(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-28
(54)【発明の名称】神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)剤による脳血管疾患の治療
(51)【国際特許分類】
A61K 48/00 20060101AFI20240521BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240521BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20240521BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20240521BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20240521BHJP
C12N 15/113 20100101ALI20240521BHJP
C12Q 1/6869 20180101ALI20240521BHJP
C12Q 1/6844 20180101ALI20240521BHJP
C12Q 1/6813 20180101ALI20240521BHJP
C12Q 1/6883 20180101ALI20240521BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
A61K48/00
A61P9/10
A61K31/7088
A61K31/713
C12N15/09 110
C12N15/113 Z ZNA
C12Q1/6869 Z
C12Q1/6844 Z
C12Q1/6813 Z
C12Q1/6883 Z
G01N33/53 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575354
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 US2022031756
(87)【国際公開番号】W WO2022256396
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597160510
【氏名又は名称】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】REGENERON PHARMACEUTICALS, INC.
(71)【出願人】
【識別番号】523455518
【氏名又は名称】センター フォー ノン-コミュニカブル ディジージズ エスエムシー プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CENTER FOR NON-COMMUNICABLE DISEASES SMC PRIVATE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス-フローレス、フアン
(72)【発明者】
【氏名】シュルディナー、アラン
(72)【発明者】
【氏名】バラス、アリス
(72)【発明者】
【氏名】サレヒーン、デニッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ハリド、シャリーフ
【テーマコード(参考)】
4B063
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA13
4B063QA19
4B063QQ08
4B063QQ42
4B063QQ53
4B063QR08
4B063QR42
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4B063QX01
4C084AA13
4C084MA52
4C084MA55
4C084MA56
4C084MA59
4C084MA65
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZA361
4C084ZA362
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA36
(57)【要約】
本開示は、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)剤を投与することによって脳血管疾患を有する対象を治療する方法、及び、脳血管疾患を発症するリスクが増加した対象を識別する方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脳血管疾患を有する対象を治療する方法であって、前記方法は、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
皮質下脳卒中を有する対象を治療する方法であって、前記方法は、NOTCH3剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項3】
虚血性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、前記方法は、NOTCH3剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項4】
出血性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、前記方法は、NOTCH3剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項5】
実質性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、前記方法は、NOTCH3剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項6】
皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)を有する対象を治療する方法であって、前記方法は、NOTCH3剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項7】
前記NOTCH3剤は阻害性核酸分子を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記阻害性核酸分子は、アンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、または、NOTCH3核酸分子とハイブリダイズするショートヘアピンRNA(shRNA)を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記NOTCH3剤は、Casタンパク質と、NOTCH3ゲノム核酸分子内でガイドRNA(gRNA)認識配列とハイブリダイズするgRNAとを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記Casタンパク質はCas9またはCpf1である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記gRNA認識配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置を含むか、またはそれに近接している、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記gRNA認識配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置する、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項13】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列は、前記gRNA認識配列の約2~約6ヌクレオチド下流に位置する、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記gRNAは、約17ヌクレオチド~約23ヌクレオチドを含む、請求項9~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記gRNA認識配列は、配列番号29~43のいずれか1つに従うヌクレオチド配列を含む、請求項9~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記対象から入手した生物学的サンプル中の、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の存在または不存在を検出することをさらに含む、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysをコードする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1231Cysをコードする、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、
配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;
配列番号8に従う3781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子;あるいは
mRNA分子から産生されるcDNA分子であって、前記cDNA分子は、配列番号18に従う3781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含むヌクレオチド配列を有する前記cDNA分子
である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記検出ステップはインビトロで実施される、請求項16~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記検出ステップは、前記生物学的サンプル中の、前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列、またはその相補物の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置またはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記配列決定された一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントゲノム核酸分子である、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記検出ステップは、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された一部分は、配列番号8に従う3781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置もしくはその相補物を含む、前記配列決定することを含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子の前記配列決定された一部分が、配列番号8に従う3781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントmRNA分子である、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記検出ステップは、前記生物学的サンプル中のmRNA分子から産生される前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号18に従う3781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置もしくはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 cDNA分子の前記配列決定された一部分が、配列番号18に従う3781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む場合、前記生物学的サンプル中のmRNA分子から産生された前記NOTCH3 cDNA分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントcDNA分子である、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記検出ステップは、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号2に従う21,944位に対応する位置、またはその相補物に近接する、前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の一部分、またはその相補物にハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号2に従う21,944位、またはその相補物に対応する、前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、またはその相補物を介して、前記プライマーを伸長することと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含むか否かを判定することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記検出ステップは、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号8に従う3781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置に対応する位置もしくはその相補物に近接する、前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の一部分、またはその相補物にハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号8に従う3781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置もしくはその相補物に対応する前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、またはその相補物を介して前記プライマーを伸長することと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号8に従う3781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含むか否かを判定することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記検出ステップは、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号18に従う3781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置に対応する位置もしくはその相補物に近接する、前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の一部分、またはその相補物にハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号18に従う3781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置もしくはその相補物に対応する前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置、またはその相補物を介して前記プライマーを伸長することと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号18に従う3781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含むか否かを判定することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記検出ステップは、前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項23~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記検出ステップは、
a)前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子の少なくとも一部分、またはその相補物を増幅することであって、前記一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記増幅された核酸分子の前記ヌクレオチド配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記検出ステップは、
a)前記生物学的サンプル中の、前記NOTCH3 mRNA分子の少なくとも一部分、またはその相補物を増幅することであって、前記一部分は、配列番号8に従う3781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号8に従う3781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記検出ステップは、
a)前記生物学的サンプル中のmRNA分子から産生された、前記NOTCH3 cDNA分子の少なくとも一部分、またはその相補物を増幅することであって、前記一部分は、配列番号18に従う3781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号18に従う3781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記サンプル中の前記核酸分子はmRNAであり、前記mRNAは前記増幅ステップの前にcDNAへと逆転写される、請求項31に記載の方法。
【請求項32】
前記検出ステップは、
前記生物学的サンプル中の、前記NOTCH3ゲノム核酸分子、またはその相補物を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列、またはその相補物にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記検出ステップは、
前記生物学的サンプル中の、前記NOTCH3 mRNA分子、またはその相補物を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、配列番号8に従う3781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む前記NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列、またはその相補物にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記検出ステップは、
前記生物学的サンプル中のmRNA分子から産生された前記NOTCH3 cDNA分子、またはその相補物を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号18に従う3781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列、またはその相補物にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
脳血管疾患を治療または阻害する治療剤で対象を治療する方法であって、前記対象は、脳血管疾患を含み、前記方法は、
前記対象が、
前記対象から生物学的サンプルを得ることまたは得たこと、及び
前記対象が、前記NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を含む遺伝子型を有するか否かを判定するために、前記生物学的サンプルで配列分析を実施することまたは実施したこと、
により、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有するか否かを判定することと、
NOTCH3参照型である対象に標準投与量で、脳血管疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与するか、または継続して投与し、かつNOTCH3剤を前記対象に投与することと、
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である対象に、標準投与量と同じ、またはそれを上回る量で、脳血管疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与するか、または継続して投与し、かつNOTCH3剤を前記対象に投与することと、を含み、
前記NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有する遺伝子型の存在は、前記対象が脳血管疾患を発症する増加したリスクを有することを示す、前記方法。
【請求項36】
前記対象はNOTCH3参照型であり、前記対象には、標準投与量で脳血管疾患を治療または阻害する前記治療剤が投与される、または継続して投与されており、かつNOTCH3剤が投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記対象は、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性であり、前記対象には、標準投与量と同じ、またはこれを上回る量で、脳血管疾患を治療または阻害する前記治療剤が投与される、または継続して投与されており、かつNOTCH3剤が投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysをコードする核酸分子である、請求項35~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、Arg1231Cysをコードする核酸分子である、請求項35~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、
配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;
配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子;あるいは
mRNA分子から産生されるcDNA分子であって、前記cDNA分子は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置、配列番号19に従う3,767位に対応する位置、配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、前記cDNA分子である、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記配列分析は、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置、またはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記配列決定された一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントゲノム核酸分子である、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記配列分析は、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することであって、前記配列決定された一部分が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含む、前記配列決定することを含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子の前記配列決定された一部分が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントmRNA分子である、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記配列分析は、前記生物学的サンプル中のmRNA分子から産生される前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 cDNA分子の前記配列決定された一部分が、配列番号18に従う3,781位に対応する位置、配列番号19に従う3,767位に対応する位置、配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 cDNA分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントcDNA分子である、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記配列分析は、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号2に従う21,944位に対応する位置に近接する前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号2に従う21,944位に対応する前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を介して、前記プライマーを伸長させることと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記配列分析は、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号8に従う3,781位、配列番号9に従う3,767位、配列番号10に従う3,532位、配列番号11に従う3,769位、または、配列番号12に従う3,544位に対応する位置に近接する前記NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分とハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号8に従う3,781位、配列番号9に従う3,767位、配列番号10に従う3,532位、配列番号11に従う3,769位、または、配列番号12に従う3,544位に対応する前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の位置を介して前記プライマーを伸長することと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含むか否かを判定することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記配列分析は、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号18に従う3,781位、配列番号19に従う3,767位、配列番号20に従う3,532位、配列番号21に従う3,769位、または、配列番号22に従う3,544位に対応する位置に近接する前記NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分とハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号18に従う3,781位、配列番号19に従う3,767位、配列番号20に従う3,532位、配列番号21に従う3,769位、または、配列番号22に従う3,544位に対応する前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を介して前記プライマーを伸長させることと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号18に従う3,781位、配列番号19に従う3,767位、配列番号20に従う3,532位、配列番号21に従う3,769位、または、配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記配列分析が、前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項41~46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記配列分析は、
a)前記NOTCH3ポリペプチドをコードする前記ゲノム核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、前記一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記増幅された核酸分子の前記核酸配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記配列分析は、
a)前記NOTCH3ポリペプチドをコードする前記mRNA分子の少なくとも一部分を増幅することであって、前記一部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記配列分析は、
a)前記NOTCH3ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、前記一部分は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記サンプル中の前記核酸分子が、mRNAであり、前記増幅ステップの前に前記mRNAをcDNAに逆転写する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記配列分析は、
前記生物学的サンプル中の前記核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記配列分析は、
前記生物学的サンプル中の前記核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記配列分析は、
前記生物学的サンプル中の前記核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項35~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記核酸分子が、前記対象から得られた細胞内に存在する、請求項35~54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する対象を識別する方法であって、前記方法は、
前記対象から入手した生物学的サンプルにおける、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の存在または不存在を判定することまたは判定したことを含み、
前記対象がNOTCH3参照型である場合、前記対象は、前記脳血管疾患を発症する増加したリスクを有せず、
前記対象が、前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である場合、前記対象は、前記脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する、前記方法。
【請求項57】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysをコードする核酸分子である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、Arg1231Cysをコードする核酸分子である、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、
配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;
配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子;または
mRNA分子から産生されるcDNA分子であって、前記cDNA分子は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置、配列番号19に従う3,767位に対応する位置、配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列を有する、前記cDNA分子である、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記判定ステップがインビトロで行われる、請求項56~59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記判定ステップは、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置、またはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記配列決定された一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3ゲノム核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントゲノム核酸分子である、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記判定ステップは、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子の前記配列決定された一部分が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 mRNA分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントmRNA分子である、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記判定ステップは、前記生物学的サンプル中のmRNA分子から産生される前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、前記配列決定された一部分は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含み、
前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 cDNA分子の前記配列決定された一部分が、配列番号18に従う3,781位に対応する位置、配列番号19に従う3,767位に対応する位置、配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含む場合、前記生物学的サンプル中の前記NOTCH3 cDNA分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントcDNA分子である、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記判定ステップは、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号2に従う21,944位に対応する位置に近接する前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号2に従う21,944位に対応する前記NOTCH3ゲノム核酸分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を介して、前記プライマーを伸長させることと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記判定ステップは、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号8に従う3,781位、配列番号9に従う3,767位、配列番号10に従う3,532位、配列番号11に従う3,769位、または、配列番号12に従う3,544位に対応する位置に近接する前記NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分とハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号8に従う3,781位、配列番号9に従う3,767位、配列番号10に従う3,532位、配列番号11に従う3,769位、または、配列番号12に従う3,544位に対応する前記NOTCH3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の位置を介して前記プライマーを伸長することと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含むか否かを判定することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
前記判定ステップは、
a)前記生物学的サンプルを、配列番号18に従う3,781位、配列番号19に従う3,767位、配列番号20に従う3,532位、配列番号21に従う3,769位、配列番号22に従う3,544位に対応する位置に近接する前記NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分とハイブリダイズするプライマーと接触させることと、
b)少なくとも、配列番号18に従う3,781位、配列番号19に従う3,767位、配列番号20に従う3,532位、配列番号21に従う3,769位、または、配列番号22に従う3,544位に対応する前記NOTCH3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の前記位置を介して前記プライマーを伸長させることと、
c)前記プライマーの伸長生成物が、配列番号18に従う3,781位、配列番号19に従う3,767位、配列番号20に従う3,532位、配列番号21に従う3,769位、または、配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
前記判定ステップが、前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項61~66のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
前記判定ステップは、
a)前記NOTCH3ポリペプチドをコードする前記核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、前記一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記増幅された核酸分子の前記核酸配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記判定ステップは、
a)前記NOTCH3ポリペプチドをコードする前記mRNA分子の少なくとも一部分を増幅することであって、前記一部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記判定ステップは、
a)前記NOTCH3ポリペプチドをコードする前記cDNA分子の少なくとも一部分を増幅することであって、前記一部分は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記増幅することと、
b)前記増幅された核酸分子を、検出可能な標識を用いて標識することと、
c)前記標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、前記変化特異的プローブが、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
d)前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記サンプル中の前記核酸分子がmRNAであり、前記mRNAが前記増幅ステップの前にcDNAへと逆転写される、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記検出ステップは、
前記生物学的サンプル中の前記ゲノム核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記検出ステップは、
前記生物学的サンプル中の前記mRNA分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記検出ステップは、
前記生物学的サンプル中の前記mRNA分子から産生される前記cDNA分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、前記変化特異的プローブは、ストリンジェントな条件下で、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することと、
を含む、請求項56~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記対象はNOTCH3参照型であり、前記対象には、標準投与量で脳血管疾患を治療または阻害する治療剤が投与され、かつNOTCH3剤が投与される、請求項56~74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記対象は、前記NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性であり、前記対象には、標準投与量と同じ、もしくはこれを上回る量で、脳血管疾患を治療もしくは阻害する治療剤が投与され、かつNOTCH3剤が投与される、請求項56~74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、前記ヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記ゲノム核酸分子と、
NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、前記ヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、前記mRNA分子と、
NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、前記ヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記cDNA分子と、を有すると識別される対象において、脳血管疾患の治療で使用するための、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤。
【請求項78】
NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、前記ヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミン、またはその相補物を含む、前記ゲノム核酸分子と、
NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、前記ヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、前記mRNA分子と、
NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、前記ヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、前記cDNA分子と、を有すると識別される対象において、脳血管疾患の治療で使用するための、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)剤。
【請求項79】
阻害性核酸分子である、請求項78に記載のNOTCH3剤。
【請求項80】
前記阻害性核酸分子は、アンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA、または、NOTCH3核酸分子とハイブリダイズするショートヘアピンRNA(shRNA)である、請求項79に記載のNOTCH3剤。
【請求項81】
NOTCH3ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列にハイブリダイズするCasタンパク質及びガイドRNA(gRNA)を含む、請求項78に記載のNOTCH3剤。
【請求項82】
前記Casタンパク質はCas9またはCpf1である、請求項81に記載のNOTCH3剤。
【請求項83】
前記gRNA認識配列は、配列番号2に従う21,944位を含む、またはそれに近接している、請求項81または請求項82に記載のNOTCH3剤。
【請求項84】
前記gRNA認識配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置する、請求項81または請求項82に記載のNOTCH3剤。
【請求項85】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列が、前記gRNA認識配列の約2~約6ヌクレオチド下流に位置する、請求項81または請求項82に記載のNOTCH3剤。
【請求項86】
前記gRNAは、約17~約23ヌクレオチドを含む、請求項81~85のいずれか1項に記載のNOTCH3剤。
【請求項87】
前記gRNA認識配列は、配列番号29~43のいずれか1つに従うヌクレオチド配列を含む、請求項81~86のいずれか1項に記載のNOTCH3剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配列表の参照
本出願は、2022年5月30日に作製された、18923806502SEQという名称で364キロバイトのサイズのテキストファイルとして電子提出された配列表を含む。配列表は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は概して、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)剤による脳血管疾患を有する対象の治療方法、及び脳血管疾患を発症するリスクが増加した対象の識別方法に関する。
【背景技術】
【0003】
脳血管疾患は、血管の病理学的プロセスから生じる、脳の何らかの異常を含む。血管の病理学的プロセスとしては、以下のうちのいずれか1つ以上が挙げられる:血栓または塞栓による血管内腔の閉塞、血管の破裂、血液-血管壁の透過性の変化、及び粘度の増加または血液の質の他の変化。脳血管疾患は通常、その顕在の仕方から、容易に診断可能である。脳血管疾患は通常、脳卒中として顕在化する。脳卒中は、急激な無痙攣性の局所神経欠損として特徴付けることができる。すなわち、脳卒中は、脳への血流不足及び不十分な酸素により生じる、脳組織の死と特徴付けることができる。米国では、脳卒中は、心臓疾患及びがんに続く主な死因である。米国では、年間で脳卒中の症例がおよそ500,000件ある。そして、これらの500,000件の症例は、約175,000件の死亡数に繋がる。
【0004】
皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)またはCADASIL症候群は、遺伝性脳卒中障害の最も一般的な形態である。最も一般的な臨床症状は、片頭痛及び一過性の虚血性発作または脳卒中であり、これらは通常、40~50歳のうちに生じるが、MRIは、疾患の臨床症状が顕在化する数年前に、疾患の徴候を検出することが可能である。CADASILの根底にある病理は、血管中の平滑筋細胞の肥大が進行することである。CADASILに対する具体的な治療は、利用することができない。CADASIL患者の症状(片頭痛及び脳卒中を含む)に対する大部分の治療は、CADASILを伴わない患者の症状に対する治療と同様であるが、これらの治療は、CADASIL患者への効果に関するデータが限定的であるため、ほぼ排他的に実験的なものである。
【0005】
神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)は、細胞運命決定を制御する、膜結合リガンドJagged1、Jagged2、及びDelta1の受容体である。放出されたnotch細胞内ドメイン(NICD)を介してリガンドが活性化されると、リガンドは、RBPJ/RBPSUHと、転写活性化因子複合体を形成し、分裂座位のエンハンサーの遺伝子を活性化する。NOTCH3は、分化、増殖、及びアポトーシスプログラムの実施に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、脳血管疾患を有する対象を治療する方法であって、方法は、神経原性座位Notchホモログタンパク質3(NOTCH3)剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0007】
本開示はまた、皮質下脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0008】
本開示はまた、虚血性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0009】
本開示はまた、出血性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0010】
本開示はまた、実質性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0011】
本開示はまた、皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0012】
本開示はまた、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤で対象を治療する方法であって、対象は脳血管疾患に罹患しており、方法は、対象から生物学的サンプルを得ることまたは得たこと、及び対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を含む遺伝子型を有するか否かを判定するために生物学的サンプルについて配列分析を実施することまたは実施したことによって、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有するか否かを判定することと、NOTCH3参照型である対象に標準投与量で、脳血管疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与するか、または継続して投与し、かつNOTCH3剤を対象に投与することと、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である対象に、標準投与量と同じ、またはそれを上回る量で、脳血管疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与するか、または継続して投与し、かつNOTCH3剤を対象に投与することと、を含み、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有する遺伝子型の存在は、対象が脳血管疾患を発症する増加したリスクを有することを示す、方法を提供する。
【0013】
本開示はまた、脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する対象を識別する方法であって、方法は、対象から入手した生物学的サンプルにおける、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の存在または不存在を判定することまたは判定したことを含み、対象がNOTCH3参照型である場合、対象は、脳血管疾患を発症する増加したリスクを有せず、対象が、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である場合、対象は、脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する、方法を提供する。
【0014】
本開示はまた、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、ゲノム核酸分子;NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、mRNA分子;または、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、cDNA分子を有すると識別された対象における脳血管疾患の治療に使用するための、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤を提供する。
【0015】
本開示はまた、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、ゲノム核酸分子;NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、mRNA分子;または、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、cDNA分子を有すると識別された対象における脳血管疾患の治療に使用するための、NOTCH3剤を提供する。
【0016】
本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を構成する添付の図面は本開示のいく つかの特徴を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】NOTCH3座位に対するEXWASの結果を示す。
【
図2-1】rs201680145の存在によりグルーピングされた、EXWASにおける症例及び対照の発生を示す。
【
図3】NOTCH3 p.Arg1231CysのPheWASの結果を示す。
【
図4】NOTCH3 p.Arg1231CysのPheWASの結果をまとめた表を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示の態様に関する種々の用語が本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して使用されている。そのような用語は、別段指摘されない限り、当技術分野における通常の意味を与えられるものとする。他の具体的に定義される用語は、本明細書において提供される定義と一致した様式で解釈されるものとする。
【0019】
別段明確に述べられない限り、本明細書において説明される任意の方法または態様は、そのステップが特定の順序で遂行されることを要求するものとして解釈されるようには一切意図されない。したがって、方法請求項が、ステップが特定の順序に限定されるべきことを、特許請求の範囲または記載中で具体的に述べない場合には、いかなる点でも、順序が暗示されることは一切意図されない。これは、解釈のためのあらゆる可能性のある不明確な基準(ステップもしくは動作フローのアレンジに関する論理の問題、文法構成もしくは句読点に由来する平明な意味、または本明細書中に記載される態様の数もしくは型が挙げられる)についても当てはまる。
【0020】
本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別段文脈による明瞭な定めがない限り、複数の指示物を包含する。
【0021】
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、列挙された数値が近似であり、小さな変動が、開示される実施形態の実践に有意に影響しないだろうことを意味する。数値が使用される場合に、別段文脈によって指摘されない限り、「約」という用語は、数値が±10%変動し、開示される実施形態の範囲内にとどまり得ることを意味する。
【0022】
本明細書で使用されるとき、「含む(comprising)」という用語は、特定の実施形態では、所望に応じて、「成る(consisting)」または「から本質的に成る(consisting essentially of)」と置き換えてもよい。
【0023】
本明細書で使用されるとき、核酸分子またはポリペプチドに関して、「単離された」という用語は、核酸分子またはポリペプチドが、例えば、血液及び/または動物組織から離れて、その本来の環境以外の状態にあることを意味する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子またはポリペプチドは、他の核酸分子または他のポリペプチド、特に動物起源の他の核酸分子またはポリペプチドを実質的に含まない。いくつかの実施形態では、核酸分子またはポリペプチドは、高度に精製された形態、すなわち、95%を超えて純粋または99%を超えて純粋であることができる。この文脈で使用される場合、「単離された」という用語は、二量体または代わりにリン酸化もしくは誘導体化された形態のような代わりの物理的形態の同じ核酸分子またはポリペプチドの存在を排除しない。
【0024】
本明細書で使用されるとき、「核酸」、「核酸分子」、「核酸配列」、「ポリヌクレオチド」、または「オリゴヌクレオチド」という用語は、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を含むことができ、DNA及び/またはRNAを含むことができ、かつ一本鎖、二本鎖または多重鎖であることができる。核酸の1つの鎖は、その相補物も指す。
【0025】
本明細書で使用されるとき、「対象」という用語は、哺乳動物が含まれる任意の動物を包含する。哺乳動物としては、家畜(例えばウマ、ウシ、ブタなど)、愛玩動物(例えばイヌ、ネコなど)、実験用動物(例えばマウス、ラット、ウサギなど)、及び非ヒト霊長動物(例えば類人猿及びサルなど)が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、医師のケア下の患者である。
【0026】
ヒトのNOTCH3遺伝子中の一般的なバリアントSNP rs201680145は、本開示に従い、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中などの脳血管疾患を発症する増加したリスクと関連することが識別されている。例えば、NOTCH3参照型ゲノム核酸分子(配列番号1を参照されたい。)における、21,944位におけるシトシンをチミンに変更する遺伝変化は、そのような変化を有する対象が、脳血管疾患を発症する増加したリスクを有し得ることを示すことが観察されている。ゲノムワイド分析により示されるように、NOTCH3遺伝子またはタンパク質のバリアントは、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中などの脳血管疾患との何らかの既知の顕著な関連を有しないと考えられている。
【0027】
加えて、CADASILは当初、NOTCH3遺伝子の常染色体優性変異により引き起こされると報告されていた(Joutel et al.,Nature,1996,383,707-10)(rs201680145を含む(Singhal et al.,Brain,2004,127,2031-2038))。これらの変異は、電子顕微鏡で、オスミウム好性顆粒の蓄積として見られるように(Ruchoux et al.,Acta Neuropathol.,1995,89,500-12)、大脳及び脳外血管の両方における血管平滑筋細胞の細胞質膜において、Notch3の異常蓄積をもたらすと考えられていた(Joutel et al.,J.Clin.Invest.,2000,105,597-605)。加えて、多くの症例において、白質脳症が続く。NOTCH3におけるCADASIL病原性変異は全て、NOTCH3細胞外ドメインにおいて、Cys残基を加える、または34個のEGFRドメインのうちの1つから除去する一般的な性質を共有し、ここで、各EGFRは通常、ヒト、マウス、及びゼブラフィッシュNOTCH3で高度に保存されている6個のCys残基を有する。何百個ものこのようなCys付加または除去バリアントが、識別されている。しかし、NOTCH3 p.Arg1231Cys変異がCADASILの原因であるという見解は、CADASILの存在に基づいて予測される頻度の著しい超過を含む、南アジア人におけるこの変異(rs201680145)の非常に多くの存在から、不正確なものとして見捨てられた(Rutten et al.,Ann.Clin.Transl.Neurol.,2016,3,844-853)。全てを合わせると、驚くべきことに、NOTCH3遺伝子、及び特に、NOTCH3遺伝子中での機能獲得バリアントは、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中などの脳血管疾患を発症する増加したリスクと関連しているということを、本明細書に記載する遺伝分析は示している。それ故、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中などの脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有する対象は、脳血管疾患が予防され、その症状が低下し、及び/または、症状の発症が抑制されるように治療されてよい。したがって、本開示は、活性疾患を有するリスクがある対象、または活性疾患を有する対象が適宜治療され得るように、対象において、このようなNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の識別を利用し、そのような対象における、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、もしくは実質性脳卒中などの脳血管疾患の発症リスクを識別もしくは層別化する、または、対象が、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、もしくは実質性脳卒中などの脳血管疾患を発症する増加したリスクを有すると診断する方法を提供する。
【0028】
本開示の目的のために、任意の特定の対象を、3つのNOTCH3遺伝子型、すなわち、i)NOTCH3参照型、ii)NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性、またはiii)NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性、のうちの1つを有すると分類することができる。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子のコピーを有していない場合、対象はNOTCH3参照型である。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の単一コピーを有する場合、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性である。本明細書で使用されるとき、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、部分的な機能獲得、完全な機能獲得、予測される部分的な機能獲得、または予測される完全な機能獲得を有するNOTCH3ポリペプチドをコードする任意のNOTCH3核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子など)である。部分的な機能獲得(または予測される部分的な機能獲得)を有するNOTCH3ポリペプチドを有する対象は、NOTCH3についてハイポモルフである。
【0029】
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysをコードする任意の核酸分子であることができる。いくつかの実施形態では、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysをコードする。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の2つのコピーを有する場合、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性である。
【0030】
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3バリアント核酸分子は、任意のCys変化バリアントであることができる(これらは、システイン残基から、またはシステイン残基に変化する)。いくつかの実施形態では、Cys変化バリアントは、NOTCH3細胞外ドメイン中の、34個のEGF様反復の中に位置する(Uniprotにより定義される;“uniprot.org/blast/?about=Q9UM47[1335-1373]&key=Domain)におけるワールドワイドウェブを参照されたい)。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3バリアント核酸分子は、表1に列挙するバリアントのいずれかであることができる(ENST00000263388)。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【0031】
NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性であると遺伝子型が識別されている、または判定されている対象に対しては、そのような対象は、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中などの脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する。NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性であると遺伝子型が識別されている、または判定されている対象に対しては、そのような対象は、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中などの脳血管疾患を治療するのに効果的な剤で治療することができる。NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性であると遺伝子型が識別されている、または判定されている対象に対しては、そのような対象はまた、または独立して、NOTCH3剤で治療することができる。
【0032】
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、部分的な機能獲得、完全な機能獲得、予測される部分的な機能獲得、または予測される完全な機能獲得を有するNOTCH3ポリペプチドをコードする任意のNOTCH3核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子など)であることができる。例えば、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysをコードする任意の核酸分子であることができる。いくつかの実施形態では、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1178Cysをコードする。いくつかの実施形態では、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1231Cysをコードする。いくつかの実施形態では、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、NOTCH3 Arg1182Cysをコードする。
【0033】
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドは、部分的な機能獲得、完全な機能獲得、予測される部分的な機能獲得、または予測される完全な機能獲得を有する任意のNOTCH3ポリペプチドであることができる。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドは、例えば、NOTCH3 Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysを含む、本明細書に記載するNOTCH3ポリペプチドのいずれかであることができる。いくつかの実施形態では、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドは、NOTCH3 Arg1178Cysである。いくつかの実施形態では、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドは、NOTCH3 Arg1231Cysである。いくつかの実施形態では、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドは、NOTCH3 Arg1182Cysである。
【0034】
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、脳血管疾患は、CADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、または実質性脳卒中である。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、脳血管疾患はCADASILである。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、脳血管疾患は皮質下脳卒中である。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、脳血管疾患は虚血性脳卒中である。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、脳血管疾患は出血性脳卒中である。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、脳血管疾患は実質性脳卒中である。
【0035】
脳血管疾患の症状としては、めまい、悪心、もしくは嘔吐;異常に深刻な頭痛;意識不鮮明、失見当識、もしくは記憶喪失;しびれ、腕、脚、もしくは顔、特に片側の衰弱;異常もしくは早口な会話;理解困難;失明もしくは視力低下;または、バランス喪失、協調喪失、もしくは歩行能力の喪失が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
本開示は、脳血管疾患を有する対象を治療する方法であって、方法はNOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0037】
本開示はまた、皮質下脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0038】
本開示はまた、虚血性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0039】
本開示はまた、出血性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0040】
本開示はまた、実質性脳卒中を有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0041】
本開示はまた、CADASILを有する対象を治療する方法であって、方法は、NOTCH3剤を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0042】
いくつかの実施形態では、NOTCH3剤は、阻害性核酸分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、アンチセンス分子、低分子干渉RNA(siRNA)分子、または、ショートヘアピンRNA(shRNA)分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、アンチセンス分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、siRNA分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、shRNA分子を含む。そのような阻害性核酸分子は、mRNA分子などのNOTCH3核酸分子の任意の領域を標的とするように設計され得る。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、NOTCH3ゲノム核酸分子またはmRNA分子内の配列にハイブリダイズし、対象における細胞中のNOTCH3ポリペプチドの発現を減少させる。いくつかの実施形態では、NOTCH3剤は、NOTCH3ゲノム核酸分子またはmRNA分子にハイブリダイズするアンチセンスRNAを含み、対象における細胞中のNOTCH3ポリペプチドの発現を減少させる。いくつかの実施形態では、NOTCH3剤は、NOTCH3ゲノム核酸分子またはmRNA分子にハイブリダイズするsiRNAを含み、対象における細胞中のNOTCH3ポリペプチドの発現を減少させる。いくつかの実施形態では、NOTCH3剤は、NOTCH3ゲノム核酸分子またはmRNA分子にハイブリダイズするshRNAを含み、対象における細胞中のNOTCH3ポリペプチドの発現を減少させる。
【0043】
いくつかの実施形態では、NOTCH3に対する阻害性核酸分子を設計するために使用可能な代表的な方法論は、例えば、アレル特異的抑制を例示する、米国特許出願公開第2021/0115444号に記載されている。簡潔に述べると、この技術は、ホスホロチオエート主鎖結合を有し、主鎖結合が、特定の位置において特定の立体異性体を含む、オリゴヌクレオチドに基づいている。オリゴヌクレオチド内の特定の位置において、特定のキラル構造を含めることにより、標的ヌクレオチドの安定性、活性、及び切断の特異性の改善をもたらすことができる。この技術は、1)共通の塩基配列及び長さ;2)主鎖結合の共通パターン;3)主鎖キラル中心の共通パターン;及び4)主鎖P修飾の共通パターンを有することにより定義されるオリゴヌクレオチドを含む、キラル制御された(及び/または、立体化学的に純粋な)オリゴヌクレオチド組成物に基づいている。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の純度は、その調製プロセスにおいて、各カップリングステップの立体選択性により制御することができる。立体化学的に純粋なオリゴヌクレオチドの初期の全体構造(例えば、ヌクレオチド間結合の位置決め及びキラリティ)は、対象となる基質リガンド複合体の構造研究において開発された合理的な設計ルールによって開発され、これに、候補オリゴヌクレオチドのスクリーニングが続く。立体化学的に純粋な調製物は、固体支持体合成プロセスで生成され、ここで、固体支持体は、いくつかの合成サイクルで様々な試薬により処理され、個別のヌクレオチド単位による、成長オリゴヌクレオチド鎖の段階的な伸長が達成される。各サイクルのステップは、活性化試薬による処理、キラル剤との反応、立体特異的縮合、保護基による未反応-OH基のキャッピング、修飾されたヌクレオチド間結合を導入するために用いられる修飾ステップ、及び、例えば、後続サイクルのために5’-OH基を脱保護するための非ブロック化ステップを含む。オリゴヌクレオチドは、アレル由来の転写物などの、標的核酸ポリマーの制御された切断に有用な、アンチセンス核酸分子、siRNA、RNaseHガイド配列などであることができる。特定の配列(例えば、アレルまたはSNP)に対する増加した特異性は、未修飾オリゴヌクレオチドと比較して、キラル制御されたオリゴヌクレオチドにより標的にされる切断部位が全体的に減少することにより達成される。
【0044】
いくつかの実施形態では、NOTCH3剤は、認識配列(複数可)における1つ以上のニックもしくは二本鎖切断を誘導するヌクレアーゼ剤、またはNOTCH3ゲノム核酸分子内の認識配列に結合するDNA結合タンパク質を含む。認識配列は、NOTCH3遺伝子のコード領域内、または遺伝子の発現に影響を及ぼす制御領域内に位置し得る。DNA結合タンパク質またはヌクレアーゼ剤の認識配列は、イントロン、エクソン、プロモーター、エンハンサー、調節領域、または任意のタンパク質非コード領域に位置し得る。認識配列は、NOTCH3遺伝子の開始コドンを含み得るかまたはそれに近接し得る。例えば、認識配列は、開始コドンから約10、約20、約30、約40、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチドで位置し得る。別の例として、それぞれが開始コドンを含むまたはこれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とする、2つ以上のヌクレアーゼ剤を使用することができる。別の例として、2つのヌクレアーゼ剤(1つは、開始コドンを含むかまたはこれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的化し、1つは、終止コドンを含むかまたはこれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的化する)が使用され得、ヌクレアーゼ剤による切断は、2つのヌクレアーゼ認識配列の間のコード領域の欠失をもたらし得る。所望される認識配列の中へのニックまたは二本鎖切断を誘導する任意のヌクレアーゼ剤は、本明細書において開示される方法及び組成物において使用され得る。所望される認識配列へ結合する任意のDNA結合タンパク質は、本明細書において開示される方法及び組成物において使用され得る。
【0045】
本明細書における使用に好適なヌクレアーゼ剤及びDNA結合タンパク質としては、ジンクフィンガータンパク質もしくはジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)ペア、転写活性化因子様エフェクター(TALE)タンパク質もしくは転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、またはクラスター化規則的散在型短パリンドローム反復(CRISPR)/CRISPR関連(Cas)系が挙げられるがこれらに限定されない。認識配列の長さは変動することができ、例えばジンクフィンガータンパク質もしくはZFNペアについて約30~約36bp、各々のZFNについて約15~約18bp、TALEタンパク質もしくはTALENについて約36bp、CRISPR/CasガイドRNAについて約20bpである認識配列が挙げられる。
【0046】
いくつかの実施形態では、CRISPR/Cas系を使用して、細胞内のNOTCH3ゲノム核酸分子を修飾することができる。本明細書に開示される方法及び組成物では、NOTCH3核酸分子の部位特異的切断にCRISPR複合体(Casタンパク質と複合体化したガイドRNA(gRNA)を含む)を利用することにより、CRISPR-Cas系を用いることができる。
【0047】
Casタンパク質は一般に、gRNAと相互作用することができる少なくとも1つのRNA認識ドメインまたはRNA結合ドメインを含む。Casタンパク質は、ヌクレアーゼドメイン(例えばDNaseドメインまたはRNaseドメインなど)、DNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、タンパク質-タンパク質相互作用ドメイン、二量体化ドメイン、及び他のドメインも含み得る。好適なCasタンパク質としては、例えば野生型Cas9タンパク質及び野生型Cpf1タンパク質(例えばFnCpf1など)が挙げられる。Casタンパク質は、NOTCH3ゲノム核酸分子中で二本鎖切断を生成するように完全な切断活性を有し得るか、またはNOTCH3ゲノム核酸分子中で一本鎖切断を生成するニッカーゼであり得る。Casタンパク質の追加の例としては、Cas1、Cas1B、Cas2、Cas3、Cas4、Cas5、Cas5e(CasD)、Cas6、Cas6e、Cas6f、Cas7、Cas8a1、Cas8a2、Cas8b、Cas8c、Cas9(Csn1またはCsx12)、Cas10、Cas10d、CasF、CasG、CasH、Csy1、Csy2、Csy3、Cse1(CasA)、Cse2(CasB)、Cse3(CasE)、Cse4(CasC)、Csc1、Csc2、Csa5、Csn2、Csm2、Csm3、Csm4、Csm5、Csm6、Cmr1、Cmr3、Cmr4、Cmr5、Cmr6、Csb1、Csb2、Csb3、Csx17、Csx14、Csx10、Csx16、CsaX、Csx3、Csx1、Csx15、Csf1、Csf2、Csf3、Csf4、及びCu1966、ならびにそれらのホモログまたは修飾型が挙げられるが、これらに限定されない。Casタンパク質はまた、融合タンパク質として異種ポリペプチドへ作動可能に連結され得る。例えば、Casタンパク質は、切断ドメイン、エピジェネティック修飾ドメイン、転写活性化ドメイン、または転写リプレッサードメインへ融合され得る。Casタンパク質は、任意の形態で提供され得る。例えば、Casタンパク質は、タンパク質の形態(gRNAと複合体化されたCasタンパク質など)で提供され得る。代替的に、Casタンパク質は、Casタンパク質をコードする核酸分子の形態(RNAまたはDNAなど)で提供され得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、NOTCH3ゲノム核酸分子の標的とする遺伝子修飾は、細胞を、Casタンパク質及びNOTCH3ゲノム核酸分子における標的ゲノム遺伝子座内の1つ以上のgRNA認識配列にハイブリダイズする1つ以上のgRNAと接触させることによって生成され得る。例えば、gRNA認識配列は配列番号1の領域内に位置することができる。gRNA認識配列はまた、配列番号1に従う21,944位に対応する位置を含む、またはその位置に近接することができる。例えば、gRNA認識配列は配列番号1に従う21,944位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置することができる。gRNA認識配列は、NOTCH3ゲノム核酸分子の開始コドンまたは終止コドンを含む、またはそれらに近接することができる。例えば、gRNA認識配列は、開始コドンまたは終止コドンから約10、約20、約30、約40、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチドで位置し得る。
【0049】
NOTCH3ゲノム核酸分子の標的ゲノム遺伝子座内のgRNA認識配列は、Cas9ヌクレアーゼが標的とするDNA配列の直後にある2~6塩基対のDNA配列であるプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列の近傍に位置する。カノニカルなPAMは5’-NGG-3’という配列であり、ここで、「N」は任意の核酸塩基であり、それに2つのグアニン(「G」)核酸塩基が続く。gRNAは、遺伝子編集のためのゲノムのいかなる場所へもCas9を導くことができるが、Cas9がPAMを認識する部位以外ではいかなる部位でも編集は起こらない。加えて、5’-NGA-3’は、ヒト細胞について高度に効率的な非カノニカルなPAMであり得る。概して、PAMは、gRNAによって標的化されるDNA配列の約2~約6ヌクレオチド下流である。PAMは、gRNA認識配列に隣接し得る。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列は、3’末端でPAMが隣接し得る。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列は、5’末端でPAMが隣接し得る。例えば、Casタンパク質の切断部位は、PAM配列の約1~約10塩基対、約2~約5塩基対、または3塩基対上流または下流であり得る。いくつかの実施形態では(S.pyogenesからのCas9または密接に関連するCas9が使用される場合など)、非相補鎖のPAM配列は、5’-NGG-3’(式中、Nは任意のDNAヌクレオチドであり、標的DNAの非相補鎖のgRNA認識配列の直ぐ3’である)であり得る。したがって、相補鎖のPAM配列は5’-CCN-3’(式中、Nは任意のDNAヌクレオチドであり、標的DNAの相補鎖のgRNA認識配列の直ぐ5’である)となる。
【0050】
gRNAは、Casタンパク質に結合し、Casタンパク質をNOTCH3ゲノム核酸分子内の特定の位置に標的化するRNA分子である。例示的なgRNAは、Cas酵素を、NOTCH3ゲノム核酸分子に結合する、またはこれを切断するように誘導するのに有効なgRNAであり、gRNAは、配列番号1に従う21,944位に対応する位置を含むかまたはこれに近接するNOTCH3ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列とハイブリダイズするDNA標的化セグメントを含む。例えば、gRNAは、配列番号1に従う21,944位に対応する位置から約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチドに位置するgRNA認識配列とハイブリダイズするように選択され得る。他の例示的なgRNAは、開始コドンまたは終止コドンを含むかまたはこれに近接するNOTCH3ゲノム核酸分子内に存在するgRNA認識配列とハイブリダイズするDNA標的化セグメントを含む。例えば、gRNAは、開始コドンから約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約100、約200、約300、約400、約500、もしくは約1,000ヌクレオチドで位置するか、または終止コドンから約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約100、約200、約300、約400、約500、もしくは約1,000ヌクレオチドで位置するgRNA認識配列にハイブリダイズするように選択され得る。好適なgRNAは、約17~約25ヌクレオチド、約17~約23ヌクレオチド、約18~約22ヌクレオチド、または約19~約21ヌクレオチドを含み得る。いくつかの実施形態では、gRNAは20ヌクレオチドを含む。
【0051】
NOTCH3参照型遺伝子内に位置する好適なgRNA認識配列の例は、配列番号29~43として表2に示される。
【表2】
【0052】
Casタンパク質及びgRNAは、複合体を形成し、Casタンパク質は、標的NOTCH3ゲノム核酸分子を切断する。Casタンパク質は、gRNAのDNA標的化セグメントが結合する標的NOTCH3ゲノム核酸分子中に存在する核酸配列の内部または外側の部位で、核酸分子を切断することができる。例えば、CRISPR複合体の形成(gRNA認識配列にハイブリダイズされ、Casタンパク質と複合体化されるgRNAを含む)は、gRNAのDNA標的化セグメントが結合することになるNOTCH3ゲノム核酸分子中に存在する核酸配列中またはその近傍(例えば当該配列から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、50、またはそれ以上の塩基対内など)で、1つまたは両方の鎖の切断をもたらし得る。
【0053】
そのような方法は、例えば、配列番号2の領域が破壊されている、開始コドンが破壊されている、終止コドンが破壊されている、またはコード配列が破壊されているもしくは欠失している、NOTCH3ゲノム核酸分子をもたらし得る。任意選択で、細胞をさらに、NOTCH3ゲノム核酸分子の標的ゲノム遺伝子座内の追加のgRNA認識配列とハイブリダイズする、1つ以上の追加のgRNAと接触させることができる。細胞を、1つ以上の追加のgRNA(例えば第2のgRNA認識配列とハイブリダイズする第2のgRNAなど)と接触させることによって、Casタンパク質による切断は、2つ以上の二本鎖切断または2つ以上の一本鎖切断を生成し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、NOTCH3剤は、処理を増加させる抗凝集抗体またはアゴニスト抗体である。このような抗体としては、5E1抗体(または、そのヒト化版)(Ghezali et al.,Ann.Neurol.2018,84,246-259)及びA13抗体(Machuca-Parra et al.,J.Exp.Med.,2017,214,2271-2282)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
いくつかの実施形態では、治療方法は、対象からの生物学的サンプルにおける、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の存在または不存在を検出することをさらに含む。本開示全体を通して使用される場合、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子は、部分的な機能獲得、完全な機能獲得、予測される部分的な機能獲得、または予測される完全な機能獲得を有するNOTCH3ポリペプチドをコードする任意のNOTCH3核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子など)である。
【0056】
本開示はまた、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は脳血管疾患を有する。いくつかの実施形態では、方法は、対象から生物学的サンプルを得ることまたは得たこと、及び対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を含む遺伝子型を有するか否かを判定するために生物学的サンプルについて配列決定分析を実施することまたは実施したことによって、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有するか否かを判定することを含む。方法は、NOTCH3参照型である対象に標準投与量で、脳血管疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与するか、または継続して投与し、かつNOTCH3剤を対象に投与することをさらに含む。代替的に、方法は、NOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である対象に、標準投与量と同じ、またはそれを上回る量で、脳血管疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与するか、または継続して投与し、かつNOTCH3剤を対象に投与することをさらに含む。NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有する遺伝子型の存在は、対象が脳血管疾患を発症する増加したリスクを有することを示す。
【0057】
対象からの生物学的サンプルにおける、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の存在または不存在を検出すること、及び/または、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有するか否かを判定することは、本明細書に記載の方法のいずれかにより行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インビトロで実行され得る。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インサイツで実行され得る。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インビボで実行され得る。これらの実施形態のうちのいずれかにおいて、核酸分子は、対象から得られた細胞内に存在し得る。
【0058】
本開示はまた、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は脳血管疾患を有する。いくつかの実施形態では、方法は、対象から生物学的サンプルを得ることまたは得たことによって、また生物学的サンプルでアッセイを実施することまたは実施したことで、対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有するかどうかを判定することによって、対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有するか否かを判定することと、を含む。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有しない場合、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤は、標準的な投与量で対象に投与されるかまたは継続して投与される。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有する場合、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤は、標準的な投与量と同じ、またはこれを上回る量で対象に投与されるかまたは継続して投与される。NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドの存在は、対象が、脳血管疾患を発症する誘発されたリスクを有することを示す。いくつかの実施形態では、対象はNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有する。いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有しない。
【0059】
対象からの生物学的サンプルにおける、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドの存在または不存在を検出すること、及び/または、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有するか否かを測定することは、本明細書に記載の方法のいずれかにより行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インビトロで実行され得る。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インサイツで実行され得る。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インビボで実行され得る。これらの実施形態のうちのいずれかでは、ポリペプチドは、対象から得られた細胞内に存在し得る。
【0060】
脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の例としては、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA);アピキサバン、ダビガトラン、エドキサバン、リバーロキサバン、及びワルファリンなどの抗凝血剤;利尿剤(例えば、ブメタニド、エタクリン酸、フロセミド、及びトルセミド)、ACE阻害剤(例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、及びトランドラプリル)、ベータ遮断剤(例えば、アセブトロール、アテノロール、ビソプロロール、メトプロロール、ナドロール、ネビボロール、及びプロプラノロール)などの血圧用薬物;カルシウムチャネル遮断剤(例えば、アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、及びニトレンジピン);ならびに、スタチン(例えば、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、及びシムバスタチン)などのコレステロール低下薬物、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
いくつかの実施形態では、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、NOTCH3参照型である(標準投与量を受けてよい)対象と比較して、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である対象に対して、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%増加させることができる(すなわち、標準投与量よりも多い)。いくつかの実施形態では、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の用量は約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%増加させることができる。加えて、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である対象の脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、NOTCH3参照型である対象と比較して、高い頻度で投与することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性である対象と比較して、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性である対象に対して、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%増加させることができる。いくつかの実施形態では、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の用量は約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%増加させることができる。加えて、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性である対象の脳血管疾患を治療または阻害する治療剤の用量は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性である対象と比較して、高い頻度で投与することができる。
【0063】
脳血管疾患を治療もしくは阻害する治療剤及び/またはNOTCH3剤の投与は、例えば、1日後、2日後、3日後、5日後、1週間後、2週間後、3週間後、1か月後、5週間後、6週間後、7週間後、8週間後、2か月後、または3か月後に反復することができる。反復投与は、同じ用量または異なる用量であり得る。投与は、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、またはそれ以上反復され得る。例えば、ある特定の投薬レジメンに従って、対象は、長期間(例えば6か月、1年、またはそれ以上など)にわたる療法を受け得る。
【0064】
脳血管疾患を治療もしくは阻害する治療剤及び/またはNOTCH3剤の投与は、非経口、静脈内、経口、皮下、動脈内、頭蓋内、髄腔内、腹腔内、局所、鼻腔内、または筋肉内が含まれるがこれらに限定されない任意の好適な経路で行うことができる。投与のための医薬組成物は、望ましくは滅菌済みで実質的に等張であり、GMP条件下で製造される。医薬組成物は、単位投薬形態(すなわち単回投与のための投薬量)で提供され得る。医薬組成物は、1つ以上の生理学的及び薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、または補助物を使用して調合され得る。製剤化は、選ばれた投与経路に依存する。「薬学的に許容される」という用語は、担体、希釈剤、賦形剤、または補助物が、製剤の他の成分と適合性があり、かつそれらのレシピエントに実質的に有害でないことを意味する。
【0065】
「治療する」、「治療すること」、及び「治療」ならびに「予防する」、「予防すること」、及び「予防」という用語は、本明細書で使用されるとき、それぞれ所望される生物学的応答(治療効果及び予防効果など)を惹起することを指す。いくつかの実施形態では、治療効果は、薬剤または薬剤を含む組成物の投与後の、脳血管疾患の減少/低減、脳血管疾患の重症度の低下/低減(例えば、脳血管疾患の発症の低減または抑制など)、症状及び脳血管疾患に関連する影響の減少/低減、症状及び脳血管疾患に関連する影響の発症遅延、脳血管疾患に関連する影響の症状の重症度低減、急性エピソードの重症度低減、症状及び脳血管疾患に関連する影響の数の低減、症状及び脳血管疾患に関連する影響の潜伏期短縮、症状及び脳血管疾患に関連する影響の改善、二次的症状の低減、二次感染の低減、脳血管疾患の再発予防、再発エピソードの回数もしくは頻度の減少、症候性エピソード間の潜伏期延長、持続的進行までの時間の延長、寛解の促進、寛解の誘導、寛解の増大、回復の加速、または代替的治療法の有効性の増大もしくはそれに対する抵抗性の低下、及び/または罹患宿主動物の生存期間の延長のうちの1つ以上を含む。予防効果は、治療プロトコールの実施後の、脳血管疾患の発生/進行の完全または部分的な回避/阻害、または遅延(例えば、完全または部分的な回避/阻害または遅延など)、及び罹患宿主動物の生存期間延長を含み得る。脳血管疾患の治療は、任意の臨床ステージまたは症状で任意の形態の脳血管疾患を有するものとしてすでに診断された対象の治療、脳血管疾患の症状もしくは徴候の発症もしくは進展もしくは増悪もしくは悪化の遅延、及び/または脳血管疾患の重症度の予防及び/または低減を包含する。
【0066】
本開示はまた、脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する対象を識別する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法は、対象から得た生物学的サンプルにおいて、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子など)の存在または不存在を判定すること、または判定したことを含む。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を欠いている(すなわち、対象が遺伝子型決定でNOTCH3参照型として分類される)場合、対象は、脳血管疾患を発症するリスクが高くない。対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有する(すなわち、対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性である)場合、対象は、脳血管疾患を発症するリスクが高い。
【0067】
NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の2つのコピーを有することによって、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の単一コピーを有するよりも、脳血管疾患を発症するより大きなリスクを有するようになる可能性がある。任意の特定の論理または作用機序に限定されることを意図するものではないが、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の(すなわち、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性である)単一コピーによって、対象は、NOTCH3参照型である対象と比較して脳血管疾患を発症するより大きなリスクを有するようになると考えられており、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子の2つのコピーを有する(すなわち、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性である)ことによって、対象は、単一コピーを有する対象と比較して、脳血管疾患を発症するより大きなリスクを有するようになる可能性があるともまた考えられている。
【0068】
対象が、対象からの生物学的サンプル中に、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有するか否かを判定すること、及び/または、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を有するか否かを判定することは、本明細書に記載の方法のいずれかにより行うことができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インビトロで実行され得る。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インサイツで実行され得る。いくつかの実施形態では、これらの方法は、インビボで実行され得る。これらの実施形態のうちのいずれかにおいて、核酸分子は、対象から得られた細胞内に存在し得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、対象が脳血管疾患を発症する増加したリスクを有するものとして識別された場合、対象は、本明細書に記載されるように、脳血管疾患を治療もしくは阻害する治療剤及び/またはNOTCH3剤でさらに治療される。例えば、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性またはホモ接合性であり、それ故に脳血管疾患を発症する増加したリスクを有する場合、対象は、標準投与量と同じ、もしくはこれを上回る投与量で、脳血管疾患を治療もしくは阻害する治療剤、及び/またはNOTCH3剤が投与される。いくつかの実施形態では、対象が、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性である場合、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性である対象に投与される投与量と同じ、またはこれを上回る投与量で、脳血管疾患を治療または阻害する治療剤が投与される。いくつかの実施形態では、対象はNOTCH3参照型である。いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてヘテロ接合性である。いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子についてホモ接合性である。
【0070】
本開示はまた、対象からの生物学的サンプルにおける、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントゲノム核酸分子、及び/または、対象からの生物学的サンプルにおける、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントmRNA分子、及び/または、対象からの生物学的サンプルにおける、mRNA分子から産生されるNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントcDNA分子の存在または不存在を検出する方法を提供する。集団内の遺伝子配列及びそのような遺伝子によってコードされるmRNA分子は、多型(一塩基多型など)に起因して変動し得ることが理解される。本明細書で提供されるNOTCH3バリアントゲノム核酸分子、NOTCH3バリアントmRNA分子、及びNOTCH3バリアントcDNA分子の配列は例示的配列にすぎない。NOTCH3バリアントゲノム核酸分子、バリアントmRNA分子、及びバリアントcDNA分子の他の配列もまた可能である。
【0071】
生物学的サンプルは、対象からの任意の細胞、組織、または生物学的液体に由来し得る。生物学的サンプルは、例えば、骨髄サンプル、腫瘍生検、微細針吸引物、または体液(血液、歯肉溝浸出液、血漿、血清、リンパ液、腹水、嚢胞液、または尿など)のサンプルなどの任意の臨床的に意義のある組織を含み得る。いくつかの実施形態では、サンプルは、口腔スワブを含む。本明細書において開示される方法において使用される生物学的サンプルは、アッセイフォーマット、検出方法の性質、及びサンプルとして使用される組織、細胞、または抽出物に基づいて変動し得る。用いられているアッセイに依存して、生物学的サンプルは異なってプロセシングされ得る。例えば、任意のNOTCH3バリアント核酸分子を検出する場合、NOTCH3バリアント核酸分子について生物学的サンプルを単離するまたは濃縮するように設計した予備処理を採用することができる。様々な技法が、この目的のために使用され得る。任意のNOTCH3バリアントmRNA分子のレベルを検出する場合、様々な技術を使用してmRNA分子を含む生物学的サンプルを濃縮することができる。mRNA分子の存在もしくはレベルまたは特定のバリアントゲノムDNA遺伝子座の存在を検出する様々な方法が使用され得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、対象にてNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子を検出することは、対象から入手した生物学的サンプルをアッセイまたは分析して、生物学的サンプル中の、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントゲノム核酸分子、生物学的サンプル中の、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントmRNA分子、及び/または、生物学的サンプル中の、mRNA分子から産生されるNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアントcDNA分子が、機能獲得(部分的なもしくは完全な)を引き起こす、または、機能獲得(部分的なもしくは完全な)を引き起こすと予想される1つ以上の変異を含むか否かを測定することを含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/または、mRNA分子から産生されるcDNA分子など)の存在または不存在を対象において検出する方法は、対象から入手した生物学的サンプルでアッセイを実施することを含む。アッセイは、生物学的サンプル中の核酸分子が特定のヌクレオチド配列を含むか否かを判定する。
【0074】
いくつかの実施形態では、NOTCH3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルまたはその相補物を含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、細胞または細胞溶解物を含む。そのような方法は、例えば、NOTCH3ゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む生物学的サンプルを対象から取得すること、及びmRNAである場合、任意選択でmRNAをcDNAに逆転写することをさらに含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のNOTCH3核酸分子のこれらの位置の固有性を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、インビトロの方法である。
【0078】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、NOTCH3ゲノム核酸分子、NOTCH3 mRNA分子、または、生物学的サンプル中のmRNA分子から産生されたNOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、機能獲得(部分的なもしくは完全な)を引き起こす、または機能獲得(部分的なもしくは完全な)を引き起こすと予測される1つ以上の変異を含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、生物学的サンプルにてNOTCH3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は配列番号2に従う21,944位に対応する位置またはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0080】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、生物学的サンプル中のNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列、またはこれから産生されるcDNA分子の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;及び/または、配列番号18に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシル、または、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0081】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、生物学的サンプル中のNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列、またはこれから産生されるcDNA分子の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、配列番号9に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;及び/または、配列番号19に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシル、または、配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0082】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、生物学的サンプル中のNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列、またはこれから産生されるcDNA分子の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、配列番号10に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物;及び/または、配列番号20に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシル、または、配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0083】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、生物学的サンプル中のNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列、またはこれから産生されるcDNA分子の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、配列番号11に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物;及び/または、配列番号21に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシル、または、配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0084】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列分析は、生物学的サンプル中のNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列、またはこれから産生されるcDNA分子の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、配列番号12に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物;及び/または、配列番号22に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシル、または、配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0085】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプルにてNOTCH3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は配列番号2に従う21,944位に対応する位置またはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0086】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中のNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0087】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中のmRNA分子から産生されたNOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部分を配列決定することを含み、配列決定された一部分は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物;または配列番号20に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物を含む。生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子の配列決定された一部分が、配列番号18に従う3,781位に対応する位置、配列番号19に従う3,767位に対応する位置、配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含む場合、生物学的サンプル中のNOTCH3核酸分子は、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドをコードするNOTCH3ミスセンスバリアント核酸分子である。
【0088】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)生物学的サンプルを、配列番号2に従う21,944位に対応する位置に近接するNOTCH3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと接触させることと、b)少なくとも、配列番号2に従う21,944位に対応するNOTCH3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長させることと、c)プライマーの伸長生成物が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)配列番号8に従う3,781位に対応する位置に近接するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号18に従う3,781位に対応する位置に近接するcDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーに生物学的サンプルを接触させることと;b)少なくとも、配列番号8に従う3,781位に対応するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号18に従う3,781位に対応するcDNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシル、及び/または配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)配列番号9に従う3,767位に対応する位置に近接するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号19に従う3,767位に対応する位置に近接するcDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーに生物学的サンプルを接触させることと;b)少なくとも、配列番号9に従う3,767位に対応するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号19に従う3,767位に対応するcDNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシル、及び/または配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、を含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)配列番号10に従う3,532位に対応する位置に近接するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号20に従う3,532位に対応する位置に近接するcDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーに生物学的サンプルを接触させることと;b)少なくとも、配列番号10に従う3,532位に対応するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号20に従う3,532位に対応するcDNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシル、及び/または配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)配列番号11に従う3,769位に対応する位置に近接するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号21に従う3,769位に対応する位置に近接するcDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーに生物学的サンプルを接触させることと;b)少なくとも、配列番号11に従う3,769位に対応するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号21に従う3,769位に対応するcDNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシル、及び/または配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、を含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)配列番号12に従う3,544位に対応する位置に近接するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号22に従う3,544位に対応する位置に近接するcDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーに生物学的サンプルを接触させることと;b)少なくとも、配列番号12に従う3,544位に対応するNOTCH3 mRNA分子、及び/または配列番号22に従う3,544位に対応するcDNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシル、及び/または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することと、を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)生物学的サンプルを、配列番号8に従う3,781位に対応する位置;配列番号9に従う3,767位に対応する位置;配列番号10に従う3,532位に対応する位置;配列番号11に従う3,769位に対応する位置;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置に近接するNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと接触させることと;b)少なくとも、配列番号8に従う3,781位に対応する位置;配列番号9に従う3,767位に対応する位置;配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にNOTCH3 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長することと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルを含むか否かを判定することとを含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)生物学的サンプルを、配列番号18に従う3,781位に対応する位置;配列番号19に従う3,767位に対応する位置;配列番号20に従う3,532位に対応する位置;配列番号21に従う3,769位に対応する位置;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置に近接するNOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列の一部分にハイブリダイズするプライマーと接触させることと;b)少なくとも、配列番号18に従う3,781位に対応する位置;配列番号19に従う3,767位に対応する位置;配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にNOTCH3 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を介してプライマーを伸長することと;c)プライマーの伸長生成物が、配列番号18に従う3,781位に対応する位置、配列番号19に従う3,767位に対応する位置、配列番号20に従う3,532位に対応する位置、配列番号21に従う3,769位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含むか否かを判定することとを含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、アッセイは、核酸分子全体を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、NOTCH3ゲノム核酸分子のみが分析される。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNAのみが分析される。いくつかの実施形態では、NOTCH3 mRNAから入手したNOTCH3 cDNAのみが分析される。
【0097】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む、増幅することと、b)増幅された核酸分子を、検出可能な標識で標識することと、c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む、増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと、d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0098】
いくつかの実施形態は、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅することと;b)増幅された核酸分子を検出可能な標識により標識することと;c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0099】
いくつかの実施形態は、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅することと;b)増幅された核酸分子を検出可能な標識により標識することと;c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0100】
いくつかの実施形態は、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅することと;b)増幅された核酸分子を検出可能な標識により標識することと;c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0101】
いくつかの実施形態は、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅することと;b)増幅された核酸分子を検出可能な標識により標識することと;c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0102】
いくつかの実施形態は、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅することと;b)増幅された核酸分子を検出可能な標識により標識することと;c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;及び/または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、増幅することと、b)増幅された核酸分子を、検出可能な標識で標識することと、c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号9に従3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと、d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、a)NOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも一部分を増幅することであって、増幅された部分は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅することと、b)増幅された核酸分子を、検出可能な標識で標識することと、c)標識された核酸分子を、変化特異的プローブを含む支持体と接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号19に従3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、増幅された核酸分子の核酸配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと、d)検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、判定ステップは、増幅ステップの前に、mRNAをcDNAに逆転写することをさらに含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと、検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、及び/または配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0108】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、及び/または配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、及び/または配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、及び/または配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブが、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、及び/または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと;検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物、または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと、検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、判定ステップ、検出ステップ、または配列決定分析は、生物学的サンプル中の核酸分子を、検出可能な標識を含む変化特異的プローブと接触させることであって、変化特異的プローブは、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む増幅された核酸分子のヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、接触させることと、検出可能な標識を検出することと、を含む。
【0114】
変化特異的ポリメラーゼ連鎖反応技法を使用して、突然変異(核酸配列中のSNPなど)を検出することができる。鋳型とのミスマッチが存在する場合にDNAポリメラーゼは伸長しないので、変化特異的プライマーが使用され得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、サンプル中の核酸分子はmRNAであり、mRNAは増幅ステップの前にcDNAへと逆転写される。いくつかの実施形態では、核酸分子は、対象から得られた細胞内に存在する。
【0116】
いくつかの実施形態では、アッセイは、生物学的サンプルを、ストリンジェントな条件下で、NOTCH3バリアントゲノム配列、バリアントmRNA配列、またはバリアントcDNA配列に特異的にハイブリダイズし、対応するNOTCH3参照配列にはしない変化特異的プライマーまたは変化特異的プローブなどのプライマーまたはプローブと接触させること、及びハイブリダイゼーションが生じたか否かを判定することを含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、アッセイは、RNAシーケンシング(RNA-Seq)を含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)などによって、mRNAをcDNAに逆転写させることも含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、方法は、標的ヌクレオチド配列に結合するのに十分なヌクレオチド長のプローブ及びプライマーを利用し、NOTCH3バリアントゲノム核酸分子、バリアントmRNA分子、もしくはバリアントcDNA分子を含むポリヌクレオチドを特異的に検出及び/または識別する。操作者はハイブリダイゼーション条件または反応条件を決定して、この結果を達成することができる。ヌクレオチド長は、本明細書において記載または例示される任意のアッセイを含めた選択した検出方法における使用のために十分な任意の長さであり得る。そのようなプローブ及びプライマーは、標的ヌクレオチド配列へ高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で特異的にハイブリダイズし得る。プローブ及びプライマーは、標的ヌクレオチド配列内の連続したヌクレオチドの完全なヌクレオチド配列同一性を有し得るが、標的ヌクレオチド配列とは異なりかつ標的ヌクレオチド配列を特異的に検出及び/または識別する能力を保持するプローブは、従来の方法によって設計され得る。プローブ及びプライマーは、標的核酸分子のヌクレオチド配列と、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%の配列同一性または相補性を有し得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプル内のNOTCH3核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、もしくはcDNA分子)、またはこれらの相補物が、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンを含むヌクレオチド配列(ゲノム核酸分子)を含むか否かを判定するために、生物学的サンプルを、配列番号2に従う21,944位に対応する位置のチミンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマー、及び、配列番号2に従う21,944位に対応する位置のチミンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーを含むプライマー対を使用する増幅法に供して、配列番号2に従う21,944位に対応する位置のチミンをコードする位置において、SNPの存在を示すアンプリコンを産生することができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンは、プライマー対に加えて1ヌクレオチド塩基対を合わせた長さから、DNA増幅プロトコールによって産生可能なアンプリコンの任意の長さまでの長さの範囲であり得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までの範囲であり得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置においてチミンを含む位置と、配列番号2に従う21,944位に対応する位置においてチミンを含む位置の各側に、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のヌクレオチドと、を含む領域に隣接する。
【0120】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプル内のNOTCH3核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、もしくはcDNA分子)またはその相補物が、配列番号8に従う3,781位に対応する位置のウラシル(mRNA分子)、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置のチミン(cDNA分子)を含むヌクレオチド配列を含むか否かを判定するために、生物学的サンプルを、配列番号8に従う3,781位に対応する位置のウラシル、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置のチミンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマーと、配列番号8に従う3,781位に対応する位置のウラシル、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置のチミンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーとを含むプライマー対を使用した増幅方法に供して、配列番号8に従う3,781位に対応する位置のウラシル、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置のチミンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンを生成することができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンは、プライマー対に加えて1ヌクレオチド塩基対を合わせた長さから、DNA増幅プロトコールによって産生可能なアンプリコンの任意の長さまでの長さの範囲であり得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までの範囲であり得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシル、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシル、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンを含む位置の各側に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のヌクレオチドと、を含む領域に隣接する。
【0121】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプル内のNOTCH3核酸分子(mRNA分子、もしくはcDNA分子)またはその相補物が、配列番号9に従う3,767位に対応する位置のウラシル(mRNA分子)、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置のチミン(cDNA分子)を含むヌクレオチド配列を含むか否かを判定するために、生物学的サンプルを、配列番号9に従う3,767位に対応する位置のウラシル、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置のチミンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマーと、配列番号9に従う3,767位に対応する位置のウラシル、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置のチミンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーとを含むプライマー対を使用した増幅方法に供して、配列番号9に従う3,767位に対応する位置のウラシル、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置のチミンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンを生成することができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンは、プライマー対に加えて1ヌクレオチド塩基対を合わせた長さから、DNA増幅プロトコールによって産生可能なアンプリコンの任意の長さまでの長さの範囲であり得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までの範囲であり得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシル、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシル、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンを含む位置の各側に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のヌクレオチドと、を含む領域に隣接する。
【0122】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプル内のNOTCH3核酸分子(mRNA分子、もしくはcDNA分子)またはその相補物が、配列番号10に従う3,532位に対応する位置のウラシル(mRNA分子)、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置のチミン(cDNA分子)を含むヌクレオチド配列を含むか否かを判定するために、生物学的サンプルを、配列番号10に従う3,532位に対応する位置のウラシル、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置のチミンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマーと、配列番号10に従う3,532位に対応する位置のウラシル、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置のチミンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーとを含むプライマー対を使用した増幅方法に供して、配列番号10に従う3,532位に対応する位置のウラシル、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置のチミンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンを生成することができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンは、プライマー対に加えて1ヌクレオチド塩基対を合わせた長さから、DNA増幅プロトコールによって産生可能なアンプリコンの任意の長さまでの長さの範囲であり得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までの範囲であり得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシル、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシル、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンを含む位置の各側に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のヌクレオチドと、を含む領域に隣接する。
【0123】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプル内のNOTCH3核酸分子(mRNA分子、もしくはcDNA分子)またはその相補物が、配列番号11に従う3,769位に対応する位置のウラシル(mRNA分子)、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置のチミン(cDNA分子)を含むヌクレオチド配列を含むか否かを判定するために、生物学的サンプルを、配列番号11に従う3,769位に対応する位置のウラシル、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置のチミンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマーと、配列番号11に従う3,769位に対応する位置のウラシル、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置のチミンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーとを含むプライマー対を使用した増幅方法に供して、配列番号11に従う3,769位に対応する位置のウラシル、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置のチミンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンを生成することができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンは、プライマー対に加えて1ヌクレオチド塩基対を合わせた長さから、DNA増幅プロトコールによって産生可能なアンプリコンの任意の長さまでの長さの範囲であり得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までの範囲であり得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシル、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシル、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンを含む位置の各側に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のヌクレオチドと、を含む領域に隣接する。
【0124】
いくつかの実施形態では、生物学的サンプル内のNOTCH3核酸分子(mRNA分子、もしくはcDNA分子)またはその相補物が、配列番号12に従う3,544位に対応する位置のウラシル(mRNA分子)、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置のチミン(cDNA分子)を含むヌクレオチド配列を含むか否かを判定するために、生物学的サンプルを、配列番号12に従う3,544位に対応する位置のウラシル、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置のチミンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマーと、配列番号12に従う3,544位に対応する位置のウラシル、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置のチミンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーとを含むプライマー対を使用した増幅方法に供して、配列番号12に従う3,544位に対応する位置のウラシル、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置のチミンをコードする位置におけるSNPの存在を示すアンプリコンを生成することができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンは、プライマー対に加えて1ヌクレオチド塩基対を合わせた長さから、DNA増幅プロトコールによって産生可能なアンプリコンの任意の長さまでの長さの範囲であり得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までの範囲であり得る。任意選択で、プライマー対は、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシル、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含む位置と、配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシル、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンを含む位置の各側に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のヌクレオチドと、を含む領域に隣接する。
【0125】
同様のアンプリコンを、mRNA配列及び/またはcDNA配列から生成することができる。PCRプライマー対は、既知の配列から導出することができ、これは、例えば、Vector NTIバージョン10(Informax Inc.,Bethesda Md.)、PrimerSelect(DNASTAR Inc.,Madison,Wis.)、及びPrimer3(Version 0.4.0.COPYRGT.,1991,Whitehead Institute for Biomedical Research,Cambridge,Mass.)におけるPCRプライマー分析ツールのようなその目的のために意図されたコンピュータープログラムを使用して導出することができる。さらに、既知のガイドラインを用いて、配列を目視でスキャンし、プライマーを手動で識別することができる。
【0126】
核酸配列決定技術の例示的な例には、連鎖停止剤(Sanger)配列決定及びダイターミネーター配列決定が挙げられるが、これらに限定されない。他の方法は、精製されたDNA、増幅されたDNA、及び固定された細胞調製物(蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH))に対する、標識されたプライマーまたはプローブを使用することを含む、シーケンシング以外の核酸ハイブリダイゼーション法を包含する。いくつかの方法において、標的核酸分子は、検出の前にまたは検出と同時に増幅され得る。核酸増幅技法の例示的な例としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、及び核酸配列ベース増幅(NASBA)が挙げられるがこれらに限定されない。他の方法には、リガーゼ連鎖反応、鎖置換型増幅、及び好熱SDA(tSDA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0127】
ハイブリダイゼーション技術では、プローブまたはプライマーがその標的と特異的にハイブリダイズするように、ストリンジェントな条件を採用することができる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他の非標的配列の場合よりも検出可能に高い程度で、例えば、バックグランドの少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍またはそれ以上、例えば、バックグランドの10倍を超えて高い程度でその標的配列とハイブリダイズすることになる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列の場合よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列と少なくとも2倍ハイブリダイズすることになる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列の場合よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列と少なくとも3倍ハイブリダイズすることになる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列の場合よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列と少なくとも4倍ハイブリダイズすることになる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列の場合よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列とバックグラウンドの10倍を超えてハイブリダイズすることになる。ストリンジェントな条件は配列に依存し、異なる状況では異なることになる。
【0128】
DNAのハイブリダイゼーションを促進する適当なストリンジェンシー条件、例えば、約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、その後の50℃での2×SSCの洗浄は公知である、またはCurrent Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6に見いだすことができる。通常、ハイブリダイゼーション及び検出のためのストリンジェントな条件は、塩濃度が、pH7.0~8.3において約1.5M未満のNa+イオン、通常、約0.01~1.0MのNa+イオン濃度(または他の塩)であり、温度が、短いプローブ(例えば10~50ヌクレオチド)では少なくとも約30℃、それよりも長いプローブ(例えば50ヌクレオチド超)では少なくとも約60℃である条件となる。ストリンジェントな条件は、ホルムアミドのような不安定化剤の添加により達成されてもよい。任意で、洗浄緩衝液は約0.1%~約1%のSDSを含んでもよい。ハイブリダイゼーションの持続期間は一般に約24時間未満、通常約4~約12時間である。洗浄の持続期間は少なくとも平衡に達するのに十分な長さの時間となる。
【0129】
本開示はまた、NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドの存在を検出する方法であって、対象におけるNOTCH3ポリペプチドが、ポリペプチドに機能獲得(部分的なもしくは完全な)または予測される機能獲得(部分または完全)を持たせる1つ以上の変異を含有するか否かを判定するために対象から得られる生物学的サンプルにてアッセイを実施することを含む、方法も提供する。NOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドは、本明細書に記載するNOTCH3バリアントポリペプチドのいずれかであることができる。いくつかの実施形態では、方法は、NOTCH3 Arg1178Cys、Arg1231Cys、またはArg1182Cysの存在を検出する。いくつかの実施形態では、方法は、NOTCH3 Arg1178Cysの存在を検出する。いくつかの実施形態では、方法は、NOTCH3 Arg1231Cysの存在を検出する。いくつかの実施形態では、方法は、NOTCH3 Arg1182Cysの存在を検出する。
【0130】
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3バリアントポリペプチドは、任意のCys変化バリアントであることができる(これらは、システイン残基から、またはシステイン残基に変化する)。いくつかの実施形態では、Cys変化バリアントは、NOTCH3細胞外ドメイン中の34個のEGF様反復の中に位置する(Uniprotにより定義される;“uniprot.org/ blast/?about= Q9UM47[1335-1373]&key=Domain)におけるワールドワイドウェブを参照されたい)。本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、NOTCH3バリアントポリペプチドは、表1に列挙するバリアントのいずれかであることができる(ENST00000263388)。
【0131】
いくつかの実施形態では、方法は、対象から得たサンプルでアッセイを行い、サンプル中のNOTCH3ポリペプチドが、配列番号26に従う1,178位に対応する位置にシステインを含むか否かを判定することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、対象から得たサンプルでアッセイを行い、サンプル中のNOTCH3ポリペプチドが、配列番号27に従う1,231位に対応する位置にシステインを含むか否かを判定することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、対象から得たサンプルでアッセイを行い、サンプル中のNOTCH3ポリペプチドが、配列番号28に従う1,182位に対応する位置にシステインを含むか否かを判定することを含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号26または配列番号23に従う1,178位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号27または配列番号24に従う1,231位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号28または配列番号25に従う1,182位に対応する位置を含むポリペプチドの少なくとも一部分を配列決定することを含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号26または配列番号23に従う1,178位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するためのイムノアッセイを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号27または配列番号24に従う1,231位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するためのイムノアッセイを含む。いくつかの実施形態では、検出ステップは、配列番号28または配列番号25に従う1,182位に対応する位置を含むポリペプチドの存在を検出するためのイムノアッセイを含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有しない場合、対象は、脳血管疾患、またはCADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、もしくは実質性脳卒中のいずれかを発症する増加したリスクを有しない。いくつかの実施形態では、対象がNOTCH3で予測される機能獲得ポリペプチドを有する場合、対象は、脳血管疾患、またはCADASIL、皮質下脳卒中、虚血性脳卒中、出血性脳卒中、もしくは実質性脳卒中のいずれかを発症する増加したリスクを有する。
【0135】
開示は、NOTCH3バリアントゲノム核酸分子、NOTCH3バリアントmRNA分子、及び/またはNOTCH3バリアントcDNA分子(本明細書で開示するゲノムバリアント核酸分子、mRNAバリアント分子、及びcDNAバリアント分子のいずれかなど)とハイブリダイズする、単離された核酸分子もまた提供する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置を含むNOTCH3核酸分子の一部分にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置を含むNOTCH3核酸分子の一部分にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号9に従う3,767位に対応する位置、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置を含むNOTCH3核酸分子の一部分にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号10に従う3,532位に対応する位置、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置を含むNOTCH3核酸分子の一部分にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号11に従う3,769位に対応する位置、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置を含むNOTCH3核酸分子の一部分にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号12に従う3,544位に対応する位置、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置を含むNOTCH3核酸分子の一部分にハイブリダイズする。
【0136】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、少なくとも約100、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、少なくとも約500、少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約800、少なくとも約900、少なくとも約1000、少なくとも約2000、少なくとも約3000、少なくとも約4000、または少なくとも約5000のヌクレオチドを含むか、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、または少なくとも約25のヌクレオチドを含むか、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は少なくとも約18のヌクレオチドを含むか、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は少なくとも約15のヌクレオチドを含むか、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約10~約35、約10~約30、約10~約25、約12~約30、約12~約28、約12~約24、約15~約30、約15~約25、約18~約30、約18~約25、約18~約24、または約18~約22のヌクレオチドから成るか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約18~約30のヌクレオチドから成るか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は少なくとも約15のヌクレオチド~少なくとも約35のヌクレオチドを含むか、またはそれから成る。
【0137】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でNOTCH3バリアント核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子)とハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載されているまたは例示されているようなプローブ、プライマー、変化特異的プローブ、または変化特異的プライマーとして使用することができ、プライマー、プローブ、アンチセンスRNA、shRNA、及びsiRNAを含むが、これらに限定されず、それらのそれぞれが本明細書の他の箇所でさらに詳細に記載されており、本明細書に記載されている方法のいずれかで使用することができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、NOTCH3バリアントゲノム核酸分子、NOTCH3バリアントmRNA分子及び/またはNOTCH3バリアントcDNA分子と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一である核酸分子の少なくとも約15の連続ヌクレオチドとハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約15~約100のヌクレオチド、または約15~約35のヌクレオチドから成るか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約15~約100のヌクレオチドから成るか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35のヌクレオチドから成るか、またはそれを含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的なプローブまたは変化特異的なプライマーは少なくとも約15ヌクレオチドを含み、変化特異的なプローブまたは変化特異的なプライマーは、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、その一部分は配列番号2に従う21,944位に対応する位置またはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号2に従う21,944~21,946位に対応する位置またはその相補物を含む、ヌクレオチド配列の一部分に相補的であるヌクレオチド配列を含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15のヌクレオチドを含み、その変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、その一部分は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物、または配列番号18に従う3,781位に対応する位置もしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号8に従う3,781~3,783位に対応する位置もしくはその相補物、及び/または配列番号18に従う3,781~3,783位に対応する位置もしくはその相補物を含むヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15のヌクレオチドを含み、その変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、その一部分は、配列番号9に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物、または配列番号19に従う3,767位に対応する位置もしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号9に従う3,767~3,769位に対応する位置もしくはその相補物、及び/または配列番号19に従う3,767~3,769位に対応する位置もしくはその相補物を含むヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含む。
【0142】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15のヌクレオチドを含み、その変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、その一部分は、配列番号10に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物、または配列番号20に従う3,532位に対応する位置もしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号10に従う3,532~3,534位に対応する位置もしくはその相補物、及び/または配列番号20に従う3,532~3,534位に対応する位置もしくはその相補物を含むヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含む。
【0143】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15のヌクレオチドを含み、その変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、その一部分は、配列番号11に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物、または配列番号21に従う3,769位に対応する位置もしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号11に従う3,769~3,771位に対応する位置もしくはその相補物、及び/または配列番号21に従う3,769~3,771位に対応する位置もしくはその相補物を含むヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、単離された変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、少なくとも約15のヌクレオチドを含み、その変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含み、その一部分は、配列番号12に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物、または配列番号22に従う3,544位に対応する位置もしくはその相補物を含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーは、配列番号12に従う3,544~3,546位に対応する位置もしくはその相補物、及び/または配列番号22に従う3,544~3,546位に対応する位置もしくはその相補物を含むヌクレオチド配列の一部分に相補的なヌクレオチド配列を含む。
【0145】
いくつかの実施形態では、変化特異的プローブ及び変化特異的プライマーはDNAを含む。いくつかの実施形態では、変化特異的プローブ及び変化特異的プライマーはRNAを含む。
【0146】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているプローブ及びプライマー(変化特異的プローブ及び変化特異的プライマーを含む)は、本明細書で開示されている核酸分子のいずれかまたはその相補物と特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を有する。いくつかの実施形態では、プローブまたはプライマーはストリンジェントな条件下にて本明細書で開示されている核酸分子のいずれかと特異的にハイブリダイズする。
【0147】
いくつかの実施形態では、プライマーは変化特異的プライマーを含めて、第2世代配列決定またはハイスループット配列決定において使用することができる。時には、プライマーは変化特異的プライマーを含めて、修飾することができる。特に、プライマーは、例えば、大規模並行シグネチャー配列決定(Massive Parallel Signature Sequencing)(MPSS)、Polony配列決定、及び454パイロシーケンシングの様々なステップにおいて使用される種々の修飾を含むことができる。修飾されたプライマーは、クローニングステップにおけるビオチン化プライマー、ならびにビーズ負荷ステップ及び検出ステップにて使用される蛍光標識プライマーを含めて、プロセスのいくつかのステップで使用することができる。Polony配列決定は一般的に、DNA鋳型の各分子が長さ約135bpであるペアエンドタグライブラリを使用して行われる。ビオチン化プライマーはビーズ負荷ステップ及びエマルジョンPCRにおいて使用される。蛍光標識された縮重ノナマーオリゴヌクレオチドは検出ステップで使用される。アダプターは、ストレプトアビジン被覆ビーズにDNAライブラリを不動化するための5’-ビオチンタグを含有することができる。
【0148】
本明細書に記載されているプローブ及びプライマーを使用して、本明細書で開示されているNOTCH3バリアントゲノム核酸分子、NOTCH3バリアントmRNA分子、及び/またはNOTCH3バリアントcDNA分子のいずれかの範囲内でヌクレオチド変異を検出することができる。本明細書に記載されているプライマーを使用して、NOTCH3バリアントゲノム核酸分子、NOTCH3バリアントmRNA分子、もしくはNOTCH3バリアントcDNA分子、またはそれらの断片を増幅することができる。
【0149】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号1に従う21,944位に対応する位置でシトシン(チミンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型ゲノム核酸分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号2に従う21,944位に対応する位置でチミン(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントゲノム核酸分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号2に従う21,944位に対応する位置のチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。
【0150】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号3に従う3,781位に対応する位置でシトシン(ウラシルではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型mRNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 mRNA分子における配列番号8に従う3,781位に対応する位置でウラシル(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントmRNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号8に従う3,781位に対応する位置のウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。加えて、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号13に従う3,781位に対応する位置でシトシン(チミンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型cDNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 cDNA分子における配列番号18に従う3,781位に対応する位置でチミン(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントcDNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号18に従う3,781位に対応する位置のウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。
【0151】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号4に従う3,767位に対応する位置でシトシン(ウラシルではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型mRNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 mRNA分子における配列番号9に従う3,767位に対応する位置でウラシル(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントmRNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号9に従う3,767位に対応する位置のウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。加えて、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号14に従う3,767位に対応する位置でシトシン(チミンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型cDNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 cDNA分子における配列番号19に従う3,767位に対応する位置でチミン(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントcDNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号19に従う3,767位に対応する位置のチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。
【0152】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号5に従う3,532位に対応する位置でシトシン(ウラシルではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型mRNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 mRNA分子における配列番号10に従う3,532位に対応する位置でウラシル(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントmRNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号10に従う3,532位に対応する位置のウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。加えて、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号15に従う3,532位に対応する位置でシトシン(チミンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型cDNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 cDNA分子における配列番号20に従う3,532位に対応する位置でチミン(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントcDNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号20に従う3,532位に対応する位置のチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。
【0153】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号6に従う3,769位に対応する位置でシトシン(ウラシルではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型mRNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 mRNA分子における配列番号11に従う3,769位に対応する位置でウラシル(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントmRNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号11に従う3,769位に対応する位置のウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。加えて、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号16に従う3,769位に対応する位置でシトシン(チミンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型cDNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 cDNA分子における配列番号21に従う3,769位に対応する位置でチミン(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントcDNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号21に従う3,769位に対応する位置のチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。
【0154】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号7に従う3,544位に対応する位置でシトシン(ウラシルではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型mRNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 mRNA分子における配列番号12に従う3,544位に対応する位置でウラシル(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントmRNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号12に従う3,544位に対応する位置のウラシルに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。加えて、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3核酸分子における配列番号17に従う3,544位に対応する位置でシトシン(チミンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3参照型cDNA分子の存在を示すことになる。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のNOTCH3 cDNA分子における配列番号22に従う3,544位に対応する位置でチミン(シトシンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在は、NOTCH3バリアントcDNA分子の存在を示すことになる。いくつかの実施形態では、配列番号22に従う3,544位に対応する位置のチミンに相補的なプライマーのヌクレオチドは、プライマーの3’末端に存在することができる。
【0155】
本開示の文脈において、「特異的にハイブリダイズする」とは、プローブまたはプライマー(例えば、変化特異的プローブまたは変化特異的プライマーなど)が、NOTCH3参照型ゲノム核酸分子、NOTCH3参照型mRNA分子、及び/またはNOTCH3参照型cDNA分子をコードする核酸配列にはハイブリダイズしないことを意味する。
【0156】
いくつかの実施形態では、プローブ(例えば、変化特異的プローブ)は標識を含む。いくつかの実施形態では、標識は蛍光標識、放射性標識、またはビオチンである。
【0157】
本開示はまた、本明細書で開示されているプローブのいずれか1つ以上が結合している基質を含む支持体も提供する。固体支持体は、本明細書で開示されているプローブのいずれかのような分子が会合することができる固体状態の基質または支持体である。固体支持体の形態はアレイである。固体支持体の別の形態はアレイ検出器である。アレイ検出器は、複数の異なるプローブがアレイ状、グリッド状または他の組織化されたパターンで結合している固体支持体である。固体状態の基材の形態は標準的な96ウェル型のようなマイクロタイターディッシュである。いくつかの実施形態では、通常1ウェル当たりに1つのアレイを含有するマルチウェルスライドグラスを用いることができる。
【0158】
NOTCH3参照型ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号1に記載されている。配列番号1を参照すると、21,944位はシトシンである。
【0159】
21,944位のシトシンがチミンで置き換えられている、NOTCH3のバリアントゲノム核酸分子が存在する。このNOTCH3バリアントゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は、配列番号2に記載されている。
【0160】
NOTCH3参照型mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号3に記載されている。配列番号3を参照すると、3,781位はシトシンである。
【0161】
別のNOTCH3参照型mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号4に記載されている。配列番号4を参照すると、3,767位はシトシンである。
【0162】
別のNOTCH3参照型mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号5に記載されている。配列番号5を参照すると、3,532位はシトシンである。
【0163】
別のNOTCH3参照型mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号6に記載されている。配列番号6を参照すると、3,769位はシトシンである。
【0164】
別のNOTCH3参照型mRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号7に記載されている。配列番号7を参照すると、3,544位はシトシンである。
【0165】
3,781位のシトシンがウラシルで置き換えられている、NOTCH3のバリアントmRNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントmRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号8に記載されている。
【0166】
3,767位のシトシンがウラシルで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントmRNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントmRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号9に記載されている。
【0167】
3,532位のシトシンがウラシルで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントmRNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントmRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号10に記載されている。
【0168】
3,769位のシトシンがウラシルで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントmRNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントmRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号11に記載されている。
【0169】
3,544位のシトシンがウラシルで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントmRNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントmRNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号12に記載されている。
【0170】
NOTCH3参照型cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号13に記載されている。配列番号13を参照すると、3,781位はシトシンである。
【0171】
別のNOTCH3参照型cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号14に記載されている。配列番号14を参照すると、3,767位はシトシンである。
【0172】
別のNOTCH3参照型cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号15に記載されている。配列番号15を参照すると、3,532位はシトシンである。
【0173】
別のNOTCH3参照型cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号16に記載されている。配列番号16を参照すると、3,769位はシトシンである。
【0174】
別のNOTCH3参照型cDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号17に記載されている。配列番号17を参照すると、3,544位はシトシンである。
【0175】
3,781位のシトシンがチミンで置き換えられている、NOTCH3のバリアントcDNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントcDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号18に記載されている。
【0176】
3,767位のシトシンがチミンで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントcDNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントcDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号19に記載されている。
【0177】
3,532位のシトシンがチミンで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントcDNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントcDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号20に記載されている。
【0178】
3,769位のシトシンがチミンで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントcDNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントcDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号21に記載されている。
【0179】
3,544位のシトシンがチミンで置き換えられている、NOTCH3の別のバリアントcDNA分子が存在する。このNOTCH3バリアントcDNA分子のヌクレオチド配列は、配列番号22に記載されている。
【0180】
ゲノム核酸分子、mRNA分子、及びcDNA分子は、任意の生体に由来することができる。例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及びcDNA分子は、ヒト、または非ヒト哺乳類、げっ歯類、マウス、もしくはラットなどの別の生体からのオルソログであり得る。集団内の遺伝子配列は、一塩基多型などの多型のために異なり得ると理解される。本明細書で提供される例は、例示的配列にすぎない。他の配列も可能である。
【0181】
本明細書では提供されるのはまた、開示されている核酸分子と相互作用することができる機能性ポリヌクレオチドである。機能性ポリヌクレオチドの例には、アンチセンス分子、アプタマー、リボザイム、三重鎖形成分子、及び外部ガイド配列が挙げられるが、これらに限定されない。機能性ポリヌクレオチドは標的分子が持つ特定の活性のエフェクター、阻害剤、モジュレーター、及び刺激剤として作用することができるか、または機能性ポリヌクレオチドはいかなる他の分子とも無関係なデノボ活性を持つことができる。
【0182】
本明細書で開示されている単離された核酸分子は、RNA、DNA、またはRNAとDNAの双方を含むことができる。単離された核酸分子を、例えばベクターにおける異種核酸配列、または異種標識に連結させる、または融合させることもできる。例えば、本明細書で開示されている単離された核酸分子は、単離された核酸分子と異種核酸配列とを含むベクター内に、またはそれらを含む外来性ドナー配列として存在してもよい。単離された核酸分子を異種標識に連結させる、または融合させることもできる。標識は、直接的に検出可能(例えばフルオロフォアなど)、または間接的に検出可能(例えばハプテン、酵素、またはフルオロフォアクエンチャーなど)であり得る。そのような標識は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的な手段によって検出可能であり得る。そのような標識としては、例えば放射性標識、色素、染料、クロモゲン、スピン標識、及び蛍光標識が挙げられる。標識は、例えば化学発光物質;金属含有物質;または酵素(シグナルの酵素依存的二次生成が起こる場合)でもあり得る。「標識」という用語は、コンジュゲートされた分子が、続いて基質と一緒に添加される場合、検出可能なシグナルを生成するために使用される
ように、コンジュゲートされた分子へ選択的に結合し得る、「タグ」またはハプテンも指し得る。例えば、ビオチンをタグとして、ホースラディシュペルオキシダーゼ(HRP)のアビジンまたはストレプトアビジンのコンジュゲートと一緒に使用してタグに結合させ、比色基質(例えばテトラメチルベンジジン(TMB)など)または蛍光発生基質を使用して検査して、HRPの存在の検出することができる。精製を容易にするタグとして使用され得る例示的な標識としては、myc、HA、FLAGもしくは3×FLAG、6×Hisもしくはポリヒスチジン、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質、エピトープタグ、または免疫グロブリンのFc部分が挙げられるがこれらに限定されない。多数の標識としては、例えば粒子、フルオロフォア、ハプテン、酵素、及びそれらの比色基質、蛍光発生基質、及び化学発光基質、ならびに他の標識が挙げられる。
【0183】
開示されている核酸分子は、例えば、ヌクレオチド、または、例えば、ヌクレオチド類似体もしくはヌクレオチド置換体のような非天然ヌクレオチドもしくは修飾ヌクレオチドを含むことができる。そのようなヌクレオチドとしては、修飾された塩基、糖、もしくはリン酸基を含有するヌクレオチド、またはその構造中に非天然部分を取り込むヌクレオチドが挙げられる。非天然ヌクレオチドの例としては、ジデオキシヌクレオチド、ビオチン化ヌクレオチド、アミノ化ヌクレオチド、脱アミノ化ヌクレオチド、アルキル化ヌクレオチド、ベンジル化ヌクレオチド、及びフルオロフォア標識されたヌクレオチドが挙げられるがこれらに限定されない。
【0184】
本明細書で開示されている核酸分子は、1つ以上のヌクレオチド類似体またはヌクレオチド置換体を含むこともできる。ヌクレオチド類似体は、塩基部分、糖部分、またはリン酸部分のいずれかへの修飾を含有するヌクレオチドである。塩基部分への修飾としては、A、C、G、及びT/Uの天然修飾及び合成修飾、ならびに異なるプリン塩基またはピリミジン塩基(例えばシュードウリジン、ウラシル-5-イル、ヒポキサンチン-9-イル(I)、及び2-アミノアデニン-9-イルなど)が挙げられるがこれらに限定されない。修飾塩基としては、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニン及びグアニンの6-メチル誘導体及び他のアルキル誘導体、アデニン及びグアニンの2-プロピル誘導体及び他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン及び2-チオシトシン、5-ハロウラシル及び5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシル及び5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、及び6-アゾチミン、5-ウラシル(シュードウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル、ならびに他の8-置換のアデニン及びグアニン、5-ハロ(例えば5-ブロモなど)、5-トリフルオロメチル、ならびに他の5-置換のウラシル及びシトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、ならびに3-デアザアデニンが挙げられるがこれらに限定されない。
【0185】
ヌクレオチド類似体は、糖部分の修飾も含み得る。糖部分への修飾はとしては、リボース及びデオキシリボースの天然修飾及び合成修飾が挙げられるがこれらに限定されない。糖修飾としては、2’位での以下の修飾:OH;F;O-、S-、もしくはN-アルキル;O-、S-、もしくはN-アルケニル;O-、S-もしくはN-アルキニル;またはO-アルキル-O-アルキルが含まれるが、これらに限定されず、アルキル、アルケニル、及びアルキニルは、置換または非置換のC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル、及びC2-10アルキニルであり得る。例示的2’糖修飾としてはまた、-O[(CH2)nO]mCH3、-O(CH2)nOCH3、-O(CH2)nNH2、-O(CH2)nCH3、-O(CH2)n-ONH2、及び-O(CH2)nON[(CH2)nCH3)]2も挙げられるが、これらに限定されず、式中、n及びmは独立して、1~約10である。2’位での他の修飾としては、C1-10アルキル、置換低級アルキル、アルカリール、アラルキル、O-アルカリールまたはO-アラルキル、SH、SCH3、OCN、Cl、Br、CN、CF3、OCF3、SOCH3、SO2CH3、ONO2、NO2、N3、NH2、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリール、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA切断基、レポーター基、インターカレーター、オリゴヌクレオチドの薬物動態学的特性の改善のための基、またはオリゴヌクレオチドの薬力学的特性の改善のための基、及び類似する特性を有する他の置換基が挙げられるがこれらに限定されない。類似する修飾は、糖上の他の位置、特に3’末端ヌクレオチド上または2’-5’結合オリゴヌクレオチド中の糖の3’位置、及び5’末端ヌクレオチドの5’位でも行われ得る。修飾された糖としては、架橋環酸素(CH2及びSなど)で修飾を含有するものも挙げられ得る。ヌクレオチド糖類似体は、ペントフラノシル糖の代わりに糖模倣体(シクロブチル部分など)も有し得る。
【0186】
ヌクレオチド類似体は、リン酸部分でも修飾され得る。修飾されたリン酸部分としては、2つのヌクレオチド間の結合が、ホスホロチオエート、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、メチルホスホネート及び他のアルキルホスホネート(3’-アルキレンホスホネート及びキラルホスホネートを包含する)、ホスフィネート、ホスホロアミデート(3’-アミノホスホロアミデート及びアミノアルキルホスホロアミデートを包含する)、チオノホスホロアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、ならびにボラノホスフェートを含有するように修飾され得るものが挙げられるがこれらに限定されない。2つのヌクレオチド間のこれらのリン酸結合または修飾されたリン酸結合は、3’-5’結合または2’-5’結合を介することができ、結合は逆向きの極性(3’-5’から5’-3’へまたは2’-5’から5’-2’へなど)を含有し得る。様々な塩、混合塩、及び遊離酸形態も含まれる。ヌクレオチド代替物としては、ペプチド核酸(PNA)も挙げられる。
【0187】
本開示は、本明細書において開示される核酸分子のうちのいずれか1つ以上を含むベクターも提供する。いくつかの実施形態では、ベクターは、本明細書において開示される核酸分子のうちのいずれか1つ以上、及び異種核酸を含む。ベクターは、核酸分子を輸送することが可能なウイルスベクターまたは非ウイルスベクターであり得る。いくつかの実施形態では、ベクターは、プラスミドまたはコスミド(例えば追加のDNAセグメントがライゲーションされ得る環状二本鎖DNAなど)である。いくつかの実施形態では、ベクターは、追加のDNAセグメントがウイルスゲノムにライゲーションされ得る、ウイルスベクターである。発現ベクターとしては、プラスミド、コスミド、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、植物ウイルス(カリフラワーモザイクウイルス及びタバコモザイクウイルスなど)、酵母人工染色体(YAC)、エプスタイン-バー(EBV)由来エピソーム、ならびに当技術分野において公知の他の発現ベクターが挙げられるがこれらに限定されない。
【0188】
哺乳動物宿主細胞発現のために所望される調節配列としては、例えば哺乳動物細胞における高レベルのポリペプチド発現を指令するウイルスエレメント、例えばレトロウイルスLTR、サイトメガロウイルス(CMV)(例えばCMVプロモーター/エンハンサーなど)、シミアンウイルス40(SV40)(例えばSV40プロモーター/エンハンサーなど)、アデノウイルス(例えばアデノウイルス主要後期プロモーター(AdMLP)など)、ポリオーマに由来するプロモーター及び/またはエンハンサー、ならびに強力な哺乳動物プロモーター(ネイティブな免疫グロブリンプロモーター及びアクチンプロモーターなど)が挙げられ得る。細菌細胞または真菌細胞(例えば酵母細胞など)中でポリペプチドを発現させる方法も周知である。プロモーターは、例えば構成的活性化プロモーター、コンディショナルプロモーター、誘導可能プロモーター、時間的に制限されるプロモーター(例えば発生的に調節されるプロモーターなど)、または空間的に制限されるプロモーター(例えば細胞特異的または組織特異的プロモーターなど)であり得る。
【0189】
核酸分子内のヌクレオチド配列またはポリペプチド内のアミノ酸配列の特定ストレッチ間のパーセント同一性(またはパーセント相補性)は、BLASTプログラム(基本的なローカルアラインメント検索ツール)及びPowerBLASTプログラム(Altschul et al.,J.Mol.Biol.,1990,215,403-410;Zhang and Madden,Genome Res.,1997,7,649-656)を使用して、またはSmith及びWatermanのアルゴリズム(Adv.Appl.Math.,1981,2,482-489)を使用するデフォルト設定を使用するGapプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Genetics Computer Group,University Research Park,Madison Wis.)を使用することによって、通常に決定され得る。本明細書において、パーセント配列同一性が参照される場合、高いパーセンテージの配列同一性は低いものよりも好ましい。
【0190】
本開示は、本明細書において開示される単離された核酸分子、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子のうちのいずれか1つ以上を含む組成物も提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、医薬組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、担体及び/または賦形剤を含む。担体の例としては、ポリ(乳酸)(PLA)マイクロスフェア、ポリ(D,L-乳酸-コグリコール酸)(PLGA)マイクロスフェア、リポソーム、ミセル、逆ミセル、脂質コクリエート、及び脂質微小管が挙げられるがこれらに限定されない。担体は、緩衝塩溶液、例えば、PBS、HBSSなどを含み得る。
【0191】
本明細書で使用されるとき、「に対応する」という表現またはその文法的変形は、特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列もしくは位置の番号付けの文脈で使用される場合、その特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列を参照配列(例えば、配列番号1、配列番号3または配列番号13など)と比べたときの指定された参照配列の番号付けを指す。言い換えれば、特定のポリマーの残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸など)の番号または残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸など)の位置は、その特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列の範囲内でのその残基の実際の位置番号によってではなく、参照配列を基準として指定される。例えば、特定のヌクレオチド配列は、ギャップを導入して、2つの配列間の残基の一致を最適化することによって参照配列に対して並べることができる。これらの場合では、ギャップは存在するが、その特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列における残基の番号付けはそれが並べられている参照配列を基準にして行われる。
【0192】
例えば、ヌクレオチド配列が配列番号2に従う21,944位に対応する位置にてチミンを含む、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子は、NOTCH3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列が配列番号2の配列に対して並べられれば、NOTCH3配列が配列番号2の21,944位に対応する位置にてチミン残基を有することを意味する。同様のことが、ヌクレオチド配列が配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルを含む、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むmRNA分子にも当てはまり、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むcDNA分子にも当てはまり、その際、ヌクレオチド配列は配列番号18に従う3,781位に対応する位置にてチミンを含む。言い換えれば、これらの表現はNOTCH3ポリペプチドをコードする核酸分子を指し、その際、ゲノム核酸分子は配列番号2の21,944位でのチミン残基に相同であるチミン残基を含むヌクレオチド配列を有する(または、mRNA分子は配列番号8の3,781位でのウラシル残基に相同であるウラシル残基を含むヌクレオチド配列を有するか、またはcDNA分子は配列番号18の3,781位でのウラシル残基に相同であるチミン残基を含むヌクレオチド配列を有する)。
【0193】
本明細書に記載されているように、配列番号2に従う21,944位に対応するNOTCH3ゲノム核酸分子内の位置は、例えば、特定のNOTCH3核酸分子のヌクレオチド配列と配列番号2のヌクレオチド配列との間で配列アラインメントを行うことによって識別することができる。例えば、配列番号2の21,944位に対応するヌクレオチドの位置を識別するために配列アラインメントを行うのに使用することができる種々のコンピューターアルゴリズムが存在する。例えば、NCBI BLASTアルゴリズム(Altschul et al.,Nucleic Acids Res.,1997,25,3389-3402)またはCLUSTALWソフトウェア(Sievers and Higgins,Methods Mol.Biol.,2014,1079,105-116)を使用することによって配列アラインメントを実施してもよい。しかしながら、配列を手動で並べることもできる。
【0194】
NOTCH3参照型ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号23に記載されている。配列番号23を参照すると、NOTCH3参照型ポリペプチドは、1,286アミノ酸長である。配列番号23を参照すると、1,178位はアルギニンである。
【0195】
別のNOTCH3参照型ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号24に記載されている。配列番号24を参照すると、NOTCH3参照型ポリペプチドは、2,321アミノ酸長である。配列番号24を参照すると、1,231位はアルギニンである。
【0196】
別のNOTCH3参照型ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号25に記載されている。配列番号25を参照すると、NOTCH3参照型ポリペプチドは、1,289アミノ酸長である。配列番号25を参照すると、1,182位はアルギニンである。
【0197】
NOTCH3のバリアントポリペプチド(Arg1178Cys)が存在し、そのアミノ酸配列は、配列番号26に記載されている。配列番号26を参照すると、NOTCH3バリアントポリペプチドは、1,286アミノ酸長である。配列番号26を参照すると、1,178位はシステインである。
【0198】
NOTCH3の別のバリアントポリペプチド(Arg1231Cys)が存在し、そのアミノ酸配列は、配列番号27に記載されている。配列番号27を参照すると、NOTCH3バリアントポリペプチドは、2,321アミノ酸長である。配列番号27を参照すると、1,231位はシステインである。
【0199】
NOTCH3の別のバリアントポリペプチド(Arg1182Cys)が存在し、そのアミノ酸配列は、配列番号28に記載されている。配列番号28を参照すると、NOTCH3バリアントポリペプチドは、1,289アミノ酸長である。配列番号28を参照すると、1,182位はシステインである。
【0200】
添付の配列表中で列挙されるヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は、標準的な文字略称をヌクレオチド塩基について使用し、3文字コードをアミノ酸について使用して示される。ヌクレオチド配列は、配列の5’端で開始し、3’端へ前向きに進行する(すなわち各々の行で左から右へ)標準的な慣例に従う。各々のヌクレオチド配列の1つの鎖のみが示されるが、提示された鎖に対する任意の参照によって、相補鎖が包含されることが理解される。アミノ酸配列は、配列のアミノ末端で開始し、カルボキシ末端へ前向きに進行する(すなわち、各配列において左から右に)標準的な慣例に従う。
【0201】
本開示はまた、対象における脳血管疾患の治療に使用するための(または脳血管疾患を治療するための医薬の調製に使用するための)脳血管疾患を治療または阻害する治療剤であって、対象は、本明細書に記載のNOTCH3ポリペプチドをコードするNOTCH3バリアントゲノム核酸分子、バリアントmRNA分子、及び/またはバリアントcDNA分子のうちのいずれかを有する、治療剤を提供する。脳血管疾患を治療または阻害する治療剤は、本明細書に記載される脳血管疾患を治療または阻害する治療剤のうちのいずれかであり得る。
【0202】
いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む、ゲノム核酸分子を有すると識別される。
【0203】
いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、mRNA分子を有すると識別される。
【0204】
いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、cDNA分子を有すると識別される。
【0205】
本開示はまた、対象における脳血管疾患の治療に使用するための(または脳血管疾患を治療するための医薬の調製に使用するための)NOTCH3剤であって、対象は、本明細書に記載のNOTCH3ポリペプチドをコードするNOTCH3バリアントゲノム核酸分子、バリアントmRNA分子、及び/またはバリアントcDNA分子のうちのいずれかを有する、NOTCH3剤を提供する。NOTCH3剤は、本明細書に記載するNOTCH3剤のいずれかであることができる。
【0206】
いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号2に従う21,944位に対応する位置にチミンまたはその相補物を含む、ゲノム核酸分子を有すると識別される。
【0207】
いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号8に従う3,781位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号9に従う3,767位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号10に従う3,532位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;配列番号11に従う3,769位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物;または配列番号12に従う3,544位に対応する位置にウラシルもしくはその相補物を含む、mRNA分子を有すると識別される。
【0208】
いくつかの実施形態では、対象は、NOTCH3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子であって、ヌクレオチド配列は、配列番号18に従う3,781位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号19に従う3,767位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号20に従う3,532位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;配列番号21に従う3,769位に対応する位置にチミンもしくはその相補物;または配列番号22に従う3,544位に対応する位置にチミンもしくはその相補物を含む、cDNA分子を有すると識別される。
【0209】
上記または下記で引用されている特許文書、ウェブサイト、他の刊行物、受入番号などはすべて、あたかも個々の項目をそのように参照によって組み込むことを具体的にかつ個別に指示されたかのようにと同じ程度に、あらゆる目的のためにその全体が参照によって組み込まれる。配列の様々なバージョンが様々な時での受入番号に関連付けられているのであれば、本出願の有効出願日での受入番号に関連付けられているバージョンを意味する。有効出願日とは、該当する場合、その受入番号について言及している実際の出願日または優先権主張出願の出願日のうちの早い方を意味する。同様に、異なるバージョンの刊行物、ウェブサイトなどが異なる時間に公開されている場合、特に指示されない限り、出願の有効出願日において最後に公開されたバージョンを意味するものとする。本開示の任意の特徴、ステップ、要素、実施形態、または態様も、特に指示されない限り、任意の他の特徴、ステップ、要素、実施形態、または態様と組み合わせて使用することができる。明瞭性及び理解を目的として本開示を説明及び実例として多少詳細に説明してきたが、特定の変更及び改変が添付の特許請求の範囲の範囲内で実施されてもよいことは明らかであろう。
【0210】
以下の実施例は、実施形態をより詳細に記載するために提供される。これらは、特許請求される実施形態を例証することを意図しており、それを限定することを意図しない。以下の実施例は、本明細書において記載される化合物、組成物、物品、デバイス及び/または方法が、どのように作製及び評価されるかについての開示及び説明を当業者に提供するものであり、純粋に例示的であることが意図され、任意の特許請求の範囲の範囲を限定することは意図されない。数値(例えば量、温度などなど)に関して正確性を確実にする試みがなされているが、ある程度の誤差及び偏差が考慮され得る。別段に示されていない限り、部は重量部であり、温度は℃または周囲温度であり、圧力は大気圧または大気圧近傍である。
【実施例】
【0211】
実施例1:NOTCH3と脳血管疾患の発症の増加したリスクとの関連
遺伝研究のために、5市における22箇所の臨床施設から、TOAST及びOxfordshire基準を用いて分類した、4,882件の脳卒中症例と6,904件の対照を含む1万9千人超のパキスタン人を募集した。脳卒中症例及び対照の個体群統計を、表3及び表4に示す。
【表3】
【表4】
【0212】
エクソーム配列決定及びExWASを、12件のバイナリの脳卒中形質に対して実施し、ヨーロッパ人と比較して、パキスタン人で強化された29件を含む、36件のヒットを識別し(p値<1e-7)、これらのうち7件は、ミスセンスまたはLoFであった(表5)。
【表5】
【0213】
読み取りスタックQCでは、7つの、近接する関連バリアントの対(PTPRD:10bp、ZNF33A:6bp、PTPRB:3bp、MYCBP2:5bp)を除外した。MAC=5、及び無関係な生物学(妊孕性の増加)(GPR149 3:154429224:A:C、p.Phe131Cys、p値7.96E-08、効果28.04、症例2698|2693|5|0対照6871|6871|0|0、MAF 2.6E-04)のため、1つのバリアントを除外した。
【0214】
NOTCH3におけるミスセンスSNV(p.Arg1231Cys、GRCh38:Chr19:15179052:G:A、rs201680145)は、CNCD F2皮質下脳卒中EXWASにおいて、唯一の有意なヒットであった(p値2.1e-8、エフェクトサイズ2.97(2.01,4.35)、MAF7.1e-3(表6)。バリアントは、症例においてMAFの上昇を有し、PolyPhenによって病原性と予想され(スコア0.83)、マウスで高度に保存された遺伝子(93%)において、上皮増殖因子(EGF)反復に影響を及ぼす。バリアントは、NOTCH3細胞外ドメイン(ECD)の(それぞれ、通常、6個のCys残基を有する)34個のEGF反復における番号31に、Cysを付加する。Cys(Cys変化)をNOTCH3 ECDに付加する、またはそれから除去するバリアントは、CADASILにおいて病原性であることが知られている。
【表6】
【0215】
P.Arg1231cysが、NOTCH3遺伝子座において関連する唯一のバリアントである(
図1)。バリアントは、症例においてMAFの上昇を有し、リスク増大効果を示唆している。対照の、ホモ接合体が1つ存在した。この個体は45歳であり、パキスタンでの脳卒中発症平均年齢(50)と比較して若く、皮質下脳卒中症例の中央値年齢(本コホートの募集年齢と同じ、56)よりも若い。本個体は脳卒中には無症候性であり得るものの、片頭痛、脈管構造でのGOM蓄積、及び白質高信号などのCADASILの初期症状を示し得、脳卒中のリスクが増加している可能性がある、という仮説を立てている。以前の研究は、このバリアントに対しては、ヘテロ接合体よりもホモ接合体において、より深刻なCADASIL表現型が存在することを示唆している。
【表7】
【0216】
NOTCH3 p.Arg1231CysのPheWASは、ラクナアーチファクト(lacunar artifacts)(LACI)、小動脈アテローム性動脈硬化症(SAA)、部分前部循環梗塞(PACI)、脳卒中の家族歴、及び虚血性脳卒中を含む、複数の脳卒中表現型に対する公称p値を明らかにした(
図3及び
図4)。
【0217】
NOTCH3 Arg1231Cysバリアントは、アフリカ人、ヨーロッパ人、混血アメリカ人、及び南アジア人の祖先のRGCコホートにおいて観察された。最も多くの存在は、南アジア人で観察された(表8)。混血アメリカ人(メキシコシティーのコホート)で、1名のホモ接合体が観察された(55歳の男性、血圧が80/116、BMIが25、HbA1cが5.2、18歳から喫煙を開始、主要なCNS出血または他の疾患の病歴なし)。CNCD F2のホモ接合体と同様に、この個体は、このコホートで収集されなかった、片頭痛、GOM、血管病理、及び脳白質喪失などのCADASILの他の症状を有し得るという仮説を立てる。
【表8】
【0218】
アルギニン(R)残基は、哺乳類種全体に高度に保存され、p.Arg1231Cysバリアントは、有害であると予測される(PolyPhen2スコア0.843)。
【0219】
本明細書において記載されるものに加えて、記載される主題の様々な修飾は、前述の記載から当業者に明らかである。そのような修正は添付の特許請求の範囲の範囲内に入るようにも意図されている。本出願で引用されている各参考文献(雑誌記事、米国及び米国以外の特許、特許出願刊行物、国際特許出願刊行物、遺伝子バンク受入番号などを含むが、これらに限定されない)は、その全体がすべての目的のために参照によって本明細書に組み込まれる。
【配列表】
【国際調査報告】