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特表2024-521020直線状ハンドストラップアジャスタを備えた電子コントローラ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】直線状ハンドストラップアジャスタを備えた電子コントローラ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0338 20130101AFI20240521BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
G06F3/0338 412
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566981
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 US2022029541
(87)【国際公開番号】W WO2022245762
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】17/303,016
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】517160525
【氏名又は名称】バルブ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イケダ、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ギャロイス、クレメント
(72)【発明者】
【氏名】ヤマダ、イチロー
【テーマコード(参考)】
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
5B087AB02
5B087BC02
5E555AA01
5E555BA08
5E555BA38
5E555BB08
5E555BB38
5E555BC01
5E555FA00
(57)【要約】
電子システムのためのコントローラは、コントローラを自分の手で保持し得るユーザの異なる手のサイズに対応するために、直線状ハンドストラップアジャスタを含み得る。例えば、直線状のスロットは、ハンドルがヘッドに接する首部領域と隣接したハンドルの近位端部において、ハンドルに画定され得る。直線状のスロットは、ハンドルに沿って長手方向に延在し得る。直線状のスロット内に配設されたアンカーは、ハンドルの外面から突出して、ハンドストラップの端部のための取り付け点を提供し得る。その結果、ハンドストラップの第1の端部は、アンカーに結合されるように構成され、アンカーは、ハンドストラップの第1の端部を調節するために、直線状のスロットに沿って移動可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手のひらを伴う手を有するユーザによって操作するための、電子システムのためのコントローラであって、前記コントローラが、
コントローラ本体であって、
少なくとも1つの親指操作制御部を含むヘッドと、
首部領域において前記ヘッドに接するハンドルであって、直線状のスロットが、前記首部領域に隣接する前記ハンドルの近位端部において前記ハンドルに画定され、前記直線状のスロットが、前記ハンドルに沿って長手方向に延在する、ハンドルと、を備えている、コントローラ本体と、
前記手のひらを前記ハンドルの外面に物理的に付勢するように構成されたハンドストラップであって、前記ハンドストラップの第1の端部が、前記直線状のスロット内に配設され、かつ前記ハンドルの前記外面から突出するアンカーに結合されるように構成され、前記アンカーが、前記ハンドストラップの前記第1の端部を調節するために、前記直線状のスロットに沿って移動可能である、ハンドストラップと、を備えている、コントローラ。
【請求項2】
前記直線状のスロットが、第1の直線状のスロットであり、
第2の直線状のスロットが、前記ハンドルの前記近位端部において前記ハンドルに画定され、前記第2の直線状のスロットが、前記ハンドルに沿って長手方向に延在し、
前記アンカーが、前記第2の直線状のスロット内に配設され、かつ前記ハンドルの前記外面から突出する摺動ノブを更に備えている調節機構の一部であり、
前記摺動ノブが、前記ユーザによって、前記第2の直線状のスロットに沿って移動されるように構成され、
前記摺動ノブが、前記ハンドルの内側に配設された前記調節機構の内側部分によって前記アンカーに結合され、
前記第2の直線状のスロットに沿った前記摺動ノブの運動が、前記ハンドル内の前記調節機構の前記内側部分の運動を生じさせ、前記内側部分の前記運動が、前記ハンドストラップの前記第1の端部を調節するための、前記第1の直線状のスロットに沿った前記アンカーの運動を生じさせる、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
複数の戻り止めが、前記ハンドルの内面に画定され、前記複数の戻り止めが、前記ハンドルに沿って長手方向に配置され、
前記調節機構が、前記複数の戻り止めの個々の戻り止めに係合するように構成された歯を更に備え、
前記調節機構が、前記ユーザが操作を行うことによって複数の別々の位置の間で移動可能であり、前記操作が、
前記摺動ノブを押下して、前記複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めから前記歯を係合解除することと、
前記摺動ノブが押下されている間に、前記歯が前記複数の戻り止めのうちの第2の戻り止めと位置合わせされるまで、前記第2の直線状のスロットに沿って前記摺動ノブを移動させることと、
前記摺動ノブを解放して、前記歯を前記第2の戻り止めと係合させることと、を含む、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記ハンドルの遠位端部に最も近い前記第2の直線状のスロットの端部が、前記ハンドルの前記遠位端部から第1の距離に位置付けられ、
前記複数の戻り止めの個々の戻り止めが、前記ハンドルの前記遠位端部から第2の距離に位置付けられ、
前記第2の距離が、前記第1の距離よりも短い、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項5】
前記調節機構が、
前記ユーザが前記摺動ノブを押下すると、前記歯を前記第1の戻り止めから係合解除することを可能にし、
前記ユーザが前記摺動ノブを移動させた後に前記摺動ノブを解放すると、前記歯を前記第2の戻り止めと係合するように付勢する弾性材料から作製されている、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項6】
前記ハンドルの内側に装着され、かつ前記調節機構を前記ハンドル内で支持するように構成された支持体を更に備えている、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項7】
前記ハンドルが、
前記コントローラが前記手で保持されたときに前記ユーザに面する正面と、
前記正面の反対側の背面と、
2つの側面と、を備え、
前記直線状のスロットは、前記2つの側面のうちの一方に画定されている、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項8】
前記ハンドストラップが、前記ハンドルの遠位端部に結合されている、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項9】
前記ハンドルの前記遠位端部が、アイレットを備え、
前記ハンドストラップの第1の部分が、前記アイレットに通されて、前記ハンドストラップの第2の部分の外面に取り付けられるように構成されている、請求項8に記載のコントローラ。
【請求項10】
前記ハンドストラップが、前記ユーザが前記ハンドストラップの前記第1の部分を前記アイレットに通した後に、前記アイレットの周りで前記ハンドストラップの前記第1の部分を引っ張ることによって前記手の周りに締められるように構成され、
前記ハンドストラップが前記手の周りに締められたときに、前記ハンドストラップが、前記手のひらを前記ハンドルの前記外面に物理的に付勢するように構成されている、請求項9に記載のコントローラ。
【請求項11】
前記ハンドストラップの内面の少なくとも一部分が、パッドを備えている、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項12】
前記ハンドストラップの前記第1の端部が、前記アンカーに取り外し可能に結合されるように構成されている、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項13】
手のひらを伴う手を有するユーザによって操作するための、電子システムのためのコントローラであって、前記コントローラが、
コントローラ本体であって、
ヘッドと、
首部領域において前記ヘッドに接するハンドルであって、直線状のスロットが、前記首部領域に隣接する前記ハンドルに画定され、前記直線状のスロットが、前記ハンドルに沿って長手方向に延在する、ハンドルと、を備えている、コントローラ本体と、
前記直線状のスロット内に配設され、前記ハンドルの外面から突出するアンカーと、
前記手のひらを前記ハンドルの前記外面に物理的に付勢するように構成されたハンドストラップであって、前記ハンドストラップの第1の端部が、前記アンカーに結合されるように構成され、前記アンカーが、前記ハンドストラップの前記第1の端部を調節するために、前記直線状のスロットに沿って移動可能である、ハンドストラップと、を備えている、コントローラ。
【請求項14】
前記直線状のスロットが、第1の直線状のスロットであり、
第2の直線状のスロットが、前記首部領域に隣接して前記ハンドルに画定され、前記第2の直線状のスロットが、前記ハンドルに沿って長手方向に延在し、
前記アンカーが、前記第2の直線状のスロット内に配設され、かつ前記ハンドルの前記外面から突出する摺動ノブを更に備えている調節機構の一部であり、
前記摺動ノブが、前記ユーザによって、前記第2の直線状のスロットに沿って移動されるように構成され、
前記摺動ノブが、前記ハンドルの内側に配設された前記調節機構の内側部分によって前記アンカーに結合され、
前記第2の直線状のスロットに沿った前記摺動ノブの運動が、前記ハンドル内の前記調節機構の前記内側部分の運動を生じさせ、前記内側部分の前記運動が、前記ハンドストラップの前記第1の端部を調節するための、前記第1の直線状のスロットに沿った前記アンカーの運動を生じさせる、請求項13に記載のコントローラ。
【請求項15】
複数の戻り止めが、前記ハンドルの内面に画定され、前記複数の戻り止めが、前記ハンドルに沿って長手方向に配置され、
前記調節機構が、前記複数の戻り止めの個々の戻り止めに係合するように構成された歯を更に備え、
前記調節機構が、前記ユーザが操作を行うことによって複数の別々の位置の間で移動可能であり、前記操作が、
前記摺動ノブを押下して、前記複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めから前記歯を係合解除することと、
前記摺動ノブが押下されている間に、前記歯が前記複数の戻り止めのうちの第2の戻り止めと位置合わせされるまで、前記第2の直線状のスロットに沿って前記摺動ノブを移動させることと、
前記摺動ノブを解放して、前記歯を前記第2の戻り止めと係合させることと、を含む、請求項14に記載のコントローラ。
【請求項16】
前記ハンドストラップが、前記ハンドルの自由端に結合されている、請求項13に記載のコントローラ。
【請求項17】
前記ハンドルの前記自由端が、アイレットを備え、
前記ハンドストラップの第1の部分が、前記アイレットに通されて、前記ハンドストラップの第2の部分の外面に取り付けられるように構成されている、請求項16に記載のコントローラ。
【請求項18】
ハンドストラップをコントローラのコントローラ本体に結合するための、及び前記ハンドストラップを調節するための方法であって、前記方法が、
前記ハンドストラップの第1の端部を、前記コントローラ本体のハンドルが前記コントローラ本体のヘッドに接する前記ハンドルの近位端部において、前記ハンドルに画定された直線状のスロット内に配設されたアンカーに取り付けることであって、前記直線状のスロットが、前記ハンドルに沿って長手方向に延在する、取り付けることと、
前記直線状のスロットに沿って前記アンカーを移動させることによって前記ハンドストラップの前記第1の端部を調節することと、
前記ハンドストラップの第2の端部を、前記ハンドルの遠位端部に配設されたアイレットに通すことと、
前記ハンドストラップの第2の部分の内面が手の甲と接触するまで、前記手で前記ハンドルを握りながら前記ハンドストラップの前記第2の端部を引っ張って、前記ハンドストラップの第1の部分を前記アイレットに通すことと、
前記ハンドストラップの前記第1の部分を前記ハンドストラップの前記第2の部分の外面に取り付けることと、を含む、方法。
【請求項19】
前記ハンドストラップの前記第1の端部を前記アンカーに前記取り付けることが、
前記ハンドストラップの前記第1の端部に配設されたアンカー取り付け機構に画定された第1の孔と、前記アンカーに画定された第2の孔とを位置合わせすることと、
締結具を前記第1の孔及び前記第2の孔内に挿入して、前記アンカー取り付け機構を前記アンカーに締結することと、を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ハンドストラップの前記第1の端部を前記調節することが、前記ハンドルの前記近位端部において前記ハンドルに画定された第2の直線状のスロットに沿って摺動ノブを移動させることであって、前記摺動ノブが、前記アンカーに結合され、前記第2の直線状のスロットに沿った前記摺動ノブの運動が、前記ハンドストラップの前記第1の端部を調節するための、前記第1の直線状のスロットに沿った前記アンカーの運動を生じさせる、移動させること、を含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月18日に出願された、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第17/303,016号に対する優先権を主張する。出願第17/303,016号は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR)システムを含む様々なゲーミングシステムのために、様々なハンドヘルドビデオゲームコントローラが設計されている。一部のVRコントローラは、コントローラが外れたときに床に落下することを防止し、それによって、コントローラへの損傷を防止するために手首に巻き付けることができるランヤードを含む。それでもなお、ランヤードは、コントローラが外れたときに手から落ちることを防止していない。一部のVRコントローラには、アフターマーケットのハンドストラップアクセサリが利用可能であるが、そうしたコントローラは、使用し難く、長時間にわたる着用を不快に感じる傾向がある。本明細書で行われる開示は、これら及び他の考慮事項に関連して提示される。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】直線状ハンドストラップアジャスタを有する例示的なコントローラの斜視図を例示する。
【0004】
図2】コントローラの例示的な構成要素であって、コントローラ本体の支持体、調節機構、及び正面部分を含む構成要素の斜視分解図を例示する。
【0005】
図3A】構成要素が組み立てられて、調節機構が第1の調節位置にあるときの、図2に表される構成要素の断面図を例示する。
【0006】
図3B】調節機構が、図3Aに表される第1の調節位置とは異なる第2の調節位置にある、図3Aの断面図を例示する。
【0007】
図4A】例示的なハンドストラップの外面の平面図を例示する。
【0008】
図4B図4Aに表されるハンドストラップの内面の平面図を例示する。
【0009】
図5A】アンカーをハンドストラップの第1の端部のアンカー取り付け機構のキャビティ内へ挿入する操作を例示する。
【0010】
図5B】ハンドストラップの第1の端部をアンカーに結合する操作を例示する。
【0011】
図5C】ハンドストラップの第1の部分をコントローラ本体のハンドルの遠位端部のアイレットに通す操作を例示する。
【0012】
図5D】ハンドストラップの第1の部分をアイレットの周りに引っ張って、ハンドストラップの第1の部分をハンドストラップの第2の部分の外面に取り付ける操作を例示する。
【0013】
図6】ハンドストラップの第1の端部における例示的なアンカー取り付け機構を例示する。
【0014】
図7A】ハンドストラップの第1の端部の別の例示的なアンカー取り付け機構を例示する。
【0015】
図7B図7Aの例示的なアンカー取り付け機構の断面図を例示する。コントローラの調節機構の例示的なアンカーに取り付けられているアンカー取り付け機構を例示する。
【0016】
図8】ハンドストラップの端部の別の例示的なアンカー取り付け機構の断面図を例示する。コントローラの調節機構の例示的なアンカーに取り付けられているアンカー取り付け機構を例示する。
【0017】
図9】ハンドストラップの第1の端部の別の例示的なアンカー取り付け機構を例示する。
【0018】
図10】ハンドストラップの第1の端部の別の例示的なアンカー取り付け機構を例示する。
【0019】
図11】ハンドストラップをコントローラのコントローラ本体に取り付けて調節するための例示的なプロセスのフロー図を例示する。
【0020】
図12】本明細書に開示されるコントローラの例示的なソフトウェア及びハードウェア構成要素を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書では、とりわけ、電子システム用のコントローラであって、直線状ハンドストラップアジャスタを有するコントローラが開示される。コントローラの直線状ハンドストラップアジャスタは、コントローラを自分の手で保持し得るユーザの異なる手のサイズに対応するための人間工学的な解決策である。例示的な実装形態では、電子システムは、仮想現実(VR)ゲーミングシステムなどのVRシステムである。しかしながら、本明細書に開示されるコントローラは、拡張現実(AR)システム、産業機械システム、防衛システム、ロボットシステム、などの多種多様なシステムにおいてアプリケーションを制御するために使用され得ることを認識されたい。本明細書に記載される例の多くは、VRゲーミングシステムのコントローラに関するものであるが、本明細書に開示されるコントローラは、VRゲーミングシステムとの使用に限定されないこと、並びにコントローラが、ビデオゲーム産業以外で及び/又は非VRシステムで使用され得ることを認識されたい。
【0022】
本明細書に開示されるコントローラは、コントローラ本体を含み得る。コントローラ本体は、ヘッドと、首部領域においてヘッドに接するハンドルと、を含み得る。ヘッドは、少なくとも1つの親指操作制御部(例えば、サムスティック、ボタン、など)及び/又はヘッドから延在する追跡部材を含むことができる。一般に、ユーザは、ハンドルを握ることによって自分の手でコントローラを保持することができ、ユーザは、様々な方法でコントローラを使用して、電子システムと相互作用し得る(例えば、VRゲームをプレイし得る)。ユーザは、開示されるコントローラの2つを一度に、すなわち、各手に1つのコントローラを保持し得ることを認識されたい。それに応じて、本明細書に記載される例の多くは、左利き用のコントローラに関するものであるが、右利き用のコントローラは、ハンドストラップがコントローラ本体の反対側に結合されるように構成される、ハンドストラップを調節するための調節機構を左右逆にする、親指操作制御部の配置を左右逆にする、などの、開示される左利き用のコントローラの特定の特徴が左右逆にされ得ることを認識されたい。
【0023】
コントローラのハンドストラップは、手のひらをハンドルの外面に物理的に付勢し、それによって、コントローラをユーザの手で保持するように構成される。それに応じて、ハンドストラップは、ユーザが、コントローラを床に落とすいかなるリスクも伴わずに、ハンドルを握った自分の手を放すことを可能にする。したがって、ハンドストラップは、コントローラが使用中に破損するという懸念を軽減する。ハンドストラップはまた、ユーザの自然な本能が、投げる動作の終わりにハンドルを離すことである投げる動作などの、広範囲にわたる動作を実行することを可能にする。例示的な一例では、ユーザは、野球、斧、又は同様の物体、などの物体を投げることを伴うVRゲームをプレイし得、ユーザは、ユーザが投げる動作の終わりにコントローラから手を放す、投げる動作を実行し得る。このシナリオでは、コントローラのハンドストラップは、ユーザの手が開いている場合であっても、ユーザの手のひらがハンドルの外面と接触したままであるので、コントローラがユーザの手から落ちることを防止する。
【0024】
ユーザの異なる手のサイズに対応するために、本明細書に開示されるコントローラは、直線状の様式でハンドストラップを調節するための機構を含む。例えば、直線状のスロットは、ハンドルがヘッドに接する首部領域と隣接したハンドルの近位端部において、ハンドルに画定され得る。更に、直線状のスロットは、ハンドルに沿って長手方向に延在し得る。直線状のスロット内に配設されたアンカーは、ハンドストラップの第1の端部のための取り付け点を提供するために、ハンドルの外面から突出し得る。それに応じて、ハンドストラップの第1の端部は、アンカーに結合されるように構成され、アンカーは、ハンドストラップの第1の端部を調節するために、直線状のスロットに沿って移動可能である。すなわち、ハンドストラップの第1の端部は、ハンドルの遠位端部(又は自由端)に向かうように又はそこから離れるように調節され得る。ハンドストラップの第1の端部は、より長い親指を有する手に対応するために、ハンドルの遠位端部に向かうように調節し、それにより、親指の端部を、コントローラ本体のヘッドに配設された親指操作制御部を包含する領域の直上に位置付けることができる。反対に、ハンドストラップの第1の端部は、より短い親指を有する手(例えば、子供の手)に対応するために、ハンドルの遠位端部から離れて調節し、それにより、親指の端部を伸ばして、コントローラ本体のヘッドに配設された親指操作制御部を包含する領域の直上に位置付けることができる。
【0025】
本明細書で詳細に説明するように、ハンドストラップの第1の端部の調節は、ハンドルに沿って長手方向に延びる直線状の経路に拘束され、これは、ユーザが、ハンドストラップをハンドルを横断して横方向にねじることを必要とせずに、親指操作制御部と親指の基部における中手指節関節との間の間隔を最適化するために、ハンドストラップを調節することを可能にする。調節中にハンドルを横断してハンドストラップをねじる行為は、ユーザの握りをハンドルの周りに円周方向にねじる傾向がある。開示される直線状ハンドストラップアジャスタは、ハンドル上のユーザの握りを変化させず、これは、ハンドル上での一貫した指の配置を維持するのを補助し、その結果、ハンドル内の指追跡センサの較正を補助する。更に、ハンドストラップの第1の端部の調節は、手の甲の周りのハンドストラップの締め付けの別々の調節とは切り離される。このようにして、一方の調節は、他方の調節に悪影響を及ぼさない。加えて、ハンドストラップは、コントローラ本体から取り外すことができ、それによって、ユーザが、ハンドストラップを別のハンドストラップと交換すること、ハンドストラップを洗浄すること、などを可能にする。追加の技術的効果もまた、本明細書に開示される技術の実装形態から実現することができる。
【0026】
また、本明細書には、ハンドストラップをコントローラのコントローラ本体に取り付けるための、及びハンドストラップを調節するためのプロセスが記載されている。例示的なプロセスは、ハンドストラップの第1の端部を、ハンドルがコントローラ本体のヘッドに接するハンドルの近位端部において、コントローラ本体のハンドルに画定された直線状のスロット内に配設されたアンカーに取り付けることであって、直線状のスロットが、ハンドルに沿って長手方向に延在する、取り付けることと、直線状のスロットに沿ってアンカーを移動させることによってハンドストラップの第1の端部を調節することと、を含み得る。プロセスは、ハンドストラップの第2の端部を、ハンドルの遠位端部に配設されたアイレットに通すことと、ハンドストラップの第2の部分の内面が手の甲と接触するまで、手でハンドルを握りながらハンドストラップの第2の端部を引っ張って、ハンドストラップの第1の部分をアイレットに通すことと、ハンドストラップの第1の部分をハンドストラップの第2の部分の外面に取り付けることと、を含み得る。以下、直線状ハンドストラップアジャスタを図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、例示的なコントローラ100の斜視図を例示する。コントローラ100は、VRビデオゲームシステム、ロボット、武器、医療デバイス、又は任意の適切なタイプの電子システム、などの電子システムの一部として利用され得る。図1に表されるコントローラ100は、同様の右コントローラ(又は右利き用コントローラ)を含む一対のコントローラの左コントローラ(又は左利き用コントローラ)であり得る。特定の実施形態では、コントローラ(コントローラ100を含む)は、VRエクスペリエンスを高めるために、ユーザの両手の動作及び握りを(一緒に)追跡し得る。
【0028】
コントローラ100は、ハンドル104を有するコントローラ本体102と、ユーザの手の手のひらをハンドル104の外面に物理的に付勢することなどによって、コントローラ100をユーザの手(例えば、ユーザの左手)で保持するためのハンドストラップ106(本明細書では、「ハンドリテーナ106」と称されることがある)と、を含み得る。ハンドル104は、任意選択で実質的に円筒形であり得る、管状ハウジングを備え得る。この文脈において、実質的に円筒形の形状は、一定の直径又は完全に円形の断面を有する必要はない。「周囲」という単語は、管状ハンドル104が円形断面を有するかどうかにかかわらず、本明細書で使用される。本明細書では、「周囲」という用語は、ハンドル104の周りの全周を意味し、全周は、管状ハンドル104が中空直円柱である場合は円形であり得るが、全周は、管状ハウジングが非円柱又は中空プリズムとして成形される場合は円形以外の閉じた形状であり得る。
【0029】
図1の実施例では、コントローラ本体102は、ヘッド108を含み得、ヘッドは、首部領域においてハンドル104に接し得、1つ以上の親指操作制御部110、112(1)、及び/又は112(2)を含み得る。図1の実施例では、第1の親指操作制御部110は、サムスティック(又はジョイスティック)の形態である。第1の親指操作制御部110は、コントローラ100を保持しているユーザの親指によって操作する(例えば、サムスティックを偏向させる、サムスティックを押圧する、などによって作動させる)ためのヘッド108の中央に、又はその近くに配設され得る。図1では、第2の親指操作制御部112(1)及び第3の親指操作制御部112(2)は、「A」ボタン及び「B」ボタンなどのボタンとして表される。第2の親指操作制御部112(1)及び第3の親指操作制御部112(2)は、ユーザが、一方の制御部(例えば、110)から他方の制御部(例えば、112(1)又は112(2))へと親指を素早く再位置付けすることを可能にするように、第1の親指操作制御部110に隣接して、かつ互いに隣接して配設され得る。
【0030】
コントローラ本体102は、追跡部材114を含み得る。図1の実施例では、追跡部材114は、(例えば、円形形状を有する)追跡リングの形態であり、追跡部材114は、ヘッド108から延在する。例えば、ヘッド108の前部は、ヘッド108の側面において上方へ湾曲し始め得、2つの側面がヘッド108の前方に(又はその上に)ある距離だけ離間された地点で接触するまで実質的に一定の曲率半径で湾曲し続け、それによって、リング形状の追跡部材114を形成し得る。追跡部材114は、その中及び/又はその上に配設された複数の追跡要素116を含み得る。追跡要素116は、追跡要素116のアレイとして追跡部材114の周りに空間的に分布され得る。追跡要素116は、必ずしも等しいサイズであるとは限らず、また、必ずしも追跡要素の間に等しい間隔を有するとは限らないが、等しい大きさの追跡要素116のアレイが、追跡部材114の周りに均等に離間され得る。追跡要素116は、図12を参照しながらより詳細に説明する。一般に、追跡要素116は、空間内のコントローラ100の位置及び/又は配向を追跡することを可能にする、位置追跡システムの一部として使用され得る。かかる位置追跡は、VRエクスペリエンスを高め得る。
【0031】
いくつかの例では、ハンドストラップ106は、図1に表される湾曲した開放位置に付勢され得る。これは、ハンドストラップ106の湾曲した弾性部材(例えば、金属ストリップなどの、内部又は外部の弾性変形可能なストリップ)によって可能にされ得る。換言すれば、湾曲弾性部材は、ハンドストラップ106を図1に表される湾曲した開放位置に保つための構造をハンドストラップ106に与え得る。この湾曲開放位置は、ユーザがヘッドマウントディスプレイ(HMD)(例えば、VRヘッドセット、ゴーグル、など)によって視覚が遮られた状態でコントローラ100を握ろうとするときに、ハンドストラップ106とハンドル104の間へのユーザの左手の挿入を容易にし得る。いくつかの実施例では、湾曲した弾性部材は、弾性的に撓む可撓性金属ストリップであり得、又は実質的に弾性的に撓み得るナイロンなどのプラスチック材料で作製され得る。かかる湾曲した弾性部材は、ユーザの快適さのために、ハンドストラップ106の部分的若しくは完全に内部にあり得るか、又はハンドストラップが繊維原料によって覆われ得る。代替的に、弾性部材は、ハンドストラップ106の布原料の側面に配設(例えば、接着)得る。ハンドストラップ106は、ハンドストラップ106を手の上に締めた後に、ユーザの手の甲に接触するように構成され得る。締めたときに、ハンドストラップ106は、ユーザの手のひらをハンドル104の外面に物理的に付勢する。このようにして、ハンドストラップ106は、手の周りに締め付けられたときに、手がハンドル104を握っていないときであっても、コントローラ100を手で保持し得る。
【0032】
ハンドストラップ106が手の周り又はその上に締め付けられたとき、ハンドストラップは、指の動作をより確実に感知するために、コントローラ100が手から落ちるのを防止するだけでなく、手の指がハンドル104の近接センサのアレイに対して極端に並進移動しないようにする役割を果たし得る。電子システムは、近接センサアレイからの感知を使用して、制御されるキャラクタの手を開くこと、指の向き、又はコントローラに対する又は互いに対する指の他の動作をレンダリングするために、指の解剖学的に可能な動作を具現化するアルゴリズムを含み得る。このようにして、コントローラ100のユーザ及び/又は指の運動は、VRゲーミングシステム、防衛システム、医療システム、産業用ロボット若しくは機械、又は別のデバイスを制御するのを補助し得る。VRシステムの(例えば、ゲーミング、トレーニング、などのための)アプリケーションでは、システムは、追跡要素116の運動に基づいて、投げる動作をレンダリングし得、また、コントローラ100のハンドル104の外面からのユーザの指の解放の感知に基づいて、投げられた物体の解放をレンダリングし得る。ハンドストラップ106の(ユーザが、コントローラ100を実際に手から離す、又は床に投げる若しくは落とすことなく、コントローラ100を「放す」ことを可能にするための)機能は、制御される電子システムの追加の機能を可能にし得る。例えば、コントローラ本体102のハンドル104のユーザの掴むことの解放及び復帰が検知される場合、そのような解放又は掴むことは、投げ出すか又は掴む物体を表示する(例えば、VR内で)ようにゲーム内に組み込まれ得る。ハンドストラップ106は、かかる機能を繰り返しかつ安全に達成することを可能にし得る。
【0033】
ハンドストラップ106は、様々な方法で調節可能であり得る。ハンドストラップ106を調節する方法を考察する際には、ハンドル104の対向端部について言及する。ハンドル104の近位端部120(又は頂部)は、ヘッド108及びハンドル104に接する首部領域と隣接する。ハンドル104の遠位端部122(又は底部)は、ヘッド108から最も遠方にあるハンドル104の端部である。ハンドル104の遠位端部122は、本明細書では、ハンドル104の「自由端122」と称されることがある。ハンドストラップ106を調節する第1の方法では、ユーザは、第1の端部118を直線状の経路に沿って移動させることによって、ハンドストラップ106の第1の端部118をハンドル104の近位端部120の近くに調節し得る。例示的な一実施例では、直線状のスロット124は、ハンドル104の近位端部120においてハンドル104に画定され得る。直線状のスロット124は、(ハンドル104を横断する横方向に対して)ハンドル104に沿って長手方向126に延在し得る。所望に応じて、ハンドストラップの第1の端部118をアンカー128に結合するために、及びハンドストラップの第1の端部118をアンカー128から結合解除するために、アンカー128にアクセス可能であるように、ハンドストラップ106の第1の端部118は、直線状のスロット124内に配設されたアンカー128に結合され、かつハンドル104の外面から突出するように構成される。アンカー128は、ハンドストラップ106の第1の端部118を調節するために、直線状のスロット124に沿って移動可能であり得る。例えば、アンカー128は、ハンドストラップ106の第1の端部118をハンドル104の遠位端部122に向かうように又はそこから離れるように調節するために、直線状のスロット124に沿って移動可能であり得る。換言すれば、アンカー128は、ハンドストラップ106の第1の端部118をハンドル104に沿って長手方向(又は長手方向126)に調節するために、直線状のスロット124に沿って移動可能であり得る。これは、より大きい手(より長い親指)を有するユーザが、ハンドストラップ106の第1の端部118が手のpurlicueと接触するまで、ハンドル104のより下方で(例えば、ハンドル104の遠位端部122のより近くで)ハンドル104を握り、アンカー128をハンドル104の遠位端部122に向かって調節することを可能にする。一方で、より小さい手(より短い親指)を有するユーザは、比較的短い親指が親指操作制御部110、112(1)、112(2)に届き得るように、ハンドル104のより上方で(例えば、ハンドル104の近位端部120のより近くで)ハンドル104を握り得る。ハンドストラップ106はまた、ユーザがコントローラ100を使用している間、手がハンドル104に対して移動することを防止し、それによって、ハンドル104の指追跡センサ(例えば、近接センサ)を較正するのを補助する、ハンドル104上の一貫した指配置を維持するのを補助する。
【0034】
図1の実施例では、第2の直線状のスロット130は、ハンドル104の近位端部120においてハンドル104に画定され得る。第2の直線状のスロット130は、ハンドル104に沿って長手方向126に延在し得る。この実施例では、ハンドル104は、コントローラ100が手で保持されたときにユーザに面する正面と、正面の反対側の背面と、ハンドル104の正面と背面と間の2つの側面と、を含み、第1の直線状のスロット124は、ハンドル104の2つの側面のうちの一方に画定され、一方で、第2の直線状のスロット130は、ハンドル104の前方に画定される。換言すれば、第1の直線状のスロット124及び第2の直線状のスロット130は、ハンドル104の近位端部120において円周方向に互いに離間され得る。第2の直線状のスロット130は、スロット130が、手の任意の部分による不用意な又は誤った接触に遭遇する可能性が低いハンドル104上の場所に位置付けられるように、ハンドル104の正面の中心からオフセットされ得る。例えば、コントローラ100の使用中にユーザの手のひら又は親指の基部が第2の直線状のスロット130に到達することができないように、更には、スロット130が、手の指がハンドル104の周りに容易に巻き付いて第2の直線状のスロット130に到達する位置のままであるように、第2の直線状のスロット130の配置は、第1の直線状のスロット124から十分に遠く離れている。図1は、摺動ノブ132にアクセス可能であるように、第2の直線状のスロット130内に配設され、かつハンドル104の外面から突出する、摺動ノブ132(又は押しボタン)を表す。このようにして、摺動ノブ132は、ユーザの手の指によって作動させることができる。摺動ノブ132は、ユーザによって、第2の直線状のスロット130に沿って移動され得る。摺動ノブ132は、アンカー128に結合され得る。例えば、摺動ノブ132及びアンカー128を有する調節機構は、摺動ノブ132をアンカー128に接続する、ハンドル104の内側に配設された内側部分を含み得る。このようにして、第2の直線状のスロット130に沿った摺動ノブ132の運動は、ハンドル104内での調節機構の内側部分の運動を生じさせ、この運動が、第1の直線状のスロット124に沿ったアンカー128の運動を生じさせ、この運動は、ハンドストラップ106の第1の端部118を直線状の様式で調節する。図1はまた、第2の直線状のスロット130に隣接した、ハンドル104上の(例えば、ハンドル104の正面の)標識134を例示する。標識134は、ハンドストラップ106の第1の端部118が複数の別々の位置の間で調節可能であることをユーザに示し得る。例えば、標識134は、特小(XS)、小(S)、中(M)、大(L)、及び/又は特大(XL)、などの異なる手のサイズに対するサイズ調節に対応し得る。この実施例では、最も大きい手のサイズ(例えば、XL)のためのサイズ調節は、ハンドル104の遠位端部122(又は底部)に最も近い標識134に対応し得、一方で、最も小さい手のサイズ(例えば、XS)のためのサイズ調節は、ハンドル104の遠位端部122(又は底部)から最も遠い標識134に対応し得る。
【0035】
図1は、ハンドル104の近位端部120においてアンカー128に結合されているときのハンドストラップ106を示す。ハンドストラップ106はまた、ハンドル104の遠位端部122に結合され得る。例えば、ハンドル104の遠位端部122は、ハンドストラップ106の第2の端部138を受容するために、アイレット136を含み得る。ユーザがアイレット136を通してハンドストラップ106を引っ張り続けると、ハンドストラップ106の第1の部分がアイレット136を通過し、ユーザは、ハンドストラップ106の第1の部分をハンドストラップ106の第2の部分の外面に取り付け得る。換言すれば、ユーザは、ハンドストラップ106を締め付けて固定するために、ハンドストラップ106の第2の端部138をアイレット136に通し、ハンドストラップ106をアイレット136の周りに巻き付けてハンドストラップ自体の上へ戻し得る。ハンドストラップ106を調節するこの第2の方法では、ユーザは、ハンドストラップ106を締め付けるために、ハンドストラップ106の第2の端部138をハンドストラップ106の背側(外面)に固定しながら、ハンドストラップ106の第2の端部138上により強く引っ張り得、又はユーザは、ハンドストラップ106を緩めるために、ハンドストラップ106への張力を解放し得る。すなわち、ハンドストラップ106は、ユーザがハンドストラップ106のその第1の部分をアイレット136に通した後に、アイレット136の周りでハンドストラップ106の第1の部分を引っ張ることによって手の周りに締められるように構成され、このようにして、ハンドストラップ106が手の周りに締められたときに、ハンドストラップ106は、ユーザの手の手のひらをハンドル104の外面に物理的に付勢するように構成される。ハンドストラップ106を手の周りに所望の締め付け量だけ締めることによって、及びハンドストラップ106の第1の端部118をハンドル104に沿った長手方向126の所望の位置に調節することによって、ユーザの手の指が一貫して同じ位置でハンドル104を握るので、ハンドストラップ106がコントローラ100の人間工学的かつ機能的な部分を提供し、(例えば、親指操作制御部110、112(1)、112(2)を介して、指追跡を介して、圧力感知、など)コントローラに入力を提供する効率性及び有効性を可能にする。更に、ユーザがハンドル104から手を放したとしても、コントローラ100がユーザの手から落ちることを防止する。ハンドストラップ106の調節可能な性質はまた、-小さい子供から大きい大人にわたる-多種多様なタイプのユーザが、ユーザ群のうちのいずれか1つの群に関する人間工学、快適さ、及び機能を犠牲にせずに、コントローラ100を使用することができることを意味する。加えて、ハンドストラップ106とコントローラ本体102との間の結合の解除可能な性質は、ユーザが、ハンドストラップ106を別のハンドストラップ106と交換すること(例えば、ハンドストラップ106が酷使により消耗した場合、ユーザが異なるハンドストラップ106使用する場合、など)、及び/又はハンドストラップ106を洗浄すること(例えば、ハンドストラップ106に汗が付着した場合、臭いが付着した場合、及び/又は汚れた場合)を可能にする。
【0036】
ハンドストラップ106は、異なる方法でコントローラ本体102に結合され得ることを認識されたい。また、ハンドストラップ106は、異なる方法で調節可能であり得ることを認識されたい。例えば、ハンドル104の遠位端部122のアイレット136の代わりに、ハンドストラップ106は、ハンドル104の遠位端部122においてばね付勢チョックによって絞られるドローコードを含み得る。別の例では、ハンドストラップ106をハンドル104の遠位端部122に結合するために、クリートが使用され得る。更に他の例では、ハンドストラップ106は、手の甲に押圧するための弾性張力を印加するように、弾性バンド(例えば、手が挿入されたときに一時的に伸びる弾性バンド)の形態であり得る。
【0037】
図2は、構成要素が支持体200と、調節機構202と、コントローラ本体102の正面部分と、を含む、コントローラ100の例示的な構成要素の斜視分解図を例示する。コントローラ本体102は、硬質プラスチックなどの実質的に剛性の材料で作製され得る。図2の実施例では、図2に表されるコントローラ本体102の正面部分などの、コントローラ本体102のかなりの部分は、単一射出成型プロセスステップによって一緒に成型されて、追跡部材114、ヘッド108、及びハンドル104の少なくとも一部分を備えている1つの一体的な硬質プラスチック構成要素をもたらし得る。図2の実施例では、コントローラ本体102の背面部分(図2に示さず)は、別々に製造し、次いで、コントローラ本体102の正面部分に結合して、支持体200及び調節機構202をコントローラ本体102の内側に(例えば、ハンドル104内に)封入し得る。
【0038】
図2の分解図は、コントローラ100が組み立てられたときのコントローラ本体102の内部にある調節機構202を露出させる。図2に表されるように、(図1において導入された)アンカー128は、調節機構202の一部である。アンカー128は、ハンドル104に画定された第1の直線状のスロット124内に配設され、かつハンドル104の外面から突出するように構成されるので、アンカー128は、調節機構202の外側部分とみなされ得る。調節機構202の摺動ノブ132は、ハンドル104に画定された第2の直線状のスロット130内に配設され、かつハンドル104の外面から突出するように構成されるので、図2では隠れている図1に表される摺動ノブ132もまた、調節機構202の外側部分とみなされ得る。内側部分は、コントローラ100が組み立てられたときにコントローラ本体102の内側に配設されるように構成されるので、アンカー128及び摺動ノブ132以外の調節機構202の残部は、調節機構202の内側部分とみなされ得る。
【0039】
図2は、ハンドル104の内面(例えば、ハンドル104の正面の下)に画定された複数の戻り止め204を更に例示する。複数の戻り止め204(又は「ラチェット付き止め具204」)は、調節機構202を複数の別々の位置の間で移動させることを可能にするために、ハンドル104に沿って長手方向126に配置され得る。図2は、等しいサイズ及び均一な間隔の戻り止め204を表しているが、戻り止め204は、必ずしも等しいサイズであるとは限らず、また、必ずしも戻り止めの間に等しい間隔を有するとは限らない。図2の実施例では、戻り止め204は、ハンドル104に沿って長手方向126に延びる単一の行(又は列)に配置される。更に、図2には4つの戻り止め204が示されているが、他の例では、4つよりも少ない戻り止め204(例えば、2つの戻り止め204)、又は4つを超える戻り止め204を実装し得る。いくつかの実施例では、戻り止め204は、標識134と1対1で対応し得る。図1は、3つの標識134を例示しているが、図2は、4つの戻り止め204を例示しており、標識134の数は、戻り止め204の数と同じであり得る。それに応じて、戻り止め204は、ハンドストラップ106の第1の端部118をハンドル104に沿って長手方向126に調節するためのサイズ調節に対応し得る。例えば、サイズ調節は、特小(XS)又は小(S)~大(L)又は特大(XL)の範囲であり得る。このシナリオでは、ハンドル104の遠位端部122(又は底部)に最も近い戻り止め204は、最も大きいサイズ調節(例えば、L又はXL)に対応し得、一方で、遠位端部122から最も遠い戻り止め204は、最も小さいサイズ調節(例えば、S又はXS)に対応し得る。遠位端部122に最も近い戻り止め204から、遠位端部122から最も遠い戻り止め204への全調節範囲は、約18~20ミリメートル(mm)であり得る。更に、戻り止め204は、ハンドル104の近位端部120においてハンドル104の前方に画定された第2の直線状のスロット130の下方に配設され得る。換言すれば、ハンドル104の遠位端部122に最も近い第2の直線状のスロット130の端部は、ハンドル104の遠位端部122から第1の距離に位置付けられ得、個々の戻り止め204は、ハンドル104の遠位端部122から第2の距離に位置付けられ得、第2の距離は、第1の距離よりも短い。
【0040】
図2の実施例では、調節機構202は、複数の戻り止め204の個々の戻り止めに係合するように構成された歯206を更に含む。歯206は、ハンドル104の内面(例えば、ハンドル104の正面の下)に画定された個々の戻り止め204と係合するために、調節機構202の端部(例えば、ハンドル104の遠位端部122に最も近い底端部)に配設され得、調節機構202からハンドル104の正面に向かって突出し得る。支持体200は、ハンドル104の内側に装着されるように構成され、かつ調節機構202をハンドル104内で支持するように構成される。この構成では、調節機構202は、コントローラ100が組み立てられたときに、支持体200とハンドル104の正面との間に介在する。図2の実施例では、装着ポスト208は、ハンドル104の正面の内面から内向きに突出し、かつ支持体200をコントローラ本体102に装着するための締結具を受容するように構成される。支持体200は、そこを通る締結具210(例えば、ねじ)を受容するためのアパーチャ(又は孔)を含み得、締結具210は、締結具210を装着ポスト208内へねじ込むことによって締められ、それによって、調節機構202が支持体200とハンドル104の正面との間に介在する状態で、支持体200をコントローラ本体102に装着し得る。
【0041】
図3A及び3Bは、構成要素が組み立てられたときの、図2の断面線A-Aに沿った、図2に表される構成要素の断面図を例示する。図3Aは、調節機構202が第1の調節位置にあるときの構成要素を示す。図3Bは、調節機構202が図3Aに表される第1の調節位置とは異なる第2の調節位置にあるときの構成要素を示す。図3A及び3Bは、摺動ノブ132を有するものとして調節機構202を例示する。図3A及び3Bはまた、どのように、ユーザが第2の直線状のスロット130に沿って摺動ノブ132を移動させることによって、調節機構202が複数の別々の位置の間で移動可能であるかを例示する。例えば、ユーザは、図3Aの矢印300によって示される方向に摺動ノブ132を押下し(例えば、押し)得る。摺動ノブ132の押下は、複数の戻り止め204のうちの第1の戻り止め204から歯206を係合解除する。次いで、ユーザは、第1の戻り止め204から歯206を係合解除することにより、摺動ノブ132が押下されている間に歯206が複数の戻り止め204のうちの第2の戻り止め204と位置合わせされるまで、摺動ノブ132を第2の直線状のスロット130に沿って移動させ得、次いで、ユーザは、摺動ノブ132を解放して(例えば、摺動ノブ132の押下又はそれに印加した圧力を止めて)、歯206を第2の戻り止め204と係合させ得る。調節機構202は、ユーザが摺動ノブ132を押下すると(現在、歯206が係合している)戻り止め204から歯206を係合解除することを可能にする弾性材料(例えば、プラスチック、スチールばね、など)で作製され得る。調節機構202の弾性材料は、ユーザが摺動ノブ132を押下すると歯206に付勢して特定の戻り止め204と係合させるように更に構成される。例えば、調節機構202の内側部分は、ユーザが摺動ノブ132を押下したときに「ばねボード」として作用して、歯206を(現在、歯206が係合している)戻り止め204から離れて移動させ得、また、摺動ノブ132から圧力が解放されたときに歯206を跳ね返らせて特定の戻り止め204と係合させ得る。この調節中に、ユーザは、調節機構202が第2の直線状のスロット130に沿って所望の位置に調節されたときに、「クリック」タイプのフィードバックを感じ得、及び/又は聞き得る。歯206と特定の戻り止め204との係合は、調節機構202を適所に効果的に「ロック」し、かつハンドル104内での調節機構202の並進運動を防止し、これは、ハンドストラップ106の第1の端部118が、コントローラ100の使用中にハンドル104に沿って長手方向に126を移動するのを防止する。
【0042】
ハンドストラップ106の直線状の調節は、他の方法で実施され得ることを認識されたい。例えば、アンカー128は、第1の直線状のスロット124に沿って移動可能であり、かつ摩擦によって調節機構202とハンドル104の内部との間の適所で保持され得る。例えば、調節機構202は、コントローラ100の使用中に調節機構202が移動しないように調節機構202とハンドル104との間の摩擦力が十分であるように、ハンドル104内にプレス嵌めされ得る。この代替的な実施例では、ユーザは、摩擦力に打ち勝つためのより大きい力を印加することによって、第1の直線状のスロット124に沿ってハンドストラップ106の第1の端部118を調節するために、ハンドストラップ106及び/又はアンカー128の第1の端部118を操作することができる。この実施例では、第2の直線状のスロット130は省略され得、調節機構202は、摺動ノブ132又は歯206を含み得ない。
【0043】
図4Aは、ハンドストラップ106の外面の平面図を例示する。図4Bは、ハンドストラップ106の内面の平面図を例示する。図4Bに示されるハンドストラップ106の内面は、ハンドストラップ106が手の周りに締められたときに、ユーザの手の甲に接触するように構成される。ハンドストラップ106は、第1の部分400及び第2の部分402を有するものとして示される。本明細書の他の場所で説明されるように、ハンドストラップ106の第1の部分400は、ハンドル104の遠位端部122においてアイレット136に通し、次いで、ハンドストラップ106の第2の部分402の外面に取り付けるように構成される。図4Aは、「フック型」締結具(例えば、Velcro(登録商標))の領域404を有するものとして、ハンドストラップ106の第2の部分402の外面を示す。ハンドストラップ106の第1の部分400の外面は、綿、ポリエステル、などの生地を含み得、これは、領域404に押圧されたときに、ハンドストラップ106の第1の部分400をハンドストラップ106の第2の部分402の外面に取り付ける。図4Bは、ハンドストラップ106の第2の部分402の内面が、発泡体パッドなどのパッド408(又は緩衝材)を含み得ることを例示する。ハンドストラップ106の第2の部分402の内面がユーザの手の甲に接触するように構成されるので、パッド408は、長時間にわたってコントローラ100を使用している間、ユーザに更なる快適さを提供し得る。
【0044】
図5A~5Bは、ハンドストラップ106の第1の端部118をアンカー128に結合するために実行することができる例示的な操作を例示する。図5A~5Bの操作は、アンカー128からハンドストラップ106の第1の端部118を結合解除するために逆の順序で実行することができ、これは、ハンドストラップ106を取り外す際、ハンドストラップ106を交換する際、ハンドストラップ106を洗浄する際、などに有用であり得ることを認識されたい。図5A~5Bでは、ユーザは、ハンドストラップ106の第1の端部118において、アンカー128をアンカー取り付け機構502のキャビティ500内へ挿入し得る。孔504は、キャビティ500が孔504を介してアクセス可能であるように、アンカー取り付け機構502に画定され得る。別の孔506は、アンカー128に画定され得る。孔504及び506は、同様のサイズ(例えば、直径)であり得る。図5Bに示されるように、アンカー取り付け機構502のキャビティ500内へのアンカー128の挿入後に、孔504及び506は、互いに位置合わせされ得る。締結具508は、位置合わせされた孔504及び506に挿入して、ハンドストラップ106の第1の端部118をアンカー128に結合(例えば、締結)するために使用され得る。いくつかの実施例では、孔506及び/又は孔504は、締結具508(例えば、雄ねじを有するねじ)をアンカー128に固定することを可能にするために、(例えば、雌ねじで)ねじ切りされる。
【0045】
図5C~5Dは、ハンドストラップ106をハンドル104の遠位端部122に結合するために実行することができる例示的な操作を例示する。図5Cでは、ハンドストラップ106の第2の端部138は、ハンドル104の遠位端部122においてアイレット136に通され得る。次いで、ユーザは、アイレット136の他方の側からハンドストラップ106の第2の端部138を握り、ハンドストラップ106をアイレット136に更に通して引っ張って、ハンドストラップ106の第1の部分400(図4A~4Bを参照されたい)をアイレット136に通し続け得る。図5Dは、どのように、ハンドストラップ106の第1の部分400がアイレット136の周りに引っ張られ(又は巻き付けられ)、ハンドストラップ106の第2の部分402(図4A~4Bを参照されたい)の外面に取り付けられ得るかを例示する。ユーザは、ハンドストラップ106を所望の締め付けで締めるために所望される程度の力(又は張力)でハンドストラップ106を引っ張り得る。調節が所望される場合、ユーザは、ハンドストラップ106の第2の部分402の外面からハンドストラップ106の第1の部分400を取り外して、ハンドストラップ106の第1の部分400をハンドストラップ106の第2の部分402の外面に再度取り付ける前に、アイレット136を通してハンドストラップ106をいずれかの方向に引っ張ることによって、ハンドストラップ106を緩める又は締め得る。
【0046】
図6は、ハンドストラップ106の第1の端部118における例示的なアンカー取り付け機構502を例示する。アンカー取り付け機構502は、ハンドストラップ106の第1の端部118をコントローラ本体102に結合するために、アンカー128に取り外し可能に結合されるように構成される。例えば、図5A~5Bを参照しながら上述したように、アンカー128は、アンカー128の孔506(図5Aを参照されたい)がアンカー取り付け機構502の頂部に画定された孔504と位置合わせされるまで、アンカー取り付け機構502のキャビティ500(図5Aを見る)内へ挿入され得る。孔504及び506が位置合わせされることによって、締結具508は、位置合わせされた孔504及び506内へ挿入され、ハンドストラップ106の第1の端部118をアンカー128に結合するために使用され得る。アンカー128に結合されたハンドストラップ106の第1の端部118によって、ユーザは、アンカー128を、第1の直線状のスロット124に沿って移動させて、ハンドストラップ106の第1の端部118を(例えば、ハンドル104の遠位端部122向かうように又はそこから離れるように)調節し得る。図6に表されるように、ユーザがコントローラ100を保持するとき、ハンドストラップ106の第1の端部118のこの調節は、ハンドストラップ106の第1の端部118をユーザの手のpurlicueに向かうように又はそこから離れるように調節し得る。ユーザがコントローラ100を使用しようとするとき、及び摺動ノブ132が第2の直線状のスロット130の頂部に位置付けられたとき、ユーザは、自分の指をハンドストラップ106とハンドル104との間の空間に通し得、親指が親指操作制御部110、112(1)、112(2)に届き得るようにハンドル104上の所望の位置でハンドル104を握り得る。次いで、ユーザは、第2の直線状のスロット130に沿って摺動ノブ132を下方へ(すなわち、ハンドル104の遠位端部122に向かって)摺動させることによって、第1の端部118が手のpurlicueにぴったり合うまで、ハンドストラップ106の第1の端部118を調節し得る。代替的に、ユーザが所望の調節位置を既に知っている場合、ユーザは、摺動ノブ132を第2の直線状のスロット130に沿って所望の位置に調節し、次いで、自分の指をハンドストラップ106とハンドル104との間の空間に挿入して、図6に示されるようにハンドル104を握り得る。次いで、ユーザは、本明細書に記載されるように(例えば、図5C~5Dを参照されたい)、ハンドストラップ106を手の甲の周りに締め得る。
【0047】
図7A~7Bは、ハンドストラップ106の第1の端部118における別の例示的なアンカー取り付け機構702を例示する。アンカー取り付け機構702は、ハンドストラップ106の第1の端部118をコントローラ本体102に結合するために、アンカー128に取り外し可能に結合されるように構成される。図7A~7Bの実施例では、アンカー128は、アンカー128から突出するポスト708(又はクリート)を含む。貫通孔704は、アンカー取り付け機構702をアンカー128のポスト708の上に引っ掛ける(又は巻き付ける)ことができるように、アンカー取り付け機構702に画定される。貫通孔704は、コントローラ100の使用中に、ハンドストラップ106の第1の端部118をアンカー128に固定し、かつアンカー128からハンドストラップ106が結合解除するのを防止するために、係止部分706などの特徴を含み得る。例えば、係止部分706は、ポスト708上のキャップの直径よりも小さい直径を有する貫通孔704の一部分であり得る。図7Bは、図7Aに表される例示的なアンカー取り付け機構702の断面図を例示する。図7Bはまた、調節機構202のアンカー128に取り付けられているときのアンカー取り付け機構702を例示する。図7Bは、どのように、ポスト708が貫通孔704の係止部分706内に配設されるまで、ポスト708を貫通孔704を通して挿入し、次いで、アンカー取り付け機構702を引っ張ることによって、アンカー取り付け機構702をアンカー128のポスト708に引っ掛ける(又は巻き付ける)ことができるかを示す。
【0048】
図8は、ハンドストラップ106の第1の端部118における別の例示的なアンカー取り付け機構802の断面図を例示する。図8はまた、調節機構202のアンカー128に取り付けられているときのアンカー取り付け機構802を例示する。アンカー取り付け機構802は、ハンドストラップ106の第1の端部118をコントローラ本体102に結合するために、アンカー128に取り外し可能に結合されるように構成される。図8の実施例では、アンカー128は、アンカー128の底部に拘束ナット806(又は埋め込みナット)を含む。貫通孔804は、アンカー取り付け機構802に画定される。貫通孔804は、アンカー128の孔506と位置合わせされ得、次いで、締結具808を、位置合わせされた孔804及び506を通して挿入して、拘束ナット806に締結することができる。例えば、締結具808は、拘束ナット806の対応するねじ山(例えば、雌ねじ)にねじ込まれるねじ山(例えば、雄ねじ)を含み得る。
【0049】
図9は、ハンドストラップ106の第1の端部118における別の例示的なアンカー取り付け機構902を例示する。アンカー取り付け機構902は、ハンドストラップ106の第1の端部118をコントローラ本体102に結合するために、アンカー128に取り外し可能に結合されるように構成される。いくつかの実施例では、アンカー取り付け機構902がアンカー128に取り付けられたときに、生地のカバー904が孔504並びに締結具508(例えば、図6を参照されたい)を覆うように構成され得ることを除いて、アンカー取り付け機構902は、図5A、5B、及び6に関して本明細書に記載されるアンカー取り付け機構502と同様であり得る。この生地のカバー904は、締結具508にアクセスして締結具508を締める又は緩めるために、伸ばされ得る。
【0050】
図10は、ハンドストラップ106の端部における別の例示的なアンカー取り付け機構1002を例示する。アンカー取り付け機構1002は、ハンドストラップ106の第1の端部118をコントローラ本体102に結合するために、アンカー128に取り外し可能に結合されるように構成される。いくつかの実施例では、アンカー取り付け機構1002がアンカー128に取り付けられたときに、フラップ1004が孔504並びに締結具508(例えば、図6を参照されたい)を覆うように構成され得ることを除いて、アンカー取り付け機構1002は、図5A、5B、及び6に関して本明細書に記載されるアンカー取り付け機構502と同様であり得る。この生地のフラップ1004は、(例えば、フックアンドループを介して)ハンドストラップ106の外面に締結され得、また、締結具508にアクセスして締結具508を締める又は緩めるために、フラップ1004を持ち上げることによって緩められ得る。フラップ1004は、締結具508へのアクセスを容易にすることを可能にし得る。
【0051】
本明細書に記載されるプロセスは、一連の操作を表すブロックの集まりとして、論理フロー図に例示される。ブロックが説明される順序は、特に明記されない限り、限定的に解釈されるべきではない。任意の数の説明されたブロックは、プロセス、又は代替的なプロセスを実装するために任意の順序で及び/又は並列に組み合わせられてもよく、全てのブロックが実行される必要はない。考察する目的で、プロセスは、本明細書の実施例に記載される環境、アーキテクチャ、及びシステムを参照しながら説明されるが、プロセスは、多種多様な他の環境、アーキテクチャ、及びシステムにおいて実施され得る。
【0052】
図11は、ハンドストラップ106をコントローラ100のコントローラ本体102に取り付けるための、及びハンドストラップ106を調節するための例示的なプロセス1100を表す。考察する目的で、プロセス1100は、以前の図を参照しながら説明される。
【0053】
1102で、ハンドストラップ106の第1の端部118が、ハンドル104がコントローラ本体102のヘッド108に接するハンドル104の近位端部120(又は頂部)においてコントローラ本体102のハンドル104に画定された直線状のスロット124内に配設されたアンカー128に取り付けられ得る。ブロック1102の取り付け操作は、ハンドストラップ106の第1の端部118のアンカー取り付け機構のタイプに応じて、様々な方法で実行され得る。例えば、1104で、ハンドストラップ106の第1の端部118に配設されたアンカー取り付け機構502、802に画定された第1の孔504、804が、アンカー128に画定された第2の孔506と位置合わせされ得る。1106で、この孔の位置合わせ操作は、アンカー128の孔506がアンカー取り付け機構502の孔504と位置合わせされるまで、アンカー128をアンカー取り付け機構502に画定されたキャビティ500内へ挿入することを含み得る。1108で、アンカー取り付け機構502、802をアンカー128に締結するために、締結具を、位置合わせされた孔506及び504、804内へ挿入し得、次にこれを、ハンドストラップ106の第1の端部118をアンカー128に結合する。例えば、孔506及び/又は孔504がねじ切りされ得、また、締結具508がねじ切りされ得、それにより、締結具508を孔504及び/又は506内へねじ込むことができる。別の例として、アンカー128の下側に埋め込まれた拘束ナット806がねじ切りされ得、ねじ付き締結具808を受容して、アンカー取り付け機構802をアンカー128に締結し得る。代替の例として、1110で、ハンドストラップ106の第1の端部118のアンカー取り付け機構702が、アンカー128の頂部から突出するポスト708の上に引っ掛けられ(又は巻き付けられ)得る。ハンドストラップ106の第1の端部118は、コントローラ100を購入したときに、既にアンカー128に取り付けられていることがあり、このシナリオでは、ブロック1102は、プロセス1100から省略され得ることを認識されたい。
【0054】
1112で、第1の直線状のスロット124に沿ってアンカー128を移動させることによって、ハンドストラップ106の第1の端部118がハンドル104上の所望の位置に調節され得る。例えば、より大きい手を有するユーザは、親指が親指操作制御部110、112(1)、112(2)の上に適切に位置付けられるように、ハンドル104のより下方で(例えば、ハンドル104の遠位端部122のより近く又は底部で)ハンドル104を握り得る。より小さい手を有するユーザは、親指が親指操作制御部110、112(1)、112(2)に届き得るように、ハンドル104のより上方で(例えば、ハンドル104の近位端部120のより近く又は頂部で)ハンドル104を握り得る。いずれの場合も、ユーザは、例えば第2の直線状のスロット130に沿って摺動ノブ132を所望の位置まで移動させることによって、第1の端部118を調節し得、この移動が、ハンドル104内での調節機構202の内側部分の運動を生じさせ、この運動が次に、第1の直線状のスロット124に沿ったアンカー128の運動を生じさせて、ハンドル104に沿って長手方向126にハンドストラップ106の第1の端部118を調節する。コントローラ100の使用中に手のひらがハンドル104に対して実質的に移動しないようにするために、ユーザは、第1の端部118が手のpurlicueと接触して、手にぴったり合う位置に調節されるまで、第2の直線状のスロット130に沿って摺動ノブ132を下方へ(例えば、ハンドル104の遠位端部122又は底部に向かって)移動させ得る。ユーザは、摺動ノブ132の所望の位置を既に知っていることがあり、その場合、ユーザは、ブロック1112で、ハンドル104を握ることなくハンドストラップ106の第1の端部118を調節することができる。ユーザが摺動ノブ132で最善の位置を決定したい場合、ユーザは、ブロック1112で、ユーザが第1の手(例えば、左利き用のコントローラ100場合は左手)でハンドル104を握りながら、ハンドストラップ106の第1の端部118を調節し得る。場合によっては、コントローラ100が一人のユーザによって使用される場合などは、ハンドストラップ106の第1の端部118は、コントローラ100を使用するために取り出したときに既に所望の位置に調節されていることがあり、その場合、ブロック1112は、プロセス1100から省略され得る。
【0055】
1114で、ハンドストラップ106の第2の端部138が、ハンドル104の遠位端部122に配設されたアイレット136に通され(又は巻き付けられ)得る。これは、第2の手(すなわち、ハンドル104を握り得る手とは反対の手)を使用して行われ得る。場合によっては、ハンドストラップ106は、コントローラ100を使用するために取り出したときに既にアイレット136を通して巻き付けられていることがあり、その場合、ブロック1114は、プロセス1100から省略され得る。
【0056】
1116で、ハンドストラップ106の第2の部分402の内面が手の甲と接触するまで、手でハンドル104を握りながらハンドストラップ106の第2の端部138を引っ張って、ハンドストラップ106の第1の部分400をアイレット136に通し得る。これは、ハンドストラップ106を、ハンドル104を握っている手の甲の周りに締め、所望に応じて、ユーザは、ハンドストラップ106をより強く引っ張って、より大きい張力で締め得る。
【0057】
1118で、ハンドストラップ106の第1の部分400が、ハンドストラップ106の第2の部分402の外面に取り付けられ得る。例えば、第1の部分400の外面の生地が、ハンドストラップ106の第2の部分402の外面に配設されたフック型締結具の領域404に結合され得るように、Velcro(登録商標)などのフックアンドループ締結機構が利用され得る。この時点で、コントローラ100を使用することができるようになり、親指が親指操作制御部110、112(1)、112(2)の上に最適に位置付けられ、指追跡が最適化され、かつユーザが自分の手をハンドル104から解放した場合であってもコントローラ100がユーザの手から落ちるリスクはない。
【0058】
図12は、本開示の例示的な一実施形態によるコントローラ100の例示的な構成要素を表す。コントローラ100は、図1に表される親指操作制御部110(例えば、ジョイスティック)、112(1)、112(2)(例えば、押下可能なボタン)などの、1つ以上の入力/出力(I/O)デバイス1200を含み得る。3つの例示的な親指操作制御部110、112(1)、及び112(2)が表されているが、コントローラ100は、単一の親指操作制御部、2つの親指操作制御部、又は3つ以上の親指操作制御部を含み得る。親指操作制御部の数にかかわらず、親指操作制御部は、ユーザの手の手のひらをコントローラ100に対して移動させずに、ユーザの親指が、親指を伴う制御部の全てに届くことを可能にするために、互いに閾値距離の範囲内でヘッド108に位置付けられ得る。更に、例示的なタイプの親指操作制御部が図1に示されているが、コントローラ100は、トラックパッド、チルトボタン、ノブ、ホイール、トラックボール、及び/又は任意の他のタイプの入力若しくは出力デバイス、あるいはコントローラ100をユーザの手で保持しながら通常動作中にユーザの親指によって好都合に操作され得る任意の他の適切なタイプの制御部、などの、任意の適切なタイプの親指操作制御部を含み得る。親指操作制御部に加えて、コントローラ100は、ハンドル104の背面に配設されて人さし指によって動作可能であるトリガなどの、1つ以上の指操作制御部を含み得る。別の例として、I/Oデバイス1200は、ユーザ音声入力などのオーディオ入力を受信するための1つ以上のマイクロホンを含み得る。いくつかの実装形態では、1つ以上のカメラ、又は他のタイプのセンサが、コントローラ100の運動などのジェスチャ入力を受信するための入力デバイスとして機能し得る。いくつかの実施形態では、追加の入力デバイスは、キーボード、キーパッド、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、制御ボタン、慣性測定ユニット(IMU)、などの形態で提供され得る。入力デバイスは、音量を増加/現象させるための基本的な音量制御ボタン、並びに電源及びリセットボタン、などの制御機構を更に含み得る。
【0059】
一方で、出力デバイスは、ディスプレイ、光素子(例えば、LED)、触覚感覚を生じさせるバイブレータ、スピーカ(例えば、ヘッドホン)、など、を含み得る。また、例えば電源がオンになっているときなどの、状態を示すための単純な光素子(例えば、LED)が存在し得る。いくつかの実施例が提供されたが、コントローラ100は、追加的又は代替的に、任意の他のタイプの出力デバイスを備え得る。いくつかの場合では、1つ以上の出力デバイスによる出力は、入力デバイスのうちの1つ以上によって受信した入力に基づき得る。例えば、制御部の作動は、(例えば、下部の)制御部に隣接して(その下に)又は任意の他の場所に位置付けられたバイブレータによる触覚応答の出力をもたらし得る。
【0060】
加えて、コントローラ100は、ネットワーク及び/又は電子システムの別のデバイス1203への無線接続を容易にするための1つ以上の通信インターフェース1202を含み得る。通信インターフェース1202は、コントローラ100の動作をサポートするための多数のタイプの無線又はラジオ技術を実装し得る。例えば、通信インターフェース1202は、Bluetooth低エネルギー(BLE)ラジオ、Wi-Fiラジオ、及び/又はセルララジオなどのラジオを実装することができる。コントローラ100は、ネットワーク、接続された周辺デバイス、又は他の無線ネットワークと通信するプラグインネットワークデバイスへの有線接続を容易にするための物理ポートを更に含み得ることを認識されたい。いくつかの実施例では、通信インターフェースは、電子システムの残部と通信するための高周波(RF)送信機を含む。かかるRF送信機は、再充電可能なバッテリによって給電され得る。
【0061】
例示された実装形態では、コントローラ100は、1つ以上のプロセッサ1204及びメモリ1206(又はコンピュータ可読媒体1206)を更に含む。いくつかの実装形態では、プロセッサ1204は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、CPU及びGPUの両方、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、又は当技術分野で既知の他の処理ユニット若しくは構成要素を含み得る。代替的に又は追加的に、本明細書において機能的に説明されることを、1つ以上のハードウェアロジック構成要素によって、少なくとも部分的に実施することができる。例えば、非限定的に、使用され得るハードウェアロジック構成要素の例示的なタイプとしては、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップシステム(SOC)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)などが挙げられる。加えて、プロセッサ1204の各々は、プログラムモジュール、プログラムデータ、及び/又は1つ以上のオペレーティングシステムも記憶し得る、その独自のローカルメモリを保有し得る。
【0062】
コンピュータ可読媒体1206は、揮発性及び不揮発性メモリ、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装された、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含み得る。そのようなメモリとしては、限定されるものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多目的ディスク(DVD)若しくは他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージデバイス、RAIDストレージシステム、又は所望の情報を記憶するために使用され得、コンピューティングデバイスによってアクセスされ得る、任意の他の媒体が挙げられる。コンピュータ可読媒体1206は、コンピュータ可読媒体1206に記憶された命令を実行するためにプロセッサ1204によってアクセス可能な任意の利用可能な物理的媒体であり得る、コンピュータ可読記憶媒体(「CRSM」)として実装され得る。1つの基本的な実装形態では、CRSMは、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)及びフラッシュメモリを含み得る。他の実装形態では、CRSMとしては、リードオンリーメモリ(「ROM」)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(「EEPROM」)、又は所望の情報を記憶するために使用することができ、かつプロセッサ1204によってアクセスすることができる任意の他の有形媒体が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0063】
命令、データ記憶などのいくつかのモジュールは、メモリ1206内に記憶され、プロセッサ1204上で実行するように構成され得る。いくつかの例示的な機能モジュールが、メモリ1206に記憶され、プロセッサ1204上で実行されるように示されているが、同じ機能が、代替的に、ハードウェア、ファームウェアにおいて、又はSOCとして実装され得る。
【0064】
オペレーティングシステムモジュール1208は、他のモジュールの利益のために、コントローラ100内の、及びそれに結合されたハードウェアを管理するように構成され得る。加えて、メモリ1206は、コントローラ100が、通信インターフェース1202を介して、ホストコンピュータ及び/又はHMD、ゲームコンソール、などの1つ以上の他のデバイス1203と通信する(例えば、データ送信/受信する)ことを可能にする、ネットワーク通信モジュール1210を記憶し得る。メモリ1206は、コントローラ100上で、又はコントローラ100が結合されるコンピューティングデバイス上で実行するゲーム(又は他のアプリケーション)と関連付けられたデータを記憶するためのゲームセッションデータベース1212を更に含み得る。メモリ1206はまた、コントローラ100が結合されるデバイスと関連付けられたデータを記憶する、デバイス記録データベース1214を含み得る。このデバイス記録データベース1214は、コントローラ100が、任意の所与のインスタンスで、コントローラ100が最後に接続された最後の既知のデバイスを決定することができるように、接続の最新性によって順序付けられた以前に接続されたデバイスの履歴を保持し得る。メモリ1206は、コントローラ入力データをゲームに関する別のデバイスに送信することによって、コントローラ100をゲーミングコントローラとして機能させるように構成するゲーム制御命令1216、及びコントローラ100を他の非ゲーミングデバイスのコントローラとして機能させるように構成する汎用制御命令1218を更に記憶し得る。
【0065】
コントローラ100は、上で導入された追跡要素116を更に含み得る。追跡要素116は、電磁放射線(例えば、可視光、赤外光、など)を送信する(例えば、放射する)追跡送信機(例えば、エミッタ、ビーコン、など)であり得る。例えば、追跡要素116は、光を放射するように構成された発光ダイオード(LED)を含み得る。この実施例では、(コントローラ100がその一部である)電子システムは、追跡要素116によって送信された電磁放射線を受信する(例えば、感知する、検出する、など)ように構成された追跡受信機(例えば、センサ、検出器、など)を含み得る。例えば、電子システムは、ユーザの頭部に着用されるHMDを含むVRゲーミングシステムであり得、HMDは、HMDの周りに分配され、かつコントローラ100の追跡部材114に配設された追跡要素116から送信された電磁放射線を検出するように構成された、複数の外側に面する追跡受信機(例えば、可視光センサ、赤外線の光センサ、カメラ、など)を含み得る。いくつかの実施例では、追跡要素116は、光を反射するように構成された追跡マーカを含み、電子システムの追跡受信機は、追跡要素116から反射された光を検出するように構成される。いくつかの実施例では、追跡要素116は、追跡送信機(例えば、エミッタ、ビーコン)から送信された(例えば、放射された)電磁放射線を受信する(例えば、感知する、検出する、など)ように構成された追跡受信機(例えば、センサ、検出器)を含む。例えば、静止追跡ビーコンは、ユーザの環境の周りに位置付けられ得、また、パルス光(例えば、赤外光)をコントローラ100に向かって広範囲にブロードキャスト(例えば、ペイント又はスイープ)するように構成され得、追跡部材114の複数の追跡要素116は、ブロードキャストされたパルス光を受信し得る、又はパルス光が遮断され得る光センサ(例えば、赤外光センサ)である。一般に、追跡要素116は、インサイドアウト位置追跡システム又はアウトサイドイン位置追跡システムの一部として使用され得る。いずれの方法でも、追跡受信機の出力は、電子システムによって処理されて、空間内のコントローラ100の場所及び/又は配向を追跡し得る。追跡要素116は、追跡部材114内に、又は追跡部材114の外面に配設され得る。追跡要素116が、追跡部材114内に配設された場合、個々の追跡要素116は、可視光のための透明窓、赤外光のための赤外線透過性プラスチック窓、などの電磁放射線透過材料によって覆われ得る。いくつかの実施例では、ヘッド108及び/又はハンドル104などの追加の追跡要素は、コントローラ本体102内に配設され得るか、又はその他の一部であり得る。
【0066】
コントローラ100は、1つ以上の近接センサ1222(又はタッチセンサ1222)及び/又は1つ以上の圧力センサ1224が挙げられるが、これらに限定されない、1つ以上のセンサ520を更に含み得る。近接センサ1222としては、静電容量式タッチセンサ、抵抗性タッチセンサ、赤外線タッチセンサ、指の近接を検出するために音響音波を利用するタッチセンサ、などが挙げられるが、これらに限定されない。近接センサ1222は、近接センサ1222への指、手のひら、などの物体の近接を感知するように構成され得、この感知は、静電容量式タッチセンサ、抵抗性タッチセンサ、赤外線タッチセンサ、指の近接を検出するために音響音波を利用するタッチセンサ、又は任意の他のタイプの近接センサ、などの任意の好適なタッチ感知技術に基づき得る。例えば、近接センサ1222は、表面又は指操作制御部に対する指の近接を検出するために、デバイスの表面の下若しくはその表面に、及び/又は指操作制御部(例えば、制御部110、112(1)、112(2)、など)の中に又はその上に配設され得る。近接(例えば、表面への指の接触又は表面の上方でのホバリング)を検出することに応答して、近接センサ1222は、指の近接を示すタッチデータを生成し得る。近接センサ1222のアレイは、ユーザの握りを検出するために、コントローラ本体102のハンドル104に埋め込まれ得る。静電容量ベースの感知を利用する実装形態では、近接センサ1222は、電極(例えば、トランス静電容量型センサの送信機電極及び受信機電極)を含むことができ、電極に電圧を印加することができ、それにより、電極は、電極における静電容量の変化を測定するように構成され、この変化は、センサ1222への物体の近接を示す静電容量値の形態のタッチデータに変換することができる。例えば、静電容量ベースのタッチセンサ1222の電極における静電容量の変化は、電極に近接している物体(指、など)によって影響され得る。例示的な一例では、コントローラ本体102のハンドル104は、ハンドル104の外面の周りに部分的又は完全に空間的に分布させた近接センサ1222のアレイを含み得る。アレイの近接センサ1222は、必ずしも等しいサイズであるとは限らず、また、必ずしもそれらの間に等しい間隔を有するとは限らないが、アレイは、グリッドを備え得る。近接センサ1222のアレイは、ハンドル104の外面へのユーザの指の近接に応答し得る。例えば、近接センサ1222のアレイは、ハンドル104の下又は外面に埋め込まれた複数の静電容量センサであり得、又はアレイは、ハンドル104に埋め込まれ得る。ハンドル104の外面は、電気絶縁材料を含み得る。かかる静電容量センサのアレイとユーザの手の一部分との間の静電容量は、それらの間の距離に反比例する。静電容量は、RC発振器回路を静電容量センサアレイの素子に接続し、かつ回路の時定数(したがって、発振の周期及び周波数)が静電容量によって変化することになる点に留意することによって検知され得る。このようにして、回路は、ハンドル104の外面からのユーザの指の解放を検出し得る。近接センサ1222は、コントローラ本体102内の(例えば、ハンドル104内の)フレックス回路に接続され得る。
【0067】
圧力センサ1222は、圧電センサ、歪みゲージ、力感知抵抗器(FSR)、力感知コンデンサ(FSC)、などの任意の適切なタイプの圧力感知機構を含み得る。FSRは、抵抗膜(例えば、インク組成物などの半導電性材料)から離間された導電性材料、並びにアクチュエータに印加される圧縮力の印加下で抵抗性材料が導電性材料に接触するように、抵抗膜に力を伝達するように構成されたアクチュエータを含み得る。FSRは、可変力に応答して様々な抵抗を示して、抵抗値に対応する力データを生成し得る。FSRは、「シャントモード(ShuntMode)」FSR又は「スルーモード(ThruMode)」FSRであり得る。シャントモードFSRでは、抵抗膜から離間した導電性材料は、複数の櫛形金属フィンガであり得る。力がFSRのアクチュエータに印加されると、抵抗膜は、金属フィンガをシャントする櫛形金属フィンガのいくつかに接触し、それによって、FSRの出力端子にわたる抵抗を変化させ、この変化をFSR値にデジタル化して、力データを生成する。いくつかの実施例では、コントローラ100は、アレイ近接センサ1222と併せて、ハンドル104内に配設された1つ以上の圧力センサ1224を含み、圧力センサは、ユーザによる握りの発生及びユーザによるかかる握り又は絞りの相対的な強さの両方を感知することを容易にし得、これは、特定のゲームプレイ特徴を容易にし得る。いくつかの実施例では、圧力センサ1224は、制御部への親指の押圧力を感知するために、ヘッド108内に配設され、親指操作制御部(例えば、110、112(1)、112(2))と関連付けられ得、かつ/又は圧力センサ1224は、トリガの絞りの力を感知するために、ハンドル104の背面のトリガの下に配設され得る。
【0068】
別途指示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される量、特性、条件、などを表す全ての数値は、全ての場合に「約」という用語によって修飾されるものと理解されたい。したがって、逆に示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本開示によって得られることを求められる所望の性状に応じて変化し得る近似である。最低限でも、かつ同等物の原則の適用を特許請求の範囲の範囲に制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有意な桁の数を考慮して、かつ通常の四捨五入法を適用することによって解釈されるべきである。更なる明確性が必要とされる場合、「約」という用語は、当業者によって合理的にみなされる意味を有しており、記載された数値又は範囲と併せて使用される場合、すなわち、記載された値の±20%、記載された値の±19%、記載された値の±18%、記載された値の±17%、記載された値の±16%、記載された値の±15%、記載された値の±14%、記載された値の±13%、記載された値の±12%、記載された値の±11%、記載された値の±10%、記載された値の±9%、記載された値の±8%、記載された値の±7%、記載された値の±6%、記載された値の±5%、記載された値の±4%、記載された値の±3%、記載された値の±2%、又は記載された値の±1%の範囲内にある、記載された値又は範囲よりもある程度大きい、又はある程度小さいことを意味する。
【0069】
前述の発明は、具体的な例に関して説明されているが、本発明の範囲がこれらの具体的な例に限定されないことを理解されたい。特定の動作要件及び環境に適合するように変更された他の修正及び変更は、当業者に明らかであるため、本発明は、開示の目的で選択された実施例に限定されたとみなされず、本発明の真の趣旨及び範囲から逸脱しない全ての変更及び修正に及ぶ。
【0070】
本出願は、特定の構造的特徴及び/又は方法論的行為を有する実施形態を記載するが、特許請求の範囲は、必ずしも説明される特定の特徴又は行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴及び行為は、本出願の特許請求の範囲内にあるいくつかの実施形態を単に例示するものである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】