(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】チュアブル組成物ならびにその作成法および利用法
(51)【国際特許分類】
A61K 47/36 20060101AFI20240517BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240517BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240517BHJP
A61K 31/167 20060101ALI20240517BHJP
A61K 31/7052 20060101ALI20240517BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240517BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20240517BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240517BHJP
A61K 9/68 20060101ALI20240517BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20240517BHJP
A61K 9/06 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61K47/36
A61K45/00
A61K47/26
A61K31/167
A61K31/7052
A61P29/00
A61P31/04
A61K9/20
A61K9/68
A61K9/48
A61K9/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575454
(86)(22)【出願日】2022-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 IL2022050619
(87)【国際公開番号】W WO2022259255
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523456353
【氏名又は名称】トリマ イスラエル ファーマシューティカル プロダクツ マバロット,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】カダール,エイタン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィドール,ラン
(72)【発明者】
【氏名】シュワルツマン,マリアナ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA09
4C076AA36
4C076AA53
4C076AA69
4C076BB01
4C076CC01
4C076CC04
4C076CC32
4C076DD38
4C076DD43Z
4C076DD67
4C076DD67T
4C076EE30P
4C076EE38
4C076FF17
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4C084NA10
4C084ZA08
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4C086AA01
4C086AA02
4C086EA12
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4C086MA03
4C086MA05
4C086MA27
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA47
4C086MA52
4C086NA10
4C086ZA08
4C086ZB11
4C086ZB35
4C206AA01
4C206AA02
4C206GA02
4C206GA31
4C206KA01
4C206MA02
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA47
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA67
4C206MA72
4C206NA10
4C206ZA08
4C206ZB11
4C206ZB35
(57)【要約】
チュアブル組成物を提供する。この組成物は粘着性ゲル化製品を提供するのに充分な量のゲル化成分であって1.5%w/w以下のゲル化成分、ならびに有効医薬成分(API)を含み、ここで、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で10,000gである。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チュアブル組成物であって:
・ 粘着性ゲル化製品を提供するのに充分な量のゲル化成分であって1.5%w/w以下のゲル化成分;
および
・ 有効医薬成分(API)、
を含み;
ここで、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で10,000gである、
チュアブル組成物。
【請求項2】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで、圧力試験で測定される該組成物のゲル強度は、最大で3,500gである、チュアブル組成物。
【請求項3】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該組成物が1.2%w/w量のゲル化成分を含む、チュアブル組成物。
【請求項4】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該ゲル化成分が、カラギーナン、ペクチンまたはそれらの組み合わせを含む、チュアブル組成物。
【請求項5】
請求項4にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該ゲル化成分がカラギーナンを含む、チュアブル組成物。
【請求項6】
請求項5にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該カラギーナンがカッパカラギーナンである、チュアブル組成物。
【請求項7】
請求項4にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該ゲル化成分がペクチンを含む、チュアブル組成物。
【請求項8】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、血糖インデックスが55未満である低血糖インデックスの糖成分を含む、チュアブル組成物。
【請求項9】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該ゲル化成分が動物由来のゼラチンを含まない、チュアブル組成物。
【請求項10】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該チュアブル組成物がD-グルコース、D-フルクトース、D-スクロース、およびそれらの任意の組み合わせを実質的に含まない、チュアブル組成物。
【請求項11】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該チュアブル組成物が糖アルコール類を50%w/w以上の量で含む、チュアブル組成物。
【請求項12】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該有効医薬成分(API)が、抗細菌剤、抗真菌剤、鎮痛剤または解熱剤、鎮痛薬、抗炎症性剤、ステロイド、糖尿病治療薬、抗下痢薬、抗潰瘍薬、プロトンポンプ阻害剤、便秘薬または下剤、利尿剤、制酸薬、抗ヒスタミン剤、充血除去剤、鎮咳薬または去痰薬、咳止め薬、風邪薬、乗り物酔い防止薬、アルコール依存症またはオピオイド依存症を治療する薬剤、禁煙補助薬、抗不安薬、抗鬱薬、気分安定化剤、抗精神病薬、刺激剤、ベンゾジアゼピン、抗不安薬、Z薬、メラトニン作動薬、バルビツール酸塩、抗鬱薬、抗精神病薬、心血管作動薬、抗癌剤、免疫抑制剤、抗凝血剤、またはそれらの任意の組み合わせを含む、チュアブル組成物。
【請求項13】
請求項12にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該有効医薬成分(API)が鎮痛剤または解熱剤を含む、チュアブル組成物。
【請求項14】
請求項13にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該鎮痛剤または解熱剤がアセトアミノフェンを含む、チュアブル組成物。
【請求項15】
請求項12にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該有効医薬成分(API)が抗細菌剤を含む、チュアブル組成物。
【請求項16】
請求項15にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該抗細菌剤がアジスロマイシンを含む、チュアブル組成物。
【請求項17】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該チュアブル組成物が、甘味料、酸、香味剤、味マスキング剤、着色剤、増量剤、乳化剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、溶解促進剤、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む、チュアブル組成物。
【請求項18】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該組成物の重量が1~3.5グラムである、チュアブル組成物。
【請求項19】
請求項18にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該組成物の重量が3グラムである、チュアブル組成物。
【請求項20】
請求項11にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該糖アルコール類が、還元麦芽糖、ソルビトール液、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトール、水素化でんぷん加水分解物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、チュアブル組成物。
【請求項21】
請求項20にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該糖アルコール類が、還元麦芽糖およびソルビトール液を含む、チュアブル組成物。
【請求項22】
請求項1にしたがうチュアブル組成物であって、ここで該組成物のpHが約3~約7である、チュアブル組成物。
【請求項23】
それを必要とする対象において疾患を治療または予防するための、前記請求項のいずれかにしたがうチュアブル組成物の用途。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
各種組成物剤形の医薬品が疾患治療に利用可能である。経口摂取用に製剤化する剤形としては、錠剤、カプセル、軟性ゲル、粉末、チュアブル(chewable)錠剤、および懸濁液が挙げられる。錠剤、カプセルおよび軟性ゲルは、小児集団および高齢者集団など、丸薬の嚥下が困難な個体にとっては問題となり得る剤形である。所望の治療効果を得るために1日当たり2~4回服薬する必要がある場合には、この問題はさらに重大なものとなる。加えて、固形組成物剤形の嚥下を助ける水またはその他の液体の供給源が必要となることも投与を面倒なものにし得る。散剤は投与困難なことが多く、またチュアブル錠剤は、特に、老人および低年齢小児にはかみ砕くことが難しい可能性もある。
【0002】
経口液状剤形は容易に投与され得るので、小児および高齢者集団の治療において最も利便性の高い剤形である。経口液状剤形についての主要な問題は、低溶解度および不快味である。さらに、液体組成物剤形の投与は固定量とはなっておらず、現場で計る必要があるので、少な過ぎまたは多過ぎなど治療薬剤の投与量誤差が起こり得る。集団の大部分は薬剤の苦味を我慢することができず、不快な苦味は小児および感受性患者の治療を遂行する上での大きな課題の1つである。不快味のせいで服薬順守が不良となることもあり、最終的に最良ではない治癒的価値しか得られず、非効果的治療で病気が長引くこともある。味覚は患者の服薬順守に影響を与える最重要パラメータの1つである。不快味は、特定薬剤について生じる製剤上のいくつかの重大な問題のうちの1つである。許容可能な程度の食味を有する苦い薬の経口投与は、健康医療提供者、特に小児患者にとっての重要な課題なのである。小児薬理学における最も重要な課題の1つは、経口薬剤送達の最適化であった。
【0003】
チュアブル剤形は、チュアブル錠剤などの固形物、またはチューイングガム、成形ゲル、またはチュアブル軟性カプセルなどの伸縮性半固形物として製造され、ビタミン類およびミネラル類などの栄養および有効医薬成分(API)のための良好な送達材となる。伸縮性半固形形態は口当たりがより良好で利用者の支持が得られるが、チュアブル軟性カプセルは完全摂取可能という点がさらに利点であり正確な量の有効成分を送達することができる。チュアブル剤形は有効薬量システムを提供するのであるが、その革またはゴムのような特性のため、また食感および口当たりに関して、内容物が放出された後の砕けたシースが一部の利用者にとっては摂取困難であることにより、ユーザーの支持は限定的であった。理由の一つは、多くのAPIが非常に不快で苦い味を有することである。APIをチュアブル形態に包含させることによって、多くの人が嫌う不快な味のする製品を作り出すことになるのである。したがって、典型的には口への接触を最小化する非チュアブル製品が医薬品にとって必要なのである。
【0004】
現在利用可能な製剤が直面する問題および小児の服薬不履率の高さからすると、投与が容易で、かつ信頼性のある薬剤血清濃度を提供可能な新規製品の開発の必要性が強調されるのである。チュアブル製品を代替する組成物剤形であって、各種症状および病態を治療する薬物に関して、血糖インデックスが低く、かつ良好な食味を有する組成物剤形の必要性が存在するのである。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施態様においては、本開示は、粘着性ゲル化製品を提供するのに充分な量のゲル化成分であって1.5%w/w以下のゲル化成分、ならびに有効医薬成分(API)を含むチュアブル組成物に関するものであるが、ここで、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で10,000gである。一実施態様においては、圧力試験で測定される該組成物のゲル強度は、最大で3,500gである。
【0006】
一実施態様においては、本開示は、50%w/w以上の量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。
【0007】
一実施態様においては、本開示は、55以下の糖インデックスを有する低い血糖インデックス糖成分を含むチュアブル組成物に関する。
【0008】
一実施態様においては、本開示はチュアブル組成物に関するが、ここで該ゲル化成分は動物由来のゼラチンを含まない。
【0009】
一実施態様においては、本開示は、D-グルコース、D-フルクトース、D-スクロースを実質的に含まないチュアブル組成物に関する。
【0010】
一実施態様においては、本開示はチュアブル組成物に関するものであるが、ここで該ゲル化成分は、カラギーナン、ペクチンまたはそれらの組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該ゲル化成分はカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該ゲル化成分はペクチンを含む。別の一実施態様においては、該ゲル化成分は、カラギーナンとペクチンを組み合わせて含む。
【0011】
いくつかの実施態様においては、本開示は、チュアブル組成物に関するものであるが、ここで該有効医薬成分(API)は、抗細菌剤、抗真菌剤、鎮痛剤または解熱剤、鎮痛薬、抗炎症性剤、ステロイド、糖尿病治療薬、抗下痢薬、抗潰瘍薬、プロトンポンプ阻害剤、便秘薬または下剤、利尿剤、制酸薬、抗ヒスタミン剤、充血除去剤、鎮咳薬または去痰薬、咳止め薬、風邪薬、乗り物酔い防止薬、アルコール依存症またはオピオイド依存症を治療する薬剤、禁煙補助薬、抗不安薬、抗鬱薬、気分安定化剤、抗精神病薬、刺激剤、ベンゾジアゼピン、抗不安薬、Z薬、メラトニン作動薬、バルビツール酸塩、抗鬱薬、抗精神病薬、心血管作動薬、抗癌剤、免疫抑制剤、抗凝血剤、注意欠如多動症(ADHD)を治療する薬剤、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0012】
一実施態様においては、該有効医薬成分(API)は、鎮痛剤または解熱剤を含む。別の一実施態様においては、該鎮痛剤または解熱剤はアセトアミノフェンを含む。
【0013】
別の一実施態様においては、該有効医薬成分(API)は抗細菌剤を含む。別の一実施態様においては、該抗細菌剤はアジスロマイシンを含む。
【0014】
いくつかの実施態様においては、本開示は、チュアブル組成物に関するものであるが、ここで該糖アルコール類は、還元麦芽糖、ソルビトール液、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトール、水素化でんぷん加水分解物、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一実施態様においては、該糖アルコール類は還元麦芽糖およびソルビトール液を含む。
【0015】
いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象において疾患を治療または予防するための上記のようなチュアブル組成物の用途に関するものである。
【0016】
本発明の内容は、明細書最終部で具体的に示され、明確な請求が成される。しかし、下記の添付図面と共に後述の詳細な記述を参照することによって、本発明は、その目的、特徴、およびその利点と共に、構成および実施の方法の両方について最良の理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】チュアブル組成物のプロセスフロー(製造プロセス)を示す。
【
図2】表4の組成物の加速条件下における安定性結果を示す。
【
図3】表4の組成物の加速条件下における溶解プロファイルを示す。
【
図4】アセトアミノフェンを含む3種類の経口剤形の溶解プロファイルの比較を示す。
【0018】
記述の簡潔さおよび明快さのため、図に示す要素を必ずしも一定縮尺で描く必要性はなかったということは理解されるであろう。例えば、明快さのために、要素の一部の寸法は他の要素に比して誇張されることがある。さらに、適切であると考えられる場合には、対応する要素または類似の要素を示すために複数の図において参照値を繰り返し表記することもある。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の詳細な説明において、本発明について完全な理解が得られるように、数多くの具体的詳細を示す。しかし、これら具体的詳細がなくても、本発明が実施可能であることは、当業者であれば理解するであろう。他の例では、本発明が不明瞭にならないように、周知の方法、手段、および成分については詳述してはいない。
【0020】
いくつかの実施態様においては、本開示は、粘着性ゲル化製品を提供するのに充分な量のゲル化成分であって1.5%w/w以下のゲル化成分、ならびに有効医薬成分(API)を含むチュアブル組成物に関するものであるが、ここで、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で10,000gである。
【0021】
コロイド分散能によってゲル形態が形成し維持される;このコロイド分散能を測定するための静的条件下において、測定する液体内電気化学力が「ゲル強度」の意味であることは、当業者であれば理解するであろう。「ゲル強度」は、例えば、標準直径0.5インチの円筒プローブで、ゼラチンゲルの表面を4mm押し下げる際に必要となる力であり、グラムで表現される力である。該強度は、懸濁固形物、固形分、温度、化学物質含有量、および時間の関数である。
【0022】
一実施態様においては、圧力試験によってゲル強度を測定する。別の一実施態様においては、切断試験によってゲル強度を測定する。
【0023】
一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で10,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で9,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で9,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で8,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で8000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で7,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で7,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で6,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で6,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で5,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で5,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で4,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で4,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で3,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で3,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で2,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で2,000gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,500gである。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,000gである。
【0024】
一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、1,000g~10,000gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、1,500g~9,500gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、2,000g~9,000gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、2,500g~8,500gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、3,000g~8,000gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、3,500g~7,500gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、1,500g~4,000gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、1,500g~3,500gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、1,500g~3,000gの範囲である。別の一実施態様においては、圧力試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、2,000g~3,000gの範囲である。
【0025】
一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,500gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,400gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,300gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,250gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,200gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,150gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,100gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,050gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で1,000gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で950gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で900gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で850gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で800gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で750gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で700gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で650gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で600gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で550gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で500gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で450gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で400gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で350gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で300gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で250gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で200gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で150gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で100gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で90gである。別の一実施態様においては、切断試験で測定される該チュアブル組成物のゲル強度は、最大で80gである。
【0026】
一実施態様においては、該組成物は1.5%w/w以下の量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は1.5%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は1.4%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は1.3%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は1.2%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は1.1%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は1%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.9%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.8%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.7%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.6%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.5%w/wの量のゲル化成分を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.4%w/wの量のゲル化成分を含む。
【0027】
一実施態様においては、本開示は、D-グルコース、D-フルクトースまたはD-スクロース、およびそれらの任意の組み合わせを実質的に含まないチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、該チュアブル組成物は実質的にD-グルコースを含まない。別の一実施態様においては、該チュアブル組成物は実質的にD-フルクトースを含まない。別の一実施態様においては、該チュアブル組成物は実質的にD-スクロースを含まない。別の一実施態様においては、該チュアブル組成物は、D-グルコース、D-フルクトースおよびD-スクロースの組み合わせを実質的に含まない。
【0028】
1%w/w未満の微量混入物として該組成物に存在する構成要素に関する用語「実質的に~を含まない」は、当業者であれば理解するであろう。
【0029】
一実施態様においては、本開示は、50%w/w以上の量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関するものである。別の一実施態様においては、本開示は50%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、本開示は55%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、本開示は60%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、本開示は65%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、本開示は70%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、本開示は75%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。別の一実施態様においては、本開示は80%w/wの量の糖アルコール類を含むチュアブル組成物に関する。
【0030】
一実施態様においては、本開示はチュアブル組成物に関するものであるが、ここで該糖成分の血糖インデックスは55以下である。一実施態様においては、該血糖インデックスは55である。別の一実施態様においては、該血糖インデックスは50である。別の一実施態様においては、該血糖インデックスは45である。別の一実施態様においては、該血糖インデックスは40である。別の一実施態様においては、該血糖インデックスは35である。別の一実施態様においては、該血糖インデックスは30である。
【0031】
一実施態様においては、本開示はチュアブル組成物に関するものであるが、ここで該ゲル化成分は、寒天、カラギーナン、加工キリンサイ海藻、ローカストビーンゴム、グアーガム、トラガカント、アカシアゴム、キサンタンゴム、カラヤゴム、タラガム、コンニャク、ペクチンまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0032】
一実施態様においては、本開示はチュアブル組成物に関するものであるが、ここで該ゲル化成分は、カラギーナン、ペクチンまたはそれらの組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該ゲル化成分はカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該ゲル化成分はペクチンを含む。別の一実施態様においては、該ゲル化成分はカラギーナンおよびペクチンの組み合わせを含む。
【0033】
カラギーナンがRhodophyceae(紅藻)網の異なる種に由来する天然多糖であることは、当業者であれば理解するであろう。硫酸基の位置およびアンヒドロガラクトースの有無に基づけば、カラギーナンには3つの主要ファミリー(ラムダ、イオタ、およびカッパ)が存在する。カラギーナンは、熱可逆性ゲル化特性を示さず、医薬品規制調和国際会議(the International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use (ICH))による指針にしたがう温度の加速条件下(例えば、摂氏約37度(37℃)~約43度(43℃))および相対湿度(約70%の相対湿度(70%RH)~約80%の相対湿度(80%RH))において安定である。
【0034】
一実施態様においては、該カラギーナンは、ラムダカラギーナン、イオタカラギーナン、カッパカラギーナンまたはそれらの組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンはラムダカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンはイオタカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンはカッパカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンは、ラムダカラギーナンおよびイオタカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンは、ラムダカラギーナンおよびカッパカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンは、イオタカラギーナンおよびカッパカラギーナンを含む。別の一実施態様においては、該カラギーナンは、ラムダカラギーナン、イオタカラギーナンおよびカッパカラギーナンを含む。
【0035】
ペクチンが、陸生植物の細胞壁の第一次層および中層に含まれる構造性酸性ヘテロ多糖類であることは、当業者であれば理解するであろう。その主要成分は、ガラクツロン酸(ガラクトースに由来する糖酸)である。主にかんきつ果実から抽出することによって、白色~薄茶色の粉末として商業的に生産され、特に、ジャムおよびゼリーのゲル化剤として食品に利用される。また、デザートの具、医薬品、スイーツにも利用され、フルーツジュースおよび乳飲料の安定化剤として、および食物繊維の供給源としても用いられる。
【0036】
一実施態様においては、本開示は、チュアブル組成物に関するが、ここで該ゲル化成分は、動物起源のゼラチンを含まない。
有効医薬成分(API)
【0037】
いくつかの実施態様においては、本開示は、チュアブル組成物に関するが、ここで該有効医薬成分(API)は、抗細菌剤、抗真菌剤、鎮痛剤または解熱剤、鎮痛薬、抗炎症性剤、ステロイド、糖尿病治療薬、抗下痢薬、抗潰瘍薬、プロトンポンプ阻害剤、便秘薬または下剤、利尿剤、制酸薬、抗ヒスタミン剤、充血除去剤、鎮咳薬または去痰薬、咳止め薬、風邪薬、乗り物酔い防止薬、アルコール依存症またはオピオイド依存症を治療する薬剤、禁煙補助薬、抗不安薬、抗鬱薬、気分安定化剤、抗精神病薬、刺激剤、ベンゾジアゼピン、抗不安薬、Z薬、メラトニン作動薬、バルビツール酸塩、抗鬱薬、抗精神病薬、心血管作動薬、抗癌剤、免疫抑制剤、抗凝血剤、注意欠如多動症(ADHD)を治療する薬剤、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0038】
用語「有効医薬成分(API)」が、薬理学的活性を有することが意図される物質、あるいは疾患の診断、治癒、緩和、治療、および/または予防において直接的効果を有することが意図される物質であって医薬剤形に用いる物質を意味することは、当業者であれば理解するであろう。有効成分はまた、患者集団(ヒトまたは動物)において、生理的機能を回復、是正、または修正する直接的効果を有する、または有すると考えられる化合物を含む。
【0039】
一実施態様においては、該有効医薬成分(API)は鎮痛剤または解熱剤を含む。別の一実施態様においては、該鎮痛剤または解熱剤は、アセトアミノフェン、アスピリン、サリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該有効医薬成分(API)はアセトアミノフェンを含む。
【0040】
一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに150mgのアセトアミノフェンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに125mgのアセトアミノフェンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに100mgのアセトアミノフェンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに75mgのアセトアミノフェンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに50mgのアセトアミノフェンを含む。
【0041】
別の一実施態様においては、該有効医薬成分(API)は抗細菌剤を含む。別の一実施態様においては、該抗細菌剤は、ペニシリン、セファロスポリン、マクロライド、フルオロキノロン、スルホンアミド、テトラサイクリン、アミノグリコシド、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該抗細菌剤は、バシトラシン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ペニシリン、アモキシリン、セファレキシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、オフロキサシン、コトリモキサゾール、トリメトプリム、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該抗細菌剤はアジスロマイシンを含む。
【0042】
一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに30mgのアジスロマイシンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに50mgのアジスロマイシンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに60mgのアジスロマイシンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに90mgのアジスロマイシンを含む。一実施態様において、該有効医薬成分(API)は、各ユニットに100mgのアジスロマイシンを含む。
【0043】
一実施態様において、該抗下痢薬は、ロペラミド、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0044】
一実施態様において、該抗潰瘍薬は、シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン、ミソプロストール、スクラルファートまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0045】
一実施態様において、該プロトンポンプ阻害剤は、オメプラゾール、エソメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール、ランソプラゾール、デクスランソプラゾールまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0046】
一実施態様において、該便秘薬または下剤は、ビサコジル、便軟化剤、ミララックス、オオバコ、セノコット、ヒマシ油、水酸化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、ラクツロース、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0047】
一実施態様において、該抗ヒスタミン剤は、セチリジン、ジフェンヒドラミン、ロラタジン、クロルフェニラミン、ブロムフェニラミン、アリメマジン、シプロヘプタジン、ドキシルマイン(doxyl mine)、ヒドロキシジン、プロメタジン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0048】
一実施態様において、該充血除去剤は、プソイドエフェドリン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一実施態様において、該鎮咳薬および去痰薬は、グアイフェネシン、リン酸コデイン、臭化水素酸デキストロメトルファン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0049】
一実施態様においては、該咳止め薬はデキストロメトルファンを含む。
【0050】
一実施態様においては、アルコール依存症またはオピオイド依存症を治療する薬剤は、アカンプロサート、バクロフェン、ブプレノルフィン、ナロキソン、クロニジン、ジスルフィラム、メサドン、ナルトレキソン、オンダンセトロン(ondansetron)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0051】
一実施態様において、該禁煙補助薬は、ニコチン、ブプロピオン、シトシン、バレニクリン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0052】
一実施態様において、該気分安定化剤は、カルバマゼピン、ガバペンチン、ラモトリギン、レベチラセタム、リチウム塩、オクスカルバゼピン、トピラマート、バルプロ酸ナトリウム、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0053】
一実施態様において、該抗精神病薬は、アリピプラゾール、アセナピン、クロルプロマジン、オランザピン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドン、ジプラシドン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0054】
一実施態様において、該刺激剤は、アンフェタミン、デクサムフェタミン、リスデキサンフェタミン、メチルフェニデート、デクスメチルフェニデート、メタンフェタミン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0055】
一実施態様において、該ベンゾジアゼピンは、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸塩、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、トフィソパム、ブロチゾラム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロプラゾラム、ロルメタゼパム、ミダゾラム、ニメタゼパム、ニトラゼパム、フェナゼパム、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0056】
一実施態様においては、該抗不安薬は、ブスピロン、ヒドロキシジン、メプロバメート、プレガバリン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0057】
一実施態様においては、該Z薬は、エスゾピクロン、ザレプロン、ゾルピデム、ゾピクロン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0058】
一実施態様においては、該メラトニン作動薬は、アゴメラチン、ラメルテオン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0059】
一実施態様においては、該バルビツール酸塩は、アモバルビタール、セコバルビタール、ブトバルビタール、シクロパルビタール、ジアゼパム、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0060】
一実施態様においては、該抗鬱薬は、シタロプラム、クロミプラミン、デキソピン(dexopin)、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、イミプラミン、ミルタザピン、パロキセチン、セルトラリン、トラゾドン、アミトリプチリン、ドクサピン、ミアンセリン、ミルタザピン、トラゾドン、トリミプラミン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0061】
一実施態様においては、該抗精神病薬は、クロルプロチキセン、レボメプロマジン、ペラジン、プロメタジン、プロチペンジル、スルピリド、チオリダジン、ズクロペンチキソール、ペルフェナジン、ベンペリドール、ブロムペリドール、フルフェナジン、フルスピリレン、ハロペリドール、ピモジド、アミスルプリド、アリピプラゾール、アセナピン、クロルプロマジン、クロザピン、フルペンチキソール、イロペリドン、メルペロン、オランザピン、パリペリドン、ペンフルリドール、クエチアピン、レセルピン、リスペリドン、セルチンドール、チオチキセン(thiothizene)、トリフルオペラジン、ジプラシドン、ゾテピン、ペリシアジン、カルバマゼピン、バルプロ酸、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0062】
一実施態様においては、該心血管作動薬は、アルドステロン受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシン受容体ブロッカー、ネプリライシン阻害剤、抗アドレナリン作動薬、抗狭心症薬、抗不整脈薬、抗コリン作用性変時作用薬、降圧剤、ACE阻害剤、アンジオテンシンII阻害剤、抗アドレナリン作動薬、ベータブロッカー、利尿剤、ベータアドレナリン作動性ブロッカー、カルシウムチャンネルブロッカー、カテコールアミン、強心薬、血管拡張剤、レニン阻害剤、硬化剤、バソプレシン拮抗剤、昇圧剤、抗コレステロール薬、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0063】
一実施態様においては、該降圧剤は、ジアゾキシド、フェノルドパム、ニトロプルシド、チアジド、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0064】
一実施態様においては、注意欠如多動症(ADHD)を治療する薬剤は、メチルフェニデート、リスデキサンフェタミン、デクサムフェタミン、アトモキセチン、グアンファシン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0065】
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するものであるが、ここで該組成物は0.1~50%w/wのAPIを含む。一実施態様においては、該組成物は50%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は45%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は40%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は35%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は30%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は25%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は20%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は15%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は10%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は5%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は1%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.5%w/wのAPIを含む。別の一実施態様においては、該組成物は0.1%w/wのAPIを含む。
【0066】
非活性添加剤
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するものであるが、ここで該組成物は、甘味料、酸、香味剤、味マスキング剤、着色剤、増量剤、乳化剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、溶解促進剤、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む。
【0067】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は甘味料をさらに含んでいてもよい。一実施態様においては、該甘味料は、サッカリン、サッカリン塩、シクラミン酸、シクラミン酸塩、アスパルテーム、スクラロース、アセサルフェーム、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、ズルコシドA、ズルコシドB、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロシドIV、モグロシドV、Luo Han Guo(羅漢果)甘味料、タウマチン、カテムフェ(katemfe)の実の抽出物、サイアメノサイド、モナチンおよびその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリシルリジン酸およびその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘマンドゥルシン(hemandulcin)、フィロズルチン、グリシフィリン(glycyphyllin)、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、シクロカリオシドI、スクラロース、アセサルフェームカリウムおよびその他の塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ(サイクラミン酸塩)、ネオテーム、N-[N-[3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロピル]-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン1-メチルエステル、N-[N-[3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-3-メチルブチル]-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン1-メチルエステル、N-[N-[3-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)プロピル]-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン1-メチルエステル、その塩、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0068】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は酸成分をさらに含む。一実施態様においては、該酸成分は、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸の塩、リン酸、コハク酸、アジピン酸、酢酸、クエン酸、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0069】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は香味剤をさらに含む。一実施態様においては、該香味剤は、バニラ、ペパーミント油、スペアミント油、ユーカリ油、桂皮油、メントール、コハク酸モノメチル、メントールエチレングリコールカーボネート、メントングリセロールケタール、乳酸メンチル、(-)-イソプレゴール、p-メンタン-3,8-ジオール類、(-)-グルタル酸モノメチル、ウィンターグリーン油(メチルサリチル酸塩)、かんきつ油類、オレンジ油類、フルーツエッセンス、またはその混合物またはその誘導体、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0070】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は増量剤をさらに含む。一実施態様においては、該増量剤は、還元麦芽糖シロップ、ポリデキストロース、ソルビトール、可溶性トウモロコシ繊維、耐性でんぷん、耐性マルトデキストリン、セルロース、ヘミセルロース、フラクトオリゴ糖類、ガラクトオリゴ糖類、ラクツロース、キシロイソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、オリゴ-グルコース、スタキオース、ラクトスクロース、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0071】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は着色剤をさらに含む。一実施態様においては、該着色剤は、FD&C Blue No.1、FD&C Blue No.2、FD&C Green No.3、FD&C Red No.3、FD&C Red No.40、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6、アナトー(El60b)、カラメル着色剤(El50a-d)、カーミン(E120)、コチニールカイガラムシ、エルダーベリージュース(E163)、リコピン(El60d)、パプリカ(El60c)、ターメリック(E100)、スピルリナ、チタニウム、二酸化物、赤酸化鉄、黒酸化鉄、黄酸化鉄、タルトラジン(El02)、キノリンイエロー(E104)、サンセットイエロー(El10)、ポンソー(E124)、エリトロシン(E127)、パテントブルーV(E131)、二酸化チタン(E171)、アルミニウム(E173)、銀(E174)、金(E175)、色素ルビン/リソールルビンBK(E180)、炭酸カルシウム(E170)、カーボンブラック(E153)、ブラックPN/ブリリアントブラックBN(El51)、グリーンS/アシッドブリリアントグリーンBS(E142)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一実施態様においては、該チュアブル組成物は約0.01%~1%の着色剤を含む。
【0072】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は界面活性剤をさらに含む。一実施態様においては、該界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該界面活性剤は陰イオン性界面活性剤を含む。別の一実施態様においては、該界面活性剤は陽イオン性界面活性剤を含む。別の一実施態様においては、該界面活性剤は両性界面活性剤を含む。別の一実施態様においては、該界面活性剤は非イオン性界面活性剤を含む。一実施態様においては、該陰イオン性界面活性剤は、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸基、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一実施態様においては、該陽イオン性界面活性剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一実施態様においては、該両性界面活性剤は、ベタイン類、スルホベタイン;アミノ酸およびリン脂質類などの天然物質、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一実施態様においては、該非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸ステル類(ポリソルベート、Tween(登録商標))、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアリン酸塩(マクロゴール15ヒドロキシステアリン酸塩、Solutol HS15(登録商標))、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(クレモフォール(登録商標) EL、ELP、RH40)、ポリオキシエチレンステアレート類(Myrj(登録商標))、ソルビタン脂肪酸エステル類(Span(登録商標))、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類(Brij(登録商標))、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(Nonoxynol(登録商標))、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該界面活性剤はポロクサマーを含む。
【0073】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は溶解促進剤をさらに含む。一実施態様においては、該溶解促進剤は、シクロデキストリン、ヒドロクロロチアジド、メロキシカム、フロセミド、ポリグリコール化グリセリド、ツイーン(tween)類、スパン(span)類、ステアリン酸ポリオキシエチレン類およびポロクサマーを基盤とするミセルなどのポリ(酸化プロピレン)-ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(酸化プロピレン)、ポリ(ベータ-ベンジル-L-アスパラギン酸)-b-ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(カプロラクトン)-b-ポリ(エチレンオキシド)のような合成ブロック共重合体、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の一実施態様においては、該溶解促進剤はシクロデキストリンを含む。
【0074】
一実施態様においては、該チュアブル組成物は溶媒をさらに含む。一実施態様においては、該溶媒は、水、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール液、ポリエチレングリコール、鉱油、メチルイソブチルケトンまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0075】
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するが、ここで該組成物の重量は1~3.5グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.1グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.2グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.3グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.4グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.5グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.6グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.7グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.8グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は1.9グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.1グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.2グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.3グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.4グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.5グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.6グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.7グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.8グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は2.9グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は3.0グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は3.1グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は3.2グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は3.3グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は3.4グラムである。別の一実施態様においては、該組成物の重量は3.5グラムである。
【0076】
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するが、ここで該糖アルコール類は、還元麦芽糖、ソルビトール液、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトール、水素化でんぷん加水分解物、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0077】
一実施態様においては、該糖アルコール類は還元麦芽糖を含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類はソルビトール液を含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類はキシリトールを含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類はエリトリトールを含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類はマンニトールを含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類はイソマルトを含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類はラクチトールを含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類は水素化でんぷん加水分解物を含む。別の一実施態様においては、該糖アルコール類は還元麦芽糖およびソルビトール液を含む。
【0078】
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するが、ここで該組成物のpHは約3~約7である。一実施態様においては、該組成物のpHは約3である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約3.5である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約4である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約4.5である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約5である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約5.5である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約6である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約6.5である。別の一実施態様においては、該組成物のpHは約7である。
【0079】
本明細書の用語「約」は、偏差が最大1%、より具体的には5%、より具体的には10%、より具体的には15%、および一部の場合においては、言及する値よりも最大で20%大きいまたは小さい可能性のある値を意味し、その変動範囲は、連続的範囲を構成する整数値(また適用可能であれば非整数値も)を含む。本明細書の用語「約」は±10%を指す。
【0080】
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するが、ここで該組成物は0%~50%w/wの水を含む。一実施態様においては、該組成物は50%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は45%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は40%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は35%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は30%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は25%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は20%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は15%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は10%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は5%w/wの水を含む。別の一実施態様においては、該組成物は0%w/wの水を含む。
【0081】
いくつかの実施態様においては、本開示は、上記のようなチュアブル組成物に関するが、ここで該組成物のBrix値は80%w/w超である。一実施態様においては、該組成物のBrix値は85%w/wである。別の一実施態様においては、該組成物のBrix値は90%w/wである。別の一実施態様においては、該組成物のBrix値は95%w/wである。別の一実施態様においては、該組成物のBrix値は99%w/wである。
【0082】
ブリックス度(°Bx)で表されるBrix値が、液体100グラム当たりに存在するスクロースのグラム数であることは、当業者であれば理解するであろう。この値は、重量百分率で表される溶液の度数である。溶液が純粋なスクロース以外の固形物の溶解したものを含む場合には、°Bxは溶解した固形内容物の近似値を示すに過ぎない。
【0083】
用途
いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象において疾患を治療または予防するための上記のような該チュアブル組成物の用途に関するものである。一実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象において疾患を治療するための、上記のような該チュアブル組成物の用途に関する。別の一実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象において疾患を予防するための、上記のような該チュアブル組成物の用途に関する。
【0084】
一実施態様においては、用語「治療」は、ヒトを含む対象が、直接的または間接的に該対象における病態の改善を目的とする該対象の医療的救済のプロセス、活動、適用、療法などを指す。別の一実施態様においては、用語「治療する」は、発生率を低下させること、または症状を軽減すること、再発を防ぐこと、再発を予防すること、発症を予防すること、症状を改善すること、予後を改善すること、または他の実施態様におけるそれらの組み合わせを指す。
【0085】
別の一実施態様においては、「治療する」は、現在の病態の改善を含む。治療によって必ずしも完全に無症状になる、あるいは症状が完全に取り除かれるわけではないことは、当業者であれば理解するであろう。治療はまた緩和効果(すなわち、以降の病態の可能性を低下させる効果)をも含む。より重篤な病態を引き起こす病態の緩和もまたこの用語に含まれる。
【0086】
一実施態様においては、「予防する」は、とりわけ、症状発現を遅延させること、疾患再発を予防すること、症状の再発回数または頻度を低下させること、症候性症状間の潜在化を増強すること、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0087】
一実施態様においては、本開示は、頭痛、筋肉痛、月経期間、風邪および咽喉炎、歯痛、腰痛、およびワクチン接種(皮下注射)に対する反応、発熱、またはそれらの任意の組み合わせの疼痛治療のためのアセトアミノフェンを含む組成物に関する。
【0088】
実施例
実施例1:2グラムのマトリックスにおける125mgのアセトアミノフェン
本実施例の目的は、表1に記載される組成物のアセトアミノフェン含量のアッセイを試験することであった。該アッセイは米国薬局方(USP)にしたがって実施した。
【0089】
【0090】
上記の組成物のアッセイ結果は、アセトアミノフェンが109%w/wであった。
【0091】
アセトアミノフェンのアッセイおよび該組成物の物理的安定性の改善を目的とし、より低い含水量および80%w/w超のBrix値を達成するために乾燥時間を延長した;以下の表2の組成物を試験した。
【0092】
【0093】
上記の組成物のアッセイ結果は、アセトアミノフェンが98.8%w/wであり、Brix値は88%w/wであった。
【0094】
該組成物の物理的安定性および味を改善する目的で、下の表3の組成物を試験した。
【0095】
【0096】
上記の組成物のアッセイ結果は、アセトアミノフェンが104.1%w/wであった。
【0097】
実施例2:チュアブル組成物の製造プロセス
チュアブル組成物の製造プロセスを
図1に例示する。
主容器中で溶媒を80℃に加熱した。ゲル化剤および糖アルコールを添加して均一溶液を得るために撹拌した。該界面活性剤と共にAPIを上記の溶媒に事前混合した。このプレミックスを主容器に加えて、撹拌を継続した。この混合物を60℃に冷却して、撹拌しながら香味料および着色剤を添加した。撹拌しながらpH剤を加えてpHを調整した。混合物の準備が整った時点で、撹拌と加熱を継続しながら充填した。混合物は型に充填し、型から抜いたこれらのユニットをトレイに移した。トレイを加熱したオーブンに入れて少なくとも24時間の乾燥を行った。
【0098】
実施例3:安定性分析
本実施例の目的は、下の表4に記載する製剤の安定性を試験することであった。
【0099】
【0100】
容器番号:1(プレミックス容器)
室温で、精製水とプロピレングリコールの混合液にベータ-シクロデキストリンおよび二酸化チタンを溶解した。
【0101】
混合物にパラセタモールを添加して、この混合物を240分間撹拌した。
【0102】
撹拌しながら、苦味マスク剤、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを混合物に添加した。
【0103】
容器番号:2(主容器)
温度90℃で、精製水、ソルビトール溶液、還元麦芽糖液およびグリセリンの混合物にカッパカラギーナンを分散させた。
【0104】
上記2種類の混合物を組み合わせて90℃で主容器に入れ、撹拌しながら、イチゴ風味剤および赤色着色剤を添加した。
【0105】
この加熱したバルクを型に充填した。
【0106】
室温で冷却した後、ゲルユニットを型から取り出して40℃のオーブンに入れて、20時間乾燥した。
【0107】
上記試料を安定性について試験した。試料は、3か月間加速条件下(45℃および相対湿度(RH)75%)に置いた。安定性に関する結果を
図2に示す。
【0108】
アセトアミノフェンに関するFDAの溶解法にしたがい、試料の溶解プロファイルについてさらに試験した。この溶解プロファイルを
図3に示す。
【0109】
実施例4:ゲル強度測定。
本実施例の目的は、ゼラチン製剤およびペクチン製剤と比較して、本開示のチュアブル組成物(表4に記載の組成物)のゲル強度を試験することであった。後述するような加圧試験および切断試験の2種類の方法でゲル強度測定を実施した。
【0110】
加圧試験の手順
・ Stable Micro Systems社の機器にApparatus P-40(加圧プレート)を取り付けた;
・ ゲルユニットを金属床に設置した;
・ 速度および深度のパラメータを2mm/sおよび5mmに調整した;
・ 力を(グラム単位で)試験測定した。
切断試験の手順
・ Stable Micro Systems社の機器にアパラタスナイフ(切断プレート)を取り付けた;
・ ゲルユニットを金属床に設置した;
・ 速度および深度のパラメータを2mm/sおよび5mmに調整した;
・ 力を(グラム単位で)試験測定した。
【0111】
その結果を下の表5に示す。
【0112】
【0113】
表から分かるように、切断試験および加圧試験の両方において、本開示のチュアブル組成物(E7367/21、E7422/22、E7394/22およびE7393/22)は、ゼラチン製剤およびペクチン製剤と比較して、より低いゲル強度を示した。
【0114】
実施例5:溶解比。
本実施例の目的は、アセトアミノフェンを含む3種類の経口組成物の溶解を試験することであった。試験した経口剤形は、チュアブル錠剤、経口懸濁液、および本開示にしたがう固形チュアブルゲル組成物(表4に記載の組成物)であった。
【0115】
溶解アッセイは米国薬局方(USP)にしたがって実施した。
【0116】
【0117】
実施例6:生体可用性パイロット試験。
本実施例の目的は、125mgのアセトアミノフェンを含む4種類の製剤について単回用量の生体可用性比較パイロット試験を絶食条件下で実施することである(欧州医薬品庁の欧州におけるファーマコビジランス運営のための協力強化(European Medicines Agency:the Strengthening Collaboration for Operating Pharmacovigilance in Europe(EMA scope))。
【0118】
試験群
・ 参照製品1:500mgのアセトアミノフェンの錠剤。
・ 参照製品2:250mg/5mlのアセトアミノフェンの経口懸濁液。
・ 被検製品:4X 125mgの固形チュアブルゲル(噛む)
・ 被検製品:4X 125mgの固形チュアブルゲル(全体を飲み込む)
期間:4
休薬期間:7日
試験参加者:20名の健康な男性および女性
PK試料:0、0.167、0.33、0.5、0.67、0.83、1、1.25、1.5、1.75、2、2.5、3、4、6、8、10、12、16時間。
【0119】
本明細書において、本発明の具体的な特徴が例示され説明されているが、当業者であれば多くの変更、代替、変形、および同等物を思いつくであろう。したがって、付属の特許請求項が、本発明の真の趣旨の範囲内にあるそのような全ての変更および変形を含むものであることは理解されるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チュアブル組成物であって:
・ 粘着性ゲル化製品を提供するのに充分な量のゲル化成分であって1.5%w/w以下のゲル化成分;
および
・ 有効医薬成分(API)、
を含み;
圧力試験で測定される
前記チュアブル組成物のゲル強度は、最大で10,000gである、
チュアブル組成物。
【請求項2】
圧力試験で測定される
前記チュアブル組成物のゲル強度は、最大で3,500gである
、請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項3】
前記チュアブル組成物が1.2%w/w量のゲル化成分を含む、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項4】
前記ゲル化成分が、カラギーナン、ペクチンまたはそれらの組み合わせを含む、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項5】
前記ゲル化成分がカラギーナンを含む、
請求項4に記載のチュアブル組成物。
【請求項6】
前記カラギーナンがカッパカラギーナンである、
請求項5に記載のチュアブル組成物。
【請求項7】
前記ゲル化成分がペクチンを含む、
請求項4に記載のチュアブル組成物。
【請求項8】
血糖インデックスが55未満である低血糖インデックスの糖成分を含む、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項9】
前記ゲル化成分が動物由来のゼラチンを含まない、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項10】
前記チュアブル組成物がD-グルコース、D-フルクトース、D-スクロース、およびそれらの任意の組み合わせを実質的に含まない、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項11】
前記チュアブル組成物が糖アルコール類を50%w/w以上の量で含む、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項12】
前記有効医薬成分(API)が、抗細菌剤、抗真菌剤、鎮痛剤または解熱剤、鎮痛薬、抗炎症性剤、ステロイド、糖尿病治療薬、抗下痢薬、抗潰瘍薬、プロトンポンプ阻害剤、便秘薬または下剤、利尿剤、制酸薬、抗ヒスタミン剤、充血除去剤、鎮咳薬または去痰薬、咳止め薬、風邪薬、乗り物酔い防止薬、アルコール依存症またはオピオイド依存症を治療する薬剤、禁煙補助薬、抗不安薬、抗鬱薬、気分安定化剤、抗精神病薬、刺激剤、ベンゾジアゼピン、抗不安薬、Z薬、メラトニン作動薬、バルビツール酸塩、抗鬱薬、抗精神病薬、心血管作動薬、抗癌剤、免疫抑制剤、抗凝血剤、またはそれらの任意の組み合わせを含む、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項13】
前記有効医薬成分(API)が鎮痛剤または解熱剤を含む、
請求項12に記載のチュアブル組成物。
【請求項14】
前記鎮痛剤または解熱剤がアセトアミノフェンを含む、
請求項13に記載のチュアブル組成物。
【請求項15】
前記有効医薬成分(API)が抗細菌剤を含む、
請求項12に記載のチュアブル組成物。
【請求項16】
前記抗細菌剤がアジスロマイシンを含む、
請求項15に記載のチュアブル組成物。
【請求項17】
前記チュアブル組成物が、甘味料、酸、香味剤、味マスキング剤、着色剤、増量剤、乳化剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、溶解促進剤、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項18】
前記チュアブル組成物の重量が1~3.5グラムである、
請求項1に記載のチュアブル組成物。
【請求項19】
前記糖アルコール類が、還元麦芽糖、ソルビトール液、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトール、水素化でんぷん加水分解物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、
請求項11に記載のチュアブル組成物。
【請求項20】
それを必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬剤の製造における、
請求項1~19のいずれか一項に記載のチュアブル組成物の使用。
【国際調査報告】