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特表2024-520766無線電気センサ、電気パラメータ測定計算装置、方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】無線電気センサ、電気パラメータ測定計算装置、方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240517BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H04Q9/00 311H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575448
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 CN2022074663
(87)【国際公開番号】W WO2022252664
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110614608.3
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523456227
【氏名又は名称】太原市▲優▼特奥科▲電▼子科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】ACCUPOWER ELECTRONIC TECHNOLOGIES CO.,LTD. OF TAIYUAN
【住所又は居所原語表記】10th floor, Xingrong building, No. 258 Changzhi road, Taiyuan Xuefu park, ShanXi Comprehensive reform demonstration zone, Taiyuan, Shanxi 030006, CNINA
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100219117
【弁理士】
【氏名又は名称】金 亨泰
(72)【発明者】
【氏名】曹▲鋭▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼江
(72)【発明者】
【氏名】宋燕▲軍▼
【テーマコード(参考)】
5G064
5K048
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC03
5G064AC09
5G064CB08
5G064DA03
5K048BA34
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB04
5K048EB10
5K048FC04
(57)【要約】
電気パラメータ測定計算装置、電気パラメータ測定計算方法およびシステム、ならびに無線電気センサであって、前記計算装置は、第1の電気信号を無線で受信して第1の電気信号を電気パラメータ計算モジュールに伝送する第1の無線モジュールと、第2の電気信号を収集して第2の電気信号を電気パラメータ計算モジュールに伝送する第1の電気信号収集モジュールと、第1の電気信号と第2の電気信号とに基づいて電気パラメータ情報を計算する電気パラメータ計算モジュールとを含む。無線電気センサ、電気パラメータ測定計算装置、方法およびシステムによれば、まずテストワイヤの使用を減少し、そして使用する無線モジュールの数を減少し、さらに信号サンプリングの時間情報を同期させ、高精度な電気パラメータ測定を実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気信号収集モジュールと、第1の無線モジュールと、電気パラメータ計算モジュールとを含む電気パラメータ測定計算装置であって、
前記第1の無線モジュールは、第1の電気信号を無線方式で受信して、前記第1の電気信号を電気パラメータ計算モジュールに伝送し、
前記第1の電気信号収集モジュールは、第2の電気信号を収集して、前記第2の電気信号を前記電気パラメータ計算モジュールに伝送し、
前記電気パラメータ計算モジュールは、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号に基づいて、電気パラメータ情報を計算する、電気パラメータ測定計算装置。
【請求項2】
前記第1の電気信号収集モジュールが収集したアナログ第2の電気信号をデジタル第2の電気信号に変換するための、第1のアナログデジタル変換モジュールをさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のアナログデジタル変換モジュールは、前記第1の無線モジュールの時間信号を受信し、前記第1の無線モジュールが前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線モジュールがピアの第2の無線モジュールにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第1の無線モジュールがピアの第2の無線モジュールからのローカルクロック情報を受信することを含む請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の無線モジュールが、前記第1の電気信号を受信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の無線モジュールは第1の無線同期ユニットを含み、前記第1のアナログデジタル変換モジュールは前記第1の無線同期ユニットの時間信号を受信し、前記第1の無線同期ユニットが前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第1の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信することを含む請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の無線モジュールは第1の無線伝送ユニットを含み、前記第1の無線伝送ユニットが前記第1の電気信号を受信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の電気信号は電流信号であり、前記第1の電気信号収集モジュールは電圧収集モジュールであり、前記第2の電気信号は電圧信号である、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の電気信号は電圧信号であり、前記第1の電気信号収集モジュールは電流収集モジュールであり、前記第2の電気信号は電流信号である、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記電圧収集モジュールは複数の測定点を含み、前記複数の測定点は、共通の電圧基準点を共用する方式で、複数の回線の電圧を収集することができる、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
ヒューマンマシーンインタラクションモジュールをさらに含み、前記ヒューマンマシーンインタラクションモジュールは入力ユニットと出力ユニットとを含む請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記ローカルクロック情報は一連のパルスおよび/またはタイムスタンプを含み、前記パルスは、前記第1のアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御するためのものであり、前記タイムスタンプは、ピアとの正確なクロック同期を容易にするように、ローカルクロックに関連する情報を表現するためのものである、請求項3または5に記載の装置。
【請求項12】
電気パラメータの測定計算方法であって、
無線方式で第1の電気信号を受信すること、
第2の電気信号を収集すること、
前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とに基づき、電気パラメータ情報を計算することを含む電気パラメータの測定計算方法。
【請求項13】
GNSSタイムサービスまたは5Gタイムサービスを用いて前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を実行すること、または、ローカルクロック情報を送信することあるいはピアのローカルクロック情報を受信する方式で、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を実行することをさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを用いて前記第1の電気信号の無線伝送を実行することをさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の電気信号は電流信号であり、前記第2の電気信号は電圧信号である、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の電気信号は電圧信号であり、前記第2の電気信号は電流信号である、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
無線電気センサであって、
第1の電気信号を収集するための第2の電気信号収集モジュールと、
収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で送信するための第2の無線モジュールと、を含む無線電気センサ。
【請求項18】
前記第2の電気信号収集モジュールが収集したアナログ第1の電気信号をデジタル第1の電気信号に変換するための、第2のアナログデジタル変換モジュールをさらに含む請求項17に記載の無線電気センサ。
【請求項19】
前記第2のアナログデジタル変換モジュールは前記第2の無線モジュールの時間信号を受信し、前記第2の無線モジュールが前記第1の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第2の無線モジュールがピアの第1の無線モジュールにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第2の無線モジュールがピアの第1の無線モジュールからのローカルクロック情報を受信すること、を含む請求項18に記載の無線電気センサ。
【請求項20】
前記第2の無線モジュールが収集された第1の電気信号を送信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項17に記載の無線電気センサ。
【請求項21】
前記第2の無線モジュールは第2の無線同期ユニットを含み、前記第2のアナログデジタル変換モジュールは前記第2の無線同期ユニットの時間信号を受信し、前記第2の無線同期ユニットが前記第1の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第2の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第2の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信すること、を含む請求項18に記載の無線電気センサ。
【請求項22】
前記第2の無線モジュールは第2の無線伝送ユニットを含み、前記第2の無線伝送ユニットが収集された第1の電気信号を送信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項21に記載の無線電気センサ。
【請求項23】
前記ローカルクロック情報は一連のパルスおよび/またはタイムスタンプを含み、前記パルスは、前記第2のアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御するためのものであり、前記タイムスタンプは、ピアとの正確なクロック同期を容易にするように、ローカルクロックに関連する情報を表現するためのものである、請求項19または21に記載の無線電気センサ。
【請求項24】
電気パラメータ測定計算システムであって、請求項1~11のいずれか1項に記載の電気パラメータ測定計算装置と、請求項17~23のいずれか1項に記載の無線電気センサと、を含む電気パラメータ測定計算システム。
【請求項25】
前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールが、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線モジュールがローカルクロック情報を前記第2の無線モジュールに送信すること、または
前記第1の無線モジュールが前記第2の無線モジュールからのローカルクロック情報を受信すること、を含む請求項24に記載の測定計算システム。
【請求項26】
前記第2の無線モジュールは、収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で前記第1の無線モジュールに伝送し、前記無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項24に記載の測定計算システム。
【請求項27】
前記第1の無線モジュールは第1の無線同期ユニットを含み、前記第2の無線モジュールは第2の無線同期ユニットを含み、前記電気パラメータ測定計算装置と前記無線電気センサは、前記第1の無線同期ユニットと前記第2の無線同期ユニットにより、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する、請求項24に記載の測定計算システム。
【請求項28】
前記第1の無線同期ユニットと前記第2の無線同期ユニットが前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線同期ユニットが、ローカルクロック情報を前記第2の無線同期ユニットに送信すること、または
前記第1の無線同期ユニットが、前記第2の無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信すること、を含む請求項27に記載の測定計算システム。
【請求項29】
前記第1の無線モジュールは第1の無線伝送ユニットを含み、前記第2の無線モジュールは第2の無線伝送ユニットを含み、前記第2の無線伝送ユニットは収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で前記第1の無線伝送ユニットに伝送する、請求項28に記載の測定計算システム。
【請求項30】
前記無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項29に記載の測定計算システム。
【請求項31】
前記第1の電気信号は電流信号であり、前記第2の電気信号は電圧信号である、請求項24~30のいずれか1項に記載の測定計算システム。
【請求項32】
前記第1の電気信号は電圧信号であり、前記第2の電気信号は電流信号である、請求項24~30のいずれか1項に記載の測定計算システム。
【請求項33】
前記ローカルクロック情報は、一連のパルスおよび/またはタイムスタンプを含み、前記パルスは、前記第1のアナログデジタル変換モジュールおよび前記第2のアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御するためのものであり、前記タイムスタンプは、ピアとの正確なクロック同期を容易にするように、ローカルクロックに関連する情報を表現するためのものである、請求項25または28に記載の測定計算システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電力分野に関し、特に無線電気センサ、電気パラメータ測定計算装置、方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気エネルギーメーターフィールドキャリブレーター(または電気パラメータ測定装置)は、1~3本の電流クランプ(または電流センサ)を備え、導線を介して、テストされた電流信号を電気エネルギーメーターフィールドキャリブレーターに戻す必要がある。しかし、電流クランプのテストワイヤの長さが約2メートルしかないため、テスト距離が制限され、複数の電流クランプのテストワイヤが絡み合うことにより結び目を作り、作業に不便をもたらす。同時に、テストワイヤの絶縁層は人為的な要素や自然な要素により壊れやすく、漏電現象や相間短絡などの深刻な結果を引き起こす可能性がある。現在の電気エネルギーメーターフィールドキャリブレーターでは、電流クランプが電流信号を無線で収集することはできず、複数の電流クランプが同時に電流信号を収集して無線伝送することはさらに見られない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
およびシステムを提供し、電気パラメータ測定計算装置に無線モジュールを配設し、無線伝送方式で他の電気収集ユニット(例えば電流センサまたは電圧センサ)が伝送する電気信号(例えば電流または電圧)を受信することにより、テストワイヤの使用を減少する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様では、第1の電気信号収集モジュールと、第1の無線モジュールと、電気パラメータ計算モジュールとを含む電気パラメータ測定計算装置を提供し、
前記第1の無線モジュールは、第1の電気信号を無線方式で受信して、前記第1の電気信号を前記電気パラメータ計算モジュールに伝送し、
前記第1の電気信号収集モジュールは、第2の電気信号を収集して、前記第2の電気信号を前記電気パラメータ計算モジュールに伝送し、
前記電気パラメータ計算モジュールは、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号に基づいて、電気パラメータ情報を計算する。
【0005】
本発明の第2の態様では、電気パラメータ測定計算方法を提供し、
第1の電気信号を無線方式で受信すること、
第2の電気信号を収集すること、
前記第1の電気信号と前記第2の電気信号に基づいて、電気パラメータ情報を計算することを含む。
【0006】
本発明の第3の態様では、無線電気センサを提供し、
第1の電気信号を収集するための第2の電気信号収集モジュールと、
収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で送信するための第2の無線モジュールとを含む。
本発明の第4の態様では、第1の態様に記載の電気パラメータ測定計算装置と、第3の態様に記載の無線電気センサとを含む電気パラメータ測定計算システムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る無線電気センサ、電気パラメータの測定計算装置、方法およびシステムによれば、次の有利な効果が得られる。
【0008】
(1)無線モジュールを用いて電気信号を受信することにより、業界で一貫している、有線電流/電圧センサを用いて電流/電圧信号を収集する方法を一変し、テストワイヤの使用を省き、電流と電圧のテストポイントの距離がケーブルの長さの制限を受けないようにすることによって信号を取得する最適な点を選択して収集し、作業員の操作をより簡便にすると同時に、テストワイヤの絡み合いおよびテストワイヤの絶縁層の破損による安全リスクを回避する。
【0009】
(2)電気パラメータ測定計算装置には、一部の電気信号の収集モジュールを集積し、電気信号の収集と電気信号の伝送を装置内で完成することにより、従来の電気パラメータ測定装置と比べると、テストワイヤを省き、信号伝送による遅延と欠損をさらに減少させ、無線モジュールを用いて伝送された電気信号と比べると、この部分の電気信号の伝送には無線モジュールを使用する必要がないため、設備全体の無線伝送量が50%減少し、消費電力が低下し、体積が縮小することにより、電気パラメータ測定計算装置またはシステム全体の配置をよりコンパクトにし、システムの複雑度を下げ、システム内の各モジュールの間の通信をより簡単に、効率的にさせ、システムのコストを削減することができる。
【0010】
(3)電気パラメータ測定計算装置と無線電気センサの無線モジュールの間または無線同期ユニットの間で同期した信号サンプリング時間の情報を共有し、第1の電気信号と第2の電気信号の同期サンプリングを実現する。無線モジュールまたは無線同期ユニットは汎用のGNSSタイムサービスまたは5Gタイムサービスを使用し、受信の時間ソースの一致を確保することができる。無線モジュールまたは無線同期ユニットがパルスおよび/またはタイムスタンプ形式のローカルクロック情報を利用する場合、情報無線伝送ジッタ(jitter)が小さく(例えば10us範囲内)、遅延が少ないという特徴を有し、一端で受信して復元したクロック情報と送信したローカルクロック情報の時間的誤差が20usを超えないことにより、例えば電力および/または電気エネルギーの測定精度が2%より優れている、高精度の電気パラメータ情報が得られる。
【0011】
(4)無線モジュールまたは無線同期ユニットは、ローカルクロック情報を用いた信号サンプリング時間情報の同期をサポートすることにより、環境が悪い場合に衛星タイムサービスを受信できず、設備が使用できなくなる事態を回避できる。
【0012】
(5)無線モジュールまたは無線伝送ユニットは、カスタマイズ無線伝送プロトコルを用いた信号無線伝送をサポートすることにより、環境が悪い場合にネットワーク信号を受信できず、設備が使用できなくなる事態を回避できる。
【0013】
(6)電気パラメータ測定計算装置に集積された電気信号収集モジュールは電圧収集モジュールであっても良いし、電流収集モジュールであってもよい。ユーザーは実際のシーンの必要に応じて柔軟に選択することができる。
【0014】
(7)電気パラメータ測定計算装置の電圧収集モジュールは共通電圧基準点を共用する方式で複数の線路の電圧を収集することができ、適用範囲は更に広くなり、単相電気エネルギーメーター、三相3線電気エネルギーメーター、三相4線電気エネルギーメーター、三相3線配電システムにおける位相ボルトアンペアメーターと三相4線配電システムにおける位相ボルトアンペアメーターなどをサポートする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本願の実施形態に係る発明をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明する図面は本願のいくつかの実施形態にすぎず、当業者にとっては、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができるが、本願の保護範囲を超えない。
図1】本発明の実施形態に係る電気パラメータ測定計算システムの概略図である。
図2】本発明の実施形態に係る無線電流センサの概略構成図である。
図3】本発明の実施形態に係る別の無線電流センサの概略構成図である。
図4】本発明の実施形態に係る電気パラメータ測定計算装置の概略構成図である。
図5】本発明の実施形態に係る別の電気パラメータ測定計算装置の概略構成図である。
図6】本発明の実施形態に係る電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する高精度な設備の概略構成図である。
図7】本発明の実施形態に係る別の電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する高精度な設備の概略構成図である。
図8】本発明の実施形態に係る位相ボルトアンペアテスタの概略構成図である。
図9】本発明の実施形態に係る電気エネルギー品質分析器の概略構成図である。
図10】本発明の実施形態に係る携帯型PMU同期ベクトル測定装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本願の実施形態の図面を参照しながら、本願の実施形態に係る発明を明確に、完全に説明する。
【0017】
明らかに、説明された実施形態は本願の一部の実施形態であり、すべての実施形態ではない。本願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得されるほかのすべての実施形態は、本願の保護範囲に属する。
本発明に係る電気パラメータ測定計算装置は、電気エネルギーメーターキャリブレーター、位相ボルトアンペア、任意の測定用電気検査装置であってもよく、電力分析器、携帯型PMU同期ベクトル測定装置、電気エネルギー品質分析器、電気使用検査器、6回路差動保護ベクトルテスタ、ダブルクランプ接地抵抗テスタ、メモリレコーダ、携帯型多機能電気エネルギーメーター、オシロスコープ、デジタルマルチメーターなどを含むが、これらに限定されない。
【0018】
本発明に係る無線電気センサは、任意の電圧および/または電流信号を収集するセンサであってもよく、電流クランプ、フレキシブル電流プローブ、フレキシブルロックスコイル等を含むが、これらに限定されない。
以下は本発明の発明構想プロセスである。
【0019】
従来の電気パラメータ測定計算装置は、電圧テストワイヤと電流テストワイヤを用いてテスト対象と接続する。電圧テストワイヤの端子側に電気パラメータ測定計算装置を接続し、ワニクランプ側にテスト対象を接続して電圧信号を取得する。電流テストワイヤの端子側に電気パラメータ測定計算装置を接続し、電流クランプ側にテスト対象を接続して電流信号を取得する。電圧テストワイヤと電流テストワイヤの長さは約2メートルあるため、テストワイヤを接続する時に対応する端子やクリップを特定するのに時間と労力がかかり、設備全体が接続された後、現場のテストワイヤが多く、問題を発見するのも難しい。
【0020】
改良1は、従来の方法ではテストワイヤが多い問題に対して、発明者は無線という改良案を提案し、各テストワイヤをセンサ装置にし、例えば設備全体は3個の電圧センサ(6個のクランプ)、3個の電流センサおよび計算装置を含み、各センサ設備に対応して1個の無線モジュールと計算装置が信号無線伝送と信号時間同期を完成する機能を必要とし、このように設備全体はテストワイヤが減少するが、無線モジュールの数が多く、伝送量が大きく、帯域幅が広く、消費電力が大きい。また、電流信号は電流リングや電流クランプを形成して送電線に直接被被覆して電流信号を取得することができるが、電圧信号は共通電圧基準点を共用する配線方式を使用しており、共通電圧基準点は3つの電圧センサケーブルクランプが共用され、ケーブルクランプの込み合いをもたらす。
【0021】
改良2は、改良1に基づいて、ケーブルクランプの込み合い問題を解決しながら無線モジュールの数を減少するための実行可能な方法を検討した。3つの電流センサを1つの電流センサに集積すれば、無線モジュールの数が2つ減少し、3つの電圧センサを1つの電圧センサに集積すれば、無線モジュールの数が2つ減少するとともに、電圧センサの6つのケーブルクランプを4つのケーブルクランプに減少することができる。このような考慮に基づいて、発明者は3つの電圧センサを1つの電圧センサに集積して完成させ、すなわち設備全体は1つの電圧センサ、3つの電流センサおよび計算装置を含む。こうすることにより、無線モジュールの数は2つ減少し、電圧センサの6つのケーブルクランプは4つのケーブルクランプに減少し、3回路の電圧信号の収集を完成し、測定信号点を減少する。このソリューションは改良1の上でさらに改善され、電圧センサの数は2つ減少し、対応する無線モジュールの数は2つ減少したが、全体の電圧信号データ伝送量は減少せず、依然として帯域幅が広く、消費電力が大きいという問題が残っている。
【0022】
改良3は、改良2に基づいて、電圧信号のデータ伝送量が大きいという問題に対して、伝送量をさらに低減するために、計算装置をその中のセンサと集積することを検討した。こうすることにより、この部分のセンサにより生成されたデータは無線伝送する必要がなくなる。一方、データ伝送量の違いを考慮すると、電圧センサが伝送するのは3回路の電圧信号であり、1つの電流センサが伝送するのは1回路の電流信号であるため、データ伝送量への考慮に基づいて、計算装置の中で集積電圧センサを選用する方が効率的である。もう一方、電圧と電流の収集過程におけるテストワイヤの配置に対する需要の違いを考慮すると、複数の回路の電圧を収集する必要がある場合には、線路の電圧降下を考慮して、線路の異なる位置に電圧が異なる可能性があるため、電圧収集はできるだけテスト対象に近い位置を選択して複数の回路の電圧を収集するが、複数の線路の電流の収集については、同一の送電線路上の電流が同じであるため、収集電流の位置は遠く離れていてもよく、このような考慮に基づいて、計算装置の中で集積電圧センサを選用する。従って、現在の発明の構想が形成され、すなわち、設備全体は3つの電流センサおよび計算装置を含み、電流センサは、無線モジュールを介して、収集された電流信号を計算装置に送信し、計算装置には電圧収集モジュールが集積され、電圧収集モジュールのテストワイヤによりテスト対象の近い位置の電圧を直接測定することによって、設備全体の無線モジュールは元の4つから3つに減少したが、信号の伝送量が50%減少するため、設備全体の伝送効率を大幅に向上させることができる。
【0023】
1回路の電気信号を収集する必要がある場合、計算装置において集積電圧センサと無線電流センサの組み合わせ、あるいは、集積電流センサと無線電圧センサの組み合わせの2つの方法のいずれかを選用することができる。
以上の発明の構想に基づいて、本願は無線電気センサ、電気パラメータ測定計算装置、方法およびシステムを提供し、電気パラメータ測定計算装置に無線モジュールを配設し、一方、他の電気信号収集ユニット(例えば電流センサまたは電圧センサ)が伝送する電気信号(例えば電流または電圧)を無線伝送方式で受信することによってテストワイヤの使用を減少させ、作業を便利にし、同時にテストワイヤの絡み合いおよびテストワイヤの絶縁層の破損による安全リスクを回避する。もう一方、無線モジュールは、第1の電気信号と第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を実現し、高精度な電気パラメータ情報を得ることができる。
【0024】
図1は本発明の実施形態に係る電気パラメータ測定計算システムの概略図である。図1に示すように、当該システムは、電気パラメータ測定計算装置と、無線電流センサとを含み、測定する電流の回路数に応じて、対応する数の無線電流センサを配設する。例えば、測定する電流の回路数が1回路であれば、無線電流センサを1つ配設し、測定する電流の回路数が2回路であれば、無線電流センサを2つ配設する。
【0025】
図2は本発明の実施形態に係る無線電流センサの概略構成図である。図2に示すように、当該無線電流センサは、電流収集モジュールと、アナログデジタル変換モジュールと、無線モジュールとを含む。電流収集モジュールは、線路の電流信号を収集し、アナログ電流信号をアナログデジタル変換モジュールに送信する。アナログデジタル変換モジュールは無線モジュールの時間信号を受信し、無線モジュールが電流信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、GNSS(Global Navigation Satellite System、全地球衛星測位システム)タイムサービス、5Gタイムサービス、無線モジュールがピアの無線モジュールにローカルクロック情報を送信すること、または無線モジュールがピアの無線モジュールからのローカルクロック情報を受信することを含む。
【0026】
アナログデジタル変換モジュールは、同期した信号サンプリング情報を基に、アナログ電流信号をデジタル電流信号に変換し、デジタル電流信号を無線モジュールに送信し、無線モジュールはこの電流信号を電気パラメータ測定計算装置に送信する。一実施形態では、無線モジュールが電流信号を送信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む。
【0027】
図3は本発明の実施形態に係る別の無線電流センサの概略構成図である。図3に示すように、当該無線電流センサは、電流収集モジュールと、アナログデジタル変換モジュールと、無線モジュールとを含み、無線モジュールは、無線送信ユニットと無線同期ユニットを含む。電流収集モジュールは、線路の電流信号を収集してアナログ電流信号をアナログデジタル変換モジュールに送信する。アナログデジタル変換モジュールは、無線同期ユニットの時間信号を受信し、無線同期ユニットが電流信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、GNSSタイムサービス、5Gタイムサービス、無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットにローカルクロック情報を送信すること、または無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信することを含む。
アナログデジタル変換モジュールは、同期した信号サンプリング情報を基に、アナログ電流信号をデジタル電流信号に変換し、デジタル電流信号を無線送信ユニットに送信し、無線送信ユニットは当該電流信号を電気パラメータ測定計算装置に送信する。一実施形態では、無線送信ユニットが電流信号を送信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む。
【0028】
図4は本発明の実施形態に係る電気パラメータ測定計算装置の概略構成図である。図4に示すように、当該電気パラメータ測定計算装置は、電圧収集モジュールと、無線モジュールと、アナログデジタル変換モジュールと、電気パラメータ計算モジュールとを含む。図4に示す実施形態では、無線モジュールは無線電流センサからの電流信号を無線方式で受信し、電流信号を電気パラメータ計算モジュールに伝送する。電圧収集モジュールは電圧信号を収集し、電圧信号をアナログデジタル変換モジュールに伝送し、アナログデジタル変換モジュールは無線モジュールの時間信号を受信し、同期した信号サンプリング情報を基にアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換し、デジタル電圧信号を電気パラメータ計算モジュールに送信する。電気パラメータ計算モジュールは受信された電流信号と電圧信号に基づいて電気パラメータ情報を計算する。
【0029】
図4に示す実施形態では、無線モジュールが電流信号を受信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む。
【0030】
図4に示す実施形態では、無線モジュールが電流信号と電圧信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、GNSSタイムサービス、5Gタイムサービス、無線モジュールがピアの無線モジュールにローカルクロック情報を送信すること、または無線モジュールがピアの無線モジュールからのローカルクロック情報を受信することを含む。
【0031】
図4に示す実施形態では、電気パラメータ情報を計算するための電流信号は無線電流センサから取得され、無線電流センサは収集された電流信号を無線方式で電気パラメータ測定計算装置に送信し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールは当該電流信号を受信する。図4に示す実施形態では、電気パラメータ情報を計算するための電圧信号は、電気パラメータ測定計算装置の内部に集積された電圧収集モジュールから取得され、電圧収集モジュールは、テストワイヤを介して回路の電圧を取得し、複数の線路の電圧を測定する必要がある場合には、電圧収集モジュールは複数のテストポイントを含み、複数のテストポイントは、共通電圧基準点を共有するように複数の線路の電圧を収集することができ、例えば、三相3線電気エネルギーメーターでは、その中の1つの電圧線を共通電圧線として使用し、単相電気エネルギーメーターと三相4線電気エネルギーメーターでは、ゼロ線を共通電圧線として使用し、三相3線配電システムにおいては、位相ボルトアンペアメータがその中の1つの電圧線を共通電圧線として使用し、三相4線配電システムにおいては、位相ボルトアンペアメータがゼロ線を共通電圧線として使用し、「共通電圧基準点を共用する方式」が非常に多く、ここでは列挙しない。電気パラメータ計算モジュールは、電圧収集モジュールが収集した電圧信号を直接的に取得する。ここで、電圧収集モジュールは電圧センサであってもよい。
【0032】
図5は本発明の実施形態に係る別の電気パラメータ測定計算装置の概略構成図である。図5に示すように、当該電気パラメータ測定計算装置は、電圧収集モジュールと、無線モジュールと、アナログデジタル変換モジュールと、電気パラメータ計算モジュールとを含む。ここで、無線モジュールは、無線伝送ユニットと無線同期ユニットを含む。図5に示す実施形態では、無線伝送ユニットは無線電流センサからの電流信号を無線方式で受信し、電流信号を電気パラメータ計算モジュールに伝送する。電圧収集モジュールは電圧信号を収集し、電圧信号をアナログデジタル変換モジュールに伝送し、アナログデジタル変換モジュールは無線同期ユニットの時間信号を受信し、同期した信号サンプリング情報を基にアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換し、デジタル電圧信号を電気パラメータ計算モジュールに送信する。電気パラメータ計算モジュールは受信された電流信号と電圧信号に基づいて電気パラメータ情報を計算する。
【0033】
図5に示す実施形態では、無線送信ユニットが電流信号を受信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む。
【0034】
図5に示す実施形態では、無線同期ユニットが電流信号と電圧信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、GNSSタイムサービス、5Gタイムサービス、無線伝送ユニットがピアの無線伝送ユニットにローカルクロック情報を送信すること、または無線伝送ユニットがピアの無線伝送ユニットからのローカルクロック情報を受信することを含む。
【0035】
電圧と電流の収集過程において、テストワイヤの配置に対する需要は異なり、複数の回路の電圧を収集する必要がある場合には、線路の電圧降下を考慮すると、線路の異なる位置の電圧が異なる可能性があるため、電圧収集はできるだけテスト対象に近い位置を選択して複数の回路の電圧を収集するが、複数の回路の電流の収集する場合には、同一の送電線路上の電流が同じであるため、収集電流の位置は遠く離れても良い。このような考慮に基づいて、本発明の図1に示す電気パラメータ測定計算システムには無線電流センサを配設し、収集された電流信号を無線モジュールで電気パラメータ測定計算装置に送信する一方、電気パラメータ測定計算装置には電圧収集モジュールを集積し、電圧収集モジュールのテストワイヤによりテスト対象に近い位置の電圧を直接測定し、無線電流センサのように収集された電圧信号を無線方式で送信する必要はない。このように、電圧収集の特徴により、電気パラメータ測定計算装置の側にテストワイヤの絡み合いが発生しない。また、電気パラメータ測定計算装置には、電圧収集モジュールが集積されているが、無線電圧収集モジュールが使用されていないので、電圧収集モジュールのために無線モジュールを配設する必要はなく、電気パラメータ測定計算装置にも電圧収集モジュールに対応する無線モジュールを配設する必要がない。従って、無線モジュールの使用を大幅に減少し、設備間の通信データ量と設備間の同期の必要性を減少した。
【0036】
上述したように、図2図5に示す実施形態では、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置は、無線モジュールまたは無線同期ユニットにより電圧信号と電流信号のサンプリング時間の同期を実現する。一実施形態では、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットは、GNSS、5Gモジュール等のようなタイムサービス装置を利用して、それぞれ標準時間の情報を得た後、電圧信号と電流信号のサンプリング時間の同期を正確に実現することができる。別の実施形態では、無線電流センサまたは電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットは、無線周波数モジュール(例えば、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルなどの伝送方式を含む)を用いて、ローカルクロックの時間情報をピアの無線モジュールまたは無線同期ユニットに送信した後、それぞれのアルゴリズムにより信号サンプリング時間の同期を正確に実現し、あるいは、ピアの無線モジュールまたは無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信して信号サンプリング時間の同期を実現する。利用された無線モジュールまたは無線同期ユニットは、情報無線伝送ジッタ(jitter)が小さく(例えば10us範囲内)、遅延が少ないという特徴を有する。ローカルクロック情報は一連のパルスおよび/またはタイムスタンプの形式で表現することができ、これらのパルスはアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを直接的に制御することができ、演算処理した後にアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御することもできる。
【0037】
例えば、無線送受信のパルス周波数は実際のサンプリングパルスの周波数より低い場合、この演算処理は周波数逓倍処理を含む。タイムスタンプは、ローカルクロックに関するより多くの情報を表現することができ、例えば、タイムスタンプは、相対時間を表し、日付、時刻、分、秒、または何らかの約束された数字のシーケンス番号などの具体的な時間情報を含むことができるので、ピアとの正確なクロック同期に便利である。無線電流センサ側の無線モジュールまたは無線同期ユニットが受信して復元したクロック情報と電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットが送信するローカルクロック情報の時間的誤差は20usを超えてはならず、あるいは、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットが受信して復元したクロック情報と無線電流センサ側の無線モジュールまたは無線同期ユニットが送信するローカルクロック情報の時間的誤差は20usを超えてはならない。このように、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置のアナログデジタル変換モジュールは、同じ時刻にそれぞれの信号の同期を等間隔サンプリングし、電圧と電流信号の同期を実現し、電気パラメータ計算の正確性を保証する。例えば、電力および/または電気エネルギーの測定精度が2%より優れている。
【0038】
図2図5に示す実施形態では、無線電流センサおよび電気パラメータ測定計算装置は、無線モジュールまたは無線伝送ユニットを介して電流信号の送受信を実現することができ、無線モジュールまたは無線伝送ユニットが使用できる無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルなどを含む。
【0039】
図2図5に示す実施形態では、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールは同じでも異なっていてもよく、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置の無線同期ユニットは同じでも異なっていてもよく、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置の無線伝送ユニットは同じでも異なっていてもよい。
上記電気パラメータ測定計算装置の構成に基づいて、本願は電気パラメータ測定計算方法をさらに提供し、当該方法は以下のステップを含む。
【0040】
ステップ1では、無線方式で電流信号を受信する。
電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールの無線伝送ユニットは、無線方式で無線電流センサからの電流信号を受信し、当該電流信号を電気パラメータの測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに伝送する。ここで、無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む。
【0041】
ステップ2では、電圧信号を収集する。
電気パラメータ測定計算装置の電圧収集モジュールは電圧信号を収集し、当該電圧信号を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに伝送する。一実施形態では、複数の線路の電圧を収集する必要がある場合、電圧収集モジュールは複数のテストポイントを含み、複数のテストポイントは共通電圧基準点を共有する方式で複数の線路の電圧を収集することができる。
【0042】
ステップ3では、前記電流信号と前記電圧信号に基づいて電気パラメータの情報を計算する。
電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールは、受信された電流信号と電圧信号に基づいて電気パラメータ情報を計算する。
【0043】
電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサが信号収集と伝送を行う前に、両者は信号サンプリング時間の同期を維持する必要がある。このように、この電気パラメータ測定計算方法は、GNSSタイムサービスまたは5Gタイムサービスを用いて電圧信号と電流信号のサンプリング時間の同期を実行すること、または、カスタマイズ無線伝送プロトコルによりローカルクロック情報を送信すること、あるいはカスタマイズ無線伝送プロトコルによりピアのローカルクロック情報を受信する方法で電圧信号と電流信号のサンプリング時間の同期を実行することをさらに含む。
【0044】
電圧信号と電流信号のサンプリング時間の同期は、無線モジュールまたは無線同期ユニットによって実現する。一実施形態では、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットは、GNSS、5Gモジュールなどのようなタイムサービス装置を使用して、またそれぞれに対応する標準時間情報を得た後、電圧信号と電流信号のサンプリング時間の同期を正確に実現することができる。別の実施形態では、無線電流センサまたは電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットは、無線周波数モジュール(例えば、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルなどの伝送方式を含む)を用いて、ローカルクロックの時間情報をピアの無線モジュールまたは無線同期ユニットに送信した後、それぞれのアルゴリズムにより信号サンプリング時間の同期を正確に実現し、あるいは、ピアの無線モジュールまたは無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信して信号サンプリング時間の同期を実現する。無線モジュールまたは無線同期ユニットは、情報無線伝送ジッタ(jitter)が小さく(例えば10us範囲内)、遅延が少ないという特徴を有する。ローカルクロック情報は一連のパルスおよび/またはタイムスタンプ形式で表現することができ、これらのパルスはアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを直接的に制御することができ、演算処理した後にアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御することもできる。例えば、無線送受信のパルス周波数は実際のサンプリングパルスの周波数より低い場合、この演算処理は周波数逓倍処理を含む。タイムスタンプは、ローカルクロックに関する情報をより多く表現することができ、例えば、タイムスタンプは、例えば日付、時刻、分、秒、または何らかの定められた数字のシーケンス番号などのような具体的な時間情報を含むことができ、相対時間を表し、ピアとの正確なクロック同期を容易にする。無線電流センサ側の無線モジュールまたは無線同期ユニットが受信して復元したクロック情報と電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットが送信するローカルクロック情報の時間的誤差は20usを超えてはならず、あるいは、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットが受信して復元したクロック情報と無線電流センサ側の無線モジュールまたは無線同期ユニットが送信するローカルクロック情報の時間的誤差は20usを超えてはならない。
【0045】
このように、無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置のアナログデジタル変換モジュールは、同じ時刻にそれぞれの信号の同期を等間隔サンプリングし、電圧と電流信号の同期を実現し、電気パラメータ計算の正確性を保証する。例えば、電力および/または電気エネルギーの測定精度が2%より優れている。
【0046】
図1図5に示す実施形態において、電気パラメータ測定計算システムは、無線電流センサと、電気パラメータ測定計算装置とを含み、即ち、電気パラメータ測定計算装置に内蔵する電圧収集モジュールは、ローカルで電圧信号を取得するが、無線伝送方式で無線電流センサからの電流信号を受信する。別の実施形態において、電気パラメータ測定計算システムは、無線電圧センサと、電気パラメータ測定計算装置とを含み、即ち、電気パラメータ測定計算装置に内蔵する電流収集モジュールは、ローカルで電流信号を取得するが、無線伝送方式で無線電圧センサからの電圧信号を受信する。「無線電圧センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせと「無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせの主な違いは電気信号の収集にあり、一方は無線電流センサにより電流信号を収集するが、他方は無線電圧センサにより電圧信号を収集することである。データの送受信、設備の同期、電気パラメータの計算過程、アナログデジタル変換などは基本的に類似している。
【0047】
例えば、無線電圧センサは、無線モジュールまたは無線伝送ユニットと電気パラメータ測定計算装置の無線伝送ユニットとの間でデータ(例えば、電圧信号)の送受信を行う。また、例えば、無線電圧センサの無線モジュールまたは無線同期ユニットと電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットは、GNSS、5Gモジュールなどのようなタイムサービス装置を用いてそれぞれ標準時間情報を得た後、正確に信号サンプリング時間の同期を実現することができ、あるいは、無線電圧センサまたは電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線同期ユニットは、無線周波数モジュール(例えば、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルなどの伝送方式を含む)を用いてローカルクロックの時間情報をピアの無線モジュールまたは無線同期ユニットに送信した後、またそれぞれに対応するアルゴリズムによって正確に信号サンプリング時間の同期を実現し、ピアの無線モジュールまたは無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信して信号サンプリング時間の同期を実現する。また、例えば、無線電圧センサのアナログデジタル変換モジュールと電気パラメータ測定計算装置のアナログデジタル変換モジュールは、同期した信号サンプリング情報をもとにアナログ電圧信号またはアナログ電流信号をデジタル電圧信号またはデジタル電流信号に変換する。
【0048】
「無線電圧センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせは「無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせと比べると、「無線電圧センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせにおいては、電圧信号は伝送中に電圧が降下することにより、電圧測定値に大きい誤差を引き起こす可能性があるため、できるだけテスト対象が電圧信号を取得する場所に近い位置で電圧信号を収集すべき、電圧信号を収集する時には、共通電圧信号の基準点を共用する方法で取得するため、このように3つの無線電圧センサが必要な場合、共通電圧基準点には3つの無線電圧センサの3つのケーブルクランプを共用することになり、ケーブルクランプの込み合いなどの情況をもたらす。しかし、同一の送電線上の電流の大きさは同じであるため、電気パラメータ測定計算装置が電流信号を収集する時、線路の任意の位置で取得することができる。
【0049】
「無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせにおいては、電流信号は電流リングまたは電流クランプにより直接的に送電線に被覆して電流信号を取得することができ、電気パラメータ測定計算装置が電圧信号を収集する時、テスト対象が電圧信号を取得する場所に近い位置を選択して電圧信号を収集することができ、同時にケーブルクランプを4つのケーブルクランプに減少し、3回路の電圧信号の収集を完成する。
2つの配置の組み合わせを比べると、1回路の電気信号を収集する場合では、2つの方法のいずれかを採用することができる。複数の回路の電気信号を収集する場合、「無線電圧センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせでは、3つの無線電圧センサと6つのケーブルクランプになる可能性があり、そのうち3つのケーブルクランプが共通電圧の基準点を共有するので、ケーブルクランプの込み合いをもたらす。「無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせでは、電圧を収集するケーブルクランプが4つに減少し、複数のケーブルクランプが共通電圧基準点を共有することがなく、無線電流センサは使用シーンに応じて適切な位置を選択して電流信号を収集することができる。従って、「無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせはより有利である。電気エネルギーメーター較正に関わる過程では、テストする電気エネルギーメーターのパルス信号を同時に収集し、電気パラメータ測定計算装置にパルス信号を送信して演算する必要があり、「無線電流センサと電気パラメータ測定計算装置」の配置組み合わせもより有利である。
【0050】
本願では、無線電流センサと無線電圧センサとを統一して「無線電気センサ」と称し、このように、電気パラメータ測定計算装置の電圧収集モジュールまたは電流収集モジュールおよび無線電流センサまたは無線電圧センサに含まれる電流収集モジュールまたは電圧収集モジュールを統一して「電気信号収集モジュール」と称する。
【0051】
図4および図5に示す実施形態では、電気パラメータ測定計算装置からデータを取得し、電気パラメータ測定計算装置の動作制御を容易にするために、電気パラメータ測定計算装置はヒューマンマシンインタラクション設備を設置することができる。ヒューマンマシンインタラクション設備は、入力装置と出力装置とを含む。入力装置は、入力されたデジタルまたは文字情報、およびキー信号入力(例えば、音声入力、言語入力、タッチスクリーン入力、マウス入力など)を受信することができる。出力装置は、表示装置、音声装置、補助照明装置などを含むことができる。また、電気パラメータ測定計算装置は有線または無線方式で端末装置データと相互通信することができ、ユーザーは端末装置により入力と出力のフィードバックを行い、装置を操作しやすくすることができる。
本発明の技術ソリューションは電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正などの機能を有する高精度な設備に適用することができ、位相ボルトアンペアテスタなどの低精度な設備に適用することもでき、また電気エネルギー品質分析器、携帯型PMU同期ベクトル測定装置、電気使用検査器、電力分析器、6回路差動保護ベクトルテスタ、ダブルクランプ接地抵抗テスタ、メモリレコーダ、携帯型多機能電気エネルギーメーター、オシロスコープ、デジタルマルチメーターなどのデバイスに適用することもできる。
【0052】
以下、複数の実施例を挙げて、本発明の方案の具体的なデバイスへの適用について説明する。
【0053】
実施例1:電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する高精度な設備
図6は本発明の実施形態に係る電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する高精度な設備の概略構成図である。図6に示すように、電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する設備は、電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサ(テスト対象の電気エネルギーメーターが単相か三相かに応じて、1つまたは3つの無線電流センサを備える)を含む。電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサはそれぞれの無線モジュールまたは無線同期ユニットにより信号サンプリング時間の同期を行い、電気パラメータ測定計算装置はテスト対象の電気エネルギーメーターにアクセスされたアナログ電圧信号(1回路または3回路の電圧信号)を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電圧信号に変換した後、電気パラメータ計算モジュールに送信する。無線電流センサは同期した信号サンプリング情報をもとに、テスト対象の電気エネルギーメーターにアクセスされたアナログ電流信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電流信号に変換した後、無線モジュールまたは無線伝送ユニットにより電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットに伝送し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットは、受信した電流情報を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに伝送する。電気パラメータ計算モジュールは、電気パラメータ測定計算装置が測定した電圧信号と受信した電流信号に基づいて標準的な電気パラメータ情報(例えば電圧、電流、電圧間位相、電流間位相、電圧と電流間位相、周波数、相順、有効電力、無効電力、視在電力、力率など)を計算し、同時に電気パラメータ測定計算装置は、テスト対象の電気エネルギーメーターの電気パルス信号を読み出し、電気パルス信号に基づいて電気エネルギーメーターの実際の電気パラメータ情報を計算し、電気パラメータ測定計算装置は標準電気パラメータ情報と実際電気パラメータ情報を計算し、処理してテスト対象の電気エネルギーメーターの電気エネルギー測定誤差を得る。
【0054】
本実施例では、無線電流センサが電流信号を収集し、電気パラメータ測定計算装置が電圧信号を収集して電気パラメータを計算する配置方式を採用し、また、無線電圧センサが電圧信号を収集し、電気パラメータ測定計算装置が電流信号を収集して電気パラメータを計算する配置方式を採用することもできる。本実施例では、無線パルス受信機を用いてパルス信号を収集することもできる。
【0055】
代替的な実施例では、電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する設備は、ヒューマンマシンインタラクションモジュールを設けるようにしてもよい。ヒューマンマシンインタラクションモジュールは入力装置と出力装置を含む。ユーザーは、入力装置および出力装置を介して電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する設備と直接対話する。
【0056】
別の代替的な実施例では、電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する設備は、有線方式または無線方式によって端末設備データと相互通信し、ユーザーは端末設備によって入力と出力のフィードバックを行う。
【0057】
図7は本発明の実施形態に係る別の電気パラメータ測定および/または電気エネルギーメーター較正機能を有する高精度な設備の概略構成図である。図7に示すように、端末設備は、モバイルネットワークを介してマーケティングシステムと相互にデータ通信をすることができる。
【0058】
また、本較正設備は電圧計、電流計、電力計、位相計などの指示計器および三相3線、三相4線、単相の各種有効および無効電気エネルギーメーターを較正することができる。
実施例2:位相ボルトアンペアテスタなどの低精度な設備
図8は本発明の実施形態に係る位相ボルトアンペアテスタの概略構成図である。図8に示すように、位相ボルトアンペアメータは、電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサ(テスト対象の電気パラメータに応じて、1~3個の無線電流センサを配設する)を含む。電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサはそれぞれの無線モジュールまたは無線同期ユニットにより信号サンプリング時間の同期を行い、電気パラメータ測定計算装置はアナログ電圧信号(1回路~3回路の電圧信号)を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電圧信号に変換した後、電気パラメータ計算モジュールに送信する。無線電流センサはアナログ電流信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電流信号に変換した後、無線モジュールまたは無線伝送ユニットにより電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットに伝送し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットは受信した電流情報を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに伝送する。電気パラメータ計算ユニットは、電気パラメータ測定計算装置が測定した電圧信号と受信した電流信号に基づいて、他の電気パラメータ情報測定(例えば、電圧間位相、電流間位相、電圧と電流間位相、周波数、相順、有効電力、無効電力、視在電力、力率、電流ベクトル和など)を完成する。
【0059】
本実施例では、無線電流センサが電流信号を収集した後、電気パラメータ測定計算装置が電圧信号を収集して電気パラメータを計算する配置方式を採用し、また、無線電圧センサが電圧信号を収集し、電気パラメータ測定計算装置が電流信号を収集した後、電気パラメータを計算する配置方式を採用することもできる。
【0060】
一実施形態では、位相ボルトアンペアメータは、ヒューマンマシンインタラクションモジュールを設けるようにしてもよい。ヒューマンマシンインタラクションモジュールは入力装置と出力装置とを含む。ユーザーは入力装置と出力装置を介して直接位相ボルトアンペアメータと相互対話する。
機器は上述の測定機能を持っているため、主に誘導回路と容量性回路の判別、各群CT間の位相の関係をリレーで保護、変圧器配線のグループ別検査、電気エネルギーメーター配線の正確性検査、電気メーターの運行速度検査、二次回路検査、リーク電流メーターとして使用するなど、用途は極めて広い。
【0061】
実施例3:電気エネルギー品質分析器
電気エネルギー品質分析器は電力システムの電気エネルギー品質状況を測定する設備である。
【0062】
図9は本発明の実施形態に係る電気エネルギー品質分析器の概略構成図である。図9に示すように、電気エネルギー品質分析器は電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサを含む。無線電流センサは4回路の電流信号を収集し、それぞれ送電線L1、L2、L3と中性線の電流信号であり、電気パラメータ測定計算装置は4回路の電圧信号を収集し、それぞれ送電線L1、L2、L3と中性線の電圧信号である。電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサはそれぞれの無線モジュールまたは無線同期ユニットにより信号サンプリング時間の同期を行い、電気パラメータ測定計算装置はテスト対象がアクセスしたアナログ電圧信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電圧信号に変換した後、電気パラメータ計算モジュールに送信する。無線電流センサは同期した信号サンプリング情報をもとにテスト対象がアクセスしたアナログ電流信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電流信号に変換した後、無線モジュールまたは無線伝送ユニットにより電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットに伝送し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線送信ユニットは受信した電流情報を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに送信する。電気パラメータ計算モジュールは、電気パラメータ測定計算装置が測定した電圧信号と受信した電流信号に基づいて電気エネルギー品質情報を計算する。
電気エネルギー品質分析器は、リアルタイムで、オンラインで電気エネルギー品質を測定し監視することができる。電気エネルギー品質監視指標は、電圧変動とフリッカ、周波数偏差、高調波、中間高調波、電圧偏差、過電圧、過電流、電圧一時降下と短時間中断、三相電圧不均衡、電流不均衡、急激な降下・上昇および過渡などの各種電気エネルギー品質パラメータを含み、発電、供給、配電システムにおける電気エネルギー品質のリアルタイム監視と測定など、広い範囲で適用することができる。
【0063】
実施例4:携帯型PMU同期ベクトル測定装置
携帯型PMU同期ベクトル測定装置は、同期ベクトルの測定と出力および動的記録を行うための装置である。
【0064】
図10は本発明の実施形態に係る携帯型PMU同期ベクトル測定装置の概略構成図である。図10に示すように、携帯型PMU同期ベクトル測定装置は、電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサとを含む。無線電流センサは3回路の電流信号を収集し、電気パラメータ測定計算装置は3回路の電圧信号を収集する。電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサは、それぞれの無線モジュールまたは無線同期ユニットにより信号サンプリング時間の同期を行い、電気パラメータ測定計算装置は、テスト対象がアクセスしたアナログ電圧信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電圧信号に変換した後、電気パラメータ計算モジュールに送信する。無線電流センサは、同期した信号サンプリング情報をもとに、テスト対象がアクセスしたアナログ電流信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電流信号に変換した後、無線モジュールまたは無線伝送ユニットにより電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットに伝送し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線送信ユニットは、受信した電流情報を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに送信する。電気パラメータ計算モジュールは、電気パラメータ測定計算装置が測定した電圧信号と受信した電流信号に基づいて電圧位相、電流位相などのベクトルデータを計算する。具体的な測定指標は:三相交流電流、三相交流電圧、交流周波数、交流位相角、高調波、中間高調波、交流電圧源ステップ突然変異、交流電流源ステップ突然変異、周波数ステップ突然変異、位相角ステップ突然変異、振幅変調、周波数変調、位相角変調、振幅値と位相角同期変調、周波数ランプ、スイッチング量出力などの情報を含む。
【0065】
実施例5:電気使用検査器
電気使用検査器は電気パラメータ測定、保護回路CT配線分析と電圧電流不平衡度の検出を行うための装置である。
【0066】
電気使用検査器の構成は位相ボルトアンペアメータと類似し、図8に示すように、電気使用検査器は電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサを含む。異なる配線方式に応じて、無線電流センサは1~3回路の電流信号を収集し、電気パラメータ測定計算装置は1~3回路の電圧信号を収集する。電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサは、それぞれの無線モジュールまたは無線同期ユニットにより信号サンプリング時間の同期を行い、電気パラメータ測定計算装置は、テスト対象がアクセスしたアナログ電圧信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電圧信号に変換した後、電気パラメータ計算モジュールに送信する。無線電流センサは、同期した信号サンプリング情報をもとにテスト対象がアクセスしたアナログ電流信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電流信号に変換した後、無線モジュールまたは無線伝送ユニットにより電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットに伝送し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線送信ユニットは、受信した電流情報を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに送信する。電気パラメータ計算モジュールは、電気パラメータ測定計算装置がテストした電圧信号と受信した電流信号とに基づいて、電圧、電流、電力、位相、不平衡度などの情報を計算する。具体的な測定指標は:交流電圧、交流電流、電圧間、電流間、電圧と電流間の位相、電力網周波数、有効、無用と視在電力、力率、高調波、分析CT配線の正確性および電気エネルギーメーター配線の誤判別、電圧電流不平衡度検出などの情報を含む。
【0067】
実施例6、電力分析器
電力分析器は、設備の電力カーブ、電力消費、および運転効率を測定するための装置である。
【0068】
具体的な構成を図1に示す。電力分析器は、電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサを含む。異なる配線方式に応じて、無線電流センサは1~4回路の電流信号を収集し、電気パラメータ測定計算装置は1~4回路の電圧信号を収集する。電気パラメータ測定計算装置と無線電流センサは、それぞれの無線モジュールまたは無線同期ユニットにより信号サンプリング時間の同期を行い、電気パラメータ測定計算装置は、テスト対象がアクセスしたアナログ電圧信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電圧信号に変換した後、電気パラメータ計算モジュールに送信する。無線電流センサは、同期した信号サンプリング情報をもとに、テスト対象がアクセスしたアナログ電流信号を測定し、アナログデジタル変換モジュールによりデジタル電流信号に変換した後、無線モジュールまたは無線伝送ユニットにより電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線伝送ユニットに伝送し、電気パラメータ測定計算装置の無線モジュールまたは無線送信ユニットは、受信した電流情報を電気パラメータ測定計算装置の電気パラメータ計算モジュールに送信する。電気パラメータ計算モジュールは、電気パラメータ測定計算装置が測定した電圧信号と受信した電流信号とに基づいて、電圧電流数値、波形、高調波、ベクトル、傾向などの情報を計算する。具体的な測定指標は、電圧電流有効値、直流成分、交流成分、整流平均値、ピーク値、ピークピーク値、ピーク係数、波形係数、基本波成分、基本波含有量、高調波歪み、高調波含有量、高調波係数有効電力、無効電力、視在電力、力率、位相シフト、効率、インピーダンス、電気エネルギー、周波数、モータ回転数、トルク、機械電力、機械エネルギー、Δ機能、加算機能などの情報を含む。
【0069】
本発明に係る無線電気センサ、電気パラメータ測定計算装置、方法およびシステムによれば、無線モジュールを用いて電気信号を伝送するため、まず、テストワイヤの使用が減少し、電流と電圧テストポイントの距離がケーブルの長さに制限されず、作業員の操作をより簡便にし、同時にテストワイヤの絡み合いおよびテストワイヤの絶縁層の破損による安全リスクを回避する。さらに、電気パラメータ測定計算装置に電気信号の収集モジュールを一部集積し、テストワイヤを増加しない同時に使用する無線モジュールの数を減少し、電気パラメータ測定計算システム全体の配置をより簡潔にし、システムの複雑度を下げ、システムモジュール間の通信をより簡単で効率的にし、システムのコストを削減することができる。最後に、電気パラメータ測定計算装置と無線電気センサとの間で同期した信号サンプリング時間の情報を共有し、第1の電気信号と第2の電気信号の同期サンプリングを実現し、高精度な電気パラメータ情報を得ることができる(例えば、電力および/または電気エネルギーの測定精度が2%より優れている)。
【0070】
以上、本願の実施形態について詳しく説明し、本文では具体的な例を用いて本願の原理および実施形態について論述した。以上の実施形態の説明は本願の方法およびその思想の核心を理解することを助けるためにのみ用いられる。同時に、当業者は、本願の思想により、本願の具体的な実施形態および応用範囲に基づいて行った変更または変形は、いずれも本願の保護範囲に属する。以上のように、本明細書の内容は、本願に対する制限として理解するべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気信号収集モジュールと、第1の無線モジュールと、電気パラメータ計算モジュールとを含む電気パラメータ測定計算装置であって、
前記第1の無線モジュールは、第1の電気信号を無線方式で受信して、前記第1の電気信号を電気パラメータ計算モジュールに伝送し、
前記第1の電気信号収集モジュールは、第2の電気信号を収集して、前記第2の電気信号を前記電気パラメータ計算モジュールに伝送し、
前記電気パラメータ計算モジュールは、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号に基づいて、電気パラメータ情報を計算
前記電気パラメータ測定計算装置は、前記第1の電気信号収集モジュールが収集したアナログ第2の電気信号をデジタル第2の電気信号に変換するための、第1のアナログデジタル変換モジュールをさらに含む。
【請求項2】
前記第1のアナログデジタル変換モジュールは、前記第1の無線モジュールの時間信号を受信し、前記第1の無線モジュールが前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線モジュールがピアの第2の無線モジュールにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第1の無線モジュールがピアの第2の無線モジュールからのローカルクロック情報を受信することを含み、
前記第1の無線モジュールが前記第1の電気信号を受信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の無線モジュールは第1の無線同期ユニットを含み、前記第1のアナログデジタル変換モジュールは前記第1の無線同期ユニットの時間信号を受信し、前記第1の無線同期ユニットが前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第1の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信することを含み、
前記第1の無線モジュールは第1の無線伝送ユニットを含み、前記第1の無線伝送ユニットが前記第1の電気信号を受信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の電気信号は電流信号であり、前記第1の電気信号収集モジュールは電圧収集モジュールであり、前記第2の電気信号は電圧信号である、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記ローカルクロック情報は一連のパルスおよび/またはタイムスタンプを含み、前記パルスは、前記第1のアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御するためのものであり、前記タイムスタンプは、ピアとの正確なクロック同期を容易にするように、ローカルクロックに関連する情報を表現するためのものである、請求項またはに記載の装置。
【請求項6】
電気パラメータの測定計算方法であって、
無線方式で第1の電気信号を受信すること、
第2の電気信号を収集すること、
前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とに基づき、電気パラメータ情報を計算すること
GNSSタイムサービスまたは5Gタイムサービスを用いて前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を実行すること、または、ローカルクロック情報を送信することあるいはピアのローカルクロック情報を受信する方式で、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を実行すること
ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを用いて前記第1の電気信号の無線伝送を実行することを含み、
前記第1の電気信号は電流信号であり、前記第2の電気信号は電圧信号であり、前記第1の電気信号は電圧信号であり、前記第2の電気信号は電流信号である、電気パラメータの測定計算方法。
【請求項7】
無線電気センサであって、
第1の電気信号を収集するための第2の電気信号収集モジュールと、
収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で送信するための第2の無線モジュールと
前記第2の電気信号収集モジュールが収集したアナログ第1の電気信号をデジタル第1の電気信号に変換するための、第2のアナログデジタル変換モジュールと、をさらに含む無線電気センサ。
【請求項8】
前記第2のアナログデジタル変換モジュールは前記第2の無線モジュールの時間信号を受信し、前記第2の無線モジュールが前記第1の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第2の無線モジュールがピアの第1の無線モジュールにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第2の無線モジュールがピアの第1の無線モジュールからのローカルクロック情報を受信することを含み、
前記第2の無線モジュールが収集された第1の電気信号を送信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項に記載の無線電気センサ。
【請求項9】
前記第2の無線モジュールは第2の無線同期ユニットを含み、前記第2のアナログデジタル変換モジュールは前記第2の無線同期ユニットの時間信号を受信し、前記第2の無線同期ユニットが前記第1の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第2の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットにローカルクロック情報を送信すること、または
前記第2の無線同期ユニットがピアの無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信するこを含み、
前記第2の無線モジュールは第2の無線伝送ユニットを含み、前記第2の無線伝送ユニットが収集された第1の電気信号を送信する無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項に記載の無線電気センサ。
【請求項10】
前記ローカルクロック情報は一連のパルスおよび/またはタイムスタンプを含み、前記パルスは、前記第2のアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御するためのものであり、前記タイムスタンプは、ピアとの正確なクロック同期を容易にするように、ローカルクロックに関連する情報を表現するためのものである、請求項またはに記載の無線電気センサ。
【請求項11】
電気パラメータ測定計算システムであって、請求項1~のいずれか1項に記載の電気パラメータ測定計算装置と、請求項10のいずれか1項に記載の無線電気センサと、を含む電気パラメータ測定計算システム。
【請求項12】
前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールが、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線モジュールがローカルクロック情報を前記第2の無線モジュールに送信すること、または
前記第1の無線モジュールが前記第2の無線モジュールからのローカルクロック情報を受信すること
前記第2の無線モジュールは、収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で前記第1の無線モジュールに伝送し、前記無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項11に記載の測定計算システム。
【請求項13】
前記第1の無線モジュールは第1の無線同期ユニットを含み、前記第2の無線モジュールは第2の無線同期ユニットを含み、前記電気パラメータ測定計算装置と前記無線電気センサは、前記第1の無線同期ユニットと前記第2の無線同期ユニットにより、前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証
前記第1の無線同期ユニットと前記第2の無線同期ユニットが前記第1の電気信号と前記第2の電気信号の信号サンプリング時間の同期を保証する方法は、
GNSSタイムサービス、
5Gタイムサービス、
前記第1の無線同期ユニットが、ローカルクロック情報を前記第2の無線同期ユニットに送信すること、または
前記第1の無線同期ユニットが、前記第2の無線同期ユニットからのローカルクロック情報を受信することを含み、
前記第1の無線モジュールは第1の無線伝送ユニットを含み、前記第2の無線モジュールは第2の無線伝送ユニットを含み、前記第2の無線伝送ユニットは収集された第1の電気信号を受信して、収集された第1の電気信号を無線方式で前記第1の無線伝送ユニットに伝送し、
前記無線方式は、ブルートゥース(登録商標)、2G、3G、4G、5G、WIFI(登録商標)、sub1G、ZigBee(登録商標)、またはカスタマイズ無線伝送プロトコルを含む請求項11に記載の測定計算システム。
【請求項14】
前記第1の電気信号は電流信号であり、前記第2の電気信号は電圧信号である、または、前記第1の電気信号は電圧信号であり、前記第2の電気信号は電流信号である、請求項1113のいずれか1項に記載の測定計算システム。
【請求項15】
前記ローカルクロック情報は、一連のパルスおよび/またはタイムスタンプを含み、前記パルスは、前記第1のアナログデジタル変換モジュールおよび前記第2のアナログデジタル変換モジュールのサンプリングを制御するためのものであり、前記タイムスタンプは、ピアとの正確なクロック同期を容易にするように、ローカルクロックに関連する情報を表現するためのものである、請求項12または13に記載の測定計算システム。


【国際調査報告】