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特表2024-520949ネットワークアクセス方法、ネットワーク機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-27
(54)【発明の名称】ネットワークアクセス方法、ネットワーク機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20240520BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20240520BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20240520BHJP
【FI】
H04W48/16
H04W76/15
H04W48/18 113
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571426
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 CN2022089077
(87)【国際公開番号】W WO2022252879
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110610981.1
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】李芳
(72)【発明者】
【氏名】宋凱月
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
(57)【要約】
ネットワークアクセス方法、ネットワーク機器及び記憶媒体を提供する。本願では、アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップ(101)と、前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出するステップ(102)と、一致しないと、前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送し、前記ネットワーク側の機器が前記目標データガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新するステップ(103)と、ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信すると、アプリケーションを目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップであって、ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むステップ(104)と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されるネットワークアクセス方法であって、
アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップと、
前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出するステップと、
一致しないと、前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送し、前記ネットワーク側の機器が前記目標データガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新するステップと、
前記ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信すると、前記アプリケーションを前記目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップであって、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むステップと、を含むネットワークアクセス方法。
【請求項2】
前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出する前記ステップの前に、
事前に設定されたネットワーク性能及びデータガイダンスポリシーのマッピングルールに従ってATSSSルールを生成するステップであって、前記生成されたATSSSルールには前記目標データガイダンスポリシーが含まれるステップをさらに含み、
前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出する前記ステップは、
前記生成されたATSSSルールが前記ネットワーク側により発行されたATSSSルールと同じであるか否かを検出するステップを含み、
前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送する前記ステップは、
前記生成されたATSSSルールをネットワーク側に伝送するステップを含む請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項3】
アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得する前記ステップは、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを提供するステップと、
前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースによって、ユーザーにより入力された前記アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップと、を含む請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項4】
前記目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送する前記ステップは、
ユーザプレーンプロトコルによって前記目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送するステップを含む請求項1~3のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項5】
ネットワーク側の機器に適用されるネットワークアクセス方法であって、
端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信すると、ATSSSルールの更新を完了した後、ATSSSルール更新成功メッセージを前記端末に送信し、前記端末がアプリケーションを、目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップを含み、
前記目標データガイダンスポリシーは前記アプリケーションの目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーであり、前記ATSSSルールの更新は前記目標データガイダンスポリシーに基づく更新であり、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むネットワークアクセス方法。
【請求項6】
端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信する前記ステップは、
前記端末により送信されたATSSSルールを受信するステップであって、前記ATSSSルールテーブルには前記目標データガイダンスポリシーが含まれるステップを含み、
ATSSSルール更新成功メッセージを前記端末に送信する前記ステップの前に、
前記端末により送信されたATSSSルールをセッション管理エンティティに送信し、前記セッション管理エンティティが前記端末により送信されたATSSSルールに従ってATSSSルールを更新するステップを含む請求項5に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項7】
前記端末により送信されたATSSSルールをセッション管理エンティティに送信する前記ステップの前に、
ローカルに記憶されているATSSSルールが前記端末により送信されたATSSSルールと一致しないことを確認するステップを含む請求項6に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項8】
端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信する前記ステップは、
ユーザプレーンプロトコルによって、前記端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信するステップを含む請求項5~7のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリとを含み、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサに実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは請求項1~4のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法又は請求項5~8のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法を実行することができるネットワーク機器。
【請求項10】
プロセッサにより実行されると請求項1~4のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法又は請求項5~8のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が202110610981.1、出願日が2021年06月01日の中国特許出願に基づいて提案され、該中国特許出願の優先権を主張し、ここで該中国特許出願の全内容は引用により参考として本願に組み込まれている。
【0002】
本願の実施例は、通信分野に関し、特にネットワークアクセス方法、ネットワーク機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
通信技術の発展に伴い、第5世代移動通信技術(5th Generation Mobile Communication Technology、5G)も進化し続けている。サービス特徴の観点から、5Gは、より多様なサービス及びシーン、より高いユーザーエクスペリエンス要件及びより低い遅延や消費電力等の要件に直面している。ネットワーク運用の観点から、5G時代は、様々なネットワークが共存する時代であり、5G時代では、4Gは依然としてセルラーネットワークの主流を占めており、WiFi技術は世代交替を続けている。従って、5Gは包括的であり、様々なアクセスネットワークの融合を考慮する必要がある。
【0004】
様々なネットワークが共存する時代では、ユーザーは端末のアプリケーションに対してアクセスネットワークを設定することができ、例えば、WIFI接続のみ、セルラーネットワーク接続のみ、WIFI優先接続、セルラーネットワーク優先接続等を設定する。
【0005】
しかしながら、上記技術は端末上にいくつかのアクセスネットワークのタイプを提供するだけである。データ伝送を行う時、ほとんどのアプリケーションのデータ伝送要件はアクセスネットワークのタイプではなく、アクセスネットワークの性能である。例えば、アプリケーション1は高速ネットワークを介してデータを伝送する必要があり、アプリケーション2は低遅延ネットワークを介してアプリケーションを伝送する必要があり、ユーザーは、設定時、アクセスネットワークの特性を把握できない。従って、上記技術では、アプリケーションのネットワーク性能要件を満たすことができないことが多い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例は、ネットワークアクセス方法を提供する。前記ネットワークアクセス方法は、アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップと、前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出するステップと、一致しないと、前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送し、前記ネットワーク側の機器が前記目標データガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新するステップと、前記ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信すると、前記アプリケーションを前記目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップであって、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むステップと、を含む。
【0007】
本願の実施例は、ネットワークアクセス方法をさらに提供する。前記ネットワークアクセス方法は、端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信すると、ATSSSルールの更新を完了した後、ATSSSルール更新成功メッセージを前記端末に送信し、前記端末が前記アプリケーションを目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップを含み、前記目標データガイダンスポリシーはアプリケーションの目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーであり、前記ATSSSルールの更新は前記目標データガイダンスポリシーに基づく更新であり、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含む。
【0008】
本願の実施例は、ネットワーク機器をさらに提供する。前記ネットワーク機器は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を含み、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサに実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは前記ネットワークアクセス方法を実行することができる。
【0009】
本願の実施例は、プロセッサにより実行されると上記ネットワークアクセス方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0010】
1つ又は複数の実施例は対応する図面中の図によって例示的に説明されており、これらの例示的な説明は実施例を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の実施例に係る端末に適用されるネットワークアクセス方法のフローチャートである。
図2】本願の一実施例に係るネットワーク側の機器に適用されるネットワークアクセス方法のフローチャートである。
図3】本願の一実施例に係る端末とネットワーク側とのインタラクションのフローチャートである。
図4】本願の一実施例に係るネットワーク機器の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の実施願の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下では、図面を参照して、本願の各実施例を詳細に説明する。しかしながら、本願の様々な実施例において、読者に本明細書をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提示されている。しかし、これらの技術的詳細、及び以下の実施例に基づく種々の変更及び修正がなくても、本願に係る保護を請求する技術案を実現することができる。以下の様々な実施例の区分は、説明の便宜のためになされたものであり、本願の具体的な実施形態に対するいかなる限定もない。様々な実施例は、矛盾しない限り、互いに結合されたり、互いに参照されたりしてもよい。
【0013】
本願の実施例はネットワークアクセス方法を提案し、端末の各アプリケーションの様々なネットワーク性能要件を満たすことができ、各アプリケーションを異なるネットワーク性能を持つネットワークにアクセスする。
【0014】
本願の実施例は、5G ATSSS技術をサポートする端末機器に適用可能なネットワークアクセス方法を提供し、該端末機器はネットワーク側とインタラクション可能であり、例えば携帯電話、タブレットコンピュータ等であり、本実施例ではこれを限定しない。本実施例におけるネットワークアクセス方法は、アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップと、前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーsteering modeと一致するか否かを検出するステップと、一致しないと、前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送し、前記ネットワーク側の機器が前記目標データガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新するステップと、前記ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信すると、前記アプリケーションを前記目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップであって、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むステップと、を含む。
【0015】
本実施例では、端末はネットワーク側と相互通信し、端末はアプリケーションの目標ネットワーク性能をデータガイダンスポリシーの形式でネットワーク側に伝送し、ネットワーク側はATSSSルールを更新する。一方では、ネットワーク側は更新されたATSSSルールに従ってアップリンク/ダウンリンクデータをスケジューリングすることが容易になり、更新されたATSSSルールはさらにアプリケーションのネットワーク性能要件を反映するため、本実施例における端末の各アプリケーションは対応する目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスできる。他方では、端末の設定についてネットワーク側とインタラクションし、端末により設定されたアクセスネットワークがネットワーク側の事前に作成されたATSSSルールと異なることによって引き起こされるデータパケットの損失や混乱を回避する。
【0016】
図1に示すように、以下、本実施例におけるネットワークアクセス方法の実現詳細を説明する。以下は理解を容易にするための実現詳細に過ぎず、本手段の実施に必須なものではない。
【0017】
端末は、ネットワーク通信を行う前に、5Gネットワークを登録する必要があり、登録後、MA PDU(Multi-Access Protocol Data Unit、MA PDU)セッションを開始し、ATSSS能力を報告し、ネットワーク側により発行されたATSSSルールテーブルを受信する。ATSSSルールテーブルには、複数のATSSSルールがある。ATSSS機能は、主に端末のMA(Multi-Access、マルチアクセス)サービスの経路最適化、シームレススイッチング、マルチプロセッシング等に使用され、3GPP R16バージョンにより導入された機能である。
【0018】
ステップ101では、アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得する。目標ネットワーク性能は、端末上に設定されたアプリケーションのサービス特徴モードであり、アプリケーションのネットワーク性能要件を指示する。例えば高速モード、低遅延モード、低消費電力モード、よりセキュアモード等が挙げられるがこれらに限定されず、本実施例ではこれを限定しない。
【0019】
いくつかの実施例では、目標ネットワーク性能は端末自体のコードロジックに従って決定され、即ち、端末によって事前に作成されたデフォルトの目標ネットワーク性能である。例えば、アプリケーションのネットワーク性能要件はコードに固定されており、コードに従って、アプリケーション1の目標ネットワーク要件が高速モードであることを指示する。
【0020】
別のいくつかの実施例では、端末は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを提供し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースによって、ユーザーにより入力されたアプリケーションの目標ネットワーク性能を取得する。本実施例では、端末は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおける目標ネットワーク性能の更新の有無を検出する。更新があると、ユーザーにより入力された目標ネットワーク性能を取得し、更新がないと継続的に監視する。それによって、端末はユーザーの要件に基づいてネットワークアクセスの調整をリアルタイムに行うことができる。
【0021】
例えば、ユーザーはユーザーインターフェースによって高速モードを入力してもよく、端末機器は高速モードを取得する。目標ネットワーク性能が端末により端末自体のコードロジックに従って決定されることに比べて、本実施例はユーザーの様々なデータ伝送要件を満たすことができ、様々なユーザー要件に応じてATSSSルールをカスタマイズしてデータ伝送を行い、ユーザーのネットワークエクスペリエンスを向上させる。
【0022】
例えば、アプリケーションの目標ネットワーク性能は高速モード、低遅延モード、低消費電力モード、及びよりセキュアモードを含み、アプリケーションに対応する目標ネットワーク性能の設定は表1に示されてもよい。
【0023】
【表1】
【0024】
表1では、目標ネットワーク性能の各モードにおいて、ユーザーは、自分の要件に応じてアプリケーションを追加するか又はアプリケーションを削除してもよい。
【0025】
ステップ102では、前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出する。
【0026】
ATSSSルールはデータガイダンスポリシー(steering mode)を含む。データガイダンスポリシーは、Load balancing負荷分散モード、Smallest delay最小遅延モード、Active-standbyアクティブ-スタンバイモード、及びPriority based優先度モード等を含む。データガイダンスポリシーはデータストリームの選択アクセス、データストリームの切り替え、データストリームの分散に使用できる。
【0027】
いくつかの実施例では、ネットワーク側により発行されたATSSSルールには該アプリケーションに対応するデータガイダンスポリシーがあるか否かを検出する。該アプリケーションに対応するデータガイダンスポリシーがない場合、一致しない。例えば、ネットワーク側のアプリケーション1の目標ネットワーク性能が高速モードであり、ネットワーク側により発行されたATSSSルールにアプリケーション1のデータガイダンスポリシーが指示されていない場合、一致しない。ネットワーク側により発行されたATSSSルールに該アプリケーションのデータガイダンスポリシーが指示され、且つ指示された該アプリケーションのデータガイダンスポリシーが設定されたアプリケーションの目標ネットワーク性能に対応する場合、マッピングルールに該当し、マッピングルールは表2に示されてもよい。例えば、app1の目標ネットワーク性能が高速モードであり、発行されたATSSSルールにおけるapp1のデータガイダンスポリシーがLoad balancingであり、高速モードがLoad balancingに対応する場合、一致する。発行されたATSSSルールにおけるapp1のデータガイダンスポリシーがSmallest delayであり、高速モードがSmallest delayに対応しない場合、一致しない。
【0028】
事前に設定されたネットワーク性能及びデータガイダンスポリシーのマッピングルールは表2に示されてもよい。表2において、ネットワーク性能の高速モードはデータガイダンスポリシー(steering mode)における負荷分散モードLoad balancingにマッピングされてもよく、低遅延モードはsteering modeにおける最小遅延モードSmallest delayにマッピングされてもよく、低消費電力モードはsteering modeにおけるActive-standbyアクティブ-スタンバイモードにマッピングされてもよく、よりセキュアモードはsteering modeにおける優先度Priority basedにマッピングされてもよく、3GPPネットワークチャネルが高優先度を有し、優先してアクセスすることを指定する。上記マッピング関係は単なる一例であり、実際の使用では、要件に応じて設定でき、本実施例ではこれを限定しない。
【0029】
【表2】
【0030】
いくつかの実施例では、事前に設定されたネットワーク性能及びデータガイダンスポリシーのマッピングルールに従ってATSSSルールを生成し、前記生成されたATSSSルールには前記目標データガイダンスポリシーが含まれ、前記生成されたATSSSルールが前記ネットワーク側により発行されたATSSSルールと同じであるか否かを検出する。本実施例は3GPPプロトコルとの互換性を向上させるために、事前に設定されたマッピングルールに従ってATSSSルールを生成する。
【0031】
端末は、上記事前に設定されたマッピングルール及び目標ネットワーク性能に従ってATSSSルールを生成する。ATSSSルールには目標データガイダンスポリシーsteering modeが含まれ、トラフィック記述子がさらに含まれてもよい。本実施例におけるトラフィック記述子は、アプリケーション識別子APP IDであり得る。例えば、表3に示すように、APP1の目標ネットワーク性能は高速モードであり、生成されたATSSSルールATSSS rule 1のコンテンツにはAPP1、Load balancingが含まれる。APP2の目標ネットワーク性能は低遅延モードであり、生成されたATSSSルールATSSS rule 2のコンテンツにはAPP2、Smallest delayが含まれる。APP3の目標ネットワーク性能は低消費電力モードマッピングであり、生成されたATSSSルールATSSS rule 3のコンテンツにはAPP 3、Active-standbyが含まれる。APP4の目標ネットワーク性能はよりセキュアモードであり、生成されたATSSSルール ATSSS rule 4のコンテンツにはAPP4、 Priority based、3GPP is high priority accessが含まれる。
【0032】
【表3】
【0033】
ユーザーが1つのアプリケーションを削除しようとする場合、削除されるアプリケーションに対応するAPPに対応するデータガイダンスポリシーはmatch-all タイプであってもよく、例えば、ATSSS rule 5:APP、match all typeである。
【0034】
生成されたATSSSルールをネットワーク側がMA PDUセッションを確立する時に発行したATSSSルールと比較し、同じであると処理せず、異なるとステップ103を実行する。例えば、発行されたATSSSルールテーブルにおけるAPP2のデータガイダンスポリシーと生成されたATSSSルールAPP2のデータガイダンスポリシーがいずれもSmallest delayであると、両者は同じであり、処理しない。発行されたATSSSルールテーブルにおけるAPP2のデータガイダンスポリシーはSmallest delayであり、生成されたATSSSルールAPP2のデータガイダンスポリシーはLoad balancingであり、両者は異なり、即ち、目標ネットワーク性能はネットワーク側により事前に作成されたデータガイダンスポリシーと一致せず、ステップ103を実行する。
【0035】
ステップ103では、一致しないと、前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送し、前記ネットワーク側の機器が前記目標データガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新する。
【0036】
いくつかの実施例では、ユーザプレーンプロトコルによって、前記目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送する。ネットワークに端末が多数あり、且つ各端末に複数のアプリケーションがインストールされており、アプリケーションごとに対応するネットワーク要件があることを考慮して、データガイダンスポリシーを伝送する必要がある場合、データ量は膨大であるため、本実施例はユーザプレーンプロトコルによってデータを伝送し、ネットワーク側の機器はATSSSルールを更新する。それによって、エアインターフェースシグナリングによる伝送に起因する深刻なシグナリングストームを回避することができる。本実施例におけるユーザプレーンプロトコルは端末が情報をネットワーク側に伝送することに使用でき、ユーザプレーンプロトコルはHTTPS、TCP/UDP、HTTP等であってもよく、本実施例ではこれを限定しない。
【0037】
例示的には、ユーザプレーンプロトコルはHTTPプロトコルであり、生成されたATSSS ルールを端末アプリケーション構成更新UEAppCongurationUpdate情報にカプセル化し、UEAppCongurationUpdate情報をhttp requestメッセージに運び、http requestメッセージをネットワーク側に送信してもよい。ネットワーク側の機器は、目標データガイダンスポリシーを含むATSSSルールに従ってATSSSルールの更新を行う。
【0038】
ステップ104では、前記ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信すると、前記アプリケーションを前記目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスし、前記ネットワークチャネルは3GPPネットワークチャネル及び/又は非3GPPネットワークチャネルである。
【0039】
いくつかの実施例では、ユーザプレーンプロトコルによって、ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信する。
【0040】
例えば、ネットワーク側により送信された200 OKメッセージを受信し、ユーザー設定成功、即ち、ATSSSルール更新成功を通知する。この場合、ネットワーク側と端末は、例えばATSSS rule(UE1 :ATSSS rule 1(APP2、Load balancing))などの更新後のATSSSルールに従って、標準プロトコルプロセスによって目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスしてデータを伝送することができる。
【0041】
本実施例では、端末はネットワーク側と相互通信し、端末はアプリケーションの目標ネットワーク性能をデータガイダンスポリシーの形式でネットワーク側に伝送し、ネットワーク側はATSSSルールを更新する。一方では、ネットワーク側は更新されたATSSSルールに従ってアップリンク/ダウンリンクデータをスケジューリングすることが容易になり、更新されたATSSSルールはさらにアプリケーションのネットワーク性能要件を反映するため、本実施例における端末の各アプリケーションは対応する目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスできる。他方では、端末の設定についてネットワーク側とインタラクションし、端末により設定されたアクセスネットワークがネットワーク側の事前に作成されたATSSSルールと異なることによって引き起こされるデータパケットの損失や混乱を回避する。
【0042】
本願の別の実施例はネットワークアクセス方法をさらに提供し、例えばサーバ等のネットワーク側の機器に適用できるが、これに限定されない。本実施例におけるネットワークアクセス方法は、端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信すると、ATSSSルールの更新を完了した後、ATSSSルール更新成功メッセージを前記端末に送信し、前記端末が前記アプリケーションを、目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップを含み、前記目標データガイダンスポリシーはアプリケーションの目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーであり、前記ATSSSルールの更新は前記目標データガイダンスポリシーに基づく更新であり、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含む。
【0043】
本実施例は、端末の目標データガイダンスポリシーを受信することができ、目標データガイダンスポリシーはアプリケーションの目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーであり、これに従ってATSSSルールテーブルを更新する。一方では、ネットワーク側は更新後のATSSSルールテーブルによってアップリンク/ダウンリンクデータのスケジューリングを行う時、端末におけるアプリケーションのネットワーク性能要件を満たすことができる。他方では、端末の設定とネットワーク側により事前に作成されたATSSSルールとの一致性を確保し、ネットワーク側により事前に作成されたATSSSルールがユーザーのローカル設定と一致しないことによって引き起こされるデータパケットの損失や混乱を回避する。
【0044】
図2に示すように、以下、本実施例におけるネットワークアクセス方法の実現詳細を説明する。以下は理解を容易にするための実現詳細に過ぎず、本手段の実施に必須なものではない。
【0045】
ステップ201では、端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信すると、ローカルに記憶されているデータガイダンスポリシーが前記目標データガイダンスポリシーと一致するか否かを判断する。ローカルに記憶されているデータガイダンスポリシーを取り出し、目標データガイダンスポリシーに対応する端末及びアプリケーションと同じデータガイダンスポリシーと比較する。例えば、目標データガイダンスポリシーが端末1のapp1のデータガイダンスポリシーである場合、ローカルに記憶されている端末1のapp1のデータガイダンスポリシーと比較する。目標データガイダンスポリシーをセッション管理エンティティに直接送信することに比べて、本実施例におけるネットワーク側の機器は端末の設定がネットワーク側が使用しているATSSSルールテーブルと一致するか否かを判断したうえで伝送するか否かを決定する。それによって、セッション管理エンティティに伝送された目標データガイダンスポリシーが更新後のものであることを確保でき、更新されていないデータをセッション管理エンティティに伝送することを回避する。
【0046】
いくつかの実施例では、ネットワーク側の機器は端末により送信されたATSSSルールを受信し、ATSSSルールテーブルには目標データガイダンスポリシーが含まれる。
【0047】
いくつかの実施例では、ネットワーク側の機器には、ユーザーアプリケーション構成エンティティ(User Application Configuration Function、UACF)であるUACFネットワークエレメントが構成されている。UACFネットワークエレメントは、各端末により送信された目標データガイダンスポリシーを含むATSSSルールを記憶し、ATSSSルールをセッション管理エンティティ(User Application Configuration Function、UACF)であるUACFネットワークエレメントに送信する必要があるか否かを判断する。
【0048】
例示的には、UACFネットワークエレメントは、受信されたhttp requestメッセージにUEAppCongurationUpdate情報が存在するか否かを検出し、存在すると、UEAppCongurationUpdate情報を解析し、ATSSSルールを得て、ローカルに記憶する。ATSSSルールの記憶形式は以下の通りである。
【0049】
{UE1 :ATSSS rule 1(APP1、Smallest delay;APP2、Smallest delay)}
{UE2 :ATSSS rule 1(APP1、Active-standby;APP2、APP4、 Priority based、3GPP is high priority access)}。
【0050】
ステップ202では、ローカルに記憶されているデータガイダンスポリシーが目標データガイダンスポリシーと一致しないと、目標データガイダンスポリシーをセッション管理エンティティに送信し、セッション管理エンティティはATSSSルールを更新する。
【0051】
例示的には、ローカルに記憶されている端末1のATSSSルールテーブル1は(APP1、Smallest delay;APP2、Smallest delay)であり、UEAppCongurationUpdate情報から解析された、端末1により発行されたATSSSルールにおけるAPP1のデータガイダンスポリシーはLoad balancingであり、両者は一致しない。この場合、UEAppCongurationUpdate情報を運んだhttp request メッセージをセッション管理エンティティ(Session Management Function、SMF)に伝送する。
【0052】
SMFはhttp request メッセージを受信した後、解析してATSSSルールを更新する。SMFネットワークエレメントは更新を完了した後、SMFネットワークエレメントは、UACFネットワークエレメントに通知し、更新成功メッセージである200 OKメッセージをUACFネットワークエレメントに送信し、3GPPプロトコルの標準プロセスに従ってN4 Session modification Requestメッセージをユーザプレーンエンティティ(User Plane Function 、UPF)に送信する。それによって、UPFは更新後のATSSSルールに従ってダウンリンクデータ伝送を行う。
【0053】
ステップ203では、セッション管理エンティティのATSSSルール更新メッセージを受信すると、ATSSSルールテーブル更新成功メッセージを端末に送信する。
【0054】
例示的には、UACFネットワークエレメントは、SMFの200 OKを受信した後、200 OKメッセージを転送し、ユーザーにより設定されたATSSSルールの更新済みをUEネットワーク側に通知し、200 OKメッセージを端末機器に送信し、即ち、ATSSSルールテーブル更新成功メッセージを端末に送信する。
【0055】
UEは、UACFからの200 OKメッセージを受信し、ユーザー設定成功を通知する。
【0056】
上記ステップが完了した後、ネットワーク側と端末は最新のATSSSルールテーブルに従って、標準プロトコルプロセスによって、後続の関連ルールでのデータ伝送を行う。
【0057】
これによって、UEはユーザーのAPP要件をネットワーク側に伝送し、ネットワーク側は最新ルールに従ってアップリンク/ダウンリンクデータのスケジューリングを行い、ユーザー要件を満たす。
【0058】
なお、本実施例におけるUACFネットワークエレメント、UPFネットワークエレメント、及びSMFネットワークエレメントはいずれも機能エンティティであり、同一のネットワーク側の機器に位置してもよいし、異なるネットワーク側の機器に分散してもよい。
【0059】
図3に示すように、以下、1つの応用シーンを参照しながら端末とネットワーク側の機器のインタラクションプロセスを説明する。
【0060】
ステップ301では、端末はネットワーク側に登録を開始し、登録が完了した後、MA PDUセッション要求を開始し、ATSSS能力をネットワーク側に報告する。
【0061】
ステップ302では、SMFネットワークエレメントはATSSSルールテーブルを端末に送信する。SMFネットワークエレメントが端末に送信するATSSSルールテーブルは
【0062】
ステップ303では、端末は、ユーザーにより入力された目標ネットワーク性能を取得し、事前に設定されたネットワーク性能及びデータガイダンスポリシーに応じて第1ATSSSルールを生成し、生成された第1ATSSSルールと発行されたATSSSルールテーブルにおける第2ATSSSルールとが一致するか否かを検出する。第1ATSSSルールと第2ATSSSルールはいずれも、同一アプリケーションのデータガイダンスポリシーsteering modeを指示する。
【0063】
例示的には、ユーザーはヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースによって、アプリケーションごとに目標ネットワーク性能を設定し、ユーザーにより設定されたAPPの目標ネットワーク性能を第1ATSSSルールにマッピングし、第1ATSSSルールをネットワークにより発行されたATSSSルールテーブルにおける第2ATSSSルールと1対1で比較する。例えば、ネットワークにより発行されたのはATSSS rule 1: APP1、Load balancing ;APP2、Active-standbyであり、ユーザーにより設定されたのはATSSS rule 1:APP1、Smallest delay;ATSSS rule2:APP2、Active-standbyであり、ユーザーにより設定されたAPP1の第1ATSSSルールはネットワークにより発行された第2ATSSSルールと一致せず、APP2の第1ATSSSルールはネットワーク側により発行されたAPP2の第2ATSSSルールと一致する。
【0064】
ステップ304では、比較結果が一致しないと、端末は生成された第1ATSSSルールをUACFに送信する。
【0065】
例示的には、端末は第1ATSSSルールである上記ATSSS rule 1:APP1、Smallest delayをUEAppCongurationUpdate情報にカプセル化し、http request メッセージによってUACFに送信する。HTTPプロトコルによって送信することで、シグナリングストームの発生を減らす。
【0066】
ステップ305では、UACFは、UEにより送信された第1ATSSSルールを記憶し、ユーザーにより追加された第1ATSSSをSMFに更新する必要があるか否かを判断する。
【0067】
例示的には、http requestメッセージにUEAppCongurationUpdateが存在するか否かを監視する。存在すると、UEAppCongurationUpdateにおけるATSSSルールを解析し、UACFネットワークエレメントは、ローカルに記憶されている、第1ATSSSで指示される端末及びアプリケーションと同じATSSSルールを第1ATSSSルールと比較する。例えば、第1ATSSSルールは端末1のアプリケーション1のATSSSルールであり、ローカルに記憶されている端末1のアプリケーション1に対応するATSSSルールを第1ATSSSルールと比較する。
【0068】
ステップ306では、更新する必要があると、UACFネットワークエレメントは第1ATSSSルールをSMFネットワークエレメントに伝送する。
【0069】
例示的には、比較結果が異なると、UACFは上記UEAppCongurationUpdate情報を含むhttp requestメッセージをSMFに送信する。
【0070】
ステップ307では、該端末の該アプリケーションに対応するATSSSルールを第1ATSSSルールに更新する。
【0071】
例示的に、SMFネットワークエレメントはローカルに記憶されている端末1におけるアプリケーション1に対応するATSSSルールを第1ATSSSルールに更新する。
【0072】
ステップ308では、SMFネットワークエレメントは更新成功をアプリケーション構成エンティティに通知する。
【0073】
例示的には、SMFネットワークエレメントはSMF更新成功を示すhttp 200 OKをUACFに返信する。
【0074】
ステップ309では、SMFネットワークエレメントは、N4 Session Modific ation RequestをUPFネットワークエレメントに送信し、ATSSS rulesをUPFに更新し、UPFはダウンリンクデータ伝送を行う。このステップでは、SMFネットワークエレメントは3GPPプロトコルの標準プロセスによってデータ伝送を行うことができる。
【0075】
ステップ310では、UACFネットワークエレメントはATSSSルール更新成功メッセージを端末に送信する。
【0076】
例示的には、UACFはSMFの200 OKを受信した後、200 OKメッセージを転送することで、ネットワーク側がATSSSルールをユーザーにより設定されたATSSS ルールに更新したことを端末に通知する。
【0077】
ステップ311では、最新のATSSSルールに従ってデータを伝送する。
【0078】
例示的には、UEはUACFからの200 OKメッセージを受信し、ユーザー設定成功を通知する。
【0079】
上記ステップの後、端末とネットワーク側は、例えばATSSS rule(UE1 :ATSSS rule 1(APP1、Smallest delay)等の最新のATSSSルールに従って、標準プロトコルプロセスによって、後続の関連ルールでのデータ伝送を行うことができる。
【0080】
本実施例では、ユーザーは、各APPがネットワーク性能要件を満たすネットワークチャネルの下で動作するように自分のサービス要件をパーソナライズすることができる。なお、ATSSSに基づくユーザーのルールとネットワークとのインタラクションを実現し、それによってユーザールールとネットワークルールが一致しないことによって引き起こされるパケット損失やエラーパケットを効果的に回避することができる。また、本願の実施例は、端末とネットワークのインタラクションプロセスでユーザプレーンインタラクションを使用することで、制御プレーンによるエアインターフェースシグナリングストームを回避する。
【0081】
上記の種々の方法のステップ分割は、単に明確に説明するためのものであり、実施されるときに1つのステップに統合してもよく、又はいくつかのステップを分割して複数のステップに分割してもよく、同一の論理関係を含む限り、いずれも本特許の保護範囲内にある。アルゴリズム又はフローに重要ではない修正を加えるか、又は重要ではない設計を導入するが、そのアルゴリズム及びフローのコア設計を変更しないものは、すべて当該特許の保護範囲内にある。
【0082】
本願の別の実施例はまた、ネットワーク機器を提供する。ネットワーク機器は、図4に示すように、少なくとも1つのプロセッサ401と、前記少なくとも1つのプロセッサ401に通信可能に接続されたメモリ402と、を含む。前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶しており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが上記のネットワークアクセス方法を実行することができる。
【0083】
ここで、メモリとプロセッサはバス方式で接続される。バスは任意の数の相互接続されたバスとブリッジを含んでもよい。バスは1つ又は複数のプロセッサとメモリの様々な回路を接続する。バスはまた、周辺機器、電圧調整器や電力管理回路などのような様々な他の回路を接続してもよく、これらはすべて当業者に知られているので、本明細書では、それ以上説明しない。バスインターフェースは、バスとトランシーバとの間のインターフェースを提供する。トランシーバは、送信媒体上で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する複数の受信機及び送信機のような、1つの素子であってもよいし、複数の素子であってもよい。プロセッサによって処理されたデータは、アンテナを介して無線媒体上で伝送される。アンテナはまた、データを受信し、プロセッサにデータを送信する。
【0084】
プロセッサはバスの管理と通常の処理を担当するに加えて、タイミング、周辺インタフェース、電圧調整、電源管理、その他の制御機能を含む様々な機能を提供してもよい。一方、メモリは、プロセッサが動作を実行する際に使用するデータを記憶するために使用してもよい。
【0085】
本願の別の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると上記方法実施例を実現する。
【0086】
すなわち、上記実施例の方法におけるステップの全部又は一部を実施することは、プログラムが関連するハードウェアに命令することによって達成され得る。このプログラムは、1つの記憶媒体に記憶されており、1つの機器(マイクロコンピュータ、チップなどであってもよい)又はプロセッサ(processor)に、本願の様々な実施例に記載の方法のステップの全部又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体には、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる様々な媒体が含まれる。
【0087】
本願の実施例に係るネットワークアクセス方法によれば、端末は、アプリケーションのネットワーク性能要件である目標ネットワーク性能を取得でき、ネットワーク側により発行されたATSSSルールにおけるデータガイダンスポリシーが目標ネットワーク性能要件と一致しない場合、ネットワーク性能要件に対応するデータガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送する。ネットワーク側の機器は目標ガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新する。ネットワーク側は、アプリケーションをネットワーク性能要件を満たすチャネルにアクセスするように最新のATSSSルールに従ってアップリンク/ダウンリンクデータのスケジューリングを行うことができる。また、関連技術では端末がアクセスネットワークのタイプを設定し、ネットワーク側が端末の設定を知ることができいことに比べて、本実施例はネットワーク側と端末により設定された目標ネットワーク性能についての相互通信を実現する。それによって、ネットワーク側により事前に作成されたATSSSルールがユーザーのローカル設定と一致しないことによって引き起こされるデータパケットの損失や混乱を回避する。
【0088】
上記の実施形態は、本願を実施するための実施例であり、実際の適用では、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形式的及び詳細的に様々な変更が可能である。


図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
ステップ302では、SMFネットワークエレメントはATSSSルールテーブルを端末に送信する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されるネットワークアクセス方法であって、
アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップと、
前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出するステップと、
一致しないと、前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送し、前記ネットワーク側の機器が前記目標データガイダンスポリシーに従ってATSSSルールを更新するステップと、
前記ネットワーク側の機器により送信されたATSSSルール更新成功メッセージを受信すると、前記アプリケーションを前記目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップであって、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むステップと、を含むネットワークアクセス方法。
【請求項2】
前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出する前記ステップの前に、
事前に設定されたネットワーク性能及びデータガイダンスポリシーのマッピングルールに従ってATSSSルールを生成するステップであって、前記生成されたATSSSルールには前記目標データガイダンスポリシーが含まれるステップをさらに含み、
前記アプリケーションの目標ネットワーク性能がネットワーク側により発行されたATSSSルールに含まれるデータガイダンスポリシーと一致するか否かを検出する前記ステップは、
前記生成されたATSSSルールが前記ネットワーク側により発行されたATSSSルールと同じであるか否かを検出するステップを含み、
前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送する前記ステップは、
前記生成されたATSSSルールをネットワーク側に伝送するステップを含む請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項3】
アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得する前記ステップは、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを提供するステップと、
前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースによって、ユーザーにより入力された前記アプリケーションの目標ネットワーク性能を取得するステップと、を含む請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項4】
前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送する前記ステップは、
ユーザプレーンプロトコルによって前記目標ネットワーク性能に対応する目標データガイダンスポリシーをネットワーク側に伝送するステップを含む請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項5】
ネットワーク側の機器に適用されるネットワークアクセス方法であって、
端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信すると、ATSSSルールの更新を完了した後、ATSSSルール更新成功メッセージを前記端末に送信し、前記端末がアプリケーションを、目標ネットワーク性能を満たすネットワークチャネルにアクセスするステップを含み、
前記目標データガイダンスポリシーは前記アプリケーションの目標ネットワーク性能に対応するデータガイダンスポリシーであり、前記ATSSSルールの更新は前記目標データガイダンスポリシーに基づく更新であり、前記ネットワークチャネルは3GPPデータ伝送チャネル及び/又は非3GPPデータ伝送チャネルを含むネットワークアクセス方法。
【請求項6】
端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信する前記ステップは、
前記端末により送信されたATSSSルールを受信するステップであって、前記ATSSSルールには前記目標データガイダンスポリシーが含まれるステップを含み、
ATSSSルール更新成功メッセージを前記端末に送信する前記ステップの前に、
前記端末により送信されたATSSSルールをセッション管理エンティティに送信し、前記セッション管理エンティティが前記端末により送信されたATSSSルールに従ってATSSSルールを更新するステップを含む請求項5に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項7】
前記端末により送信されたATSSSルールをセッション管理エンティティに送信する前記ステップの前に、
ローカルに記憶されているATSSSルールが前記端末により送信されたATSSSルールと一致しないことを確認するステップを含む請求項6に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項8】
端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信する前記ステップは、
ユーザプレーンプロトコルによって、前記端末により送信された目標データガイダンスポリシーを受信するステップを含む請求項5に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリとを含み、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサに実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは請求項1~4のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法又は請求項5~8のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法を実行することができるネットワーク機器。
【請求項10】
プロセッサにより実行されると請求項1~4のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法又は請求項5~8のいずれか一項に記載のネットワークアクセス方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】