。
【0022】
本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3、等)は、一般に、複数の特徴又は複数のステップの群内の異なる特徴又はステップを区別又は識別するために使用され、順番の限定又は数値限定を与えるものではない。例えば、「第1」、「第2」、及び「第3」の特徴又はステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴又はステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴又はステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」、「上方」、「下方」などの表示は、便宜上使用されており、例えば、特定の固定した位置、向き、又は方向を意味するものではない。代わりに、そのような表示は、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するために使用される。単数形の「一」、「1つ」、及び「その」は、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照も含む。また、「含む」、「有する」、及び「有している」という語句は、特許請求の範囲を含めて本願で使用される場合、「備える」という語句と同じ意味を有するものとする。
【0023】
最後に、以下の説明において、本明細書で使用される「又は」及び「及び/又は」という用語は、いずれか1つ又は任意の組合せを意味する包含的論理和として解釈されるべきである。例として、「A、B又はC」又は「A、B及び/又はC」は、「以下のA;B;C;A及びB;A及びC;B及びC;A、B及びCのいずれか」を意味する。要素、構成要素、機能、ステップ、又は行為の組合せが、何らかの点で本質的に互いに相容れない場合に限り、この定義の例外が生じるであろう。
【0024】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。
本明細書で開示するいずれの方法も、記載の方法を実施するための1つ以上のステップ又は行為を含む。方法ステップ及び/又は行為は、互いに入れ替えることができる。換言すると、ステップ又は行為の特定の順序が実施形態の適切な動作に必要とされない限り、特定のステップ及び/又は行為の順序及び/又は使用は変更されてもよい。さらに、本明細書に記載される方法のサブルーチン又は一部のみが、本開示の範囲内の独立した方法である場合がある。別様に述べると、いくつかの方法は、より詳細な方法に記載されるステップの一部のみを含んでもよい。
【0025】
特定の状況において、「論理」という用語は、1つ以上の機能を実施するように構成されたハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアを表す。ハードウェアとして、論理という用語は、データ処理又はストレージ機能を有する回路構成を含み得る。そのような回路構成の例としては、マイクロプロセッサ、1つ以上のプロセッサコア、プログラマブルゲートアレイ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、無線受信機、送信機及び/若しくはトランシーバ回路構成、半導体メモリ、又は組み合わせ論理を挙げることができるが、これらに限定又は制限されるものではない。
【0026】
図1Aは、治療環境内に示された尿管鏡システム100の実施形態を示す。術者30(例えば医師)が患者50に侵襲的治療を実施する様子が示されている。尿管鏡システム100は、イメージングモジュール120と結合された尿管鏡110を備える。尿管鏡110は、患者50の尿管内に挿入するように構成された長尺状可撓性シャフト115を備える。シャフト170は、シャフト170の遠位端部に位置するカメラ(図示せず)と、シャフト170に沿って延びるワーキングチャネル116とを備える。動作中、カメラによって取得された画像は、イメージングモジュール120と結合された表示装置105上に描画される。表示装置105はまた、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)106も備え得る。術者30は、レーザ結石破砕処置を実施するように構成された泌尿器レーザ装置70を使用している様子が示されている。レーザ装置70は、ワーキングチャネル116に挿入される光ファイバレーザ71を備える。
【0027】
治療中、尿管鏡110の可撓性シャフト115は、患者50の尿管内に治療位置まで挿入される。イメージングモジュール120は、シャフト115の遠位端部に位置するカメラによって取得された画像を表示装置105上に描画する。画像は、治療位置における組織及び他の対象物(例えば腎結石)を示す。術者30は、尿管鏡110によって取得され表示装置105上に描画された画像を見ながら、レーザ装置70を操作することによって治療を実施する。
【0028】
いくつかの実施形態において、尿管鏡110は、リモートインタフェース118を備え得る。リモートインタフェース118は、イメージングモジュール120と通信可能に結合され、ハンドル117によってイメージングシステム100の操作を容易にし得る。
【0029】
治療処置は、典型的には、取得した画像によって検証される所望の位置にレーザシャフト71の作動遠位端部を配置することを含み得る。術者30は、尿管鏡110のハンドル117の操作によって、尿管鏡110の遠位端部を所望の位置に配置し、光ファイバレーザ71の遠位端部を腎結石又はその破片などのアブレートすべき対象物に向けることができる。腎結石のアブレーション中、術者30は、尿管鏡110を何度か再配置して異なる腎結石の破片を視認し、光ファイバレーザ71を異なる破片に向け直すことができる。
【0030】
腎結石のアブレーション中、様々なサイズの破片が結石から砕かれ、分離される。一部の破片は、それ以上破砕しなくても尿管を通じて患者から退出するほど小さい場合がある。他の破片は、さらなるアブレーション又は回収デバイスによる患者からの除去を必要とし得る。したがって、破片の視認性は、さらなるアブレーション又は回収を容易にするのに役立つ。場合によっては、分離した破片の量があまりにも多いため、尿管鏡110による他の対象物の視認性を妨げることがある。
【0031】
図1Bは、イメージングモジュール120のコンソール125の様々な構成要素のブロック図である。コンソール125は、1つ以上のプロセッサ130と、メモリ140(例えば非一時的コンピュータ可読媒体)とを備え、メモリ140には、プロセッサ130によって実行されると以下に記載する動作を実施するように構成される論理モジュールが格納されている。コンソール125は、表示装置105及び尿管鏡110と通信可能に結合されている。
【0032】
論理モジュールは、イメージング論理141及び画像処理論理142を含む。イメージング論理141は、尿管鏡110から未処理の撮像データを取り込み、処理した撮像データを表示装置105に提供するように構成されている。イメージング論理141は、術者30によって画定されるように画像を表示装置上に描画するために、リモートインタフェース118と通信し得る。
【0033】
画像処理論理142は、画像拡張論理143、対象物追跡論理144、及び対象物サイズ決定論理145を含む。画像拡張論理143について、図2A図2Cに関連して以下で説明する。対象物追跡論理144については、図3A~3Cに関連して以下で説明し、対象物サイズ決定論理145については、図4A図4Dに関連して以下で説明する。
【0034】
コンソール125は、イメージングモジュール120及び尿管鏡110の動作を容易にするための他のハードウェア又は電気部品、例えば、電源、I/Oポート、電源管理モジュール、シグナルコンディショナ、処理電子装置、GUI信号処理ユニット、計算電子装置、グラフィック処理ユニット、フィールドプログラマブルゲートアレイなどを備えてもよい。
【0035】
図2Aは、腎結石のアブレーション中に取得され得る例示的な未加工の尿管鏡画像201を示す。腎結石のアブレーション中、様々なサイズの破片が結石から砕かれ、分離され得る。一部の破片は、それ以上アブレーションしなくても尿管を通じて患者から退出するほど小さい(例えば、塵埃である)場合がある。他の破片は、さらなるアブレーション又は回収デバイスによる患者からの除去を必要とし得る。場合によっては、塵埃粒子を含む分離したより小さな破片の量があまりにも多いため、尿管鏡110による他の対象物の視認性を妨げることがある。画像201は、小さな破片205がより大きな破片211~214についての視界をどのように遮り得るかを示している。したがって、より大きな破片211~214の視認性を高めることは、より大きな破片211~214のさらなるアブレーション又は回収を容易にするのに役立ち得る。
【0036】
図2Bは、画像拡張論理143による画像処理後の拡張尿管鏡画像202を示す。示されるように、画像拡張論理143は、未加工の画像201から小さな破片205を効果的に除去して、拡張画像202においてより大きな破片211~214のより鮮明な視覚化をもたらしている。画像拡張論理143は、ビデオ画像フレーム間で永続的なものである対象物からビデオ画像フレーム間で一時的なものである対象物を区別するための1つ以上の画像解析及び処理アルゴリズム(例えば、画像減算、画像比較、又は例えばメジアンフィルタ技術)を含み得る。例えば、より小さな破片205は、尿管内で流動的に浮遊している可能性があり、したがってビデオ画像フレーム間で流体の流れによって一時的に変位され得る。より大きな破片211~214は、より小さな破片205ほど流動的に浮遊しない可能性があり、したがって複数のビデオ画像フレーム間にわたって永続的に配置され得る。したがって、一時的なより小さな破片205により、いくつかのフレームではより大きな破片211~214の一部分についてのカメラの視界が遮られ得るが、他のフレームでは上記部分についての遮るものがない視界が得られる。永続的な破片211~214から一時的な破片205を区別すると、画像拡張論理143は、未加工の画像201から一時的な破片205を効果的に除去して、拡張画像202に示されるように、永続的な破片211~214をより明瞭に見えるようにすることができる。要約すると、画像拡張論理143は、未加工の画像201から一時的な破片205を除去することによって、拡張画像202を生成し得る。
【0037】
図2Cは、いくつかの実施形態による、拡張画像202を定義し、表示装置105上に表示する例示的なプロセスステップを示すフローチャート250である。上記プロセスは、尿管鏡から撮像データを得ること(ステップ251)と、撮像データから未加工の尿管鏡画像201を生成すること(ステップ252)とを含む。上記プロセスは、未加工の尿管鏡画像201の複数のフレーム間で一時的な対象物(例えば破片205)を識別すること(ステップ253)をさらに含む。一時的な対象物が識別されると、未加工の尿管鏡画像201から一時的な対象物を除去するか又は減じることによって、拡張画像202が生成される(ステップ254)。その後、未加工の尿管鏡画像201又は拡張画像202は、表示装置105上に選択的に描画される(ステップ255)。
【0038】
図3A図3Bは、拡張画像202の上に表示された追跡オーバーレイ301を示す。図3Aは、第1の時点における破片211~214を含む拡張画像202を示す。図3Bは、その後の時点における破片211~214を含む拡張画像202を示す。示されるように、破片211は、図3Aの第1の位置から図3Bの第2の位置へ変位されている。結石破砕中、結石の破片は、流体の流れ又はレーザアブレーションプロセスに起因して変位され得る。場合によっては、術者が破片211などの結石の破片の位置を視覚的に追跡することが困難であることがある。場合によっては、破片を再配置するために探していると、結石破砕プロセスに遅延が生じることがある。よって、イメージングシステム100が拡張画像202内において定義された結石の破片の位置を追跡するように構成された対象物追跡論理144を備えると有利であり得る。このような追跡により、術者の状況認識が高められ、認知負荷が低減され得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、対象物追跡論理144は、結石破片211~214に識別標識321~324をそれぞれ割り当て得る。識別標識を割り当てることによって、術者は、識別された結石破片211~214の位置をより容易に再識別し、追跡することができる。いくつかの実施形態において、対象物追跡論理144は、識別標識をビデオ画像内の定義された破片に自動的に割り当て得る。他の実施形態では、対象物追跡論理144は、識別し追跡すべき結石の破片の手動選択(例えばマウスポインターによる)を容易にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、例えば変位経路を示す矢印321Aなどの他の追跡標識も追跡オーバーレイ301に示され得る。示した実施形態では、追跡オーバーレイ301は、拡張画像202又は未加工の画像201の上に表示され得る。
【0040】
図3Cは、いくつかの実施形態による、未加工の尿管鏡画像201内又は拡張画像202内の対象物を追跡する例示的なプロセスステップを示すフローチャート350である。上記プロセスは、未加工の尿管鏡画像201の複数のフレーム間で永続的な対象物(例えば破片211~214)を識別すること(ステップ351)を含む。永続的な対象物(例えば対象物211~214)が識別されると、永続的な対象物のうちの1つ以上が、追跡すべき対象物として識別される(ステップ352)。次に、追跡された対象物の位置を示す標識(例えば識別標識321~324)を含むオーバーレイが生成される(ステップ353)。その後、オーバーレイ301は、表示装置105上において未加工の尿管鏡画像201又は拡張画像202の上に描画される(ステップ354)。
【0041】
図4A図4Cは、いくつかの実施形態において対象物サイズ決定論理144によって実行されるサイズ決定プロセスに関連し得るさらなる例示的なオーバーレイを含む拡張画像202を示す。図4Aは、拡張画像202の上に表示されたエッジ強調オーバーレイ401を示す。例として図4Aに示すように、対象物サイズ決定論理144は、破片211~214の各々のまわりに延びる周縁421~424をそれぞれ定義し、強調している(又は他の方法でより見やすくしている)。結石の周縁を強調することによって、術者は、より容易に破片のサイズ及び形状を視覚化することができ、且つ/又はアブレーションのためにレーザを向ける結石の部分を識別することができる。いくつかの実施形態において、対象物サイズ決定論理144は、周縁を識別するための画像処理アルゴリズム(例えば、キャニー(Canny)、ソーベル(Sobel)、及びガウシアン(Gaussian)として知られるアルゴリズム)を含み得る。いくつかの実施形態において、対象物サイズ決定論理144は、エッジ強調のために画像内の破片を自動的に定義し得る。例えば、対象物サイズ決定論理144は、画像内の永続的な破片のサイズ評価を実施し、メモリ140に格納された規定のサイズを超える破片の周縁を強調することができる。いくつかの実施形態では、対象物サイズ決定論理144は、エッジ強調を含めるために結石の破片の手動選択(例えばマウスポインタによる)を容易にするように構成されてもよい。示した実施形態では、エッジ強調オーバーレイ401は、拡張画像202又は未加工の画像201の上に表示され得る。
【0042】
図4Bは、図4Aのエッジ強調オーバーレイ401とともに拡張画像202の上に表示された破片長さオーバーレイ402を示す。いくつかの実施形態において、破片長さオーバーレイ402は、拡張画像202上に単独で表示されてもよい。対象物サイズ決定論理144は、それぞれ示すように、破片411~414の長さ431~434などの、定義された破片のサイズ表示長さをそれぞれ定義し得る。長さ431~434の各々は、それぞれの結石サイズ(例えば撮像された面積)の明確な特徴であり得る。いくつかの実施形態において、サイズ表示長さは、周縁に沿った2時点間の最大距離であり得る。いくつかの実施形態において、長さ431~434は、術者がさらなるアブレーション又は破砕が正当とされるかどうかを判断するのに役立ち得る線標識としてオーバーレイ402に示され得る。いくつかの実施形態において、対象物サイズ決定論理144は、サイズ表示長さ431~434の測定値を定義し、長さ測定値標識をオーバーレイ402に表示することができる。場合によっては、サイズ表示長さにより、破片のさらなるアブレーションが必要である、又は患者が尿管を通して破片を自然に排出することができるという術者による判断が容易となり得る。エッジ強調と同様の方法で、対象物サイズ決定論理144は、規定の基準に従って長さ表示のために破片を自動的に定義することができ、且つ/又は長さ表示のために破片の手動選択を容易にすることができる。
【0043】
図4Cは、拡張画像202の上に表示された、破片サイズオーバーレイ403を示す。対象物サイズ決定論理144は、周縁によって包囲された面積を計算することによって、破片のサイズ又は画像面積を定義し得る。破片211~214のサイズ表示標識441~444などの定義された破片のサイズ表示標識は、術者が破片211~214のサイズを、例えば互いに対して、確認できるようにする破片のサイズ表現をそれぞれ提供し得る。示した実施形態では、標識441~444は正方形を有する。他の実施形態では、標識441~444は、任意の他の多角形、山形(chevron)、破片の輪郭、又は破片のサイズを視覚的に表すのに適した任意の他の種類のマークであってもよい。長さ表示と同様の方法で、対象物サイズ決定論理144は、規定の基準に従ってサイズ表示のために破片を自動的に識別することができ、且つ/又はサイズ表示のために破片の手動選択を容易にすることができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、対象物サイズ決定論理144は、例えば、尿管の流路面積などの尿管に関連したサイズ基準を含み得る。対象物サイズ決定論理144は、破片サイズが規定のサイズ基準を超えるかどうかをさらに判断することができ、超える場合には、対象物サイズ決定論理144は、標識441Aなどの二次的な標識(indicum)を含める、サイズ標識の形状を変更する、サイズ標識の色を変更する、又は任意の適当な区別方法で視覚表示を提供することができる。要約すると、対象物サイズ決定論理144は、どの破片がさらなる破砕を必要とするか、及びどの破片が尿管を通って患者から自然に排出され得るかを術者に自動的に示すことができる。
【0045】
図4Dは、いくつかの実施形態による、未加工の尿管鏡画像201内又は拡張画像202内の対象物のサイズを評価/推定する例示的なプロセスステップを示すフローチャート450である。上記プロセスは、未加工の尿管鏡画像201の複数のフレーム間で永続的な対象物(例えば破片211~214)を識別すること(ステップ451)を含む。永続的な対象物が識別されると、1つ以上の永続的な対象物が、周縁強調の対象物として識別される(ステップ452)。周縁(例えば、エッジ421~424)が識別される(ステップ453)。次に、識別された周縁の強調表示を含むオーバーレイが生成される(ステップ454)。その後、オーバーレイ401は、表示装置105上において未加工の尿管鏡画像201又は拡張画像202の上に描画される(ステップ455)。周縁が強調されていると、術者は、対象物のサイズをより容易に視覚的に評価することができる。
【0046】
図4Dをさらに参照すると、対象物のサイズを評価/推定するプロセスステップは、代表長さを決定すると有利であり得る1つ以上の永続的な対象物を識別すること(ステップ462)をさらに含み得る。このプロセスは、識別された対象物の各々について、周縁を識別し、周縁上の2時点間の最大長を定義する線を決定すること(ステップ463)をさらに含む。次いで、識別された対象物にわたって延びる線を含むオーバーレイ402が生成される(ステップ464)。その後、このオーバーレイは、表示装置105上において未加工の尿管鏡画像201又は拡張画像202の上に描画される(ステップ465)。
【0047】
再度、図4Dを参照すると、対象物のサイズを評価/推定するプロセスステップは、サイズ評価/推定のために1つ以上の永続的な対象物を識別すること(ステップ472)をさらに含み得る。このプロセスは、識別された対象物の各々について、周縁を識別し、周縁によって包囲された面積を計算すること(ステップ473)をさらに含む。次いで、計算された面積を表す標識を含むオーバーレイ403が生成される(ステップ474)。その後、このオーバーレイは、表示装置105上において未加工の尿管鏡画像201又は拡張画像202の上に描画される(ステップ475)。いくつかの実施形態において、プロセスステップは、計算された面積をメモリに格納された面積サイズ限度と比較すること(ステップ476)を含み得る。このプロセスは、計算された面積がサイズ限度を超える場合には、サイズ標識を変更すること(ステップ477)をさらに含み得る。
【0048】
図5は、画像拡張論理143による拡張画像202のさらなる画像処理後の高コントラスト尿管鏡画像501を示す。高コントラスト画像501は、破片211~214を示す高コントラスト白黒(black/white)画像である。高い白黒コントラストにより、術者は、破片211~214などの画像内の重要な対象物をより容易に視覚化し、注視することができる。上述したいずれか又はすべてのオーバーレイは、高コントラスト画像501の上に配置されてもよい。
【0049】
画像処理論理142は、画像201,202,501とオーバーレイ301,401,402,403との任意の組合せの描画を容易にし得る。画像処理論理142はまた、GUI151又はリモートインタフェース118を通じて、術者がこれらの組合せのいずれかの間の切替えを自由に行うことも容易にし得る。
【0050】
本発明の実施形態は、本開示の趣旨から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化されてもよい。記載の実施形態は、あらゆる点で単なる例示であり、限定的なものではないと見なされるべきである。したがって、実施形態の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等物の意味及び範囲内に入るすべての変更は、それらの範囲内に包含されるべきである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
【国際調査報告】