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特表2024-520866電池システムの冗長性を備えた電気コンパクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】電池システムの冗長性を備えた電気コンパクタ
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/34 20060101AFI20240517BHJP
   E02D 3/046 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
E01C19/34 A
E02D3/046
E01C19/34 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577225
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2024-02-09
(86)【国際出願番号】 SE2022050496
(87)【国際公開番号】W WO2022265556
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】2150758-7
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(31)【優先権主張番号】2150759-5
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511268591
【氏名又は名称】ハスクバーナ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】イワイロ・イワノフ
(72)【発明者】
【氏名】アントン・グロゼフ
(72)【発明者】
【氏名】スヴェトザル・ニコロフ
【テーマコード(参考)】
2D043
2D052
【Fターム(参考)】
2D043CB04
2D052AA04
2D052AA06
2D052BC01
2D052BC06
(57)【要約】
建設作業中の地盤締固め用のグランドコンパクタであって、該グランドコンパクタは、下側質量体に可動接続されている上側質量体を含み、該下側質量体は、締固め中に地面と接触するようになされており、グランドコンパクタは、電圧範囲内で動作してグランドコンパクタを駆動するようになされている少なくとも1つの電動機を含み、グランドコンパクタは、それぞれ第1の電池および第2の電池を受容するための第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスと、該第1の電池および該第2の電池のどちらかから少なくとも1つの電動機へ電圧範囲内で電力を供給するように構成されている電源回路と、をさらに含む、グランドコンパクタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設作業中の地盤締固めのための電動グランドコンパクタ(100、600)であって、
前記グランドコンパクタ(100、600)は、下側質量体(120)に可動接続されている上側質量体(110)を含み、前記下側質量体(120)は、締固め中に地面と接触するように形成されており、
前記グランドコンパクタ(100、600)は、前記グランドコンパクタ(100、600)を駆動するような電圧範囲内で動作するように形成されている少なくとも1つの電動機(210)を含み、
前記グランドコンパクタ(100、600)は、それぞれ第1の電池(150)および第2の電池(150)を受容するための第1の電池ボックス(130)および第2の電池ボックス(140)と、前記第1の電池(150)および前記第2の電池(150)のどちらかから前記少なくとも1つの電動機(210)へ前記電圧範囲内で電力を供給するように構成されている電源回路と、をさらに含む、
グランドコンパクタ(100、600)。
【請求項2】
前記電動機(210)は、第1の平面(P1)内にある質量中心(m)を有し、前記電池ボックス(130)および前記電池ボックス(140)のそれぞれの幾何学的中心が前記第1の平面(P1)によって互いに分離されている、請求項1に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項3】
前記電動機(210)のモータ軸が前記第1の平面(P1)に平行である、請求項2に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項4】
前記グランドコンパクタ(100)の順方向(F)が前記第1の平面(P1)に対して垂直である、請求項2または3に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項5】
前記電動機(210)は、前記第1の電池および前記第2の電池の他方がそのそれぞれの電池ボックス内に受容されておりかつ最小限の充電レベルを有することを条件として、前記第1の電池および前記第2の電池の一方の除去および/または挿入中の連続動作のために配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項6】
前記電動機(210)は、駆動ベルト(520)により、前記下側質量体(120)内に含まれる偏心重錘機構(510)を駆動するように形成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項7】
前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)は電池ケース(310)内に一体に形成されており、前記電池ケースは、少なくとも1つの防振要素(350)を介して、前記上側質量体(110)内に組み立てられている、請求項1から6のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項8】
前記電動機(210)は、前記電池ケース(310)によって、少なくとも部分的に包囲されている、請求項7に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項9】
前記電池ケース(310)は、前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)それぞれを覆うように形成されている第1の電池ボックス蓋部(320)および第2の電池ボックス蓋部(330)を含む、請求項7または8に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項10】
前記電池ケース(310)は、前記電源回路の少なくとも一部を制御する操作者によりアクセス可能に配置されている制御パネルを含む、請求項7から9のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項11】
前記制御パネルは前記第1の電池ボックス蓋部(320)と前記第2の電池ボックス蓋部(330)との間に配置されている、請求項10に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項12】
ファン(340)が前記電動機の前記軸上に取り付けられており、冷却用空気(410)流を前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)内へ供給するように形成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項13】
前記ファン(340)はラジアルファンである、請求項12に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項14】
前記冷却用空気(410)流は、最初に、空気取入れ口(420)から前記モータ軸の延長方向(440)に沿って伸び広がり、その後に、前記モータ軸から径方向外側に前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)に向かって、前記流動(430)の分岐が続く、請求項12または23に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項15】
前記地面に接触するようになされている底板(530)と、防振要素(545)の第1のセットによって前記底板(530)上に組み立てられているエンジン板(540)と、防振要素(350)の第2のセットによって前記エンジン板上に組み立てられている電池極板550と、を含み、前記電動機は前記エンジン板(540)上へ取り付けられており、前記電池極板は前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)を支持するように形成されている、請求項1から14のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項16】
前記グランドコンパクタはプレートコンパクタ(100)またはランマ(600)のいずれかである、請求項1から15のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ。
【請求項17】
前記電動機(210)を駆動するために、前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)からアクティブ電池ボックスを選択するように形成されている制御ユニット(160)を含み、前記アクティブ電池ボックスの前記選択は、一方または両方の電池ボックス内の電池の存在、挿入された電池の充電状態、前記挿入された電池の温度、前記アクティブ電池ボックスの手動選択、のいずれかに基づく、請求項1から16のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100、600)。
【請求項18】
建設作業中の地盤締固め用の電動グランドコンパクタ(100)であって、
前記グランドコンパクタ(100)は、下側質量体(120)に可動接続されている上側質量体(110)を含み、前記下側質量体(120)は締固め中に地面と接触するように形成されており、
前記グランドコンパクタ(100)は、前記グランドコンパクタ(100)を駆動するように形成されている、モータ軸(A)を有する少なくとも1つの電動機(210)を含み、
前記グランドコンパクタ(100)は、それぞれ第1の電池(150)および第2の電池(150)を受容するための第1の電池ボックス(130)および第2の電池ボックス(140)をさらに含み、
前記モータ軸(A)の延長方向に対して垂直な第2の平面(P2)が前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)ならびに前記電動機(210)に交差する、
グランドコンパクタ(100)。
【請求項19】
前記電動機(210)は、第1の平面(P1)内にある質量中心(m)を有し、前記電池ボックス(130)および前記電池ボックス(140)のそれぞれの幾何学的中心は、前記第1の平面(P1)によって互いに分離されている、請求項18に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項20】
前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)は電池ケース(310)内に一体に形成されており、前記電池ケースは、少なくとも1つの防振要素(350)を介して、前記上側質量体(110)内に組み立てられている、請求項18または19に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項21】
前記電動機(210)は、前記電池ケース(310)によって、少なくとも部分的に包囲されている、請求項20に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項22】
前記電池ケース(310)は、前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)それぞれを覆うようになされている第1の電池ボックス蓋部(320)および第2の電池ボックス蓋部(330)を含む、請求項20および21のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項23】
前記電池ケース(310)は、前記グランドコンパクタの電源回路の少なくとも一部を制御する操作者によりアクセス可能に配置されている制御パネルを含む、請求項20から22のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項24】
ファン(340)が前記電動機(210)の軸上に取り付けられており、冷却用空気(410)流を前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)内へ供給するように形成されている、請求項18から23のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項25】
前記ファンはラジアルファンである、請求項24に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項26】
前記ファンは、前記電動機(210)を冷却するために、前記冷却用空気(410)流を供給するようになされている、請求項24または25に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項27】
前記冷却用空気(410)流は、最初に、空気取入れ口(420)から前記モータ軸の延長方向(440)に沿って伸び広がり、その後に、前記モータ軸から径方向外側に前記第1の電池ボックス(130)および前記第2の電池ボックス(140)に向かって、前記流動(430)の分岐が続く、請求項24から26のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【請求項28】
前記電動機(210)は、前記第1の電池および前記第2の電池の他方がそのそれぞれの電池ボックス内に受容されておりかつ最小限の充電レベルを有することを条件として、前記第1の電池および前記第2の電池の一方の除去および/または挿入中の連続動作のために配置されている、請求項18から27のいずれか一項に記載のグランドコンパクタ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プレートコンパクタおよびランマなどの、建設作業に使用するための電動グランドコンパクタに関する。
【背景技術】
【0002】
良好な締固めが任意の建設プロジェクトの基礎である。それは支圧強度および耐久性を高め、凍結および水食による地盤の陥没および損傷を防止する。ドラムローラ、ランマ、および振動プレートコンパクタなどの、地盤締固め用の様々な機械が知られている。
【0003】
これらの締固め機械は、従来、燃焼機関によって動力を供給されてきたが、現在、電気機械が市場に導入されている。例えば、特許文献1が電動プレートコンパクタの例を開示している。特許文献2が電動プレートコンパクタの別の例を開示しており、特許文献3が電動ランマを示している。
【0004】
地盤締固め機械はバランスが良く、且つ長期の動作のための能力を有することが重要である。また、機械の取扱いに任意の時間のかかるメンテナンス作業が含まれないこと、およびコンパクタが効率的に使用し易いことが重要である。
【0005】
それらの最大の可能性を実現するために、既存の電動コンパクタにおける改良が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第10,344,439号明細書
【特許文献2】欧州特許第1267001号明細書
【特許文献3】米国特許第9,175,447号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、使い易く、かつ長時間の間、動作することができる改良型の電気グランドコンパクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本目的は、建設作業中に地盤締固め用の電動グランドコンパクタによって、少なくとも一部分得られる。該グランドコンパクタは、下側質量体に可動接続されている上側質量体を含み、該下側質量体は、締固め中に地面と接触するようになされている。グランドコンパクタは、電圧範囲内で動作してグランドコンパクタを駆動するようになされている少なくとも1つの電動機を含む。グランドコンパクタは、それぞれ第1の電池および第2の電池を受容するための、少なくとも第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスと、該第1の電池および該第2の電池のどちらかから少なくとも1つの電動機へ電圧範囲内で電力を供給するように構成されている電源回路と、をさらに含む。
【0009】
したがって、拡張された電池容量を有するグランドコンパクタが提供されている。しかし、より大きい電池の代わりに、このグランドコンパクタは、互いに独立して使用され得る2つの別々の電池を含む。すなわち、それは、グランドコンパクタを動作させるために、電池ボックス内へ一方の電池が挿入されれば十分である。各電池が合理的な重量であるため、これは取扱いを簡易化する。また、電池が、例えば充電のために、そのボックスから除去されることが可能であり、グランドコンパクタは、その間も単一の電池により動作させられることが可能である。このように、操作者は、電池の一方の充電中でも、グランドコンパクタの動作を維持することができる。
【0010】
態様によれば、電動機は、第1の平面内にある質量中心を有し、電池ボックスのそれぞれの幾何学的中心が、該第1の平面によって、互いに分離されている。このように、電動機は電池ボックス間に置かれており、それにより、グランドコンパクタに向上した安定性がもたらされ、また電気ハーネスのルーティングが簡易化される。グランドコンパクタが、少なくとも一方の電池が電池ボックス内へ挿入されている限りは動作させられ得るように、各電池は電動機の駆動回路に別々に接続されていることが有利である。
【0011】
態様によれば、第1の電池および第2の電池の他方がそのそれぞれの電池ボックス内に受容されておりかつ最小限の充電レベルを有することを条件として、電動機は第1の電池および第2の電池の一方の除去および/または挿入の間の連続動作のために配置されている。このことは、グランドコンパクタが「ホットスワップ」特徴を実施することを意味し、操作者は、地盤締固め中に、電池を挿入し、除去することができ、それはいくつかの動作状況において利点である。電動機駆動回路は、一度に一方の電池から動力を引き出すことが有利であり、それは、ある時一方の電池が枯渇し、他方の電池が依然としてフル充電されている間に、充電され得ることを意味する。
【0012】
態様によれば、電動機は、駆動ベルトにより、下側質量体内に含まれている偏心重錘機構を駆動するようになされている。これらの機構は十分にテストされ、グランドコンパクタを駆動するための確実な手段をもたらす。
【0013】
態様によれば、第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスは電池ケース内に一体に形成されており、電池ケースは、少なくとも1つの防振要素を介して、上側質量体内に組み立てられている。このように、電池は、外部環境から、詳細には、地盤締固め中に引き起こされる、損傷を与える可能性がある振動から、よりよく保護される。
【0014】
態様によれば、電池ケースは、第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスそれぞれを覆うようになされている第1の電池ボックス蓋部および第2の電池ボックス蓋部を含む。これらの蓋部は外部環境からのさらなる保護を実現する。蓋部は、蓋部の開放を防止するロックを含み得る。このように、電池ボックス内へ挿入された電池は窃盗から保護され得る。該ロックは、物理的なロックを必要とせずに、コードロックまたは電子ロックとして実現され得る。
【0015】
態様によれば、電池ケースは、電源回路の少なくとも一部を制御する操作者によりアクセス可能に配置されている制御パネルを含む。制御パネルは第1の電池ボックス蓋部と第2の電池ボックス蓋部との間に配置され得ることが有利である。この制御パネルは制御ユニット160の一部を形成する。制御パネルは、電池ボックス蓋部上のロックを制御するようになされ得ることが有利である。
【0016】
態様によれば、ファンが、電動機によって駆動されるように、電動機の軸上に取り付けられており、冷却用空気流を第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックス内へ供給するようになされている。該冷却用空気流は、最初に、空気取入れ口からモータ軸の延長方向に沿って伸び広がり、その後に、モータ軸から径方向外側に第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスに向かって、流動の分岐が続くように、随意に構成される。同一のファンが使用中に両電池を冷却するのに使用され得ることが利点である。
【0017】
図3および図4に示されているラジアルファンが好適であるが、ファンは可変型であってもよい。また、該ラジアルファンは、電動機を冷却するために、冷却用空気流を供給するように構成され得ることが有利である。
【0018】
態様によれば、グランドコンパクタは、地面に接触するようになされている底板と、防振要素の第1のセットによって、該底板上に組み立てられているエンジン板と、防振要素の第2のセットによって、該エンジン板上に組み立てられている電池極板と、を含み、電動機はエンジン板上へ取り付けられており、該電池極板は第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスを支持するようになされている。防振要素の該2つのセットは、共に、グランドコンパクタの使用中に発生する振動から電池を保護する十分な防振をもたらす。防振要素の2つのセットは、この高レベルの防振を達成するように協働する。防振要素の該2つのセットを有することのさらなる利点が、2つの質量体による振動挙動が抑制されることである。
【0019】
一般に、特許請求の範囲において使用されている全ての用語は、本明細書において別段の明示的な定義がない限り、本技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「a/an/the要素、装置、構成要素、手段、ステップ等」への全ての言及は、別段の明記がない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップ等の少なくとも1つの例を指すとして、広く解釈されるべきである。本明細書において開示されている任意の方法のステップは、明記されていない限り、開示されているまさにその順序で実施される必要はない。本発明のさらなる特徴および利点が、添付の特許請求の範囲および次の説明を検討すると、明らかになるであろう。本発明の様々な特徴が、本発明の範囲から逸脱することなく、組み合わされて、下記に説明されているもの以外の実施形態を作り出すことを、当業者は理解する。
【0020】
ここで、本開示を、添付の図面を参照して、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】電動プレートコンパクタの図である。
図2】コンパクタ構成要素の相対的位置の概略図である。
図3】例示的電池コンパクタの詳細の図である。
図4】コンパクタ電池システムの上面図である。
図5】電動プレートコンパクタの分解図である。
図6】地盤締固め用の例示的ランマの図である。
図7】コンパクタ構成要素の相対的位置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ここで、本発明を、本発明のある態様が示されている添付の図面を参照して、以下により完全に説明する。しかし、本発明は多様な形態で具現化される可能性があり、本明細書において記載されている該実施形態および態様に限定されると見なされるべきでなく、むしろ、本開示が徹底的かつ完全となり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように、該実施形態は例として与えられている。発明を実施するための形態を通じて、同様の数字は同様の要素を指す。
【0023】
当然のことながら、本発明は、本明細書において説明されておりかつ図面に示されている実施形態に限定されず、むしろ、多くの変更および修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で施され得ることを、当業者は理解するであろう。
【0024】
図1は、例示的地盤締固めデバイス100を示す。この特定の地盤締固めデバイスは、通常、プレートコンパクタと呼ばれる。ランマと呼ばれることが多い別の例示的地盤締固めデバイス600が、図6に示されている。本明細書において検討されている技術的解決策の少なくともいくつかが、両タイプのコンパクタに適用可能である。
【0025】
グランドコンパクタが、建造物の建設ならびにパイプラインおよび道路の敷設などの様々な種類の建設作業に備えて、地盤を準備するのに使用される。図1の例示的プレートコンパクタ100などのコンパクタおよび図6の例示的ランマ600が、従来、ガソリンエンジンによって動力を供給されてきた。この場合、操作者は、機械上のガソリンタンクを満たすことによって、コンパクタに燃料を補給し、次いでガスタンクが再度補充されるまで、比較的長い時間期間の間、機械を操作することができる。該機械は、通常、補給中に停止される必要がなく、それは、さもなければ地面に接触する底板に付着する可能性がある粘着性材料を締め固める場合、特に有利である可能性がある。
【0026】
グランドコンパクタ100、600は、グランドコンパクタの様々な機能を制御するようになされている制御ユニット160を随意に含む。該制御ユニット160は制御パネルに接続され得るか、またはグランドコンパクタの制御パネルの一部として含まれ得る。
【0027】
特許文献1において与えられている例などの電動コンパクタが、代わりに、機械を駆動するのに電力を使用する。電動機械の欠点が、電池が規則的な再充電を必要としていることである。したがって、大型電池が、長期間の動作に必要な耐久性を実現するために使用されることが多い。しかし、そのような大型電池は、重く、扱いにくい傾向があり、容易に輸送可能でない可能性がある。電池の充電が、作業場所から直接便利にアクセス可能であることはめったにない外部電源を必要とし、それは、電池が、作業場所にある機械から充電デバイスの場所へ輸送される必要があることを意味する。このことは、電池が非常に重い場合、問題になる。
【0028】
本開示は、電池の取扱いがより便利にされた、より長い継続時間の間、動作する能力を備えたコンパクタに関する。これは、同じ種類のそれぞれの電池を受容するための2つの電池ボックスを設けることによって、達成されている。該機械はこれらの電池のどちらかによって、駆動されることが可能であり、それは、操作者が充電のために一方の電池を除去し、かつ残りの電池を使用して、該機械を依然として動作させることができることを意味する。2つの電池を設けることによって、延長された動作時間が得られる。しかし、各電池は扱い易い重量および形状因子と関連しており、操作者による便利な手作業を可能にする。より小さい課業を行うことを要望する操作者が電池の一方のみを必要とする。
【0029】
図1および図6を参照すると、本明細書において、建設作業中の地盤締固め用の電動グランドコンパクタ100、600が開示されている。該グランドコンパクタは、該機械が使用されている時に上側質量体110の下に配置されている、すなわち地面により近い下側質量体120に可動接続されている、上側質量体110を含む。該下側質量体120は、締固め中に地面と接触するようになされている。プレートコンパクタでは、下側質量体は例えば底板と振動要素とを含み、一方ランマ600では、下側質量体はタンピングフットを含み得る。
【0030】
コンパクタ100、600はそれぞれの順方向Fと関係があり、該順方向は、使用中に機械が通常移動する方向である。図1および図6に示されているように、本明細書において、機械における上方向が、使用中に地面から離れる方向として解釈される。同様に、機械の下方向が、該上方向の正反対である。通常の動作中、操作者が機械の背後に位置しており、ハンドル170を保持し、機械を順方向Fに押す。
【0031】
グランドコンパクタ100、600は、電圧範囲内で動作して該グランドコンパクタ100、600を駆動するようになされている少なくとも1つの電動機210を含む。通常、電池および電動機は、上側質量体内に組み立てられて、それらを振動から保護するが、例えば電動機が下側質量体内に組み立てられる例が存在する。
【0032】
グランドコンパクタ100、600は、それぞれ第1の電池150および第2の電池150を受容するための第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140と、第1の電池150および第2の電池150のどちらかから少なくとも1つの電動機210へ電圧範囲内で動力を供給するように構成されている電源回路と、をさらに含む。
【0033】
したがって、電源回路は、動作中、電池のどちらかから電力を取るように構成されているので、操作者は、一方または両方の電池ボックスに充電された電池を装着することができる。電池が両電池ボックス内へ挿入された場合、機械動作時間は延長される。より短い継続時間の課業では、または一方の充電された電池のみが利用可能である場合、単一の電池が電池ボックスの一方内で使用されることが可能であり、他方は空のままにするかまたは枯渇した電池によって占められている。この方法において電池容量が2つに分割されることに因り、各電池は重量および形状因子の観点から扱い易く、したがって、操作者によって、作業場所へ容易に運搬されることが可能である。
【0034】
ある例によれば、各電池のエネルギー蓄積能力は8~12Ah、好ましくは約9.4Ahである。電池の公証電圧は36V程であることが好ましいが、他の電圧も考えられる。この種の電池の重量は1~3kg程、一般に約1.9kgであり得る。この種の電池は、手作業で容易に取り扱われ、すなわち操作者によって、充電ステーションから作業場のグランドコンパクタへあまり困難なく運搬され得る。一方で、2倍重い電池がより扱いにくいと考えられる。
【0035】
別の例によれば、各電池は、2500g~5500gの、好ましくは3000gまたは5100gのどちらかの重量を有するように構成され得る。
【0036】
9.4Ahの電池容量では、作業時間は22分程であり、それは、2つの完全に充電された電池を備えたグランドコンパクタが、中断せずに、約44分間、動作させられ得ることを意味する。この期間は、建設現場で多くの課業を完了させるのに十分である。しかし、グランドコンパクタが動作させられている間に、電池の一方が除去されかつ充電ステーション内に置かれることが可能であり、したがって、電池が充電ステーションとグランドコンパクタとの間で循環させられる場合、動作時間の相当な延長を可能にすることが有利である。実際、3つの電池が使用されてもよく、1つの電池が常に充電ステーション内にあり、一方でその他の2つは電池ボックス内へ挿入されている。電池切換えは、本明細書において開示されている二重電池ボックスシステムのお陰で、グランドコンパクタが使用されている間に実施され得る。
【0037】
態様によれば、電動機およびその関連電源回路は、第1の電池および第2の電池の他方がそのそれぞれの電池ボックス内に受容されかつ最小限の充電レベルを有することを条件として、第1の電池および第2の電池の一方の除去および/または挿入の間の連続動作のために配置されている。この特徴はホットスワップ特徴と呼ばれることがあり、操作者は、第一に機械を停止させずに、電池を交換することができる。粘着性材料を締め固めながらの、空の電池との充電された電池のホットスワップの可能性は特に有利である可能性があり、あまりに長く停止させられた場合、コンパクタは詰まる可能性があるか、またはより高感度な材料では、コンパクタは、1つの場所にあまりに長く放置された場合、跡を残す可能性がある。
【0038】
電池は、電動機駆動回路に随意に別々に接続されている。これは、各電池ボックスが、該駆動回路に配線されているそれ自体の別々のコネクタを有することを意味する。該駆動回路は、次いで、どの電池から電力を取るかを選択する立場にある。いくつかの場合には、1つの電池のみが枯渇するように、電池の一方のみから電力を取ることが好ましい可能性がある。枯渇した電池は、次いで、充電ステーションへ運び出され得るので、これは有利であり、地盤締固め動作は他方の電池からの電力で継続され得る。したがって、いくつかの態様によれば、グランドコンパクタは、電池がアクティブ電池ボックス内へ挿入されること、およびこの電池が十分なレベルの充電を有することを条件として、第1の電池ボックスおよび第2の電池ボックスからアクティブ電池ボックスを選択するように、かつ使用中にアクティブ電池ボックス内へ挿入されている電池から電力を取るように構成されている電源回路を含む。アクティブボックスの電池が枯渇したかまたは電池ボックスから除去された場合、電源回路は、アクティブ電池ボックスを他方の電池ボックスに切り換えるように構成されている。充電が十分でない電池がボックスのいずれかに挿入された場合、電源回路は、グランドコンパクタを非アクティブ化するように構成されている。
【0039】
制御パネルが、どの電池ボックスがアクティブ電池ボックスであるか、およびどの電池ボックスが非アクティブ電池ボックスであるかを操作者に指示するようになされている可能性がある。これにより、操作者が、便利な方法で非アクティブ電池ボックスから電池を除去することが可能になる。
【0040】
さらなる態様によれば、電動機駆動回路は、どの電池ボックスがアクティブ電池ボックスであるかを判定する信号を受信するための入力部を含み得る。このように、操作者はアクティブ電池ボックスの選択を無効にして、どの電池がグランドコンパクタに動力を供給するのに使用されるべきかを手動で選択することができる。この信号は、例えば、グランドコンパクタの制御パネルから生成され得る。
【0041】
ある選択肢によれば、一方の電池が枯渇したという通知を操作者が受信するように、グランドコンパクタは、また、アクティブ電池ボックスが変わる時を指示するようになされている可能性がある。この通知は、点滅光などの視覚信号、および/またはブザー音等の音響信号であってもよい。
【0042】
さらなる態様によれば、グランドコンパクタ上の電源回路または制御ユニットは、電池の過熱リスクの場合、アクティブ電池ボックスを切り換えるようになされている可能性がある。このように、電池が過熱状態にならないように、電動機駆動回路は電池間で前後に循環し得る。グランドコンパクタを駆動するために使用されない電池は、依然として、図4に関連して、以下により詳細に検討される冷却用空気流を受けるであろう。
【0043】
要約すると、グランドコンパクタ100、600は、電動機210を駆動するために第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140からアクティブ電池ボックスを選択するようになされている制御ユニット160を随意に含み、アクティブ電池ボックスの該選択は、一方または両方の電池ボックス内の電池の存在、挿入された電池の充電状態、挿入された電池の温度、および/またはアクティブ電池ボックスの手動選択のいずれかに基づく。
【0044】
グランドコンパクタは、両電池ボックスから分離されている第3のエネルギー源を随意に含み得る。この第3のエネルギー源は、グランドコンパクタの制御回路およびユーザインターフェースに動力を供給するように構成され得る。この特徴により、電池が電池ボックス内へ挿入されない場合でも、操作者と相互作用することが可能になる。第3のエネルギー源は、随意に、充填可能な電池として配置され、かつ電池ボックスの一方の中へ挿入された電池から再充電され得る。
【0045】
前段で述べられているように、コンパクタにおいて、安定性は重要である。図2を参照して、重量の均等な分配を実現するために、電動機210は、第1の平面P1内にある質量中心mを備えて構成されてもよく、電池ボックス130、140のそれぞれの幾何学的中心が、該第1の平面P1によって、互いに分離されて構成され得る。換言すれば、電動機210は2つの電池ボックス間に組み立てられ得る。この質量分布は、例えば、ゴム要素または他の型の緩衝器などの防振要素を介して、次いで構造物の残部に組み立てられ得るキャリア板(carrier plate)220上に電池ボックスを取り付けることによって、エネルギー蓄積システムを振動から隔絶することもより容易にする。
【0046】
例えば、図5および図7も参照して、2つの電池ボックス130、140がモータ軸Aの両側に配置されるように、第1の平面P1は電動機のモータ軸Aと揃えられ得る。換言すれば、電動機210のモータ軸Aは第1の平面P1に平行に構成され得る。また、グランドコンパクタ100の順方向Fが、第1の平面P1に対して垂直に構成され得る。これは、電池がコンパクタの長手方向軸上に配置されていることを意味し、この方法で配置されている場合、該電池が機械的衝撃等からよりよく保護されるので、それは有利である。例えば、保護フレームまたは他の構造物が、2つの電池ボックスを包囲するように配置されることが可能であり、それにより、設計に機械的完全性の増大をもたらす。いくつかの態様によれば、第1の平面P1は順方向Fに対して垂直であり得る。いくつかの態様によれば、第1の平面P1はモータ軸Aに平行に伸び得るが、モータ軸Aと揃えられる必要はない。
【0047】
いくつかの態様によれば、図5に示されているように、モータ軸Aは、いくつかの態様によれば、電動機210が取り付けられているエンジン板540の主延長部に本質的に平行に延びる延長部を有する。
【0048】
図7は、電池ボックス130、140と電動機210との好適な幾何学的配置700を示す。該電動機210は、例えば傍心要素を介して、グランドコンパクタ100を駆動するようになされているモータ軸(Aと示されている)を有する。モータ軸Aの延長方向に対して垂直な第2の平面P2が、第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140ならびに電動機210に交差する。これは、2つの電池ボックスおよび電動機がコンパクタの長手延長方向に揃えられている、すなわち順方向Fに次々に取り付けられていることを意味する。電動機210が、図7に示されているように、第1の電池ボックスと第2の電池ボックスとの間に配置されているように、電池ボックスと電動機とは交互的であることが好ましい。
【0049】
図3は、プレートコンパクタ100の詳細300を示す。詳細には、第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140が中に一体に形成されている電池ケース310が示されている。該電池ケース310は、少なくとも1つの防振要素350を介して、プレートコンパクタ100の上側質量体110内に組み立てられることが好ましい。電池ケースは2つの電池の保護を実現し、詳細には、土および水分が第1の電池および第2の電池への電気的接続部内へ進入することを防止する。
【0050】
図3に示されているように、電池ケース310は、第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140それぞれを覆うようになされている第1の電池ボックス蓋部320および第2の電池ボックス蓋部330も含み得る。随意に、該蓋部は、蓋部の周囲に水密シールをもたらすガスケットを含み得る。蓋部は、電池ボックス内へ挿入されている電池の窃盗を防止するために、ロックを備えて構成され得る。該ロックは機械ロックまたは電子ロックであり得る。ボックス蓋部320、330は必要なく、電池150は、蓋部または任意の他のタイプのカバーなしで、電池ボックス130、140内に配置されてもよい。
【0051】
電池ケース310は、随意に、電源回路の少なくとも一部を制御する操作者によりアクセス可能に配置されている制御パネル(図3に示されていない)を含む。この制御パネルは、第1の電池ボックス蓋部320と第2の電池ボックス蓋部330との間に配置されていることが有利であり、制御パネルは動作中の機械的衝撃等から保護される。電動機と電池とが接近しており、それによりケーブル敷設の必要が低減されるので、図3に示されているように制御パネルをケース上に設けることが有利である。
【0052】
蓋部が電子ロックを含む場合、制御パネルは、例えば電池がそのボックスから除去されることを可能にするために、操作者がコードを入力するように要求することによって、これらのロックを制御するように構成され得る。
【0053】
操作者が非アクティブ電池をそのボックスから除去し得るように、制御パネルは、電動機に動力を供給するために、どの電池ボックスが現在使用されているかを指示するようになされてもよい。
【0054】
制御パネルは、電池ボックス内へ挿入されている電池のそれぞれの充電状態を指示するようになされてもよい。このように、操作者は、どの電池が充電を必要としているか判断することができ、充電ステーションへの運び出しのために、この電池を除去することができる。
【0055】
図4も参照すると、図4も、電動機210のモータ軸上に配置されているファン340を示す。該ファン340は、第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140内へ、冷却用空気410流を供給するようになされている。この冷却用空気410流は、最初に、空気取入れ口420からモータ軸の延長方向440に沿って伸び広がり、その後に、モータ軸から径方向外側に第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140に向かって、流動430の分岐が続く。
【0056】
冷却用空気410が、電動機210経由で、第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140に向かって誘導されるので、冷却用空気410は、電動機210を通過する時、僅かに温められ得る。電池容量が通常は温度と共に増大するので、これは、比較的低い温度で動作する時に利点である。両電池150が電池ボックス130、140内に取り付けられるが、電動機210に動力を供給するのに一方の電池のみが使用される場合、他方の電池は、冷却用空気410により適切な動作温度に維持されかつ使用に備えているので、これもまた有利である。
【0057】
いくつかの態様によれば、冷却用空気410が、また、分離誘導手段(図示せず)により、制御パネルおよび関連制御ユニット160に向かって誘導される。冷却フランジが制御ユニット160に取り付けられていてもよい。
【0058】
図5が、例示的コンパクタ100の分解図500を示す。該プレートコンパクタは、駆動ベルト520により、下側質量体120内に含まれる偏心重錘機構510を駆動するようになされている電動機210を含む。いくつかの態様によれば、該駆動ベルト520は、摩擦損失を低減しかつしたがって電池稼働時間を増加させるPoly Vベルトである。ベルトを必要とせず、電動機210が偏心重錘機構510を直接駆動することができるように、電動機210を配置することも考えられる。
【0059】
グランドコンパクタ100は、地面に接触するようになされている底板530と、防振要素545の第1のセットによって、該底板530上に組み立てられているエンジン板540と、防振要素350の第2のセットによって、該エンジン板540上に組み立てられている電池極板550と、を含み、電動機はエンジン板540上へ取り付けられ、該電池極板は第1の電池ボックス130および第2の電池ボックス140を支持するようになされている。特に、板540は、ここでは、燃焼機関を伴わず電気機械が取り付けられていても、「エンジン板」と呼ばれる。このように、地面からの振動が、電池ボックスに到達する前に、防振要素545、350の2つのセットを横断しなければならないので、特に効率的な防振が達成されている。防振要素の第1のセットは電動機を、かつ間接的に電池も、振動から保護する。しかし、防振要素の他方のセットはさらなる防振を実現し、したがって電池の振動保護を向上させる。この方法で防振要素の2つのセットを有することも電池ボックスと電動機との間の振動を低減し、それは利点である。
【0060】
いくつかの態様によれば、防振要素350の第2のセットに因り起こる、エンジン板540と電池極板550との間の動きが対処され得るように、空気が、ゴム流路などの1つまたは複数の可撓性空気誘導手段により、エンジン板540から電池極板550へ誘導される。
【0061】
いくつかの態様によれば、電池ボックス130、140は、電池150がそれぞれの電池ボックス130、140内へ挿入された場合に電池150内に含まれる対応する電気コネクタに係合し、接触するようになされている電気コネクタを含む。
【0062】
いくつかの態様によれば、電池ボックス130、140は相互に離れている。いくつかの態様によれば、電池ボックス130、140は互いに完全に離されている必要はないが、各電池ボックス130、140は1つのそれぞれの電池150を受容するように形成されている。
【符号の説明】
【0063】
100 地盤締固めデバイス、プレートコンパクタ、電動グランドコンパクタ
110 上側質量体
120 下側質量体
130 第1の電池ボックス
140 第2の電池ボックス
150 第1の電池、第2の電池
160 制御ユニット、関連制御ユニット
170 ハンドル
210 電動機
220 キャリア板
300 プレートコンパクタ100の詳細
310 電池ケース
320 第1の電池ボックス蓋部
330 第2の電池ボックス蓋部
340 ファン
350、545 防振要素
410 冷却用空気
420 空気取入れ口
430 流動
440 延長方向
500 例示的コンパクタ100の分解図
510 偏心重錘機構
520 駆動ベルト
530 底板
540 エンジン板
550 電池極板
600 地盤締固めデバイス、ランマ、電動グランドコンパクタ
700 電池ボックス130、140と電動機210との好適な幾何学的配置
A モータ軸
F 順方向
m 質量中心
P1 第1の平面
P2 第2の平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】