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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】UCI多重化のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/0417 20170101AFI20240521BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20240521BHJP
   H04B 7/0456 20170101ALI20240521BHJP
【FI】
H04B7/0417 130
H04W72/21
H04B7/0456 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571690
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 KR2022007079
(87)【国際公開番号】W WO2022245117
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/189,506
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/256,024
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/662,408
(32)【優先日】2022-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】エムディー・サイフール・ラフマン
(72)【発明者】
【氏名】エコ・オングゴサヌシ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD43
5K067DD45
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE34
(57)【要約】
本開示は、より高いデータ伝送率をサポートするための5G又は6G通信システムに関する。ユーザ端末(UE)の動作方法は、CSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信するステップ;上記情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含むCSI報告を決定するステップ;所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定するステップ-ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す-;及び条件が満たされない場合、ビットマップインジケータを含むCSI報告を送信するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末(UE)であって、
CSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信するように構成されるトランシーバ;及び
前記トランシーバに動作可能に接続されるプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ(amplitude indicator)及び位相インジケータ(phase indicator)を含む前記CSI報告を決定し、
条件に基づいて、ビットマップインジケータが前記CSI報告に含まれるか否かを決定するように構成され-前記ビットマップインジケータは前記KNZ個の係数のインデックスを示す-、
前記トランシーバは前記条件が満たされない場合、前記ビットマップインジケータを含む前記CSI報告を送信するようにさらに構成される、ユーザ端末(UE)。
【請求項2】
前記条件はランク値(rank value)(v)及びKNZの値に基づく請求項1に記載のユーザ端末(UE)。
【請求項3】
前記条件はv≦2かつKNZ=Kの場合に満たされ、そうでない場合は前記該条件が満たされず、ここで、Kは総P個のCSI-RSから選択されるCSI基準信号(CSI-RS)ポートの個数で、Mは周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ(basis vector)の個数である請求項2に記載のユーザ端末(UE)。
【請求項4】
前記CSI報告は2-パート(two-part)UCI(uplink control information)によって報告され、前記2-パートUCIはUCIパート1及びUCIパート2で構成され、
前記CSI報告が前記ランク値(v)を含む場合、前記ランク値(v)は前記UCIパート1によって報告され、
前記KNZ値は前記UCIパート1によって報告され、また
前記条件が満たされない場合、前記ビットマップインジケータが前記UCIパート2によって報告される請求項2に記載のユーザ端末(UE)。
【請求項5】
NZの値は前記情報に含まれたパラメータβに基づく請求項1に記載のユーザ端末(UE)。
【請求項6】
β<1の場合、前記ビットマップインジケータは前記CSI報告に含まれ、
β=1の場合、前記プロセッサは前記条件に基づいて、前記ビットマップインジケータが前記CSI報告に含まれるか否かを決定するように構成される請求項5に記載のユーザ端末(UE)。
【請求項7】
前記情報はType II-PortSelection-r17に設定されたパラメータcodebookTypeを含み、前記codebookTypeは、
P個のうちのK個のCSI基準信号(CSI-RS)ポート、
M個の周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ、及び
その各々が選択されたCSI-RSポート及びFDベーシスベクタの対と関連付けられるKNZ個の係数
からなるコンポーネントを含むコードブックに対応する請求項1に記載のユーザ端末(UE)。
【請求項8】
基地局(BS)であって、
CSI(Channel State Information)報告に対する情報を生成するように構成されるプロセッサ;及び
前記プロセッサに動作可能に接続されるトランシーバを含み、
前記トランシーバは、
前記情報を送信し;及び
前記CSI報告を受信するように構成され、
前記CSI報告は総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含み、また
所定の条件が満たされない場合、前記CSI報告はビットマップインジケータを含み、前記ビットマップインジケータは前記KNZ個の係数のインデックスを示す、基地局(BS)。
【請求項9】
前記条件はランク値(v)及びKNZの値に基づく請求項8に記載の基地局(BS)。
【請求項10】
前記条件はv≦2かつKNZ=Kの場合に満たされ、そうでない場合は前記該条件が満たされず、ここで、Kは総P個のCSI-RSから選択されるCSI基準信号(CSI-RS)ポートの個数で、Mは周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ(basis vector)の個数である請求項9に記載の基地居(BS)。
【請求項11】
前記CSI報告は2-パートUCI(uplink control information)によって受信され、前記2-パートUCIはUCIパート1及びUCIパート2で構成され、
前記CSI報告が前記ランク値(v)を含む場合、前記ランク値(v)は前記UCIパート1によって受信され、
前記KNZ値は前記UCIパート1によって受信され、また
前記条件が満たされない場合、前記ビットマップインジケータが前記UCIパート2によって受信される請求項9に記載の基地局(BS)。
【請求項12】
NZの値は前記情報に含まれたパラメータβに基づく請求項8に記載の基地局(BS)。
【請求項13】
β<1の場合、前記ビットマップインジケータは前記CSI報告に含まれ、
β=1の場合、前記ビットマップインジケータが前記CSI報告に含まれるか否かが前記条件に基づく請求項12に記載の基地局(BS)。
【請求項14】
前記情報はType II-PortSelection-r17に設定されたパラメータcodebookTypeを含み、前記codebookTypeは、
P個のうちのK個のCSI基準信号(CSI-RS)ポート、
M個の周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ、及び
その各々が選択されたCSI-RSポート及びFDベーシスベクタの対と関連付けられるKNZ個の係数
からなるコンポーネントを含むコードブックに対応する請求項8に記載の基地局(BS)。
【請求項15】
ユーザ端末(UE)の動作方法であって、
CSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信するステップ;
前記情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含む前記CSI報告を決定するステップ;
所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータが前記CSI報告に含まれるか否かを決定するステップ-前記ビットマップインジケータは前記KNZ個の係数のインデックスを示す-;及び
前記条件が満たされない場合、前記ビットマップインジケータを含む前記CSI報告を送信するステップ
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に無線通信システムに関し、より詳細には、UCI多重化のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
5G移動通信技術は、迅速な伝送速度と新しいサービスが可能なように広い周波数帯域を定義しており、3.5GHzなど“6GHz未満”の帯域は無論のこと、28GHzと39GHzなどミリ波(mmWave)と呼ばれる“6GHzを超える”の帯域でも実装が可能である。また、6G移動通信技術の場合(ビヨンド5Gシステムと呼ばれる)、5G移動通信技術に比べて50倍速くなった伝送速度と10分の1に減った超低(Ultra Low)レイテンシを達成するためにテラヘルツ(Terahertz)帯域(例えば、95GHz乃至3THz帯域)での実装が考慮されている。
【0003】
5G移動通信技術の初期には、モバイルブロードバンドの高度化(enhanced Mobile BroadBand、eMBB)、超高信頼・低遅延通信(Ultra Reliable & Low Latency Communications、URLLC)、大量のマシーンタイプ通信(massive Machine-Type Communications、mMTC)に対するサービスサポートと性能の要求事項を満たすことを目標に、mmWaveでの電波の経路損失の緩和及び電波の伝達距離を増大させるためのビームフォーミング及びマッシブマイモ(Massive MIMO)、超高周波数リソースの効率的活用のための様々なヌメロロジ(複数個のサブキャリア間隔の運用など)とスロットフォーマットに対する動的運営、多重ビーム伝送及び広帯域をサポートするための初期アクセス技術、BWP(BandWidth Part)の定義及び運営、大容量データ伝送のためのLDPC(Low Density Parity Check)符号と制御情報の信頼性の高い伝送のための極海コード(Polar Code)などの新しいチャネルコーディング方法、L2前-処理(L2 pre-processing)、特定のサービスに特化した専用ネットワークを提供するネットワークスライシングなどに対する標準化が進められた。
【0004】
現在、5G移動通信技術がサポートしようとしていたサービスを考慮し、初期の5G移動通信技術改善及び性能向上のための議論が進められており、車両が伝送する自らの位置及び状態情報に基づいて自動運転車の走行判断を補助し、ユーザの便宜を増大するためのV2X(Vehicle-to-Everything)、無認可スペクトルで各種規制上の要求事項に符合するシステム動作を目的とするNR-U(New Radio Unlicensed)、NR UE電力節減、地上網との通信が不可能な地域でカバレッジ確保のためのUE-衛星の直接通信であるNTN(Non-Terrestrial Network)、ポジショニングなどの技術に対する物理層標準化が進行中である。
【0005】
その上、他の産業との連係及び融合による新しいサービスをサポートするIIoT(Industrial Internet of Things)、無線バックホールリンクとアクセスリンクを統合サポートしてネットワークサービス地域拡張のためのノードを提供するIAB(Integrated Access and Backhaul)、条件付きハンドオーバ及びDAPS(Dual Active Protocol Stack)ハンドオーバを含む移動性向上、ランダムアクセス手順を簡素化する2ステップランダムアクセス(2-step RACH for NR)などの技術に対する無線インタフェースアーキテクチャ/プロトコル分野の標準化も進行中である。また、ネットワーク仮想化(Network Functions Virtualization、NFV)及びソフトウェア定義ネットワーク(SDN)技術の結合のための5Gベースラインアーキテクチャ(例えば、Service based Architecture、Service based Interface)、UEの位置に基づいてサービスを提供されるモバイルエッジコンピューティング(Mobile Edge Computing、MEC)などに対するシステムアーキテクチャ/サービス分野の標準化も進行中である。
【0006】
このような5G移動通信システムが商用化されると、爆発的な増加の趨勢にあるコネクテッド機器が通信ネットワークに接続され、これにより5G移動通信システムの機能及び性能強化とコネクテッド機器の統合運用が必要となることが予想される。そのために、AR(Augmented Reality)、VR(Virtual Reality)、MR(Mixed Reality)などを效率的にサポートするための拡張現実(XR)、人工知能(Artificial Intelligence、AI)及びマシンランニング(Machine Learning、ML)を活用した5G性能改善及び複雑度の減少、AIサービスサポート、メタバースサービスサポート、ドローン通信などに対する新しい研究が進められる予定である。
【0007】
また、このような5G移動通信システムの発展は、6G移動通信技術のテラヘルツ帯域でのカバレッジ保証のための新規波形、全次元MIMO(Full Dimensional MIMO:FD-MIMO)、アレイアンテナ(Array Antenna)、大規模アンテナ(Large Scale Antenna)などの多重アンテナ伝送技術、テラヘルツ帯域信号のカバレッジを改善するためにメタマテリアル(Metamaterial)ベースのレンズ及びアンテナ、OAM(Orbital Angular Momentum)を用いた高次元空間多重化技術、RIS(Reconfigurable Intelligent Surface)技術のみならず、6G移動通信技術の周波数効率向上及びシステムネットワーク改善のための全二重化技術、衛星、AI(Artificial Intelligence)を設計の段階から活用し、エンドツーエンド(End-to-End)AIサポート機能を内在化してシステム最適化を実現するAIベースの通信技術、UE演算能力の限界を超える複雑度のサービスを超高性能通信とコンピューティングリソースを活用して実現する次世代分散コンピューティング技術などの開発の元となることができる。
【0008】
ユーザ端末(UE)と基地局(BS)(例えば、gNode B(gNB))間のチャネルを理解し正確に推定することは効率的かつ効果的な無線通信のために重要である。DLチャネル状態を正確に推定するために、gNBはDLチャネル測定のための基準信号、例えば、CSI-RSをUEに送信することができ、UEはチャネル測定に対する情報(例えば、CSI)をgNBに報告(例えば、フィードバック)できる。このようなDLチャネル測定によって、gNBは適切な通信パラメータを選択することができ、これにより、UEとの無線データ通信を効率的かつ效果的に行うことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の実施形態は、UCI多重化のための方法及び装置を提供する。
【0010】
一実施形態において、無線通信システムにおけるCSI報告のためのUEが提供される。UEはチャネル状態情報(CSI)報告に対する情報を受信するように構成されるトランシーバを含む。UEはトランシーバに動作可能に接続されるプロセッサをさらに含む。プロセッサは、上記情報に基づいて総KNZ個の係数の振幅インジケータ(amplitude indicator)及び位相インジケータ(phase indicator)を含むCSI報告を決定し、また、所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定するように構成され、ここで、ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す。トランシーバは、条件が満たされない場合、ビットマップインジケータを含むCSI報告を送信するように追加的に構成される。
【0011】
他の実施形態において、無線通信システムにおけるBSが提供される。BSはCSI報告に対する情報を生成するように構成されるプロセッサを含む。BSはプロセッサに動作可能に接続されるトランシーバをさらに含む。トランシーバは上記情報を送信し;また、上記CSI報告を受信するように構成され、上記CSI報告は総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含み、また、所定の条件が満たされない場合、上記CSI報告はビットマップインジケータを含み、ここで、ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す。
【0012】
さらに他の実施形態において、UEの動作方法が提供される。該方法はCSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信するステップ;上記情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含むCSI報告を決定するステップ;所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定するステップ-ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す-;及び条件が満たされない場合、ビットマップインジケータを含むCSI報告を送信するステップを含む。
【0013】
他の技術的特徴は下記の図面、説明及び請求の範囲から当業者に容易に明白である。
【0014】
以下、詳細な説明に入る前に、本特許明細書の全体にわたって用いられる特定の単語及び語句の定義を記載することが役に立つであろう。用語“カップル(couple)”及びその派生語は2つ以上の要素が互いに物理的に接触しているか否かにかかわらず2つ以上の要素間の直接又は間接通信を示す。用語“送信(transmit)”、“受信(receive)”及び“通信(communicate)”、並びにその派生語は直接通信及び間接通信のいずれも含む。用語“含む(include)”及び“構成する(comprise)”、並びにその派生語は制限なしに含むことを意味する。用語“又は(or)”は包括的用語であって、‘及び/又は’を意味する。語句“~と関連づけられる(associated with)”及びその派生語は、~を含む(include)、~に含まれる(be included within)、~と結合する(interconnect with)、~を含有する(contain)、~に含まれる(be contained within)、~に接続する(connect to or with)、~と結合する(couple to or with)、~伝達する(be communicable with)、~と協力する(cooperate with)、~を挟む(interleave)、~を並べる(juxtapose)、~に隣接する(be proximate to)、縛る/縛られる(be bound to or with)、所有する(have)、属性を持つ(have a property of)、~と関係を持つ(have a relationship to or with)などを意味する。用語“コントローラ(controller)”は少なくとも1つの動作を制御する任意の装置、システム又はその一部を意味する。かかるコントローラはハードウェア又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせ及び/又はファームウェアで実装され得る。特定のコントローラと関連付けられた機能はローカル又はリモートで中央集中式で処理(centralized)されるか、又は分散式で処理(distributed)され得る。語句“少なくとも1つ”は、それが項目の羅列と共に用いられる場合、並べられた項目のうちの1つ以上の互いに異なる組み合わせが用いられ得ることを意味する。例えば、“A、B、Cのうちの少なくとも1つ”はA、B、C、AとB、AとC、BとC、AとBとCの組み合わせのうちの1つを含む。
【0015】
また、以下で説明される様々な機能は1つ以上のコンピュータプログラムによって実装又はサポートされることができ、それらの各々はコンピュータ可読プログラムコードで形成されコンピュータ可読媒体に実装される。用語“アプリケーション”及び“プログラム”は、1つ以上のコンピュータプログラム、ソフトウェアコンポーネント、命令セット、手順、関数、オブジェクト、クラス、インスタンス、関連データ、又は適したコンピュータ可読プログラムコードでの実装用に構成されたその一部を示す。語句“コンピュータ可読プログラムコード”は、ソースコード、オブジェクトコード、及び実行可能なコードを含むコンピュータコードの種類を含む。語句“コンピュータ可読媒体”は、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、又は任意の他のタイプのメモリなどの、コンピュータによってアクセスされ得る任意のタイプの媒体を含む。“非一時的な”コンピュータ可読媒体は、有線、無線、光学、一時的な電気的又は他の信号を伝達させる通信リンクを除く。非一時的コンピュータ可読媒体は、データが永続的に記憶される媒体、そして、再記録が可能な光ディスク又は消去可能なメモリ装置などの、データが記憶され、後で上書きされる媒体を含む。
【0016】
他の特定の単語及び語句に対する定義が本特許明細書の全般にわたって提供される。当業者は大部分の場合ではなくても多くの場合において、このような定義は従来のみならずそのように定義された単語及び語句の今後の使用に適用され得ることを理解すべきである。
【発明の効果】
【0017】
本開示は、一般に無線通信システムに関し、より詳細には、UCI多重化のための方法及び装置に関する。
【0018】
本開示及びその利点に対するより完全な理解のために、これより添付の図面と共に行われる次の説明に対する参照がなされ、図面における類似の符号は類似の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の実施形態による例示的な無線ネットワークを示す図である。
図2】本開示の実施形態による例示的なgNBを示す図である。
図3】本開示の実施形態による例示的なUEを示す図である。
図4A】本開示の実施形態による直交周波数分割多重アクセス送信経路のハイ-レベル図である。
図4B】本開示の実施形態による直交周波数分割多重アクセス受信経路のハイ-レベル図である。
図5】本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPDSCHに対する送信機のブロック図である。
図6】本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPDSCHに対する受信機のブロック図である。
図7】本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPUSCHに対する送信機のブロック図である。
図8】本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPUSCHに対する受信機のブロック図である。
図9】本開示の実施形態によってビームを形成する例示的なアンテナブロック又はアレイを示す図である。
図10】本開示の実施形態によるアンテナポートレイアウトを示す図である。
図11】本開示の実施形態によるオーバーサンプリングされたDFTビームの3Dグリッドを示す図である。
図12】本開示の実施形態によってSD及びFDに対する独立的(個別的)ポート選択を容易にし、また、SD及びFDに対する共同ポート選択を容易にするポート選択コードブックの例を示す図である。
図13】本開示の実施形態によるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCIを使用する例を示す図である。
図14】本開示の実施形態によるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCIを使用する他の例を示す図である。
図15】本開示の実施形態によるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCIを使用するさらに他の例を示す図である。
図16】本開示の実施形態によるビットマップ(ら)の存在有無によるUCIパート2の例を示す図である。
図17】本開示の実施形態によるUEを動作させるための方法を示すフローチャートである。
図18】本開示の実施形態によるBSを動作させるための方法を示すフローチャートである。
図19】本開示の一実施形態によるUEの構造を示す図である。
図20】本開示の一実施形態による基地局の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
様々な実施形態によれば、ユーザ端末(UE)は、チャネル状態情報(CSI)報告に対する情報を受信するように構成されるトランシーバ;及びトランシーバに動作可能に接続されるプロセッサを含み、該プロセッサは上記情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ(amplitude indicator)及び位相インジケータ(phase indicator)を含むCSI報告を決定し、また、所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定するように構成され-ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す-、トランシーバは上記条件が満たされない場合、上記ビットマップインジケータを含む上記CSI報告を送信するようにさらに構成される。
【0021】
様々な実施形態によれば、基地局(BS)は、チャネル状態情報(CSI)報告に対する情報を生成するように構成されるプロセッサ;及びプロセッサに動作可能に接続されるトランシーバを含み、該トランシーバは上記情報を送信し;また、上記CSI報告を受信するように構成され、ここで、上記CSI報告は総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含み、また、所定の条件が満たされない場合、上記CSI報告はビットマップインジケータを含み、上記ビットマップインジケータは上記KNZ個の係数のインデックスを示す。
【0022】
以下、説明される図1乃至図20、及び本特許明細書における本開示の原理を説明するために用いられる様々な実施形態は単なる説明のためのものであって、いかなる方式でも本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。当業者は本開示の原理が任意の適切に構成されたシステム又は装置で実装され得ることを理解できるであろう。
【0023】
次の文献及び標準説明、すなわち、3GPP(登録商標) TS 36.211 v17.0.0, “E-UTRA, Physical channels and modulation” (herein “REF 1”); 3GPP(登録商標) TS 36.212 v17.0.0, “E-UTRA, Multiplexing and Channel coding” (herein “REF 2”); 3GPP(登録商標) TS 36.213 v17.0.0, “E-UTRA, Physical Layer Procedures” (herein “REF 3”); 3GPP(登録商標) TS 36.321 v17.0.0, “E-UTRA, Medium Access Control (MAC) protocol specification” (herein “REF 4”); 3GPP(登録商標) TS 36.331 v17.0.0, “E-UTRA, Radio Resource Control (RRC) protocol specification” (herein “REF 5”); 3GPP(登録商標) TR 22.891 v14.2.0 (herein “REF 6”); 3GPP(登録商標) TS 38.212 v17.0.0, “E-UTRA, NR, Multiplexing and channel coding” (herein “REF 7”); 及び3GPP(登録商標) TS 38.214 v17.0.0,“E-UTRA,NR,Physical layer procedures for data”(herein“REF8”)”は本明細書で完全に説明されたように参照として本開示に統合される。
【0024】
本開示の様態、特徴及び利点は本開示を行うために考慮される最良の形態を含む多数の特定の実施形態及び実装を単純に例示することによって次の詳細な説明から容易に明白になる。本開示は、また、その他の異なる実施形態も可能であって、そのいくつかの細部事項は本開示の思想及び範囲から逸脱することなく様々な明らかな側面から修正され得る。したがって、図面及び説明は制限的なものではなく本質的に例示的なものと見なされるべきである。本開示は添付図面で制限ではなく例として示されている。
【0025】
以下、簡潔さのためにFDDとTDDをいずれもDL及びULシグナリングのための二重方式であると見なす。
【0026】
次の例示的な説明及び実施形態が直交周波数分割多重化(OFDM)又は直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)を仮定するが、本開示は、他のOFDMに基づく送信波形又はフィルタリングされたOFDM(F-OFDM)などの多重アクセス方式に拡張され得る。
【0027】
4G通信システムの構築以降、増加の傾向にある無線データトラフィックの需要を満たすために、改善された5G通信システム又はpre-5G通信システムを開発するための努力が行われている。このような理由で、5G又はpre-5G通信システムは、“ビヨンド(beyond)4Gネットワーク”又は“ポスト(post)LTEシステム”とも呼ばれる。
【0028】
5G通信システムは、60GHz帯域のようなより高い周波数(mmWave)帯域で実装されてより高いデータ伝送率を達成するか、6Ghz未満のようなより低い周波数帯域で実装されてロバストなカバレッジ及び移動性サポートを可能にするものと見なされる。電波の伝搬損失を減らし送信カバレッジを増大させるために、ビームフォーミング、MIMO(Massive Multiple-Input Multiple-Output)、FD-MIMO(Full Dimensional MIMO)、アレイアンテナ、アナログビームフォーミング、大規模アンテナ技術などが5G通信システムで議論される。
【0029】
また、システムネットワークの改善のために、5G通信システムでは、改善された小型セル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、cloud RAN)、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、D2D(device-to-device)通信、無線バックホール(wireless backhaul)通信、移動ネットワーク、協調通信、CoMP(Coordinated Multi-Points)、及び受信干渉除去などの技術開発が行われている。
【0030】
5Gシステム及びそれと関連する周波数帯域に対する議論は、本開示の特定の実施形態が5Gシステムで実装され得るので単に参照のためのものである。しかし、本開示は、5Gシステム又はそれと関連する周波数帯域のみに限定されず、本開示の実施形態は任意の周波数帯域と関連して活用され得る。例えば、本開示の態様は、テラヘルツ(THz)帯域を使用できる5G通信システム、6G又はさらにはその後のリリースの展開に適用されることもできる。
【0031】
下記図1乃至図4Bでは、無線通信システムで実装され、また、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)又はOFDMA(orthogonal frequency division multiple access)通信技術を用いて実装される様々な実施形態を説明する。図1乃至図3の説明は互いに異なる実施形態が実装され得る方式に対する物理的又は構造的制限を示すことを意味するものではない。本開示の互いに異なる実施形態は任意の適切に構成された通信システムで実装され得る。本開示は、共に又は互いに組み合わせて使用できるか、又は独立した方式で動作できるいくつかの構成要素を含む。
【0032】
図1は、本開示の実施形態による、例示的な無線ネットワークを示す図である。図1に示した無線ネットワークの実施形態は単なる説明のためのものである。無線ネットワーク100に対する他の実施形態が本開示の範囲から逸脱しない範囲内で用いられ得る。
【0033】
図1に示すように、無線ネットワークはgNB101、gNB102、及びgNB103を含む。gNB101はgNB102及びgNB103と通信する。また、gNB101は、少なくとも1つのネットワーク130、例えば、インターネット、専用IP(Internet Protocol)ネットワーク、又は他のデータネットワークとも通信する。
【0034】
gNB102は、gNB102のカバレッジ領域120内にある第1複数のユーザ端末(UE)に、ネットワーク130への無線広帯域アクセスを提供する。第1複数のUEは中小企業(SB)に位置し得るUE111;大企業(E)に位置し得るUE112;ワイファイホットスポット(HS)に位置し得るUE113;第1住居地域(R)に位置し得るUE114;第2住居地域(R)に位置し得るUE115;及び携帯電話、無線ラップトップ、無線PDAなどのモバイル装置(M)であり得るUE116を含む。gNB103は、gNB103のカバレッジ領域125内にある第2複数のUEに、ネットワーク130への無線広帯域アクセスを提供する。第2複数のUEはUE115及びUE116を含む。いくつかの実施形態において、gNB101-103のうちの1つ以上のgNBは5G、LTE、LTE-A、WiMAX、WiFi又は他の無線通信技術を使用して互いに、及びUE111-116と通信できる。
【0035】
ネットワークタイプによって、“基地局”又は“BS”という用語はネットワークに無線アクセスを提供するように構成されたコンポーネント(又はコンポーネント集合)、例えば、送信ポイント(TP)、送-受信ポイント(TRP)、向上した基地局(eNodeB又はeNB)、5G基地局(gNB)、マクロセル、フェムトセル、WiFiアクセスポイント(AP)、又はその他の無線動作可能装置を示すことができる。基地局は、1つ以上の無線通信プロトコル、例えば、5G 3GPP(登録商標)新しい無線インタフェース/アクセス(NR)、LTE(long term evolution)、LTE-A(LTE-advanced)、HSPA(high speed packet access)、Wi-Fi 802.11a/b/g/n/acなどによって無線アクセスを提供できる。便宜上、用語“BS”及び“TRP”は本特許明細書でリモート端末に対する無線アクセスを提供するネットワークインフラストラクチャを示すために交換可能に用いられる。また、ネットワークタイプによって、“ユーザ端末”又は“UE”という用語は“移動局”、“加入者局”、“リモート端末”、“無線端末”、“受信ポイント”、又は“ユーザ装置”などの任意のコンポーネントを示すことができる。便宜上、用語“ユーザ端末”及び“UE”は、UEが移動装置(例えば、携帯電話又はスマートフォン)であろうと一般に考慮される据え置き型装置(例えば、デスクトップコンピュータ又はベンディングマシン)であろうと、BSに無線でアクセスする遠隔無線装備を示すものとして本特許明細書では用いられる。
【0036】
点線は例示及び説明のみのために略円形に図示されるカバレッジ領域120及び125の概略的な範囲を示す。gNBと関連付けられたカバレッジ領域、例えば、カバレッジ領域120及び125は、gNBの構成、並びに、自然及び人工障害物と関連付けられた無線環境の変化によって、不規則な形態を含む他の形態を有することができることを明確に理解すべきである。
【0037】
以下でより詳細に説明されるように、UE111-116のうちの1つ以上はCSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信し;情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含むCSI報告を決定し;所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定し-ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す-;また、条件が満たされない場合、ビットマップインジケータを含むCSI報告を送信するための回路、プログラミング又はそれらの組み合わせを含む。gNB101-103のうちの1つ以上はCSI(Channel State Information)報告に対する情報を生成し;情報を送信し;また、CSI報告を受信するための回路、プログラミング又はそれらの組み合わせを含み、ここで、CSI報告は総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含み、また、所定の条件が満たされない場合、CSI報告はビットマップインジケータを含み、ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す。
【0038】
図1が無線ネットワークの一例を示しているが、様々な変更が図1に対して行われ得る。例えば、無線ネットワークは任意の数のgNB及び任意の数のUEを任意の適切な構成で含むことができる。また、gNB101は、任意の個数のUEと直接通信し、該UEにネットワーク130への無線広帯域アクセスを提供できる。それと同様に、各gNB102-103はネットワーク130と直接通信し、UEにネットワーク130への直接無線広帯域アクセスを提供できる。また、gNB101、102、及び/又は103は、外部電話ネットワーク又は他のタイプのデータネットワークなどの他の又は追加の外部ネットワークへのアクセスを提供できる。
【0039】
図2は、本開示の実施形態による、例示的なgNB102を示す。図2に示すgNB102の実施形態は単なる例示のためのものであって、図1のgNB101及び103は同一又は類似の構成を有し得る。しかし、gNBは多様な構成からなり、図2はgNBに対する任意の特定の実装で本開示の範囲を制限しない。
【0040】
図2に示すように、gNB102は複数のアンテナ205a-205n、複数のRFトランシーバ210a-210n、送信(TX)処理回路215、及び受信(RX)処理回路220を含む。また、gNB102はコントローラ/プロセッサ225、メモリ230、及びバックホール又はネットワークインタフェース235を含む。
【0041】
RFトランシーバ210a-210nは、アンテナ205a-205nから、ネットワーク100内でUEによって送信される信号などの受信(incoming)RF信号を受信する。RFトランシーバ210a-210nは、受信RF信号をダウンコンバート(down-convert)し、IF又は基底帯域信号を生成する。IF又は基底帯域信号は、基底帯域又はIF信号をフィルタリング、デコード、及び/又はデジタル化することによって処理された基底帯域信号を生成するRX処理回路220へ送信される。RX処理回路220は、該処理された基底帯域信号を、追加処理のためにコントローラ/プロセッサ225へ送信する。
【0042】
TX処理回路215は、コントローラ/プロセッサ225からアナログ又はデジタルデータ(例えば、音声データ、ウェブデータ、電子メール、又は双方向ビデオゲームデータ)を受信する。TX処理回路215は、送信(outgoing)基底帯域データをエンコード、マルチプレックス、及び/又はデジタル化して、処理された基底帯域又はIF信号を生成する。RFトランシーバ210a-210nは、TX処理回路215から、送信処理された基底帯域又はIF信号を受信し、その基底帯域又はIF信号を、アンテナ205a-205nを介して送信されるRF信号にアップコンバートする。
【0043】
コントローラ/プロセッサ225は、gNB102の全般的な動作を制御する1つ以上のプロセッサ又は他の処理装置を含むことができる。例えば、コントローラ/プロセッサ225は、周知の原理によってRFトランシーバ210a-210n、RX処理回路220、及びTX処理回路215によってULチャネル信号の受信及びDLチャネル信号の送信を制御できる。コントローラ/プロセッサ225は、より進歩した無線通信機能などの追加機能もサポートできる。
【0044】
例えば、コントローラ/プロセッサ225は、複数のアンテナ205a-205nからの送信信号を所望の方向に效果的に操縦するために異なるように加重処理されるビームフォーミング又は指向性ルーティング動作をサポートできる。様々な他の機能のうちの任意の機能がコントローラ/プロセッサ225によってgNB102でサポートされ得る。
【0045】
また、コントローラ/プロセッサ225は、メモリ230に常駐するプログラム及び他のプロセス、例えばOSを実行できる。コントローラ/プロセッサ225は、実行プロセスによる要求に応じてデータをメモリ230内部又は外部へ移動させることができる。
【0046】
また、コントローラ/プロセッサ225は、バックホール又はネットワークインタフェース235に接続される。バックホール又はネットワークインタフェース235は、gNB102がバックホール接続を介して又はネットワークを介して他の装置又はシステムと通信することを可能にする。インタフェース235は、任意の適切な有線又は無線接続(ら)を介した通信をサポートできる。例えば、gNB102がセルラー通信システム(例えば、5G、LTE、又はLTE-Aをサポートするもの)の一部として実装される場合、インタフェース235は、gNB102が有線又は無線バックホール接続を介して他のgNBと通信することを可能にすることができる。gNB102がアクセスポイントとして実装される場合、インタフェース235は、BS102が有線若しくは無線ローカル領域ネットワークを介して又は有線若しくは無線接続を介してより大きなネットワーク(例えば、インターネット)へ送信することを可能にする。インタフェース235は、有線又は無線接続、例えば、イーサネット又はRFトランシーバを介した通信をサポートする任意の適切な構造を含む。
【0047】
メモリ230はコントローラ/プロセッサ225に接続される。メモリ230の一部はRAMを含むことができ、メモリ230の他の一部はフラッシュメモリ又は他のROMを含むことができる。
【0048】
図2がgNB102の一例を示しているが、様々な変更が図2に対して行われ得る。例えば、gNB102は、図2に示した各コンポーネントに対する任意の個数を含むことができる。1つの特定の例として、アクセスポイントは多数のインタフェース235を含むことができ、コントローラ/プロセッサ225は、互いに異なるネットワークアドレス間でデータをルーティングするルーティング機能をサポートできる。他の特定の例として、単一インスタンスのTX処理回路215及び単一インスタンスのRX処理回路220を含むものとして示しているが、gNB102は各々に対する複数のインスタンスを含むことができる(例えば、RFトランシーバあたり1つ)。また、図2の各種コンポーネントが組み合わせられたり、さらに細分化したり、省略される場合もあり、特定の必要によって追加のコンポーネントが付加される場合もある。
【0049】
図3は、本開示の実施形態による、例示的なUE116を示す。図3に示したUE116の実施形態は単なる例示のためのものであって、図1のUE111-115は同一又は類似の構成を有し得る。しかし、UEは多様な構成からなり、図3はUEに対する任意の特定の実装で本開示の範囲を制限しない。
【0050】
図3に示すように、UE116は、アンテナ305、無線周波数(radio frequency、RF)トランシーバ310、TX処理回路315、マイクロホン320、及び受信(RX)処理回路325を含む。また、UE116は、スピーカ330、プロセッサ340、入/出力(I/O)インタフェース(IF)345、タッチスクリーン350、ディスプレイ355、及びメモリ360を含む。メモリ360は、オペレーティングシステム(OS)361及び1つ以上のアプリケーション362を含む。
【0051】
RFトランシーバ310は、ネットワーク100のgNBによって送信される受信RF信号をアンテナ305から受信する。RFトランシーバ310は、受信RF信号をダウンコンバートして中間周波数(IF)又は基底帯域信号を生成する。IF又は基底帯域信号は、その基底帯域又はIF信号をフィルタリング、デコード、及び/又はデジタル化することによって処理された基底帯域信号を生成するRX処理回路325へ送信される。RX処理回路325は、その処理された基底帯域信号を、スピーカ330へ送信するか(例えば、音声データ)、又は追加処理のためにプロセッサ340へ送信する(例えば、ウェブブラウジングデータ)。
【0052】
TX処理回路315は、マイクロホン320からアナログ又はデジタル音声データを受信するか、又はプロセッサ340から他の送信基底帯域データ(例えば、ウェブデータ、電子メール、又は双方向ビデオゲームデータ)を受信する。TX処理回路315は、その送信基底帯域データをエンコード、マルチプレックス、及び/又はデジタル化して、処理された基底帯域又はIF信号を生成する。RFトランシーバ310は、TX処理回路315から送信処理された基底帯域又はIF信号を受信し、基底帯域又はIF信号をアンテナ305を介して送信されるRF信号にアップコンバートする。
【0053】
プロセッサ340は、1つ以上のプロセッサ又は他の処理装置を含むことができ、メモリ360に記憶されたOS361を実行することによってUE116の全般的な動作を制御できる。例えば、プロセッサ340は、周知の原理によってRFトランシーバ310、RX処理回路325、及びTX処理回路315によって順方向チャネル信号の受信及び逆方向チャネル信号の送信を制御できる。いくつかの実施形態において、プロセッサ340は、少なくとも1つのマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含む。
【0054】
プロセッサ340は、また、CSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信し;情報に基づいて、総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含むCSI報告を決定し;所定の条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定し-ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す-;また、条件が満たされない場合、ビットマップインジケータを含むCSI報告を送信するためのプロセスのような、メモリ360に常駐する他のプロセス及びプログラムを実行できる。プロセッサ340は、実行プロセスによる要求に応じてメモリ360内部又は外部へデータを移動できる。いくつかのの実施形態において、プロセッサ340は、OS361に基づいて又はgNB若しくはオペレータから受信された信号によってアプリケーション362を実行するように構成される。また、プロセッサ340は、ラップトップコンピュータ及びハンドヘルドコンピュータなどの他の装置に接続される能力をUE116に提供するI/Oインタフェース345に接続されている。I/Oインタフェース345は、該周辺機器とプロセッサ340の間の通信経路である。
【0055】
なお、プロセッサ340は、タッチスクリーン350及びディスプレイ355に接続される。UE116のオペレータはタッチスクリーン350を使用してUE116にデータを入力できる。ディスプレイ355は、例えば、ウェブサイトからのテキスト及び/又は少なくとも制限されたグラフィックをレンダリングできる液晶表示装置、発光ダイオードディスプレイ、又は他のディスプレイであり得る。
【0056】
メモリ360はプロセッサ340に接続される。メモリ360の一部はランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、メモリ360の他の一部はフラッシュメモリ又は他の読み取り専用メモリ(ROM)を含むことができる。
【0057】
図3がUE116の一例を示しているが、様々な変更が図3に対して行われ得る。例えば、図3の各種コンポーネントが組み合わせられたり、さらに細分化したり、省略される場合もあり、特定の必要によって追加のコンポーネントが付加される場合もある。1つの特定の例として、プロセッサ340は、複数のプロセッサ、例えば、1つ以上の中央処理ユニット(CPU)及び1つ以上のグラフィック処理ユニット(GPU)に分割され得る。また、図3が携帯電話やスマートフォンのように構成されたUE116を示しているが、UEは他のタイプの移動又は据え置き装置として動作するように構成されてもよい。
【0058】
図4Aは、送信経路回路のハイ-レベル図である。例えば、送信経路回路はOFDMA(orthogonal frequency division multiple access)通信のために用いられ得る。図4Bは、受信経路回路のハイ-レベル図である。例えば、受信経路回路はOFDMA(orthogonal frequency division multiple access)通信のために用いられ得る。図4A及び図4Bで、ダウンリンク通信の場合、送信経路回路は基地局(gNB)102又は中継局で実装されることができ、受信経路回路はユーザ端末(例えば、図1のユーザ端末116)で実装され得る。他の例において、アップリンク通信の場合、受信経路回路450は基地局(例えば、図1のgNB102)又は中継局で実装されることができ、送信経路回路はユーザ端末(例えば、図1のユーザ端末116)で実装され得る。
【0059】
送信経路回路は、チャネルコーディング及び変調ブロック405、直列-並列(S-to-P)ブロック410、サイズN逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)ブロック415、並列-直列(P-to-S)ブロック420、サイクリックプレフィックス加算ブロック425及びアップコンバータ(up-converter、UC)430を含む。受信経路回路450は、ダウンコンバータ(down-converter、DC)455、サイクリックプレフィックス除去ブロック460、直列-並列(S-to-P)ブロック465、サイズN高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)ブロック470、並列-直列(P-to-S)ブロック475、及びチャネルデコーディング及び復調ブロック480を含む。
【0060】
図4A400及び図4B450でのコンポーネントのうちの少なくともいくつかはソフトウェアで実装されることができるが、一方で、他のコンポーネントは設定可能なハードウェア又はソフトウェアと構成可能なハードウェアの混合によって実装されることもできる。特に、本開示の明細書で説明されるFFTブロック及びIFFTブロックは構成可能なソフトウェアアルゴリズムとして実装されることができ、ここで、サイズNの値はその実装によって変更され得ることに留意する。
【0061】
また、本開示は高速フーリエ変換及び逆高速フーリエ変換を実装する実施形態に関するものであるが、これは単なる例示によるものにすぎず、本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。本開示の他の実施形態では、高速フーリエ変換関数及び逆高速フーリエ変換関数が離散フーリエ変換(DFT)関数及び逆離散フーリエ変換(IDFT)関数でそれぞれ容易に置き換えられ得ることも理解できるであろう。DFT及びIDFT関数の場合、変数Nの値は任意の整数(例えば、1、2、3、4等)であることができ、FFT及びIFFT関数の場合、変数Nの値は2の自乗(すなわち、1、2、4、8、16等)である任意の整数であり得ることを理解できるであろう。
【0062】
送信経路回路400で、チャネルコーディング及び変調ブロック405は、情報ビットのセットを受信し、コーディング(例えば、LDPCコーディング)を適用し、その入力ビットを変調(例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)又はQAM(Quadrature Amplitude Modulation))することで、周波数-領域変調シンボルのシーケンスを生成する。直列-並列ブロック410は、直列変調されたシンボルを並列データに変換(すなわち、逆多重化)してN並列シンボルストリームを生成し、ここで、NはBS102及びUE116で使用されるIFFT/FFTサイズである。その後、サイズN IFFTブロック415は、N並列シンボルストリーム上でIFFT動作を行い、時間-ドメイン出力信号を生成する。並列-直列ブロック420は、サイズN IFFTブロック415からの並列時間-ドメイン出力シンボルを変換(すなわち、多重化)して、直列時間-ドメイン信号を生成する。その後、サイクリックプレフィックス加算ブロック425は、時間-ドメイン信号にサイクリックプレフィックスを挿入する。最後に、アップコンバータ430は、無線チャネルを介した送信のためにサイクリックプレフィックス加算ブロック425の出力をRF周波数に変調(例えば、アップコンバート)する。また、該信号はRF周波数に変換する前に、基底帯域でフィルタリングされることもできる。
【0063】
送信されたRF信号は無線チャネルを通過した後にUE116に到達し、gNB102での動作に対する逆の動作が行われる。ダウン-コンバーター455は、受信された信号を基底帯域周波数にダウンコンバートし、サイクリックプレフィックス除去ブロック460は、そのサイクリックプレフィックスを除去して、直列時間-ドメイン基底帯域信号を生成する。直列-並列ブロック465は、時間ドメイン基底帯域信号を並列時間-ドメイン信号に変換する。その後、サイズN FFTブロック470は、FFTアルゴリズムを行ってN並列周波数-ドメイン信号を生成する。並列-直列ブロック475は、並列周波数-ドメイン信号を変調されたデータシンボルのシーケンスに変換する。チャネルデコーディング及び復調ブロック480は、その変調されたシンボルに対する復調を行った後にデコードすることによって、元の入力データストリームを復旧する。
【0064】
gNB101-103の各々は、ユーザ端末111-116へのダウンリンク送信と類似した送信経路を実装することができ、ユーザ端末111-116からのアップリンク受信と類似した受信経路を実装することもできる。それと同様に、ユーザ端末111-116の各々は、gNB101-103へのアップリンク送信のためのアーキテクチャに対応する送信経路を実装することができ、gNB101-103からのダウンリンク受信のためのアーキテクチャに対応する受信経路を実装することもできる。
【0065】
5G通信システムのユースケースを識別し説明した。このようなユースケースは概ね3つのグループに分類できる。一例において、eMBB(enhanced mobile broadband)はより厳しくないレイテンシ及び信頼性要求事項と共に高いビット/秒要求事項と関連するもので決定される。他の例において、URLL(Ultra Reliable and Low Latency)はより厳しくないビット/秒要求事項で決定される。他の例において、大量のマシーンタイプ通信(mMTC)は装置数がkm2あたり100,000~100万だけ多い場合もあるが、信頼性/処理量/待機時間要求事項はより厳しくない場合もあると決定される。該シナリオでは、バッテリ消費をなるべく最小化できるという点から電力効率要求事項も含まれ得る。
【0066】
通信システムは、基地局(BS)又はNodeBのような送信ポイントからユーザ端末(UE)へ信号を伝達するダウンリンク(DL)とUEからNodeBのような受信ポイントへ信号を伝達するアップリンク(UL)を含む。一般に端末又は移動局と称するUEは固定型又は移動型であり得、携帯電話、パーソナルコンピュータ装置又は自動化された装置であり得る。一般に固定されたステーションであるeNodeBはアクセスポイント又はその他の同等な用語で称され得る。LTEシステムの場合、NodeBをしばしばeNodeBと呼ぶ。
【0067】
LTEシステムのような通信システムで、DL信号は情報コンテンツを伝達するデータ信号、DL制御情報(DCI)を伝達する制御信号、パイロット信号とも知られる基準信号(RS)を含むことができる。eNodeBはPDSCH(physical DL shared channel)を介してデータ情報を送信する。eNodeBはPDCCH(Physical DL Control Channel)又はEPDCCH(Enhanced PDCCH)を介してDCIを送信する。
【0068】
eNodeBはPHICH(physical hybrid ARQ indicator channel)でUEからのデータ伝送ブロック(TB)送信に対する応答として確認応答情報を送信する。eNodeBはCRS(UE-common RS)、CSI-RS(channel state information RS)又はDMRS(demodulation RS)を含む多様なタイプのRSのうちの1つ以上を送信する。CRSはDLシステム帯域幅(BW)を介して送信されUEがデータを復調したり情報を制御したり測定を行ったりするためのチャネル推定値を獲得するために使用できる。CRSオーバーヘッドを減らすために、eNodeBはCRSより時間及び/又は周波数ドメインでより小さい密度でCSI-RSを送信できる。DMRSは各々のPDSCH又はEPDCCHのBWでのみ送信されることができ、UEはDMRSを使用してPDSCH又はEPDCCHでそれぞれデータ又は制御情報を復調できる。DLチャネルに対する送信時間間隔はサブフレームと呼ばれ、例えば、1ミリ秒のデュレーションを有し得る。
【0069】
DL信号は、また、システム制御情報を伝達する論理チャネルの送信を含む。BCCHはDL信号がマスター情報ブロック(MIB)を伝達するとき、ブロードキャストチャネル(BCH)と呼ばれる伝送チャネルにマッピングされ、DL信号がシステム情報ブロック(SIB)を伝達するとき、DL-SCH(DL shared channel)にマッピングされる。大部分のシステム情報はDL-SCHを使用して送信される互いに異なるSIBに含まれる。サブフレーム内のDL-SCH上のシステム情報の存在はSI-RNTI(System Information RNTI)でスクランブリングされるCRC(Cyclic Redundancy Check)と共にコードワードを伝達する該当PDCCHの送信によって表示され得る。代わりに、SIB送信のためのスケジューリング情報は以前のSIBで提供されることができ、最初のSIB(SIB-1)に対するスケジューリング情報がMIBによって提供され得る。
【0070】
DLリソース割り当てはサブフレームユニットと物理リソースブロック(PRB)グループで行われる。送信BWはリソースブロック(RB)と呼ばれる周波数リソースユニットを含む。各RBは
【0071】
【数1】
【0072】
個のサブキャリア又は12個のREのようなリソース要素(RE)を含む。1つのサブフレームにおける1つのRBユニットをPRBという。UEはPDSCH送信BWに対して総
【0073】
【数2】
【0074】
個のREのためのMPDSCH個のRBを割り当てられ得る。
【0075】
UL信号はデータ情報を伝達するデータ信号、UL制御情報(UCI)を伝達する制御信号及びUL RSを含むことができる。UL RSにはDMRS及びSRS(Sounding RS)が含まれる。UEは各々のPUSCH又はPUCCHのBWでのみDMRSを送信する。eNodeBはDMRSを使用してデータ信号又はUCI信号を復調できる。UEはUL CSIをeNodeBに提供するためにSRSを送信する。UEは各々のPUSCH(physical UL shared channel)又はPUCCH(physical UL control channel)を介してデータ情報又はUCIを送信する。UEが同じULサブフレームでデータ情報とUCIを送信する必要がある場合、UEはPUSCHで両方ともを多重化できる。UCIはPDSCHでデータTBに対する正しい(ACK)又は誤った(NACK)検出を表示するか、又はPDCCH検出(DTX)の不存在を示すハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ-ACK)情報、UEのバッファにデータがあるか否かを示すSR(Scheduling Request)、RI(Rank Indicator)、及びeNodeBがUEに対するPDSCH送信のためのリンクアダプテーションを行うことを可能にするCSI(Channel State Information)を含む。HARQ-ACK情報は、また、半持続的にスケジューリングされたPDSCHの解除を示すPDCCH/EPDCCHの検出に応じてUEによって送信される。
【0076】
ULサブフレームは2つのスロットを含む。各スロットはデータ情報、UCI、DMRS又はSRSを送信するための
【0077】
【数3】
【0078】
個のシンボルを含む。ULシステムBWの周波数リソース単位はリソースブロック(RB)である。UEは送信BWのために総
【0079】
【数4】
【0080】
個のREに対するNRB個のRBを割り当てられる。PUCCHの場合、NRB=1である。最後のサブフレームシンボルは1つ以上のUEからのSRS送信を多重化するために用いられ得る。データ/UCI/DMRS送信に使用できるサブフレームシンボルの数は
【0081】
【数5】
【0082】
であって、ここで、最後のサブフレームシンボルがSRS送信に使用される場合、NSRS=1であり、そうでない場合はNSRS=0である。
【0083】
図5は、本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPDSCHに対する送信機のブロック図500を示す。図5に示す送信機ブロック図500の実施形態は単なる説明のためのものである。図5に示す1つ以上の構成要素は言及された機能を行うように構成された特殊回路で実装されることができるか、又は1つ以上の構成要素は言及された機能を行うための命令を実行する少なくとも1つのプロセッサによって実装され得る。図5は、本開示の範囲を送信機ブロック図500の任意の特定の実装に制限しない。
【0084】
図5に示すように、情報ビット510がターボエンコーダなどのエンコーダ520によってエンコードされ、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調を使用して変調器530によって変調される。直列-並列(S/P)変換器540は、割り当てられたPDSCH送信BWのための送信BW選択ユニット555によって選択されたREにマッピングされるようにマッパ550に後続的に提供されるM個の変調シンボルを生成し、ユニット560は、逆高速フーリエ変換(IFFT)を適用し、その出力が並列-直列(P/S)変換器570によって直列化されて時間ドメイン信号を生成し、フィルタ580によってフィルタリングが適用され、信号が送信される(図5の590)。データスクランブリング、サイクリックプレフィックス挿入、タイムウィンドウィング、インターリビング、及び本技術分野の周知の他の機能などの付加的な機能は簡略化のために示していない。
【0085】
図6は、本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPDSCHに対する受信機のブロック図600を示す。図6に示すブロック図600の実施形態は単なる説明のためのものである。図6に示す1つ以上の構成要素は言及された機能を行うように構成された特殊回路で実装されることができるか、又は1つ以上の構成要素は言及された機能を行うための命令を実行する少なくとも1つのプロセッサによって実装され得る。図6は、本開示の範囲を図面600の任意の特定の実装に制限しない。
【0086】
図6に示すように、受信信号610がフィルタ620によってフィルタリングされ、割り当てられた受信BWに対するRE630がBWセレクタ635によって選択され、ユニット640が高速フーリエ変換(FFT)を適用し、出力が並列-直列変換器650によって直列化される。その後、復調器660は、DMRS又はCRS(図示せず)から得られたチャネル推定値を適用してデータシンボルをコヒーレントに復調した後、ターボデコーダなどのデコーダ670が復調されたデータをデコードして情報データビット680の推定を提供する。タイム-ウィンドウィング、サイクリックプレフィックス除去、デスクランブリング、チャネル推定、及びデインターリービングなどの付加的な機能は簡略化のために示していない。
【0087】
図7は、本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPUSCHに対する送信機のブロック図700を示す。図7に示すブロック図700の実施形態は単なる説明のためのものである。図5に示す1つ以上の構成要素は言及された機能を行うように構成された特殊回路で実装されることができるか、又は1つ以上の構成要素は言及された機能を行うための命令を実行する少なくとも1つのプロセッサによって実装され得る。図7は、本開示の範囲をブロック図700の任意の特定の実装に制限しない。
【0088】
図7に示すように、情報データビット710がターボエンコーダなどのエンコーダ720によってエンコードされ、変調器730によって変調される。離散フーリエ変換(DFT)ユニット740が変調されたデータビットにDFTを適用し、割り当てられたPUSCH送信BWに対応するRE750が送信BW選択ユニット755によって選択され、ユニット760がIFFTを適用し、サイクリックプレフィックス挿入後に(図示せず)、フィルタ770によってフィルタリングが適用されて信号が送信される(図7の780)。
【0089】
図8は、本開示の実施形態によるサブフレームにおけるPUSCHに対する受信機のブロック図800を示す。図8に示すブロック図800の実施形態は単なる説明のためのものである。図8に示す1つ以上の構成要素は言及された機能を行うように構成された特殊回路で実装されることができるか、又は1つ以上の構成要素は言及された機能を行うための命令を実行する少なくとも1つのプロセッサによって実装され得る。図8は、本開示の範囲をブロック図800の任意の特定の実装に制限しない。
【0090】
図8に示すように、受信信号810がフィルタ820によってフィルタリングされる。その後、サイクリックプレフィックスが除去された後(図示せず)、ユニット830がFFTを適用し、割り当てられたPUSCH受信BWに対応するRE840が受信BWセレクタ845によって選択され、ユニット850が逆DFT(IDFT)を適用し、復調器860がDMRS(図示せず)から得られたチャネル推定を適用することによってデータシンボルをコヒーレントに復調し、ターボデコーダなどのデコーダ870が復調されたデータをデコードして情報データビット880の推定を提供する。
【0091】
次世代セルラーシステムではLTEシステムの能力を越えて様々なユースケースが想定される。5G又は5世代セルラーシステムと呼ばれる6GHz以下及び6GHz以上(例えば、mmWave体制)で作動できるシステムが要求事項のうちの1つとなる。3GPP(登録商標) TR 22.891で74個の5Gユースケースが識別及び説明された。このようなユースケースは概ね3つのグループに分類できる。第1のグループは、“eMBB(enhanced mobile broadband)”と呼ばれ、レイテンシ及び信頼性要求事項がより厳しくない高いデータ速度サービスを対象とする。第2のグループは、より厳しくないデータ速度要求事項を持つアプリケーションを対象とする“URLL(Ultra-Reliable and Low Latency)”と称されるが、レイテンシに対する耐性は低い。第3のグループは、より厳しくない信頼性、データ速度及びレイテンシ要求事項でkmあたり100万台のような多数の低電力装置接続を対象とする“大量のMTC(mMTC)”と呼ばれる。
【0092】
3GPP(登録商標) NR仕様は最大32個のCSI-RSアンテナポートをサポートするので、eNBは多数のアンテナ要素(例えば、64又は128)を装着できる。この場合、1つのCSI-RSポートに複数のアンテナ要素がマッピングされる。5Gのような次世代セルラーシステムの場合、CSI-RSポートの最大数は同一に維持されるか、又は増加することができる。
【0093】
図9は、本開示の実施形態による例示的なアンテナブロック又はアレイ900を示す図である。図9に示すアンテナブロック又はアレイ900の実施形態は単なる説明のためのものである。図9は、本開示の範囲をアンテナブロック又はアレイ900の任意の特定の実装に制限しない。
【0094】
mmWave帯域の場合、与えられたフォームファクタに対してアンテナ要素の数がより多い場合があるが、CSI-RSポートの数(デジタル的にプリコーディングされたポート数に該当できる)はハードウェア制約(例えば、mmWave周波数で多数のADC/DACを設置できる可能性)によって制限される傾向がある(これが図9に示されている)。この場合、1つのCSI-RSポートがアナログ位相シフタ901のバンクによって制御され得る多数のアンテナ要素にマッピングされる。すると、1つのCSI-RSポートがアナログビームフォーミング905を介して狭いアナログビームを生成する1つのサブアレイに対応できる。該アナログビームはシンボル又はサブフレームで位相シフタバンクを変更してより広い範囲の角度920でスイーピングするように構成され得る。サブアレイの数(RFチェーン数と同一)はCSI-RSポートの数NCSI-PORTと同一である。デジタルビームフォーミングユニット910は、NNCSI-PORTアナログビームをわたって線型結合を行うことによってプリコーディング利得をより増加させる。アナログビームは広帯域(したがって、周波数選択ではない)であるが、デジタルプリコーディングは周波数下位帯域又はリソースブロックにわたって変わることができる。
【0095】
デジタルプリコーディングを可能にするためには、CSI-RSの効率的な設計が重要な要素である。このような理由から、3つのタイプのCSI-RS測定動作に対応する3つのタイプのCSI報告メカニズムがサポートされ、例えば、非プリコーディングされたCSI-RSに対応する“クラスA”CSI報告、UE特定ビームフォーミングCSI-RSに対応するK=1 CSI-RSリソースを有する“クラスB”報告、セル特定ビームフォーミングCSI-RSに対応するK>1 CSI-RSリソースを有する“クラスB”報告がサポートされる。
【0096】
非プリコーディング(NP) CSI-RSの場合、CSI-RSポートとTXRUの間にセル特定一対一マッピングが利用される。互いに異なるCSI-RSポートは同じワイドビーム幅及び方向を有し、したがって、一般にセルワイドカバレッジを有する。ビームフォーミングCSI-RSの場合、セル特定又はUE特定のビームフォーミング動作がNZP(non-zero-power) CSI-RSリソース(例えば、多重ポートで構成)に適用される。少なくとも与えられた時間/周波数で、CSI-RSポートは狭いビーム幅を有するためセルワイドカバレッジを持たず、少なくともeNBの観点から、少なくとも一部のCSI-RSポート-リソース組み合わせが互いに異なるビーム方向を有する。
【0097】
DL長期チャネル統計がサービングeNodeBでUL信号を介して測定できるシナリオでは、UE特定BF CSI-RSが容易に用いられ得る。これは一般にUL-DLデュプレックス距離が十分に小さい場合に可能である。しかし、この状態が維持されない場合は、eNodeBがDL長期チャネル統計(又はDL長期チャネル統計に対する任意の表現)の推定値を獲得するために一部のUEフィードバックが必要となる。このような手順を容易にするために、第1BF CSI-RSが周期T1(ms)で送信され、第2NP CSI-RSは周期T2(ms)で送信される(Tl≦T2)。このようなアプローチをハイブリッドCSI-RSと呼ぶ。このようなハイブリッドCSI-RSの実装はCSIプロセス及びNZP CSI-RSリソースの定義に大きく依存する。
【0098】
3GPP(登録商標) LTE仕様で、MIMOは高いシステムスループット要求事項を達成するための必須な特徴として確認されており、MIMOはNRでも続く可能性がある。MIMO送信方式に対する核心的な構成要素のうちの1つはeNB(又はTRP)での正確なCSI獲得である。特にMU-MIMOの場合、高いMU性能を保証するためには正確なCSI可用性が必須である。TDDシステムの場合、CSIはチャネル対称性に依存するSRS送信を用いて獲得され得る。一方、FDDシステムの場合、eNBからのCSI-RS送信及びUEからのCSI獲得及びフィードバックを使用してそれが得られる。レガシーFDDシステムでは、CSIフィードバックフレームワークがeNBでのSU送信を仮定したコードブックから導出されるCQI/PMI/RIの形態で‘暗示的’である。CSIを導出する間、固有のSU仮定のため、この暗示的なCSIフィードバックはMU送信に不適切である。将来(例えば、NR)のシステムはよりMU中心になる可能性があるため、このSU-MU CSI不一致は高いMU性能利得を達成するにあたり、ボトルネック(bottleneck)となり得る。暗示的フィードバックに対する他の問題はeNBでより多数のアンテナポートを使用する拡張性である。多数のアンテナポートに対する暗示的フィードバックのためのコードブック設計は非常に複雑で、また、設計されたコードブックが実際のデプロイメントシナリオで正当な性能利点をもたらし得ることを保証できない(例えば、ごく少数の利得のみが現れ得る)。
【0099】
5G又はNRシステムでは、LTEからの上記言及されたCSI報告パラダイムもサポートされ、Type I CSI報告と称される。Type Iの他にも、Type II CSI報告と呼ばれるハイ-レゾリューションCSI報告もサポートされることによって、高次MU-MIMOのようなユースケースに対してgNBにより正確なCSI情報を提供する。Type II CSI報告のオーバーヘッドは実際のUE実装で問題となり得る。Type II CSIオーバーヘッドを減らすための1つアプローチは周波数ドメイン(FD)圧縮に基づく。Rel.16 NRでは、Type II CSIのDFTベースのFD圧縮がサポートされている(REF8でRel.16エンハンストType IIコードブックと称される)。該機能の核心的なコンポーネントのうちの一部は(a)空間ドメイン(SD)ベーシスW、(b)FDベーシスW及び(c)SDベーシス及びFDベーシスを線型結合した係数
【0100】
【数6】
【0101】
を含む。非相互的なFDDシステムでは、完全なCSI(全てのコンポーネント含む)がUEによって報告されるべきである。しかし、ULとDLの間に相互性又は部分的な相互性が存在する場合、UEからのSRS送信を使用して推定されたULチャネルに基づいて一部のCSIコンポーネントを得ることができる。Rel.16 NRで、DFTベースのFD圧縮はこの部分的な相互性ケースに拡張され(REF8でRel.16エンハストType IIポート選択コードブックと称される)、ここで、WでのDFTベースのSDベーシスはSD CSI-RSポート選択で置き換えられ、すなわち、
(PCSI-RS)/2個のうちのL個のCSI-RSポートが選択される(該選択は2つのアンテナ偏波又はCSI-RSポートの両半分に対して共通である)。この場合、CSI-RSポートはSD(角度ドメインでUL-DLチャネル相互性を仮定)でビームフォーミングされ、ビームフォーミング情報はSRS測定を使用して推定されたULチャネルに基づいてgNBで得ることができる。
【0102】
UL-DLデュプレキシング距離が小さい場合、UL-DLチャネル相互性が角度ドメインと遅延ドメインの両方ともに存在することが文献で知られている。時間ドメインでの遅延は周波数ドメイン(FD)でのベーシスベクタを変換するため(又はこれと密接に関連する)、Rel.16エンハストType IIポート選択は角度及び遅延ドメイン(又はSD及びFD)の両方ともに追加的に拡張され得る。特に、WでのDFTベースののSDベーシス及びWでのDFTベースのFDベーシスはSD及びFDポート選択で置き換えられることができ、すなわち、L個のCSI-RSポートがSDで選択され、及び/又はM個のポートがFDで選択される。この場合、CSI-RSポートはSD(角度ドメインでUL-DLチャネル相互性を仮定)及び/又はFD(遅延/周波数ドメインでUL-DLチャネル相互性を仮定)でビームフォーミングされ、該当SD及び/又はFDビームフォーミング情報はSRS測定を使用して推定されたULチャネルに基づいてgNBで得ることができる。本開示は、このようなコードブックの一部の設計コンポーネントを提供する。
【0103】
以下のコンポーネント及び実施形態の全ては、DFT-SOFDM(DFT-spread OFDM)及びSC-FDMA(single-carrier FDMA)波形だけでなくCP-OFDM(cyclic prefix OFDM)波形を使用したUL送信に適用可能である。また、以下のコンポーネント及び実施形態の全ては、時間スケジューリング単位が1つのサブフレーム(1つ以上のスロットで構成され得る)又は1つのスロットの場合はUL送信に適用可能である。
【0104】
本開示で、CSI報告の周波数レゾリューション(報告グラニュラリティ)及びスパン(報告帯域幅)はそれぞれ周波数“サブバンド”及び“CSI報告帯域”(CRB)の側面から定義され得る。
【0105】
CSI報告のためのサブバンドはCSI報告のための最小周波数単位を示す隣接するPRBのセットと定義される。サブバンドでのPRBの数はDLシステム帯域幅の与えられた値に対して固定され得るか、上位層/RRCシグナリングによって準静的に設定されるか、又はL1 DL制御シグナリング又はMAC制御要素(MAC CE)によって動的に設定され得る。サブバンドでのPRB数はCSI報告設定に含まれ得る。
【0106】
“CSI報告帯域”はCSI報告が行われる連続的又は非連続的サブバンドのセット/コレクションと定義される。例えば、CSI報告帯域はDLシステム帯域幅内の全てのサブバンドを含むことができる。これを“全帯域(full-band)”とも称する。代わりに、CSI報告帯域はDLシステム帯域幅内のサブバンドのコレクションのみを含むことができる。これを“部分帯域”とも称する。
【0107】
“CSI報告帯域”という用語は機能を示すための例示としてのみ使用される。“CSI報告サブバンドセット”又は“CSI報告帯域幅”のような他の用語が用いられてもよい。
【0108】
UE設定の側面から、UEは少なくとも1つのCSI報告帯域に設定され得る。該設定は準静的であるか(上位層シグナリング又はRRCによって)又は動的(MAC CE又はL1 DL制御シグナリングによって)であり得る。多重(N)CSI報告帯域に設定される場合(例えば、RRCシグナリングによって)、UEはn≦N CSI報告帯域と関連付けられたCSIを報告できる。例えば、>6GHz、大きいシステム帯域幅には多数のCSI報告帯域が必要な場合がある。nの値は準静的であるか(上位層シグナリング又はRRCによって)又は動的に(MAC CE又はL1 DL制御シグナリングによって)設定され得る。代わりに、UEはULチャネルを介してnの推奨値を報告できる。
【0109】
したがって、下記のようにCSI報告帯域ごとにCSIパラメータ周波数グラニュラリティが定義され得る。CSI報告帯域内の全てのMnサブバンドに対する1つのCSIパラメータである場合、Mnサブバンドを有するCSI報告帯域に対する“単一”報告でCSIパラメータが設定される。CSI報告帯域内のMnサブバンドの各々に対して1つのCSIパラメータが報告される場合、Mnサブバンドを有するCSI報告帯域に対する“サブバンド”でCSIパラメータが設定される。
【0110】
図10は、本開示の実施形態による例示的なアンテナ構造1000を示す図である。図10に示すアンテナポートレイアウト1000の実施形態は単なる説明のためのものである。図10は、本開示の範囲をアンテナポートレイアウト1000の任意の特定の実装に制限しない。
【0111】
図10に示すように、N及びNはそれぞれ1次元及び2次元で同じ偏波を有するアンテナポートの個数である。2Dアンテナポートレイアウトの場合、N>1、N>1で、1Dアンテナポートレイアウトの場合、N>1及びN=1である。したがって、デュアル偏波アンテナポートレイアウトの場合、総アンテナポート数は2Nである。
【0112】
2020年5月19日に発行され、発明の名称が“Method and Apparatus for Explicit CSI Reporting in Advanced Wireless Communication Systems”である米国特許第10,659,118号(全体内容は参照によって本明細書に含まれる)で述べられるように、UEはハイレゾリューション(例えば、Type II)報告で設定され、ここでは線形結合ベースのType II CSI報告フレームワークが第1及び第2アンテナポート次元に加えて周波数次元を含むものに拡張される。
【0113】
図11は、オーバーサンプリングされたDFTビーム(第1ポート次元、第2ポート次元、周波数次元)の3Dグリッド1100を示し、ここで、
●第1次元は第1ポート次元と関連付けられ、
●第2次元は第2ポート次元と関連付けられ、また、
●第3次元は周波数次元と関連付けられる。
【0114】
第1及び第2ポートドメイン表現に対するベーシスセットはそれぞれ長さN及び長さNのオーバーサンプリングされたDFTコードブックであって、これらはそれぞれオーバーサンプリングファクタO及びOを有する。同様に、周波数ドメイン表現(すなわち、第3次元)に対するベーシスセットは長さNのオーバーサンプリングされたDFTコードブックであって、これはオーバーサンプリングファクタOを有する。一例において、O=O=O=4である。他の例において、オーバーサンプリングファクタOは{2,4,8}に属する。さらに他の例において、O、O及びOのうちの少なくとも1つは(RCCシグナリングによって)上位層によって設定される。
【0115】
REF8のセクション5.2.2.2.6に説明されたように、UEはエンハンストType II CSI報告に対して‘Type II-PortSelection-r16’に設定された上位層パラメータcodebookTypeを設定され、ここでは全てのSB及び与えられたレイヤl=1,…,ν(ここで、νと関連するRI値)に対するプリコーダが次のように与えられる。
【0116】
【数7】
【0117】
又は
【0118】
【数8】
【0119】
ここで、
●Nは第1アンテナポート次元(同じアンテナ偏波を有する)でのアンテナポート数で、
●Nは第2アンテナポート次元(同じアンテナ偏波を有する)でのアンテナポート数で、
●PCSI-RSはUEに設定されたCSI-RSポートの数で、
●NはPMI報告のためのSB又はFDユニット数/FDコンポーネント数であるか(CSI報告帯域を含む)、又はPMIによって示されたプリコーディング行列の総数(各FD単位/コンポーネントに対して1つ)で、
●aは2N×1(数式1)又はN×1(数式2)列ベクタで、gNBのアンテナポートが共同偏波である場合、aはN×1又は(PCSIRS)/2×1ポート選択列ベクタで、また、gNBのアンテナポートがデュアル偏波又は交差偏波である場合、2N×1又はPCSIRS×1ポート選択列ベクタで、ここで、ポート選択ベクタは1つの要素に1の値を含み、他の要素には0を含むベクタと定義され、PCSIRSはCSI報告のために設定されたCSI-RSポートの数で、
●bはN×1列ベクタで、
●cl,i,fはベクタa及びbと関連付けられた複素係数である。
【0120】
一変形例において、UEがサブセットK<2LM係数(ここで、Kは固定されたものであるか、gNBによって設定されるか、UEによって報告される)を報告する場合、プリコーダ数式1又は2で係数cl,i,fはxl,i,f×cl,i,fで置き換えられ、ここで、
●本開示の一部の実施形態によって、係数cl,i,fがUEによって報告される場合はxl,i,f=1である。
【0121】
●そうでない場合(すなわち、cl,i,fがUEによって報告されない)はxl,i,f=0である。
【0122】
l,i,m=1であるか又は0であるかの指示は本開示の一部の実施形態による。例えば、該指示はビットマップによって可能である。
【0123】
一変形例において、プリコーダ数式1又は2はそれぞれ次のように一般化される:
【0124】
【数9】
【0125】
及び
【0126】
【数10】
【0127】
ここで与えられたiに対して、ベーシスベクタの数はMで、対応するベーシスベクタは{b,f}である。Mは与えられたiに対してUEによって報告される係数cl,i,fの数であることに留意する(M≦M)(ここで、{M}又はΣMは固定されるか、gNBによって構成されるか、又はUEによって報告される)。
【0128】
の列はノーム1(norm one)に正規化される。ランクR又はRレイヤ(v=R)の場合、プリコーディング行列は
【0129】
【数11】
【0130】
によって与えられる。数式2は本開示の残りの部分で仮定される。しかし、本開示の実施形態は一般的であり、数式1、数式3及び数式4に適用されることもできる。
【0131】
ここで、L≦PCSI-RS/2で、M≦Nである。L=PCSI-RS/2の場合、Aは単位行列なので報告されない。同様に、M=Nの場合、Bは単位行列なので報告されない。M<Nを仮定すると、一例において、Bの列を報告するために、オーバーサンプリングされたDFTコードブックが使用される。例えば、b=wで、ここで、数量wは次によって与えられる:
【0132】
【数12】
【0133】
=1の場合、レイヤl∈{1,…,v}に対するFDベーシスベクタ(vはRI又はランク値)によって提供される。
【0134】
【数13】
【0135】
ここで、
【0136】
【数14】
【0137】
及び
【0138】
【数15】
【0139】
で、ここで、
【0140】
【数16】
【0141】
である。
【0142】
他の例において、離散コサイン変換DCTベーシスは3次元に対するベーシスBを設定/報告するために使用される。DCT圧縮行列のm番目の列は次によって簡単に与えられる:
【0143】
【数17】
【0144】
及びK=N、及びm=0,…,N-1。
【0145】
DCTは実数値係数に適用されるので、DCTは(チャネル又はチャネル固有ベクタの)実数及び虚数コンポーネントに個別的に適用される。代わりに、DCTは(チャネル又はチャネル固有ベクタの)大きさ及び位相コンポーネントに個別的に適用される。DFT又はDCTベーシスは説明を目的としてのみ使用される。本開示はA及びBを設定/報告するための任意の他のベーシスベクタに適用可能である。
【0146】
ハイレバルで、プリコーダWは次のように記載され得る。
【0147】
【数18】
【0148】
ここで、A=WはType II CSIコードブック[REF8]でのRel.15 Wに対応し、B=Wである。
【0149】
【数19】
【0150】
行列は必要な全ての線型結合係数(例えば、振幅及び位相又は実数又は虚数)で構成される。
【0151】
【数20】
【0152】
で各報告される係数(cl,i,f=pl,i,fφl,i,f)は振幅係数(pl,i,f)及び位相係数(φl,i,f)で量子化される。一例において、振幅係数(pl,i,f)はAビット振幅コードブックを使用して報告され、ここで、Aは{2,3,4}に属する。Aに対する複数の値がサポートされる場合、上位層シグナリングによって1つの値が設定される。他の例において、振幅係数(pl,i,f)は
【0153】
【数21】
【0154】
で報告され、ここで
【0155】
【数22】
【0156】
はA1が{2,3,4}に属するA1ビット振幅コードブックを使用して報告される基準(reference)又は第1振幅で、
【0157】
【数23】
【0158】
はA2≦A1が{2,3,4}に属するA2ビット振幅コードブックを使用して報告される差分(differential)又は第2振幅である。
【0159】
レイヤlに対して空間ドメイン(SD)ベーシスベクタ(又はビーム)i∈{0,1,…,2L-1}及び周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ(又はビーム)f∈{0,1,…,M-1}と関連付けられた線型結合(LC)係数をcl,i,fで示し、最も強い係数をcl,i * ,f *で示すとする。最も強い係数はビットマップを使用して報告されるKNZノン-ゼロ(NZ)係数の中から報告され、ここで、
【0160】
【数24】
【0161】
でβは上位層によって設定される。UEによって報告されていない残りの2LM-KNZ係数は0であると仮定される。次のような量子化方式がKNZ NZ係数を量子化/報告するために使用される。
【0162】
UEは
【0163】
【数25】
【0164】
でNZ係数の量子化に対して次を報告する:
●最も強い係数インデックス(i,f)に対するXビットインジケータ、ここで、
【0165】
【数26】
【0166】
又は
【0167】
【数27】
【0168】
である。
【0169】
●最も強い係数cl,i ,f =1(したがって、振幅/位相は報告されない)
●2つのアンテナ偏波特定基準振幅が使用される。
【0170】
●最も強い係数cl,i ,f =1と関連付けられた偏波の場合、基準振幅
【0171】
【数28】
【0172】
なので、報告されない。
【0173】
●他の偏波の場合、基準振幅
【0174】
【数29】
【0175】
が4ビットに量子化される。
【0176】
●4ビット振幅アルファベットは
【0177】
【数30】
【0178】
である。
【0179】
【数31】
【0180】
の場合:
●各偏波に対して、係数の差分振幅
【0181】
【数32】
【0182】
が関連付けられた偏波特定基準振幅に対して計算され、3ビットに量子化される。
【0183】
●3ビット振幅アルファベットは
【0184】
【数33】
【0185】
である。
【0186】
●参考:最終的に量子化された振幅pl,i,f
【0187】
【数34】
【0188】
によって与えられる。
【0189】
●各位相は8PSK(Nph=8)又は16PSK(Nph=16)(設定可能)に量子化される。
【0190】
最も強い係数cl,i ,f と関連付けられた偏波
【0191】
【数35】
【0192】
の場合、
【0193】
【数36】
【0194】
を有するようになり基準振幅
【0195】
【数37】
【0196】
になる。他の偏波
【0197】
【数38】
【0198】
及び
【0199】
【数39】
【0200】
の場合、
【0201】
【数40】
【0202】
を有するようになり基準振幅
【0203】
【数41】
【0204】
が以上で述べられた4ビット振幅コードブックを使用して量子化(報告)される。
【0205】
UEはM FDベーシスベクタを報告するように設定され得る。一例において、
【0206】
【数42】
【0207】
で、ここで、Rは{1,2}の中から上位層によって設定され、pは
【0208】
【数43】
【0209】
の中から上位層によって設定される。一例において、p値はランク1-2 CSI報告のために上位層によって設定される。ランク>2(例えば、ランク3-4)の場合、p値(vで表示される)が異なる場合がある。一例において、ランク1-4の場合、(p,v)が
【0210】
【数44】
【0211】
の中から共同で設定され、すなわち、ランク1-2の場合
【0212】
【数45】
【0213】
で、ランク3-4の場合
【0214】
【数46】
【0215】
である。一例において、N=NSB×Rで、ここで、NSBはCQI報告のためのSBの数である。本明細書の残り部分では、ランク値vに対する従属性を示すためにMがMで置き換えられ、したがって、pがp,v∈{1,2}で置き換えられ、vがp,v∈{3,4}で置き換えられる。
【0216】
UEはランクv CSI報告の各レイヤl∈{0,1,…,v-1}に対して自由に(独立的に)Nベーシスベクタの中からワンステップでM FDベーシスベクタを報告するように設定され得る。代わりに、UEは次のようなツーステップでM FDベーシスベクタを報告するように設定され得る。
【0217】
●ステップ1で、N′<Nベーシスベクタを含む中間セット(InS)が選択/報告され、ここで、InSは全てのレイヤに対して共通である。
【0218】
●ステップ2で、ランクv CSI報告の各レイヤl∈{0,1,…,v-1}に対して、M FDベーシスベクタがInS内のN′ベーシスベクタの中から自由に(独立的に)選択/報告される。
【0219】
一例において、ワンステップ方法はN≦19の場合に使用され、ツーステップ方法はN>19の場合に使用される。一例において、
【0220】
【数47】
【0221】
で、ここで、α>1は固定されるか(例えば、2に)設定可能である。
【0222】
DFTベースの周波数ドメイン圧縮(数式5)に使用されるコードブックパラメータは
【0223】
【数48】
【0224】
である。一例において、このようなコードブックパラメータに対する値のセットは次のとおりである。
【0225】
●L:値のセットは一般に{2,4}であり、ランク1-2、32個のCSI-RSアンテナポート及びR=1の場合には例外的にL∈{2,4,6}である。
【0226】
【数49】
【0227】
他の例において、このようなコードブックパラメータの値のセットは次のとおりである:α=2、Nph=16、そして、表1と同様に、ここで、L、β及びpの値は上位層パラメータparamCombination-r17によって決定される。一例において、UEは次の値を有するparamCombination-r17で設定されると予想されない:
●PCSI-RS=4の場合は3、4、5、6、7、8、
●CSI-RSポート数PCSI-RS<32の場合は7又は8、
●上位層パラメータType II-RI-Restriction-r17が任意のi>1に対してr=1に設定された場合は7又は8、
●R=2の場合は7又は8。
【0228】
ビットマップパラメータType II-RI-Restriction-r17はビットシーケンスr,r,r,rを形成し、ここで、rはLSBでrはMSBである。rが0の場合(i∈{0,1,…,3})、PMI及びRI報告はv=i+1レイヤと関連付けられた任意のプリコーダに対応しない場合がある。パラメータRは上位層パラメータnumberOfPMISubbandsPerCQISubband-r17で設定される。該パラメータはcsi-ReportingBandでサブバンドの数の関数としてPMIによって示されるプリコーディング行列の総数Nを制御する。
【0229】
【表1】
【0230】
前述したフレームワーク(数式5)は2L個のSDビーム及びM個のFDビームを介した線型結合(double sum)を使用する多重(N)FDユニットに対するプリコーディング行列を示す。該フレームワークはFDベーシス行列WをTDベーシス行列Wで置き換えて時間ドメイン(TD)でのプリコーディング行列を示すためにも用いられることができ、ここで、Wの列は一部の形態の遅延又はチャネルタップ位置を示すTDビームを含む。したがって、プリコーダWは次のように記載され得る。
【0231】
【数50】
【0232】
一例において、M TDビーム(遅延又はチャネルタップ位置を示す)はN個のTDビームのセットの中から選択され、すなわち、NはTDユニットの最大数に対応し、ここで、各TDユニットは遅延又はチャネルタップ位置に対応する。一例において、TDビームは単一の遅延又はチャネルタップ位置に対応する。他の例において、TDビームは多数の遅延又はチャネルタップ位置に対応する。他の例において、TDビームは多数の遅延又はチャネルタップ位置の組み合わせに対応する。
【0233】
残りの開示内容は空間-周波数(数式5)及び空間-時間(数式5A)フレームワークの両方ともに適用可能である。
【0234】
一般に、レイヤl=1,…,vの場合(ここで、vはRIを介して報告されるランク値)、プリコーダ(数式5及び数式5Aを参照)は表2に要約されたコードブックコンポーネントの一部又は全部を含む。
【0235】
【表2】
【0236】
CSIRS,SD及びPCSIRS,FDはそれぞれSD及びFDでのCSI-RSポート数であるとする。CSI-RSポートの総数はPCSIRS,SD×PCSIRS,FD=PCSIRSである。各々のCSI-RSポートはSD又はFD又はSDとFDの両方でプリコーディング/ビームフォーミングベクタを使用してビームフォーミング/プリコーディングされ得る。各CSI-RSポートに対するプリコーディング/ビームフォーミングベクタはDLチャネルとULチャネル間の(部分的な)相互性を仮定して、SRSを介したULチャネル推定に基づいて導出され得る。CSI-RSポートはSD及びFDでビームフォーミングされ得るので、Rel.15/16 Type IIポート選択コードブックがSD及びFDの両方でポート選択を行った後、選択されたポートの線型結合を行うように拡張され得る。本明細書の残り部分では、このような拡張に対するポート選択コードブックと関連付けられた一部の細部事項が提供される。
【0237】
残りの開示内容で、‘ビーム’及び‘ポート’という用語は、交換可能に用いられ、これらはコードブックの同じコンポーネントを示す。簡潔さのために、本明細書ではビーム/ポート又はポート/ビームが使用される。
【0238】
一実施形態A.1において、UEはRel.15/16 Type IIポート選択コードブックでのポート選択(SDにある)がSDの他にFDに拡張される新しい(Rel.17) Type IIポート選択コードブックに基づくCSI報告のための‘TypeII-PortSelection-r17’に設定される上位層パラメータcodebookTypeを設定される。また、UEは、この新しいType IIポート選択コードブックに基づくCSI報告とリンクされるPCSIRS CSI-RSポート(1つのCSI-RSリソースにあるか、2つ以上のCSI-RSリソースにわたって分散される)を設定される。一例において、PCSIRS=Qである。他の例において、PCSIRS≧Qである。ここで、Q=PCSIRS,SD×PCSIRS,FDである。CSI-RSポートはSD及び/又はFDでビームフォーミングされ得る。UEはPCSIRS(又は少なくともQ)CSI-RSポートを測定し、(ビームフォーミングされる)DLチャネルを推定し、また、新しいポート選択コードブックを使用してプリコーディング行列インジケータ(PMI)を決定し、ここで、PMIは各FDユニットt∈{0,1,…,N-1}に対するプリコーディング行列を構成するために(ビームフォーミングされるCSI-RSに使用されるビームフォーミングと共に)gNBで用いられ得るコンポーネントのセットSを示す。一例において、PCSIRS,SD∈{4,8,12,16,32}又は{2,4,8,12,16,32}である。一例において、PCSIRS,SD及びPCSIRS,FDはこれらの積Q=PCSIRS,SD×PCSIRS,FD∈{4,8,12,16,32}又は{2,4,8,12,16,32}になるように構成される。
【0239】
図12は、本開示の実施形態によるSD及びFDに対する独立的(個別的)ポート選択を容易にし、また、SD及びFDに対する共同的ポート選択を容易にする新しいポート選択ブック1200の例を示す図である。図12に示すSD及びFDに対する独立的(個別的)ポート選択を容易にし、また、SD及びFDに対する共同的ポート選択を容易にする新しいポート選択ブック1200の実施形態は単なる例示のためのものである。図12は本開示の範囲をSD及びFDに対する独立的(個別的)ポート選択を容易にし、また、SD及びFDに対する共同的ポート選択を容易にする新しいポート選択ブック1200の例の任意の特定の実装に限定しない。
【0240】
新しいポート選択ブックはSD及びFDに対する独立的(個別的)ポート選択を容易にする。これが図12の上端の部分に説明されている。
【0241】
レイヤl=1,…,vに対して(ここで、vはRIを介して報告されるランク値)、プリコーダ(数式5及び数式5Aを参照)は表3に要約されたコードブックコンポーネント(PMIによって示される)を含む。パラメータL及びMは固定されるか又は設定される(例えば、RRCによって)。
【0242】
【表3】
【0243】
一実施形態A.2において、UEはRel.15/16 Type IIポート選択コードブックでのポート選択(SDにある)がSDの他にFDに拡張される新しい(Rel.17) Type IIポート選択コードブックに基づくCSI報告のための‘TypeII-PortSelection-r17’に設定される上位層パラメータcodebookTypeを設定される。また、UEは、この新しいType IIポート選択コードブックに基づくCSI報告とリンクされるPCSIRS CSI-RSポート(1つのCSI-RSリソースにあるか、2つ以上のCSI-RSリソースにわたって分散される)を設定される。一例において、PCSIRS=Qである。他の例において、PCSIRS≧Qである。ここで、Q=PCSIRS,SD×PCSIRS,FDである。CSI-RSポートはSD及び/又はFDでビームフォーミングされ得る。UEはPCSIRS(又は少なくともQ)CSI-RSポートを測定し、(ビームフォーミングされる)DLチャネルを推定し、また、新しいポート選択コードブックを使用してプリコーディング行列インジケータ(PMI)を決定し、ここで、PMIは各FDユニットt∈{0,1,…,N-1}に対するプリコーディング行列を構成するために(ビームフォーミングされるCSI-RSに使用されるビームフォーミングと共に)gNBで用いられ得るコンポーネントのセットSを示す。一例において、PCSIRS,SD∈{4,8,12,16,32}又は{2,4,8,12,16,32}である。一例において、PCSIRS,SD及びPCSIRS,FDはこれらの積Q=PCSIRS,SD×PCSIRS,FD∈{4,8,12,16,32}又は{2,4,8,12,16,32}になるように構成される。
【0244】
新しいポート選択ブックはSD及びFDに対する独立的(共同的)ポート選択を容易にする。これが図14の下端の部分に説明されている。コードブック構造は2つの主なコンポーネントを含むRel.15 NR Type IIコードブックと類似している。
【0245】
●W:PCSI-RS個のSD-FDポート対のうちのY個のSD-FDポート対を共同で選択
〇一例において、Y≦PCSI-RS(ポート選択が2つの偏波又は互いに異なる偏波を持つアンテナの2つのグループに対して独立している場合)である。
【0246】
〇一例において、Y≦PCSI-RS/2(ポート選択が2つの偏波又は互いに異なる偏波を持つアンテナの2つのグループに対して共通である場合)である。
【0247】
●W:選択されたY SD-FDポート対に対する係数を選択
一例において、共同的ポート選択(及びその報告)は複数のレイヤ(v>1の場合)に対して共通である。一例において、共同的ポート選択(及びその報告)は複数のレイヤ(v>1の場合)に対して独立している。選択された係数の報告は複数のレイヤ(v>1の場合)に対して独立している。
【0248】
レイヤl=1,…,vに対して(ここで、vはRIを介して報告されるランク値である)、プリコーダ(数式5及び数式5Aを参照)は表4に要約されたコードブックコンポーネント(PMIを介して示される)を含む。パラメータYは固定されるか又は設定される(例えば、RRCによって)。
【0249】
【表4】
【0250】
一実施形態Iにおいて、UEは係数振幅/位相報告(実施形態A.1及びA.2で説明済み)のためのコンポーネント
【0251】
【数51】
【0252】
を有する新しい(Rel.17) Type IIポート選択コードブックに基づくCSI報告のための‘Type II-PortSelection-r17’に設定される上位層パラメータcodebookTypeを設定される。ランク1(v=1)の場合、コンポーネント
【0253】
【数52】
【0254】
は総Z=2LM又はK個の要素/係数(2L×M又はK×M行列)を含み、ここで、MはWの列を含むFDベーシスベクタの数で、及び2L=KはWを介して選択されるポートの数である。
【0255】
v>1の場合、コンポーネント
【0256】
【数53】
【0257】
は各レイヤl=1,…,vに対して独立しており、Z=2LM又はK個の要素/係数(2L×M又はK×M行列)を含み、ここで、MはWの列を含むFDベーシスベクタの数である。したがって、全てのレイヤにわたって
総Ztot=vZ=v2LM又はvK個の係数が存在するようになる。
【0258】
一例において、各々の係数は係数振幅と係数位相の積である。簡潔のために、“係数”という用語は本明細書の残り部分で“係数振幅及び係数位相”の全てを示すために用いられる。したがって、係数報告は係数振幅と係数位相の全ての報告を意味する。
【0259】
【数54】
【0260】
を構成する係数の報告に対する細部事項は次の実施形態のうちの少なくとも1つによる。
【0261】
一実施形態I.1において、UEは
【0262】
【数55】
【0263】
を構成する全ての係数を報告するように設定される。ランク1(v=1)の場合、全てのZ=2LM又はK個の係数が報告される。ランクv>1の場合、全てのZtot=v2LM又はvK個の係数が報告される。代わりに、最も強い係数(例えば、各レイヤに対して、
【0264】
【数56】
【0265】
を構成する全ての係数のうちの1つ)がUEによって個別的に報告される場合、
tot-v=v2LM-v又はvK-v個の係数が報告される。ここで、“-v”は最も強い係数が1に固定され得るので最も強い係数の振幅/位相を報告する必要がない事実に対応する。最も強い係数に対する細部事項は本明細書で後に説明される。
【0266】
一実施形態I.2において、UEは
【0267】
【数57】
【0268】
を構成する全ての係数のサブセットを報告するように設定される。例えば、UEはノン-ゼロ(NZ)係数の最大個数(K)まで報告するように設定され得る。したがって、総Ztot個の係数のサブセットは0でない場合があり、残りは0であり得る。
【0269】
【数58】
【0270】
はレイヤl=1,…,vに対するノンゼロ(NZ)係数の個数で、
【0271】
【数59】
【0272】
は全てのレイヤにわたるノンゼロ係数の総個数を示し、ここで、UEは、例えば、許容されたランク又はRI値のセットを設定する設定された上位層パラメータType II-RI-Restriction-r17によることができる(基づくことができる)RI(rank indicator)値vを報告する。一例において、
【0273】
【数60】
【0274】
【0275】
【数61】
【0276】
のような上限を有し、ここで、Kは固定され得るか、上位層によって(明示的に又はパラメータによって)設定され得る。例えば、
【0277】
【数62】
【0278】
又は
【0279】
【数63】
【0280】
であって、ここで、β≦1はNZ係数の個数を決定する。v>1の場合、総KNZも上限を有し得る(例えば、KNZ≦2K)。
【0281】
代わりに、最も強い係数(例えば、各レイヤに対して、
【0282】
【数64】
【0283】
を構成する全ての係数のうちの1つ)がUEによって個別的に報告される場合、KNZ-v個の係数が報告され、ここで、“-v”は最も強い係数が1に固定され得るので最も強い係数の振幅/位相を報告する必要がない事実に対応する。最も強い係数に対する細部事項は本明細書で後に説明される。
【0284】
一例I.2.1において、UEはNZ係数の位置(インデックス)を示すためにインジケータを報告する。NZ係数の位置が報告されるので、UEはNZ係数の量子化された値(例えば、振幅/位相)のみを報告すればよい(残りの係数は0値に設定され得る)。次のような例のうちの少なくとも1つが使用/設定される。
【0285】
●一例I.2.1.1では、インジケータがR16 Type IIコードブックと類似している、ビットマップ(又はビットシーケンス)を示す。全てのレイヤに対するビットマップの総長さはZtot=v2LM又はvKであって、レイヤごとのビットマップの長さはZ=2LM又はKである。一例において、ビットマップのビットbが値b=1を有する場合、対応する係数はNZであり;そうでない場合(ビットマップのビットbがb=0値を有する場合)、対応する係数は0である。又は、ビットマップのビットbが値b=0値を有する場合、対応する係数はNZであり;そうでない場合(ビットマップのビットbがb=1値を有する場合)、対応する係数は0である。インジケータの細部事項はRel.16 Type IIコードブックと同一(ビットマップ)であり得る。インジケータは全てのレイヤに対して共同(1つのインジケータ)であり得る。又は、インジケータは各レイヤに対して個別(1つ)であり得る。
【0286】
●一例I.2.1.2では、インジケータが組み合わせインデックスを示す。インジケータが各レイヤに対して個別(1つ)である場合、インジケータはレイヤlに対して
【0287】
【数65】
【0288】
のうちの1つの値を有するようになる。したがって、該インジケータのペイロード(ビット数)は
【0289】
【数66】
【0290】
である。又は、インジケータは全てのレイヤに対して共同(1つのインジケータ)であり得、
【0291】
【数67】
【0292】
のうちの1つの値を有するようになる。したがって、該インジケータのペイロード(ビット数)は
【0293】
【数68】
【0294】
である。
【0295】
●一例I.2.1.3において、インジケータは次の例のうちの少なくとも1つによってビットマップ又は組み合わせインデックスを示す。
【0296】
○一例I.2.1.3.1において、UEはインジケータがビットマップを示すか又は組み合わせインデックスを示すかに対する情報に設定される。
【0297】
○一例I.2.1.3.2において、インジケータは条件によってビットマップ又は組み合わせインデックスを示す。
【0298】
一例において、該条件はCSI報告のために設定されたCSI-RSポートの個数に基づく。例えば、PCSIRSが小さい場合(PCSIRS≦t)はビットマップが使用され、PCSIRSが大きい場合(PCSIRS>t)は組み合わせインデックスが使用され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、PCSIRSが小さい場合(PCSIRS≦t)は組み合わせインデックスが使用され、PCSIRSが大きい場合(PCSIRS>t)はビットマップが使用され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0299】
一例において、該条件はZの値に基づく。例えば、Zが小さい場合(Z≦t)はビットマップが使用され、Zが大きい場合(Z>t)は組み合わせインデックスが使用され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、組み合わせインデックスはZが小さい場合(Z≦t)は組み合わせインデックスが使用され、Zが大きい場合(Z>t)はビットマップが使用され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0300】
一例において、該条件はランク値vに基づく。例えば、vが小さい場合(v≦t)はビットマップが使用され、vが大きい場合(v>t)は組み合わせインデックスが使用され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、vが小さい場合(v≦t)は組み合わせインデックスが使用され、vが大きい場合(v>t)はビットマップが使用され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0301】
一例において、該条件はL(又はK)又は/及びMの値に基づく。例えば、L(又はK)又は/及びMが小さい場合はビットマップが使用され、L(又はK)又は/及びMvが大きい場合は組み合わせインデックスが使用される。例えば、L(又はK)又は/及びMが小さい場合は組み合わせインデックスが使用され、L(又はK)又は/及びMvが大きい場合はビットマップが使用される。
【0302】
一例I.2.2において、v>1の場合、NZ係数の(位置)インデックスに対して次の例のうちの少なくとも1つが使用/設定される。
【0303】
●一例I.2.2.1では、NZ係数が全てのレイヤに対して共通であり、すなわち、NZ係数の位置(インデックス)が全てのl=1,…,v値に対して同一に維持され(共通)、したがって、1つの共通報告によってこれらが報告される。対応するCSI-RSアンテナポートが二重偏波の場合、2つの偏波又はグループ、例えば、アンテナポート
【0304】
【数69】
【0305】
を含むアンテナポートの第1偏波又はグループ;及び、例えば、アンテナポート
【0306】
【数70】
【0307】
を含むアンテナポートの第2偏波又はグループが存在するようになる。
【0308】
○一例I.2.2.1.1において、NZ係数はアンテナポートの偏波又はグループの2つにわたって共通であり、すなわち、NZ係数の位置(インデックス)は全てのl=1,…,v値及び全てのp=0,1(偏波インデックス)に対して同一に維持される(共通)。NZ係数の位置を報告するためにビットマップが使用される場合、ビットマップは
LMv又は(K)/2ビットを有する。
【0309】
○一例I.2.2.1.2において、NZ係数はアンテナポートのアンテナ偏波又はグループの2つに対して独立しており、すなわち、NZ係数の位置(インデックス)が全てのl=1,…,v値に対して同一に維持されるが(共通)、p=0,1(偏波インデックス)に対しては独立している。ビットマップがNZ係数の位置を報告するために使用される場合、ビットマップは2LM又はKビットを有する。
【0310】
●一例I.2.2.2において、NZ係数は各レイヤに対して独立しており、すなわち、NZ係数の位置(インデックス)はl=1,…,v値に対して互いに異なる場合があり、したがって、各レイヤごとに個別的に報告される。対応するCSI-RSアンテナポートが二重偏波の場合、2つの偏波又はグループ、例えば、アンテナポート
【0311】
【数71】
【0312】
を含むアンテナポートの第1偏波又はグループ;及び、例えば、アンテナポート
【0313】
【数72】
【0314】
を含むアンテナポートの第2偏波又はグループが存在するようになる。
【0315】
○一例I.2.2.2.1において、NZ係数はアンテナポートのアンテナポート又はグループの2つに対して共通であり、すなわち、NZ係数の位置(インデックス)は各l=1,…,v値に対して独立しているが、全てのp=0,1(偏波インデックス)に対しては共通である。NZ係数の位置を報告するためにビットマップが使用される場合、ビットマップは総vLM又は(vK)/2ビットを有し、各レイヤに対してLM又は(K)/2ビットを有する。
【0316】
○一例I.2.2.2.2において、NZ係数はアンテナポートのアンテナ偏波又はグループの2つに対して独立しており、すなわち、NZ係数の位置(インデックス)は各l=1,…,v値に対して独立しており、また、各p=0,1(偏波インデックス)に対しても独立している。NZ係数の位置を報告するためにビットマップが使用される場合、ビットマップは総v2LM又はvKビットを有し、各レイヤに対して2LM又はKビットを有する。
【0317】
●一例I.2.2.3において、NZ係数はレイヤのサブセット内で共通であり、レイヤの2つのサブセットの間では独立している。例えば、NZ係数はレイヤ{1,2}のサブセットに対して共通であり、レイヤ{3,4}のサブセットに対して共通であるが、レイヤの2つのサブセットの間では独立している。
【0318】
一例I.2.3において、v≧1の場合、互いに異なるレイヤに対するNZ係数の個数は次の例のうちの少なくとも1つによって制限され得る。
【0319】
●一例I.2.3.1において、v=1の場合、
【0320】
【数73】
【0321】
【0322】
【数74】
【0323】
のような上限を有し、ここで、Kは固定され得るか、又は上位層によって(明示的に又はパラメータによって)設定され得る。v>1の場合、総KNZは上限を有する(例えば、KNZ≦2K)。
【0324】
●一例I.2.3.2において、各々のl=1,…,vに対して、
【0325】
【数75】
【0326】
【0327】
【数76】
【0328】
のような上限を有し、ここで、Kは固定され得るか、又は上位層によって(明示的に又はパラメータによって)設定され得る。例えば、
【0329】
【数77】
【0330】
で、ここで、β≦1がNZ係数の個数を決定する。v>1の場合、総KNZは上限を有する(例えば、KNZ≦2K)。
【0331】
一実施形態I.3において、UEは次の例のうちの少なくとも1つによって全ての係数(実施形態I.1参照)又は係数のサブセット(実施形態I.2参照)を報告するように設定される。
【0332】
●一例I.3.1において、UEは全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。該設定は、例えば、上位層(RRC)シグナリング又は/及びMAC CEに基づくシグナリング又は/及びDCIに基づくシグナリングによって明示的であり得る。又は、該設定は、例えば、コードブックパラメータによって暗示的であり得る。例えば、1つ以上のコードブックパラメータの特定の値に対して、全ての係数が報告されるべきであって、ここで、1つ以上のコードブックパラメータはβ、L(又はK)、M又はランク値を含む。
【0333】
●一例I.3.2において、UEはMvの値に対する条件に基づいてUEが全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。例えば、Mが小さい場合(M≦t)は全ての係数が報告され、Mが大きい場合(M>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、Mが小さい場合(M≦t)は全ての係数が報告され、Mが大きい場合(M>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。一例において、t=1であって、これは条件M≦tがM=1と等しいことを意味する。
【0334】
●一例I.3.3において、UEはランク値vに基づいてUEが全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。例えば、vが小さい場合(v≦t)は全ての係数が報告され、vが大きい場合(v>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、vが小さい場合(v≦t)は全ての係数が報告され、vが大きい場合(v>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0335】
●一例I.3.4において、UEはCSI報告のために設定されたCSI-RSポートPCSIRSの個数に基づいてUEが全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。例えば、PCSIRSが小さい場合(PCSIRS≦t)は全ての係数が報告され、PCSIRSが大きい場合(PCSIRS>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、PCSIRSが小さい場合(PCSIRS≦t)は全ての係数が報告され、PCSIRSが大きい場合(PCSIRS>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0336】
●一例I.3.5において、UEはZの値に基づいてUEが全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。例えば、Zが小さい場合(Z≦t)は全ての係数が報告され、Zが大きい場合(Z>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、Zが小さい場合(Z≦t)は全ての係数が報告され、Zが大きい場合(Z>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0337】
●一例I.3.6において、UEはL(又はK)の値に対する条件に基づいてUEが全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。例えば、Lが小さい場合(L≦t)は全ての係数が報告され、Lが大きい場合(L>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。また、Lが小さい場合(L≦t)は全ての係数が報告され、Lが大きい場合(L>t)は係数のサブセットが報告され、ここで、tはしきい値(固定又は設定)である。
【0338】
●一例I.3.7において、UEはL値(又はK)及びM値に対する条件に基づいてUEが全ての係数を報告すべきであるか、又は係数のサブセットを報告すべきであるかを設定される。
【0339】
一実施形態II.1において、UEは本開示で説明されたポート選択コードブックを使用してUEによって導出/決定されるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCI(例えば、SB CSIを報告するためのRel.15 NR仕様と類似している)を使用するように追加的に設定される。次の例のうちの少なくとも1つが使用/設定される。
【0340】
図13は、本開示の実施形態によるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCI1300を使用する例を示す図である。図13に示すCSI報告を多重化して報告するための2-パートUCI1300の実施形態は単なる説明のためのものである。図13はCSI報告を多重化して報告するための2-パートUCI1300の任意の特定の実装で本開示の範囲を制限するものではない。
【0341】
図13に示すように、一例II.1.1において、UEは本開示で説明されたポート選択コードブックを使用してUEによって導出/決定されるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCIを使用するように設定され、ここで、
●CQI、RI、及び
【0342】
【数78】
【0343】
を含むCSIパート1がUCIパート1に共に多重化されてエンコードされ、ここで、KNZはvレイヤに対するNZ係数の総個数を示し、KNZ,lはレイヤlに対するノン-ゼロ(NZ)係数の個数を示し;また、
●(UEによって報告される)コードブックコンポーネントを示すPMIを含むCSIパート2がUCIパート2に共に多重化されてエンコードされる。
【0344】
CSIパート2は単一セグメント又はグループ(G0)を含む。変形例において、UCIパート1のKNZは各レイヤl=0,1,…,v-1に対するKNZ,lを示す。
【0345】
図14は、本開示の実施形態によるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCI1400を使用する他の例を示す図である。図14に示すCSI報告を多重化して報告するための2-パートUCI1400の実施形態は単なる説明のためのものである。図14は、CSI報告を多重化して報告するための2-パートUCI1400の任意の特定の実装で本開示の範囲を制限するものではない。
【0346】
図14に示すように、一例II.1.2において、UEは本開示で説明されたポート選択コードブックを使用してUEによって導出/決定されるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCIを使用するように設定され、ここで、2-パートUCIの細部事項はCSIパート2が2つのセグメント又はグループ(G0、G1)にさらに分割されるという点を除いては実施形態I.1に従う:
●グループG0:コンポーネント(S)のサブセット(S1)で構成され;また
●グループG1:コンポーネント(S)のサブセット(S2)で構成され、
ここで、S=全てのPMI又はコードブックコンポーネント(UEによって報告される)のセットである。
【0347】
実施形態I.1の残りの細部事項がこの実施形態にも適用可能である。UCIパート2報告のためのULリソース割り当て(RA)が十分な場合(すなわち、UCIパート2送信に割り当てられたビット数がUCIパート2送信に必要なビット数以上の場合)、全体CSIパート2(すなわち、G0、G1)が送信される。UL RAが十分でない場合(すなわち、UCIパート2送信に割り当てられたビット数がUCIパート2送信に必要なビット数より少ない場合)、CSIパート2の一部を省略(送信せず)し、残り(一部)のCSIパート2が送信され、ここで、省略順序はG1の次にG0の順である。
【0348】
図15は、本開示の実施形態によるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCI1500を使用するさらに他の例を示す図である。図15に示すCSI報告を多重化して報告するための2-パートUCI1500の実施形態は単なる説明のためのものである。図15は、CSI報告を多重化して報告するための2-パートUCI1500の任意の特定の実装で本開示の範囲を制限するものではない。
【0349】
図15に示すように、一例II.1.3において、UEは本開示で説明されたポート選択コードブックを使用してUEによって導出/決定されるCSI報告を多重化して報告するために2-パートUCIを使用するように設定され、2-パートUCIの細部事項はCSIパート2が3つのセグメント又はグループ(G0、G1、G2)にさらに分割されるという点を除いては実施形態I.1に従う:
●グループG0:コンポーネント(S)のサブセット(S1)で構成され;また
●グループG1:コンポーネント(S)のサブセット(S2)で構成され;また
●グループG2:コンポーネント(S)のサブセット(S3)で構成され、
ここで、S=全てのPMI又はコードブックコンポーネント(UEによって報告される)のセットである。
【0350】
実施形態I.1の残りの細部事項がこの実施形態にも適用可能である。UCIパート2報告のためのULリソース割り当て(RA)が十分な場合(すなわち、UCIパート2送信に割り当てられたビット数がUCIパート2送信に必要なビット数以上の場合)、全体CSIパート2(すなわち、G0、G1、G2)が送信される。UL RAが十分でない場合(すなわち、UCIパート2送信に割り当てられたビット数がUCIパート2送信に必要なビット数より少ない場合)、CSIパート2の一部を省略し(送信せず)、残り(一部)のCSIパート2が送信され、ここで、省略順序はG2、G1、G0の順である。
【0351】
図16は、本開示の実施形態によるビットマップ(ら)の存在有無によるUCIパート2(図16の1600)の例を示す図である。図16に示すUCIパート2(図16の1600)の実施形態は単なる説明のためのものである。図16は、本開示の範囲をUCIパート2(図16の1600)の任意の特定の実装に制限しない。
【0352】
図16に示すように、一実施形態II.2において、UEは全ての係数を報告するか(実施形態I.1)又は係数のサブセットを報告するか(実施形態I.2)によってNZ係数の位置(インデックス)を報告するためにビットマップ(ら)を報告するか又は報告しないことができる。UEが全ての係数を報告する場合、ビットマップ(ら)が全て1で構成されるので報告する必要がなく、UCIパート2に存在しないか又は省略される。UEが全ての係数を報告する必要がある場合、ビットマップ(ら)が0と1で構成されるので報告する必要があり、UCIパート2に存在するか又は含まれる。UCIパート2の3つのグループの場合、ビットマップ(ら)の存在有無によるUCIパート2のいくつの例が図16に示されている。
【0353】
一例II.2.1では、ビットマップ(ら)がUCIパート2に存在しないか(又は報告されていないか)否かがUEに対する設定に基づいて決定される。
【0354】
一例において、該設定は明示的パラメータ(RRC)に基づくか(よるか)、明示的指示/活性化(MAC CE)に基づくか、コードポイント(DCI)に基づく。
【0355】
他の例において、該設定は次の例のうちの少なくとも1つに基づいて暗示的である。
【0356】
●一例II.2.1.1では、パラメータに基づく。次の例のうちの少なくとも1つがパラメータに使用される。
【0357】
●一例II.2.1.1.1において、β=1の場合はビットマップが存在せず(報告されず)、β<1の場合はビットマップが存在する(報告される)。
【0358】
●一例II.2.1.1.2において、ランク値v=1(又はランク値v=1又は2)の場合はビットマップが存在せず(報告されず)、ランク値v>1(又はランク値v>2)の場合はビットマップが存在する(報告される)。
【0359】
●一例II.2.1.1.3において、コンポーネントWがターンオフされた場合(例えば、明示的シグナリングによって又は暗示的パラメータによって)、ビットマップが存在せず(報告されず)、コンポーネントWがターンオンされる場合はビットマップが存在する(報告される)。
【0360】
●一例II.2.1.1.4において、M=1(Wの列の個数を示す)の場合はビットマップが存在せず(報告されず)、M>1の場合はビットマップが存在する(報告される)。変形例において、M≦m(Wの列の個数を示す)の場合はビットマップが存在せず(報告されず)、M>mの場合はビットマップが存在し(報告される)、ここで、mはしきい値(固定又は設定)である。
【0361】
●一例II.2.1.1.5において、K=K又は2LMの場合はビットマップが存在せず(報告されず)、K<Kの場合はビットマップが存在する(報告される)。変形例において、K=aK又はa2LMの場合はビットマップが存在せず(報告されず)、M<aK又はa2LMの場合はビットマップが存在し(報告される)、ここで、aはしきい値(固定又は設定)である。
【0362】
●一例II.2.1.1.6において、PCSIRS≦xの場合はビットマップが存在せず(報告されず)、PCSIRS>xの場合はビットマップが存在し(報告される)、ここで、xはしきい値(固定又は設定)である。一例において、x=4又は8又は12又は16である。
【0363】
●一例II.2.1.1.7において、L(又はK)又は/及びMが小さい場合(例えば、しきい値より小さい場合)はビットマップが存在せず(報告されず)、L(又はK)又は/及びMが大きい場合(例えば、しきい値より大きい場合)はビットマップが存在する(報告される)。
【0364】
●一例II.2.1.2では、z=2パラメータの組み合わせに基づく。次の例のうちの少なくとも1つがzパラメータに使用される。
【0365】
●一例II.2.1.2.1では:パラメータβとランク値vの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.1及びII.2.1.1.2でビットマップが存在しない条件が全て満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0366】
●一例II.2.1.2.2では:パラメータβとWがターンオフ/オンされるか否かの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.1及びII.2.1.1.3でビットマップが存在しない条件が全て満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0367】
●一例II.2.1.2.3では:パラメータβとMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.1及びII.2.1.1.4でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0368】
●一例II.2.1.2.4では:パラメータβとKの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.1及びII.2.1.1.5でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0369】
●一例II.2.1.2.5では:パラメータβとPCSIRSの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.1及びII.2.1.1.6でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0370】
●一例II.2.1.2.6では:パラメータβとL(又はK)又は/及びMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.1及びII.2.1.1.7でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0371】
●一例II.2.1.2.7では:ランク値vとWのターンオフ/オンされるか否かの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.2及びII.2.1.1.3でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0372】
●一例II.2.1.2.8では:ランク値vとMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.2及びII.2.1.1.4でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0373】
●一例II.2.1.2.9では:ランク値vとKの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.2及びII.2.1.1.5でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0374】
●一例II.2.1.2.10では:ランク値vとPCSIRSの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.2及びII.2.1.1.6でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0375】
●一例II.2.1.2.11では:ランク値vとL(又はK)又は/及びMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.2及びII.2.1.1.7でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0376】
●一例II.2.1.2.12では:Wがターンオフ/オンであるか否かとMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.3及びII.2.1.1.4でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0377】
●一例II.2.1.2.13では:Wがターンオフ/オンであるか否かとKの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.3及びII.2.1.1.5でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0378】
●一例II.2.1.2.14では:Wがターンオフ/オンであるか否かとPCSIRSの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.3及びII.2.1.1.6でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0379】
●一例II.2.1.2.15では:Wがターンオフ/オンであるか否かとL(又はK)又は/及びMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.3及びII.2.1.1.7でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0380】
●一例II.2.1.2.16では:MとKの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.4及びII.2.1.1.5でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0381】
●一例II.2.1.2.17では:MとPCSIRSの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.4及びII.2.1.1.6でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0382】
●一例II.2.1.2.18では:MとL(又はK)又は/及びMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.4及びII.2.1.1.7でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0383】
●一例II.2.1.2.19では:KとPCSIRSの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.5及びII.2.1.1.6でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0384】
●一例II.2.1.2.20では:KとL(又はK)又は/及びMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.5及びII.2.1.1.7でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0385】
●一例II.2.1.2.21では:PCSIRSとL(又はK)又は/及びMの組み合わせに基づく。例えば、例II.2.1.1.6及びII.2.1.1.7でビットマップが存在しない条件がすべて満たされる場合はビットマップが存在せず;そうでない場合には存在する。
【0386】
●一例II.2.1.3では、z=3パラメータの組み合わせに基づく。次の例のうちの少なくとも1つがzパラメータに使用される。3つのパラメータは、例II.2.1.1.x、II.2.1.1.y、II.2.1.1.zに基づくことができ、ここで、x、y、zは{1,2,…,7}に属する(x≠y≠z)。
【0387】
他の例では、該設定(明示的又は暗示的)がUE能力報告によることができる。
【0388】
一例II.2.2では、ビットマップ(ら)が存在しない又は報告されないようにUEが2-パートUCIを使用してCSI報告すると設定される場合(細部事項は実施形態II.1及びII.2と同様)、UCIパート2はビットマップを含まずUCIパート1は次の例のうちの少なくとも1つによって決定される。
【0389】
●一例II.2.2.1では、UCIパート1がKNZを含まない(全てのレイヤにわたるノン-ゼロ係数の総個数に対して)。
【0390】
●一例II.2.2.2では、UCIパート1がKNZを含むが、ダミー又はデフォルト又は予備の値に設定される(したがって、プリコーダ計算/再設定に使用されない)。一例では、0又はK又は2LM又はvK又は2vLMの設定値。
【0391】
●一例II.2.2.3において、許容された全てのランク値がビットマップ報告を要求しないようにRI制限(例えば、上位層RI制限パラメータによって)が構成される場合、UCIパート1はKNZを含まず;そうでない場合にはUCIパート1がKNZを含む。後者の場合(UCIパート1がKNZを含む場合)、一部のランク値に対して、KNZはダミー又はデフォルト値に設定されることができ(上で説明したように)、他のランク値に対しては、KNZが報告される。
【0392】
●一例II.2.2.4では、設定されたコードブックパラメータがビットマップ報告を要求しない場合、UCIパート1がKNZを含まず;そうでない場合にはUCIパート1がKNZを含む。後者の場合(UCIパート1がKNZを含む場合)、コードブックパラメータに対して、KNZがダミー又はデフォルト値に設定されることができ(上で説明したように)、他のパラメータに対しては、KNZが報告される。コードブックパラメータの一部の例は例II.2.1.1.1乃至II.2.1.1.7で説明したとおりである。
【0393】
一例において(例II.2.2.3に基づく)、ランク値vに基づいてビットマップが存在しない又は存在するとき。
【0394】
●許容された全てのランク値(例えば、上位層RI制限パラメータによって)がセットR1に属する場合、KNZ及びビットマップが各々のUCIパート1及びパート2で報告されない。セットR1はビットマップが報告されないランク値vを含む。一例において、R1={1}又は{1,2}である。一例において、セットR1はUE能力報告によって決定される。
【0395】
●許容されたランク値のうちの1つ以上が(例えば、上位層RI制限パラメータによって)セットR1に属しない場合、UCIパート1でKNZが報告される。
【0396】
●報告されるランク値vがセットR1に属する場合、KNZはダミー又はデフォルト値又は予備の値に設定される。また、この場合に、ビットマップはUCIパート2で報告されない。
【0397】
●報告されるランク値vがR1に属しない場合、UCIパート1及びパート2でそれぞれKNZとビットマップが報告される。パート2のビットマップは上で説明したように分割されるか又は分割されない。
【0398】
一例II.2.3では、ビットマップ(ら)がUCIパート2に存在しないか(又は報告されていないか)否かがUEによって報告される。一例において、このような報告はUE能力報告に含まれ得る。一例において、このような報告はCSIを報告するために2-パートUCIに含まれ得る。例えば、これに対する情報(パート2にビットマップが存在するか否か)はUCIパート1で報告される。一例において、これ(ビットマップ(ら)がUCIパート2に存在しないか又は存在するか)はβ=1が設定された場合(UEが全ての係数を報告できることを示す)UEによってのみ報告され得る。
【0399】
●一例II.2.3.1において、該情報はUCIパラメータでの明示的パラメータに該当する。例えば、1ビットパラメータBが使用され得る。B=1の場合はUCIパート2にビットマップが存在し(報告される)、B=0の場合はビットマップが存在しない。又は、B=0の場合はUCIパート2にビットマップが存在し(報告される)、B=1の場合はビットマップが存在しない。
【0400】
○ビットマップが存在しない場合、UCIパート1のKNZが所定の値(ダミー又はデフォルト又はK又は2LM又はvK又は2vLM又は予備)に設定される。
【0401】
○ビットマップが存在する場合、KNZは報告される値に設定される(R16コードブック参照)。
【0402】
●一例II.2.3.2において、該情報はUCIパート1で報告されるKNZによって暗示的に伝達される。例えば、KNZはビットマップが存在しないことを示す値(例えば、ダミー又はデフォルト又はK又は2LM又はvK又は2vLM又は予備)に設定される。他のKNZ値の場合はビットマップが存在する。
【0403】
●一例II.2.3.3において、該情報はUCIパート1で報告されるRIによって暗示的に伝達される。例えば、RIがR1でランク値を示す場合(上で説明したように)、ビットマップが存在せず、KNZは所定の値(例えば、ダミー又はデフォルト又はK又は2LM又はvK又は2vLM又は予備の)に設定される;そうでない場合、KNZが報告される値に設定されビットマップが存在する。
【0404】
●一例II.2.3.4において、該情報はUCIパート1で報告されるKNZ及びRI値の組み合わせによって暗示的に伝達される。例えば、KNZが所定の値(ダミー又はデフォルト又はK又は2LM又はvK又は2vLM又は予備)に設定され、RIがR1でランク値を示す場合(上で説明したように)、ビットマップが存在せず;そうでない場合には、ビットマップが存在する。一例において、R1={1}又は{1,2}である。一例において、KNZ=vK又は2vLMで、RIがR1={1,2}でランク値vを示す場合、ビットマップ(ら)は存在せず;そうでない場合には、ビットマップが(又はビットマップらが)存在する。代わりに、KNZ=K又は2LMで、RIがランク値v=1を示す場合、ビットマップが存在せず;そうでない場合にはビットマップが存在するか;又は、KNZ=2K又は4LMで、RIがランク値v=2を示す場合、ビットマップらが(2つのレイヤに対する)存在しないか;そうでない場合には、それらが存在する。
【0405】
該UCIパート2はこのような情報がUCIパート1で示される場合(上で説明されたように)ビットマップを含まず、そうでない場合にはビットマップを含み;存在する場合、上で説明したように、ビットマップが分割されるか又は分割されないことができる。
【0406】
一例において、Mがランク値vに依存しない場合、これはMで置き換えられ得る(すなわち、M=M)。
【0407】
一実施形態IIIにおいて、PUSCHによる(又は選択的にPUCCHによる)CSI報告がパート1 CSI及びパート2 CSIの2つの部分を含む場合、UEはパート2 CSIの一部(又は全部)を省略できる(したがって、報告しない)。パート2 CSIの省略は表5、表6又は表7に示された優先順位に従い、ここで、NRepはPUSCHによって伝達されるように設定されたCSI報告の個数である。優先順位0が最も高い優先順位で、優先順位xはx>yの場合、優先順位yより低い優先順位を有し、CSI報告nは下記コピーされた[REF8]の下位項5.2.5に定義されたNRep個のCSI報告のうちのn番目に小さいPriiCSI(y,k,c,s)を有するCSI報告に対応する。
【0408】
●CSI報告は優先順位値
【0409】
【数79】
【0410】
と関連付けられ、ここで
-PUSCHによって伝達される非周期的CSI報告の場合はy=0で、PUSCHによって伝達される半持続的CSI報告の場合はy=1で、PUCCHによって伝達される半持続的CSI報告の場合はy=2であって、また、PUCCHによって周期的CSI報告が伝達される場合はy=3で;
-L1-RSRPを伝達するCSI報告の場合はk=0で、L1-RSRPを伝達しないCSI報告の場合はk=1であって;
-cはサービングセルインデックスで、Ncellsは上位層パラメータmaxNrofServingCellsの値であって;
-sはreportConfigIDで、Mは上位層パラメータmaxNrofCSI-ReportConfigurationsの値である。
【0411】
●関連付けられたPriiCSI(y,k,c,s)値が第2報告より低い第1報告に対するものである場合、第1CSI報告は第2CSI報告より優先順位が高いものとする。
【0412】
特定の優先順位レベルに対するパート2 CSI情報を省略する場合、UEは該当優先順位レベルで全ての情報を省略すべきである。
【0413】
【表5】
【0414】
ここで、本開示で提案されるように、G=パート2 CSIを含む単一グループである。
【0415】
【表6】
【0416】
ここで、本開示で提案されるように、G=第1グループ、G=第2グループである。
【0417】
【表7】
【0418】
ここで、本開示で提案されるように、G=第1グループ、G=第2グループ、G=第3グループである。
【0419】
UCI省略が優先順位表5に従う場合、CSI報告の全体CSIパート2(G0を含む)が省略され得ることに留意する。UCI省略が優先順位表6に従う場合、CSI報告の一部のパート2(G1を含む)又は全体パート2((G0、G1)を含む)が省略され得る。UCI省略が優先順位表7に従う場合、CSI報告の一部のパート2(G2又は(G1、G2)を含む)又は全体パート2((G0、G1、G2)を含む)が省略され得る。
【0420】
UEがCSI報告(ら)と多重化されたPUSCHによって伝送ブロックを伝送するようにスケジューリングされた場合、パート2 CSIは次の場合のみに省略される。
【0421】
【数80】
【0422】
【0423】
【数81】
【0424】
より大きい場合、ここで、パラメータ
【0425】
【数82】
【0426】
は[REF7]のセクション6.3.2.4に定義されている。
【0427】
パート2 CSIは最も低い優先順位レベルから開始し、
【0428】
【数83】
【0429】
【0430】
【数84】
【0431】
以下になるまで、レベルごとに省略される。
【0432】
パート2 CSIが伝送ブロックなしでPUSCHによって送信される場合、パート2 CSIコードレートが1より低くしきいコードレートcより下になるまで下位優先順位ビットが省略され、ここで
【0433】
【数85】
【0434】
【0435】
【数86】
【0436】
は[REF9]の表9.3-2のCSIオフセット値である。
【0437】
-RはDCIでシグナリングされるコードレートである。
【0438】
上記変形実施形態のうちの任意のものが独立して又は少なくとも1つの他の変形実施形態と組み合わせて用いられ得る。
【0439】
図17は、本開示の実施形態による、ユーザ端末(UE)(例えば、UE116)によって行われ得るUEを動作させるための方法1700のフローチャートを示す。図17に示す方法1700の実施形態は単なる説明のためのものである。図17は、本開示の範囲を任意の特定の実装に制限しない。
【0440】
図17に示すように、方法1700はステップ1702から開始する。ステップ1702にて、UE(例えば、図1の111-116)は、CSI(Channel State Information)報告に対する情報を受信する。
【0441】
ステップ1704にて、UEは、総KNZ個係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含むCSI報告を決定する。
【0442】
ステップ1706にて、UEは、所定の条件に基づいて、CSI報告にビットマップインジケータが含まれるか否かを決定し、ここで、ビットマップインジケータはKNZ個係数のインデックスを示す。
【0443】
ステップ1708にて、UEは、該条件が満たされない場合、ビットマップインジケータを含むCSI報告を送信する。
【0444】
一実施形態において、該条件はランク値(v)及びKNZの値に基づく。
【0445】
一実施形態において、該条件はv≦2かつKNZ=Kの場合に満たされ、そうでない場合、該条件が満たされず、ここで、Kは総P個のCSI-RSから選択されるCSI基準信号(CSI-RS)ポートの個数で、Mは周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ(basis vector)の個数である。
【0446】
一実施形態において、CSI報告は2-パートUCI(uplink control information)によって報告され、2-パートUCIはUCIパート1及びUCIパート2で構成され;CSI報告がランク値(v)を含む場合、該ランク値(v)がUCIパート1によって報告され;KNZの値がUCIパート1によって報告され;また、該条件が満たされない場合、UCIパート2によってビットマップインジケータが報告される。
【0447】
一実施形態において、KNZの値は上記情報に含まれたパラメータβに基づく。
【0448】
一実施形態において、β<1の場合、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれ、β=1の場合、UEは上記条件に基づいて、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かを決定する。
【0449】
一実施形態において、上記情報はType II-PortSelection-r17に設定されたパラメータcodebookTypeを含み、これは次のようなコンポーネントを含むコードブックに対応する:P個のうちのK個のCSI基準信号(CSI-RS)ポート、M個の周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ、及びその各々が選択されたCSI-RSポート及びFDベーシスベクタの対と関連付けられるKNZ個の係数。
【0450】
図18は、本開示の実施形態による基地局(BS)(例えば、BS102)によって行われ得る他の方法1800のフローチャートを示す。図18に示す方法1800の実施形態は単なる説明のためのものである。図18は、本開示の範囲を任意の特定の実装に制限しない。
【0451】
図18に示すように、方法1800はステップ1802から開始する。ステップ1802にて、BS(例えば、図1に示す101-103)は、CSI(Channel State Information)報告に対する情報を生成する。
【0452】
ステップ1804にて、BSは、上記情報を送信する。
【0453】
ステップ1806にて、BSは、CSI報告を受信し、ここで、該CSI報告は総KNZ個の係数の振幅インジケータ及び位相インジケータを含み、所定の条件が満たされない場合、該CSI報告はビットマップインジケータを含み、ここで、ビットマップインジケータはKNZ個の係数のインデックスを示す。
【0454】
一実施形態において、該条件はランク値(v)及びKNZの値に基づく。
【0455】
一実施形態において、該条件はv≦2かつKNZ=Kの場合に満たされ、そうでない場合、該条件が満たされず、ここで、Kは総P個のCSI-RSから選択されるCSI基準信号(CSI-RS)ポートの個数で、Mは周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタの個数である。
【0456】
一実施形態において、CSI報告は2-パートUCI(uplink control information)によって受信され、2-パートUCIはUCIパート1及びUCIパート2で構成され;CSI報告がランク値(v)を含む場合、該ランク値(v)がUCIパート1によって受信され;KNZの値がUCIパート1によって受信され;また、該条件が満たされない場合、UCIパート2によってビットマップインジケータが受信される。
【0457】
一実施形態において、KNZの値は上記情報に含まれたパラメータβに基づく。
【0458】
一実施形態において、β<1の場合、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれ、β=1の場合、ビットマップインジケータがCSI報告に含まれるか否かは上記条件に基づく。
【0459】
一実施形態において、上記情報はType II-PortSelection-r17に設定されたパラメータcodebookTypeを含み、これは次のようなコンポーネントを含むコードブックに対応する:P個のうちのK個のCSI基準信号(CSI-RS)ポート、M個の周波数ドメイン(FD)ベーシスベクタ、及びその各々が選択されたCSI-RSポート及びFDベーシスベクタの対と関連付けられるKNZ個の係数。
【0460】
図19は、本開示の一実施形態によるUEの構造を示す。
【0461】
図19に示すように、一実施形態によるUEは、トランシーバ1910、メモリ1920及びプロセッサ1930を含むことができる。UEのトランシーバ1910、メモリ1920及びプロセッサ1930は前述したUEの通信方式によって動作できる。しかし、UEの構成要素はこれに限定されない。例えば、UEは以上で説明されたものに比べてより多くの又はより少ない構成要素を含むこともできる。また、プロセッサ1930、トランシーバ1910及びメモリ1920は単一チップで実装されることもできる。また、プロセッサ1930は少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。また、図19のUEは図3のUEに対応する。
【0462】
トランシーバ1910は、UE受信機及びUE送信機を総称するものであって、基地局又はネットワークエンティティと信号を送受信できる。基地局又はネットワークエンティティと送受信される信号は制御情報及びデータを含むことができる。トランシーバ1910は、送信信号の周波数をアップコンバート及び増幅するRF送信機と、受信信号の周波数を低雑音増幅及びダウンコンバートするRF受信機を含むことができる。しかし、これはトランシーバ1910の一例にすぎず、トランシーバ1910の構成要素がRF送信機及びRF受信機に限定されるわけではない。
【0463】
また、トランシーバ1910は、無線チャネルを介して信号を受信してプロセッサ1930へ出力し、プロセッサ1930から出力された信号を無線チャネルを介して送信できる。
【0464】
メモリ1920は、UEの動作に必要なプログラム及びデータを記憶することができる。また、メモリ1920は、UEによって得られた信号に含まれた制御情報又はデータを記憶することができる。メモリ1920は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの記憶媒体、又は記憶媒体の組み合わせであり得る。
【0465】
プロセッサ1930は、UEが上述のように動作するようにさせる一連のプロセスを制御できる。例えば、トランシーバ1910は、基地局又はネットワークエンティティが伝送した制御信号を含むデータ信号を受信し、プロセッサ1930は、基地局又はネットワークエンティティが伝送した制御信号及びデータ信号を受信した結果を決定できる。
【0466】
図20は、本開示の実施形態による基地局の構造を示す図である。
【0467】
図20に示すように、一実施形態による基地局は、トランシーバ2010、メモリ2020及びプロセッサ2030を含むことができる。基地局のトランシーバ2010、メモリ2020及びプロセッサ2030は前述した基地局の通信方法によって動作できる。しかし、基地局の構成要素がこれに限定されるわけではない。例えば、基地局は以上で説明されたものに比べてより多くの又はより少ない構成要素を含むこともできる。また、プロセッサ2030、トランシーバ2010及びメモリ2020は単一チップで実装されることもできる。また、プロセッサ2030は、少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。また、図20の基地局は図2のBSに対応する。
【0468】
トランシーバ2010は、基地局受信機及び基地局送信機を総称するものであって、端末(UE)又はネットワークエンティティと信号を送受信できる。端末(UE)又はネットワークエンティティと送受信される信号は制御情報及びデータを含むことができる。トランシーバ2010は、送信信号の周波数をアップコンバート及び増幅するRF送信機と、受信信号の周波数を低雑音増幅及びダウンコンバートするRF受信機を含むことができる。しかし、これはトランシーバ2010の一例にすぎず、トランシーバ2010の構成要素がRF送信機及びRF受信機に限定されるわけではない。
【0469】
また、トランシーバ2010は、無線チャネルを介して信号を受信してプロセッサ2030へ出力し、プロセッサ2030から出力された信号を無線チャネルを介して送信できる。
【0470】
メモリ2020は、基地局の動作に必要なプログラム及びデータを記憶することができる。また、メモリ2020は、基地局が得た信号に含まれた制御情報又はデータを記憶することができる。メモリ2020は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの記憶媒体、又は記憶媒体の組み合わせであり得る。
【0471】
プロセッサ2030は、基地局が上述のように動作するようにさせる一連のプロセスを制御できる。例えば、トランシーバ2010は、UEが送信した制御信号を含むデータ信号を受信し、プロセッサ2030は、UEが送信した制御信号及びデータ信号の受信結果を決定できる。
【0472】
上記フローチャートは本開示の原理によって実装され得る例示的な方法を示したものであって、様々な変更及び修正がフローチャートに例示された方法に対して行われ得る。例えば、一連のステップで図示されているが、各図面の様々なステップはオーバーラップしたり、並列的に発生したり、他の順序で発生したり、複数回発生したりしてもよい。他の例において、ステップは省略されたり他のステップで置き換えられてもよい。
【0473】
本開示が例示的な実施形態で説明されたが、多様な変更及び修正が当業者に提案され得る。本開示は添付された請求項の範囲内に属するそのような変更及び修正を含むように意図される。本出願のいかなる説明も任意の特定要素、ステップ又は機能が請求範囲に含まれるべき必須要素であることを示すものとして解釈されてはならない。特許された主題の範囲は請求の範囲によって定義される。
【符号の説明】
【0474】
100 無線ネットワーク
101 gNB
102 基地局(gNB)
103 gNB
111 ユーザ端末
112 ユーザ端末
113 ユーザ端末
114 ユーザ端末
115 ユーザ端末
116 ユーザ端末
120 カバレッジ領域
125 カバレッジ領域
130 ネットワーク
205a アンテナ
205b アンテナ
205n アンテナ
210a RFトランシーバ
210b RFトランシーバ
210n RFトランシーバ
215 TX処理回路
220 RX処理回路
225 プロセッサ
230 メモリ
235 ネットワークインタフェース
305 アンテナ
310 無線周波数(radio frequency、RF)トランシーバ
315 TX処理回路
320 マイクロホン
325 RX処理回路
330 スピーカ
340 プロセッサ
345 出力(I/O)インタフェース(IF)
350 タッチスクリーン
355 ディスプレイ
360 メモリ
361 オペレーティングシステム(OS)
362 アプリケーション
400 送信経路回路
405 変調ブロック
410 直列-並列ブロック
415 逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)ブロック
420 並列-直列ブロック
425 サイクリックプレフィックス加算ブロック
430 アップコンバータ(up-converter、UC)
450 受信経路回路
455 ダウンコンバータ(down-converter、DC)
460 サイクリックプレフィックス除去ブロック
465 直列-並列ブロック
470 高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)ブロック
475 並列-直列ブロック
480 復調ブロック
500 送信機ブロック図
510 情報ビット
520 エンコーダ
530 変調器
540 直列-並列(S/P)変換器
550 マッパ
555 送信BW選択ユニット
560 ユニット
570 並列-直列(P/S)変換器
580 フィルタ
600 ブロック図
610 受信信号
620 フィルタ
635 BWセレクタ
640 ユニット
650 並列-直列変換器
660 復調器
670 デコーダ
680 情報データビット
700 ブロック図
710 情報データビット
720 エンコーダ
730 変調器
740 ユニット
755 送信BW選択ユニット
760 ユニット
770 フィルタ
800 ブロック図
810 受信信号
820 フィルタ
830 ユニット
845 受信BWセレクタ
850 ユニット
860 復調器
870 デコーダ
880 情報データビット
900 アレイ
901 アナログ位相シフタ
905 アナログビームフォーミング
910 デジタルビームフォーミングユニット
920 角度
1000 アンテナ構造
1100 Dグリッド
1200 ポート選択ブック
1700 方法
1702 ステップ
1704 ステップ
1706 ステップ
1708 ステップ
1800 方法
1802 ステップ
1804 ステップ
1806 ステップ
1910 トランシーバ
1920 メモリ
1930 プロセッサ
2010 トランシーバ
2020 メモリ
2030 プロセッサ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】