(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】大型複合材シリンダーボスの設計
(51)【国際特許分類】
F17C 1/06 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
F17C1/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519136
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 EP2022065262
(87)【国際公開番号】W WO2022258540
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード-ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(71)【出願人】
【識別番号】523231015
【氏名又は名称】コフェス・エン・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファンスベイゲンホーフェン,トニー
(72)【発明者】
【氏名】パパン,フィリップ
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AA06
3E172BA01
3E172BB03
3E172BB12
3E172BB17
3E172BC01
3E172BC04
3E172CA12
3E172DA36
3E172DA80
(57)【要約】
本発明は、加圧流体貯蔵タンクに関する。より具体的には、本発明は、ボスシールによってシールされた加圧流体を収容する繊維複合材製円筒型タンクに関する。
本発明は、加圧流体を収容し、直径D0を有する少なくとも1つの開口部(2)を有し、ボスシール(1)によってシールされた内面を有する繊維複合材製円筒型タンク(5)に関し、ボスシール(1)は、開口部の直径D0よりも大きい直径D1を有する第1のボスセクションと、開口部の直径D0に等しい直径D0の第2のボスセクションとを備え、第1のセクションが加圧流体によってタンク(5)の内面に押し付けられ、第2のセクションが開口部(2)に嵌合し、開口部の直径D0よりも大きい直径D2のガスケット(3)が第2のボスセクション上に配置されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を収容する繊維複合材製円筒型タンク(5)であって、直径D
0を有する少なくとも1つの開口部(2)を有し、かつ、ボスシール(1)によってシールされた内面A
1を有する繊維複合材製円筒型タンク(5)において、
ボスシール(1)は、
開口部の直径D
0よりも大きい直径D
1を有する第1のボスセクション(10)と、
開口部の直径D
0に等しい直径D
0の第2のボスセクション(11)と、
を備え、
第1のセクションは加圧流体によってタンクの内面に押し付けられ、
第2のセクションは開口部(2)に嵌合し、
開口部の直径D
0よりも大きい直径D
2のガスケット(3)は第2のボスセクションに配置され、
第1のボスセクション(10)及び第2のボスセクション(11)は互いに嵌合する2つの別個の部品に分離されている、ことを特徴とする、繊維複合材製円筒型タンク(5)。
【請求項2】
第1のボスセクションは、少なくとも2つのサブ部品(100及び101)からできており、サブ部品は、その大きい方の寸法を有し、その大きい方の寸法は、これらのサブ部品が開口部(2)を通過することを可能にする直径D
0よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載のタンク(5)。
【請求項3】
開口部(2)における内面A
1は、成形された肩部(6)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のタンク(5)。
【請求項4】
ボスシール(1)は、金属製又はオーバーモールドされた金属部品であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のタンク(5)。
【請求項5】
タンクは、繊維と樹脂とを混合した複合材料でできており、タンクの内面が別個のポリマーライナーであることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のタンク(5)。
【請求項6】
タンクは、繊維と樹脂とを混合した複合材料でできており、タンクの内面は、タンクと同じ樹脂からできている均質なライナーであるか、又はライナーを全く有さないことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のタンク(5)。
【請求項7】
第2のボスセクション(11)は、ガスケット(3)に嵌合する溝を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のタンク(5)。
【請求項8】
タンクは繊維複合材によって巻かれていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のタンク(5)。
【請求項9】
タンク(5)は加圧流体を収容するためのものであることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のタンク(5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧流体貯蔵タンクに関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、ボスシールによってシールされた加圧流体を収容する繊維複合材製円筒型タンクに関する。
【背景技術】
【0003】
加圧流体を収容する金属製円筒型タンク(又は容器)は、当技術分野で公知である。
【0004】
しかし、金属製タンク内の流体内容物は、浸食性(即ち、腐食)である可能性があり、タンクの構造や溶接部に亀裂を生じさせたり、又は弱めたりする可能性がある。
【0005】
繊維複合材製円筒型タンクも当技術分野で公知である。
【0006】
金属製タンクと比較して、繊維複合材製円筒型タンクは軽量で、その薄さに起因してより大きな貯蔵容量を有し、耐腐食性及び耐疲労性である可能性が高く、メンテナンスの必要性が少ない。
【0007】
これらのタンクは、ゲージ、パイプ又は触媒などのデバイスを挿入及び除去するために使用される少なくとも1つの開口部を有する必要がある。これらのタンクは加圧され、少なくとも1つの大きな(50mmより大きい)開口部を有するため、構造上の問題が急速に発生する可能性がある。
【0008】
構造的破壊につながる可能性があるため、繊維複合材構造を有することと開口部をシールする重い金属製の機器とは調和しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
少なくとも1つの開口部を有し、耐食性がある円筒型タンクの装置であって、軽量で耐圧性及び耐食性があり、かつ、より長い寿命を有する機器によってシールされる円筒型タンクの装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、本発明は、流体を収容するための繊維複合材製円筒型タンクに関し、繊維複合材製円筒型タンクは、直径D0を有する少なくとも1つの開口部を有し、ボスシールによってシールされる内面A1を有し、
ボスシールは、
-開口部の直径D0よりも大きい直径D1を有する第1のボスセクションと、
-開口部の直径D0に等しい直径D0の第2のボスセクションと、
を備え、
-第1のボスセクションは、加圧流体によってタンクの内面に押し付けられ、
-第2のボスセクションは、開口部と嵌合し、
-開口部の直径D0よりも大きい直径D2のガスケットが第2のボスセクション上に配置される、
ことを特徴とする。
【0011】
本発明の本明細書では、用語「ボスシール(boss seal)」は、タンク開口部をシールするために使用される特定のプラグ機構を説明するために使用される。本発明で説明するボスシールは、2つのセクション、即ち、第1のボスセクションと第2のボスセクションとを備える。
【0012】
第1のボスセクションは、開口部の直径D0よりも大きい直径D1を有するボスシールのセクションである。第2のボスセクションは、タンクA1の内面と接触しており、タンクA1の内面は、収容された流体と接触する表面であり、第2のボスセクションは、或る実施形態では、肩部と接触してもよい。
【0013】
第2のボスセクションは、開口部と同じ直径(D0)を有するボスシールのセクションである。開口部がシールされている場合、第1のボスセクションは、ボスシールの外側部分にあり、収容された流体から最も遠い。
【0014】
開口部よりも大きい第2のボスセクションを有することにより、加圧流体によってボスシールに加わる荷重を広い表面に分散させることとなる。ボスシールは開口部よりも大きく、製造後にタンクに挿入することができないため、ボスシールはタンクの製造段階より前にツールの内側に配置される。
【0015】
本発明の本明細書では、「ガスケット」という用語は、流体がタンクから漏れるのを防止するために第1のボスセクションの上に置かれた、軟質材料、ゴム、複合材料、エラストマー、プラスチック、ポリテトラフルオロエチレン、又は熱可塑性材料を指す。
【0016】
タンクはまた、第1及び第2のボスシールセクションが、互いに嵌合する2つの別個の部分に分離されていることを特徴としてもよい。これらの2つのセクションは、開口部がシールされる必要がある場合、互いに固定されて組み立てられる。即ち、別個の第1のボスセクション部品と別個の第2のボスセクション部品である。したがって、2つの別個のセクション部品を有することにより、閉じるプロセスが容易になる。別個の第1のボスセクション部品は、第1のボスセクションが開口部よりも大きいため、タンクの製造段階の前にタンク内に配置される。
【0017】
別個の第1のボスセクション部品は少なくとも2つのサブ部品で構成されてもよく、サブ部品の長さはサブ部品が開口部を通過できるように、直径D0よりも短い。少なくとも2つの第1のボスセクションサブ部品を有することにより、タンクの製造後に別個の第1のボスセクション部品の挿入が可能になる。したがって、第1のボスセクションサブ部品の数を増やすと、ボスシールの組立てが容易になる。少なくとも2つの第1のボスセクションサブ部品は、設計(例えば、インターロック機構)によって一緒に保持することができ、収容された加圧流体によって開口部でタンクの内面に向かって押されることによっても保持することができる。
【0018】
本発明の本明細書では、「肩部」という用語は、タンク開口部を厚くする円形の補強材を説明するために使用される。この肩部はまた、開口部カラーとして機能する円筒状の上部セクションを有してもよい。このような肩部は、通常、開口部の周りでタンクに成形される。
【0019】
本発明の本明細書では、「タンクシェル」という用語が使用され、タンクの基本的な堅固な構造を指す。
【0020】
開口部におけるタンクの内面A1はまた、成形された肩部を有してもよい。このような肩部により、開口部におけるタンクのシェル厚さが増加し、応力及び歪みに対する耐性がより強くなる。肩部は、補強された連続繊維、長繊維、短繊維、又は補強のない繊維で作られ、タンクを作るために巻かれる補強材とは異なる。これは、別個のリングであってもよいし、タンク外装に含まれていてもよい。このリングは、工業用ポリマー製又は金属製であってもよい。好ましくは、肩部は、タンクと同じ樹脂で作られる。
【0021】
ボスシールは、金属、オーバーモールドされた金属又はプラスチック強化金属で作られてもよい。プラスチック部品又はオーバーモールドは、短繊維で作られる野が好ましい。ボスシール材料は、貯蔵された流体、使用温度、圧力・・・などの様々な変数に依存する。使用される金属は、金属がオーバーモールドされない場合、耐腐食性であることが望ましい。
【0022】
本発明の本明細書において、「オーバーモールドされた金属部品」という用語は、金属を収容された流体との接触から保護する(一例として、金属を腐食から保護する)ために、金属とは異なる材料(例えば、熱可塑性材料)で覆われた金属部品を指す。
【0023】
タンクは、繊維と樹脂を混合した複合材料で作られてもよく、タンクの内面は別個のポリマーライナーである。このタイプのタンクは、一般に「IV型」容器と呼ばれる。IV型容器は、熱可塑性ポリマーライナーの上に巻かれた繊維複合材フィラメントで作られる。
【0024】
代替的に、タンクの内面は、タンクと同じ樹脂で作られた均質なライナーであってもよい。このタイプのタンクは、一般に「V型」容器と呼ばれる。V型容器は、タンクに使用されているものと同じ樹脂をライナーとして巻き付けた繊維複合材フィラメントで作られており、容器はより均質になる。代替的に、V型容器にはライナーがなくてもよい。
【0025】
本発明の本明細書では、用語「ライナー」は、タンクの気密性を保証するタンク内面の部品を説明するために使用される。タンクのタイプに応じて、ライナーは、タンクとは異なる材料(例えば、熱可塑性ポリマー)又はタンクと同じ樹脂のいずれかで作ることができる。いくつかのタンクでは、ライナーがなくてもよい。
【0026】
開口部の直径D0よりも大きい直径D2のガスケットが、ボスシールの第2のセクション上に配置される。このガスケットは、貯蔵された流体に適合し、開口壁に向かって押すことでタンクを密閉するために使用される。
【0027】
第2のボスセクションには、ガスケットをはめ込み、ガスケットを圧縮するための溝が設けられてもよい。ガスケットは、気密性を確保し、プロセスが等容性であることを保証し得る。
【0028】
ばね保持リングがタンクの開口部に配置されてもよい。「ばね保持リング」は、丸みを帯びた縁部を備えた平らな線材からなり、縁部でコイル状に巻かれ、360度の保持力を提供する隙間のないリングを提供する、多数回、らせん状に巻かれた保持リングを意味する。
【0029】
本発明の本明細書では、「タンクの内面」という用語は、タンクの内部にあるタンクの表面、収容された流体と接触する表面を説明するために使用される。
【0030】
本発明は、本発明の好ましい実施形態を説明する添付の図面及び図面の説明において更に説明される。図面は縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。図面は本発明の原理を説明するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】第1の実施形態の断面図であり、タンクのシール装置は、単一のボスシールで作られる。
【
図2】第2の実施形態の分解図であり、タンクのシール装置は、個別の第1のボスセクションを有する2つの別個のボスセクション部品で作られる。
【
図4】第3の実施形態の分解図であり、タンクのシール装置は、2つの別個のボスセクション部品で作られ、第1のボスセクションは2つのサブ部品に分割されている。
【発明を実施するための形態】
【0032】
特に断りのない限り、異なる図に現れる同じ要素は、同一の参照番号を示す。
【0033】
更に、明細書及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」などの用語は、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。
【0034】
本発明の第1の実施形態は、加圧流体を収容する繊維複合材製円筒型タンク5であり、直径D
0を有する少なくとも1つの開口部2を有し、ボスシール1によってシールされた内面A
1を有する。この第1の実施形態を
図1に示す。
【0035】
タンク5の開口部2を厚くする円形の補強材からなる肩部6は、補強材として使用される。この肩部6はまた、開口部カラーとして機能する円筒状の上部セクションを有してもよい。このような肩部は、通常、開口部2の周りのタンクに成形される。
【0036】
ボスシール1は、開口部の直径D0よりも大きい直径D1を有する第1のボスセクションと、開口部の直径D0に等しい直径D0を有する第2のボスセクションとを備える。
【0037】
ガスケット3は、漏れを防止し、気密性を確保するために、第2のボスセクション上に配置される。
【0038】
タンクが空の場合(即ち、ボスシール1が加圧流体によって保持されていない場合)、ボスシール1を開口部2で保持するために、ばね保持リング4が第2のボスセクションの上に配置される。
【0039】
第1のボスセクションは、収容された加圧流体によってタンクの内面に、及び成形された肩部6に押し付けられる。第1のボスセクションは、開口部の直径D0よりも大きい直径D1を有するので、第1のボスセクションは開口部2を通過せず、所定の位置に留まり、したがってタンク開口部2をシールする。
【0040】
第2のボスセクションは、タンクの開口部2に差し込まれており、ボスシール1の外側部分であり、収容された流体から最も遠い部分である。
【0041】
ボスシール1は、器具を挿入することができる少なくとも1つの開口部を有してもよい。一例として、ゲージ、パイプ、又は触媒を、その開口部に入れることができる。
【0042】
タンク5は、複合材の巻線で作られているという点で識別される。このようなタンクは、回転成形又はブロー成形によって得ることができる。したがって、タンク5は金型の上で製造される。
【0043】
第1のボスセクションと第2のボスセクションを備えるボスシール1は、タンクの製造前に金型ツールを用いてタンク内に入れられる。ボスシール部品1は、それが製造されるときにタンク5の内部にボスシール部品1を配置して保持するために、製造段階の開始前に製造ツール(金型)と共に配置される。実際、製造後、ボスシール部品1はタンク5の内部に留まる。
【0044】
タンク5に収容される加圧流体は、例えば、気体、液体、気体と液体との混合物、又は液体と固体との混合物であってもよい。
【0045】
第2の実施形態では、第1のボスセクション10と第2のボスセクション11は、互いに嵌合する2つの別個のボスセクションである。別個の第1のボスセクション部品10の直径は開口部2よりも大きいため、別個の第1のボスセクション部品10は、第1の実施形態の場合のように、製造前にタンクの内部に入れられるが、別個の第2のボスセクション部品11は開口部2を通過できるため、別個の第2のボスセクション部品11は、必要なときに挿入されてもよい。
【0046】
図2は、第1のボスセクション10と第2のボスセクション11が2つの別個の部品である装置の分解図である。
【0047】
図3は、
図2に示した実施形態と同じ実施形態であり、ボスシール部品は組み立てられている。
【0048】
この第2の実施形態では、円筒型タンク5を製造するためにフィラメント巻きが行われる場合、別個の第1のボスセクション10は、製造ツール(即ち、金型)と共に配置される。第1の実施形態におけるボスシール部品1の配置と同様に、別個の第1のボスセクション部品10は、タンク5の製造段階後もタンク5の内部に残る。しかしながら、別個の第2のボスセクション11は、開口部の直径に等しい直径D0を有するので、後で導入され得る。
【0049】
第1のボスセクション10と第2のボスセクション11が別個の部品である第3の実施形態では、別個の第1のボスセクション10は、
図4と
図5に示されるように、ボスシールをより便利に挿入できるように、少なくとも2つのサブ部品100と101から作られてもよい。
【0050】
2つのサブ部品100と101を有することにより、サブ部品100と101が開口部2を通過していつでも挿入されることができるため、製造段階中にボスシール装置がツールで挿入される必要がないので、組立てが更に容易になる。実際、サブ部品100と101の長さが直径D0よりも小さいことにより、開口部2内へのこれらのサブ部品100と101の挿入及び通過が可能になる。
【0051】
図4及び
図5は、2つの第1のセクションサブ部品100と101とを有する、この第3の実施形態を示している。第1のボスセクションサブ部品の数は2つに限定されないが、2つのサブ部品を有することが好ましい実施形態である。
【0052】
上述した、
図1に示す第1の実施形態では、シール工程は、タンクの内側からボスシール部品1を取り出して開口部2に配置することによって行われる。
【0053】
上述した、
図2及び
図3に示す第2の実施形態では、シール工程は、タンクの内側から別個の第1のボスセクション部品10を取り出し、別個の第2のボスセクション部品11とかみ合わせ、完全なボスシールを開口部2に配置することによって行われる。別個の第2のボスセクション部品11は、タンクのシールを行う前にタンク5から外されてもよい。
【0054】
上述した、
図4及び
図5に示す第3の実施形態では、シール工程は、少なくとも2つの第1のボスセクションサブ部品100と101がタンク5内になかった場合、最初にこれらのサブ部品をタンク5内に挿入し、次に、これらのサブ部品を一緒に組み立て、最後に、組み立てられた別個の第1のボスセクション部品10と別個の第2のボスセクション部品11とをかみ合わせ、完全なボスシールを開口部2に配置することによって行われる。別個の第2のボスセクション部品11及び少なくとも2つの第1のセクションサブ部品は、タンクをシールする前にタンク5から外されてもよい。
【0055】
上述の3つの実施形態全てについて、ボスシールは、タンク5に収容された加圧流体又はばね保持リング4のいずれかによって開口部2に留まる。
【0056】
本発明は円筒型圧力タンクに関するが、これらのタンクは代替的に多形又はトロイダル形状であってもよい。
【0057】
本発明をその特定の実施形態と併せて説明してきたが、実施形態の組合せが実現可能であり、考慮され得ることに留意することが重要である。
【国際調査報告】