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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】電池ケース、電池及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/103 20210101AFI20240521BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20240521BHJP
   H01M 50/133 20210101ALI20240521BHJP
   H01M 50/169 20210101ALI20240521BHJP
【FI】
H01M50/103
H01M50/119
H01M50/133
H01M50/169
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559046
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2022101061
(87)【国際公開番号】W WO2023274054
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202121461080.2
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】▲湯▼国▲勝▼
(72)【発明者】
【氏名】梁立▲維▼
(72)【発明者】
【氏名】胡▲樹▼敏
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲剣▼
(72)【発明者】
【氏名】欧▲陽▼▲進▼忠
【テーマコード(参考)】
5H011
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011BB03
5H011CC06
5H011DD13
5H011KK01
5H011KK02
(57)【要約】
電池ケースは、第1ケース及び第2ケースを含む。第1ケースの底板、2つの第1側板及び2つの第2側板によって開口を有する収容空間が囲まれる。第2ケースは、本体と、該本体の周縁に設けられた2つの第1延出板及び2つの第2延出板とを含む。1つの第2側板に逃げ領域が設けられる。第1方向において、逃げ領域が設けられた第2側板に対向する第2延出板の幅寸法は、逃げ領域の幅寸法以下であり、かつ2つの第1延出板の幅は、該第2延出板の幅より大きい。第2ケースは、第1ケースの開口に覆われ、2つの第1延出板は、2つの第1側板に固定接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ケース(10)及び第2ケース(20)を含む電池ケース(100)であって、
前記第1ケース(10)は、底板(11)と、2つの対向する第1側板(121)と、2つの対向する第2側板(122)とを含み、2つの前記第1側板(121)は、それぞれ2つの前記第2側板(122)に接続され、開口を有する収容空間(15)は、2つの前記第1側板(121)、2つの前記第2側板(122)、及び前記底板(11)によって囲まれ、
前記第2ケース(20)は、本体(21)と、2つの対向する第1延出板(22)と、2つの対向する第2延出板(23)とを含み、2つの前記第1延出板(22)と2つの前記第2延出板(23)とが前記本体(21)の周縁に設けられ、
前記第2ケース(20)は、前記第1ケース(10)の開口を覆い、2つの前記第1延出板(22)と2つの前記第2延出板(23)が前記底板(11)に近接する方向に沿って前記収容空間(15)内に挿入され、2つの前記第1延出板(22)がそれぞれ2つの前記第1側板(121)に対応して固定接続され、2つの前記第2延出板(23)がそれぞれ2つの前記第2側板(122)に対応して固定接続されて前記第1ケース(10)の収容空間(15)を閉鎖し、
1つの前記第2側板(122)に逃げ領域(A)が設けられ、前記逃げ領域(A)は、前記第2側板(122)の前記底板(11)から離れた一端から前記底板(11)方向に延出し、かつ該方向が第1方向(X)であり、前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)に対向する前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)における幅寸法は、前記逃げ領域(A)の前記第1方向(X)における幅寸法以下であり、2つの前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)における幅は、前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)に対向する前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)における幅以上である、ことを特徴とする電池ケース(100)。
【請求項2】
前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法は、前記第1側板(121)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法に等しい、ことを特徴とする請求項1に記載の電池ケース(100)。
【請求項3】
前記第1延出板(22)の少なくとも一部の第2方向(Y)に沿う長さ寸法は、前記第1側板(121)の前記第2方向(Y)に沿う長さ寸法より小さい、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電池ケース(100)。
【請求項4】
前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う寸法は、0.5mm以上である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項5】
逃げ領域(A)が設けられていない前記第2側板(122)に対向する前記第2延出板(23)は、前記底板(11)に当接する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項6】
前記本体(21)の表面は、2つの対向する第1辺(212)と、2つの前記第1辺(212)に接続された2つの対向する第2辺(213)とを含み、2つの前記第1延出板(22)は、2つの前記第1辺(212)の位置にあり、前記本体(21)に接続され、2つの前記第2延出板(23)は、2つの前記第2辺(213)の位置にあり、前記本体(21)に接続され、2つの前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法が同じである、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項7】
前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法は、前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法より大きい、ことを特徴とする請求項6に記載の電池ケース(100)。
【請求項8】
前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法は、前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法の1/5~1/4である、ことを特徴とする請求項7に記載の電池ケース(100)。
【請求項9】
前記第1延出板(22)及び前記第2延出板(23)は、いずれも前記本体(21)に垂直に接続される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項10】
前記第1ケース(10)及び前記第2ケース(20)の材質は、いずれもステンレス鋼である、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項11】
前記第1ケース(10)及び前記第2ケース(20)の厚さは、0.03mm~0.1mmである、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項12】
前記第1延出板(22)の厚さは、前記本体(21)の厚さ以下である、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項13】
前記第2延出板(23)の厚さは、前記本体(21)の厚さ以下である、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項14】
前記第1延出板(22)及び前記第2延出板(23)は、いずれもレーザ溶接により前記側板に固定接続される、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項15】
前記第2ケース(20)は、前記第1ケース(10)内に嵌め込まれ、かつ前記第1ケース(10)から伸び出さず、前記第2ケース(20)の周側は、前記第1ケース(10)内に位置する、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の電池ケース(100)。
【請求項16】
セル(300)と、請求項1~15のいずれか1項に記載の電池ケース(100)とを含み、前記セル(300)が前記収容空間(15)内に収容される、ことを特徴とする電池(200)。
【請求項17】
前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)には、端子(30)が設けられ、前記端子(30)は、前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)上の前記逃げ領域(A)以外の領域に設けられる、ことを特徴とする請求項16に記載の電池(200)。
【請求項18】
機器本体(400)と、請求項16又は17に記載の電池(200)とを含む、ことを特徴とする電子機器(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年6月29日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202121461080.2で、出願名称が「電池ケース、電池及び電子機器」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、電池の技術分野に関し、特に、電池ケース、該電池ケースを有する電池、及び該電池を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
電池ケースは、電池を保護するために不可欠な部品である。電池ケースは、主ケース及びカバーで構成され、薄肉電池について、従来技術では、カバーと主ケースとの封止信頼性を保証するために、通常、主ケースの側壁にフランジ辺を設け、フランジ辺によりカバーと主ケースとの封止接続を実現する。しかしながら、フランジ辺構造は、電池ケースの外側部の空間を増加させるため、電池ケースの占有空間が大きくなり、電池のエネルギー密度の向上に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、従来の電池ケースにフランジ辺が存在することにより占有空間が大きくなり、電池のエネルギー密度の向上に不利であるという技術的課題を解決する電池ケース及び電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願は、第1ケース及び第2ケースを含む電池ケースを提供する。前記第1ケースは、底板と、2つの対向する第1側板と、2つの対向する第2側板とを含み、2つの前記第1側板は、それぞれ2つの前記第2側板に接続され、かつ前記底板とともに開口を有する収容空間を囲む。前記第2ケースは、本体と、2つの対向する第1延出板と、2つの対向する第2延出板とを含み、2つの前記第1延出板と2つの前記第2延出板とが前記本体の周縁に設けられる。1つの前記第2側板に逃げ領域が設けられ、前記逃げ領域は、前記第2側板の前記底板から離れた一端から前記底板の方向に延出し、かつ該方向が第1方向であり、前記逃げ領域が設けられた第2側板に対向する前記第2延出板の前記第1方向における幅寸法は、前記逃げ領域の幅寸法以下であり、かつ2つの前記第1延出板の前記第1方向における幅は、前記逃げ領域が設けられた第2側板に対向する前記第2延出板の前記第1方向における幅より大きい。
【0006】
好ましくは、前記第2ケースは、前記第1ケースの開口に覆われ、2つの前記第1延出板と2つの前記第2延出板が前記第1方向に沿って前記収容空間内に挿入され、2つの前記第1延出板が2つの前記第1側板に固定接続され、2つの前記第2延出板が対応する前記第2側板に固定接続されて前記第1ケースの収容空間を閉鎖する。
【0007】
好ましくは、前記第1延出板の前記第1方向に沿う幅寸法は、前記第1側板の前記第1方向に沿う幅寸法に等しい。
【0008】
好ましくは、前記第1延出板の少なくとも一部の第2方向に沿う長さ寸法は、前記第1側板の前記第2方向に沿う長さ寸法より小さい。
【0009】
好ましくは、前記第2延出板の前記第1方向に沿う寸法は、0.5mm以上である。
【0010】
好ましくは、逃げ領域が設けられていない前記第2側板に対向する前記第2延出板は、前記底板に当接する。
【0011】
好ましくは、前記本体の表面は、2つの対向する第1辺と、2つの前記第1辺に接続された2つの対向する第2辺とを含み、2つの前記第1延出板は、2つの前記第1辺の位置にあり、前記本体に接続され、2つの前記第2延出板は、2つの前記第2辺の位置にあり、前記本体に接続され、2つの前記第2延出板の前記第1方向に沿う幅寸法が同じである。
【0012】
好ましくは、前記第1延出板の前記第1方向に沿う幅寸法は、前記第2延出板の前記第1方向に沿う幅寸法より大きい。
【0013】
好ましくは、前記第2延出板の前記第1方向に沿う幅寸法は、前記第1延出板の前記第1方向に沿う幅寸法の1/5~1/4である。
【0014】
好ましくは、前記第1延出板及び前記第2延出板は、いずれも前記本体に垂直に接続される。
【0015】
好ましくは、前記第1ケース及び前記第2ケースの材質は、いずれもステンレス鋼である。
【0016】
好ましくは、前記第1ケース及び前記第2ケースの厚さは、0.03mm~0.1mmである。
【0017】
好ましくは、前記第1延出板の厚さは、前記第2ケースの厚さ以下である。
【0018】
好ましくは、前記第2延出板の厚さは、前記本体の厚さ以下である。
【0019】
好ましくは、前記第1延出板及び前記第2延出板は、いずれもレーザ溶接により前記側板に固定接続される。
【0020】
好ましくは、前記第2ケースは、前記第1ケース内に嵌め込まれ、かつ前記第1ケースから伸び出さず、前記第2ケースの周側は、前記第1ケース内に位置する。
【0021】
本願は、セルと上記電池ケースとを含む電池をさらに提供し、前記セルが前記収容空間内に収容される。
【0022】
好ましくは、前記逃げ領域が設けられた第2側板には、端子が設けられ、前記端子は、前記逃げ領域が設けられた第2側板上の前記逃げ領域以外の領域に設けられる。
【0023】
本願は、機器本体と前述の電池とを含む電子機器をさらに提供する。
【0024】
以上のように、本願では、前記第2ケースに第1延出板及び第2延出板を設け、かつ前記第1延出板及び前記第2延出板を前記第1ケースの収容空間内に挿入して第1ケースの側板に接続することにより、前記電池ケースの第1ケースと第2ケースの組み立てが実現される。本願に係る電池ケースの第1延出板及び第2延出板が前記第1ケースの収容空間内に完全に挿入され、電池ケースの外部が整然であることにより、前記電池ケースの占有空間を減少させることができるとともに、前記電池ケースにフランジ辺を設ける必要がなく、前記第1ケースと前記第2ケースとの間の固定接続及び前記電池ケースのパッケージングを実現でき、前記電池ケースの占有空間をさらに減少させ、空間利用率を効果的に向上させ、電池のエネルギー密度を増加させることができる。また、前記逃げ領域が設けられた第2側板に対向する前記第2延出板の前記第1方向に沿う幅寸法を前記逃げ領域の前記第1方向に沿う幅寸法以下に設定することにより、前記第2延出板と、第2側板上の端子、封止釘などの構造との当接を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本願の実施例又は従来技術における技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0026】
図1】本願の実施例に係る電池ケースの概略構成図である。
図2図1に示す電池ケースの分解図である。
図3図1に示す電池ケースの部分概略構成図である。
図4】本発明の他の実施例に係る電池ケースの部分概略構成図である。
図5図1に示す電池ケースの部分概略構成図である。
図6】本願の実施例に係る電池の断面図である。
図7】本願の実施例に係る電子機器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術手段を明確かつ完全的に説明し、明らかに、説明される実施例は、本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得る他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものである。
【0028】
本願は、セルと電池ケースとを含む電池を提供し、以下、具体的には、上記電池ケースを紹介する。
【0029】
図1及び図2に示すように、本願は、電池ケース100を提供する。本実施例では、電池ケース100は、直方体であり、説明の便宜上、本願では、直方体の電池ケース100の高さ方向を第1方向Xとし、電池ケース100の長さ方向を第2方向Yとし、電池ケース100の幅方向を第3方向Zとする。
【0030】
電池ケース100は、第1ケース10及び第2ケース20を含む。第1ケース10は、底板11と、底板11の周縁を囲むように設けられた側板12とを含み、側板12は、2つの第1側板121と、2つの第2側板122とを含む。底板11、2つの第1側板121及び2つの第2側板122によって開口を有する収容空間15が囲まれる。第2ケース20は、本体21と、2つの対向する第1延出板22と、2つの対向する第2延出板23とを含み、第1延出板22と第2延出板23とが本体21の周縁に設けられる。本体21は、(図4及び図5に示すように)表面211を含み、第1延出板22及び第2延出板23は、本体21の表面211の周縁を囲み、いずれも本体21と角度をなして接続される。第2ケース20は、第1ケース10の開口に覆われ、2つの第1延出板22と2つの第2延出板23は、第1方向Xに沿って収容空間15内に挿入され、2つの第1延出板22は、2つの第1側板121に固定接続され、2つの第2延出板23は、対応する第2側板122に固定接続されて第1ケース10の収容空間15を閉鎖する。
【0031】
本実施例では、第2ケース20に第1延出板22及び第2延出板23が設けられ、かつ第1延出板22及び第2延出板23が第1ケース10の収容空間15内に挿入されて側板12に接続されることにより、電池ケース100のパッケージングが実現され、電池ケース100の封止性能が向上する。また、第1延出板22及び第2延出板23は、電池ケース100の強度を高める役割を果たす。電池ケース100の第1延出板22及び第2延出板23が第1ケース10の収容空間15内に完全に挿入され、電池ケース100の外部構造が整然であることにより、電池ケース100の占有空間が減少できるとともに、電池ケース100にフランジ辺を設ける必要がなく、第1ケース10と第2ケース20との組み立てを実現でき、電池ケース100の占有空間が小さいため、空間利用率を効果的に向上させ、電池200のエネルギー密度を増加させることができる。第1ケース10と第2ケース20は、溶接により固定封止される。
【0032】
さらに、1つの第2側板122には、逃げ領域Aが設けられ、逃げ領域Aは、第2側板122の底板11から離れた一端から底板11の方向に延出し、かつ該方向が第1方向Xである。第1方向Xにおいて、逃げ領域Aが設けられた第2側板122に対向する第2延出板23の第1方向Xに沿う寸法は、逃げ領域Aの第1方向Xに沿う寸法より小さく、かつ2つの第1延出板22の第1方向Xに沿う寸法は、逃げ領域が設けられた第2側板に対向する第2延出板23の第1方向Xに沿う寸法以上である。他の実施形態では、第1方向Xにおいて、逃げ領域Aが設けられた第2側板122に対向する第2延出板23の第1方向Xに沿う寸法は、逃げ領域Aの第1方向Xに沿う寸法に等しくてもよい。逃げ領域Aが設けられた第2側板122上の逃げ領域A以外の領域には、端子30、封止釘31などの構造が設けられてもよい。本実施例では、逃げ領域Aが設けられた第2側板122に対向する第2延出板23の第1方向Xに沿う寸法を逃げ領域Aの第1方向Xに沿う寸法以下に設定することにより、第2延出板23と、第2側板122上の端子30、封止釘31などの構造との当接を回避することができる。
【0033】
具体的には、図3に示すように、第1ケース10の底板11は、矩形であり、側板12は、対向して設けられた2つの第1側板121と、対向して設けられた2つの第2側板122とを含む。当然のことながら、底板11は、円形、五角形などの他の形状であってもよい。本実施例では、側板12は、底板11に垂直に接続される。他の実施例では、側板12と底板11との間は、鈍角又は鋭角をなして接続されてもよい。第1側板121と第2側板122とは、首尾接続されて、底板11の周縁を囲む。底板11、2つの第1側板121及び2つの第2側板122によって開口を有する収容空間15が囲まれる。第1側板121の第2方向Yに沿う長さ寸法は、電池ケース100の長さであり、第2側板122の第3方向Zに沿う長さ寸法は、電池ケース100の幅であり、第1側板121及び第2側板122の第1方向Xに沿う幅寸法は、電池ケース100の高さである。
【0034】
図4及び図5に示すように、第2ケース20は、本体21、第1延出板22及び第2延出板23を含む。本体21の大きさと形状は、底板11の大きさと形状と一致する。或いは、本体21は、底板11よりわずかに小さくてもよい。本実施例では、本体21は、矩形である。矩形本体21は、表面211を含み、表面211は、2つの対向する第1辺212及び2つの対向する第2辺213を含む。第1辺212と第2辺213とは、首尾接続されて、矩形本体21の周縁を形成する。第1延出板22及び第2延出板23は、いずれも2つである。2つの第1延出板22は、2つの第1辺212の位置にあり、本体21に接続され、2つの第2延出板23は、2つの第2辺213の位置にあり、本体21に接続される。
【0035】
図2に示すように、本体21は、第1ケース10の収容空間15の開口に覆われ、第1延出板22と第2延出板23は、収容空間15内に挿入され、かつ側板12に沿って延出する。2つの第1延出板22は、それぞれ2つの第1側板121に固定接続され、2つの第2延出板23は、それぞれ2つの第2側板122に固定接続される。これにより、収容空間15が閉鎖される。第1ケース10と第2ケース20は、閉鎖した空間を形成する。
【0036】
図1及び図4に示すように、一実施形態では、逃げ領域Aが設けられた第2側板122は、取付領域Bをさらに含み、取付領域Bは、第2側板122の底板11に近接する一端から逃げ領域Aに延出する。逃げ領域Aは、取付領域Bとともに該第2側板122の全ての領域を形成する。具体的には、取付領域Bには、端子30、注液孔又は封止釘31などの構造が設けられてもよい。第1延出板22及び第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法は、いずれも逃げ領域Aの第1方向Xに沿う幅寸法より小さい。他の実施形態では、第1延出板22及び第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法は、ちょうど逃げ領域Aの第1方向Xに沿う幅寸法に等しくてもよい。このように、第1延出板22及び第2延出板23と、側板12の取付領域B内に位置する端子30、注液孔又は封止釘31などの構造との当接を回避することにより、第1延出板22及び第2延出板23と側板12との接続安定性を向上させることができる。同時に、第1延出板22と第2延出板23は、電池ケース100の構造強度を高める役割を果たし、電池ケース100の側辺が側板12と第1延出板22、又は側板12と第2延出板23によって二重に保護され、側板12が電池ケース100の強度を高めることができる。一実施形態では、第1延出板22及び第2延出板23の強度を高めて、電池ケース100の強度をさらに高めるように、第1延出板22及び第2延出板23に補強リブ構造が設けられる。
【0037】
本願のいくつかの実施例では、第1延出板22の第1方向Xに沿う幅寸法は、第1側板121の第1方向Xに沿う幅寸法に等しい。これにより、第1ケース10と第2ケース20との嵌合強度を高めることができる。また、第1延出板22の少なくとも一部の第2方向Yに沿う長さ寸法を第1側板121の第2方向Yに沿う長さ寸法より小さく設定してもよい。
【0038】
図1及び図2に示すように、一実施形態では、逃げ領域Aが設けられた第2側板122に対向する第2延出板の第1方向に沿う幅寸法は、逃げ領域の第1方向に沿う幅寸法より小さいか、又は逃げ領域Aの第1方向Xに沿う幅寸法に等しい。逃げ領域Aが設けられていない第2側板122に対向する第2延出板及び2つの第1延出板の第1方向Xに沿う幅寸法は、いずれも側板12の第1方向Xに沿う幅寸法に等しい。ここでいう「等しい」とは、大きさが一致するか、又は加工公差の存在が許容されることを意味してもよい。本実施例では、第2延出板が取付領域Bに設けられた端子30、注液孔又は封止釘31などの構造に当接しないことを保証するとともに、第1延出板の第1方向に沿う幅寸法と逃げ領域Aが設けられていない側板122に対向する第2延出板の第1方向に沿う幅寸法をできるだけ増加させることにより、延出板と側板との接触面積を増加させて、第1ケースと第2ケースとの間の接続安定性を向上させることができる。
【0039】
図2及び図5に示すように、一実施形態では、2つの第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法は、等しく、かついずれも逃げ領域Aの第1方向Xに沿う幅寸法に等しい。当然のことながら、2つの第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法は、いずれも逃げ領域Aの第1方向Xに沿う幅寸法より小さくてもよい。2つの第1延出板22の幅寸法は、側板12の第1方向Xに沿う幅寸法に等しい。ここでいう「等しい」とは、大きさが一致するか、又は加工公差の存在が許容されることを意味してもよい。第1延出板22の第1方向Xに沿う幅寸法は、第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法より大きい。第1延出板22は、第1側板121に沿って第1ケース10内に挿入されて、底板11に接触する。ここでいう「接触」とは、距離がゼロの接触であってもよく、若干の隙間を許容するものであってもよい。第2延出板23は、第2側板122に沿って第1ケース10内に挿入されるとともに、第2側板122の第1領域に固定接続される。
【0040】
本実施例では、第2延出板23が第2側板122の第2領域に設けられた端子30、注液孔又は封止釘31などの構造に当接しないことを保証するとともに、第1延出板22の第1方向Xに沿う幅寸法をできるだけ増加させることにより、第1延出板22と第1側板121との接触面積を増加させて、第1ケース10と第2ケース20との間の接続安定性を向上させることができる。本実施例では、2つの第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法は、いずれも等しく、かついずれも逃げ領域Aの第1方向Xに沿う幅寸法に等しく設定されることにより、電池ケース100の製造プロセスを簡略化することができる。同時に、第1延出板22と第2延出板23は、電池ケース100の強度を高める役割を果たし、電池ケース100の側辺が側板12と第1延出板22、又は側板12と第2延出板23によって二重に保護され、側板12が電池ケース100の強度を高めることができる。第1延出板22の第1方向Xに沿う幅寸法をより大きくすることにより、電池ケース100の強度をさらに高めることができる。一実施形態では、第1延出板22及び第2延出板23に補強リブ構造が設けられることにより、第1延出板22及び第2延出板23の強度を高め、電池ケース100の強度をさらに高める。
【0041】
一実施形態では、第2ケース20の両側にある第2延出板23の本体21から離れた一端の間の距離は、本体21の第2方向Yに沿う長さ寸法より小さい。これにより、第2延出板23が収容空間15により挿入されやすくなる。
【0042】
図2に示すように、一実施形態では、側板12の第1方向Xに沿う幅寸法は、2mm~7mmである。当然のことながら、側板12の第1方向Xに沿う幅寸法は、7mmより大きくてもよく、2mmより小さくてもよい。側板12の第1方向Xに沿う寸法は、ケース10の厚さに応じて適宜調整することができる。第1延出板22の第1方向Xに沿う寸法は、側板12の第1方向Xに沿う寸法に等しい。第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法は、第1延出板22の第1方向Xに沿う幅寸法の1/5~1/4である。また、第2延出板23の第1方向Xに沿う寸法は、0.5mm以上である。他の実施形態では、第1延出板22及び第2延出板23の第1方向Xに沿う幅寸法も、側板12の第1方向Xに沿う幅寸法に応じて適宜調整され、第1延出板22及び第2延出板23が第1ケース10の収容空間15内に挿入されて側板12との固定接続を実現できるとともに、第2ケース20が第1ケース10の収容空間15を閉鎖することができればよい。
【0043】
また、逃げ領域が設けられていない第2側板(122)に対向する第2延出板(23)は、底板(11)に当接する。これにより、電池ケースの構造強度を高める。
【0044】
一実施形態では、第1延出板22及び第2延出板23は、いずれも本体21に垂直に接続される。本実施例では、側板12も底板11に垂直に接続される。第1延出板22及び第2延出板23が側板12に沿って収容空間15内に挿入された場合、第1延出板22及び第2延出板は、いずれも側板12と平行であり、第1延出板22と対応する第1側板121との間の隙間、及び第2延出板23と対応する第2側板122との間の隙間は、均一である。溶接又は他の接続方式を用いて第1延出板22及び第2延出板23と対応する側板12とを固定接続した場合、各接続点の応力を均一にすることにより、第1ケース10と第2ケース20との間の接続安定性が保証される。
【0045】
第1ケース10及び第2ケース20の材質は、いずれもステンレス鋼である。ステンレス鋼のケースは、高い強度を有し、内部のセルに対して保護作用を果たして、電池が落下により損傷されることを回避する。同時に、ステンレス鋼のケースは、良好な気密性をも有し、電池が水気によって侵されることを回避する。当然のことながら、ステンレス鋼に加えて、第1ケース10及び第2ケース20の材質は、ニッケル合金、クロム合金などの他の合金材料であってもよい。また、合金材質の第1ケース10及び第2ケース20は、導電可能であり、電池の負極とすることにより、電池構造を簡略化する役割を果たすことができる。
【0046】
一実施形態では、第1ケース10及び第2ケース20の厚さは、0.03mm~0.1mmである。第1ケース10及び第2ケース20の材質が合金であり、強い硬度及び高い延性を有するため、第1ケース10及び第2ケース20の厚さが0.03mm~0.1mmのみであると、セルパッケージの要求を満たすことができるため、電池ケース100の体積を減少させ、電池200のエネルギー密度を増加させることができる。
【0047】
一実施形態では、第1延出板22の厚さは、本体21の厚さに等しい。他の実施形態では、第1延出板22の厚さは、本体21の厚さより小さくてもよい。具体的には、第1延出板22の第3方向Zに沿う厚さは、第2ケース20の本体21の第3方向Zに沿う厚さの1/3~1/2である。第1ケース10と第2ケース20との間の良好な封止性を保証するとともに、第1延出板22の厚さを減少させることにより、電池ケース100がより大きい収容空間を有し、これにより、電池ケース100の空間利用率を向上させ、電池200のエネルギー密度をさらに増加させる。
【0048】
1つの具体的な実施形態では、電池ケース100の第1方向Xに沿う寸法は、4.0mmであり、第1ケース10の厚さは、0.075mmであり、第1延出板の第1方向Xに沿う寸法は、3.85mmであり、第2延出板23の第1方向Xに沿う寸法は、0.8mmである。
【0049】
さらに、第1延出板22及び第2延出板23は、いずれもレーザ溶接により側板12に固定接続される。本実施例では、レーザ溶接により第1ケース10と第2ケース20との間の封止を実現することにより、第1ケース10と第2ケース20との間の接続プロセスが簡単で確実になる。収容空間15内にセルが取り付けられた場合、レーザ溶接の部位は、第1延出板22と第1側板121との間、及び第2延出板23と第2側板122との間にあり、セルに対して保護作用を果たし、溶接過程における光漏れによるセルの火傷を回避することができる。また、レーザ溶接がより精密であるため、薄肉溶接を実現することができ、第1ケース10及び第2ケース20の厚さが非常に薄い場合、レーザ溶接プロセスにより第1ケース10と第2ケース20との間の接続をより緊密にさせて安定させることができる。当然のことながら、他の実施例では、第1延出板22及び第2延出板23と側板12との間は、高周波溶接、アルゴンアーク溶接などのプロセスによって溶接されてもよい。
【0050】
図6に示すように、第2ケース20は、第1ケース10内に嵌め込まれ、かつ第1ケース10から伸び出さず、第2ケース20の周側は、第1ケース10内に位置する。
【0051】
図6に示すように、本願は、セル300及び上記電池ケース100を含む電池200をさらに提供する。セル300は、収容空間15内に収容される。電池200には、フランジ辺を設ける必要がなく、パッケージを実現することができ、電池200の占有空間が小さく、空間利用率が高く、エネルギー密度が大きい。電池200は、電子機器に適用され、電子機器に電力を供給することができる。
【0052】
セル300は、巻回構造であってもよく、積層構造であってもよい。セル300は、1種以上の溶剤に溶解された1種以上の塩化合物を有する液体を含む電解質を含む。塩化合物は、リチウム含有塩化合物を含んでもよく、1種以上のリチウム塩を含んでもよく、フッ素又は塩素などのハロゲン元素を1種以上混入するリチウム化合物を含んでもよく、リン及びホウ素などの他の非金属元素を含んでもよい。溶剤は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びフルオロエチレンカーボネートなどの1種以上の炭酸エステルを含んでもよい。また、溶剤は、プロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合溶剤などの複数の溶剤の組み合わせであってもよい。
【0053】
図1に示すように、逃げ領域Aが設けられた第2側板122には、端子30が設けられ、端子30は、逃げ領域Aが設けられた第2側板122上の逃げ領域A以外の領域に設けられる。すなわち、端子30は、取付領域Bに設けられる。端子30は、電池ケース100の第1ケース10及び第2ケース20から絶縁され、かつセルに電気的に接続される。取付領域Bには、注液孔及び封止釘31がさらに設けられてもよく、注液孔が電解液をセル300内に注入し、封止釘31が注液孔を封止する。
【0054】
具体的には、本実施例では、端子30は、正極端子であり、合金材料である第1ケース10及び第2ケース20は、電池200の負極とすることができる。注液孔は、その所在する第2側板122を貫通する。封止釘31は、T字形であり、被覆部と、被覆部に接続された延出部とを含む。延出部は、注液孔が所在する第2側板122の外面211から注液孔内に挿入され、被覆部は、注液孔を覆い、注液孔が所在する第2側板122の外面211に溶接されて、注液孔を封止する。
【0055】
また、図7に示すように、本願は、電子機器1000をさらに提供し、該電子機器は、携帯電話、タブレットなどの通信機器であってもよく、電力を必要とする他の機器であってもよい。該電子機器1000は、機器本体400及び電池200を含んでもよく、該電池は、本願の前述の実施例に記載の電池であってもよい。
【0056】
以上に開示された内容は、本願の好ましい実施例に過ぎず、当然のことながら、本願の特許請求の範囲を限定するものではなく、当業者であれば、上記実施例を実現する全て又は一部のフローを理解することができ、本願の請求項に基づいて行われた等価な変更は、依然として本願の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ケース(10)及び第2ケース(20)を含む電池ケース(100)であって、
前記第1ケース(10)は、底板(11)と、2つの対向する第1側板(121)と、2つの対向する第2側板(122)とを含み、2つの前記第1側板(121)は、それぞれ2つの前記第2側板(122)に接続され、開口を有する収容空間(15)は、2つの前記第1側板(121)、2つの前記第2側板(122)、及び前記底板(11)によって囲まれ、
前記第2ケース(20)は、本体(21)と、2つの対向する第1延出板(22)と、2つの対向する第2延出板(23)とを含み、2つの前記第1延出板(22)と2つの前記第2延出板(23)とが前記本体(21)の周縁に設けられ、
前記第2ケース(20)は、前記第1ケース(10)の開口を覆い、2つの前記第1延出板(22)と2つの前記第2延出板(23)が前記底板(11)に近接する方向に沿って前記収容空間(15)内に挿入され、2つの前記第1延出板(22)がそれぞれ2つの前記第1側板(121)に対応して固定接続され、2つの前記第2延出板(23)がそれぞれ2つの前記第2側板(122)に対応して固定接続されて前記第1ケース(10)の収容空間(15)を閉鎖し、
1つの前記第2側板(122)に逃げ領域(A)が設けられ、前記逃げ領域(A)は、前記第2側板(122)の前記底板(11)から離れた一端から前記底板(11)方向に延出し、かつ該方向が第1方向(X)であり、前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)に対向する前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)における幅寸法は、前記逃げ領域(A)の前記第1方向(X)における幅寸法以下であり、2つの前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)における幅は、前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)に対向する前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)における幅以上である、ことを特徴とする電池ケース(100)。
【請求項2】
前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法は、前記第1側板(121)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法に等しい、ことを特徴とする請求項1に記載の電池ケース(100)。
【請求項3】
前記第1延出板(22)の少なくとも一部の第2方向(Y)に沿う長さ寸法は、前記第1側板(121)の前記第2方向(Y)に沿う長さ寸法より小さい、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項4】
前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う寸法は、0.5mm以上である、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項5】
逃げ領域(A)が設けられていない前記第2側板(122)に対向する前記第2延出板(23)は、前記底板(11)に当接する、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項6】
前記本体(21)の表面は、2つの対向する第1辺(212)と、2つの前記第1辺(212)に接続された2つの対向する第2辺(213)とを含み、2つの前記第1延出板(22)は、2つの前記第1辺(212)の位置にあり、前記本体(21)に接続され、2つの前記第2延出板(23)は、2つの前記第2辺(213)の位置にあり、前記本体(21)に接続され、2つの前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法が同じである、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項7】
前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法は、前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法より大きい、ことを特徴とする請求項6に記載の電池ケース(100)。
【請求項8】
前記第2延出板(23)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法は、前記第1延出板(22)の前記第1方向(X)に沿う幅寸法の1/5~1/4である、ことを特徴とする請求項7に記載の電池ケース(100)。
【請求項9】
前記第1延出板(22)及び前記第2延出板(23)は、いずれも前記本体(21)に垂直に接続される、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項10】
前記第1ケース(10)及び前記第2ケース(20)の材質は、いずれもステンレス鋼である、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項11】
前記第1ケース(10)及び前記第2ケース(20)の厚さは、0.03mm~0.1mmである、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項12】
前記第1延出板(22)の厚さは、前記本体(21)の厚さ以下である、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項13】
前記第2延出板(23)の厚さは、前記本体(21)の厚さ以下である、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項14】
前記第1延出板(22)及び前記第2延出板(23)は、いずれもレーザ溶接により前記側板に固定接続される、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項15】
前記第2ケース(20)は、前記第1ケース(10)内に嵌め込まれ、かつ前記第1ケース(10)から伸び出さず、前記第2ケース(20)の周側は、前記第1ケース(10)内に位置する、ことを特徴とする請求項に記載の電池ケース(100)。
【請求項16】
セル(300)と、請求項1~15のいずれか1項に記載の電池ケース(100)とを含み、前記セル(300)が前記収容空間(15)内に収容される、ことを特徴とする電池(200)。
【請求項17】
前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)には、端子(30)が設けられ、前記端子(30)は、前記逃げ領域(A)が設けられた第2側板(122)上の前記逃げ領域(A)以外の領域に設けられる、ことを特徴とする請求項16に記載の電池(200)。
【請求項18】
機器本体(400)と、請求項16に記載の電池(200)とを含む、ことを特徴とする電子機器(1000)。
【国際調査報告】