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特表2024-521218イメージが挿入されたキューアールコードおよびその作成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】イメージが挿入されたキューアールコードおよびその作成方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/06 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
G06K19/06 103
G06K19/06 168
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574611
(86)(22)【出願日】2021-10-19
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 KR2021014527
(87)【国際公開番号】W WO2022255557
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0070289
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523453178
【氏名又は名称】イノ パートナーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム ソンス
(72)【発明者】
【氏名】キム スボン
(57)【要約】
写真またはロゴなどのイメージを挿入して識別力および広告効果を高めることができる様々な形態のキューアールコードが提供される。キューアールコードは、第1フレームおよびその内側に所定の間隔で離隔して形成された第2フレームで構成されたコードフレームと、第1フレームと第2フレームの間隔によって形成される空間に一つ以上配置された位置検出パターンと、前記空間においてコードフレームの外周面に沿って配列された多数の第1データセルと多数の第2データセルからなる情報データに基づく多数のコードが記録されたデータパターンと、第2フレームの内側に形成されたイメージ領域に挿入されるイメージとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フレームおよび前記第1フレームの内側に所定の間隔で離隔して形成された第2フレームで構成されたコードフレームと、
前記第1フレームと第2フレームの間隔によって形成される空間に一つ以上配置された位置検出パターンと、
前記空間において前記コードフレームの外周面に沿って配列された多数の第1データセルと多数の第2データセルからなり、外部から提供された情報データに基づく多数のコードが記録されたデータパターンと、
前記第2フレームの内側に形成されたイメージ領域に挿入されるイメージとを含む、キューアールコード。
【請求項2】
前記第1フレームおよび第2フレームのそれぞれは、閉ループを形成する多角形の形態であることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項3】
前記データパターンには、
前記多数の第1データセルおよび第2データセルの組み合わせに応じて前記情報データに基づくデータコード、セキュリティコードおよびバージョンコードが記録されていることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項4】
前記データコードは、
前記データパターンに、直接記録方式および間接記録方式のいずれか一つにより記録されていることを特徴とする、請求項3に記載のキューアールコード。
【請求項5】
間接記録方式により記録されたデータコードは、
前記情報データが格納された外部サーバのアクセスアドレスおよび前記情報データの格納位置値を含むことを特徴とする、請求項4に記載のキューアールコード。
【請求項6】
前記多数の第1データセルおよび第2データセルは、
互いのカラー、形態、配置位置および角度のうち少なくとも一つによって組み合わされて配列されることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項7】
前記多数の第1データセルおよび第2データセルは、
前記空間において単一の閉曲線の形態に配置されるように配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項8】
前記多数の第1データセルおよび第2データセルは、
前記空間において二重の閉曲線の形態に配置されるように配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項9】
前記多数の第1データセルおよび第2データセルは、
前記空間からジグザグ状に配置されるように配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項10】
前記空間は、複数個の領域に区画され、
区画された各領域には、前記データパターンの前記多数の第1データセルおよび第2データセルの組み合わせに応じて互いに異なる種類のコードが記録されていることを特徴とする、請求項1に記載のキューアールコード。
【請求項11】
コード作成サーバが作成者端末から情報データとイメージを受信するステップと、
受信した前記情報データを低容量データと高容量データに分類し、前記高容量データをデータベースに格納位置値とともに格納するステップと、
分類された情報データに基づいて、閉ループ形態の第1フレームおよび前記第1フレームの内側に所定間隔離隔した閉ループ形態の第2フレームを生成するステップと、
前記第1フレームと第2フレームとの間の空間に一つ以上の位置検出パターンを生成するステップと、
前記分類された情報データに基づいて、前記空間内に多数の第1データセルおよび第2データセルの組み合わせで多数のコードが記録されたデータパターンを生成するステップと、
前記第2フレームの内側にイメージ領域を形成し、前記イメージ領域に前記イメージを挿入するステップとを含む、キューアールコードの作成方法。
【請求項12】
前記データパターンを生成するステップは、
前記多数の第1データセルおよび第2データセルを互いのカラー、形態、配置位置および角度のうち少なくとも一つによって組み合わせて配列するステップを含み、
前記多数の第1データセルおよび第2データセルは、
前記空間において、単一の閉曲線形態、二重の閉曲線形態およびジグザグ形態のいずれか一つに配列されることを特徴とする、請求項11に記載のキューアールコードの作成方法。
【請求項13】
前記データパターンを生成するステップは、
前記分類された情報データのうち前記低容量データを直接記録方式のデータコードで記録するステップと、
前記分類された情報データのうち前記高容量データを間接記録方式のデータコードで記録するステップとを含み、
前記間接記録方式のデータコードは、
前記高容量データが格納されたデータサーバのアクセスアドレスおよび前記格納位置値を含むことを特徴とする、請求項11に記載のキューアールコードの作成方法。
【請求項14】
前記データパターンを生成するステップは、
前記空間を複数個の領域に区画するステップと、
区画された領域のそれぞれに、前記分類された情報データに基づく互いに異なる種類のコードを記録するステップとを含むことを特徴とする、請求項11に記載のキューアールコードの作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キューアール(Quick Response、QR)コード(登録商標)に関し、特に、様々な形状に構成されて審美感を高め、且つ内側に挿入されたイメージにより識別力および広告効果を向上させることができるキューアールコードおよびその作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
QRコードは、従来多く使用されていた一次元バーコードの容量制限を解消し、その形式と内容を確張した二次元バーコードであって、縦横の情報を有することから数字以外に文字のデータを格納することができる。このようなQRコードは、普通、デジタルカメラや専用スキャナまたはスマートフォンなどで読み取って活用する。
【0003】
初期のQRコードは、自動車部品生産管理など、商品の管理に広く用いられ、以降、様々な印刷媒体などに印刷されて、ユーザがQRコードを介して商品情報、インターネット情報などを検索するようにする広告手段として発展した。
【0004】
例えば、雑誌の広告にQRコードを印刷して挿入し、これを見た人が自分のスマートフォンなどを介してQRコードを撮影して認識すると、前記QRコードに格納されていたウェブサイトに接続し、より詳細な情報を提供するなどの広告手段として発展している。このために、ほとんどのスマートフォンには、QRコードを撮影して認識することができるようにアプリケーションがサポートされている。
【0005】
図1は、従来のQRコードを示す図である。
【0006】
図1を参照すると、従来のQRコードは、四角形の形態を有する。QRコードは、3個の位置検出パターン10と、前記位置検出パターン10の間に配置されたデータパターン20とで構成される。
【0007】
位置検出パターン10は、QRコードの大きさ、方向または回転角度を定義する。例えば、図1のQRコードにおいて、上端に2つの位置検出パターン10が配置され、下端に1つの位置検出パターン10が配置される。これにより、ユーザが様々な角度からQRコードを撮影しても、2つの位置検出パターン10が配置された部分をQRコードの上部として認識する。
【0008】
データパターン20は、多数個の黒色データセル21と白色データセル22を含む。黒色データセル21および白色データセル22のそれぞれは、四角形の形態を有し、各セルごとに所定の情報データが記録され格納される。
【0009】
上述の従来のQRコードは、既存のバーコードに比べて格納可能なデータの容量が増加し、そのため、企業などが、前記QRコードを用いて、多数の人に様々な情報、例えば、企業の製品に関する広告情報などを提供する。しかし、従来のQRコードは、多数のデータセル21、22が二次元バーコード形態に配列されて構成されるため、人の視覚でQRコードに含まれている情報を認識または予想することが不可能であった。
【0010】
つまり、従来のQRコードは、それ自体で如何なる情報が含まれているか予想することができない。したがって、人は、スマートフォンなどの装置を介してQRコードを撮影し認識する過程を必ず行う必要があり、そのため、QRコードの認識過程が複雑で不便をもたらし、QRコードを用いた広告効果が低下した。
【0011】
また、従来のQRコードは、角部に配置された多数の位置検出パターン10によりほとんどが四角形の形態に形成されることから、QRコードの審美感が低下し、人の関心が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする技術的課題は、様々な形状に構成されて審美感を高め、且つ内側に挿入されたイメージによって識別力および広告効果を向上させることができるキューアールコードおよびその作成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の実施形態によるイメージが挿入されたキューアールコードは、第1フレームおよび前記第1フレームの内側に所定の間隔で離隔して形成された第2フレームで構成されたコードフレームと、前記第1フレームと第2フレームの間隔によって形成される空間に一つ以上配置された位置検出パターンと、前記空間において前記コードフレームの外周面に沿って配列された多数の第1データセルと多数の第2データセルからなり、外部から提供された情報データに基づく多数のコードが記録されたデータパターンと、前記第2フレームの内側に形成されたイメージ領域に挿入されるイメージとを含む。
【0014】
本発明の実施形態によるイメージが挿入されたキューアールコードの作成方法は、コード作成サーバが作成者端末から情報データとイメージを受信するステップと、受信した前記情報データを低容量データと高容量データに分類し、前記高容量データをデータベースに格納位置値とともに格納するステップと、分類された情報データに基づいて、閉ループ形態の第1フレームおよび前記第1フレームの内側に所定間隔離隔した閉ループ形態の第2フレームを生成するステップと、前記第1フレームと第2フレームとの間の空間に一つ以上の位置検出パターンを生成するステップと、前記分類された情報データに基づいて、前記空間内に多数の第1データセルおよび第2データセルの組み合わせで多数のコードが記録されたデータパターンを生成するステップと、前記第2フレームの内側にイメージ領域を形成し、前記イメージ領域に前記イメージを挿入するステップとを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるイメージが挿入されたキューアールコードは、外縁のレイアウトを形成する多角形のコードフレームにより様々な形態に生成されることができ、既存のQRコードに比べて審美感を高めることができる。
【0016】
また、本発明のQRコードは、その内側領域に、QRコードを介して提供しようとする情報に関するロゴイメージなどを挿入することにより、多数のユーザがQRコードのロゴイメージに関する視覚的な認知によりコードの内部に含まれた情報を予測することができ、コード識別力を高めることができ、これにより、QRコードによる個人や企業またはこれらの製品に対する広告効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】従来のQRコードを示す図である。
図2】本発明の一実施形態によるイメージが挿入されたQRコードを示す図である。
図3】本発明の他の実施形態によるイメージが挿入されたQRコードを示す図である。
図4】本発明のさらに他の実施形態によるイメージが挿入されたQRコードを示す図である。
図5】本発明のQRコードを作成するためのシステムを示す図である。
図6】本発明の実施形態によるイメージが挿入されたQRコードの作成方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施するように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な相違する形態に実現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。また、図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書の全体にわたり、類似する部分に対しては類似する図面符号を付けた。
【0019】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とした時に、これは、特別に反対の意味の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0020】
本発明の実施形態で用いられる用語は、本発明での機能を考慮しながらできるだけ現在広く用いられている一般的な用語を選択しているが、これは、当分野に勤める技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する実施形態の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本実施形態で用いられる用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本実施形態の全般にわたる内容に基づいて定義される必要がある。
【0021】
本発明の実施形態において、第1、第2などのように序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために用いられることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ用いられる。例えば、本発明の権利範囲から逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と称することができ、同様に、第2構成要素も第1構成要素と称することができる。および/またはという用語は、複数の関連する記載された項目の組み合わせまたは複数の関連する記載された項目のいずれかの項目を含む。
【0022】
また、本発明の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なる意味を有していない限り、複数の表現を含む。
【0023】
また、本発明の実施形態において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の異なる特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性を予め排除しないことを理解すべきである。
【0024】
また、本発明の実施形態において、「モジュール」あるいは「部」は、少なくとも一つの機能や動作を行い、ハードウェアまたはソフトウェアにより実現されるか、ハードウェアとソフトウェアの結合により実現されることができる。また、複数の「モジュール」あるいは複数の「部」は、特定のハードウェアで実現される必要がある「モジュール」あるいは「部」以外には、少なくとも一つのモジュールとして一体化されて少なくとも一つのプロセッサとして実現されることができる。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態によるイメージが挿入されたQRコードを示す図である。
【0026】
図2を参照すると、本実施形態のQRコード100は、コードフレーム110、位置検出パターン120、データパターン130およびイメージ領域140を含むことができる。
【0027】
コードフレーム110は、QRコード100の形態または大きさなどのレイアウトを構成することができる。コードフレーム110は、様々な形態の多角形の閉ループからなり、本実施形態では、円形の閉ループを形成するコードフレーム110を例として説明する。
【0028】
コードフレーム110は、第1フレーム111と第2フレーム112を含むことができる。第1フレーム111と第2フレーム112は、同じ形態に形成されることができ、それぞれが閉ループを形成して互いに重なり合うことができる。
【0029】
第1フレーム111と第2フレーム112は、所定の間隔で離隔配置されて、後述する位置検出パターン120およびデータパターン130が配置される空間を形成することができる。このような空間は、データパターン130の配置形態に応じてその幅が異なり得る。
【0030】
また、本発明の他の実施形態によって、コードフレーム110は、第1フレーム111および第2フレーム112のうち一つのみを含むことができる。ここで、位置検出パターン120およびデータパターン130は、一つのフレームの外周面に隣接して配置されることができる。
【0031】
位置検出パターン120は、コードフレーム110の第1フレーム111と第2フレーム112によって形成された空間に一つ以上配置されることができる。位置検出パターン120は、QRコード100の方向や角度を決定することができ、様々なカラーの多角形の形態を有することができる。
【0032】
例えば、本実施形態のQRコード100では、位置検出パターン120が配置された位置がコードの上端部として決定されることができる。これにより、ユーザが自分の端末を介して上/下部が反転したQRコード100または一方向に所定回転されたQRコード100を撮影しても、ユーザの端末では、上述の位置検出パターン120の認識によりQRコード100の方向を補正することができる。また、ユーザの端末は、QRコード100の位置検出パターン120を中心に一方向に多数のデータパターン130を認識し、これに記録された情報を取得することができる。
【0033】
データパターン130は、第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間において、第1フレーム111または第2フレーム112の外周面を囲むように配置されることができる。このようなデータパターン130は、互いに異なるカラー、例えば、反転カラーを有する多数の第1データセル131と多数の第2データセル132を含むことができる。多数の第1データセル131および第2データセル132は、四角形、円形、三角形などの多角形の形態を有することができる。
【0034】
データパターン130の多数の第1データセル131および第2データセル132は、カラー、形態または配置位置などのパラメータに応じて組み合わせることができる。多数の第1データセル131および第2データセル132は、第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間において、単一の閉ループ、すなわち、一つの閉曲線の形態に配置されるように組み合わされることができる。このような第1データセル131および第2データセル132の組み合わせによって、データパターン130には、QRコード100の多数の情報、例えば、データコード、セキュリティコードまたはバージョンコードなどが記録され格納されることができる。
【0035】
データコードは、QRコード100から多数のユーザに提供される情報に基づいて記録されるコードであり得る。セキュリティコードは、データコードの検証のために記録されるコードであり得る。また、バージョンコードは、QRコード100のバージョンに関する情報のために記録されるコードであり得る。このようなデータコード、セキュリティコードおよびバージョンコードは、QRコード100を作成して配布しようとする作成者から提供される情報データに基づいて生成されることができる。
【0036】
また、データパターン130のデータコードは、外部から入力される情報データの大きさまたは情報量に応じて直接記録方式または間接記録方式で記録されることができる。ここで、直接記録方式は、情報データ自体を記録する方式で相対的に低容量のデータ、例えば、低容量の写真や文書などの情報データを記録するために使用されることができる。間接記録方式は、情報データが格納された外部装置、例えば、サーバ(図示せず)のアクセスアドレスなどを記録する方式で相対的に高容量のデータ、例えば、高容量の動画やウェブページなどの情報データを記録するために使用されることができる。このようなデータコードの記録方式は、以降、図面を参照して具体的に説明する。
【0037】
一方、データパターン130が配置される第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間は、複数個の領域に区画されることができ、各領域に、上述のデータコード、セキュリティコードおよびバージョンコードがそれぞれ記録されることができる。
【0038】
例えば、前記空間は、データコードが記録される第1領域(図示せず)、セキュリティコードが記録される第2領域(図示せず)およびバージョンコードが記録される第3領域(図示せず)に区画されることができる。ここで、セキュリティコードまたはバージョンコードに比べて相対的に多くの情報量を有するデータコードが記録される第1領域は、他の領域よりその区間範囲が大きいものであり得る。
【0039】
イメージ領域140は、コードフレーム110の第2フレーム112の内側に形成されることができる。このようなイメージ領域140は、第2フレーム112と重ならない大きさを有することができる。
【0040】
イメージ領域140には、データパターン130に記録された情報、すなわち、QRコード100を介してユーザに提供しようとする情報に関する一つ以上のイメージが挿入されることができる。イメージ領域140に挿入されるイメージは、QRコード100を介して情報を提供しようとする企業のロゴまたは前記企業の製品に関する写真などであり得る。
【0041】
上述のように、本実施形態のQRコード100は、閉ループを形成する多角形形態のコードフレーム110によって様々な形態に形成されることができ、既存のQRコードに比べて審美感を高めることができる。また、本QRコード100は、その内側領域にQRコード100が提供しようとする情報に関する様々なイメージ、例えば、写真やロゴなどのイメージを挿入して生成されることから、多数のユーザがQRコード100に挿入されたイメージの視覚的な認知によりQRコード100に含まれた情報を予測することができ、コード識別力を高め、これにより、QRコード100による企業や製品の広告効果を向上させることができる。
【0042】
図3は、本発明の他の実施形態によるイメージが挿入されたQRコードを示す図である。
【0043】
図3に図示されているQRコード101は、上述の図2を参照して説明されたQRコード100と比較して、データパターン135を構成する多数の第1データセル131および第2データセル132が多重の閉ループの形態を有するように配置された以外は、実質的に同じ構成を有する。したがって、同一部材に対しては同一符号で示し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0044】
図3に図示されているように、本実施形態のQRコード101は、コードフレーム110、位置検出パターン120、データパターン135およびイメージ領域140を含むことができる。
【0045】
コードフレーム110は、所定の間隔で離隔配置されて、位置検出パターン120およびデータパターン135が配置される空間を形成する第1フレーム111と第2フレーム112を含むことができる。第1フレーム111と第2フレーム112は、多角形の形態を有することができ、それぞれは、閉ループの形態に形成されることができる。
【0046】
位置検出パターン120は、様々なカラーの多角形の形態に形成され、コードフレーム110の第1フレーム111と第2フレーム112によって形成された空間に一つ以上配置されることができる。位置検出パターン120は、QRコード101の方向や角度を決定することができる。
【0047】
データパターン135は、第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間で第1フレーム111または第2フレーム112の外周面を囲むように配置されることができる。このようなデータパターン135は、互いに異なるカラー、例えば、反転カラーを有する多数の第1データセル131と多数の第2データセル132を含むことができる。多数の第1データセル131および第2データセル132は、四角形、円形、三角形などの多角形の形態を有することができる。
【0048】
データパターン135の多数の第1データセル131および第2データセル132は、カラー、形態または配置位置などのパラメータに応じて組み合わされて、QRコード101の様々な情報、すなわち、データコード、セキュリティコードまたはバージョンコードなどが記録されることができる。
【0049】
ここで、本実施形態のデータパターン135は、多数の第1データセル131および第2データセル132が多重の閉ループの形態、例えば、互いに異なる大きさの二重の閉曲線の形態に配置され、データパターン135に記録され格納される情報の量が増加し得る。
【0050】
すなわち、図3に図示されているQRコード101のデータパターン135は、図2を参照して説明したQRコード100のデータパターン130に比べて、第1データセル131および第2データセル132の個数が増加し得る。このようなデータセル個数の増加に伴い、本実施形態のQRコード101に格納可能な情報データの量が増加し、これにより、作成者は、様々な形態の情報をQRコード101を介して多数のユーザに提供することができる。
【0051】
ただし、本実施形態のQRコード101では、データパターン135の第1データセル131と第2データセル132の個数の増加に応じて、コードフレーム110の第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間の幅が増加する必要がある。そのため、第2フレーム112の内側に形成されるイメージ領域140の大きさが、上述の図2で説明したイメージ領域140よりも相対的に減少し得る。すなわち、図2のQRコード100と図3のQRコード101が同じ大きさを有する場合に、図3のQRコード101のイメージ領域140は、図2のQRコード100のイメージ領域140よりも小さい大きさを有することができる。
【0052】
イメージ領域140には、データパターン135に記録された情報に対応するように、様々なイメージが挿入されることができる。したがって、ユーザは、イメージ領域140に挿入されたイメージの視覚的な認知によりQRコード101に含まれた情報を予測することができ、コード識別力を高め、これにより、QRコード101による個人や企業またはこれらの製品に対する広告効果を向上させることができる。
【0053】
図4は、本発明のさらに他の実施形態によるイメージが挿入されたQRコードを示す図である。
【0054】
図4に図示されているQRコード102は、上述の図2および図3を参照して説明されたQRコード100、101と比較して、データパターン137を構成する多数の第1データセル131および第2データセル132がジグザグ(zigzag)状に配置された以外は、実質的に同じ構成を有する。したがって、同一部材に対しては同一符号で示し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0055】
図4に図示されているように、本実施形態のQRコード102は、コードフレーム110、位置検出パターン120、データパターン137およびイメージ領域140を含むことができる。
【0056】
コードフレーム110は、所定の間隔で離隔配置されて、位置検出パターン120およびデータパターン137が配置される空間を形成する第1フレーム111と第2フレーム112を含むことができる。第1フレーム111と第2フレーム112は、多角形の形態を有することができ、それぞれは、閉ループの形態に形成されることができる。
【0057】
位置検出パターン120は、様々なカラーの多角形の形態に形成され、コードフレーム110の第1フレーム111と第2フレーム112によって形成された空間に一つ以上配置されることができる。位置検出パターン120は、QRコード102の方向や角度を決定することができる。
【0058】
データパターン137は、第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間において第1フレーム111または第2フレーム112の外周面を囲むように配置されることができる。このようなデータパターン137は、互いに異なるカラー、例えば、反転カラーを有する多数の第1データセル131と多数の第2データセル132を含むことができる。多数の第1データセル131および第2データセル132は、四角形、円形、三角形などの多角形の形態を有することができる。
【0059】
データパターン137の多数の第1データセル131および第2データセル132は、ジグザグ状に配置されることができる。これにより、本実施形態のデータパターン137は、多数の第1データセル131および第2データセル132の組み合わせに対して、これらのカラー、形態、位置だけでなく、隣接する一対の第1データセル131間の配置形態、すなわち、互いの角度についてのパラメータに応じて様々な形態に組み合わせることができ、データパターン137に記録される情報、すなわち、データコード、セキュリティコードまたはバージョンコードの大きさを増加させることができる。
【0060】
すなわち、図4に図示されているQRコード102のデータパターン137は、多数の第1データセル131および第2データセル132のジグザグ配置形態に応じて、これらの組み合わせ変数、すなわち、組み合わせパラメータを増加させて、データパターン137に格納される情報の大きさを増加させることができる。したがって、本実施形態のQRコード102は、図2を参照して説明されたQRコード100と比較して、イメージ領域140の大きさをほぼ減少させなくても、より多くのデータを格納することが可能であり、これにより、作成者は、様々な形態の情報をQRコード102を介して多数のユーザに提供することができる。
【0061】
イメージ領域140には、データパターン137に記録された情報に対応するように、様々なイメージが挿入されることができる。これにより、ユーザは、イメージ領域140に挿入されたイメージの視覚的な認知により、QRコード102に含まれた情報を予測することができ、コード識別力を高め、これにより、QRコード102による個人や企業またはこれらの製品に対する広告効果を向上させることができる。
【0062】
図5は、本発明のQRコードを作成するためのシステムを示す図である。
【0063】
図5を参照すると、本実施形態のQRコード作成システム(以下、作成システム)は、QRコード100、101、102を作成しようとする個人や企業などの作成者が有する作成者端末200および前記作成者端末200と有/無線ネットワークで接続されて通信するコード作成サーバ300を含んで構成されることができる。
【0064】
コード作成サーバ300は、作成者端末200から情報データおよびイメージを受信する入力部310、前記入力部310が受信した情報データの大きさまたは容量に応じて分類する分類部320、分類された情報データおよびイメージに基づいてQRコード100、101、102を生成するコード生成部330および生成されたQRコード100、101、102に含まれる情報データのうち一部が格納されるデータベース340を含むことができる。
【0065】
また、コード生成部330は、所定の間隔で離隔して配置され、それぞれが閉ループを形成する第1フレーム111と第2フレーム112を含む多角形のコードフレーム110を生成するコードフレーム生成部331、前記第1フレーム111と第2フレーム112との間の空間内に配置される一つ以上の位置検出パターン120を生成する位置検出パターン生成部333、前記空間内に配置される多数の第1データセル131と第2データセル132からなるデータパターン130、135、137を生成するデータパターン生成部335および第2フレーム112の内側のイメージ領域140に写真やロゴなどのイメージを挿入するイメージ挿入部337を含むことができる。
【0066】
図6は、本発明の実施形態によるイメージが挿入されたQRコードの作成方法を示す図である。
【0067】
以下では、説明の便宜上、図2に図示されている本発明の一実施形態によるQRコードに対する作成方法について詳細に説明する。しかし、本実施形態は、図3および図4のそれぞれに図示されているQRコードに対する作成方法においても適用可能であることは自明であろう。
【0068】
図面を参照すると、QRコード100を作成しようとする人、すなわち、作成者は、自分の端末200を介してコード作成サーバ300にアクセスし、作成しようとするQRコード100に関する情報データとイメージをコード作成サーバ300に転送することができる(S10)。
【0069】
作成者端末200から転送された情報データおよびイメージは、QRコード100を介して多数のユーザに提供しようとする情報、例えば、個人や企業、またはこれらの製品などに関する写真などのイメージ、文書、動画、ウェブページなどのデータを含むことができる。
【0070】
次いで、コード作成サーバ300の分類部320は、入力部310を介して受信した情報データをその大きさまたは容量に応じて分類することができる(S20)。
【0071】
例えば、情報データには、低容量データ、例えば、簡単なイメージまたは文書などのデータと、これに比べて高容量データ、例えば、動画や複雑なウェブページなどのデータが含まれ得る。
【0072】
分類部320は、受信した情報データの大きさまたは容量を、設定された基準値、例えば、設定大きさ値または設定容量値と比較し、比較結果に基づいて、低容量データと高容量データに分類することができる。
【0073】
また、分類部320は、高容量データとして分類された情報データをデータベース340に格納することができる(S30)。ここで、データベース340には、高容量データとともに、その格納位置に関する位置値が格納されることができる。
【0074】
次に、コード作成サーバ300のコードフレーム生成部331は、分類された情報データに基づいて、QRコード100の全体のレイアウトを決定することができるコードフレーム110を生成することができる(S40)。
【0075】
コードフレーム生成部331は、閉ループ形態のコードフレーム110を生成することができる。このようなコードフレーム110は、互いに所定の間隔で離隔している第1フレーム111と第2フレーム112を含むことができる。第1フレーム111と第2フレーム112は、多角形の形態に形成されることができる。
【0076】
次に、位置検出パターン生成部333は、コードフレーム110の第1フレーム111と第2フレーム112との間隔によって形成された空間に、一つ以上の位置検出パターン120を生成して配置することができる(S50)。
【0077】
位置検出パターン120は、多角形の形態に形成されることができ、QRコード100の方向または回転角度を決定することができる。
【0078】
次に、データパターン生成部335は、予め生成された位置検出パターン120を中心に第1フレーム111と第2フレーム112によって生成された空間内に、情報データに基づくデータパターン130を生成することができる(S60)。
【0079】
データパターン130は多角形形態の多数の第1データセル131と多数の第2データセル132を含むことができる。これにより、データパターン生成部335は、図2に図示されているように、単一の閉曲線の形態に多数の第1データセル131および第2データセル132を配置してデータパターン130を生成するか、図3に図示されているように、二重の閉曲線形態に多数の第1データセル131および第2データセル132を配置してデータパターン135を生成するか、もしくは図4に図示されているように、ジグザグ状に多数の第1データセル131および第2データセル132を配置してデータパターン137を生成することができる。
【0080】
データパターン生成部335は、多数の第1データセル131および第2データセル132のカラー、形態、位置および互いの角度などのパラメータに基づいて組み合わせることで、これらに様々な情報を記録し格納することができる。
【0081】
例えば、データパターン130の多数の第1データセル131および第2データセル132には、これらの組み合わせに応じて、情報データに基づくデータコード、前記データコードの検証のためのセキュリティコードおよびQRコード100のバージョン確認のためのバージョンコードが記録され格納されることができる。
【0082】
データパターン生成部335は、分類部320による情報データの分類結果に基づいて、直接記録方式または間接記録方式によりデータコードを記録することができる。
【0083】
例えば、データパターン生成部335は、分類部320によって低容量データとして分類された情報データを多数の第1データセル131および第2データセル132に直接記録方式によりデータコードで記録することができる。
【0084】
このような直接記録方式のデータコードは、当該情報データ、すなわち、低容量データのすべての構成要素を含むことができる。これにより、多数のユーザが所定の端末を介してQRコード100を撮影する場合に、直接記録方式で記録されたデータコードによって当該情報データを直ちに閲覧することができる。
【0085】
また、データパターン生成部335は、分類部320によって高容量データとして分類された情報データを多数の第1データセル131および第2データセル132に間接記録方式によりデータコードで記録することができる。
【0086】
間接記録方式のデータコードは、コード作成サーバ300のデータベース340にアクセスすることができるアドレス情報および前記データベース340に格納された高容量の情報データの格納位置値を含むことができる。したがって、多数のユーザが端末を介してQRコード100を撮影する場合に、間接記録方式で記録されたデータコードによって当該情報データが格納されたサーバにアクセスし、これを閲覧することができる。
【0087】
一方、データパターン生成部335は、第1フレーム111と第2フレーム112による空間を複数個の領域に区画し、各領域に多数の第1データセル131および第2データセル132を組み合わせて、データコード、セキュリティコードおよびバージョンコードをそれぞれ記録することができる。ここで、データコードが記録される領域の大きさは、セキュリティコードおよびバージョンコードが記録される領域よりも相対的に大きいものであり得る。
【0088】
次に、イメージ挿入部337は、QRコード100の内側領域、すなわち、第2フレーム112の内側のイメージ領域140に作成者端末200から提供されたイメージを挿入することができる(S70)。挿入されるイメージは、個人または企業の写真やロゴに関するイメージであるか、これらの製品に対する写真やロゴに関するイメージであり得る。
【0089】
コード作成サーバ300は、イメージが挿入されたQRコード100を有/無線ネットワークを介してユーザ端末(図示せず)に配布するか、または様々な印刷媒体に印刷し、多数のユーザに配布することができる(S80)。
【0090】
上述のように、本実施形態のQRコードの作成方法は、閉ループを形成する多角形形態のコードフレーム110を形成することで、様々な形態を有するQRコード100を生成することができ、既存QRコードに比べて、審美感を高めることができる。
【0091】
また、本実施形態のQRコードの作成方法は、内側領域にQRコード100が提供しようとする情報に関する様々なイメージ、例えば、ロゴイメージを挿入することにより、多数のユーザがQRコード100に挿入されたイメージの視覚的な認知により、QRコード100に含まれた情報を予測することができ、コード識別力を高めることができ、これにより、QRコード100による個人や企業またはこれらの製品に対する広告効果を向上させることができる。
【0092】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明しているが、本発明の権利範囲は、これに限定されず、以下の請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【0093】
本実施形態に関連する技術分野において通常の知識を有する者は、上記の記載の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態に実現され得ることを理解することができる。そのため、開示方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮すべきである。本発明の範囲は、上述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての相違点は、本発明に含まれたものと解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】