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特表2024-520958出荷容器及び梱包クッションの組立体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-27
(54)【発明の名称】出荷容器及び梱包クッションの組立体
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/05 20060101AFI20240520BHJP
【FI】
B65D81/05 500A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575943
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 US2022032174
(87)【国際公開番号】W WO2022260953
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】17/346,092
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517051887
【氏名又は名称】フェデラル・エキスプレス・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨンチュアン・ジョウ
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA03
3E066BA06
3E066CA04
3E066FA01
3E066HA04
3E066JA03
3E066KA04
3E066NA48
(57)【要約】
出荷組立体が記載されている。組立体は、出荷容器と、下部構造体と、上部構造体とを含む。下部及び上部の構造は、出荷容器の中で、物品を離隔した配置で保持する。板紙シートが、下部構造体を形成するために3つの水平な層へと折り曲げられる。第1の層は物品を保持するための開口部を有する。第2の層は、第1の開口部の下に実質的に平坦な表面を伴って、第1の層の下で第1の層から離隔される。第3の水平層は第2の水平層の下で第2の水平層から離隔される。他の板紙シートが、上部構造体を形成するために2つの水平な層へと折り曲げられる。第4の層は物品を保持するための開口部の他のセットを有する。第5の層は第4の層の上で第4の層から離隔される。開口部は、物品を出荷容器に位置決めするために位置合わせされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出荷容器と、
前記出荷容器の内部において複数の物品を離隔した配置で保持するように構成された下部構造体であって、前記下部構造体が、層の第1のセットを形成するように折り曲げられた第1の板紙シートを備え、前記層の第1のセットが、
複数の第1の開口部を備える第1の水平層であって、前記第1の開口部それぞれが、複数の前記物品のうち一の物品の第1の端を保持する大きさとされる、前記第1の水平層、
前記第1の水平層の下方に配置され且つ前記第1の水平層から離隔された第2の水平層であって、複数の前記第1の開口部の下方に略平坦な表面を備える第2の水平層、及び、
前記第2の水平層の下方に配置され且つ前記第2の水平層から離隔された第3の水平層、
を備えている前記下部構造体と、
前記出荷容器の内部において複数の前記物品を離隔した配置で保持するように構成された上部構造体であって、前記上部構造体は、層の第2のセットを形成するように折り曲げられた第2の板紙シートを備え、前記層の第2のセットが、
複数の第2の開口部を備える第4の水平層であって、前記第2の開口部それぞれが、前記物品のうち一の物品の第2の端を保持する大きさにされ、前記第2の開口部それぞれが、前記下部構造体と前記上部構造体とが前記出荷容器の内部において位置決めされる場合に、前記下部構造体の前記第1の開口部のうち一の第1の開口部と位置合わせされる、前記第4の水平層、及び、
前記第4の水平層の上方に配置され且つ前記第4の水平層から離隔された第5の水平層、
を備えている前記上部構造体と、
を備えている出荷組立体。
【請求項2】
前記下部構造体は、
前記第1の水平層を前記第3の水平層に連結する第1の側壁と、
前記第3の水平層を前記第2の水平層に連結する第2の側壁と
を備え、
前記第1の側壁の高さが前記第2の側壁の高さよりも大きい、請求項1に記載の出荷組立体。
【請求項3】
前記第2の側壁のうちの少なくとも1つが、前記第2の側壁のうちの他の1つとの摩擦嵌め合いを作り出し、前記下部構造体を折り曲げられた形態で保持するように構成された保持タブを備える、請求項2に記載の出荷組立体。
【請求項4】
前記第1の側壁は、前記第1の水平層を前記第3の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる、請求項2に記載の出荷組立体。
【請求項5】
前記第2の側壁は、前記第2の水平層を前記第3の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる、請求項2に記載の出荷組立体。
【請求項6】
前記第2の側壁のうちの少なくとも1つが、前記第2の水平層と前記第1の水平層との間で延びる少なくとも1つの支持タブを備える、請求項2に記載の出荷組立体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの支持タブの高さが、前記第2の水平層が前記第1の水平層から離隔される距離と略同一である、請求項6に記載の出荷組立体。
【請求項8】
前記第2の側壁は側壁の第1の対と側壁の第2の対とを備え、前記第1の対は前記第2の水平層の相対する外側縁に位置付けられ、前記第2の対は前記第1の対の間のおおよそ中間に位置付けられる、請求項2に記載の出荷組立体。
【請求項9】
前記側壁の第2の対は、前記側壁の第2の対の間に摩擦嵌め合いを作り出し、前記下部構造体を折り曲げられた形態で保持するように構成された保持タブを備える、請求項8に記載の出荷組立体。
【請求項10】
前記側壁の第1の対と前記側壁の第2の対との両方の各々の側壁が、前記第2の水平層と前記第1の水平層との間で延びる少なくとも1つの支持タブを備える、請求項8に記載の出荷組立体。
【請求項11】
前記上部構造体は、前記第4の水平層を前記第5の水平層に連結する第3の側壁を備え、前記第3の側壁は、前記第4の水平層を前記第5の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる、請求項8に記載の出荷組立体。
【請求項12】
前記第3の側壁は略等しい高さの少なくとも4つの側壁を備え、前記第3の側壁のうちの少なくとも1つは、前記第3の側壁のうちの他の1つとの摩擦嵌め合いを作り出し、前記上部構造体を折り曲げられた形態で保持するように構成された保持タブを備える、請求項11に記載の出荷組立体。
【請求項13】
前記第1の開口部は、前記物品の前記第1の端との摩擦嵌め合いを形成する大きさにされ、前記第2の開口部は、前記物品の前記第2の端との摩擦嵌め合いを形成する大きさにされる、請求項1に記載の出荷組立体。
【請求項14】
前記下部構造体の幅及び長さが前記出荷容器の内側寸法と略合致し、前記上部構造体の幅及び長さが前記出荷容器の内側寸法と略合致する、請求項1に記載の出荷組立体。
【請求項15】
出荷容器と、
前記出荷容器の内部において複数の物品を離隔した配置で保持するように構成された下部構造体であって、前記下部構造体が、層の第1のセットを形成するように折り曲げられた第1の板紙シートを備え、前記層の第1のセットは、
前記物品のうちの1つの第1の端を保持する大きさに各々がされた複数の第1の開口部を備える第1の水平層であって、前記第1の開口部それぞれが、複数の前記物品のうち一の物品の第1の端を保持する大きさとされる、前記第1の水平層、
前記第1の水平層の下方に配置され且つ前記第1の水平層から離隔された第2の水平層であって、複数の前記第1の開口部の下方に略平坦な表面と、前記第2の水平層と前記第1の水平層との間において延在している少なくとも1つの支持タブと、を備えている前記第2の水平層、
前記第2の水平層の下方に配置され且つ前記第2の水平層から離隔された第3の水平層、
前記第1の水平層を前記第3の水平層に連結している第1の側壁であって、前記第1の水平層を前記第3の水平層から離隔した状態に維持する大きさにされた前記第1の側壁、及び、
前記第3の水平層を前記第2の水平層に連結している第2の側壁であって、前記第2の水平層を前記第3の水平層から離隔した状態に維持する大きさにされた前記第2の側壁、
を備える、前記下部構造体と、
前記出荷容器の内部において複数の前記物品を離隔した配置で保持するように構成された上部構造体であって、前記上部構造体は、層の第2のセットを形成するように折り曲げられた第2の板紙シートを備え、前記層の第2のセットは、
複数の第2の開口部を備える第4の水平層であって、前記第2の開口部それぞれが、前記物品のうち一の物品の第2の端を保持する大きさにされ、前記第2の開口部それぞれが、前記下部構造体と前記上部構造体とが前記出荷容器の内部において位置決めされる場合に、前記下部構造体の前記第1の開口部のうち一の第1の開口部と位置合わせされる、前記第4の水平層、
前記第4の水平層の上方に配置され且つ前記第4の水平層から離隔された第5の水平層、及び、
前記第4の水平層を前記第3の水平層に連結している第3の側壁であって、前記第4の水平層を前記第5の水平層から離隔した状態に維持する大きさにされた前記第3の側壁、
を備えている、前記上部構造体と
を備えている出荷組立体。
【請求項16】
出荷容器のための梱包であって、
前記出荷容器の内部に配置された物品のための下部構造体の内部に折り曲げられるように構成された第1の板紙シートであって、
複数の第1の開口部を備える第1の領域、
一対の第1の側壁領域であって、前記第1の側壁領域それぞれが、前記第1の領域の相対する側に連結されており、ミシン目の第1のセットによって前記第1の領域から分離される一対の前記第1の側壁領域、
一対の第2の領域であって、前記第2の領域それぞれが、異なる前記第1の側壁領域に連結されており、ミシン目の第2のセットによって前記第1の側壁領域から分離される一対の前記第2の領域、
一対の第2の側壁領域であって、前記第2の側壁領域それぞれが、異なる前記第2の領域に連結されており、ミシン目の第3のセットによって前記第2の領域から分離される一対の前記第2の側壁領域、
一対の第3の領域であって、前記第3の領域それぞれが、前記第2の側壁領域のうちの異なる第2の側壁領域に連結されており、ミシン目の第4のセットによって前記第2の側壁領域から分離される一対の前記第3の領域、及び、
一対の第3の側壁領域であって、前記第3の側壁領域それぞれが、異なる前記第3の領域に連結されており、ミシン目の第5のセットによって前記第3の領域から分離される一対の前記第3の側壁領域、
を備えている前記第1の板紙シートと、
前記物品のための上部構造体の内部に折り曲げられるように構成された第2の板紙シートであって、
複数の第2の開口部を備える第4の領域、
一対の第4の側壁領域であって、前記第4の側壁領域それぞれが、異なる前記第4の領域の相対する側に連結されており、ミシン目の第6のセットによって前記第4の領域から分離される一対の前記第4の側壁領域、
一対の第5の領域であって、前記第5の領域それぞれが、異なる前記第4の側壁領域のうちの異なる第4の側壁領域に各々が連結され、ミシン目の第7のセットによって前記第4の側壁領域から分離される第5の領域の対、及び、
一対の第5の側壁領域であって、前記第5の側壁領域それぞれが、異なる前記第4の領域の相対する側に連結されており、ミシン目の第8のセットによって前記第4の領域から分離される一対の前記第5の側壁領域、
を備えている前記第2の板紙シートと
を備えている出荷容器のための梱包。
【請求項17】
前記ミシン目の第1のセット、第2のセット、第3のセット、第4のセット、及び第5のセットの各々は第1の共通縁と第2の共通縁との間の線を形成し、前記第1の共通縁及び前記第2の共通縁はそれぞれ前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域に共通である、請求項16に記載の出荷容器のための梱包。
【請求項18】
前記第2の側壁領域は、前記第1の共通縁及び前記第2の共通縁の各々に形成された保持タブ構造を備える、請求項17に記載の出荷容器のための梱包。
【請求項19】
前記ミシン目の第6、第7、及び第8のセットの各々は第3の共通縁と第4の共通縁との間の線を形成し、前記第3の共通縁及び前記第4の共通縁はそれぞれ前記第4の領域及び前記第5の領域に共通である、請求項16に記載の出荷容器のための梱包。
【請求項20】
前記第5の側壁領域は、前記第3の共通縁及び前記第4の共通縁の各々に形成された保持タブ構造を備える、請求項19に記載の出荷容器のための梱包。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
出荷容器及び梱包クッションが、物品を収容するための組立体として、物流輸送及び包装出荷において用いられ得る。物品のうちの一部は、出荷容器が流通経路を通じて進むときに破壊される可能性がある。既存の包装は、しばしばパレットにおける大量の小売流通のために設計されており、そのため、壊れやすい品物のパレットに載せられない出荷を保護するのに十分な衝撃及び振動の吸収、又は梱包クッションを欠いている。他の選択肢には、成形された発泡体の瓶搬送具など、工学的に設計された保護梱包クッションがある。しかしながら、工学的に設計された梱包クッションは、概して、特定の製品の形に特注されており、製作するために高価な工具を必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本明細書は、出荷容器及び梱包クッションの組立体に関する。本開示の実施は出荷容器組立体を含む。出荷容器組立体は、出荷容器と、下部構造体と、上部構造体とを含む。下部構造体は、出荷容器の中で、複数の物品を離隔した配置で保持する。下部構造体は、層の第1のセットを形成するように折り曲げられた第1の板紙シートを備える。層の第1のセットは、複数の第1の開口部を含む第1の水平層を含む。第1の開口部の各々は、物品のうちの1つの第1の端を保持する大きさにされる。層の第1のセットは、第1の水平層の下で第1の水平層から離隔された第2の水平層を含む。第2の水平層は、第1の開口部の下に実質的に平坦な表面を備える。層の第1のセットは、第2の水平層の下で第2の水平層から離隔された第3の水平層を含む。上部構造体は、出荷容器の中で、複数の物品を離隔した配置で保持する。上部構造体は、層の第2のセットを形成するように折り曲げられた第2の板紙シートを備える。層の第2のセットは、複数の第2の開口部を含む第4の水平層を含む。第2の開口部の各々は、物品のうちの1つの第2の端を保持する大きさにされる。第2の開口部の各々は、下部構造体と上部構造体とが出荷容器において位置決めされるとき、下部構造体の第1の開口部のうちの1つと位置合わせされる。層の第2のセットは、第4の水平層の上で第4の水平層から離隔された第5の水平層を含む。
【0003】
幾つかの実施例では、第2の開口部は第1の開口部よりも小さい。
【0004】
幾つかの実施例では、第1の開口部と第2の開口部とは同じ形である。
【0005】
幾つかの実施例では、第1の開口部及び第2の開口部は、円形、正方形、又は長方形の形である。
【0006】
幾つかの実施例では、下部構造体、上部構造体、及び出荷容器の各々は二重の壁の段ボール紙である。
【0007】
幾つかの実施例では、下部構造体は、第1の水平層を第3の水平層に連結する第1の側壁と、第3の水平層を第2の水平層に連結する第2の側壁とを備え、第1の側壁の高さが第2の側壁の高さよりも大きい。
【0008】
幾つかの実施例では、第2の側壁のうちの少なくとも1つが、第2の側壁のうちの他の1つとの摩擦嵌め合いを作り出し、下部構造体を折り曲げられた形態で保持するために、保持タブを備える。
【0009】
幾つかの実施例では、第1の側壁は、第1の水平層を第3の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる。
【0010】
幾つかの実施例では、第2の側壁は、第2の水平層を第3の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる。
【0011】
幾つかの実施例では、第2の側壁のうちの少なくとも1つが、第2の水平層と第1の水平層との間で延びる少なくとも1つの支持タブを備える。
【0012】
幾つかの実施例では、少なくとも1つの支持タブの高さが、第2の水平層が第1の水平層から離隔される距離と実質的に同じである。
【0013】
幾つかの実施例では、第2の側壁は側壁の第1の対と側壁の第2の対とを含む。側壁の第1の対は第2の水平層の相対する外側縁に位置付けられ、側壁の第2の対は第1の対の間のおおよそ中間に位置付けられる。
【0014】
幾つかの実施例では、側壁の第2の対は、側壁の第2の対の間に摩擦嵌め合いを作り出し、下部構造体を折り曲げられた形態で保持するために、保持タブを備える。
【0015】
幾つかの実施例では、側壁の第1の対と側壁の第2の対との両方の各々の側壁が、第2の水平層と第1の水平層との間で延びる少なくとも1つの支持タブを備える。
【0016】
幾つかの実施例では、上部構造体は、第4の水平層を第5の水平層に連結する第3の側壁を備える。第3の側壁は、第4の水平層を第5の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる。
【0017】
幾つかの実施例では、第3の側壁は実質的に等しい高さの少なくとも4つの側壁を備える。
【0018】
幾つかの実施例では、第3の側壁のうちの少なくとも1つが、第3の側壁のうちの他の1つとの摩擦嵌め合いを作り出し、上部構造体を折り曲げられた形態で保持するために、保持タブを備える。
【0019】
幾つかの実施例では、第1の開口部は、物品の第1の端との摩擦嵌め合いを形成する大きさにされる。
【0020】
幾つかの実施例では、第2の開口部は、物品の第2の端との摩擦嵌め合いを形成する大きさにされる。
【0021】
幾つかの実施例では、物品は壊れやすい器である。
【0022】
幾つかの実施例では、下部構造体の幅及び長さが出荷容器の内側寸法と実質的に合致し、上部構造体の幅及び長さが出荷容器の内側寸法と実質的に合致する。
【0023】
本開示のさらなる実施は出荷組立体を含む。出荷組立体は、出荷容器と、下部構造体と、上部構造体とを含む。
【0024】
下部構造体は、出荷容器の中で、複数の物品を離隔した配置で保持する。下部構造体は、層の第1のセットを形成するように折り曲げられた第1の板紙シートを備える。層の第1のセットは、複数の第1の開口部を含む第1の水平層を含む。各々の第1の開口部は、物品のうちの1つの第1の端を保持する大きさにされる。層の第1のセットは、第1の水平層の下で第1の水平層から離隔された第2の水平層を含む。第2の水平層は、第1の開口部の下に実質的に平坦な表面を備える。下部構造体は、第2の水平層と第1の水平層との間で延びる少なくとも1つの支持タブを備える。下部構造体は、第2の水平層の下で第2の水平層から離隔された第3の水平層を含む。下部構造体は、第1の水平層を第3の水平層に連結する第1の側壁を含む。第1の側壁は、第1の水平層を第3の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる。下部構造体は、第3の水平層を第2の水平層に連結する第2の側壁を含む。第2の側壁は、第2の水平層を第3の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる。
【0025】
上部構造体は、出荷容器の中で、複数の物品を離隔した配置で保持する。上部構造体は、層の第2のセットを形成するように折り曲げられた第2の板紙シートを備える。層の第2のセットは、複数の第2の開口部を含む第4の水平層を含む。各々の第2の開口部は、物品のうちの1つの第2の端を保持する大きさにされる。各々の第2の開口部は、下部構造体と上部構造体とが出荷容器において位置決めされるとき、下部構造体の第1の開口部のうちの1つと位置合わせされる。上部構造体は、第4の水平層の上で第4の水平層から離隔された第5の水平層を含む。上部構造体は、第4の水平層を第3の水平層に連結する第3の側壁を含む。第3の側壁は、第4の水平層を第5の水平層から離隔した状態を維持する大きさにされる。
【0026】
本開示のさらなる実施は出荷容器のための梱包を含む。出荷容器のための梱包は第1の板紙シートと第2の板紙シートとを含む。
【0027】
第1の板紙シートは、出荷容器に配置される物品のための下部構造体へと折り曲げられる。第1の板紙シートは、第1の領域と、一対の第1の側壁領域と、一対の第2の領域と、一対の第2の側壁領域と、一対の第3の領域と、一対の第3の側壁領域とを含む。
【0028】
第1の領域は複数の第1の開口部を含む。第1の側壁領域の各々が、第1の領域の相対する側に連結され、ミシン目の第1のセットによって第1の領域から分離される。第2の領域の各々が、第1の側壁領域のうちの異なる第1の側壁領域に連結され、ミシン目の第2のセットによって第1の側壁領域から分離される。第2の側壁領域の各々が、第2の領域のうちの異なる第2の領域に連結され、ミシン目の第3のセットによって第2の領域から分離される。第3の領域の各々が、第2の側壁領域のうちの異なる第2の側壁領域に連結され、ミシン目の第4のセットによって第2の側壁領域から分離される。第3の側壁領域の各々が、第3の領域のうちの異なる第3の領域に連結され、ミシン目の第5のセットによって第3の領域から分離される。
【0029】
第2の板紙シートは、物品のための上部構造体へと折り曲げられる。第2の板紙シートは、第4の領域と、第4の側壁領域の対と、第5の領域の対と、第5の側壁領域の対とを含む。
【0030】
第4の領域は複数の第2の開口部を含む。第4の側壁領域の各々が、第4の領域の相対する側に連結され、ミシン目の第6のセットによって第4の領域から分離される。第5の領域の各々が、第4の側壁領域のうちの異なる第4の側壁領域に連結され、ミシン目の第7のセットによって第4の側壁領域から分離される。第5の側壁領域の各々が、第4の領域の相対する側に連結され、ミシン目の第8のセットによって第4の領域から分離される。
【0031】
幾つかの実施例では、ミシン目の第1のセット、第2のセット、第3のセット、第4のセット、及び第5のセットの各々は第1の共通縁と第2の共通縁との間の線を形成する。第1の共通縁及び第2の共通縁はそれぞれ第1の領域、第2の領域、及び第3の領域に共通である。
【0032】
幾つかの実施例では、第2の側壁領域は、第1の共通縁及び第2の共通縁の各々に形成された保持タブ構造を備える。
【0033】
幾つかの実施例では、ミシン目の第6、第7、及び第8のセットの各々は第3の共通縁と第4の共通縁との間の線を形成する。第3の共通縁及び第4の共通縁はそれぞれ第4の領域及び第5の領域に共通である。
【0034】
幾つかの実施例では、第5の側壁領域は、第3の共通縁及び第4の共通縁の各々に形成された保持タブ構造を備える。
【0035】
本明細書に記載されている主題の具体的な実施は、以下の利点のうちの1つ又は複数を実現し、既存の製品梱包の欠点に対処するように実施され得る。実施は、壊れやすい消費財を直接的に消費者へと経済的に出荷するために、環境に優しく再利用可能で持続可能な材料を使用する出荷組立体を提供する。例えば、本開示の実施は、軽量な品物のために再利用可能な板紙から、又は、重量のある品物のために段ボールから、行うことができる。また、実施は、異なる大きさ/形の物品のために、広げて再使用することができる。実施は、運送中の損傷を防止する又は最小限にするために、十分な衝撃及び振動の吸収又は梱包クッションを提供する。例えば、実施は、互いから離隔され、箱が誤って取り扱われた場合に物品が衝突させられる可能性のある出荷箱の側面から離隔された固定位置において、衝撃吸収領域を含むように、及び/又は、物品を保持するように、構成される。実施は、現在工学的に設計されている梱包クッションの解決策よりも相当に低いコストで製造することもできる。例えば、本明細書で開示されている出荷組立体の実施は、工学的に設計された解決策に必要とされる高価な前もっての工具設定を必要としない。代わりに、実施は、平坦なシートの板紙又は段ボールを単に打ち抜き及びミシン目加工することで形成できる。また、梱包の実施は、平坦なシートとして保管及び出荷することができ、それによって、出荷組立体構成要素自体の保管及び出荷の空間のより効率的な使用を行うことができる。出荷組立体が平坦な板紙又は段ボールから形成されるため、物品を固定するために使用される開口部は、製造ラインを一新する必要なく、及び/又は、成型ダイを交換する必要なく、多くの異なる大きさ/形の物品を収容するために様々な大きさに切断することができる。
【0036】
本明細書に記載されている主題の1つ又は複数の実施の詳細は、添付の図面及び以下の記載に述べられている。主題の他の特徴、態様、及び利点は、記載、図面、及び請求項から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】出荷容器及び梱包クッションの組立体の斜視図である。
図2A図1の例の広げられた下部クッション支持構造の上面図である。
図2B図1の例の折り曲げられた下部クッション支持構造の側面図である。
図2C図1の下部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図2D図1の下部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図2E図1の下部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図2F図1の下部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図2G図1の下部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図3A図1の例の広げられた上部クッション支持構造の上面図である。
図3B図1の例の折り曲げられた上部クッション支持構造の側面図である。
図3C図1の上部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図3D図1の上部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図3E図1の上部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図3F図1の上部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図3G図1の上部クッション支持構造を折り曲げるステップの図である。
図4A図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4B図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4C図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4D図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4E図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4F図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4G図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4H図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4I図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
図4J図1の出荷容器及び梱包クッションの組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
様々な図面における同様の符号及び指定は、同様の要素を指示している。
【0039】
出荷を送って受け取るための流通経路は、出荷された物品を保護するために、概して出荷容器及び梱包クッションを用いる。物品には壊れやすい物品があり得る。壊れやすい物品は、閾力又は繰り返し閾力が壊れやすい物品に伝えられるとき、割れる、砕ける、又は粉々になる可能性がある。壊れやすい物品はガラスであり得る。ある壊れやすい物品は液体で満たされ得る。閾力又は繰り返し閾力で壊れやすい物品が割れる、砕ける、又は粉々になるとき、壊れやすい物品が割れる、砕ける、又は粉々になり、内容物(例えば、液体、粉末、気体)が壊れやすい物品から流れ出て、他の壊れやすい物品を汚染する可能性がある。また、壊れた物品の破片又は壊れた物品の内容物が使用者を傷付ける可能性がある。
【0040】
壊れやすい物品のためのほとんどの出荷容器が再利用可能な段ボールから作られるが、壊れやすい物品のための従来の出荷容器のうちのいくつかは、出荷容器を再利用することを困難及び高価にさせるプラスチック又は木材から作られている。再利用されない場合、それらのプラスチック又は木材の出荷容器は、埋め立て地へとそのまま送られ、埋め立てゴミとして終わることになる、又は、それらが留まって分解されない海洋へと捨てられ、土地又は海洋を汚染することになる。また、これらのプラスチック材料は、水を汚染する可能性がある、及び/又は、魚もしくは他の海洋動物に危害を与える可能性がある。
【0041】
本開示は、板紙又は段ボールの平坦なシートから作ることができる出荷組立体(例えば。梱包)を記載している。板紙又は段ボールは、出荷容器に配置される壊れやすい物品に衝撃吸収を提供する上部及び下部のクッション支持構造へとそれ自体を折らせることができる特有のパターンに従って切断及びミシン目加工される。
【0042】
図1は、例示の出荷組立体100の斜視図を示している。出荷組立体100は、出荷容器102と、下部クッション支持構造112と、上部クッション支持構造114とを備える。1つ又は複数の物品110a~110fが、出荷のために出荷容器102に配置され得る。
【0043】
出荷容器102は箱であり得る。出荷容器102は6つの表面によって定められる。第1の表面(図示されていない)は箱の底である。第2の表面104a、第3の表面104b、第4の表面104c、及び第5の表面104dは、箱の側面を定める。出荷容器の上面106は、上面を作り出すために一緒に折れる4つの上パネル108a~108dによって定められる。上パネル108a~108dのうちの2つ以上が、閉じられた出荷容器102を封止するために一緒に留め付けられる。例えば、上パネル108a及び108cは出荷容器102の内部に向けて折り曲げることができ、次に、上パネル108b及び108dは、互いに向けて折られ、使用者によって梱包テープ(図示されていない)で一体にテープ留めさせることができる。
【0044】
出荷容器102は(図示されているように)長方形であり得る。代替で、出荷容器102は、正方形、三角形、又は円形であってもよい。出荷容器102は板紙、段ボールであり得る。段ボールは、単一の壁又は二重の壁であり得る。段ボールは紙又はプラスチックであり得る。
【0045】
出荷組立体100は、下部クッション支持構造112と、上部クッション支持構造114とを備える。クッション支持構造112、114は、物品110a~110fを出荷容器102の中で離隔した配置で保持し、物品110a~110fに衝撃吸収を提供する。
【0046】
図2Aは、図1の例の広げられた下部クッション支持構造112の上面図であり、図2Bは、図1の例の折り曲げられた下部クッション支持構造の側面図である。広げられた下部クッション支持構造112は、(例えば、図2C図2Gに示されているように)折り曲げられた下部クッション支持構造112を形成するために折り曲げることができる板紙シート202である。代替で、板紙シート202は段ボールシートであり得る。シート202は、ミシン目244によってそれぞれ分離された複数の領域206、228a、228b、226a、226b、230a、230b、218a、218b、230c、及び230dへと形成されている。領域は、ミシン目244において折り曲げられるとき、複数の層(例えば、第1又は上層206、第2又は中間層212、及び第3又は下層220)を形成する。中央の領域は第1又は上層206を形成する。上層206は複数の開口部208を備える。側壁領域228a、228bの対は、相対する側において中央領域(例えば、層206)に隣接する。折り曲げられるとき、側壁領域228a、228bは、下部クッション支持構造112の外側の側壁228を形成することになる。第2の領域226a、226bの対は2つの側壁領域228a、228bの各々に隣接する。折り曲げられるとき、第2の領域226a、226bは、下部クッション支持構造112の下層220を形成することになる。側壁領域230a、230bの第2の対は第2の領域226a、226bに隣接する。折り曲げられるとき、側壁領域230a、230bの第2の対は、中間層212を支持し、中間層212を下層220から分離する側壁228の第1のセットを形成することになる。第3の領域218a、218bの対は側壁領域230a、230bの第2のセットに隣接する。折り曲げられるとき、領域218a、218bの第3の対は支持構造の中間層212を形成することになる。側壁領域230c、230dの第3の対は第3の領域218a、218bに隣接する。折り曲げられるとき、側壁領域の第3の対は、中間層212を支持し、中間層212を下層220から分離する側壁228の第2のセットを形成することになる。
【0047】
幾つかの実施例では、側壁領域230a~230dの第2及び第3の対のうちの1つ又は両方は支持タブ236を備えることができる。支持タブ236は、下部クッション支持構造が折り曲げられるときに追加の構造的な支持を上層206の底に提供するような大きさにされている。図2Bに示されているように、支持タブ236は、中間層212と上層206との間で延び、上層206を中間層212の上方で支持するための柱として作用する。
【0048】
幾つかの実施例では、側壁領域230a、230bの第2の対は相互係止タブ234a~234dを含む。相互係止タブ234a~234dは、例えば図2B及び図2Gに示されているように、下部クッション支持構造112を折り曲げられた構成で保持するために使用される。
【0049】
図2C図2Gは、図1の下部クッション支持構造112を折り曲げるステップを示している。第1の板紙シート202は、層206、212、220の第1のセットを形成するために折り曲げられる。層206、212、220の第1のセットは第1の水平層206を含む。水平層206は複数の第1の開口部208を備える。第1の開口部208の各々は、出荷の物品110a~110fの各々の第1の端210a~210fをそれぞれ保持するための大きさにされている。
【0050】
第1の開口部208の各々は、(例えば、図2Aに示されているような)円形、正方形、又は長方形の形であり得る。第1の開口部208の各々は同じ形であり得る。代替で、第1の開口部208のうちの1つ又は複数は異なる形であってもよい。第1の開口部208の各々は、出荷の物品110a~110fのそれぞれの第1の端210a~210fとの摩擦嵌め合いを形成する大きさにされる。
【0051】
層206、212、220の第1のセットは第2の水平層212を含む。第2の水平層212は第1の水平層206の下にある。第2の水平層212は高さ216で第1の水平層206から離隔される。第2の水平層212は、物品110が下部クッション支持構造112の開口部208に置かれるときに圧し掛かる床として供する。第2の水平層212は、複数の第1の開口部208の下の実質的に平坦な表面である。第2の水平層212は、第3の領域218a及び218bの対によって形成される。
【0052】
層206、212、220の第1のセットは第3の水平層220を含む。第3の水平層220は第2の水平層212の下にある。第3の水平層220は距離224で第2の水平層212から離隔される。この距離224は、物品110と、物品110が含まれる出荷箱の外側梱包との間に分離を提供する。層212と220との間の距離224も、出荷容器102への衝突に対して、衝撃を吸収し、物品110にいくらかの保護を提供する。第3の水平層220は第2の水平層212の下の実質的に平坦な表面である。第3の水平層220は第2の領域226a及び226bの対によって形成される。
【0053】
下部クッション支持構造112は、3つの水平層206、212、及び220の各々を連結する側壁を含む。例えば、側壁228の第1のセットは、第1の水平層206を第3の水平層220に連結する。側壁230の第2のセットは、第3の水平層220を作り上げる第2の領域226a及び226bの対の各々を、第2の水平層212を作り上げる第3の領域218a及び218bの対の各々に連結する。
【0054】
第1の側壁228の高さ232は高さ224よりも大きい。高さ224は第2の側壁230の高さにも対応する。図示されている例では、第1の側壁228は、第1の水平層206を第3の水平層220及び第2の水平層212から離隔した状態を維持する大きさにされている。第2の側壁230は、第2の水平層212を第3の水平層220から離隔した状態を維持する大きさにされている。
【0055】
下部クッション支持構造112は、第2の側壁230のうちの1つに第1の保持タブ234aを備える。第1の保持タブ234aは、下部クッション支持構造112を折り曲げられた形態で保持するために、相対/隣接する他方の第2の側壁230との摩擦嵌め合いを作り出す。第1の保持タブ234aは、摩擦嵌め合いを作り出すために、第1の保持タブ234aと実質的に同様である、他方の第2の側壁230における第2の保持タブ234bと、係合することができる。第1の保持タブ234aと第2の保持タブ234bとは保持タブの対を形成する。保持タブ234c及び234dの他の対が、他の摩擦嵌め合いを作り出して下部クッション支持構造112を折り曲げられた形態で保持するために、第2の側壁230の相対する側に位置決めされ得る。
【0056】
第2の側壁230は、第2の水平層212と第3の水平層220とを支持してそれらの間で延びる側壁230の2つの対を備え得る。側壁230の一方の対は、第2の水平層212の相対する外側縁(例えば、図2Aに示されている238a、238b)にそれぞれ位置付けられている。側壁230の他方の対は、側壁230の第1の対の間のおおよそ中間に位置付けられている。この側壁230の第2の対は、下部クッション支持構造112が折り曲げられた構成にあるとき、互いと隣接し、保持タブ234a~234dを含むことができる。
【0057】
側壁230の第2の対は、先に記載されている保持タブ234c及び234dの対を含み得る。保持タブ234c及び234dの対は、他の摩擦嵌め合いを作り出して下部クッション支持構造112を折り曲げられた形態で保持するために、側壁230から第2の側壁230の相対する側に位置決めされる。
【0058】
幾つかの場合では、側壁230の第1の対と側壁230の第2の対との両方の各々の側壁230が、第2の水平層212と第1の水平層206との間で延びる支持タブ236のうちの少なくとも1つを備える。
【0059】
下部クッション支持構造112は支持タブ236を含む。幾つかの例では、支持タブ236は、第2の水平層212を作り上げる第3の領域218aの対の一方に連結され、その一方から延びる。支持タブ236は、第2の水平層212を作り上げる第3の領域218bの対の他方に連結され、その他方から延びる。幾つかの例では、支持タブ236は、第2の側壁230を形成する側壁領域(例えば、図2Aに示されている230a~230d)に連結され、その側壁領域から延びる。いずれの例でも支持タブ236は第2の水平層212と第1の水平層206との間で延びる。支持タブ236は、第1の水平層206を支持し、第1の水平層206を第2の水平層212から離隔する。高さ216と同じである、支持タブ236のうちの少なくとも1つの高さは、第2の水平層212が第1の水平層206から離隔される距離と実質的に同じであり得る。
【0060】
下部クッション支持構造112の一部分の各々(第1の水平層206、第1の側壁228、第2の領域226a及び226bの対、第2の側壁230、第3の領域218a及び218bの対、ならびに側壁230の第2の対)は、2つの共通の縁246a及び246bを有する。図2Aを参照すると、下部クッション支持構造112の領域の各々はミシン目244によって互いから分離される。広げた下部クッション支持構造112の領域は、折り曲げられた下部クッション支持構造112を形成するために、ミシン目244に沿って折り曲げられる。ミシン目244は共通の縁246aから共通の縁246bへと延びる。
【0061】
図1を参照すると、出荷組立体100は上部クッション支持構造114を含む。上部クッション支持構造114は、1つ又は複数の出荷の物品110a~110fを出荷容器102の中で離隔した配置で保持する。上部クッション支持構造114は、先に記載されている下部クッション支持構造112と概して同様である。
【0062】
図3Aは、図1の例の広げられた上部クッション支持構造114の上面図であり、図3Bは、図1の例の折り曲げられた上部クッション支持構造114の側面図である。広げられた上部クッション支持構造114は、(例えば、図3C図3Gに示されているように)折り曲げられた上部クッション支持構造114を形成するために折り曲げることができる板紙シート200である。板紙シート200は段ボールシートであってもよい。シート200は、ミシン目326によってそれぞれ分離される複数の領域304、322a、322b、320a、320b、322c、及び322dへと形成されている。領域は、ミシン目326において折り曲げられるとき、複数の層(例えば、第4又は下層304、及び第5又は上層312)と側壁とを形成する。中央領域は、上部クッション支持構造114の第4又は下層304を形成する。下層304は複数の開口部306を備える。側壁領域322a、322bの対は、相対する側において中央領域(例えば、層304)に隣接する。折り曲げられるとき、側壁領域322a、322bは、上部クッション支持構造114の外側の側壁318を形成することになる。第2の領域320a、320bの対は2つの側壁領域322a、322bの各々に隣接する。折り曲げられるとき、第2の領域320a、320bは、上部クッション支持構造114の上層312を形成することになる。側壁領域322c、322dの第2の対は第2の領域320a、320bに隣接する。折り曲げられるとき、側壁領域322c、322dの第2の対は、上層312を支持し、上層312を下層304から分離する側壁318の第2のセットを形成することになる。
【0063】
幾つかの実施例では、側壁領域322c、322dの第2の対は相互係止タブ324a~324dを含む。相互係止タブ324a~324dは、例えば図3B及び図3Gに示されているように、上部クッション支持構造114を折り曲げられた構成で保持するために使用され得る。
【0064】
図3C図3Gは、図1の上部クッション支持構造を折り曲げるステップを示している。上記で図3Aを参照して説明されているように、上部クッション支持構造114は、1つ又は複数の出荷の物品110a~110fを出荷容器102の中で離隔した配置で保持するために、層302の第2のセット(図3D図3Gに示されている)を形成するように折り曲げられた第2の板紙シート200を備える。
【0065】
図3C図3Gを参照すると、層302の第2のセットは第4の水平層304を含む。第4の水平層304は複数の第2の開口部306を備える。第2の開口部306は、第1の出荷の物品110aの第2の端308aを保持する大きさにされる。同様に、第2の開口部306の各々は、物品110b~110fの各々の第2の端308b~308fをそれぞれ保持するための大きさにされている。第2の開口部306の各々は、下部クッション支持構造112と上部クッション支持構造114とが出荷容器102において位置決めされるとき、下部クッション支持構造112の第1の開口部208のうちの1つと位置合わせされる。
【0066】
第2の開口部306の各々は、(例えば、図3A図3Gに示されているような)円形、正方形、又は長方形の形であり得る。第2の開口部306の各々は同じ形であり得る。代替で、第2の開口部306のうちの1つ又は複数は異なる形であってもよい。第2の開口部306の各々は、出荷の物品110a~110fのそれぞれの第2の端308a~308fとの摩擦嵌め合いを形成する大きさにされる。
【0067】
幾つかの場合では、第1の開口部208と第2の開口部306とは同じ形である。例えば、図2G及び図3Gに示されているように、出荷の物品は円形のガラス瓶であり、第1の開口部208と第2の開口部306との両方が円くなっている。他の場合では、第1の開口部208と第2の開口部306とは異なる形である。例えば、出荷の物品110a~110fの第1の端210a~210fは正方形とすることができ(図示されていない)、出荷の物品110a~110fのそれぞれの第2の端308a~308fは、出荷の物品110aから内容物を注ぐための出荷の物品110aの開口部(図示されていない)を覆うキャップ310aを伴って図3Gに示されているものなど、円形である。
【0068】
幾つかの場合では、第2の開口部306は第1の開口部208よりも小さい。例えば、第2の開口部306の直径308(図3Aに示されている)は、第1の開口部208aの直径242(図2Aに示されている)よりも小さくできる。ある場合に、第2の開口部306は第1の開口部208よりも大きい。例えば、第2の開口部306の直径308(図3Aに示されている)は、第1の開口部208の直径242(図2Aに示されている)よりも大きくできる。なおも他の例では、第2の開口部306は第1の開口部208と同じ大きさである。例えば、第2の開口部306の直径308(図3Aに示されている)は、第1の開口部208の直径242(図2Aに示されている)と同じである。
【0069】
図3D図3Gに示されているように、層302の第2のセットは第5の水平層312を含む。第5の水平層312は第4の水平層304の上にある。第5の水平層312は、高さ316(図3E及び図3Gに示されている)で第4の水平層304から離隔される。幾つかの場合には、第5の水平層312は2つの別々の領域320a及び320bを含む。
【0070】
上部クッション支持構造114は第3の側壁318を含む。第3の側壁318は第4の水平層304を第5の水平層312に連結する。第3の側壁318は、第4の水平層304を第5の水平層312から離隔した状態を維持する大きさにされる。幾つかの実施例では、第3の側壁は少なくとも4つの側壁を備える。幾つかの場合、第3の側壁318のすべて(例えば、側壁領域322a~322d)がすべて実質的に等しい高さのものである。
【0071】
上部クッション支持構造114は保持タブ324aを含む。保持タブ324aは第3の側壁318に機械的に連結される。保持タブ324aは第3の側壁318との摩擦嵌め合いを作り出す。保持タブ324aは、中間の2つの側壁318と係合させられるとき、上部クッション支持構造114を折り曲げられた形態で保持する。上部クッション支持構造114は、保持タブ324aと実質的に同じである保持タブ324b~324dを含む。図3D図3E、及び図3Gを参照すると、保持タブ324a及び324bは、上部クッション支持構造114を折り曲げられた形態で保持するように係合する。同様に、保持タブ324c及び324dは、上部クッション支持構造114を折り曲げられた形態で保持するように係合する。
【0072】
図1に示されているように、下部クッション支持構造112の幅116及び長さ118は出荷容器102の内径と実質的に合致する。上部クッション支持構造114の幅120及び長さ122は出荷容器102の内径と実質的に合致する。
【0073】
上部クッション支持構造114の一部分の各々(第4の水平層304、第3の側壁318の側壁部分322a~322d、ならびに第5の水平層312の2つの領域320a及び320b)は、2つの共通の縁328a及び328bを有する。図3Aを参照すると、上部クッション支持構造114の領域の各々はミシン目326によって互いから分離される。広げた上部クッション支持構造114の領域は、折り曲げられた上部クッション支持構造114を形成するために、ミシン目326に沿って折り曲げられる。ミシン目326は共通の縁328aから共通の縁328bへと延びる。
【0074】
図2C図2Gは、広げられた板紙シートの下部クッション支持構造112(図2Aに示されている)を、折り曲げられた板紙シートの下部クッション支持構造112(図2Gに示されている)へと折り曲げる方法を示している。図2B図2Dは、側壁230の第2の対が第3の領域218a及び218bの対に対して折られ、続いて、第3の領域218a及び218bの対が、第2の領域226a及び226bの対に接触し、支持タブ236を完全に露出させるために、第2の側壁230に対して折り曲げられるところを段階的に示している。折り曲げることは、支持タブ236が第1の水平層206に接触し、第1の側壁228が接触するまで続く。最後に、下部クッション支持構造112を折り曲げられた形態で保持するために、保持タブ234aが保持タブ234bに係合させられ、保持タブ234cが保持タブ234dに係合させられる。
【0075】
図3C図3Gは、広げられた板紙シートの上部クッション支持構造114(図3Aに示されている)を、折り曲げられた板紙シートの上部クッション支持構造114(図3Fに示されている)へと折り曲げる方法を示している。図3B図3Dは、第1の部分322c及び第2の部分322d(第3の側壁318)が第5の水平層312の2つの別々の領域320a及び320bに対してそれぞれ内向きに折り曲げられるところを段階的に示している。次に、第1の部分322c及び第2の部分322dは、(図3D及び図3Eに示されている)側壁領域322c及び側壁領域322dが接触するまで第3の側壁318a及び318bに対して折り曲げられる。最後に、図3F及び図3Gにおいて、上部クッション支持構造114を折り曲げられた形態で保持するために、保持タブ324aが保持タブ324bに係合させられ、保持タブ324cが保持タブ324dに係合させられる。
【0076】
図4A図4Iは、図1の出荷組立体を組み立てる方法のステップを示す図である。図4A図4Iは、図示の目的のために、出荷容器102のない折り曲げられた下部クッション支持構造112及び折り曲げられた上部クッション支持構造114に、出荷の物品110a~110fが連結されるところを段階的に示している。図4Aを参照すると、折り曲げられた下部クッション支持構造112と折り曲げられた上部クッション支持構造114とが示されている。第1の開口部208は第1の水平層206において視認可能である。第2の水平層212は第1の開口部208を通じて視認可能である。
【0077】
図4Bを参照すると、出荷の物品110a~110fは第1の開口部208に配置される。出荷の物品110a~110fは、第2の水平層212に接触するまで、第1の開口部208に押し通される。
【0078】
図4C及び図4Dを参照すると、第2の開口部306が出荷の物品110a~110fの上に配置され、出荷の物品110a~110fに連結する。
【0079】
図4Eは、上部クッション支持構造114の内部の2つの出荷の物品110e及び110fの第2の端308e及び308fを示している。図4Fは、下部クッション支持構造112の内部の2つの出荷の物品110e及び110fの第1の端210e及び210fを示している。
【0080】
図4G図4Jは、出荷の物品110a~110fが、出荷容器102へと、折り曲げられた下部クッション支持構造112及び折り曲げられた上部クッション支持構造114に連結されるところを段階的に示している。図4Gは、折り曲げられた下部クッション支持構造112と、折り曲げられた上部クッション支持構造114と、出荷の物品110a~110fを積み込むための準備がされた出荷容器102とを示している。図4Hは、出荷容器102の内部に配置された折り曲げられた下部クッション支持構造112を示している。図4Iは、出荷容器102の内部に配置された折り曲げられた下部クッション支持構造112へと配置された出荷の物品110a~110fを示している。図4Jは、出荷容器102の内部の出荷の物品110a~110f(もはや見えない)に配置された折り曲げられた上部クッション支持構造114を示している。
【0081】
本明細書は多くの明確な実施の詳細を含むが、これらは、何らかの発明の範囲、又は請求され得ることの範囲への限定として解釈されるべきではなく、むしろ、具体的な発明の具体的な実施に特有であり得る特徴の記載として解釈されるべきである。別の実施の状況において本明細書で記載されている特定の特徴は、単一の実施において組み合わせで実施されてもよい。逆に、単一の実施の状況において記載されている様々な特徴が、複数の実施で別々に、又は、任意の適切な部分的な組み合わせで、実施されてもよい。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するとして記載され、及び最初にはそのようなものとして請求さえされ得るが、請求された組み合わせからの1つ又は複数の特徴が、ある場合には組み合わせから削除でき、請求された組み合わせは、部分的な組み合わせ、又は部分的な組み合わせの変形へと向けられ得る。
【0082】
本文書は多くの明確な実施の詳細を含むが、これらは、請求され得ることの範囲への限定として解釈されるべきではなく、むしろ、具体的な実施又は実施形態に特有であり得る特徴の記載として解釈されるべきである。別の実施形態の状況において本明細書で記載されている特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせで実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の状況において記載されている様々な特徴が、複数の実施形態で別々に、又は、任意の適切な部分的な組み合わせで、実施されてもよい。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するとして記載され、及び最初にはそのようなものとして請求さえされ得るが、請求された組み合わせからの1つ又は複数の特徴が、ある場合には組み合わせから削除でき、請求された組み合わせは、部分的な組み合わせ、又は部分的な組み合わせの変形へと向けられ得る。
【符号の説明】
【0083】
100 出荷組立体
102 出荷容器
104a 第2の表面
104b 第3の表面
104c 第4の表面
104d 第5の表面
106 上面
108a、108b、108c、108d 上パネル
110、110a、110b、110c、110d、110e、110f 物品
112 下部クッション支持構造
114 上部クッション支持構造
116 下部クッション支持構造の幅
118 下部クッション支持構造の長さ
120 上部クッション支持構造の幅
122 上部クッション支持構造の長さ
200 板紙シート
202 板紙シート
206 領域、第1の層、上層、第1の水平層
208 第1の開口部
210a、210b、210c、210d、210e、210f 第1の端
212 第2の層、中間層、第2の水平層
216 高さ、支持タブの高さ
218a、218b 第3の領域
220 第3の層、下層、第3の水平層
224 距離、第2の側壁の高さ
226a、226b 第2の領域
228、228a、228b 側壁領域、外側の側壁、第1の側壁
230、230a、230b、230c、230d 側壁領域、第2の側壁
232 第1の側壁228の高さ
234a 相互係止タブ、第1の保持タブ
234b 相互係止タブ、第2の保持タブ
234c、234d 相互係止タブ、保持タブ
236 支持タブ
238a、238b 外側縁
242 第1の開口部の直径
244 ミシン目
246a、246b 共通の縁
302 層
304 領域、第4の層、下層、第4の水平層
306 第2の開口部
308 第2の開口部の直径
308a、308b、308c、308d、308e、308f 第2の端
310a キャップ
312 領域、第5の層、上層、第5の水平層
316 高さ
318 外側の側壁、第3の側壁
320a、320b 第2の領域
322a、322b、322c、322d 側壁領域、側壁部分
324a、324b、324c、324d 相互係止タブ、保持タブ
326 ミシン目
328a、328b 共通の縁
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
【国際調査報告】