(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】組成物、機能層及びディスプレイモジュール
(51)【国際特許分類】
C08L 53/00 20060101AFI20240524BHJP
C08K 5/09 20060101ALI20240524BHJP
C08K 5/101 20060101ALI20240524BHJP
C08F 290/06 20060101ALI20240524BHJP
C08F 287/00 20060101ALI20240524BHJP
C08F 2/50 20060101ALI20240524BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
C08L53/00
C08K5/09
C08K5/101
C08F290/06
C08F287/00
C08F2/50
G09F9/00 309A
G09F9/00 324
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558277
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-09-21
(86)【国際出願番号】 CN2022138568
(87)【国際公開番号】W WO2023213077
(87)【国際公開日】2023-11-09
(31)【優先権主張番号】202210491952.2
(32)【優先日】2022-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211484405.8
(32)【優先日】2022-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515179325
【氏名又は名称】昆山国顕光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN GO-VISIONOX OPTO-ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone Kunshan, Jiangsu, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】朱修劍
(72)【発明者】
【氏名】劉仁杰
【テーマコード(参考)】
4J002
4J011
4J026
4J127
5G435
【Fターム(参考)】
4J002BP011
4J002BP031
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(57)【要約】
本願は、組成物、機能層及びディスプレイモジュールを提供し、前記組成物は、質量部で、(メタ)アクリル酸系化合物50~70部、添加剤30~50部、活性希釈剤30~50部、及び助剤0~10部を含有し、前記添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及び/又は第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体を含む。当該組成物は、誘電率が低いため、静電気を効果的に遮蔽する媒体として機能し静電気に起因する欠陥を克服することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量部で、(メタ)アクリル酸系化合物50~70部、添加剤30~50部、活性希釈剤30~50部、及び助剤0~10部を含有する組成物であって、
前記添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及び/又は第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体を含む、組成物。
【請求項2】
前記添加剤は、重量平均分子量が100,000~300,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記添加剤は、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体、ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体、ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記添加剤は、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体であり、ただし、ポリスチレンブロックが60~85wt%、ポリイソプレンブロックが15~40wt%である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物は、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチル-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、ベンゾインジエチルエーテル、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンのうちの1つ又は複数を含有する光開始剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記(メタ)アクリル酸系化合物は、(メタ)アクリル酸、ポリウレタン(メタ)アクリル酸、ポリエステル(メタ)アクリル酸、ポリエーテル(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリル酸のうちの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記活性希釈剤は、(メタ)アクリル酸エステル系化合物を含有し、前記(メタ)アクリル酸エステル系化合物は、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、グリコール系(メタ)アクリル酸エチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ブチル、グリコール系(メタ)アクリル酸メチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、アルコキシ(メタ)アクリル酸エチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸ブチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸メチル、(アルコキシメタ)アクリル酸ヒドロキシルエステルのうちの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記助剤は、消泡剤、レベリング剤、重合防止剤のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記消泡剤は、アルコール系化合物である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記レベリング剤は、シリコーン樹脂系化合物である、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
前記重合防止剤は、ヒドロキノン、ベンゾキノン、パラヒドロキシアニソール、2-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、トリス(N-ニトロソ-N-フェニルヒドロキシルアミン)アルミニウム塩のうちの少なくとも1つを含有する、請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
原料が請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物を含む、機能層。
【請求項13】
前記機能層は、前記(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤をモノマーとして重合させて得られる重合体を少なくとも含有する、請求項12に記載の機能層。
【請求項14】
前記機能層は、誘電率が1.5~2.5、酸価が0~1.4、ヒドロキシル価が0~3.9である、請求項13に記載の機能層。
【請求項15】
前記機能層は、誘電率が1.5~2.0、酸価が0~1、ヒドロキシル価が0~3である、請求項14に記載の機能層。
【請求項16】
前記機能層は、エネルギー貯蔵弾性率が164~180kPa、接着力が1000~2100gである、請求項13に記載の機能層。
【請求項17】
前記機能層は、エネルギー貯蔵弾性率が170~172kPa、接着力が1900~2000gである、請求項16に記載の機能層。
【請求項18】
前記機能層は、
前記組成物を含む原料系を重合反応させるという調製方法に従って得られる、請求項12~17のいずれか1項に記載の機能層。
【請求項19】
請求項12~18のいずれか1項に記載の機能層を有する、ディスプレイモジュール。
【請求項20】
前記ディスプレイモジュールは、ディスプレイパネル及び前記ディスプレイパネルの非出光側に位置する支持層を有し、前記機能層は前記ディスプレイパネルと前記支持層との間に位置する、請求項19に記載のディスプレイモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、組成物、機能層及びディスプレイモジュールに関し、ディスプレイ技術の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ技術の発展に伴い、ディスプレイデバイスの各性能に対してより高い要求を求めており、そのうち、フレキシブルディスプレイスクリーンは、自由に曲げることができるという特徴のため、展開時の視覚的な楽しさに優れ、収納する時に携帯可能で体積が小さいという利点を有しているため、次第に電子製品の発展の主要な傾向となっている。
【0003】
しかしながら、フレキシブルディスプレイスクリーンは、使用中に、静電気の蓄積とその放電プロセスが異なる程度でディスプレイスクリーンに損傷を与え、ディスプレイスクリーンの正常なディスプレイ機能に深刻な影響を与え、特に、静電気によるディスプレイスクリーンのグリーンスクリーン現象を引き起こしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、静電気に起因する欠陥を克服することができる、組成物、機能層及びディスプレイモジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、質量部で、(メタ)アクリル酸系化合物50~70部、添加剤30~50部、活性希釈剤30~50部、及び助剤0~10部を含有する組成物を提供し、
前記添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及び/又は第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体を含む。
【0006】
本願は、原料が前記した組成物を含む機能層をさらに提供する。
【0007】
本願は、前記した機能層を有するディスプレイモジュールをさらに提供する。
【発明の効果】
【0008】
本願における特殊な組成を有する組成物は、低い誘電率を示すことができるため、静電荷に対して優れた遮蔽役割を有しており、当該遮蔽役割は、スクリーン本体での静電荷の集中を減少することに寄与するので、静電荷の薄膜トランジスタに対する損傷を抑制することによってディスプレイモジュールのディスプレイ効果を向上させ、ディスプレイモジュールにグリーンスクリーン現象が発生する確率を効果的に低下させ、ディスプレイモジュールの製造の歩留まりを向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭にするために、以下、本願の実施例を参照しながら、その技術的解決手段について明瞭、且つ完全に説明し、当然のことながら、記載される実施例は本願の実施例の一部にすぎず、そのすべての実施例ではない。当業者は、本願における実施例に基づいて創造的な労働をすることなく、獲得されたその他のすべての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0010】
第1の態様では、本願は、質量部で、(メタ)アクリル酸系化合物50~70部、添加剤30~50部、活性希釈剤30~50部、及び助剤0~10部を含有する組成物を提供し、
前記添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及び/又は第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体を含む。
【0011】
ただし、(メタ)アクリル酸系化合物は、(メタ)アクリル酸、ポリウレタン(メタ)アクリル酸、ポリエステル(メタ)アクリル酸、ポリエーテル(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリル酸のうちの少なくとも1つを含み、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体とは、ポリイソプレンを介して結合された2つのポリオレフィンブロックのことであり、本願は、第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンの中の具体的なモノマーを限定せず、第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンの中のモノマーは、それぞれ独立してオレフィンモノマーが重合して得た重合体である。例示的には、当該モノマーは、それぞれ独立してエチレンホモ重合されたブロック、プロピレンホモ重合されたブロック、またはエチレン-プロピレン共重合体ブロックを含む。本願は、第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンの各々の分子量について限定せず、その分子量が同じであってもよいし、異なってもよく、本願はまた、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の分子量についても限定せず、当該ブロック共重合体は、重量平均分子量が10万以上であることが一般的である。
【0012】
本願の添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体に加えて、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体、又は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及びその誘導体の組成物を用いることができ、添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及びその誘導体の組成物とする場合、本願は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及びその誘導体の質量比率を限定しない。本願でいう第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体とは、第1のポリオレフィン及び/又は第2のポリオレフィンが置換基で置換されて得た生成物のことであり、置換基は、例えばC1~C10のアルキル(直鎖アルキル、分岐鎖アルキル、及びナフテンが含まれる)、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、シアノ、シリル、シロキシなどとする。
【0013】
活性希釈剤は主に、(メタ)アクリル酸エステル系化合物であり、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、グリコール系(メタ)アクリル酸エチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ブチル、グリコール系(メタ)アクリル酸メチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、アルコキシ(メタ)アクリル酸エチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸ブチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸メチル、(アルコキシメタ)アクリル酸ヒドロキシルエステルのうちの少なくとも1つを含有する。
【0014】
また、当該組成物の中の助剤は主に、消泡剤、レベリング剤、重合防止剤のうちの1つ又は複数を含む。
【0015】
消泡剤は、組成物の中の気泡を抑制、低減、除去することが主な役割である。本願は、アルコール系化合物など、上記の性能要求を満たすことができる消泡剤であれば、消泡剤の選択を具体に限定しない。
【0016】
重合防止剤は、組成物の貯蔵安定性を向上させることが主な役割である。重合防止剤は、例えば、ヒドロキノン、ベンゾキノン、パラヒドロキシアニソール、2-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、トリス(N-ニトロソ-N-フェニルヒドロキシルアミン)アルミニウム塩(重合防止剤510)などのうちの少なくとも1つを含有することができる。
【0017】
レベリング剤は主に、組成物の流動性及び基材への濡れ性を向上させるために用いられる。本願は、シリコーン樹脂系のものなど、上記の性能要求を満たすことができるレベリング剤であれば、レベリング剤の選択を具体に限定しない。
【0018】
本願は、異なる極性を有する成分を一定の比率で配合して、最終的に組成物が低い誘電率を示す(組成物の誘電率が3.1以下で、且つ最終的には組成物を含む機能層の誘電率が2.5以下であるようにする)ようにしているため、当該組成物は、静電気吸入を防止する必要があるシーンに適用されて静電気を効果的に遮蔽することができる。本願は、当該組成物の具体的な応用形態を限定せず、当該組成物は、個別に使用されてもよいし、又は、静電気防止機能を持つ成分として他の機能的成分と混合して使用されてもよい。当該組成物は、他の機能的成分と混合して使用される場合に、まず(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、活性希釈剤、及び助剤が所定の質量比率で混合されて当該組成物が得られ、続いて当該組成物が他の機能層成分と次の混合工程を行うことが好ましい。(メタ)アクリル酸系化合物55~65部、添加剤35~45部、活性希釈剤35~45部、及び助剤3~7部が好ましい。選択的に、(メタ)アクリル酸系化合物は、51、53、54、56、57、58、61、63、64、67、または68部、添加剤は、31、32、33、34、37、38、42、43、または47部、活性希釈剤は、32、33、34、36、38、41、43、または48部、助剤は、1、2、3、6、7、または9部ある。
【0019】
また、本願は、組成物を構成する各成分の添加手順についても、各成分が均一に混合できるように確保されれば、特に限定しない。
【0020】
さらに、添加剤の重量平均分子量が100,000~300,000であるようにする場合には、組成物の誘電率はさらに低減し、静電荷への遮蔽にさらに寄与する。選択的に、添加剤は、重量平均分子量が100,000、120,000、130,000、150,000、180,000、200,000、220,000、240,000、250,000、270,000、290,000、または300,000であるようにする。
【0021】
1つの具体的な実施形態では、添加剤は、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体、ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体、ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体のうちの少なくとも1つを含む。ただし、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体とは、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体の誘導体、またはポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体とポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体の誘導体との混合物であり、ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体とは、ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体、ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の誘導体、またはポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体とポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の誘導体との混合物であり、ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体とは、ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体、ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の誘導体、またはポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体とポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の誘導体との混合物である。
【0022】
さらに、添加剤は、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又はその誘導体である。ただし、ポリスチレンブロックは60-85wt%、ポリイソプレンブロックは15-40wt%とする。
【0023】
本願の組成物は、開始剤をさらに含むことができる。発明者は、組成物に開始剤が含まれる場合には、当該組成物の重合反応を開始させることで誘電率をさらに低減することができ、具体的には、誘電率は、当該開始前後の変化率が一般的に20%以上であり、75%にも達することができ、変化率の差異は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤の具体的な選択に関連付けられているだけでなく、重合反応条件のパラメータにも関連付けられているため、応用の際に必要に応じて調整することができることを発見した。
【0024】
高効率的な開始を確保して、温度に起因する組成物の中の各成分への不必要な影響を回避するためには、本願は、光開始剤を選択することが好ましい。系を開始させる必要がある際に、開始剤を含む組成物をUV光に曝して光照射すればよく、一般的に、光照射時間は20s程度である。まだ早いうちに開始しないようにするためには、開始剤を含む組成物は、輸送及び保管の段階にある場合に、光に当たらない状態にする必要がある。
【0025】
例えば、光開始剤は、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチル-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、ベンゾインジエチルエーテル、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンのうちの1つ又は複数を含有する。
【0026】
なお、組成物が開始剤を含むようにすることによって組成物を重合反応させて誘電率をさらに低減することに加えて、組成物の重合反応は、系の低分子フリーラジカルの含有量のさらなる低減にも寄与し、これによって、静電気吸着を抑制する性能はより顕著に見える。
【0027】
第2の態様では、本願は、原料が上記の第1の態様の組成物を含む機能層を提供する。
【0028】
1つの実施形態では、当該機能層は組成物を含み、すなわち、機能層には、(メタ)アクリル酸系化合物が50~70部、添加剤が30~50部、活性希釈剤が30~50部、及び助剤が0~10部含まれている。機能層は、組成物に加えて、他の成分を含むことができることを理解されたい。組成物は、前述した通り、誘電率が低いため、当該機能層が静電気注入を阻止するための膜層として応用され得る。
【0029】
別の実施形態では、当該機能層は、前述した第1の態様の組成物を含む原料系を重合反応させて得られる。前述した通り、組成物に対して重合を開始させた後、当該組成物の誘電率をさらに低減できるだけでなく、系内の低分子フリーラジカル含有量も著しく低減するため、機能層は静電気注入を阻止する性能がより顕著になる。
【0030】
機能層の具体的な実施形態は、応用シーンの必要に応じて選択され得る。
【0031】
組成物を含む原料系は、調製時に、基板に塗布されて成形された後に基板から剥離されることで、機能層が得られるようにしてもよいし、又は、組成物を含む原料系に対して重合を開始させた後、重合系を基板に塗布してこの後基板から剥離することで、機能層を得るようにしてもよい。
【0032】
1つの好適な実施形態として、本願の機能層は重合体を含み、前記重合体は少なくとも、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤をモノマーとして重合させて得られる。ただし、添加剤とは、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及び/又は第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体である。
【0033】
上記の重合体は、3種類のモノマーを互いに重合させて得た共重合体であってもよいし、3つのモノマーの各々のホモ重合されたブロックを組み合わせて得たブロック共重合体であってもよいし、または上記の共重合体とブロック共重合体とを組み合わせて得たブロック組成物であってもよいことを理解されたい。より具体的にいうと、上記の3種類のモノマーを互いに重合させて得た共重合体とは、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性添加剤を互いに重合させて得た共重合体であり、上記の3つのモノマーの各々のホモ重合されたブロックを組み合わせて得たブロック共重合体とは、(メタ)アクリル酸系化合物のホモ重合されたブロック、添加剤のホモ重合されたブロック、及び活性希釈剤のホモ重合されたブロックを含有するブロック重合体である。
【0034】
当該構成を有している機能層は、前述した組成物を重合させて得たものであるため、当該機能層は、誘電率が低いだけでなく、その中の低分子フリーラジカルの含有量も低いため、機能層は、この両者の相乗役割により、静電気吸着を効果的に阻止する膜層素子として様々な装置に応用され得る。なお、本願でいう低分子フリーラジカルは、具体的に、ヒドロキシルとカルボキシルである。
【0035】
さらに、本願の機能層は、誘電率が1.5~2.5、酸価が0~1.4、ヒドロキシル価が0~3.9である。ただし、酸価とヒドロキシル価は、機能層の中のカルボキシルとヒドロキシルとの含有量をそれぞれ特徴付けるために用いられる。機能層の誘電率、酸価、及びヒドロキシル価に対して上記のような限定をすることで、機能層の静電気遮蔽の性能を著しく向上させることができる。組成物は、具体的に応用される際、その構成を制御することで上記のパラメータを有する機能層を実現することができ、1つの実施形態では、組成物は、質量部で、アクリル酸50~70部、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体30~50部、活性希釈剤30~50部、光開始剤1~10部、及び助剤1~5部を含む。選択的に、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体には、ポリスチレンが60-85wt%、ポリイソプレンが15-40wt%である。
【0036】
さらに、機能層は、誘電率が1.5~2.0、酸価が0~1、ヒドロキシル価が0~3である。選択的に、機能層は、誘電率が1.5、1.6、1.7、1.8、2.1、2.3、または2.4、酸価が0.2、0.3、0.4、0.7、0.8、0.9、1.1、1.2、または1.3、ヒドロキシル価が0.5、1.0、1.2、1.4、1.5、1.7、1.8、2.0、2.2、2.4、2.5、2.8、3.0、3.3、3.5、3.7、または3.8である。
【0037】
本願の別のいくつかの具体的な実施形態では、組成物の組成をさらに制御することで、機能層の機械的性能を改善することができ、具体的には、機械的性能は、エネルギー貯蔵弾性率及び接着力を含む。発明者は、機能層エネルギーは、エネルギー貯蔵弾性率が164~180kPa、接着力が1000~2100gである場合に、好ましくは、機能層エネルギーは、エネルギー貯蔵弾性率が170~172kPa、接着力が1900~2000gである場合、機能層の応用中に内部の引き裂き及び気泡の発生の問題を回避することができると発見した。選択的に、機能層エネルギーは、エネルギー貯蔵弾性率が164、165、168、170、172、175、177、または180kPa、接着力が1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、または2100gである。
【0038】
本願は、当該機能層の調製方法を限定せず、1つの実施形態では、機能層は、次のような調製方法に従って得られる。
【0039】
組成物を含む原料系を重合反応させ、前記機能層を得る。
【0040】
ただし、原料系に前述した組成物が少なくとも含まれるようにすることによって、機能層は誘電率がより低いことを確保することができる。
【0041】
原料系には他の成分がさらに含まれる場合には、組成物の重合反応を開始させることを優先して、そして、重合体を他の成分と混合してもよいし、又は、組成物を他の成分と混合してから原料系に対して重合を開始させてもよい。
【0042】
組成物の中の各成分の添加手順は、最終的に形成される重合体の構造と関連付けられていることを理解されたい。本願の具体的な実施プロセスでは、組成物を含む原料系を重合させればよく、本願は最終的な重合体の構造を限定しない。例えば、まずは(メタ)アクリル酸系化合物をホモ重合させて(メタ)アクリル酸系化合物のホモ重合されたブロック(Aで表す)を形成し、次に添加剤を加えてホモ重合させ添加剤のホモ重合されたブロック(Bで表す)を得られ、この場合には重合体はA-Bを含有するブロック共重合体であるようにしてもよいし、あるいは、まずは(メタ)アクリル酸系化合物の一部をホモ重合させて(メタ)アクリル酸系化合物のホモ重合されたブロック(Aで表す)を形成し、次に残りの(メタ)アクリル酸系化合物と添加剤とを加えて共重合させ(メタ)アクリル酸系化合物と添加剤との共重合されたブロック(Cで表す)を得られ、この場合には重合体はA-Cを含有するブロック共重合体であるようにしてもよいし、あるいは、(メタ)アクリル酸系化合物と添加剤とを同時に加えて共重合させ、この場合には重合体は(メタ)アクリル酸系化合物と添加剤とをモノマーとして共重合させた共重合体であるようにしてもよい。
【0043】
第3の態様では、本願は、前述した第2の態様の機能層を有するディスプレイモジュールをさらに提供する。
【0044】
機能層は静電気遮蔽に機能するものであるため、当該機能層は、ディスプレイモジュールでの静電気の蓄積を低減させ、ディスプレイモジュールの信頼性及びディスプレイ質量への静電気の影響を回避することができる。
【0045】
1つの具体的な実施形態では、ディスプレイモジュールは、ディスプレイパネル及び前記ディスプレイパネルの非出光側に位置する支持層を有し、前記機能層は前記ディスプレイパネルと前記支持層との間に位置する。
【0046】
具体的には、ディスプレイパネルは、対向して配置された出光側と非出光側を有し、非出光側に配置されている支持層は主に、ディスプレイパネルを支持して保護するために用いられ、支持層は、一般的に、金属箔で作られるため、ディスプレイモジュールの応用中に受けた外部からの衝撃力を効果的に緩和することができる。いくつかの実施形態では、支持層のディスプレイパネルから離れた側には保護膜がさらに配置されており、当該保護膜は、支持層の表面に貼り付けられて稼働中のディスプレイモジュールを保護するが、当該保護膜は、保護が不要な場合には、引き剥がされてもよい。
【0047】
ディスプレイモジュールの応用又は検出中に、ディスプレイモジュールの銅棒摩擦試験も、保護膜の引き剥がしも、いずれもディスプレイモジュールへの静電荷の大量注入を引き起こし、静電荷の一部は、支持層に沿ってディスプレイパネルの内部に直接に入り込み、バックチャネル効果を通じてディスプレイパネルの薄膜トランジスタTFTの電気学性能に影響を与え、その結果、ディスプレイパネルは、ディスプレイ異常、特にグリーンスクリーン現象が発生してしまう。一方、本願は、支持層とディスプレイパネルとの間に前述した機能層を配置することで、当該機能層は静電気の障壁として静電荷が支持層を経由してディスプレイパネルに入り込むことを阻止することができ、薄膜トランジスタTFTの電気的損傷を回避してディスプレイパネルのディスプレイ効果を向上させることで、ディスプレイモジュールの歩留まりを改善するだけでなく、ユーザの満足度を大幅に向上させることもできる。
【0048】
機能層は、具体的に応用される際に、厚さが5~25μmである。選択的に、機能層の厚さは5、10、15、20、または25μmである。
【0049】
機能層は、上記の静電気遮蔽の役割に加えて、支持層とディスプレイパネルとの間の接着層としても使用され得る。当然ながら、接着効果をさらに確保するためには、機能層と支持層との間及び機能層とディスプレイパネルとの間に本分野で一般的に使われている他の光学接着層又は感圧接着層を配置してもよい。
【0050】
本願は、ディスプレイパネルの具体的な構成を限定せず、当該ディスプレイパネルは、一般的に、積層して配置されているスクリーン本体及び基板を含み、機能層が基板と支持層との間に配置される。本願は、スクリーン本体のディスプレイのタイプを限定せず、当該スクリーン本体のディスプレイのタイプは、例えば、陰極層、発光層、及び陽極層を少なくとも有するOLEDディスプレイスクリーンであってもよく、基板は、スクリーン本体の非出光側に位置し、主に、スクリーン本体を保護し、スクリーン本体が稼働又は使用中に損傷することを防止するために用いられ、基板は、一般的に、ポリイミドなど、フレキシブルな材料を使用する。
【0051】
また、ディスプレイパネルの出光側においては、偏光板、光学接着層、及びカバー板はディスプレイパネルから徐々に遠ざかる順に積層して配置されている。ただし、偏光板は、ディスプレイパネルから発した光を調整してディスプレイの品質を改善するために用いられ、カバー板は、ディスプレイテンプレートを外部からの損傷から密封して保護するために用いられ、光学接着層は、光透過性があり、カバー板と偏光板を固定して接着するために用いられる。
【0052】
本願は、ディスプレイモジュールを構成する各膜層の厚さについて特に限定せず、具体的には、スクリーン本体、基板、支持層、カバー板、偏光板、及び各接着層の厚さは本分野の従来の厚さと一致するようにする。
【0053】
本願のディスプレイモジュールは、ディスプレイ効果に優れているため、本願のディスプレイモジュールを備える電子装置(携帯電話、テレビジョン、コンピュータなどを含むがこれらに限定されない)も、ディスプレイ効果に優れており、応用中に、静電気吸着に起因するグリーンスクリーン現象の発生を最大限に低減することができる。
【実施例】
【0054】
以下、本願について具体的な実施例を参照してより詳細に説明する。
【0055】
すべての実施例における添加剤は、いずれもアメリカのKRATON CORPORATION社から購入されたものである。
【0056】
実施例1a
【0057】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が65gあり、
添加剤として、重量平均分子量200,000のポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が46g(ポリエチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが35gある。
【0058】
実施例1b
【0059】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例1aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0060】
実施例2a
【0061】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリウレタンアクリル酸が67gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が43g(ポリエチレン80-85wt%、ポリイソプレン15-20wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸アルコキシエステルが34gある。
【0062】
実施例2b
【0063】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例2aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0064】
実施例3a
【0065】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエステルアクリル酸が66gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が38g(ポリエチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸ブチルが34gある。
【0066】
実施例3b
【0067】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例3aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3gを加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0068】
実施例4a
【0069】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が60gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が38g(ポリエチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが40gある。
【0070】
実施例4b
【0071】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例4aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0072】
実施例5a
【0073】
本実施例のポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の重量平均分子量が80,000であること以外、本実施例の組成物5aは、実施例1aと基本的に一致している。
【0074】
実施例5b
【0075】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例5aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0076】
実施例6a
【0077】
本実施例のポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の重量平均分子量が320,000であること以外、本実施例の組成物6aは、実施例1aと基本的に一致している。
【0078】
実施例6b
【0079】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例6aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0080】
実施例7a
【0081】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、活性希釈剤、及び助剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が50gあり、
添加剤として、重量平均分子量240,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が30g(ポリエチレン65-70wt%、ポリイソプレン30-35wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが47gあり、
助剤として、エチレングリコールが1g、ポリジメチコンが2gある。
【0082】
実施例7b
【0083】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例7aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0084】
実施例8
【0085】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0086】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0087】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が65gあり、
添加剤として、重量平均分子量200,000のポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が46g(ポリエチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが35gある。
【0088】
実施例9
【0089】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0090】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0091】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリウレタンアクリル酸が67gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が43g(ポリエチレン80-85wt%、ポリイソプレン15-20wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸アルコキシエステルが34gある。
【0092】
実施例10
【0093】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0094】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0095】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエステルアクリル酸が66gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が38g(ポリエチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸ブチルが34gある。
【0096】
実施例11
【0097】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0098】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0099】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が60gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が38g(ポリエチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが40gある。
【0100】
実施例12
【0101】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0102】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0103】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が65gあり、
添加剤として、重量平均分子量80,000のポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が46g(ポリエチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが35gある。
【0104】
実施例13
【0105】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0106】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0107】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が65gあり、
添加剤として、重量平均分子量320,000のポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が46g(ポリエチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが35gある。
【0108】
実施例14
【0109】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0110】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0111】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、活性希釈剤、及び助剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が50gあり、
添加剤として、重量平均分子量240,000のポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体が30g(ポリエチレン65-70wt%、ポリイソプレン30-35wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが47gあり、
助剤として、エチレングリコールが1g、ポリジメチコンが2gある。
【0112】
実施例15a
【0113】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が63gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が44g(ポリスチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが37gある。
【0114】
実施例15b
【0115】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例15aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0116】
実施例16a
【0117】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリウレタンアクリル酸が67gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が43g(ポリスチレン80-85wt%、ポリイソプレン15-20wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸アルコキシエステルが34gある。
【0118】
実施例16b
【0119】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例16aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0120】
実施例17a
【0121】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエステルアクリル酸が66gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が38g(ポリスチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸ブチルが34gある。
【0122】
実施例17b
【0123】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例17aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0124】
実施例18a
【0125】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が60gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が38g(ポリスチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが40gある。
【0126】
実施例18b
【0127】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例18aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0128】
実施例19a
【0129】
本実施例のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体の重量平均分子量が60,000であること以外、本実施例の組成物19aは、実施例15aと基本的に一致している。
【0130】
実施例19b
【0131】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例19aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0132】
実施例20a
【0133】
本実施例のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体の重量平均分子量が330,000であること以外、本実施例の組成物20aは、実施例15aと基本的に一致している。
【0134】
実施例20b
【0135】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例20aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0136】
実施例21a
【0137】
本実施例の組成物は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、活性希釈剤、及び助剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が55gあり、
添加剤として、重量平均分子量250,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が34g(ポリスチレン65-70wt%、ポリイソプレン30-35wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが49gあり、
助剤として、エチレングリコールが1g、ポリジメチコンが2gある。
【0138】
実施例21b
【0139】
本実施例の機能層の調製方法は、
実施例21aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0140】
実施例22
【0141】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0142】
ただし、機能層の調製方法は、実施例15aの組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0143】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が63gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が44g(ポリスチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが37gある。
【0144】
実施例23
【0145】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0146】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0147】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリウレタンアクリル酸が67gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が43g(ポリスチレン80-85wt%、ポリイソプレン15-20wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸アルコキシエステルが34gある。
【0148】
実施例24
【0149】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0150】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0151】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエステルアクリル酸が66gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が38g(ポリスチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸ブチルが34gある。
【0152】
実施例25
【0153】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0154】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0155】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が60gあり、
添加剤として、重量平均分子量210,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が38g(ポリスチレン75-80wt%、ポリイソプレン20-25wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが40gある。
【0156】
実施例26
【0157】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0158】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0159】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が63gあり、
添加剤として、重量平均分子量60,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が44g(ポリスチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが37gある。
【0160】
実施例27
【0161】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0162】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0163】
本実施例の上記の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、メタアクリル酸が63gあり、
添加剤として、重量平均分子量330,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が44g(ポリスチレン70-75wt%、ポリイソプレン25-30wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸エチルが37gある。
【0164】
実施例28
【0165】
本実施例のディスプレイモジュールは、順次積層したカバー板650μm/OCA光学接着層150μm/偏光板100μm/スクリーン本体40μm/機能層25μm/PET支持層75μm/緩和層260μmを有する。
【0166】
ただし、機能層の調製方法は、組成物に、光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3g加えて、そして、開始剤が添加された系をPET基板の表面に塗布してUV光照射を行い、系を硬化させた後、機能層を得るステップを含む。
【0167】
本実施例の組成物の組成は、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、活性希釈剤、及び助剤を含有し、
(メタ)アクリル酸系化合物として、ポリエーテルアクリル酸が55gあり、
添加剤として、重量平均分子量250,000のポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が34g(ポリスチレン65-70wt%、ポリイソプレン30-35wt%)あり、
活性希釈剤として、アクリル酸メチルが49gあり、
助剤として、エチレングリコールが1g、ポリジメチコンが2gある。
【0168】
比較例1a~比較例4a、7a
【0169】
比較例1a~比較例4a、7aはそれぞれ、実施例1a~実施例4a、7aと1対1に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例では添加剤が加えられていないことにある。
【0170】
比較例1b~比較例4b、7b
【0171】
比較例1b~比較例4b、7bはそれぞれ、実施例1b~実施例4b、7bと1対1に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例では添加剤が加えられていないことにある。
【0172】
比較例8~比較例11
【0173】
比較例8~比較例11はそれぞれ、実施例8~実施例11と1対1に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例の組成物に添加剤が含まれていないことにある。
【0174】
比較例14
【0175】
比較例14は、実施例14に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例の組成物に添加剤が含まれていないことにある。
【0176】
比較例15a、21a
【0177】
比較例15a、21aはそれぞれ、実施例15a、21aと1対1に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例では添加剤が加えられていないことにある。
【0178】
比較例15b、21b
【0179】
比較例15b、21bはそれぞれ、実施例15b、21bと1対1に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例では添加剤が加えられていないことにある。
【0180】
比較例22
比較例22は、実施例22に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例の組成物に添加剤が含まれていないことにある。
【0181】
比較例28
【0182】
比較例28は、実施例28に対応し、実施例との唯一の相違点は、比較例の組成物に添加剤が含まれていないことにある。
【0183】
試験例
【0184】
1、誘電率の検出
上記の実施例1a-7a、15a-21aと比較例1a-4a、7a、15a、21aにおける組成物、及び実施例1b-7b、15b-21bと比較例1b-4b、7b、15b、21bにおける機能層の誘電率について、LCRテスターを用いて検出し、結果は具体的に表1に示される。
【0185】
2、酸価の検出
実施例の一部1a-7a、15a-21a、1b-7b、15b-21bと比較例の一部1a-4a、7a、15a、21a、1b-4b、7b、15b、21bにおける組成物又は機能層を取りエタノールで溶解した後、フェノールフタレイン指示薬を加えて検出待ちの試料を得られ、水酸化カリウム溶液を使用して前記検出待ちの試料を滴定し、試料の色が薄いピンク色に変わり振っても色が消えないときまで滴定を停止し、消耗された水酸化カリウム溶液の体積を記録し、検出待ちの試料の組成物の中のカルボキシル含有量を算出して、酸価(酸価は100gの組成物又は機能層の中のカルボキシルを中和するために使用される水酸化カリウムの質量を表し、mg)で表す。結果は表1に示される。
【0186】
3、ヒドロキシル価の検出
実施例の一部1a-7a、15a-21a、1b-7b、15b-21bと比較例の一部1a-4a、7a、15a、21a、1b-4b、7b、15b、21bにおける組成物又は機能層を取りエタノールで溶解した後、1g当たりの組成物又は機能層に5mLの無水フタル酸の無水ピリジン溶液(42gの無水フタル酸を300mLの無水ピリジンに溶けて得たもの)及びフェノールフタレイン指示薬を加えて検出待ちの試料を得られ、水酸化カリウム溶液を使用して前記検出待ちの試料を滴定し、試料の色が薄いピンク色に変わり振っても色が消えないときまで滴定を停止し、消耗された水酸化カリウム溶液の体積を記録し、無水フタル酸と水酸化カリウムの使用量に従って検出待ちの試料の組成物の中のヒドロキシル含有量を算出して、ヒドロキシル価(ヒドロキシル価は100gの組成物又は機能層の中にヒドロキシルと等モルで存在しているKOHの質量を表し、mg)で表す。結果は表1に示される。
【0187】
4、エネルギー貯蔵弾性率と接着力の検出
1)実施例の一部1a-7a、15a-21a、1b-7b、15b-21bと比較例の一部1a-4a、7a、15a、21a、1b-4b、7b、15b、21bにおける組成物又は機能層を1mmに積層した試料を取り、DMA(ダイナミックメカニカルアナライザー)を使用してエネルギー貯蔵弾性率を回転モードで検出する。結果は表1に示される。
2)ASTM D3330試験規格に準じて実施例1a-7a、15a-21a、1b-7b、15b-21bと比較例1a-4a、7a、15a、21a、1b-4b、7b、15b、21bにおける組成物又は機能層の接着力を検出する。結果は表1に示される。
【0188】
5、銅棒摩擦試験
実施例8-14、22-28と比較例8-11、14、22、28に係るディスプレイモジュールの異なるグレースケールでの輝度と色度のデータをテストし、この後、ディスプレイモジュールを銅棒スクライブ用キャリアテーブル上に固定し、摩擦圧力を1N、摩擦速度を100mm/sとし、銅棒スクライブデバイスを稼働させる。スクライビングを24h行った後の輝度と色度のデータをテストする。
【0189】
銅棒摩擦前と摩擦後の色度の差と輝度の差はいずれも0.05未満で、且つディスプレイモジュールが点灯した状態でスクリーン本体のエッジが緑色を示していないことは確認されれば点検に合格するが、銅棒摩擦前と摩擦後の色度の差と輝度の差のうちの少なくとも1つが0.05を超え、又は、ディスプレイモジュールが点灯した状態でスクリーン本体のエッジが緑色を示していれば、不合格とする。結果は表2に示される。
【0190】
【0191】
【0192】
表1及び表2から分かるように、本願の実施例の組成物は誘電率が低く、特に重合体が発生した場合においては、ディスプレイモジュールのグリーンスクリーン現象を抑制する性能はより顕著とする。実施例12と13及び26と27も銅棒摩擦試験に合格することができるが、その機能層の誘電率は、実施例8と実施例22における機能層の誘電率よりも高いため、誘電率をさらに低減しようとする場合には、添加物の重量平均分子量を100,000~300,000に制御することで実現することができる。
【0193】
最後に説明すべきものとして、以上の各実施例は、本願の技術的解決手段を説明するためのものであって、それを制限するものではなく、前述した各実施例を参照しながら本願を詳細に説明しているが、当業者であれば、依然として前述した各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、又はそのうちの一部又はすべての技術的特徴に対して等価置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱しないと理解すべきである。
【0194】
本願は、2022年5月5日に中国特許局に提出された、出願番号が202210491952.2で、出願の名称が「組成物、機能層及びディスプレイモジュール」という中国特許出願の優先権、及び2022年11月24日に中国特許局に提出された、出願番号が202211484405.8で、出願の名称が「組成物、機能層及びディスプレイモジュール」という中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用によって本願に組み合わせられる。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量部で、(メタ)アクリル酸系化合物50~70部、添加剤30~50部、活性希釈剤30~50部、及び助剤0~10部を含有する組成物であって、
前記添加剤は、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体及び/又は第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の誘導体を含む、組成物。
【請求項2】
前記添加剤は、重量平均分子量が100,000~300,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記添加剤は、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又は
ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体の誘導体、ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又は
ポリエチレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の誘導体、ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体及び/又は
ポリプロピレン-ポリイソプレン-ポリエチレンブロック共重合体の誘導体のうちの少なくとも1つを含む、請求項
1に記載の組成物。
【請求項4】
前記添加剤は、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体及び/又は
ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体の誘導体であり、ただし、ポリスチレンブロックが60~85wt%、ポリイソプレンブロックが15~40wt%である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物は、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン
、2-ベンジル-2-ジメチル-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、ベンゾインジエチルエーテル、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンのうちの1つ又は複数を含有する光開始剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記(メタ)アクリル酸系化合物は、(メタ)アクリル酸、ポリウレタン(メタ)アクリル酸、ポリエステル(メタ)アクリル酸、ポリエーテル(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリル酸のうちの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記活性希釈剤は、(メタ)アクリル酸エステル系化合物を含有し、前記(メタ)アクリル酸エステル系化合物は、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、グリコール系(メタ)アクリル酸エチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ブチル、グリコール系(メタ)アクリル酸メチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、アルコキシ(メタ)アクリル酸エチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸ブチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸メチル、(アルコキシメタ)アクリル酸ヒドロキシルエステルのうちの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記助剤は、消泡剤、レベリング剤、重合防止剤のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記消泡剤は、アルコール系化合物である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記レベリング剤は、シリコーン樹脂系化合物である、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
前記重合防止剤は、ヒドロキノン、ベンゾキノン、パラヒドロキシアニソール、2-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、トリス(N-ニトロソ-N-フェニルヒドロキシルアミン)アルミニウム塩のうちの少なくとも1つを含有する、請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
原料が請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物を含む、機能層。
【請求項13】
前記機能層は、前記(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤をモノマーとして重合させて得られる重合体を少なくとも含有する、請求項12に記載の機能層。
【請求項14】
前記機能層は、誘電率が1.5~2.5、酸価が0~1.4、ヒドロキシル価が0~3.9である、請求項13に記載の機能層。
【請求項15】
前記機能層は、誘電率が1.5~2.0、酸価が0~1、ヒドロキシル価が0~3である、請求項14に記載の機能層。
【請求項16】
前記機能層は、エネルギー貯蔵弾性率が164
kPa~180kPa、接着力が1000
gf~2100g
fである、請求項13に記載の機能層。
【請求項17】
前記機能層は、エネルギー貯蔵弾性率が170
kPa~172kPa、接着力が1900
gf~2000g
fである、請求項16に記載の機能層。
【請求項18】
前記機能層は、
前記組成物を含む原料系を重合反応させるという調製方法に従って得られる、請求項1
2に記載の機能層。
【請求項19】
請求項1
2に記載の機能層を有する、ディスプレイモジュール。
【請求項20】
前記ディスプレイモジュールは、ディスプレイパネル及び前記ディスプレイパネルの非出光側に位置する支持層を有し、前記機能層は前記ディスプレイパネルと前記支持層との間に位置する、請求項19に記載のディスプレイモジュール。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
ただし、(メタ)アクリル酸系化合物は、(メタ)アクリル酸、ポリウレタン(メタ)アクリル酸、ポリエステル(メタ)アクリル酸、ポリエーテル(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリル酸のうちの少なくとも1つを含み、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体とは、ポリイソプレンを介して結合された2つのポリオレフィンブロックのことであり、本願は、第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンの中の具体的なモノマーを限定せず、第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンは、それぞれのオレフィンモノマーをそれぞれ独立して重合させて得られた重合体である。例示的には、当該モノマーは、それぞれ独立してエチレンホモ重合されたブロック、プロピレンホモ重合されたブロック、またはエチレン-プロピレン共重合体ブロックを含む。本願は、第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンの各々の分子量について限定せず、その分子量が同じであってもよいし、異なってもよく、本願はまた、第1のポリオレフィン-ポリイソプレン-第2のポリオレフィンブロック共重合体の分子量についても限定せず、当該ブロック共重合体は、重量平均分子量が10万以上であることが一般的である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
活性希釈剤は主に、(メタ)アクリル酸エステル系化合物であり、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、グリコール系(メタ)アクリル酸エチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ブチル、グリコール系(メタ)アクリル酸メチル、グリコール系(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステル、アルコキシ(メタ)アクリル酸エチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸ブチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸メチル、アルコキシ(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエステルのうちの少なくとも1つを含有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
例えば、光開始剤は、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、2-ベンジル-2-ジメチル-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、ベンゾインジエチルエーテル、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンのうちの1つ又は複数を含有する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
上記の重合体は、3種類のモノマーを互いに重合させて得た共重合体であってもよいし、3つのモノマーの各々のホモ重合されたブロックを組み合わせて得たブロック共重合体であってもよいし、または上記の共重合体とブロック共重合体とを組み合わせて得たブロック組成物であってもよいことを理解されたい。より具体的にいうと、上記の3種類のモノマーを互いに重合させて得た共重合体とは、(メタ)アクリル酸系化合物、添加剤、及び活性希釈剤を互いに重合させて得た共重合体であり、上記の3つのモノマーの各々のホモ重合されたブロックを組み合わせて得たブロック共重合体とは、(メタ)アクリル酸系化合物のホモ重合されたブロック、添加剤のホモ重合されたブロック、及び活性希釈剤のホモ重合されたブロックを含有するブロック重合体である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
本願の別のいくつかの具体的な実施形態では、組成物の組成をさらに制御することで、機能層の機械的性能を改善することができ、具体的には、機械的性能は、エネルギー貯蔵弾性率及び接着力を含む。発明者は、機能層のエネルギー貯蔵弾性率が164~180kPa、接着力が1000~2100gfである場合に、好ましくは、機能層のエネルギー貯蔵弾性率が170~172kPa、接着力が1900~2000gfである場合、機能層の応用中に内部の引き裂き及び気泡の発生の問題を回避することができると発見した。選択的に、機能層のエネルギー貯蔵弾性率が164、165、168、170、172、175、177、または180kPa、接着力が1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、または2100gfである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
また、ディスプレイパネルの出光側においては、偏光板、光学接着層、及びカバー板はディスプレイパネルから徐々に遠ざかる順に積層して配置されている。ただし、偏光板は、ディスプレイパネルから発した光を調整してディスプレイの品質を改善するために用いられ、カバー板は、ディスプレイパネルを外部からの損傷から密封して保護するために用いられ、光学接着層は、光透過性があり、カバー板と偏光板を固定して接着するために用いられる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0187
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0187】
4、エネルギー貯蔵弾性率と接着力の検出
1)実施例の一部1a-7a、15a-21a、1b-7b、15b-21bと比較例の一部1a-4a、7a、15a、21a、1b-4b、7b、15b、21bにおける組成物又は機能層を1mmに製造した試料を取り、DMA(ダイナミックメカニカルアナライザー)を使用してエネルギー貯蔵弾性率を回転モードで検出する。結果は表1に示される。
2)ASTM D3330試験規格に準じて実施例1a-7a、15a-21a、1b-7b、15b-21bと比較例1a-4a、7a、15a、21a、1b-4b、7b、15b、21bにおける組成物又は機能層の接着力を検出する。結果は表1に示される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0190
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0190】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0192
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0192】
表1及び表2から分かるように、本願の実施例の組成物は誘電率が低く、特に重合体を生成した場合においては、ディスプレイモジュールのグリーンスクリーン現象を抑制する性能はより顕著とする。実施例12と13及び26と27も銅棒摩擦試験に合格することができるが、その機能層の誘電率は、実施例8と実施例22における機能層の誘電率よりも高いため、誘電率をさらに低減しようとする場合には、添加物の重量平均分子量を100,000~300,000に制御することで実現することができる。
【国際調査報告】