(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240521BHJP
A61B 5/107 20060101ALI20240521BHJP
A61B 10/00 20060101ALI20240521BHJP
G16H 50/30 20180101ALI20240521BHJP
【FI】
A61B5/00 M
A61B5/107 800
A61B5/107 700
A61B10/00 Q
G16H50/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564456
(86)(22)【出願日】2022-08-03
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2022011489
(87)【国際公開番号】W WO2023080395
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0148436
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517221871
【氏名又は名称】アラム ヒューヴィス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】パク,ドンスン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジョンイル
【テーマコード(参考)】
4C038
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C038VA04
4C038VB02
4C038VB21
4C038VB22
4C117XB01
4C117XB09
4C117XB13
4C117XB15
4C117XD02
4C117XE43
4C117XE71
4C117XJ34
4C117XK33
5L099AA15
(57)【要約】
本発明は、測定された頭皮問診データと頭皮画像イメージをサーバに送信して保存し、保存された頭皮問診データと頭皮画像イメージを推奨サービス用サーバと人工知能サーバで共有して診断・分析することで、速度及び効率性が極大化され、正確な頭皮状態情報を分析し、これに基づいて頭皮タイプを診断し、診断された頭皮タイプに応じて頭皮改善方法を実現するとともに、頭皮タイプに応じた好適な製品を推奨することができる頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被診断者から問診して得られた問診情報と、頭皮診断機や端末(1)のいずれかによって取得した頭皮画像イメージとを、クラウドサービスとしてAPI(RESTful)(2)を介して送信してファイルストレージ(file storage)するサーバ(S)と、
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバ(S)から直接受けるか、或いはクラウドサービスとしてAPI(RESTful)(2)を介して受信された問診情報と頭皮画像イメージの中で、問診情報に対して自体のアルゴリズムで診断し、頭皮画像イメージに対しては、データベース(4)に構築されているビッグデータの情報を活用して、人工知能プロセッサの人工知能(AI)分析によって診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれの一部)と分析し、これについての診断結果及び問診情報による診断及びこれに適した処方に合わせて推奨製品と共に再びAPIを介して診断者の端末にリアルタイムで送信するメインプロセッサ(Main Processor)(3)と、
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバ(S)から直接受けるか、またはメインプロセッサ(Main Processor)(3)から受信された頭皮画像イメージについてデータベース4の蓄積されたデータを活用して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれの一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサ(5)と、
前記人工知能プロセッサから診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信して、ディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズム(6)と、
頭皮測定、診断、推奨データが蓄積されて自体頭皮診断と推奨サービスを行うことができるようにメインプロセッサに提供するデータベース(4)と、を含み、
前記人工知能プロセッサ(5)によって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類し、
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である、頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項2】
頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである:
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
請求項1に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項3】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類し得る、請求項1又は2に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項4】
頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順であり、前記改善順序は、逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる、請求項1に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項5】
メインプロセッサ(Processor)(3)では、被診断者から受信された問診情報と頭皮画像イメージのうち、前記問診情報についてはメインプロセッサ(Processor)(3)内に構築された自体のアルゴリズムによって診断し、頭皮画像イメージについてはデータベースに構築されているビッグデータの情報を活用して、人工知能(AI)分析により頭皮状態情報と重症度の分析を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛などの7つに分析し、これに応じた頭皮タイプを、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などの中でいずれか一部と分析し、これについての診断結果と問診情報による診断及びこれに適した処方として推奨製品と一緒に再びAPIを介して診断者の端末にリアルタイムで送信する、請求項1に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項6】
人工知能プロセッサ(5)は、受信された頭皮画像イメージに対して、ビッグデータの情報を活用して、人工知能(AI)分析により頭皮分類のためのディープラーニング(Deep Learning)段階として、頭皮を学習してデータを収集し、収集された学習データを分類(labeling)し、収集されたデータを、学習データとテストデータとに分類して学習と検証を行い、推論モデルを導出(CNN:Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)し、推論モデルの開発方法としては、パイソン(PyThon)を用いた開発としてディープラーニングライブラリーであるテンソルフロー(TensorFlow)を用いてEfficientNetモデルのリトレーニング(Retraining)を通じて頭皮分類(CNN:object recognition、物体認識)を行い、EfficientNetモデルとして転移学習による推論モデルを作って、比較しながら最適の精度に推論して頭皮状態の情報と重症度を全体又はいずれか一部(例えば、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛)と分析する、請求項1に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項7】
頭皮診断AIアルゴリズム(6)は、前記人工知能プロセッサ(5)から診断された頭皮画像イメージを受信し、受信された分類情報についてデータベースのビッグデータの情報を活用してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムとしてEfficientNetモデルを用いて学習と読み取りを実行し、頭皮画像セットを更にリトレーニング(Retraining)を通じてイメージを推論することにより、頭皮状態情報とそれに応じた重症度の分析(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛)を7つと分析し、これに応じた頭皮タイプを、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性のなどの中で、項目別の全体若しくはいずれか一部であると、頭皮診断AIアルゴリズムによって精密診断をして最終診断結果を導出する、請求項1に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項8】
EfficientNetモデルは、EfficientNetの基本ブロックであって、MBConvであり、MBConvは、Depthwise Conv*と、Squeeze e×citation*、width scaling upと、を行うConvolutionレイヤで構成されていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項9】
被診断者から頭皮診断機や端末(1)のいずれかにより取得した頭皮画像イメージをクラウドサービスとしてAPI(RESTful)(2)を介して受信し、受信された頭皮画像イメージに対して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性のうちのいずれか一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサ(5-1)と、
前記人工知能プロセッサ5-1から診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズム(6-1)と、を含み、
前記人工知能プロセッサ(5-1)によって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類し、
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である、頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項10】
頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである:
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
請求項9に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項11】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類し得る、請求項9又は10に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項12】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順であり、前記改善順序は、逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる、請求項9又は10に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項13】
人工知能プロセッサ(5-1)は、受信された頭皮画像イメージに対して、ビッグデータの情報を活用して、人工知能(AI)分析により頭皮分類のためのディープラーニング(Deep Learning)段階として、頭皮を学習してデータを収集し、収集された学習データを分類(labeling)し、収集されたデータを、学習データとテストデータとに分類して学習と検証を行い、推論モデルを導出(CNN:Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)し、推論モデルの開発方法としては、パイソン(PyThon)を用いた開発としてディープラーニングライブラリーであるテンソルフロー(TensorFlow)を用いてEfficientNetモデルのリトレーニング(Retraining)を通じて頭皮分類(CNN:object recognition、物体認識)を行い、EfficientNetモデルとして転移学習による推論モデルを作って、比較しながら最適の精度に推論して頭皮状態の情報と重症度を全体又はいずれか一部(例えば、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛)と分析する、請求項9に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項14】
頭皮診断AIアルゴリズム(6-1)は、前記人工知能プロセッサ(5-1)から診断された頭皮画像イメージを受信し、受信された分類情報についてデータベースのビッグデータの情報を活用してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムとしてEfficientNetモデルを用いて学習と読み取りを実行し、頭皮画像セットを更にリトレーニング(Retraining)を通じてイメージを推論することにより、頭皮状態情報とそれに応じた重症度の分析(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛)を7つと分析し、これに応じた頭皮タイプを、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性の中で、項目別の全体若しくはいずれか一部であると、頭皮診断AIアルゴリズムによって精密診断をして最終診断結果を導出する、請求項9に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【請求項15】
EfficientNetモデルは、EfficientNetの基本ブロックであって、MBConvであり、MBConvは、Depthwise Conv*と、Squeeze excitation、width scaling upと、を行うConvolutionレイヤで構成されていることを特徴とする、請求項13又は14に記載の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法に関し、より詳しくは、測定された頭皮問診データと頭皮画像イメージをサーバに送信して保存し、保存された頭皮問診データと頭皮画像イメージを推奨サービス用サーバと人工知能(AI:Artificial Intelligence)サーバで共有して頭皮問診データと頭皮画像イメージを診断・分析することによって正確な頭皮状態情報を分析し、これに基づいて頭皮タイプを診断し、診断された頭皮タイプに応じて頭皮改善方法を実現するとともに、頭皮タイプに応じた好適な製品を推奨する頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法に関する。
【0002】
本発明において、「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)と定義し、
「頭皮タイプ」とは、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などの10種と定義する。
【背景技術】
【0003】
従来は、
図1及び
図2に示すように、診断者が肉眼で項目別基準画像と診断画像とを比較して類似画像を探し出し、手動で診断値を選択した。
すなわち、ユーザが診断機を用いて頭皮を画像で測定した後、診断項目別(例えば、ドライ、敏感性、炎症性、脱毛性、良好、オイリー、フケ、脂漏性)の診断結果をリアルタイムで確認するものではなく、後で別途確認しなければならず、専門家による目視比較後に頭皮測定データに対する分析及び診断結果の入力が行わなければ診断結果(例えば、諸項目のうち炎症性)を得ることができない。
このような従来の技術は、診断結果を得るまで速度が遅く、精度(70%未満)が低いという問題があった。
【0004】
前記のような従来の問題を解決するために、本出願人(発明者)は、「ビッグデータを活用した人工知能頭皮画像診断分析システム及びこれを利用した製品推奨システム」を開発して、韓国特許庁に特許第10-2271558号(以下、「引用発明」という)として登録されている。
【0005】
ところが、前記引用発明では、測定された診断者の頭皮の画像をもって診断者が人工知能(ディープラーニング)イメージ分析を通じた正確な診断機能を具現し、診断結果をリアルタイムで確認することができ、高精度の診断結果が得られ、また、人工知能によって診断された診断結果に応じて頭皮状態に好適な製品を推奨できるものであるが、測定された診断者の頭皮の画像をAIによって分析を行うためには、メインプロセッサを経由しなければならないので、分析に対する影響及び速度などが不利であり、頭皮診断AIによる頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプの診断が、より多様であるか、具体的ではなく、かつ、頭皮状態情報の重症度に応じた診断結果が提示されておらず、かかる診断結果による頭皮改善方法が提示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2271558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、韓国特許第10-2271558(名称:ビッグデータを活用した人工知能頭皮画像診断分析システム及びこれを用いた製品推奨システム)を改良するためのものであって、測定された頭皮問診データと頭皮画像イメージをサーバに送信して保存し、保存された頭皮問診データと頭皮画像イメージを推奨サービス用サーバと人工知能(AI:Artificial Intelligence)サーバで共有して頭皮問診データと頭皮画像イメージを診断・分析することによって、正確な頭皮状態情報を分析し、これに基づいて頭皮タイプを診断し、診断された頭皮タイプに応じて頭皮改善方法を実現するとともに、頭皮タイプに応じた好適な製品を推奨する頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の第1の実施形態によれば、
被診断者から問診して得られた問診情報と頭皮診断機や端末のいずれかにより取得した頭皮画像イメージを、クラウドサービスとしてAPI(RESTful)を介して送信してファイルストレージ(file storage)するサーバと、
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバから直接受けるか、またはクラウドサービスとしてAPI(RESTful)を介して受信された問診情報と頭皮画像イメージのうち、問診情報に対して自体のアルゴリズムで診断し、頭皮画像イメージについては、データベースに構築されているビッグデータの情報を活用して人工知能プロセッサの人工知能(AI)分析によって診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれか一部)と分析し、これに対する診断結果と、問診情報による診断及びこれに適した処方に合わせて推奨製品とを一緒に再びAPIを介して診断者の端末にリアルタイムで送信するメインプロセッサ(Main Processor)と、
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバから直接受けるか、またはメインプロセッサ(Main Processor)から受信された頭皮画像イメージに対して、データベースの蓄積されたデータを活用して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれか一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサと、
前記人工知能プロセッサから診断項目別の全体若しくは一部に分類された情報を受信して、ディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習及び読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズムと、
頭皮測定、診断、推奨データが蓄積されて、自体頭皮診断と推奨サービスを行うことができるようにメインプロセッサに提供するデータベースと、を含み、
前記人工知能プロセッサによって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプと分類し、
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である。
【0009】
前記頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである:
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
【0010】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類し得ることである。
【0011】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順に改善順序が行われ、前記改善順序は逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる。
【0012】
上記の目的を達成するための本発明の第2の実施形態によれば、被診断者から頭皮診断機や端末のいずれかにより取得された頭皮画像イメージをクラウドサービスとしてAPI(RESTful)を介して受信し、受信された頭皮画像イメージに対して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性のうちのいずれか一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサと、
前記人工知能プロセッサから診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズムと、を含み、
前記人工知能プロセッサによって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類し、
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である。
【0013】
前記頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである:
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
【0014】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類し得ることである。
【0015】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順に改善順序が行われ、前記改善順序は逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」は、測定された頭皮問診データと頭皮画像イメージをサーバに送信して保存し、保存された頭皮問診データと頭皮画像イメージをメインプロセッサと人工知能(AI:Artificial Intelligence)プロセッサで共有して頭皮問診データと頭皮画像イメージを診断・分析することによって、診断結果をリアルタイムで確認でき、正確な頭皮状態情報を分析し、これを基づいて頭皮タイプを診断し、診断された頭皮タイプに応じて頭皮改善方法を実現するとともに、頭皮タイプに応じた好適な改善方法と製品を推奨することができる。
【0017】
さらに、ファイルストレージ(file storage)されたサーバに入力された頭皮画像イメージを、メインプロセッサと人工知能(AI:Artificial Intelligence)プロセッサで共有して使用することにより、各サーバに頭皮画像イメージを別々アップロードしなければならない手間を一回に減らすという効果と、速度等が有利となるという効果とがある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】従来の技術に係る目視による手動で頭皮を診断するための方法を示す図である。
【
図2】従来の技術に係る目視による手動で頭皮を診断するための方法を示す図である。
【
図3】本発明に係る「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」であって、問診データ分析及び人工知能(ディープラーニング)イメージ分析による頭皮診断機能を示す全体ブロック構成図である。
【
図4】本発明に係る「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」であって、問診データ分析及び人工知能(ディープラーニング)イメージ分析による頭皮診断機能を示す全体ブロック構成図である。
【
図5】本発明に係る頭皮症状の分類による頭皮タイプアルゴリズムである。
【
図6】本発明に係る頭皮状態情報の重症度に応じた人工知能(AI)頭皮タイプ分類アルゴリズムである。
【
図8】本発明に係る「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」における、ディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムであって、EfficientNetのモデル構造図である。
【
図9】本発明に係る「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」におけるディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムであって、EfficientNetの基本ブロックのDepthwise Convolution構造図である。
【
図10】本発明に係る「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」におけるディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムであって、EfficientNetの基本ブロックのSqueeze excitation構造図である。
【
図11】本発明による「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」におけるディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムであって、EfficientNetの基本ブロックのStochastic depthの構造図である。
【
図12】本発明による他の「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」であって、人工知能(ディープラーニング)イメージ分析を通じた頭皮診断機能を示す全体ブロック構成図である。
【
図13】本発明による他の「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」であって、人工知能(ディープラーニング)イメージ分析を通じた頭皮診断機能を示す全体ブロック構成図である。
【
図14】本発明による「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」において、頭皮問診と頭皮画像イメージ分析を通じて診断者の頭皮診断を正確に行うことはもちろん、迅速にリアルタイムで診断結果を得ることができることを示す例示図である。
【
図15】本発明による「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」において、頭皮問診と頭皮画像イメージ分析を通じて診断者の頭皮診断を正確に行うことはもちろん、迅速にリアルタイムで診断結果を得ることができることを示す例示図である。
【
図16】本発明による「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」において、最終分析結果に応じた皮膚改善順序と処方、及び診断者(ユーザ)オーダーメイド型製品を推奨されることを示す例示図である。
【
図17】本発明による「頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法」において、頭皮問診結果基盤の製品推奨は、シャンプー、頭皮セラムと定義し、製品の細分化及びアルゴリズムを示した例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、好適な実施形態として図示及び添付した図面によって、詳しく説明すると次の通りである。
【0020】
まず、
図3及び
図4に基づいて、本発明の頭皮状態情報を基盤とした頭皮タイプ診断システム及びこれを用いた頭皮改善方法として実施形態を説明し、説明の必要に応じて、他の添付の図面を参照して説明することにする。
【0021】
本発明の第1の実施形態として、被診断者から問診して得られた問診情報と、頭皮診断機や端末1のいずれかによって取得した頭皮画像イメージとを、クラウドサービスとしてAPI(RESTful)2を介して送信してファイルストレージ(file storage)するサーバSを構成する。
【0022】
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバSから直接受けるか、またはクラウドサービスとしてAPI(RESTful)2を介して受信された問診情報と頭皮画像イメージの中で、問診情報に対して自体のアルゴリズムで診断し、頭皮画像イメージに対しては、データベース4に構築されているビッグデータの情報を活用して、人工知能プロセッサの人工知能(AI)分析によって診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれの一部)と分析し、これについての診断結果及び問診情報による診断及びこれに適した処方に合わせて推奨製品と共に再びAPIを介して診断者の端末にリアルタイムで送信するメインプロセッサ(Main Processor)3を構成する。
【0023】
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバSから直接受けるか、またはメインプロセッサ(Main Processor)3から受信された頭皮画像イメージについてデータベース4の蓄積されたデータを活用して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれの一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサ5を構成する。
【0024】
前記人工知能プロセッサ5から診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信して、ディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズム6と、頭皮測定、診断、推奨データが蓄積されて自体頭皮診断と推奨サービスを行うことができるようにメインプロセッサに提供するデータベース4を含む。
【0025】
前記人工知能プロセッサ5によって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類し(
図5を参照)、
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である。
【0026】
前記頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである(
図5参照)。
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
【0027】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け(
図6参照)、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類することである。
【0028】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順に改善順序が行われ、前記改善順序は逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる(
図7参照)。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態として、
図12及び
図13に示したように、被診断者から頭皮診断機や端末1のいずれかにより取得した頭皮画像イメージをクラウドサービスとしてAPI(RESTful)2を介して受信し、受信された頭皮画像イメージに対して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性のうちのいずれか一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサ5-1を構成する。
【0030】
前記人工知能プロセッサ5-1から診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズム6-1を含む。
【0031】
前記人工知能プロセッサ5-1によって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類する。
【0032】
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である。
【0033】
前記頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである:
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
【0034】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類することである。
【0035】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順に改善順序が行われ、前記改善順序は逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる。
【0036】
以下、好適な実施形態として図示及び添付した図面によって、詳しく説明すると次の通りである。
【0037】
本発明を説明するにおいて、定義される用語は、本発明における機能や形態などを考慮して定義したものであり、本発明の技術的構成要素を限定する意味として理解されてはならないものである。
【0038】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、具現例(態様、aspect)(または実施例)を本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
また、それぞれの図面における構成要素は、理解の便宜などに鑑み、その大きさや厚さを誇張して大きく(または厚く)または小さく(または薄く)表現するか、あるいは単純化して表現しているが、これによって本発明の保護範囲が限定的に解釈されてはならない。
本明細書で使用した用語は、単に特定の具現例(態様、aspect)(または実施例)を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。
一般に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0039】
次に、本発明の目的を達成するための実施形態を、添付の図面を参照して説明する。
【0040】
【実施例1】
【0041】
前記本発明の目的を達成するための第1の実施形態であって、被診断者から問診して得られた問診情報と、頭皮診断機や端末1のいずれかによって取得した頭皮画像イメージとを、クラウドサービスとしてAPI(RESTful)2を介して送信してファイルストレージ(file storage)するサーバSを構成する。
【0042】
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバSから直接受けるか、またはクラウドサービスとしてAPI(RESTful)2を介して受信された問診情報と頭皮画像イメージの中で、問診情報に対して自体のアルゴリズムで診断し、頭皮画像イメージに対しては、データベース4に構築されているビッグデータの情報を活用して、人工知能プロセッサの人工知能(AI)分析によって診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれの一部)と分析し、これについての診断結果及び問診情報による診断及びこれに適した処方に合わせて推奨製品と共に再びAPIを介して診断者の端末にリアルタイムで送信するメインプロセッサ(Main Processor)3を構成する。
【0043】
前記ファイルストレージ(file storage)されたサーバSから直接受けるか、またはメインプロセッサ(Main Processor)3から受信された頭皮画像イメージについてデータベース4の蓄積されたデータを活用して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などのうちのいずれの一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサ5を構成する。
【0044】
前記人工知能プロセッサ5から診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信して、ディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズム6と、頭皮測定、診断、推奨データが蓄積されて自体頭皮診断と推奨サービスを行うことができるようにメインプロセッサに提供するデータベース4を含む。
【0045】
前記人工知能プロセッサ5によって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類し(
図5を参照)、
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である。
【0046】
前記頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである(
図5参照)。
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
【0047】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け(
図6参照)、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類することである。
【0048】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順に改善順序が行われ、前記改善順序は逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる(
図7参照)。
【0049】
前記頭皮状態情報は、その特徴と段階区分は、次の通りである。
【0050】
1.微細角質(Micro keratin)
1)特徴
-頭皮表面の天然保湿因子(NMF)の不足と、脂腺機能の低下のため、早期剥離症の症状を示す。
-微小な角質が観察され、毛包の周囲に同心円状の年輪状の角質層を形成する。
-油水分が不足してつっぱり感や痒みを訴える。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*3段階:(1)紅斑や皮脂過剰がなく、微粉のような角質が多く見られる。(2)頭皮毛穴の周囲に同心円状のリング状の表面が見られる。
*2段階:(1)紅斑や皮脂過剰がなく、微粉のような角質がしばしば見られる。(2)頭皮に割れた表面が見える。
*1段階:(1)紅斑や皮脂過剰がなく、微粉のような角質が観察される。
【0051】
2.皮脂過剰(Excessive sebum)
1)特徴
-皮脂分泌の過多に起因して頭皮の表面が脂っぽく、頭皮の色は青白くない。
-毛穴に水が溜まっているように観察され、毛髪密度が低い。
-ひどい場合、皮脂酸化、並びに細菌による臭気、べたべたとした湿ったフケ、脂漏性炎症を伴うこともある。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*3段階:(1)紅斑や皮脂過剰であり、頭皮と髪に光が反射して輝きがある。
(2)毛穴に皮脂が溜まっている。
*2段階:(1)紅斑や皮脂が過剰であり、頭皮と髪に光が反射する。(2)毛穴に皮脂がわずかに見られる。
*1段階:1)紅斑や皮脂が過剰であり、頭皮と髪に光が反射する。
【0052】
3.毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)
1)特徴
-頭皮に毛細血管の拡張に起因する紅斑や出血が見られる。
-太陽熱やエアコンからの風のような弱い刺激によっても頭皮が赤くなりやすく、痛みを伴う可能性がある。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*3段階:(1)全体的に赤い紅斑が非常にひどい。(2)頭皮の毛細血管が観察される。
*2段階:(1)全頭皮に亘って明確な頭皮紅斑が観察される。
*1段階:(1)淡ピンク色の頭皮紅斑が部分的に観察される。
【0053】
4.毛紅紅斑/膿疱(Follicular erythema/pustules)
1)特徴
-頭皮が赤色を帯び、表面に紅斑が認められる場合がある。
-細菌感染による炎症がある。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*3段階:(1)頭皮紅斑があり、毛包の周囲に膿疱が明確に視認できる。
*2段階:(1)頭皮紅斑があり、皮脂過剰であるか、角質が見られる。
*1段階:(1)頭皮紅斑があり、頭皮のむくみが観察される。
【0054】
5.フケ(Dandruffy)
1)特徴
-角化周期の異常により、正常な頭皮に比して、角質が生成され、脱落する。
-マラセチア(Malassezia)酵母菌が主な原因である。
-ホルモン、栄養状態、シャンプーの習慣、ストレス、ダイエットなどがフケ頭皮に影響を及ぼす。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*3段階:(1)白色角質が積み重ねられている。(2)診断面積の60%以上で角質が確認される。
*2段階:(1)診断上、角質の面積が、頭皮面積の30~60%を占める。
*1段階:(1)角質がひどく、所々で積もっている白色の角質が確認される。
(2)診断面積の30%以下で角質が確認される。
【0055】
6.脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)
1)特徴
-毛髪があるべき部位に毛髪がないか、軟毛化が速やかに進められることが特徴である。
-遺伝、ホルモン、環境など複合的な影響が原因である。
-環境的な脱毛の場合、かゆみを伴ったり、フケおよび皮脂分泌量が増加したりする。
-遺伝的な脱毛症の場合、特別な異常が観察されず、密度が急激に低くなることが特徴である。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*3段階:(1)毛髪の密度が低く、毛髪の厚みも全体的に非常に薄い状態である。(2)頭皮診断時、空の毛穴が2つ以上観察される。
*2段階:(1)毛髪の密度が低く、厚みが低い。(2)頭皮診断時、一つの毛穴に2本ずつの毛髪がある場合が多い。
*1段階:(1)毛髪の密度が低いが、部分的に厚さが太い毛髪がある。
【0056】
7.良好(Nomal)
1)特徴
-頭皮表面に色が均一であり、透明な青白色を帯びている。
-毛髪の密度が一定であり、角質や不純物がない。
-毛穴が開いており、1つの毛穴から少なくとも1本の毛髪が観察され、その毛髪の太さが類似している。
-問診時、一日程度シャンプーをしなくても脂っぽさや乾燥さが観察されない。
2)段階の区分(重症度の程度による区分)
*0(Zero)段階:紅斑がなく、皮脂分泌が過剰ではなく、角質のない頭皮。
【0057】
*前記頭皮タイプの特徴、改善方法及び順序
【0058】
1.問題性頭皮の仕分けは、炎症性頭皮である、トラブル性頭皮、脂漏性頭皮、アトピー性頭皮にさらに区分することができる。
頭皮の炎症は、痒みを伴い、触れるか、または掻いたら他の部位の転移する恐れがある。
したがって、頭皮管理時に優先的に改善するようにする。
炎症は、一般に、頭皮表面上の微生物(細菌または真菌)の過剰増殖や頭皮環境の変化に因って毛包紅斑、毛包膿疱(毛嚢炎)などの炎症を伴うトラブル性頭皮と、皮脂が過剰分泌された毛包間の紅斑上にフケ形態が発生し、炎症を伴うことができる脂漏性頭皮と、頭皮における黄色ブドウ球菌の異常増殖に起因して頭皮の表皮増殖および炎症が代表的な症状として生じるアトピー性頭皮と、に分けられる。これらのうち、抗菌及び抗真菌の管理により頭皮微生物を管理することができるトラブル性頭皮を最も最優先に改善する。その後、慢性炎症性頭皮である、脂漏性頭皮とアトピー性頭皮の管理を行う。
脂漏性頭皮とアトピー性頭皮の改善の順序は、まず、毛穴が塞がっており、菌による炎症のため頭皮が敏感であり、脱毛を伴う可能性の大きい脂漏性頭皮を先に改善する。アトピー性頭皮は、黄色ブドウ球菌の抗菌管理と保湿管理が適宜に行わなければならないので、改善順序上3番目の順序にまとめた。
【0059】
2.次に、炎症を伴うことなく抗菌管理が行わなければならない脂性フケ性、乾燥フケ性の管理を行う。
フケ性頭皮は、フケ菌の増殖に起因して発生し、掻痒を伴う。
乾燥フケ性と脂性フケ性とに分けられ、乾燥フケ性と脂性フケ性とは、その管理が変わらなければならない。
脂性フケ性頭皮は、過度に分泌された皮脂と角質とが混ざって現れる頭皮の症状であって、掻痒と悪臭を伴う。脂性フケ性頭皮を放置すると、過剰な皮脂が炎症を起こして症状が悪化する恐れがあるので、まず、脂性フケを前もって管理し、それから乾燥フケを管理する。
したがって、脂性フケ性頭皮を4番目の順序にまとめ、乾燥フケ性頭皮を5番目にまとめた。
【0060】
3.敏感性頭皮は、頭皮に細い毛細血管が見え、掻くと赤くなりやすく、ヒリヒリ感および刺激を伴う場合がある。敏感性頭皮はすぐには症状が現れないが、外部要因により細菌感染、炎症などの症状を伴うことができるので、問題性頭皮に分類し、6番目に改善順序をまとめた。
【0061】
4.炎症性や微生物要因に加えて、頭皮の異常症状は現れていないが、毛髪が一定した数を維持することができずに減少する現象を示す脱毛性頭皮を7番目の改善順序にまとめた。
脱毛性頭皮は、長期間の管理が必要な頭皮であって、まず、炎症性または細菌性によって脱毛に進められることができる頭皮の管理を前もって行い、その後、育毛(毛髪の成長)を助けることができる効能物質を製品に配合して管理する。
【0062】
5.次いで、問題性頭皮のほかに、頭皮の皮脂の程度に応じて分類される頭皮である、オイリー頭皮、ドライ頭皮、および正常頭皮に対する改善順序をまとめた。
オイリー頭皮は、先天的に油分が多く、べたついて脂っぽい頭皮に該当する。
過剰な油分によりPM2.5や汚染物質がくっつき易く、酸化された皮脂や吸着された汚染物質は、2次的な問題を引き起こす可能性がある。したがって、オイリー頭皮をドライ頭皮よりも先に管理するようにする。
このため、オイリー頭皮の改善順序を8番目とし、頭皮の油分が不足しているドライ頭皮を9番目とし、最も理想的な頭皮状態である良好状態の頭皮を10番目の順序にまとめた。
【0063】
一方、前記メインプロセッサ(Processor)3では、被診断者から受信された問診情報と頭皮画像イメージのうち、前記問診情報についてはメインプロセッサ(Processor)3内に構築された自体のアルゴリズムによって診断する。すなわち、データベースから構築された頭皮情報データが提供されて、診断者から受信された問診情報に対して自体アルゴリズムにより診断する。
【0064】
そして、頭皮画像イメージについてはデータベースに構築されているビッグデータの情報を活用して、人工知能(AI)分析により頭皮状態情報と重症度の分析を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛などの7つに分析し、これに応じた頭皮タイプを、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性などの中でいずれか一部と分析し、これについての診断結果と問診情報による診断及びこれに適した処方として推奨製品と一緒に再びAPIを介して診断者の端末にリアルタイムで送信する。
【0065】
前記人工知能プロセッサ5は、受信された頭皮画像イメージに対して、ビッグデータの情報を活用して、人工知能(AI)分析により頭皮分類のためのディープラーニング(Deep Learning)段階として、頭皮を学習してデータを収集し、収集された学習データを分類(labeling)し、収集されたデータを、学習データとテストデータとに(8:2)分類して学習と検証を行い、推論モデルを導出(CNN:Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)する。
【0066】
例えば、推論モデルの開発方法としては、パイソン(PyThon)を用いた開発としてディープラーニングライブラリーであるテンソルフロー(TensorFlow)を用いてEfficientNetモデルのリトレーニング(Retraining)を通じて頭皮分類(CNN:object recognition、物体認識)を行い、EfficientNetモデルとして転移学習による推論モデルを作って、比較しながら最適の精度に推論して頭皮状態の情報と重症度を全体又はいずれか一部(例えば、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛)と分析する。
【0067】
前記EfficientNetモデル(
図8~
図11参照)は、EfficientNetの基本ブロックであって、MBConvである。
-MBConvは、一般的なDepthwise Conv*と、Squeeze e×citation*、width scaling upと、を行う一般的なConvultionレイヤで構成されている。
-EfficientNet b0モデルを基準として、全てのConvブロックは18個であり、両端の2つのブロックはConvであり、残りはMBConvである。
-全てのConvブロックは、繰り返されるもの同士を束ねると、9つの部分に分けられることができる。(3)(4)(5)(7)の1番目のMBConvにのみwidth scaling up後にStochastic depth*を適用する。
*Depthwise convolution:チャンネル別に異なる2Dフィルタを適用し、その結果を合わせる畳み込み(Convolution)技術でGrouped convolutionの1つである。パラメータ数を減らすことができることから、演算量を減らし、速度を増大させることができるという長所を有する。
*Stochastic depth:チャネル単位のドロップアウト。
*Squeeze e×citation:AdaptiveAvgPool2dとしてチャネル当たり1つの値を選択した後、それをconvフィルタを通過させてチャネル数を減らしてから復元される。ここにシグモイドを通過させた値を入力画像に積算する。これは、まるで各チャンネル別の重要性を考慮することと同義である。
【0068】
前記頭皮診断AIアルゴリズム6は、前記人工知能プロセッサ5から診断された頭皮画像イメージを受信し、受信された分類情報についてデータベースのビッグデータの情報を活用してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムとしてEfficientNetモデル(
図8参照)を用いて学習と読み取りを実行し、頭皮画像セットを更にリトレーニング(Retraining)を通じてイメージを推論することにより、頭皮状態情報とそれに応じた重症度の分析(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(6)フケ、(7)脱毛)を7つと分析し、これに応じた頭皮タイプを、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性の中で、項目別の全体若しくはいずれか一部であると、頭皮診断AIアルゴリズムによって精密診断をして最終診断結果を導出する。
【0069】
前記診断方法は、EfficientNetディープラーニング(Deep Learning)モデルを用いたものであるが、これに限定されるものではなく、Googleのディープラーニング(Deep Learning)モデルやその他のディープラーニング(Deep Learning)モデルを用いてもよい。
【0070】
導出された最終診断結果は、人工知能プロセッサ5を介してメインプロセッサ(Main Processor)3に伝送される。
前記データベース4は、頭皮測定、診断、推奨データが蓄積され、学習及び読み取りをすることができるようにメインプロセッサに提供する。
その後、頭皮画像イメージの診断結果及び問診情報による診断及びこれに適した処方として推奨製品と共に再びAPIを介した診断者の端末にリアルタイムで送信する。
【0071】
図14および
図15に示したように、本発明は、頭皮問診と頭皮画像分析によって診断者の頭皮診断を正確に行うことはもちろん、迅速にリアルタイムで診断結果が得られる。
すなわち、診断者(ユーザ)が頭皮問診の情報と頭皮画像イメージを端末を通じて入力すると、詳しく前述したように、AI分析によって最終分析結果を直ちにリアルタイムで得られるようになる。
【0072】
AI分析による頭皮の最終分析結果が得られると、
図16に示したように、最終分析結果に基づく皮膚改善順序と処方、並びに診断者(ユーザ)オーダーメイド型製品を推奨されるようになる。
つまり、頭皮の最終分析結果に基づく各アルゴリズムによって診断者(ユーザ)オーダーメイド型製品を推奨されるようになる。
【0073】
たとえば、頭皮診断結果基盤の製品推奨は、シャンプー、頭皮セラムと定義し、製品細分化及びアルゴリズムは、
図17の通りである。
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【実施例2】
【0079】
次に、本発明の第2実施形態として、
図12及び
図13に示すように、被診断者から頭皮診断機や端末のいずれかにより取得された頭皮画像イメージをクラウドサービスとしてAPI(RESTful)を介して受信し、受信された頭皮画像イメージに対して診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部(例えば、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性のうちのいずれか一部)に分類するAI分析を行う人工知能プロセッサ5-1を構成する。
【0080】
前記人工知能プロセッサ5-1から診断項目別のうち全体若しくはいずれか一部に分類された情報を受信してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムによって学習と読み取りを実行して具体的な精密診断を行うことにより、最終診断結果を導出する頭皮診断AIアルゴリズム6-1を含む。
【0081】
前記人工知能プロセッサ5-1によって頭皮画像イメージに対しては、データベースの蓄積されたデータを活用して7つの頭皮状態情報に基づいて10種の頭皮タイプに分類する。
【0082】
前記7つの「頭皮状態情報」は、(1)微細角質(Micro keratin)、(2)皮脂過剰(Excessive sebum)、(3)毛包間の紅斑(Erythema between hair follicles)、(4)毛包紅斑(Follicular erythema)、(5)膿疱(pustules)、(6)フケ(Dandruffy)、(7)脱毛(Hair loss; Low hair density or small hair thickness)であり、
10種の「頭皮タイプ」は、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性である。
【0083】
前記頭皮画像イメージに対して人工知能プロセッサによって7つの「頭皮状態情報」に基づいて10種の「頭皮タイプ」に分類すると、次の通りである:
【0084】
(1)良好:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(2)ドライ:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(3)オイリー: 微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(4)敏感性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(5)アトピー性: 微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(6)脂漏性:微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(〇)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(×)
(7)トラブル性(炎症性): 微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(〇)又は膿疱(〇)、フケ(×)、脱毛(×)
(8)乾燥フケ性:微細角質(〇)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(9)脂性フケ性 :微細角質(×)、皮脂過剰(〇)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(〇)、脱毛(×)
(10)脱毛性:微細角質(×)、皮脂過剰(×)、毛包間の紅斑(×)、毛包紅斑(×)又は膿疱(×)、フケ(×)、脱毛(〇)
【0085】
頭皮状態情報を、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛に分類し、重症度の程度に応じて、0(none)、1(Mild)、2(Moderate)、3(Severe)の3段階に仕分け、単一症状の頭皮タイプ及び複合症状の全ての頭髪タイプ((1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性)を分類することである。
【0086】
前記頭皮タイプに応じた頭皮の改善順序は、(1)トラブル性、(2)脂漏性、(3)アトピー性、(4)脂性フケ性、(5)乾燥フケ性、(6)敏感性、(7)脱毛性、(8)オイリー、(9)ドライ、(10)良好の順に改善順序が行われ、前記改善順序は逐次的に全部若しくはいずれか一部の順に行われる。
【0087】
前記人工知能プロセッサ5-1は、受信された頭皮画像イメージに対して、ビッグデータの情報を活用して、人工知能(AI)分析により頭皮分類のためのディープラーニング(Deep Learning)段階として、頭皮を学習してデータを収集し、収集された学習データを分類(labeling)し、収集されたデータを、学習データとテストデータとに(8:2)分類して学習と検証を行い、推論モデルを導出(CNN:Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)する。
【0088】
例えば、推論モデルの開発方法としては、パイソン(PyThon)を用いた開発としてディープラーニングライブラリーであるテンソルフロー(TensorFlow)を用いてEfficientNetモデルのリトレーニング(Retraining)を通じて頭皮分類(CNN:object recognition、物体認識)を行い、EfficientNetモデルとして転移学習による推論モデルを作って、比較しながら最適の精度に推論して頭皮状態の情報と重症度を全体又はいずれか一部(例えば、(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(5)膿疱、(6)フケ、(7)脱毛)と分析する。
【0089】
前記EfficientNetモデル(
図8~
図11参照)は、EfficientNetの基本ブロックであって、MBConvである。
-MBConvは、一般的なDepthwise Conv*と、Squeeze e×citation*、width scaling upと、を行う一般的なConvレイヤで構成されている。
-EfficientNet b0モデルを基準として、全てのConvブロックは18個であり、両端の2つのブロックはConvであり、残りはMBConvである。
-全てのConvブロックは繰り返されるもの同士を束ねると、9つの部分に分けられることができる。(3)(4)(5)(7)の1番目のMBConvにのみwidth scaling up後にStochastic depth*を適用する。
*Depthwise convolution:チャンネル別に異なる2Dフィルタを適用し、その結果を合わせる畳み込み(Convolution)技術であって、Grouped convolutionの1つである。パラメータ数を減らすことができることから、演算量を減らし、速度を増大させることができるという長所を有する。
*Stochastic depth:チャネル単位のドロップアウト。
*Squeeze e×citation:AdaptiveAvgPool2dとしてチャネル当たり1つの値を選択した後、それをconvフィルタを通過させてチャネル数を減らしてから復元される。ここにシグモイドを通過させた値を入力画像に積算する。これは、まるで各チャンネル別の重要性を考慮することと同義である。
【0090】
前記頭皮診断AIアルゴリズム6-1は、前記人工知能プロセッサ5-1から診断された頭皮画像イメージを受信し、受信された分類情報についてデータベースのビッグデータの情報を活用してディープラーニング(Deep Learning)アルゴリズムとしてEfficientNetモデル(
図8参照)を用いて学習と読み取りを実行し、頭皮画像セットを更にリトレーニング(Retraining)を通じてイメージを推論することにより、頭皮状態情報とそれに応じた重症度の分析(1)微細角質、(2)皮脂過剰、(3)毛包間の紅斑、(4)毛包紅斑、(6)フケ、(7)脱毛)を7つと分析し、これに応じた頭皮タイプを、(1)良好(正常)、(2)ドライ、(3)オイリー、(4)敏感性、(5)アトピー性、(6)脂漏性、(7)トラブル性、(8)乾燥フケ性、(9)脂性フケ性、(10)脱毛性のうちのいずれか一部と、頭皮診断AIアルゴリズムによって精密診断をして最終診断結果を導出する。
【0091】
前記診断方法は、EfficientNetディープラーニング(Deep Learning)モデルを用いたものであるが、これに限定されるものではなく、Googleのディープラーニング(Deep Learning)モデルやその他のディープラーニング(Deep Learning)モデルを用いてもよい。
【0092】
導出された最終診断の結果は、クラウドサービスであって、API(RESTful)2を介して被診断者(ユーザ)に送信される。
【0093】
以上のような本発明は、測定された頭皮問診データと頭皮画像イメージをサーバに送信して保存し、保存された頭皮問診データと頭皮画像イメージを推奨サービス用サーバと人工知能(AI:Artificial Intelligence)サーバで共有して頭皮問診データと頭皮画像イメージの診断を分析することにより、速度および効率が最大化され、正確な頭皮状態情報を分析し、これに基づいて頭皮タイプを診断し、診断された頭皮タイプに応じて頭皮改善方法を実現するとともに、頭皮タイプに応じた好適な改善方法と製品を推奨することができる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、測定された頭皮問診データと頭皮画像イメージをサーバに送信して保存し、保存された頭皮問診データと頭皮画像イメージを推奨サービス用サーバと人工知能サーバで共有して診断・分析することによって、速度および効率が最大化され、正確な頭皮状態情報を分析し、これを基盤として頭皮タイプを診断し、診断された頭皮タイプに応じて頭皮改善方法を実現するとともに、頭皮タイプに応じた好適な改善方法と製品を推奨することができる。
【国際調査報告】