(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】クロロトリフルオロエチレン及び/又は1,1,2-トリフルオロエタンを含む共沸又は準共沸組成物
(51)【国際特許分類】
C07C 19/08 20060101AFI20240517BHJP
C07C 21/18 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
C07C19/08
C07C21/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575427
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 FR2022051053
(87)【国際公開番号】W WO2022258915
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005522
【氏名又は名称】アルケマ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ババ-アフマッド, アベデラティフ
(72)【発明者】
【氏名】カンブロドン, アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】ガレ, ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ラヌゼル, ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィー, セドリック
(72)【発明者】
【氏名】ベンドリンガー, ローラン
(72)【発明者】
【氏名】ヒスラー, ケビン
【テーマコード(参考)】
4H006
【Fターム(参考)】
4H006AA05
4H006AB84
4H006EA02
4H006EA03
(57)【要約】
本発明は、クロロトリフルオロエチレンと、1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを含む共沸又は準共沸組成物に関する。本発明はまた、1,1,2-トリフルオロエタンと、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを含む共沸又は準共沸組成物にも関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロロトリフルオロエチレンと、1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを含む共沸又は準共沸組成物であって、前記組成物の全重量に基づいて、少なくとも50重量%のクロロトリフルオロエチレンを含むことを特徴とする、組成物。
【請求項2】
0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と40℃の間の沸点を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物をまた含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物の全重量に基づいて、最大20重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含むことを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物の全重量に基づいて、最大50重量%の1,1-ジフルオロエタンを含むことを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の組成物。
【請求項6】
1,1,2-トリフルオロエタンと、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを含む、共沸又は準共沸組成物。
【請求項7】
0.5baraと8baraの間の圧力で-10℃と70℃の間の沸点を有することを特徴とする、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物の全重量に基づいて、35重量%と99.99重量%の間の1,1,2-トリフルオロエタンを含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項9】
最大65重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン又は最大38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含むことを特徴とする、請求項6から8の何れか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロロトリフルオロエチレン及び/又は1,1,2-トリフルオロエタンを含む共沸又は準共沸組成物に関する。これらの組成物は、トリフルオロエチレンの製造中の中間組成物に由来し得、より具体的には、トリフルオロエチレンの製造中に用いられる再循環流に由来しうる。
【背景技術】
【0002】
VF3などのフッ素化オレフィンは知られており、注目すべき特性、特に優れた耐薬品性及び良好な耐熱性を示すフルオロカーボンポリマーの製造のためのモノマー又はコモノマーとして使用されている。
【0003】
トリフルオロエチレンの調製のための既知の経路では、出発物質として、触媒の存在下、気相中でクロロトリフルオロエチレン(CTFE)及び水素が使用される。特に国際公開第2013/128102号から、気相中、VIII族金属ベースの触媒の存在下、大気圧及び比較的低温でのCTFEの水素化分解によるトリフルオロエチレンの製造方法が知られている。
【0004】
トリフルオロエチレンの製造には、トリフルオロエチレンに近いか又はクロロトリフルオロエチレンに近い沸点を有する多数の副生成物が伴う。これには複雑な精製段階の実施が必要となり、その結果、目的の生成物が失われる可能性がある。加えて、これらの副生成物の一部は共沸組成物を形成する可能性があり、これにより分離が困難になり、実際には不可能にさえなる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、驚くべきことに同定された共沸又は準共沸組成物に関する。
特に、第一の態様によれば、本発明は、クロロトリフルオロエチレンと、1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを含む共沸又は準共沸組成物であって、前記組成物の全重量に基づいて少なくとも50重量%のクロロトリフルオロエチレンを含むことを特徴とする組成物に関する。
【0006】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と40℃の間の沸点を有する。
【0007】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物をまた含む。
【0008】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大20重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0009】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大50重量%の1,1-ジフルオロエタンを含む。
【0010】
第二の態様によれば、本発明は、1,1,2-トリフルオロエタンと、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物とを含む共沸又は準共沸組成物に関する。
【0011】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、0.5baraと8baraの間の圧力で-10℃と70℃の間の沸点を有する。
【0012】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、35重量%と99.99重量%の間の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0013】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大65重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン又は最大38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】CTFE/143二成分混合物について、泡立ち点と露点の変化を、所与の圧力におけるCTFEの重量含有量の関数として表す。
【
図2】CTFE/152a二成分混合物について、泡立ち点と露点の変化を、所与の圧力におけるCTFEの重量含有量の関数として表す。
【
図3】143/133b二成分混合物について、泡立ち点と露点の変化を、所与の圧力における143の重量含有量の関数として表す。
【
図4】143/133a二成分混合物について、泡立ち点と露点の変化を、所与の圧力における143の重量含有量の関数として表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、共沸又は準共沸組成物に関する。
「準共沸」という表現は広い意味を有し、厳密に共沸である組成物と共沸混合物のように挙動する組成物とを含むことを意図している。
【0016】
化合物Aの揮発度は、平衡条件下(圧力と温度の平衡)における液相モル分率(xA)に対する気相モル分率(yA)の比によって表される:α=yA/xA。化合物Bの揮発度は、平衡条件下(圧力と温度の平衡)における液相モル分率(xB)に対する気相モル分率(yB)の比によって表される:α=yB/xB。相対揮発度により、二種の化合物A及びBの分離の容易さを測定できる。これは、二種の化合物の揮発度の比である:αA,B=yAxB/xAyB。揮発度が高いほど、混合物を容易に分離できる。
【0017】
本発明では、二種の化合物の間の相対揮発度が1に等しいか、又は0.99と1.01の間である場合、組成物は共沸であるとみなされる。本発明では、二種の化合物の間の相対揮発度が0.9と1.1の間である場合、組成物は準共沸であるとみなされる。
【0018】
驚くべきことに、トリフルオロエチレンの製造プロセス中に共沸又は準共沸組成物の形成が発見された。これらの組成物の存在は、プロセス全体、特に精製及び再循環段階に影響を与える。
【0019】
A)クロロトリフルオロエチレン(CTFE)を含む組成物
第一の態様によれば、本発明は、クロロトリフルオロエチレンを含む共沸又は準共沸組成物を提供する。好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、1,1,2-トリフルオロエタン(143)、1,1-ジフルオロエタン(152a)及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含む。
【0020】
共沸又は準共沸組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物をまた含みうる。
【0021】
従って、前記組成物は、
a)クロロトリフルオロエチレン;
b)1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物;並びに
c)任意選択的に、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物
を含みうる。
【0022】
好ましい実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、クロロトリフルオロエチレン、1,1,2-トリフルオロエタン、並びに2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。
【0023】
或いは、前記共沸又は準共沸組成物は、クロロトリフルオロエチレン、1,1-ジフルオロエタン、並びに2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。
【0024】
或いは、前記共沸又は準共沸組成物は、クロロトリフルオロエチレン、1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、並びに2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。
【0025】
好ましくは、前記組成物は、-40℃と40℃の間、より優先的には-35℃と25℃の間の沸点を有する。特に、前記組成物は、0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と40℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記組成物は、1baraから6baraの圧力で-35℃と25℃の間の沸点を有する。
【0026】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、少なくとも50重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、少なくとも52重量%、又は少なくとも54重量%、又は少なくとも56重量%、又は少なくとも58重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも62重量%、又は少なくとも64重量%、又は少なくとも66重量%、又は少なくとも68重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも72重量%、又は少なくとも74重量%、又は少なくとも76重量%、又は少なくとも78重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも82重量%、又は少なくとも84重量%、又は少なくとも86重量%、又は少なくとも88重量%、又は少なくとも90重量%、又は少なくとも92重量%、又は少なくとも94重量%、又は少なくとも96重量%、又は少なくとも98重量%、又は少なくとも99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。
【0027】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大20重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大18重量%、又は最大16重量%、又は最大14重量%、又は最大12重量%、又は最大10重量%、又は最大8重量%、又は最大6重量%、又は最大4重量%、又は最大2重量%、又は最大0.01重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0028】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大50重量%の1,1-ジフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大48重量%、又は最大46重量%、又は最大44重量%、又は最大42重量%、又は最大40重量%、又は最大38重量%、又は最大36重量%、又は最大34重量%、又は最大32重量%、又は最大30重量%、又は最大28重量%、又は最大26重量%の1,1-ジフルオロエタンを含む。
【0029】
上述したように、本発明に係る前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。従って、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される追加の化合物の少なくとも二種、又は少なくとも三種、又は少なくとも四種、又は少なくとも五種、又は少なくとも六種、又は少なくとも七種、又は少なくとも八種、又は少なくとも九種、又は少なくとも十種、又は全てを含みうる。
【0030】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、10重量%未満の前記追加の化合物を含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、8重量%未満、又は6重量%未満、又は4重量%未満、又は2重量%未満、又は1重量%未満、又は0.5重量%未満、又は0.1重量%未満、又は0.05重量%未満、又は0.01重量%未満の前記追加の化合物を含む。
【0031】
A-i)CTFE及び143をベースとした組成物
本発明の第一の態様の特定の実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、クロロトリフルオロエチレンと1,1,2-トリフルオロエタンとを含む。
【0032】
有利には、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、80重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、85重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。特に、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、90重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。
【0033】
有利には、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から20重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から15重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。特に、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から10重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0034】
好ましくは、前記組成物は、-40℃と40℃の間、より優先的には-35℃と25℃の間の沸点を有する。特に、前記組成物は、0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と40℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記組成物は、1baraから6baraの圧力で-35℃と25℃の間の沸点を有する。
【0035】
従って、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、80重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から20重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含み得、0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と40℃の間の沸点を有する。有利には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、85重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から15重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み;0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と40℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、90重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から10重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含み、1baraから6baraの圧力で-30℃と25℃の間の沸点を有する。
【0036】
好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、
- 前記組成物の全重量に基づいて、90重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から10重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、6baraの圧力で20℃と25℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、92重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から8重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、5baraの圧力で12℃と17℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、92重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から8重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、4baraの圧力で5℃と10℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、94重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から6重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、3baraの圧力で-3℃と2℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、96重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から4重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で-15℃と-10℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、98重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から2重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、1.013baraの圧力で-30℃と-25℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、98重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から2重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で-30℃と-25℃の間の沸点を有する。
【0037】
有利に好ましい形では、前記組成物は、1,1-ジフルオロエタン、又は本特許出願において上で定義した追加の化合物をまた含みうる。それを含む場合、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される前記追加の化合物の一種、二種、三種、四種、五種、六種、七種、八種、九種、十種、十一種又は全てを含みうる。
【0038】
従って、前記共沸又は準共沸組成物は、
- 前記組成物の全重量に基づいて、90重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から10重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は6baraの圧力で20℃と25℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、92重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から8重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は5baraの圧力で12℃と17℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、92重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から8重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は4baraの圧力で5℃と10℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、94重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から6重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は3baraの圧力で-3℃と2℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、96重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から4重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は2baraの圧力で-15℃と-10℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、98重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から2重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は1.013baraの圧力で-30℃と-25℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、98重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレン、0.01重量%から2重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は1baraの圧力で-30℃と-25℃の間の沸点を有する。
【0039】
より好ましくは、本発明は、92重量%から93重量%のクロロトリフルオロエチレンと7重量%から8重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は6baraの圧力で21℃から22℃の沸点を有する。好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、92重量%から93重量%のクロロトリフルオロエチレンと、7重量%から8重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、より優先的にはそれらからなり、前記組成物は6baraの圧力で21℃から22℃の沸点を有する。特に、前記共沸組成物は、92.5重量%のクロロトリフルオロエチレンと7.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタンからなり、前記組成物は、6baraの圧力で21.3℃の沸点を有する。
【0040】
より好ましくは、本発明は、93重量%から94重量%のクロロトリフルオロエチレンと6重量%から7重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は5baraの圧力で15℃から16℃の沸点を有する。好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、93重量%から94重量%のクロロトリフルオロエチレンと、6重量%から7重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、より優先的にはそれらからなり、前記組成物は5baraの圧力で15℃から16℃の沸点を有する。特に、前記共沸組成物は、93.4重量%のクロロトリフルオロエチレンと6.6重量%の1,1,2-トリフルオロエタンからなり、前記組成物は、5baraの圧力で15.2℃の沸点を有する。
【0041】
より好ましくは、本発明は、94重量%から95重量%のクロロトリフルオロエチレンと5重量%から6重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は4baraの圧力で8℃から9℃の沸点を有する。好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、94重量%から95重量%のクロロトリフルオロエチレンと、5重量%から6重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、より優先的にはそれらからなり、前記組成物は4baraの圧力で8℃から9℃の沸点を有する。特に、前記共沸組成物は、94.4重量%のクロロトリフルオロエチレンと5.6重量%の1,1,2-トリフルオロエタンからなり、前記組成物は、4baraの圧力で8.1℃の沸点を有する。
【0042】
より好ましくは、本発明は、95重量%から96重量%のクロロトリフルオロエチレンと4重量%から5重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は3baraの圧力で-1℃から0℃の沸点を有する。好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、95重量%から96重量%のクロロトリフルオロエチレンと、4重量%から5重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、より優先的にはそれらからなり、前記組成物は3baraの圧力で-1℃から0℃の沸点を有する。特に、前記共沸組成物は、95.7重量%のクロロトリフルオロエチレンと4.3重量%の1,1,2-トリフルオロエタンからなり、前記組成物は、3baraの圧力で-0.5℃の沸点を有する。
【0043】
より好ましくは、本発明は、97重量%から98重量%のクロロトリフルオロエチレンと2重量%から3重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は2baraの圧力で-12℃から-11℃の沸点を有する。好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、97重量%から98重量%のクロロトリフルオロエチレンと、3重量%から4重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、より優先的にはそれらからなり、前記組成物は2baraの圧力で-12℃から-11℃の沸点を有する。特に、前記共沸組成物は、97.4重量%のクロロトリフルオロエチレンと2.6重量%の1,1,2-トリフルオロエタンからなり、前記組成物は、2baraの圧力で-11.7℃の沸点を有する。
【0044】
より好ましくは、本発明は、99.5重量%から99.99重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.01重量%から0.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は1.013baraの圧力で-28℃から-29℃の沸点を有する。好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、99.5重量%から99.9重量%のクロロトリフルオロエチレンと、0.01重量%から0.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1-ジフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、より優先的にはそれらからなり、前記組成物は1.013baraの圧力で-28℃から-29℃の沸点を有する。特に、前記共沸組成物は、99.98重量%のクロロトリフルオロエチレンと0.02重量%の1,1,2-トリフルオロエタンからなり、前記組成物は、1.013baraの圧力で-28.4℃の沸点を有する。
【0045】
図1は、クロロトリフルオロエチレン/1,1,2-トリフルオロエタン二成分混合物について、泡立ち点と露点の変化を、1から6baraの圧力におけるクロロトリフルオロエチレンの重量含有量の関数として表す。
【0046】
A-ii)CTFEと152aをベースとした組成物
本発明の第一の態様の別の特定の実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、クロロトリフルオロエチレンと1,1-ジフルオロエタンとを含む。
【0047】
有利には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、60重量%から80重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、63重量%から77重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。特に、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンを含む。
【0048】
有利には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、20重量%から40重量%の1,1-ジフルオロエタンを含む。好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、23重量%から37重量%の1,1-ジフルオロエタンを含む。特に、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンを含む。
【0049】
好ましくは、前記組成物は、-40℃と30℃の間、より優先的には-35℃と16℃の間の沸点を有する。特に、前記組成物は、0.5baraと8baraの間の圧力で-40℃と30℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記組成物は、1baraから6baraの圧力で-35℃と16℃の間の沸点を有する。
【0050】
従って、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、60重量%から80重量%のクロロトリフルオロエチレンと20重量%から40重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み得、0.5baraから8baraの圧力で-40℃と30℃の間の沸点を有する。有利には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、63重量%から77重量%のクロロトリフルオロエチレンと23重量%から37重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み得、0.5baraから8baraの圧力で-40℃と30℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、1baraから6baraの圧力で-35℃と16℃の間の沸点を有する。
【0051】
好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、
- 前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、6baraの圧力で14℃と17℃の間の沸点を有し;
- 66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、5baraの圧力で7℃と11℃の間の沸点を有し;
- 66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、4baraの圧力で0℃と4℃の間の沸点を有し;
- 66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、3baraの圧力で-8℃と-4℃の間の沸点を有し;
- 66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で-15℃と-19℃の間の沸点を有し;
- 68重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレンと26重量%から32重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で-32℃と-36℃の間の沸点を有する。
【0052】
有利に好ましい形では、前記組成物は、1,1,2-トリフルオロエタン又は本特許出願において上で定義した追加の化合物をまた含みうる。それを含む場合、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される前記追加の化合物の一種、二種、三種、四種、五種、六種、七種、八種、九種、十種、十一種又は全てを含みうる。
【0053】
従って、前記共沸又は準共沸組成物は、
- 前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレン、26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は6baraの圧力で14℃と17℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレン、26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は5baraの圧力で7℃と11℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレン、26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は4baraの圧力で0℃と4℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレン、26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は3baraの圧力で-8℃と-4℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、66重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレン、26重量%から34重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は2baraの圧力で-15℃と-19℃の間の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、68重量%から74重量%のクロロトリフルオロエチレン、26重量%から32重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、前記組成物は1baraの圧力で-32℃と-36℃の間の沸点を有する。
【0054】
より好ましくは、本発明は、前記組成物の全重量に基づいて、69重量%から70重量%のクロロトリフルオロエチレンと30重量%から31重量%の1,1-ジフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は、1から6baraの圧力で-35℃から16℃の沸点を有する。優先的に好ましい形では、本発明は、69重量%から70重量%のクロロトリフルオロエチレン、30重量%から31重量%の1,1-ジフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン及び1,1,2-トリフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなる共沸組成物を提供し、前記組成物は1から6baraの圧力で-35℃から16℃の沸点を有する。
【0055】
特に、前記共沸組成物は、組成物の全重量に基づいて、69.1重量%のクロロトリフルオロエチレンと30.9重量%の1,1-ジフルオロエタンとからなり、6baraで15.3℃の沸点を有する。
【0056】
特に、前記共沸組成物は、組成物の全重量に基づいて、69.2重量%のクロロトリフルオロエチレンと30.8重量%の1,1-ジフルオロエタンとからなり、5baraで9.2℃の沸点を有する。
【0057】
特に、前記共沸組成物は、組成物の全重量に基づいて、69.3重量%のクロロトリフルオロエチレンと30.7重量%の1,1-ジフルオロエタンとからなり、4baraで2.2℃の沸点を有する。
【0058】
特に、前記共沸組成物は、組成物の全重量に基づいて、69.4重量%のクロロトリフルオロエチレンと30.6重量%の1,1-ジフルオロエタンとからなり、3baraで-6.2℃の沸点を有する。
【0059】
特に、前記共沸組成物は、組成物の全重量に基づいて、69.5重量%のクロロトリフルオロエチレンと30.5重量%の1,1-ジフルオロエタンとからなり、2baraで-17.2℃の沸点を有する。
【0060】
特に、前記共沸組成物は、組成物の全重量に基づいて、69.7重量%のクロロトリフルオロエチレンと30.3重量%の1,1-ジフルオロエタンとからなり、1baraで-33.7℃の沸点を有する。
【0061】
図2は、クロロトリフルオロエチレン/1,1-ジフルオロエタン二成分混合物について、泡立ち点と露点の変化を、1から6baraの圧力におけるクロロトリフルオロエチレンの重量含有量の関数として表す。
【0062】
本発明で定義される共沸又は準共沸組成物の存在は、
図1及び
図2から得られるデータによって確認される。
図1及び2に示した各組成物の相対揮発度は、液体-蒸気平衡において計算した。
【0063】
B)1,1,2-トリフルオロエタン(143)を含む組成物
第二の態様によれば、本発明は、1,1,2-トリフルオロエタンを含む共沸又は準共沸組成物に関する。好ましくは、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(133a)、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン(133b)及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含む。
【0064】
特定の実施態様によれば、前記組成物は、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物をまた含みうる。
【0065】
従って、前記共沸又は準共沸組成物は、
a)1,1,2-トリフルオロエタン;
b)2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(133a)、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン(133b)及びそれら二種の混合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物;並びに
c)任意選択的に、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物
を含みうる。
【0066】
好ましい実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。
【0067】
或いは、前記共沸又は準共沸組成物は、1,1,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。
【0068】
或いは、前記共沸又は準共沸組成物は、1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。
【0069】
好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、-10℃と70℃の間の沸点を有する。特に、前記共沸又は準共沸組成物は、0.5baraと8baraの間の圧力で-10℃と70℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記共沸又は準共沸組成物は、1から6baraの圧力で0℃と65℃の間の沸点を有する。
【0070】
特定の実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、少なくとも30重量%、有利には少なくとも32重量%、好ましくは少なくとも34重量%、特に少なくとも36重量%、より具体的には少なくとも38重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0071】
特定の実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大46重量%、有利には最大44重量%、好ましくは最大42重量%、特に最大40重量%、より具体的には最大38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0072】
特定の実施態様によれば、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、最大66重量%、有利には最大65重量%、好ましくは最大64重量%、特に最大63重量%、より具体的には最大62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを含む。
【0073】
上述したように、本発明に係る前記組成物は、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物を含みうる。従って、前記組成物は、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される追加の化合物の少なくとも二種、又は少なくとも三種、又は少なくとも四種、又は少なくとも五種、又は少なくとも六種、又は少なくとも七種、又は少なくとも八種、又は少なくとも九種、又は少なくとも十種、又は少なくとも十一種、又は全てを含みうる。
【0074】
好ましい実施態様によれば、前記組成物は、組成物の全重量に基づいて、10重量%未満の前記追加の化合物を含む。好ましくは、前記組成物は、組成物の全重量に基づいて、8重量%未満、又は6重量%未満、又は4重量%未満、又は2重量%未満、又は1重量%未満、又は0.5重量%未満、又は0.1重量%未満、又は0.05重量%未満、又は0.01重量%未満の前記追加の化合物を含む。
【0075】
B-i)143と133bをベースとした組成物
本発明の第二の態様の特定の実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、1,1,2-トリフルオロエタンと1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0076】
有利には、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、55重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、60重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。特に、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、62重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0077】
有利には、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から45重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から40重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含む。特に、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0078】
好ましくは、前記組成物は、0℃と40℃の間、より優先的には0℃と35℃の間の沸点を有する。特に、前記組成物は、1baraから3baraの圧力で0℃と40℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記組成物は、1baraから3baraの圧力で0℃と35℃の間の沸点を有する。
【0079】
より優先的には、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、60重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から40重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、1から3baraの圧力で0℃と40℃の間の沸点を有する。
【0080】
特に、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、62重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、1から3baraの圧力で0℃と35℃の間の沸点を有する。
【0081】
好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、
- 前記組成物の全重量に基づいて、62重量%から84重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと16重量%から38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で2℃から6℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、62重量%から84重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと16重量%から38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、1.013baraの圧力で2℃から6℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、74重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から26重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で20℃から24℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、88重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から12重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、3baraの圧力で31℃から35℃の沸点を有する。
【0082】
有利に好ましい形では、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、又は本発明の第二の態様に従って上に定義された追加の化合物をまた含みうる。それを含む場合、前記組成物は、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される前記追加の化合物の一種、二種、三種、四種、五種、六種、七種、八種、九種、十種、十一種又は全てを含みうる。
【0083】
前記共沸又は準共沸組成物は、また、
- 前記組成物の全重量に基づいて、62重量%から84重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、16重量%から38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は1baraの圧力で2℃から6℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、62重量%から84重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、16重量%から38重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は1.013baraの圧力で2℃から6℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、74重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、0.01重量%から26重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は2baraの圧力で20℃から24℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、88重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、0.01重量%から12重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は3baraの圧力で31℃から35℃の沸点を有する。
【0084】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、71重量%から72重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと28重量%から29重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で3℃から4℃の沸点、又は1.013baraの圧力で4℃から5℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0085】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、71重量%から72重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、28重量%から29重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で3℃から4℃の沸点、又は1.013baraの圧力で4℃から5℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0086】
より特に好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、71.6重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと28.4重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンとからなり、1baraの圧力で3.9℃の沸点を有する。
【0087】
より特に好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、71.8重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと28.2重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンとからなり、1.013baraの圧力で4.2℃の沸点を有する。
【0088】
特に好ましい形では、本発明はまた、組成物の全重量に基づいて、88.5重量%から89.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと10.5重量%から11.5重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で21℃から23℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0089】
特に好ましい形では、本発明はまた、組成物の全重量に基づいて、88.5重量%から89.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、10.5重量%から11.5重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で21℃から23℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0090】
より特に好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、88.8重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと10.2重量%の1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタンとからなり、2baraの圧力で21.8℃の沸点を有する。
【0091】
図3は、1,1,2-トリフルオロエタン/1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン二成分混合物に対して、泡立ち点と露点の変化を、1から6baraの圧力における1,1,2-トリフルオロエタンの重量含有量の関数として表す。
【0092】
B-ii)143と133aをベースとした組成物
本発明の第二の態様の別の特定の実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、1,1,2-トリフルオロエタンと2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含む。
【0093】
有利には、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、30重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、35重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。特に、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンを含む。
【0094】
有利には、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から70重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを含む。好ましくは、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から65重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを含む。特に、前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを含む。
【0095】
好ましくは、前記組成物は、0℃と40℃の間、より優先的には0℃と35℃の間の沸点を有する。特に、前記組成物は、1baraから3baraの圧力で0℃と40℃の間の沸点を有する。より具体的には、前記組成物は、1baraから3baraの圧力で0℃と35℃の間の沸点を有する。
【0096】
好ましい実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、35重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から65重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含む。好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、35重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から65重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、1から3baraの圧力で0℃と40℃の間の沸点を有する。
【0097】
特定の実施態様によれば、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含む。好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、1から3baraの圧力で0℃と35℃の間の沸点を有する。
【0098】
好ましくは、前記共沸又は準共沸組成物は、
- 前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から66重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと34重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で0℃から5℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から66重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと34重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、1.013baraの圧力で0℃から5℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、50重量%から94重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと6重量%から50重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で18℃から23℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、72重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと0.01重量%から28重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、3baraの圧力で31℃から35℃の沸点を有する。
【0099】
有利に好ましい形では、前記組成物は、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、又は本発明の第二の態様に従って上に定義した追加の化合物をまた含みうる。それを含む場合、前記組成物は、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される前記追加の化合物の一種、二種、三種、四種、五種、六種、七種、八種、九種、十種、十一種又は全てを含みうる。
【0100】
前記共沸又は準共沸組成物は、また、
- 前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から66重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、34重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は1baraの圧力で0℃から5℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、38重量%から66重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、34重量%から62重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は1.013baraの圧力で0℃から5℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、50重量%から94重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、6重量%から50重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は2baraの圧力で18℃から23℃の沸点を有し;
- 前記組成物の全重量に基づいて、72重量%から99.99重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、0.01重量%から28重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり得、該組成物は3baraの圧力で31℃から35℃の沸点を有する。
【0101】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、50.5重量%から51.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと48.5重量%から49.5重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で2.5℃から3.5℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0102】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、50.5重量%から51.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、48.5重量%から49.5重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、1baraの圧力で2.5℃から3.5℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0103】
より特に好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、50.9重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと49.1重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンからなり、1baraの圧力で2.7℃の沸点を有する。
【0104】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、51重量%から52重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと48重量%から49重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、1.013baraの圧力で2.5℃から3.5℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0105】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、51重量%から52重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、48重量%から49重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加化合物である残りの成分とを含み、好ましくはそれらからなり、1.013baraの圧力で2.5℃から3.5℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0106】
より特に好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、51.2重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと48.8重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとからなり、1.013baraの圧力で3.1℃の沸点を有する。
【0107】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、72.5重量%から73.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと26.5重量%から27.5重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で21℃から22℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0108】
特に好ましい形では、本発明は、組成物の全重量に基づいて、72.5重量%から73.5重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、26.5重量%から27.5重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、2baraの圧力で21℃から22℃の沸点を有する共沸組成物を提供する。
【0109】
より特に好ましくは、前記共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、73重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと27重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンからなり、2baraの圧力で21.5℃の沸点を有する。
【0110】
図4は、1,1,2-トリフルオロエタン/2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン二成分混合物に対して、泡立ち点と露点の変化を、1から6baraの圧力において1,1,2-トリフルオロエタンの重量含有量の関数として表す。
【0111】
本発明で定義される共沸又は準共沸組成物の存在は、
図3及び
図4から得られるデータによって確認される。
図3及び4に示した各組成物の相対揮発度は、液体-蒸気平衡で計算した。
【0112】
別の好ましい実施態様によれば、前記準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から0.06重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと99.94重量%から99.99重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなる。好ましくは、前記準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から0.06重量%の1,1,2-トリフルオロエタンと99.94重量%から99.99重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンとを含み、好ましくはそれらからなり、6baraの圧力で62℃から66℃の沸点を有する。特に、前記準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から0.06重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、99.94重量%から99.99重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、6baraの圧力で62℃から66℃の沸点を有する。より具体的には、前記準共沸組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%から0.06重量%の1,1,2-トリフルオロエタン、99.94重量%から99.99重量%の2-クロロ-1,1,1-トリフルオロエタン、並びに任意選択的に、1-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、HF、HCl、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1-ジフルオロエチレン及び1,1,2,2-テトラフルオロエタンからなる群から選択される少なくとも一種の追加の化合物である残りの成分を含み、好ましくはそれらからなり、6baraの圧力で63.5℃から64℃の沸点を有する。
【国際調査報告】