(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】ドアアセンブリ及び調理器具
(51)【国際特許分類】
A47J 27/04 20060101AFI20240517BHJP
F24C 15/02 20060101ALI20240517BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A47J27/04
F24C15/02 J
F24C15/02 H
E05B65/00 J
E05B65/00 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574841
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 CN2022106393
(87)【国際公開番号】W WO2023109115
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111540867.2
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202123163553.3
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515032617
【氏名又は名称】広東美的厨房電器制造有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】田 ▲贇▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 存
(72)【発明者】
【氏名】戚 志斌
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 実
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 敬泳
(72)【発明者】
【氏名】▲シアン▼ ▲偉▼杰
(72)【発明者】
【氏名】丁 ▲偉▼▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ ▲鵬▼
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA31
4B055BA04
4B055CA82
4B055CB03
(57)【要約】
ドアアセンブリ(100)及び調理器具であって、ドアアセンブリ(100)は、頭部に係着口(104)が設置されるプルロッド構造(102)と、係着口(104)に設置され、係着口(104)の開口方向において、プルロッド構造(102)から突出するストッパ構造(106)と、係着口(104)内に係止設置される回転軸(130)を含むドア本体(108)と、を含む。ストッパ構造(106)の設置により、係着口(104)の係着面積を顕著に向上させ、特に係着口(104)の開口方向における係着口(104)の回転軸(130)に対する係着寸法を向上させ、さらに回転軸(130)の係着口(104)内における安定性を向上させ、さらに回転軸(130)が係着口(104)から外れる可能性を低減させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部に係着口が設置されるプルロッド構造と、
前記係着口に設置され、前記係着口の開口方向において、前記プルロッド構造から突出するストッパ構造と、
前記係着口内に係止設置される回転軸を含むドア本体と、を含む、
ドアアセンブリ。
【請求項2】
前記プルロッド構造の尾部から前記プルロッド構造の頭部まで、前記ストッパ構造が前記プルロッド構造から突出する寸法は、徐々に大きくなる、
請求項1に記載のドアアセンブリ。
【請求項3】
前記プルロッド構造の頭部に係着部が設置され、前記係着口が前記係着部に設置され、前記ストッパ構造が前記係着部から突出する、
請求項1に記載のドアアセンブリ。
【請求項4】
前記係着部は、
前記ストッパ構造が突出する第1の係着端と、
前記第1の係着端と間隔を置いて設置される第2の係着端と、を含み、前記係着口は、前記第1の係着端と前記第2の係着端との間に位置する、
請求項3に記載のドアアセンブリ。
【請求項5】
前記係着口は、対向する第1の組み立て面及び第2の組み立て面を含み、前記第2の組み立て面は、前記第1の組み立て面よりも前記プルロッド構造の頭部に近接し、
前記ドア本体が閉状態にある場合、前記第1の組み立て面と垂直面との間に第1の夾角を形成し、前記第1の夾角は、0°よりも大きくて10°以下である、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドアアセンブリ。
【請求項6】
前記ドア本体が閉状態にある場合、第1の水平線は、前記係着口の底壁に接し、第2の水平線は、前記ストッパ構造の頂部に接し、前記第1の水平線と前記第2の水平線との間の距離Hは、D/2以上であり、ここで、Dは、前記回転軸の直径である、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドアアセンブリ。
【請求項7】
前記ストッパ構造と前記プルロッド構造とは、一体式構造である、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドアアセンブリ。
【請求項8】
取り付け構造をさらに含み、前記プルロッド構造と前記取り付け構造とは、回転可能に接続される、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドアアセンブリ。
【請求項9】
前記取り付け構造に設置される制振構造と、
前記プルロッド構造の尾部に設置され、且つ前記制振構造に分離可能に当接するための当接構造と、をさらに含む、
請求項8に記載のドアアセンブリ。
【請求項10】
前記プルロッド構造の尾部には、前記当接構造を形成するヘミング構造が設置される、
請求項9に記載のドアアセンブリ。
【請求項11】
前記ヘミング構造は、
前記プルロッド構造の尾部に接続される第1のヘミングと、
前記第1のヘミングに接続され、且つ前記制振構造に分離可能に当接するための第2のヘミングと、を含み、前記第2のヘミングと前記第1のヘミングの前記プルロッド構造に対する折り曲げ方向が異なる、
請求項10に記載のドアアセンブリ。
【請求項12】
前記制振構造と前記プルロッド構造とは、一体式構造であり、及び/又は
前記制振構造は、制振器を含む、
請求項9に記載のドアアセンブリ。
【請求項13】
前記プルロッド構造の尾部及び前記取り付け構造に取り除き可能に接続され、前記プルロッド構造をリセットさせるための弾性部材をさらに含む、
請求項9に記載のドアアセンブリ。
【請求項14】
器具本体と、
ドア本体が前記器具本体に開閉可能に接続され、取り付け構造が前記器具本体に設置される請求項1に記載のドアアセンブリと、を含む、
調理器具。
【請求項15】
前記調理器具は、電子レンジ、オーブン、蒸し器又はスチームオーブン一体器を含む、
請求項14に記載の調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年12月16日に中国国家知識産権局に提出された出願番号が202111540867.2であり、発明の名称が「ドアアセンブリ及び調理器具」である中国特許出願の優先権を主張し、また2021年12月16日に中国国家知識産権局に提出された出願番号が202123163553.3であり、発明の名称が「ドアアセンブリ及び調理器具」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、調理器具技術の分野に関し、具体的には、ドアアセンブリ及び調理器具に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、ドア本体の回転軸は、プルロッド構造の係着口により接続される。しかし日常使用中に、プルロッド構造及び係着口の設計が不合理であるため、常に回転軸が係着口から外れる状況が発生し、ドア本体が開閉できないことを引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、少なくとも従来技術に存在する技術的問題の1つを解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために、本願の第1の態様は、ドアアセンブリを提供する。
【0006】
本願の第2の態様は、調理器具を提供する。
【0007】
本願の第1の態様は、頭部に係着口が設置されるプルロッド構造と、係着口に設置され、係着口の開口方向において、プルロッド構造から突出するストッパ構造と、係着口内に係止設置される回転軸を含むドア本体と、を含むドアアセンブリを提供する。
【0008】
本願にて提供されるドアアセンブリは、プルロッド構造、ストッパ構造及びドア本体を含む。そのうち、プルロッド構造の頭部に係着口が設置され、ドア本体は、回転軸を含み、且つ回転軸が係着口の内部に係止設置される。また、ストッパ構造は、回転軸に設置され、且つ係着口の位置に位置し、ストッパ構造は、係着口の開口方向において、プルロッド構造から突出し、さらに係着口内に位置する回転軸に対して一定のストッパ位置規制作用を果たし、回転軸が係着口内部から外れることを回避する。具体的には、プルロッド構造の頭部は、ドア本体に接続される一端であり、プルロッド構造の尾部は、頭部に対向する。
【0009】
特に、本願にて提供されるドアアセンブリにおいて、係着口の位置にストッパ構造が設置され、且つ、ストッパ構造は、係着口の開口方向において、プルロッド構造から突出して設置される。このように、ストッパ構造の設置により、係着口の係着面積を顕著に向上させ、特に係着口の開口方向における係着口の回転軸に対する係着寸法を向上させ、さらに回転軸の係着口内における安定性を向上させ、さらに回転軸が係着口から外れる可能性を低減させることができる。
【0010】
具体的には、ドアアセンブリの使用中に、ユーザが頻繁にドア本体を回転させるため、回転軸が係着口から外れる可能性がある。本願は、プルロッド構造におけるストッパ構造の設置により、ストッパ構造により位置規制補助の役割を果たし、さらに回転軸の係着口内における安定性を向上させ、回転軸の係着口から外れる可能性を低減させ、ユーザの日常使用と操作とを容易にすることができる。
【0011】
いくつかの可能な解決手段では、プルロッド構造の尾部からプルロッド構造の頭部まで、ストッパ構造がプルロッド構造から突出する寸法は、徐々に大きくなる。
【0012】
当該解決手段では、プルロッド構造の尾部からプルロッド構造の頭部まで、ストッパ構造がプルロッド構造から突出する寸法は、徐々に大きくなる。つまり、ストッパ構造の係着口に近接する一端がプルロッド構造から突出する寸法が相対的に大きいことにより、ストッパ構造が係着口の位置で係着口の係着面積を効果的に向上させ、さらに回転軸の係着口内における安定性を向上させることができる。そのため、ドアアセンブリの使用中に、プルロッド構造から突出するストッパ構造は、係着口内の回転軸を位置規制補助し、さらに回転軸が係着口の内部に安定的に位置することを保証し、回転軸が係着口内から外れる可能性を低減させることができる。
【0013】
いくつかの可能な解決手段では、プルロッド構造の頭部に係着部が設置され、係着口が係着部に設置され、ストッパ構造が係着部から突出する。
【0014】
当該解決手段では、プルロッド構造の頭部に係着部が設置され、且つ係着口が係着部に設置される。また、ストッパ構造は、係着部から突出して設置され、且つ係着口内に位置する。
【0015】
つまり、本願にて提供されるドアアセンブリにおいて、回転軸の頭部に係着口を有する係着部が設置され、且つ係着口によりドア本体の回転軸に接続され、係着部にストッパ構造が設置され、且つストッパ構造は、係着部から突出して設置されることにより、係着口の深さを向上させ、さらに係着口の回転軸に対する係着効果を向上させ、回転軸が係着口内から外れる可能性を低減させる。
【0016】
いくつかの可能な解決手段では、係着部は、ストッパ構造が突出する第1の係着端と、第1の係着端と間隔を置いて設置される第2の係着端と、を含み、係着口は、第1の係着端と第2の係着端との間に位置する。
【0017】
当該解決手段では、係着部は、間隔を置いて設置された第1の係着端及び第2の係着端を含む。そのうち、係着口は、第1の係着端と第2の係着端との間に位置し、ストッパ構造は、第1の係着端から突出して設置される。
【0018】
このように、ドアアセンブリの使用中に、ドア本体の回転軸を第1の係着端と第2の係着端との間に置き、回転軸を係着口内に位置させ、且つ第1の係着端と第2の係着端とにより回転軸を位置規制し、回転軸が係着口内から外れる可能性を低減させる。また、第1の係着端は、第2の係着端よりもプルロッド構造の尾部に近接して設置され、且つストッパ構造は、第1の係着端から突出して設置される。このように、ストッパ構造により第1の係着端の係着口の開口方向における寸法を延ばすことができ、さらに第1の係着端の回転軸に対する位置規制効果を向上させ、さらに回転軸が係着口内から外れる可能性を低減させることができる。
【0019】
いくつかの可能な解決手段では、係着口は、対向する第1の組み立て面及び第2の組み立て面を含み、第2の組み立て面は、第1の組み立て面よりも前記プルロッド構造の頭部に近接し、ドア本体が閉状態にある場合、第1の組み立て面と垂直面との間に第1の夾角を形成し、第1の夾角は、0°よりも大きくて10°以下である。
【0020】
当該解決手段では、ドア本体が閉状態にある場合、ドア本体は、垂直状態にある。また、係着口は、対向する第1の組み立て面及び第2の組み立て面を含み、第2の組み立て面は、第1の組み立て面よりも前記プルロッド構造の頭部に近接し、具体的には、第1の組み立て面は、第1の係着端に位置し、第2の組み立て面は、第2の係着端及びストッパ構造に位置する。具体的には、第1の組み立て面と第2の組み立て面とは、平行である。
【0021】
さらに、ドア本体が閉状態にある場合、第1の組み立て面と垂直面との間に第1の夾角を形成し、且つ第1の夾角は、0°よりも大きくて10°以下である。このように、本願は、係着口の開口方向を最適化し、且つドア本体が垂直状態にある時、第1の組み立て面が垂直面よりも傾斜して設置されることを保証し、且つ第1の組み立て面と垂直面との間に形成された第1の夾角が0°よりも大きくて10°以下であることを保証する。この状態で、ドア本体の回転軸が係着口の内部に安定的に位置することを保証し、且つ第1の組み立て面が係着口内の回転軸を効果的に位置規制することを保証し、さらに回転軸が係着口内から外れる可能性を低減させることができる。
【0022】
対応的に、ドア本体が閉状態にある場合、第2の組み立て面と垂直面との間に第2の夾角を形成し、且つ第2の夾角は、0°よりも大きくて10°以下である。このように、本願は、係着口の開口方向を最適化し、且つドア本体が垂直状態にある時、第2の組み立て面が垂直面よりも傾斜して設置されることを保証し、且つ第2の組み立て面と垂直面との間に形成された第2の夾角が0°よりも大きくて10°以下であることを保証する。この状態で、ドア本体の回転軸が係着口の内部に安定的に位置することを保証し、且つ第2の組み立て面が係着口内の回転軸を効果的に位置規制することを保証し、さらに回転軸が係着口内から外れる可能性を低減させることができる。
【0023】
いくつかの可能な解決手段では、ドア本体が閉状態にある場合、第1の水平線は、係着口の底壁に接し、第2の水平線は、ストッパ構造の頂部に接し、第1の水平線と第2の水平線との間の距離Hは、D/2以上であり、ここで、Dは、回転軸の直径である。
【0024】
当該解決手段では、ドア本体が閉状態にある場合、ドア本体は、垂直状態にある。具体的には、ドア本体が閉状態にある場合、第1の水平線は、係着口の底壁に接し、第2の水平線は、ストッパ構造の頂部に接し、第1の水平線と第2の水平線との間の距離Hは、D/2以上であり、ここで、Dは、回転軸の直径である。つまり、本願は、ストッパ構造の寸法を最適化し、且つドア本体が閉状態にある場合、第1の水平線と第2の水平線との間の距離Hが回転軸の直径Dの半分以上であることを保証する。このように、ストッパ構造の係着口内の回転軸に対するストッパ効果を確保し、さらに回転軸の係着口内における安定性を効果的に向上させ、回転軸が係着口から外れる可能性を低減させることができる。
【0025】
いくつかの可能な解決手段では、ストッパ構造とプルロッド構造とは、一体式構造である。
【0026】
当該解決手段では、ストッパ構造とプルロッド構造とは、一体式構造である。つまり、プルロッド構造の製造中に、上記ストッパ構造を直接形成することができる。このように、プルロッド構造の製造工程を簡略化し、さらにプルロッド構造の製造効率を向上させることができる一方、ストッパ構造とプルロッド構造との接続強度を増加させ、さらにストッパ構造の回転軸に対するストッパ強度を向上させ、ストッパ構造の外れ又は損傷を回避することができる。
【0027】
いくつかの可能な解決手段では、ドアアセンブリは、取り付け構造をさらに含み、プルロッド構造と取り付け構造とは、回転可能に接続される。
【0028】
当該解決手段では、ドアアセンブリは、調理器具の器具本体を接続するための取り付け構造をさらに含む。また、プルロッド構造と取り付け構造とは、回転可能に接続され、プルロッド構造の安定的な接続を実現する一方、プルロッド構造の回転式取り付けを実現する。
【0029】
いくつかの可能な解決手段では、ドアアセンブリは、取り付け構造に設置される制振構造と、プルロッド構造の尾部に設置され、且つ制振構造に分離可能に当接するための当接構造と、をさらに含む。
【0030】
当該解決手段では、ドアアセンブリは、制振構造及び当接構造をさらに含む。そのうち、制振構造は、取り付け構造に設置され、制振構造は、ドア本体の緩やかな開閉を実現するために用いられ、当接構造は、プルロッド構造の尾部に設置され、当接構造は、制振構造に分離可能に当接し、制振構造の接触面積を増加させ、さらに制振構造と当接構造との離脱を回避するために用いられる。
【0031】
具体的には、ドア本体が開状態にある場合、ドア本体は、水平状態にあり、このとき当接構造と制振構造とは、分離する。ドア本体が開状態から閉状態に切り替える中に、当接構造は、プルロッド構造の駆動で制振構造に向かって移動し、且つ制振構造に当接する。このように、制振構造は、ドア本体に対して一定の緩衝作用を果たし、さらにドア本体が緩やかに閉じることを保証することができる。
【0032】
いくつかの可能な解決手段では、プルロッド構造の尾部には、当接構造を形成するヘミング構造が設置される。
【0033】
当該解決手段では、プルロッド構造の尾部にヘミング構造が設置され、且つヘミング構造により上記当接構造を形成する。つまり、本願は、プルロッド構造の尾部にヘミング構造を折り曲げ、且つ直接ヘミング構造により上記当接構造を限定する。このように、本願は、直接ヘミング構造により当接構造を限定し、当接構造の製造難易度を効果的に低減させ、当接構造及びプルロッド構造全体の加工製造を容易にする。
【0034】
いくつかの可能な解決手段では、ヘミング構造は、プルロッド構造の尾部に接続される第1のヘミングと、第1のヘミングに接続され、且つ制振構造に分離可能に当接するための第2のヘミングと、を含み、第2のヘミングと第1のヘミングとのプルロッド構造に対する折り曲げ方向が異なる。
【0035】
当該解決手段では、ヘミング構造は、第1のヘミング及び第2のヘミングを含む。そのうち、第1のヘミングは、プルロッド構造の尾部に接続され、且つ第1のヘミングは、プルロッド構造に対して第1の方向に向かって折り曲げ、第2のヘミングは、第1のヘミングに接続され、且つ第2のヘミングは、プルロッド構造に対して第2の方向に向かって折り曲げる。つまり、第1のヘミングと第2のヘミングとは、折り曲げ方向が逆であり、且つ第2のヘミングにより制振構造に当接する。
【0036】
このように、本願は、上記第1のヘミング及び第2のヘミングの設置により、特に第1のヘミングと第2のヘミングとの折り曲げ方向が逆であるように設置することにより、第2のヘミングにより大きな面積を有させる。上記第2のヘミングは、制振構造に当接するために用いられ、これも制振構造と第2のヘミングとの安定的な当接を保証し、制振構造が第2のヘミングから離脱する状況の発生を回避する。
【0037】
具体的には、第1のヘミングがプルロッド構造に対して左側に向かって折り曲げ、第2のヘミングがプルロッド構造に対して右側に向かって折り曲げてもよく、第1のヘミングがプルロッド構造に対して右側に向かって折り曲げ、第2のヘミングがプルロッド構造に対して左側に向かって折り曲げてもよい。
【0038】
いくつかの可能な解決手段では、当接構造とプルロッド構造とは、一体式構造である。
【0039】
当該解決手段では、当接構造とプルロッド構造とは、一体式構造である。つまり、プルロッド構造の製造中に、上記当接構造を直接形成することができる。このように、プルロッド構造の製造工程を簡略化し、さらにプルロッド構造の製造効率を向上させることができる一方、当接構造とプルロッド構造との接続強度を増加させ、さらに当接構造の制振構造に対する当接強度を向上させ、当接構造の外れ又は損傷を回避することができる。
【0040】
いくつかの可能な解決手段では、制振構造は、制振器を含む。
【0041】
当該解決手段では、制振構造は、制振器を含み、さらに制振器の制振効果によりドア本体が緩やかに閉じることを実現する。
【0042】
いくつかの可能な解決手段では、ドアアセンブリは、プルロッド構造の尾部及び取り付け構造に取り除き可能に接続され、プルロッド構造をリセットさせるための弾性部材をさらに含む。
【0043】
当該解決手段では、ドアアセンブリは、弾性部材をさらに含む。そのうち、弾性部材は、プルロッド構造の尾部及び取り付け構造に取り除き可能に接続され、且つプルロッド構造のリセットを実現するために用いられる。
【0044】
具体的には、ドア本体が閉状態から開状態に切り替える中に、弾性部材が引っ張られ、弾性部材の弾性力は、さらにドア開き強度を向上させ、さらにユーザがドア本体を開く時の手触りを向上させることができる。ドア本体が開状態から閉状態に切り替える中に、弾性部材は、徐々に元の状態に戻り、弾性部材の弾性力は、さらにドア閉じ強度を低減させ、さらにユーザがドア本体を閉じることを容易にすることができる。
【0045】
本願の第2の態様は、器具本体と、ドア本体が器具本体に開閉可能に接続され、取り付け構造が器具本体に設置される本願の第1の態様のようなドアアセンブリと、を含む調理器具を提供する。
【0046】
本願にて提供される調理器具は、本願の第1の態様のようなドアアセンブリを含む。そのため、上記ドアアセンブリの全ての有益な効果を有し、ここでは詳述しない。
【0047】
また、調理器具は、器具本体をさらに含む。そのうち、ドアアセンブリのドア本体は、器具本体に開閉可能に接続され、ドアアセンブリの取り付け構造は、器具本体に設置される。
【0048】
いくつかの可能な解決手段では、調理器具は、電子レンジ、オーブン、蒸し器又はスチームオーブン一体器を含む。
【0049】
当該解決手段では、本願にて提供される調理器具は、電子レンジ、オーブン、蒸し器又はスチームオーブン一体器を含むがこれらに限定されない。
【0050】
本願の付加的な態様及び利点は、以下の説明部分において明らかになり、又は本願の実践により了解される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本願の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、以下の図面を参照して実施例の説明から明らかになり、理解しやすい。
【0052】
【
図1】本願の1つの実施例のドアアセンブリの構造概略
図1(ドア本体が閉状態にある)である。
【
図2】本願の1つの実施例のドアアセンブリの構造概略
図2(ドア本体が開状態にある)である。
【
図3】
図1に示すドアアセンブリのA箇所の部分拡大図である。
【
図4】本願の1つの実施例のドアアセンブリにおけるプルロッド構造の構造概略
図1である。
【
図5】本願の1つの実施例のドアアセンブリにおけるプルロッド構造の構造概略
図2である。
【
図6】本願の1つの実施例のドアアセンブリにおけるプルロッド構造の構造概略
図3である。
【
図7】
図5に示すドアアセンブリのB箇所の部分拡大図である。
【
図8】
図6に示すドアアセンブリのC箇所の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本願の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解するために、以下に図面及び具体的な実施形態を参照して本願をさらに詳細に説明する。なお、矛盾しない場合に、本願の実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0054】
以下の説明において多くの具体的な詳細を説明して本願を十分に理解する。しかしながら、本願は、さらにここで説明した方式と異なる他の方式で実施することができるため、本願の保護範囲は、以下に開示される具体的な実施例に限定されるものではない。
【0055】
以下、
図1乃至
図8を参照して本願のいくつかの実施例にて提供されるドアアセンブリ100及び調理器具を説明する。
図3における破線L1は、垂直面を示し、L2は、第1の水平線を示し、L3は、第2の水平線を示し、また、係着口104の開口方向は、すなわち
図7に破線矢印で示す方向である。
【0056】
図1及び
図2に示すように、本願の第1の実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、プルロッド構造102、ストッパ構造106及びドア本体108を含む。
【0057】
ここで、
図3、
図4及び
図5に示すように、プルロッド構造102の頭部138に係着口104が設置され、ドア本体108は、回転軸130を含み、且つ回転軸130が係着口104の内部に係止設置される。また、ストッパ構造106は、回転軸130に設置され、且つ係着口104の位置に位置し、ストッパ構造106は、係着口104の開口方向において、プルロッド構造102から突出し、さらに係着口104内に位置する回転軸130に対して一定のストッパ位置規制作用を果たし、回転軸130が係着口104内部から外れることを回避する。具体的には、プルロッド構造102の頭部138は、ドア本体108に接続される一端であり、プルロッド構造102の尾部140は、頭部138に対向する。
【0058】
特に、
図4及び
図5に示すように、本願にて提供されるドアアセンブリ100において、係着口104の位置にストッパ構造106が設置され、且つ、ストッパ構造106は、係着口104の開口方向において、プルロッド構造102から突出して設置される。このように、ストッパ構造106の設置により、係着口104の係着面積を顕著に向上させ、特に係着口104の開口方向における係着口104の回転軸130に対する係着寸法を向上させ、さらに回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができる。
【0059】
具体的には、ドアアセンブリ100の使用中に、ユーザが頻繁にドア本体108を回転させるため、回転軸130が係着口104から外れる可能性がある。本願は、プルロッド構造102におけるストッパ構造106の設置により、ストッパ構造106により位置規制補助の役割を果たし、さらに回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、回転軸130の係着口104から外れる可能性を低減させ、ユーザの日常使用と操作とを容易にすることができる。
【0060】
本願の第2の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第1の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0061】
図4、
図5及び
図7に示すように、プルロッド構造102の尾部140からプルロッド構造102の頭部138まで、ストッパ構造106がプルロッド構造102から突出する寸法は、徐々に大きくなる。つまり、ストッパ構造106の係着口104に近接する一端がプルロッド構造102から突出する寸法が相対的に大きいことにより、ストッパ構造106が係着口104の位置で係着口104の係着面積を効果的に向上させ、さらに回転軸130の係着口104内における安定性を向上させることができる。
【0062】
そのため、ドアアセンブリ100の使用中に、プルロッド構造102から突出するストッパ構造106は、係着口104内の回転軸130を位置規制補助し、さらに回転軸130が係着口104の内部に安定的に位置することを保証し、回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させることができる。
【0063】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0064】
本願の第3の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第1の実施例及び第2の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0065】
図7に示すように、プルロッド構造102は、係着部110をさらに含む。そのうち、係着部110は、プルロッド構造102の頭部138に設置され、且つ係着口104が係着部110に設置される。また、ストッパ構造106が係着部110から突出して設置され、且つ係着口104内に位置する。
【0066】
つまり、本願にて提供されるドアアセンブリ100において、回転軸130の頭部138に係着口104を有する係着部110が設置され、且つ係着口104によりドア本体108の回転軸130に接続され、係着部110にストッパ構造106が設置され、且つストッパ構造106は、係着部110から突出して設置され、係着口104の深さを向上させ、さらに係着口104の回転軸130に対する係着効果を向上させ、回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させる。
【0067】
当該実施例では、さらに、
図7に示すように、係着部110は、間隔を置いて設置された第1の係着端112及び第2の係着端114を含む。そのうち、係着口104は、第1の係着端112と第2の係着端114との間に位置し、ストッパ構造106は、第1の係着端112から突出して設置される。
【0068】
このように、ドアアセンブリ100の使用中に、ドア本体108の回転軸130を第1の係着端112と第2の係着端114との間に置き、回転軸130を係着口104内に位置させ、且つ第1の係着端112と第2の係着端114とにより回転軸130を位置規制し、回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させる。また、第1の係着端112は、第2の係着端114よりもプルロッド構造102の尾部140に近接して設置され、且つストッパ構造106は、第1の係着端112から突出して設置される。
【0069】
このように、ストッパ構造106により第1の係着端112の係着口104の開口方向における寸法を延ばすことができ、さらに第1の係着端112の回転軸130に対する位置規制効果を向上させ、さらに回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させることができる。
【0070】
当該実施例では、さらに、
図4、
図5及び
図7に示すように、ストッパ構造106とプルロッド構造102とは、一体式構造である。つまり、プルロッド構造102の製造中に、上記ストッパ構造106を直接形成することができる。このように、プルロッド構造102の製造工程を簡略化し、さらにプルロッド構造102の製造効率を向上させることができる一方、ストッパ構造106とプルロッド構造102との接続強度を増加させ、さらにストッパ構造106の回転軸130に対するストッパ強度を向上させ、ストッパ構造106の外れ又は損傷を回避することができる。
【0071】
当該実施例では、具体的には、係着部110は、フックである。
【0072】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0073】
本願の第4の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第3の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0074】
図1及び
図3に示すように、ドア本体108が閉状態にある場合、ドア本体108は、垂直状態にある。また、
図7に示すように、係着口104は、対向する第1の組み立て面132及び第2の組み立て面134を含み、第2の組み立て面134は、第1の組み立て面132よりも前記プルロッド構造102の頭部138に近接し、具体的には、第1の組み立て面132は、第1の係着端112に位置し、第2の組み立て面134は、第2の係着端114及びストッパ構造106に位置する。具体的には、第1の組み立て面132と第2の組み立て面134とは、平行である。
【0075】
当該実施例では、さらに、
図3に示すように、ドア本体108が閉状態にある場合、第1の組み立て面132と垂直面L1との間に第1の夾角αを形成し、且つ第1の夾角αは、0°よりも大きくて10°以下である。
【0076】
このように、本願は、係着口104の開口方向を最適化し、且つドア本体108が垂直状態にある時、第1の組み立て面132が垂直面L1よりも傾斜して設置されることを保証し、且つ第1の組み立て面132と垂直面L1との間に形成された第1の夾角αが0°よりも大きくて10°以下であることを保証する。この状態で、ドア本体108の回転軸130が係着口104の内部に安定的に位置することを保証し、且つ第1の組み立て面132が係着口104内の回転軸130を効果的に位置規制することを保証し、さらに回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させることができる。
【0077】
具体的には、第1の組み立て面132と垂直面L1との間に形成された第1の夾角αは、1°、2°、3°、4°、5°、6°、7°、8°、9°、10°などであってもよく、ここでは一々列挙しない。
【0078】
対応的に、ドア本体108が閉状態にある場合、第2の組み立て面134と垂直面L1との間に第2の夾角(図示せず)を形成し、且つ第2の夾角は、0°よりも大きくて10°以下である。
【0079】
このように、本願は、係着口104の開口方向を最適化し、且つドア本体108が垂直状態にある時、第2の組み立て面134が垂直面よりも傾斜して設置されることを保証し、且つ第2の組み立て面134と垂直面L1との間に形成された第2の夾角が0°よりも大きくて10°以下であることを保証する。この状態で、ドア本体108の回転軸130が係着口104の内部に安定的に位置することを保証し、且つ第2の組み立て面134が係着口104内の回転軸130を効果的に位置規制することを保証し、さらに回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させることができる。
【0080】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0081】
本願の第5の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第3の実施例及び第4の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0082】
図1及び
図3に示すように、ドア本体108が閉状態にある場合、ドア本体108は、垂直状態にある。具体的には、ドア本体108が閉状態にある場合、第1の水平線L2は、係着口104の底壁に接し、第2の水平線L3は、ストッパ構造106の頂部に接し、第1の水平線L2と第2の水平線L3との間の距離Hは、D/2以上であり、ここで、Dは、回転軸130の直径である。
【0083】
本願は、ストッパ構造106の寸法を最適化し、且つドア本体108が閉状態にある場合、第1の水平線L2と第2の水平線L3との間の距離Hが回転軸130の直径Dの半分以上であることを保証する。このように、ストッパ構造106の係着口104内の回転軸130に対するストッパ効果を確保し、さらに回転軸130の係着口104内における安定性を効果的に向上させ、回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができる。
【0084】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0085】
本願の第6の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第1の実施例、第2の実施例、第3の実施例、第4の実施例及び第5の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0086】
図1及び
図2に示すように、ドアアセンブリ100は、取り付け構造116をさらに含み、取り付け構造116は、調理器具の器具本体に接続するために用いられる。また、プルロッド構造102と取り付け構造116とは、回転可能に接続され、プルロッド構造102の安定的な接続を実現する一方、プルロッド構造102の回転式取り付けを実現する。
【0087】
具体的には、取り付け構造116は、取り付け板を採用することができ、取り付け板は、ネジにより調理器具の器具本体に取り付けることができる。
【0088】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0089】
本願の第7の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第6の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0090】
図1、
図2、
図6及び
図8に示すように、ドアアセンブリ100は、制振構造118及び当接構造120をさらに含む。そのうち、制振構造118は、取り付け構造116に設置され、制振構造118は、ドア本体108の緩やかな開閉を実現するために用いられ、当接構造120は、プルロッド構造102の尾部140に設置され、当接構造120は、制振構造118に分離可能に当接し、制振構造118の接触面積を増加させ、さらに制振構造118とプルロッド構造102との離脱を回避するために用いられる。
【0091】
具体的には、
図2に示すように、ドア本体108が開状態にある場合、ドア本体108は、水平状態にあり、このとき当接構造120と制振構造118とは、分離する。ドア本体108が開状態から閉状態に切り替える中に、プルロッド構造102が開状態から閉状態に切り替える中に、当接構造120は、プルロッド構造102の駆動で制振構造118に向かって移動し、且つ制振構造118に当接する。このように、制振構造118は、ドア本体108に対して一定の緩衝作用を果たし、さらにドア本体108が緩やかに閉じることを保証することができる。
【0092】
そのため、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、ストッパ構造106により係着口104の係着面積を向上させ、特に係着口104の開口方向における係着口104の回転軸130に対する係着寸法を向上させ、さらに回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させる。
【0093】
また、ドアアセンブリ100は、さらに当接構造120により制振構造118に当接し、さらに当接構造120と制振構造118との基礎面積を拡大し、制振構造118が滑脱する可能性を低減させ、さらに制振構造118が安定的に当接構造120に当接できることを保証し、さらに制振構造によりドア本体108が緩やかに閉じることを実現する。
【0094】
当該実施例では、さらに、
図8に示すように、プルロッド構造102の尾部140にヘミング構造122が設置され、且つヘミング構造122により上記当接構造120を形成する。つまり、本願は、プルロッド構造102の尾部140にヘミング構造122を折り曲げ、且つ直接ヘミング構造122により上記当接構造120を限定する。このように、本願は、直接ヘミング構造122により当接構造120を限定し、当接構造120の製造難易度を効果的に低減させ、当接構造120及びプルロッド構造102全体の加工製造を容易にする。
【0095】
当該実施例では、さらに、
図8に示すように、ヘミング構造122は、第1のヘミング124及び第2のヘミング126を含む。そのうち、第1のヘミング124は、プルロッド構造102の尾部140に接続され、且つ第1のヘミング124は、プルロッド構造102に対して第1の方向に向かって折り曲げ、第2のヘミング126は、第1のヘミング124に接続され、且つ第2のヘミング126は、第1のヘミング124に対して第2の方向に向かって折り曲げる。つまり、第1のヘミング124と第2のヘミング126とは、折り曲げ方向が逆であり、且つ第2のヘミング126により制振構造118に当接する。
【0096】
このように、本願は、上記第1のヘミング124及び第2のヘミング126の設置により、特に第1のヘミング124と第2のヘミング126との折り曲げ方向が逆であるように設置することにより、第2のヘミング126により大きな面積を有させる。上記第2のヘミング126は、制振構造118に当接するために用いられ、これも制振構造118と第2のヘミング126との安定的な当接を保証し、制振構造118が第2のヘミング126から離脱する状況の発生を回避する。
【0097】
具体的には、第1のヘミング124がプルロッド構造102に対して左側に向かって折り曲げ、第2のヘミング126がプルロッド構造102に対して右側に向かって折り曲げてもよく、第1のヘミング124がプルロッド構造102に対して右側に向かって折り曲げ、第2のヘミング126がプルロッド構造102に対して左側に向かって折り曲げてもよい。
【0098】
当該実施例では、さらに、
図6及び
図8に示すように、当接構造120とプルロッド構造102とは、一体式構造である。つまり、プルロッド構造102の製造中に、上記当接構造120を直接形成することができる。このように、プルロッド構造102の製造工程を簡略化し、さらにプルロッド構造102の製造効率を向上させることができる一方、当接構造120とプルロッド構造102との接続強度を増加させ、さらに当接構造120の制振構造118に対する当接強度を向上させ、当接構造120の外れ又は損傷を回避することができる。
【0099】
当該実施例では、さらに、
図1及び
図2に示すように、制振構造118は、制振器を含み、さらに制振器の制振効果によりドア本体108が緩やかに閉じることを実現する。
【0100】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0101】
本願の第8の実施例は、ドアアセンブリ100を提供し、第1の実施例、第2の実施例、第3の実施例、第4の実施例、第5の実施例、第6の実施例、第7の実施例の上で、さらに以下のとおりである。
【0102】
図1及び
図2に示すように、ドアアセンブリ100は、弾性部材128をさらに含む。そのうち、弾性部材128は、プルロッド構造102の尾部140及び取り付け構造116に取り除き可能に接続され、且つプルロッド構造102のリセットを実現するために用いられる。
【0103】
具体的には、
図1及び
図2に示すように、ドア本体108が閉状態から開状態に切り替える中に、弾性部材128が引っ張られ、弾性部材128の弾性力は、さらにドア開き強度を向上させ、さらにユーザがドア本体108を開く時の手触りを向上させることができる。ドア本体108が開状態から閉状態に切り替える中に、弾性部材128は、徐々に元の状態に戻り、弾性部材128の弾性力は、さらにドア閉じ強度を低減させ、さらにユーザがドア本体108を閉じることを容易にすることができる。
【0104】
具体的には、
図1及び
図2に示すように、弾性部材128は、バネを採用することができる。
【0105】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、第1の実施例のドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有し、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0106】
第1の実施例から第8の実施例の上で、さらに、
図4及び
図5に示すように、プルロッド構造102の中部に折り曲げ部136が設置され、プルロッド構造102の頭部138及び尾部140は、折り曲げ部136の両側に位置する。具体的には、ドア本体108が開状態にある場合、プルロッド構造102の尾部140は、上方に向かって傾斜して設置される。
【0107】
本願の第9の実施例は、器具本体、及び上記いずれか1つの実施例のようなドアアセンブリ100を含む調理器具(図示せず)を提供する。
【0108】
本願にて提供される調理器具は、上記いずれか1つの実施例のようなドアアセンブリ100を含む。そのため、上記ドアアセンブリ100の全ての有益な効果を有する。
【0109】
また、本実施例にて提供されるドアアセンブリ100は、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができ、ここでは詳述しない。
【0110】
また、調理器具は、器具本体(図示せず)をさらに含む。そのうち、ドアアセンブリ100のドア本体108は、器具本体に開閉可能に接続され、ドアアセンブリ100の取り付け構造116は、器具本体に設置される。
【0111】
さらに、本願にて提供される調理器具は、電子レンジ、オーブン、蒸し器又はスチームオーブン一体器を含むがそれらに限定されない。
【0112】
またさらに、本願にて提供されるドアアセンブリ100は、調理器具に応用することができるだけでなく、冷蔵庫、洗濯機などのドアを開閉する必要がある製品に応用することができ、ここでは一々列挙しない。
【0113】
そのため、
図1及び
図2に示すように、本願は、ドアアセンブリ100のプルロッド構造102を改良し、ドア本体108が開閉できることを保証する上で、関連技術におけるドア本体の回転軸がプルロッド構造の係着口内から外れる問題を改良し、同時に関連技術における制振構造が滑脱する問題を改良する。
【0114】
具体的には、
図4及び
図5に示すように、本願は、プルロッド構造102にストッパ構造106が設置される。そのうち、ストッパ構造106は、係着口104の位置に位置し、また、ストッパ構造106は、係着口104の開口方向において、プルロッド構造102から突出する。このように、ストッパ構造106は、係着口104内に位置する回転軸130に対して一定のストッパ位置規制作用を果たし、回転軸130が係着口104内部から外れることを回避することができる。具体的には、プルロッド構造102の頭部138に係着部110が設置され、係着部110に係着口104が設置される。
【0115】
さらに、
図1及び
図3に示すように、ドア本体108は、閉状態を有し、ドア本体108が閉状態にある場合、ドア本体は、垂直状態にある。また、
図7に示すように、係着部110は、間隔を置いて設置された第1の係着端112及び第2の係着端114を含み、ストッパ構造106は、第1の係着端112から突出して設置され、係着口104の第1の組み立て面132は、第1の係着端112に位置し、係着口104の第2の組み立て面134は、第2の係着端114に位置する。
【0116】
具体的には、
図3に示すように、ドア本体108が閉状態にある場合、第1の組み立て面132と垂直面L1との間に第1の夾角αを形成し、且つ第1の夾角αは、0°よりも大きくて10°以下である。対応的に、第2の組み立て面134と垂直面L1との間に第2の夾角を形成し、且つ第2の夾角は、0°よりも大きくて10°以下である。この状態で、ドア本体108の回転軸130が係着口104の内部に安定的に位置することを保証し、且つ第1の組み立て面132と第2の組み立て面134とが係着口104内の回転軸130を効果的に位置規制することを保証し、さらに回転軸130が係着口104内から外れる可能性を低減させることができる。
【0117】
具体的には、
図3に示すように、ドア本体108が閉状態にある場合、第1の水平線L2と第2の水平線L3との間の距離Hは、D/2以上であり、そのうち、第1の水平線L2は、係着口104の底壁に接し、第2の水平線L3は、ストッパ構造の頂部に接し、Dは、回転軸130の直径である。このように、ストッパ構造106の係着口104内の回転軸130に対するストッパ効果を確保し、さらに回転軸130の係着口104内における安定性を効果的に向上させ、回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができる。
【0118】
さらに、
図2に示すように、ドア本体108は、第2の作業ステーションをさらに含む。ドア本体108が第2の作業ステーションにある場合、ドア本体108は、開状態にある。
【0119】
具体的には、
図1及び
図2に示すように、ドアアセンブリ100は、制振構造118及び当接構造120をさらに含み、制振構造118は、取り付け構造116に設置され、当接構造120は、プルロッド構造102の尾部140に設置される。ドア本体108が第2の作業ステーションにある場合、ドア本体108は、開状態にあり、このとき当接構造120と制振構造118とは、分離する。ドア本体108が開状態から閉状態に切り替える中に、プルロッド構造102が開状態から閉状態に切り替える中に、当接構造120は、プルロッド構造102の駆動で制振構造118に向かって移動し、且つ制振構造118に当接する。このように、制振構造118は、ドア本体108に対して一定の緩衝作用を果たし、さらにドア本体108が緩やかに閉じることを保証することができる。
【0120】
具体的には、
図7及び
図8に示すように、プルロッド構造102の尾部140にヘミング構造122が設置され、且つヘミング構造122により上記当接構造120を形成する。そのうち、ヘミング構造122は、第1のヘミング124及び第2のヘミング126を含み、第1のヘミング124は、プルロッド構造102の尾部140に接続され、且つ第1のヘミング124は、プルロッド構造102に対して第1の方向に向かって折り曲げ、第2のヘミング126は、第1のヘミング124に接続され、且つ第2のヘミング126は、第1のヘミング124に対して第2の方向に向かって折り曲げる。このように、第1のヘミング124と第2のヘミング126とは、折り曲げ方向が逆であり、第2のヘミング126により大きな面積を有させ、制振構造118と第2のヘミング126との安定的な当接を保証し、制振構造118が第2のヘミング126から滑脱する状況の発生を回避する。
【0121】
そのため、本願にて提供されるドアアセンブリは、回転軸130の係着口104内における安定性を向上させ、さらに回転軸130が係着口104から外れる可能性を低減させることができる一方、制振構造118とプルロッド構造102との接触面積を増加させ、さらに制振構造118とプルロッド構造102との離脱を回避することができる。
【0122】
以上をまとめると、本願は、ドアアセンブリ100の使用時の安定性を顕著に向上させ、ドア本体108がスムーズに閉状態と第2の作業ステーションとの間に切り替えることを保証することができる。また、本願にて提供されるドアアセンブリ100は、電子レンジ、オーブン、蒸し器又はスチームオーブン一体器などの調理器具に用いることができるだけでなく、さらに冷蔵庫、洗濯機などのドアを開閉する必要がある製品に応用することができ、ここでは一々列挙しない。
【0123】
本願の説明において、用語「複数」は、2つ又は2つ以上を指し、特に限定しない限り、用語「上」、「下」などが指示する方位又は位置関係は、図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、本願を説明しやすく説明を簡略化するためだけであり、指される装置又は素子が、特定の方位を有し、特定の方位で構造及び操作しなければならないことを指示又は示唆するものではないため、本願を限定するものと理解できず、用語「接続」、「取り付け」、「固定」などは、いずれも広義に理解すべきであり、例えば、「接続」は、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体的な接続であってもよく、直接連結であってもよく、中間媒体を介した間接的な連結であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に基づいて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0124】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「具体的な実施例」などの説明は、当該実施例又は例示に基づいて説明した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の概略的な記述は、必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。また、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれかの1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。
【0125】
以上、本願の好適な実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、当業者にとって、本願は、各種の変更及び変化が可能である。本願の精神及び原則内で、行われたいかなる修正、均等置換、改良などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0126】
ここで、
図1乃至
図8における符号と部品名との間の対応関係は、以下のとおりである。
100 ドアアセンブリ
102 プルロッド構造
104 係着口
106 ストッパ構造
108 ドア本体
110 係着部
112 第1の係着端
114 第2の係着端
116 取り付け構造
118 制振構造
120 当接構造
122 ヘミング構造
124 第1のヘミング
126 第2のヘミング
128 弾性部材
130 回転軸
132 第1の組み立て面
134 第2の組み立て面
136 折り曲げ部
138 頭部
140 尾部
【国際調査報告】