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特表2024-520705ハードタコスシェル及びハードタコスシェルの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】ハードタコスシェル及びハードタコスシェルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A21D 13/42 20170101AFI20240517BHJP
   A21D 13/24 20170101ALI20240517BHJP
   A21D 13/28 20170101ALI20240517BHJP
【FI】
A21D13/42
A21D13/24
A21D13/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574628
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 US2022023779
(87)【国際公開番号】W WO2022256081
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】17/339,437
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514112710
【氏名又は名称】ジェネラル ミルズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100133765
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 尚志
(72)【発明者】
【氏名】ドッシュ,クリスティーン・エム
(72)【発明者】
【氏名】フェンスキ,ジョン・ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,ジェームズ・デビッド
(72)【発明者】
【氏名】ノワコウスキー,クリスティーン・エム
【テーマコード(参考)】
4B032
【Fターム(参考)】
4B032DB40
4B032DE10
4B032DG02
4B032DG07
4B032DK06
4B032DK12
4B032DK14
4B032DL20
4B032DP40
4B032DP47
4B032DP59
4B032DP71
4B032DP80
(57)【要約】
タコスシェル(10)は、可塑剤(コーティング100)を、タコスシェルに対する標的を定めたスプレー、ロール、ブラシ、又は浸漬などにより、ハードタコスシェルのベース部分又は背骨部分(25)に適用することによって製造され、それによって、ベース部分又は背骨部分(25)を、好ましくは4mm~20mmの条片部幅にわたって軟化させる。その結果、タコスシェル(10)を噛んだときに、軟化したベース部分(25)がある程度のヒンジのような可撓性又は柔軟性を有して、割れが伝播する可能性を低減する。したがって、食べている間、ハードタコスシェル(10)の構造的完全性をより良好に維持することができ、その結果、具材が保持されて、乱雑さが低減される。所望される場合、標的とした領域に可塑剤を確実に封じ込めるために、移行防止剤も適用され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部分によって接合された2つの側壁部分を有するハードタコスシェルの製造方法であって、前記ベース部分の少なくとも1つの標的としたセクションに沿って可塑剤を適用して、前記少なくとも1つの標的としたセクションを軟化させ、それによって、その後の消費時に前記ハードタコスシェルの全体としての構造的完全性をより良好に維持するために、前記少なくとも1つの標的としたセクションのヒンジのような可撓性又は柔軟性を増加させること、を含む方法。
【請求項2】
前記可塑剤が、4乃至20mmの条片部幅に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記可塑剤が、8乃至16mmの条片部幅に適用される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記可塑剤が、約14mmの条片部幅に適用される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記可塑剤が、前記タコスシェルに対するスプレー、ロール、ブラシ、又は浸漬のうちの1つを介するコーティングとして適用される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記可塑剤が、グリセリンである、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記可塑剤が、プロピレングリコール;糖アルコール;低分子量炭水化物;及び/又は多糖類を含む、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記可塑剤が、前記ハードタコスシェルの前記ベース部分に限定される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ベース部分の前記少なくとも1つの標的としたセクション中に前記可塑剤を封じ込めるために、移行制限剤を適用することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記移行制限剤が、親水コロイドを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ハードタコスシェルを入れ子状に重ねること、前記入れ子状に重ねたハードタコスシェルを包むこと、及び前記包んだハードタコスシェルをカートンに入れること、によって、複数の前記ハードタコスシェルを包装することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法に従って製造されたハードタコスシェル。
【請求項13】
ハードタコスシェルであって、
第1のハードシェル側壁部、
第2のハードシェル側壁部、及び
前記第1及び第2のハードシェル側壁部を接続するベース部分であって、前記ベース部分の少なくとも標的としたセクションが軟化され、それによって、その後の消費時に前記ハードタコスシェルの全体としての構造的完全性をより良好に維持するために、ヒンジのように可撓性又は柔軟性となっている、ベース部分、
を備えた、ハードタコスシェル。
【請求項14】
前記標的としたセクションが、前記標的としたセクションにのみ適用された可塑剤によって軟化されている、請求項13に記載のハードタコスシェル。
【請求項15】
前記可塑剤が、4乃至20mmの条片部幅に封じ込められる、請求項14に記載のハードタコスシェル。
【請求項16】
前記可塑剤が、8乃至16mmの条片部幅に封じ込められる、請求項15に記載のハードタコスシェル。
【請求項17】
前記可塑剤が、約14mmの条片部幅に封じ込められる、請求項16に記載のハードタコスシェル。
【請求項18】
前記可塑剤が、グリセリンである、請求項14乃至17のいずれか一項に記載のハードタコスシェル。
【請求項19】
前記可塑剤が、プロピレングリコール;糖アルコール;低分子量炭水化物;及び/又は多糖類を含む、請求項14乃至17のいずれか一項に記載のタコスシェル。
【請求項20】
前記ベース部分の前記少なくとも1つの標的としたセクション中に前記可塑剤を封じ込める移行制限剤をさらに備える、請求項14乃至17のいずれか一項に記載のハードタコスシェル。
【請求項21】
前記移行制限剤が、親水コロイドを含む、請求項20に記載のハードタコスシェル。
【請求項22】
前記ハードタコスシェルが、さらなる前記ハードタコスシェルと共に入れ子状に重ねられ、包まれ、カートン中に配置される、請求項13に記載のハードタコスシェル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品製造の技術に関し、より詳細には、ハードタコスシェルの製造に関する。
【背景技術】
【0002】
現代生活の日常的な活動によって消費者が時間を必要とする状態に置かれていることから、食品及び食事を一から準備することが減少してきており、調理済み食品又は半調理済み食品の人気が劇的に高まってきた。そのような製品の一つがハードタコスシェルである。タコスシェルは、様々な具材を入れるようにデザインされた、本質的に硬く、概略U字型に焼いた又は揚げたトルティーヤのことである。タコスシェルの硬さ、シェルの形状、具の配置、及びそのようなタコスの典型的な食べ方に起因して、タコスシェルは、噛んだその位置だけでなく、様々な位置で比較的容易にばらばらに割れる傾向にある。最も問題であるのは、シェルの背骨(spine)と称されることの多いシェルのベースセクション又は最下セクションが望ましくなく割れてしまうことであり、なぜなら、この結果として、シェルの完全性が失われ、具材がタコスシェルから落下するという全体として乱雑な食事体験がもたらされるからである。タコスの利点の1つが器具を必要としないことであることから、消費中に具材が落下することを最小限に抑える目的で、シェルがベース部分でばらばらに割れる傾向を最小限に抑えたタコスシェルを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、ハードタコスシェルのベース部分又は背骨部分に可塑剤を適用することでベース部分を軟化させることによって、上記の目的を達成するものである。その結果、タコスシェルを噛んだときに、軟化したベース部分がある程度のヒンジのような可撓性又は柔軟性を有して、割れが伝播する可能性を低減する。したがって、食べている間、ハードタコスシェルの構造的完全性をより良好に維持することができ、その結果、具材が保持されて、乱雑さが低減される。
【0004】
可塑剤は、様々な方法のいずれか1つで適用されてよいが、ベース部分に限定されることが好ましい。好ましい実施形態では、可塑剤は、4~20mm、より好ましくは8~16mmのオーダー、最も好ましくは約14mmの条片部幅で適用される。適用は、様々な形態を取ってよく、あらかじめ形成されたタコスシェルに対する標的を定めたスプレー、ロール、ブラシ、又は浸漬による適用を含む。他の可塑剤を使用することも可能ではあるが、好ましい実施形態では、関連するAwをゴム領域に引き上げるのに有効であることが見出されているグリセリンを使用する。所望に応じて、標的としたベース領域又は背骨領域に可塑剤を限定するために、移行制限剤(migration limiting agent)が適用されてもよい。例えば、可塑剤の適用前又は適用後のいずれかに、標的とした領域の外へ可塑剤が移行することを制限又はさらには防止するために、1又複数の親水コロイドが提供され得る。
【0005】
本発明のさらなる目的、特徴、及び利点は、いくつかの図において同様の符号が共通の部分を指すものである図面と併せて考慮すると、その好ましい実施形態の以下の詳細な記述からより容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本発明に従うコーティングされたベースセクション又は背骨セクションを含むハードタコスシェルの斜視図である。
図2図2は、本発明に従って製造されたハードタコスシェルのパッケージの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の詳細な実施形態が、本明細書で開示される。しかし、開示される実施形態が、様々な代替形態で具体化され得る本発明の単なる例示であることは理解されたい。図は必ずしも縮尺通りではなく、特定の構成要素の詳細を示すために、いくつかの特徴が誇張又は最小化されている場合がある。したがって、本明細書に開示される具体的な構造上及び機能上の詳細事項は、限定するものとしてではなく、単に、本発明を用いることを当業者に教示するための代表的な根拠として解釈されるべきである。
【0008】
示されてはいないが、様々な方法でハードタコスシェルを製造することが知られている。大量生産の観点からは、典型的には、トウモロコシ、小麦粉、又は他の穀粉から作られた生地のシートを作製し、生地シートをカッターアセンブリの下に送って、概略的に円形を画定する外周を各々が有する個々の生地片を確立する。生地片がカットされた後、生地片は、型の上へと折りたたまれて、所望される形状、例えばU字型の生地片を形成する。成形された生地片は次に、揚げ又は焼きが施されて、所望される形状を保持するハードタコスシェルが製造される。この点において、調理プロセスの過程で生地片を保持するために用いられる型(図示せず)に応じて、生地片が他の形状を取り得ることは認識されたい。最も注目すべきことには、生地片は、平らな底(湾曲した底のU字型シェルとは対照的な平らな底)、又はさらにはより鋭角な底(概略V字型)のタコスシェルを製造するように成形され得る。いずれの場合であれ、図1には、成形されたハードタコスシェルが示され、符号10が付与されている。タコスシェル10は、第2の側壁部分20と実質的に平行である第1の側壁部分15、及びベース部分又は背骨部分25を有する。タコスシェル10はまた、タコスシェル10に沿って互いに長手方向に間隔をあけた位置にある第1の端部30及び第2の端部35を有し、側壁部分15及び20は、上側周縁部40及び42、並びに下側セクション43及び44を含み、これらはすべて第1の端部30から第2の端部35まで延びている。
【0009】
本発明を記述する目的のために、タコスシェル10がU字型、平坦型、又はそれ以外の形状のベース部分を有するかどうかにかかわらず、ベース部分25は、第1及び第2の側壁部分15及び20を相互接続して一体製品を確立する。当然、広く様々なベース/側壁の寸法が可能である。加えて、この記述の目的のために、ベース部分25は、最下部分50を含み、これは、角度のついたコーナー部分又は接続部分60及び65へと繋がり、そしてこれらは、それぞれ第1及び第2の側壁部分15及び20に接続する。この点において、接続部分60及び65は、様々な幾何学的形状を取ることができ、最下部分50は、湾曲した接続部分又は角度のついた(直角又はそれ以外の角度)接続部分を介してそれぞれの側壁部分15、20に接続していることは認識されたい。より重要なことには、本発明と関連して以下においてより充分に詳述されるように、接続部分60及び65は、ベース部分25の残りの部分と側壁部分15及び20との間に本質的にヒンジを確立している。
【0010】
従来のハードタコスシェルでは、例えば消費者がタコスシェルを掴んで一方の端部を噛んだ場合、タコスシェルは、本来的に圧搾され、両側壁部分を横切る方向に加えてベース部分に沿っても割れる傾向にあり、特定の割れの位置は、一口の大きさ、圧搾力などに依存する。実のところ、タコスシェルは、噛んだ位置と噛んだところから比較的離れた位置との両方で実際に割れることが少なくなく、その結果、具材がタコスシェルから落下するという乱雑な食事体験がもたらされる。この問題を最小限に抑える又は防止するために、ベース部分25の1又は複数の長手方向に延びるセクションが、可撓性又は柔軟性とされる。可撓性又は柔軟性とされるベース部分25の範囲は、ベース部分25全体から、少なくとも接続部分60及び65のみ(好ましくは、第1の端部30から第2の端部35まで全体)まで様々であり得るが、図1に示される配置を、例示的な実施形態としてさらに詳細に述べる。ここで示されるように、ベース部分25にはコーティング100が適用されており、コーティング100は、最下部分50と接続部分60及び65との両方に適用されて、これらのコーティングセクションを軟化させ、柔軟性としている。
【0011】
コーティング100は、標的を定めたスプレー、ロール、若しくはブラシによる適用、又はさらにはタコスシェル10をコーティング中に部分的に浸漬することを含む、様々な方法で適用されてよい。コーティング自体は、可塑剤である。様々な可塑剤を使用することが可能であるが、好ましい実施形態では、関連するAwをゴム領域に引き上げるのに有効であることが見出されているグリセリンを使用する。本発明の最も好ましい形態では、標準サイズのハードタコスシェルの場合、可塑剤は、4mm~20mm、より好ましくは8~16mmのオーダー、最も好ましくは約14mmの幅を有する縦長条片部125を確立するようにベース部分25に適用される。ここでも、他の可塑剤が、単独で又は組み合わせて、及び濃縮液又は溶液で用いられてよく、プロピレングリコール;マルチトール、ソルビトール、キシリトール、及びエリスリトールなどの糖アルコール;グルコース、マルトース、及びスクロースなどの低分子量炭水化物;並びに/又はイヌリンなどの多糖類が挙げられる。図1に示される好ましい実施形態では、コーティング100は、ベース部分25全体に適用されるが、ここでも、ベース部分のうちのセクションが標的とされてよく、最下部分50の中央セクションのみ、接続部分60及び65、又は間に間隔をあけたセクションを有する両者の組み合わせなどである。所望に応じて、標的としたベース領域又は背骨領域を画定するために、移行制限剤が、コーティング100とは別々に又はコーティング100の一部として適用されてもよい。例えば、可塑剤の適用前又は適用後のいずれかに、標的とした領域の外へ可塑剤が移行することを制限又はさらには防止するために、1又複数の親水コロイドが提供され得る。例えば、図1において、移行制限剤は、接続部分60及び65との接合部において側壁15及び20を横切る細長条片部140及び145として適用され、したがって、可塑剤が側壁15及び20へ移行することを制限又は防止する。当然、間隔をあけて可塑剤のコーティングが適用される場合は、移行制限剤の追加の条片部も使用され得る。
【0012】
一般に、ハードタコスシェルは、脆く、又はそうでなければ、硬く、プラスチック的で(plastic)、割れやすいことが知られている。しかし、本発明によると、可塑化領域は、可撓性かつ柔軟性である、又はそうでなければ弾性かつ割れにくい。厳密に言えば、シェルのピーク力又は全体的な硬度に大きな違いはないが(5~8%程度の変化しかない)、可塑剤が系の靭性を高めている。このことは、可塑化領域が形成中に最大硬度に達するのに、実際にはより長い時間が掛かることによって裏付けられる。試験では、模擬咀嚼力への曝露時に、従来の(割れやすく脆い)ハードシェルタコスの100%が破断した(割れた)。一方、本発明に従って製造された狭い帯状に(上記で概説したように約4~6mm)可塑化したシェルは、同じ模擬咀嚼力への曝露時、1/3又は約33%しか破断せず、これらのシェルの残りの約66%は、可塑化領域で単に変形した、又は変形後、実際に弾力的に元に戻った。比較として、可塑化領域を上記で概説した好ましい8~16mm及び最大20mmまでの範囲に拡大して、広い帯状に可塑化したシェルを確立した場合、同じ模擬咀嚼力への曝露時、いずれのシェルも破断しなかった。より具体的には、このシナリオ下での広い帯状に可塑化したシェルは、試験した広い帯状に可塑化したシェル全体にわたってほぼ均等な割合で、単に変形するか、又は元に戻った。
【0013】
図2は、本発明に従って製造されたハードタコスシェル10のパッケージ150の分解図を示す。ここでは、各々について少なくとも1つのセクションが可塑剤でコーティングされた一連のハードタコスシェル10A~10Fが、一緒に入れ子状に重ねられ、スペーサ155が、第1の入れ子状に重ねられたタコスシェル10Aの側壁間に設けられ、入れ子状に重ねられたタコスシェル10A~10Fは、密封する目的で透明な外側フィルム160で包まれる。入れ子状に重ねられ、包まれたタコスシェル10A~10Fが、好ましくは板紙で作られた外側容器165から取り出されたところが示される。基本的に、この図は、本発明のハードタコスシェルを従来のタコスシェルと同じ方法で包装することができる様子を示しているだけである。
【0014】
上記に基づいて、本発明によると、ハードタコスシェルのベース部分又は背骨部分の1又は複数のセクションが、そこに可塑剤を適用されており、それによって、ベース部分又は背骨部分がこの標的とされた領域で軟化されていることは容易に明らかであるはずである。その結果、タコスシェルを噛んだときに、軟化したベースセクション又は背骨セクションがある程度のヒンジのような可撓性又は柔軟性を有して、割れが伝播する可能性を低減する。したがって、消費者が本発明のハードタコスを食べるとき、側壁部分を、ベース部分を割ることなく一緒に圧搾することができ、それによって、食べる間、ハードタコスシェルの構造的完全性をより良く維持することができ、その結果、具材が保持されて、乱雑さが低減される。本発明のある特定の好ましい実施形態を示してきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく、様々な変更又は改変が成され得ることは理解されたい。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-02-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部分によって接合された2つのハードシェル側壁部分を有するハードタコスシェルの製造方法であって、前記ベース部分の少なくとも1つの標的としたセクションに沿って可塑剤を適用して、前記少なくとも1つの標的としたセクションを軟化させ、それによって、その後の消費時に前記ハードタコスシェルの全体としての構造的完全性をより良好に維持するために、前記少なくとも1つの標的としたセクションのヒンジのような可撓性又は柔軟性を増加させること、を含み、
ここで、前記可塑剤が、前記ハードタコスシェルの前記ベース部分に限定される、
方法。
【請求項2】
前記可塑剤が、4乃至20mmの条片部幅に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記可塑剤が、8乃至16mmの条片部幅に適用される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記可塑剤が、約14mmの条片部幅に適用される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記可塑剤が、前記タコスシェルに対するスプレー、ロール、ブラシ、又は浸漬のうちの1つを介するコーティングとして適用される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記可塑剤が、グリセリンである、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記可塑剤が、プロピレングリコール;糖アルコール;低分子量炭水化物;及び/又は多糖類を含む、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ベース部分の前記少なくとも1つの標的としたセクション中に前記可塑剤を封じ込めるために、移行制限剤を適用することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記移行制限剤が、親水コロイドを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ハードタコスシェルを入れ子状に重ねること、前記入れ子状に重ねたハードタコスシェルを包むこと、及び前記包んだハードタコスシェルをカートンに入れること、によって、複数の前記ハードタコスシェルを包装することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法に従って製造されたハードタコスシェル。
【請求項12】
ハードタコスシェルであって、
第1のハードシェル側壁部、
第2のハードシェル側壁部、及び
前記第1及び第2のハードシェル側壁部を接続するベース部分であって、前記ベース部分の少なくとも標的としたセクションが前記セクションにのみ適用された可塑剤によって軟化され、それによって、その後の消費時に前記ハードタコスシェルの全体としての構造的完全性をより良好に維持するために、ヒンジのように可撓性又は柔軟性となっている、ベース部分、
を備えた、ハードタコスシェル。
【請求項13】
前記可塑剤が、4乃至20mmの条片部幅に封じ込められる、請求項12に記載のハードタコスシェル。
【請求項14】
前記可塑剤が、8乃至16mmの条片部幅に封じ込められる、請求項13に記載のハードタコスシェル。
【請求項15】
前記可塑剤が、約14mmの条片部幅に封じ込められる、請求項14に記載のハードタコスシェル。
【請求項16】
前記可塑剤が、グリセリンである、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のハードタコスシェル。
【請求項17】
前記可塑剤が、プロピレングリコール;糖アルコール;低分子量炭水化物;及び/又は多糖類を含む、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のタコスシェル。
【請求項18】
前記ベース部分の前記少なくとも1つの標的としたセクション中に前記可塑剤を封じ込める移行制限剤をさらに備える、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のハードタコスシェル。
【請求項19】
前記移行制限剤が、親水コロイドを含む、請求項18に記載のハードタコスシェル。
【請求項20】
前記ハードタコスシェルが、さらなる前記ハードタコスシェルと共に入れ子状に重ねられ、包まれ、カートン中に配置される、請求項12に記載のハードタコスシェル。
【国際調査報告】