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特表2024-520691ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用
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  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図1
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図2
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図3
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図4
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図5A
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図5B
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図6
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図7A
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図7B
  • 特表-ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及びそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20240517BHJP
   C12N 15/864 20060101ALI20240517BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20240517BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240517BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240517BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240517BHJP
   C12N 15/113 20100101ALI20240517BHJP
   A61K 38/44 20060101ALI20240517BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20240517BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20240517BHJP
   A61K 9/51 20060101ALI20240517BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALI20240517BHJP
   A61P 13/02 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
C12N15/09 110
C12N15/864 100Z
C12N1/15 ZNA
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N15/113 Z
A61K38/44
A61K35/76
A61K35/12
A61K9/51
A61K31/7088
A61P13/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574534
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022032144
(87)【国際公開番号】W WO2022256642
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】63/197,073
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/225,046
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/292,889
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/300,727
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518015608
【氏名又は名称】アーバー バイオテクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100138911
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 陽子
(72)【発明者】
【氏名】ウェッセルズ,クイントン ノーマン
(72)【発明者】
【氏名】ハスウェル,ジェフリー レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ディトマソ,ティア マリー
(72)【発明者】
【氏名】ジャキモ,ノア マイケル
(72)【発明者】
【氏名】セングプタ,セジュティ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C076
4C084
4C086
4C087
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA01Y
4B065AA57X
4B065AA83X
4B065AA87X
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC20
4B065BA02
4B065CA44
4C076AA65
4C076CC17
4C076FF70
4C084AA02
4C084DC23
4C084NA14
4C084ZA81
4C086AA01
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA81
4C087AA01
4C087BB65
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA14
4C087ZA81
(57)【要約】
HAO1遺伝子の遺伝子編集における使用のための、HAO1を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システム及び/又は組成物が、本明細書で提供される。また、編集をHAO1遺伝子に導入するために、かつ/又は原発性高シュウ酸尿症(PH)の治療のために遺伝子編集システムを使用する方法、及び遺伝子編集システムを特徴付けるためのプロセスも、本明細書で提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子の遺伝子編集のための遺伝子編集システムであって、
(i)Cas12i2ポリペプチド又は前記Cas12i2ポリペプチドをコードする第1の核酸であって、前記Cas12i2ポリペプチドが、配列番号922と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含み、配列番号922に対して1つ以上の変異を含む、Cas12i2ポリペプチド又は第1の核酸、
(ii)RNAガイド又は前記RNAガイドをコードする第2の核酸であって、前記RNAガイドが、HAO1遺伝子内の標的配列に特異的なスペーサー配列を含み、前記標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、前記PAMが、5’-TTN-3’のモチーフを含み、前記5’-TTN-3’のモチーフが、前記標的配列に対して5’に位置する、RNAガイド又は第2の核酸を含む、遺伝子編集システム。
【請求項2】
前記Cas12i2ポリペプチドにおける前記1つ以上の変異が、配列番号922のD581、G624、F626、P868、I926、V1030、E1035、及び/又はS1046位にある、請求項1に記載の遺伝子編集システム。
【請求項3】
前記1つ以上の変異が、アミノ酸置換であり、前記アミノ酸置換が、任意選択で、D581R、G624R、F626R、P868T、I926R、V1030G、E1035R、S1046G、又はそれらの組み合わせである、請求項1又は2に記載の遺伝子編集システム。
【請求項4】
前記Cas12i2ポリペプチドが、
(i)D581、D911、I926、及びV1030位の変異であって、任意選択で、D581R、D911R、I926R、及びV1030Gのアミノ酸置換である、変異、
(ii)D581、I926、及びV1030位の変異であって、任意選択で、D581R、I926R、及びV1030Gのアミノ酸置換である、変異、
(iii)D581、I926、V1030、及びS1046位の変異であって、任意選択で、D581R、I926R、V1030G、及びS1046Gのアミノ酸置換である、変異、
(iv)D581、G624、F626、I926、V1030、E1035、及びS1046位の変異であって、任意選択で、D581R、G624R、F626R、I926R、V1030G、E1035R、及びS1046Gのアミノ酸置換である、変異、又は
(v)D581、G624、F626、P868、I926、V1030、E1035、及びS1046位の変異であって、任意選択で、D581R、G624R、F626R、P868T、I926R、V1030G、E1035R、及びS1046Gのアミノ酸置換である、変異を含む、請求項3に記載の遺伝子編集遺伝子編集システム。
【請求項5】
前記Cas12i2ポリペプチドが、配列番号923、924、925、926、又は927のアミノ酸配列を含み、任意選択で、前記Cas12i2ポリペプチドが、配列番号924又は927のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の遺伝子編集システム。
【請求項6】
前記Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項7】
前記第1の核酸が、メッセンジャーRNA(mRNA)である、請求項6に記載の遺伝子編集システム。
【請求項8】
前記第1の核酸が、ウイルスベクター内に含まれており、前記ウイルスベクターが、任意選択で、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターである、請求項7に記載の遺伝子編集システム。
【請求項9】
前記標的配列が、前記HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内にある、請求項1~8のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項10】
前記標的配列が、
(i)5’-CAAAGTCTATATATGACTAT-3’(配列番号1025)、
(ii)5’-GGAAGTACTGATTTAGCATG-3’(配列番号1026)、
(iii)5’-TAGATGGAAGCTGTATCCAA-3’(配列番号1046)、
(iv)5’-CGGAGCATCCTTGGATACAG-3’(配列番号1047)、又は
(v)5’-AGGACAGAGGGTCAGCATGC-3(配列番号1052)を含む、請求項9に記載の遺伝子編集システム。
【請求項11】
前記スペーサー配列が、
(i)5’-CAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号1093、
(ii)5’-GGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号1094)、
(iii)5’-UAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号1095)、
(iv)5’-CGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号1096)、又は
(v)5’-AGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3(配列番号1097)を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記スペーサー配列が、20~30ヌクレオチド長であり、任意選択で、前記スペーサーが、20ヌクレオチド長である、請求項1~11のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項13】
前記RNAガイドが、前記スペーサーと、ダイレクトリピート配列と、を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項14】
前記ダイレクトリピート配列が、23~36ヌクレオチド長である、請求項13に記載の遺伝子編集システム。
【請求項15】
前記ダイレクトリピート配列が、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片と少なくとも90%同一である、請求項14に記載の遺伝子編集システム。
【請求項16】
前記ダイレクトリピート配列が、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片である、請求項15に記載の遺伝子編集システム。
【請求項17】
前記ダイレクトリピート配列が、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGG-3’(配列番号10)である、請求項16に記載の遺伝子編集システム。
【請求項18】
前記RNAガイドが、
(i)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号967)、
(ii)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGGGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号968)、
(iii)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGUAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号988)、
(iv)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号989)、又は
(v)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGAGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3’(配列番号994)
のヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の遺伝子編集システム。
【請求項19】
前記システムが、前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項20】
前記RNAガイドをコードする前記核酸が、ウイルスベクター内に位置する、請求項19に記載の遺伝子編集システム。
【請求項21】
前記ウイルスベクターが、前記Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸、及び前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸の両方を含む、請求項7~20のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項22】
前記システムが、前記Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸を含み、前記第1の核酸が、第1のベクター内に位置し、前記システムが、前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸を含み、前記第2の核酸が、第2のベクター内に位置し、任意選択で、前記第1のベクター及び/又は前記第2のベクターが、ウイルスベクターである、請求項1~20のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項23】
前記第1のベクター及び前記第2のベクターが、同じベクターである、請求項22に記載の遺伝子編集システム。
【請求項24】
前記システムが、1つ以上の脂質ナノ粒子(LNP)を含み、前記1つ以上のLNPが、(i)、(ii)、又は両方を包含する、請求項1~23のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項25】
前記システムが、前記LNPを含み、前記LNPが、(i)を包含し、前記システムが、ウイルスベクターを含み、前記ウイルスベクターが、前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸を含み、任意選択で、前記ウイルスベクターが、AAVベクターである、請求項24に記載の遺伝子編集システム。
【請求項26】
前記システムが、前記LNPを含み、前記LNPが、(ii)を包含し、前記システムが、ウイルスベクターを含み、前記ウイルスベクターが、Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸を含み、任意選択で、前記ウイルスベクターが、AAVベクターである、請求項24に記載の遺伝子編集システム。
【請求項27】
ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子の遺伝子編集のための遺伝子編集システムであって、
(i)Cas12iポリペプチド又は前記Cas12iポリペプチドをコードする第1の核酸であって、任意選択で、前記Cas12iポリペプチドが、Cas12i2ポリペプチドである、Cas12iポリペプチド又は第1の核酸、
(ii)RNAガイド又は前記RNAガイドをコードする第2の核酸であって、前記RNAガイドが、HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内の標的配列に特異的なスペーサー配列を含み、前記標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、前記PAMが、5’-TTN-3’のモチーフを含み、前記5’-TTN-3’のモチーフが、前記標的配列に対して5’に位置する、RNAガイド又は第2の核酸を含む、遺伝子編集システム。
【請求項28】
前記標的配列が、
【化1】
を含む、請求項27に記載の遺伝子編集システム。
【請求項29】
前記スペーサー配列が、
【化2】
を含む、請求項27に記載の遺伝子編集システム。
【請求項30】
前記Cas12iポリペプチドをコードする前記第1の核酸を含む、請求項27~29のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項31】
前記第1の核酸が、メッセンジャーRNA(mRNA)である、請求項30に記載の遺伝子編集システム。
【請求項32】
前記第1の核酸が、ウイルスベクター内に含まれており、前記ウイルスベクターが、任意選択で、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターである、請求項30に記載の遺伝子編集システム。
【請求項33】
前記スペーサーが、20~30ヌクレオチド長であり、任意選択で、前記スペーサーが、20ヌクレオチド長である、請求項27~32のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項34】
前記RNAガイドが、前記スペーサー配列と、ダイレクトリピート配列と、を含む、請求項27~33のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項35】
前記ダイレクトリピート配列が、23~36ヌクレオチド長である、請求項34に記載の遺伝子編集システム。
【請求項36】
前記ダイレクトリピート配列が、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片と少なくとも90%同一である、請求項35に記載の遺伝子編集システム。
【請求項37】
前記ダイレクトリピート配列が、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片である、請求項36に記載の遺伝子編集システム。
【請求項38】
前記ダイレクトリピート配列が、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGG-3’(配列番号10)である、請求項37に記載の遺伝子編集システム。
【請求項39】
前記RNAガイドが、
(i)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号967)、
(ii)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGGGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号968)、
(iii)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGUAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号988)、
(iv)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号989)、又は
(v)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGAGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3’(配列番号994)のヌクレオチド配列を含む、請求項34に記載の遺伝子編集システム。
【請求項40】
前記システムが、前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸を含む、請求項27~39のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項41】
前記RNAガイドをコードする前記核酸が、ウイルスベクター内に位置する、請求項40に記載の遺伝子編集システム。
【請求項42】
前記ウイルスベクターが、前記Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸、及び前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸の両方を含む、請求項32~41のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項43】
前記システムが、前記Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸を含み、前記第1の核酸が、第1のベクター内に位置し、前記システムが、前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸を含み、前記第2の核酸が、第2のベクター内に位置する、請求項27~42のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項44】
前記システムが、1つ以上の脂質ナノ粒子(LNP)を含み、前記1つ以上のLNPが、(i)、(ii)、又は両方を包含する、請求項27~43のいずれか一項に記載の遺伝子編集システム。
【請求項45】
前記システムが、前記LNPを含み、前記LNPが、(i)を包含し、前記システムが、ウイルスベクターを含み、前記ウイルスベクターが、前記RNAガイドをコードする前記第2の核酸を含み、任意選択で、前記ウイルスベクターが、AAVベクターである、請求項44に記載の遺伝子編集システム。
【請求項46】
前記システムが、前記LNPを含み、前記LNPが、(ii)を包含し、前記システムが、ウイルスベクターを含み、前記ウイルスベクターが、Cas12i2ポリペプチドをコードする前記第1の核酸を含み、任意選択で、前記ウイルスベクターが、AAVベクターである、請求項44に記載の遺伝子編集システム。
【請求項47】
請求項1~46のいずれか一項に記載の遺伝子編集システムを含む、薬学的組成物。
【請求項48】
請求項1~46のいずれか一項に記載の遺伝子編集システムの要素(i)及び(ii)を含む、キット。
【請求項49】
細胞におけるヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子を編集するための方法であって、前記方法が、宿主細胞を、請求項1~46のいずれか一項に記載の、前記HAO1遺伝子を編集するための遺伝子編集システムと接触させて、前記宿主細胞における前記HAO1遺伝子を遺伝的に編集することを含む、方法。
【請求項50】
前記宿主細胞が、インビトロで培養される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
接触させるステップが、前記宿主細胞を含む対象に、前記HAO1遺伝子を編集するための前記システムを投与することによって実行される、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
破壊されたヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子を含む細胞であって、任意選択で、前記細胞が、宿主細胞を、請求項1~46のいずれか一項に記載の遺伝子編集システムと接触させて、前記宿主細胞におけるHAO1遺伝子を遺伝的に編集し、それによって、前記HAO1遺伝子を破壊することによって産生される、細胞。
【請求項53】
対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療するための方法であって、それを必要としている対象に、請求項1~46のいずれか一項に記載の、ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子を編集するための遺伝子編集システム、又は請求項52に記載の細胞を投与することを含む、方法。
【請求項54】
前記対象が、前記PHを有するヒト患者であり、前記PHが、任意選択で、PH1、PH2、又はPH3である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記PHが、PH1である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
(i)ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子における標的配列に特異的であるスペーサー配列であって、前記標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、前記PAMが、5’-TTN-3’のモチーフを含み、前記5’-TTN-3’のモチーフが、前記標的配列に対して5’に位置する、スペーサー配列と、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含む、RNAガイド。
【請求項57】
前記スペーサーが、20~30ヌクレオチド長、任意選択で、20ヌクレオチド長である、請求項56に記載のRNAガイド。
【請求項58】
前記ダイレクトリピート配列が、23~36ヌクレオチド長、任意選択で、23ヌクレオチド長である、請求項56又は57に記載のRNAガイド。
【請求項59】
前記標的配列が、前記HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内にある、請求項56~58のいずれか一項に記載のRNAガイド。
【請求項60】
前記標的配列が、
【化3】
を含む、請求項59に記載のRNAガイド。
【請求項61】
前記スペーサー配列が、
【化4】
を含む、請求項60に記載のRNAガイド。
【請求項62】
前記ダイレクトリピート配列が、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片と少なくとも90%同一である、請求項56~61のいずれか一項に記載のRNAガイド。
【請求項63】
前記ダイレクトリピート配列が、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片である、請求項62に記載のRNAガイド。
【請求項64】
前記ダイレクトリピート配列が、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGG-3’(配列番号10)である、請求項63に記載のRNAガイド。
【請求項65】
(i)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号967)、
(ii)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGGGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号968)、
(iii)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGUAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号988)、
(iv)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号989)、又は
(v)5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGAGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3’(配列番号994)のヌクレオチド配列を含む、請求項56に記載のRNAガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づいて、2021年6月4日に出願された米国特許仮出願第63/197,073号、2021年7月23日に出願された米国特許仮出願第63/225,046号、2021年12月22日に出願された米国特許仮出願第63/292,889号、及び2022年1月19日に出願された米国特許仮出願第63/300,727号の優先権を主張し、それらのそれぞれの内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2022年06月3日に作成された上記のASCIIコピーの名称は、116928-0040-0004WO00_SEQ.txtであり、サイズは367,354バイトである。
【背景技術】
【0003】
クラスター化された規則的間隔の短いパリンドロームリピート(CRISPR)及びCRISPR関連(Cas)遺伝子は、合わせてCRISPR-Cas又はCRISPR/Casシステムとして既知であり、古細菌及び細菌における適応免疫システムであり、この適応免疫システムは、特定の種を外来性遺伝要素から防御する。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子の遺伝子編集のためのシステムの開発に少なくとも部分的に基づく。システムは、Cas12i CRISPRヌクレアーゼポリペプチド(例えば、Cas12i2ポリペプチド)と、CRISPRヌクレアーゼポリペプチドによるHAO1遺伝子内の遺伝子部位での切断を媒介するRNAガイドと、を含む。本明細書に報告されるように、本明細書に開示される遺伝子編集システムは、高い編集効率及び精度でのHAO1遺伝子の編集に成功した。
【0005】
理論によって拘束されることなく、本明細書に開示される遺伝子編集システムは、以下の有利な特徴のうちの1つ以上を更に示し得る。SpCas9及びCas12aと比較して、Cas12iエフェクターは、より小さく(1033~1093aa)、これは、それらの短い成熟crRNA(40~43nt)とともに、送達及び合成コストの点で好ましい。Cas12i切断は、Cas9切断によって誘導される小さい欠失及び+1挿入と比較して、より大きい欠失をもたらす。また、Cas12i PAM配列は、Cas9のものと異なる。したがって、Cas9と比較して、目的の遺伝子部位のより大きい異なる部分が、Cas12iポリペプチド及びRNAガイドで破壊され得る。タグメンテーションベースのタグ挿入部位シーケンシング(TTISS)の不偏手法を使用して、Cas12i2と比較して、より高い数の固有の挿入事象でのより多くの潜在的なオフターゲット部位が、SpCas9について特定された。WO/2021/202800を参照されたい。したがって、Cas12i、例えば、Cas12i2は、Cas9よりも特異的であり得る。
【0006】
したがって、HAO1遺伝子を編集するための遺伝子編集システム、このような遺伝子編集システムを含む薬学的組成物又はキット、遺伝子改変細胞を産生するために遺伝子編集システムを使用する方法、及びこのように産生され得られる細胞が、本明細書で提供される。また、対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療するための、本明細書に開示される遺伝子編集システム、このような遺伝子編集システムを含む薬学的組成物及びキット、並びに/又はこのように産生される遺伝子改変細胞の使用が、本明細書で提供される。
【0007】
いくつかの態様において、本開示は、ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子の遺伝子編集のためのシステムであって、(i)Cas12iポリペプチド又はCas12iポリペプチドをコードする第1の核酸と、(ii)RNAガイド又はRNAガイドをコードする第2の核酸と、を含む、システムを特徴とする。RNAガイドは、HAO1遺伝子内の標的配列に特異的なスペーサー配列を含み、標的配列は、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMは、5’-TTN-3’のモチーフを含み、5’-TTN-3’のモチーフは、標的配列に対して5’に位置する。
【0008】
いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、Cas12i2ポリペプチドであることができる。他の実施形態において、Cas12iポリペプチドは、Cas12i4ポリペプチドであることができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、Cas12i2ポリペプチドであり、Cas12i2ポリペプチドは、配列番号922と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含み、配列番号922に対して1つ以上の変異を含む。いくつかの実施形態において、Cas12i2ポリペプチドにおける1つ以上の変異は、配列番号922のD581、G624、F626、P868、I926、V1030、E1035、及び/又はS1046位にある。いくつかの例において、1つ以上の変異は、アミノ酸置換であり、アミノ酸置換は、任意選択で、D581R、G624R、F626R、P868T、I926R、V1030G、E1035R、S1046G、又はそれらの組み合わせである。
【0010】
一例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、D911、I926、及びV1030位の変異を含む(例えば、D581R、D911R、I926R、及びV1030Gのアミノ酸置換)。別の例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、I926、及びV1030位の変異を含む(例えば、D581R、I926R、及びV1030Gのアミノ酸置換)。更に別の例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、I926、V1030、及びS1046位の変異を含む(例えば、D581R、I926R、V1030G、及びS1046Gのアミノ酸置換)。更に別の例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、G624、F626、I926、V1030、E1035、及びS1046位の変異を含む(例えば、D581R、G624R、F626R、I926R、V1030G、E1035R、及びS1046Gのアミノ酸置換)。別の例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、G624、F626、P868、I926、V1030、E1035、及びS1046位の変異(例えば、D581R、G624R、F626R、P868T、I926R、V1030G、E1035R、及びS1046Gのアミノ酸置換)を含む。
【0011】
本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかにおける使用のための例示的なCas12i2ポリペプチドは、配列番号923~927のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含み得る。一例において、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかにおける使用のための例示的なCas12i2ポリペプチドは、配列番号924のアミノ酸配列を含む。別の例において、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかにおける使用のための例示的なCas12i2ポリペプチドは、配列番号927のアミノ酸配列を含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、遺伝子編集システムは、Cas12iポリペプチド(例えば、本明細書に開示されるCas12i2ポリペプチド)をコードする第1の核酸を含み得る。いくつかの事例において、第1の核酸は、第1のベクター(例えば、ウイルスベクター、例えば、アデノ随伴ウイルスベクター又はAAVベクター)内に位置する。いくつかの事例において、第1の核酸は、メッセンジャーRNA(mRNA)である。いくつかの事例において、Cas12iポリペプチド(例えば、本明細書に開示されるCas12i2ポリペプチド)をコードする核酸は、コドン最適化されている。
【0013】
いくつかの実施形態において、標的配列は、HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内にあり得る。いくつかの例において、標的配列は、5’-CAAAGTCTATATATGACTAT-3’(配列番号1025)、5’-GGAAGTACTGATTTAGCATG-3’(配列番号1026)、5’-TAGATGGAAGCTGTATCCAA-3’(配列番号1046)、5’-CGGAGCATCCTTGGATACAG-3’(配列番号1047)、又は5’-AGGACAGAGGGTCAGCATGC-3’(配列番号1052)を含む。具体的な例において、標的配列は、配列番号1047のヌクレオチド配列であることができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、20~30ヌクレオチド長であり得る。いくつかの例において、スペーサー配列は、20ヌクレオチド長である。いくつかの例において、スペーサー配列は、5’-CAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号1093)、5’-GGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号1094)、5’-UAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号1095)、5’-CGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号1096)、又は5’-AGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3(配列番号1097)を含む。具体的な例において、スペーサー配列は、配列番号1096を含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、スペーサーと、ダイレクトリピート配列と、を含む。いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、23~36ヌクレオチド長である。一例において、ダイレクトリピート配列は、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片と少なくとも90%同一である。いくつかの具体的な例において、ダイレクトリピート配列は、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片である。非限定的な例として、ダイレクトリピート配列は、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGG-3’(配列番号10)である。
【0016】
具体的な例において、RNAガイドは、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号967)、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGGGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号968)、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGUAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号988)、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号989)、又は5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGAGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3’(配列番号994)のヌクレオチド配列を含み得る。具体的な例において、RNAガイドは、配列番号989を含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態において、システムは、RNAガイドをコードする第2の核酸を含み得る。いくつかの例において、RNAガイドをコードする核酸は、ウイルスベクター内に位置し得る。いくつかの例において、ウイルスベクターは、Cas12i2ポリペプチドをコードする第1の核酸、及びRNAガイドをコードする第2の核酸の両方を含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるシステムのうちのいずれかは、Cas12i2ポリペプチドをコードする第1の核酸であって、第1の核酸が、第1のベクター内に位置する、第1の核酸と、RNAガイドをコードする第2の核酸であって、第2の核酸が、第2のベクター上に位置する、第2の核酸と、を含み得る。いくつかの例において、第1のベクター及び/又は第2のベクターは、ウイルスベクターである。いくつかの具体的な例において、第1のベクター及び第2のベクターは、同じベクターである。他の例において、第1のベクター及び第2のベクターは、異なるベクターである。
【0019】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるシステムのうちのいずれかは、1つ以上の脂質ナノ粒子(LNP)を含み得、1つ以上のLNPは、Cas12i2ポリペプチド若しくはCas12i2ポリペプチドをコードする第1の核酸、RNAガイド若しくはRNAガイドをコードする第2の核酸、又は両方を包含する。
【0020】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるシステムは、Cas12i2ポリペプチド又はCas12i2ポリペプチドをコードする第1の核酸を包含するLNPと、RNAガイドをコードする第2の核酸を含むウイルスベクターと、を含み得る。いくつかの例において、ウイルスベクターは、AAVベクターである。他の実施形態において、本明細書に記載されるシステムは、RNAガイド又はRNAガイドをコードする第2の核酸を包含するLNPと、Cas12i2ポリペプチドをコードする第1の核酸を含むウイルスベクターと、を含み得る。いくつかの例において、ウイルスベクターは、AAVベクターである。
【0021】
いくつかの態様において、本開示はまた、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかを含む薬学的組成物、又は遺伝子編集システムの構成要素を含むキットを提供する。
【0022】
他の態様において、本開示はまた、細胞におけるヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子を編集するための方法であって、方法が、宿主細胞を、本明細書に開示されるシステムのうちのいずれかと接触させて、宿主細胞におけるHAO1遺伝子を遺伝的に編集することを含む、方法を特徴とする。いくつかの例において、宿主細胞は、インビトロで培養される。他の例において、接触させるステップは、宿主細胞を含む対象に、HAO1遺伝子を編集するためのシステムを投与することによって実行される。
【0023】
また、破壊されたヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子を含む細胞であって、細胞が、宿主細胞を、本明細書に開示されるシステムと接触させて、宿主細胞におけるHAO1遺伝子を遺伝的に編集することによって産生され得る、細胞が、本開示の範囲内である。
【0024】
更に、他の態様において、本開示は、対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療するための方法を提供する。方法は、それを必要としている対象に、本明細書に開示される、ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子を編集するためのシステムのうちのいずれか、又は本明細書に開示される改変細胞のうちのいずれかを投与することを含み得る。いくつかの実施形態において、対象は、PHを有するヒト患者であり得る。いくつかの例において、PHは、PH1、PH2、又はPH3である。具体的な例において、PHは、PH1である。
【0025】
また、(i)ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子における標的配列に特異的である、本明細書に開示されるスペーサー配列であって、標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMが、5’-TTN-3’のモチーフを含み、5’-TTN-3’のモチーフが、標的配列に対して5’に位置する、スペーサー配列と、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含む、RNAガイドが、本明細書で提供される。
【0026】
いくつかの実施形態において、スペーサーは、20~30ヌクレオチド長であり得る。いくつかの例において、スペーサーは、20ヌクレオチド長である。
【0027】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、23~36ヌクレオチド長であり得る。いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、23ヌクレオチド長である。
【0028】
いくつかの実施形態において、標的配列は、HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内にあり得る。いくつかの例において、標的配列は、5’-CAAAGTCTATATATGACTAT-3’(配列番号1025)、5’-GGAAGTACTGATTTAGCATG-3’(配列番号1026)、5’-TAGATGGAAGCTGTATCCAA-3’(配列番号1046)、5’-CGGAGCATCCTTGGATACAG-3’(配列番号1047)、又は5’-AGGACAGAGGGTCAGCATGC-3’(配列番号1052)を含む。具体的な例において、標的配列は、配列番号1047を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、5’-CAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号1093)、5’-GGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号1094)、5’-UAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号1095)、5’-CGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号1096)、又は5’-AGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3(配列番号1097)として記載され得る。具体的な例において、スペーサー配列は、配列番号1096を含み得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片と少なくとも90%同一であり得る。いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、配列番号1~10のうちのいずれか1つ、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片である。非限定的な例として、ダイレクトリピート配列は、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGG-3’(配列番号10)である。
【0031】
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCAAAGUCUAUAUAUGACUAU-3’(配列番号967)、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGGGAAGUACUGAUUUAGCAUG-3’(配列番号968)、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGUAGAUGGAAGCUGUAUCCAA-3’(配列番号988)、5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGCGGAGCAUCCUUGGAUACAG-3’(配列番号989)、又は5’-AGAAAUCCGUCUUUCAUUGACGGAGGACAGAGGGUCAGCAUGC-3’(配列番号994)のヌクレオチド配列を含み得る。具体的な例において、RNAガイドは、配列番号989を含み得る。
【0032】
また、対象におけるPHの治療における使用のための、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれか、このような遺伝子編集システムを含む薬学的組成物若しくはキット、又は遺伝子編集システムによって生成される遺伝子改変細胞、及び対象におけるPHの治療のための医薬品を製造するための、本明細書に開示される遺伝子編集システム、このような遺伝子編集システムを含む薬学的組成物若しくはキット、又は遺伝子編集システムによって生成される遺伝子改変細胞の使用が、本明細書で提供される。
【0033】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細が、以下の説明に示される。本発明の他の特徴又は利点は、いくつかの実施形態の以下の図面及び詳細な説明から明らかになり、また、添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【0034】
以下の図面は、本明細書の一部分をなし、本開示のある態様を更に実証するために含まれており、これらの態様は、本明細書に提示される具体的な実施形態の詳細な説明とともに図面を参照することによってより良好に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】HEK293細胞におけるHAO1遺伝子を編集する、Cas12i2ポリペプチド及びcrRNAで調製されたRNPの能力を示すグラフである。より濃い灰色のバーは、アカゲザル(Macaca mulatta)及びカニクイザル(Macaca fascicularis)の両方の配列と完全な相同性を有する標的配列を表す。
図2】HepG2細胞におけるHAO1遺伝子を編集する、Cas12i2ポリペプチド及びcrRNAで調製されたRNPの能力を示すグラフである。
図3】初代肝細胞におけるHAO1遺伝子を編集する、Cas12i2ポリペプチド及びcrRNAで調製されたRNPの能力を示すグラフである。
図4】Cas12i2ポリペプチド及びHAO1標的crRNAでの、初代ヒト肝細胞におけるHAO1 mRNAのノックダウンを示すグラフである。
図5A】HepG2細胞において、HAO1標的crRNA、及び配列番号924又は配列番号927のバリアントCas12i2ポリペプチドによって誘導された%インデルを示すグラフである。
図5B】HepG2細胞において、配列番号924のバリアントCas12i2及びE1T3(配列番号968)のHAO1標的RNAガイドによって誘導されたインデルのサイズ(左)及び開始位置(右)を示す。
図6】配列番号1091及び配列番号1092の化学修飾HAO1標的crRNA、並びに配列番号1089又は配列番号1090のバリアントCas12i2 mRNAによって誘導された%インデルを示すグラフである。
図7A】配列番号924のバリアントCas12i2、並びにHAO1標的RNAガイドE2T5(配列番号989)、E1T2(配列番号967)、E1T3(配列番号968)、及びE2T10(配列番号994)についてのタグメンテーションベースのタグ挿入部位シーケンシング(TTISS)リードを示すプロットを示す。黒色のくさび形及び中央の数字は、オンターゲットTTISSリードの割合を表す。それぞれの灰色のくさび形は、TTISSによって特定された固有のオフターゲット部位を表す。それぞれの灰色のくさび形のサイズは、所与のオフターゲットへのTTISSリードマッピングの割合を表す。
図7B】配列番号927のバリアントCas12i2、並びにHAO1標的RNAガイドE2T5(配列番号989)、E1T2(配列番号967)、及びE1T3(配列番号968)についてのTTISSリードの2つのレプリケートを示すプロットを示す。黒色のくさび形及び中央の数字は、オンターゲットTTISSリードの割合を表す。それぞれの灰色のくさび形は、TTISSによって特定された固有のオフターゲット部位を表す。それぞれの灰色のくさび形のサイズは、所与のオフターゲットへのTTISSリードマッピングの割合を表す。
図8】配列番号924のバリアントCas12i2及びRNAガイドE2T5(配列番号989)での、初代ヒト肝細胞のエレクトロポレーション後のHAO1タンパク質のノックダウンを示すウェスタンブロットである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示は、ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子(別名、グリコレートオキシダーゼ遺伝子)の遺伝子編集のためのシステムであって、(i)Cas12iポリペプチド又はCas12iポリペプチドをコードする第1の核酸と、(ii)RNAガイド又はRNAガイドをコードする第2の核酸であって、RNAガイドが、HAO1遺伝子内の標的配列に特異的なスペーサー配列を含み、標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMが、5’-TTN-3’のモチーフを含み、5’-TTN-3’のモチーフが、標的配列に対して5’に位置する、RNAガイド又は第2の核酸と、を含む、システムに関する。また、このようなシステムを含む薬学的組成物又はキット、及びそれらの使用が、本開示で提供される。細胞におけるHAO1遺伝子を編集するための方法、破壊されたHAO1遺伝子を含むこのように産生される細胞、対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療する方法、及び(i)HAO1遺伝子における標的配列に特異的であるスペーサーであって、標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMが、5’-TTN-3’のモチーフを含み、5’-TTN-3’のモチーフが、標的配列に対して5’に位置する、スペーサーと、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含む、RNAガイド、並びにそれらの使用が、本明細書に更に開示される。
【0037】
本明細書に開示される遺伝子編集システムにおける使用のためのCas12iポリペプチドは、Cas12i2ポリペプチド、例えば、本明細書に開示されるもののように野生型Cas12iポリペプチド又はそのバリアントであり得る。いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、配列番号922と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含み、配列番号922に対して1つ以上の変異を含む。他の例において、Cas12iポリペプチドは、Cas12i4ポリペプチドであり得、Cas12i4ポリペプチドもまた本明細書に開示される。
【0038】
定義
本開示は、特定の実施形態に関してかつある図を参照して説明されるが、本開示は、それらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。本明細書の以下に記載される用語は、概して、別途指示されない限り、それらの一般的な意味で理解される。
【0039】
本明細書で使用される場合、「活性」という用語は、生物学的活性を指す。いくつかの実施形態において、活性は、酵素的活性、例えば、Cas12iポリペプチドの触媒能力を含む。例えば、活性は、ヌクレアーゼ活性を含むことができる。
【0040】
本明細書で使用される場合、「HAO1」という用語は、「ヒドロキシ酸オキシダーゼ」としても既知の「グリコレートオキシダーゼ1」を指す。HAO1は、主に肝臓及び膵臓において発現されるペルオキシソームタンパク質であり、その活性は、グリコレート及び2-ヒドロキシ脂肪酸の酸化を含む。本明細書に記載される配列番号928は、HAO1遺伝子配列の例を提供する。
【0041】
本明細書で使用される場合、(Cas12iとも本明細書で称される)「Cas12iポリペプチド」という用語は、RNAガイドによって指定される標的核酸上の標的配列に結合するポリペプチドであって、野生型Cas12iポリペプチドと少なくともある程度のアミノ酸配列相同性を有する、ポリペプチドを指す。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、米国特許第10,808,245号の配列番号1~5及び11~18のうちのいずれか1つと少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列同一性を含み、この文献は、本明細書で参照される主題のためにかつその目的で参照により組み込まれる。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、本出願の配列番号8、2、11、及び9のうちのいずれか1つと少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列同一性を含む。いくつかの実施形態において、本開示のCas12iポリペプチドは、WO/2021/202800に記載されているCas12i2ポリペプチドであり、その関連する開示は、本明細書で参照される主題のためにかつその目的で参照により組み込まれる。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、標的核酸を(例えば、ニック又は二本鎖切断として)切断する。
【0042】
本明細書で使用される場合、「に隣接する」という用語は、ヌクレオチド又はアミノ酸配列が、別のヌクレオチド又はアミノ酸配列に密接に近接することを指す。いくつかの実施形態において、2つの配列を分離するヌクレオチドがない場合、ヌクレオチド配列は、別のヌクレオチド配列に隣接する(すなわち、直接隣接する)。いくつかの実施形態において、少ない数のヌクレオチド(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個のヌクレオチド)が、2つの配列を分離する場合、ヌクレオチド配列は、別のヌクレオチド配列に隣接する。いくつかの実施形態において、2つの配列が、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15個のヌクレオチドによって分離されている場合、第1の配列は、第2の配列に隣接する。いくつかの実施形態において、2つの配列が、最大2個のヌクレオチド、最大5個のヌクレオチド、最大8個のヌクレオチド、最大10個のヌクレオチド、最大12個のヌクレオチド、又は最大15個のヌクレオチドによって分離されている場合、第1の配列は、第2の配列に隣接する。いくつかの実施形態において、2つの配列が、2~5個のヌクレオチド、4~6個のヌクレオチド、4~8個のヌクレオチド、4~10個のヌクレオチド、6~8個のヌクレオチド、6~10個のヌクレオチド、6~12個のヌクレオチド、8~10個のヌクレオチド、8~12個のヌクレオチド、10~12個のヌクレオチド、10~15個のヌクレオチド、又は12~15個のヌクレオチドによって分離されている場合、第1の配列は、第2の配列に隣接する。
【0043】
本明細書で使用される場合、「複合体」という用語は、2つ以上の分子の群化を指す。いくつかの実施形態において、複合体は、互いに相互作用する(例えば、結合、接触、接着した)ポリペプチド及び核酸分子を含む。例えば、「複合体」という用語は、RNAガイド及びポリペプチド(例えば、Cas12iポリペプチド)の群化を指すことができる。代替として、「複合体」という用語は、RNAガイド、ポリペプチド、及び標的配列の相補的領域の群化を指すことができる。別の例において、「複合体」という用語は、HAO1標的RNAガイド及びCas12iポリペプチドの群化を指すことができる。
【0044】
本明細書で使用される場合、「プロトスペーサー隣接モチーフ」又は「PAM」という用語は、標的配列(例えば、HAO1標的配列)に隣接するDNA配列であって、RNAガイド(例えば、HAO1標的RNAガイド)と、Cas12iポリペプチドと、を含む複合体が、標的配列に結合する、DNA配列を指す。二本鎖DNA分子において、PAMモチーフを含有する鎖は、「PAM鎖」と称され、相補的鎖は、「非PAM鎖」と称される。RNAガイドは、本明細書に開示される標的配列と相補的である非PAM鎖における部位に結合する。
【0045】
いくつかの実施形態において、PAM鎖は、コード(例えば、センス)鎖である。他の実施形態において、PAM鎖は、非コード(例えば、アンチセンス鎖)である。RNAガイドは、塩基対形成を介して非PAM鎖に結合するため、非PAM鎖は、標的鎖としても既知であり、PAM鎖は、非標的鎖としても既知である。
【0046】
本明細書で使用される場合、「標的配列」という用語は、(PAM鎖上の)PAMモチーフに隣接するDNA断片を指す。標的配列の相補的領域は、非PAM鎖上にある。標的配列は、PAMモチーフに直接隣接し得る。代替として、標的配列及びPAMは、小さい配列セグメント(例えば、最大5個のヌクレオチド、例えば、最大4、3、2、又は1個のヌクレオチド)によって分離され得る。標的配列は、当該技術分野で既知である、PAMモチーフを認識するCRISPRヌクレアーゼに依存して、PAMモチーフの3’末端又はPAMモチーフの5’末端に位置し得る。例えば、標的配列は、Cas12iポリペプチド(例えば、本明細書に開示されるものなどのCas12i2ポリペプチド)について、PAMモチーフの3’末端に位置する。いくつかの実施形態において、標的配列は、HAO1遺伝子配列内の配列であり、この配列は、配列番号928に記載の配列を含むが、これに限定されない。
【0047】
本明細書で使用される場合、「に隣接する」という用語は、ヌクレオチド又はアミノ酸配列が、別のヌクレオチド又はアミノ酸配列に密接に近接することを指す。いくつかの実施形態において、2つの配列を分離するヌクレオチドがない場合、ヌクレオチド配列は、別のヌクレオチド配列に隣接する(すなわち、直接隣接する)。いくつかの実施形態において、少ない数のヌクレオチド(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個のヌクレオチド)が、2つの配列を分離する場合、ヌクレオチド配列は、別のヌクレオチド配列に隣接する。いくつかの実施形態において、2つの配列が、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15個のヌクレオチドによって分離されている場合、第1の配列は、第2の配列に隣接する。いくつかの実施形態において、2つの配列が、最大2個のヌクレオチド、最大5個のヌクレオチド、最大8個のヌクレオチド、最大10個のヌクレオチド、最大12個のヌクレオチド、又は最大15個のヌクレオチドによって分離されている場合、第1の配列は、第2の配列に隣接する。いくつかの実施形態において、2つの配列が、2~5個のヌクレオチド、4~6個のヌクレオチド、4~8個のヌクレオチド、4~10個のヌクレオチド、6~8個のヌクレオチド、6~10個のヌクレオチド、6~12個のヌクレオチド、8~10個のヌクレオチド、8~12個のヌクレオチド、10~12個のヌクレオチド、10~15個のヌクレオチド、又は12~15個のヌクレオチドによって分離されている場合、第1の配列は、第2の配列に隣接する。
【0048】
本明細書で使用される場合、「スペーサー」又は「スペーサー配列」という用語は、標的配列(DNA配列)のRNA均等物である、RNAガイド内の一部分である。スペーサーは、(PAM鎖における)標的配列と相補的な部位での塩基対形成を介して、非PAM鎖に結合することが可能である配列を含有する。このようなスペーサーはまた、標的配列に特異的であることが既知である。いくつかの事例において、スペーサーは、RNA-DNA配列差を除いて、標的配列と少なくとも75%(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%)同一であり得る。いくつかの事例において、スペーサーは、RNA-DNA配列差を除いて、標的配列と100%同一であり得る。
【0049】
本明細書で使用される場合、「RNAガイド」又は「RNAガイド配列」という用語は、本明細書に記載されるポリペプチド(例えば、Cas12iポリペプチド)が、標的配列(例えば、HAO1遺伝子の配列)を標的とすることを容易にするいずれものRNA分子又は修飾RNA分子を指す。例えば、RNAガイドは、特定の核酸配列(標的配列、例えば、HAO1遺伝子での標的配列)と相補的であるように設計された分子であることができる。RNAガイドは、スペーサー配列と、ダイレクトリピート(DR)配列と、を含み得る。いくつかの事例において、RNAガイドは、1つ以上のデオキシリボヌクレオチドを、例えば、RNAガイド内に含有されたDNA結合配列内に含む修飾RNA分子であって、標的配列と相補的な配列に結合する、修飾RNA分子であることができる。いくつかの例において、DNA結合配列は、DNA配列又はDNA/RNAハイブリッド配列を含有し得る。また、CRISPR RNA(crRNA)、プレcrRNA、及び成熟crRNAという用語は、RNAガイドを指すために本明細書で使用される。
【0050】
本明細書で使用される場合、「相補的」という用語は、第1のポリヌクレオチド(例えば、RNAガイドのスペーサー配列)及び第2のポリヌクレオチド(例えば、標的配列の相補的配列)が、塩基対形成を介して二本鎖複合体を形成して、第1のポリヌクレオチドと複合体を形成するエフェクターポリペプチドが、第2のポリヌクレオチドに作用する(例えば、切断する)ことを可能にすることができるように、第1のポリヌクレオチドが、第2のポリヌクレオチドとあるレベルの相補性を有することを指す。いくつかの実施形態において、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドと実質的に相補的であり得、すなわち、第2のポリヌクレオチドと少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の相補性を有する。いくつかの実施形態において、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドと完全に相補的であり、すなわち、第2のポリヌクレオチドと100%の相補性を有する。
【0051】
2つの核酸又は2つのアミノ酸配列の「パーセント同一性」(別名、配列同一性)は、Karlin and Altschul Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873-77,1993におけるように修正されたKarlin and Altschul Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264-68,1990のアルゴリズムを使用して決定される。このようなアルゴリズムは、Altschul,et al.J.Mol.Biol.215:403-10,1990のNBLAST及びXBLASTプログラム(バージョン2.0)内に組み込まれる。BLASTヌクレオチド検索は、本発明の核酸分子と相同のヌクレオチド配列を得るために、NBLASTプログラム、スコア=100、12のワード長で実行され得る。BLASTタンパク質検索は、本発明のタンパク質分子と相同のアミノ酸配列を得るために、XBLASTプログラム、スコア=50、ワード長=3で実行され得る。ギャップが2つの配列間に存在する場合、ギャップBLASTが、Altschul et al.,Nucleic Acids Res.25(17):3389-3402,1997に記載されているように使用され得る。BLAST、Gapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLAST及びNBLAST)のデフォルトパラメータを使用することができる。
【0052】
本明細書で使用される場合、「編集」という用語は、1つ以上の修飾が、標的核酸、例えば、HAO1遺伝子内の標的核酸内に導入されることを指す。編集は、1つ以上の置換、1つ以上の挿入、1つ以上の欠失、又はそれらの組み合わせであることができる。本明細書で使用される場合、「置換」という用語は、参照配列に対して、1つ以上のヌクレオチドが、異なる1つ以上のヌクレオチドで置換されていることを指す。本明細書で使用される場合、「挿入」という用語は、参照配列に対して、核酸配列における1つ以上のヌクレオチドの増加を指す。本明細書で使用される場合、「欠失」という用語は、参照配列に対して、核酸配列における1つ以上のヌクレオチドの損失を指す。
【0053】
欠失を含む配列をどのように作製するかについての特定のプロセスは示唆されない。例えば、欠失を含む配列は、個々のヌクレオチドから直接合成され得る。他の実施形態において、欠失は、参照配列を提供することと、次いで、それを改変することとによって行われる。核酸配列は、生物のゲノム内にあることができる。核酸配列は、細胞内にあることができる。核酸配列は、DNA配列であることができる。欠失は、フレームシフト変異又は非フレームシフト変異であることができる。本明細書に記載される欠失とは、最大数キロ塩基までの欠失を指す。
【0054】
本明細書で使用される場合、「上流」及び「下流」という用語は、核酸分子における単一の核酸(例えば、DNA)配列内の相対的な位置を指す。「上流」及び「下流」は、それぞれ、RNA転写が発生する5’から3’方向に関する。第1の配列の3’末端が、第2の配列の5’末端前に発生するときに、第1の配列は、第2の配列の上流にある。第1の配列の5’末端が、第2の配列の3’末端後に発生するときに、第1の配列は、第2の配列の下流にある。いくつかの実施形態において、5’-NTTN-3’又は5’-TTN-3’配列は、本明細書に記載されるインデルの上流にあり、Cas12i誘導性インデルは、5’-NTTN-3’又は5’-TTN-3’配列の下流にある。
【0055】
I.遺伝子編集システム
いくつかの態様において、本開示は、HAO1遺伝子を標的とするRNAガイドを含む遺伝子編集システムを提供する。このような遺伝子編集システムは、HAO1標的遺伝子を編集するために使用され得、例えば、HAO1遺伝子を破壊するために使用され得る。
【0056】
(HAO1、グリコレートオキシダーゼ[GOX又はGO]としても既知である)ヒドロキシ酸オキシダーゼ1は、グリコレートをグリオキシレートに変換する。PH1を患う個体におけるHAO1の阻害が、グリオキシレートの形成を遮断し、過剰なグリコレートが尿を介して排泄されることが提案されてきた。PH1をHAO1の阻害によって治療するという考えは、HAO1の異常なスプライスバリアントを有する一部の個体が、グリコール酸尿症について無症状であり、それによって、明らかな腎臓病態がなく、尿中グリコール酸排泄の増加があったということで更に支持される。したがって、HAO1発現の阻害は、グリオキシレートの産生を遮断し、次いで、その代謝物であるオキサレートの産生を遮断する。したがって、HAO1遺伝子を標的とする、本明細書に開示される遺伝子編集システムは、治療を必要としている対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療するために使用され得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、ダイレクトリピート構成要素と、スペーサー構成要素と、から構成されている。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、Cas12iポリペプチドに結合する。いくつかの実施形態において、スペーサー構成要素は、HAO1標的配列に特異的であり、HAO1標的配列は、本明細書に記載される5’-NTTN-3’又は5’-TTN-3’PAM配列に隣接する。二本鎖標的の場合、RNAガイドは、標的の第1の鎖(すなわち、非PAM鎖)に結合し、本明細書に記載されるPAM配列は、第2の相補的鎖(すなわち、PAM鎖)内に存在する。
【0058】
いくつかの実施形態において、本開示は、複合体を含む組成物であって、複合体が、HAO1を標的とするRNAガイドを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、RNAガイドと、Cas12iポリペプチドと、を含む複合体を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、約1:1のモル比で互いに結合する。いくつかの実施形態において、RNAガイドと、Cas12iポリペプチドと、を含む複合体は、HAO1遺伝子内の標的配列の相補的領域に結合する。いくつかの実施形態において、HAO1を標的とするRNAガイドと、Cas12iポリペプチドと、を含む複合体は、HAO1遺伝子内の標的配列の相補的領域に、約1:1のモル比で結合する。いくつかの実施形態において、複合体は、HAO1標的配列及び/又は相補的配列を切断することができる酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ活性を含む。RNAガイド、Cas12iポリペプチド、及びHAO1標的配列の相補的領域は、単独又は一緒のいずれでも自然発生しない。いくつかの実施形態において、複合体におけるRNAガイドは、本明細書に記載されるダイレクトリピート及び/又はスペーサー配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドの配列は、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0059】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される本開示は、本明細書に記載されるRNAガイド、及び/又は本明細書に記載されるCas12iポリペプチドをコードするRNAを含む組成物を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするRNAは、同じ組成物内に一緒に含まれている。いくつかの実施形態において、RNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするRNAは、別個の組成物内に含まれている。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、本明細書に記載されるダイレクトリピート及び/又はスペーサー配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドの配列は、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0060】
本明細書に開示される遺伝子編集システムの使用は、他の既知のヌクレアーゼシステムのものよりも利点を有する。Cas12iポリペプチドは、他のヌクレアーゼよりも小さい。例えば、Cas12i2は、1,054アミノ酸長であり、S.pyogenes Cas9(SpCas9)は、1,368アミノ酸長であり、S.thermophilus Cas9(StCas9)は、1,128アミノ酸長であり、FnCpf1は、1,300アミノ酸長であり、AsCpf1は、1,307アミノ酸長であり、LbCpf1は、1,246アミノ酸長である。トランス活性化CRISPR RNA(tracrRNA)を必要としないCas12i RNAガイドはまた、Cas9 RNAガイドよりも小さい。より小さいCas12iポリペプチド及びRNAガイドサイズは、送達に有益である。Cas12iポリペプチドを含む組成物はまた、SpCas9ポリペプチドを含む組成物と比較して、オフターゲット活性の減少を実証する。PCT/US2021/025257を参照されたく、これは、その全体が参照により組み込まれる。更に、Cas12iポリペプチドを含む組成物によって誘導されるインデルは、SpCas9ポリペプチドを含む組成物によって誘導されるインデルと異なる。例えば、SpCas9ポリペプチドは、主に、1ヌクレオチド長の挿入及び欠失を誘導する。しかしながら、Cas12iポリペプチドは、より大きい欠失を誘導し、これは、HAO1などの遺伝子のより大きい部分を破壊することにおいて有益であることができる。
【0061】
また、ヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)遺伝子の遺伝子編集のためのシステムであって、(i)Cas12iポリペプチド(例えば、Cas12i2ポリペプチド)又はCas12iポリペプチドをコードする第1の核酸(例えば、Cas12i2ポリペプチドは、配列番号922と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含み、このアミノ酸配列は、配列番号922に対して1つ以上の変異を含み得る)と、(ii)RNAガイド又はRNAガイドをコードする第2の核酸であって、RNAガイドが、HAO1遺伝子内(例えば、HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内)の標的配列に特異的なスペーサー配列を含み、標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMが、5’-TTN-3’(5’-NTTN-3’)のモチーフを含み、5’-TTN-3’(5’-NTTN-3’)のモチーフが、標的配列に対して5’に位置する、RNAガイド又は第2の核酸と、を含む、システムが、本明細書で提供される。
【0062】
A.RNAガイド
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される遺伝子編集システムは、HAO1遺伝子、例えば、HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2を標的とするRNAガイドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される遺伝子編集システムは、HAO1を標的とする2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、又は9つ以上)のRNAガイドを含み得る。
【0063】
RNAガイドは、本明細書に記載される遺伝子編集システム内に含有されたCas12iポリペプチドを、HAO1標的配列に向けることができる。2つ以上のRNAガイドは、本明細書に記載される2つ以上の別個のCas12iポリペプチド(例えば、同じ又は異なる配列を有するCas12iポリペプチド)を、2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、又は9つ以上)のHAO1標的配列に向けることができる。
【0064】
特定の種類のRNAガイドの以下の例を読む当業者には、いくつかの実施形態において、RNAガイドは、HAO1標的特異的であることが理解されよう。すなわち、いくつかの実施形態において、RNAガイドは、(例えば、細胞内の)1つ以上のHAO1標的配列に特異的に結合し、非標的配列(例えば、同じ細胞内の非特異的DNA又はランダム配列)に結合しない。
【0065】
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、スペーサー配列を含み、続いて、ダイレクトリピート配列を含み、これは、5’から3’方向の配列を指す。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、第1のダイレクトリピート配列を含み、続いて、スペーサー配列及び第2のダイレクトリピート配列を含み、これは、5’から3’方向の配列を指す。いくつかの実施形態において、このようなRNAガイドの第1のダイレクトリピート及び第2のダイレクトリピートは同一である。いくつかの実施形態において、このようなRNAガイドの第1のダイレクトリピート及び第2のダイレクトリピートは異なる。
【0066】
いくつかの実施形態において、RNAガイドのスペーサー配列及びダイレクトリピート配列(複数可)は、同じRNA分子内に存在する。いくつかの実施形態において、スペーサー及びダイレクトリピート配列は、互いに直接結合している。いくつかの実施形態において、短いリンカーが、スペーサーとダイレクトリピート配列との間に存在し、例えば、1、2、又は3ヌクレオチド長のRNAリンカーである。いくつかの実施形態において、RNAガイドのスペーサー配列及びダイレクトリピート配列(複数可)は、別個の分子内に存在し、別個の分子は、塩基対形成相互作用によって互いに連結されている。
【0067】
RNAガイドの例示的なダイレクトリピート及びスペーサー構成要素に関する追加の情報は、以下で提供される。
【0068】
(i).ダイレクトリピート
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、ダイレクトリピート配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドのダイレクトリピート配列は、12~100、13~75、14~50、又は15~40個のヌクレオチド(例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40個のヌクレオチド)の長さを有する。
【0069】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表1の配列又は表1の配列の一部分である。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36を含むことができる。
【0070】
ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド1~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド2~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド3~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド4~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド5~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド6~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド7~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド8~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド9~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド10~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド11~ヌクレオチド34を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9のヌクレオチド12~ヌクレオチド34を含むことができる。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号10に記載される。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号10に記載の配列の一部分を含む。
【0071】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表1の配列又は表1の配列の一部分と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの2~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの3~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの4~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの5~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの6~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの7~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの8~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの9~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの10~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの11~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの12~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの13~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のうちのいずれか1つの14~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の1~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の2~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の3~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。
【0072】
ダイレクトリピート配列は、配列番号9の4~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の5~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の6~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の7~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の8~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の9~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の10~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号9の11~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。
【0073】
ダイレクトリピート配列は、配列番号9の12~ヌクレオチド34を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号10と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号10に記載の配列の一部分と少なくとも90%の同一性を有する。
【0074】
いくつかの実施形態において、Cas12i2ポリペプチドと、配列番号10のダイレクトリピート及び20個のヌクレオチドのスペーサー長を含むRNAガイドと、を含む組成物は、インデルをHAO1標的配列内に導入することが可能である。例えば、実施例1を参照されたく、実施例1において、RNAガイド及び配列番号924のCas12i2ポリペプチドが、RNPによってHEK293T細胞に送達された後に、インデルは、44個のHAO1標的配列において測定された。実施例2を参照されたく、実施例2において、RNAガイド及び配列番号924のCas12i2ポリペプチドが、RNPによってHepG2細胞に送達された後に、インデルは、11個のHAO1標的配列において測定された。実施例3を参照されたく、実施例3において、RNAガイド及び配列番号924のCas12i2ポリペプチドが、RNPによって初代肝細胞に送達された後に、インデルは、5個のHAO1標的配列において測定された。
【0075】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号1~10のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも90%同一である(表1を参照されたい)。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号1~10のうちのいずれか1つの逆相補的配列である。
【0076】
【表1】
【0077】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表2の配列又は表2の配列の一部分である。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36を含むことができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36を含むことができる。
【0078】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表2の配列又は表2の配列の一部分と少なくとも95%の同一性(例えば、少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの2~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの3~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの4~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの5~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの6~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの7~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの8~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの9~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの10~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの11~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの12~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの13~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも95%の同一性を有することができる。
【0079】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表2の配列又は表2の配列の一部分と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの2~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの3~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの4~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの5~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの6~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの7~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの8~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの9~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの10~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの11~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの12~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの13~ヌクレオチド36を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。
【0080】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも90%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも95%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、又は953のうちのいずれか1つの逆相補的配列である。
【0081】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号954又は配列番号954の一部分と少なくとも90%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号954又は配列番号954の一部分と少なくとも95%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号954又は配列番号954の一部分と少なくとも100%同一である。
【0082】
【表2】
【0083】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表3の配列又は表3の配列の一部分である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表3の配列又は表3の配列の一部分と少なくとも95%の同一性(例えば、少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表3の配列又は表3の配列の一部分と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号959~961のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも90%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号959~961のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも95%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号959~961のうちのいずれか1つの逆相補的配列である。
【0084】
【表3】
【0085】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表4の配列又は表4の配列の一部分である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表4の配列又は表4の配列の一部分と少なくとも95%の同一性(例えば、少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、表4の配列又は表4の配列の一部分と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号962~964のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも90%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号962~964のうちのいずれか1つの逆相補的配列と少なくとも95%同一である。いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、配列番号962~964のうちのいずれか1つの逆相補的配列である。
【0086】
【表4】
【0087】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるダイレクトリピート配列は、ウラシル(U)を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるダイレクトリピート配列は、チミン(T)を含む。いくつかの実施形態において、表1~4によるダイレクトリピート配列は、チミンを、表1~4にウラシルとして示される1つ以上の場所に含む配列を含む。
【0088】
(ii).スペーサー配列
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、DNA標的又はスペーサー配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドのスペーサー配列は、12~100、13~75、14~50、又は15~30個のヌクレオチド(例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個のヌクレオチド)の長さを有し、非PAM鎖配列と相補的である。いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、特定のDNA鎖、例えば、ゲノム遺伝子座の特定のDNA鎖と相補的であるように設計されている。
【0089】
いくつかの実施形態において、RNAガイドスペーサー配列は、標的配列の相補的鎖と実質的に同一である。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、参照核酸配列、例えば、標的配列の相補的鎖と少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、又は少なくとも約99.5%の配列同一性を有する配列(例えば、スペーサー配列)を含む。2つのこのような核酸間のパーセント同一性は、2つの最適にアラインメントされた核酸配列の検査によって手動で決定されてもよく、又はソフトウェアプログラム若しくはアルゴリズム(例えば、BLAST、ALIGN、CLUSTAL)を使用して、標準パラメータを使用することによって決定されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、スペーサー配列を含み、スペーサー配列は、12~100、13~75、14~50、又は15~30個のヌクレオチド(例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個のヌクレオチド)の長さを有し、標的配列と相補的である非PAM鎖上の領域と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%相補的である。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、標的DNA配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、標的ゲノム配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、配列、例えば、RNA配列を含み、RNA配列は、最大50の長さであり、標的配列と相補的である非PAM鎖上の領域と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%相補的である。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、標的DNA配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、標的ゲノム配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%相補的な配列を含む。
【0091】
いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、表5の配列又は表5の配列の一部分である。配列番号466~920の指示は、配列番号466~920の列挙と均等であると考えられるべきであり、介在番号のそれぞれ、すなわち、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、478、479、480、481、482、483、484、485、486、487、488、489、490、491、492、493、494、495、496、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511、512、513、514、515、516、517、518、519、520、521、522、523、524、525、526、527、528、529、530、531、532、533、534、535、536、537、538、539、540、541、542、543、544、545、546、547、548、549、550、551、552、553、554、555、556、557、558、559、560、561、562、563、564、565、566、567、568、569、570、571、572、573、574、575、576、577、578、579、580、581、582、583、584、585、586、587、588、589、590、591、592、593、594、595、596、597、598、599、600、601、602、603、604、605、606、607、608、609、610、611、612、613、614、615、616、617、618、619、620、621、622、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637、638、639、640、641、642、643、644、645、646、647、648、649、650、651、652、653、654、655、656、657、658、659、660、661、662、663、664、665、666、667、668、669、670、671、672、673、674、675、676、677、678、679、680、681、682、683、684、685、686、687、688、689、690、691、692、693、694、695、696、697、698、699、700、701、702、703、704、705、706、707、708、709、710、711、712、713、714、715、716、717、718、719、720、721、722、723、724、725、726、727、728、729、730、731、732、733、734、735、736、737、738、739、740、741、742、743、744、745、746、747、748、749、750、751、752、753、754、755、756、757、758、759、760、761、762、763、764、765、766、767、768、769、770、771、772、773、774、775、776、777、778、779、780、781、782、783、784、785、786、787、788、789、790、791、792、793、794、795、796、797、798、799、800、801、802、803、804、805、806、807、808、809、810、811、812、813、814、815、816、817、818、819、820、821、822、823、824、825、826、827、828、829、830、831、832、833、834、835、836、837、838、839、840、841、842、843、844、845、846、847、848、849、850、851、852、853、854、855、856、857、858、859、860、861、862、863、864、865、866、867、868、869、870、871、872、873、874、875、876、877、878、879、880、881、882、883、884、885、886、887、888、889、890、891、892、893、894、895、896、897、898、899、900、901、902、903、904、905、906、907、908、909、910、911、912、913、914、915、916、917、918、919、及び920が、列挙内に存在すると理解されるべきである。
【0092】
スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド16を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド17を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド18を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド19を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド20を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド21を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド22を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド23を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド24を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド25を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド26を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド27を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド28を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド29を含むことができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含むことができる。
【0093】
いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、表5の配列又は表5の配列の一部分と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド16を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド17を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド18を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド19を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド20を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド21を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド22を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド23を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド24を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。
【0094】
スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド25を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド26を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド27を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド28を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド29を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。スペーサー配列は、配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含む配列と少なくとも90%の同一性を有することができる。
【0095】
【表5-1】
【0096】
【表5-2】
【0097】
【表5-3】
【0098】
【表5-4】
【0099】
【表5-5】
【0100】
【表5-6】
【0101】
【表5-7】
【0102】
【表5-8】
【0103】
【表5-9】
【0104】
【表5-10】
【0105】
【表5-11】
【0106】
【表5-12】
【0107】
【表5-13】
【0108】
【表5-14】
【0109】
【表5-15】
【0110】
【表5-16】
【0111】
【表5-17】
【0112】
【表5-18】
【0113】
【表5-19】
【0114】
【表5-20】
【0115】
【表5-21】
【0116】
【表5-22】
【0117】
【表5-23】
【0118】
【表5-24】
【0119】
【表5-25】
【0120】
【表5-26】
【0121】
【表5-27】
【0122】
【表5-28】
【0123】
【表5-29】
【0124】
【表5-30】
【0125】
本開示は、本明細書の開示と一致する、上記で列挙されるダイレクトリピート及びスペーサーの全ての組み合わせを含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるスペーサー配列は、ウラシル(U)を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるスペーサー配列は、チミン(T)を含む。いくつかの実施形態において、表5によるスペーサー配列は、チミンを、表5にウラシルとして示される1つ以上の場所に含む配列を含む。
【0127】
(iii).例示的なRNAガイド
本開示は、本明細書に記載される(例えば、上記の表5に記載される)ダイレクトリピート及びスペーサーのあらゆる組み合わせを含むRNAガイドを提供する。いくつかの実施形態において、RNAガイドの配列は、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0128】
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される例示的なRNAガイドは、配列番号1093~1097のうちのいずれか1つのスペーサー配列を含み得る。一例において、RNAガイドは、配列番号1096のスペーサーを含み得る。
【0129】
本明細書に開示される例示的なRNAガイドのうちのいずれかは、配列番号1~10のうちのいずれか1つのダイレクト配列、又は少なくとも23ヌクレオチド長であるその断片を含み得る。一例において、ダイレクト配列は、配列番号10を含み得る。
【0130】
具体的な例において、本明細書で提供されるRNAガイドは、配列番号967、968、988、989、又は994のヌクレオチド配列を含み得る。一例において、本明細書で提供されるRNAガイドは、配列番号989のヌクレオチド配列を含む。
【0131】
(iv).修飾
RNAガイドは、参照配列、特に、親ポリリボヌクレオチドに対して1つ以上の共有結合修飾を含み得、これらの共有結合修飾は、本開示の範囲内に含まれる。
【0132】
例示的な修飾は、糖、核酸塩基、ヌクレオシド間結合(例えば、結合ホスフェート/ホスホジエステル結合/ホスホジエステル骨格)、及びそれらのいずれかの組み合わせへのいずれもの修飾を含むことができる。本明細書で提供される例示的な修飾のうちのいくつかは、以下に詳細に記載される。
【0133】
RNAガイドは、いずれもの有用な修飾、例えば、糖、核酸塩基、又はヌクレオシド間結合(例えば、結合ホスフェート/ホスホジエステル結合/ホスホジエステル骨格)への修飾を含み得る。ピリミジン核酸塩基の1つ以上の原子は、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたチオール、任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル又はエチル)、又はハロ(例えば、クロロ又はフルオロ)で置換(replace)又は置換(substitute)され得る。ある実施形態において、修飾(例えば、1つ以上の修飾)は、糖及びヌクレオシド間結合のそれぞれにおいて存在する。修飾は、リボ核酸(RNA)からデオキシリボ核酸(DNA)、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)、又はそれらのハイブリッド)への修飾であり得る。追加の修飾は、本明細書に記載される。
【0134】
いくつかの実施形態において、修飾は、化学又は細胞誘導性修飾を含み得る。例えば、細胞内RNA修飾のいくつかの非限定的な例は、Lewis and Panによって、Nat Reviews Mol Cell Biol,2017,18:202-210からの“RNA modifications and structures cooperate to RNA guide-protein interactions”に記載されている。
【0135】
異なる糖修飾、ヌクレオチド修飾、及び/又はヌクレオシド間結合(例えば、骨格構造)が、配列における様々な位置に存在し得る。ヌクレオチド類似体又は他の修飾(複数可)は、配列の機能が実質的に減少しないように、配列のいずれかの位置(複数可)に位置し得ることが、当業者には理解されよう。配列は、(全体のヌクレオチド含有量に対して、又は1つ以上のタイプのヌクレオチド、すなわち、A、G、U、若しくはCのうちのいずれか1つ以上に対して)約1%~約100%の修飾ヌクレオチドを含んでもよく、又はいずれかの介在百分率(例えば、1%~20%>、1%~25%、1%~50%、1%~60%、1%~70%、1%~80%、1%~90%、1%~95%、10%~20%、10%~25%、10%~50%、10%~60%、10%~70%、10%~80%、10%~90%、10%~95%、10%~100%、20%~25%、20%~50%、20%~60%、20%~70%、20%~80%、20%~90%、20%~95%、20%~100%、50%~60%、50%~70%、50%~80%、50%~90%、50%~95%、50%~100%、70%~80%、70%~90%、70%~95%、70%~100%、80%~90%、80%~95%、80%~100%、90%~95%、90%~100%、及び95%~100%)の修飾ヌクレオチドを含んでもよい。
【0136】
いくつかの実施形態において、(例えば、2’位又は4’位の)糖修飾、又は配列の1つ以上のリボヌクレオチドにおける糖の置換、及び骨格修飾は、ホスホジエステル結合の修飾又は置換を含み得る。配列の具体的な例としては、修飾骨格を含む配列、又は非自然ヌクレオシド間結合、例えば、ホスホジエステル結合の修飾若しくは置換を含むヌクレオシド間修飾を含む配列が挙げられるが、これらに限定されない。修飾骨格を有する配列は、とりわけ、リン原子を骨格において有しないものを含む。本出願の目的で、かつ当該技術分野でしばしば言及されるように、リン原子をヌクレオシド間骨格において有しない修飾RNAはまた、オリゴヌクレオシドであると考えられ得る。特定の実施形態において、配列は、リボヌクレオチドを含み、リボヌクレオチドは、リン原子をそのヌクレオシド間骨格において有する。
【0137】
修飾配列骨格は、例えば、ホスホロチオエート;キラルホスホロチオエート;ホスホロジチオエート;ホスホトリエステル;アミノアルキルホスホトリエステル;メチル及び他のアルキルホスホネート、例えば、3’-アルキレンホスホネート及びキラルホスホネート;ホスフィネート;ホスホルアミデート、例えば、3’-アミノホスホルアミデート及びアミノアルキルホスホルアミデート;チオノホスホルアミデート;チオノアルキルホスホネート;チオノアルキルホスホトリエステル;並びに直鎖状3’-5’結合を有するボラノホスフェート、それらの2’-5’結合類似体、及び隣接する対のヌクレオシドユニットが3’-5’から5’-3’又は2’-5’から5’-2’結合している逆極性を有するものを含み得る。また、様々な塩、混合塩、及び遊離酸形態が含まれる。いくつかの実施形態において、配列は、負電荷又は正電荷を有し得る。
【0138】
配列内に組み込まれ得る修飾ヌクレオチドは、ヌクレオシド間結合(例えば、ホスフェート骨格)上で修飾され得る。本明細書で、ポリヌクレオチド骨格の文脈において、「ホスフェート」及び「ホスホジエステル」という語句は、互換的に使用される。骨格ホスフェート基は、酸素原子のうちの1つ以上を異なる置換基で置換することによって修飾され得る。更に、修飾ヌクレオシド及びヌクレオチドは、本明細書に記載される別のヌクレオシド間結合での未修飾ホスフェート部分の広範な置換を含むことができる。修飾ホスフェート基の例としては、ホスホロチオエート、ホスホロセレネート、ボラノホスフェート、ボラノホスフェートエステル、ホスホン酸水素、ホスホルアミデート、ホスホロジアミデート、アルキル又はアリールホスホネート、及びホスホトリエステルが挙げられるが、これらに限定されない。ホスホロジチオエートは、硫黄によって置換された非結合酸素の両方を有する。ホスフェートリンカーはまた、窒素(架橋ホスホルアミデート)、硫黄(架橋ホスホロチオエート)、及び炭素(架橋メチレンホスホネート)での結合酸素の置換によって修飾され得る。
【0139】
αチオ置換されたホスフェート部分は、安定性を、非自然ホスホロチオエート骨格結合を介して、RNA及びDNAポリマーに付与するために提供される。ホスホロチオエートDNA及びRNAは、増加したヌクレアーゼ耐性を有し、その後、細胞環境においてより長い半減期を有する。
【0140】
具体的な実施形態において、修飾ヌクレオシドは、アルファ-チオ-ヌクレオシド(例えば、5’-O-(1-チオホスフェート)-アデノシン、5’-O-(1-チオホスフェート)-シチジン(a-チオ-シチジン)、5’-O-(1-チオホスフェート)-グアノシン、5’-O-(1-チオホスフェート)-ウリジン、又は5’-O-(1-チオホスフェート)-プソイドウリジン)を含む。
【0141】
リン原子を含有しないヌクレオシド間結合を含む、本開示により使用され得る他のヌクレオシド間結合が、本明細書に記載される。
【0142】
いくつかの実施形態において、配列は、1つ以上の細胞傷害性ヌクレオシドを含み得る。例えば、細胞傷害性ヌクレオシドを、二官能性修飾などのように配列内に組み込まれ得る。細胞傷害性ヌクレオシドとしては、アデノシンアラビノシド、5-アザシチジン、4’-チオ-アラシチジン、シクロペンテニルシトシン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、シトシンアラビノシド、1-(2-C-シアノ-2-デオキシ-ベータ-D-アラビノ-ペントフラノシル)-シトシン、デシタビン、5-フルオロウラシル、フルダラビン、フロクスウリジン、ゲムシタビン、テガフール及びウラシルの組み合わせ、テガフール((RS)-5-フルオロ-1-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン)、トロキサシタビン、テザシタビン、2’-デオキシ-2’-メチリデンシチジン(DMDC)、並びに6-メルカプトプリンが挙げられるが、これらに限定されない。追加の例としては、リン酸フルダラビン、N4-ベヘノイル-1-ベータ-D-アラビノフラノシルシトシン、N4-オクタデシル-1-ベータ-D-アラビノフラノシルシトシン、N4-パルミトイル-1-(2-C-シアノ-2-デオキシ-ベータ-D-アラビノ-ペントフラノシル)シトシン、及びP-4055(シタラビン5’-エライジン酸エステル)が挙げられる。
【0143】
いくつかの実施形態において、配列は、1つ以上の転写後修飾(例えば、キャッピング、切断、ポリアデニル化、スプライシング、ポリA配列、メチル化、アシル化、リン酸化、リジン及びアルギニン残基のメチル化、アセチル化、並びにチオール基及びチロシン残基のニトロシル化など)を含む。1つ以上の転写後修飾は、いずれかの転写後修飾、例えば、RNAにおいて特定されている100個超の異なるヌクレオシド修飾のうちのいずれかであることができる(Rozenski,J,Crain,P,and McCloskey,J.(1999).The RNA Modification Database:1999 update.Nucl Acids Res 27:196-197)いくつかの実施形態において、第1の単離された核酸は、メッセンジャーRNA(mRNA)を含む。いくつかの実施形態において、mRNAは、ピリジン-4-オンリボヌクレオシド、5-アザ-ウリジン、2-チオ-5-アザ-ウリジン、2-チオウリジン、4-チオ-プソイドウリジン、2-チオ-プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、3-メチルウリジン、5-カルボキシメチル-ウリジン、1-カルボキシメチル-プソイドウリジン、5-プロピニル-ウリジン、1-プロピニル-プソイドウリジン、5-タウリノメチルウリジン、1-タウリノメチル-プソイドウリジン、5-タウリノメチル-2-チオ-ウリジン、1-タウリノメチル-4-チオ-ウリジン、5-メチル-ウリジン、1-メチル-プソイドウリジン、4-チオ-1-メチル-プソイドウリジン、2-チオ-1-メチル-プソイドウリジン、1-メチル-1-デアザ-プソイドウリジン、2-チオ-1-メチル-1-デアザ-プソイドウリジン、ジヒドロウリジン、ジヒドロプソイドウリジン、2-チオ-ジヒドロウリジン、2-チオ-ジヒドロプソイドウリジン、2-メトキシウリジン、2-メトキシ-4-チオ-ウリジン、4-メトキシ-プソイドウリジン、及び4-メトキシ-2-チオ-プソイドウリジンからなる群から選択される少なくとも1つのヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、mRNAは、5-アザ-シチジン、プソイドイソシチジン、3-メチル-シチジン、N4-アセチルシチジン、5-ホルミルシチジン、N4-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、1-メチル-プソイドイソシチジン、ピロロ-シチジン、ピロロ-プソイドイソシチジン、2-チオ-シチジン、2-チオ-5-メチル-シチジン、4-チオ-プソイドイソシチジン、4-チオ-1-メチル-プソイドイソシチジン、4-チオ-1-メチル-1-デアザ-プソイドイソシチジン、1-メチル-1-デアザ-プソイドイソシチジン、ゼブラリン、5-アザ-ゼブラリン、5-メチル-ゼブラリン、5-アザ-2-チオ-ゼブラリン、2-チオ-ゼブラリン、2-メトキシ-シチジン、2-メトキシ-5-メチル-シチジン、4-メトキシ-プソイドイソシチジン、及び4-メトキシ-1-メチル-プソイドイソシチジンからなる群から選択される少なくとも1つのヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、mRNAは、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-アデニン、7-デアザ-8-アザ-アデニン、7-デアザ-2-アミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2-アミノプリン、7-デアザ-2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2,6-ジアミノプリン、1-メチルアデノシン、N6-メチルアデノシン、N6-イソペンテニルアデノシン、N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン、2-メチルチオ-N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン、N6-グリシニルカルバモイルアデノシン、N6-トレオニルカルバモイルアデノシン、2-メチルチオ-N6-トレオニルカルバモイルアデノシン、N6,N6-ジメチルアデノシン、7-メチルアデニン、2-メチルチオ-アデニン、及び2-メトキシ-アデニンからなる群から選択される少なくとも1つのヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、mRNAは、イノシン、1-メチル-イノシン、ワイオシン、ワイブトシン、7-デアザ-グアノシン、7-デアザ-8-アザ-グアノシン、6-チオ-グアノシン、6-チオ-7-デアザ-グアノシン、6-チオ-7-デアザ-8-アザ-グアノシン、7-メチル-グアノシン、6-チオ-7-メチル-グアノシン、7-メチルイノシン、6-メトキシ-グアノシン、1-メチルグアノシン、N2-メチルグアノシン、N2,N2-ジメチルグアノシン、8-オキソ-グアノシン、7-メチル-8-オキソ-グアノシン、1-メチル-6-チオ-グアノシン、N2-メチル-6-チオ-グアノシン、及びN2,N2-ジメチル-6-チオ-グアノシンからなる群から選択される少なくとも1つのヌクレオシドを含む。
【0144】
配列は、分子の長さ全体に沿って均一に修飾されてもよく又は修飾されなくてもよい。例えば、1つ以上又は全てのタイプのヌクレオチド(例えば、自然発生のヌクレオチド、プリン、若しくはピリミジン、又はA、G、U、C、I、pUのうちのいずれか1つ以上若しくは全て)は、配列において又はその所与の所定の配列領域内で均一に修飾されてもよく又は修飾されなくてもよい。いくつかの実施形態において、配列は、プソイドウリジンを含む。いくつかの実施形態において、配列は、イノシンを含み、イノシンは、配列を内在性対ウイルスRNAとして特徴付ける免疫システムを援助し得る。イノシンの組み込みはまた、改善されたRNA安定性/低減された分解を媒介し得る。例えば、Yu,Z.et al.(2015)RNA editing by ADAR1 marks dsRNA as“self”.Cell Res.25,1283-1284を参照されたく、これは、その全体が参照により組み込まれる。
【0145】
いくつかの実施形態において、RNAガイドのヌクレオチドのうちの1つ以上は、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドの最初の3個のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドの最後の4個のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含む。いくつかの実施形態において、RNAガイドの最初から最後、第2から最後、及び第3から最後のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含み、RNAガイドの最後のヌクレオチドは、未修飾である。いくつかの実施形態において、RNAガイドの最初の3個のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含み、RNAガイドの最初から最後、第2から最後、及び第3から最後のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含む。
【0146】
本明細書に開示される遺伝子編集システムが、本明細書に開示されるCas12iポリペプチドをコードする核酸、例えば、mRNA分子を含むときに、このような核酸分子は、適用可能な場合、本明細書に開示される修飾のうちのいずれかを含有し得る。
【0147】
B.Cas12iポリペプチド
いくつかの実施形態において、本開示の組成物又はシステムは、WO/2019/178427に記載されているCas12iポリペプチドを含み、その関連する開示は、本明細書で参照される主題のためにかつその目的で参照により組み込まれる。
【0148】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される遺伝子編集システムは、本明細書に記載されるCas12i2ポリペプチド(例えば、配列番号922を含み、かつ/又は配列番号921によってコードされたポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態において、Cas12i2ポリペプチドは、少なくとも1つのRuvCドメインを含む。
【0149】
本明細書に記載されるCas12i2ポリペプチドをコードする核酸配列は、参照核酸配列、例えば、配列番号921と実質的に同一であり得る。いくつかの実施形態において、Cas12i2ポリペプチドは、参照核酸配列、例えば、配列番号921と最小約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、又は少なくとも約99.5%の配列同一性を有する配列を含む核酸によってコードされている。2つのこのような核酸間のパーセント同一性は、2つの最適にアラインメントされた核酸配列の検査によって手動で決定されてもよく、又はソフトウェアプログラム若しくはアルゴリズム(例えば、BLAST、ALIGN、CLUSTAL)を使用して、標準パラメータを使用することによって決定されてもよい。2つの核酸配列が実質的に同一であるという1つの指示は、核酸分子が、温度及びイオン強度のストリンジェントな条件下(例えば、中度から高度のストリンジェンシーの範囲内)で他方の相補的配列にハイブリダイズするということである。例えば、Tijssen,“Hybridization with Nucleic Acid Probes.Part I.Theory and Nucleic Acid Preparation”(Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology,Vol 24)を参照されたい。
【0150】
いくつかの実施形態において、Cas12i2ポリペプチドは、参照核酸配列、例えば、配列番号921と少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%以上の配列同一性を有するが、100%の配列同一性を有しない核酸配列によってコードされている。
【0151】
いくつかの実施形態において、本開示のCas12i2ポリペプチドは、配列番号922と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するポリペプチド配列を含む。
【0152】
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の参照ポリペプチドと特定の程度のアミノ酸配列同一性を有し、例えば、配列番号922のアミノ酸配列と少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は更には少なくとも99%であるが、100%でない配列同一性を有するCas12i2ポリペプチドを記載する。相同性又は同一性は、アミノ酸配列アラインメントによって、例えば、BLAST、ALIGN、又はCLUSTALなどのプログラムを使用して、本明細書に記載されるように決定され得る。
【0153】
また、酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ活性を有する本開示のCas12i2ポリペプチドであって、上記のアラインメント方法のうちのいずれかを使用してアラインメントされたときに、配列番号922のアミノ酸配列と50、40、35、30、25、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、又は0個のアミノ酸残基によって異なるアミノ酸配列を含む、Cas12i2ポリペプチドが提供される。
【0154】
いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、配列番号922に対して、例えば、D581、G624、F626、P868、I926、V1030、E1035、S1046位の、又はそれらのいずれかの組み合わせにおける1つ以上の変異を含有し得る。いくつかの事例において、1つ以上の変異は、アミノ酸置換、例えば、D581R、G624R、F626R、P868T、I926R、V1030G、E1035R、S1046G、又はそれらの組み合わせである。
【0155】
いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、D911、I926、及びV1030位の変異を含有する。このようなCas12i2ポリペプチドは、D581R、D911R、I926R、及びV1030Gのアミノ酸置換(例えば、配列番号923)を含有し得る。いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、I926、及びV1030位の変異を含有する。このようなCas12i2ポリペプチドは、D581R、I926R、及びV1030Gのアミノ酸置換(例えば、配列番号924)を含有し得る。いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、I926、V1030、及びS1046位の変異を含有し得る。このようなCas12i2ポリペプチドは、D581R、I926R、V1030G、及びS1046Gのアミノ酸置換(例えば、配列番号925)を含有し得る。いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、G624、F626、I926、V1030、E1035、及びS1046位の変異を含有し得る。このようなCas12i2ポリペプチドは、D581R、G624R、F626R、I926R、V1030G、E1035R、及びS1046Gのアミノ酸置換(例えば、配列番号926)を含有し得る。いくつかの例において、Cas12i2ポリペプチドは、D581、G624、F626、P868、I926、V1030、E1035、及びS1046位の変異を含有し得る。このようなCas12i2ポリペプチドは、D581R、G624R、F626R、P868T、I926R、V1030G、E1035R、及びS1046Gのアミノ酸置換(例えば、配列番号927)を含有し得る。
【0156】
いくつかの実施形態において、本開示のCas12i2ポリペプチドは、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、又は配列番号927と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するポリペプチド配列を含む。いくつかの実施形態において、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、又は配列番号927と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するCas12i2ポリペプチドは、ポリペプチドをそのそれぞれの親/参照配列から区別するアミノ酸変化(又はこれらの変化のうちの少なくとも1、2、3つなど)を維持する。
【0157】
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の参照ポリペプチドと特定の程度のアミノ酸配列同一性を有し、例えば、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、又は配列番号927のアミノ酸配列と少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は更には少なくとも99%であるが、100%でない配列同一性を有するCas12i2ポリペプチドを記載する。相同性又は同一性は、アミノ酸配列アラインメントによって、例えば、BLAST、ALIGN、又はCLUSTALなどのプログラムを使用して、本明細書に記載されるように決定され得る。
【0158】
また、酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ活性を有する本開示のCas12i2ポリペプチドであって、上記のアラインメント方法のうちのいずれかを使用してアラインメントされたときに、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、又は配列番号927のアミノ酸配列と50、40、35、30、25、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、又は0個のアミノ酸残基によって異なるアミノ酸配列を含む、Cas12i2ポリペプチドが提供される。
【0159】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物は、本明細書に記載されるCas12i4ポリペプチド(例えば、配列番号956を含み、かつ/又は配列番号955によってコードされたポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態において、Cas12i4ポリペプチドは、少なくとも1つのRuvCドメインを含む。
【0160】
本明細書に記載されるCas12i4ポリペプチドをコードする核酸配列は、参照核酸配列、例えば、配列番号955と実質的に同一であり得る。いくつかの実施形態において、Cas12i4ポリペプチドは、参照核酸配列、例えば、配列番号955と最小約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、又は少なくとも約99.5%の配列同一性を有する配列を含む核酸によってコードされている。2つのこのような核酸間のパーセント同一性は、2つの最適にアラインメントされた核酸配列の検査によって手動で決定されてもよく、又はソフトウェアプログラム若しくはアルゴリズム(例えば、BLAST、ALIGN、CLUSTAL)を使用して、標準パラメータを使用することによって決定されてもよい。2つの核酸配列が実質的に同一であるという1つの指示は、核酸分子が、温度及びイオン強度のストリンジェントな条件下(例えば、中度から高度のストリンジェンシーの範囲内)で他方の相補的配列にハイブリダイズするということである。
【0161】
いくつかの実施形態において、Cas12i4ポリペプチドは、参照核酸配列、例えば、配列番号955と少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%以上の配列同一性を有するが、100%の配列同一性を有しない核酸配列によってコードされている。
【0162】
いくつかの実施形態において、本開示のCas12i4ポリペプチドは、配列番号956と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するポリペプチド配列を含む。
【0163】
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の参照ポリペプチドと特定の程度のアミノ酸配列同一性を有し、例えば、配列番号956のアミノ酸配列と少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は更には少なくとも99%であるが、100%でない配列同一性を有するCas12i4ポリペプチドを記載する。相同性又は同一性は、アミノ酸配列アラインメントによって、例えば、BLAST、ALIGN、又はCLUSTALなどのプログラムを使用して、本明細書に記載されるように決定され得る。
【0164】
また、酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ活性を有する本開示のCas12i4ポリペプチドであって、上記のアラインメント方法のうちのいずれかを使用してアラインメントされたときに、配列番号956のアミノ酸配列と50、40、35、30、25、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、又は0個のアミノ酸残基によって異なるアミノ酸配列を含む、Cas12i4ポリペプチドが提供される。
【0165】
いくつかの実施形態において、Cas12i4ポリペプチドは、配列番号957又は配列番号958の配列を含むポリペプチドを含む。
【0166】
いくつかの実施形態において、本開示のCas12i4ポリペプチドは、配列番号957又は配列番号958と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するポリペプチド配列を含む。いくつかの実施形態において、配列番号957又は配列番号958と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するCas12i4ポリペプチドは、それをそのそれぞれの親/参照配列から区別するアミノ酸変化(又はこれらの変化のうちの少なくとも1、2、3つなど)を維持する。
【0167】
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の参照ポリペプチドと特定の程度のアミノ酸配列同一性を有し、例えば、配列番号957又は配列番号958のアミノ酸配列と少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は更には少なくとも99%であるが、100%でない配列同一性を有するCas12i4ポリペプチドを記載する。相同性又は同一性は、アミノ酸配列アラインメントによって、例えば、BLAST、ALIGN、又はCLUSTALなどのプログラムを使用して、本明細書に記載されるように決定され得る。
【0168】
また、酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ活性を有する本開示のCas12i4ポリペプチドであって、上記のアラインメント方法のうちのいずれかを使用してアラインメントされたときに、配列番号957又は配列番号958のアミノ酸配列と50、40、35、30、25、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、又は0個のアミノ酸残基によって異なるアミノ酸配列を含む、Cas12i4ポリペプチドが提供される。
【0169】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物は、本明細書に記載されるCas12i1ポリペプチド(例えば、配列番号965を含むポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態において、Cas12i4ポリペプチドは、少なくとも1つのRuvCドメインを含む。
【0170】
いくつかの実施形態において、本開示のCas12i1ポリペプチドは、配列番号965と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するポリペプチド配列を含む。
【0171】
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の参照ポリペプチドと特定の程度のアミノ酸配列同一性を有し、例えば、配列番号965のアミノ酸配列と少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は更には少なくとも99%であるが、100%でない配列同一性を有するCas12i1ポリペプチドを記載する。相同性又は同一性は、アミノ酸配列アラインメントによって、例えば、BLAST、ALIGN、又はCLUSTALなどのプログラムを使用して、本明細書に記載されるように決定され得る。
【0172】
また、酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ活性を有する本開示のCas12i1ポリペプチドであって、上記のアラインメント方法のうちのいずれかを使用してアラインメントされたときに、配列番号965のアミノ酸配列と50、40、35、30、25、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、又は0個のアミノ酸残基によって異なるアミノ酸配列を含む、Cas12i1ポリペプチドが提供される。
【0173】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物は、本明細書に記載されるCas12i3ポリペプチド(例えば、配列番号966を含むポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態において、Cas12i4ポリペプチドは、少なくとも1つのRuvCドメインを含む。
【0174】
いくつかの実施形態において、本開示のCas12i3ポリペプチドは、配列番号966と少なくとも50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有するポリペプチド配列を含む。
【0175】
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の参照ポリペプチドと特定の程度のアミノ酸配列同一性を有し、例えば、配列番号966のアミノ酸配列と少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は更には少なくとも99%であるが、100%でない配列同一性を有するCas12i3ポリペプチドを記載する。相同性又は同一性は、アミノ酸配列アラインメントによって、例えば、BLAST、ALIGN、又はCLUSTALなどのプログラムを使用して、本明細書に記載されるように決定され得る。
【0176】
また、酵素的活性、例えば、ヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ活性を有する本開示のCas12i3ポリペプチドであって、上記のアラインメント方法のうちのいずれかを使用してアラインメントされたときに、配列番号966のアミノ酸配列と50、40、35、30、25、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、又は0個のアミノ酸残基によって異なるアミノ酸配列を含む、Cas12i3ポリペプチドが提供される。
【0177】
本明細書に記載される変化は、1つ以上のアミノ酸変化であり得るが、Cas12iポリペプチドへの変化はまた、実質的な性質のものであり得、例えば、アミノ及び/又はカルボキシルの末端伸長としてのポリペプチドの融合であり得る。例えば、Cas12iポリペプチドは、追加のペプチド、例えば、1つ以上のペプチドを含有し得る。追加のペプチドの例としては、標識のためのエピトープペプチド、例えば、ポリヒスチジンタグ(Hisタグ)、Myc、及びFLAGが挙げられ得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるCas12iポリペプチドは、検出可能な部分、例えば、蛍光タンパク質(例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)又は黄色蛍光タンパク質(YFP))に融合し得る。
【0178】
いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、又は6つ以上)の核局在化シグナル(NLS)を含む。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、又は6つ以上)の核外輸送シグナル(NES)を含む。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、又は6つ以上)のNLSと、少なくとも1つ(例えば、2、3、4、5、又は6つ以上)のNESと、を含む。
【0179】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるCas12iポリペプチドは、自己不活型であることができる。Epstein et al.,“Engineering a Self-Inactivating CRISPR System for AAV Vectors,”Mol.Ther.,24(2016):S50を参照されたく、これは、その全体が参照により組み込まれる。
【0180】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるCas12iポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、特定の宿主細胞又は生物における使用のためにコドン最適化され得る。例えば、核酸は、いずれかの非ヒト真核生物のためにコドン最適化され得、非ヒト真核生物は、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、家畜、又は非ヒト霊長類を含む。コドン使用表は、例えば、www.kazusa.orjp/codon/において入手可能な「Codon Usage Database」において容易に入手可能であり、これらの表は、いくつかの様式で適合され得る。Nakamura et al.Nucl.Acids Res.28:292(2000)を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。また、特定の宿主細胞における発現のための特定の配列をコドン最適化するためのコンピュータアルゴリズム、例えば、Gene Forge(Aptagen、Jacobus,PA)が入手可能である。いくつかの例において、本明細書に開示されるCas12iポリペプチド、例えば、Cas12i2ポリペプチドをコードする核酸は、コドン最適化され得るmRNA分子であることができる。
【0181】
例示的なCas12iポリペプチド配列及び対応するヌクレオチド配列は、表6に列挙される。
【0182】
【表6-1】
【0183】
【表6-2】
【0184】
【表6-3】
【0185】
【表6-4】
【0186】
【表6-5】
【0187】
【表6-6】
【0188】
【表6-7】
【0189】
【表6-8】
【0190】
【表6-9】
【0191】
【表6-10】
【0192】
【表6-11】
【0193】
【表6-12】
【0194】
【表6-13】
【0195】
【表6-14】
【0196】
【表6-15】
【0197】
【表6-16】
【0198】
【表6-17】
【0199】
【表6-18】
【0200】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される遺伝子編集システムは、本明細書に開示されるCas12iポリペプチドを含み得る。他の実施形態において、遺伝子編集システムは、Cas12iポリペプチドをコードする核酸を含み得る。例えば、遺伝子編集システムは、Cas12iポリペプチドをコードするベクター(例えば、ウイルスベクター、例えば、AAVベクター、例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAVrh10、AAV11、及びAAV12)を含み得る。代替として、遺伝子編集システムは、Cas12iポリペプチドをコードするmRNA分子を含み得る。いくつかの事例において、mRNA分子は、コドン最適化され得る。
【0201】
II.遺伝子編集システム構成要素の調製
本開示は、本明細書に開示される遺伝子編集システムの構成要素、例えば、RNAガイドの産生方法、Cas12iポリペプチドの産生方法、及びRNAガイドとCas12iポリペプチドとの複合体を形成するための方法を提供する。
【0202】
A.RNAガイド
いくつかの実施形態において、RNAガイドは、鋳型DNAのインビトロ転写によって作製される。したがって、例えば、いくつかの実施形態において、RNAガイドは、RNAガイドをコードする鋳型DNAのインビトロ転写によって、上流プロモーター配列(例えば、T7ポリメラーゼプロモーター配列)を使用して生成される。いくつかの実施形態において、鋳型DNAは、複数のRNAガイドをコードするか、又はインビトロ転写反応は、複数の異なる鋳型DNAを含み、これらの鋳型DNAはそれぞれ、異なるRNAガイドをコードする。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、化学合成方法を使用して作製される。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、RNAガイド配列を、RNAガイドをコードする配列を含むプラスミドでトランスフェクトされた細胞において発現させることによって作製される。いくつかの実施形態において、プラスミドは、複数の異なるRNAガイドをコードする。いくつかの実施形態において、それぞれが異なるRNAガイドをコードする複数の異なるプラスミドは、細胞内にトランスフェクトされる。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、RNAガイドをコードしCas12iポリペプチドもコードするプラスミドから発現される。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、RNAガイドを発現するが、Cas12iポリペプチドを発現しないプラスミドから発現される。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、販売業者から購入される。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、1つ以上の修飾ヌクレオチド、例えば、上記のものを使用して合成される。
【0203】
B.Cas12iポリペプチド
いくつかの実施形態において、本開示のCas12iポリペプチドは、(a)本開示のCas12iポリペプチドを産生する細菌を培養し、Cas12iポリペプチドを単離し、任意選択で、Cas12iポリペプチドを精製し、Cas12iポリペプチドとRNAガイドとの複合体を形成することによって調製され得る。Cas12iポリペプチドはまた、(b)既知の遺伝子操作技法によって、具体的には、本開示のCas12iポリペプチドをコードする遺伝子を細菌から単離し、組換え発現ベクターを構築し、次いで、ベクターを適切な宿主細胞内に移入し、宿主細胞が、組換えタンパク質の発現のためのRNAガイドを発現し、組換えタンパク質が、宿主細胞においてRNAガイドと複合体を形成することによって調製され得る。代替として、Cas12iポリペプチドは、(c)インビトロカップリング転写-翻訳システム、次いで、RNAガイドとの複合体形成によって調製され得る。
【0204】
いくつかの実施形態において、宿主細胞は、Cas12iポリペプチドを発現するために使用される。宿主細胞は、特に限定されず、様々な既知の細胞が、好ましく使用され得る。宿主細胞の具体的な例としては、細菌、例えば、E.coli、酵母(出芽酵母であるSaccharomyces cerevisiae、及び分裂酵母であるSchizosaccharomyces pombe)、線虫(Caenorhabditis elegans)、Xenopus laevis卵母細胞、及び動物細胞(例えば、CHO細胞、COS細胞、及びHEK293細胞)が挙げられる。上記の発現ベクターを宿主細胞内に移入するための方法、すなわち、形質転換方法は、特に限定されず、既知の方法、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム方法、リポソーム方法、及びDEAEデキストラン方法が使用され得る。
【0205】
宿主が発現ベクターで形質転換された後に、宿主細胞は、Cas12iポリペプチドの産生のために培養(culture)されてもよく、培養(cultivate)されてもよく、又は繁殖させてもよい。Cas12iポリペプチドの発現後に、宿主細胞は、収集され得、Cas12iポリペプチドは、従来の方法(例えば、濾過、遠心分離、細胞破壊、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなど)により、培養物などから精製され得る。
【0206】
いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチド発現のための方法は、Cas12iポリペプチドの少なくとも5個のアミノ酸、少なくとも10個のアミノ酸、少なくとも15個のアミノ酸、少なくとも20個のアミノ酸、少なくとも50個のアミノ酸、少なくとも100個のアミノ酸、少なくとも150個のアミノ酸、少なくとも200個のアミノ酸、少なくとも250個のアミノ酸、少なくとも300個のアミノ酸、少なくとも400個のアミノ酸、少なくとも500個のアミノ酸、少なくとも600個のアミノ酸、少なくとも700個のアミノ酸、少なくとも800個のアミノ酸、少なくとも900個のアミノ酸、又は少なくとも1000個のアミノ酸の翻訳を含む。いくつかの実施形態において、タンパク質発現のための方法は、Cas12iポリペプチドの約5個のアミノ酸、約10個のアミノ酸、約15個のアミノ酸、約20個のアミノ酸、約50個のアミノ酸、約100個のアミノ酸、約150個のアミノ酸、約200個のアミノ酸、約250個のアミノ酸、約300個のアミノ酸、約400個のアミノ酸、約500個のアミノ酸、約600個のアミノ酸、約700個のアミノ酸、約800個のアミノ酸、約900個のアミノ酸、又は約1000個のアミノ酸以上の翻訳を含む。
【0207】
様々な方法が、宿主細胞におけるCas12iポリペプチドの産生のレベルを決定するために使用され得る。このような方法としては、例えば、Cas12iポリペプチドに特異的なポリクローナル若しくはモノクローナル抗体、又は本明細書の他所に記載される標識タグのいずれかを使用する方法が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な方法としては、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(MA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、及び蛍光活性化細胞選別(FACS)が挙げられるが、これらに限定されない。これらのアッセイ及び他のアッセイは、当該技術分野で周知である(例えば、Maddox et al.,J.Exp.Med.158:1211[1983]を参照されたい)。
【0208】
本開示は、細胞におけるCas12iポリペプチドのインビボ発現の方法であって、Cas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドを宿主細胞に提供することであって、ポリリボヌクレオチドが、Cas12iポリペプチドをコードする、提供することと、Cas12iポリペプチドを細胞において発現させることと、Cas12iポリペプチドを細胞から得ることと、を含む、方法を提供する。
【0209】
本開示は、細胞におけるCas12iポリペプチドのインビボ発現の方法であって、Cas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドを宿主細胞に提供することであって、ポリリボヌクレオチドが、Cas12iポリペプチドをコードする、提供することと、Cas12iポリペプチドを細胞において発現させることと、を含む、方法を更に提供する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドは、RNAガイドで細胞に送達され、細胞において発現されると、Cas12iポリペプチド及びRNAガイドは、複合体を形成する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチド及びRNAガイドは、単一の組成物内で細胞に送達される。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチド及びRNAガイドは、別個の組成物内に含まれている。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、対象、例えば、ヒト患者において存在する。
【0210】
C.複合体
いくつかの実施形態において、HAO1を標的とするRNAガイドは、Cas12iポリペプチドと複合体を形成して、リボ核タンパク質を形成する。いくつかの実施形態において、RNAガイドとCas12iポリペプチドとの複合体形成は、約20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、44℃、45℃、50℃、又は55℃のうちのいずれか1つよりも低い温度で発生する。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、約37℃で、少なくとも約10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、35分間、40分間、45分間、50分間、55分間、1時間、2時間、3時間、又は4時間以上のうちのいずれか1つのインキュベーション期間にわたってCas12iポリペプチドから解離しない。
【0211】
いくつかの実施形態において、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、複合体形成緩衝液中で複合体を形成する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、緩衝液中に貯蔵され、緩衝液は、複合体形成緩衝液で置換されて、Cas12iポリペプチドは、RNAガイドと複合体を形成する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、複合体形成緩衝液中に貯蔵される。
【0212】
いくつかの実施形態において、複合体形成緩衝液は、約7.3~8.6の範囲のpHを有する。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.3である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.4である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.5である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.6である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.7である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.8である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約7.9である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.0である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.1である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.2である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.3である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.4である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.5である。一実施形態において、複合体形成緩衝液のpHは、約8.6である。
【0213】
いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、本明細書に記載される精製前に、宿主細胞において、過剰発現され得、RNAガイドと複合体を形成し得る。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドをコードするmRNA又はDNAは、Cas12iポリペプチドが細胞において発現されるように細胞内に導入される。いくつかの実施形態において、RNAガイドはまた、リボ核タンパク質複合体が細胞において形成されるように、単一のmRNA又はDNA構築物と同時に、別個に、又は逐次的に細胞内に導入される。
【0214】
III.遺伝子編集方法
本開示はまた、HAO1遺伝子内の標的部位を修飾する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、HAO1標的RNAガイド及びCas12iポリペプチドを細胞内に導入することを含む。HAO1標的RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、リボ核タンパク質複合体として細胞内に導入され得る。HAO1標的RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、核酸ベクター上で導入され得る。Cas12iポリペプチドは、mRNAとして導入され得る。RNAガイドは、細胞内に直接導入され得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、細胞/組織/肝臓/人に送達されて、細胞/組織/肝臓/人におけるHAO1を低減する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、細胞/組織/肝臓/人に送達されて、細胞/組織/肝臓/人におけるオキサレート産生を低減する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、細胞/組織/肝臓/人に送達されて、細胞/組織/肝臓/人におけるシュウ酸カルシウム結晶沈着を補正する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、原発性高シュウ酸尿症を有する人に送達される。
【0215】
本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかは、遺伝子操作されたHAO1遺伝子ために使用され得る。遺伝子編集システムは、RNAガイドと、Cas12i2ポリペプチドと、を含み得る。RNAガイドは、HAO1遺伝子における標的配列に特異的なスペーサー配列、例えば、HAO1遺伝子のエクソン1又はエクソン2内の領域に特異的なスペーサー配列を含む。
【0216】
A.標的配列
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるRNAガイドは、5’-TTN-3’PAM配列又は5’-NTTN-3’PAM配列に隣接する標的配列と相補的であるように設計されている。
【0217】
いくつかの実施形態において、標的配列は、HAO1遺伝子又はHAO1遺伝子の遺伝子座内(例えば、エクソン1又はエクソン2内)にあり、RNAガイドは、塩基対形成を介してそれに結合することができる。いくつかの実施形態において、細胞は、標的配列の1つのコピーのみを有する。いくつかの実施形態において、細胞は、標的配列の2つ以上のコピー、例えば、少なくとも約2つ、3つ、4つ、5つ、10個、又は100個以上のコピーのうちのいずれか1つを有する。
【0218】
いくつかの実施形態において、HAO1遺伝子は、哺乳類遺伝子である。いくつかの実施形態において、HAO1遺伝子は、ヒト遺伝子である。例えば、いくつかの実施形態において、標的配列は、配列番号928の配列(又はその逆相補的配列)内にある。いくつかの実施形態において、標的配列は、配列番号928に記載のHAO1遺伝子のエクソン内、例えば、配列番号929、930、931、932、933、934、又は935の配列(又はその逆相補的配列)内にある。配列番号928のHAO1遺伝子のエクソン領域内の標的配列は、表5に記載される。いくつかの実施形態において、標的配列は、配列番号928(又はその逆相補的配列)に記載のHAO1遺伝子のイントロン内にある。いくつかの実施形態において、標的配列は、配列番号928(又はその逆相補的配列)に記載のHAO1遺伝子配列のバリアント(例えば、多型バリアント)内にある。いくつかの実施形態において、HAO1遺伝子配列は、配列番号928(又はその逆相補的配列)に記載の配列の相同配列である。例えば、いくつかの実施形態において、HAO1遺伝子配列は、非ヒトHAO1配列である。いくつかの実施形態において、HAO1遺伝子配列は、配列番号1024(又はその逆相補的配列)に記載のコード配列である。いくつかの実施形態において、HAO1遺伝子配列は、配列番号1024(又はその逆相補的配列)に記載のコード配列の相同配列である。
【0219】
いくつかの実施形態において、標的配列は、5’-TTN-3’PAM配列又は5’-NTTN-3’PAM配列に隣接し、配列において、Nは、いずれかのヌクレオチドである。5’-NTTN-3’配列は、標的配列に直接隣接してもよく、又は、例えば、標的配列の少ない数(例えば、1、2、3、4、又は5個)のヌクレオチド内にあってもよい。いくつかの実施形態において、5’-NTTN-3’配列は、5’-NTTY-3’、5’-NTTC-3’、5’-NTTT-3’、5’-NTTA-3’、5’-NTTB-3’、5’-NTTG-3’、5’-CTTY-3’、5’-DTTR-3’、5’-CTTR-3’、5’-DTTT-3’、5’-ATTN-3’、又は5’-GTTN-3’であり、配列において、Yは、C又はTであり、Bは、Aを除くいずれかのヌクレオチドであり、Dは、C又はGを除くいずれかのヌクレオチドであり、Rは、A又はGである。いくつかの実施形態において、5’-NTTN-3’配列は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’である。PAM配列は、標的配列に対して5’であり得る。
【0220】
5’-NTTN-3’配列は、標的配列に直接隣接してもよく、又は、例えば、標的配列の少ない数(例えば、1、2、3、4、又は5個)のヌクレオチド内にあってもよい。いくつかの実施形態において、5’-NTTN-3’配列は、5’-NTTY-3’、5’-NTTC-3’、5’-NTTT-3’、5’-NTTA-3’、5’-NTTB-3’、5’-NTTG-3’、5’-CTTY-3’、5’-DTTR-3’、5’-CTTR-3’、5’-DTTT-3’、5’-ATTN-3’、又は5’-GTTN-3’であり、配列において、Yは、C又はTであり、Bは、Aを除くいずれかのヌクレオチドであり、Dは、Cを除くいずれかのヌクレオチドであり、Rは、A又はGである。いくつかの実施形態において、5’-NTTN-3’配列は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’である。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、二本鎖標的核酸の第1の鎖(すなわち、非PAM鎖)に結合するように設計されており、5’-NTTN-3’PAM配列は、第2の相補的鎖(すなわち、PAM鎖)内に存在する。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、5’-NAAN-3’配列に隣接するPAM鎖上の標的配列と相補的である非PAM鎖上の領域に結合する。
【0221】
いくつかの実施形態において、標的配列は、細胞内に存在する。いくつかの実施形態において、標的配列は、細胞の核内に存在する。いくつかの実施形態において、標的配列は、細胞に内在性である。いくつかの実施形態において、標的配列は、ゲノムDNAである。いくつかの実施形態において、標的配列は、染色体DNAである。いくつかの実施形態において、標的配列は、タンパク質コード遺伝子若しくはその機能領域、例えば、コード領域、又は調節エレメント、例えば、プロモーター、エンハンサー、5’若しくは3’非翻訳領域などである。
【0222】
いくつかの実施形態において、標的配列は、標的配列の容易にアクセス可能な領域内に存在する。いくつかの実施形態において、標的配列は、標的遺伝子のエクソン内にある。いくつかの実施形態において、標的配列は、標的遺伝子のエクソン-イントロン接合部にわたる。いくつかの実施形態において、標的配列は、遺伝子の非コード領域、例えば、調節領域内に存在する。
【0223】
B.遺伝子編集
いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、酵素的活性(例えば、ヌクレアーゼ活性)を有する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、細胞において1つ以上のDNA二本鎖切断を誘導する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、細胞において1つ以上のDNA一本鎖切断を誘導する。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、細胞において1つ以上のDNAニックを誘導する。いくつかの実施形態において、DNA切断及び/又はDNAニックは、1つ以上のインデル(例えば、1つ以上の欠失)の形成をもたらす。
【0224】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示するRNAガイドは、Cas12iポリペプチドと複合体を形成し、Cas12iポリペプチドを、5’-NTTN-3’配列に隣接する標的配列に向ける。いくつかの実施形態において、複合体は、5’-NTTN-3’配列に隣接する欠失(例えば、ヌクレオチド欠失又はDNA欠失)を誘導する。いくつかの実施形態において、複合体は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列に隣接する欠失を誘導する。いくつかの実施形態において、複合体は、T/Cリッチ配列に隣接する欠失を誘導する。
【0225】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流にある。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流にある。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流にある。
【0226】
いくつかの実施形態において、欠失は、HAO1遺伝子の発現を改変する。いくつかの実施形態において、欠失は、HAO1遺伝子の機能を改変する。いくつかの実施形態において、欠失は、HAO1遺伝子を不活性化する。いくつかの実施形態において、欠失は、フレームシフト欠失である。いくつかの実施形態において、欠失は、非フレームシフト欠失である。いくつかの実施形態において、欠失は、細胞毒性又は細胞死(例えば、アポトーシス)をもたらす。
【0227】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。
【0228】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。
【0229】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始する。
【0230】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始する。
【0231】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。
【0232】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始する。
【0233】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0234】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0235】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0236】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0237】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0238】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0239】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0240】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0241】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0242】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0243】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0244】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約15個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0245】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0246】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0247】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約10個のヌクレオチド内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で終了する。
【0248】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0249】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0250】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約5~約10個のヌクレオチド(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0251】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0252】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約20~約30個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0253】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0254】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約20~約25個のヌクレオチド(例えば、約17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)内で終了する。
【0255】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0256】
いくつかの実施形態において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。いくつかの実施形態において、欠失は、T/Cリッチ配列の下流の約10~約15個のヌクレオチド(例えば、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)内で開始し、T/Cリッチ配列の下流の約25~約30個のヌクレオチド(例えば、約22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33個のヌクレオチド)内で終了する。
【0257】
いくつかの実施形態において、欠失は、最大約40ヌクレオチド長(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、又は45個のヌクレオチド)である。いくつかの実施形態において、欠失は、約4ヌクレオチド~約40ヌクレオチド長(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、又は45個のヌクレオチド)である。いくつかの実施形態において、欠失は、約4ヌクレオチド~約25ヌクレオチド長(例えば、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)である。いくつかの実施形態において、欠失は、約10ヌクレオチド~約25ヌクレオチド長(例えば、約7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28個のヌクレオチド)である。いくつかの実施形態において、欠失は、約10ヌクレオチド~約15ヌクレオチド長(例えば、約7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17個のヌクレオチド)である。
【0258】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、HAO1遺伝子における本明細書に記載される欠失を含む細胞を操作するために使用される。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書に記載されるCas12i酵素と、本明細書に記載されるダイレクトリピート及びスペーサーを含むRNAガイドと、を含む複合体を使用して実施される。いくつかの実施形態において、RNAガイドの配列は、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%の同一性(例えば、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性)を有する。いくつかの実施形態において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0259】
いくつかの実施形態において、HAO1を標的とするRNAガイドは、プラスミドにおいてコードされている。いくつかの実施形態において、HAO1を標的とするRNAガイドは、合成又は精製RNAである。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、プラスミドにおいてコードされている。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドは、RNAによってコードされており、RNAは、合成又は精製のものである。
【0260】
C.送達
本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかの構成要素は、製剤化され得、例えば、担体及び/又はポリマー担体などの担体、例えば、リポソームを含み得、既知の方法によって、細胞(例えば、原核生物、真核生物、植物、哺乳類など)に送達され得る。このような方法としては、トランスフェクション(例えば、脂質媒介性、カチオン性ポリマー、リン酸カルシウム、デンドリマー)、エレクトロポレーション又は膜破壊の他の方法(例えば、ヌクレオフェクション)、ウイルス送達(例えば、レンチウイルス、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV))、マイクロインジェクション、微粒子銃(「遺伝子銃」)、fugene、ダイレクトソニックローディング、セルスクイージング、光トランスフェクション、プロトプラスト融合、インパレフェクション、マグネトフェクション、エクソーム媒介性移入、脂質ナノ粒子媒介性移入、及びそれらのいずれかの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0261】
いくつかの実施形態において、方法は、1つ以上の核酸(例えば、Cas12iポリペプチド、RNAガイド、ドナーDNAなどをコードする核酸)、1つ以上のそれらの転写物、及び/又は予め形成されたRNAガイド/Cas12iポリペプチド複合体を細胞に送達することであって、細胞において、三元複合体が形成される、送達することを含む。いくつかの実施形態において、RNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするRNAは、単一の組成物内で一緒に送達される。いくつかの実施形態において、RNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするRNAは、別個の組成物内で送達される。いくつかの実施形態において、別個の組成物内で送達されるRNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするRNAは、同じ送達技術を使用して送達される。いくつかの実施形態において、別個の組成物内で送達されるRNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするRNAは、異なる送達技術を使用して送達される。例示的な細胞内送達方法としては、ウイルス、例えば、AAV、又はウイルス様薬剤;化学ベースのトランスフェクション方法、例えば、リン酸カルシウム、デンドリマー、リポソーム、脂質ナノ粒子、又はカチオン性ポリマー(例えば、DEAE-デキストラン又はポリエチレンイミン)を使用するもの;非化学的方法、例えば、マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、セルスクイージング、ソノポレーション、光トランスフェクション、インパレフェクション、プロトプラスト融合、細菌コンジュゲーション、プラスミド又はトランスポゾンの送達;粒子ベースの方法、例えば、遺伝子銃、マグネクトフェクション又は磁気アシストトランスフェクション、粒子銃の使用;及びハイブリッド方法、例えば、ヌクレオフェクションが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、脂質ナノ粒子は、Cas12iポリペプチドをコードするmRNA、RNAガイド、又はCas12iポリペプチドをコードするmRNA及びRNAガイドを含む。いくつかの実施形態において、Cas12iポリペプチドをコードするmRNAは、配列番号921若しくは配列番号955に記載のヌクレオチド配列の転写物、又はそのバリアントである。いくつかの実施形態において、本出願は、このような方法によって産生される細胞、及びこのような細胞を含むか又はそれから産生される生物(例えば、動物、植物、又は真菌)を更に提供する。
【0262】
D.遺伝子改変細胞
本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれもが、様々な細胞に送達され得る。いくつかの実施形態において、細胞は、単離された細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、細胞培養又は2つ以上の細胞型の共培養におけるものである。いくつかの実施形態において、細胞は、エクスビボである。いくつかの実施形態において、細胞は、生存生物から得られ、細胞培養において維持される。いくつかの実施形態において、細胞は、単細胞生物である。
【0263】
いくつかの実施形態において、細胞は、原核細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、細菌細胞であるか又は細菌細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、古細菌細胞であるか又は古細菌細胞に由来する。
【0264】
いくつかの実施形態において、細胞は、真核細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、植物細胞であるか又は植物細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、真菌細胞であるか又は真菌細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、動物細胞であるか又は動物細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、無脊椎動物細胞であるか又は無脊椎動物細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、脊椎動物細胞であるか又は脊椎動物細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、哺乳類細胞であるか又は哺乳類細胞に由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、ヒト細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、ゼブラフィッシュ細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、げっ歯類細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、合成的に作製され、しばしば、人工細胞と称される。
【0265】
いくつかの実施形態において、細胞は、細胞株に由来する。組織培養のための多種多様な細胞株が、当該技術分野で既知である。細胞株の例としては、293T、MF7、K562、HeLa、CHO、及びそれらのトランスジェニック変種が挙げられるが、これらに限定されない。細胞株は、当業者に既知の様々な供給源から入手可能である(例えば、American Type Culture Collection(ATCC)(Manassas,Va.)を参照されたい)。いくつかの実施形態において、細胞は、不死又は不死化細胞である。
【0266】
いくつかの実施形態において、細胞は、初代細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、幹細胞、例えば、全能性幹細胞(例えば、万能)、多能性幹細胞、複能性幹細胞、寡能性幹細胞、又は単能性幹細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、誘導多能性幹細胞(iPSC)であるか又はiPSCに由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、分化細胞である。例えば、いくつかの実施形態において、分化細胞は、肝臓細胞(例えば、肝細胞)、胆管細胞(biliary cell)(例えば、胆管細胞(cholangiocyte))、星状細胞、クッパー細胞、肝類洞壁内皮細胞、筋肉細胞(例えば、筋細胞)、脂肪細胞(fat cell)(例えば、脂肪細胞(adipocyte))、骨細胞(bone cell)(例えば、骨芽細胞、骨細胞(osteocyte)、破骨細胞)、血液細胞(例えば、単球、リンパ球、好中球、好酸球、好塩基球、マクロファージ、赤血球、又は血小板)、神経細胞(例えば、ニューロン)、上皮細胞、免疫細胞(例えば、リンパ球、好中球、単球、又はマクロファージ)、線維芽細胞、又は性細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、最終分化細胞である。例えば、いくつかの実施形態において、最終分化細胞は、ニューロン細胞、脂肪細胞、心筋細胞、骨格筋細胞、表皮細胞、又は腸細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、免疫細胞である。いくつかの実施形態において、免疫細胞は、T細胞である。いくつかの実施形態において、免疫細胞は、B細胞である。いくつかの実施形態において、免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。いくつかの実施形態において、免疫細胞は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)である。いくつかの実施形態において、細胞は、哺乳類細胞、例えば、ヒト細胞又はマウス細胞である。いくつかの実施形態において、マウス細胞は、野生型マウス、免疫抑制マウス、又は疾患特異的マウスモデルに由来する。いくつかの実施形態において、細胞は、生存組織、臓器、又は生物内の細胞である。
【0267】
また、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかを使用して産生される遺伝子改変細胞のうちのいずれもが、本開示の範囲内である。このような改変細胞は、破壊されたHAO1遺伝子を含み得る。
【0268】
本明細書に開示される組成物、ベクター、核酸、RNAガイド、及び細胞は、療法において使用され得る。本明細書に開示される組成物、ベクター、核酸、RNAガイド、及び細胞は、対象における疾患又は状態を治療する方法において使用され得る。いくつかの実施形態において、疾患又は状態は、である当該技術分野で既知のいずれかの好適な送達又は投与方法が、本明細書に開示される組成物、ベクター、核酸、RNAガイド、及び細胞を送達するために使用され得る。このような方法は、標的配列を、本明細書に開示される組成物、ベクター、核酸、又はRNAガイドと接触させることを含み得る。このような方法は、本明細書に開示されるHAO1配列を編集する方法を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるRNAガイドを使用して操作された細胞は、エクスビボ遺伝子療法のために使用される。
【0269】
IV.治療用途
本明細書に開示される遺伝子編集システム又はこのような遺伝子編集システムを使用して生成される改変細胞のうちのいずれかは、HAO1遺伝子に関連する疾患、例えば、原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療するために使用され得る。いくつかの実施形態において、PHは、PH1、PH2、又はPH3である。具体的な例において、標的疾患は、PH1である。
【0270】
本明細書に開示される遺伝子編集システム、このような遺伝子編集システムを含む薬学的組成物又はキット、及びRNAガイドのうちのいずれかは、対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療するために使用され得る。PHは、幼児から高齢者までの全ての年齢の対象をもたらす希少遺伝性障害である。PHは、3つのサブタイプを含み、3つのサブタイプは、3つの異なるタンパク質の発現を改変する遺伝的欠陥に関係する。PH1は、アラニングリオキシレートアミノトランスフェラーゼ又はAGT/AGT1に関係する。PH2は、グリオキシレート/ヒドロキシピルビン酸レダクターゼ又はGR/HPRに関係し、PH3は、4-ヒドロキシ-2-オキソグルタル酸アルドラーゼ又はHOGAに関係する。
【0271】
PH1では、過剰なオキサレートはまた、カルシウムと組み合わせて、腎臓及び他の臓器内でシュウ酸カルシウムを形成し得る。シュウ酸カルシウムの沈着は、シュウ酸カルシウムの広範な堆積(腎石灰化症)又は腎臓及び膀胱結石の形成(尿路結石症)を生じさせ、腎臓損傷を引き起こすことがある。PH1における一般的な腎臓合併症としては、尿内の血液(血尿)、尿路感染症、腎臓損傷、及び末期腎疾患(ESRD)が挙げられる。時間が経つにつれて、PH1を患う患者の腎臓は機能しなくなり始め、オキサレートのレベルが血中で上昇する場合がある。全身の組織中のオキサレートの沈着、例えば、全身性シュウ酸症は、高い血中オキサレートレベルに起因して起こる場合があり、骨、皮膚、及び眼における合併症につながる場合がある。PH1を患う患者は、通常、若年齢で腎不全を患い、腎透析又は二重腎臓/肝臓臓器移植が唯一の治療選択肢となる。
【0272】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される標的疾患(例えば、PH、例えば、PH1)を治療するための方法であって、治療を必要としている対象(例えば、ヒト患者)に、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかを投与することを含む、方法が、本明細書で提供される。遺伝子編集システムは、遺伝子編集が必要とされる特定の組織又は特定の細胞型に送達され得る。遺伝子編集システムは、LNPを含み得、LNPは、構成要素のうちの1つ以上、構成要素のうちの1つ以上をコードする1つ以上のベクター(例えば、ウイルスベクター)、又はそれらの組み合わせを包含する。遺伝子編集システムの構成要素は、製剤化されて、薬学的組成物を形成し得、薬学的組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体を更に含み得る。
【0273】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される遺伝子編集システムのうちのいずれかを使用して産生される改変細胞は、治療を必要としている対象(例えば、ヒト患者)に投与され得る。改変細胞は、本明細書に記載される置換、挿入、及び/又は欠失を含み得る。いくつかの例において、改変細胞は、CRISPRヌクレアーゼ、逆転写酵素ポリペプチド、及び編集鋳型RNA(例えば、RNAガイド及びRTドナーRNA)によって改変された細胞株を含み得る。いくつかの事例において、改変細胞は、異質性集団であり得、異質性集団は、異なるタイプの遺伝子編集を有する細胞を含む。代替として、改変細胞は、実質的に均質な細胞集団(例えば、全集団における細胞の少なくとも80%)を含み得、実質的に均質な細胞集団は、HAO1遺伝子における1つの特定の遺伝子編集を含む。いくつかの例において、細胞は、好適な培地中に懸濁し得る。
【0274】
いくつかの実施形態において、遺伝子編集システム又はその構成要素を含む組成物が、本明細書で提供される。このような組成物は、薬学的組成物であることができる。有用である薬学的組成物は、経口、直腸、膣、非経口、局所、肺、鼻腔内、病巣内、頬側、眼、静脈内、臓器内、又は別の投与経路に好適な製剤内で調製、包装、又は販売され得る。本開示の薬学的組成物は、バルクで、単一単位用量として、又は複数の単一単位用量として調製、包装、又は販売され得る。本明細書で使用される場合、「単位用量」は、対象に投与される薬学的組成物(例えば、遺伝子編集システム又はその構成要素)の別々の量、又はこのような投与量の好都合な分数、例えば、このような投与量の2分の1若しくは3分の1などである。
【0275】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される遺伝子編集システム又はその構成要素を含む薬学的組成物は、それを必要としている対象、例えば、HAO1遺伝子に関連する肝臓疾患を患う対象に投与され得る。いくつかの事例において、遺伝子編集システム又はその構成要素は、特定の細胞又は組織(例えば、肝臓細胞)に送達され得、遺伝子編集システムは、このような細胞におけるHAO1遺伝子を遺伝的に改変するように機能し得る。
【0276】
非経口投与に好適な薬学的組成物の製剤は、薬学的に許容される担体、例えば、滅菌水又は滅菌等張生理食塩水と組み合わされた活性剤(例えば、遺伝子編集システム若しくはその構成要素、又は改変細胞)を含み得る。このような製剤は、ボーラス投与又は連続投与に好適な形態で調製、包装、又は販売され得る。いくつかの注射可能製剤は、単位剤形で、例えば、保存剤を収容するアンプル又は複数用量容器内で調製、包装、又は販売され得る。非経口投与のためのいくつかの製剤としては、懸濁液、溶液、油性又は水性ビヒクル中のエマルション、ペースト、及び埋め込み型持続放出又は生分解性製剤が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの製剤としては、1つ以上の追加の成分を更に含み得、1つ以上の追加の成分は、懸濁剤、安定化剤、又は分散剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0277】
薬学的組成物は、滅菌注射可能水性又は油性懸濁液又は溶液の形態であり得る。この懸濁液又は溶液は、既知の技術により製剤化され得、細胞に加えて、追加の成分、例えば、本明細書に記載される分散剤、湿潤剤、又は懸濁剤を含み得る。このような滅菌注射可能製剤は、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒、例えば、水又は生理食塩水を使用して調製され得る。他の許容される希釈剤及び溶媒としては、リンゲル溶液、等張食塩水、及び固定油、例えば、合成モノ又はジグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。有用である他の親投与可能な製剤は、細胞を、包装された形態で、リポソーム調製物内で、又は生分解性ポリマーシステムの構成要素として含み得るものを含む。持続放出又は埋め込みのためのいくつかの組成物は、薬学的に許容されるポリマー又は疎水性材料、例えば、エマルション、イオン交換樹脂、難溶性ポリマー、又は難溶性塩を含み得る。
【0278】
V.キット及びそれらの使用
本開示はまた、例えば、HAO1遺伝子の遺伝子改変のための本明細書に記載される方法を実施するために使用され得るキットを提供する。いくつかの実施形態において、キットは、RNAガイドと、Cas12iポリペプチドと、を含む。いくつかの実施形態において、キットは、このようなCas12iポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含み、任意選択で、ポリヌクレオチドは、ベクター、例えば、本明細書に記載されるベクター内に含まれている。(例えば、リボ核タンパク質としての)Cas12iポリペプチド及びRNAガイドは、キット若しくはシステム内の同じ若しくは他の容器内に包装されてもよく、又は別個のバイアル若しくは他の容器内に包装されてもよく、それらの内容物は、使用前に混合され得る。加えて、キットは、任意選択で、緩衝液、並びに/又はRNAガイド及びCas12iポリペプチドの使用についての説明書を含むことができる。
【0279】
いくつかの実施形態において、キットは、研究目的で有用であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、キットは、遺伝子機能を研究するのに有用であり得る。
【0280】
本明細書で引用される全ての参照文献及び刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0281】
追加の実施形態
追加の実施形態が以下で提供され、追加の実施形態もまた、本開示の範囲内である。
【0282】
実施形態1:RNAガイドを含む組成物であって、RNAガイドが、(i)HAO1遺伝子内の非PAM鎖上の領域(標的配列の相補的配列)と実質的に相補的又は完全に相補的であるスペーサー配列と、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含み、標的配列が、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMが、配列5’-NTTN-3’を含む、組成物。
【0283】
実施形態1において、標的配列は、HAO1遺伝子のエクソン1、エクソン2、エクソン3、エクソン4、エクソン5、エクソン6、又はエクソン7内にあり得る。いくつかの例において、HAO1遺伝子は、配列番号928の配列、配列番号928の逆相補的配列、配列番号928のバリアント、又は配列番号928のバリアントの逆相補的配列を含む。
【0284】
実施形態1において、スペーサー配列は、(a)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド16、(b)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド17、(c)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド18、(d)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド19、(e)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド20、(f)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド21、(g)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド22、(h)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド23、(i)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド24、(j)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド25、(k)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド26、(l)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド27、(m)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド28、(n)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド29、又は(o)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含み得る。
【0285】
実施形態1の組成物のうちのいずれかにおいて、スペーサー配列は、(a)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド16、(b)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド17、(c)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド18、(d)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド19、(e)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド20、(f)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド21、(g)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド22、(h)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド23、(i)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド24、(j)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド25、(k)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド26、(l)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド27、(m)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド28、(n)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド29、又は(o)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含み得る。
【0286】
実施形態1の組成物のうちのいずれかにおいて、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含み得る。
【0287】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、(又はaa)配列番号10若しくはその一部分)を含む。
【0288】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列)を含む。
【0289】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(又はo)配列番号954若しくはその一部分を含む。
【0290】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961の配列、又はその一部分と少なくとも90%同一である配列)を含む。
【0291】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しく配列番号961、又はその一部分)を含む。
【0292】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列)を含む。
【0293】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964若しくはその一部分)を含む。
【0294】
いくつかの例において、スペーサー配列は、配列番号11~465のうちのいずれか1つの配列の相補的配列と実質的に相補的又は完全に相補的である。
【0295】
実施形態1の組成物のうちのいずれかにおいて、PAMは、配列5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’を含み得る。
【0296】
いくつかの例において、標的配列は、PAM配列に直接隣接する。
【0297】
いくつかの例において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列を有する。
【0298】
いくつかの例において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0299】
実施形態2:実施形態1の組成物は、Cas12iポリペプチド又はCas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドを更に含み得、Cas12iポリペプチド又はポリリボヌクレオチドは、以下、(a)配列番号922、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、若しくは配列番号927の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i2ポリペプチド、(b)配列番号956、配列番号957、若しくは配列番号958の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i4ポリペプチド、(c)配列番号965の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i1ポリペプチド、又は(d)配列番号966の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i3ポリペプチドのうちの1つであることができる。
【0300】
具体的な例において、Cas12iポリペプチドは、(a)配列番号922、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、若しくは配列番号927の配列を含むCas12i2ポリペプチド、(b)配列番号956、配列番号957、若しくは配列番号958の配列を含むCas12i4ポリペプチド、(c)配列番号965の配列を含むCas12i1ポリペプチド、又は(d)配列番号966の配列を含むCas12i3ポリペプチドである。
【0301】
実施形態2の組成物のうちのいずれかにおいて、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、リボ核タンパク質複合体を形成し得る。いくつかの例において、リボ核タンパク質複合体は、標的核酸に結合する。いくつかの例において、組成物は、細胞内に存在する。
【0302】
実施形態2の組成物のうちのいずれかにおいて、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、ベクター、例えば、発現ベクターにおいてコードされ得る。いくつかの例において、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、単一のベクターにおいてコードされている。他の例において、RNAガイドは、第1のベクターにおいてコードされており、Cas12iポリペプチドは、第2のベクターにおいてコードされている。
【0303】
実施形態3:1つ以上のベクターを含むベクターシステムであって、1つ以上のベクターが、本明細書に開示されるRNAガイド及びCas12iポリペプチドをコードする、ベクターシステム。いくつかの例において、ベクターシステムは、本明細書に開示されるRNAガイドをコードする第1のベクターと、Cas12iポリペプチドをコードする第2のベクターと、を含む。ベクターは、発現ベクターであり得る。
【0304】
実施形態4:RNAガイドと、Cas12iポリペプチドと、を含む組成物であって、RNAガイドが、(i)HAO1遺伝子内の非PAM鎖上の領域(標的配列の相補的配列)と実質的に相補的又は完全に相補的であるスペーサー配列と、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含む、組成物。
【0305】
いくつかの例において、標的配列は、HAO1遺伝子のエクソン1、エクソン2、エクソン3、エクソン4、エクソン5、エクソン6、又はエクソン7内にあり、HAO1遺伝子は、配列番号928の配列、配列番号928の逆相補的配列、配列番号928の配列のバリアント、又は配列番号928のバリアントの逆相補的配列を含み得る。
【0306】
いくつかの例において、スペーサー配列は、(a)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド16、(b)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド17、(c)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド18、(d)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド19、(e)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド20、(f)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド21、(g)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド22、(h)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド23、(i)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド24、(j)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド25、(k)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド26、(l)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド27、(m)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド28、(n)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド29、又は(o)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含む。
【0307】
いくつかの例において、スペーサー配列は、(a)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド16、(b)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド17、(c)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド18、(d)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド19、(e)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド20、(f)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド21、(g)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド22、(h)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド23、(i)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド24、(j)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド25、(k)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド26、(l)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド27、(m)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド28、(n)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド29、又は(o)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含む。
【0308】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列)を含む。
【0309】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10若しくはその一部分を含む。
【0310】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0311】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954若しくはその一部分を含む。
【0312】
いくつかの実施形態において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961の配列、又はその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0313】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961、又はその一部分を含む。
【0314】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0315】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964若しくはその一部分を含む。
【0316】
実施形態4の組成物のうちのいずれかにおいて、スペーサー配列は、配列番号11~465のうちのいずれか1つの配列の相補的配列と実質的に相補的又は完全に相補的であり得る。
【0317】
いくつかの例において、標的配列は、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し、PAMは、配列5’-NTTN-3’を含む。いくつかの例において、PAMは、配列5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’を含む。
【0318】
いくつかの例において、標的配列は、PAM配列に直接隣接する。いくつかの例において、標的配列は、PAM配列の1、2、3、4、又は5個のヌクレオチド内にある。
【0319】
実施形態4の組成物のうちのいずれかにおいて、Cas12iポリペプチドは、(a)配列番号922、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、若しくは配列番号927の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i2ポリペプチド、(b)配列番号956、配列番号957、若しくは配列番号958の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i4ポリペプチド、(c)配列番号965の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i1ポリペプチド、(又は(d)配列番号966の配列と少なくとも90%同一である配列を含むCas12i3ポリペプチドである。
【0320】
いくつかの例において、Cas12iポリペプチドは、(a)配列番号922、配列番号923、配列番号924、配列番号925、配列番号926、若しくは配列番号927の配列を含むCas12i2ポリペプチド、(b)配列番号956、配列番号957、若しくは配列番号958の配列を含むCas12i4ポリペプチド、(c)配列番号965の配列を含むCas12i1ポリペプチド、又は(d)配列番号966の配列を含むCas12i3ポリペプチドである。
【0321】
実施形態4の組成物のうちのいずれかにおいて、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、リボ核タンパク質複合体を形成し得る。いくつかの例において、リボ核タンパク質複合体は、標的核酸に結合する。
【0322】
実施形態4の組成物のうちのいずれかにおいて、組成物は、細胞内に存在し得る。
【0323】
実施形態4の組成物のうちのいずれかにおいて、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、ベクター、例えば、発現ベクターにおいてコードされ得る。いくつかの例において、RNAガイド及びCas12iポリペプチドは、単一のベクターにおいてコードされている。他の例において、RNAガイドは、第1のベクターにおいてコードされており、Cas12iポリペプチドは、第2のベクターにおいてコードされている。
【0324】
実施形態5:1つ以上のベクターを含むベクターシステムであって、1つ以上のベクターが、本明細書に開示されるRNAガイド及びCas12iポリペプチドをコードする、ベクターシステム。いくつかの例において、ベクターシステムは、本明細書に開示されるRNAガイドをコードする第1のベクターと、Cas12iポリペプチドをコードする第2のベクターと、を含む。いくつかの例において、ベクターは、発現ベクターである。
【0325】
実施形態6:(i)HAO1遺伝子内の非PAM鎖上の領域(標的配列の相補的配列)と実質的に相補的又は完全に相補的であるスペーサー配列と、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含む、RNAガイド。
【0326】
いくつかの例において、標的配列は、HAO1遺伝子のエクソン1、エクソン2、エクソン3、エクソン4、エクソン5、エクソン6、又はエクソン7内にあり、HAO1遺伝子は、配列番号928の配列、配列番号928の逆相補的配列、配列番号928の配列のバリアント、又は配列番号928のバリアントの逆相補的配列を含み得る。
【0327】
いくつかの例において、スペーサー配列は、(a)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド16、(b)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド17、(c)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド18、(d)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド19、(e)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド20、(f)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド21、(g)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド22、(h)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド23、(i)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド24、(j)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド25、(k)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド26、(l)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド27、(m)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド28、(n)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド29、又は(o)配列番号466~920のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含む。
【0328】
いくつかの例において、スペーサー配列は、(a)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド16、(b)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド17、(c)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド18、(d)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド19、(e)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド20、(f)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド21、(g)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド22、(h)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド23、(i)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド24、(j)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド25、(k)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド26、(l)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド27、(m)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド28、(n)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド29、又は(o)配列番号466~920のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド30を含む。
【0329】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0330】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10若しくはその一部分を含む。
【0331】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0332】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954若しくはその一部分を含む。
【0333】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961の配列、又はその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0334】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961、又はその一部分を含む。
【0335】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0336】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964若しくはその一部分を含む。
【0337】
実施形態6のRNAガイドのうちのいずれかにおいて、スペーサー配列は、配列番号11~465のうちのいずれか1つの配列の相補的配列と実質的に相補的又は完全に相補的であり得る。
【0338】
実施形態6のRNAガイドのうちのいずれかにおいて、標的配列は、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し得、PAMは、配列5’-NTTN-3’を含み、配列において、Nは、いずれかのヌクレオチドである。いくつかの例において、PAMは、配列5’-ATTA-3’、5’-ATTT-3’、5’-ATTG-3’、5’-ATTC-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTTT-3’、5’-TTTG-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTG-3’、5’-GTTC-3’、5’-CTTA-3’、5’-CTTT-3’、5’-CTTG-3’、又は5’-CTTC-3’を含む。
【0339】
いくつかの例において、標的配列は、PAM配列に直接隣接する。他の例において、標的配列は、PAM配列の1、2、3、4、又は5個のヌクレオチド内にある。
【0340】
いくつかの例において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列を有する。いくつかの具体的な例において、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0341】
実施形態7:本明細書に記載されるRNAガイドをコードする核酸。
【0342】
実施形態8:本明細書に記載されるRNAガイドを含むベクター。
【0343】
実施形態9:本明細書に記載される組成物、RNAガイド、核酸、又はベクターを含む細胞。いくつかの例において、細胞は、真核細胞、動物細胞、哺乳類細胞、ヒト細胞、初代細胞、細胞株、幹細胞、又は肝細胞である。
【0344】
実施形態10:本明細書に記載される組成物、RNAガイド、核酸、又はベクターを含むキット。
【0345】
実施形態11:HAO1配列を編集する方法であって、HAO1配列を、本明細書に記載される組成物又はRNAガイドと接触させることを含む、方法。いくつかの例において、方法は、インビトロで実施される。他の例において、方法は、エクスビボで実施される。
【0346】
いくつかの例において、HAO1配列は、細胞内にある。
【0347】
いくつかの例において、組成物又はRNAガイドは、HAO1配列における欠失を誘導する。いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列に隣接し、配列において、Nは、いずれかのヌクレオチドである。いくつかの具体的な例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流にある。いくつかの具体的な例において、欠失は、最大約40ヌクレオチド長である。いくつかの事例において、欠失は、約4ヌクレオチド~40ヌクレオチド、約4ヌクレオチド~25ヌクレオチド、約10ヌクレオチド~25ヌクレオチド、又は約10ヌクレオチド~15ヌクレオチド長である。
【0348】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約5個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド、約5個のヌクレオチド~約10個のヌクレオチド、又は約10個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始する。
【0349】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド、約5個のヌクレオチド~約10個のヌクレオチド、又は約10個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始する。
【0350】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の約20個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド、約20個のヌクレオチド~約25個のヌクレオチド、又は約25個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0351】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド、約20個のヌクレオチド~約25個のヌクレオチド、約25個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0352】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0353】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約25個のヌクレオチド内で終了する。
【0354】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約25個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0355】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約10個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0356】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約10個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約25個のヌクレオチド内で終了する。
【0357】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約5個のヌクレオチド~約10個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約25個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0358】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0359】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約20個のヌクレオチド~約25個のヌクレオチド内で終了する。
【0360】
いくつかの例において、欠失は、5’-NTTN-3’配列の下流の約10個のヌクレオチド~約15個のヌクレオチド内で開始し、5’-NTTN-3’配列の下流の約25個のヌクレオチド~約30個のヌクレオチド内で終了する。
【0361】
いくつかの例において、5’-NTTN-3’配列は、5’-CTTT-3’、5’-CTTC-3’、5’-GTTT-3’、5’-GTTC-3’、5’-TTTC-3’、5’-GTTA-3’、又は5’-GTTG-3’である。
【0362】
いくつかの例において、欠失は、HAO1配列における変異と重複する。いくつかの事例において、欠失は、HAO1配列における挿入と重複する。いくつかの事例において、欠失は、HAO1配列又はその一部分のリピート伸長を除去する。いくつかの事例において、欠失は、HAO1配列のアレルの一方又は両方を破壊する。
【0363】
本明細書に記載される実施形態1~10の組成物、RNAガイド、核酸、ベクター、細胞、キット、又は方法のうちのいずれかにおいて、RNAガイドは、配列番号967~1023のうちのいずれか1つの配列を含み得る。
【0364】
実施形態12:対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療する方法であって、PHが、任意選択で、PH1、PH2、又はPH3であり、方法が、対象に、本明細書に記載される組成物、RNA、又は細胞のうちのいずれかを投与することを含む、方法。
【0365】
本明細書に記載される組成物、RNAガイド、細胞、キット、又は方法のうちのいずれかにおいて、RNAガイド、及び/又はCas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドは、脂質ナノ粒子内に含まれ得る。いくつかの例において、RNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドは、同じ脂質ナノ粒子内に含まれている。他の例において、RNAガイド、及びCas12iポリペプチドをコードするポリリボヌクレオチドは、別個の脂質ナノ粒子内に含まれている。
【0366】
実施形態13:(i)HAO1遺伝子内の標的部位と相補的であるスペーサー配列(標的部位が、非PAM鎖上にあり、標的配列と相補的である)と、(ii)ダイレクトリピート配列と、を含む、RNAガイドであって、標的配列が、配列番号1047、1026、若しくは1025のうちのいずれか1つ、又はその逆相補的配列である、RNAガイド。
【0367】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0368】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号1~8のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号9のヌクレオチド1~ヌクレオチド34、(p)配列番号9のヌクレオチド2~ヌクレオチド34、(q)配列番号9のヌクレオチド3~ヌクレオチド34、(r)配列番号9のヌクレオチド4~ヌクレオチド34、(s)配列番号9のヌクレオチド5~ヌクレオチド34、(t)配列番号9のヌクレオチド6~ヌクレオチド34、(u)配列番号9のヌクレオチド7~ヌクレオチド34、(v)配列番号9のヌクレオチド8~ヌクレオチド34、(w)配列番号9のヌクレオチド9~ヌクレオチド34、(x)配列番号9のヌクレオチド10~ヌクレオチド34、(y)配列番号9のヌクレオチド11~ヌクレオチド34、(z)配列番号9のヌクレオチド12~ヌクレオチド34、又は(aa)配列番号10若しくはその一部分を含む。
【0369】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0370】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号936~953のうちのいずれか1つのヌクレオチド14~ヌクレオチド36、又は(o)配列番号954若しくはその一部分を含む。
【0371】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961の配列、又はその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0372】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号959のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号959のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号959のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号959のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号959のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号959のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号959のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号959のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号959のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号959のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号959のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号959のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号959のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号959のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、あるいは(o)配列番号960若しくは配列番号961、又はその一部分を含む。
【0373】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963の配列と少なくとも90%同一である配列のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964の配列若しくはその一部分と少なくとも90%同一である配列を含む。
【0374】
いくつかの例において、ダイレクトリピート配列は、(a)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド1~ヌクレオチド36、(b)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド2~ヌクレオチド36、(c)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド3~ヌクレオチド36、(d)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド4~ヌクレオチド36、(e)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド5~ヌクレオチド36、(f)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド6~ヌクレオチド36、(g)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド7~ヌクレオチド36、(h)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド8~ヌクレオチド36、(i)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド9~ヌクレオチド36、(j)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド10~ヌクレオチド36、(k)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド11~ヌクレオチド36、(l)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド12~ヌクレオチド36、(m)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド13~ヌクレオチド36、(n)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド14~ヌクレオチド36、(o)配列番号962若しくは配列番号963のヌクレオチド15~ヌクレオチド36、又は(p)配列番号964若しくはその一部分を含む。
【0375】
いくつかの例において、RNAガイドは、配列番号989、968、又は967のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列を有する。いくつかの具体的な例において、RNAガイドは、配列番号989、968、又は967のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0376】
いくつかの例において、RNAガイドの最初の3個のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含む。
【0377】
いくつかの例において、RNAガイドの最後の4個のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含む。
【0378】
いくつかの例において、RNAガイドの最初から最後、第2から最後、及び第3から最後のヌクレオチドのそれぞれは、2’-O-メチルホスホロチオエート修飾を含み、RNAガイドの最後のヌクレオチドは、未修飾である。
【0379】
いくつかの例において、RNAガイドは、配列番号1082~1087のうちのいずれか1つの配列と少なくとも90%同一である配列を有する。いくつかの具体的な例において、RNAガイドは、配列番号1082~1087のうちのいずれか1つの配列を有する。
【0380】
いくつかの実施形態において、HAO1標的RNAガイドは、配列番号1082~1087のうちのいずれか1つと少なくとも90%の同一性を含む。いくつかの実施形態において、HAO1標的RNAガイドは、配列番号1082~1087のうちのいずれか1つを含む。いくつかの実施形態において、配列番号1083又は配列番号1084と少なくとも90%の同一性を含むHAO1標的RNAガイドは、塩基対形成を介して、配列番号1047のHAO1標的配列の相補的領域に結合する。いくつかの実施形態において、配列番号1083又は配列番号1084のHAO1標的RNAガイドは、塩基対形成を介して、配列番号1047のHAO1標的配列の相補的領域に結合する。いくつかの実施形態において、配列番号1085又は配列番号1086と少なくとも90%の同一性を含むHAO1標的RNAガイドは、塩基対形成を介して、配列番号1026のHAO1標的配列の相補的領域に結合する。いくつかの実施形態において、配列番号1085又は配列番号1086のHAO1標的RNAガイドは、塩基対形成を介して、配列番号1026のHAO1標的配列の相補的領域に結合する。いくつかの実施形態において、配列番号1087又は配列番号2293と少なくとも90%の同一性を含むHAO1標的RNAガイドは、塩基対形成を介して、配列番号1025のHAO1標的配列の相補的領域に結合する。いくつかの実施形態において、配列番号1087又は配列番号2293のHAO1標的RNAガイドは、塩基対形成を介して、配列番号1025のHAO1標的配列の相補的領域に結合する。
【0381】
実施形態14:本明細書に記載される実施形態13のRNAガイドをコードする核酸。
【0382】
実施形態15:本明細書に記載される実施形態14の核酸を含むベクター。
【0383】
実施形態16:1つ以上のベクターを含むベクターシステムであって、1つ以上のベクターが、(i)本明細書に記載される実施形態13のRNAガイド、及び(ii)Cas12iポリペプチドをコードする、ベクターシステム。いくつかの例において、ベクターシステムは、RNAガイドをコードする第1のベクターと、Cas12iポリペプチドをコードする第2のベクターと、を含む。
【0384】
実施形態17:本明細書に記載される実施形態13~16のRNAガイド、核酸、ベクター、又はベクターシステムを含む細胞。いくつかの例において、細胞は、真核細胞、動物細胞、哺乳類細胞、ヒト細胞、初代細胞、細胞株、幹細胞、又はT細胞である。
【0385】
実施形態18:本明細書に記載される実施形態13~16のRNAガイド、核酸、ベクター、又はベクターシステムを含むキット。
【0386】
実施形態19:HAO1配列を編集する方法であって、HAO1配列を、本明細書に記載される実施形態13のRNAガイドと接触させることを含む、方法。いくつかの例において、HAO1配列は、細胞内にある。
【0387】
いくつかの例において、RNAガイドは、HAO1配列におけるインデル(例えば、挿入又は欠失)を誘導する。
【0388】
実施形態20:対象における原発性高シュウ酸尿症(PH)を治療する方法であって、PHが、任意選択で、PH1、PH2、又はPH3であり、方法が、対象に、本明細書に記載される実施形態12のRNAガイドを投与することを含む、方法。
【0389】
一般的な技術
本発明の実施は、別途指示されない限り、当該技術分野の技能の範囲内である、(組換え技法を含む)分子生物学、微生物学、細胞生物学、生化学、及び免疫学の従来の技法を使用する。このような技法は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,second edition(Sambrook,et al.,1989)Cold Spring Harbor Press、Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait,ed.1984)、Methods in Molecular Biology,Humana Press、Cell Biology:A Laboratory Notebook(J.E.Cellis,ed.,1989)Academic Press、Animal Cell Culture(R.I.Freshney,ed.1987)、Introuction to Cell and Tissue Culture(J.P.Mather and P.E.Roberts,1998)Plenum Press、Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures(A.Doyle,J.B.Griffiths,and D.G.Newell,eds.1993-8)J.Wiley and Sons、Methods in Enzymology(Academic Press,Inc.)、Handbook of Experimental Immunology(D.M.Weir and C.C.Blackwell,eds.):Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M.Miller and M.P.Calos,eds.,1987)、Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubel,et al.eds.1987)、PCR:The Polymerase Chain Reaction,(Mullis,et al.,eds.1994)、Current Protocols in Immunology(J.E.Coligan et al.,eds.,1991)、Short Protocols in Molecular Biology(Wiley and Sons,1999)、Immunobiology(C.A.Janeway and P.Travers,1997)、Antibodies(P.Finch,1997)、Antibodies:a practice approach(D.Catty.,ed.,IRL Press,1988-1989)、Monoclonal antibodies:a practical approach(P.Shepherd and C.Dean,eds.,Oxford University Press,2000)、Using antibodies:a laboratory manual(E.Harlow and D.Lane(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1999)、The Antibodies(M.Zanetti and J.D.Capra,eds.Harwood Academic Publishers,1995)、DNA Cloning:A practical Approach,Volumes I and II(D.N.Glover ed.1985)、Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hames&S.J.Higgins eds.(1985>>、Transcription and Translation(B.D.Hames&S.J.Higgins,eds.(1984>>、Animal Cell Culture(R.I.Freshney,ed.(1986>>、Immobilized Cells and Enzymes(lRL Press,(1986>>、及びB.Perbal,A practical Guide To Molecular Cloning(1984)、F.M.Ausubel et al.(eds.)などの文献に十分に説明されている。
【0390】
更なる詳細なく、当業者は、上記の説明に基づいて、本発明を最大限に使用することができると考えられる。したがって、以下の具体的な実施形態は、単に例示として解釈されるべきであり、本開示の残りの部分をなんら限定するものではない。本明細書に引用される全ての刊行物は、本明細書で参照される目的で又は主題のために参照により組み込まれる。
【実施例
【0391】
以下の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を更に例示するために提供されるが、本発明の範囲を限定することは意図されておらず、それらの例示的な性質によって、当業者に既知の他の手順、方法、又は技法が代替として使用され得ることが理解されよう。
【0392】
実施例1-HEK293T細胞におけるHAO1標的部位のCas12i2媒介性編集
この実施例は、HEK293T細胞内に導入されるCas12i2を使用する、HAO1遺伝子のゲノム編集を記載する。
【0393】
Cas12i2 RNAガイド(crRNA)を設計し、Integrated DNA Technologies(IDT)から注文した。HEK293T細胞における初期ガイドスクリーニングのために、標的配列を、5’-NTTN-3’PAM配列のためにHAO1のコードエクソンをタイリングすることによって設計し、次いで、スペーサー配列を、PAM配列の下流の20bpの標的配列のために設計した。HAO1標的RNAガイド配列を、表7に示す。図において、「E#T#」はまた、「エクソン#標的#」として表され得る。
【0394】
【表7-1】
【0395】
【表7-2】
【0396】
【表7-3】
【0397】
【表7-4】
【0398】
【表7-5】
【0399】
Cas12i2 RNP複合体形成反応を、配列番号924の精製Cas12i2ポリペプチド(400μM)を、HAO1標的crRNA(250mMのNaCl中の1mM)と、1:1(Cas12i2:crRNA)の体積比(2.5:1のcrRNA:Cas12i2モル比)で混合することによって行った。複合体形成物を、氷上で30~60分間インキュベートした。
【0400】
HEK293T細胞を、TRYPLE(商標)(組換え細胞解離酵素、ThermoFisher)を使用して採取し計数した。細胞を、PBSで1回洗浄し、SF緩衝液+サプリメント(SF細胞株4D-NUCLEOFECTOR(商標)XキットS、Lonza #V4XC-2032)中に、16,480個の細胞/μLの濃度で再懸濁させた。再懸濁させた細胞を、3×10個の細胞/反応物で、Lonza16ウェルNUCLEOCUVETTE(登録商標)ストリップ内に分注した。複合体を形成したCas12i2 RNPを、それぞれの反応物に、10μMの最終濃度(Cas12i2)で添加し、次いで、トランスフェクションエンハンサーオリゴを、4μMの最終濃度で添加した。それぞれのエレクトロポレーション反応物の最終体積は、20μLであった。非標的ガイドを、陰性対照として使用した。
【0401】
ストリップを、エレクトロポレーションデバイス(プログラムCM-130、Lonza 4D-NUCLEOFECTOR(商標))を使用してエレクトロポレーションに供した。エレクトロポレーションの直後に、80μLの予め加温されたDMEM+10%のFBSを、それぞれのウェルに添加し、ピペットによって穏やかに混合した。それぞれのテクニカルレプリケートプレートについて、10μL(30,000個の細胞)の希釈されたヌクレオフェクションされた細胞を、100μLのDMEM+10%のFBSを収容するウェルを有する予め加温された96ウェルプレート内に蒔いた。編集プレートを、3日間、37℃で5%のCOでインキュベートした。
【0402】
3日後に、ウェルを、TRYPLE(商標)(組換え細胞解離酵素、ThermoFisher)を使用して採取し、96ウェルTWIN.TEC(登録商標)PCRプレート(Eppendorf)に移した。培地を軽くはじき、細胞を、20μLのQUICKEXTRACT(商標)(DNA抽出緩衝液、Lucigen)中に再懸濁させた。次いで、試料を、PCRマシンにおいて、65℃で15分間、68℃で15分間、98℃で10分間のサイクルに供した。次いで、試料を、-20℃で凍結させた。
【0403】
次世代シーケンシング(NGS)のための試料を、数ラウンドのPCRによって調製した。第1のラウンド(PCR I)を使用して、標的部位に隣接するゲノム領域を増幅し、NGSアダプターを添加した。第2のラウンド(PCR II)を使用して、NGSインデックスを添加した。次いで、反応物を、プールし、カラム精製によって精製し、蛍光光度計(Qubit)において定量化した。シーケンシングを、150サイクルNGS機器(NEXTSEQ(商標)v2.5)中又は高出力キット(Illumina)を使用して実行し、NGS機器(NEXTSEQ(商標)550、Illumina)において実行した。
【0404】
NGS分析のために、インデルマッピング関数は、試料のfastqファイル、アンプリコン参照配列、及びフォワードプライマー配列を使用した。それぞれのリードについて、kmerスキャンアルゴリズムを使用して、リードと参照配列との間の編集動作(マッチ、ミスマッチ、挿入、欠失)を計算した。いくつかの試料内に存在する少量のプライマー二量体を除去するために、それぞれのリードの最初の30ntが参照とマッチすることを必要とし、また、マッピングヌクレオチドの半分超がミスマッチであるリードをフィルタ除去した。これらのフィルタを通過した最大50,000個のリードを、分析のために使用し、リードが挿入又は欠失を含有する場合、リードをインデルリードとして計数した。%インデルを、インデル含有リードの数を、分析されたリードの数で除算したものとして計算した(フィルタを通過したリードは、最大50,000個であった)。フィルタを通過したリードの最小数についてのQC基準は、10,000個であった。
【0405】
図1は、RNP送達後のHEK293T細胞におけるHAO1インデルを示す。エラーバーは、1つの生物学的レプリケートにわたる3つのテクニカルレプリケートの平均を表す。送達後に、RNAガイドのそれぞれで、インデルを、HAO1標的部位のそれぞれ内でかつ/又はそれに隣接して検出した。E1T2、E1T3、E1T6、E1T7、E1T13、T1T17、E2T4、E2T5、E2T9、E2T10、E3T6、E3T19、E3T22、及びE3T28の送達は、NGSリードの70%超においてインデルをもたらした。したがって、HAO1標的RNAガイドは、HEK293T細胞におけるエクソン1、エクソン2、及びエクソン3内のインデルを誘導した。
【0406】
したがって、この実施例は、HEK293T細胞などの哺乳類細胞において、HAO1が、Cas12i2 RNPによって個々に標的とされ得ることを示す。
【0407】
実施例2-HepG2細胞におけるHAO1標的部位のCas12i2媒介性編集
この実施例は、RNPによってHepG2細胞内に導入されるCas12i2を使用する、HAO1遺伝子のゲノム編集を記載する。
【0408】
RNP複合体形成反応を、実施例1に記載されるように、表7の様々なRNAガイドで実行した。HepG2細胞を、TRYPLE(商標)(組換え細胞解離酵素、ThermoFisher)を使用して採取し計数した。細胞を、PBSで1回洗浄し、SF緩衝液+サプリメント(SF細胞株4D-NUCLEOFECTOR(商標)XキットS、Lonza #V4XC-2032)中に、13,889個の細胞/μLの濃度で再懸濁させた。再懸濁させた細胞を、2.5e5個の細胞/反応物で、Lonza16ウェルNUCLEOCUVETTE(登録商標)ストリップ内に分注した。複合体を形成したCas12i2 RNPを、それぞれの反応物に、20μMの最終濃度(Cas12i2)で添加し、トランスフェクションエンハンサーオリゴを添加しなかった。それぞれのエレクトロポレーション反応物の最終体積は、20μLであった。非標的ガイドを、陰性対照として使用した。
【0409】
ストリップを、エレクトロポレーションデバイス(プログラムDJ-100、Lonza 4D-NUCLEOFECTOR(商標))を使用してエレクトロポレーションに供した。エレクトロポレーションの直後に、80μLの予め加温されたEMEM+10%のFBSを、それぞれのウェルに添加し、ピペットによって穏やかに混合した。それぞれのテクニカルレプリケートプレートについて、10μL(25,000個の細胞)の希釈されたヌクレオフェクションされた細胞を、100μLのEMEM+10%のFBSを収容するウェルを有する予め加温された96ウェルプレート内に蒔いた。編集プレートを、3日間、37℃で5%のCOでインキュベートした。
【0410】
3日後に、ウェルを、TRYPLE(商標)(組換え細胞解離酵素、ThermoFisher)を使用して採取し、96ウェルTWIN.TEC(登録商標)PCRプレート(Eppendorf)に移した。培地を軽くはじき、細胞を、20μLのQUICKEXTRACT(商標)(DNA抽出緩衝液、Lucigen)中に再懸濁させた。次いで、試料を、PCRマシンにおいて、65℃で15分間、68℃で15分間、98℃で10分間のサイクルに供した。次いで、試料を、-20℃で凍結させた。試料を、NGSによって、実施例1に記載されるように分析した。
【0411】
図2は、RNP送達後のHepG2細胞におけるHAO1インデルを示す。エラーバーは、1つの生物学的レプリケートにわたる3つのテクニカルレプリケートの平均を表す。送達後に、RNAガイドのそれぞれで、インデルを、HAO1標的部位のそれぞれ内でかつ/又はそれに隣接して検出した。したがって、HAO1標的RNAガイドは、HepG2細胞におけるエクソン1、エクソン2、及びエクソン3内のインデルを誘導した。
【0412】
したがって、この実施例は、HepG2細胞などの哺乳類細胞において、HAO1が、Cas12i2 RNPによって標的とされ得ることを示す。
【0413】
実施例3-初代肝細胞におけるHAO1標的部位のCas12i2媒介性編集
この実施例は、RNPによって初代肝細胞内に導入されるCas12i2を使用する、HAO1のゲノム編集を記載する。
【0414】
RNP複合体形成反応を、実施例1に記載されるように、表7のRNAガイドで実行した。ヒトドナーからの初代肝細胞を、37℃の水浴中で液体窒素から非常に迅速に解凍した。細胞を、予め加温された肝細胞回収培地(Thermofisher、CM7000)に添加し、100gで10分間遠心分離した。細胞ペレットを、適切な体積の肝細胞プレーティング培地(肝細胞プレーティング補完パック(血清含有)、Thermofisher CM3000で補完されたウイリアムス培地E、Thermofisher A1217601)中に再懸濁させた。細胞を、INCUCYTE(登録商標)ディスポーザブル血球計数器(Fisher scientific、22-600-100)で、トリパンブルー生存率計数に供した。次いで、細胞を、PBS中で洗浄し、P3緩衝液+サプリメント(P3初代細胞4D-NUCLEOFECTOR(商標)Xキット、Lonza、VXP-3032)中に、約7,500個の細胞/μLの濃度で再懸濁させた。再懸濁させた細胞を、mRNAリードのために、150,000個の細胞/反応物で、16ウェルLonza NUCLEOCUVETTEストリップ内に分注するか、又は500,000個の細胞/反応物で、単一のLonza NUCLEOCUVETTES(登録商標)内に分注した。複合体を形成したCas12i2 RNPを、それぞれの反応物に、20μMの最終濃度(Cas12i2)で添加し、次いで、トランスフェクションエンハンサーオリゴを、4μMの最終濃度で添加した。それぞれのエレクトロポレーション反応物の最終体積は、16ウェルnucleocuvetteストリップ形式で20μL、又は単一のnucleocuvette形式で100μLのいずれかであった。非標的ガイドを、陰性対照として使用した。
【0415】
ストリップを、DS-150プログラムを使用してエレクトロポレーションに供し、単一のnucleocuvetteを、CA137プログラム(Lonza 4D-NUCLEOFECTOR(商標))を使用してエレクトロポレーションに供した。エレクトロポレーションの直後に、予め加温された肝細胞プレーティング培地を、それぞれのウェルに添加し、ピペットによって非常に穏やかに混合した。それぞれのテクニカルレプリケートプレートについて、希釈されたヌクレオフェクションされた細胞の全ての細胞懸濁液を、肝細胞プレーティング培地を収容するウェルを有する予め温められたコラーゲンコーティングされた96ウェルプレート又は24ウェルプレート(Thermofisher)内に蒔いた。次いで、細胞を、37℃のインキュベーター内でインキュベートした。4時間後に細胞が付着した後に、培地を、肝細胞維持培地(William’s E medium Cell Maintenance Cocktail、Thermofisher CM 4000で補完されたウイリアムス培地E、Thermofisher A1217601)に変更した。2日後に、新しい肝細胞維持培地に交換した。
【0416】
RNPエレクトロポレーションの4~5日後に、培地を吸引し、細胞を、37℃のインキュベーター内で、Ca/Mgを含有するPBS(Thermofisher)中に溶解した2mg/mlのコラゲナーゼIV(Thermofisher、17104019)とともに振盪(500rpm)することによって採取した。細胞をプレートから解離させた後に、それらを、96ウェルTWIN.TEC(登録商標)PCRプレート(Eppendorf)に移し、遠心分離した。培地を軽くはじき、NGSリードのための細胞ペレットを、20μLのQUICKEXTRACT(商標)(DNA抽出緩衝液、Lucigen)中に再懸濁させた。次いで、試料を、PCRマシンにおいて、65℃で15分間、68℃で15分間、98℃で10分間のサイクルに供し、NGSによって、実施例1に記載されるように分析した。
【0417】
mRNAリードのために、細胞ペレットを、-80℃で凍結させ、その後、溶解緩衝液中に再懸濁させ、DNA/RNAを、RNeasy kit(Qiagen)で、製造業者の説明書に従って抽出した。試料から抽出されたDNAを、NGSによって分析した。単離されたRNAを、nanodropを使用して、量及び純度について確認し、その後、このRNAを使用して、cDNA合成を、5x iScript逆転写反応ミックス(Bio-Rad laboratories)を使用して、製造業者の推奨に従って行った。鋳型cDNAを、その後の分析の線形範囲にあるように適切に希釈した。希釈されたcDNAを使用して、20μLのデジタル液滴PCR(ddPCR-BioRad laboratories)反応を、HAO1のための標的特異的プライマー及びプローブであるATTGTGCACTGTCAGATCTTGGAAACGGCCAAAGGATTTTTCCTCACCAATGTCTTGTCGATGACTTTCACATTCTGGCACCCACTCAGAGCCATGGCCAACCGGAATTCTTCCTTTAGTAT(配列番号1088)、並びに2x ddPCR Supermix for Probes No dUTP(BioRad laboratories)を使用して、製造業者の説明書に従って確立した。反応物を使用して、液滴を、Automated Droplet Generator(BioRad Laboratories)を使用して、製造業者の推奨に従って生成した。プレートを、PX1 PCRプレートシーラー(BioRad Laboratories)を使用して密封し、生成された液滴を、C1000 Touchサーマルサイクラー(BioRad Laboratories)を使用し、製造業者によって推奨された条件を使用してPCR増幅に供した。PCR増幅された液滴を、QX200 Droplet Reader(BioRad Laboratories)においてリードし、取得されたデータを、QX Managerバージョン1.2(BioRad Laboratories)を使用して分析して、適切な標的についてのそれぞれの反応物中に存在するmRNAの絶対コピー数の存在を決定した。
【0418】
図3に示されるように、試験されたそれぞれのRNAガイドは、HAO1標的部位内のかつ/又はそれに隣接するインデルを誘導した。インデルは、非標的対照で誘導されなかった。したがって、HAO1標的RNAガイドは、初代肝細胞においてインデルを誘導した。次いで、インデルを、それぞれの標的についてのmRNAレベルと相関させて、インデルが、mRNAノックダウン及びその後のタンパク質ノックダウンをもたらすかを決定した。図4は、未編集の対照細胞と比較して、編集された細胞におけるHAO1の%mRNAノックダウンを示す。NGSリードのより高い百分率は、HAO1 E2T4(配列番号988)と比較して、HAO1 E2T5(配列番号989)を使用してインデルを含んだが、HAO1 E2T4は、HAO1 mRNAのより大きいノックダウンをもたらした。
【0419】
したがって、この実施例は、初代ヒト肝細胞などの哺乳類細胞において、HAO1が、Cas12i2 RNPによって標的とされ得ることを示す。
【0420】
実施例4-Cas12i2バリアントでの、HepG2細胞におけるHAO1標的部位の編集
この実施例は、一過性トランスフェクションによってHepG2細胞内に導入されるバリアントを使用する、HAO1標的についてのインデル評価を記載する。
【0421】
配列番号924及び配列番号927のCas12i2バリアントを、pcda3.1骨格(Invitrogen)内に個々にクローニングした。RNAガイドE1T2(配列番号967)、E1T3(配列番号968)、E2T4(配列番号988)、E2T5(配列番号989)、E2T10(配列番号994)をコードする核酸を、pUC19骨格(New England Biolabs)内にクローニングした。次いで、プラスミドを、マキシプレップし希釈した。
【0422】
HepG2細胞を、TRYPLE(商標)(組換え細胞解離酵素、ThermoFisher)を使用して採取し計数した。細胞を、PBSで1回洗浄し、SF緩衝液+サプリメント(SF細胞株4D-NUCLEOFECTOR(商標)XキットS、Lonza #V4XC-2032)中に再懸濁させた。
【0423】
トランスフェクションの約16時間前に、EMEM/10%のFBS中の25,000個のHepG2細胞を、96ウェルプレートのそれぞれのウェル内に蒔いた。トランスフェクションの日に、細胞は、70~90%コンフルエントであった。トランスフェクトされるそれぞれのウェルについて、Lipofectamine(商標)3000及びOpti-MEM(登録商標)の混合物を、調製し、次いで、室温で5分間インキュベートした(溶液1)。インキュベーション後に、lipofectamine(商標):OptiMEM(登録商標)混合物を、ヌクレアーゼプラスミドと、RNAガイドプラスミドと、P3000試薬と、を含有する別個の混合物に添加した(溶液2)。陰性対照の場合、crRNAを、溶液2中に含めなかった。溶液1及び溶液2を、上下にピペットすることによって混合し、次いで、室温で15分間インキュベートした。インキュベーション後に、溶液1及び溶液2混合物を、細胞を収容する96ウェルプレートのそれぞれのウェルに滴加した。
【0424】
3日後に、ウェルを、TRYPLE(商標)(組換え細胞解離酵素、ThermoFisher)を使用して採取し、96ウェルTWIN.TEC(登録商標)PCRプレート(Eppendorf)に移した。培地を軽くはじき、細胞を、20μLのQUICKEXTRACT(商標)(DNA抽出緩衝液、Lucigen)中に再懸濁させた。次いで、試料を、PCRマシンにおいて、65℃で15分間、68℃で15分間、98℃で10分間のサイクルに供した。次いで、試料を、-20℃で凍結させ、NGSによって、実施例1に記載されるように分析した。
【0425】
図5Aに示されるように、2つのCas12i2バリアントでの同等のインデル活性が、E1T2、E1T3、E2T4、E2T5、E2T10について観察された。図5Bは、E1T3及び配列番号924のバリアントCas12i2についてのインデルサイズ頻度(左)及びPAMに対するインデル開始位置を示す。左に示されるように、欠失は、1個のヌクレオチド~約40個のヌクレオチドの範囲のサイズであった。欠失の大部分は、約6ヌクレオチド~約27ヌクレオチド長であった。右に示されるように、標的配列は、0位で開始し、20位で終了するように表される。インデルは、PAM配列の下流の約10個のヌクレオチド及び約35個のヌクレオチド内で開始した。インデルの大部分は、標的配列の末端の近くで開始し、例えば、PAM配列の下流の約18個のヌクレオチド~約25個のヌクレオチドで開始した。
【0426】
したがって、この実施例は、HAO1が、複数のCas12i2ポリペプチドによって標的とされることが可能であることを示す。
【0427】
実施例5-Cas12i2 mRNA構築物を使用する、初代ヒト肝細胞におけるHAO1の編集
この実施例は、Cas12i2 mRNA及び化学修飾HAO1標的RNAガイドの送達を介するHAO1標的部位についてのインデル評価を記載する。
【0428】
配列番号924のバリアントCas12i2配列及び配列番号927のバリアントCas12i2配列に対応するmRNA配列を、Aldeveronによって1-プソイド-U修飾ヌクレオチドで、CleanCap(登録商標)Reagent AG(TriLink Biotechnologies)を使用して合成した。表8に示されるCas12i2 mRNA配列は、C末端NLSを更に含んだ。
【0429】
【表8-1】
【0430】
【表8-2】
【0431】
【表8-3】
【0432】
Cas12i2 RNAガイドを、表9に指定されるように、3’末端修飾ホスホロチオエート化2’O-メチル塩基ガイド、又は5’末端及び3’末端修飾ホスホロチオエート化2’O-メチル塩基ガイドを有するように設計し、Integrated DNA Technologies(IDT)から注文した。それぞれのバリアントCas12i2 mRNAを、crRNAと、1:1(Cas12i2:crRNA)の体積比(1050:1のcrRNA:Cas12i2モル比)で混合した。mRNA及びcrRNAを、エレクトロポレーションの直前に混合した。初代ヒト肝細胞を、培養し、実施例3に記載されるようにエレクトロポレーションに供した。
【0433】
【表9】
【0434】
図6は、バリアントCas12i2 mRNA、並びに3’末端修飾E2T5(配列番号1091)、又は5’及び3’末端修飾E2T5(配列番号1092)によるHAO1標的部位の編集を示す。HAO1標的部位におけるインデルは、配列番号1089又は配列番号1090のCas12i2 mRNA、及び配列番号1091又は配列番号1092のRNAガイドのいずれかのエレクトロポレーション後に導入された。約50%のNGSリードは、配列番号1090のCas12i2 mRNA、及び配列番号1091又は配列番号1092のRNAガイドのエレクトロポレーション後にインデルを含んだ。統計的に有意により高い%インデルが、配列番号1089のバリアントCas12i2 mRNAと比較して、配列番号1090のバリアントCas12i2 mRNAを使用して観察された。統計的差は、5’及び3’修飾RNAガイドE2T5対3’のみの修飾RNAガイドE2T5を使用して観察されなかった。
【0435】
したがって、この実施例は、哺乳類細胞において、HAO1が、Cas12i2 mRNA構築物及び化学修飾RNAガイドによって標的とされ得ることを示す。
【0436】
実施例6-Cas12i2及びHAO1標的RNAガイドのオフターゲット分析
この実施例は、Cas12i2バリアント及びHAO1標的RNAガイドのオンターゲット対オフターゲット評価を記載する。
【0437】
HEK293T細胞を、PCT/US21/25257の実施例16に記載されている方法により、配列番号924のバリアントCas12i2又は配列番号927のバリアントCas12i2をコードするプラスミド、並びにE2T5(配列番号989)、E1T2(配列番号967)、E1T3(配列番号968)、及びE2T10(配列番号994)をコードするプラスミドでトランスフェクトした。次いで、PCT/US21/25257の実施例16に記載されているタグメンテーションベースのタグ挿入部位シーケンシング(TTISS)方法を実施した。
【0438】
図7A及び図7Bは、オンターゲット及びオフターゲットTTISSリードを示すプロットを示す。黒色のくさび形及び中央の数字は、オンターゲットTTISSリードの割合を表す。それぞれの灰色のくさび形は、TTISSによって特定された固有のオフターゲット部位を表す。それぞれの灰色のくさび形のサイズは、所与のオフターゲット部位へのTTISSリードマッピングの割合を表す。図7Aは、配列番号924のバリアントCas12i2についてのTTISSリードを示し、図7Bは、配列番号927のバリアントCas12i2についてのTTISSリードを示す。
【0439】
図7Aに示されるように、配列番号924のバリアントCas12i2とE2T5との対は、TTISSリードの100%がオンターゲットにマッピングされたため、オフターゲット編集の可能性が低いことを実証した。TTISSリードは、潜在的なオフターゲット部位にマッピングされなかった。また、E1T2が、オフターゲット編集の可能性が低いことを示した。E1T2については、TTISSリードの98%が、オンターゲットにマッピングされ、2つの潜在的なオフターゲット部位が、TTISSリードの合計2%を表した。E5T10については、TTISSリードの95%が、オンターゲットにマッピングされ、2つの潜在的なオフターゲット部位が、TTISSリードの合計5%を表した。E2T10は、TTISS方法を使用して、オフターゲット編集の可能性がより高いことを実証した。E2T10については、TTISSリードの65%のみが、オンターゲットにマッピングされ、4つの潜在的なオフターゲット部位が、TTISSリードの残りの合計35%を表した。E2T10については、1つの潜在的なオフターゲットが、潜在的なオフターゲットTTISSリードの大部分を表した。
【0440】
図7Bに示されるように、配列番号927のバリアントCas12i2とE2T5との対は、TTISSリードの100%がオンターゲットにマッピングされたため、オフターゲット編集の可能性が低いことを実証した。TTISSリードは、潜在的なオフターゲット部位にマッピングされなかった。また、配列番号927のバリアントCas12i2とE1T2又はE1T3との対が、オフターゲット編集の可能性が低いことを実証した。E1T2については、レプリケート1におけるTTISSリードの100%、及びレプリケート2におけるTTISSリードの96%が、オンターゲットにマッピングされ、2つの潜在的なオフターゲット部位が、レプリケート2におけるTTISSリードの残りの4%を表した。E1T3については、レプリケート1におけるTTISSリードの100%、及びレプリケート2におけるTTISSリードの92%が、オンターゲットにマッピングされ、2つの潜在的なオフターゲット部位が、レプリケート2におけるTTISSリードの残りの8%を表した。
【0441】
したがって、この実施例は、Cas12i2と、HAO1標的RNAガイドと、を含む組成物が、異なるオフターゲット活性プロファイルを含むことを示す。
【0442】
実施例7-Cas12i2及びHAO1標的RNAガイドでのHAO1タンパク質ノックダウン
この実施例は、配列番号924のバリアントCas12i2及びHAO1標的RNAガイドを使用するHAO1タンパク質のノックダウンを特定するためのウェスタンブロットの使用を記載する。
【0443】
ヒトドナーからの初代肝細胞を、37℃の水浴中で液体窒素から非常に迅速に解凍した。細胞を、予め加温された肝細胞回収培地(Thermo Fisher、CM7000)に添加し、100gで10分間遠心分離した。細胞ペレットを、適切な体積の肝細胞プレーティング培地(肝細胞プレーティング補完パック(血清含有)、Thermo Fisher CM3000で補完されたウイリアムス培地E、Thermo Fisher A1217601)中に再懸濁させた。細胞を、Inucyteディスポーザブル血球計数器(Fisher scientific、22-600-100)で、トリパンブルー生存率計数に供した。次いで、細胞を、PBS中で洗浄し、P3緩衝液+サプリメント(Lonza、VXP-3032)中で、約5000個の細胞/μLの濃度で再懸濁させた。再懸濁させた細胞を、500,000個の細胞/反応物で、Lonzaエレクトロポレーションキュベット内に分注した
【0444】
RNP反応のために、E2T5(配列番号989)を、HAO1標的RNAガイドとして使用した。RNPを、それぞれの反応物に、20μMの最終濃度(Cas12i2)で添加し、次いで、トランスフェクションエンハンサーオリゴを、4μMの最終濃度で添加した。未エレクトロポレーションの細胞、及びカーゴなしでのエレクトロポレーションに供された細胞を、陰性対照として使用した。
【0445】
ストリップを、エレクトロポレーションデバイス(プログラムCA137、Lonza 4D-nucleofector)を使用してエレクトロポレーションに供した。エレクトロポレーションの直後に、予め加温された肝細胞プレーティング培地を、それぞれのウェルに添加し、ピペットによって非常に穏やかに混合した。それぞれのテクニカルレプリケートプレートについて、希釈されたヌクレオフェクションされた細胞の500,000個の細胞を、肝細胞プレーティング培地を収容するウェルを有する予め加温されたコラーゲンコーティングされた24ウェルプレート(Thermo Fisher)内に蒔いた。次いで、細胞を、37℃でインキュベートした。24時間後に細胞が付着した後に、培地を、肝細胞維持培地(William’s E medium Cell Maintenance Cocktail、Thermo Fisher CM 4000で補完されたウイリアムス培地E、Thermo Fisher A1217601)に変更した。新しい肝細胞維持培地に48時間ごとに交換した。
【0446】
RNPエレクトロポレーションの16日後に、培地を吸引し、細胞を、PBSで穏やかに洗浄した。次いで、細胞を、RIPA Lysis and Extraction buffer(Thermo Fisher 89901)+1Xプロテアーゼ阻害剤(Thermo Fisher 78440)で、30分間氷上で溶解させ、試料を、5分ごとに混合した。細胞溶解物を、Pierce BCA Protein Assay Kit(Thermo Fisher 23227)を介して定量化した。1試料当たり15μgの総タンパク質を、SDS-PAGEのために、1X Laemmlli Sample buffer(BioRad 1610747)及び100mMのDTT中で調製し、次いで、95℃で10分間加熱した。試料を、4~15%のTGXゲル(BioRad 5671084)上で、200Vで45分間実行した。試料を、トランスブロットTurboシステムを使用して、0.2umのニトロセルロース膜(BioRad 1704159)に移入した。膜を、Intercept TBS Blocking Buffer(Li-cor 927-60001)中で、30分間室温で遮断した。次いで、ブロットを、遮断緩衝液中の1:1000の希釈の一次抗HAO1抗体(Genetex GTX81144)及び1:2500の希釈の一次抗ビンキュリン抗体(Sigma V9131)中で、4℃で一晩インキュベートした。ブロットを、TBST(ThermoFisher 28360)で、3回、それぞれ5分間洗浄し、次いで、TBST中の1:12500希釈のIR680抗マウス(ThermoFisher PI35518)及びIR800抗ウサギ二次抗体(ThermoFisher PISA535571)とともに、1時間室温でインキュベートした。次いで、ブロットを、TBSTで、3回、それぞれ5分間洗浄し、Li-cor Odyssey CLXにおいて可視化した。
【0447】
HAO1タンパク質のノックダウンは、初代ヒト肝細胞において、HAO1遺伝子を標的とするCas12i2 RNP及びE2T5(図8のレーン1~3)による編集後の7日目に観察された。HAO1ノックダウンは、緩衝液のみの対照(レーン4~7)について観察されなかった。
【0448】
したがって、この実施例は、HAO1タンパク質レベルが、Cas12i2及びHAO1標的RNAガイドでの編集後に減少したことを示す。
【0449】
他の実施形態
本明細書に開示される特徴の全ては、いずれかの組み合わせで組み合わされ得る。本明細書に開示されるそれぞれの特徴は、同じ、均等な、又は同様の目的を果たす代替の特徴によって置換され得る。したがって、別途明記されない限り、開示されるそれぞれの特徴は、一般的な一連の均等な又は同様の特徴の一例のみである。
【0450】
上記の説明から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の様々な変更形態及び修正形態をなして、本発明を様々な使用及び条件に適応させることができる。したがって、他の実施形態もまた、特許請求の範囲内である。
【0451】
均等物
本発明のいくつかの実施形態が、本明細書に記載及び例示されているが、当業者は、本明細書に記載される機能を実行するための、かつ/又は本明細書に記載される結果及び/若しくは利点のうちの1つ以上を得るための様々な他の手段及び/又は構造を容易に想定し、このような変形形態及び/又は修正形態のそれぞれは、本明細書に記載される本発明の実施形態の範囲内であると考えられる。更に概して、本明細書に記載される全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示であることが意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定の1つ以上の用途に依存することが、当業者には容易に理解されよう。当業者は、通例の実験のみを使用して、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態の多くの均等物を認識するか又は確認することができる。したがって、上記の実施形態は、例としてのみ提示され、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で、本発明の実施形態は、具体的に記載及び特許請求されるものとは別法で実施され得ることが理解されるべきである。本開示の本発明の実施形態は、本明細書に記載されるそれぞれの個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象とする。加えて、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法のいずれもの組み合わせが、このような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合、本開示の本発明の範囲内に含まれる。
【0452】
本明細書で定義及び使用される全ての定義は、辞書定義、参照により組み込まれる文書における定義、及び/又は定義される用語の通常の意味よりも優先されると理解されるべきである。
【0453】
本明細書に開示される全ての参照文献、特許、及び特許出願は、それぞれが引用される主題に関して参照により組み込まれ、これは、いくつかの場合において、文書の全体を包含し得る。
【0454】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、明確にそれに反して示されない限り、不定冠詞「a」及び「an」は、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0455】
本明細書で明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「及び/又は」という語句は、このように結合した要素、例えば、いくつかの場合、接続的に存在し、他の場合、離接的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」で列挙される複数の要素は、同じ様式で、すなわち、このように結合した要素の「1つ以上」と解釈されるべきである。「及び/又は」という節によって具体的に特定される要素以外の他の要素が、具体的に特定されるこれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、任意選択で存在し得る。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「含む」などのオープンエンドな用語とともに使用されるときに、一実施形態において、Aのみ(任意選択で、B以外の要素を含む)を指すことができ、別の実施形態において、Bのみ(任意選択で、A以外の要素を含む)を指すことができ、更に別の実施形態において、A及びBの両方(任意選択で、他の要素を含む)などを指すことができる。
【0456】
本明細書において、及び特許請求の範囲において本願で使用されるとき、「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、列挙内の項目を分離するときに、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であるとして解釈され、すなわち、いくつかの要素又は要素の列挙のうちの少なくとも1つを含むが、2つ以上も含み、任意選択で、追加の列挙されていない項目を含むと解釈される。明らかに反して指示される用語のみ、例えば、「のうちの1つのみ」若しくは「のうちの正確に1つ」、又は特許請求の範囲で使用されるときに、「からなる」とは、いくつかの要素又は要素の列挙のうちの正確に1つの要素を含むことを指す。概して、本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、排他性の用語、例えば、「いずれか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」、又は「のうちの正確に1つ」が先行するときに、排他的代替(例えば、「一方又は他方であるが、両方ではない」)を指示するとしてのみ解釈される。特許請求の範囲で使用されるときに、「から本質的になる」は、特許法の分野で使用されるその通常の意味を有する。
【0457】
本明細書において、及び特許請求の範囲において本願で使用されるとき、語句「少なくとも1つ」は、1つ以上の要素のリストに関して、要素のリスト内の要素のうちの任意の1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、必ずしも要素のリスト内に具体的に列挙され、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外しない各要素の少なくとも1つを含むとは限らない。この定義はまた、具体的に特定される要素に関連するかどうかにかかわらず、語句「少なくとも1つ」が指す要素のリスト内で具体的に特定される要素以外の要素が任意選択で存在し得ることも可能にする。したがって、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(又は均等に、「A又はBのうちの少なくとも1つ」、又は均等に、「A及び/又はBのうちの少なくとも1つ」)とは、一実施形態において、少なくとも1つのA、任意選択で、2つ以上のAを含み、Bが存在しない(任意選択で、B以外の要素を含む)ことを指すことができ、別の実施形態において、少なくとも1つのB、任意選択で、2つ以上のBを含み、Aが存在しない(任意選択で、A以外の要素を含む)ことを指すことができ、更に別の実施形態において、少なくとも1つのA、任意選択で、2つ以上のAを含み、少なくとも1つのB、任意選択で、2つ以上のBを含む(任意選択で、他の要素を含む)ことなどを指すことができる。
【0458】
また、明確に反対が示されない限り、2つ以上のステップ又は行動を含む本明細書に特許請求される任意の方法において、方法のステップ又は行為の順序は、必ずしも方法のステップ又は行為が列挙される順序に限定されないことも理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
【配列表】
2024520691000001.app
【国際調査報告】