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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】医療用注射装置用の安全クリップ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/20 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A61M5/20 570
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574706
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 EP2022065183
(87)【国際公開番号】W WO2022254004
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】21305745.8
(32)【優先日】2021-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310021434
【氏名又は名称】ベクトン ディキンソン フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ベッソン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD13
4C066EE06
4C066EE14
4C066HH02
4C066HH12
4C066HH22
4C066LL22
(57)【要約】
医療用注射装置用のサブアセンブリ及び、そのサブアセンブリを備えた医療用注射装置が本明細書において開示されている。このサブアセンブリは、第一のハウジングシェルと、注射器アセンブリのストッパーを移動させるように配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置の間を移動可能なレバー作動部材を備え、駆動アセンブリは、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されている。このサブアセンブリは、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されている、モーター本体と、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するように配置された安全クリップと、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用注射装置用サブアセンブリであって、
第一のハウジングシェルと、
注射器アセンブリのストッパーを移動させるために配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置との間を移動可能なレバー作動部材を備え、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されている、駆動アセンブリと、
モーター本体であって、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されている、モーター本体と、並びに、
安全クリップであって、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するように配置された安全クリップと、を備える、サブアセンブリ。
【請求項2】
駆動アセンブリ及びモーター本体がハウジングシェル内に受容されているとき、安全クリップは、ロック位置中でレバー作動部材を固定するように配置されている、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項3】
安全クリップは、近位端及び遠位端、近位端に配置された第一部材、第一部材から遠位へ延びる第二及び第三部材、並びに、第二及び第三部材に連結された第四部材を備える、請求項1又は2に記載のサブアセンブリ。
【請求項4】
第一部材は、実質的にU形状であり、そして、基材と、基材に実質的に垂直に放射線状に延びる複数のアームとを備える、請求項3に記載のサブアセンブリ。
【請求項5】
複数のアームは、基材に連結された第一末端と、第一末端から空間が開けられ、傾斜面を備えた第二末端とを備える、請求項4に記載のサブアセンブリ。
【請求項6】
傾斜面はレバー作動部材の少なくとも一部と相補的である、請求項5に記載のサブアセンブリ。
【請求項7】
第二及び第三部材は第一部材に対して実質的に垂直に配置されている、請求項3~6の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【請求項8】
第二及び第三部材は相互に実質的に並行に配置されている、請求項3~7の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【請求項9】
第四部材は安全クリップの近位末端と遠位末端との間に配置されている、請求項3~8の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【請求項10】
第四部材が、第四部材が実質的に直線状である第一の位置と、第四部材が傾斜している第二の位置とを移動可能である、請求項3~9の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【請求項11】
第一の位置で、第四部材は第一部材に対して並行である、請求項10に記載のサブアセンブリ。
【請求項12】
駆動アセンブリ及びモーター本体がハウジングシェル内に受容されているとき、第四部材は第二の位置にある、請求項10又は11に記載のサブアセンブリ。
【請求項13】
医療用注射装置であって、
請求項1~12の何れか一項に記載のサブアセンブリを備える第一のサブアセンブリと、
第二のサブアセンブリであって、
針カバーの少なくとも一部を受容するキャップ、針カバー、注射器アセンブリを受容するように配置された注射器ホルダー、カセット本体、並びに、第二のハウジングシェルを備える、第二のサブアセンブリと、を備え、
第一のサブアセンブリが第二のサブアセンブリに組立てられるとき、安全クリップは移動されて、レバー作動部材を解除位置へ移動可能にさせる、医療用注射装置。
【請求項14】
第一のサブアセンブリを第一のハウジングシェルに係合するように移動させる工程を備える医療用注射装置を組み立てる方法であって、
第一のサブアセンブリは、
注射器アセンブリのストッパーを移動させるように配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体、及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置との間を移動可能なレバー作動部材とを備え、第一のハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されている、駆動アセンブリと、
モーター本体であって、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、第一のハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されているモーター本体と、並びに、
安全クリップであって、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するように配置された安全クリップと、を備え、
第一のサブアセンブリを移動させて、第一のハウジングシェルと係合させることは、安全クリップをレバー作動部材がロック位置に固定されている第一の位置に移動させる、方法。
【請求項15】
更に、第一のサブアセンブリを移動させて、第二のサブアセンブリに係合させる工程を備える請求項14に記載の方法であって、
第二のサブアセンブリは、
キャップ、針カバー、注射器アセンブリを受容するように配置された注射器ホルダー、カセット本体及び、下方ハウジングシェルを備え、
第一のサブアセンブリを移動させて、第二のハウジングシェルと係合させることは、安全クリップをレバー作動部材が解除位置に自由に移動できる第二の位置に移動させる、 方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連文献への相互参照
本願は、2021年6月3日付で出願した発明の名称「医療用注射装置用の安全クリップ」の欧州特許出願第21305745.8号の優先権を主張し、この出願の開示全体は、引用によって本明細書に組込まれる。
【0002】
本出願は、概して、医療用注射装置用の安全クリップに関し、そして、特に、組立て中の誤射を防止する医療用注射装置に付けることが出来る安全クリップの実施態様又は実施形態に関するものである。
【背景技術】
【0003】
医療用注射装置、特に、自動注射器は、複数の別々の部品及び/又はサブアセンブリとして、多くは提供される。これらの部品及び/又はサブアセンブリは、その後、顧客、例えば、所与の薬剤を予め充填した製薬製造者により組立てられる。
【0004】
しかし、組立て中に問題が生じ得、予めロックされたアセセンブリは、偶発的に作動し得、それにより、注射装置を使用出来ないものにさせる。ロックする配置は知られているが、そのような配置は、一般的に、組立て中にロックする部品を付ける工程、及び、組立ての最終段階の前に同じもの取り除く工程を必要とし、そのことは、組立てのペースを遅くさせ得、そして、もし、装置中に偶発的に残っていた場合には、注射装置を使用できなくさせる。したがって、組立て中に医療用注射装置の誤射を防止し、別途の連結及び、非連結の工程を必要としない安全装置に対して、この分野ではニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
第一のハウジングシェルと、注射器アセンブリのストッパーを移動させるために配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置との間を移動可能なレバー作動部材を備え、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されている駆動アセンブリと、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるために配置されているモーター本体と、並びに、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するために配置された安全クリップと、を備える、医療用注射装置用のサブアセンブリが、本明細書において提供される。
【0006】
また、第一のハウジングシェルと、注射器アセンブリのストッパーを移動させるために配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置の間を移動可能なレバー作動部材を備え、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されている、駆動アセンブリと、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されているモーター本体と、並びに、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するために配置された安全クリップと、を備える第一のサブアセンブリと、並びに、針カバーの少なくとも一部を受容するキャップ、針カバー、注射器アセンブリを受容するために配置された注射器ホルダー、カセット本体及び、第二のハウジングシェルを備える、第二のサブアセンブリと、を備え、第一のサブアセンブリが第二のサブアセンブリに組立てられるとき、安全クリップは移動されて、レバー作動部材を解除位置へ移動可能にさせる、医療用注射装置が、本明細書において提供される。
【0007】
また、第一のサブアセンブリを第一のハウジングシェル中に係合するために移動させる工程であって、第一のサブアセンブリは、注射器アセンブリのストッパーを移動させるために配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置との間を移動可能なレバー作動部材とを備え、第一のハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されている駆動アセンブリと、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、第一のハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されているモーター本体と、並びに、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するために配置された安全クリップと、を備え、第一のサブアセンブリを移動させて、第一のハウジングシェルと係合させることは、安全クリップをレバー作動部材がロック位置に固定された第一の位置に移動させる、医療用注射装置を組み立てる方法が、本明細書において提供される。
【0008】
更に、本発明の実施態様又は実施形態は、以下の番号を付けられた条項で提供される。
【0009】
(条項1)医療用注射装置用のサブアセンブリであって、
第一のハウジングシェルと、
注射器アセンブリのストッパーを移動させるために配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置との間を移動可能なレバー作動部材を備え、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されている、駆動アセンブリと、
モーター本体であって、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、ハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されているモーター本体と、並びに、
安全クリップであって、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するために配置された安全クリップと、を備える、サブアセンブリ。
【0010】
(条項2)駆動アセンブリ及びモーター本体がハウジングシェル内に受容されているとき、安全クリップは、ロック位置中でレバー作動部材を固定するために配置されている、条項1に記載のサブアセンブリ。
【0011】
(条項3)安全クリップは近位端と遠位端、近位端に配置された第一部材、第一部材から遠位へ延びる第二及び第三部材、並びに、第二及び第三部材に連結された第四部材を備える、条項1又は2に記載のサブアセンブリ。
【0012】
(条項4)第一部材は、実質的にU形状であり、そして、基材と、基材に実質的に垂直に放射線状に延びる複数のアームとを備える、条項3に記載のサブアセンブリ。
【0013】
(条項5)複数のアームは、基材に連結された第一末端と、第一末端から空間が開けられ、傾斜面を備えた第二末端とを備える、条項4に記載のサブアセンブリ。
【0014】
(条項6)傾斜面はレバー作動部材の少なくとも一部と相補的である、条項5に記載のサブアセンブリ。
【0015】
(条項7)第二及び第三部材は第一部材に対して実質的に垂直に配置されている、条項3~6の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【0016】
(条項8)第二及び第三部材は相互に実質的に並行に配置されている、条項3~7の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【0017】
(条項9)第四部材は安全クリップの近位末端と遠位末端との間に配置されている、条項3~8の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【0018】
(条項10)第四部材は、第四部材が実質的に直線状である第一の位置と、第四部材が傾斜している第二の位置とを移動可能である、条項3~9の何れか一項に記載のサブアセンブリ。
【0019】
(条項11)第一の位置で、第四部材は第一部材に対して並行である、条項10に記載のサブアセンブリ。
【0020】
(条項12)駆動アセンブリ及びモーター本体がハウジングシェル内に受容されているとき、第四部材は第二の位置にある、条項10又は11に記載のサブアセンブリ。
【0021】
(条項13)医療用注射装置であって、
条項1~12の何れか一項に記載のサブアセンブリを備える第一のサブアセンブリと、
第二のサブアセンブリであって、
針カバーの少なくとも一部を受容するキャップ、針カバー、注射器アセンブリを受容するように配置された注射器ホルダー、カセット本体、並びに、第二のハウジングシェルを備える、第二のサブアセンブリと、を備え、
第一のサブアセンブリが第二のサブアセンブリに組立てられるとき、安全クリップは移動されて、レバー作動部材を解除位置へ移動可能にさせる、医療用注射装置。
【0022】
(条項14)第一のサブアセンブリを第一のハウジングシェルに係合するように移動させる工程を備える医療用注射装置を組み立てる方法であって、
第一のサブアセンブリは、
注射器アセンブリのストッパーを移動させるために配置された駆動アセンブリであって、駆動部材、プランジャー本体及び、駆動アセンブリの作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリの作動が許される解除位置との間を移動可能なレバー作動部材を備え、第一のハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されている、駆動アセンブリと、
モーター本体であって、駆動アセンブリの少なくとも一部をその中に受容し、そして、第一のハウジングシェル内に少なくとも一部が受容されるように配置されているモーター本体と、並びに、
安全クリップであって、モーター本体に連結され、そして、ロック位置中でレバー作動部材を固定するように配置された安全クリップと、を備え、
第一のサブアセンブリを移動させて、第一のハウジングシェルと係合させることは、安全クリップをレバー作動部材がロック位置に固定されている第一の位置に移動させる、方法。
【0023】
(条項15)更に、第一のサブアセンブリを移動させて、第二のサブアセンブリに係合させる工程を備える条項14に記載の方法であって、
第二のサブアセンブリは、
キャップ、針カバー、注射器アセンブリを受容するように配置された注射器ホルダー、カセット本体及び、下方ハウジングシェルを備え、
第一のサブアセンブリを移動させて、第二のハウジングシェルと係合させることは、安全クリップをレバー作動部材が解除位置に自由に移動できる第二の位置に移動させる、 方法。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の側面図である。
図2図2は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の図1の2-2面を通る断面図である。
図3図3は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の斜視図である。
図4図4は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の拡大図である。
図5図5は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置用の安全装置の斜視図である。
図6図6は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の斜視図である。
図7図7は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な斜視図である。
図8図8は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な側面図である。
図9図9は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な側面図である。
図10図10は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の部分的な斜視図である。
図11図11は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な側面図である。
図12図12は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な側面図である。
図13図13は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な側面図である。
図14図14は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の内部部品の部分的な側面図である。
図15図15は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の部分的な斜視図である。
図16図16は、非限定的な実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置の部分的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の説明は、当業者が、本発明を実施するために企図された、説明された態様を、製造し使用することを可能にするために提供される。しかしながら、種々の修正、均等、変形、および、代替が、当業者には、容易に明らかになるであろう。任意の、および、全ての、そのような修正、変形、均等、および、代替が、本発明の精神および範囲内に入ることが意図される。
【0026】
以下の説明の目的のため、用語「上」「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「横方向」、「長手方向」、および、それの派生語は、それが、図面に向いているとして、本発明に関連するであろう。しかし、本発明は、明白にそれに反して特定される場合を除き、様々な代替の変形を想定し得ることが理解されるべきである。また、添付の図面に示され、以下の明細書に記載される、特定の装置は、単に、本発明
の例示的な態様であることが理解されるべきである。したがって、本明細書に開示された態様に関連する特定の寸法および他の物理的特性は限定的であると考慮されるべきではない。
【0027】
図1-3を参照しつつ、一つの実施態様又は実施形態に従った医療用注射装置(100)は、第一のサブアセンブリ(120)、第二のサブアセンブリ(140)及び、注射器アセンブリ(160)を備える。第一のサブアセンブリ(120)は、駆動アセンブリ(300)、モーター本体(320)、レバー作動部材(340)及び、上方ハウジングシェル(360)を備える。第二のサブアセンブリ(140)は、固定器具(200)を有するキャップ(180)、針カバー(220)、注射器ホルダー(240)、カセット本体(260)及び、下方ハウジングシェル(280)を備える。注射器アセンブリ(160)は、注射器ホルダー(240)により受容されて、そして、バレル(162)、ストッパー(166)、カニューレ(164)及び、硬い針シールド(RNS)(168)を備える。RNSが使用されているが、別の好適な針シールド配置が使用されても良い。別の好適なハウジング配列を使用しても良いが、下方ハウジングシェル(280)、カセット本体(260)及び、上方ハウジングシェル(360)は、概して、医療用注射装置(100)の多様な部品を受容するためのハウジングを形成する。本明細書に記載の特徴は、他の好適な医療用注射装置を含み得るが、医療用注射装置(100)は、自動注射器であり得る。
【0028】
医療用注射装置(100)は、医療用注射装置(100)の作動で、患者に注射器アセンブリ(160)から、投与量の薬剤を自動に送達するように配置されている。より詳細には、医療用注射装置(100)の作動で、駆動アセンブリ(300)が、注射器アセンブリ(160)のストッパー(166)に係合し、カニューレ(164)が患者の皮膚を刺すように注射器アセンブリ(160)を移動させ、そして、ストッパー(166)を注射器アセンブリ(160)のバレル(162)内に移動させ、バレル(162)内に薬剤を送達させるように配置されている。医療用注射装置(100)は、保存位置(図1及び2)、使用前位置(図3)及び、作動位置、注入、並びに、使用後位置(図示せず)を備える。組み立てられて、そして、使用準備がされたとき、針カバー(220)は、患者から注射器アセンブリ(160)のカニューレ(164)をシールドするように配置されている。特に、針カバー(220)は、使用前位置及び使用後位置に向かって針カバー(220)を付勢するバネ(380)により、使用前位置、作動位置及び、使用後位置の間を移動可能である。バネ(380)は、他の好適な配置が使用されても良いが、針カバー(220)と、注射器ホルダー(240)との間に配置されている。レバー作動部材(340)は、駆動アセンブリ(300)の移動が防止されているロック位置と、駆動アセンブリ(300)の移動が可能である解除位置の間を移動可能である。より詳細には、レバー作動部材(340)は、ロック位置と解除位置の間の回転軸の周りで回転可能である。レバー作動部材(340)がロック位置にあるとき、レバー作動部材(340)は、モーター本体(320)及び駆動アセンブリ(300)と係合して、駆動アセンブリ(300)の移動を防止する。レバー作動部材(340)が解除位置にあるとき、レバー作動部材(340)は、モーター本体(320)から解放され、それにより、駆動アセンブリ(340)は、注射器アセンブリ(160)の方へ移動可能となる。他の好適な配置が使用されても良いが、レバー作動部材(340)の回転軸は、医療用注射装置(100)の長軸に垂直に延びる。
【0029】
上記に述べたように、レバー作動部材(340)は、ロック位置にあるとき、駆動アセンブリ(300)の移動を防止する。組立中、第一のサブアセンブリ(120)を第二のサブアセンブリ(140)に連結させる前又はその間、レバー作動部材(340)は、不注意により解放位置に移動され得、結果として、駆動アセンブリ(300)の望まない誤射を生じさせ得る。安全クリップ(400)は、医療用注射装置(100)の組立て中、レバー作動部材のこの移転を防止させる。
【0030】
図4に戻ると、医療用注射装置(100)の拡大図は示されている。医療用注射装置(100)は、注射器アセンブリ(160)、注射器ホルダー(240)、カセット本体(260)、駆動アセンブリ(300)及び、モーター本体(320)のような先に述べた部品を備える。医療用注射装置(100)は、安全クリップ(400)も備える。図5は、安全クリップ(400)の非限定的な実施態様又は実施形態を示す。非限定的な実施態様又は実施形態として、安全クリップ(400)は、近位末端(402)及び遠位末端(404)を有する本体を備える。近位末端(402)では、第一部材(406)が配置されている。(そこから概して垂直に放射方向に延びる一つ以上のアーム(414)を備える)概して、U型部材として図5に示すが、第一部材(406)は、いかなる有用な配置を想定し得る。一つ以上のアーム(414)は、一つ以上の傾斜面(416)も備え得る。一つ以上の傾斜面(416)は、レバー作動部材(340)と相互作用するように配置され得、そこでの回転を防止させ、そして、それにより、駆動アセンブリ(300)の作動を防止する。
【0031】
非限定的な実施態様又は実施形態において、医療用注射装置(100)に対する第一のサブアセンブリを示す。第一のサブアセンブリ(120)は、(プランジャー本体(302)及びプランジャーロッド(304)を備える)駆動アセンブリ(300)、モーター本体(320)、レバー作動部材(340)、第一のハウジングシェル(360)及び、安全クリップ(400)を備える。上記に述べたように、レバー作動部材(340)は、2つ以上の位置、駆動アセンブリ(300)の作動が防止されるロック位置と駆動アセンブリ(300)の作動が許される解除位置を想定し得る。駆動アセンブリ(300)は、モーター本体(320)内で、少なくとも一部が受容され、そして、モーター本体(320)と駆動アセンブリ(300)の両方は、第一のハウジングシェル(360)内で、少なくとも一部が受容されている。本明細書に記載のように、安全クリップ(400)は、モーター本体(320)に連結され、そして、ロック位置でレバー作動部材(340)を固定するように配置されている。
【0032】
安全クリップ(400)は、第二部材(408)及び/又は第三部材(410)も備え得る。第二部材(408)及び第三部材(410)は、例えば、図5に示されるように、第一部材(406)の長軸に概して垂直に延び得る。遠位端404において、第二部材(408)及び第三部材(410)は、上方ハウジングシェル(360)のような医療用注射装置(100)のハウジングシェルと係合するための一つ以上の係合部分(418)を備え得る。安全クリップ(400)は、非限定的な実施態様又は実施形態において、第四部材(412)も備え得る。第四部材(412)は、第一部材(406)の長軸に概して並行に配置され得、そして、第一部材(406)と遠位末端(404)の間に配置され得る。第四部材(412)は、第二部材(408)及び第三部材(410)に対して、概して垂直に配置され得る。第二部材(408)及び第三部材(410)が相互に向かって移動され得、一方、第四部材(412)が、第一部材(406)に向かって、又は、曲がるポイント(420)の周りで安全クリップ(400)の遠位末端(404)に向かって曲がるように、第四部材(412)は柔軟に配置される。曲がる間、第四部材(412)は、第一、概して直線位置から、第二、概して、傾斜を付けた配置のように非直線位置に、移動し得る。
【0033】
図6~8に戻って、安全クリップ(400)とモーター本体(320)との間の相互作用を示すために、ハウジングシェル部分がない医療用注射装置(100)の多様な図が示されている。安全クリップ(400)は、いかなる好適なやり方で、モーター本体(320)と相互作用するように配置出来る。図7に示すように、一つ以上のアーム(414)は、モーター本体(320)上の一つ以上の共同要素と相互作用するように配置され得る。例えば、安全クリップ(400)は、弾力性のあるプラスチック又は金属のような弾力性のある材料から形成されることが出来、そして、一つ以上のアーム(414)は、半径方向内側の位置に、弾性で付勢され得る。安全クリップ(400)は、その後、一つ以上のアーム(414)が、レール(322)のようにモーター本体(320)上で、共同要素とクリップ又はスナップにより係合するように、モーター本体(320)と係合し得る。
【0034】
図9~15に戻って、医療用注射装置(100)の組立てのプロセス中に、第一のサブアセンブリ(120)の選択、分離された部品が示されている。当業者は、完全に組立てられた医療用注射装置(100)は、リスト化され、そして、上記に記載された部品を備えること、そして、モーター本体(320)、レバー作動部材(340)及び、上方ハウジングシェル(360)と安全クリップ(400)との相互作用を可視化させるための多数の部品は、図9~15に示されていないことを理解するであろう。図9に戻ると、第一のサブアセンブリ(120)上の上方ハウジングシェル(360)の配置以前の位置におけるモーター本体(320)、レバー作動部材(340)、及び安全クリップ(400)が示されている。安全クリップ(400)は、モーター本体(320)と係合しているが、しかし、レバー作動部材(340)からは空間が開けられている。図10は、第一のサブアセンブリ(120)の残存する部品上の上方ハウジングシェル(360)の最初の配置を示す。図10に見られ得るように、安全クリップ(400)は、レバー作動部材(340)から空間を開けて残存している。
【0035】
図11及び12に戻って、上方ハウジングシェル(図示せず)が、更に第一のサブアセンブリ(120)の残存する部品と係合するとき、安全クリップ(400)とモーター本体(320)との相互作用が示されている。図9と比較すると、安全クリップ(400)は、レバー作動部材(340)から空間を開けて残存しているが、安全クリップ(400)は、左(モーター本体(320)に対して上方の位置)から右(モーター本体(320)に対して下方の位置)に移動している。
【0036】
図13~15に戻って、上方ハウジングシェル(360)(図示せず)が第一のサブアセンブリ(120)の残存部分と完全に係合しているとき、安全クリップ(400)とモーター本体(320)との相互作用が示されている。図9、11及び12と比較すると、安全クリップ(400)は、左(モーター本体(320)に対して上方の位置)から右(モーター本体(320)に対して下方の位置)に移動している。この位置で、安全クリップ(400)の傾斜面(416)は、レバー作動部材(340)と係合して、そして、それにより、ロック位置から解除位置へのレバー作動部材の回転を防止する。図15に示すように、レバー作動部材(340)は回転することが出来ず、そして、上方ハウジングシェル(360)内における安全クリップ(400)の制限のために、安全クリップ(400)は放射状に外側に移動される。さらに、レバー作動部材(340)は回転することが出来ず、そして、上方ハウジングシェル(360)と係合部分(418)の相互作用のために、安全クリップ(400)は長手方向に移動される。安全クリップ(400)の遠位端(404)で、係合部分(418)は、安全クリップ(400)が形成されたところからの材料の弾性の付勢により、及び/又は、概して、直線的な位置(フレックスポイント(420)付近)に戻るように付勢された第四部材(412)により提供される力により、上方ハウジングシェル(360)とスナップで係合し得る。
【0037】
図16に戻って、医療用注射装置(100)の最終組立て中、カセット本体(260)と安全クリップ(400)との相互作用が示されている。医療用注射装置(100)の最終組立て中、第一のサブアセンブリ(120)(駆動アセンブリ(300)、プランジャー本体(302)、プランジャーロッド(304)、モーター本体(320)、レバー作動部材(340)、第一のハウジングシェル(360)及び、安全クリップ(400)を備える)は、第二のサブアセンブリ(140)(固定器具(200)を有するキャップ(180)、針カバー(220)、注射器ホルダー(240)、カセット本体(260)及び、下方ハウジングシェル(280)を備える)上に配置される。第一のサブアセンブリ(120)が第二のサブアセンブリ(140)中に係合するように移動するとき、カセット本体(260)は安全クリップ(400)と接触する。非限定的な実施態様又は実施形態において、カセット本体(260)は、フレックスポイント(420)で若しくはフレックスポイント(420)付近で、いくつかの実施態様又は実施形態において、第四部材(412)に接触し、そして、第一のサブアセンブリ(120)が、さらに第二のサブアセンブリ(140)と係合するとき、カセット本体(260)と安全クリップ(400)との相互作用は、第二部材(408)及び第三部材(410)を内側に移動させ、係合部分(418)が上方ハウジングシェル(360)の係合から外れるようにさせる。係合部分(418)が上方ハウジングシェル(360)の係合から外れるとき、カセット本体(260)と安全クリップ(400)との継続した係合及び、第二のサブアセンブリ(140)上の第一のサブアセンブリ(120)の継続した配置は、例えば、図9に示されるように、レバー作動部材(340)から空間を開けられた、位置に、安全クリップ(400)を移動させる。したがって、完全に組立てられたとき、安全クリップ(400)は、レバー作動部材(340)ともはや係合しておらず、そして、ロック位置から解除位置へ、レバー作動部材(340)の回転をもはや防止出来ないことから、医療用注射装置(100)は作動され得る。
【0038】
本発明は、最も実用的であり、そして、好適な実施形態について、現在考えられるものに基づいて、例示的な目的のために、詳細に記述されてきたが、そのような詳細は、そのような目的のためであり、そして、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではなく、それとは逆に、変更及び均等な配置は、添付の特許請求の精神及び範囲内に入ることを意図している。例えば、本発明は、可能な範囲において、上記に論じた任意の実施態様又は実施形態の一つ以上の特徴は、任意の他の実施態様又は実施形態の一つ以上の特徴と組合せることが出来ると考えられ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】