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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】拡張式表面宝飾装置
(51)【国際特許分類】
   A44C 1/00 20060101AFI20240517BHJP
   A44C 7/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A44C1/00
A44C7/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574613
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022032221
(87)【国際公開番号】W WO2022256693
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】63/197,286
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523453190
【氏名又は名称】パリス、 ウェイン
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】パリス、 ウェイン
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114AA01
3B114AA11
3B114AA21
3B114AA25
3B114CC03
3B114CC05
(57)【要約】
宝飾装置(101,201)は、装置が閉じた観察位置にあるとき、又は開いた観察位置にあるように操作されたときに、プレート部材の表面に情報又は画像を取り込みかつ表示するための面対向のプレート部材(103,104,203,204)から構成され、装置の構造に一体的であり、装置の構造の外部の部品を使用せずに生成される拡張可能な表面を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上に情報又は画像を取り込みかつ表示する面対向のプレート部材と、
装置上に追加情報又は画像を取り込みかつ表示するための前記プレート部材における拡張可能な表面と
を備え、外部表面は前記装置の構成に一体的であり、前記装置の構成に外部部品を使用することなく生成される、宝飾装置。
【請求項2】
前記面対向のプレート部材は、回転可能であり、係合されかつ閉じた観察位置にある、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項3】
前記面対向のプレート部材は、回転可能であり、係合解除されかつ開いた観察位置にあり、それによって前記装置上の追加情報又は画像を取り込みかつ表示するために、前記プレート部材における前記拡張可能な表面を露出させる、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項4】
前記面対向のプレート部材は、前記プレート部材を係合又は係合解除するために、時計回り又は反時計回りの方向に回転可能である、請求項2に記載の宝飾装置。
【請求項5】
前記面対向のプレート部材は、任意の形状又は外形であり、向き、構成又は形状において互いに一致又は整合する、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項6】
前記面対向のプレート部材は、金属、木材、プラスチック、又は複合材料から構成される、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項7】
前記面対向のプレート部材の表面上の情報又は画像は、彫刻、エンボス加工、テクスチャ加工、エッチング、レーザ切断、又はダイパンチングによって生成される、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項8】
前記面対向のプレート部材における情報又は画像は、個人情報又は画像、物理的識別情報又は画像、医療情報又は画像、ビジネス情報又は画像、及び緊急情報又は画像から選択される、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項9】
前記面対向のプレート部材の1つ以上は、空洞を有する、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項10】
前記面対向のプレート部材は、約1.25インチの直径を有する円形又は楕円形である、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項11】
前記面対向のプレート部材は、約1.25インチ以下の幅及び約1.25インチ以下の長さを有する矩形又は正方形である、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項12】
前記面対向のプレート部材は、約0.25インチから約0.046インチの範囲の厚さである、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項13】
一体型の吊り下げループ構成要素によって形成される一体型の吊り下げループをさらに備え、ループ開口構成要素は、前記面対向のプレート部材の表面に対して垂直であり、前記面対向のプレート部材の回転を制限するための停止部として機能する、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項14】
前記宝飾装置内に完全に包含される各面対向のプレート部材における連結取り付け機構をさらに備え、前記連結取り付け機構は、前記連結取り付け機構内及びその周囲において、前記面対向のプレート部材を実質的に同一平面保持及び固定する、請求項1に記載の宝飾装置。
【請求項15】
前記連結取り付け機構は、前記面対向のプレート部材の表面上の任意の場所に配置されるレール及び溝から構成される、請求項14に記載の宝飾装置。
【請求項16】
一方の面対向のプレート部材の表面上のレールは、他方の面対向のプレート部材の表面上の溝内にスライドするように位置決めされかつ整列される、請求項15に記載の宝飾装置。
【請求項17】
1つの面対向のプレート部材の表面の周辺部に沿って配置され、かつ前記プレート部材の略全周に沿って延びる溝と、他方の面対向のプレート部材の表面の周辺に沿って配置され、かつ前記プレート部材の略全周に沿って延びるレールとを含む、請求項14に記載の連結取り付け機構。
【請求項18】
前記面対向のプレート部材の少なくとも一方が、他方の面対向のプレート部材から係合解除するように回転可能であり、回転の程度は、前記面対向のプレート部材の表面上のレール及び溝の同延の長さに依存し、前記回転により、前記レール及び溝の前記同延の長さに沿って前記プレート部材を切り離すように、前記レールが前記溝から外にスライドする、請求項15に記載の連結取り付け機構。
【請求項19】
前記面対向のプレート部材のうちの少なくとも1つが、他方の面対向のプレート部材と係合するように回転可能であり、回転の程度は、前記面対向のプレート部材の表面上のレール及び溝の同延の長さに依存し、前記回転により、前記プレート部材を保持し、固定しかつ接続するように前記レールを前記溝内にスライドさせ、前記プレート部材の間において、前記連結取り付け機構の領域内及びその周辺において、並びに前記レール及び溝の同延の長さに沿って、実質的に同一平面の接触を生じさせる、請求項15に記載の連結取り付け機構。
【請求項20】
前記連結取り付けは、フック、ラッチ又はボタン連結取り付け機構から選択される、請求項14に記載の連結取り付け機構。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、装置が閉じた観察位置にあるとき、又は装置が開いた観察位置にあるように操作されたときに、画像又は情報を取り込みかつ表示するための拡張可能な表面を有する、面対向のプレート部材から構成される宝飾装置に関する。拡張可能な表面は、装置の構成に一体的であり、装置の構成に外部部品を使用することなく生成される。
【0002】
従来技術には、宝飾装置のプレートを単一のユニットとして組み合わせて、例えば、宝飾の吊り下げペンダントピースを形成するためのいくつかの技術及び機構が記載されている。宝飾装置のプレートを組み合わせるための主要な機構は、通常、ループ、クリップ又はピンに依存する。例えば、米国特許第3,178,842号及び第3,180,042号には、着用者がロケットに含まれる情報を読み取ることができるように、旋回軸上で折り畳まれた2つの脚部を有する折り畳みケースを含むロケット宝飾装置が記載されている。独国特許第20200801398号には、ある要素上の突出ピンが別の要素の中空シリンダと結合する、銃剣及びピンの組み合わせのような停止部を有するペンダントが記載されている。この装置は、プレート上の垂直ループを使用して、別のプレートと組み合わせたときに、プレートの向きに対する停止部として機能する。米国意匠特許第316118号は、その周囲にねじが巻かれている筒状の本体を用いている。仏国特許第1425843号には、2つの入れ子状のプレートを有する分割可能な宝飾装置が記載されており、装置を吊り下げるために別々のループを必要とする。仏国特許第2312987号は、一方の円盤上のほぞを介して互いにクリップ留め又は結合する2つの円盤を含み、それは円盤が他方の円盤上の開口部に適合することを可能にする。米国意匠特許第944,744号には、複数の軸方向に接続されたタグを有し、円盤を吊り下げるための別個のループを必要とするプレート又は円盤が記載されている。米国意匠特許第217,625号には、2つのピースが一緒にスナップされ、2つのピースを分離するためにバールを必要とする宝飾装置が記載されている。また、装置を吊り下げるために、別個の分離したループを必要とする。米国特許第4,034,573号には、ループ又はリングを介して相互に移動可能な2つの部材を有する装飾が記載されている。米国特許出願第20140209116号及び米国意匠特許第380,979号及び第167,387号は宝飾装置アセンブリに関するものであり、いずれもアセンブリを接続するためにステム又はピンの使用を必要とする。先行技術には、装置のプレート又は円盤を接続するために磁石を使用してペンダント又は他の宝飾装置を形成することも記載されている。例えば、仏国特許第2,309,174号、韓国特許第101345128号及び第102141436号、米国特許第4,197,665号及び第8,955,356号、及び国際特許出願第WO 2016/090119 A1号は全て、宝飾装置のプレート又は円盤を接続するため及び/又は装置を構成するプレート又は円盤要素の位置を維持するための磁石の使用が記載されている。
【0003】
本発明の目的は、例えば、装置を構築し、構成し、取り付け、固定又は安定させるために、ピン、ループ、クリップ又は磁石を必要としない、面対向のプレート部材から構成される宝飾装置を提供することである。本発明の更なる目的は、装置上で観察するための画像又は情報を取り込みかつ表示するためのプレート部材における拡張可能な表面を提供することができる宝飾装置を提供することである。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、係合解除可能な面対向のプレート部材及び一体型の吊り下げループによって表され、装置の構成部品又は要素を構築し、構成し、取り付け、固定又は安定させるために、ピン、ループ、クリップ又は磁石を使用しない又は必要としない宝飾装置に関する。
【0005】
本発明の特定の有利な実施形態では、宝飾装置は、装置が閉じた状態にあるとき、又は開いた観察位置にあるように操作されるときに、装置上で観察するための画像又は情報を取り込み及び表示するための拡張可能な表面を備えたプレート部材提供する。
【0006】
以下の図面と併せて同封の実施形態の以下の詳細な説明を考慮した場合に、本発明のより良好な理解が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】閉じた観察位置にある円形ペンダントの斜視図であり、一体型の吊り下げループ、及び情報又は画像を取り込み及び表示するための4つの露出した表面を示している。
【0008】
図2】開いた観察位置にある図1の円形ペンダントの分解斜視図であり、ペンダントの様々な面対向のプレート部材、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、及び情報又は画像を取り込みかつ表示するために6つの表面を露出させるように、反時計回りに15度回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側のプレート部材を示している。
【0009】
図3図1の円形ペンダントの開いた観察における分解正面図であり、ペンダントの様々なプレート部材、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、及び情報又は画像を表示する6つの表面を露出させるように、反時計回りに15度回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側のプレート部材を示している。
【0010】
図4】一体型の吊り下げループを有する、閉じた観察位置にある円形ペンダントの斜視図であり、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、及び情報又は画像を取り込みかつ表示するために図4の6つの元の表面に加えて、2つの追加の表面を露出させるように、反時計回りに15°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側のプレート部材を示している。
【0011】
図5】一体型の吊り下げループを有する閉じた観察位置にある円形ロケットの斜視図であり、外側プレート部材上の表示が「M」の文字として表示され、外側プレート部材は、反時計回りに15°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離され、外側プレート部材は、反時計回りに15°回転し、中央プレート部材と係合され、さらに反時計回りに180°回転させて再び中央プレート部材と係合され、「W」の文字として表れるように、外側プレート部材の表示が反転されている。
【0012】
図6】開いた観察位置にある円形ペンダントの分解正面図であり、各面対向のプレート部材、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、及びプレート部材の連結取り付け機構を示している。
【0013】
図7】閉じた観察位置にある矩形ペンダントの斜視図であり、一体型の吊り下げループ、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、及びプレート部材の連結取り付け機構を示すペンダントの中央及び背面プレート部材の遠位端の拡大図を示している。
【0014】
図8】閉じた観察位置にある矩形ペンダントの斜視図であり、一体型の吊り下げループ、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、及び反時計回りに15°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離された外側プレート部材を示している。
【0015】
図9】矩形ペンダントの斜視図であり、一体型の吊り下げループ、各プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、及び情報又は画像を取り込みかつ表示するために図9に示された元の全ての表面に加えて、2つの追加の表面を露出させるように、反時計回りに90°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側のプレート部材を示している。
【0016】
図10】矩形ペンダントの分解図であり、各プレート部材、各プレート部材の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、情報又は画像を取り込みかつ表示するために、図10に示された元の全ての表面に加えて、2つの追加の表面を露出させるように、中央プレート部材から反対方向に15°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側プレート部材の各々を示している。
【0017】
図11】矩形ペンダントの分解図であり、3つの面対向のプレート部材、各プレート部材の吊り下げループ構成要素又は部分、プレート部材の連結取り付け機構、情報又は画像を取り込みかつ表示するために、図11に示された元の全ての表面に加えて、2つの追加の表面を露出させるように、中央プレート部材から反対方向に90°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側プレート部材を示している。
【0018】
図12】2つの一体型のループを備えた閉じた観察位置にある中央プレート部材に凹部を有する矩形ロケットの斜視図であり、各プレート部材上の一体型のループ構成要素又は部分、及び情報又は画像を取り込みかつ表示するために、図12に示された元の全ての表面に加えて、6つの追加の表面を露出させるように、中央プレート部材から90°回転し、中央プレート部材から係合解除されかつ引き離される外側プレート部材を示している。
【0019】
図13】面対向のプレート部材の表面において連結取り付け機構を形成及び発生させるために使用されるレール及び溝に関する3つの異なる幾何学的デザインの拡大図である。
【0020】
図14】2つの楕円形及び1つの矩形のペンダントの斜視図であり、面対向のプレート部材、楕円形及び矩形のプレート部材における吊り下げループ及び吊り下げループ構成要素又は部分、及び情報又は画像を取り込み又は表示するために、図14に示された元の全ての表面に加えて、追加の表面を露出させるようにプレート部材を係合解除しかつ引き離すように、プレート部材が反対方向又は反時計回りのいずれかに個別に又は一緒に回転されたときに、プレート部材を取り外すために使用されるボタン、フック又はラッチによって表されるプレート部材のための3つの異なる連結取り付け機構を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の宝飾装置は、互いに向き、構成、又は形状のいずれかに一致しかつ適合する面対向のプレート部材から構成される。プレート部材が宝飾装置の着用者に不快感又は問題をもたらす重量を生じさせる材料から構成されないという条件で、プレート部材は、金属、木材、プラスチック、又は複合材料から構成され得る。また、例えば、宝石、真珠、石材等の装飾材料と共に、プレート部材に彫刻、エンボス加工、テクスチャ加工リング、エッチング、レーザ切断、又はダイパンチングを行うことによって、表面に情報又は画像を含めるように装飾又は設計されてもよい。プレート部材の向き、構成、又は形状に関しては、それらは、互いに積み重ねられる、又は部分的に積み重ねられる等、組み合わせ可能に設計される。
【0022】
図1の宝飾装置101は円形として示され、図7の装置201は矩形として示されているが、装置の形状は、円、矩形、正方形、ハート、星、円盤等の任意の外形であり得る。例えば、図12は、一枚のプレート部材302が凹部又は空洞で構成される矩形形状の装置を示している。図12の装置を開いた観察位置に操作すると、空洞又は凹部が現れる。続いて、開いた観察位置では、プレート部材302上の5つの追加面が露出され、前面プレート部材303の内側面の1つの追加面が、情報、データ及び画像を取り込みかつ表示するために生成される。プレート部材は任意のサイズ及び厚さを有してもよい。ただし、プレート部材のサイズ及び厚さは、装置の着用者に不快感又は問題をもたらすほどのサイズを有する宝飾装置を生じさせてはならない。図2の好ましい実施形態に示されるように、円形中央プレート部材102及び円形外側プレート部材103及び104の直径は、好ましくは約1.25インチであり、一方、プレート部材は、好ましくは約0.25インチ以下の厚さを有する。図7に示される実施形態では、矩形中央プレート部材202及び矩形外側プレート部材203及び204の寸法は、好ましくは、幅約1.25インチ及び長さ約1.25インチであり、一方、プレート部材の厚さは好ましくは約0.25インチ以下であり、より好ましくは、約0.046インチ以下である。
【0023】
任意の数の面対向のプレート部材を使用して宝飾装置を構成し得る。本発明の好ましい実施形態では、中央プレート部材は、2つの外側プレート部材の間に挟まれ、各プレート部材は、宝飾装置上の1つ以上の一体型の吊り下げループを形成するために寄与し及びそれを結合する1つ以上の吊り下げループ部分又は構成要素から構成される。
【0024】
ユーザが着用すると、外側プレート部材の平坦な表面のいずれか一方が外側を向き、宝飾装置の装着車及び他の人に可視である。外側プレート部材の表面のデザイン又は表示は、外側プレート部材を回転させることで、簡単に別のデザインに交換し、別の外側プレート部材に置き換え、又は変更することができる。例えば、図5は、閉じた観察位置に2つの一体型の吊り下げループ105を有する円形ロケット101を示しており、ここで、ロケットの外側プレート部材103上の表示は文字「M」として現れる。外側プレート部材103は、中央プレート部材102に対して反時計回りに45°回転させることによって操作され得る。回転によって、取り付け機構を介して外側プレート部材103が中央プレート部材102から係合解除される。その後、外側プレート部材103が中央プレート部材102から引き離され得る。中央プレート部材102から係合解除されると、外側プレート部材103は再び中央プレート部材102と係合し、中央プレート部材102に対して180°回転するまでさらに回転され得る。この回転により、外側プレート部材103は取り付け機構を介して中央プレート部材102と再係合する。外側プレート部材103の180°回転、外側プレート部材103の中央プレート部材102に対する係合解除及び再係合により、ロケット101の外側プレート部材103に現れる表示が反転し、ロケット上に文字「W」として現れる。
【0025】
図1に示すように、本発明の宝飾装置は、中央プレート部材102、第1の外側プレート部材103、及び第2の外側プレート部材104を含む円形ペンダント装置101として形成、作成及び構成されてもよく、各外側プレート部材がペンダント装置101を形成するように中央プレート部材102の両側に取り付けられる。情報又は画像を取り込みかつ表示するために使用される円形ペンダント装置の表面は、中央プレート部材102の前後面、中央プレート部材の周囲102a、外側プレート部材103の前後面、第1の外側プレート部材の周囲103a、外側プレート部材104の前後面、及び第2の外側プレート部材の周囲104aを含む。
【0026】
図4に示すように、円形ペンダント装置101は、一体型の吊り下げループ105を含み、図7に示すように、矩形ペンダント装置201は、一体型の吊り下げループ205を含む。図12は、2つの一体型の吊り下げループ306を含む矩形ペンダント装置301の実施形態である。一体型の吊り下げループにより、装置は、例えば、標準的なネックレス、ブレスレット、別の宝飾のチェーン、又はキーホルダーのようなチェーン又はリングを使用する他の製品に接続又は取り付けられ得る。
【0027】
図2は、それぞれ、第1の及び第2の外側プレート部材の吊り下げループ構成要素又は部分105b及び105a、及び中央プレート部材の吊り下げループ構成要素又は部分106を示す。見て分かるように、これらはプレート部材102,103及び104の構成に一体であり、各プレート部材の主要平坦面に対して垂直に配置される。吊り下げループ構成要素は、それらが整列されて一緒になると、装置101のための一体型の吊り下げループ105を部分的に形成するためにそれぞれ個別に使用される。
【0028】
装置は、図1のような閉じた観察位置又は図2のような開いた観察位置に示され得る。中央プレート部材102がその閉じた、保護された、又は半ロックされた観察位置にあるとき、プレートの内面は観察することができない。中央プレート部材102aの周囲には、観察又は表示され得る画像及び情報のみが含まれている。図3は、装置101のプレート部材102,103及び104の表面、周囲及び内周に取り込みかつ表示される画像又は情報を示す。
【0029】
図3では、外側のプレート部材103及び104は、中央プレート部材102から分離又は係合解除されて引き離されている。この状態では、装置101は、開いた表示位置にあり、画像又は情報を取り込むための元の全ての表面に加えて、追加の表面をさらに露出する。
【0030】
プレート部材の様々な表面、例えば、表面102、102a、102b、103、103a、103b、104、104a及び104bに取り込まれかつ表示され得る画像又は情報のタイプに関しては、それらは、例えば、装置の着用者に関する個人及び/又は医療情報であり得る。各プレート部材に表示され得る画像又は個人及び医療情報の典型的なものは、例えば、氏名、住所、職業、社会保障番号、生年月日、性別及び宗教のような物理的識別情報であり得る。また、情報は、心臓疾患、糖尿病、てんかん、高血圧、喘息、血友病、薬物アレルギー等のような医療に影響を及ぼす可能性のある特定の既存の疾患又は状態に対する特別な医療注意のような医療情報であり得る。病歴の他の項目及び直近の健康診断の結果もプレート部材に反映され得る。さらに、保険者、かかりつけ医、緊急時の通知先の情報がプレート部材に表示され得る。装置をペットの首輪に接続する場合、情報は、例えば、ペットの飼い主の名前、住所及び電話番号、動物の名前、種、色及びマーキング、獣医師の名前、住所及び電話番号、狂犬病、ジステンパー、肝炎等の予防接種を含むペットの病歴、心臓虫検査及び糞便検査の日付、生命を脅かす病気の有無、ペットが現在服用している薬、及び薬物又は他の物質に対するアレルギーを含んでもよい。プレート部材に画像を表示する場合、それは個人化されたデザイン、ロゴ、又はアートであってもよい。画像デザインは、プレート部材の表面に恒久的又は選択的に接続される別個のピースであってもよく、又は製造時にプレート部材の一部として一体的に形成され得る。
【0031】
一実施形態では、装置101は、外側プレート部材の表面、例えば、図3の表面103、103a、103b、104、104a及び104bに、一致する半分であり、単一のペンダント又は2等分を表すデザインを有してもよい。このデザインは、中央プレート部材102の内側表面に対応する構成要素を有してもよい。したがって、各一致する半分は、ペンダント半分として着用するときにプレートの表面が表示されるようにリバーシブルにされてもよく、又は2人で着用するように分割可能であってもよい。また、各一致する半分は交換可能であり、小売業者は多くの半分を保管することが可能であるが、顧客は、ペンダントの外観を変更するために、組み合わせたい側を決定し、他の一致する半分を購入することができる。ペンダントは、よく対応しておりかつ象徴的に又は審美的にも相互に接続したときに素晴らしい外観を有する2分の1又は2等分だけで着用されてもよい。このようにして、ハート型のペンダントの1つの部分を友人に贈ることができる。そして、このデザインでは、女性は完全な形のハート型ペンダントの美しさ及び完全性を損なうことなく、彼女のハート型のペンダントの片方の半分を愛する人に贈ることができ、象徴的に又は審美的にも、相互に接続したときに素晴らしい外観を有する
【0032】
図4は、円形ペンダント装置のための中央プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分106を示す。中央プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分106は、外側プレート部材103、104が閉じた観察位置から開いた観察位置へと装置を操作するために回転するときに、外側プレート部材の吊り下げループ構成要素又は部分105a、105bの回転移動を制限する停止部としても機能する。回転は、中央プレート部材102の内面及び外側プレート部材103、104の裏面を露出させる。同様に、図8は、停止部としても機能する矩形ペンダント装置用の中央プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分206を示しており、これは、外側プレート部材203が、装置の追加の表面を露出させるために、閉じた観察位置から開いた観察位置へと装置を操作するために回転するときに、各外側プレート部材の吊り下げループ構成要素又は部分205a、205bの回転移動を制限する。この特定の実施形態では、中央プレート部材202の内面及び外側プレート部材203の裏面が露出される。図10は、停止部として機能する矩形ペンダント装置用の中央プレート部材の一体型の吊り下げループ構成要素又は部分206を示しており、これは、外側プレート部材の両方203及び204が、閉じた観察位置から開いた観察位置へと装置を操作するために回転するときに、各外側プレート部材の吊り下げループ部分205a、205bの回転移動を制限する。回転は、装置の追加の表面を露出させる。この特定の実施形態では、中央プレート部材202の2つの内側表面、及び外側プレート部材の内側表面203及び203が露出され、情報及び画像を取り込みかつ表示するための拡張された視野表面を提供する。
【0033】
また、図3及び図4は、中央プレート部材106及び外側プレート部材103及び104の連結取り付け機構を示す。プレートを確実に取り付けるために使用される連結取り付け機構は、組み立てられた装置101内に完全に包含される。機構の動作部は、例えば、中央プレート部材102又は外側プレート部材103, 104の表面の各所に配置されたレール107及びレールのための溝又は受容凹部108を含む。プレート部材がレール107又は溝108の両方備えていない限り、中央プレート部材102及び外側プレート部材103, 104は、レール107又は溝108のいずれかを含んでもよい。プレート部材上のレール107及び溝108の位置は、例えば、情報、画像又はプレート部材の形状に依存する。レール107及び溝108は、プレート部材の形状に依存して幾何学的に特定されてもよく、必要なだけの数を使用して、面対向のプレート部材を係合し、適切に保持し、かつ固定してもよく、これにより、連結取り付け機構の領域内及びその周囲において、実質的に同一平面で固定されるように係合される。
【0034】
図3及び図4において、レール107は、中央プレート部材102の内周に沿って配置され、溝108は、外側プレート部材103及び104の内面に沿って配置される。プレート部材上のレール107は、レール107が反対側の表面の又は面対向のプレート部材の表面上の溝108に挿入されかつスライドされることができるように、位置決め、整列又は操作される。
【0035】
図6は、開いた観察位置にある本発明の円形装置を示しており、複数のレールセグメント107が中央プレート部材102の表面に沿って配置され、複数の溝セグメント108が外側プレート部材104の内面に沿って配置されている。また、図6は、中央プレート部材102のレール107及び溝108が完全に係合し、15°回転した後に部分的に係合解除され、30°回転した後に完全に係合解除されるシーケンスを示す。図7は、閉じた観察位置にある本発明の矩形装置の実施形態を示しており、溝208は、中央プレート部材202の両側の表面の外周に沿って配置され、中央プレート部材202の略全周に沿って延びている。また、レール207は、外側プレート部材203及び204の略全周に沿って延びている。装置の形状又は構成にかかわらず、本発明の全ての実施形態において、外側プレート部材103,104,203及び204は、中央プレート部材102及び202から係合解除されるように約15°から90°変位又は回転される。
【0036】
図8及び図9は、閉じた及び部分的に閉じた観察位置にある宝飾装置を示しており、それぞれ、互いに時計回り又は反時計回りのいずれかの方向に回転する中央プレート部材202及び外側プレート部材203である2つのプレート部材を有する。回転の程度は、レール207及び溝208の同延の長さに依存して変化する。これらの特定の実施形態では、回転の程度は、それぞれ45°及び90°である。回転移動は、レール207を溝208にスライドさせ、中央プレート部材202と外側プレート部材203との間に実質的に同一平面の接触を発生させる。上述したように、レール107は、互いに係合して所定の位置に固定されているプレート部材に共通の中心軸に沿って移動又は回転するように操作される。レール107及び溝108は、レール107及び溝108の同延の長さに沿って、実質的に同一平面に、プレート部材を一緒に保持し、又は互いに確実に取り付けられる連結取り付けを一緒に生成する。
【0037】
図10及び図11は、開いた観察位置にある矩形の宝飾装置を示しており、中央プレート部材202及び2つの外側プレート部材203及び204である3つの完全に係合解除されたプレート部材を有する。プレート部材は、互いに対して、時計回り又は反時計回りのいずれかの方向に回転する。繰り返しになるが、回転の程度は、レール207及び溝208の同延の長さに依存して変化する。これらの2つの特定の実施形態では、回転の程度は、それぞれ15°及び90°である。
【0038】
図8図9図10及び図11に示されるように、装置を開いて面対向のプレート部材を係合解除するには、中央プレート部材102及び202及び/又は外側プレート部材103,104,203及び204のいずれかに、例えば、手で十分な力を加えてプレート部材を回転させ、それによってレール107を溝108から外に移動又はスライドさせなければならない。次いで、外側プレート部材103,104,203及び204が引き離され、中央プレート部材102及び202から係合解除される。プレート部材を係合解除すると、情報又は画像を取り込みかつ表示するために、装置上の追加又は拡張された表面が露出する。
【0039】
図12は、2つの一体型の吊り下げループ306を有し、情報又は画像を取り込みかつ表示するための4つの初期表面303、303a、302及び302aを提供する2つの宝飾装置301における2つの面対向のプレート部材を示す。装置は、前面プレート部材303及び背面プレート部材302から構成され、背面プレート部材は空洞から構成される。プレート部材303及び302は、互いに対して時計回り又は反時計回りのいずれかの方向に回転する。回転の程度は、背面プレート部材302上のレール及び前面プレート部材303上の溝の同延の長さに応じて変化する。本発明のこの特定の実施形態では、前面プレート部材303は、背面プレート部材302から90°回転する。次に、前面プレート部材303は、背面プレート部材302から係合解除され、完全に引き離される。プレート部材の係合解除により、情報又は画像を取り込み及び表示するための元の全ての表面に加えて、背面プレート部材302上の5つの追加の内側表面、及び前面プレート部材303の内側の1つの追加の表面が露出される。
【0040】
図13は、面対向のプレート部材の表面における連結取り付け機構を形成及び作成するために使用され得るレール401(傾斜したレールデザイン)、レール402(矩形のレールデザイン)及びレール403(湾曲したレールデザイン)、並びに溝501(傾斜した溝デザイン)、溝502(矩形の溝デザイン)及び溝503(湾曲した溝デザイン)に関する3つの異なる例示的な形状デザインの拡大図である。
【0041】
図14は、面対向のプレート部材601、602、701及び702、並びに閉じた観察位置から開いた観察位置へと宝飾装置を操作するために面対向のプレート部材を操作して回転させたときに、回転を制限する停止部として作用する一体型の吊り下げループ構成要素又は部分603a、603b、703a及び703bから構成される楕円形のペンダント宝飾装置600及び矩形のペンダント宝飾装置700を表す。また、プレート部材を取り外すために使用されるボタン連結取り付け機構800、フック連結取り付け機構900及びラッチ連結取り付け機構1000によって表される、プレート部材のための3つの異なる連結取り付け機構も示されている。取り外しを作動するために、1つ以上のプレート部材が反時計方向又は反時計回りに回転され、プレート部材が係合解除されて引き離され、それによって、情報又は画像を取り込みかつ表示するための図14に示された元の表面に加えて、情報又は画像を取り込みかつ表示するための拡張された又は追加の表面を露出させる。
【0042】
図1から図12に示された実施形態に利用可能な変形があることを理解されたい。このような変形には、宝飾装置のサイズ及び形状、ループの数、中央及び外側プレート部材の表面のデザインが含まれるが、これらに限定されない。装置のプレート部材は、装置の設計者及び製造者の裁量で異なる長さ、サイズ及び形状を有するように構成され得るため、デザインの変動はかなり大きい。プレート部材は、装置が開いた状態又は閉じた状態の表示位置にあり、いつでも新しいプレート部材に置き換えることができる非常に単純なやり方で構成され得るため、デザインを自由に変更することができる。装置の装飾的な側面は、美術工芸品に適しており、全ての年齢層にアピールするDIY構築を促進する。装置は、生活支援施設での美術工芸品の用途にも適している。
【0043】
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されているが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変更、改訂及び種々の修正が予測可能な範囲まで形態、構成及び詳細に行われ得ることを認識するであろう。しかしながら、当業者にとって明白な全てのそのような変更、改訂及び修正は、本明細書に記載される本発明の範囲に含まれるであろう。好ましい実施形態は、本発明の原理及びその実用的応用の最良の説明を提供するために記載されており、それによって、当業者が、意図される特定の用途に適した種々の実施形態及び種々の修正を用いて本発明を利用することを可能にする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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【国際調査報告】