(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】光活性剤を活性化するためのデバイス、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
A61N 5/06 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A61N5/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574693
(86)(22)【出願日】2022-08-16
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 US2022040520
(87)【国際公開番号】W WO2023023101
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】オサリバン、コナー
(72)【発明者】
【氏名】ノーラン、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ライデッカー、ローレン スファキス
(72)【発明者】
【氏名】デブリン、エドワード ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】サントリー、バーバラ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン、フランク
【テーマコード(参考)】
4C082
【Fターム(参考)】
4C082PC03
4C082PE09
4C082PG15
4C082PG16
4C082PL05
(57)【要約】
本開示は、概して、医療処置中に光活性剤を活性化するための医療デバイス、システム、及び方法に関する。一態様では、光活性剤の活性化のためのカテーテルシステムは、近位部分、遠位部分、及び長尺シャフトに沿って延びる第1の管腔を含む長尺シャフトを有するカテーテルを含み得る。第1のフレキシブル回路が、長尺シャフトの遠位部分の周囲に配置され得る。複数の第1の発光ダイオード(LED)が第1のフレキシブル回路に沿って配置され得る。第2のフレキシブル回路が、長尺シャフトの遠位部分の周囲に配置され得る。複数の第2のLEDが第2のフレキシブル回路に沿って配置され得る。制御ユニットが、長尺シャフトの近位端に結合され得る。通信ケーブルがカテーテル内に配置されてもよく、第1のLEDを制御ユニットに電気的に接続することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光活性剤を活性化するためのカテーテルシステムであって、
近位部分、遠位部分、及び長尺シャフトに沿って延びる第1の管腔を含む前記長尺シャフト、
前記長尺シャフトの前記遠位部分の周りに配置された第1のフレキシブル回路、
前記第1のフレキシブル回路に沿って配置された複数の第1の発光ダイオード(LED)、
前記長尺シャフトの前記遠位部分の周りに配置された第2のフレキシブル回路、及び
前記第2のフレキシブル回路に沿って配置された複数の第2のLED
を含むカテーテルと、
前記長尺シャフトの前記近位端に結合された制御ユニットと、
前記カテーテル内に配置されるとともに、前記第1及び第2のLEDを前記制御ユニットに電気的に接続する通信ケーブルと
を含み、
前記制御ユニットは、バッテリ電源と、前記複数の第1及び第2のLEDに供給される電力を変化させるように構成された、前記複数の第1及び第2のLEDに電気的に接続された集積回路を備えるコントローラとを含み、
前記コントローラは、前記複数の第2のLEDに供給される電力を、前記第1のLEDとは独立して変化させるように構成されている、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記第1のフレキシブル回路及び前記第2のフレキシブル回路は、前記長尺シャフトの前記遠位端の周りに螺旋状に配置されている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記第1のLEDのうちの1つのLEDにおいて前記第1の管腔に対して垂直に取られたカテーテルシステムの断面には、前記第2のLEDのうちの1つのLEDが存在する、請求項1又は2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記複数の第1のLEDと前記複数の第2のLEDとの間で電力を連続的に変化させるように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、電力を約45Hzの周波数まで連続的に変化させるように構成されている、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記第1のLEDは、第1の波長で光を放射するように構成され、前記第2のLEDは、前記第1の波長とは異なる第2の波長で光を放射するように構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記第1のLEDのうちの少なくとも1つのLEDは、前記第1のLEDのうちの別のLEDによって放射される光の周波数とは異なる周波数の光を放射するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記第1のLEDから放射された光を検出するように構成された、前記第1のフレキシブル回路上に配置されたフォトダイオードをさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記長尺シャフトの前記近位部分及び前記遠位部分を通って延びる第2の管腔であって、ガイドワイヤ、前記光活性剤、及び患者に送達される流体のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成された前記第2の管腔
をさらに含み、前記第1の管腔は、前記長尺シャフトの前記近位部分に沿って延びるが、前記長尺シャフトの前記遠位部分に沿って延びていない、請求項1~8のいずれか一項に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
光活性剤の活性化のためのカテーテルであって、
近位端、遠位端、及び長尺シャフトを通る第1の管腔を含む前記長尺シャフトと、
前記長尺シャフトの前記遠位端の周りに螺旋状に配置された複数の回路と、
前記複数の回路のそれぞれに沿って配置された複数の発光ダイオード(LED)と、
前記第1のカテーテル管腔内に配置されるとともに、前記複数の回路のそれぞれが独立して動作可能となるように、前記複数の回路のそれぞれに独立して電気的に結合された通信ケーブル
を含む、カテーテル。
【請求項11】
前記複数のLEDのうちの1つのLEDにおいて前記管腔に対して垂直に取られたカテーテルの断面には、前記複数の回路のそれぞれのLEDが存在する、請求項10に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記複数の回路のうちの1つの回路のLEDは、残りの複数の回路のLEDの波長とは異なる波長で光を放射するように構成されている、請求項10又は11に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記複数のLEDから放射された光を検出するように構成された、前記複数の回路のうちの1つに配置されたフォトダイオードをさらに含む、請求項10~12のいずれか一項に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記通信ケーブルは、前記複数の回路のそれぞれの間で独立して電力を順次伝送するように構成されている、請求項10~13のいずれか一項に記載のカテーテル。
【請求項15】
光活性剤を活性化する方法であって、
光活性剤を患者の組織に導入すること、
第1の複数の発光ダイオード(LED)及び第2の複数のLEDを含むカテーテルを、前記組織に向かって前記患者の体内に挿入すること、及び
前記光活性剤を、前記第1の複数のLED及び前記第2の複数のLEDに供給される電力を連続的に変化させることによって照射すること
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、医療処置中に光活性剤を活性化するための医療デバイス、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光線力学的療法(PDT)は、光によって活性化して組織破壊を引き起こす光増感化学物質を使用する光線療法の一種である。例えば、がん細胞によって吸収される光活性剤を患者に投与することができる。治療は、吸収されたがん性細胞の近くに光線を照射すること、光活性剤を活性化すること、及びがん性細胞を破壊することを含み得る。PDTは、より侵襲的な処置に比べて、回復時間の短縮などの利点を有し得る。しかしながら、PDTには、例えばがん性細胞に隣接する非標的組織を損傷する危険性がある。
【0003】
光照射カテーテルは、扱いにくい設備を必要とし、操作性が制限される場合がある。処置に利用可能な資本設備は、治療効果を制限する広すぎる又は特定的すぎる波長を有する光の範囲を提供する場合がある。このような困難によりPDTの意欲が低下し、患者のためのサービスの利用可能性を低下させ得る。これらを考慮すると、本開示の光活性剤を活性化するためのデバイス、システム、及び方法が有用となり得る。
【発明の概要】
【0004】
一態様によれば、光活性剤を活性化するためのカテーテルシステムは、近位部分、遠位部分、及び長尺シャフトに沿って延びる第1の管腔を含む長尺シャフトを有するカテーテルを含み得る。第1のフレキシブル回路が、長尺シャフトの遠位部分の周りに配置され得る。複数の第1の発光ダイオード(LED)が第1のフレキシブル回路に沿って配置され得る。第2のフレキシブル回路が、長尺シャフトの遠位部分の周りに配置され得る。複数の第2のLEDが第2のフレキシブル回路に沿って配置され得る。制御ユニットが、長尺シャフトの近位端に結合され得る。通信ケーブルがカテーテル内に配置されてもよく、通信ケーブルは第1及び第2のLEDを制御ユニットに電気的に接続することができる。制御ユニットは、バッテリ電源と、複数の第1及び第2のLEDに供給される電力を変化させるように構成された、複数の第1及び第2のLEDに電気的に接続された集積回路を備えるコントローラとを含み得る。コントローラは、複数の第2のLEDに供給される電力を、第1のLEDとは独立して変化させるように構成され得る。
【0005】
本明細書に記載され、また本開示の範囲内にある様々な実施形態において、長尺シャフトの近位部分は、第1の管腔を含み得る。第1のフレキシブル回路及び第2のフレキシブル回路は、長尺シャフトの遠位端の周りに螺旋状に配置され得る。複数の第1のLEDのうちの1つのLEDにおいて第1の管腔に対して垂直に取られたカテーテルシステムの断面には、複数の第2のLEDのうちの1つのLEDが存在し得る。コントローラは、複数の第1のLEDと複数の第2のLEDとの間で電力を連続的に変化させるように構成され得る。コントローラは、電力を約45Hzの周波数まで連続的に変化させるように構成され得る。第1のLEDは、第1の波長で光を放射するように構成することができ、第2のLEDは、第1の波長とは異なる第2の波長で光を放射するように構成される。第1のLEDは、紫外線又は可視光を放射するように構成され得る。第1のLEDのうちの少なくとも1つのLEDは、第1のLEDのうちの別のLEDによって放射される光の周波数とは異なる周波数の光を放射するように構成され得る。第1のフレキシブル回路上に配置されたフォトダイオードは、第1のLEDから放射された光を検出するように構成され得る。第2の管腔が、長尺シャフトの近位部分及び遠位部分を通って延びることができる。第2の管腔は、ガイドワイヤ、光活性剤、及び患者に送達される流体のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成され得る。第1の管腔は、長尺シャフトの近位部分に沿って延びることができるが、長尺シャフトの遠位部分に沿って延びることはできない。コネクタが、バッテリ電源を一次電源に接続してバッテリを充電するように構成された制御ユニット上に配置され得る。
【0006】
一態様では、光活性剤の活性化のためのカテーテルシステムは、長尺シャフトを含む光活性剤の活性化のためのカテーテルを含み得る。長尺シャフトは、近位端、遠位端、及びそれを通る第1の管腔を含み得る。複数の回路が、長尺シャフトの遠位端の周りに螺旋状に配置され得る。複数の発光ダイオード(LED)が、複数の回路のそれぞれに沿って配置され得る。通信ケーブルが、第1のカテーテル管腔内に配置されてもよく、複数の回路のそれぞれが独立して動作可能となるように、複数の回路のそれぞれに独立して電気的に結合されてもよい。
【0007】
本明細書に記載される様々な実施形態、及び本開示の範囲内の他の実施形態では、複数のLEDのうちの1つのLEDにおいて管腔に対して垂直に取られたカテーテルの断面には、複数の回路のそれぞれのLEDが存在し得る。複数の回路のうちの1つの回路のLEDは、残りの複数の回路のLEDの波長とは異なる波長で光を放射するように構成され得る。フォトダイオードが、複数のLEDから放射された光を検出するように構成された複数の回路のうちの1つに配置され得る。通信ケーブルは、複数の回路のそれぞれの間で独立して電力を順次伝送するように構成され得る。
【0008】
一態様では、光活性剤を活性化する方法は、光活性剤を患者の組織に導入することを含み得る。第1の複数の発光ダイオード(LED)及び第2の複数のLEDを含むカテーテルは、前記組織に向かって患者の体内に挿入され得る。光活性剤は、第1の複数のLED及び第2の複数のLEDに供給される電力を連続的に変化させることによって照射され得る。組織温度をモニタリングしてもよい。供給される電力をモニタリングに基づいて変化させてもよい。光活性剤は組織に局所的に導入され得る。光活性剤は患者に静脈内導入され得る。組織は、膀胱組織、膵臓組織、食道組織、及び肺組織から選択され得る。第1及び第2の複数のLEDのいずれかから放射された光は、フォトダイオードを介して感知され得る。光活性剤は、抗がん化合物及び光硬化剤又は光架橋剤のうちの1つを含んでもよい。光活性剤はテトラ(ヒドロキシフェニル)クロリン(mTHPC)を含んでもよく、静脈内に導入されてもよい。照射は、約2日から約5日後に行われ得る。組織は膀胱組織であってもよく、照射後に光活性剤の効果に基づいてがんを診断することをさらに含んでもよい。光活性剤は、光線力学的療法(PDT)用に構成された5-アミノレブリン酸(ALA)を含み得る。カテーテルは内視鏡を通して挿入され得る。電力は、約45Hzの周波数で連続的に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、様々な例示的な実施形態を示し、本明細書とともに、開示された実施形態の原理を説明するのに役立つ。
【
図1A】本開示の一実施形態による、発光ダイオード(LED)を有するフレキシブル回路を示す。
【
図1B】本開示の一実施形態による、シャフトの周囲に一緒に配置された、2つの
図1Aのフレキシブル回路を示す。
【
図1C】本開示の一実施形態による、
図1Aのフレキシブル回路を含むカテーテルシステムを示す。
【
図2A】本開示の一実施形態による、光活性剤を活性化するためのカテーテルを示す。
【
図3】本開示の一実施形態による、光活性剤を活性化するためのカテーテルシステムを示す。
【
図4】本開示の一実施形態による、処置中に使用される光活性剤を活性化するためのカテーテルシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであるが、図面は必ずしも縮尺通りではなく、例示的な実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
【0011】
本明細書で使用される場合、「近位端」は、デバイスを患者に導入するときに、デバイスに沿って医療専門家に最も近くにあるデバイスの端を指し、「遠位端」は、植込み、位置決め、又は送達中にデバイスに沿って医療専門家から最も遠くにあるデバイス又は物体の端を指す。
【0012】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つ」及び「その」、「前記」には、内容が明確にそうでないことを示していない限り、複数の指示対象が含まれる。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「又は」という用語は、内容が明確にそうでないことを示していない限り、総じて「及び/又は」を含む意味で使用される。
【0013】
本明細書における「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、記載された実施形態が、1つ以上の特定の特徴、構造、及び/又は特性を含み得ることを指す。しかしながら、そのような記載は、必ずしもすべての実施形態がその特定の特徴、構造、及び/又は特性を含むことを意味するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、及び/又は特性が一実施形態に関連して説明される場合、そのような特徴、構造、及び/又は特性は、反対のことが明確に記載されていない限り、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連して使用され得ることを理解されたい。
【0014】
本明細書では、明示的に示されているかどうかにかかわらず、すべての数値は「約」という用語によって修飾されているものとみなされる。数値の文脈における「約」という用語は、総じて、当業者が記載された値と同等である(すなわち、同じ機能又は結果を有する)と考えるであろう数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語には、最も近い有効数字に四捨五入された数値が含まれ得る。「約」という用語の他の使用法(すなわち、数値以外の文脈における)は、別段の指定がない限り、明細書の文脈から理解され、明細書の文脈と一致するような、通常の慣例的な定義を有すると想定され得る。上限・下限による数値範囲の記載には、その上限・下限を含む、その範囲内のすべての数値が含まれる(例えば、1~5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5が含まれる)。
【0015】
本明細書で使用される場合、「標的組織」という用語は、組織の不健康な部分、病気の部分(すなわち、がん性、前がん性など)、又はその他の健康又は不健康であり得る望ましくない部分を指す。標的組織には、不健康又は病気の疑いがあるが、生検による病気の状態の確認が必要な組織も含まれる場合がある。
【0016】
例えば、消化管、尿路、又は呼吸器系に沿ったものを含む多くの医療処置では、標的組織に向けて光活性剤を送達することがある。光活性剤は、標的組織又はその近くに治療を提供するために光活性化され得る。例えば、PDTは、光活性化分子又は光増感剤間の光化学反応に基づくがん治療法である。このような光増感剤の存在下では、特定の波長を有する光と酸素分子が活性酸素種(ROS)を形成し、これが近くの細胞に損傷を与え、炎症反応や免疫反応を誘発する可能性がある。このような光増感剤には、例えば、食道がん治療用のタラポルフィンナトリウムや、膀胱がん治療用のアルファリポ酸が含まれ得る。
【0017】
PDTは、光の透過が困難又は危険となる深さの標的組織の部分に対しては効果がない場合がある。例えば、組織表面から例えば約10mmを超える深さで光活性剤を活性化させると問題が発生する場合がある。正確な波長の照射送達、検出、及び管理により、そのような深さでの治療の提供の合併症を軽減できる可能性がある。
【0018】
図1Aを参照すると、本開示の一実施形態によるフレキシブル回路102が示されている。回路102は、電気的に直列に接続された12個のLEDマウント104を含む。12個のLEDが示されているが、様々な実施形態では、任意の数、例えば、1、2、3、4、5、6、8、10、15、20、30、50、100個などのLEDを使用することができる。回路102の一端は、回路102の構成要素と電気的に通信するためのリード接点132、134、136を有するコネクタ130を含む。コネクタ130は、供給リード接点132、帰還リード接点134、及び検知リード接点136を含む。リード接点132、134、136は、回路102の動作及びフィードバックのために、コントローラ、電源、及び/又は受信機に接続するように構成されている。コネクタ130を備えた回路102の端部は、回路102の中央部分140と平行に延びる軸αから離れて斜めの角度で延びている。一対のセンサ取り付け点138(例えば、一対のフォトダイオード)が、システムの1つ以上のパラメータ、例えば、波長、電力、温度、pHなどを検知するのに使用され、回路102に沿った中央の位置に配置される。一対のみのセンサ取り付け点138が回路102に沿った中央に示されているが、様々な実施形態では、追加の又は代替のセンサ取り付け点138が採用されてもよく、回路102に沿った任意の位置に配置されてもよい。回路102は、電気回路の一部として使用されても使用されなくてもよい、例えば銅などのヒートシンク材料を含み得る。
【0019】
図1Bを参照すると、本開示の一実施形態に従う
図1Aの2つのフレキシブル回路102が示されている。2つのフレキシブル回路102は、フレキシブル回路102が互いに平行になるように、長手方向軸lの周りに螺旋状に配置されている。2つのフレキシブル回路102が示されているが、様々な実施形態では、任意の数、例えば、1、3、4、5、8、10、15、20、50個などのフレキシブル回路102を使用することができる。フレキシブル回路102は、長手方向軸lに沿って延びるデバイス(例えば、カテーテルなど)の周囲に延びることができる。フレキシブル回路102はそれらの間に隙間を有して示されているが、代替実施形態では、隙間がなくてもよく、又はフレキシブル回路102は部分的に重なっていてもよい。コネクタ130を備えたフレキシブル回路102の端部は、ワイヤ及び/又は1つ以上のコネクタに電気的に接続できるように、長手方向軸lの同じ端部に向けて配向されている。コネクタ130を備えたフレキシブル回路102の端部は、フレキシブル回路102の中央部分140から離れるように斜めの角度で延びているので(すなわち、
図1Aに示すように)、中間部分140を、大きな折り目、しわ、屈曲等を生じさせることなく、長手方向軸lの周囲に螺旋状に配置することができる。2つのフレキシブル回路102はそれぞれ、例えばコントローラに別々に結合されることで、電力の供給が1つのフレキシブル回路102と別のフレキシブル回路102との間で独立して変更され得る。1つ以上のフレキシブル回路102は、スコープの作業チャネル内に適合するような外径、例えば約2.8mm未満の外径を有するように配置され得る。
【0020】
図1C及び1Dを参照すると、本開示の一実施形態による
図1Aのフレキシブル回路102を含むカテーテルシステムが示されている。このシステムは、近位部分100p及び遠位部分100dを有する長尺シャフトを備えるカテーテル100を含む。近位部分100pは、遠位部分100dの外径よりも大きい外径を有する。第1の管腔142は、カテーテル100に沿って延在し、ガイドワイヤ150を収容しているが、追加的又は代替的に、他のデバイス及び/又は流体が第1の管腔142を通って延在してもよい。フレキシブル回路102は、カテーテル100の遠位部分100dの周りに螺旋状に配置されている。
図1C及び1Dには1つのフレキシブル回路102が示されているが、任意の数のフレキシブル回路102、例えば、
図1Bの構成に示されるように2つ以上のフレキシブル回路102が使用され得ることが理解されるべきである。LED104は、遠位部分100dの周囲にアレイの状態で実質的に均一になるように、第1のフレキシブル回路102に沿って間隔をあけて配置される。カテーテル100の近位部分100pは、第2の管腔144を含む。通信ケーブル146(例えば、ワイヤ)は、第2の管腔144内に配置されており、LED104を制御ユニットと電気的に接続することができる。第2の管腔は、第1の管腔142と比較して非円形の形状(例えば、長方形、C字形、三日月形などであるが、円形であってもよい)を有し、ガイドワイヤ150を収容するぴったりと嵌合する円形の第1の管腔142と比較して複数の通信ケーブル146をよりよく収容することができる。通信ケーブル146は、供給リード接点132及び帰還リード接点134のそれぞれに接続することができる。センサ148は、LED104のアレイのほぼ中央部分でフレキシブル回路102に沿って配置される。さらなる通信ケーブル146が検知リード接点136に接続されてもよい。センサ148は、例えば、フォトダイオード、サーミスタ、pHセンサ、パルスオキシメータなどであってもよく、処置の前、最中、及び/又は後に、LED104に沿った患者の領域のコントローラ及び/又はユーザにフィードバックを提供する。
【0021】
図2Aを参照すると、本開示の一実施形態による光活性剤を活性化するためのカテーテル200が示されている。示されているカテーテル200の部分は、カテーテル200の遠位部分である。3つの回路202が、カテーテル200の遠位部分の周りに螺旋状に配置されている。3つのフレキシブル回路202が示されているが、様々な実施形態では、任意の数、例えば、1、2、4、5、8、10、15、20、50個などのフレキシブル回路202を使用することができる。複数のLED204が各回路202に沿って配置されている。隣接する回路202間のLED204は、カテーテル200の長手方向軸lと平行に整列される。
図2Bに示されるカテーテル200の断面は、各回路202のLED204が断面2Bと一致するように、3つの回路202のそれぞれのLED204において長手方向軸lに対して垂直に取られている。管腔242がカテーテル200を通って延びる。管腔242は、ガイドワイヤ及び/又は他のデバイス及び/又は流体を収容することができる。回路202のそれぞれに独立して電気的に結合された1つ以上の通信ケーブルは、管腔242内に配置され、及び/又はカテーテルの壁206を通って回路202のそれぞれまで延びることができる。3つの回路202のそれぞれは独立して電源及び/又はコントローラに電気的に接続されているため、3つの回路202のそれぞれは独立して動作可能である。
【0022】
本明細書の様々な実施形態において、例えば1つ以上の回路に沿った1つ以上のLED又は1つ以上のLEDセットは、独立して起動及び/又は電力供給され得る。治療標的位置、標的組織、又は隣接組織は、例えば1つ以上のLEDによって加熱されるなど、望ましくない影響を受ける可能性がある。LED発光の望ましくない影響を軽減又は抑制するために、1つ以上の回路を動作又は停止させることができる。このような動作及び停止は、回路を独立して制御することによって達成され得る。回路は、LED発光が治療領域に均一に(例えば、長手方向軸の周りに又はそれに沿って)適用されるように、連続的に(例えば、パターン化された方式で)動作/停止され得る。例えば、1つの螺旋状の回路を、ある電力で一定期間動作させ、続いて、停止又はその電力を低減させている間、隣接する螺旋状の回路を動作させるか又はその電力を高めることができる。この例では、特定のLED又は回路からの望ましくない発光を超える(例えば、LEDの過熱又は光の過飽和を起こす)ことなく、集合回路からの効果的なLED発光を維持することができる。加えて、又は代替として、異なる回路間のLEDは可変波長を有してもよい。そのようなLED又は回路発光は、1つ以上の回路に沿った1つ以上のセンサによってモニタリングされ得る。作動、停止、電力の増加、又は電力の減少は、コントローラによって手動又は自動で実行できる。例えば、コントローラは、動作中にLEDが過熱することなく連続光が放射されるような振動方式で、回路のLEDに電力を発振し又は異なる回路のLED間で電力を発振することができる。
【0023】
図3を参照すると、本開示の一実施形態によるカテーテルシステムが示されている。このシステムは、近位部分300p及び遠位部分300dを有する長尺シャフトであるカテーテル300を含む。回路302は、遠位端300dに沿って配置されている。回路302は12個のLED304を含むが、様々な実施形態では、任意の数、例えば、1、2、5、10、20、50個などのLEDを使用することができる。制御ユニット350は、カテーテル300の近位端に結合される。制御ユニット350は、ユーザの手で扱えるように人間工学に基づいた形状になっている。制御ユニット350は、スイッチ354によって動作可能な回路基板352に接続されたバッテリ電源(例えば、制御ユニット350内の2つの9Vバッテリ、ただし図示されていない)を含む。制御ユニット内の回路基板352は、通信ケーブル346によってLED304に電気的に接続された集積回路コントローラを含む。回路コントローラは、アナログノブ356を調整することによって、複数の第1のLED304に供給される電力を変化させることができ、又は複数の第1のLED304の強度を調整することができる。あるいは、ノブ356は、LED304の複数の回路302間で動作を切り替えたり、発振速度もしくは電力レベルを調整したりするように構成されてもよい。インジケータLED358は、システムの状態、例えば、システムの電源がオンかオフであるか、LED304の一部又はセットが作動しているか停止しているか、熱、波長、処置の継続時間、発振などのシステムパラメータをユーザに示し得る。バッテリ電源及びユーザ対話型制御を含む制御ユニット350は、定置型の資本設備に接続されたシステムと比較して、システムの操作及び調整が容易であり得る。バッテリ電源は、バッテリ電源を充電するために主電源に取り外し可能に接続するように構成されてもよいし、取り外し可能に交換されてもよい。
図3にはカテーテル300が示されているが、本明細書で説明される任意のカテーテルが制御ユニット350に結合可能であり、実質的に同様の方法で動作することができることを理解されたい。
【0024】
図4を参照すると、本開示の一実施形態による、処置中に光活性剤460を活性化するためのカテーテルシステムが示されている。カテーテル400は、男性尿道462を通って膀胱464内に挿入される。カテーテル400は、カテーテル400の遠位部分400dの周囲に配置されたLED404を含む。LED404はアクティブであり、(可視スペクトル上にあってもなくてもよい)光466を照射する。光466は、膀胱464の体腔組織上又はその内部の光活性剤460によって受け取られる。
【0025】
様々な実施形態において、LEDは、任意の形状、例えば、長方形、楕円形、円形、長円形、それらの組み合わせなどであり得る。加えて、又は代替として、多数のLEDを、三角形(例えば、各隣接するLEDに対して120度の角度をなす3つのLED)、正方形(例えば、各隣接するLEDに対して角度をなす4つのLED)を含む任意の形状で配置し、及び/又は、各LEDが異なる方向を向いたインライン配向を形成することができる。LEDから放射される光は、LEDに隣接する透明又は半透明の層を横切って放射され得る。この層は、カテーテルに沿った回路の1つ以上の部分に沿って配置され得る、電気絶縁性熱収縮材又は別の物質、例えば接着剤などの硬化性物質などの被覆であり得る。1つ以上のLEDは、複数の列、例えば、長手方向軸に平行又は実質的に平行な2つ以上の列に配置されてもよく、かつ/又は前記軸の周りに円周方向に配置されてもよい。LEDは、円周に完全に又は部分的に延在してもよい。
【0026】
様々な実施形態において、LEDは、カテーテルの長さの一部に沿って延びることができる。LEDは、長尺部材に沿って様々なパターンで、例えば、螺旋状、軸方向、半径方向、円周方向、直線状、断続的に間隔をあけて、ランダムに、長さに沿って様々な密度で、又はそれらの配置の組み合わせなどで配置され得る。これにより、LEDは、カテーテルの長手方向軸から1つ以上の半径方向の角度に沿って光を放射することができる。作動したLEDから放射される光は、光活性剤及び/又は組織に影響を与え得る(例えば、組織のアブレーションを行うため)。LEDは、光活性剤及び/又は組織に様々な影響をもたらし得る可変波長の光、例えば、非可視光(例えば、赤外光又は紫外光)、又は赤、緑などの約200nmから約700nmの間の可視光を放射することができる。LEDは、事前プログラミングによって、又はユーザによる手動制御によって、様々な周波数で作動させることができる。LEDは、単一のLEDとして、又は単一のLEDを超える一連のLEDとして、個別に選択可能及び制御可能であり得る。LEDは、密度、LEDの互いに対する位置、解剖学的構造、医療デバイス、サイズ、形状、作動の頻度、関連する光活性剤、作動の強度(例えば、所望の周波数及び/又はLED強度に影響を与えるデューティサイクルで動作するパルス幅変調(PWM)で電流を使用するなど)、作動時間、色、又はそれらの任意の組み合わせなどの1つ以上のパラメータによって制御可能であり得る。
【0027】
様々な実施形態では、複数のセットのLEDが、カテーテルに沿って及び/又はカテーテルの周りに様々なパターンで配置され得る。例えば、第1のセットは第1の部分に沿って配置され、第2のセット(及び/又は追加のセット)は、第1の部分とは反対側の第2の部分に沿って配置され得る。別の例として、第1のセットはカテーテルの周りに螺旋状に配置され、第2のセット(及び/又は追加のセット)は第1のセットに隣接してカテーテルの周りに螺旋状に配置され得る。LEDのセットは、独立して動作させることができる。例えば、点滅(すなわち、電源をオンにしてオフにする、又は電源を入れてから電力を下げるなど)が、パターンで行われ得る。例えば、LEDは、約30%から約75%のデューティサイクル及び約30mAの電流で、約45ヘルツで点滅することができる。様々な実施形態において、LEDは、使用される処置及び/又は光活性剤に応じてデバイスのために選択され得る。
【0028】
様々な実施形態において、デバイスは、電源(例えば、発電機、バッテリパック、又は同様のエネルギー源)から電気エネルギーを伝達して制御を提供するために、複数のワイヤ、例えば、各LEDアノード端子への正のワイヤ接続及び(個々のLEDごと又はLEDのセットごとの)共通のカソード帰還端子ワイヤを含み得る。ワイヤはセンサーワイヤも含み得る。例えば、ワイヤはカテーテルの管腔又は層に含まれてもよく、及び/又はワイヤはカテーテルの外面に沿って延びていてもよい。ワイヤはまた、例えば生体適合性ポリマーで絶縁されてもよい。
【0029】
様々な実施形態において、デバイスの遠位端は、1つ以上のLEDに加えて、又はその代わりに分光器(disperser)を含み得る。分光器は、1つ以上のLEDから放射される光を減衰及び/又は拡散させ得る。様々な実施形態では、プラスチック又はガラス製の拡散ライトパイプがカテーテルに沿って延びていてもよい。カテーテルは、カテーテルの遠位端に光を進めるために、その長さに沿って反射面を含み得る。例えば、光源をカテーテルの近位端に結合させてもよい。
【0030】
様々な実施形態において、コントローラは、カテーテルに沿ってLEDに電気的に結合され得る。LEDが独立して作動するか、又は一連のLED内で独立して作動できるように、電気リード線をLEDと電気的に接続するように交互配置することができる。コントローラは、一度に1つ以上のLEDを連続的に作動させるように構成され得る。コントローラは、単一のLEDのみ又は複数のLEDが一度に作動するように、例えば、カテーテルの第1の部分に沿ってLEDを、次にカテーテルの第2の部分に沿ってLEDを順次作動させるように、LEDを連続的に作動させるように構成され得る。コントローラは、より高い周波数かつより短い点灯時間で(例えば、LEDが点灯する時間の割合がより低い、より低いデューティサイクルで)LEDを作動させることで、より低い周波数かつより長い点灯時間で(例えば、LEDが点灯する時間の割合がより大きい、より高いデューティサイクルで)作動されるLEDと比較して熱を低減するように構成され得る。コントローラは、LEDの一部を第1の周波数で作動させ、LEDの別の部分を第2の周波数で作動させるように、例えば、LEDの遠位部分をLEDの近位部分よりも高い周波数で作動させるように構成され得る。LEDは、長尺部材の長さに沿って、患者の解剖学的構造と実質的に一致する距離だけ延びていてもよい。コントローラは手動又は自動で操作されて、1つ以上のLEDを作動させたり、様々な動作パターンを切り替えたりすることができる。このようなLEDの作動は、熱を抑えるために短縮され得る。本明細書で述べるLED及び/又はそのようなLEDの作動時間は、他の技術と比較してシステムの周囲の熱を低下させることができ、他の技術よりも(例えば、電球、レーザーなどと比較して)短い時間で光活性剤を活性化することができる。
【0031】
本開示全体にわたる様々な実施形態において、光活性剤を活性化する方法は、光活性剤を患者の組織内に、又は患者の組織に向けて導入することを含み得る。第1の複数のLED及び第2の複数のLEDを有するカテーテルは、組織に向かって患者の体内に挿入され得る。光活性剤は、第1の複数のLED及び第2の複数のLEDに供給される電力を連続的に変化させることによって照射され得る。組織温度をモニタリングしてもよく、供給される電力をモニタリングに基づいて変化させてもよい。光活性剤は組織に局所的に導入され得る。光活性剤は患者に静脈内導入され得る。組織は、膀胱組織、膵臓組織、食道組織、肺組織などであり得る。光は、第1及び/又は第2の複数のLEDから放射され得る。光活性剤は、抗がん化合物及び光硬化剤又は光架橋剤などのうちの1つを含み得る。光活性剤はテトラ(ヒドロキシフェニル)クロリン(mTHPC)を含んでもよく、静脈内に導入されてもよい。照射は、約2日後~約5日後に行われ得る。光活性剤は、LEDを含むカテーテル内に導入することができ、その後、又は同じ手順内で同時に活性化することができる。組織は膀胱組織であってもよい。がんの診断は、照射後に、光活性剤の効果に基づいて行うことができる。光活性剤は、光線力学的療法(PDT)用に構成された5-アミノレブリン酸(ALA)を含み得る。Hexvix(登録商標)青色光膀胱鏡検査(BLC)は、膀胱がん患者の診断方法として使用され得る。カテーテルは内視鏡を通して挿入され得る。電力は、約45Hzの周波数で連続的に変化させることができる。
【0032】
本開示の範囲から逸脱することなく、開示されたデバイスに対して様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。例えば、光活性剤を活性化するためのデバイスの構成は、あらゆる医学療法に合わせて変更され得る。LEDの数及び/又は位置は、本明細書に記載された例に限定されないことが理解されるであろう。本開示の他の実施形態は、本明細書及び本明細書に開示される本発明の実施を考慮することにより当業者には明らかとなるであろう。本明細書及び実施例は例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲及び趣旨は特許請求の範囲によって示されることが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光活性剤を活性化するためのカテーテルシステムであって、
近位部分、遠位部分、及び長尺シャフトに沿って延びる第1の管腔を含む前記長尺シャフト、
前記長尺シャフトの前記遠位部分の周りに配置された第1のフレキシブル回路、
前記第1のフレキシブル回路に沿って配置された複数の第1の発光ダイオード(LED)、
前記長尺シャフトの前記遠位部分の周りに配置された第2のフレキシブル回路、及び
前記第2のフレキシブル回路に沿って配置された複数の第2のLED
を含むカテーテルと、
前記長尺シャフトの前記近位端に結合された制御ユニットと、
前記カテーテル内に配置されるとともに、前記第1及び第2のLEDを前記制御ユニットに電気的に接続する通信ケーブルと
を含み、
前記制御ユニットは、バッテリ電源と、前記複数の第1及び第2のLEDに供給される電力を変化させるように構成された、前記複数の第1及び第2のLEDに電気的に接続された集積回路を備えるコントローラとを含み、
前記コントローラは、前記複数の第2のLEDに供給される電力を、前記第1のLEDとは独立して変化させるように構成されている、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記第1のフレキシブル回路及び前記第2のフレキシブル回路は、前記長尺シャフトの前記遠位端の周りに螺旋状に配置されている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記第1のLEDのうちの1つのLEDにおいて前記第1の管腔に対して垂直に取られたカテーテルシステムの断面には、前記第2のLEDのうちの1つのLEDが存在する、請求項
1に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記複数の第1のLEDと前記複数の第2のLEDとの間で電力を連続的に変化させるように構成されている、請求項
1に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、電力を約45Hzの周波数まで連続的に変化させるように構成されている、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記第1のLEDは、第1の波長で光を放射するように構成され、前記第2のLEDは、前記第1の波長とは異なる第2の波長で光を放射するように構成されている、請求項
1に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記第1のLEDのうちの少なくとも1つのLEDは、前記第1のLEDのうちの別のLEDによって放射される光の周波数とは異なる周波数の光を放射するように構成されている、請求項
1に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記第1のLEDから放射された光を検出するように構成された、前記第1のフレキシブル回路上に配置されたフォトダイオードをさらに含む、請求項
1に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記長尺シャフトの前記近位部分及び前記遠位部分を通って延びる第2の管腔であって、ガイドワイヤ、前記光活性剤、及び患者に送達される流体のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成された前記第2の管腔
をさらに含み、前記第1の管腔は、前記長尺シャフトの前記近位部分に沿って延びるが、前記長尺シャフトの前記遠位部分に沿って延びていない、請求項
1に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
光活性剤の活性化のためのカテーテルであって、
近位端、遠位端、及び長尺シャフトを通る第1の管腔を含む前記長尺シャフトと、
前記長尺シャフトの前記遠位端の周りに螺旋状に配置された複数の回路と、
前記複数の回路のそれぞれに沿って配置された複数の発光ダイオード(LED)と、
前記第1のカテーテル管腔内に配置されるとともに、前記複数の回路のそれぞれが独立して動作可能となるように、前記複数の回路のそれぞれに独立して電気的に結合された通信ケーブル
を含む、カテーテル。
【請求項11】
前記複数のLEDのうちの1つのLEDにおいて前記管腔に対して垂直に取られたカテーテルの断面には、前記複数の回路のそれぞれのLEDが存在する、請求項10に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記複数の回路のうちの1つの回路のLEDは、残りの複数の回路のLEDの波長とは異なる波長で光を放射するように構成されている、請求項1
0に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記複数のLEDから放射された光を検出するように構成された、前記複数の回路のうちの1つに配置されたフォトダイオードをさらに含む、請求項1
0に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記通信ケーブルは、前記複数の回路のそれぞれの間で独立して電力を順次伝送するように構成されている、請求項1
0に記載のカテーテル。
【国際調査報告】