(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ部品、搬送パイプ配置及び搬送パイプ配置を形成するための方法
(51)【国際特許分類】
B65G 53/52 20060101AFI20240521BHJP
B29D 23/00 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
B65G53/52
B29D23/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565532
(86)(22)【出願日】2022-05-02
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 FI2022050284
(87)【国際公開番号】W WO2022234184
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508342644
【氏名又は名称】マリキャップ オーワイ
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】スンドホルム ヨーラン
【テーマコード(参考)】
3F047
4F213
【Fターム(参考)】
3F047AA04
4F213AA04
4F213AD03
4F213AD12
4F213AE08
4F213AG03
4F213AG08
4F213AR07
4F213AR12
4F213WA15
4F213WB01
4F213WB13
(57)【要約】
個体材料を搬送するための空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ部品(20)であり、搬送パイプ部品は、内層、すなわち摩耗部品(26)と、摩耗部品(26)を囲むように配置された外側パイプ部品(25)とを備える。外側パイプ部品(25)は圧力保持プラスチック材料であってもよく、内層、すなわち摩耗部品(26)は耐摩耗性鋼材料であってもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内層すなわち摩耗部品(26)と、
前記摩耗部品(26)を囲むように配置された外側パイプ部品(25)とを備える搬送パイプ部品であって、
前記外側パイプ部品(25)が圧力保持プラスチック材料であること及び前記内層すなわち前記摩耗部品(26)が耐摩耗性金属材料であることを特徴とし、
前記外側パイプ部品がパイプ部品の主に不透過性を保持するように構成され、前記内層すなわち前記摩耗部品が、内側から前記パイプ部品に加えられる摩耗を受けるように構成されている、個体材料を搬送するための空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ部品(20)。
【請求項2】
前記摩耗部品が耐食性材料である、請求項1に記載の搬送パイプ部品。
【請求項3】
前記摩耗部品(26)の壁厚(s)が、前記搬送パイプ部品(20)の外径(D1)の約1~4パーセントである、請求項1または2に記載の搬送パイプ部品。
【請求項4】
前記搬送パイプ部品(20)の外径(D1)が約250~550mmである場合、前記摩耗部品(26)の壁厚(s)が、約2~8mmであり、最も適切には約3~5mmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項5】
前記摩耗部品(26)が、金属、鋼またはステンレス鋼を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項6】
前記外側パイプ部品(25)が、ポリエチレン(PE)などの圧力保持プラスチック材料を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項7】
前記搬送パイプ部品(20)が、前記外側パイプ部品(25)を加熱することによって、及び加熱された外側パイプ部品のチャネル空間内に前記摩耗部品(26)を導入することによって形成され、前記外側パイプ部品の壁の内面(32)が、前記摩耗部品(26)の壁の外面(31)に対向して配置され、冷却状態では、前記外側パイプ部品(25)が、前記摩耗部品(25)の外面(31)に対して押し付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項8】
前記外側パイプ部品(25)がポリエチレン(PE)であり、前記摩耗部品(26)がステンレス鋼である、請求項1~6のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項9】
前記搬送パイプ部品(20)が、直線パイプ部分及び/または湾曲したパイプ部分を含むパイプ部品である、請求項1~7のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項10】
前記搬送パイプ部品(20)が、各端部領域の近傍に直線パイプ部分、及び前記直線パイプ部分の間に湾曲した部分を含み、前記湾曲した部分の入口方向と出口方向との間に角度アルファ(α)が設けられ、湾曲したパイプ部分が曲げ半径(R)を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項11】
前記湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間の角度アルファ(α)が約15~90度である、請求項10に記載の搬送パイプ部品。
【請求項12】
前記湾曲したパイプ部分の曲げ半径(R)が約2.5D~10Dである、請求項10または11に記載の搬送パイプ部品。
【請求項13】
前記搬送パイプ部品の外径が約250~550mmである場合、前記湾曲したパイプ部分の曲げ半径が1000~5500mmである、請求項10~12のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品。
【請求項14】
搬送パイプ配置が、第1の搬送パイプ部品(20)と、第2の搬送パイプ部品(21)とを備え、第1及び/または第2の搬送パイプ部品が、請求項1~13のいずれか一項に記載の搬送パイプ部品である、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置。
【請求項15】
前記第1の搬送パイプ部品(20)及び/または前記第2の搬送パイプ部品(21)の間の接続部において、接続スリーブ部品(22)が使用されるように配置され、前記接続スリーブ部品が、前記接続スリーブ部品(22)内に配置された前記第1の搬送パイプ部品(20)及び/または前記第2の搬送パイプ部品(21)の接続領域を囲むように配置されている、請求項14に記載の搬送パイプ配置。
【請求項16】
前記接続スリーブ部品(22)が、抵抗(43)などの加熱手段を備える溶接スリーブとして構成されている、請求項14または15に記載の搬送パイプ配置。
【請求項17】
前記第1の搬送パイプ部品(20)及び/または前記第2の搬送パイプ部品(21)が、複合鋼パイプまたは複合パイプである、請求項14~16のいずれか一項に記載の搬送パイプ配置。
【請求項18】
搬送パイプ配置が、少なくとも1つの第1の搬送パイプ部品(20)及び1つの第2の搬送パイプ部品(21)と、さらに接続スリーブ部品(22)と、を備え、
前記第1の搬送パイプ部品(21)は、互いに接続される前記搬送パイプ部品(20、21)の端部を前記接続スリーブ部品(22)内に挿入することによって、前記第2の搬送パイプ部品に接続され、熱可塑性接続が、前記少なくとも1つの第1の搬送パイプ部品(20)及び/または第2の搬送パイプ部品(21)と、前記接続スリーブ(22)と、で形成される、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置を形成するための方法。
【請求項19】
外側パイプ部品(26、28)を形成するプラスチック材料パイプ部品を摩耗部品(25、27)の上に配置することによって、少なくとも1つの前記搬送パイプ部品(20、21)が形成され、または、
最初に前記外側パイプ部品(26、28)を加熱し、前記摩耗部品(25、27)を前記外側パイプ部品のチャネル空間内に導入することによって、前記摩耗部品(25、27)が前記外側パイプ部品(26、28)のチャネル空間内に配置されることで、搬送パイプ部品が形成され、
内面が前記摩耗部品の内面(30)であり、外面が前記外側パイプ部品(26、28)の外面(33)である、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個体材料のための空気圧式搬送システムの搬送パイプ部品に関する。本発明はまた、搬送パイプ配置にも関する。本発明はまた、搬送パイプ接続部を形成するための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
空気圧式材料搬送システムに関連して、金属パイプが多くの場合、搬送配管に使用されている。特に材料の搬送距離が長い大規模システムでは、搬送配管、特に主要配管の長さがかなり長くなることがあり、典型的には数キロメートルの長さの搬送配管になることがある。公知のシステムの搬送配管のパイプ直径はかなり大きく、200~800mmのオーダーであるため、金属パイプから形成された配管のコストはかなり高くなる。
【0003】
実際に、この問題は、プラスチックまたはプラスチック複合材料から搬送配管の材料を形成することによって軽減することが試みられてきた。空気圧式材料搬送システムは、多くの場合、パイプ部品の耐摩耗性に関する要件を課した材料を搬送する。特に個体廃棄物用の空気圧式搬送システムでは、多くの場合、搬送配管の耐摩耗性に特有の要件が課される材料を輸送する。このような材料には、例えば、ガラス、金属、砂及び対応する材料が含まれる。摩耗にさらされるパイプ部品には、多くの場合、例えばパイプエルボまたは様々な接続部が含まれる。また、搬送速度が、例えば2.65の出力まで上昇すると、パイプの内面におけるプラスチック材料の摩耗(wearing)が増加し、例えば、パイプの内面との搬送材料の接触時などの圧力損失及び摩擦(friction)により、または外部条件によりパイプの温度が上昇することも観察されている。
【0004】
さらに、多くの場合、搬送パイプのために異なる曲率半径を提供する必要がある。プラスチックまたはプラスチック複合材料から製造されたパイプ部品では、パイプ部品の熱処理が、曲げ形状を維持するためにパイプ部品に必要とされる。熱処理の可能性は、特に設置条件においては非常に限られているか、または不可能ですらある。パイプを曲げる場合、パイプのフローオリフィス(flow orifice)のサイズまたは形状が望ましくない様式で変化するようにパイプが折り畳まれるリスクもあり、これは特に、個体廃棄物の輸送を目的とした空気圧式搬送配管ではシステムの機能に害を及ぼす可能性がある。
【0005】
特にプラスチックパイプまたはプラスチック複合パイプから形成された搬送配管では、別個のパイプ部品を互いに端部間で接続するためにマフ(muff)接続が一般に使用されてもよい。これらの接続では、マフ、すなわちスリーブ部品は、互いに接続されるパイプ部品の端部がマフの内側にあるように接続点に配置され、したがって接続点周囲のマフは、両方向において接続点から一定の距離までパイプの長手方向に延びる。接続されるパイプ部品のマフ部品または部分には、熱抵抗などが設けられ、それによって接続が形成されると、電流が抵抗に供給され、それによって抵抗が加熱され、接続がマフ部品とパイプ部品との間に形成される。このような熱可塑性パイプ接続は、例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載されている。
【0006】
公知の構成では、特に、パイプが摩耗する可能性がある個体材料と、金属パイプの腐食を引き起こす可能性がある材料も、多くの場合、空気圧式材料搬送システムにおいて輸送されてもよいことを考慮すると、搬送パイプは、重く、取り扱いが困難になる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第2739829号明細書
【特許文献2】米国特許第4530521号明細書
【特許文献3】米国特許第4906313号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、空気圧式個体材料搬送システムの搬送パイプ配置のための全く新しい解決策を提供することであり、この配置によって従来技術の問題を回避することができる。1つの重要な目的は、廃棄物輸送システムの空気圧式搬送配管に適した搬送パイプ部品及び搬送パイプ配置を提供することである。別の目的は、主にプラスチックまたはプラスチック複合材料から形成される搬送配管に対して、従来技術の問題を回避する解決策を提供することである。これは、設置条件下であっても所望の形状に曲げることができ、プラスチック複合材またはプラスチックパイプへの接続も容易に達成することができる搬送パイプ部品を提供することが目的である。1つの目的は、個体廃棄物のための空気圧式搬送システムの搬送配管に使用される耐摩耗特性の点で適したパイプ部品を提供することである。
【0009】
別の目的は、プラスチック、特にプラスチックパイプの最も典型的な接続溶接法または接着を使用することができる、搬送配管のパイプ部品を互いに接続するための解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、パイプ部品が鋼パイプなどの摩耗部品の組み合わせを含み、その周囲に例えば管状プラスチック材料またはプラスチック複合層またはプラスチック層が外側パイプ部品として配置されているという着想に基づく。外側パイプ部品は加熱され、摩耗部品は外側パイプ部品のチャネル内に押し込まれる。外側パイプ部品は冷却されると摩耗部品に対して収縮する。搬送パイプ部品は、プラスチックもしくはプラスチック複合部品を互いに直接、または接続スリーブ部品を介して、例えばプラスチック溶接法または接着によって接続することによって別の搬送パイプ部品に接続されてもよい。
【0011】
この解決策は、より大きな摩耗にさらされるパイプの湾曲部及びパイプの分岐部に特に適している。
【0012】
第1の態様によれば、本発明は、個体材料を搬送するための空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ部品に関し、搬送パイプ部品は、内層、すなわち摩耗部品と、摩耗部品を囲むように配置された外側パイプ部品とを備える。本発明は、特許請求の範囲に記載された特徴によって特徴付けられる。
【0013】
一実施形態によれば、外側パイプ部品は圧力保持プラスチック材料であってもよく、内層、すなわち摩耗部品は耐摩耗性金属材料であってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品は耐食性材料であってもよい。外側パイプ部品は、主にパイプ部品の不透過性を保持するように構成されていてもよく、内層、すなわち摩耗部品は、内側からパイプ部品に加えられる摩耗を受けるように構成されていてもよい。例えば、搬送パイプ部品の構造が、個体材料、摩耗材料及び腐食を引き起こす材料のための搬送パイプ部品として容易な接続可能性、成形性、適合性を提供することが利点であると考えられる。一実施形態によれば、外側パイプ部品のみが圧力を保持するように構成されていてもよい。これは、外側パイプが腐食に対する保護のみを提供するように構成されている解決策とは本質的に異なる。ステンレス鋼または耐酸鋼は典型的に耐食性と、耐摩耗性もあるため摩耗部品に十分に適している。また、摩耗部品としてステンレス鋼を使用した場合、いわゆる腐食代(corrosion allowance)を壁厚に考慮する必要がないため、通常の鋼と比べて摩耗部品の壁厚sを薄くできることも判明した。これにより、薄い摩耗部品を備えた搬送パイプ部品は、その質量を比較的軽くすることができる。摩耗部品では、パイプの耐圧性または座屈要件(buckling requirement)を考慮に入れる必要もない。ステンレス鋼または耐酸鋼は、通常の鋼よりも約40%優れた耐摩耗性が観察されているため、摩耗部品に非常に適合する。また、摩耗部品は不透過性である必要はないが、例えば、カレンダ加工によって形成されたシート金属パイプであってもよく、このパイプは開口部、スロットなどを有してもよい。一般に、薄い壁のパイプを曲げるときの問題は、曲げ加工の間に座屈が発生する傾向があってもよいことである。本発明による一実施形態では、薄いSSパイプ(ステンレス鋼または耐酸鋼)が曲げ加工の間にPEパイプ内に配置され、その結果、外側パイプとしてPEパイプなどのプラスチック材料パイプが摩耗部品を支持する場合、座屈傾向が大幅に減少されてもよく、さらに回避されてもよい。
【0014】
結果として、その取り扱いが容易になってもよい。さらに、パイプ部品の摩耗部品の壁厚が減少することにより、パイプ部品をより容易に曲げることが可能になってもよい。空気圧式材料搬送システムは、用途に応じて、典型的には数キロメートルの長さの配管を必要とするため、質量及び取り扱いの容易さは重要な意味を持つ。耐摩耗性はかなり重要であり、例えば空気圧式個体廃棄材料搬送システムでは、典型的に、1日に最大約20000kgの材料がパイプ部品を通過する場合がある。
【0015】
一実施形態によれば、摩耗部品の壁厚(s)は、搬送パイプ部品の外径(D1)の約1~4パーセントであってもよい。
【0016】
一実施形態によれば、摩耗部品の壁厚(s)は、約2~8mm、最も適切には約3~5mmであってもよい。一実施形態によれば、搬送パイプ部品の外径(D1)は、約250~550mmであってもよい。
【0017】
一実施形態によれば、摩耗部品は、金属、鋼またはステンレス鋼を含んでもよい。
【0018】
一実施形態によれば、外側パイプ部品は、ポリエチレン(PE)などの圧力保持プラスチック材料を含んでもよく、圧力保持プラスチック材料であってもよい。
【0019】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品は、外側パイプ部品を加熱することによって、及び加熱された外側パイプ部品のチャネル空間内に摩耗部品を導入することによって形成されていてもよく、外側パイプ部品の壁の内面が、摩耗部品の壁の外面に対して配置されていてもよく、冷却状態では、外側パイプ部品が、摩耗部品の外面に対して押し付けられてもよい。
【0020】
一実施形態によれば、外側パイプ部品はポリエチレン(PE)であってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品はステンレス鋼であってもよい。
【0021】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品は、直線パイプ部分及び/または湾曲したパイプ部分を含むパイプ部品であってもよい。
【0022】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品は、各端部領域の近傍に直線搬送パイプ部分、及び/または直線搬送パイプ部分の間に湾曲したパイプ部分を含んでもよく、湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間に角度アルファ(α)が設けられ、湾曲したパイプ部分は曲げ半径(R)を有してもよい。
【0023】
一実施形態によれば、湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間の角度アルファ(α)は、約15~90度であってもよい。
【0024】
一実施形態によれば、湾曲したパイプ部分の曲げ半径(R)は、約2.5D~10Dであってもよい。一実施形態によれば、Dは、外径D1または公称直径などのパイプ部品の直径であってもよい。一実施形態によれば、湾曲したパイプ部分の曲げ半径は1000~5500mmであってもよい。一実施形態によれば、この場合、搬送パイプ部品の外径は約250~550mmであってもよい。
【0025】
第2の態様によれば、本発明は、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置であって、配置が、第1の搬送パイプ部品と、第2の搬送パイプ部品とを備える、搬送パイプ配置に関する。搬送パイプ配置では、第1及び/または第2の搬送パイプ部品は、上述の実施形態の1つ以上による搬送パイプ部品である。搬送パイプ配置は請求項12に記載の特徴によって特徴付けられる。
【0026】
一実施形態によれば、第1の搬送パイプ部品及び/または第2の搬送パイプ部品の間の接続部において、接続スリーブ部品が使用されるように配置されていてもよく、接続スリーブ部品が、接続スリーブ部品内に配置された第1の搬送パイプ部品及び/または第2の搬送パイプ部品の接続領域を囲むように配置されている。
【0027】
一実施形態によれば、接続スリーブ部品は、抵抗などの加熱手段を備える溶接スリーブとして構成されていてもよい。
【0028】
一実施形態によれば、第1の搬送パイプ部品及び/または第2の搬送パイプ部品は、複合鋼パイプまたは複合パイプである。
【0029】
第3の態様によれば、本発明は、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置を形成するための方法であって、搬送パイプ配置が、少なくとも1つの第1の搬送パイプ部品及び1つの第2の搬送パイプ部品、ならびに接続スリーブ部品を備える、方法に関する。この方法では、第1の搬送パイプ部品は、互いに接続されるパイプ部品の端部を接続スリーブ部品内に挿入することによって第2の搬送パイプ部品に接続され、熱可塑性接続が、少なくとも1つの第1の搬送パイプ部品及び/または第2の搬送パイプ部品、ならびに接続スリーブ部品で形成される。
【0030】
一実施形態によれば、少なくとも1つの搬送パイプ部品が、外側パイプ部品を形成するプラスチック材料パイプを摩耗部品の上に配置することによって形成されてもよく、または最初に外側パイプ部品を加熱し、摩耗部品を外側パイプ部品のチャネル空間内に導入することによって、摩耗部品が、外側パイプ部品のチャネル空間内に配置さることで、搬送パイプ部品を形成され、内面が摩耗部品の内面であり、外面が外側パイプ部品の外面である。一実施形態によれば、搬送パイプ部品の上記の実施形態の1つ以上がこの方法に適用されてもよい。
【0031】
本発明の実施形態は、本出願の説明及び図面にも開示される。本出願の発明の内容は、以下の特許請求の範囲とは異なるように定義することもできる。本発明の内容は、特に本発明が明示的もしくは黙示的なサブタスクに照らして、または達成される利益もしくは一連の利益の観点から考慮される場合には、いくつかの別個の発明から構成されることもある。この場合、以下の特許請求の範囲のいくつかの特徴は、異なる発明の着想の観点から重複することがある。本発明の異なる実施形態の特徴は、基本的な発明の着想の範囲内で他の実施形態と関連して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】搬送パイプ配置の一実施形態を長手方向面で切断した概略図として示す。
【
図2】搬送パイプ配置の別の実施形態を長手方向面で切断した概略図として示す。
【
図3】搬送パイプ配置の一実施形態を概略的な部分断面図として示す。
【
図4】搬送パイプ配置のいくつかの実施形態を長手方向面で切断した概略図として示す。
【
図5】搬送パイプ部品の一実施形態をその端部から見た概略的な簡略図として示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
場合によっては、本出願に記載されている特徴は、他の特徴を無視してそのまま使用することができる。他方で、本出願に記載されている特徴は、必要に応じて、異なる組み合わせを形成するために組み合わせることができる。
【0034】
他の特徴と組み合わせて以下の段落で提示する特徴は、必要に応じて、個別に使用することもできる。
【0035】
【0036】
図1は、一実施形態に係る空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置の一部を部分断面図として示す。
【0037】
搬送パイプ配置は、空気圧式材料搬送システムの少なくとも1つの搬送パイプ部品20を備えてもよい。空気圧式廃棄物輸送システムの搬送パイプ部品20は、内層、すなわち摩耗部品26と、摩耗部品を囲むように配置されていてもよい外側パイプ部品25とを備えてもよい。一実施形態によれば、外側パイプ部品25は、圧力保持プラスチック材料であってもよい。一実施形態によれば、内層、すなわち摩耗部品26は、金属材料などの耐摩耗性及び耐腐食性の材料であってもよい。
図5は、一実施形態の搬送パイプ部品20をその端部から見た簡略図として示す。搬送パイプ部品は外径D1を有する。搬送パイプ部品はそのチャネルの直径、すなわち内径D2を有する。一実施形態によれば、搬送パイプ部品20は円筒形であってもよい。明瞭さの目的のために、図中の搬送パイプ部品の異なる部品は、それらの比率が実施形態の比率とは異なる場合がある。
【0038】
一実施形態によれば、摩耗部品26の壁厚sは、搬送パイプ部品20の外径D1の約1~4パーセントであってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品26の壁厚sは、搬送パイプ部品20の外径D1の約1~2%であってもよい。
【0039】
一実施形態によれば、摩耗部品26の壁厚(s)は約2~8mmであってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品の壁厚は約3~5mmであってもよい。一実施形態によれば、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ部品20の外径(D1)は約250~550mmである。
【0040】
一実施形態によれば、摩耗部品26は、金属、鋼またはステンレス鋼を含んでもよい。一実施形態によれば、摩耗部品26は、曲げを可能にする耐摩耗性材料を含んでもよい。ステンレス鋼または耐酸鋼は、典型的に耐食性と、耐摩耗性もあるため、摩耗部品に十分に適している。また、ステンレス鋼が摩耗部品として使用される場合、いわゆる腐食代を壁厚に考慮する必要がないため、摩耗部品の壁厚sは、通常の鋼と比較して減少してもよいことも判明した。これにより、薄い摩耗部品を備えた搬送パイプ部品の質量を比較的軽くすることができる。結果として、その取り扱いが容易になる。さらに、パイプ部品の摩耗部品の壁厚が減少することにより、パイプ部品をより容易に曲げることが可能になる。空気圧式材料搬送システムは、用途に応じて、典型的には数キロメートルの長さの配管を必要とするため、質量及び取り扱いの容易さは重要な意味を持つ。
【0041】
一実施形態によれば、外側パイプ部品25は、ポリエチレン(PE)などの圧力保持プラスチック材料を含んでもよい。一実施形態によれば、外側パイプ部品は他の適切なプラスチック材料を含んでもよく、その特性により、一方では圧力の保持が可能であり、他方では熱可塑性接続を形成することができる。
【0042】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品20は、外側パイプ部品25を加熱し、加熱された外側パイプ部品のチャネル空間内に摩耗部品26を導入することによって形成されてもよい。これにより、外側パイプ部品25の壁の内面32を摩耗部品26の壁の外面31に対向して配置することができる。冷却後、外側パイプ部品25を摩耗部品25の外面31に対して押し付けることができる。一実施形態によれば、摩耗部品25は均一なパイプ部品である必要はないが、1つ以上のスロットまたは開口部を有してもよい。一実施形態によれば、摩耗部品26はスロット、例えば長手方向スロットを備えてもよい。これはまた、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ部品として使用される場合にも可能であり、外側パイプ部品が圧力を保持するように配置されていてもよいため、摩耗部品が開口部またはスロットを有すべき場合でも問題にならないからである。
【0043】
一実施形態によれば、外側パイプ部品25はポリエチレン(PE)であってもよく、摩耗部品26はステンレス鋼であってもよい。したがって、一実施形態によれば、内面から強化されたプラスチック材料-ステンレス鋼-複合パイプ部品が提供されてもよい。
【0044】
搬送パイプ部品20は、直線パイプ部分及び/または湾曲したパイプ部分を含むパイプ部品であってもよい。
図1及び
図2は、搬送パイプ配置に関連する直線搬送パイプ部品を示す。
図3及び
図4a、4b、4cは、湾曲した搬送パイプ部品を含んでもよい搬送パイプ配置を示す。
【0045】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品20は、各端部領域の近傍に直線パイプ部分、及び/または直線パイプ部分の間に湾曲したパイプ部分を備えてもよい。湾曲した搬送パイプ部分は、特定の角度の変化に合わせて事前に形成されていてもよく、必要に応じて搬送パイプ部品を曲げてもよい。湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間に角度アルファ(α)を設けてもよい。湾曲したパイプ部分は曲げ半径(R)を有してもよい。一実施形態によれば、湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間の角度アルファ(α)は、約15~90度であってもよい。
図3の実施形態では、湾曲したパイプ部分の角度アルファ(α)は約90度であってもよい。
図4aでは、入口方向と出口方向との間の搬送パイプ部品20の湾曲したパイプ部分の角度アルファ(α)は約60度である。
図4bでは、搬送パイプ部品20の湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間の角度アルファ(α)は約45度である。
図4cでは、搬送パイプ部品20の湾曲したパイプ部分の入口方向と出口方向との間の角度アルファ(α)は約30度である。一実施形態によれば、湾曲したパイプ部分の曲げ半径は、約2.5D~10Dであってもよい。一実施形態によれば、Dは、外径D1または公称直径などのパイプの直径であってもよい。一実施形態によれば、湾曲したパイプ部分の曲げ半径Rは、約1000~5500mmであってもよい。一実施形態によれば、曲げ半径Rは約1500~2000mmであってもよく、最も適切には1700~1800mmであってもよい。一実施形態によれば、曲率半径は1775mmであってもよい。一実施形態によれば、パイプの外径D1は約250~550mmであってもよい。
図3、4a、4b、4cは、異なる曲率の角度αを有する搬送パイプ部品20を示す。
【0046】
一実施形態によれば、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置は、第1の搬送パイプ部品20及び/または第2の搬送パイプ部品21を備えてもよい。搬送パイプ部品20、21は、接続マフ、すなわち接続スリーブ部品22によって互いに接続されていてもよい。一実施形態によれば、搬送パイプ配置の第1の搬送パイプ部品及び/または第2の搬送パイプ部品は、上記の搬送パイプ部品20のいずれであってもよい。
【0047】
第1の搬送パイプ部品20は、外側パイプ部品25と摩耗部品26とを備えてもよい。第1の搬送パイプ部品20は、摩耗部品26と、摩耗部品の上に、すなわち摩耗部品の周囲に形成または配置された外側パイプ部品25とを備えてもよい。一実施形態によれば、外側パイプ部品25はプラスチック材料であってもよい。
【0048】
一実施形態によれば、第1の搬送パイプ部品20及び/または第2の搬送パイプ部品21の間の接続部において、接続スリーブ部品22が使用されるように配置されていてもよく、この接続スリーブ部品は、接続スリーブ部品22内に配置される第1の搬送パイプ部品20及び/または第2の搬送パイプ部品21の接続領域を囲むように配置されていてもよい。
【0049】
一実施形態によれば、接続スリーブ部品22は、抵抗43などの加熱手段を備える溶接スリーブとして構成されている。
【0050】
一実施形態によれば、第1の搬送パイプ部品20及び/又は第2の搬送パイプ部品21は、複合鋼パイプ又は複合パイプであってもよい。
【0051】
一実施形態は、空気圧式材料搬送システムの搬送パイプ配置を形成するための方法に関する。搬送パイプ配置は、少なくとも1つの第1の搬送パイプ部品20及び1つの第2の搬送パイプ部品21、ならびに接続スリーブ部品22を備えてもよい。この方法では、第1の搬送パイプ部品21は、互いに接続される第1の搬送パイプ部品20及び第2の搬送パイプ部品21の端部を接続スリーブ部品22に挿入し、少なくとも1つの第1の搬送パイプ部品20及び/または第2の搬送パイプ部品21ならびに接続スリーブ部品22と熱可塑性接続を形成することによって第2の搬送パイプ部品に接続されてもよい。
【0052】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品20、21のうちの少なくとも一方は、外側パイプ部品26、28を形成するプラスチック材料パイプを摩耗部品25、27の上に配置することによって形成してもよく、最初に外側パイプ部品26、28を加熱し、搬送パイプ部品を形成するように、摩耗部品25、27を外側パイプ部品のチャネル空間内に導入することによって、摩耗部品25、26は、外側パイプ部品26、28のチャネル空間内に配置され、内面は摩耗部品の内面30であり、外面は外側パイプ部品26、28の外面33である。
【0053】
第2の搬送パイプ部品21は、摩耗部品28と、摩耗部品の上、すなわち摩耗部品の周囲に形成または配置された外側パイプ部品27、すなわちプラスチック材料部品とを備えてもよい。搬送パイプ部品は、例えば、管状外側パイプ部品25、27のプラスチック材料部品を温め、管状摩耗部品26、28を外側パイプ部品のチャネル空間内に配置することによって形成されてもよい。管状プラスチック材料部品25、27が冷えると、それは摩耗部品に対して管状摩耗部品の周囲に固定されてもよい。これにより、外側パイプ部品の内面32が摩耗部品の外面31に対向する。これにより、搬送パイプ部品のチャネルの表面は、摩耗部品の内面30によって形成される。
【0054】
摩耗部品の目的は、内部摩耗に対する搬送パイプ部品の耐摩耗性を増加させることであってもよい。
図1による実施形態では、第1の搬送パイプ部品20において、摩耗部品26は、第1のパイプ部品20の内面30を形成するパイプ部品であってもよい。摩耗部品26の外面31の上、すなわち周囲に、外側パイプ部品、すなわちプラスチック材料部品があり、その外面33は第1のパイプ部品20の外面を形成する。
【0055】
パイプの半径方向における摩耗部品の外側には、外側パイプ部品、すなわちプラスチック材料層が設けられてもよい。プラスチック材料層は、圧力を保持するように形成されていてもよい。この場合、摩耗部品は、搬送パイプ部品の形状を維持し、その曲げ加工を容易にするために配置されていてもよい。プラスチック材料層は、搬送パイプ部品の内部に所望の負圧または過圧を保持するように配置されていてもよい。
【0056】
一実施形態によれば、摩耗部品はパイプ部品であってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品は、1つ以上の開口部またはスロットを備えてもよい。一実施形態によれば、摩耗部品は主に円筒形であってもよいが、長手方向のスロットを備えてもよい。一実施形態によれば、摩耗部品は、主に円筒形に曲げることなどの成形によってシートまたはストリップから形成されていてもよい。したがって、摩耗部品は、例えば曲げを容易にするために、1つまたは複数のスロットを有することができ、それにより、摩耗部品の周囲の外側パイプ部品、すなわちプラスチック材料部品が、搬送パイプ部品の内部の圧力を保持するように配置されていてもよい。
【0057】
一実施形態によれば、摩耗部品は金属である。
【0058】
接続スリーブ部品22は、電流が供給されるときに温める熱抵抗線などの加熱手段を有することができる。接続スリーブ部品22には、それ自体公知の接続点41、42が設けられていてもよく、これは、熱抵抗線43(
図6に示す)に結合されていてもよく、電流に接続されていてもよい。抵抗線43は、接続スリーブ部品22の内側にコイルとして配置されていてもよい。抵抗線43の加熱の結果として、熱可塑性接続などの接続が、それ自体公知の方法で接続スリーブ部品22と、第1の搬送パイプ部品20及び第2の搬送パイプ部品21との間に形成されてもよい。接続は、第1のパイプ部品20の外側パイプ部品25及び接続スリーブ部品によって、ならびに第2の搬送パイプ部品21の外側パイプ部品及び接続スリーブ部品によって形成されてもよい。一実施形態によれば、熱の作用により、第1のパイプ部品20及び第2のパイプ部品21の外側パイプ部品25、27の間に接続が形成されてもよい。
【0059】
図による搬送パイプ配置では、接続部において、第1の搬送パイプ部品20及び第2のパイプ部品21は互いに端部間で接続されていてもよい。
図1の実施形態によれば、第1の搬送パイプ部品20の内面及び第2の搬送パイプ部品21の内面は実質的に整列されてもよいので、接続点23、24において材料の搬送を妨げる段差が形成されない。第1の搬送パイプ部品20及び第2の搬送パイプ部品21の外面は、接続領域において実質的に整列されてもよいので、接続スリーブ部品22と、第1のパイプ部品20の外側パイプ部品26のプラスチック材料及び第2のパイプ部品21の外側パイプ部品28のプラスチック材料との間に接続が形成されてもよい。搬送パイプ部品は、いわゆる電気溶接によって互いに接続されてもよい。この部品内部またはスリーブ部品における電気抵抗を温めることによって、接続がパイプ部品とスリーブとの間に形成される。
【0060】
一実施形態によれば、接続は、搬送パイプ部品20、21のプラスチック材料層を、プラスチック溶接によって直接接続するか、または接続スリーブ部品22にプラスチック溶接によって接続するか、または接着することによって形成されてもよい。
【0061】
一実施形態によれば、パイプ部品の外径に対する摩耗部品の壁厚は、例えば外径の1~2パーセントであってもよい。一実施形態によれば、例えば300mm~400mmの摩耗部品の外径では、摩耗部品の壁厚は、例えば3~4mmであってもよい。一実施形態によれば、例えば355mmのパイプ部品の外径では、摩耗部品は、例えば3~4mm、例えば3.5mmの壁厚であってもよい。
【0062】
摩耗部品の壁厚は、プラスチック材料部品の壁厚よりも小さくてもよい。一実施形態によれば、摩耗部品の壁厚は、パイプ部品の総壁厚の約1/2未満であり、好ましくはパイプ部品の総壁厚の1/20~1/4である。
【0063】
したがって、パイプの半径方向における摩耗部品の外側には、圧力を保持するように形成されたプラスチック材料層があってもよい。この場合、摩耗部品は、搬送パイプ部品の形状を維持し、その曲げ加工を容易にすることができ、外側パイプ部品、例えばそのプラスチック材料層は、搬送パイプ部品の内側に所望の負圧/過圧を保持することができる。
【0064】
搬送パイプ部品の壁厚は、一実施形態では約20~40mmであってもよい。搬送パイプ部品の壁厚はこれより薄くても厚くてもよい。搬送パイプ部品の壁厚は用途に応じて異なってもよい。
【0065】
一実施形態によれば、プラスチック材料部品は、耐摩耗性材料であってもよく、耐摩耗性材料を含んでもよい。したがって、プラスチック材料部品が十分な耐摩耗性を確保するため、摩耗部品がある時点を経過して摩耗した場合でも問題はない。しかしながら、搬送パイプ部品の機械的形状強度は保持される。
【0066】
一実施形態によれば、搬送パイプ部品は、例えば設置部位において、または設置部位の近傍で曲がっていてもよい。曲げ加工の際、パイプ部品の壁の座屈を防止するために、パイプ部品のフローチャネル内にマンドレルを使用してもよい。一実施形態によれば、搬送パイプ部品は、曲げ加工の間に単なるプラスチックパイプと同じように座屈しない。摩耗部品は、曲げ加工後の搬送パイプ部品の変形、例えば曲げ加工前の形状への戻りを防止することができる。一実施形態によれば、搬送パイプ部品は15~90度で曲げられてもよく、一実施形態によれば、搬送パイプ部品の湾曲したパイプ部分は、パイプ部分の入口方向と出口方向との間で約15~90度の角度アルファで曲がっていてもよい。一実施形態によれば、曲げ半径Rは約2.5D~10Dであってもよく、ここでDは搬送パイプ部品の外径または公称直径であってもよい。一実施形態によれば、搬送パイプ部品の外径が約250~550mmである場合、曲げ半径は約1000~5500mmであってもよい。一実施形態によれば、曲げ半径は1700~1800mm、例えば1775mmであってもよい。一実施形態によれば、上述の測定値及び角度値アルファは、例えば200~550mmのパイプ直径に適用することができ、最も適切には300~400mmのパイプ直径に適用することができる。
【0067】
摩耗部品はパイプ内で機械的ストレスを受けてもよい。
【0068】
摩耗部品の壁厚は、搬送パイプとして単独で使用される鋼パイプよりも薄くてもよい。一実施形態によれば、摩耗部品の壁厚は、例えば2~8mmであってもよい。一実施形態によれば、プラスチック材料パイプの壁の強度は、例えば10~30mmであってもよい。
【0069】
一実施形態によれば、接続スリーブ部品22は、抵抗43などの加熱手段を備える溶接スリーブとして構成されていてもよい。
【0070】
一実施形態によれば、接続スリーブ部品22は、プラスチック材料または金属を含んでもよく、プラスチックまたは金属から形成されていてもよい。
【0071】
一実施形態によれば、第1の搬送パイプ部品20及び/または第2の搬送パイプ部品21は、複合鋼パイプまたは複合パイプであってもよい。一実施形態によれば、この複合物はプラスチック材料であってもよい。一実施形態によれば、プラスチック材料は、例えばポリエチレン、例えばタイプPE100であってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品は鋼パイプ、例えば構造用鋼、例えばタイプS235であってもよい。一実施形態によれば、鋼パイプは、その外側及びその内面が塗装されていてもよい。一実施形態によれば、摩耗部品は、ステンレスまたは耐酸鋼、例えばタイプAISI304またはAISI316である。
【0072】
一実施形態によれば、少なくとも1つの搬送パイプ部品20、21は、プラスチック材料パイプ25、27を摩耗部品26、28の上に配置することによって、または外側パイプ部品25、27を加熱し、搬送パイプ部品を形成するように、外側パイプ部品25、27及び/もしくは摩耗部品26、28を互いに対して移動させることにより外側パイプ部品(プラスチック材料パイプ)のチャネル空間内に摩耗パイプを配置することによって形成することができ、内面は摩耗部品の内面30であってもよく、外面は外側パイプ部品の外面33であってもよい。一実施形態によれば、摩耗部品26(内側パイプ部品)の外面31は、外側パイプ部品25の内面32に対して配置されてもよい。
【0073】
一実施形態によれば、搬送パイプ配置における第1の搬送パイプ部品と第2の搬送パイプ部品との間に特別な接続部品を使用することができる。
【0074】
本発明による搬送パイプ配置、搬送パイプ部品及び方法は、個体廃棄材料のための空気圧式パイプ輸送システムの搬送配管の接続に使用するのに特に十分に適合してもよい。パイプのサイズは、直径がかなり大きくてもよく、例えば典型的には200~550mmであってもよい。
【0075】
空気圧式個体廃棄物材料パイプ輸送配置は、少なくとも1つの流入点、典型的にはいくつかの流入点を備えることができ、そこから材料を材料排出端まで搬送パイプ内で輸送するために流入させることができる。搬送パイプ内では、材料は、例えば部分真空発生器によって提供されてもよい圧力差及び/または輸送空気流によって輸送される。部分真空ポンプなどの部分真空発生器は、材料分離装置/容器を介して搬送パイプに動作可能に接続できるように配置することができる。したがって、部分真空発生器の吸引力が搬送パイプ内で作用してもよい。輸送空気流は、搬送パイプに引き込まれる置換空気を制御することによって搬送パイプに提供される。搬送パイプ内で輸送された材料は、最終的にシステムの排出端に配置された分離装置/容器に入り、そこで材料は輸送空気から分離される。
【0076】
本発明は上記の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内で変更できることが当業者には明らかであろう。場合により本説明中に他の特徴と組み合わせて提示される特徴は、必要に応じて個別に使用することもできる。
【国際調査報告】