IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲーの特許一覧

特表2024-520892高レベルの有効成分の添着を有するロール状の経口薄フィルム
<>
  • 特表-高レベルの有効成分の添着を有するロール状の経口薄フィルム 図1
  • 特表-高レベルの有効成分の添着を有するロール状の経口薄フィルム 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-27
(54)【発明の名称】高レベルの有効成分の添着を有するロール状の経口薄フィルム
(51)【国際特許分類】
   A61K 9/70 20060101AFI20240520BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20240520BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20240520BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20240520BHJP
【FI】
A61K9/70
A61K47/32
A61K47/34
A61K47/10
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023556963
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 EP2022057068
(87)【国際公開番号】W WO2022195044
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】102021106491.0
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】300005035
【氏名又は名称】エルテーエス ローマン テラピー-ジステーメ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(74)【代理人】
【識別番号】100216105
【弁理士】
【氏名又は名称】守安 智
(72)【発明者】
【氏名】マルクス・ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・シュミッツ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・リン
【テーマコード(参考)】
4C076
【Fターム(参考)】
4C076AA89
4C076BB01
4C076BB22
4C076DD38X
4C076EE01A
4C076EE06A
4C076EE16
4C076FF52
4C076FF53
4C076FF57
4C076FF68
(57)【要約】
本発明は、水浸食性、水溶性または水分散性の有効成分投与形態を製造する方法であって、最初に、有効成分を含有する、経口フィルム投与形態として好適なフィルムが製造され、それに続く工程で、粘着性の表面を生成するためにフィルムの表面が活性化され、続いて活性化されたフィルムを巻き取って、巻取り式積層体を形成する、方法に関する。本発明はまた、本方法により製造された巻取り式積層体にも関する。対応する積層体は非常に安定であり、そのため、分配し、切断することが可能であり、単位面積当たりの重量が従来のOTF製品と比較して非常に高いために、より多量に与えられなければならない有効成分を投与するのに好適である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水浸食性、水溶性または水分散性の有効成分投与形態を製造する方法であって、
(a)経口フィルム投与形態として好適な、有効成分を含有するフィルムを製造することと、
(b)粘着性の表面を生成するために、(a)において製造されたフィルムの表面を活性化することと、
(c)(b)において活性化されたフィルムを巻き取って、巻取り式積層体を形成することと
を含む、方法。
【請求項2】
表面を膨張、エッチングまたは融解することによって、表面は活性化され、粘着性の表面が生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
自己接着層を適用することによって、表面は活性化され、粘着性の表面が生成され、自己接着層は、水浸食性材料、好ましくは水溶性または水分散性の材料から形成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
フィルム投与形態は、固化された発泡体として存在することを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
経口フィルム投与フィルムとして好適なフィルムは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、セルロース誘導体、プルラン、ゼラチン、およびアガー、好ましくはポリビニルアルコールから選択されるフィルム形成ポリマーをベースとすることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
フィルム形成ポリマーは、フィルム中で、25~85、好ましくは60~80wt.%の比率を占めることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
経口フィルム投与形態として好適なフィルムは、香味料または芳香性物質、着色剤、可塑剤および甘味料から選択される少なくとも1つの賦形剤を含有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
有効成分は、アセトアミノフェン、アドレナリン、アルプラゾラム、アムロジピン、アナストロゾール、アポモルヒネ、アリピプラゾール、アトルバスタチン、バクロフェン、ベンゾカイン、ベンゾカイン/メントール、ベンジダミン、ブプレノルフィン、ブプレノルフィン/ナロキソン、ブプレノルフィン/ナロキソン/セチリジン、セチリジン、クロルフェニラミン、クロミプラミン、デキサメタゾン、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン/フェニレフリン、ジクロフェナク、ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン/フェニレフリン、ドネペジル、ドロナビノール、エピネフリン、エシタロプラム、ファモチジン、フェンタニル、グリメピリド、GLP-1ペプチド、グラニセトロン、インスリン、インスリンナノ粒子、インスリン/GLP-1ナノ粒子、ケタミン、ケトプロフェン、ケトチフェン、カフェイン、レボセチリジン、ロペルアミド、ロラタジン、メクリジン、メチルフェニデート、ミダゾラム、ミロデナフィル、モンテルカスト、マルチメル酸-001、ナロキソン、ニコチン、ニトログリセリン、オランザピン、オロパタジン、オンダンセトロン、オキシブチニン、ペクチン、ペクチン/メントール、ペクチン/アスコルビン酸、PediaSUNAT(アルテスネートおよびアモジアキン)、ピロキシカム、フェニレフリン、プレドニゾロン、プソイドエフェドリン、リスペリドン、リバスチグミン、リザトリプタン、セレギリン、センナグリコシド、シルデナフィルシトレート、シメチコン、スマトリプタン、タダラフィル、テストステロン、トリアムシノロンアセトニド、トリプタン、トロピカミド、ボグリボース、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、またはこれらの化合物の薬学的に許容される塩を含む群から選択される有効医薬成分であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
自己接着層は、水溶性または水分散性のポリマー、好ましくはポリビニルピロリドンをベースとすることを特徴とする、請求項3またはそれに従属する請求項に記載の方法。
【請求項10】
水溶性または水分散性のポリマーは、自己接着層中で、50~90、好ましくは60~85wt.%の比率を占めることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
経口フィルム投与形態または自己接着フィルムとして好適なフィルムは、可塑剤および/または湿潤剤を、好ましくはグリセリンの形態で含有することを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の方法により製造可能な、巻取り式積層体。
【請求項13】
100~1000mg、好ましくは200~800mgの重量を有することを特徴とする、請求項12に記載の巻取り式積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻取り式経口薄フィルム積層体を製造する方法、また、本方法により製造された巻取り式積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
経粘膜投与系とも称される経口薄フィルムは、有効成分を含有するポリマーベースの薄いフィルムであり、粘膜、特に口腔粘膜に適用された場合、有効成分を口腔粘膜に直接送達する。これらの投薬系は、有効成分の大部分が粘膜によって吸収されるため、錠剤形態中の有効成分という従来の剤形の場合に考慮しなければならない初回通過効果を回避するという利点を有する。
【0003】
高い面密度を有するフィルムを製造しようとする場合に、経口薄フィルムの製造における1つの困難と実際に遭遇する。高い面密度を提供するために、一方では、乾燥用に提供されるフィルムを比較的厚いフィルムとして製造することが必要であり、それは乾燥プロセスにおける問題を引き起こす。あるいは、高い面密度を有するフィルムはまた、その間に乾燥工程を挟んで、複数の層を層ごとに互いに適用することによっても製造することができるが、これは、全ての場合に、満足のいく構造的完全性のフィルム製品をもたらすわけではない。加えて、経口薄フィルムを層ごとに構築する場合、複数の適用および乾燥の工程が必要であり、そのため、このようなフィルムの製造は、相対的に複雑なものとなる。
【0004】
多量の有効成分が、経口薄フィルムの手段で投与される場合、例えば口蓋または頬内のような適用部位に限られた空間しか得られず、したがって、これらの基本的条件によって、フィルム製品の大きさが制限されるという付加的な問題がある。
【0005】
特許文献1は、有効成分を含有および/または賦形剤を含有する製造物を開示しており、時間および/または用量に関してこれらの物質の制御可能な放出のために、ロール状または折りたたみの形態における少なくとも2つの層を含む。ここで、少なくとも1つの有効成分または賦形剤を含有するこれらのうちの第1の層は、層の厚さ、層の幅、および有効成分の濃度により構成されるパラメータのうちの少なくとも1つが、この層中で一定ではないように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】DE19946822A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この背景に対して、より多量に投与される有効医薬成分および他の物質のための投与形態に対する需要がある。投与形態は、経口薄フィルムのような迅速に溶解する剤形に基づく適用系の利点を提供しなければならず、さらに、相対的に小さい外形寸法を保持しながら、可能な最大量の有効成分を輸送しなければならない。投与形態を製造する場合、高い面密度を有する経口薄フィルムの公知の問題が回避されなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、この必要に対処するものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
従来の経口薄フィルムと同じ材料をベースとするフィルムのロール状の積層体が、制限された体積で高い有効成分含有量を輸送することができ、高い総重量を伴い製剤化されることが見出された。そのようなロール状の積層体は、頬嚢中または舌に近接してもしくは真下に容易に置くことができ、そこで有効成分を放出することができる。
【0010】
したがって、本発明の第1の態様は、水浸食性、水溶性または水分散性の有効成分投与形態を製造する方法であって、
(a)経口フィルム投与形態として好適な、有効成分を含有するフィルムを製造する工程と、
(b)粘着性の表面を生成するために、(a)において製造されたフィルムの表面を活性化する工程と、
(c)(b)において活性化されたフィルムを巻き取って、巻取り式積層体を形成する工程と
を含む、方法に関する。
【0011】
本方法の範囲内で、(b)において生成された粘着性表面は、粘着性残留物が最終の巻取り式積層体の外側に残ることがないように、粘着側が内側に位置するように工程(c)において配置されることが適切である。
【0012】
フィルムは、(a)において、通例、その後フィルムを形成する組成物の易流動性の塊を適用し、該塊を乾燥させてフィルムを形成することによって製造される。対応するフィルムを製造するのに好適な装置を、図1に模式的に示す。易流動性の塊は、好適なユニット1を介して、基体ストリップ2に適用され、基体ストリップ上にフィルム3が形成する。例えば対応する駆動ロール5による移動によって、フィルムは、次に乾燥機4内に導かれ、そこで乾燥されて、固化フィルムを形成する。乾燥後、フィルムは、基体ストリップ2から分離することができる。
【0013】
本発明による方法の好ましい実施形態では、(b)において表面をエッチングすることによって、表面が活性化され、粘着性の表面が生成される。エッチング用に、フィルムの表面で、例えば、水もしくは例えばエタノールなどの薬学的に許容されるアルコールのような少量の好適な溶媒が、蒸気形態で作用することができるか、または液体形態で適用することができ、それによって、フィルムは、表面に近い領域で、限定された程度まで膨張または溶解する。このようにして、フィルムが限定された程度まで膨張または溶解され、フィルムを巻き取ることによって、次に、巻き取られたフィルムの活性化された(第1の)表面と、活性化されていない(第2の)表面の間で複合体が製造される。エッチングと比較して、膨張させることの利点は、この工程中に、フィルムが密着したままであるという事実にある。巻き取った後、フィルムの表面を膨張/エッチングするために使用された少量の水または薬学的に許容されるアルコールは、巻取り式フィルム中に拡散によって広がることができ、および/または乾燥によってそれらから除去することができる。この種の活性化では中間層が生成されないため、巻取り式積層体は、フィルムを形成する材料のみから構成される。
【0014】
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、(b)において表面を融解させることによって、例えば、好適な加熱装置によって、表面を加熱し、部分的に液化させることによって、表面が活性化され、粘着性の表面が生成される。
【0015】
代替の好ましい実施形態では、(b)において自己接着層を適用することによって、表面が活性化され、粘着性の表面が生成され、自己接着層は、水浸食性材料、好ましくは水溶性または水分散性の材料から形成される。水溶性材料が、自己接着層に好ましい。
【0016】
このような自己接着層は、例えば、水溶性および/または水分散性の材料を、水および/または薬学的に許容される溶媒、好ましくはエタノールのようなアルコールに溶解し、(非粘着(dehesively)仕上げされた)キャリアフィルム上にこれを薄層に広げることによって製造される。この層を残留水含有量または残留溶媒含有量まで乾燥させて、この層にある特定の粘着性を付与する。この状態で、この層を、工程(a)において製造されたフィルムの(第1の)表面に適用し、ここでキャリアフィルムを除去することができる。これによって、「自己接着層」が、1~100μm、特に2~20、特に好ましくは4~10μmの非常に小さい層厚さを有することが可能となる。またここでも、巻取り式積層体中の残留水または残留溶媒の含有量は、拡散によって広がるか、または乾燥によって低減することができる。
【0017】
フィルムの(第1の)表面のこの種の活性化および粘着性表面での仕上げは、特に工程(a)において発泡体様フィルムを使用する場合に有利である。フィルムの膨張またはエッチングのリスクが大きく除外され、したがって、フィルムの発泡構造は障害されない。接着層の(乾燥された)材料は、巻取り式積層体中に、フィルムの「活性化された」表面と「活性化されていない」表面との間に残存する。
【0018】
自己接着層の適用は、自己接着層を、有効成分含有層に軽く押圧することによって、例えばゴムロールの助けで補助することができる。自己接着層を適用する場合、押圧力は、例えば有効成分を含有する発泡フィルムが押圧によって損傷されないように、好適に設定しなければならない。当業者は、公知の好適な試験によって、ここに適した押圧力を決定することができる。
【0019】
フィルムの(第1の)表面の活性化の第3の種類は、その融解にある。この目的のために、特に発泡体様フィルムを使用する場合、この表面が軟化され、その結果、巻き取って、次に巻取り式積層体を冷却した後に、このように活性化された(第1の)表面と、活性化されていない(第2の)表面との永久的結合をもたらすように、エネルギー(例えば熱の形態)が、この表面に適用される。
【0020】
上述の方法により製造された、巻取り式積層体は、必要であれば好適な長さに切断し、通例の手段で、例えば管状の袋材機によって包装することができる。
【0021】
経口フィルム投与形態として好適なフィルムに関して、本発明は、フィルムが原則として経口フィルム投与形態として好適であり、すなわちフィルムが、唾液との接触時に相対的に迅速に溶解し、フィルムに含有される賦形剤または有効成分が放出されるように崩壊することを条件として、関連する制限を受けることはない。フィルムに含有される構成要素は、さらに、薬学的に許容されるものでなければならない。とりわけ、薬学的に許容される水溶性ポリマーは、好適なフィルム形成材料の例である。特に好適な水溶性ポリマーは、例えば、デンプンおよびデンプン誘導体、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルまたはプロピルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドポリマー、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ゼラチン、コラーゲン、アルギネート、ペクチン、プルラン、トラガカント、キトサン、アルギン酸、アラビノガラクタン、ガラクトマンナン、アガー、アガロース、カラギーナン、ならびに天然ゴムである。本発明の文脈において特に好ましいのは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、セルロース誘導体、プルラン、ゼラチンおよびアガーを含む群から選択される水溶性ポリマーである。本発明の文脈において最も好ましいのは、水溶性ポリマーとしてのポリビニルアルコールである。
【0022】
経口フィルム投与形態として好適なフィルム中のフィルム形成ポリマーの比率は、好ましくは25~85wt.%、好ましくは50~85wt.%、より好ましくは60~80wt.%である。場合によっては、フィルムの完全性に悪影響を及ぼさない場合は、フィルム中のポリマー含有量は、より低い範囲、例えば25~50wt.%の範囲、または好ましくは38~40wt.%の範囲であってもよい。
【0023】
有効成分は、原則として、任意の経口投与可能な有効成分であり、有効医薬成分が好ましい。本発明の文脈において経口用途に好適な有効医薬成分は、例えば、抗アレルギー薬、抗不整脈薬、抗生物質、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、強心薬、利尿薬、降圧薬、去痰薬、神経筋遮断薬、性ホルモン、および昇圧薬である。特定の例は、アセトアミノフェン、アドレナリン、アルプラゾラム、アムロジピン、アナストロゾール、アポモルヒネ、アリピプラゾール、アトルバスタチン、バクロフェン、ベンゾカイン、ベンゾカイン/メントール、ベンジダミン、ブプレノルフィン、ブプレノルフィン/ナロキソン、ブプレノルフィン/ナロキソン/セチリジン、セチリジン、クロルフェニラミン、クロミプラミン、デキサメタゾン、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン/フェニレフリン、ジクロフェナク、ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン/フェニレフリン、ドネペジル、ドロナビノール、エピネフリン、エシタロプラム、ファモチジン、フェンタニル、グリメピリド、GLP-1ペプチド、グラニセトロン、インスリン、インスリンナノ粒子、インスリン/GLP-1ナノ粒子、ケタミン、ケトプロフェン、ケトチフェン、カフェイン、レボセチリジン、ロペルアミド、ロラタジン、メクリジン、メチルフェニデート、ミダゾラム、ミロデナフィル、モンテルカスト、マルチメル酸-001、ナロキソン、ニコチン、ニトログリセリン、オランザピン、オロパタジン、オンダンセトロン、オキシブチニン、ペクチン、ペクチン/メントール、ペクチン/アスコルビン酸、PediaSUNAT(アルテスネートおよびアモジアキン)、ピロキシカム、フェニレフリン、プレドニゾロン、プソイドエフェドリン、リスペリドン、リバスチグミン、リザトリプタン、セレギリン、センナグリコシド、シルデナフィルシトレート、シメチコン、スマトリプタン、タダラフィル、テストステロン、トリアムシノロンアセトニド、トリプタン、トロピカミド、ボグリボース、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、またはこれらの化合物の薬学的に許容される塩である。有効医薬成分はまた、異なる有効成分の混合物の形態で存在することができる。非有効医薬成分として、本発明による投与形態は、例えば、メントールのような口腔衛生用の有効成分を含有することができる。
【0024】
少なくとも1つの有効医薬成分は、好ましくは一定濃度でフィルムに含有され、この点に関して、フィルムの単位用量面積(巻き取り前)に対して、目標含有量の85~115%、好ましくは目標含有量の90~110%、特に好ましくは目標含有量の95~105%の有効成分含有量の均一性(「含有量均一性」)を有する。
【0025】
本発明による方法によって製造された巻取り式フィルムの投薬単位当たりの有効成分含有量は、500mgまで、好ましくは250mgまで、特に好ましくは230mgまで、より好ましくは200mgまで、さらにより好ましくは100mgまでである。一方、投薬単位当たりの最小有効成分含有量は、好ましくは5mg、より好ましくは10mg、最も好ましくは12mgである。用途に応じて、有効成分含有量はまた、上記値のより高い範囲、例えば50~100mg超または30~50mgの範囲にある。
【0026】
巻き取り前の本発明による投与形態の面積に対する有効成分の量は、適切には、1~15mg/cm、好ましくは2.8~10mg/cmの範囲である。
【0027】
フィルム投与形態として好適な本発明によるフィルムは、前述のフィルム形成ポリマーだけでなく、さらなる原料、特に、着色剤、芳香性物質、特に香味料および/または匂い物質、甘味料、矯味剤、界面活性剤、賦活薬、pH調節剤、防腐剤および/または抗酸化剤を含む群から選択される賦形剤を含有することができる。香味料、匂い物質および芳香性物質の添加は、単独でまたは組み合わせて、特に有利である。好適な矯味剤は、例えば、イオン交換樹脂である。フィルム投与形態として好適なフィルムは、好ましくは、香味料、匂い物質および芳香性物質を、単独でまたは組み合わせて含有する。
【0028】
加えて、経口フィルム投与形態として好適なフィルムは、フィルムに導入された光感受性の有効成分をUV光から保護する顔料またはUV吸収剤を含有することができる。
【0029】
上述の補助剤だけでなく、経口フィルム投与形態として好適なフィルムはまた、可塑剤および/または湿潤剤のような、その可撓性および/または物理的特性を最適化するための構成要素をさらに含有することもできる。本発明の文脈において好ましい可塑剤および/または湿潤剤は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびクエン酸エステルを含む群から選択される。グリセリンは、可塑剤としてきわめて特に好ましく使用される。
【0030】
フィルム投与形態として好適なフィルムは、より固形状のフィルムとして(気体を包含しない)または固化された発泡体として具現化することができる。フィルム投与形態として好適なフィルムが、固化された発泡体として存在する場合、空気、窒素もしくはCO、または他の気体のような導入された気体が含有される。
【0031】
対応する固化された発泡体配合物を製造するのに好適な基本材料および方法は、例えば、EP1296661A2、EP1959921A2またはWO2018/224591A1に記載されている。
【0032】
フィルム投与形態が、固化された発泡体として具現化される場合、発泡体の空隙が、ポリマーマトリックス中で次々に分離されて、好ましくは固化された気泡の形態で存在することができる。
【0033】
別の実施形態により、空隙は、好ましくはマトリックスを貫通する連続した流路系を形成することによって、互いに連結して提供される。
【0034】
フィルム投与形態が、固化された発泡体として具現化される場合、発泡体の空隙は、適切には、フィルムの総体積に対して(すなわち、提供された自己接着層は、容積分率に関して考慮されない)、5~98%、好ましくは30~80%の容積分率を有する。このようにして、フィルム投与形態の溶解の促進は、好ましい影響を及ぼす。
【0035】
本発明による発泡体ベースのフィルム投与形態の特性に影響を及ぼす別の重要なパラメータは、空隙または気泡の直径である。気泡または空隙は、好ましくは発泡ホイップ機の助けで生成され、それによって、気泡の直径は、広範囲でほぼ自由裁量に調整することができる。したがって、気泡または空隙の直径は、0.01~60μmの範囲にある。直径は、特に好ましくは、10~50μmの範囲にある。
【0036】
経口フィルム投与形態として好適なフィルムのフィルム層の厚さは、好ましくはおよそ0.01~およそ2mmの範囲、特に好ましくは0.02~およそ1mmの範囲にある。
【0037】
自己接着層が形成される材料に関して、本発明はまた、自己接着層が、薬学的に許容される水溶性または水分散性のポリマーをベースとすることを条件として、関連する制限を受けることはない。好適な水溶性または水分散性のポリマーは、例えばPlastoid E35H(軟化Eudragit E100;ラウリン酸、アジピン酸およびグリセリンが調節剤として添加されている)である。さらに好適な水溶性または水分散性のポリマーは、例えば、セラック、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルカプロラクタム/ポリビニルアセテート/ポリエチレングリコールコポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンである。本発明の範囲内できわめて特に好ましい水溶性ポリマーは、ポリビニルピロリドンである。
【0038】
前述の水溶性ポリマーは、適切には、可塑剤と組み合わせられる。好適な可塑剤の例は、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、特にポリエチレングリコール200、ソルビトールおよび/またはクエン酸トリブチルであり、その中でもグリセリン、ポリエチレングリコール200および/またはクエン酸トリブチルが特に好適であると記載される。きわめて特に好適な可塑剤は、グリセリンである。
【0039】
水溶性ポリマー対可塑剤との比に関して、混合物が十分に粘着性で使用可能であるように該比が設定されるという条件で、接着剤は、関連する制限を受けることはない。好ましい混合比の例は、水溶性ポリマー対可塑剤の比で、およそ85~50対およそ15~50、好ましくはおよそ85~65対およそ15~35、さらにより好ましくはおよそ80~60対およそ20~40、さらにより好ましくはおよそ80~50対およそ20~50、さらにより好ましくはおよそ82~68対およそ18~32、最も好ましくはおよそ80~70対およそ20~30である。
【0040】
自己接着層中の水溶性または水分散性のポリマーの好適な比率は、フィルム中でおよそ50~90、好ましくはおよそ60~85%の比率と規定される。
【0041】
工程(a)において製造されたフィルムの(第1の)表面のこの種の活性化で、中間層は、たとえ単に相対的に極度に薄いものであっても、巻き取り後に、巻取り式積層体中のフィルムの活性化された(第1の)表面と活性化されていない(第2の)表面の間に残存し、すなわち、自己接着層の層厚さは、好ましくはフィルム投与形態の有効成分を含有するフィルムの層厚さの、少なくとも2分の1、より好ましくは少なくとも4分の1、さらにより好ましくは少なくとも8分の1になる。
【0042】
活性化されたフィルムは、適切には、およそ45°の角度で、回転するブラシによって巻き取ることができる。さらに、平板状で提供された積層体に巻き芯を取り付け、次に、この巻き芯に積層体を巻き付けることが可能である。完了後、巻き芯は除去されて、中心に空洞が作り出される。これは、およそ0.5~30mm、好ましくはおよそ1~10mm、特に好ましくはおよそ2~5mmの直径を有する。
【0043】
あるいは、巻き芯が、製造物の一部として系内に残存することが可能であり、この巻き芯は、小型または中空であり、この場合は環状で提供され、有効成分を含有するかまたは一般に有効成分を無含有である。加えて、巻き芯の幅は、積層体の最大幅を超える場合もある。巻き芯の直径は、適切には、およそ0.5~30mm、好ましくはおよそ1~10mm、特に好ましくはおよそ2~5mmである。
【0044】
巻取り式積層体は、工程(c)における巻き取り後、より小さい個々の部分に分割することができる。この目的のために、本発明による方法は、適切には、(c)において製造された巻取り式積層体を切断する工程を含む。したがって、例えば1~4cm、特に1.5~2.5cmのような一定幅を有するそのような積層体ロールの部分が作り出される。
【0045】
本発明による巻取り式積層体の異なる形状および大きさの製造物における可撓性は、図2に例示される。図2Aでは、相対的に長いフィルムが、第1の工程において表面で活性化され、次に巻き取られて、相対的に厚い巻取り式積層体が得られる(d1)。図2Bでは、より短いフィルムが、表面で活性化され、次に巻き取られて、より薄い巻取り式積層体が得られる(d2<d1)。
【0046】
図2Cおよび2Dでは、調整可能な長さの巻取り式積層体に基づく可撓性が例示され、これにより、例えば、製造業者により予め決定された有効成分濃度を有する有効成分フィルムに基づいて、所望の有効成分量を、個々の患者の必要に適合させることができる。予め巻き取られたフィルム積層体は、例えば、4等分(C)または2等分(D)に切断することができ、異なる長さのフィルム積層体片(L=2L)が得られる。
【0047】
第2の態様により、本発明は、上述の方法によって製造することができるかまたは製造される巻取り式積層体に関する。巻取り式積層体は、好ましくはおよそ100~1000mg、好ましくはおよそ200~800mgの重量を有する。
【0048】
本発明による巻取り式積層体にさらに好ましいのは、10wt.%未満、特に5wt.%未満の残留溶媒または残留水の含有量である。
【0049】
本発明による巻取り式積層体に関して、本積層体は、実質的に(すなわち95wt.%を超える程度まで、好ましくは98wt.%を超える程度まで)、好ましくは完全に、水溶性または水分散性の構成要素から構成され、そのため、積層体が水と接触すると、相対的に迅速に溶解または崩壊し、本積層体に組み込まれた有効成分を放出することが必須である。この目的に対して、有効成分含有層と、存在する任意の自己接着層の両方とも、適切には、およそ5分未満、好ましくはおよそ120秒未満、より好ましくはおよそ50秒未満の溶解速度(カプセル剤および錠剤の崩壊時間に関する適合試験A、欧州薬局方(2011)により、個々のフィルムに対して決定され、当該の層は、崩壊試験装置の軸に直接固定される)を有する。本発明による巻取り式積層体が、矯味剤としてイオン交換体を含有する場合、本発明の文脈において、これは、水溶性または水分散性の構成要素であると理解される。
【0050】
本発明による巻取り式積層体は、バッカル、歯肉もしくは舌下への有効成分の投与、または口蓋への投与を含む経口投与に特に好適である、
【0051】
巻取り式積層体は、多くの方法で改変することができる。例えば、カプセルに充填し、嚥下することができる。あるいは、巻取り式積層体は、胃での溶解を意図して、胃液に可溶性であるコーティングを用いて、または腸での溶解を意図して、胃液に抵抗性であるコーティングを用いて改変することができる。巻取り式形態に起因して、全ての身体開口部(例えば口内、鼻孔内、外耳道、肛門、膣)における用途が、困難を伴うことなく可能である。加えて、巻取り式材料は、要求に応じて、ディスペンサで分配し、かつ切断することができる。ロール形態に起因して、材料はまた、頬嚢または舌の下に、障害を伴うことなく良好に適用することもできる。溶解に起因して、>100mg/cm(例えば、0.5mmの直径で)という非常に高い面密度を達成することができる。さらに、相対的に長い小片を適用することができる(<3cm、すなわち、300mg超)。
【0052】
以下のように、本発明は、実施例に基づいてより詳細を例示するが、これは本出願の保護範囲を制限するものとは決して考えるべきではない。
【実施例1】
【0053】
発泡フィルムを、以下の表で規定した組成を用いて、有効成分層(層厚さ:約0.4mm;面密度 200g/m)用に製造した。
【0054】
【表1】
【0055】
製造のために、さらなる原料をPVAプレ溶液中で撹拌し、水を用いたさらなる撹拌下で、34.5%の固体含有量に設定した。次に、得られた混合物を2時間均質化し、発泡機を使用して発泡させ、ロールコータを使用して処理して発泡フィルムを形成した。乾燥フィルムの残留溶媒含有量はおよそ3%であった。
【0056】
PVP VA64およびグリセリンで形成された接着層を、非粘着仕上げされたキャリアから移動させることによってこのフィルムに適用した。このようにして製造された積層体を、接着層を内側にして巻き取り、小片に切断した。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1】対応するフィルムを製造するのに好適な装置を表す図である。
図2】巻取り式積層体の異なる形状および大きさの製造物における可撓性を表す図である。図2Aは、相対的に長いフィルムにおける可撓性を表す図である。図2Bは、より短いフィルムにおける可撓性を表す図である。図2Cは巻取り式積層体の調整可能な長さに基づく可撓性を表す図であり、予め巻き取られたフィルム積層体を4等分に切断した場合の図である。図2Dは巻取り式積層体の調整可能な長さに基づく可撓性を表す図であり、予め巻き取られたフィルム積層体を2等分に切断した場合の図である。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性または水分散性の有効成分投与形態を製造する方法であって、
(a)経口フィルム投与形態として好適な、有効成分を含有し、フィルム投与形態が固化された発泡体として存在する、フィルムを製造することと、
(b)粘着性の表面を生成するために、(a)において製造されたフィルムの表面を活性化することと、
(c)(b)において活性化されたフィルムを巻き取って、巻取り式積層体を形成することと
を含む、方法。
【請求項2】
表面を膨張、エッチングまたは融解することによって、表面は活性化され、粘着性の表面が生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
自己接着層を適用することによって、表面は活性化され、粘着性の表面が生成され、自己接着層は、水浸食性材料、好ましくは水溶性または水分散性の材料から形成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
経口フィルム投与フィルムとして好適なフィルムは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、セルロース誘導体、プルラン、ゼラチン、およびアガー、好ましくはポリビニルアルコールから選択されるフィルム形成ポリマーをベースとすることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
フィルム形成ポリマーは、フィルム中で、25~85、好ましくは60~80wt.%の比率を占めることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
経口フィルム投与形態として好適なフィルムは、香味料または芳香性物質、着色剤、可塑剤および甘味料から選択される少なくとも1つの賦形剤を含有することを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
有効成分は、アセトアミノフェン、アドレナリン、アルプラゾラム、アムロジピン、アナストロゾール、アポモルヒネ、アリピプラゾール、アトルバスタチン、バクロフェン、ベンゾカイン、ベンゾカイン/メントール、ベンジダミン、ブプレノルフィン、ブプレノルフィン/ナロキソン、ブプレノルフィン/ナロキソン/セチリジン、セチリジン、クロルフェニラミン、クロミプラミン、デキサメタゾン、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン/フェニレフリン、ジクロフェナク、ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン/フェニレフリン、ドネペジル、ドロナビノール、エピネフリン、エシタロプラム、ファモチジン、フェンタニル、グリメピリド、GLP-1ペプチド、グラニセトロン、インスリン、インスリンナノ粒子、インスリン/GLP-1ナノ粒子、ケタミン、ケトプロフェン、ケトチフェン、カフェイン、レボセチリジン、ロペルアミド、ロラタジン、メクリジン、メチルフェニデート、ミダゾラム、ミロデナフィル、モンテルカスト、マルチメル酸-001、ナロキソン、ニコチン、ニトログリセリン、オランザピン、オロパタジン、オンダンセトロン、オキシブチニン、ペクチン、ペクチン/メントール、ペクチン/アスコルビン酸、PediaSUNAT(アルテスネートおよびアモジアキン)、ピロキシカム、フェニレフリン、プレドニゾロン、プソイドエフェドリン、リスペリドン、リバスチグミン、リザトリプタン、セレギリン、センナグリコシド、シルデナフィルシトレート、シメチコン、スマトリプタン、タダラフィル、テストステロン、トリアムシノロンアセトニド、トリプタン、トロピカミド、ボグリボース、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、またはこれらの化合物の薬学的に許容される塩を含む群から選択される有効医薬成分であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
自己接着層は、水溶性または水分散性のポリマー、好ましくはポリビニルピロリドンをベースとすることを特徴とする、請求項3またはそれに従属する請求項に記載の方法。
【請求項9】
水溶性または水分散性のポリマーは、自己接着層中で、50~90、好ましくは60~85wt.%の比率を占めることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
経口フィルム投与形態または自己接着フィルムとして好適なフィルムは、可塑剤および/または湿潤剤を、好ましくはグリセリンの形態で含有することを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の方法により製造可能な、巻取り式積層体。
【請求項12】
100~1000mg、好ましくは200~800mgの重量を有することを特徴とする、請求項11に記載の巻取り式積層体。
【国際調査報告】