(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】高電力コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574842
(86)(22)【出願日】2021-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 IB2021055762
(87)【国際公開番号】W WO2023275587
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202141028852
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】シヴァシャラン マハジャンシェッティ
(72)【発明者】
【氏名】レイチェル ロウ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ヨニアック
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB21
5E021FC36
5E021HC11
5E021HC31
(57)【要約】
【解決手段】コネクタが、第1及び第2の電気部品に装着されるように構成されている。コネクタは、押圧状態に押圧され得るラッチを有する絶縁ハウジングと、導電性本体と、ハウジング内に装着されたロックと、を含む。本体は、電気部品に結合されるように構成された係合部を有する。ロックは、ラッチと接触しており、ラッチが押圧されたときに、ラッチとともに移動可能である。ロックは、電気部品のうちの1つの結合ピンに係合して、電気部品をコネクタに固定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の電気部品に装着されるように構成されたコネクタであって、
内部を通る通路を有しており、第1及び第2の開口部内で終端する絶縁性のハウジングであって、第1のラッチが、壁のうちの第1の壁に関連付けられており、第2のラッチが、前記壁のうちの第2の壁に関連付けられており、各ラッチが、前記通路内に移動して押圧状態になり得る、絶縁性のハウジングと、
該ハウジング内に装着された導電性本体であって、該導電性本体を前記第1の電気部品に結合するように構成された第1の係合部と、前記導電性本体を前記第2の電気部品に結合するように構成された第2の係合部と、を有し、前記第1の係合部が、前記第1の開口部と位置合わせされており、前記第2の係合部が、前記第2の開口部と位置合わせされている、導電性本体と、
前記通路内に装着されたロックであって、前記第1のラッチと接触しており、該第1のラッチが前記通路内に押圧されるときに前記第1のラッチとともに移動可能な第1のロック壁と、前記第2のラッチと接触しており、該第2のラッチが前記通路内に押圧されるときに前記第2のラッチとともに移動可能な第2のロック壁と、を有し、各ロック壁が、それぞれの前記ラッチから延在する第1のアーム部分と、該第1のアーム部分から延在する第2のアーム部分と、を有し、前記アーム部分が、内部を通して前記第1の電気部品を受容するように構成された受容開口部を形成しており、該受容開口部が、前記第1の開口部に近接しており、前記受容開口部が、前記ラッチが前記押圧状態にないときに前記第1の開口部よりも小さい寸法を有する、ロックと、を備える、コネクタ。
【請求項2】
結合ピンと組み合わされ、該結合ピンが、内部に溝を有する本体部分を備え、前記第1及び第2のロック壁が、前記溝内に着座するように構成されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
各ロック壁において、前記第1のアーム部分が、前記第2のアーム部分に対して垂直である、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
結合ピンと組み合わされ、該結合ピンが、内部に溝を有する本体部分を備え、前記第1及び第2のロック壁が、前記溝内に着座するように構成されている、請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ロックが、前記第1のロック壁から延在する第3のロック壁であって、前記第1のラッチに対して当接している、第3のロック壁と、前記第2のロック壁から延在する第4のロック壁であって、前記第2のラッチに対して当接している、第4のロック壁と、前記第3のロック壁と前記第4のロック壁との間に延在する第5のロック壁と、を更に含む、請求項3に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記ロックが、鋼から打ち抜かれ、形成されている、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記ロックが、前記導電性本体を部分的に取り囲んでいる、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ロックが、プラスチックで形成されている、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記ロックが、前記第1のロック壁から延在する第3のロック壁であって、前記第1のラッチに対して当接している、第3のロック壁と、前記第2のロック壁から延在する第4のロック壁であって、前記第2のラッチに対して当接している、第4のロック壁と、前記第3のロック壁と前記第4のロック壁との間に延在する第5のロック壁と、を更に含む、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
結合ピンと組み合わされ、該結合ピンが、内部に溝を有する本体部分を備え、前記第1及び第2のロック壁が、前記溝内に着座するように構成されている、請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記ロックが、前記導電性本体を部分的に取り囲んでいる、請求項9に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記第1の係合部が、前記導電性本体の一部分から片持ち支持された複数の離隔されたビームを備え、各ビームが、前記導電性本体の前記部分から延在する第1の部分と、該第1の部分から延在する第2の部分と、を有し、該第2の部分が、前記第1の部分に対して角度が付けられている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項13】
結合ピンと組み合わされ、該結合ピンが、内部に溝を有する本体部分を備え、前記第1及び第2のロック壁が、前記溝内に着座するように構成されており、前記本体部分が、前記ビームに係合するように構成されている、請求項12に記載のコネクタ。
【請求項14】
前記第1の係合部が、前記導電性本体の一部分に取り付けられたリング状の接続部分と、該接続部分から片持ち支持された複数の離隔されたビームと、を備え、各ビームが、前記接続部分から延在する第1の部分と、該第1の部分から延在する第2の部分と、を有し、該第2の部分が、前記第1の部分に対して角度が付けられている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項15】
結合ピンと組み合わされ、該結合ピンが、内部に溝を有する本体部分を備え、前記第1及び第2のロック壁が、前記溝内に着座するように構成されており、前記本体部分が、前記ビームに係合するように構成されている、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項16】
前記第2の係合部が、前記第2の電気部品に圧着され得る前記導電性本体の一部分を含み、該一部分が、前記ハウジングから外向きに延在する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項17】
前記一部分に圧着されたワイヤと組み合わされる、請求項16に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記第1の開口部にわたって延在するブリッジを更に備え、該ブリッジが、前記第1の開口部に近接して前記壁に接続されており、前記ブリッジが、前記第1の開口部と位置合わせされている、内部を通る開口部を有する壁を有し、前記ブリッジの壁が、前記第1の開口部から離隔されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項19】
前記ブリッジを通る開口部が、前記第1の開口部よりも大きい、請求項18に記載のコネクタ。
【請求項20】
前記ハウジングが、一緒にスナップ嵌めされる第1及び第2のハウジング部を備える、請求項1に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタの分野に関し、より具体的には、高電力コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
高電力コネクタは、典型的には、電気部品間の接続に使用される。円形の雌型ソケットが、電気接続を行うための雄型ピンを受容する。雄型ピンは、一般にワイヤに圧着されている。典型的には、一対のコネクタ、すなわち供給コネクタ及び戻りコネクタが使用される。いくつかの例では、より多くの電力を提供する連動した又は複数のピン/ソケット対が使用される。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一実施形態によれば、コネクタが、第1及び第2の電気部品に装着されるように構成されている。コネクタは、押圧状態に押圧され得るラッチを有する絶縁ハウジングと、導電性本体と、ハウジング内に装着されたロックと、を含む。本体は、電気部品に結合されるように構成された係合部を有する。ロックは、ラッチと接触しており、ラッチが押圧されたときに、ラッチとともに移動可能である。ロックは、電気部品のうちの1つの結合ピンに係合して、電気部品をコネクタに固定する。
【0004】
本開示の上記目的、特性、及び利点をより良く理解するために、図面を参照しながら、実施形態の詳細な説明を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示は、例として示され、添付図面に限定されるものではなく、ここにおいて、同様の参照番号は類似の要素を示す。
【0006】
【
図1】コネクタ及びコネクタと嵌合した結合ピンの実施形態の上面斜視図を示す。
【
図4】後方から示されたコネクタのハウジングの底面斜視図である。
【
図5】コネクタと嵌合した結合ピンと、第1及び第2の電気部品とを有するコネクタの、前方から示される側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、異なる形式の実施形態を許可する場合があるが、図面にて示されている。また、本開示が本開示の原理の例示であるとみなされるべきであり、本明細書にて図示及び説明されるものに本開示を限定することを意図するものではないという理解を伴って、特定の実施形態が、本明細書で詳細に説明される。したがって、特に明記されない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にする目的で別様に示されなかった追加の変形形態を形成するために組み合わされてもよい。いくつかの実施形態では、図面において例として示される1つ以上の要素は、本開示の範囲内の代替的な要素で排除及び/又は置換され得ることが更に理解されるであろう。
【0008】
上部、上側、底部、下側、鉛直などのような方向性の用語は、説明を容易にするために使用されるものであり、使用中に必要な配向を示すものではない。
【0009】
高電力コネクタ20(
図1、
図3及び
図5参照)が、第1の電気部品22を第2の電気部品24に嵌合させるために提供される。電気部品22、24は、バスバー又はプリント回路基板などであってもよい。コネクタ20は、低プロファイルアセンブリを提供し、操作者に、コネクタ20を第1の電気部品22と容易かつ迅速に組み立て、コネクタ20を第1の電気部品22から解放する能力を提供する。解放を提供する特徴は、人間工学的である。導電性の結合ピン26が、第1の電気部品22から延在し、コネクタ20に挿入されたときにコネクタ20に電気的に結合する。
【0010】
コネクタ20は、絶縁ハウジング28と、ハウジング28内に装着され、電気部品22、24に電気的に結合されるように構成された導電性本体30と、ハウジング28内に装着され、結合ピン26及び第1の電気部品22をコネクタ20に解放可能にロックするロック32と、を含む。
【0011】
第1の電気部品22は、従来のものであり、対向する平面的な表面を有する細長い実質的に矩形の本体を備えた剛性のものであってもよい。結合ピン26は、結合ピン26を第1の電気部品22に結合するために第1の電気部品22の開口部34内に着座することができ、圧入によって第1の電気部品22に固定することができる。代替的に、結合ピン26は、ねじ取り付けによって、又は表面装着などによって第1の電気部品22に結合されてもよい。
図6を参照されたいが、図面に示される実施形態では、結合ピン26は、第1及び第2の端部36a、36bを有する円筒形部分36と、円筒形部分36の第2の端部36bに近接しているがそこから離隔されて円筒形部分36から半径方向外向きに延在するフランジ38と、円筒形部分36の周りに円周方向に延在するアンダーカット又は溝40と、を有する。溝40は、第1の端部36aとフランジ38との間にある。一実施形態において、結合ピン26の第2の端部36bは、結合ピン26の第2の端部36bが第1の電気部品22の開口部34に挿入されたときに第1の電気部品22に食い込み、圧入装着を提供する、複数の歯42をその上に有する。結合ピン26の第1の端部36aは、丸みを帯びていてもよいし、球状であってもよい。
【0012】
図4及び
図6に示されるように、ハウジング28は、互いに嵌合される第1及び第2のハウジング部44、46を有する。一実施形態では、ハウジング部44、46は、第2のハウジング部46上の第1のバーブ50に係合する第1のハウジング部44上の第1のアーム48によって、及び第1のハウジング部44上の第2のバーブ54に係合する第2のハウジング部46上の第2のアーム52によって、一緒にスナップ嵌めされる。ハウジング部44、46を一緒に嵌合するための他の手段は、本開示の範囲内である。ハウジング部44、46が一緒に嵌合されると、対向する前方壁56及び後方壁58は、対向する上部壁60及び底部壁62並びに対向する側壁64、66によって一緒に結合される。ハウジング28は、内部を通して提供された通路68を有し、通路68は、本明細書で更に説明するようにハウジング28の底部の第1の開口部70から、図示されるように後方壁58の、又は前方壁56の、又は上部壁60の第2の開口部72まで延在する。第2の開口部72は、通路68よりも小さい。図示の実施形態では、通路68は、直角コネクタが提供されるようにL字形であるが、第2の開口部72が上部壁60にある場合は直線の通路68が提供される。
【0013】
各側壁64、66は、ラッチ74、76を有し、ラッチ74、76は、操作者による圧力下で、通路68内で、それぞれの側壁64、66の残りの部分に対して内向きに押圧されて押圧状態にすることができる。各ラッチ74、76は、それぞれの側壁64、66の残りの部分に固定され、上部壁60から離隔された第1の壁部分74a、76aと、第1の壁部分74a、76bに垂直な第2の壁部分74b、76bと、を有する。ラッチ74、76が押圧状態にないとき、第1の壁部分74a、76aは、側壁64、66と平行であり、第2の壁部分74b、76bは、底部壁62と平行である。ラッチ74、76の第2の壁部分74b、76bの端部は、互いに面するが、互いから離隔されており、それらの間に第1の開口部70を画定している。第1の開口部70は、円形であってもよい。第1の開口部70の幅W1は、側壁64と66との間の方向に画定され、第1の開口部70の長さL1は、前方壁56と後方壁58との間の方向に画定される。第1の開口部70は、通路68よりも小さい。ラッチ74、76の各第1の部分74a、76aは、その外側表面に複数のリブ78を有して、ラッチ74、76をどこで押圧するかを操作者に視覚的に示すことができる。
【0014】
ハウジング部44、46が一緒に嵌合されると、ブリッジ80が底部壁62上に提供され、ラッチ74、76の第2の壁部分74b、76bにわたって延在する(
図10参照)。ブリッジ80は、前方壁56に近接しており、側壁64と66との間に延在する前方鉛直壁部分82と、後方壁58に近接しており、側壁64と66との間に延在する後方鉛直壁部分84と、前方壁部分82及び後方壁部分84の下側端部間に延在しており、かつ側壁64と66との間に延在する下側壁部分86と、を有する。前方壁部分82及び後方壁部分84は、互いに平行であり、ラッチ74、76の第1の壁部分74a、76aに対して垂直である。下側壁部分86は、ラッチ74、76の第2の壁部分74b、76bに平行であるが、第2の壁部分74b、76bから離隔されており、その結果、それらの間にスペース88が提供されている。一実施形態では、スペース88は、0.25mmである。下側壁部分は、開口部70と位置合わせされているが、開口部70よりも大きい直径を有する、内部を通る開口部90を有する。
【0015】
図6に示されるように、本体30は、バレル92と、第1の電気部品22に結合される第1の係合部94と、第2の電気部品24に結合される第2の係合部96と、を有する。
【0016】
直角コネクタを形成するように適合された図示のような実施形態では、バレル92は、対向する前方壁表面98及び後方壁表面100を有し、これらは、対向する上部壁表面102及び底部壁表面104並びに対向する側壁表面106、108によって一緒に結合されている。通路112を形成する壁110が、底部壁表面104から延在し、上部壁表面102に開口していてもよい。通路112は、上部壁表面102から、底部壁表面104に延在する下側部分116まで延在する上側部分114を有する。上側部分114は、上側壁118が上側部分114によって画定されるように、下側部分116の直径よりも大きい直径を有する。通路112の中心線CLが、その端部の間に提供されている。一実施形態では、バレル92は、その上側端部及び下側端部が切り取られた円筒体である。
【0017】
一実施形態では、図示されるように、第1の係合部94は、バレル92とは別個に形成され、キャップ122によってバレル92に固定されるコンタクト120を含む。コンタクト120は、バレル92内の通路112を形成する壁110の内側表面の形状に概ね一致する概ね中空の形状を有する。コンタクト120は、金めっきを施した合金で形成してもよい。一実施形態では、コンタクト120は、コンタクト120の上側端部からコンタクト120の底部端部まで延在する通路128が内部に形成されるように、複数の別個の可撓性ビーム126がそこから片持ち支持されたリング状接続部分124から形成されている。コンタクト120の中心線が、端部の間に提供されている。一実施形態では、接続部分124は、スロットが提供されるように、その円周の周りで不連続である。接続部分124は、その上に提供された複数の離隔された内向きに延在する突起130及び外向きに延在する突起130を有し、これらは、接続部分124の円周の周りに位置合わせされ得る。内向き及び外向きに延在する突起130は、接続部分124の外側表面から外向きに延在する突起と接続部分124の内側表面から内向きに延在する突起との間で交互になっていてもよい。ビーム126は、接続部分124の下側端部から延在する。各ビーム126は、コンタクト120の中心線に平行であり、中心線から半径方向に離隔されている。ビーム126は、接続部分124の円周の周りで互いから離隔されている。一実施形態では、各ビーム126は、角部において接続部分124からある角度で延在する第1の部分132と、角部において第1の部分132の端部からある角度で延在する第2の部分134と、を有する。第1の部分132は、コンタクト120の中心線に向かって内向きに角度が付いており、第2の部分134は、コンタクト120の中心線から外向きに角度が付いている。第1の部分132と第2の部分134との間の角部は、丸みを帯びていてもよい。一実施形態では、第1の部分132と第2の部分134との間の角部は、コンタクト120の円周の周りに位置合わせされており、内径を画定する。第1の部分132と第2の部分134との間の角部によって画定される内径は、結合ピン26の円筒形部分36の直径よりも小さい。コンタクト120は、材料の平坦なシートから打ち抜かれ、その形状に巻かれてもよい。コンタクト120は、その形状に機械加工されてもよい。
【0018】
一実施形態では、キャップ122は、中央通路138を画定する環状の下側壁136と、下側壁136から半径方向外向きに延在し、かつ下側壁136に垂直な上側壁140と、を有する。
【0019】
コンタクト120は、コンタクト120の上側端部及び下側端部がバレル92の上側端部及び下側端部から突出しないように、バレル92内の通路112の下側部分116内に着座している。通路112の中心線CL及びコンタクト120の中心線は、位置合わせされている。ビーム126の第2の部分134の端部は、通路112の下側部分116を形成している壁表面から離隔されている。接続部分124の外側表面は、下側部分116を形成している壁110の内側表面に近接しており、外向きに延在する突起130は、下側部分116を形成している壁110の内側表面に対して当接している。キャップ122は、バレル92及びコンタクト120を一緒に固定している。一実施形態では、キャップ122は、バレル92及びコンタクト120に圧入される。一実施形態では、キャップ122は、バレル92及びコンタクト120に圧着されている。キャップ122の壁136は、コンタクト120の内向きに延在する突起130に対して係合し、内向きに延在する突起130によって画定される直径よりも大きい直径を有する。キャップ122の壁136が接続部分124に係合すると、突起130が変形して、コンタクト120をバレル92に固定する。上側壁140は、バレル92内の通路112の上側部分114内に着座し、上側壁118と係合する。
【0020】
他の第1の係合部は、本開示の範囲内である。
【0021】
第2の係合部96は、第2の電気部品24に結合されたケーブル(図示せず)のワイヤに圧着された圧着体として形成されてもよく、はんだ付け、溶接、ねじ取り付けなどされてもよい。いくつかの実施形態では、第2の係合部96は、第2の電気部品24から延在するピンと嵌合する、第1の係合部94に提供されたものと同様の複数の可撓性ビームを有する。いくつかの実施形態では、第2の係合部96は、第2の電気部品24のコンタクトパッドに装着されためっきビア又は表面に挿入されたピンである。
【0022】
図9に示されるように、バレル92は、ハウジング28内の通路68内に着座しており、上部壁60に接触し、底部壁62から離隔されている。側壁表面106、108は、間隙142によってラッチ74、76の第1の壁部分74a、74bから離隔されている。開口部70、90は、通路112と位置合わせされており、下側部分116の下側端部に近接している。通路112の中心線CL及びコンタクト120の中心線は、開口部70、90の中心線と位置合わせされている。第2の係合部96は、第2の開口部72を通ってハウジング28の後方壁58の外側に延在する。
【0023】
図6~
図8に示されるように、ロック32は、第1のロック壁146と、第2のロック壁148と、を有し、第1のロック壁146は、第1のアーム部分150と、第1のアーム部分150の端部から延在する第2のアーム部分152と、を有する。アーム部分150、152は、互いに概ね垂直であり、L字形状を形成している。第2のロック壁148は、第1のアーム部分154と、第1のアーム部分154の端部から延在する第2のアーム部分156と、を有する。アーム部分154、156は、互いに概ね垂直であり、L字形状を形成している。アーム部分152の端部は、アーム部分154に近接しており、アーム部分156の端部は、アーム部分150に近接している。アーム部分150、152、154、156は、好ましくは、同じ平面内にあり、内部を通して結合ピン26の円筒形部分36を受容するように構成された受容開口部158を形成している。受容開口部158の幅W2は、第2のアーム部分152と156との間に画定され、受容開口部158の長さL2は、第2のアーム部分150と154との間に画定される。第1のロック壁146は、第1のラッチ74と接触しており、第1のラッチ74が通路68内に押圧されたときに第1のラッチ74とともに移動可能であり、第2のロック壁148は、第2のラッチ76と接触しており、第2のラッチ76が通路68内に押圧されたときに第2のラッチ76とともに移動可能である。第1のアーム部分150は、第1のラッチ74の第1の壁部分74aの内側表面から延在し、第2のアーム部分152は、第1のラッチ74の第2の壁部分74bの上側表面に接触している。第1のアーム部分154は、第2のラッチ76の第1の壁部分76aの内側表面から延在し、第2のアーム部分156は、第2のラッチ76の第2の壁部分76bの上側表面に接触している。図示のような実施形態では、ロック32は、第1のロック壁146から延在し、かつ第1のロック壁146に垂直な第3のロック壁160と、第2のロック壁148から延在し、かつ第2のロック壁148に垂直な第4のロック壁162と、第3のロック壁160及び第4のロック壁162に垂直であり、かつ第3のロック壁160と第4のロック壁162との間に延在する第5のロック壁164と、を更に含む。第3及び第4のロック壁160、162は、互いに平行である。第5のロック壁164は、第1及び第2のロック壁146、148に対向し、かつ平行である。第1、第2、第3、第4、及び第5のロック壁146、148、160、162、164は、開口した前方端部及び後方端部を有する箱形を形成している。第2のアーム部分152の外側端部は、第4のロック壁162に近接しているが、間隙166によって第4のロック壁162から離隔されており、第2のアーム部分156の外側端部は、第3のロック壁160に近接しているが、間隙166によって第3のロック壁160から離隔されている。ロック32は、ステンレス鋼などの金属のシートから打ち抜かれ、形成されてもよい。ロック32は、プラスチックから形成されてもよい。
【0024】
図9に示されるように、ロック32は、受容開口部158が第1の開口部70と位置合わせし、かつ第1の開口部70に近接し、開口部90と位置合わせした状態で通路68内に着座している。ロック32は、バレル92を取り囲んでいる。第1及び第2のロック壁146、148は、ハウジング28の底部壁62に平行であるが、底部壁62から離隔されている。更に、第1及び第2のロック壁146、148は、バレル92の底部壁表面104に近接しており、バレル92の底部壁表面104に対して当接していてもよい。第1のロック壁146の第1のアーム部分150の後方端部150aが、ハウジング28の後方壁58によって形成された通路68の後方壁の内側表面に対して当接している。第2のロック壁148の第1のアーム部分154の前方端部154aが、ハウジング28の前方壁56によって形成された通路68の前方壁の内側表面に対して当接している。第3のロック壁160は、第1のラッチ74の第1の壁部分74aの内側表面に対して当接しており、バレル92の側壁表面106に近接しているが、間隙142によって側壁表面106から離隔されている。第4のロック壁162は、第2のラッチ76の第1の壁部分76aの内側表面に対して当接しており、バレル92の側壁表面108に近接しているが、間隙142によって側壁表面108から離隔されている。第5のロック壁164は、上部壁60の下側表面に近接して当接している。ラッチ74、76が押圧状態にないとき、受容開口部158の幅W2は、第1の開口部70の幅W1よりも小さく、受容開口部158の長さL2は、第1の開口部70の長さL1以上である。
【0025】
ラッチ74が通路68内に内方に押圧されると、第3のロック壁160及び第1のロック壁146は、側壁66に向かって移動する。第1のアーム部分150と後方壁58との係合は、第3のロック壁160及び第1のロック壁146が側壁66に向かってのみ移動するように、第3のロック壁160及び第1のロック壁146の移動を制限する。同様に、押圧されるラッチ76が通路68内に内方に押圧されると、第4のロック壁162及び第2のロック壁148は、側壁64に向かって移動する。第1のアーム部分154と前方壁56との係合は、第4のロック壁162及び第2のロック壁148が側壁64に向かってのみ移動するように、第4のロック壁162及び第2のロック壁148の移動を制限する。受容開口部158の長さL2は、変化しない。したがって、両方のラッチ74、76が押圧されると、第2のアーム部分152、156は、互いから離れるように移動し、それによって受容開口部158の幅W2を増加させる。いくつかの実施形態では、第1のアーム部分150と後方壁58との間、及び/又は第1のアーム部分154と前方壁56との間に間隙が提供されて、この移動の下での第1のアーム部分150、154のいくらかの移動を可能にしてもよい。
【0026】
結合ピン26は、工具を使用することなく、コネクタ20に迅速かつ容易に取り付けられ、コネクタ20から解放されることができる。結合ピン26をコネクタ20に結合するために、結合ピン26の円筒形部分36の第1の端部36aは、開口90を通して、次いでハウジング28の第1の開口部70を通して、ロック32の受容開口部158を通して、コンタクト120内に挿入される。円筒形部分36の直径は、ラッチ74、76が押圧状態にないときには受容開口部158の幅W2よりも大きく、ラッチ74、76が押圧状態にないときには受容開口部158の長さL2よりもわずかに小さい。第1の端部36aが第1及び第2のロック壁146、148の第2のアーム部分152、156に接触すると、第2のアーム部分152、156は、互いから離れるように移動し、それによって受容開口部158の幅W2を増加させる。第1の端部36aの丸い又は球状の形状は、結合ピン26のための導入部を提供する。これにより、ラッチ74、76は、側壁64、66からわずかに外向きに移動する。円筒形部分36がビーム126に係合し、これによって、ビーム126が通路112の中心線CLから外方に撓む。これにより、結合ピン26とコンタクト120との間の電気的な接続が確実になる。結合ピン26は、フランジ38が開口部90内に着座するまで、ハウジング28内に挿入される。この位置において、溝40は、第2のアーム部分152、156と位置合わせし、ラッチ74、76は、それらの非押圧状態を回復し、これによって、第2のアーム部分152、156を互いに向かって移動させ、受容開口部158の幅W2を減少させ、溝40内に着座させる。これにより、結合ピン26がコネクタ20から容易に引き抜かれることが防止される。ブリッジ80は、第1及び第2のロック壁146、148の上昇を制御し、コネクタ20の低プロファイルを維持しながら、ラッチ74、76の保持力を向上させる。スペース88の寸法は、ラッチ74、76の撓みを制御する。
【0027】
結合ピン26は、操作者がラッチ74、76を通路68に押圧することによって、コネクタ20から迅速かつ容易に解放することができる。ラッチ74、76が通路68内に内方に押圧されると、第3のロック壁160及び第1のロック壁146は、側壁66に向かって移動し、第4のロック壁162及び第2のロック壁148は、側壁64に向かって移動し、それによって受容開口部158の幅W2を増加させる。これにより、第2のアーム部分152、156が溝40から外れる。次いで、操作者は、結合ピン26をコネクタ20から容易に引き抜くことができる。
【0028】
代替実施形態では、ロック32の第5のロック壁164は提供されず、第3及び第4のロック壁160、162の後方端部は、ハウジング28のラッチ74、76に固定されている。また別の代替実施形態では、ロック32の第3、第4、及び第5のロック壁160、162、164が排除され、第1のロック壁146が第1のラッチ74に添着されており、第2のロック壁148が第2のラッチ76に添着されている。受容開口部158は、第1の開口部70と位置合わせし、第1の開口部70に近接している。
【0029】
いくつかの実施形態では、結合ピン26がコネクタ20内に着座されるときに結合ピン26の第1の端部36aに近接する壁は、内部を通る開口部(図示せず)を有する。
【0030】
特定の実施形態が図面に例示され、図面に関して説明されているが、当業者は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な修正を考案し得ることが想定される。したがって、本開示及び添付の特許請求の範囲は、図面に例示され、図面に関して論じられた特定の実施形態に限定されるものではなく、修正及び他の実施形態は、本開示及び添付図面の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるであろう。更に、前述の説明及び関連する図面は、要素及び/又は機能の特定の例示的組み合わせの文脈における例示的な実施形態を説明しているが、要素及び/又は機能の異なる組み合わせは、本発明の範囲及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態によって提供されてもよいことを理解されたい。更に、前述の説明は、いくつかのステップの性能を列挙する方法を説明する。特段の記載がない限り、方法内の1つ以上のステップは必要とされない場合があり、1つ以上のステップは、記載されたものとは異なる順序で実行されてもよく、1つ以上のステップは、実質的に同時に形成されてもよい。最後に、図面は必ずしも原寸に比例して描かれていない。
【国際調査報告】