(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】折り畳み椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 4/28 20060101AFI20240521BHJP
A47C 3/18 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
A47C4/28 A
A47C3/18 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574843
(86)(22)【出願日】2023-03-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2023084787
(87)【国際公開番号】W WO2023207491
(87)【国際公開日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】202220969915.3
(32)【優先日】2022-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523454809
【氏名又は名称】深▲せん▼双合壱科技実業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】王麗麗
【テーマコード(参考)】
3B091
【Fターム(参考)】
3B091EA03
3B091EB05
(57)【要約】
本実用新案で提供される折り畳み椅子は、下部ブロック、及び下部ブロックにピボット接
続される3つ以上の脚を含む下部コンポーネントと、上部ブロック、及び上部ブロックに
ピボット接続される3つ以上の腕を含む上部コンポーネントと、上部コンポーネント及び
下部コンポーネントを接続する中部コンポーネントと、腕と同じ数の端部を有し、端部が
腕の上部ブロックから離れる一端に設けられるシート生地と、を含み、上部ブロックに、
腕の回転角度を規制する止め部が設けられ、腕が伸縮可能であり、シート生地が、腕が縮
んだ状態の場合に弛み状態にあり、腕が伸ばした状態の場合に張り詰め状態にあるように
設けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部ブロックと、前記下部ブロックにピボット接続される3つ以上の脚と、を含む下部コ
ンポーネントと、
上部ブロックと、前記上部ブロックにピボット接続される3つ以上の腕と、を含む上部コ
ンポーネントと、
前記上部コンポーネントと前記下部コンポーネントとを接続する中部コンポーネントと、
前記腕と同じ数の端部を有し、前記端部が前記腕の前記上部ブロックから離れる一端に設
けられるシート生地と、を含む折り畳み椅子であって、
前記上部ブロックに、前記腕の回転角度を規制する止め部が設けられ、前記腕が伸縮可能
であり、前記シート生地が、前記腕が縮んだ状態の場合に弛み状態にあり、前記腕が伸ば
した状態の場合に張り詰め状態にあるように設けられる。
【請求項2】
前記腕は、前腕及び後腕を含み、前記前腕の最大長さが前記後腕の最大長さよりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み椅子。
【請求項3】
前記止め部は、前止め部及び後止め部を含み、前記前止め部により規制される前記前腕の
回転可能な角度が、前記後止め部により規制される前記後腕の回転可能な角度よりも小さ
い
ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【請求項4】
前記前腕及び前記後腕の数はそれぞれ2つである
ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【請求項5】
前記中部コンポーネントは、前記上部ブロックと前記下部ブロックとの間に設けられる軸
受部材と、前記上部ブロック、前記軸受部材及び前記下部ブロックを貫通する中心シャフ
トと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み椅子。
【請求項6】
前記上部ブロックには下向きボスが設けられ、前記下部ブロックには上向きボスが設けら
れ、前記軸受部材は、前記下向きボスと前記上向きボスとの間に介装される接続部と、前
記接続部を囲んで設けられる環状部とを有し、前記環状部内には複数のスチールボールが
設けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の折り畳み椅子。
【請求項7】
前記下部コンポーネントは、前記脚の内部に設けられるねじりバネをさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み椅子。
【請求項8】
前記脚の数は4つである
ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳み椅子。
【請求項9】
前記下部ブロックには、前記脚の回転角度を規制する止まり部が設けられる
ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳み椅子。
【請求項10】
前記シート生地は、ユーザーが前記折り畳み椅子に座る時にユーザーと接触する正面及び
前記正面に対向する裏面を有し、前記端部の裏面に腕カバーが設けられ、前記腕の前記上
部ブロックから離れる一端が前記腕カバー内に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実用新案は、シート技術分野に関し、特に折り畳み椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳み椅子は、日常生活でよくある椅子であり、保管や搬送を便利にするように、通常
に折りたたんで小さくできる。しかしながら、よくある折り畳み椅子は構造が複雑で、且
つ折り畳み操作が面倒であり、ユーザーエクスペリエンスに重大な影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これにより、構造が簡単で、且つ操作が便利である折り畳み椅子を提出する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本実用新案は、下部ブロック、及び下部ブロックにピボット接続される3つ以上の脚を含
む下部コンポーネントと、上部ブロック、及び上部ブロックにピボット接続される3つ以
上の腕を含む上部コンポーネントと、上部コンポーネント及び下部コンポーネントを接続
する中部コンポーネントと、腕と同じ数の端部を有し、端部が腕の上部ブロックから離れ
る一端に設けられるシート生地と、を含み、上部ブロックに、腕の回転角度を規制する止
め部が設けられ、腕が伸縮可能であり、シート生地が、腕が縮んだ状態の場合に弛み状態
にあり、腕が伸ばした状態の場合に張り詰め状態にあるように設けられる折り畳み椅子が
提供される。
【0005】
好ましくは、腕は、前腕及び後腕を含み、前腕の最大長さが後腕の最大長さよりも小さい
。
【0006】
好ましくは、止め部は、前止め部及び後止め部を含み、前止め部により規制される前腕の
回転可能な角度が、後止め部により規制される後腕の回転可能な角度よりも小さい。
【0007】
好ましくは、前腕及び後腕の数はそれぞれ2つである。
【0008】
好ましくは、中部コンポーネントは、上部ブロックと下部ブロックとの間に設けられる軸
受部材と、上部ブロック、軸受部材及び下部ブロックを貫通する中心シャフトと、を含む
。
【0009】
好ましくは、上部ブロックには下向きボスが設けられ、下部ブロックには上向きボスが設
けられ、軸受部材は、下向きボスと上向きボスとの間に介装される接続部と、接続部を囲
んで設けられる環状部とを有し、環状部内には複数のスチールボールが設けられる。
【0010】
好ましくは、下部コンポーネントは、脚の内部に設けられるねじりバネをさらに含む。
【0011】
好ましくは、前記脚の数は4つである。
【0012】
好ましくは、下部ブロックには、脚の回転角度を規制する止まり部が設けられる。
【0013】
好ましくは、シート生地は、ユーザーが折り畳み椅子に座る時にユーザーと接触する正面
及び正面に対向する裏面を有し、端部の裏面に腕カバーが設けられ、腕の上部ブロックか
ら離れる一端が腕カバー内に収容される。
【0014】
本実用新案で提供される折り畳み椅子は、下部ブロック、及び下部ブロックにピボット接
続される3つ以上の脚を含む下部コンポーネントと、上部ブロック、及び上部ブロックに
ピボット接続される3つ以上の腕を含む上部コンポーネントと、上部コンポーネント及び
下部コンポーネントを接続する中部コンポーネントと、腕と同じ数の端部を有し、端部が
腕の上部ブロックから離れる一端に設けられるシート生地と、を含み、上部ブロックに、
腕の回転角度を規制する止め部が設けられ、腕が伸縮可能であり、シート生地が、腕が縮
んだ状態の場合に弛み状態にあり、腕が伸ばした状態の場合に張り詰め状態にあるように
設けられる。シート生地が張り詰める場合に、上部コンポーネントは、前にも後ろにも転
倒しないので、ユーザーが座ったままバランスを保つことができる。折り畳み椅子を収納
する必要がある場合に、まず腕を短縮し、この際に、シート生地が緩め、よって、腕を脚
の方向へひっくり返し、折り畳み椅子の全体を収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本実用新案の具体的な実施形態又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明す
るために、以下に具体的な実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明
らかに、以下に説明する図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創
造的労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
【0016】
【
図1】一実施例で提供される折り畳み椅子の展開状態の組合せ概略図である。
【
図2】一実施例で提供される折り畳み椅子のシート生地を除去した分解概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本実用新案の技術的解決手段を明瞭で、完全に説明し、もち
ろん、説明される実施例は、すべての実施例ではなく、本実用新案の一部実施例である。
本実用新案における実施例に基づいて、当業者が創造的な作業を行わない前提で取得した
全ての他の実施例は、いずれも本実用新案の保護範囲に属する。
【0018】
本実用新案の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「
水平」、「内」、「外」等の用語が現れると、それらに指示される向き又は位置関係は、
添付図面に示すものに基づく向き又は位置関係であり、本実用新案の説明を容易にし簡略
化するためのものに過ぎなく、指摘された装置又は素子が特定の向きを有し、特定の向き
で構築され操作しなければならないことを指示又は示唆するものではないので、本実用新
案を限定すると理解されることができない。さらに、「第一」、「第二」、「第三」とい
う用語が使用される場合は、説明のみを目的とし、相対的な重要性を示したり暗示したり
するものとして理解されることができない。
【0019】
図1から
図4に示すように、本実用新案で提供される折り畳み椅子100は、下部コンポ
ーネント10、中部コンポーネント20、上部コンポーネント30及びシート生地40を
含む。ここで、下部コンポーネント10は、下部ブロック11と、下部ブロック11にピ
ボット接続される3つ以上の脚12と、を含み、上部コンポーネント30は、上部ブロッ
ク31と、上部ブロック31にピボット接続される3つ以上の腕32とを含む。実施例に
おいて、腕32及び脚12の数はそれぞれ4つである。他の実施形態において、腕と脚の
数は同じであっても異なっていてもよく、折り畳み椅子が例えば平面上に安定して支持さ
れ得る限り、その数が3つ、5つ、またはそれ以上であってもよいことが理解されよう。
【0020】
中部コンポーネント20は、上部コンポーネント30と下部コンポーネント10とを接続
し、具体的には、中部コンポーネント20は、上部ブロック31と下部ブロック11との
間に設けられる軸受部材21と、上部ブロック31、軸受部材21及び下部ブロック11
を貫通する中心シャフト22とを含む。
【0021】
シート生地40は、腕32の数と同じ端部を有し、本実施例においてシート生地40は4
つの端部41を有し、端部41は、腕32の上部ブロック31から離れる一端に設けられ
、具体的には、シート生地40は、ユーザーが折り畳み椅子100に座る時にユーザーと
接触する正面及び正面に対向する裏面を有し、端部41の裏面に腕カバー410が設けら
れ、腕32の上部ブロック31から離れる一端が腕カバー410内に収容される。選択で
、シート生地には、通気性の高いメッシュが設けられ、ユーザーエクスペリエンスを改善
することができる。
【0022】
腕32は、伸縮可能であり、本実施例において、腕32は、2つの前腕321と2つの後
腕322を含み、前腕321の最大長さが後腕322の最大長さよりも小さい。上部ブロ
ック31には、腕32の回転角度を規制する止め部が設けられ、止め部は、前止め部31
1及び後止め部312を含み、前止め部311により規制される前腕321の回転可能な
角度が、後止め部312により規制される後腕322の回転可能な角度よりも小さい。
【0023】
シート生地40は、腕32が縮んだ状態の場合に弛み状態にあり、腕が32伸ばした状態
の場合に張り詰め状態にあるように設けられる。具体的には、シート生地40は、パッチ
ワーク布によって作られてなり、シート生地40が張り詰め状態にあるとは、シート生地
40のエッジが張り詰めるという意味である。折り畳み椅子100を展開しようとする場
合に、2つの後腕322を最大限に伸ばし、2つの前腕321も最大限に伸ばし、その際
に、シート生地40が張り詰め、4つの腕32はそれぞれシート生地40の4つの端部4
1の引張力を受け、下へひっくり返すことができなく、腕32は、張り詰めたシート生地
40の協力によって安定した上開き状態を保持することができる。ユーザーがシート生地
40に座る時に、上部コンポーネント30の重心は、前又は後へずれるため、この際に、
前止め部311及び後止め部312は、それぞれ前腕321及び後腕322が回動する角
度を規制し、上部コンポーネント30が全体として前または後ろへ転倒することを避ける
ことができる。折り畳み椅子100を収納しようとする場合に、まず4つの腕32を短縮
させる必要があり、この際に、シート生地40が緩み、腕32が自然に垂れ下がり、よっ
て腕32をひっくり返し、脚12とともに収納されることができる。
【0024】
これによって、シート生地が張り詰める場合に、上部コンポーネントは、前にも後ろにも
転倒しないので、ユーザーが座ったままバランスを保つことができる。折り畳み椅子を収
納する必要がある場合に、まず腕を短縮し、この際に、シート生地が緩め、よって、腕を
脚の方向にひっくり返し、椅子全体を収納することができる。このような設計は、構造が
簡単で操作が便利であり、上部コンポーネント30とシート生地40との協力のみによっ
て、ユーザーがその上に座る安定した部分を保持することができる。
【0025】
好ましくは、上部ブロック31には下向きボス313が設けられ、下部ブロック11には
上向きボス113が設けられ、軸受部材21は、下向きボス313と上向きボス113と
の間に介装される接続部211と、接続部211を囲んで設けられる環状部212とを有
し、環状部212内には複数のスチールボール213が設けられる。このような設計によ
って、折り畳み椅子100は回転椅子の機能も具備させる。
【0026】
好ましくは、下部コンポーネント10は、脚12の内部に設けられるねじりバネ13をさ
らに含み、下部ブロック11には、脚12の回転角度を規制する止まり部110が設けら
れ、ユーザーが、脚12を便利且つ迅速に開き、ユーザーの体重に耐えるときに脚12を
安定に保つことができるようにできる。
【0027】
本実用新案で提供される折り畳み椅子は、下部ブロック、及び下部ブロックにピボット接
続される3つ以上の脚を含む下部コンポーネントと、上部ブロック、及び上部ブロックに
ピボット接続される3つ以上の腕を含む上部コンポーネントと、上部コンポーネント及び
下部コンポーネントを接続する中部コンポーネントと、腕と同じ数の端部を有し、端部が
腕の上部ブロックから離れる一端に設けられるシート生地と、を含み、上部ブロックに、
腕の回転角度を規制する止め部が設けられ、腕が伸縮可能であり、シート生地が、腕が縮
んだ状態の場合に弛み状態にあり、腕が伸ばした状態の場合に張り詰め状態にあるように
設けられる。シート生地が張り詰める場合に、上部コンポーネントは、前にも後ろにも転
倒しないので、ユーザーが座ったままバランスを保つことができる。折り畳み椅子を収納
する必要がある場合に、まず腕を短縮し、この際に、シート生地が緩め、よって、腕を脚
の方向にひっくり返し、椅子全体を収納することができる。
【0028】
上記の各実施例は、本実用新案の技術的解決手段を説明するためのものだけであり、それ
を限定するものではなく、前述の各実施例を参照して本実用新案を詳細に説明したが、当
業者の理解すべきこととして、それは依然として前述の各実施例に記載される技術的解決
手段を補正し、又はそのうちの一部又は全ての技術特徴に対して同等置換を行うことがで
きるが、これらの補正又は置換によって、対応する技術的解決手段の本質を本実用新案の
各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱することがない。
【国際調査報告】