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特表2024-520771少なくとも1つの多孔カートリッジを備える液体収集システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】少なくとも1つの多孔カートリッジを備える液体収集システム
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/455 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A61F5/455
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575518
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 US2022032424
(87)【国際公開番号】W WO2022261040
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】63/208,262
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロビショード ジョナサン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CC37
4C098CD05
4C098DD25
(57)【要約】
例示的な液体収集システムは、液体収集アセンブリと、液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられるように構成される少なくとも1つの多孔カートリッジとを備える。液体収集アセンブリは、本体と、コネクタピースとを有する。コネクタピースは、導管に接続されるように構成された導管コネクタと、アームコネクタとを有する。液体収集システムはさらに、多孔カートリッジまたは液体収集アセンブリの一部を形成するアームを有する。アームは一端にアーム開口を画定する1つ以上のアーム壁と、その少なくとも一部を貫通する空洞と、アーム壁を貫通し、1つ以上の体液をアームの外部から空洞内へと流れることを可能とする1つ以上の穿孔とを有する。多孔カートリッジは、中空領域を画定する多孔材料を有する。中空領域は、液体収集アセンブリのアームを収容するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端領域と、前記基端領域の反対側の先端領域と、表側と、前記少なくとも1つの表面と反対の裏側を有する、本体と、
前記本体に対して取り付けられるか、一体的に形成されるように構成され、前記基端領域よりも前記本体の前記先端領域の近くに配置され、導管コネクタおよびアームコネクタを画定するコネクタピースであって、前記導管コネクタは導管に接続されるように構成され、前記導管コネクタは前記本体の前記裏側に隣接して配置され、前記アームコネクタは前記本体の前記表側に隣接して配置される、コネクタピースと、を有する液体収集アセンブリと、
空洞を画定する1つ以上のアーム壁と、前記アームコネクタに液体連通するように構成されるアーム開口とを有するアームであって、前記1つ以上のアーム壁は、それを貫通し、前記アームの外部から前記空洞へと液体が流れられるようにする1つ以上の穿孔を画定する、アームと、を備える、液体収集システム。
【請求項2】
前記本体は、
前記コネクタピースに対して取り付けられる、または一体的に形成される中央部分と、
前記中央部分から延在する1つ以上のフランジとを有する、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項3】
前記1つ以上のフランジは、前記中央部分から延在する底フランジを含み、
前記底フランジは前記先端領域を形成する、請求項2に記載の液体収集システム。
【請求項4】
前記1つ以上のフランジは、前記本体の前記表側に対して、概して凹んだ曲面を形成する、請求項2または3に記載の液体収集システム。
【請求項5】
前記本体は、シリコーンまたは熱可塑性エラストマーを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項6】
前記本体は、その前記先端領域に、またはその近傍に液だめを画定し、前記アームコネクタの少なくとも一部が前記液だめ内に配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項7】
前記コネクタピースは、液だめを画定し、前記アームコネクタの少なくとも一部が前記液だめ内に配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項8】
前記アームコネクタは、コネクタ開口を画定する1つ以上のコネクタ壁を有し、前記1つ以上のコネクタ壁は、前記アームの前記1つ以上のアーム壁を収容する、またはそれに収容されるように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項9】
前記コネクタピースは、前記本体に対して別体であり、それに取り付けられ、前記コネクタピースは前記本体よりも剛性が高い、請求項1から8のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項10】
前記液体収集アセンブリは、前記アームを有し、前記アームは前記コネクタピースに取り付けられる、請求項1から9のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項11】
前記アームは、前記アーム開口の反対側に上側を有し、前記上面に前記1つ以上の穿孔が形成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項12】
前記アームは、概して円形の断面形状を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項13】
前記アームは、少なくとも1つの頂点を有する、断面形状を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項14】
前記1つ以上の穿孔の表面積密度は、前記アームの上側またはその近傍において、前記アーム開口またはその近傍よりも高い、請求項1から13のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項15】
前記導管コネクタに取り付けられる、または取り付け可能な少なくとも1つの導管をさらに備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの導管が前記導管コネクタに取り付けられると、前記少なくとも1つの導管は、前記本体の前記裏側の少なくとも一部に沿ってまたは隣接して延在する、請求項15に記載の液体収集システム。
【請求項17】
前記本体は、前記少なくとも1つの導管の一部を収容および囲繞するように構成される窪みを画定する、請求項1から16のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項18】
前記アームが内部に配置されるように構成される中空領域を画定する少なくとも1つの多孔材料を有する少なくとも1つの多孔カートリッジをさらに備える、液体収集システム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは前記アームを有し、前記アームは前記中空領域内に配置される、請求項18に記載の液体収集システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、
前記中空領域を画定する内面と、前記内面の反対側の外面とを有する透液性サポートと、
前記透液性サポートの外面の少なくとも一部上に配置される透液性膜とを有する、請求項18または19に記載の液体収集システム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、上領域と、底領域とを有し、前記上領域は、前記底領域よりも長い横寸法を有する、請求項18から20のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項22】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、中空で概して円形の断面形状を有する、請求項18から21のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項23】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、頂点を有する断面形状を有する、請求項18から21のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項24】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、複数の多孔カートリッジを含み、前記複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は、異なる横寸法を有する、請求項18から23のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは複数の多孔カートリッジを含み、前記複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は、異なる長さを有する、請求項18から24のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの多孔材料を前記液体収集アセンブリに固定するように構成される、1つ以上のアンカーをさらに備える、請求項18から25のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項27】
前記1つ以上のアンカーは、前記液体収集アセンブリに取り付けられる少なくとも1つの第1アンカーと、前記少なくとも1つの多孔カートリッジに取り付けられる、またはその内部に少なくとも部分的に配置される、少なくとも1つの第2アンカーとを有し、前記少なくとも1つの第1アンカーは、チャネルを画定するT字トラックを有し、前記少なくとも1つの第2アンカーは、軸と頭を有し、前記頭は、前記チャネル内に配置され、前記チャネルに沿って摺動するように構成される、請求項26に記載の液体収集システム。
【請求項28】
少なくとも1つが、前記アームに対して内部配置される、取り付けられる、または組み込まれる、少なくとも1つの形状記憶材料をさらに備える、請求項1から25のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項29】
液体収集システムを使用する方法であって、
第1多孔カートリッジを個人の尿道口に隣接して配置すること、を含み、
前記第1多孔カートリッジは、中空領域を画定する少なくとも1つの多孔材料を有し、液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられ、前記液体収集アセンブリは、
基端領域と、前記基端領域の反対側で、前記基端領域よりも前記個人の臀裂の近くに配置される先端領域と、概して前記個人の膣領域に面する表側と、前記少なくとも1つの表面の反対側の裏側とを有する、本体と、
前記本体に対して取り付けられるか、一体的に形成されるように構成され、前記基端領域よりも前記本体の前記先端領域の近くに配置され、導管コネクタおよびアームコネクタを画定するコネクタピースであって、前記導管コネクタは導管に接続されるように構成され、前記導管コネクタは前記本体の前記裏側に配置され、前記アームコネクタは前記本体の前記表側に配置される、コネクタピースと、を有し、
前記第1多孔カートリッジと前記液体収集アセンブリの内の一方は、アームを有し、前記アームは、空洞を画定する1つ以上の壁と、前記アームコネクタに液体連通するように構成される開口とを有し、前記1つ以上の壁は、それを貫通し、前記アームの外部から前記空洞へと液体が流れられるようにする1つ以上の穿孔を画定し、前記アームの少なくとも一部は、前記第1多孔カートリッジの前記中空領域内に配置され、
前記方法は、
前記第1多孔カートリッジの前記少なくとも1つの多孔材料内に、前記個人の前記膣領域からの1つ以上の体液を収容することと、
前記第1多孔カートリッジの前記少なくとも1つの多孔材料内に収容された前記1つ以上の体液の少なくとも一部を前記アームの前記空洞内に流すことと、を含む、方法。
【請求項30】
前記第1多孔カートリッジを前記個人の前記尿道口に隣接して配置する前に、前記1多孔カートリッジを前記液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記1多孔カートリッジを前記液体収集アセンブリに脱着可能に取り付ける前に、複数の多孔カートリッジから前記第1多孔カートリッジを選択することをさらに含み、
前記複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は異なる横寸法を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記1多孔カートリッジを前記液体収集アセンブリに脱着可能に取り付ける前に、複数の多孔カートリッジから前記第1多孔カートリッジを選択することをさらに含み、
前記複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は異なる長さを有する、請求項30または31に記載の方法。
【請求項33】
前記個人の前記膣領域からの1つ以上の体液を前記第1多孔カートリッジの前記少なくとも1つの多孔材料内に収容した後に、前記液体収集アセンブリから前記第1多孔カートリッジを取り外すことをさらに含む、請求項29から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記液体収集アセンブリから前記第1多孔カートリッジを取り外した後に、前記液体収集アセンブリを洗浄することをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記液体収集アセンブリから前記第1多孔カートリッジを取り外した後に、前記液体収集アセンブリに第2多孔カートリッジを脱着可能に取り付けることをさらに含む、請求項33または34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれる、2021年6月8日に出願の米国仮出願第63/208,262号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
人、または動物は、可動性が限られて、または損なわれて、通常の排尿処理が困難または不可能になり得る。例えば人は、可動性が損なわれるような障害を経験または持ち得る。人は、パイロット、運転手、および危険区域での作業員などが経験するように、行動条件が制限され得る。さらに、治験目的または健康診断に、体液の収集が必要となる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第3881486号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/228642号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フォーリーカテーテルなどの尿道カテーテルは、失禁などのこれら状況の一部を解消できる。しかし、尿道カテーテルは不快感、苦痛を伴い得、また感染などの合併症を生じ得る。さらに、寝たきりの個人が排尿に使用する容器である、尿瓶が使用される場合もある。しかし、尿瓶は往々にして不便で、こぼれるなどその他衛生的な問題を生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態は、少なくとも1つの多孔カートリッジを備える液体収集システム、少なくとも1つの多孔カートリッジを収容するように構成される液体収集アセンブリ、およびそれを使用する方法に関する。実施形態において、液体収集システムが開示される。液体収集システムは、液体収集アセンブリを備える。液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域の反対側の先端領域と、表側と、少なくとも1つの表面の反対側の裏側を有する、本体を有する。液体収集アセンブリは、本体に対して取り付けられるか、一体的に形成されるように構成されるコネクタピースを有する。コネクタピースは、基端領域よりも本体の先端領域の近くに配置される。コネクタピースは、導管に接続されるように構成される導管コネクタと、アームコネクタとを画定する。導管コネクタは、本体の裏側に隣接して配置され、アームコネクタは、本体の表側に隣接して配置される。液体収集システムはさらに、空洞を画定する1つ以上のアーム壁と、アームコネクタに液体連通するように構成されるアーム開口とを有するアームを有する。1つ以上のアーム壁は、それを貫通し、アームの外部から空洞へと液体を流れられるようにする1つ以上の穿孔を画定する。
【0006】
実施形態において、液体収集システムを使用する方法が開示される。方法は、個人の尿道口に隣接して、第1多孔カートリッジを配置することを含む。第1多孔カートリッジは、中空領域を画定する少なくとも1つの多孔材料を有する。第1多孔カートリッジは、液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられる。液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域の反対側にあり、基端領域よりも個人の臀裂の近くに配置される先端領域と、概して個人の膣領域に面する表側と、少なくとも1つの表面の反対側の裏側を有する、本体を有する。液体収集アセンブリはさらに、本体に対して取り付けられるか、一体的に形成されるように構成されるコネクタピースを有する。コネクタピースは、基端領域よりも本体の先端領域の近くに配置される。コネクタピースは、導管に接続されるように構成される導管コネクタと、アームコネクタとを画定する。導管コネクタは、本体の裏側に配置され、アームコネクタは、本体の表側に配置される。第1多孔カートリッジ、液体収集アセンブリの内の一方は、空洞を画定する1つ以上の壁と、アームコネクタに液体連通するように構成される開口とを有するアームを有する。1つ以上の壁は、それを貫通し、アームの外部から空洞へと液体を流れられるようにする1つ以上の穿孔を画定する。アームの少なくとも一部は、第1多孔カートリッジの中空領域内に配置される。方法はさらに、第1多孔カートリッジの少なくとも1つの多孔材料内に、個人の膣領域からの1つ以上の体液を収容することと、第1多孔カートリッジの少なくとも1つの多孔材料内に収容された1つ以上の体液の少なくとも一部をアームの空洞内に流すこととを含む。
【0007】
開示の実施形態うちの任意のものからの特徴は、限定されることなく、互いに組み合わされて使用され得る。さらに、以下の詳細な説明および添付の図面を十分に考察することで、当業者には本開示の別の特徴および利点が明らかとなろう。
【0008】
図面は本開示のいくつかの実施形態を示すものであり、同一の参照符号は、異なる図面、または図面に示す実施形態での同一または同様の開示の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】実施形態に係る液体収集システムの等角投影前面図である。
図1B】実施形態に係る液体収集システムの等角投影背面図である。
図1C】実施形態に係る液体収集システムの上平面図である。
図1D図1Aに示す1D-1D平面に沿った、液体収集システムの概略的断面図である。
図1E】液体収集システムの展開図である。
図2A】実施形態に係る液体収集システムの等角投影背面図である。
図2B】実施形態に係る液体収集システムの等角投影前面図である。
図2C】実施形態に係る液体収集システムの裏平面図である。
図2D図2Aに示す2D-2D平面に沿った、液体収集システムの断面図である。
図2E】液体収集システムの展開図である。
図3】実施形態に係る、互いに離間した液体収集アセンブリと、多孔カートリッジとを示す、液体収集システムの部分展開図である。
図4】実施形態に係る、互いに離間した液体収集アセンブリと、多孔カートリッジとを示す、液体収集システムの部分展開図である。
図5】実施形態に係る、1つ以上のアンカーを有する液体収集システムの部分展開図である。
図6】実施形態に係る、液体収集システムの、その長手軸に沿った垂直断面図である。
図7】実施形態に係る、異なる横寸法を有する複数の多孔カートリッジを有する液体収集システムの一部の横平面図である。
図8】実施形態に係る、異なる長さを有する複数の多孔カートリッジを有する液体収集システムの一部の横平面図である。
図9】実施形態に係る、液体収集用の液体収集システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態は、少なくとも1つの多孔カートリッジを備える液体収集システムと、少なくとも1つの多孔カートリッジを収容するように構成される液体収集アセンブリと、およびそれを使用する方法とに関する。例示的な液体収集システムは、液体収集アセンブリと、液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられるように構成される(すなわち、実質的に液体収集アセンブリおよび多孔カートリッジが損傷することなく着脱される)少なくとも1つの多孔カートリッジとを有する。液体収集アセンブリは、本体と、本体に対して一体形成される、取り付けられる、または取り付け可能であるコネクタピースとを有する。コネクタピースは、少なくとも1つの導管に接続されるように構成される導管コネクタと、アームコネクタとを有する。液体収集システムはさらに、多孔カートリッジまたは液体収集アセンブリの一部を形成するアームを有する。アームは、コネクタピースのアームコネクタに接続される、またはその他形態で液体連通するように構成される。アームは、一端にアーム開口を画定する1つ以上のアーム壁と、その少なくとも一部を貫通する空洞と、アーム壁を貫通してアームの外部から空洞内へと1つ以上の体液を流れられるようにする1つ以上の穿孔とを有する。多孔カートリッジは、中空領域を画定する多孔材料を有する。中空領域は、液体収集アセンブリのアームを収容するように構成される。多孔カートリッジは、液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられるように構成される。
【0011】
使用時に、多孔カートリッジが個人の膣領域に隣接して配置されるように、液体収集システムが配置され得る。例えば、多孔カートリッジが個人の尿道口に隣接または当接するように、多孔カートリッジの少なくとも一部が、個人の陰唇のひだ間に配置される。液体収集システムの配置後、多孔カートリッジは、個人の尿道口、またはより広範には膣領域からの1つ以上の体液(例えば、尿、血液、汗など)を収容し得る。体液の少なくとも一部は、多孔カートリッジを通じて流れ得る(例えば、多孔材料内に流れ、アームに形成された1つ以上の穿孔を通じて、アームの空洞内へと流れる)。体液は、アームの空洞、コネクタピースを通じて流れ、アームコネクタおよび導管コネクタを介して、導管から外に流れ得る。したがって、個人から排出される体液が個人から分離し得、したがって個人の乾燥および心地よさが維持される。多孔カートリッジから体液の少なくとも一部が除去された後に、液体収集アセンブリから多孔カートリッジが取り外され得る。任意で、液体収集アセンブリが再利用できるように、元の多孔カートリッジが取り外された後に、新たな多孔カートリッジが取り付けられ得る。
【0012】
実施形態において、液体収集アセンブリは、貯液容器と、真空源とを有する。貯液容器および真空源は、液体収集アセンブリおよび多孔カートリッジと液体連通し得る(例えば、1つ以上の導管を介して)。例えば、真空源は、液体収集アセンブリおよび多孔カートリッジと液体連通し得る。真空源は、アームおよび多孔カートリッジに真空をかけるように構成され得る。真空は、多孔カートリッジにより収容された体液を、吸い上げ(例えば、毛管作用)および重力を利用した体液除去と比較して、より早く除去し得る。多孔カートリッジから除去された体液は、貯液容器内に入れられ得る。
【0013】
本明細書に開示の液体収集システムは、1つ以上の理由で、従来の液体収集アセンブリに対する改良となる。一例において、従来の液体収集システムは、不透液性本体から取り外し不能な多孔材料を有する。当該従来の液体収集システムは、環境上の持続可能性を有さないものであり得る(例えば、過剰な廃棄物を生み出す)。その他従来の液体収集システムでは、多孔材料が内部に配置された不透液性本体を曲げることで、多孔材料が液体収集システムから取り外し可能としなり得る。しかし、そのように曲げる場合、多孔材料の取り外しが複雑となり得、多孔材料を圧縮することで、その内部に保持された体液の少なくとも一部が放出され得、または不透液性本体を損傷し得る。本明細書に開示の液体収集システムは、液体収集アセンブリのその他あらゆる構成要素を曲げることなく、または実質的に曲げることなく、液体収集アセンブリから容易に取り外しされ得る多孔カートリッジを提供することで、これら問題を解消する。したがって、本明細書に開示の液体収集システムは、廃棄物を減らし、当該システムの液体収集アセンブリを再利用可能とし(例えば洗浄後)、多孔カートリッジからの体液放出を防止し、当該システムのその他構成要素への損傷を防止し、容易に使用され得る。本明細書に開示の液体収集システムは、以下により詳細に記載するように、従来の液体収集システムに対するさらなる改良を含み得る。
【0014】
図1Aから1Cは、実施形態に係る液体収集システム100の等角投影前面図、等角投影背面図、上平面図である。図1Dは、図1Aに示す1D-1D平面に沿った、液体収集システム100の概略的断面図である。図1Eは、液体収集システム100の展開図である。図示の実施形態において、液体収集システム100は、液体収集アセンブリ102と、多孔カートリッジ104とを有する。液体収集アセンブリ102は、本体106と、コネクタピース108とを有する。多孔カートリッジ104は、少なくとも1つの多孔材料109を有する。液体収集システム100はさらに、液体収集アセンブリ102または多孔カートリッジ108の一部を形成し得るアーム110を有する。多孔材料107は、アーム110上に配置されるように構成される。多孔カートリッジ104は、液体収集アセンブリ102に脱着可能に取り付けられるように構成される。
【0015】
液体収集アセンブリ102の本体106は、基端領域112と、基端領域112の反対側の先端領域114と、表側116と、表側116の反対側の裏側118とを有する。概して、使用時に、先端領域114は、基端領域112よりも個人の臀裂の近く、表側116は概して個人の膣領域に面する。本体106は、シリコーン、ネオプレン、熱可塑性エラストマー、その他不透液性材料、またはその組み合わせから形成され得る。
【0016】
本体106は中央部分120を有し得る。実施形態において、中央部分120は、本体106における、その内の少なくとも1つが多孔カートリッジ104の一部に接する(支持する)ように構成される液だめ122以外の部分を含む。そのような実施形態において、本体106の中央部分120は、多孔カートリッジ104に接するように構成される膨らみを含み得る。膨らみは、本体106の表面115から外方に延在し得る。膨らみは、多孔カートリッジ104と、本体106との間の接触量を制限し得る。これにより、本体106が、多孔カートリッジ104への支持も提供しながら、個人の膣領域に多孔カートリッジ104のどの部分が接し得るかを実質的に制限しないようにする。実施形態において、中央部分120は、本体106の、コネクタピース108に対して接触、または一体形成されるように構成される液だめ122以外の部分を含み得る。
【0017】
実施形態において、本体106は、中央部分120および/または液だめ122から延在する、1つ以上のフランジを有する。フランジは使用時に、液体収集アセンブリ102の回転を防止、または少なくとも阻害し得る。フランジはさらに、下着またはその他衣服の、液体収集アセンブリ102に対する接触または押圧部分を増やし得る。これは、個人の膣領域への液体収集システム100の固定を促進し得る。フランジはさらに、個人の腿がフランジに接し得るように、液体収集アセンブリ102の幅を十分に増やし得る。フランジに個人の腿が接することで、液体収集アセンブリ102の個人への固定が促進され得る。フランジはさらに、個人の大陰唇の大きさによっては、個人の大陰唇に接し得る。フランジが大陰唇に接することで、使用時の液体収集アセンブリ102の回転がさらに阻害され得、患者の心地よさが向上し得る。
【0018】
フランジは、本体106の中央部分120および液だめ122とは異なる、本体106のその他任意の部分を含み得る。言い換えると、フランジは、中央部分120および本体106から横方向外方に延在し得る。フランジの内の少なくとも1つが、中央部分120よりも薄い、膨らみの一部を形成しない、導管126を収容する窪み124の一部を形成しない、コネクタピース108に取り付けられないという点で、フランジは、中央部分120から区別可能であり得る。実施形態において、フランジは、基端領域112を形成する上フランジ128と、上フランジ128の反対側で、先端領域114を形成する底フランジ130、1つ以上の横フランジ132の内の少なくとも1つを含み得る。
【0019】
本体のフランジは、約1mm以上、約2mm以上、約3mm以上、約4mm以上、約5mm以上、約6mm以上、約7.5mm以上、約1cm以上、約1.25cm以上、約1.5cm以上、約2cm以上、約2.5cm以上、約3cm以上、約4cm以上、約5cm以上、あるいは約1mmから約3mm、約2mmから約4mm、約3mmから約5mm、約4mmから約6mm、約5mmから約7.5mm、約6mmから約1cm、約7.5mmから約1.25cm、約1cmから約1.5cm、約1.25cmから約2cm、約1.5cmから約2.5cm、約2cmから約3cm、約2.5cmから約4cm、または約3cmから約5の範囲の距離で、中央部分120から延在し得る。フランジが、中央部分120から延在する距離は、個人の膣領域の想定される大きさ(例えば、より大きな膣領域には、より大きなフランジが使用されるように構成される)、または使用時に液体収集アセンブリ102に掛かると想定される回転力に基づいて選択され得る。いくつかの例において、フランジの少なくとも一部は、その他フランジよりも、中央部分120から遠くに延在し得る。例えば、個人によっては長めの底フランジ130をより心地よく感じ得るため、図示のように、底フランジ130が、上フランジ128よりも中央部分120から遠くに延在し得る。
【0020】
実施形態において、1つ以上のフランジは、本体106の表側116に対して凹んだ曲面を有し得る。フランジの凹んだ曲面は、基端領域112から先端領域114に延在し得る。膣領域は湾曲しているため、フランジの凹んだ曲面は、フランジがより良く膣領域の形状に沿うことを可能とし得る。フランジを膣領域の形状に沿わせることで、特にフランジが大陰唇に接触する場合に、膣領域全体でより均一に圧力を分散させることで、液体収集アセンブリ102がより心地よくなり得る。実施形態において、中央部分120も、本体106の表側116に対して凹んだ曲面を有し得る。
【0021】
実施形態において、本体106は、先端領域114またはその近傍に、液だめ122を有し得る。液だめ122は、本体106の表側116から外方に延在し得る。使用時、液だめ122は、多孔カートリッジ104の重力方向最低点に、その近傍に、またはその他形態で液体連通するように構成され得る。例えば、液だめ122は、内部に多孔カートリッジ104の一部を収容し得る。液だめ122は、アーム110の少なくとも一部を収容し得る。液だめ122は、液体収集アセンブリ102からの体液の漏出を防止または少なくとも阻害し得る。液だめ122は、少なくとも部分的にその内部に配置されたコネクタピース108(例えば、アームコネクタ134)の少なくとも一部を含む、または少なくとも部分的にそれから形成され得る。液だめ122は、体液を、いずれもコネクタピース108へと配向する。コネクタピース108は、その内部に、液だめ122内に存在する体液を収容するように構成される、1つ以上の穿孔を画定し得る。
【0022】
実施形態において、本体106の中央部分120は、導管126を収容するように構成される窪み124を画定し得る。窪み124は、基端領域112またはその近傍から、先端領域114またはその近傍まで延在し得る。これにより、導管126が個人の腹部領域またはその近傍から、コネクタピース108まで延在可能となる。中央部分120により形成された膨らみは、本体106の順応性を低減し得るような本体106の厚さの増加を伴わずに、窪み124を形成しやすくし得る。さらに、中央部分120により形成された窪み124が存在することで、膨らみの厚みが低減され得る。これにより、本体106の順応性が増加する。中央部分120の順応性を増加することで、液体収集システム100を膣領域により沿いやすくなること、液体収集システム100の使用が心地よくなること、液体収集アセンブリ102が下着またはその他衣服の下にフィットしやすくなることの内の少なくとも1つが実現され得る。
【0023】
実施形態において、窪み124は、本体106が導管126の外周の50%未満を覆う、および/またはそれに当接するように構成され得る。これにより、使用時に導管126が自由に窪み124に出入り可能となる。導管126が自由に窪み124に出入り可能となることで、導管126が膣領域から離間するように屈曲しても、多孔カートリッジ104が膣領域に隣接するように、液体収集システム100が配置しやすくなり得る。導管126が自由に窪み124に出入り可能となることでさらに、導管126の動きが多孔カートリッジ104を膣領域に対して動きにくくし得る。多孔カートリッジ104の動きは漏れを生じ得るためである。実施形態において、窪み124の少なくとも一部は、本体106が導管126の外周の50%超(例えば、51%から約55%、約53%から約57%、または約55%から約60%)を覆う、および/またはそれに当接するように構成され得る。導管126の外周の50%超を覆うことで、導管126がよりよく本体106に固定的に取り付けされ得、導管126が本体106に追加構造を提供可能にし得る。本体106が導管126を覆う、および/またはそれに当接する割合は、本体106および導管126の固有弾性により、導管126が窪み124に対して容易に嵌め込まれる、外れることを可能とし得る。このように、多孔カートリッジ104が膣領域に隣接して、または導管126が移動した際に配置しやすくなるように、窪み124から導管126が取り外され得る。
【0024】
本体106は、基端領域112から先端領域114まで測定される長さLを有し得る。本体106の長さLは、約20cm以下、約18cm以下、約16cm以下、約14cm以下、約12cm以下約10cm以下、約9cm以下、約8cm以下、約7cm以下、約6cm以下、5cm以下、約4cm以下、あるいは約3cmから約5cm、約4cmから約6cm、約5cmから約7cm、約6cmから約8cm、約7cmから約9cm、約8cmから約10cm、約9cmから約12cm、約10cmから約14cm、約12cmから約16cm、約14cmから約18cm、または約16cmから約20cmの範囲から選択され得る。概して、本体106の長さは、導管126を除いた、液体収集アセンブリ102および液体収集システム100の最大長である。一部の従来の液体収集アセンブリおよびその不透液性本体は、約18cm以上の長さを有し得る。一方、液体収集システム100の構造は、本体106、延いては液体収集システム100全体が、少なくとも一部の従来の液体収集アセンブリよりも短い長さLを有することを可能とし得る。本体106および液体収集システム100の長さLを短くすることで、液体収集システム100は従来の液体収集アセンブリに対してより独自性を有する。さらに、使用時に、本体106の長さLを短くすることで、液体収集システム100が個人の臀裂からより離間可能となる。これにより、臀裂から排泄物が液体収集システム100へと移動し、液体収集システム100が排泄物の収集および排泄に干渉する可能性が低減される。
【0025】
上述のように、液体収集アセンブリ102は、本体106に対して、取り付けられる(例えば、接着、溶接、しまりばめなどによる)、または一体的に形成される、コネクタピース108を有する。コネクタピース108は、本体106の先端領域114またはその近傍に配置される。これにより、コネクタピース108は、多孔カートリッジ104の重力方向最低点を流れる体液を収容可能となる。実施形態において、コネクタピース108の一部が、本体106の液だめ122内に配置され得る。不図示の実施形態において、コネクタピース108は、本体106に代わって液だめ122を形成し得る。
【0026】
コネクタピース108は、アーム110と、導管126とに接続されるように構成される。したがって、コネクタピース108は、アーム110に取り付けられる、またはその他形態で液体連通するように構成されるアームコネクタ134と、導管126に取り付けられる、またはその他形態で液体連通するように構成される導管コネクタ136とを有し得る。コネクタピース108はさらに、多孔材料109およびアーム110が導管126よりも本体106の反対側にあっても、多孔材料109およびアーム110が導管126に流体連通可能するように構成される。したがって、コネクタピース108は、アームコネクタ134から導管コネクタ136へと延在するチャネル138(例えば、管)を有し得る。チャネル138は、体液が本体106の表側116から(例えば、多孔カートリッジ104、アーム110、またはアームコネクタ134の内の少なくとも1つから)、本体106の裏側118へ(例えば、導管126、導管コネクタ136の内の少なくとも1つへ)と流れることを可能とする。本体106は、コネクタピース108(例えば、チャネル138)が表側116から裏側118へと延在可能とする経路を画定し得る。
【0027】
コネクタピース108のアームコネクタ134は、本体106の表側116に隣接して配置される。一例において、アームコネクタ134は、本体106の液だめ122内に少なくとも部分的に配置される。上述のように、アームコネクタ134は、アーム110に接続されるように構成される。例えば、アームコネクタ134は、コネクタピース108の隣接部分から(例えば、チャネル138から)上方に延在する1つ以上の第1コネクタ壁140を有し得る。第1コネクタ壁140は、アーム110を収容する、またはそれに収容されるように構成され得る。第1コネクタ壁140は、上部(即ち、チャネル138から最も離間した部分)またはその近傍に第1コネクタ開口142を画定し得る。第1コネクタ開口142は、アーム110からの体液を収容し、アーム110に真空を提供するように構成される。第1コネクタ壁140はさらに、アーム110に収容されず、液だめ122内に存在する1つ以上の体液を収容するように構成される1つ以上の穿孔(不図示)を画定し得る。当該穿孔は、チャネル138に隣接した第1コネクタ壁140の一部、またはその近傍に形成され得る。
【0028】
コネクタピース108の導管コネクタ136は、本体106の裏側118に隣接して配置される。上述のように、導管コネクタ136は導管126に接続されるように構成される。導管コネクタ136は、コネクタピース108の隣接部分から(例えば、チャネル138から)上側に延在する1つ以上の第2コネクタ壁144を有し得る。第2コネクタ壁144は導管126を収容する、またはそれに収容されるように構成され得る。第2コネクタ壁144は、上部(即ち、チャネル138から最も離間した部分)またはその近傍に第2コネクタ開口146を画定し得る。第2コネクタ開口146は、コネクタピース108内に収容された体液を導管126に提供し、チャネル138に真空を提供するように構成される。
【0029】
実施形態において、コネクタピース108の少なくとも一部は、本体106を上回る剛性を有し得る。本体106よりもコネクタピース108の剛性を高くすることで、アーム110および導管126がコネクタピース108に取り付けられやすくなり得る。一例において、コネクタピース108が本体106の材料よりも高いヤング率(弾性率)、降伏強さ、または極限引張強さを有する材料で形成された場合に、コネクタピース108は、本体106を上回る剛性を有し得る。一例において、コネクタピース108の厚さが本体106を上回る場合に、コネクタピース108は、本体106を上回る剛性を有し得る。
【0030】
上述のように、液体収集システム100、102は、アーム110を有する。アーム110は、液体収集アセンブリ102の一部を形成し得(図3に示す)、または多孔カートリッジ104の一部を形成し得る(図4に示す)。アーム110は、多孔材料109に支持を提供し、液体収集アセンブリ102に多孔カートリッジ104を脱着可能に取り付け可能にし、多孔材料109からの体液を収容し、収容した体液をコネクタピース108と、導管126とに流れることを可能とするように構成される。実施形態において、アーム110はコネクタピース108のアームコネクタ134に対して、脱着可能に取り付けられる(例えば、しまりばめによる)、脱着不能に取り付けられる(例えば、接着、溶接など)または一体的に形成される。
【0031】
液体収集アセンブリ102のアーム110が、従来の液体収集アセンブリに対する改良であり得る。例えば、多くの従来の液体収集システムは、その多孔材料の、多孔材料の尿道口に接するまたは隣接する箇所から離間した部分に真空を導入する。この場合、尿道口またはその近傍における真空が弱くなり得る。一方、本明細書に開示の液体収集アセンブリ120のアーム110は、多孔材料109のほぼ全体に亘って延在し得る。これにより、従来の液体収集アセンブリよりも、真空が材料109を通じてより均一に、またはより対象を定めたものになりやすくなり得る。
【0032】
アーム110は、多孔材料109の大部分または全てを不透液性バリア内(例えば、本体106内)に配置することなく、多孔カートリッジ104を液体収集アセンブリ102に取り付け可能とする。したがって、不透液性バリアにより多孔材料109の断面形状、幅、長さが制限されないため、アーム110により、多孔材料109に様々な断面形状、幅、長さを持たすことができる。アーム110は、多孔材料109と同じまたは異なる断面形状を有し得る。アーム110の断面形状は、多孔材料109に提供される真空の分布に影響し得る。例えば、アーム110は、アーム110が多孔材料109と同じ断面形状を有する場合に、多孔材料109により均一に真空を提供し得る。一方で、アーム110は、アーム110が多孔材料109と異なる断面形状を有する場合に、より対象を定めた真空を提供し得る。一例において、アーム110は、概して円形な断面、少なくとも1つの頂点を有する断面形状(例えば、概し三角形の断面形状または、概して円形だが、縁が突出して頂点を形成した断面形状)、またはその他任意の適切な断面形状を有し得る。
【0033】
アーム110は、多孔材料109に支持を提供する。いくつかの例において、アーム110は、多孔材料109が、膣領域の形状に対応する形状を持つように屈曲され得るように、可撓性を有し得る(例えば、可撓性材料から形成される)。多孔材料109を、膣領域の形状に対応する形状を持つように屈曲することで、体液の漏出が最小限に抑えられ得る。可撓性アーム110を形成し得る材料の例としては、高密度ポリエチレン、または低密度ポリエチレンが挙げられ得る。
【0034】
アーム110は1つ以上のアーム壁148を有し得る。アーム壁148は底部152を画定する。底部152は、アーム110をコネクタピース108のアームコネクタ134に取り付けるように構成される。底部152はさらに、アーム110をコネクタピース108に流体連通可能とする、少なくとも1つのアーム開口153を画定し得る。例えば、底部152は、アームコネクタ134を収容する、またはその内部に配置されるように構成される。これにより、体液は底部152を通じて流れ、アーム開口152から流出し、コネクタピース108内に流入する。アーム壁148はさらに、アーム開口135から上方に延在する空洞150と、アーム壁148を貫通する1つ以上の穿孔154とを画定する。穿孔154は、多孔材料109内の体液を、アーム壁148を通じて流れ、空洞150内に収容可能とする。空洞150内に収容された体液は、アーム開口153に流れ、コネクタピース108内に流れ得る。底部152、空洞152、穿孔154も、多孔材料109に真空を提供可能とする。
【0035】
多孔材料109へ真空がどのように提供されるかは、穿孔154の位置により決まる。一例において、穿孔154は、底部152またはその近傍から、アーム110の上側156またはその近傍(即ち、アーム110の底部152の反対側)に延在し得る。これにより、その多孔材料の底近傍に真空を導入する一部の従来の液体収集アセンブリと異なり、真空が、多孔材料109の長さに沿って実質的に均一に提供可能となり得る。一例において、穿孔154は、アーム110の上側156上に配置され得る。これにより、真空が多孔材料109の隣接部分に提供されることが保証される(図2E参照)。実施形態において、穿孔154の表面積密度は概して均一であり得る。これにより、真空は多孔材料109を通じてより均一に提供される。実施形態において、穿孔154の表面積密度は、不均一であり得る。これにより、その他部位よりもより多くの体液を収容すると考えられる多孔材料109の部分などの、多孔材料109の特定箇所に、真空がより優先して提供される。多孔材料109の特定箇所に、真空がより優先して提供されることで、多孔材料109の当該箇所からの体液の除去率が上がり得る。一例において、穿孔154の表面積密度は、アーム壁148の、本体106の表側116からより離間した箇所において、アーム壁148の表側116により近い部分より高くなり得る。体液は、多孔材料109の、表側116からより離間した部分で収容されやすいためである。一例において、上側156またはその近傍(例えば、アーム110の上半分)における穿孔154の表面積密度は、底部152(例えば、アーム110の下半分)またはその近傍における穿孔154の表面積密度よりも高くなり得る。概して、尿道口は、多孔材料109の上半分に隣接して配置されるためである。
【0036】
実施形態において、図示のように、穿孔154は、アーム110の長さの少なくとも半分に沿って延在する、1つ以上の長細スリットを含み得る。実施形態において、穿孔154は、アーム壁148に形成された概して円形の切り抜きを含み得る。
【0037】
実施形態において、アーム110は、底部152のアーム壁148から延在する1つ以上のアームフランジ158を有し得る。アームフランジ158は、多孔材料109が損傷するような(例えば、アーム110が多孔材料109突き抜ける)、アーム110上の多孔材料109104の過剰挿入を防止し得る。アームフランジ158はさらに、液だめ122に支持を提供し、および/またはアーム110を液だめ122にしまりばめさせ得る。一例において、アームフランジ158は、体液を、アームフランジ158を通じて、液だめ122の重力方向最低点に流れることを可能にする、1つ以上のフランジ穿孔160を画定し得る。その後、体液は、アームコネクタ134、または底部152に隣接したアーム壁148に形成された1つ以上の穿孔を介して液だめ122から除去され得る。
【0038】
上述のように、実施形態において、アーム110は、多孔カートリッジ104の一部を形成せずに、その代わり、液体収集アセンブリ102の一部を形成し得る。そのような実施形態において、アーム110は、本体106(例えば、液だめ122)に取り付けられる。多孔カートリッジ104は、多孔材料109をアーム110に沿って摺動させることで、液体収集アセンブリ102に脱着可能に取り付けられ得る。多孔カートリッジ104を液体収集アセンブリ102から取り外すことは、多孔材料109をアーム110から離間するように摺動させることを含み得る。実施形態において、アーム110は、液体収集アセンブリ102の一部を形成せず、その代わり、液体収集アセンブリ102に取り付けられる使い捨てカートリッジの一部を形成し得る。そのような実施形態において、アーム110は、多孔カートリッジ104に取り付けられる。多孔カートリッジ104を液体収集アセンブリ102に取り付けることは、アーム110をアームコネクタ134に取り付けることを含む。多孔カートリッジ104を液体収集アセンブリ102から取り外すことは、アーム110をアームコネクタ134から取り外すことを含む。なお、使い捨てカートリッジにアーム110を含めると、液体収集システム100の使用時に廃棄物がより多く出る一方、洗浄の必要があり得る液体収集アセンブリ102の表面積が低減する。
【0039】
上述のように、液体収集アセンブリ102は導管126有し得る。導管126は、コネクタピース108からの体液の除去に利用され得る。導管126は、入口162と、入口162の下流の出口163と、経路164とを画定する少なくとも1つの壁を有する。入口162は、導管コネクタ136に取り付けられるか、その他形態で液体連通し得る。例えば、入口162は、導管コネクタ136を収容するか、それに収容され得る。導管126の出口163は、真空ポンプなどの真空源に動作結合し得る。
【0040】
上述のように、多孔カートリッジ104は、少なくとも1つの多孔材料109を有する。図1Dに示すように、多孔材料109は、透液性膜166および透液性サポート168の内の少なくとも一方を有する。実施形態において、多孔材料109は、その外部からアーム110へと向かって任意の体液を吸い上げ得るように構成され得る。本明細書において言及される透過性とは吸い上げ、毛細管現象、拡散、またはその他同様の特性または過程であり得、「透過」および/または「吸い上げ」と本明細書で記載される。当該「吸い上げ」および/または「透過」という特性は、透液性サポート168内への体液の吸収を伴わないなど、多孔材料109の一部内への体液の吸着を伴わなくてもよい。言い換えると、材料が体液に曝されて、体液から取り除かれてしばらくしても、体液の材料内への吸収または溶解は実質的に生じなくなり得る。吸収または溶解が一切生じないのが望ましいが、「実質的に吸収が生じない」という表現は、多孔材料109内への体液の、わずかな量の吸収または溶解を許容し得る(例えば吸収性)。この量は、多孔カートリッジ104の乾燥重量の約30重量パーセント未満、約20重量パーセント未満、約10重量パーセント未満、約7重量パーセント未満、約5重量パーセント未満、約3重量パーセント未満、約2重量パーセント未満、約1重量パーセント未満、約0.5重量パーセント未満などである。実施形態において、多孔材料109は少なくとも1つの吸収性または吸着性材料を有し得る。
【0041】
実施形態において、多孔材料109は、透液性サポート168の外面170上に配置された透液性膜166を含み得る。透液性膜166は、外面170の少なくとも一部(例えば全体)を被覆し得る。透液性膜166は、多孔材料109の外部(例えば、尿道口など、膣領域から)から体液を吸い上げるように構成され得る。これにより、体液が多孔材料109から漏れるのが防止される。
【0042】
実施形態において、透液性膜166は、体液を吸い上げ得る任意の材料を含み得る。例えば、透液性膜166は、ガーゼ(例えば、シルク、リネン、または綿ガーゼ)などの布、その他柔軟な布、その他滑らかな布、不織材料、または本明細書に開示の任意のその他多孔材料を含み得る。透液性膜166をガーゼ、柔軟な布、および/または滑らかな布で形成することで、多孔材料109が生じる擦れが低減され得る。
【0043】
多孔材料109は、透液性サポート168を有し得る。透液性サポート168は、透液性膜166を支持するように構成される。透液性膜166は比較的折り畳みやすく、脆く、またはその他形態で変形しやすい材料であり得るためである。透液性サポート168は、本明細書の開示で上述した任意の透液性膜材料など、体液の吸い上げ、吸収、吸着、またはその他形態で液体輸送し得る任意の材料を含み得る。例えば、透液性膜材料(1または複数)は、透液性サポート168として使用される場合に、透液性膜166よりも高密度、または高剛性形態で利用され得る。透液性サポート168は、透液性膜166よりも変形しにくい任意の透液性材料により形成され得る。例えば、透液性サポート168は、多孔質ポリマー(例、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)構造または紡績ナイロン繊維などの連続気泡発泡体を含み得る。いくつかの例において、透液性サポート168は不織材料を含み得る。いくつかの例において、透液性サポート168は、綿、ウール、シルク、またはその組み合わせなどの天然材料から形成され得る。そのような例において、材料内への液体の吸収を防止または制限するように、材料は撥水コーティングなどのコーティングがされ得る。いくつかの例において、透液性サポート168は、布、フェルト、ガーゼ、またはその組み合わせから形成され得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、透液性膜166は任意であり得る。例えば、多孔材料109は、透液性サポート168を有し得る(図2Dに示す)。いくつかの例において、透液性サポート168は、任意で多孔材料109から省略され得る。例えば、多孔材料109は、透液性膜166のみを有し得る。実施形態において、多孔材料109は、透液性膜166、透液性サポート168の内の少なくとも一方に対して代替的、または追加的な層を有し得る。
【0045】
実施形態において、多孔材料109の少なくとも一部(例えば、1つ以上の透液性膜166または、より好ましくは透液性サポート168)は、疎水性であり得る。多孔材料109の水(体液の主成分)との接触角が、約90°から約120°、約105°から約135°、約120°から約150°、約135°から約175°、または約150°から約180°の範囲のように、約90°を超える場合に、多孔材料109は疎水性であり得る。多孔材料109の疎水性は、多孔材料109内の体液の吸収、吸着、および溶解を制限し得る。したがって、多孔カートリッジ104内に保持される体液の量が低減する。実施形態において、多孔材料109の少なくとも一部は、疎水性または親水性であり得る。実施形態において、透液性サポート168は、透液性膜166よりも疎水性が高い(例えば、水との接触角が大きい)。透液性膜166の疎水性が低ければ、多孔材料109が尿道口からの体液を収容しやすくなり得る。一方で、透液性サポート168の疎水性は、多孔材料109内に保持される体液を制限する。
【0046】
多孔材料109は、中空領域174を画定する少なくとも1つの内側面172(例えば、透液性サポート168の内側面172)を有し得る。中空領域174は、アーム110の少なくとも一部を収容するように構成される。例えば、中空領域174は、概してアーム110の大きさと形状に対応する大きさと形状を有し得る。これにより、多孔材料109はアーム110上に摺動し得る。いくつかの実施形態において、中空領域174は、アーム110よりも若干小さな大きさを有し得る。そのような実施形態において、アーム110上に多孔材料109を摺動させることで、多孔材料109は弾性変形し、アーム110に押し付けられ得る。これは、多孔材料109のアーム110への固定に寄与し得る。
【0047】
上述のように、多孔材料109は、不透液性バリア内に配置されないため、様々な形状を有し得る。一例において、多孔材料109は、概して円形の断面形状(例えば、概して円筒形状)を有し得る。一例において、多孔材料109は、概して楕円断面形状を有し得る。一例において、多孔材料109は、概して三角形の断面形状または、概して円形だが、1つ以上の側が突出して頂点を形成した断面形状などの、頂点176を有する断面形状を有し得る。頂点176は、多孔材料109を、個人の陰唇のひだの間へ挿入しやすくし得る。これは、液体収集システム100の個人の膣領域への固定に寄与し得る。頂点176は、多孔材料109を尿道口に隣接(例えば、当接)して配置可能にし得る。これにより、液体収集システム100から体液が漏れる可能性が低減され得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、上述のように、多孔材料109は不透液性材料内に配置されない。これにより、少なくとも一部の従来の液体収集アセンブリよりも、体液が多孔材料109により、より効果的に除去可能となり得る。例えば、従来の液体収集アセンブリは、その多孔材料の大部分を囲う不透液性本体を有し得る。これにより、その多孔材料の、膣領域に接し得る割合が限定される。本明細書に開示の液体収集システムは、多孔材料109と、膨らみと液だめ122との限定的な接触を除いて、多孔カートリッジ104上に配置された不透液性材料を含まなくてもよい。したがって、従来の液体収集システムの多孔材料よりも、多孔材料109が自由に、個人の膣領域のより多くの部分に接触する。これにより、個人は排尿後により乾燥を感じ得る。
【0049】
いくつかの不図示の実施形態において、多孔材料109は、その少なくとも1つ以上の部分上に配置された不透液性層を有し得る。不透液性層は、使用時に個人の膣領域に接触しにくい、多孔材料109の部分上に配置され得る。不透液性層は、多孔材料109の当該部分から体液が漏れるのを防止し得る。さらに、多孔材料109の、膣領域に接触しやすい部分に真空を向け得る。
【0050】
いくつかの不図示の実施形態において、多孔材料109は、多孔材料109に構造を提供するように構成される、1つ以上の内側支持部を内部に有し得る。1つ以上の内側支持部はさらに、例えば本体106、コネクタピース108の少なくとも一方に対するしまりばめを形成することで、多孔材料109の固定を促進し得る。
【0051】
図1Aから1Eに示す液体収集システム100は、単に液体収集システムの一例である。例えば、図2Aから2Cは、実施形態に係る液体収集システム200の等角投影背面図、等角投影前面図、裏平面図である。図2Dは、図2Aに示す2D-2D平面に沿った、液体収集システム200の断面図である。図2Eは、液体収集システム200の展開図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム200は本明細書に開示の任意の液体収集システムと同じ、または略同様である。例えば、液体収集システム200は、液体収集アセンブリ202と、液体収集アセンブリ202に脱着可能に取り付けられる多孔カートリッジ204とを備え得る。液体収集アセンブリ202は、本体206と、コネクタピース208とを有し得る。多孔カートリッジ204は、少なくとも1つの多孔材料209を有し得る。液体収集システム200はさらに、液体収集アセンブリ202または多孔カートリッジ204の一部を形成し得る、アーム210を有する。
【0052】
上述のように、フランジは、中央部分220から様々な距離、延在し得る。フランジの中央部分220からの延在距離は、個人の好み、および個人が感じる心地よさに依存し得る。いくつかの実施形態において、一部の個人は、底フランジ230を心地よく感じ得る。そのような実施形態において、底フランジ230は、図1Aから1Eに示すように、中央部分220から長い距離延在し得る。いくつかの実施形態において、個人の一部は底フランジ230を、その他フランジよりも心地悪く感じ得る。そのような実施形態において、底フランジ230は、その他フランジよりも短い距離、中央部分220から延在し得(図2Aから2Eに図示)、または底フランジ230は完全に省略され得る。
【0053】
上述のように、アーム210は、1つ以上のアーム壁248に形成された1つ以上の穿孔254を有し、当該穿孔254は、様々な形状を有し得る。実施形態において、図示のように、穿孔254は、図1Dおよび1Eに示す、1つ以上の長細スリットと略同様であるが、当該長細スリットが、1つ以上の概して水平梁277により途切れていることで、格子構造が形成され得る。水平梁277は、アーム210に追加的構造(例えば、剛性および/または強度)を提供し得る。
【0054】
多孔材料209の横寸法(例えば、直径)は可変である。実施形態において、多孔材料209は、上領域278と、底領域280とを有する。上領域278および底領域280は、異なる横寸法を有し得る。例えば、底領域280は、液体収集アセンブリ202の液だめ222内に配置されるように構成される、多孔材料209の部分を含む。したがって、底領域280は、底領域280を液体収集アセンブリ302の液だめ222内に配置可能とする、第1横寸法を有し得る。上領域278は、液だめ222内に配置されない、多孔材料209の部分を含み得る。したがって、上領域278は、底領域280の第1横寸法と異なる第2横寸法を有し得る。上領域278の第2横寸法は、液だめ222の寸法により制限されないためである。例えば、図示のように、上領域278は、第1横寸法より長い第2横寸法を有し得る。別の例において、上領域278は、第1横寸法より短い第2横寸法を有し得る。したがって、多孔材料209の上および底領域278、280は、様々な厚さを有する多孔材料とともに、液体収集アセンブリ202を使用可能とする。多孔材料209は使用時に、圧縮され得る。底領域280よりも幅広な上領域278は、当該圧縮に適応し得る。例えば、上領域278が底領域280よりも幅広くなければ、多孔材料209が圧縮されると、多孔材料209と、液だめ222との間に間隙が形成され得る。間隙を通じて体液が漏れ得る。幅広い上領域278は、当該間隙の形成を防止、または少なくとも阻害する。底領域280に対してより幅広な上領域278はさらに、液体収集システム200をより心地よくし得る。例えば、より幅広な上領域278は、液だめ222を個人の膣領域内へと心地悪く押し込み得る、多孔材料209と、液だめ222との間の段差の形成を少なくとも部分的に防止し得る。
【0055】
不図示の実施形態において、多孔材料209の断面形状は可変であり得る。例えば、底領域280は、液だめ222の断面形状に対応する、第1断面形状を有し得る。これにより、底領域280が液だめ222内に配置可能となる。一方で、上領域278は液だめ222の断面形状と異なる、第2断面形状を有し得る。したがって、多孔材料209の上および底領域278、280は、様々な断面形状を有する多孔材料とともに、液体収集アセンブリ202を使用可能とする。
【0056】
上述のように、液体収集システムのアームは、液体収集アセンブリの一部を形成し得る。図3は、実施形態に係る、液体収集システム300の部分展開図であり、互いに離間した液体収集アセンブリ302および多孔カートリッジ304を示す。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム300は本明細書に開示の任意の液体収集システムと同じ、または略同様である。例えば、液体収集アセンブリ302は、本体306と、コネクタピース308とを有し得る。多孔カートリッジ304は、少なくとも1つの多孔材料309を有し得る。
【0057】
液体収集システム300は、アーム310を有する。アーム310は、液体収集アセンブリ302の一部を形成する。例えば、アーム310の底部(不図示、視認不能)は、本体306の液だめ322内に配置され得る。アーム310の底部は、液だめ322、液体収集アセンブリ302のその他構成要素の内の少なくとも1つに取り付けられ得る(例えば、脱着不能に取り付けられる)。例えば、アーム310の底部は、接着、縫い付け、しまりばめ、またはその他任意の適切な取り付けで、液だめ322または液体収集アセンブリ302のその他構成要素に取り付けられ得る。
【0058】
アーム310は、多孔カートリッジ304を液体収集アセンブリ300に脱着可能に接続されるように構成される。例えば、上述のように、多孔材料309は、中空領域(例えば、図1Dに示す中空領域174)を画定し得る。アーム310の上部356を中空領域の開口に隣接して配置し、アーム310のアーム壁348を中空領域に摺動させることで、多孔カートリッジ304がアーム310に取り付けられ得る。アームフランジ(例えば、図1Eに示すアームフランジ158)は、アーム310上の多孔材料309の過剰挿入を防止する。なお、中空領域内にアーム310を挿入することでさらに、多孔カートリッジ304の一部が、液だめ322内に配置され得る。これは、しまりばめにより、多孔カートリッジ304を液体収集アセンブリ302に固定することに寄与し得る。多孔カートリッジ304はその後、アーム310を多孔材料309の中空領域外へと摺動させることで、液体収集アセンブリ302から取り外され得る。
【0059】
上述のように、液体収集システムのアームは、多孔カートリッジの一部を形成し得る。図4は、実施形態に係る、液体収集システム400の部分展開図であり、互いに離間した液体収集アセンブリ402および多孔カートリッジ404を示す。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム400は本明細書に開示の任意の液体収集システムと同じ、または略同様である。例えば、液体収集システム400は、本体406と、コネクタピース408とを有する液体収集アセンブリ402を備える。液体収集システム400はさらに、少なくとも1つの多孔材料409を有する多孔カートリッジ404を備える。
【0060】
液体収集システム400は、アーム410を有する。アーム410は、多孔カートリッジ409の一部を形成する。例えば、アーム410のアーム壁(不図示、視認不能)は、多孔材料409の中空領域内に配置され得る。アーム410は任意の適切な技術を利用して、多孔材料409に取り付けられ得る。例えば、アーム410は、多孔材料409に接着により取り付けられ得、多孔材料409に縫い付けられ得、その中空領域内に配置された際に多孔材料としまりばめを形成し得、またはアーム410を多孔材料409に取り付ける突起(例えば、外周が延在する、ホース状突起)を有し得る。なお、多孔カートリッジ404の組み立て時に、アーム410のアームフランジ458は、アーム410上の多孔材料409の過剰挿入を防止し得る。
【0061】
実施形態において、アーム410は、多孔カートリッジ404を液体収集アセンブリ400に、脱着可能に接続されるように構成され得る。これは、アーム410の底部152を液体収集アセンブリ402の液だめ422内に配置することで実現される。したがって、多孔カートリッジ404が液体収集アセンブリ402に脱着可能に接続される。例えば、底部152を液だめ422内に配置することは、底部452と、液だめ422との間にしばりばめを形成することで、多孔カートリッジ404を液体収集アセンブリ402に取り付け得る。さらに、アーム410の底部452を液だめ422内に挿入することで、液だめ422内に多孔材料409の一部配置され得る。これは、しばりばめにより、多孔カートリッジ404を液体収集アセンブリ402に固定することに寄与し得る。その後、アーム410の底部452を液だめ422から除去することで、多孔カートリッジ404が液体収集アセンブリ402から取り外され得る。
【0062】
上記開示の液体収集システムは、多孔カートリッジを液体収集システムに脱着可能に取り付けるのにアームを利用する。一方で、液体収集システムは、多孔カートリッジを液体収集システムに脱着可能に取り付けるためのアームとは異なる、1つ以上のアンカーを有し得る。図5は、実施形態に係る、1つ以上のアンカー590を有する液体収集システム500の部分展開図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム500は本明細書に開示の任意の液体収集システムと同じ、または略同様であり得る。例えば、液体収集システム500は、本体506と、コネクタピース(不図示、視認不能)とを有する液体収集アセンブリ502を備え得る。液体収集システム500はさらに、液体収集アセンブリ502に脱着可能に取り付けられる少なくとも1つの多孔カートリッジ504を有し得る。多孔カートリッジ504は、少なくとも1つの多孔材料509を有する。液体収集システム500はさらに、液体収集アセンブリ502および多孔カートリッジ504の一方の一部を形成するアーム510を有し得る。
【0063】
液体収集システム500のアンカー590は、液体収集アセンブリ502および多孔カートリッジ504を互いに脱着可能に取り付けるように構成される。実施形態において、アンカー590は、互いに脱着可能に取り付けられるように構成される、少なくとも1つの第1アンカー592と、少なくとも1つの第2アンカー594とを含む。第1アンカー592は、液体収集アセンブリ502(例えば、本体506)に取り付けられ得るまたはその一部を形成し得る。第2アンカー594は、多孔カートリッジ504(例えば、多孔材料509)に取り付けられ得る、またはその一部を形成し得る。なお、アンカー590は、液体収集アセンブリ502または多孔カートリッジ504に取り付けるまたはそれに一体的に形成されるアンカーを1つのみ、あるいは3つ以上含み得る。
【0064】
具体例において、図示のように、第1アンカー592は、チャネルを画定するT字トラックである。第2アンカー594は、軸に取り付けられた頭を有し、第2アンカー594の頭は、T字トラックのチャネル内に嵌り、それに沿って摺動するように構成される。そのような例では、第2アンカー594の頭を第1アンカー592のチャネル内に配置し、チャネルに沿って頭を摺動させることで、第1および第2アンカー592、594が互いに取り付けられる。なお、アンカー590は、図5に示すアンカー590以外の別のアンカーを含み得る。一例において、アンカーは、1つ以上の磁石と、1つ以上の強磁性材料および逆磁性の磁石の内の少なくとも1つを含む。そのような例において、液体収集アセンブリ502および多孔カートリッジ504の一方は、その内部に配置されたまたはそれに取り付けられた磁石を含み、液体収集アセンブリ502および多孔カートリッジ504の他方は、その内部に配置されたまたはそれに取り付けられた強磁性材料および/または逆磁性磁石を含む。一例において、アンカー590は、液体収集アセンブリ502および多孔カートリッジ504の一方または両方の表面(1または複数)上に配置された低粘着性接着剤を含み得る。一例において、アンカー590は、スナップ、面ファスナー、糸、クランプ、テープ、その他適切な締結具、またはその組み合わせを含み得る。
【0065】
実施形態において、アーム510は、アンカー590と共に、多孔カートリッジ404を液体収集アセンブリ402に固定するように構成される。実施形態において、アーム510は、多孔カートリッジ504を液体収集アセンブリ502に固定するように構成されない。そのような実施形態において、底部552は省略されるか液だめ522との取り付けを形成しなくてもよく、アーム510は省略されてもよく、またはアーム510はその他形態で、多孔カートリッジ504を液体収集アセンブリ502に固定しなくてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態において、多孔カートリッジが膣領域の形状に沿うように、少なくとも多孔カートリッジを曲げることが有利となり得る。多孔カートリッジを膣領域の形状に沿わせることで、多孔材料内に収容される体液の割合が増し、多孔材料からの体液の漏出が阻害され得る。個人の腿と、液体収集システムとの接触が、多孔カートリッジの屈曲維持に利用され得る。しかし、個人が細身であるまたは移動すると、当該接触を維持することが困難となり得る。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に開示の液体収集システムは、多孔カートリッジの形状を維持するように構成される形状記憶材料を有し得る。図6は実施形態に係る、液体収集システム600の、その長手軸に沿った垂直断面図である。液体収集システム600は、多孔カートリッジ604の所望の形状を維持するように構成される少なくとも1つの形状記憶材料696を有する。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム600は本明細書に開示の任意の液体収集システムと同じ、または略同様である。例えば、液体収集システム600は、液体収集アセンブリ602と、多孔カートリッジ604とを備え得る。液体収集アセンブリ602は、本体606と、コネクタピース(不図示)とを有し得る。多孔カートリッジ604は、少なくとも1つの多孔材料609を有する。液体収集システム600はさらに、液体収集アセンブリ602または多孔カートリッジ604の一部を形成し得るアーム610を有する。
【0067】
形状記憶材料696は、液体収集システム600内で、少なくとも多孔カートリッジ604(例えば、多孔材料609)が、膣領域の形状に対応する形状など、選択された形状を保持するような、大きさ、形状、配置となる。形状記憶材料696は、屈曲、成形、またはその他形態で変形(以降、まとめて「成形」、「成形した」、「成形すること」と記載する)するように構成される。形状記憶材料696は、液体収集システム600(例えば、多孔材料609)のその他部位よりも剛性および/または弾力性が高くなり得る。これにより、液体収集システム600の少なくとも一部が、形状記憶材料696の選択された形状に対応する。
【0068】
形状記憶材料696は、少なくとも1つのポリマーおよび/または少なくとも1つの金属を含み得る。概して、形状記憶材料は、刺激に応じて、一時的または永久的形状となるように構成される。刺激は、外部からの物理的力(屈曲力)、熱、電気的バイアス、または磁場を含み得る。「形状記憶材料」という用語は、本明細書におけるいくつかの「形状記憶材料」を表現するのに使用されるが、いくつかの例において、「形状記憶材料」と別途に記載された材料は、一般的な「形状記憶材料」の定義から理解されるように、刺激を受けたことに応じて元の選択された形状に戻る必要は必ずしもない。むしろ、本明細書に開示の形状記憶材料の少なくとも一部は、特定の形状に曲げられた、固定された、または固化された、および/または特定の形状に冷却された際に、その後の刺激に関わらず、単純に選択された形状を維持し得る。形状記憶材料は、刺激を受けると、元の形状に戻るか、新しい形状に変わり得る。例えば、第1形状に曲げられた金属ワイヤーが形状記憶材料として利用され得、その後金属ワイヤーは、物理的力をかける、または熱により第2形状に変形され得る。一方、いくつかの実施形態において、形状記憶材料は、選択された形状を有し得、特定の刺激を与えることで、形状記憶材料は中間形状に変形し得る(例えば、弾性変形、または屈曲)。そのような実施形態において、形状記憶材料は、中間形状を維持しないように、刺激が除かれると、初期形状に戻り得る。
【0069】
実施形態において、形状記憶材料は、金属単体、合金、または形状記憶合金などの1つ以上の金属を含み得る。適切な形状記憶金属は、アルミニウム、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、ベリリウム、鋼(例えば、炭素鋼、調質鋼、ステンレス鋼)、ニッケルチタン合金(例、ニチノール)、銅系合金(例えば、Cu-Zn-Al、Cu-Al-Ni、Cu-Al-Sn)、その他の適切な金属、その合金、またはその組み合わせを含み得る。実施形態において、形状記憶材料は1つ以上のポリマーを含み得る。適切な形状記憶ポリマーは、ポリウレタン系形状記憶ポリマー、熱可塑性ポリマー、ポリノルボネン、その他の適切なポリマー、またはその組み合わせを含み得る。
【0070】
実施形態において、図示のように、形状記憶材料696は、アーム610に対して、内部に配置、取り付けられ、または組み込まれ得る。例えば、図示のように、形状記憶材料696は、アーム610内に配置されたワイヤーであり得る。形状記憶材料696は、形状記憶材料アーム610の長さ全体、略全体、または一部亘って延在し得る。形状記憶材料696は、選択形状に形成され、それを維持し得る。形状記憶材料696により、形状記憶材料696の選択された形状に概して沿う形状をアーム610が有し得る。さらにアーム610により、多孔材料609は、アーム610および形状記憶材料696の形状に対応する形状を有し得る。使用時、アーム610は多孔材料609内に配置されるためである。
【0071】
形状記憶材料696は、アーム610に加えてまたは代えて、液体収集システム600のその他構成要素内に配置され得る。例えば、形状記憶材料696をアーム610に対して内部に配置、取り付け、または組み込むことに加えて、あるいは代えて、形状記憶材料696は、本体606(例えば、フランジ、膨らみ、液だめなど)、導管626、または多孔材料609に対して内部に配置、取り付け、または組み込まれ得る。なお、アーム610は、本体606および導管626よりも、多孔材料609および多孔カートリッジ604全体の形状に対してより大きく影響する。したがって、形状記憶材料696が本体606または導管626内に配置された場合よりも、アーム610の形状記憶材料696の方が、多孔材料609の形状がよりよく制御され得る。また、形状記憶材料696がアーム610から取り外された場合、多孔材料609の一部を形成する形状記憶材料696が取り外された場合よりも、取り外された形状記憶材料696の形状が多孔材料609の外部に突出する可能性が低い。
【0072】
本明細書に開示の液体収集システムにおいて使用され得る形状記憶材料さらなる例が、2020年7月16日に出願されたPCT国際出願第PCT/US2020/042262号、2021年10月19日出願された米国特許出願第17/451,354に開示される。それぞれの開示は、参照により本明細書に全体が組み込まれる。
【0073】
本明細書に開示の液体収集システムは、複数の多孔カートリッジを有し得る。複数の多孔カートリッジは、使用済みの多孔カートリッジ(例えば、体液を収容した多孔カートリッジ)を新しい多孔カートリッジと交換可能とする。これにより、本明細書に開示の液体収集アセンブリは再利用可能となる。実施形態において、液体収集システムの複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は略同一である。そのような実施形態において、使用済み多孔カートリッジは、略同一の新しい多孔カートリッジと交換され得る。
【0074】
上述のように、本明細書に開示の任意の液体収集システムは、複数の多孔カートリッジとともに使用され得る。実施形態において、複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は異なり得る。例えば、異なる多孔カートリッジは、異なる幅を有し得、異なる長さを有し得、異なる材料製であり得、または異なる断面形状を有し得る。単一の大きさを有する多孔材料のみを有し得る従来の液体収集アセンブリと異なり、異なる複数の多孔カートリッジの場合、液体収集アセンブリを使用する個人は、個人の膣領域によりフィットする多孔カートリッジを選択、または個人がより心地よく感じる多孔カートリッジを選択可能となる。
【0075】
図7は、実施形態に係る、異なる横寸法を有する複数の多孔カートリッジを有する液体収集システム700の一部の側平面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム700および複数の多孔カートリッジは、本明細書に開示の任意の液体収集システムおよび複数の多孔カートリッジと同じ、または略同様である。複数の多孔カートリッジは、第1多孔カートリッジ704aと、第2多孔カートリッジ704bとを含む。ただし、液体収集システム700は、1つ以上の追加の多孔カートリッジを有し得る。
【0076】
第1多孔カートリッジ704は第1横寸法を有する。第1多孔カートリッジ704aは、その長さ全体に沿って、第1横寸法を有し得る。第1横寸法は、第1多孔カートリッジ704aを液だめ内に嵌めるのに十分であり得る。第2多孔カートリッジ704bは、上領域778bと、底領域780bとを有する。上領域778bは、第1横寸法とは異なる(よりも大きい)第2横寸法を有する。底領域780は、底領域780を液だめ内に嵌めることができる第1横寸法を有する。したがって、第1および第2多孔カートリッジ704a、704bは異なる横寸法を有するが、同じ液体収集アセンブリと使用され得る(例えば、同じ液だめ内に嵌る)。液体収集システム700を使用する個人は、個人の膣領域の大きさに基づいて、(例えば、個人は、膣領域が比較的小さいおよび比較的大きい場合にそれぞれ第1多孔カートリッジ704aおよび第2多孔カートリッジ704bを選択し得る)または個人が最も心地よく感じるものに基づいて、第1または第2多孔カートリッジ704a、704bを選択し得る。
【0077】
図8は、実施形態に係る、異なる長さを有する、複数の多孔カートリッジを備える液体収集システム800の一部の側平面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集システム800および複数の多孔カートリッジは、本明細書に開示の任意の液体収集システムおよび複数の多孔カートリッジはと同じ、または略同様である。複数の多孔カートリッジは、第1多孔カートリッジ804aと、第2多孔カートリッジ804bとを含む。ただし、液体収集システム800は、1つ以上の追加の多孔カートリッジを有し得る。
【0078】
第1多孔カートリッジ804aは第1長さを有する。第2多孔カートリッジ804bは、第1横寸法とは異なる(よりも大きい)第2横寸法を有する。液体収集システム800を使用する個人は、個人の膣領域の大きさに基づいて、(例えば、個人は、膣領域が比較的小さいおよび比較的大きい場合にそれぞれ第1多孔カートリッジ804aおよび第2多孔カートリッジ804bを選択し得る)または個人が最も心地よく感じるものに基づいて、第1または第2多孔カートリッジ804a、804bを選択し得る。
【0079】
図9は、実施形態に係る、液体収集用の液体収集システム900のブロック図である。液体収集システム900は、液体収集アセンブリ902と、少なくとも1つの多孔カートリッジ904と、貯液容器990と、真空源992とを有する。液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904は、本明細書に開示の、任意の液体収集アセンブリおよび多孔カートリッジ904と同じまたは略同様であり得る。液体収集アセンブリ902、多孔カートリッジ904、貯液容器990、および真空源992は、1つ以上の導管926を通じて互いに液体結合され得る。例えば、液体収集アセンブリ902は、導管926を介して、貯液容器990および真空源992の1つ以上に動作結合され得る。液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904内に収集された体液は、導管926を通じて液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904から除去され得る。導管926の出口に印加された吸引力(例えば真空)に応じて、導管926の入口を介して、液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904内に真空が導入され得る。
【0080】
真空源992により直接または間接的に、導管926の出口に真空が印加され得る。貯液容器990を介して、吸引力は間接的に印加され得る。例えば、導管926の出口が貯液容器990内に配置され得、追加の導管926が、貯液容器990から真空源992へと延在し得る。したがって、真空源992は、貯液容器990を介して、液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904に吸引を印加し得る。吸引力は真空源992を介して直接印加され得る。例えば、導管926の出口は、真空源992内に配置され得る。貯液容器990などの、液体収集アセンブリ902外部の部分へ、真空源992から追加の導管926が延在し得る。当該例において、真空源992は、液体収集アセンブリ902と、貯液容器990との間に配置され得る。
【0081】
貯液容器990は、その内部に体液を保持するような大きさおよび形状であり得る。貯液容器990は、袋(例えば、排液袋)、ボトルまたはカップ(例えば、収集瓶)、または尿などの体液を貯蔵するその他密閉容器を含み得る。いくつかの例において、導管926は、液体収集アセンブリ902から延在し、貯液容器990の内部の第1点で取り付けられ得る。追加の導管926が、貯液容器990上の第2点に取り付けられ得、真空源992まで延在し、それに取り付けられ得る。したがって、貯液容器990を介して、液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904を通じて真空が抽出され得る(例えば、吸引)。尿などの体液は、真空源992を使用して、液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904から排出され得る。
【0082】
真空源992は、手動真空ポンプ、電動真空ポンプ、ダイアフラムポンプ、遠心ポンプ、変位ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、真空を生成するように構成される任意のポンプの1つ以上を含み得る。真空源992は、液体収集アセンブリ902および多孔カートリッジ904から体液を除去するのに、真空または吸引を提供し得る。いくつかの例において、真空源992は、1つ以上の電源コード(例えば、コンセントに接続)、1つ以上の電池、またさらには手動電源(例えば、手動真空ポンプ)により駆動され得る。いくつかの例において、真空源992は、液体収集アセンブリ902の外部、上、または内部に嵌るような大きさ、および形状であり得る。例えば、真空源992は、1つ以上の小型ポンプ、または1つ以上のマイクロポンプを含み得る。本明細書に開示の真空源992は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモコン、または真空源992の作動に適した任意のその他デバイスのうちの1つ以上を含み得る。
【0083】
各種態様および実施形態が本明細書で開示されたが、その他態様および実施形態も考えられる。本明細書に開示の各種態様および実施形態はあくまで例示が目的であって、限定を意図したものではない。
【0084】
程度を表す用語(例えば、「約」、「略」、「概して」など)は、構造的、機能的に有意でない変動を示す。一例において、量を示す用語に、程度を表す用語が含まれる場合、程度を表す用語は、当該量を示す用語の、±10%、±5%、または+2%と解される。一例において、形状の変形に程度を表す用語が使用される場合、程度を表す用語は、程度を表す用語により変形される形状が、開示の形状の外観を有することを示す。例えば、形状が尖った角ではなく丸角を有し得る、直線の縁ではなく湾曲した縁を有し得る、そこから1つ以上の突起が延在し得る、楕円であり得る、開示の形状と同一であり得るなどを示すのに、程度を表す用語が使用され得る。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端領域と、前記基端領域の反対側の先端領域と、表側と、前記少なくとも1つの表面と反対の裏側を有する、本体と、
前記本体に対して取り付けられるか、一体的に形成されるように構成され、前記基端領域よりも前記本体の前記先端領域の近くに配置され、導管コネクタおよびアームコネクタを画定するコネクタピースであって、前記導管コネクタは導管に接続されるように構成され、前記導管コネクタは前記本体の前記裏側に隣接して配置され、前記アームコネクタは前記本体の前記表側に隣接して配置される、コネクタピースと、を有する液体収集アセンブリと、
空洞を画定する1つ以上のアーム壁と、前記アームコネクタに液体連通するように構成されるアーム開口とを有するアームであって、前記1つ以上のアーム壁は、それを貫通し、前記アームの外部から前記空洞へと液体が流れられるようにする1つ以上の穿孔を画定する、アームと、
前記液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられるように構成される少なくとも1つの多孔カートリッジと、を備える、液体収集システム。
【請求項2】
前記本体は、
前記コネクタピースに対して取り付けられる、または一体的に形成される中央部分と、
前記中央部分から延在する1つ以上のフランジとを有する、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項3】
前記1つ以上のフランジは、前記中央部分から延在する底フランジを含み、
前記底フランジは前記先端領域を形成する、請求項2に記載の液体収集システム。
【請求項4】
前記1つ以上のフランジは、前記本体の前記表側に対して、概して凹んだ曲面を形成する、請求項2に記載の液体収集システム。
【請求項5】
前記本体または前記コネクタピースは、その前記先端領域に、またはその近傍に液だめを画定し、前記アームコネクタの少なくとも一部が前記液だめ内に配置される、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項6】
前記アームは、前記アーム開口の反対側に上側を有し、前記上側に前記1つ以上の穿孔が形成される、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項7】
前記アームは、概して円形の断面形状を有する、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項8】
前記アームは、少なくとも1つの頂点を有する、断面形状を有する、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項9】
前記1つ以上の穿孔の表面積密度は、前記アームの上側またはその近傍において、前記アーム開口またはその近傍よりも高い、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項10】
前記導管コネクタに取り付けられる、または取り付け可能な少なくとも1つの導管をさらに備え
前記少なくとも1つの導管が前記導管コネクタに取り付けられると、前記少なくとも1つの導管は、前記本体の前記裏側の少なくとも一部に沿ってまたは隣接して延在する、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項11】
前記本体は、前記少なくとも1つの導管の一部を収容および囲繞するように構成される窪みを画定する、請求項10に記載の液体収集システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、前記アームが内部に配置されるように構成される中空領域を画定する少なくとも1つの多孔材料を有し、
前記少なくとも1つの多孔カートリッジおよび前記液体収集アセンブリは、実質的に前記液体収集アセンブリのいずれの構成要素も曲げることなく、前記液体収集アセンブリから前記少なくとも1つの多孔カートリッジが取り外されるように構成される、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、上領域と、底領域とを有し、前記上領域は、前記底領域よりも長い横寸法を有する、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、頂点を有する断面形状を有する、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの多孔カートリッジは、複数の多孔カートリッジを含み、前記複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は、異なる横寸法と異なる長さとの少なくともいずれかを有する、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの多孔材料を前記液体収集アセンブリに固定するように構成される、1つ以上のアンカーをさらに備える、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項17】
前記1つ以上のアンカーは、前記液体収集アセンブリに取り付けられる少なくとも1つの第1アンカーと、前記少なくとも1つの多孔カートリッジに取り付けられる、またはその内部に少なくとも部分的に配置される、少なくとも1つの第2アンカーとを有し、前記少なくとも1つの第1アンカーは、チャネルを画定するT字トラックを有し、前記少なくとも1つの第2アンカーは、軸と頭を有し、前記頭は、前記チャネル内に配置され、前記チャネルに沿って摺動するように構成される、請求項16に記載の液体収集システム。
【請求項18】
少なくとも1つが、前記アームに対して内部配置される、取り付けられる、または組み込まれる、少なくとも1つの形状記憶材料をさらに備える、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項19】
液体収集システムを使用する方法であって、
第1多孔カートリッジを個人の尿道口に隣接して配置すること、を含み、
前記第1多孔カートリッジは、中空領域を画定する少なくとも1つの多孔材料を有し、液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けられ、前記液体収集アセンブリは、
基端領域と、前記基端領域の反対側で、前記基端領域よりも前記個人の臀裂の近くに配置される先端領域と、概して前記個人の膣領域に面する表側と、前記少なくとも1つの表面の反対側の裏側とを有する、本体と、
前記本体に対して取り付けられるか、一体的に形成されるように構成され、前記基端領域よりも前記本体の前記先端領域の近くに配置され、導管コネクタおよびアームコネクタを画定するコネクタピースであって、前記導管コネクタは導管に接続されるように構成され、前記導管コネクタは前記本体の前記裏側に配置され、前記アームコネクタは前記本体の前記表側に配置される、コネクタピースと、を有し、
前記第1多孔カートリッジと前記液体収集アセンブリの内の一方は、アームを有し、前記アームは、空洞を画定する1つ以上の壁と、前記アームコネクタに液体連通するように構成される開口とを有し、前記1つ以上の壁は、それを貫通し、前記アームの外部から前記空洞へと液体が流れられるようにする1つ以上の穿孔を画定し、前記アームの少なくとも一部は、前記第1多孔カートリッジの前記中空領域内に配置され、
前記方法は、
前記第1多孔カートリッジの前記少なくとも1つの多孔材料内に、前記個人の前記膣領域からの1つ以上の体液を収容することと、
前記第1多孔カートリッジの前記少なくとも1つの多孔材料内に収容された前記1つ以上の体液の少なくとも一部を前記アームの前記空洞内に流すことと、を含む、方法。
【請求項20】
前記第1多孔カートリッジを前記個人の前記尿道口に隣接して配置する前に、前記1多孔カートリッジを前記液体収集アセンブリに脱着可能に取り付けることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記1多孔カートリッジを前記液体収集アセンブリに脱着可能に取り付ける前に、複数の多孔カートリッジから前記第1多孔カートリッジを選択することをさらに含み、
前記複数の多孔カートリッジの少なくとも一部は異なる横寸法と異なる長さとの少なくともいずれかを有する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記個人の前記膣領域からの1つ以上の体液を前記第1多孔カートリッジの前記少なくとも1つの多孔材料内に収容した後に、前記液体収集アセンブリから前記第1多孔カートリッジを取り外すことと、
前記液体収集アセンブリから前記第1多孔カートリッジを取り外した後に、前記液体収集アセンブリに第2多孔カートリッジを脱着可能に取り付けることと、をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】