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特表2024-520832セロトニン受容体のジメトキシフェニルアルキルアミン活性化剤
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  • 特表-セロトニン受容体のジメトキシフェニルアルキルアミン活性化剤 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】セロトニン受容体のジメトキシフェニルアルキルアミン活性化剤
(51)【国際特許分類】
   C07C 217/54 20060101AFI20240517BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20240517BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240517BHJP
   A61K 31/13 20060101ALI20240517BHJP
   A61K 31/136 20060101ALI20240517BHJP
   A61K 31/137 20060101ALI20240517BHJP
   C07C 255/54 20060101ALI20240517BHJP
   C07C 323/33 20060101ALI20240517BHJP
   C07C 317/22 20060101ALI20240517BHJP
   C07C 313/06 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
C07C217/54 CSP
A61P25/24
A61P25/00
A61K31/13
A61K31/136
A61K31/137
C07C255/54
C07C323/33
C07C317/22
C07C313/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576035
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-06
(86)【国際出願番号】 US2022032715
(87)【国際公開番号】W WO2022261240
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】63/208,391
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/241,662
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523462000
【氏名又は名称】エンセオジェニックス バイオサイエンシズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ENTHEOGENIX BIOSCIENCES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100133503
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 一哉
(72)【発明者】
【氏名】ペルニ, ロバート ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ショート, グレン
(72)【発明者】
【氏名】ディフランチェスコ, ベンジャミン ロバート
(72)【発明者】
【氏名】カーン, タンヴェア
【テーマコード(参考)】
4C206
4H006
【Fターム(参考)】
4C206AA01
4C206AA02
4C206AA03
4C206FA08
4C206FA29
4C206FA31
4C206MA01
4C206MA04
4C206NA14
4C206ZA01
4C206ZA12
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB20
4H006AB21
4H006TA01
4H006TA02
4H006TA04
(57)【要約】
本明細書では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩が提供され、式中、R、R、R、R、R、R、及びnは、本明細書で定義される。また、本明細書では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物、及び例えば、精神衛生疾患又は障害の治療において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を使用する方法も提供される。
【化1】
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】
又はその薬学的に許容可能な塩であって、
式中、
が、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つが、水素であり、
、R、及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12が、C~Cアルキルであり、
nが、0~3の整数である、化合物。
【請求項2】
が、C~Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
が、メチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、水素、メチル、又はエチルであり、Rが、水素である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が、ハロゲンであり、Rが、水素である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が、水素であり、Rが、ハロゲンである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
が、C~Cアルキルである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
が、メチルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
が、ハロゲンである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
が、クロロである、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
が、水素である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
nが、1である、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
nが、2である、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物が、
【表1-1】
【表1-2】
【請求項16】
式(II)の化合物:
(II)、
【化2】
又はその薬学的に許容可能な塩であって、
が、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
、R、及びRが、独立して、水素、複素環、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、S(O)(=NH)R、S(O)、S(O)R、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つが、水素であり、
、R、及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、(C=O)(R14)、O(C=O)(R14)、NO、又はNH(C=O)(R14)であり、R14が、C~Cアルキル、OH、又はOC~Cアルキルであり、
及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
10及びR11が、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、OH、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、又はCHO-C~Cアルキルであり、
12が、水素、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
13が、水素、C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、又はCHOH、CHO-C~Cアルキルである、化合物。
【請求項17】
が、C~Cアルキルである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
が、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、メチルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
及びRが、水素である、請求項16~19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
が、ハロゲンであり、Rが、水素である、請求項16~19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
が、水素であり、Rが、ハロゲンである、請求項16~19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
が、C~Cアルキルである、請求項16~22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
が、メチルである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
が、ハロゲンである、請求項16~24のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
が、クロロである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
が、水素である、請求項16~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
が、水素である、請求項16~27のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
及びRが、水素である、請求項16~28のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
10及びR11が、水素、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、又はCHO-C~Cアルキルである、請求項16~29のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
10及びR11が、フルオロである、請求項16~29のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
12が、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルである、請求項16~31のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
13が、C~Cアルキル又はC~Cシクロアルキルである、請求項16~32のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項34】
12及びR13が、水素である、請求項16~33のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項35】
前記化合物が、
【化3】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。
【請求項36】
前記化合物が、
【化4】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。
【請求項37】
前記化合物が、
【化5】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。
【請求項38】
前記化合物が、
【化6】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。
【請求項39】
前記化合物が、
【化7】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。
【請求項40】
前記化合物が、
【化8】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。
【請求項41】
請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項42】
精神衛生疾患又は障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項43】
前記精神衛生疾患又は障害が、大うつ病性障害、治療抵抗性うつ病、物質使用障害、又は摂食障害である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
表1の化合物のうちの1つから選択される化合物。
【請求項45】
表2の化合物のうちの1つから選択される化合物。
【請求項46】
式(I)が、式(I-A)の化合物、
【化9】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項47】
式(II)が、式(II-A)の化合物、
【化10】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、それらの全体で参照により本明細書に組み込まれる、2021年6月8日に出願された米国仮特許出願第63/208,391号、及び2021年9月8日に出願された米国仮特許出願第63/241,662号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
幻覚剤は、インドールアミン、フェニルアルキルアミン、及びエルゴリンという3つの主なクラスに分類され得る。第1のクラスであるインドールアミンは、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)、5-メトキシ-DMT(5-MeO-DMT)、サイロシビン、及び4-ヒドロキシ-DMTを含む。第2のクラスであるフェニルアルキルアミンは、メスカリン、並びに2,5-ジメトキシ-4-ヨードアンフェタミン(DOI)及び2,5-ジメトキシ-4-ブロモアンフェタミン(DOB)などの合成メスカリン類似体を含む。第3のクラスは、LSDなどのエルゴリンである。フェニルアルキルアミンは、5-HT2A、5-HT2B、及び5-HT2C受容体を含む、5-HT2受容体の選択的アゴニストである。インドールアミン及びエルゴリンは、5-HT1、5-HT2、5-HT6、及び5-HT7受容体の部分アゴニストとして作用する。LSD及び他のエルゴリンはまた、D1及びD2ドーパミン受容体並びにアドレナリン受容体にも作用する。
【0003】
脳の皮質構造及び皮質下構造に位置する5-HT2A受容体の活性化は、動物及びヒトの両方における幻覚剤の主観的、行動的、及び心理的効果を媒介すると考えられる。セロトニン作動性幻覚剤は、一連の精神衛生疾患又は障害を治療する可能性を示している。
【0004】
5-HT2A受容体などのセロトニン受容体のアゴニストとして作用する化合物、並びにその組成物及び使用方法の必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、本開示は、セロトニン受容体、例えば、5-HT2A受容体のアゴニストとして作用する化合物、並びに例えば、精神衛生疾患又は障害の治療のためのその組成物及び使用方法を提供する。
【0006】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(I)の化合物:
【化1】
又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、
式中、
は、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素であり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルであり、
nは、0~3の整数である。
【0007】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(I-A)の化合物:
【化2】
又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中、R、R、R、R、R、及びRは、本明細書で定義される。
【0008】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(II)の化合物:
【化3】
又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中、
は、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
、R、及びRは、独立して、水素、複素環、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、S(O)(=NH)R、S(O)、S(O)R、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素であり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、(C=O)(R14)、O(C=O)(R14)、NO、又はNH(C=O)(R14)であり、R14は、C~Cアルキル、OH、又はOC~Cアルキルであり、
及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
10及びR11は、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、OH、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、又はCHO-C~Cアルキルであり、
12は、水素、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
13は、水素、C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、又はCHOH、CHO-C~Cアルキルである。
【0009】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(II-A)の化合物:
【化4】
又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中、R、R、R、R、及びRは、本明細書で定義される。
【0010】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(I)若しくは式(II)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物を提供する。
【0011】
いくつかの実施形態では、本開示は、治療を必要とする対象における精神衛生疾患又は障害を治療する方法であって、治療有効量の式(I)若しくは式(II)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】5-HT2A Gq及びβ-アレスチンバイアスシグナル伝達を比較する、化合物1-1、1-2、及び2-1のEC50プロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の全体を通して、様々な特許、特許出願、及び刊行物が参照される。これらの特許、特許出願、及び刊行物の開示は、それらの全体で、本開示日時点で当業者に公知の最先端技術をより完全に記述するために、あらゆる目的のために参照により本開示に組み込まれる。引用された特許、特許出願、及び刊行物と本開示との間に矛盾がある場合は、本開示が優先される。
【0014】
定義
便宜上、本明細書、実施例、及び特許請求の範囲で用いられる特定の用語をここに収集する。別途定義されない限り、本開示で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0015】
数値の直前にあるときの「約」という用語は、範囲(例えば、その値のプラス又はマイナス10%)を意味する。例えば、本開示の文脈が別様に示さない限り、又はそのような解釈と矛盾しない限り、「約50」は、45~55を意味することができ、「約25,000」は、22,500~27,500を意味することができる。例えば、「約49、約50、約55、...」などの数値のリストでは、「約50」は、先行する値と後続の値の間の間隔の半分未満、例えば、49.5超~50.5未満まで拡大する範囲を意味する。更に、「約(値)未満」又は「約(値)超」という語句は、本明細書で提供される「約」という用語の定義を考慮して理解されるべきである。同様に、一連の数値又は値の範囲に先行するときの「約」という用語(例えば、約10、20、30」、又は「約10~30」)は、それぞれ、一連の中の全ての値、又は範囲の終点を指す。
【0016】
本明細書で使用される場合の「投与する」、「投与すること」、又は「投与」という用語は、化合物若しくは化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化合物若しくは化合物の薬学的に許容可能な塩を含む組成物若しくは製剤を患者に投与することを指す。
【0017】
患者又は対象に関して本明細書で使用される場合の「治療すること」という用語は、患者又は対象の障害の少なくとも1つの症状を改善することを指す。いくつかの実施形態では、治療することは、障害若しくは障害の1つ以上の症状を改善すること、又は少なくとも部分的に寛解させることであり得る。
【0018】
用量又は量に適用される「治療有効」という用語は、それを必要とする患者又は対象への投与後に所望の臨床的利益をもたらすために十分である化合物又は医薬製剤の量を指す。
【0019】
「薬学的に許容可能な塩」という用語は、酸付加塩及び塩基付加塩の両方を含む。薬学的に許容可能な塩には、塩基として機能する活性化合物を無機酸又は有機酸と反応させて、塩、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、ギ酸、臭化水素酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、サリチル酸、マンデル酸、炭酸などの塩を形成することによって取得される塩が含まれる。そのような塩基性化合物の薬学的に許容可能な酸付加塩を調製するために使用され得る酸は、非毒性酸付加塩、すなわち、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、及びp-トルエンスルホン酸塩を含むがこれらに限定されない、薬学的に許容可能なアニオンを含有する塩を形成する酸である。塩基付加塩は、エチレンジアミン、N-メチル-グルカミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス-(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、例えば、リジン及びアルギニンジシクロヘキシルアミン、並びに同等物を含むが、これらに限定されない。金属塩の例には、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、及び同等物が含まれる。アンモニウム塩及びアルキル化アンモニウム塩の例には、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、ブチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、及び同等物が含まれる。有機塩基の例には、リジン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリン、及び同等物が含まれる。当業者であれば、酸付加塩は、いくつかの公知の方法のうちのいずれかを介した適切な無機酸又は有機酸との化合物の反応によって調製され得ることを更に認識するであろう。
【0020】
値の範囲が列挙される場合、その範囲内の各値及び部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C~Cアルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1~6、C1~5、C1~4、C1~3、C1~2、C2~6、C2~5、C2~4、C2~3、C3~6、C3~5、C3~4、C4~6、C4~5、及びC5~6アルキルを包含することを意図している。
【0021】
「アルキル」又は「アルキル基」は、1~12個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合している、完全に飽和した直鎖又は分岐炭化水素鎖を指す。1~12個の任意の数の炭素原子を含むアルキルが含まれる。最大12個の炭素原子を含むアルキルは、C~C12アルキルであり、最大10個の炭素原子を含むアルキルは、C~C10アルキルであり、最大6個の炭素原子を含むアルキルは、C~Cアルキルであり、最大5個の炭素原子を含むアルキルは、C~Cアルキルである。C~Cアルキルは、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、及びCアルキル(すなわち、メチル)を含む。C~Cアルキルは、C~Cアルキルについて上記に記載される全ての部分を含むが、Cアルキルも含む。C~C10アルキルは、C~Cアルキル及びC~Cアルキルについて上記に記載される全ての部分を含むが、C、C、C、及びC10アルキルも含む。同様に、C~C12アルキルは、全ての前述の部分を含むが、C11及びC12アルキルも含む。C~C12アルキルの非限定的な例には、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、sec-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、t-アミル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、及びn-ドデシルが含まれる。本明細書に別段の記載がない限り、アルキル基は、任意選択的に置換され得る。
【0022】
「シクロアルキル」は、3~20個の炭素原子を有する(例えば、3~10個の炭素原子を有する)縮合、架橋、又はスピロ環式環系を含むことができ、単結合によって分子の残りの部分に結合している、炭素及び水素原子のみからなる安定した非芳香族単環式又は多環式完全飽和炭化水素を指す。単環式シクロアルキルには、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが含まれる。多環式シクロアルキルには、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、及び同等物が含まれる。本明細書に別段の記載がない限り、シクロアルキル基は、任意選択的に置換され得る。
【0023】
「ハロアルキル」は、1つ以上のハロラジカル、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、1,2-ジブロモエチル、及び同等物によって置換される、上記で定義されるアルキルを指す。本明細書に別段の記載がない限り、ハロアルキル基は、任意選択的に置換され得る。
【0024】
「ヘテロシクリル」、「複素環(heterocyclic ring)」、又は「複素環(heterocycle)」は、2~19個の炭素原子、並びに窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1~6個のヘテロ原子からなり、単結合によって分子の残りの部分に結合している、安定した飽和、不飽和、又は芳香族3~20員環を指す。ヘテロシクリル又は複素環には、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、及びヘテロシクリルアルキニルが含まれる。本明細書に別段の記載がない限り、ヘテロシクリルは、縮合、架橋、又はスピロ環式環系を含むことができる、単環式、二環式、三環式、又は四環式環系であり得、ヘテロシクリル中の窒素、炭素、又は硫黄原子は、任意選択的に酸化され得、窒素原子は、任意選的に四級化され得、ヘテロシクリルは、部分的又は完全に飽和状態にされ得る。そのようなヘテロシクリルの例には、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、及び1,1-ジオキソ-チオモルホリニルが含まれるが、これらに限定されない。本明細書に別段の記載がない限り、ヘテロシクリル基は、任意選択的に置換され得る。
【0025】
「本明細書で使用される「置換」という用語は、本明細書に記載される基のうちのいずれか(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、及び/又はヘテロアリール)を意味し、少なくとも1つの水素原子は、F、Cl、Br、及びIなどのハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、及びエステル基などの基中の酸素原子、チオール基、チオアルキル基、スルホン基、スルホニル基、及びスルホキシド基などの基中の硫黄原子、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N-オキシド、イミド、及びエナミンなどの基中の窒素原子、トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、及びトリアリールシリル基などの基中のシリコン原子、並びに様々な他の基中の他のヘテロ原子を含むがこれらに限定されない、非水素原子への結合によって置き換えられる。「置換」はまた、1つ以上の水素原子が、オキソ基、カルボニル基、カルボキシル基、及びエステル基中の酸素、並びにイミン、オキシム、ヒドラゾン、及びニトリルなどの基中の窒素などのヘテロ原子への高次結合(例えば、二重結合又は三重結合)によって置き換えられる、上記の基のうちのいずれかを意味する。例えば、「置換」は、1つ以上の水素原子が、-NR、-NRC(=O)R、-NRC(=O)NR、-NRC(=O)OR、-NRSO、-OC(=O)NR、-OR、-SR、-SOR、-SO、-OSO、-SOOR、=NSO、及び-SONRで置き換えられる、上記の基のうちのいずれかを含む。「置換」はまた、1つ以上の水素原子が、-C(=O)R、-C(=O)OR、-C(=O)NR、-CHSO、-CHSONRで置き換えられる、上記の基のうちのいずれかを意味する。前述では、R及びRは、同じ、又は異なり、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヘテロシクリル、N-ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N-ヘテロアリール、及び/又はヘテロアリールアルキルである。「置換」は更に、1つ以上の水素原子が、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、イミノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヘテロシクリル、N-ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N-ヘテロアリール、及び/又はヘテロアリールアルキル基への結合によって置き換えられる、上記の基のうちのいずれかを意味する。加えて、前述の置換基の各々はまた、上記の置換基のうちの1つ以上で任意選択的に置換され得る。
【0026】
化合物
一態様では、本開示は、5-HT2A受容体のアゴニストとして作用する化合物を提供する。いくつかの実施形態では、化合物は、5-HT2A受容体の完全アゴニストである。いくつかの実施形態では、化合物は、5-HT2A受容体の部分アゴニストである。いくつかの実施形態では、化合物は、5-HT2A受容体に対する選択性を示す。
【0027】
脳の皮質構造及び皮質下構造に位置する5-HT2A受容体の活性化は、動物及びヒトの両方における幻覚剤の主観的、行動的、及び心理的効果を媒介すると考えられる。齧歯類では、幻覚剤は、5-HT2C及び5-HT2Bの両方を含む他の類似のセロトニン受容体と比べて5-HT2A活性化の直接的かつ選択的な結果であることが実証されている、「頭部けいれん応答」を引き起こすことが示されている(Halberstadt,A.L.,Behav.Brain Res.277,99-120(2015)、Winter et al.,Pharmacol.Biochem.Behav.87,472-480(2007)、Benneyworth et al.,Psychopharmacology179,854-862(2005)、Titeler et al,Psychopharmacology,94,213-216(1988))。5-HT2A受容体アンタゴニストであるケタンセリンの投与が、DMT、サイロシビン、及びLSDによって誘発される主観的効果の大部分を遮断したヒトにおいて、同様の観察が行われている(Preller,Curr.Biol.27,451-457(2017).、Preller,J.Neurosci.38,3603-3611(2018).、Kraehenmann,Front.Pharmacol.8,814(2017).、Kraehenmann,Psychopharmacology 234,2031-2046(2017).、Vollenweider,Neuroreport 9,3897-3902(1998)、Preller,Acad.Sci.USA11 3,5119-5124(2016).、Valle,Eur.Neuropsychopharm 26,1161-1175(2016).)。加えて、サイロシビンによって引き起こされる幻覚効果は、ヒトでは前頭前野皮質(PFC)及び他の皮質領域内で陽電子放出断層撮影によって測定される5-HT2A受容体占有率と相関している(Madsen,Neuropsychopharmacology 44,1328-1334(2019).)。5-HT2Aは、ヒトにおける幻覚効果の主な駆動因子であるが、5-HT1Aのような他のセロトニン受容体も、ヒトにおける視覚効果及び注意妨害効果の両方を含む、全体的な幻覚体験に寄与する可能性が高い(Pokorny et al.,Eur.Neuropsychopharmacol.26,756-766(2016).、Carter et al.,Neuropsychopharmacology 30,1154-1162(2005).)。
【0028】
様々なアゴニストによる5-HT2A活性化のバイアスシグナル伝達の結果は、化合物が幻覚誘発性又は非幻覚誘発性であるかどうかに強く影響を及ぼす。例えば、LSD及びリスリドは両方とも、異なる細胞内シグナル伝達カスケードの活性化をもたらす、わずかに異なる方法であるが、5-HT2A受容体を活性化する。LSD及びリシュリドは、5-HT2Aの下流で正準Gqベースのシグナル伝達を活性化することが示されているが、LSDのみが、Gi/oサブユニット及びSRCタンパク質キナーゼを活性化することによって初期成長応答タンパク質(EGR1及びEGR2)の発現を刺激した(Gonzalez-Maeso et al,Neuron 53,439-452(2007))。示差機能選択性が、バイアス5-HT2Aアゴニストであることが見出されたいくつかのフェニルアルキルアミン幻覚剤について示されている(Pottie et al,Biochemical pharmacology,182,114251,2020)。25H-NBF、25H-NBMD、25H-NBOH、及び25H-NBOMeを含む化合物は、参照幻覚物質LSDと比較して、miniGαqよりもβ-アレスチン2の動員に向けた統計的に有意な選好性を示した。
【0029】
複数のクラスの幻覚剤にわたって引き起こされる示差バイアスアゴニズムは、この機能選択性が、より優れた選択性、より少ない副作用、より優れた神経可塑性効果、及び改善された治療利益を有する化合物を提供し得るかどうかを識別するために、更なる調査を正当化する。
【0030】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(I)の化合物:
【化5】
又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、
式中、
は、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素であり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルであり、
nは、0~3の整数である。
【0031】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-A)の化合物:
【化6】
又はその薬学的に許容可能な塩であり、式中、R、R、R、R、R、及びRは、本明細書で定義される。
【0032】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルである。
【0033】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、水素又はC~Cアルキルである。
【0034】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cアルキルである。
【0035】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、CFである。
【0036】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cアルキルである。
【0037】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである。
【0038】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
【0039】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0040】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0041】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0042】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0043】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0044】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0045】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、又はC~Cアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0046】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、又はC~Cアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0047】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは独立して、水素、-CF、メチル、又はエチルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0048】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、メチル、又はエチルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0049】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素又はメチルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0050】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素、-CF、メチル、又はエチルであり、Rは、水素である。
【0051】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素、メチル、又はエチルであり、Rは、水素である。
【0052】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0053】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0054】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、水素、-CF、メチル、又はエチルである。
【0055】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、水素、メチル、又はエチルである。
【0056】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、水素である。
【0057】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンであり、Rは、水素である。
【0058】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ヨードであり、Rは、水素である。
【0059】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、ハロゲンである。
【0060】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、ヨードである。
【0061】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルである。
【0062】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルである。
【0063】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルである。
【0064】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
【0065】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、-CF又はメチルである。
【0066】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
【0067】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンである。
【0068】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、クロロである。
【0069】
式(I)又は(I-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0070】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、nは、0~3の整数(すなわち、0、1、2、又は3)である。いくつかの実施形態では、nは、1又は2である。いくつかの実施形態では、nは、0である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。
【0071】
一態様では、式(II)の化合物:
【化7】
又はその薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供され、式中、
は、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
、R、及びRは、独立して、水素、複素環、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、S(O)(=NH)R、S(O)、S(O)R、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素であり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、(C=O)(R14)、O(C=O)(R14)、NO、又はNH(C=O)(R14)であり、R14は、C~Cアルキル、OH、又はOC~Cアルキルであり、
及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
10及びR11は、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、OH、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、又はCHO-C~Cアルキルであり、
12は、水素、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
13は、水素、C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、又はCHOH、CHO-C~Cアルキルである。
【0072】
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、
【化8】
又はその薬学的に許容可能な塩であり、式中、
は、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素であり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R14)、又はNH(C=O)(R14)であり、R14は、C~Cアルキルであり、
及びRは、独立して、水素又はC~Cアルキルであり、
10及びR11は、独立して、水素、ハロゲン、又はC~Cアルキルであり、
12は、水素、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、CHO-C~Cアルキルであり、
13は、水素、C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、CHO-C~Cアルキルである。
【0073】
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、式(II-A)の化合物:
【化9】
又はその薬学的に許容可能な塩であり、
式中、
は、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素であり、
、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルであり、
及びRは、独立して、水素又はC~Cアルキルであり、
10及びR11は、独立して、水素、ハロゲン、又はC~Cアルキルである。
【0074】
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、式(II-B)の化合物:
【化10】
又はその薬学的に許容可能な塩であり、式中、R、R、R、R、及びRは、本明細書で定義される。
【0075】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルである。
【0076】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、水素又はC~Cアルキルである。
【0077】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cアルキルである。
【0078】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cアルキルである。
【0079】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである。
【0080】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、C~Cハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、各位置で独立して、CFである。
【0081】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
【0082】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0083】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0084】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0085】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0086】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0087】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0088】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、又はC~Cアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0089】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、又はC~Cアルキルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0090】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、-CF、メチル、又はエチルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0091】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、メチル、又はエチルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0092】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素又はメチルであり、R及びRのうちの少なくとも1つは、水素である。
【0093】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素、-CF、メチル、又はエチルであり、Rは、水素である。
【0094】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素、メチル、又はエチルであり、Rは、水素である。
【0095】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0096】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0097】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、水素、-CF、メチル、又はエチルである。
【0098】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、水素、メチル、又はエチルである。
【0099】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、水素である。
【0100】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンであり、Rは、水素である。
【0101】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素であり、Rは、ハロゲンである。
【0102】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R、R、及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルである。
【0103】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素、C~Cアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12は、C~Cアルキルである。
【0104】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルである。
【0105】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
【0106】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、-CF又はメチルである。
【0107】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
【0108】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンである。
【0109】
式(II)、(II-A)、又は(II-B)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、クロロである。
【0110】
式(II)又は(II-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0111】
式(II)又は(II-A)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0112】
式(II)又は(II-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R及びRは、水素である。
【0113】
式(II)又は(II-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R10及びR11は、水素である。
【0114】
式(II)又は(II-A)の化合物のいくつかの実施形態では、R10及びR11は、フルオロである。
【0115】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R11及びR12は、水素である。
【0116】
いくつかの実施形態では、表1から選択される1つ以上の化合物が本明細書で提供される。
【0117】
いくつかの実施形態では、表1から選択される化合物の1つ以上の薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0118】
いくつかの実施形態では、以下の化合物が本明細書で提供される:
【化11】
【0119】
いくつかの実施形態では、表2から選択される1つ以上の化合物が本明細書で提供される。
【0120】
いくつかの実施形態では、表2から選択される化合物の1つ以上の薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【0121】
組成物
本開示のいくつかの実施形態では、治療有効量の本開示の1つ以上の化合物(例えば、式(I)、(I-A)、(II)、(II-A)、(II-B)、表1、又は表2の化合物)、又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物が提供される。
【0122】
薬学的に許容可能な賦形剤及びアジュバントは、様々な目的のために組成物又は製剤に添加される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される1つ以上の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体を更に含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容可能な担体は、薬学的に許容可能な賦形剤、結合剤、及び/又は希釈剤を含む。いくつかの実施形態では、好適な薬学的に許容可能な担体には、不活性固体充填剤又は希釈剤、及び滅菌水溶液又は有機溶液が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、好適な薬学的に許容可能な賦形剤には、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミラーゼ、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、及び同等物が含まれるが、これらに限定されない。
【0123】
本開示の目的のために、本開示の化合物は、薬学的に許容可能な担体、アジュバント、及びビヒクルを含有する製剤における、経口的、非経口的、吸入スプレーによる、局所的、又は経直腸的を含む様々な手段による投与のために製剤化され得る。本明細書で使用される場合の非経口という用語は、様々な注入技術を用いた皮下、静脈内、筋肉内、及び動脈内注射を含む。本明細書で使用される場合の動脈内及び静脈内注射は、カテーテルを通した投与を含む。
【0124】
治療方法
本開示の化合物は、例えば、セロトニン受容体、例えば、5-HT2A受容体を調節するための方法で使用される。したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、セロトニン受容体活性を調節するための、本開示の化合物(例えば、式(I)、(I-A)、(II)、(II-A)、(II-B)、表1、又は表2の化合物)のうちのいずれか1つ、又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。セロトニン(例えば、5-HT2A)受容体活性を調節することは、それを必要とする対象(例えば、ヒトなどの哺乳類対象)において、記載される状態又は疾患のうちのいずれかの治療のためであり得る。いくつかの実施形態では、調節することは、セロトニン受容体、例えば、5-HT2A受容体を活性化すること、又はそれに作動することである。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0125】
いくつかの実施形態では、本開示は、セロトニン受容体アゴニスト、例えば、5-HT2A受容体アゴニストの投与によって治療可能である疾患又は障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、アゴニストは、5-HT2A受容体の部分アゴニストである。いくつかの実施形態では、アゴニストは、5-HT2A受容体の完全アゴニストである。
【0126】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、治療を必要とする対象における精神衛生疾患又は障害を治療するために使用され、方法は、治療有効量の本開示の化合物(例えば、例えば、式(I)、(I-A)、(II)、(II-A)、(II-B)、表1若しくは表2の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩)、又は本開示の化合物(例えば、例えば、式(I)、(I-A)、(II)、(II-A)、(II-B)、表1若しくは表2の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩)と、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物を対象に投与することを含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、精神衛生疾患又は障害は、うつ病、物質使用障害(SUD)、及び摂食障害からなる群から選択される。
【0128】
いくつかの実施形態では、精神衛生疾患又は障害は、摂食障害である。摂食障害には、神経性食欲不振、神経性過食症、及び摂食に関連する他の障害(例えば、過食)などの疾患が含まれる。
【0129】
いくつかの実施形態では、精神衛生疾患又は障害は、気分障害である。気分障害には、例えば、大うつ病性障害又は治療抵抗性うつ病などのうつ病性障害が含まれる。
【0130】
いくつかの実施形態では、精神衛生障害は、薬物乱用障害である。いくつかの実施形態では、物質使用関連障害は、物質使用の不適応パターンの障害であり、再発性の物質使用関連問題、物質に対する耐性、使用中止時の離脱症状、物質の使用を削減又は制御できないこと、及び物質の使用による重要な社会的、職業的、又は娯楽的活動の放棄などの基準を含む。例えば、精神障害の診断及び統計マニュアル(DSM-5)を参照されたい。いくつかの実施形態では、物質使用関連障害は、アルコール、カフェイン、大麻、幻覚薬(フェンシクリジン又は同様に作用するアリールシクロヘキシルアミン、及びLSDなどの他の幻覚薬など)、吸入剤、オピオイド、鎮静剤、催眠剤又は抗不安剤、刺激剤(アンフェタミン型物質、コカイン、及び他の刺激剤を含む)、タバコ、及び他の物質の使用から生じる障害である。
【実施例
【0131】
別段の注記がない限り、全ての材料/試薬は、商業的供給業者から入手され、更に精製することなく使用された。反応物を、LC-MS及び/又はアルミニウムホイルで予めコーディングされた、若しくはガラスで裏打ちされたシリカゲル60 F254(0.2mm)上の薄層クロマトグラフィー(TLC)によって監視し、紫外線を使用して可視化した。HNMR(400MHz)スペクトルを、内部標準としてTMS又は残留溶媒ピークを用いて室温においてBraker分光計上で記録した。化学シフトは、(δ)で求められ、結合定数(J)は、ヘルツ(Hz)の絶対値として求められる。HNMRスペクトルの多重度は、以下のように省略される:s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、br又はbroad(幅広)。分取HPLC精製をShimadzu LC-6AD上で実施した。Shim-pack PREP-DDS(H)KITカラムを使用して、全ての精製作業を完了した。移動相は、水(0.1%HCOHを含む)及びアセトニトリルであり、使用された全ての試薬は、HPLCグレードであった。流量は、10ml/分であった。LC-MS分析を、LC-20AD又は30ADポンプ、SPD-M20A PDA及びAlltech 3300 ELSDを装備したShimadzu LCMS-2020上で実施し、移動相:A:水(0.1%ギ酸)、B:ACN;5分の泳動;カラム:Sepax BR-C18 4.6×50mm、3um;流量:1.0ml/分;オーブン温度:40℃;勾配:0.2分間で20%のB、1.8分以内に70%のBまでの増加、2.8分間で70%のB、0.2分以内に20%のBに戻る、2分間で20%のBであった)。分取TLCを、1000μm又は同等物の厚さを有するWhatman LK6F Silica Gel 60A 20×20cmサイズプレート上で実施した。
【0132】
実施例1:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン塩酸塩(1-1・HCl)の合成
【化12】
CHCl(10ml)中の5,8-ジメトキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2(1H)-オン(400mg、1.94mmol、1.0当量)及び(3-クロロ-5-メチルフェニル)メタンアミン塩酸塩(380mg、1.94mmol、1.0当量)の溶液に、NaBH(OAc)(600mg、2.83mmol、1.5当量)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、DCM(2×10mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗残渣を得て、これをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーカラム(1%水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の1%メタノールで溶出される)を通して精製して、遊離アミンとして化合物1-1を得た。アミンを、1,4-ジオキサン中の塩酸で処理した後、淡い固体(400mg、収率60%)としてそのHCl塩に変換した。式:C2024ClNO;MW:345.15。LCMS:(ES):m/z 347.0[M+H]。t=2.1分。HNMR(400MHz,DMSO-d):δ9.37-9.51(br,2H),7.55(s,1H),7.40(s,1H),7.33(s,1H),6.76(s,2H),4.23-2.24(br,2H),3.74(s,3H),3.72(s,3H),3.19-3.25(m,1H),2.87-2.92(m,1H),2.50-2.68(m,1H),2.43-2.48(m,1H),2.33(s,4H),1.71-1.75(m,1H)。
【0133】
実施例2:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-6-ヨード-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-2A)及びN-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-7-ヨード-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-2B)の合成
【化13】
AcOH(6ml)中の1-1(300mg、0.78mmol、1.0当量)及びN-ヨードスクシンイミド(350mg、1.5mmol、2.0当量)の溶液を、70℃で48時間撹拌した。反応物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、CHCl(2×10ml)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗残渣を得て、これを分取HPLCを通して精製して、6/7ヨード異性体1-2A及び1-2Bの混合物(比率1:1、5.0mg、褐色の固体、収率2%)として1-2を得た。式:C2023ClINO;MW:471.76、LCMS:(ES):m/z 372.2[M+H]。t=2.3分。HNMR(400MHz,DMSO-d):δ7.42(s,1H),7.35(s,1H),7.32(s,1H),7.19(s,1H),4.33-4.34(s,2H),3.81-3.83(s,3H),3.74-3.76(s,3H),3.52-3.58(m,1H),3.43-3.48(m,1H),3.13-3.19(m,1H),3.52-3.58(m,1H),2.98-3.04(m,1H),2.76-2.83(m,1H),2.56-2.67(m,1H),2.41(s,3H),1.74-1.84(m,1H)。
【0134】
実施例3:N-(3-フルオロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-3)
【化14】
DCM(5mL)中の5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン塩酸塩(141mg、0.58mmol、1当量)の溶液に、3-フルオロ-5-メチルベンズアルデヒド(80mg、0.58mmol、1当量)、TEA(110mg、1.16mmol、1.5当量)、及びNaBH(OAc)(369mg、1.74mmol、3当量)を室温で添加した。得られた混合物を一晩撹拌した。反応物をNaHCO水溶液でクエンチし、EA(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(162mg、84%)。LCMS:2.325分、m/z 330.40[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.74-7.62(m,2H),7.57-7.43(m,1H),6.79(s,2H),4.52(s,2H),3.81(s,3H),3.80(s,3H),3.72-3.57(m,1H),3.48-3.39(m,1H),3.14-3.03(m,1H),2.77-2.60(m,2H),2.51-2.38(m,1H),1.84(qd,J=11.7,5.6Hz,1H)。
【0135】
実施例4:N-(3-ブロモ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-4)
【化15】
1-3の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(111mg、71%)。LCMS:2.510分、m/z 391.65[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.58(s,1H),7.51(s,1H),7.37(s,1H),6.78(s,2H),4.33(s,2H),3.81(s,3H),3.79(s,3H),3.59-3.46(m,1H),3.44-3.35(m,1H),3.13-3.02(m,1H),2.74-2.54(m,2H),2.48-2.33(m,4H),1.79(qd,J=12.0,5.5Hz,1H)。
【0136】
実施例5:N-(3-ヨード-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-5)
【化16】
1-3の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(125mg、84%)。LCMS:2.440分、m/z 438.50[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.77(s,1H),7.71(s,1H),7.39(s,1H),6.78(s,2H),4.29(s,2H),3.81(s,3H),3.79(s,3H),3.59-3.47(m,1H),3.43-3.35(m,1H),3.12-2.99(m,1H),2.72-2.55(m,2H),2.46-2.34(m,4H),1.78(qd,J=12.0,5.5Hz,1H)。
【0137】
実施例6:N-(2-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-6)
【化17】
1-3の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(130mg、72%)。LCMS:2.463分、m/z 346.15[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.57(d,J=2.1Hz,1H),7.45-7.30(m,2H),6.79(s,2H),4.40(s,2H),3.82(s,3H),3.80(s,3H),3.71-3.55(m,1H),3.49-3.38(m,1H),3.18-2.99(m,1H),2.77-2.58(m,2H),2.52-2.37(m,4H),1.82(qd,J=11.9,5.5Hz,1H)。
【0138】
実施例7:N-(4-クロロ-3-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-7)
【化18】
1-3の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩EGX-13-6-HCl(35mg、30%)に変換した。LCMS:m/z 345.9[M+H]H NMR(400MHz,CDOD)7.53(d,J=1.7Hz,1H),7.48(d,J=8.2Hz,1H),7.39(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),6.77(s,2H),4.33(s,2H),3.81(s,3H),3.79(s,3H),3.60-3.47(m,1H),3.39(dd,J=17.2,4.7Hz,1H),3.06(ddd,J=17.7,5.3,3.0Hz,1H),2.72-2.57(m,2H),2.44(s,3H),2.41(dd,J=6.2,3.5Hz,1H),1.81(qd,J=11.9,5.6Hz,1H)。
【0139】
実施例8:N-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-8)
【化19】
1-3の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物(35mg、30%)を得た。LCMS:m/z 346[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDOD)ppm 7.63(s,1H),7.43(d,J=7.1Hz,2H),6.77(s,2H),4.34(s,2H),3.81(s,3H),3.79(s,3H),3.53(tdd,J=11.3,5.4,2.9Hz,1H),3.44-3.35(m,1H),3.06(ddd,J=17.7,5.4,3.1Hz,1H),2.72-2.57(m,2H),2.42(s,3H),2.40(dd,J=5.6,2.6Hz,1H),1.80(qd,J=11.8,5.6Hz,1H)。
【0140】
実施例9:N-(3-クロロ-2-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-9)
【化20】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物(20mg、20%)を得た。LCMS:(ES):m/z 346.3[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.50(d,J=7.9Hz,1H),7.46(d,J=7.5Hz,1H),7.30(t,J=7.8Hz,1H),6.76(s,2H),4.45(s,2H),3.79(s,3H),3.78(s,3H),3.64(d,J=11.4Hz,1H),3.43(dd,J=16.4,4.4Hz,1H),3.07(d,J=18.1Hz,1H),2.66(dd,J=15.8,10.3Hz,2H),2.52(s,3H),2.45(d,J=12.7Hz,1H),1.81(qd,J=11.6,5.4Hz,1H)。
【0141】
実施例10:N-(2-クロロ-3-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-10)
【化21】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物(50mg、42%)を得た。LCMS:m/z 346[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDOD)7.54-7.44(m,2H),7.36(t,J=7.6Hz,1H),6.78(s,2H),4.54(s,2H),3.82(s,3H),3.80(s,3H),3.69-3.58(m,1H),3.43(dd,J=17.2,4.7Hz,1H),3.09(ddd,J=17.8,5.6,3.2Hz,1H),2.68(ddd,J=17.0,10.8,4.5Hz,2H),2.48(s,3H),2.47-2.42(m,1H),1.84(qd,J=11.9,5.5Hz,1H)。
【0142】
実施例11:N-(4-クロロ-2-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-11)
【化22】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物(40mg、36%)を得た。LCMS:m/z 346[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDOD)7.51(d,J=8.2Hz,1H),7.39(d,J=1.5Hz,H),7.34(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),6.78(s,2H),4.39(s,2H),3.81(s,3H),3.80(s,3H),3.68-3.57(m,1H),3.44(dd,J=16.7,4.4Hz,1H),3.09(ddd,J=17.8,5.4,3.0Hz,1H),2.75-2.61(m,2H),2.49(s,3H),2.48-2.42(m,1H),1.83(qd,J=11.9,5.6Hz,1H)。
【0143】
実施例12:N-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン3-12
【化23】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物(35mg、30%収率)を得た。LCMS:m/z 346[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDOD)7.53(d,J=7.8Hz,1H),7.44(s,1H),7.29(d,J=7.7Hz,1H),6.78(s,2H),4.48(s,2H),3.81(s,3H),3.80(s,3H),3.67-3.55(m,1H),3.47-3.36(m,1H),3.08(ddd,J=17.8,5.6,3.3Hz,1H),2.74-2.61(m,2H),2.48-2.42(m,1H),2.41(s,3H),1.83(ddd,J=23.9,11.7,5.6Hz,1H)。
【0144】
実施例13:N-(2-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-13)
【化24】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物E(26mg、30%収率)を得た。LCMS:(ES):m/z 347.1[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.50(d,J=1.7Hz,1H),7.46(d,J=8.2Hz,1H),7.32(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),6.78(s,2H),4.49(s,2H),3.81(s,3H),3.80(s,3H),3.66-3.58(m,1H),3.43(dd,J=16.5,4.0Hz,1H),3.08(ddd,J=17.8,5.5,3.0Hz,1H),2.74-2.63(m,2H),2.50-2.39(m,4H),1.84(qd,J=11.9,5.6Hz,1H)。
【0145】
実施例14:N-(2,4-ジクロロベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-14)
【化25】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(148mg、88%)。LCMS:2.465分、m/z 368.00[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.73-7.64(m,2H),7.55-7.49(m,1H),6.79(s,2H),4.52(s,2H),3.81(s,3H),3.80(s,3H),3.70-3.58(m,1H),3.47-3.38(m,1H),3.14-3.03(m,1H),2.77-2.61(m,2H),2.50-2.38(m,1H),1.85(tt,J=11.8,5.9Hz,1H)。
【0146】
実施例15:N-(3,5-ジクロロベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-15)
【化26】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(138mg、82%)。LCMS:2.458分、m/z 366.15[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.61(s,3H),6.78(s,2H),4.39(s,2H),3.81(s,3H),3.80(s,3H),3.62-3.52(m,1H),3.44-3.36(m,1H),3.12-3.02(m,1H),2.72-2.59(m,2H),2.46-2.36(m,1H),1.80(qd,J=11.9,5.5Hz,1H)。
【0147】
実施例16:N-(3,4-ジクロロベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-16)
【化27】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体として表題化合物(20mg、20%)を得た。LCMS:(ES):m/z 367.3[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.79(d,J=1.9Hz,1H),7.66(d,J=8.3Hz,1H),7.50(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),6.76(s,2H),4.37(s,2H),3.79(s,3H),3.78(s,3H),3.61-3.50(m,1H),3.37(dd,J=16.7,4.4Hz,1H),3.10-3.00(m,1H),2.71-2.58(m,2H),2.44-2.35(m,1H),1.79(qd,J=11.8,5.6Hz,1H)。
【0148】
実施例17:N-(2,3-ジクロロベンジル)-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-17)
【化28】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(111mg、66%)。LCMS:m/z 367.65[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.71(dd,J=8.1,1.5Hz,1H),7.64(dd,J=7.7,1.5Hz,1H),7.47(t,J=7.9Hz,1H),6.79(s,2H),3.82(s,3H),3.80(s,3H),3.73-3.57(m,1H),3.49-3.37(m,1H),3.15-3.03(m,1H),2.77-2.60(m,2H),2.53-2.40(m,1H),1.85(qd,J=11.9,5.5Hz,1H)。
【0149】
実施例18:N-ベンジル-5,8-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(1-18)
【化29】
3-1の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(3.93g、90%)。LCMS:(ES-):m/z 298.6[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.62-7.54(m,2H),7.55-7.45(m,3H),6.78(s,2H),4.37(s,2H),3.81(s,3H),3.79(s,3H),3.59-3.48(m,1H),3.44-3.36(m,1H),3.11-3.03(m,1H),2.76-2.56(m,1H),2.45-2.38(m,1H),1.80(qd,J=11.8,5.6Hz,1H)。
【0150】
実施例19:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレン-2-アミン塩酸塩(1-19)
【化30】
ステップ1:[2-ヒドロキシ-5-メトキシ-3-メチルベンズアルデヒド]
ACN(25mL)中の4-メトキシ-2-メチルフェノール(4.6g、33mmol、1.0当量)、MgCl(5.0g、50.0mmol、1.5当量)、(CHO)(3.3g、110.0mmol、3.2当量)、及びTEA(5.0g、50.0mmol、1.5当量)の溶液を、85℃で2~3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水(200mL)に注いだ。得られた混合物を、塩酸(4N)でpH=3に調整し、EAで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EA=95:5)によって精製して、黄色の固体として表題化合物(5.0g、80%)を得た。H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 10.94(s,1H),9.84(s,1H),7.02-7.03(d,J=3.2Hz,1H),6.83-6.84(d,J=3.2,1H),3.80(s,3H),2.26(s,3H)。
【0151】
ステップ2:EGX-9-1-2[2,5-ジメトキシ-3-メチルベンズアルデヒド]
DMF(20mL)中の2-ヒドロキシ-5-メトキシ-3-メチルベンズアルデヒド(5.0g、30.0mmol、1.0当量)、CHI(8.5g、60.0mmol、2.0当量)、及びKCO(10.0g)の溶液を、室温で一晩撹拌した。TLCを、出発物質が消費されるまで監視した。反応混合物を水(30mL)に注ぎ、MTBE(50mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層を、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EA=95:5)によって精製して、黄色の固体として表題化合物(5.2g、90%)を得た。H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 10.35(s,1H),7.14-7.15(d,J=3.2Hz,1H),7.01-7.02(d,J=3.2,1H),3.84(s,3H),3.80(s,3H),2.31(s,3H)。
【0152】
ステップ3:(E)-4-(2,5-ジメトキシ-3-メチルフェニル)ブト-3-エン酸
THF(40mL)中の2,5-ジメトキシ-3-メチルベンズアルデヒド(2.4g、13.3mmol)の溶液に、(2-カルボキシエチル)トリフェニルホスホニウム(8.3g、20mmol、1.5当量)及びTHF中のt-BuOK溶液(40mL、40mmol、3当量)を0℃で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水で希釈し、水酸化ナトリウムで塩基性化し、EtOAc(50mL)で抽出した。水相を塩酸溶液でpH=2に調整し、DCM(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層を、水(25mL)、次いで、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(4.48g)を得て、更に精製することなく次のステップで使用した。
【0153】
ステップ4:4-(2,5-ジメトキシ-3-メチルフェニル)ブタン酸
MeOH(20mL)中の(E)-4-(2,5-ジメトキシ-3-メチルフェニル)ブト-3-エン酸(4.48g、13.2mmol)の溶液に、Pd/C(250mg)を室温で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得て、これを更に精製することなく次のステップで使用した(3.88g、100%)。
【0154】
ステップ5:5,8-ジメトキシ-6-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン
TFA(10mL)中の4-(2,5-ジメトキシ-3-メチルフェニル)ブタン酸(3.88g、13.3mmol)の溶液に、TFAA(8.5mL、66.6mmol、5当量)を室温で添加し、反応混合物を一晩撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=5:1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(1.2g、56%)。
【0155】
ステップ6:(E)-2-(ヒドロキシイミノ)-5,8-ジメトキシ-6-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン
t-BuOH/Et2O(10mL/10mL)中の5,8-ジメトキシ-6-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(1.g、5.45mmol)の溶液に、t-BuOK(911mg、8.12mmol、1.5当量)及び亜硝酸tert-ブチル(842.7mg、8.12mmol、1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を一晩撹拌した。反応物を水(25mL)でクエンチし、塩酸溶液でpH=2に調整し、DCM(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層を、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1)によって精製して、黄色の固体として表題化合物を得た(700mg、51%)。
【0156】
ステップ7:N-(5,8-ジメトキシ-6-メチル-1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)アセトアミド
AcOH(6mL)中の(E)-2-(ヒドロキシイミノ)-5,8-ジメトキシ-6-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(500mg、2.27mmol、1.3当量)の溶液に、Zn(445mg、6.81mmol、3当量)及びAcO(4mL)をN下にて室温で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を水で希釈し、水酸化ナトリウム(水中4M)でpH=8に調整し、EtOAcで抽出した。抽出物を、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(180mg、40%)。
【0157】
ステップ8:N-(1-ヒドロキシ-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)アセトアミド
MeOH(10mL)中のN-(5,8-ジメトキシ-6-メチル-1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)アセトアミド(184mg、0.664mmol)の溶液に、NaBH(75.6g、2.0mmol、3当量)を0℃で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを更に精製することなく次のステップで使用した(203mg、100%)。
【0158】
ステップ9:2-アミノ-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-オール
O(5mL)中のN-(1-ヒドロキシ-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)アセトアミド(158mg、0.565mmol)の溶液に、濃縮塩酸(水中12M)(0.8mL)を室温で添加した。反応混合物を還流で2時間撹拌し、室温まで冷却し、水酸化ナトリウム(水中4M)でpH=8に調整した。反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを更に精製することなく次のステップで使用した(143mg、56%)。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ6.74(s,1H),5.03(dd,J=3.7,1.3Hz,1H),3.85(s,3H),3.69(s,3H),3.38-3.34(m,1H),3.16-3.10(m,1H),2.76-2.67(m,1H),2.30(s,3H),2.14-2.04(m,1H),1.99-1.92(m,1H)。
【0159】
ステップ10:5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン
TFA(6mL)中の2-アミノ-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-オール(80mg、0.33mmol)の溶液に、EtSiH(206mg、1.65mmol、5当量)を室温で添加し、反応混合物を撹拌した。反応物を水(25mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(水中4M)でpH=10に調整した。反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を、水、次いで、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(64mg、86%)。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ6.65(s,1H),3.80(s,3H),3.69(s,3H),3.50(m,1H),3.19(dd,J=17.2Hz,6.0Hz,1H),3.06(dt,J=17.5,4.8Hz,1H),2.81(m,1H),2.53(dd,J=16.8,9.8Hz,1H),2.28(s,3H),2.25-2.14(m,1H),1.90-1.65(m,1H)。
【0160】
ステップ11:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン
DCM(5mL)中の3-クロロ-5-メチルベンズアルデヒド(33.5mg、0.217mmol、1.2当量)の溶液に、5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(38mg、0.18mmol)及びNaBH(OAc)(137.8mg、0.65mmol、3当量)を室温で添加し、反応混合物を一晩撹拌した。反応物をNaHCO水溶液でクエンチし、EA(50mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100/1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(41mg、67%)。LCMS:(ES-):m/z 360.4[M+H]
【0161】
ステップ12:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン塩酸塩
MTBE(5mL)中のN-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-5,8-ジメトキシ-6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-アミン(41mg、0.1mmol)の溶液に、ジオキサン中の4M HCl(0.1mL、0.4mmol、4当量)を室温で添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。懸濁液を濾過して、白色の固体として表題化合物を得た(39mg、86%)。LCMS:(ES-):m/z 360.4[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.43(s,1H),7.34(d,J=7.9Hz,2H),6.67(s,1H),4.33(s,2H),3.82(s,3H),3.69(s,3H),3.62-3.46(m,1H),3.37-3.34(m,1H),3.17-3.10(m,1H),2.82-2.70(m,1H),2.60(dd,J=16.6,10.4Hz,1H),2.46-2.40(m,1H),2.28(s,3H),1.78(qd,J=12.0,5.3Hz,1H)。
【0162】
実施例20:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-4,7-ジメトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン塩酸塩(1-20)
【化31】
1-19の調製用と同じ手順を適用して、白色の固体として表題化合物を得た(153mg、81%)。LCMS:(ES-):m/z 332.3[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDOD)ppm 7.40(s,1H),7.34(s,1H),7.30(s,1H),6.80(s,2H),4.27(s,2H),4.19-4.15(m,1H),3.81(s,6H),3.47-3.41(m,2H),3.10(d,J=6.0Hz,1H),3.06(d,J=6.0Hz,1H),2.41(s,3H)。
【0163】
実施例21:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-4,7-ジメトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-アミン(1-21)
【化32】
1-19の調製用と同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(174mg、78%)。LCMS:(ES-):m/z 332.3[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 7.17(s,1H),7.04(d,J=4.8Hz,2H),6.65(dd,J=15.6Hz,8.8Hz,2H),4.50(dd,J=7.6Hz,4.4Hz,1H),3.78(d,J=5.2Hz,6H),3.71(dd,J=20.8Hz,13.2Hz,2H),3.05-2.97(m,1H),2.57-2.50(m,1H),2.82-2.74(m,1H),2.33-2.24(m,4H),2.05-1.97(m,1H)。
【0164】
実施例22:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-1)の合成
【化33】
ステップ1:2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩の調製
THF(30ml)中の2-(2,5-ジメトキシフェニル)アセトニトリル(2.0g、11mmol、1.0当量)及びNaBH(1.24g、33mmol、3.0当量)の混合物を、0℃で0.5時間撹拌し、続いて、フッ化ホウ素/エチルエーテル(5.4g、38.5mmol、3.5当量)を添加し、得られた混合物を50℃まで加温し、一晩撹拌した。TLCを、出発物質が消費されるまで監視した。反応混合物を水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(DCM勾配中5%MeOHで溶出)によって精製して、無色の油として2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(1.7g、85%収率)を得た。遊離アミンを、ジオキサン(4.0M)中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩EGX-4-14-HCl(2.0g、90%収率)に変換した。LCMS:(ES+):m/z 182[M+H]H NMR(400MHz,DMSO-d6)ppm 8.10(s,2H),6.90-6.92(d,1H),6.79-9.61(m,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H),2.93-2.97(m,2H),2.81-2.85(m,2H)。
【0165】
ステップ2:[N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン]
DCM(5ml)中の2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(510mg、2.3mmol、1当量)、3-クロロ-5-メチルベンズアルデヒド(350mg、2.3mmol、1当量)、NaBH(OAc)(2.44g、11.5mmol、5当量)、及びTEA(0.35g、3.4mmol、1.5当量)の懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応が完了するまで、反応をTLCによって監視した。得られた混合物を水(15ml)に注ぎ、続いて、NaCO水溶液を添加し、pH9に調整した。反応混合物を酢酸エチル(3×10ml)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(DCM勾配中2%MeOHで溶出)によって精製して、化合物2-1を得って、これをジオキサン(4.0M)中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(200mg、27%収率)に変換した。LMS:(ES+):m/z 320[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 9.26(s,2H),7.47(s,1H),7.33-7.31(d,2H),6.91-6.94(d,1H),6.79-6.82(m,2H),4.14(s,2H),3.74(s,3H),3.71(s,3H),3.051-3.07(m,2H),2.93-2.95(m,2H),2.34(s,3H)。
【0166】
実施例23:2-(2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-フルオロ-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン(2-2)の合成
【化34】
ステップ1:2-(2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-フルオロ-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン
DCM(5mL)中の3-フルオロ-5-メチルベンズアルデヒド(80mg、0.58mmol)の溶液に、2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(105mg、0.58mmol、1.0当量)、Et3N(110mg)、及びNaBH(OAc)3(368.9mg、1.74mmol、3当量)を室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCO3水溶液でクエンチし、次いで、EA(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100/1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(94mg、54%)。LCMS:(ES-):m/z 304.6[M+H]+。tR=2.190分。
【0167】
ステップ2:2-(2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-フルオロ-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン塩酸塩
MTBE(5mL)中の2-(2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-フルオロ-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン(94mg、0.31mmol)の溶液に、ジオキサン(0.2mL)中の4M HClを室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。懸濁液を濾過し、乾燥させて、白色の固体として表題化合物を得た(93mg、89%)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.16(s,1H),7.07(t,J=9.6Hz,2H),6.94(d,J=8.6Hz,1H),6.89-6.79(m,2H),4.21(s,2H),3.81(s,3H),3.77(s,3H),3.29-3.19(m,2H),3.05-3.00(m,2H),2.42(s,3H)。
【0168】
実施例24:N-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン2-3)の合成
【化35】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物EGX-2-3を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(60mg、42%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]+。1H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)δ9.38(d,J=1.2Hz,2H),7.62(d,J=7.9Hz,1H),7.40(s,1H),7.26(d,J=7.8Hz,1H),6.96-6.88(m,1H),6.84-6.77(m,2H),4.25(s,2H),3.73(s,3H),3.70(s,3H),3.13(d,J=3.7Hz,2H),2.97(dd,J=9.8,6.3Hz,2H),2.33(s,3H)。
【0169】
実施例25:N-(2-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-4)の合成
【化36】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物EGX-12-11を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl(54mg、37%収率)に変換した。LCMS:m/z 320[M+H]+。1H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)9.40(s,2H),7.58(d,J=1.5Hz,1H),7.44(d,J=8.2Hz,1H),7.28(dd,J=8.2,1.6Hz,1H),6.93(d,J=9.7Hz,1H),6.82(dd,J=5.9,2.9Hz,2H),4.25(s,2H),3.74(s,3H),3.71(s,3H),3.14(d,J=8.7Hz,2H),2.98(dd,J=9.8,6.3Hz,2H),2.33(s,3H)。
【0170】
実施例26:N-(2,4-ジクロロベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-5)
【化37】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物EGX-12-12を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(180mg、58%)に変換した。LCMS:m/z 341[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)9.42(s,2H),7.80-7.75(m,2H),7.58(dd,J=8.3,2.2Hz,1H),6.96-6.90(m,1H),6.82(dd,J=7.3,2.7Hz,2H),4.29(s,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H),3.21-3.12(m,2H),2.96(dd,J=9.6,6.5Hz,2H)。
【0171】
実施例27:N-(3,5-ジクロロベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-6)
【化38】
3.18(m,2H),3.05-2.93(m,2H)。
【0172】
実施例28:N-(3,4-ジクロロベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-7)
【化39】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(50mg、32%)に変換した。LCMS:m/z 341[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)9.49(s,2H),7.91(d,J=1.9Hz,1H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.58(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),6.92(d,J=8.5Hz,1H),6.81(dd,J=11.8,3.1Hz,2H),4.19(s,2H),3.73(s,3H),3.70(s,3H),3.12-3.02(m,2H),2.99-2.90(m,2H)。
【0173】
実施例29:N-(2,3-ジクロロベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-8)
【化40】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(185mg、64%)に変換した。LCMS:m/z 341[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)9.61(s,2H),7.80-7.69(m,2H),7.48(t,J=7.9Hz,1H),6.97-6.90(m,1H),6.81(dd,J=7.2,2.6Hz,2H),4.35(s,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H),3.18(dd,J=9.7,6.4Hz,2H),2.99(dd,J=9.7,6.4Hz,2H)。
【0174】
実施例30:2-(2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-メチル-5-ニトロベンジル)エタン-1-アミン(2-9)
【化41】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(50mg、33%)に変換した。LCMS:m/z 331[M+H]+。1H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)9.40(d,J=0.7Hz,1H),8.30(s,1H),8.13(s,1H),7.85(s,1H),6.92(d,J=8.7Hz,1H),6.86-6.75(m,2H),4.29(d,J=4.3Hz,2H),3.73(s,3H),3.70(s,3H),3.10(d,J=3.8Hz,2H),2.99-2.90(m,2H),2.47(s,3H)。
【0175】
実施例31:N-(3-ブロモ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-10)
【化42】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(45mg、31%)LCMS:(ES-):m/z 365.9[M+H]+。tR=2.432分;(40mg、80%)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.50(s,2H),7.29(s,1H),6.94(d,J=8.8Hz,1H),6.89-6.79(m,2H),4.19(s,2H),3.82(s,3H),3.77(s,3H),3.29-3.21(m,2H),3.06-2.99(m,2H),2.40(s,3H)。
【0176】
実施例32:2-(2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-ヨード-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン(2-11)
【化43】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、白色の固体の塩酸塩として表題化合物を得た(40mg、80%)。LCMS:(ES-):m/z 412.35[M+H]。t=2.419分;H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.70(s,2H),7.32(s,1H),6.94(d,J=8.8Hz,1H),6.88-6.80(m,2H),4.15(s,2H),3.82(s,3H),3.77(s,3H),3.28-3.21(m,2H),3.01(d,J=8.3Hz,2H),2.37(s,3H)。
【0177】
実施例33 N-(5-クロロ-2-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-12
【化44】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(80mg、62%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)δ9.39(d,J=0.5Hz,2H),7.66(d,J=2.2Hz,1H),7.37(dd,J=8.2,2.2Hz,1H),7.29(d,J=8.3Hz,1H),6.97-6.90(m,1H),6.86-6.78(m,2H),4.16(s,2H),3.75(s,3H),3.71(s,3H),3.17(d,J=4.8Hz,2H),3.00(dd,J=10.0,6.3Hz,2H),2.37(s,3H)。
【0178】
実施例34:N-(3-クロロ-4-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-13)
【化45】
同じ手順を2-2の調製に使用し、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(80mg、61%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)9.46(s,2H),7.67(d,J=1.1Hz,1H),7.48-7.38(m,2H),6.91(d,J=8.7Hz,1H),6.80(dt,J=8.9,3.0Hz,2H),4.13(s,2H),3.72(s,3H),3.70(s,3H),3.05(d,J=19.6Hz,2H),2.94(dd,J=9.6,5.2Hz,2H),2.34(s,3H)。
【0179】
実施例35:N-(4-クロロ-3-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-14)
【化46】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩EGX-12-6-HCl(80mg、61%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]+。1H NMR(400MHz,溶媒:d6-DMSO)9.37(s,1H),7.54(d,J=1.4Hz,1H),7.49(d,J=8.2Hz,1H),7.41(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),6.92(d,J=8.8Hz,1H),6.80(dt,J=7.1,3.0Hz,2H),4.12(t,J=4.6Hz,2H),3.72(s,3H),3.70(s,3H),3.12-3.00(m,2H),2.93(dd,J=9.8Hz,5.9Hz,2H),2.34(s,3H)。
【0180】
実施例36:N-(3-クロロ-2-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-15)
【化47】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(82mg、62%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)δ9.35(d,J=29.0Hz,2H),7.51(t,J=7.7Hz,2H),7.30(t,J=7.9Hz,1H),6.93(d,J=9.7Hz,1H),6.82(dd,J=6.6,3.0Hz,2H),4.25(d,J=5.1Hz,2H),3.75(s,3H),3.71(s,3H),3.17(d,J=4.9Hz,2H),2.98(dd,J=9.8,6.4Hz,2H),2.43(s,3H)。
【0181】
実施例37:N-(2-クロロ-3-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-16)
【化48】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(80mg、61%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)δ9.43(s,1H),7.58(d,J=7.5Hz,1H),7.44(d,J=6.8Hz,1H),7.34(t,J=7.6Hz,1H),6.96-6.89(m,1H),6.84-6.78(m,2H),4.31(s,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H),3.21-3.11(m,2H),2.98(dd,J=9.9,6.3Hz,2H),2.38(s,3H)。
【0182】
実施例38:N-(4-クロロ-2-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-17)
【化49】
2-2の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(80mg、61%)に変換した。LCMS:m/z 321[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)δ9.31(d,J=0.7Hz,2H),7.56(d,J=8.2Hz,1H),7.37(s,1H),7.37-7.33(m,1H),6.96-6.90(m,1H),6.82(dd,J=6.3,3.0Hz,2H),4.15(s,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H),3.15(dd,J=1.6,0.8Hz,2H),2.98(dd,J=9.8,6.3Hz,2H),2.40(s,3H)。
【0183】
実施例39:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)エタン-1-アミン(2-18)
【化50】
ステップ1:1,4-ジメトキシ-2-メチル-5-(2-ニトロビニル)ベンゼン
ニトロメタン(10mL)中の2,5-ジメトキシ-4-メチルベンズアルデヒド(300mg、1.66mmol、2.5当量)及び酢酸アンモニウム(51.3mg、0.67mmol、1当量)の懸濁液を、室温で一晩撹拌した。TLCによって確認された反応が完了した後、いくらかの黄色の固体が現れた。水及び5mLのEtOHを添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。得られた黄色の固体を濾過し、水(10mL×3)によって洗浄し、50℃で乾燥させて、黄色の固体として表題化合物(400mg、100%収率)を得た。LCMS:3.143分、m/z 224.00[M+H]
【0184】
ステップ2:2-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)エタン-1-アミン
5mLのTHF中のLAH(190mg、5.01mmol、3当量)の懸濁液を、窒素の保護下で0℃まで冷却し、次いで、5mLのTHF中に溶解された1,4-ジメトキシ-2-メチル-5-(2-ニトロビニル)ベンゼン(400mg、1.66mmol、1当量)を添加した。得られた混合物を還流まで加熱した。TLCによって確認された反応が完了した後、2mLの水を添加してLAHをクエンチした。Na2CO3を添加して、pHを11に調整した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(DCM/CH3OH=20:)によって精製して、無色の油として表題化合物(352mg、100%)を得た。LCMS:1.872分、m/z 196.30[M+H]+。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ6.83(s,1H),6.77(s,1H),3.82(s,3H),3.80(s,3H),3.14(t,J=7.4Hz,2H),2.94(t,J=7.4Hz,2H),2.20(s,3H)。
【0185】
ステップ3:EGX-15-2 N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)エタン-1-アミン(2-28)
ジクロロメタン(5mL)中の2-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)エタン-1-アミン(150mg、0.77mmol、1.0当量)及び3-クロロ-5-メチルベンズアルデヒド(119mg、0.77mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaBH(OAc)(488mg、2.3mmol、3.0当量)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EA=1:1で溶出される)によって精製して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩EGX-15-1-HCl(100mg、35%)に変換した。LCMS:2.637分、m/z 333.95[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.34(s,2H),7.25(s,1H),6.83(s,1H),6.79(s,1H),4.19(s,2H),3.80(s,3H),3.80(s,3H),3.29-3.19(m,2H),3.04-2.96(m,2H),2.40(s,3H),2.20(s,3H)。
【0186】
実施例40:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(4-エチル-2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-19)
【化51】
2-18の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩EGX-15-2-HCl(90mg、32%収率)に変換した。LCMS:2.730分、m/z 348.25[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.41-7.32(m,2H),7.25(s,1H),6.82(d,J=7.9Hz,2H),4.19(s,2H),3.82(s,3H),3.80(s,3H),3.24(dd,J=9.0,6.4Hz,2H),3.01(dd,J=9.0,6.4Hz,2H),2.63(q,J=7.5Hz,2H),2.40(s,3H),1.18(t,J=7.5Hz,3H)。
【0187】
実施例41:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(4-フルオロ-2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-20)
【化52】
ステップ1:4-フルオロ-2,5-ジメトキシベンズアルデヒド
DCM(5mL)中の2-フルオロ-1,4-ジメトキシベンゼン(1g、6.41mmol、1当量)の溶液に、ジクロロ(メトキシ)メタン(0.80g、7mmol、1.1当量)を添加し、続いて、SnCl4(3.34g、12.82mmol、2当量)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水でクエンチし、次いで、EA(50mL×3)で抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EA=1:1で溶出される)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(1.36g、100%)。LCMS:2.602分、m/z 185.10[M+H]+。
【0188】
ステップ2:1-フルオロ-2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロビニル)ベンゼン
2-18の調製に使用された同じ手順を適用して、黄色の固体として表題化合物EGX-15-5-2(858mg、51%)を得た。LCMS:2.963分、m/z 491.20[M+H]+
【0189】
ステップ3:2-(4-フルオロ-2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
2-18の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(328mg、79%)に変換した。LCMS:1.435分、m/z 200.30[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.00(d,J=9.4Hz,1H),6.88(d,J=13.0Hz,1H),3.85(s,3H),3.83(s,3H),3.17-3.12(m,2H),2.94(t,J=7.4Hz,2H)。
【0190】
ステップ4:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(4-フルオロ-2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(2-20)
2-18の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(136mg、57%)に変換した。LCMS:2.417分、m/z 338.35[M+H]+。
【0191】
実施例42:2-(4-クロロ-2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン(2-21)
【化53】
2-20の調製用と同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(86mg、36%)に変換した。LCMS:2.470分、m/z 354.45[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.36(s,1H),7.35(s,1H),7.26(s,1H),7.07(s,1H),6.99(s,1H),4.21(s,2H),3.86(s,3H),3.83(s,3H),3.30-3.22(m,2H),3.07-2.99(m,2H),2.42-2.36(s,3H)。
【0192】
実施例43:2-(4-ブロモ-2,5-ジメトキシフェニル)-N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)エタン-1-アミン(2-22)
【化54】
2-18の調製用と同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(40mg、35%)に変換した。LCMS:m/z 399.04[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:DMSO)δ9.33(s,2H),7.48(s,1H),7.33(s,2H),7.21(s,1H),7.02(s,1H),4.13(s,2H),3.80(s,3H),3.76(s,3H),3.14-3.02(m,2H),3.01-2.92(m,2H),2.33(s,3H)。
【0193】
実施例44 4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシベンゾニトリル(2-23)
【化55】
ステップ1:2-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェネチル)イソインドリン-1,3-ジオン
3mLのDMF中の2-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(1g、3.25mmol、1当量)及び無水フタル酸(0.53g、3.58mmol、1.1当量)の懸濁液を還流まで一晩加熱した。TLCによって確認されるように反応が完了した後、30mLの水を添加し、白色の固体が形成された。固体を濾過し、EtOH(5mL×3)及び石油エーテル(5mL×3)で洗浄して、白色の固体として表題化合物(1g、64%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO)δ7.83(d,J=1.2Hz,5H),7.19(s,1H),6.77(s,1H),3.81(t,2H),3.61(s,3H),3.54(s,3H),2.87(t,2H)。
【0194】
ステップ2:4-(2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)エチル)-2,5-ジメトキシベンゾニトリル
1.5mLのDMF中の2-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェネチル)イソインドリン-1,3-ジオン(600mg、1.37mmol、1当量)及びシアン化銅(135mg、1.5mmol、1.1当量)の懸濁液を還流まで一晩加熱した。反応物として形成された固体を室温まで冷却した。固体を濾過し、石油エーテル(10mL×3)で洗浄して、白色の固体として表題化合物(550mg、89%)を得た。
LCMS:m/z 337.05。H NMR(400MHz,DMSO)δ7.83(s,5H),7.21(s,1H),7.05(s,1H),3.91-3.80(t,2H),3.72(s,3H),3.56(s,3H),2.96(t,J=6.5Hz,2H)。
【0195】
ステップ3:4-(2-アミノエチル)-2,5-ジメトキシベンゾニトリル
5mLのEtOH中の4-(2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)エチル)-2,5-ジメトキシベンゾニトリル(200mg、0.59mmol、1当量)及びヒドラジン水和物(59mg、1.48mmol、2.5当量)の懸濁液を、還流まで20分間加熱した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/CH3OH=20:1で溶出される)によって精製して、表題化合物(35mg、28%)を得た。LCMS:m/z 207.24[M+H]+。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.97(s,1H),6.82(s,1H),3.89(s,3H),3.79(s,3H),2.94(s,2H),2.80(t,J=6.9Hz,2H)。
【0196】
ステップ4:4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシベンゾニトリル(2-23)
2-18の調製用と同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩EGX-15-8-HCl(20mg、34%)に変換した。LCMS:m/z 346.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ7.17(s,1H),7.07(s,1H),6.96(s,1H),6.87(s,1H),6.76(s,1H),3.88(s,3H),3.86(s,2H),3.78(s,3H),3.03(d,J=8.3Hz,2H),2.74-2.59(m,2H),2.18(s,3H)。
【0197】
実施例45:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン(2-24)
【化56】
ステップ1:2,5-ジメトキシ-4-(メチルチオ)ベンズアルデヒド
2-20の調製に使用された同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た(1.45g、100%)。LCMS:2.717分、m/z 213.30[M+H]
【0198】
ステップ2:EGX-15-10-2 (2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロビニル)フェニル)(メチル)スルファン
2-20の調製に使用された同じ手順を適用して、黄色の固体として表題化合物(385mg、22%)を得た。LCMS:1.818分、m/z 228.40[M+H]
【0199】
ステップ3:2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
2-20の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(332mg、83%)に変換した。LCMS:m/z 212[M+H]NMR(400MHz,CDCl)δ6.74(s,1H),6.52(s,1H),3.88(s,3H),3.83(s,3H),3.80(s,3H),3.00(s,2H),2.80(s,2H)。
【0200】
ステップ4:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン
2-20の調製に使用された同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(86mg、36%)に変換した。LCMS:2.483分、m/z 366.35[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.40-7.31(m,2H),7.25(s,1H),6.84(d,J=5.6Hz,2H),4.20(s,2H),3.86(s,3H),3.84(s,3H),3.29-3.21(m,2H),3.05-2.97(m,2H),2.44(s,3H),2.41(s,3H)。
【0201】
実施例46:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルスルフィニル)フェニル)-エタン-1-アミン(2-25)
【化57】
ジクロロメタン(5mL)中のN-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン(2-24(50mg、0.14mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、m-CPBA(28mg、0.14mmol、1.0当量)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を含水Na2S2O4でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EA=1:1で溶出される)によって精製して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後に白色の固体としてHCl塩(40mg、42%)に変換した。LCMS:2.192分、m/z 382.25[M+H]+。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.38-7.33(m,3H),7.29-7.23(m,1H),7.05(s,1H),4.22(s,2H),3.92(s,3H),3.90(s,3H),3.32-3.26(m,2H),3.14-3.07(m,2H),2.81(s,3H),2.41(s,3H)。
【0202】
実施例47:(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルスルホニル)フェニル)エタン-1-アミン(2-26)
【化58】
ステップ1:(2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロエチル)フェニル)(メチル)スルファン
MeOH/THF(1:2、10mL)中の(2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロビニル)フェニル)(メチル)スルファン(349mg、1.37mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、NaBH(152mg、4.1mmol、3.0当量)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を含水NHClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EA=1:1で溶出される)によって精製して、黄色の油として表題化合物(216mg、62%)を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ6.74(s,1H),6.66(s,1H),4.59(t,J=7.2Hz,2H),3.27(t,J=7.2Hz,2H),2.44(s,3H)。
【0203】
ステップ2 1,4-ジメトキシ-2-(メチルスルホニル)-5-(2-ニトロエチル)ベンゼン
AcOH(2mL)中の(2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロエチル)フェニル)(メチル)スルファン(100mg、0.39mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、H(132mg、1.17mmol、3.0当量)及びHSO(1滴)を0℃で添加した。得られた混合物を75℃で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EA=1:1で溶出される)によって精製して、無色の油として表題化合物(110mg、98%)を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.47(s,1H),6.90(s,1H),4.64(t,J=6.9Hz,2H),3.95(s,3H),3.88(s,3H),3.34(t,J=6.9Hz,2H),3.22(s,3H)。
【0204】
ステップ3 2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルスルホニル)フェニル)エタン-1-アミン
EtOH/HO(2.5/1mL)中の1,4-ジメトキシ-2-(メチルスルホニル)-5-(2-ニトロエチル)ベンゼン(110mg、0.39mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、Fe(65mg、1.17mmol、3.0当量)及びNHCl(65mg、1.17mmol、3.0当量)を室温で添加した。得られた混合物を還流で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM=1:100で溶出される)によって精製して、無色の油として表題化合物(104mg、100%)を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.43(s,1H),6.89(s,1H),3.95(s,3H),3.84(s,3H),3.22(s,3H),2.95(t,J=6.9Hz,2H),2.81(t,J=6.9Hz,2H)。
【0205】
ステップ4:(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルスルホニル)フェニル)エタン-1-アミン
2-2の調製用と同じ手順を適用して、表題化合物を得て、これをジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてHCl塩(35mg、20%)に変換した。LCMS:2.112分、m/z 398.35[M+H]H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.46(s,1H),7.35(s,1H),7.32(s,1H),7.26(s,1H),7.19(s,1H),4.20(s,2H),3.97(s,3H),3.88(s,3H),3.30-3.26(m,2H),3.22(s,3H),3.17-3.05(m,2H),2.39(s,3H)。
【0206】
実施例48 N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)プロパン-1-アミン(2-27)
【化59】
ステップ1:1,4-ジメトキシ-2-メチル-5-(2-ニトロプロプ-1-エン-1-イル)ベンゼン
30mLのAcOH中の2,5-ジメトキシ-4-メチルベンズアルデヒド(3g、17mmol、1当量)、ニトロエタン(3.12g、42mmol、2.5当量)、及びNHOAc(6.4g、83mmol、5当量)の懸濁液を、80℃で一晩撹拌した。反応が完了するまで、反応をTLCによって監視した。得られた混合物を水(20mL)に注いだ。黄色の固体が形成され、これを濾過し、EtOHから再結晶させて、黄色の固体として表題化合物(0.84g、21%)を得た。HNMR(400MHz,CDCl):ppm 8.28(s,1H),6.76(s,1H),6.75(s,1H),3.83(s,3H),3.80(s,3H),2.41(s,3H),2.27(s,3H)。
【0207】
ステップ2:1-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)プロパン-2-アミン
THF(5mL)中に溶解された1,4-ジメトキシ-2-メチル-5-(2-ニトロプロプ-1-エン-1-イル)ベンゼン(300mg、1当量)を、THF(4mL)中のLiAlH(192mg、4当量)の懸濁液に0℃で滴加した。反応物を0℃で更に30分間撹拌した。水(1mL)を添加して反応物をクエンチし、続いて、NaOH/HO(3mL)を添加した。得られた混合物をDCM(5mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1で溶出)によって精製して、褐色の油として表題化合物(94mg、34%)を得た。LC_MS:(ES+):m/z 210[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 6.68(s,1H),6.64(s,1H),3.78(s,3H),3.76(s,3H),3.27-3.22(m,1H),2.75-2.71(m,1H),2.60-2.54(m,1H),1.15(d,J=8.0Hz,3H)。
【0208】
ステップ3:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)プロパン-2-アミン
2-2の調製用と同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た。遊離アミンを、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてそのHCl塩(30mg、64%)に変換した。LCMS:(ES+):m/z 348[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 7.35(s,1H),7.33(s,1H),7.25(s,1H),6.84(s,1H),6.77(s,1H),4.29-4.21(m,2H),3.80(s,3H),3.79(s,3H),3.62-3.57(m,1H),3.22-3.18(m,1H),2.83-2.77(m,1H),2.40(s,3H),2.21(s,1H),1.31(d,J=8.0Hz,3H)。
【0209】
実施例49:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-3-メチルフェニル)プロパン-2-アミン2-28
【化60】
2-27の調製用と同じ手順を適用して、無色の油として表題化合物を得た。遊離アミンを、ジオキサン中のHClで処理した後、白色の固体としてそのHCl塩(20mg、44%)に変換した。LCMS:(ES+):m/z 348[M+H]H NMR(400MHz,溶媒:CDCl)ppm 7.38(s,1H),7.35(s,1H),7.12(s,1H),6.62(s,1H),6.54(s,1H),4.06-3.93(m,2H),3.75(s,3H),3.60(s,3H),3.45-3.37(m,2H),2.83-2.77(m,1H),2.32(s,3H),2.24(s,3H),1.34(d,J=8.0Hz,3H)。
【0210】
実施例50:2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-1-オール(2-29)
【化61】
ステップ1:2-アミノ-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-1-オール
THF(20mL)中の2-アミノ-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン酸(500mg、2.22mmol、1当量)の溶液に、LAH(337mg、9mmol、4当量)を添加した。得られた混合物を16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を水及びNaOHでクエンチした。得られた混合物を濾過し、EAで洗浄した。有機相を収集し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、油として表題化合物を得た(190mg、40%)。
【0211】
ステップ2:2-アミノ-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-1-オール塩酸塩
MTBE(10mL)中の2-アミノ-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-1-オール(190mg、1当量)の溶液に、ジオキサン中の4M HCl(2mL、>10当量)を添加した。得られた白色の固体を濾過し、MTBEによって洗浄して、表題化合物を得た(180mg、90%)。
【0212】
ステップ3:2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-1-オール
DCM(5mL)中の3-クロロ-5-メチルベンズアルデヒド(112mg、0.72mmol、1当量)の溶液に、2-アミノ-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-1-オール塩酸塩(180mg、0.72mmol、1当量)、TEA(218mg、2.16mmol、3当量)、及びNaBH(OAc)(440mg、2.16mmol、3当量)を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCO水溶液でクエンチし、EA(50mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100/1)によって精製して、無色の油として表題化合物を得た(98mg、44%)。LCMS:m/z 351.00[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.08(s,1H),7.04(s,1H),6.94(s,1H),6.87(d,J=8.8Hz,1H),6.78(dd,J=8.8,3.0Hz,1H),6.73(d,J=3.0Hz,1H),3.74(m,8H),3.53(dd,J=11.1,4.7Hz,1H),3.45(dd,J=11.1,6.5Hz,1H),2.93-2.86(m,1H),2.79(dd,J=13.1,6.7Hz,1H),2.65(dd,J=13.1,6.9Hz,1H),2.31(s,3H)。
【0213】
実施例51 2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール(2-30)
【化62】
2-29の調製用と同じ手順を適用して、標的を得て、これをジオキサン中の4M HClで処理して、白色の固体として表題化合物を取得した(57mg、73%)。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ7.38(s,1H),7.34(s,1H),7.27(s,1H),7.15(d,J=3.0Hz,1H),6.93(d,J=8.9Hz,1H),6.87(dd,J=8.9,3.0Hz,1H),5.28(dd,J=9.5,2.9Hz,1H),4.24(s,2H),3.79(d,J=1.7Hz,6H),3.28(dd,J=12.5,2.9Hz,1H),2.98(dd,J=12.5,9.6Hz,1H),2.41(s,3H)。LCMS:m/z 336.95[M+H]
【0214】
実施例52:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-モルホリノフェニル)エタン-1-アミン(2-31)。
【化63】
ステップ1:4-(2,5-ジメトキシフェニル)モルホリン
0℃のTHF中の2-フルオロ-1,4-ジメトキシベンゼン(733mg、4.7mmol、1当量)の溶液に、THF中の1M n-BuLi(5mL、5mmol、1.05当量)を添加し、反応物を0℃で15分間撹拌した。モルホリン(435mg、5mmol、1.05当量)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮して、残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た(232mg、20%)。
【0215】
ステップ2:2,5-ジメトキシ-4-モルホリノベンズアルデヒド
POCl(5mL)中の4-(2,5-ジメトキシフェニル)モルホリン(182mg、1当量)の溶液に、DMF(0.5mL)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮して、残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た(92mg、45%)。
【0216】
ステップ3:(E)-4-(2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロビニル)フェニル)モルホリン
CHNO(10mL)中の2,5-ジメトキシ-4-モルホリノベンズアルデヒド(92mg、0.36mmol、1当量)の溶液に、NHOAc(11mg、0.15mmol、0.4当量)を添加し、得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。水を添加して反応物をクエンチした。黄色の固体を濾過して、表題化合物を得た(87mg、82%)。
【0217】
ステップ4:2-(2,5-ジメトキシ-4-モルホリノフェニル)エタン-1-アミン
THF(5mL)中の(E)-4-(2,5-ジメトキシ-4-(2-ニトロビニル)フェニル)モルホリン(87mg、0.27mmol、1当量)の溶液に、LAH(38mg、1mmol、4当量)を添加した。次いで、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。水及びNaOHを添加して、反応物をクエンチした。得られた混合物を濾過し、EAで洗浄した。有機相を減圧下で濃縮して、残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た(25mg、30%)。
【0218】
ステップ5:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-モルホリノフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
DCM(2mL)中の3-クロロ-5-メチルベンズアルデヒド(14mg、0.094mmol、1当量)の溶液に、2-(2,5-ジメトキシ-4-モルホリノフェニル)エタン-1-アミン(25mg、0.094mmol、1当量)、及びNaBH(OAc)(59mg、0.282mmol、3当量)を室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCO水溶液でクエンチし、EA(50mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100/1)によって精製して、生成物を得て、これをジオキサン中の4M HClで処理して、白色の固体として表題化合物を取得した(12mg、29%)。LCMS:m/z 406.45[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.40(s,1H),7.37(s,1H),7.35(s,1H),7.32(s,1H),7.29(s,1H),4.24(s,2H),4.14(t,J=4.7Hz,4H),4.04(s,3H),3.93(s,3H),3.78(s,4H),3.27(dd,J=18.7,10.0Hz,2H),3.12(dd,J=9.5,6.2Hz,2H),2.41(s,3H)。
【0219】
実施例53(a):(R)-2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール(2-32)
実施例53(b):(S)-2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール(2-33)
【化64】
2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール、2-30(48mg、0.14mmol)をキラルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)-アミノ)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール(18mg)及び(S)-2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)-アミノ)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール(16mg)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.11(s,1H),7.07-7.03(m,2H),7.01(s,1H),6.80-6.73(m,2H),5.03(dd,J=8.4,3.4Hz,1H),3.83-3.71(m,8H),2.96(dd,J=12.1,3.5Hz,1H),2.72(dd,J=12.1,8.5Hz,1H),2.32(s,3H)。NMRは、両方について同一である。
【0220】
実施例54:(R)-(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)-(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン(2-34)
実施例55:(S)-(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)-(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン(2-35)
【化65】
ステップ1:(3-クロロ-5-メチルベンジル)(2,5-ジメトキシ-4-メチルスルフィニル)フェネチル)-カルバミン酸tert-ブチル
DCM中のN-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-2-(2,5-ジメトキシ-4-(メチルスルフィニル)フェニル)エタン-1-アミン(283mg、0.74mmol、1当量)の溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(324mg、1.48mmol、2当量)、TEA(224mg、2.22mmol、3当量)及びDMAP(9mg、0.074mmol、0.1当量)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を水によってクエンチし、DCMによって抽出した。組み合わせた有機相を減圧下で濃縮して、表題化合物を得た(330mg、92%)。
【0221】
ステップ2:(3-クロロ-5-メチルベンジル)(2,5-ジメトキシ-4-(S-メチルスルホンイミドイル)-フェネチル)カルバミン酸tert-ブチル
MeOH(5mL)中の(3-クロロ-5-メチルベンジル)(2,5-ジメトキシ-4-(メチルスルフィニル)フェネチル)カルバミン酸tert-ブチル(180mg、0.37mmol、1当量)に、カルバミン酸アンモニウム(58mg、0.74mmol、2当量)及び(ジアセトキシヨード)ベンゼン(238mg、0.74mmol、2当量)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を水でクエンチし、DCMによって抽出した。有機相を減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た(100mg、52%)。
【0222】
ステップ3:(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)(イミノ)-(メチル)-l6-スルファノン塩酸塩
DCM(10mL)中の(3-クロロ-5-メチルベンジル)(2,5-ジメトキシ-4-(S-メチルスルホンイミドイル)フェネチル)-カルバミン酸tert-ブチル(100mg、0.20mmol、1当量)を、ジオキサン(5mL)中の4M HClに添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を濃縮し、石油エーテル(10mL)で洗浄し、濾過して、HCl塩として表題化合物を得た(96mg、90%)。LCMS:m/z 398.15[M+H]H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.46(s,1H),7.09(s,1H),7.05(s,1H),6.98(s,1H),6.89(s,1H),3.94(s,3H),3.83(s,3H),3.76(s,2H),3.28(s,3H),2.87(s,4H),2.31(s,3H)。
【0223】
ステップ4:(R)-(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン(2-34)
(S)-(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン(2-35)
(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン塩酸塩(60mg、0.14mmol)を、キラルクロマトグラフィーによって精製して、(R)-(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン(18mg)及び(S)-(4-(2-((3-クロロ-5-メチルベンジル)アミノ)エチル)-2,5-ジメトキシフェニル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン(16mg)を得た。LCMS:m/z 398.15[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ7.46(s,1H),7.09(s,1H),7.05(s,1H),6.98(s,1H),6.89(s,1H),3.93(s,3H),3.83(s,3H),3.75(s,2H),3.28(s,3H),2.87(s,4H),2.31(s,3H)。スペクトルは、両方のエナンチオマーについて同一であった。
【0224】
実施例56:3-(((2,5-ジメトキシフェネチル)アミノ)メチル)-5-メチルベンゾニトリル(2-36)
【化66】
2-2の調製用と同じ手順を適用して、生成物を得て、これをジオキサン中の4M HClで処理して、白色の固体として表題化合物を提供した。(47mg、20%)。LCMS:m/z 311.50[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ9.37(s,2H),7.85(s,1H),7.74(s,1H),7.72(s,1H),6.93(d,J=8.8Hz,1H),6.81(dt,J=7.0,3.0Hz,2H),4.19(t,J=5.5Hz,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H),3.07(d,J=5.2Hz,2H),2.99-2.85(m,2H),2.38(s,3H)。
【0225】
実施例57:3-クロロ-5-(((2,5-ジメトキシフェネチル)アミノ)メチル)ベンゾニトリル塩酸塩(2-37)
【化67】
2-2の調製用と同じ手順を適用して、粗生成物を得て、これをジオキサン中の4M HClで処理して、白色の固体として表題化合物を提供した(100mg、45%)。LCMS:m/z 332.15[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.97-7.95(m,1H),7.91(t,J=1.5Hz,1H),7.85(s,1H),6.95(d,J=8.5Hz,1H),6.88-6.82(m,2H),4.32(s,2H),3.83(s,3H),3.77(s,3H),3.29(dd,J=8.9,6.7Hz,2H),3.06-2.99(m,2H)。
【0226】
実施例58:3-クロロ-5-(((2,5-ジメトキシフェネチル)アミノ)メチル)安息香酸メチル塩酸塩(2-38)
【化68】
2-2の調製用と同じ手順を適用して、粗生成物を得て、これをジオキサン中の4M HClで処理して、白色の固体として表題化合物を提供した(120mg、54%)。LCMS:m/z 365.15[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ8.12(s,1H),8.09(t,J=1.6Hz,1H),7.82(t,J=1.7Hz,1H),6.94(d,J=8.6Hz,1H),6.88-6.82(m,2H),4.31(s,2H),3.97(s,3H),3.82(s,3H),3.77(s,3H),3.28(dd,J=8.8,6.7Hz,2H),3.07-2.99(m,2H)。
【0227】
実施例59:3-クロロ-5-(((2,5-ジメトキシフェネチル)アミノ)メチル)安息香酸塩酸塩(2-39)
【化69】
THF/MeOH/水(1:1、4mL)中の3-クロロ-5-(((2,5-ジメトキシフェネチル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(100mg、0.27mmol、1当量)、水酸化リチウム(32mg、1.35mmol、5当量)の溶液を室温で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を、NaHCO(含水)によって洗浄し、DCMで抽出した。有機相を収集し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1で溶出)によって精製して、粗生成物を油として得て、これをジオキサン中の4M HClで処理して、白色の固体として表題化合物を取得した(45mg、47%)。LCMS:m/z 350.45[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ9.63(s,2H),8.25(s,1H),8.09(s,1H),7.46(s,1H),6.64(d,J=2.8Hz,1H),6.61(d,J=8.9Hz,1H),6.56(dd,J=8.9,2.8Hz,1H),4.19(s,2H),3.61(s,3H),3.60(s,3H),3.19(t,J=6.4Hz,2H),2.98(t,J=6.8Hz,2H)。
【0228】
実施例60:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-1-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-2-アミン(2-40)
【化70】
ステップ1:1-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-2-アミン
MeOH(10mL)中の2-27(190mg、0.82mmol、1当量)、硫酸銀(586mg、1.89mmol、2.3当量)、及びヨウ素(483mg、1.89mmol、2.3当量)の調製からの1-(2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-2-アミン塩酸塩の溶液を、室温で16時間撹拌した。反応物をNaHCO(含水)によって洗浄し、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮して、残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)によって精製して、表題化合物を得た(50mg、19%)。LCMS:(ES+):m/z 322.15[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.38(s,1H),6.84(s,1H),3.84(s,3H),3.83(s,3H),3.56(dd,J=13.4,6.7Hz,1H),2.93(dd,J=13.5,6.8Hz,1H),2.85(dd,J=13.5,7.0Hz,1H),1.28(d,J=6.6Hz,3H)。
【0229】
ステップ2:N-(3-クロロ-5-メチルベンジル)-1-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-2-アミン
DCM(5mL)中の1-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-2-アミン(50mg、0.16mmol、1当量)及び3-クロロ-5-メチルベンズアルデヒド(24mg、0.16mmol、1当量)の溶液を室温で1時間撹拌し、続いて、NaBH(OAc)(120mg、0.64mmol、3当量)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応物をNaHCO(含水)で洗浄し、DCMによって抽出した。有機相を減圧下で濃縮して、残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)によって精製して、生成物を得て、これを分取HPLCにより精製して、TFA塩として表題化合物を得た(50mg、54%収率)。LCMS:(ES+):m/z 460.25[M+H]H NMR(400MHz,MeOD)δ7.38(s,1H),7.35(s,2H),7.24(s,1H),6.84(s,1H),4.33-4.20(m,2H),3.84(s,3H),3.81(s,3H),3.61(dq,J=13.2,6.7Hz,1H),3.22(dd,J=13.1,4.9Hz,1H),2.80(dd,J=13.2,9.1Hz,1H),2.41(s,3H),1.31(d,J=6.6Hz,3H)。
【0230】
実施例61:(R)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)-2-((3-フルオロ-5-メチルベンジル)アミノ)エタン-1-オール塩酸塩(2-41)
【化71】
実施例62:(S)-1-(2,5-ジメトキシフェニル)-2-((3-フルオロ-5-メチルベンジル)アミノ)エタン-1-オール塩酸塩(2-42)
【化72】
2-2の調製用と同じ手順を適用してラセミ混合物を得て、これをキラルクロマトグラフィーによって分割して、2-41及び2-42を得た。LCMS:m/z 320.45[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ7.05(d,J=2.4Hz,1H),6.91(s,1H),6.85(d,J=9.2Hz,1H),6.77(m,3H),5.04(dd,J=8.5,3.4Hz,1H),3.87-3.71(m,8H),2.97(dd,J=12.1,3.4Hz,1H),2.73(dd,J=12.1,8.6Hz,1H),2.33(s,3H)。
【0231】
実施例63:GPCRアレスチンアッセイ:アレスチン経路(DiscoverX Eurofinsによって実施される)
PathHunter(登録商標)β-アレスチンアッセイは、機能レポーターとしてβ-ガラクトシダーゼ(β-Gal)を用いた酵素断片相補(EFC)と呼ばれるDiscoverXによって開発された技術を使用して、均質な非撮像アッセイ形式でGPCRの活性化を監視する。酵素は、細胞において融合タンパク質として発現される2つの不活性相補部分(酵素アクセプターのEA及びProLinkのPK)に分割される。EAは、β-アレスチンに融合され、PKは、目的のGPCRに融合される。GPCRが活性化され、β-アレスチンが受容体に動員されると、ED及びEA相補が生じ、化学発光PathHunter(登録商標)検出試薬を使用して測定されるβ-Gal活性を回復させる。
【0232】
PathHunter細胞株(DiscoveRx Eurofins)を、標準手順に従って冷凍庫ストックから増殖させた。細胞を、20μLの総体積で白色壁の384ウェルマイクロプレートに播種し、試験前に適切な時間にわたって37℃でインキュベートした。アゴニスト決定のために、細胞を試料とインキュベートして、応答を誘発した。試料ストックの中間希釈を実施して、アッセイ緩衝液中で5X試料を生成した。5μLの5X試料を細胞に添加し、37℃又は室温で90~180分間インキュベートした。ビヒクル濃度は、1%であった。12.5又は15μL(50%v/v)のPathHunter検出試薬カクテルの単回添加、続いて、室温で1時間のインキュベーションを通して、b-アレスチンアッセイシグナルを生成した。化学発光シグナル検出用のPerkinElmer Envision(商標)機器を用いて、シグナル生成後にマイクロプレートを読み取った。CBISデータ分析スイート(ChemInnovation、CA)を使用して、化合物活性を分析した。アゴニストモードアッセイについて、以下の式を使用して活性割合を計算した:
活性%=100%×(試験試料の平均RLU-ビヒクル対照の平均RLU)/(平均最大対照リガンド-ビヒクル対照の平均RLU)。
【0233】
これらの研究では、10μMセロトニンを使用して、最大対照リガンド応答を生成した。
【0234】
カルシウム動員アッセイ法(DiscoveRx Eurofinsによって実施される)
カルシウムNo-WashPLUSアッセイは、生細胞の非撮像アッセイ形式でGq二次メッセンジャーシグナル伝達を介してGPCRの活性化を監視する。細胞に装填されるカルシウム感受性色素を使用して、PathHunter(登録商標)細胞株、又はGq結合GPCRを安定的に発現する他の細胞株におけるカルシウム動員が監視される。化合物によるGPCR活性化は、細胞内貯蔵からのカルシウムの放出、及びリアルタイムで測定される染料蛍光の増加をもたらす。
【0235】
目的のGPCRを発現する細胞株を、標準手順に従って冷凍庫ストックから増殖させた。細胞を、20μLの総体積で、黒壁と透明底のポリ-D-リジンでコーティングされた384ウェルマイクロプレートに播種し、試験前に適切な時間にわたって37℃でインキュベートした。HBSS/20mM Hepes中の1x染料、1x添加剤A、及び2.5mMプロベネシドからなる1x染料ローディング緩衝液中でアッセイを実施した。プロベネシドを新たに調製した。試験前に細胞に染料を装填した。培地を細胞から吸引し、20μLの染料ローディング緩衝液で置き換えた。細胞を37℃で30~60分間インキュベートした。アゴニスト決定のために、細胞を試料とインキュベートして、応答を誘発した。染料ローディング後、細胞をインキュベーターから除去し、10μL HBSS/20mM Hepesを添加した。後続のアゴニストアッセイのためのEC80を定義するためにアゴニスト用量曲線を実施するときに、3xビヒクルを緩衝液に含んだ。細胞を暗所において室温で30分間インキュベートし、プレート温度を平衡化した。試料ストックの中間希釈を実施して、アッセイ緩衝液中で4X試料を生成した。化合物アゴニスト活性をFLIPR Tetra(MDS)上で測定した。カルシウム動員を2分間監視し、HBSS/20mM Hepes中の10μLの4X試料を、アッセイが始まって5秒で細胞に添加した。CBISデータ分析スイート(ChemInnovation、CA)を使用して、化合物活性を分析した。アゴニストモードアッセイについて、以下の式を使用して活性割合を計算した:
活性%=100%×(試験試料の平均RFU-ビヒクル対照の平均RFU)/(平均最大RFU対照リガンド-ビヒクル対照の平均RFU)。
【0236】
これらの研究では、カルシウム動員アッセイに0.1μΜセロトニンを使用することによって、最大RFUを生成した。
【0237】
生物学的実験
化合物1-1・HCl、1-2、及び2-1を、5-HT2A、5-HT2B、5-HT2C、及び5-HT1Aを含む5-HT受容体の一団にわたって生物学的活性について評価した。細胞内Gq媒介性カルシウム放出、並びにβ-アレスチン活性化及びGPCRへの動員の両方を監視することによって、バイアスシグナル伝達を評価した。結果を以下の表3に示す。
【表3】
【0238】
化合物は、研究された他の5-HT受容体と比較して、5-HT2A受容体上でより優れた効力を示した。5-HT2A活性を表4~5に示す。興味深いことに、全ての化合物は、5-HT2Bと比較して5-HT2Aに対して約560倍もの選択性を示す、5-HT2Aに対する選択性を示した。そのような選択性は、5-HT2A受容体と5-HT2B受容体との間の構造的類似性を考慮すると、驚くべきものであり、予想外である。更に、この選択性は、典型的には5-HT2B活性化の延長及び反復投与に関連する心臓弁膜症のリスクを潜在的に減少させることによって、他の非選択的幻覚剤よりも優れた安全性の利点を可能にするであろう。いくつかある受容体の中でも特に、化合物1-2は、化合物1-1・HClよりも5-HT1A及び5-HT2Cに対して約7~10倍優れた効力を示した。全ての化合物はまた、わずかなGqシグナル伝達バイアスを示唆する、Gq媒介性シグナル伝達よりもわずかに低い効力における5-HT2Aでのβ-アレスチン動員の強力な活性化因子である。化合物2-1は、5-HT2A及び5-HT2Cにおいて研究された全ての化合物の中で最も強力であることが見出され、約4400倍で5-HT2Bよりも5-HT2Aに対して最も優れた選択性を示した。他の化合物と同様に、10uM未満の濃度における5-HT2Bでは、目立つ活性は観察されなかった。
【0239】
化合物のEC50プロファイルは、全てが5-HT2A媒介性シグナル伝達のアゴニストであることを実証した。しかしながら、化合物1-1・HCl及び1-2が、完全アゴニズムを示した一方で、化合物2-1は、部分アゴニストであることが観察された(図1)。化合物1-1・HCl及び1-2の両方は、Gqシグナル伝達に対する最大セロトニン応答と比較して、約100%の最大効果レベルを示したが、化合物2-1に対する最大効果レベルは、約86%であった。上記のバイアスシグナル伝達の効力の所見と同様に、全ての化合物は、5-HT2A受容体のGq媒介性シグナル伝達に対するわずかなバイアスを示唆する、β-アレチンに対する100%未満の最大応答を示した。
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】


【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【表5-4】
【表5-5】
【表5-6】
【表5-7】
【0240】
本開示の番号付けされた実施形態
上記の開示、以下の実施例、及び添付の特許請求の範囲に加えて、本開示は、以下の番号付けされた実施形態を記載する。
1.式(I)の化合物:
【化73】
又はその薬学的に許容可能な塩であって、
式中、
が、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つが、水素であり、
、R、及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、O(C=O)(R12)、又はNH(C=O)(R12)であり、R12が、C~Cアルキルであり、
nが、0~3の整数である、化合物。
2.Rが、C~Cアルキルである、実施形態1に記載の化合物。
3.Rが、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである、実施形態1に記載の化合物。
4.Rが、メチルである、実施形態1に記載の化合物。
5.Rが、水素、メチル、又はエチルであり、Rが、水素である、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物。
6.Rが、ハロゲンであり、Rが、水素である、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物。
7.Rが、水素であり、Rが、ハロゲンである、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物。
8.Rが、C~Cアルキルである、実施形態1~7のいずれか1つに記載の化合物。
9.Rが、メチルである、実施形態1~8のいずれか1つに記載の化合物。
10.Rが、ハロゲンである、実施形態1~9のいずれか1つに記載の化合物。
11.Rが、クロロである、実施形態1~10のいずれか1つに記載の化合物。
12.Rが、水素である、実施形態1~11のいずれか1つに記載の化合物。
13.nが、1である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の化合物。
14.nが、2である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の化合物。
15.化合物が、
【表6-1】
【表6-2】
16.式(II)の化合物:
(II)、
【化74】
又はその薬学的に許容可能な塩であって、式中、
が、各位置で独立して、水素、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり、
、R、及びRが、独立して、水素、複素環、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、S(O)(=NH)R、S(O)、S(O)R、又はSRであり、R及びRのうちの少なくとも1つが、水素であり、
、R、及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、OR、SR、(C=O)(R14)、O(C=O)(R14)、NO、又はNH(C=O)(R14)であり、R14が、C~Cアルキル、OH、又はOC~Cアルキルであり、
及びRが、独立して、水素、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
10及びR11が、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、OH、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、又はCHO-C~Cアルキルであり、
12が、水素、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルであり、
13が、水素、C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、又はCHOH、CHO-C~Cアルキルであり、
nが、0~3の整数である、化合物。
17.Rが、C~Cアルキルである、実施形態16に記載の化合物。
18.Rが、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである、実施形態17に記載の化合物。
19.Rが、メチルである、実施形態18に記載の化合物。
20.R及びRが、水素である、実施形態16~19のいずれか1つに記載の化合物。
21.Rが、ハロゲンであり、Rが、水素である、実施形態16~19のいずれか1つに記載の化合物。
22.Rが、水素であり、Rが、ハロゲンである、実施形態16~19のいずれか1つに記載の化合物。
23.Rが、C~Cアルキルである、実施形態16~22のいずれか1つに記載の化合物。
24.Rが、メチルである、実施形態23に記載の化合物。
25.Rが、ハロゲンである、実施形態16~24のいずれか1つに記載の化合物。
26.Rが、クロロである、実施形態25に記載の化合物。
27.Rが、水素である、実施形態16~26のいずれか1つに記載の化合物。
28.Rが、水素である、実施形態16~27のいずれか1つに記載の化合物。
29.R及びRが、水素である、実施形態16~28のいずれか1つに記載の化合物。
30.R10及びR11が、水素、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、又はCHO-C~Cアルキルである、実施形態16~29のいずれか1つに記載の化合物。
31.R10及びR11が、フルオロである、実施形態16~29のいずれか1つに記載の化合物。
32.R12が、CHOH、CHO-C~Cアルキル、C~C10シクロアルキル、CHOH、又はCHO-C~Cアルキルである、実施形態16~31のいずれか1つに記載の化合物。
33.R13が、C~Cアルキル又はC~Cシクロアルキルである、実施形態16~32のいずれか1つに記載の化合物。
34.R12及びR13が、水素である、実施形態16~33のいずれか1つに記載の化合物。
35.化合物が、
【化75】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態16に記載の化合物。
36.化合物が、
【化76】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態16に記載の化合物。
37.化合物が、
【化77】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態16に記載の化合物。
38.化合物が、
【化78】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態16に記載の化合物。
39.化合物が、
【化79】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態16に記載の化合物。
40.化合物が、
【化80】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態16に記載の化合物。
41.実施形態1~40のいずれか1つに記載の化合物と、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
42.精神衛生疾患又は障害を治療する方法であって、治療有効量の実施形態1~40のいずれか1つに記載の化合物を投与することを含む、方法。
43.精神衛生疾患又は障害が、大うつ病性障害、治療抵抗性うつ病、物質使用障害、又は摂食障害である、実施形態42に記載の方法。
44.表1の化合物のうちの1つから選択される化合物。
45.表2の化合物のうちの1つから選択される化合物。
46.式(I)が、式(I-A)の化合物、
【化81】
又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1に記載の化合物。
47.式(II)が、式(II-A)の化合物、
【化82】
又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項16に記載の化合物。

図1
【国際調査報告】