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特表2024-520847窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法
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  • 特表-窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法 図1
  • 特表-窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/06 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
C30B29/06 502H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576159
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 CN2022122595
(87)【国際公開番号】W WO2023051696
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202111162445.6
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522248559
【氏名又は名称】西安奕斯偉材料科技股▲ふん▼有限公司
【住所又は居所原語表記】Room 1-3-029, No.1888 South Xifeng Rd., Hi-Tech Zone Xi’an, Shaanxi 710100, P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】衡 鵬
(72)【発明者】
【氏名】徐 鵬
(72)【発明者】
【氏名】張 婉婉
【テーマコード(参考)】
4G077
【Fターム(参考)】
4G077AA02
4G077AB01
4G077BA04
4G077CF06
4G077EB01
4G077EB04
4G077EG18
4G077EG23
4G077HA12
4G077PA03
(57)【要約】
本開示の実施例は、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法を開示した。前記機器は、窒素ドーピングシリコン溶融体を収容するための石英るつぼと、一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送するための第1ガス輸送装置と、前記窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒を引き上げるための結晶引張装置と、を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器であって、
前記機器は、
窒素ドーピングシリコン溶融体を収容するための石英るつぼと、
一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送するための第1ガス輸送装置と、
前記窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒を引き上げるための結晶引張装置と、を含む
窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器。
【請求項2】
前記機器は、さらに、ヒーターを含み、
前記ヒーターは、前記石英るつぼ内に収容されている窒化シリコンと多結晶シリコンを溶融させて前記窒素ドーピングシリコン溶融体を取得するように、前記石英るつぼを加熱するために用いられる
請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記第1ガス輸送装置は、
一酸化炭素ガスを供給するための第1ガス供給器と、
前記第1ガス供給器から供給された一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に導くためのガイド筒と、を含む
請求項1又は2に記載の機器。
【請求項4】
前記機器は、さらに、
不活性ガスを供給するための第2ガス供給器を含み、
前記ガイド筒は、さらに、前記第2ガス供給器から供給された不活性ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に導くために用いられる
請求項3に記載の機器。
【請求項5】
前記不活性ガスは、アルゴンガスである
請求項4に記載の機器。
【請求項6】
窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための方法であって、
前記方法は、
窒素ドーピングシリコン溶融体を石英るつぼに収容することと、
一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送することと、
前記窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒を引き上げることと、を含む
窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための方法。
【請求項7】
前記方法は、さらに、
前記石英るつぼ内に収容されている窒化シリコンと多結晶シリコンを溶融させて前記窒素ドーピングシリコン溶融体を取得するように、前記石英るつぼを加熱することを含む
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送することは、
一酸化炭素ガスを供給することと、
供給された一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に導くことと、を含む
請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、さらに、
不活性ガスを供給することと、
供給された不活性ガスを前記一酸化炭素ガスとともに前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に導くことと、を含む
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記不活性ガスは、アルゴンガスである
請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2021年9月30日に中国に提案された出願番号が202111162445.6である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、半導体シリコンウエハ製造分野に関し、特に窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
集積回路などの半導体電子部品の製造に用いられるシリコンウエハは、主に、直接引き上げ(Czochralski)法で引き出された単結晶シリコン棒をスライスすることにより製造される。Czochralski法は、石英制のるつぼ中の多結晶シリコンを溶融させてシリコン溶融体を取得し、単結晶種をシリコン溶融体に浸漬させ、結晶種を連続的に持ち上げてシリコン溶融体表面から移動させ、それによって移動中に相界面に単結晶シリコン棒を成長させることを含む。
【0004】
上記製造過程で、正表面から体内に向かって延びる結晶欠陥のない領域(Denuded Zone、DZ)と、DZに隣接してさらに体内に向かって延びるバルク微小欠陥(Bulk Micro Defect、BMD)を有する領域とを含むシリコンウエハを提供することは、非常に有利であり、ここで正表面とは、シリコンウエハの電子部品を形成する必要がある表面を指す。シリコンウエハ上に電子部品を形成するために、電子部品の形成領域内に結晶欠陥が存在しないことが要求されており、そうしないと回路切断などの故障の発生を引き起こすが電子部品をDZに形成することで結晶欠陥の影響を回避できるため、上記DZは、重要なものとなる。また、上記BMDの作用について、金属不純物に対して内在的なゲッタ(Intrinsic Getter、IG)作用を発生させてシリコンウエハ中の金属不純物をDZから離反するように保持することにより、金属不純物による漏電電流の増加、ゲート酸化膜の膜質の低下などの悪影響を回避することができる。
【0005】
一方、上述したBMD領域を有するシリコンウエハを製造する過程で、シリコンウエハに窒素がドーピングされていることが非常に有利である。例えば、シリコンウエハに窒素がドーピングされている場合、窒素をコアとするBMDの形成を促進することにより、BMDを一定の密度に到達させてBMDを金属ゲッタ源として効果的に機能させることができ、さらに、BMDの密度分布に有利な影響を与えることができ、例えば、シリコンウエハの径方向上のBMDの密度の分布をより均一にすることができ、例えば、BMDの密度を、DZに近い領域でより高くするがシリコンウエハの体内に向かって徐々に低下させるなど。
【0006】
シリコンウエハに窒素をドープさせる実現方式として、石英るつぼ内のシリコン溶融体中に窒素をドーピングさせることができる。これにより、引き出された単結晶シリコン棒及び単結晶シリコン棒を切断して得られたシリコンウエハ中に窒素がドープされることになる。
【0007】
窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて窒素ドーピング単結晶シリコン棒を引き上げる過程で、ドーピングシリコン溶融体中の窒素が、窒素ガスの形でシリコン溶融体から揮発して単結晶シリコン棒を引き上げ過程でシリコン棒に入り込むことができず、損失が発生し、それによってシリコン棒全体における窒素濃度の低下を引き起こし、上記窒素のドーピングによる発生した有利な効を効果的に実現することができなくなるという問題が存在している。
【発明の概要】
【0008】
上記技術問題を解決するために、本開示の実施例は、窒素の揮発によるドーピング剤の損失を効果的に回避できる窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法を提供することが望ましい。
【0009】
本開示の技術的解決手段は、以下のように実現される。
【0010】
第1態様では、本開示の実施例は、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器を提供し、前記機器は、
窒素ドーピングシリコン溶融体を収容するための石英るつぼと、
一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送するための第1ガス輸送装置と、
前記窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒を引き上げるための結晶引張装置と、を含む。
【0011】
第2態様では、本開示の実施例は、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための方法を提供し、前記方法は、
窒素ドーピングシリコン溶融体を石英るつぼに収容することと、
一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送することと、
前記窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒を引き上げることと、を含む。
【0012】
本開示の実施例は、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法を提供し、窒素ドーピングシリコン溶融体が石英るつぼ内に収容されている場合、石英るつぼの成分が二酸素化シリコン(SiO)であるため、窒素ドーピングシリコン溶融体が溶融状態にある高温では、Si+SiO→2SiOという第1化学反応が発生する。ここで生成したSiOは、高温でガスの形で存在する。その上で、一酸化炭素ガスを窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送する場合、該一酸化炭素ガス、窒素ガスの形で揮発するドーピング窒素及び第1化学反応により生成されるSiOは、3SiO+2N+3CO→Si+3COという第2化学反応が発生する。生成した酸素化シリコン(Si)については、その融点が高く、高温でも依然として固体状態の形で存在するため、再び溶融体に戻り、それによって溶融体から揮発した窒素が再び溶融体に戻り、窒素の損失を減少させ、引き出された単結晶シリコン棒全体における窒素濃度の低下程度を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】為本開示の実施例に係る窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器の構造概略図である。
図2】本開示の実施例に係る窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための方法のフロー概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら本開示の実施例における技術的解決手段について明確に、完全に説明する。
【0015】
図1に示すように、本開示の実施例は、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器1を提供し、前記機器1は、石英るつぼ10、第1ガス輸送装置20及び結晶引張装置30を含み得る。
【0016】
前記石英るつぼ10は、窒素ドーピングシリコン溶融体Mを収容するために用いられる。
【0017】
前記第1ガス輸送装置20は、一酸化炭素(CO)ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体Mの液面Lに輸送するために用いられる。ここで、図1には、石英るつぼ10及び石英るつぼ10に収容されている窒素ドーピングシリコン溶融体Mが炉体2内にある場合、上記の第1ガス輸送装置20の具体的な実現形態が模式的に示されている。図1に示すように、第1ガス輸送装置20は、実線矢印で模式的に示すように、一酸化炭素ガスを炉体2内に輸送し且つ窒素ドーピングシリコン溶融体Mの液面Lに輸送する。
【0018】
前記結晶引張装置30は、前記窒素ドーピングシリコン溶融体Mを用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒Rを引き上げるために用いられる。ここで、図1に模式的に示された結晶引張装置30について、該結晶引張装置30が炉体2の頂部に位置し、単結晶シリコン棒Rが相界面又は液面Lで絶えず成長するように単結晶シリコン棒Rを図1の中空矢印で示された方向に移動させる。
【0019】
窒素ドーピングシリコン溶融体Mが石英るつぼ10に収容されている場合、石英るつぼ10の成分が二酸素化シリコン(SiO)であるため、窒素ドーピングシリコン溶融体Mが溶融状態にある高温では、Si+SiO→2SiOという第1化学反応が発生する。ここで生成した一酸素化シリコン(SiO)は、高温でガスの形で存在する。その上で、一酸化炭素ガスを窒素ドーピングシリコン溶融体Mの液面Lに輸送する場合、該一酸化炭素ガス、窒素ガスの形で揮発するドーピング窒素及び第1化学反応により生成されるSiOは、3SiO+2N+3CO→Si+3COという第2化学反応が発生する。ここで、生成したCOは、高温でガスの形で存在するが、生成した酸素化シリコン(Si)は、その融点が高く、高温でも依然として固体状態の形で存在するため、再び溶融体に戻り、それによって溶融体から揮発した窒素が再び溶融体に戻り、窒素の損失を減少させ、引き出された単結晶シリコン棒全体における窒素濃度の低下程度を減少させる。
【0020】
上述した窒素ドーピングシリコン溶融体Mの取得について、本開示の実施例に基づく機器1では、図1に示すように、前記機器1は、さらに、ヒーター40を含み得る。前記ヒーター40は、前記石英るつぼ10内に収容されている窒化シリコンと多結晶シリコンを溶融させて前記窒素ドーピングシリコン溶融体Mを取得するように、前記石英るつぼ10を加熱するために用いられる。
【0021】
前記第1ガス輸送装置20の実現方式について、1つの例では、図1に示すように、前記第1ガス輸送装置20は、第1ガス供給器21とガイド筒22を含み得る。
【0022】
前記第1ガス供給器21は、一酸化炭素ガスを供給し、具体的には炉体2の内部に供給するために用いられる。
【0023】
前記ガイド筒22は、前記第1ガス供給器21から供給された一酸化炭素ガス、具体的には炉体2の内部に既に供給された一酸化炭素ガスを、前記窒素ドーピングシリコン溶融体Mの液面Lに導くために用いられる。
【0024】
高温の窒素ドーピングシリコン溶融体Mと、周囲環境中のガス、例えば大気中の酸素との望ましくない化学反応を回避するために、窒素ドーピングシリコン溶融体Mを保護性ガスの雰囲気中に保持する必要がある。そのためには、図1に示すように、前記機器1は、さらに、第2ガス供給器50を含み得る。前記第2ガス供給器50は、不活性ガスを供給し、図1の破線矢印で概略的に示すように、炉体2の内部に供給するために用いられる。ここで、前記ガイド筒22は、さらに、図1の破線矢印で概略的に示すように、前記第2ガス供給器50から供給された不活性ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体Mの液面Lに導くために用いられる。
【0025】
上記不活性ガスのタイプについては、1つの例では、前記不活性ガスは、アルゴンガスであり得る。
【0026】
図2に示すように、本開示の実施例は、さらに、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための方法を提供し、前記方法は、
窒素ドーピングシリコン溶融体を石英るつぼに収容することと、
一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送することと、
前記窒素ドーピングシリコン溶融体を用いて直接引き上げ法で単結晶シリコン棒を引き上げることと、を含み得る。
【0027】
上記の窒素ドーピングシリコン溶融体の取得について、本開示の実施例に基づく方法では、前記方法は、さらに、
前記石英るつぼ内に収容されている窒化シリコンと多結晶シリコンを溶融させて前記窒素ドーピングシリコン溶融体を取得するように、前記石英るつぼを加熱することを含み得る。
【0028】
1つの例では、前記一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送することは、
一酸化炭素ガスを供給することと、
供給された一酸化炭素ガスを前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に導くことと、を含み得る。
【0029】
上述したように、窒素ドーピングシリコン溶融体を保護性ガスの雰囲気中に保持するために、前記方法は、さらに、
不活性ガスを供給することと、
供給された不活性ガスを前記一酸化炭素ガスとともに前記窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に導くことと、を含み得る。
【0030】
上記方法に係る不活性ガスは、アルゴンガスであり得る。
【0031】
なお、本開示の実施例に記載の技術的解決手段間、衝突しない場合、任意に組み合わせてもよい。
【0032】
上記は、本開示の具体的な実施形態にすぎないが、本開示の保護範囲はこれに限定されるものではなく、本開示が開示した技術範囲内において、当技術分野に精通している技術者は、容易に変更や置換を思いつくことができ、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に準じなければならない。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-12-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本開示の実施例は、窒素ドーピング単結晶シリコンを製造するための機器及び方法を提供し、窒素ドーピングシリコン溶融体が石英るつぼ内に収容されている場合、石英るつぼの成分が二酸素化シリコン(SiO)であるため、窒素ドーピングシリコン溶融体が溶融状態にある高温では、Si+SiO→2SiOという第1化学反応が発生する。ここで生成したSiOは、高温でガスの形で存在する。その上で、一酸化炭素ガスを窒素ドーピングシリコン溶融体の液面に輸送する場合、該一酸化炭素ガス、窒素ガスの形で揮発するドーピング窒素及び第1化学反応により生成されるSiOは、3SiO+2N+3CO→Si+3COという第2化学反応が発生する。生成した化シリコン(Si)については、その融点が高く、高温でも依然として固体状態の形で存在するため、再び溶融体に戻り、それによって溶融体から揮発した窒素が再び溶融体に戻り、窒素の損失を減少させ、引き出された単結晶シリコン棒全体における窒素濃度の低下程度を減少させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
窒素ドーピングシリコン溶融体Mが石英るつぼ10に収容されている場合、石英るつぼ10の成分が二酸素化シリコン(SiO)であるため、窒素ドーピングシリコン溶融体Mが溶融状態にある高温では、Si+SiO→2SiOという第1化学反応が発生する。ここで生成した一酸素化シリコン(SiO)は、高温でガスの形で存在する。その上で、一酸化炭素ガスを窒素ドーピングシリコン溶融体Mの液面Lに輸送する場合、該一酸化炭素ガス、窒素ガスの形で揮発するドーピング窒素及び第1化学反応により生成されるSiOは、3SiO+2N+3CO→Si+3COという第2化学反応が発生する。ここで、生成したCOは、高温でガスの形で存在するが、生成した化シリコン(Si)は、その融点が高く、高温でも依然として固体状態の形で存在するため、再び溶融体に戻り、それによって溶融体から揮発した窒素が再び溶融体に戻り、窒素の損失を減少させ、引き出された単結晶シリコン棒全体における窒素濃度の低下程度を減少させる。
【国際調査報告】