(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】自己洗浄表面システム及び洗浄の方法
(51)【国際特許分類】
B08B 3/02 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
B08B3/02 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023571464
(86)(22)【出願日】2021-11-08
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 GR2021000066
(87)【国際公開番号】W WO2022243710
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523432494
【氏名又は名称】エマヌイリデス、イオアニス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エマヌイリデス、イオアニス
【テーマコード(参考)】
3B201
【Fターム(参考)】
3B201AA47
3B201AB51
3B201BA01
3B201BA03
3B201BB21
3B201BB92
(57)【要約】
1つ又は複数の回転可能体19と、1つ又は複数の回転可能体を支持する支持構造3であって、1つ又は複数の回転可能体が、支持構造に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前記1つ又は複数の回転可能体が、対応する洗浄可能表面1を有し、対応する洗浄可能表面1が、対応する回転軸に平行であり、対応する回転可能体と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である、支持構造3と、回転機構と、洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、起動機構であって、1つ又は複数の洗浄可能表面が第2の方向に面するときに、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構とを備える自己洗浄表面システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数の回転可能体(19)と、
前記1つ又は複数の回転可能体(19)を支持する支持構造(3)であって、前記1つ又は複数の回転可能体(19)が、前記支持構造(3)に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前記1つ又は複数の回転可能体(19)が、対応する洗浄可能表面(1)を有し、前記対応する洗浄可能表面(1)が、前記対応する回転軸に平行であり、前記対応する回転可能体(19)と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、前記第1の方向が、前記第2の方向の反対側である、支持構造(3)と、
前記1つ又は複数の回転可能体を回転させるように構成されている回転機構と、
洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、
各洗浄可能表面(1)が前記第2の方向に面するときに前記洗浄液体噴出機構を起動するように構成されている起動機構であって、前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1)が前記第2の方向に面するときに、起動された場合の前記洗浄液体噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構と
を備える自己洗浄表面システム。
【請求項2】
各回転可能体(19)が、前記対応する洗浄可能表面(1)の反対側にある追加の洗浄可能表面(20)を含み、前記追加の洗浄可能表面(20)が、前記対応する洗浄可能表面(1)が前記第1の方向に面する場合に、前記第2の方向に面するように構成されており、逆もまた同様であり、起動された場合の前記洗浄液体噴出機構が、前記第2の方向に面する前記1つ又は複数の回転可能体(19)の前記洗浄可能表面のいずれかに向かって、前記洗浄液体を噴出するように配置されている、請求項1に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項3】
互いに隣接して配置されている複数の回転可能体(19)を備え、各回転可能体(19)の幾何学的な断面に沿って、前記幾何学的な断面が、前記洗浄可能表面(1)に入射し好ましくは直角であり、前記回転可能体(19)が、凹部であって、前記回転可能体(19)が回転するときに、各回転可能体(19)の前記洗浄可能表面が隣接する回転可能体の前記凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することを可能にするように構成されている凹部を含む、請求項1又は2に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項4】
前記回転機構が、前記回転可能体(19)を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーター(4)をさらに含み、各回転可能体(19)が、位置の順序の対応する奇数(1a、1c、1e、1g)又は偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあり、各偶数位置(1b、1d、1f、1h)が、前記順序の対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)に隣接している、請求項3に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項5】
前記回転機構が、2つのモーター(4)を含み、前記2つのモーター(4)のうちの一方が、前記対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある前記回転可能体(19)を回転させるように構成されており、他方のモーターが、前記対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある前記回転可能体(19)を回転させるように構成されている、請求項4に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項6】
前記2つのモーター(4)が、まず、前記対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある全ての前記回転可能体(19)を回転させ、次いで、前記対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある全ての前記回転可能体(19)を回転させるように構成されており、又は逆もまた同様である、請求項5に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項7】
前記回転機構が、1つ又は複数のウォーム駆動機構をさらに含み、前記1つ又は複数のウォーム駆動機構が、前記モーターからの前記運動を前記回転可能体に伝達するように構成されている、請求項4から6までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項8】
前記回転機構が、歯車(8、9、21)をさらに含み、前記歯車(8、9、21)が、前記モーター(4)からの運動を前記回転可能体(19)に伝達するように構成されており、好ましくは前記歯車(8、9)が、ゼネバ歯車(6)である、請求項4から6までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項9】
伝達チェーンが、前記歯車(6、8、21)に連結されており、前記モーター(4)からの前記運動を前記歯車(6、8)に伝達するように構成されている、請求項8に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項10】
少なくとも1つのタイミング・ベルト(14)をさらに備え、前記少なくとも1つのタイミング・ベルト(14)が、前記歯車(8、9、21)に連結されており、前記モーター(4)からの前記運動を前記歯車(8、9)に伝達するように構成されている、請求項8に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項11】
前記タイミング・ベルト(14)に張力を与えるためのベルト・テンショナー(10)と、前記タイミング・ベルト(14)を案内するためのガイド・ロール(12)とをさらに備える、請求項10に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項12】
1つ又は複数の車軸(7、11)をさらに備え、前記回転可能体(19)が、前記1つ又は複数の車軸(7、11)を用いて前記支持構造(3)に取り付けられており、好ましくは各回転可能体(19)が、前記車軸(7、11)のうちの2つを用いて取り付けられており、回転可能である、請求項1から11までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項13】
前記回転機構が、ブッシング又は軸受をさらに含み、前記車軸(7、11)が、前記ブッシング又は前記軸受を用いて前記支持構造(3)に取り付けられている、請求項12に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項14】
前記支持構造(3)がフレームである、請求項1から13までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項15】
前記洗浄液体が洗浄液である、請求項1から14までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項16】
前記洗浄液体が蒸気である、請求項1から13までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項17】
前記洗浄噴出機構が、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面にわたって前記洗浄液体を噴霧するように構成されている1つ又は複数の噴霧ノズル(18)を含み、好ましくは前記洗浄液体が、洗浄剤及び/又は消毒剤を有する、請求項1から16までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項18】
前記洗浄機構が、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のワイパー(15)をさらに含み、好ましくは各ワイパー(15)が、90度だけ回転可能である、請求項1から17までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項19】
アングル歯車(5)によって前記ワイパーに連結されており、且つ前記ワイパー(15)を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーター(4)をさらに備える、請求項18に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項20】
前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のホイール・ブラシをさらに備える、請求項1から19までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項21】
前記システムが嵌合するケース(16)をさらに備える、請求項1から20までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項22】
前記ケース(16)が床シンク(17)を含む、請求項21に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項23】
前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1、20)が、セラミック、花崗岩、ガラス、プレキシガラス、石材、金属、プラスチック木材、合成物質、有機物、又はそれらの組合せからなる群から選択された材料で作製されている、請求項1から22までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項24】
前記起動機構が、前記回転可能体(19)の前記回転及び前記洗浄機構を制御するように構成されているコントローラーを含む、請求項1から23までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項25】
前記起動機構が噴射器を含み、前記噴射器が、前記液体の噴出を調整するように構成されており、好ましくは前記噴射器が、1つ又は複数の電動弁を含む、請求項1から24までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項26】
前記洗浄可能表面(1、20)の前記洗浄、若しくは前記回転可能体(19)の前記回転を起動するように構成されている1つ又は複数のセンサーをさらに備える、請求項1から25までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項27】
前記センサーが、前記洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素若しくはユーザーから生じる1つ又は複数の光の変動を検出するように構成されている光センサーである、請求項26に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項28】
前記洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーによって生じる重量の変動を感知するように構成されている重量センサーをさらに備える、請求項26又は27に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項29】
前記洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーを検出するように構成されているモーション・カメラをさらに備える、請求項1から28までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項30】
手動で起動されるように構成されている、請求項1から29までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項31】
前記回転可能体の前記回転及び前記洗浄可能表面の前記洗浄を自動的に起動するように構成されている、請求項1から29までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項32】
前記回転可能体(19)の周囲の1つ又は複数の平坦要素(2)をさらに備え、前記1つ又は複数の平坦要素(2)が、前記回転機構及び前記支持構造(3)を覆っている、請求項1から31までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項33】
請求項1から32までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システムを備える床。
【請求項34】
請求項1から33までのいずれか一項に記載のシステムの前記表面の前記自己洗浄のための方法であって、
前記1つ又は複数の回転可能体(19)を、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させるステップと、
前記回転可能体(19)の全てが前記第2の方向に面するとすぐに、前記洗浄機構を起動させるステップと、
前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1)に向かって前記洗浄物質を噴出することによって、前記第2の方向に面する前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1)を洗浄するステップと
を含む方法。
【請求項35】
前記自己洗浄表面システムの各回転可能体が、前記対応する洗浄可能表面(1)の反対側にある追加の洗浄可能表面(20)を含み、前記追加の洗浄可能表面(20)が、前記対応する洗浄可能表面(1)が前記第1の方向に面する場合に、前記第2の方向に面し、逆もまた同様であり、起動された場合の前記洗浄液体噴出機構が、前記第2の方向に面する前記1つ又は複数の回転可能体(19)の前記洗浄可能表面(1、20)のいずれかに向かって、前記洗浄液体を噴出する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記自己洗浄表面システムが、複数の回転可能体(19)をさらに含み、前記回転機構が、前記回転可能体(19)を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーター(4)をさらに有し、各回転可能体(19)が、位置の順序の対応する奇数(1a、1c、1e、1g)又は偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあり、各偶数(1b、1d、1f、1h)位置が、前記順序の対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)に隣接しており、前記1つ又は複数の回転可能体(19)を第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させる前記ステップが、まず、前記対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある回転可能体(19)わたって、次いで、前記対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある回転可能体にわたって行われ、又は逆もまた同様である、請求項34又は35に記載の方法。
【請求項37】
前記自己洗浄表面システムの前記洗浄機構が、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面(1、20)を洗浄するように構成されている1つ又は複数のワイパー(15)をさらに含み、好ましくは各ワイパー(15)が、90度だけ回転可能であり、前記第2の方向に面する前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1、20)に向かって前記洗浄液体を噴出することによって前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1、20)を洗浄する前記ステップが、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面(1、20)にわたって前記ワイパー(15)を回転させるステップに先行し又は後続する、請求項34から36までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記自己洗浄表面システムが、前記第1の方向に面する前記1つ又は複数の洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出するように構成されているセンサーをさらに含み、前記方法が、前記第1の方向に面する前記洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出する第1のステップを含む、請求項34から37までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記ステップが前記システムによって自動的に開始される、請求項34から38までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記ステップが手動で開始される、請求項34から38までのいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗浄システムに関係し、より具体的には、自己洗浄表面システムに関係する。本発明はまた、システムの表面を自己洗浄する方法に関する。前記洗浄システム又は前記自己洗浄のいずれかは、自動的なものであることが好ましい。
【背景技術】
【0002】
表面向けの既存の洗浄解決手段には、人又は外部の洗浄システム(例えば、洗浄ロボット)のいずれかが必要になる。例えば、汚れた床の洗浄手順は、洗浄職員、洗浄ロボット、又は両者の組合せによって行われてもよい。また、その汚れた表面の洗浄工程中は通常、設備が使用不可能となる。洗浄職員が洗浄手順を適正に行うことができるにも関わらず、床の清潔さを保証できるものは何もない。清潔な表面を使用する次の人が、すぐにそこを再び汚す可能性がある。本発明は、人間又は動物を含む全ての分野及び汚れた表面を対象にしている。表面の既知の洗浄手順の主な不利点は2つある。第1に、表面が、表面自体を自動的に洗浄せず、第2に、洗浄職員又は外部の洗浄システムがそれらの表面を洗浄した後に、誰もそれらの清潔さを保証できないことである。
【発明の概要】
【0003】
本明細書において使用される専門用語は、単に特定の実施例を説明する目的のためのものであり、本発明を限定するように意図されるものではない。本明細書で使用されるように、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数のいずれか或いは全ての組合せを含む。本明細書で使用されるように、「一(不定冠詞)」及び「その(定冠詞)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限りは、単数形と同様に複数形をも含むように意図されている。「備える」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の追加の存在を排除しないことがさらに理解されよう。そうでないことが定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語は(技術的及び科学的な用語を含めて)、本発明が属する当業界における当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。一般に使用される辞書で定義されるような用語は、当技術分野及び本開示の文脈におけるそれらの用語の意味と一致した意味を有すると解釈されなければならず、本明細書において明確にそう定義されない限りは、理想的な感覚又は過度に正式な感覚で解釈されるべきではないとさらに理解されよう。本発明を説明すると共に、いくつかの技法及びステップが開示されることが理解されよう。これらの各々は、個別の利益を有し、各々が、他の開示される技法のうちの1つ又は複数、或いは場合によっては全てと連携して使用されてもよい。したがって、わかりやすくするために、この説明は、個別のステップのあらゆる考えられる組合せを不必要に重ねて言うことを控える。それでもなお、そのような組合せが完全に本発明の範囲及び特許請求の範囲の中にあることを理解した上で、本明細書及び特許請求の範囲を読まなければならない。
【0004】
様々な実施例によれば、自己洗浄表面システムが提供される。また、前記システムの自己洗浄表面のための方法も提供される。
【0005】
本発明は、自己洗浄表面システム、及びその表面を洗浄するためにシステムが従う方法に関する。より詳細には、本発明は、自動的に又は手動でのいずれかでシステムを開始して、システム自体の汚れた表面を回転させる特定の順序に従う洗浄機構を使用することによって、それらの表面を洗浄するシステムに関する。さらに詳細には、本発明は、汚れた表面を清潔な表面にひっくり返すことができるシステムに関する。
【0006】
本発明は、床、壁、台所の天板若しくは食品加工用天板、机、又は清潔で消毒された表面が絶えず望まれる場所ならどこにでも適合されることができる。誰かが表面を使用してそこを汚した場合に、システムのコントローラーは、汚れた表面をひっくり返すようにモーターに信号を与え得、清潔な表面を上に持ってくる。このようにして、表面は、清潔で消毒された使用可能な状態になり得る。システムは、プログラムされた回転の順序に従って動作し得、自動的に又は手動でのいずれかで開始されることができる。
【0007】
本発明の第1の態様は、1つ又は複数の回転可能体と、1つ又は複数の回転可能体を支持する支持構造であって、1つ又は複数の回転可能体が、支持構造に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前記1つ又は複数の回転可能体が、対応する洗浄可能表面を有し、対応する洗浄可能表面が、対応する回転軸に平行であり、対応する回転可能体と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である、支持構造と、1つ又は複数の回転可能体を回転させるように構成されている回転機構と、洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、各洗浄可能表面が第2の方向に面するときに洗浄液体噴出機構を起動するように構成されている起動機構であって、1つ又は複数の洗浄可能表面が第2の方向に面するときに、起動された場合の前記洗浄噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構とを備える自己洗浄表面システムに関係する。
【0008】
本発明の回転可能体により、洗浄可能表面が動作位置にある第1の方向に面する状態から、洗浄可能表面が洗浄位置にある第2の方向に面する状態までの、洗浄可能表面の回転が可能になる。洗浄可能表面が第1の方向に面し又は向かって向いているとき、ユーザーは洗浄表面を使用することができ、洗浄可能表面が汚され得るのに対して、洗浄可能表面が第2の方向に面し又は向かって向いている位置まで回転可能体が回転すると、洗浄機構を起動することができ、洗浄液体噴出機構が、洗浄可能表面からの汚れの洗浄に進む。その後には、回転可能体が再び回転し得、洗浄可能表面は、第1の方向に面し得、洗浄及び/又は消毒後の使用可能な状態になり得る。回転可能体はまた、「プロファイル」と名付けられてもよい。
【0009】
回転可能体は、支持構造に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されている。回転可能体の各々の対応する回転軸は、洗浄可能表面に平行であり、洗浄可能表面から異なる距離にあり得、このことが、異なる洗浄可能表面の回転半径をもたらし得る。支持構造は、回転可能体に対して取付具及び支持点を提供する任意の構造に対応し、支持構造は、プロファイルの回転可能な連結を提供する他の任意の要素を含み得る。
【0010】
1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面は、回転可能体が回転すると、洗浄可能表面が、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで、その位置を変更することができるように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である。第1の方向に面する第1の位置と第2の方向に面する第2の位置との間の回転は、180度回転によって実現することができる。
【0011】
回転機構は、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで、回転可能体の回転可能な洗浄可能表面に運動を与える。洗浄機構は洗浄液体噴出機構を含み、洗浄液体噴出機構は、第2の方向に向かって向いており若しくは面する1つ又は複数の洗浄可能表面にわたって、すなわち洗浄可能表面が第2の位置にあるときに、液体を噴出するように構成されている。洗浄機構は、1つ又は複数の回転可能体の全ての洗浄可能表面を同時に洗浄するか、1つ又は複数の洗浄可能表面を順次洗浄するかのいずれかであり得る。洗浄液体噴出機構は、洗浄可能表面の決まった領域に向かって向いているように構成されている。洗浄噴出機構はまた、洗浄手順中に、洗浄可能表面の異なる領域に向いているように移動可能であり得る。
【0012】
起動機構は、1つ又は複数の洗浄可能表面の各々が第2の方向に面し又は向かって向いているとき、すなわち洗浄可能表面が第2の位置にあるときに、液体噴出機構を起動するように構成されている。起動機構は、例えば、近接度、圧力、位置、タッチセンサー、又は他のものなどの任意のタイプのセンサーを含み得、このセンサーは、自己洗浄表面システムのユーザーのための安全機構を提供して、ユーザー又は障害物がいずれもシステムの洗浄可能表面の上部にあり又はシステムの洗浄可能表面に近接しているときに、自己洗浄表面システムの動作を回避し得る。起動機構は、洗浄可能表面の洗浄のための順序を確立及び実行するためのコントローラーを含み得る。コントローラーはまた、洗浄可能表面の洗浄の前後に回転可能体の回転を起動し得る。一実施例において、自己洗浄表面機構の起動機構は、噴射器を含み得、噴射器は、液体の噴出を調整するように構成されており、好ましくは噴射器が、1つ又は複数の電動弁を含む。
【0013】
好ましい一実施例において、自己洗浄表面システムの各回転可能体は、対応する洗浄可能表面の反対側にある追加の洗浄可能表面を含み得、追加の洗浄可能表面が、対応する洗浄可能表面が第1の方向に面する場合に、第2の方向に面するように構成され得、逆もまた同様であり、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、第2の方向に面する1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面のいずれかに向かって、洗浄液体を噴出するように配置されている。各回転可能体の対応する洗浄可能表面は、第1の洗浄可能表面とも呼ばれ得、各回転可能体の追加の洗浄可能表面は、第2の洗浄可能表面とも呼ばれ得る。この構成により、第1の洗浄可能表面が第2の方向に面しているときに、第1の方向に面している第2の洗浄可能表面を有することが可能になり得る。言い換えれば、この構成により、洗浄機構が第1の洗浄可能表面を洗浄している間に、表面のユーザーにとって容易に利用可能な第2の洗浄可能表面を有することが可能になり得る。このようにして、対応する又は第1の洗浄可能表面が汚されると、回転可能体が、第1の洗浄可能表面を第1の位置から第2の位置まで回転させて、第2の洗浄可能表面を第2の位置に移動させ得、すなわち、第1の洗浄可能表面の位置と第2の洗浄可能表面の位置とを交換し得る。自己洗浄表面システムが床の一部である一実施例において、第1の洗浄可能表面が上部にあり得、回転可能体、第2の洗浄可能表面、及び洗浄システムが後続し、或いは、第1の洗浄可能表面が汚れているため回転可能体が回転すれば、第1の洗浄可能表面と第2の洗浄可能表面との位置が交換され、第1の洗浄可能表面が洗浄されている間に、第2の洗浄可能表面が床として使用されるために利用可能になる。
【0014】
本発明の一実施例において、1つ又は複数の回転可能体は、細長い梁と、回転可能体の遠位端にある2つの平坦な本体とを含み得、平坦な本体は互いに平行である。プロファイルと呼ばれてもよい回転可能体は、I型梁又はH型梁の形状を持つ断面を有し得る。1つ又は複数のプロファイルは、任意の形状又はサイズを有し得、並びに、例えば、金属合金又はポリマー材料などの本発明の目的に準拠するのに十分硬い任意の材料で作製されている。平坦な本体は、洗浄液体、又は洗浄溶液及び消毒溶液で洗浄されるのに適切な洗浄可能表面を含むか、同じ目的に適切な洗浄可能材料で全体に作製されるかのいずれかであり得る。
【0015】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、互いに隣接して配置されている複数の回転可能体を備え得、各回転可能体の幾何学的な断面に沿って、前記幾何学的な断面が、洗浄可能表面に入射し好ましくは直角であり、回転可能体は、凹部であって、回転可能体が回転するときに、各回転可能体の洗浄可能表面が隣接する回転可能体の凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することができるように構成されている凹部を含む。すなわち、自己洗浄表面システムの洗浄可能表面は、互いに隣接し、連続した洗浄可能表面を形成するように配置され得、各回転可能体は、回転可能体の幾何学的な断面に沿った凹部の存在により回転し得る。凹部は、回転可能体が回転するときに、回転可能体の隣接する回転可能体との衝突を回避する。洗浄可能表面を互いに隣接して置くことにより、洗浄可能表面間に過剰な隙間がないようにしながら、より大きな面積の洗浄可能表面を得ることが可能になり得るという利点がある。
【0016】
一実施例において、自己洗浄表面システムの回転機構は、回転可能体を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーターをさらに含み得、各回転可能体は、位置の順序の対応する奇数又は偶数位置にあり、各偶数位置は、順序の対応する奇数位置に隣接している。1つ又は複数のモーターは、互いに隣接し得る回転可能体を回転させるように構成され得る。回転可能体の各々は、偶数又は奇数位置のいずれかにあり得る。偶数位置及び奇数位置は、順序中の第1の回転可能体から始めて最後の回転可能体まで順次数えることによって割り当てられており、又は逆もまた同様である。実例として、自己洗浄表面システムが7つのプロファイルを備える場合、偶数位置にある3つの回転可能体と、奇数位置にある4つの回転可能体とが存在する。このことから、奇数又は偶数位置が位置の順序の最後ではない限り、順序中の偶数位置には奇数位置が後続し、逆もまた同様であることが明らかに理解されよう。
【0017】
別の実施例によれば、自己洗浄表面システムの回転機構は、2つのモーターを含み得、2つのモーターのうちの一方が、対応する奇数位置にある回転可能体を回転させるように構成されており、他方のモーターが、対応する偶数位置にある回転可能体を回転させるように構成されている。したがってモーターは、偶数又は奇数位置のいずれかにある回転可能体に運動を与えるように構成され得る。これにより、偶数及び奇数位置にある回転可能体、そうして同様に洗浄可能表面の独立した回転が実現される。他の実施例において、2つのモーターは、まず、対応する奇数位置にある全ての回転可能体を回転させ、次いで、対応する偶数位置にある全ての回転可能体を回転させるように構成され得、又は逆もまた同様である。結果として、回転可能体は、必要に応じて交互に回転させられ得る。隣接する回転可能体に関して、洗浄可能表面に入射し好ましくは直角である各回転可能体の幾何学的な断面に沿った、回転可能体の回転及び回転可能体の交互の回転を可能にする凹部の組合せは、システムの動作中に隣接する回転可能体間の衝突を完全に回避し得る。回転可能体の交互の回転は、まず、対応する偶数位置にある全ての回転可能体を回転させることによって開始され得、次いで、対応する奇数位置にある回転可能体を回転させ、又は逆もまた同様である。
【0018】
一実施例において、回転機構は、1つ又は複数のウォーム駆動機構をさらに含み、1つ又は複数のウォーム駆動機構は、モーターからの運動を回転可能体に伝達するように構成され得る。ウォーム駆動機構は、エンドレス・スクリュー機構としても知られている。ウォーム駆動は、スクリューの正面の歯車であるウォームと、平歯車の外観に類似しているウォーム・ホイールとを含み得る。
【0019】
一実施例において、自己洗浄表面システムの回転機構は、歯車をさらに含み得、歯車は、モーターからの運動を回転可能体に伝達するように構成され得、好ましくは歯車が、ゼネバ歯車である。ゼネバ機構とも呼ばれるゼネバ歯車は、駆動車輪と被駆動車輪とを含み得る。ゼネバ歯車は、モーターからの連続運動を不連続運動に変換し得、この不連続運動は、次いで回転可能体に伝達される。ゼネバ歯車の回転は、一連の90度回転によって実行されることが好ましい。そして、180度回転によって洗浄可能表面を第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように図られている場合、2つの一連且つ不連続な90度の回転が実行される。システムはまた、標準的な歯車及びプロファイルの連続した運動によっても機能し得るが、システムのよりよい性能のために、回転可能体の位置を係止するための係止システムが要求され得る。モーターからの運動を回転可能体に伝達するためのゼネバ歯車を備える自己洗浄表面システムは、プロファイルの位置を係止するための係止システムの使用を回避し得、つまり、ゼネバ歯車が、回転中に回転可能体のある特定の位置を係止し得る。
【0020】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、歯車に連結されており、且つモーターからの運動を歯車に伝達するように構成されている伝達チェーンをさらに備え得る。
【0021】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、少なくとも1つのタイミング・ベルトをさらに備え得、少なくとも1つのタイミング・ベルトは、歯車に連結されており、モーターからの運動を歯車に伝達するように構成されている。別の実施例において、タイミング・ベルトは、モーターからの運動を回転可能体に分配し得、1つのタイミング・ベルトが、第1のモーターからの運動を偶数位置にある回転可能体に伝達し得、別のタイミング・ベルトが、第2のモーターからの運動を奇数位置にある回転可能体に伝達し得る。さらなる一実施例において、自己洗浄表面システムは、タイミング・ベルトに張力を与えるためのベルト・テンショナーと、タイミング・ベルトを案内するためのガイド・ロールとをさらに備え得る。ガイド・ロールは、モーターからの運動を回転可能体により効果的に分配することに寄与し得る。
【0022】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、1つ又は複数の車軸をさらに備え得、回転可能体が、1つ又は複数の車軸を用いて支持構造に取り付けられており、好ましくは各回転可能体が、車軸のうちの2つを用いて取り付けられており、回転可能である。車軸は、回転可能体を支持構造に回転可能に連結するために使用され得る。一実施例において、各回転可能体は、2つの車軸を含み得、車軸のうちの一方は、モーターからの運動を伝達する歯車を有するのに対して、他方は、支持車軸として機能する。
【0023】
一実施例において、自己洗浄表面システムの回転機構は、ブッシング又は軸受をさらに含み得、車軸が、ブッシング又は軸受を用いて支持構造に取り付けられている。この実施例における軸受又はブッシングは、車軸そうして回転可能体の支持構造との回転可能な連結を改善する。ブッシングは、自己潤滑性ブッシングであり得る。ブッシング又は軸受は、ソケット又はホルダーの内側にあり得る。
【0024】
一実施例において、自己洗浄表面システムの支持構造は、フレームであり得る。フレームは、回転可能体の周囲にあり得、回転可能体を支持するために使用され得る。フレームはまた、回転機構及び洗浄機構の少なくとも一部、例えば1つ又は複数のモーターなどを支持するように配置され得る。
【0025】
一実施例において、洗浄液体は洗浄液であり得、洗浄液は、洗浄剤又は消毒剤を含み得る。他の実施例では、洗浄液体は蒸気であり得、蒸気は、水の蒸気、又は洗浄剤及び/若しくは消毒剤を含む水の蒸気であり得る。
【0026】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムの洗浄噴出機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面にわたって洗浄液体を噴霧するように構成されている1つ又は複数の噴霧ノズルを含み得、好ましくは洗浄液体が、洗浄剤及び/又は消毒剤を含む。噴霧ノズルは、第2の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって向いているように構成され得る。噴霧ノズルは、噴霧ノズルの少なくとも1つから噴出された洗浄液体が、システムの全ての洗浄表面に到達するという条件の下、洗浄可能表面と一致する幾何学的な平面に対して0度から90度までの間の角度に配置され得る。噴霧ノズルは、洗浄可能表面の効率的な洗浄、及び洗浄可能表面にわたった洗浄液体の分配に役立ち得る。
【0027】
一実施例において、自己洗浄表面システムの洗浄機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のフロントガラス型のワイパー(本出願においては単にワイパーと呼ばれ得る)をさらに含み得、好ましくは各ワイパーが、0度から90度まで回転可能である。ワイパーは、洗浄液体噴出機構によって実行される洗浄を補足及び改善し得る。ワイパーは、回転すると1つ又は複数の表面に接触し、強固な汚れから表面を洗浄するように構成され得る。1つ又は複数のワイパーは、1つ又は複数の洗浄可能表面に接触し、1つ又は複数の洗浄可能表面を洗浄するために使用されることができる。2つ以上のワイパーが使用されるとき、異なるワイパーは交互に作動し得る。
【0028】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、アングル歯車によってワイパーに連結されており、且つ前記ワイパーを回転させるように構成されている1つ又は複数のモーターをさらに備え得る。一実施例において、システムは、回転可能体に連結されている1つ又は複数のモーターと、アングル歯車によってワイパーに連結されている1つ又は複数のモーターとを備え得、ワイパーに連結されているモーターの起動は、回転可能体に連結されているモーターの起動から独立している。他の実施例では、1つ又は複数のモーターは、回転可能体及びワイパーに同時に連結され得、モーターは、回転可能体又はワイパーに向かって伝達をシフトするように配置されている。
【0029】
一実施例によれば、システムは、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のホイール・ブラシをさらに備え得る。ホイール・ブラシは、第2の方向に面する洗浄可能表面に接触し得る。ホイール・ブラシは、洗浄機構から噴出される洗浄液体と組み合わせて使用され得る。
【0030】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、システムが嵌合するケースをさらに備え得る。ケースは、使用のために利用可能な第1の方向に面する洗浄可能表面を残して、洗浄システム及び回転機構を包囲し得る。ケースは、第2の方向に面する洗浄可能表面の洗浄に使用される洗浄液体、又は洗浄溶液及び消毒溶液を回収するように構成され得る。別の実施例では、自己洗浄表面システムのケースは、床シンクをさらに含み得る。床シンクは、洗浄液体、又は洗浄溶液及び消毒溶液の排水用に構成され得る。
【0031】
他の実施例において、自己洗浄表面システムの1つ又は複数の洗浄可能表面は、セラミック、花崗岩、ガラス、プレキシガラス、石材、金属、プラスチック木材、合成物質、有機物、又はそれらの組合せからなる群から選択された材料で作製され得る。洗浄溶液又は消毒溶液で洗浄されるのに適切な任意の材料が、洗浄可能表面に使用され得る。他の実施例では、洗浄可能表面は疎水性材料で作製され得る。疎水性材料は、洗浄可能表面の洗浄及び乾燥を容易にし得る。
【0032】
一実施例において、起動機構は、プロファイルの回転及び洗浄機構を制御するように構成されているコントローラーを含み得る。制御されたは、洗浄可能表面を洗浄するために要求されるステップの順序を確立するように構成され得る。他の実施例では、システムは、第1の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出するように構成されているセンサーをさらに備え得る。コントローラーは、自己洗浄表面システムに設置されたセンサーを用いて起動信号を受信するように構成され得、このセンサーは、第1の方向に面する洗浄可能表面における汚れの存在についての情報を提供し、洗浄可能表面の上部にシステムの動作の機能不全を引き起こす恐れのある要素が存在することを検出し、及び/又はステップの順序のうちのいくつかの特定のステップの終了を決定する情報を集める。
【0033】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、洗浄可能表面の洗浄又は回転可能体の回転を起動するように構成されている1つ又は複数のセンサーをさらに備え得る。センサーは、システムの起動若しくは動作停止に条件を設ける外部の行為又は刺激を検出するように構成され得る。言い換えれば、センサーは、回転可能体の回転及び洗浄可能表面の洗浄を開始するか停止するかのいずれかのための信号を与えるように構成され得る。一実施例において、センサーは、洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素若しくはユーザーから生じる1つ又は複数の光の変動を検出するように構成されている光センサーであり得る。結果として、光センサーが洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーから生じる任意の光の変動を検出した場合、システムは、洗浄手順を停止し得、システム又はユーザーに対する損傷をいずれも回避する。他の実施例では、自己洗浄表面システムは、洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーによって生じる重量の変動を感知するように構成されている重量センサーをさらに備え得る。この実施例において、センサーは、システムの洗浄可能表面の上部にあり得る任意の要素又は任意のユーザーの重量を検出するように構成され得、洗浄可能表面の洗浄若しくは回転を開始、停止、又は継続するための条件としてこの情報を使用する。すなわち、例えば、ユーザーが洗浄可能表面の上部にいる場合、洗浄可能表面が空くまで、洗浄可能表面の洗浄又は回転のための順序は開始しない。他の実施例では、システムは、洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーを検出するように構成されているモーション・カメラをさらに備え得る。モーション・カメラは、洗浄可能表面の上部にある要素若しくはユーザーから画像又は映像を記録するように構成され得る。この画像又は映像は、洗浄可能表面の洗浄若しくは回転可能体の回転、すなわち洗浄手順を始動又は継続するための条件として使用され得る。
【0034】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、手動で起動されるように構成され得る。システムは、ユーザーによって起動されるように構成され得る。ユーザーは、遠隔制御又はシステムの手動起動を伴う他の任意の要素上のコントローラーのボタンを押すことによって、システムを起動し得る。ユーザーは都合の良いときにシステムを起動し得るが、システムは、システムの機能不全を引き起こす恐れのある洗浄可能表面の上部にある要素を検出又は感知することによって、或いはそれらに由来する信号によって引き起こされる動作停止を被る場合もある。
【0035】
別の実施例によれば、システムは、プロファイルの回転及び洗浄可能表面の洗浄を自動的に起動するように構成され得る。回転可能体の回転及び洗浄可能表面の洗浄を含む洗浄手順は、システムがセンサーを用いて洗浄可能表面に障害物又はユーザーがないことを検出すると、システムによって自動的に起動され得る。システムはまた、システムが1つ又は複数の洗浄可能表面上に汚れを検出し、表面に障害物又はユーザーがないことを検出すると、自動的に起動され得る。
【0036】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、回転可能体の周囲の平坦要素をさらに備え得、平坦要素は、回転機構及び支持構造を覆っている。平坦要素は、第1の方向に面する回転可能体の洗浄可能表面と同じ平面にあり得、洗浄可能表面は第1の方向に面し、平坦要素は互いに隣接し得、すなわちそれらの間に隙間を残していない。平坦要素は、回転機構及び支持構造を覆うことによって、ユーザーに対して安全性を提供し得、モーター又は歯車など、ユーザーに損傷を引き起こす恐れのある要素との相互作用を回避し得る。平坦要素は、第1の方向に向いている洗浄可能表面を含み得、この洗浄可能表面は、回転することができず、回転可能体にある洗浄可能表面の材料と同じ材料で作製されている。
【0037】
本発明の第2の態様は、上記の実施例のいずれかに記載の自己洗浄表面システムを備える床に関係する。
【0038】
本発明は、その第3の態様において、上記の実施例のいずれかに記載のシステムの表面の自己洗浄のための方法であって、1つ又は複数の回転可能体を、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させるステップと、回転可能体の全てが第2の方向に面するとすぐに、洗浄機構を起動させるステップと、第2の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出することによって、前記1つ又は複数の洗浄可能表面を洗浄するステップとを備える方法に関係する。
【0039】
好ましい一実施例において、自己洗浄表面システムの各回転可能体は、対応する洗浄可能表面の反対側にある追加の洗浄可能表面を含み、追加の洗浄可能表面が、対応する洗浄可能表面が第1の方向に面する場合に、第2の方向に面し、逆もまた同様であり、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、第2の方向に面する1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面のいずれかに向かって、洗浄液体を噴出する。本方法は、それぞれ第1及び第2の洗浄可能表面とも呼ばれ得る対応する洗浄可能表面及び追加の表面の位置を、交換することが可能であるという利点がある。第1の洗浄可能表面の洗浄は、第2の洗浄可能表面を使用のために利用可能にしながら実行され得る。
【0040】
一実施例において、自己洗浄表面システムが、複数の回転可能体をさらに含み得、回転機構が、回転可能体を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーターをさらに有し、各回転可能体が、位置の順序の対応する奇数又は偶数位置にあり、各偶数位置が、順序の対応する奇数位置に隣接しており、システムの表面の自己洗浄のための方法において、1つ又は複数の回転可能体を第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させるステップが、まず、対応する奇数位置にある回転可能体にわたって、次いで、対応する偶数位置にあるプロファイルにわたって行われ得、又は逆もまた同様である。奇数位置にある回転可能体が偶数位置にある回転可能体とは異なる時間に回転した場合、衝突は回避され得る。
【0041】
一実施例において、自己洗浄表面システムの洗浄機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のワイパーを含み得、好ましくは各ワイパーが、90度だけ回転可能であり、第2の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出することによって前記1つ又は複数の洗浄可能表面を洗浄するステップは、第2の方向に面する洗浄可能表面にわたってワイパーを回転させるステップに先行し又は後続し得る。
【0042】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、第1の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出するように構成されているセンサーをさらに含み、本方法が、第1の側にある表面上の少なくとも1つの要素を検出する第1のステップを備え得る。
【0043】
一実施例において、システムは、本方法のステップを自動的に開始し得る。本方法のステップは、例えば、システムが洗浄可能表面に障害物又はユーザーがないことを検出したときなど、センサーによって検出されるある特定のパラメータに基づいた条件への準拠後、自動的に開始され得る。他の実施例では、自己洗浄表面システムのユーザーは、本方法のステップを手動で開始し得る。
【0044】
本明細書の残りの部分及び図面の参照によって、特定の実施例の性質及び利点のさらなる理解が達成され得る。図面では、同様の構成要素を指すために、同一の参照番号が使用されている。ここで、添付図面を参照して、本発明のいくつかの好ましい実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の上面図である。
【
図2】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の上面図である。
【
図3A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の部分上面図である。
【
図3B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の側面図である。
【
図4A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の部分上面図である。
【
図4B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の側面図である。
【
図5】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の背面図である。
【
図6A】本発明による自己洗浄表面システムのケースの一実施例の上面図である。
【
図6B】本発明による自己洗浄表面システムのケースの一実施例の斜視図である。
【
図7A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の回転可能体の側面図である。
【
図7B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図である。
【
図8A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8C】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8D】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8E】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8F】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8G】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8H】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8I】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図9A】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図9B】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図9C】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図9D】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図10A】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10B】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10C】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10D】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10E】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
ここで、本発明は、好ましい実施例を表している添付図面を参照することによって説明される。
図2への参照がなされ、
図2は、本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の上面図を示している。この実施例において、自己洗浄表面システムは、8つの回転可能体19と、この場合にはフレームに対応し、回転可能体19を支持する支持構造3であって、回転可能体19が、支持構造3に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前記回転可能体19が、対応する洗浄可能表面1を有し、対応する洗浄可能表面1が、対応する回転軸に平行であり、対応する回転可能体19と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である、支持構造3と、1つ又は複数の回転可能体19を回転させるように構成されている回転機構と、
図3及び
図5に示すように、洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、各洗浄可能表面1が第2の方向に面するときに液体噴出機構を起動するように構成されている起動機構であって、前記1つ又は複数の洗浄可能表面1が第2の方向に面するときに、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面1に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構とを備える。本実施例では、洗浄可能表面1は第1の方向に面している。支持構造3に関して、支持構造3がフレームとは異なり得ることが考察される。この実施例では、回転機構は、回転可能体19を回転させるように構成されている2つのモーター4を含み、各回転可能体19は、位置の順序の対応する奇数(1a、1c、1e、1g)又は偶数(1b、1d、1f、1h)位置にあり、各偶数位置(1b、1d、1f、1h)は、順序の対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)に隣接している。しかしながら、ただ1つのモーター4が回転可能体19を回転させるように構成され得ることが考察される。同様に、3つ以上のモーター4が回転可能体19を回転させるために使用されることが考察される。回転可能体の偶数位置及び奇数位置は、順序の第1の回転可能体19から始めて最後の回転可能体まで数えることによって割り当てられている。この割当ては、反対向きに行われてもよいことが理解される。この実施例では、2つのモーター4が、対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある回転可能体19を回転させるように構成されており、他のモーターが、対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある回転可能体を回転させるように構成されている。これに基づいて、本実施例では、4つの偶数位置(1b、1d、1f、1h)、及び4つの奇数位置(1a、1c、1e、1g)が存在する。さらに、2つのモーターが、まず、対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある全ての回転可能体を回転させ、次いで、対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある全ての回転可能体を回転させるように構成されており、又は逆もまた同様である。
【0047】
ここで、
図1への参照がなされ、8つの回転可能体19を備える自己洗浄表面システムの一実施例の上面図が示されている。この実施例において、各々が洗浄可能表面1を含む8つの回転可能体19が示されている。システムは、回転可能体19の周囲の平坦要素2を備え、平坦要素2が回転機構及び支持構造3を覆っているため、
図1には、構造的支持3、回転機構、及び洗浄機構が示されていない。本発明は、360度回転することができる8つの洗浄可能表面1を含む8つの回転可能体19と、回転することができない平坦要素2上の4つの表面とを備える。洗浄可能表面は、洗浄可能表面の第1の方向に面する位置と第2の方向に面する位置との間で360度回転することができ、これは、180度回転によって実現されることができる。プロファイルと呼ばれてもよい回転可能体は、平坦な洗浄可能体又は洗浄可能表面1を含み得る。したがって言い換えれば、プロファイルは、システムの洗浄機構によって洗浄されることができる表面1を有し得る。ここで、
図7への参照がなされ、プロファイル19の一実施例、及び8つの同一の隣接するプロファイルを備える一実施例が示されている。この実施例において、各回転可能体19は、対応する洗浄可能表面1の反対側にある追加の洗浄可能表面20を含み、追加の洗浄可能表面20が、対応する洗浄可能表面1が第1の方向に面する場合に、第2の方向に面するように構成されており、逆もまた同様である。したがって、これらのプロファイル19を備える自己洗浄表面システムの一実施例において、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、第2の方向に面する1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面(1又は20)のいずれかに向かって、洗浄液体を噴出するように配置されている。どの表面も、プロファイル19上にある。つまり、どのプロファイル19も、上部にある1つの表面1と、底部にある表面20を有する。それらの表面は、全ての種類の材料で作製されてもよい。例えば、床上では、花崗岩、タイル、材木等であってもよい。そうして、
図7Bにおける8つのプロファイルの全てが、上部にある1つの表面1と、底部にある1つの表面20を有する。8つの表面は、動作中に180度ひっくり返ることができ、これは、特定の回転の順序に従う。ここで
図8への参照がなされ、
図8は、8つのプロファイル19の側面図、及び本発明の一実施例における動作中に従う回転の順序を示している。この実施例は、互いに隣接して配置されている複数の回転可能体19を備え、各回転可能体19の幾何学的な断面に沿って、前記幾何学的な断面が、洗浄可能表面1に入射し好ましくは直角であり、回転可能体19は、凹部であって、回転可能体19が回転するときに、各回転可能体19の洗浄可能表面1が隣接する回転可能体19の凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することができるように構成されている凹部を含む。
図8は、8行に分割されている。
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、
図8E、
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8I。この実施例におけるプロファイル19の運動は、まず、偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあるプロファイル19を、次いで、奇数位置(1a、1c、1e、1g)にあるプロファイル19を回転させることによって実行されるが、回転が逆に行われ得ることも考慮されている。
図8Aは、全く動きのない8つのプロファイル19を示している。
図8B、
図8C、
図8D、及び
図8Eは、180度ひっくり返る偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19を示しており、奇数位置(1a、1c、1e、1g)のプロファイル19は留まっている。
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8Iは、180度ひっくり返る奇数位置(1a、1c、1e、1g)のプロファイル19を示しており、偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイルは留まっている。そうして、
図8Iは、180度ひっくり返った全ての表面を示している。これが1サイクルである。上部の表面1は、この回転の順序に従って180度ひっくり返るが、奇数のプロファイル19がまず回転する反対の回転の順序も考察される。上部の表面1が汚れているとき、自動システムは、8つの表面1の全てがひっくり返るまで、奇数表面及び偶数表面を交互に180度ひっくり返す。そうして、汚れた表面1は現在底部側にあり、清潔な表面20が底部から上部に来ている。8つの汚れた表面1が底部側にあり、すなわち第2の方向に面しているとき、洗浄機構は、それらを洗浄し始め、それらを次の180度回転まで待機させ続ける。本回転の順序は、表面が互いに衝突しないように従われ得る。全てのプロファイル19の回転が、1つずつの回転に従うことによって実現されることも考察される。1つの表面が回転し、正に隣の表面が留まったままである等。
図8の実施例では、奇数番号が共に回転し、偶数番号が共に回転する。本発明は、決まった長さ、幅、及び高さを伴う特定の平方センチメートル面積を覆うように図られているので、ひっくり返ることができる8つの表面を有する。システムはまた、2つ以上の表面を伴って適正に動作することができる。
【0048】
図1の平坦要素2、したがってその表面は、ひっくり返ることができない。それらの4つの平坦要素の下には、モーター4及びシステムの回転機構がある。
図5の実施例に示されているように、本発明は、モーター4と、歯車(8、9)と、車軸(7、11)と、運動を与える他の構成要素とを伴う機構を備え得、前に示した順序に従って、上部にある8つの汚れた洗浄可能表面1を180度回転させ、8つの清潔な洗浄可能表面20を上部に持ってくる。
図6の実施例において、システムの洗浄噴出機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面にわたって洗浄液体を噴霧するように構成されている2つの噴霧ノズル(18)を含み、好ましくは洗浄液体が、洗浄剤及び/又は消毒剤を含む。しかしながら、システムが1つ又は複数の噴霧ノズル(18)を備え得ることが考察される。
図5において、システムは、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されているフロントガラス型の2つのワイパー(15)を備え、各ワイパーは、90度だけ回転可能である。しかしながら、システムが1つ又は複数のフロントガラス型のワイパー(15)を備えることも考察される。システムはまた、洗浄可能表面を洗浄するためのホイール・ブラシを備え得る。システムは、アングル歯車5によってワイパーに連結されており、且つ前記ワイパー15を回転させるように構成されている2つのモーター4を備える。
図2に示すように、ワイパー15の回転は、独立して行われることができる。汚れた表面が180度回転すると、洗浄機構は、フロントガラス型のワイパー(15)又はフロントガラス・ワイパー、並びに
図6に示すフロントガラス・ワイパー噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18から出ている洗浄剤及び消毒剤を伴う水によって、汚れた表面を洗浄し、それらを次の180度回転まで清潔に保ち、待機させ続ける。
図2は、
図1から平坦要素2をなくしたシステムの上面図を示している。この実施例において、支持構造3はフレームであり、このフレームには、4つのモーター4が取り付けられている。また、主フレームには、上に表面を伴う180度ひっくり返ることができる8つのプロファイル19が取り付けられている。
図2、
図3、及び
図4に示すように、回転機構は、歯車(8、9)をさらに含み、歯車(8、9)は、歯車21を有するモーター・シャフトを含むモーター4からの運動を回転可能体19に伝達するように構成されており、歯車はまた、ゼネバ歯車とも呼ばれるゼネバ機構6を含む。ゼネバ機構6は、駆動車輪8と被駆動車輪9とを含み得る。主フレームには、モーター4から運動を受け取り、且つプロファイル19を180度回転させる2組の歯車(8、9)が取り付けられている。最後に、主フレームには、他の2つのモーター4から運動を受け取り、且つフロントガラス・ワイパー15を動かす2組のアングル歯車5が取り付けられている。モーターのうちの1つは、1組の歯車(8、9)、車軸(7、11)、及び他の機械的部品によって、奇数位置(1a、1c、1e、1g)にあるプロファイル19を回転させるモーターである。他のモーターは、別の組の歯車(8、9)、車軸(7、11)、及び他の機械的部品によって、偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあるプロファイル19及び洗浄可能表面を回転させるモーターである。別のモーター4は、
図5に示す第1のフロントガラス・ワイパーを動かす1組のアングル伝達歯車5を動かす。別のモーターは、第2のフロントガラス・ワイパー15を動かす1組のアングル伝達歯車5を動かす。回転可能体又はフロントガラス・ワイパーの回転のために、ウォーム駆動機構を使用することも考察される。
図5は、下からのシステム図を示している。つまり、
図1のシステムがひっくり返ると、
図5の図が得られる。
【0049】
図3の実施例では、
図2の上面図において既に示した1組の歯車(8、9)の詳細な図が示されている。システムは、タイミング・ベルト14を備え、少なくとも1つのタイミング・ベルト14は、歯車(8、9)に連結されており、モーター4からの運動を歯車(8、9)に伝達するように構成されている。システムは、タイミング・ベルト14に張力を与えるためのベルト・テンショナー10と、タイミング・ベルト14を案内するためのガイド・ロール12とをさらに備える。システムは、1つ又は複数の車軸(7、11)をさらに備え、回転可能体19が、1つ又は複数の車軸(7、11)を用いて支持構造3に取り付けられ又は連結されており、好ましくは各回転可能体19が、車軸(7、11)のうちの2つを用いて取り付けられており、回転可能である。システムの回転機構は軸受をさらに含み、車軸(7、11)が、軸受を用いて支持構造3に取り付けられ又は連結されている。車軸(7、11)が、ブッシング又は自己潤滑性ブッシングを用いて支持構造3に取り付けられ又は連結されていることも考察される。ブッシング又は軸受は、ソケット又はホルダー13の内側にあり得る。
図3は、全ての歯車(8、9)、車軸(7、11)、タイミング・ベルト14、及びシステムの構成要素の位置をよりよく理解することができるように、2つの異なる図を有している。
図3Aには、自己洗浄表面システムの部分上面図、
図3Bには、側面図。
図3Aは、全ての機械的部品が取り付けられているフレームを示している。しかしながら、機械的部品は、他のタイプの支持部に取り付けられる場合もある。
図7Aに、プロファイル19の形状の幾何形状が示されている。第1の洗浄可能表面1及び第2の洗浄可能表面20は、プロファイル19の上部及び底部にある。
図3に示す車軸は、プロファイル19の回転用のゼネバ機構6を取り付けるためのものである。それらの車軸は、軸受によってフレームに取り付けられている。モーターの歯車からの運動は、タイミング・ベルト14によって車軸11の歯車に移送される。歯車(8、9)は、ゼネバ機構6の一部でもある。歯車がベルト14によって回転するとき、それはまた、プロファイル19の車軸11を回転させるゼネバ歯車6を動かす。ベルト・テンショナー10は、タイミング・ベルト14に張力を与えるために使用されている。歯車(8、9)のうちのいくつかは、フレームに取り付けられた車軸を回転させる。各プロファイル19には、歯車を有する1つの車軸11と、歯車(8、9)又はゼネバ機構6のいずれをも有さない1つの車軸7とが取り付けられている。したがって、単なる支持車軸である車軸7が存在する。タイミング・ベルト14を案内するためのガイド・ロール12が存在する。
図3Bには、モーター4から運動を受け取るアングル伝達歯車5が示されており、アングル歯車5は、フロントガラス・ワイパー15の回転用のフロントガラス・ワイパー・シャフトを動かす。
【0050】
図5は、自己洗浄表面システムの一実施例の底面図である。フレーム、第2の方向に面する洗浄可能表面20、及び本発明の洗浄機構のフロントガラス・ワイパー15が示されている。
図6は、
図6A及び
図6Bによって分割されており、システム・ケース16の2つの異なる図を示している。
図6Aは、
図1に示したシステムのためのシステム・ケース16の上面図を示している。つまりこれは、システムが嵌合するケース16の一実施例である。この実施例において、ケースは床シンク17を含み、床シンク17は、システムの洗浄液体の排水用に使用される。ケース16の主本体が示されており、床シンク17及び噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18を示している。
図6Bは、システムが嵌合するそのケース16の形状をよりよく理解するための左上側面斜視図である。ケース16は、床と同じ高さに適合されることができるので、ひっくり返る8つの表面1が残りの床と同じ高さになる。例えば、イベント、コンサート等のための移動式公衆トイレの床などの移動式のシステムを有したい場合、その時には、システムを伴うケース16を、主な床のよりも高くすることができる。1段高くなることになる。
図7は、使用され得る幾何学的プロファイル19の側面図を示している。
図7は、
図7A及び
図7Bに分割されている。
図7Aは、180度回転する8つのプロファイル19のうちの1つの側面図を示している。プロファイル19には、2つの表面(1、20)がある。
図7には2つの異なる図があるので、上部及び底部に2つの洗浄可能表面があるプロファイル19の側面がどのように見えるかを、よりよく理解することができる。それらの表面は、任意の材料によって作製されることができる。それは、セラミック、花崗岩、ガラス、プレキシガラス、石材、金属、プラスチック、木材、合成物質、若しくはそれらの組合せ、又は必要な寸法に従って形状を定めることができる任意の材料であってもよい。洗浄可能表面はまた、疎水性材料で作製され得る。
図7Bは、8つのプロファイル19の側面図である。
図8は、8つのプロファイル19の側面図、及び動作中に従う回転の順序を示している。
図8は、8行、
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、
図8E、
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8Iに分割されている。
図8Aは、全く動きのない8つのプロファイル19を示している。
図8B、
図8C、
図8D、及び
図8Eは、180度ひっくり返る偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19を示しており、奇数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19は留まっている。
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8Iは、180度ひっくり返る奇数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19を示しており、偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19は留まっている。そうして、
図8Iは、180度ひっくり返った全ての表面を示している。これが1サイクルである。上部の表面1は、この回転の順序に従って180度ひっくり返り得るが、他の回転の順序が考察される。上部の表面1が汚れているとき、システムは、8つの表面の全てがひっくり返るまで、奇数表面及び偶数表面を180度ひっくり返す。そうして、汚れた表面1は現在底部側にあり、底部からの清潔な表面20が上部にある。この実施例の8つの汚れた表面が底部側の180度位置にあるとき、洗浄機構は、それらの洗浄を始め、それらを次の180度回転まで待機させ続ける。
図2の洗浄機構は、2つのモーター4と、2組のアングル伝達歯車5とを含む。その実施例はまた、
図3B及び
図4Bに示すように、2つのフロントガラス型のワイパー(15)と、
図6のフロントガラス・ワイパー噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18とを備える。噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18は、汚れた表面の洗浄のために、洗浄剤及び消毒剤を伴う水を使用する。フロントガラス・ワイパー15の動きは、交互に起こる。ワイパーが0度から90度まで動き、0度に戻ってくるとき、正に同時に、ワイパーは留まったままである。第1のワイパーが動作し始めると、
図6による噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18が、プログラムされた時間だけ汚れた表面に洗浄剤を伴う水を噴霧し始める。そして、2つのフロントガラス・ワイパー15が表面を洗浄し、動作ソフトウェアが両者を停止させるまで、第2のワイパーが0度から90度まで動き、0度に戻ってきて、その時には、第1のワイパー15は留まったままであり、逆もまた同様である。あらゆる状況において、ただ1つのワイパー15が動作し、他方は留まったままである。この段階の後、底部の表面は洗浄済みであり、次の180度回転まで待機する。
図9は、衝突又は回転の問題のいずれにも直面することなくシステムで使用することができる、異なる幾何形状プロファイル19の変形例のいくつかを示している。
図9は、
図9A、
図9B、
図9C、及び
図9Dに分割されている。それらの4つの図は、同じ上部の表面及び同じ底部の表面を示している。違いは、プロファイル19の幾何学的形状にある。この幾何形状により、プロファイル19は、十分近傍にあり、いずれの衝突問題もなく1つずつ180度ひっくり返ることが可能になる。
図10は、
図10A、
図10B、
図10C、
図10D、及び
図10Eに分割されている。それらの5つの図は、使用することができる変形例のいくつかを示している。
図10Aは、180度回転することができるプロファイル19の1つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。ひっくり返ることができる1つの表面と、回転できない表面を伴う4つの平坦要素2とが存在する。
図10Bは、180度回転することができる2つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。
図10Cは、180度回転することができる3つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。
図10Dは、180度回転することができる3つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。
図10Eは、180度回転することができる2つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。自動自己洗浄表面システムは、180度回転することができる少なくとも1つの表面を備え得る。
【0051】
本発明の一実施例は、
図1におけるより小さな8つの表面1に分割されるそれ自体の主表面を洗浄し得る自動自己洗浄表面システムに言及する。それらの表面の形状は長方形であり、それらの表面は、特殊な幾何学的プロファイル19の上にある。プロファイル19の上部側は、洗浄可能表面1であり、プロファイル19の底部側は、別の洗浄可能表面20である。そうして
図2に示すように、8つのプロファイル19の全ては、互いに隣にあり、主フレームに取り付けられている。プロファイル19の幾何形状は、
図9A、
図9B、
図9C、及び
図9Dに示す変形例のうちの1つであり得、その理由は、この幾何形状により、表面が互いに十分近傍にあり、問題なく回転することが可能になるからである。それらに類似する他の幾何学的形状を使用することもできる。プロファイル19の垂直寸法は、隣のプロファイル19と衝突することなく180度回転を可能にするように小さくあるべきである。そのようにして、偶数と奇数のプロファイル19は、互いに激突せずにそれらの軸上で360度回ることができる。つまり、プロファイル19の幾何学的形状、及びシステムが従う特定の回転の順序は、それらのプロファイル19とそれらの表面が動作中に回転し、180度ひっくり返ることを可能にする重要な態様である。
図1の実施例において、起動機構は、プロファイル19の回転及び洗浄機構を制御するように構成されているコントローラーを含み得る。システムはまた、図示されていない噴射器を備え、噴射器は、液体の噴出を調整するように構成されており、好ましくは噴射器は、1つ又は複数の電動弁を含む。
図1の実施例では、8つの上部の表面が汚れているとき、表面の上部にシステムの動作の機能不全を引き起こす可能性のある障害物がないことを認識したセンサーが、自動自己洗浄手順を開始するための信号を与え得る。図示されていないが、システムは、洗浄可能表面の洗浄若しくは回転可能体の回転を起動するように構成されている1つ又は複数のセンサーを備え得る。センサーは、洗浄可能表面の上方にある少なくとも1つの要素又はユーザーから生じる任意の光の変動を検出するように構成されている光センサーであり得る。他の実施例では、センサーは、洗浄可能表面の上方にある少なくとも1つの要素又はユーザーを感知するように構成されている重量センサーであり得る。他の実施例によれば、センサーはまた、洗浄可能表面の上方にある少なくとも1つの要素又はユーザーを感知するように構成されているモーション・カメラを含み得ることが考察される。システムは、自動的に偶数表面を180度ひっくり返し始める。しかしながら、他の実施例では、システムは手動で起動され得る。システムは、奇数若しくは偶数の番号又は位置の表面のいずれかを裏返し始めてもよい。システムが偶数番号(1b、1d、1f、1h)で開始する場合、このことは、
図2に示すような第1のモーター4の回転によって行われる。歯車21は、タイミング・ベルト14に運動を与え、ベルト14は、180度が完了するまで歯車(8、9)によってゼネバ機構6を動かす。その後で、システムは、自動的に又はユーザーの手動で、奇数表面(1a、1c、1e、1g)を180度ひっくり返し始める。
図2において、このことは、
図2に示すような他の組の歯車(6、8)及び第2のモーター4の回転によって行われることができる。歯車(6、8)は、
図3に示すように、タイミング・ベルト14に運動を与え、ベルト14は、180度が完了するまで歯車(8、9)及びゼネバ6によってゼネバ機構6を動かす。ゼネバ機構6は、プロファイル19用の係止システムの必要性なく、それらのプロファイル19を0度及び180度の位置に係止することができる。ゼネバ機構6がなくとも、通常の歯車(8、9)でそれを行うことができるが、ゼネバ歯車6が係止システムを提供するので、プロファイル19が0度及び180度の位置に留まることになる。まず奇数表面(1a、1c、1e、1g)が回転を始め、そして次に偶数表面(1b、1d、1f、1h)であるか、その逆であるかは、システムが同じ動作を有するため重要ではない。つまりそれは、動作ソフトウェアをプログラミングすることによって調節され得る。そうして、汚れた表面が底部側にあるときに、洗浄機構はそれらの洗浄を始める。
図6のフロントガラス・ワイパー噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18は、汚れた表面に洗浄剤及び消毒剤を伴う液体を噴霧し始める。それと同時に、
図2に示すモーター4及び1組のアングル伝達歯車5が、フロントガラス・ワイパー15に運動を与えて0度から90度まで動かし、0度に戻す。それと同時に、他のフロントガラス・ワイパー15は留まっている。次いで、第2のモーター4及び1組のアングル伝達歯車5が、フロントガラス・ワイパー15に運動を与えて0度から90度まで動かし、0度に戻す。それと正に同時に、他のフロントガラス・ワイパー15は留まっている。液体噴霧及び洗浄剤と並列のフロントガラス・ワイパー15の交互の動作のプログラムされた時間の後、表面は清潔である。システムは動作を停止し、清潔な表面が底部から上部まで次に180度回転するまで、待機状態に留まる。
【0052】
要素に対する好ましい材料を説明してきた一方で、本発明は、これらの材料によって限定されない。全ての種類の材料が、本発明の様々な実施例における機器の一部又は全ての要素を含み得る。本明細書において、好ましい実施例及びそれらの特定の実例を参照して本発明を図示し説明してきたものの、他の実施例及び実例が、類似の機能を実行し得、及び/又は同様の結果を実現し得ることが、当業者には容易に明らかであろう。全てのそのような均等な実施例及び実例は、本発明の思想及び範囲の中にあり、それらによって考察され、以下の特許請求の範囲によって網羅されるように意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗浄システムに関係し、より具体的には、自己洗浄表面システムに関係する。本発明はまた、システムの表面を自己洗浄する方法に関する。前記洗浄システム又は前記自己洗浄のいずれかは、自動的なものであることが好ましい。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、泡噴射機能を有する回転広告板が開示されており、回転広告板は、タンクと、タンクに並列配置され、各々が三角形の断面を有する複数の回転可能な三角形の回転体とを備え、タンクと三角形の回転体との間に、貯留プレートが配置され、貯留プレート上に、マトリクス状に配置された複数の噴霧装置が配置されている。特許文献2には、シェルと、広告表示装置と、広告清掃装置とを備える、防水防塵タイプの広告看板が開示されており、シェルの片側に、固定ロッドが設置され、固定ロッドの外側に、回転ロッドが設置され、固定ロッド及び回転ロッドの上部に、ソーラーパネルがそれぞれ設置され、ソーラーパネルの外壁に、漏水溝が形成されている。特許文献3には、ボックス本体を備える一体型の変更可能な広告看板が開示されており、ボックス本体の上面に、フレームが固定的に接続され、ボックス本体の上面及びフレームの内壁の上面に、4つの第1の軸受がクランプされ、第1の回転軸が、4対の第1の軸受でスリーブされ、4つの第1の回転軸の下端が、伝達ホイールに固定的に接続されている。
【0003】
表面向けの既存の洗浄解決手段には、人又は外部の洗浄システム(例えば、洗浄ロボット)のいずれかが必要になる。例えば、汚れた床の洗浄手順は、洗浄職員、洗浄ロボット、又は両者の組合せによって行われてもよい。また、その汚れた表面の洗浄工程中は通常、設備が使用不可能となる。洗浄職員が洗浄手順を適正に行うことができるにも関わらず、床の清潔さを保証できるものは何もない。清潔な表面を使用する次の人が、すぐにそこを再び汚す可能性がある。本発明は、人間又は動物を含む全ての分野及び汚れた表面を対象にしている。表面の既知の洗浄手順の主な不利点は2つある。第1に、表面が、表面自体を自動的に洗浄せず、第2に、洗浄職員又は外部の洗浄システムがそれらの表面を洗浄した後に、誰もそれらの清潔さを保証できないことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願公開第107204157号明細書
【特許文献2】中国実用新案第213183449号明細書
【特許文献3】中国実用新案第212647818号明細書
【発明の概要】
【0005】
本明細書において使用される専門用語は、単に特定の実施例を説明する目的のためのものであり、本発明を限定するように意図されるものではない。本明細書で使用されるように、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数のいずれか或いは全ての組合せを含む。本明細書で使用されるように、「一(不定冠詞)」及び「その(定冠詞)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限りは、単数形と同様に複数形をも含むように意図されている。「備える」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の追加の存在を排除しないことがさらに理解されよう。そうでないことが定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語は(技術的及び科学的な用語を含めて)、本発明が属する当業界における当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。一般に使用される辞書で定義されるような用語は、当技術分野及び本開示の文脈におけるそれらの用語の意味と一致した意味を有すると解釈されなければならず、本明細書において明確にそう定義されない限りは、理想的な感覚又は過度に正式な感覚で解釈されるべきではないとさらに理解されよう。本発明を説明すると共に、いくつかの技法及びステップが開示されることが理解されよう。これらの各々は、個別の利益を有し、各々が、他の開示される技法のうちの1つ又は複数、或いは場合によっては全てと連携して使用されてもよい。したがって、わかりやすくするために、この説明は、個別のステップのあらゆる考えられる組合せを不必要に重ねて言うことを控える。それでもなお、そのような組合せが完全に本発明の範囲及び特許請求の範囲の中にあることを理解した上で、本明細書及び特許請求の範囲を読まなければならない。
【0006】
様々な実施例によれば、自己洗浄表面システムが提供される。また、前記システムの自己洗浄表面のための方法も提供される。
【0007】
本発明は、自己洗浄表面システム、及びその表面を洗浄するためにシステムが従う方法に関する。より詳細には、本発明は、自動的に又は手動でのいずれかでシステムを開始して、システム自体の汚れた表面を回転させる特定の順序に従う洗浄機構を使用することによって、それらの表面を洗浄するシステムに関する。さらに詳細には、本発明は、汚れた表面を清潔な表面にひっくり返すことができるシステムに関する。
【0008】
本発明は、床、壁、台所の天板若しくは食品加工用天板、机、又は清潔で消毒された表面が絶えず望まれる場所ならどこにでも適合されることができる。誰かが表面を使用してそこを汚した場合に、システムのコントローラーは、汚れた表面をひっくり返すようにモーターに信号を与え得、清潔な表面を上に持ってくる。このようにして、表面は、清潔で消毒された使用可能な状態になり得る。システムは、プログラムされた回転の順序に従って動作し得、自動的に又は手動でのいずれかで開始されることができる。
【0009】
本発明の第1の態様は、1つ又は複数の回転可能体と、1つ又は複数の回転可能体を支持する支持構造であって、1つ又は複数の回転可能体が、支持構造に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前記1つ又は複数の回転可能体が、対応する洗浄可能表面を有し、対応する洗浄可能表面が、対応する回転軸に平行であり、対応する回転可能体と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である、支持構造と、1つ又は複数の回転可能体を回転させるように構成されている回転機構と、洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、各洗浄可能表面が第2の方向に面するときに洗浄液体噴出機構を起動するように構成されている起動機構であって、1つ又は複数の洗浄可能表面が第2の方向に面するときに、起動された場合の前記洗浄噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構とを備える自己洗浄表面システムに関係する。
【0010】
本発明の回転可能体により、洗浄可能表面が動作位置にある第1の方向に面する状態から、洗浄可能表面が洗浄位置にある第2の方向に面する状態までの、洗浄可能表面の回転が可能になる。洗浄可能表面が第1の方向に面し又は向かって向いているとき、ユーザーは洗浄表面を使用することができ、洗浄可能表面が汚され得るのに対して、洗浄可能表面が第2の方向に面し又は向かって向いている位置まで回転可能体が回転すると、洗浄機構を起動することができ、洗浄液体噴出機構が、洗浄可能表面からの汚れの洗浄に進む。その後には、回転可能体が再び回転し得、洗浄可能表面は、第1の方向に面し得、洗浄及び/又は消毒後の使用可能な状態になり得る。回転可能体はまた、「プロファイル」と名付けられてもよい。
【0011】
回転可能体は、支持構造に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されている。回転可能体の各々の対応する回転軸は、洗浄可能表面に平行であり、洗浄可能表面から異なる距離にあり得、このことが、異なる洗浄可能表面の回転半径をもたらし得る。支持構造は、回転可能体に対して取付具及び支持点を提供する任意の構造に対応し、支持構造は、プロファイルの回転可能な連結を提供する他の任意の要素を含み得る。
【0012】
1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面は、回転可能体が回転すると、洗浄可能表面が、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで、その位置を変更することができるように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である。第1の方向に面する第1の位置と第2の方向に面する第2の位置との間の回転は、180度回転によって実現することができる。
【0013】
回転機構は、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで、回転可能体の回転可能な洗浄可能表面に運動を与える。洗浄機構は洗浄液体噴出機構を含み、洗浄液体噴出機構は、第2の方向に向かって向いており若しくは面する1つ又は複数の洗浄可能表面にわたって、すなわち洗浄可能表面が第2の位置にあるときに、液体を噴出するように構成されている。洗浄機構は、1つ又は複数の回転可能体の全ての洗浄可能表面を同時に洗浄するか、1つ又は複数の洗浄可能表面を順次洗浄するかのいずれかであり得る。洗浄液体噴出機構は、洗浄可能表面の決まった領域に向かって向いているように構成されている。洗浄噴出機構はまた、洗浄手順中に、洗浄可能表面の異なる領域に向いているように移動可能であり得る。
【0014】
起動機構は、1つ又は複数の洗浄可能表面の各々が第2の方向に面し又は向かって向いているとき、すなわち洗浄可能表面が第2の位置にあるときに、液体噴出機構を起動するように構成されている。起動機構は、例えば、近接度、圧力、位置、タッチセンサー、又は他のものなどの任意のタイプのセンサーを含み得、このセンサーは、自己洗浄表面システムのユーザーのための安全機構を提供して、ユーザー又は障害物がいずれもシステムの洗浄可能表面の上部にあり又はシステムの洗浄可能表面に近接しているときに、自己洗浄表面システムの動作を回避し得る。起動機構は、洗浄可能表面の洗浄のための順序を確立及び実行するためのコントローラーを含み得る。コントローラーはまた、洗浄可能表面の洗浄の前後に回転可能体の回転を起動し得る。一実施例において、自己洗浄表面機構の起動機構は、噴射器を含み得、噴射器は、液体の噴出を調整するように構成されており、好ましくは噴射器が、1つ又は複数の電動弁を含む。
【0015】
好ましい一実施例において、自己洗浄表面システムの各回転可能体は、対応する洗浄可能表面の反対側にある追加の洗浄可能表面を含み得、追加の洗浄可能表面が、対応する洗浄可能表面が第1の方向に面する場合に、第2の方向に面するように構成され得、逆もまた同様であり、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、第2の方向に面する1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面のいずれかに向かって、洗浄液体を噴出するように配置されている。各回転可能体の対応する洗浄可能表面は、第1の洗浄可能表面とも呼ばれ得、各回転可能体の追加の洗浄可能表面は、第2の洗浄可能表面とも呼ばれ得る。この構成により、第1の洗浄可能表面が第2の方向に面しているときに、第1の方向に面している第2の洗浄可能表面を有することが可能になり得る。言い換えれば、この構成により、洗浄機構が第1の洗浄可能表面を洗浄している間に、表面のユーザーにとって容易に利用可能な第2の洗浄可能表面を有することが可能になり得る。このようにして、対応する又は第1の洗浄可能表面が汚されると、回転可能体が、第1の洗浄可能表面を第1の位置から第2の位置まで回転させて、第2の洗浄可能表面を第2の位置に移動させ得、すなわち、第1の洗浄可能表面の位置と第2の洗浄可能表面の位置とを交換し得る。自己洗浄表面システムが床の一部である一実施例において、第1の洗浄可能表面が上部にあり得、回転可能体、第2の洗浄可能表面、及び洗浄システムが後続し、或いは、第1の洗浄可能表面が汚れているため回転可能体が回転すれば、第1の洗浄可能表面と第2の洗浄可能表面との位置が交換され、第1の洗浄可能表面が洗浄されている間に、第2の洗浄可能表面が床として使用されるために利用可能になる。
【0016】
本発明の一実施例において、1つ又は複数の回転可能体は、細長い梁と、回転可能体の遠位端にある2つの平坦な本体とを含み得、平坦な本体は互いに平行である。プロファイルと呼ばれてもよい回転可能体は、I型梁又はH型梁の形状を持つ断面を有し得る。1つ又は複数のプロファイルは、任意の形状又はサイズを有し得、並びに、例えば、金属合金又はポリマー材料などの本発明の目的に準拠するのに十分硬い任意の材料で作製されている。平坦な本体は、洗浄液体、又は洗浄溶液及び消毒溶液で洗浄されるのに適切な洗浄可能表面を含むか、同じ目的に適切な洗浄可能材料で全体に作製されるかのいずれかであり得る。
【0017】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、互いに隣接して配置されている複数の回転可能体を備え得、各回転可能体の幾何学的な断面に沿って、前記幾何学的な断面が、洗浄可能表面に入射し好ましくは直角であり、回転可能体は、凹部であって、回転可能体が回転するときに、各回転可能体の洗浄可能表面が隣接する回転可能体の凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することができるように構成されている凹部を含む。すなわち、自己洗浄表面システムの洗浄可能表面は、互いに隣接し、連続した洗浄可能表面を形成するように配置され得、各回転可能体は、回転可能体の幾何学的な断面に沿った凹部の存在により回転し得る。凹部は、回転可能体が回転するときに、回転可能体の隣接する回転可能体との衝突を回避する。洗浄可能表面を互いに隣接して置くことにより、洗浄可能表面間に過剰な隙間がないようにしながら、より大きな面積の洗浄可能表面を得ることが可能になり得るという利点がある。
【0018】
一実施例において、自己洗浄表面システムの回転機構は、回転可能体を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーターをさらに含み得、各回転可能体は、位置の順序の対応する奇数又は偶数位置にあり、各偶数位置は、順序の対応する奇数位置に隣接している。1つ又は複数のモーターは、互いに隣接し得る回転可能体を回転させるように構成され得る。回転可能体の各々は、偶数又は奇数位置のいずれかにあり得る。偶数位置及び奇数位置は、順序中の第1の回転可能体から始めて最後の回転可能体まで順次数えることによって割り当てられており、又は逆もまた同様である。実例として、自己洗浄表面システムが7つのプロファイルを備える場合、偶数位置にある3つの回転可能体と、奇数位置にある4つの回転可能体とが存在する。このことから、奇数又は偶数位置が位置の順序の最後ではない限り、順序中の偶数位置には奇数位置が後続し、逆もまた同様であることが明らかに理解されよう。
【0019】
別の実施例によれば、自己洗浄表面システムの回転機構は、2つのモーターを含み得、2つのモーターのうちの一方が、対応する奇数位置にある回転可能体を回転させるように構成されており、他方のモーターが、対応する偶数位置にある回転可能体を回転させるように構成されている。したがってモーターは、偶数又は奇数位置のいずれかにある回転可能体に運動を与えるように構成され得る。これにより、偶数及び奇数位置にある回転可能体、そうして同様に洗浄可能表面の独立した回転が実現される。他の実施例において、2つのモーターは、まず、対応する奇数位置にある全ての回転可能体を回転させ、次いで、対応する偶数位置にある全ての回転可能体を回転させるように構成され得、又は逆もまた同様である。結果として、回転可能体は、必要に応じて交互に回転させられ得る。隣接する回転可能体に関して、洗浄可能表面に入射し好ましくは直角である各回転可能体の幾何学的な断面に沿った、回転可能体の回転及び回転可能体の交互の回転を可能にする凹部の組合せは、システムの動作中に隣接する回転可能体間の衝突を完全に回避し得る。回転可能体の交互の回転は、まず、対応する偶数位置にある全ての回転可能体を回転させることによって開始され得、次いで、対応する奇数位置にある回転可能体を回転させ、又は逆もまた同様である。
【0020】
一実施例において、回転機構は、1つ又は複数のウォーム駆動機構をさらに含み、1つ又は複数のウォーム駆動機構は、モーターからの運動を回転可能体に伝達するように構成され得る。ウォーム駆動機構は、エンドレス・スクリュー機構としても知られている。ウォーム駆動は、スクリューの正面の歯車であるウォームと、平歯車の外観に類似しているウォーム・ホイールとを含み得る。
【0021】
一実施例において、自己洗浄表面システムの回転機構は、歯車をさらに含み得、歯車は、モーターからの運動を回転可能体に伝達するように構成され得、好ましくは歯車が、ゼネバ歯車である。ゼネバ機構とも呼ばれるゼネバ歯車は、駆動車輪と被駆動車輪とを含み得る。ゼネバ歯車は、モーターからの連続運動を不連続運動に変換し得、この不連続運動は、次いで回転可能体に伝達される。ゼネバ歯車の回転は、一連の90度回転によって実行されることが好ましい。そして、180度回転によって洗浄可能表面を第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように図られている場合、2つの一連且つ不連続な90度の回転が実行される。システムはまた、標準的な歯車及びプロファイルの連続した運動によっても機能し得るが、システムのよりよい性能のために、回転可能体の位置を係止するための係止システムが要求され得る。モーターからの運動を回転可能体に伝達するためのゼネバ歯車を備える自己洗浄表面システムは、プロファイルの位置を係止するための係止システムの使用を回避し得、つまり、ゼネバ歯車が、回転中に回転可能体のある特定の位置を係止し得る。
【0022】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、歯車に連結されており、且つモーターからの運動を歯車に伝達するように構成されている伝達チェーンをさらに備え得る。
【0023】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、少なくとも1つのタイミング・ベルトをさらに備え得、少なくとも1つのタイミング・ベルトは、歯車に連結されており、モーターからの運動を歯車に伝達するように構成されている。別の実施例において、タイミング・ベルトは、モーターからの運動を回転可能体に分配し得、1つのタイミング・ベルトが、第1のモーターからの運動を偶数位置にある回転可能体に伝達し得、別のタイミング・ベルトが、第2のモーターからの運動を奇数位置にある回転可能体に伝達し得る。さらなる一実施例において、自己洗浄表面システムは、タイミング・ベルトに張力を与えるためのベルト・テンショナーと、タイミング・ベルトを案内するためのガイド・ロールとをさらに備え得る。ガイド・ロールは、モーターからの運動を回転可能体により効果的に分配することに寄与し得る。
【0024】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、1つ又は複数の車軸をさらに備え得、回転可能体が、1つ又は複数の車軸を用いて支持構造に取り付けられており、好ましくは各回転可能体が、車軸のうちの2つを用いて取り付けられており、回転可能である。車軸は、回転可能体を支持構造に回転可能に連結するために使用され得る。一実施例において、各回転可能体は、2つの車軸を含み得、車軸のうちの一方は、モーターからの運動を伝達する歯車を有するのに対して、他方は、支持車軸として機能する。
【0025】
一実施例において、自己洗浄表面システムの回転機構は、ブッシング又は軸受をさらに含み得、車軸が、ブッシング又は軸受を用いて支持構造に取り付けられている。この実施例における軸受又はブッシングは、車軸そうして回転可能体の支持構造との回転可能な連結を改善する。ブッシングは、自己潤滑性ブッシングであり得る。ブッシング又は軸受は、ソケット又はホルダーの内側にあり得る。
【0026】
一実施例において、自己洗浄表面システムの支持構造は、フレームであり得る。フレームは、回転可能体の周囲にあり得、回転可能体を支持するために使用され得る。フレームはまた、回転機構及び洗浄機構の少なくとも一部、例えば1つ又は複数のモーターなどを支持するように配置され得る。
【0027】
一実施例において、洗浄液体は洗浄液であり得、洗浄液は、洗浄剤又は消毒剤を含み得る。他の実施例では、洗浄液体は蒸気であり得、蒸気は、水の蒸気、又は洗浄剤及び/若しくは消毒剤を含む水の蒸気であり得る。
【0028】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムの洗浄噴出機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面にわたって洗浄液体を噴霧するように構成されている1つ又は複数の噴霧ノズルを含み得、好ましくは洗浄液体が、洗浄剤及び/又は消毒剤を含む。噴霧ノズルは、第2の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって向いているように構成され得る。噴霧ノズルは、噴霧ノズルの少なくとも1つから噴出された洗浄液体が、システムの全ての洗浄表面に到達するという条件の下、洗浄可能表面と一致する幾何学的な平面に対して0度から90度までの間の角度に配置され得る。噴霧ノズルは、洗浄可能表面の効率的な洗浄、及び洗浄可能表面にわたった洗浄液体の分配に役立ち得る。
【0029】
一実施例において、自己洗浄表面システムの洗浄機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のフロントガラス型のワイパー(本出願においては単にワイパーと呼ばれ得る)をさらに含み得、好ましくは各ワイパーが、0度から90度まで回転可能である。ワイパーは、洗浄液体噴出機構によって実行される洗浄を補足及び改善し得る。ワイパーは、回転すると1つ又は複数の表面に接触し、強固な汚れから表面を洗浄するように構成され得る。1つ又は複数のワイパーは、1つ又は複数の洗浄可能表面に接触し、1つ又は複数の洗浄可能表面を洗浄するために使用されることができる。2つ以上のワイパーが使用されるとき、異なるワイパーは交互に作動し得る。
【0030】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、アングル歯車によってワイパーに連結されており、且つ前記ワイパーを回転させるように構成されている1つ又は複数のモーターをさらに備え得る。一実施例において、システムは、回転可能体に連結されている1つ又は複数のモーターと、アングル歯車によってワイパーに連結されている1つ又は複数のモーターとを備え得、ワイパーに連結されているモーターの起動は、回転可能体に連結されているモーターの起動から独立している。他の実施例では、1つ又は複数のモーターは、回転可能体及びワイパーに同時に連結され得、モーターは、回転可能体又はワイパーに向かって伝達をシフトするように配置されている。
【0031】
一実施例によれば、システムは、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のホイール・ブラシをさらに備え得る。ホイール・ブラシは、第2の方向に面する洗浄可能表面に接触し得る。ホイール・ブラシは、洗浄機構から噴出される洗浄液体と組み合わせて使用され得る。
【0032】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、システムが嵌合するケースをさらに備え得る。ケースは、使用のために利用可能な第1の方向に面する洗浄可能表面を残して、洗浄システム及び回転機構を包囲し得る。ケースは、第2の方向に面する洗浄可能表面の洗浄に使用される洗浄液体、又は洗浄溶液及び消毒溶液を回収するように構成され得る。別の実施例では、自己洗浄表面システムのケースは、床シンクをさらに含み得る。床シンクは、洗浄液体、又は洗浄溶液及び消毒溶液の排水用に構成され得る。
【0033】
他の実施例において、自己洗浄表面システムの1つ又は複数の洗浄可能表面は、セラミック、花崗岩、ガラス、プレキシガラス、石材、金属、プラスチック木材、合成物質、有機物、又はそれらの組合せからなる群から選択された材料で作製され得る。洗浄溶液又は消毒溶液で洗浄されるのに適切な任意の材料が、洗浄可能表面に使用され得る。他の実施例では、洗浄可能表面は疎水性材料で作製され得る。疎水性材料は、洗浄可能表面の洗浄及び乾燥を容易にし得る。
【0034】
一実施例において、起動機構は、プロファイルの回転及び洗浄機構を制御するように構成されているコントローラーを含み得る。制御されたは、洗浄可能表面を洗浄するために要求されるステップの順序を確立するように構成され得る。他の実施例では、システムは、第1の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出するように構成されているセンサーをさらに備え得る。コントローラーは、自己洗浄表面システムに設置されたセンサーを用いて起動信号を受信するように構成され得、このセンサーは、第1の方向に面する洗浄可能表面における汚れの存在についての情報を提供し、洗浄可能表面の上部にシステムの動作の機能不全を引き起こす恐れのある要素が存在することを検出し、及び/又はステップの順序のうちのいくつかの特定のステップの終了を決定する情報を集める。
【0035】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、洗浄可能表面の洗浄又は回転可能体の回転を起動するように構成されている1つ又は複数のセンサーをさらに備え得る。センサーは、システムの起動若しくは動作停止に条件を設ける外部の行為又は刺激を検出するように構成され得る。言い換えれば、センサーは、回転可能体の回転及び洗浄可能表面の洗浄を開始するか停止するかのいずれかのための信号を与えるように構成され得る。一実施例において、センサーは、洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素若しくはユーザーから生じる1つ又は複数の光の変動を検出するように構成されている光センサーであり得る。結果として、光センサーが洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーから生じる任意の光の変動を検出した場合、システムは、洗浄手順を停止し得、システム又はユーザーに対する損傷をいずれも回避する。他の実施例では、自己洗浄表面システムは、洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーによって生じる重量の変動を感知するように構成されている重量センサーをさらに備え得る。この実施例において、センサーは、システムの洗浄可能表面の上部にあり得る任意の要素又は任意のユーザーの重量を検出するように構成され得、洗浄可能表面の洗浄若しくは回転を開始、停止、又は継続するための条件としてこの情報を使用する。すなわち、例えば、ユーザーが洗浄可能表面の上部にいる場合、洗浄可能表面が空くまで、洗浄可能表面の洗浄又は回転のための順序は開始しない。他の実施例では、システムは、洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーを検出するように構成されているモーション・カメラをさらに備え得る。モーション・カメラは、洗浄可能表面の上部にある要素若しくはユーザーから画像又は映像を記録するように構成され得る。この画像又は映像は、洗浄可能表面の洗浄若しくは回転可能体の回転、すなわち洗浄手順を始動又は継続するための条件として使用され得る。
【0036】
一実施例によれば、自己洗浄表面システムは、手動で起動されるように構成され得る。システムは、ユーザーによって起動されるように構成され得る。ユーザーは、遠隔制御又はシステムの手動起動を伴う他の任意の要素上のコントローラーのボタンを押すことによって、システムを起動し得る。ユーザーは都合の良いときにシステムを起動し得るが、システムは、システムの機能不全を引き起こす恐れのある洗浄可能表面の上部にある要素を検出又は感知することによって、或いはそれらに由来する信号によって引き起こされる動作停止を被る場合もある。
【0037】
別の実施例によれば、システムは、プロファイルの回転及び洗浄可能表面の洗浄を自動的に起動するように構成され得る。回転可能体の回転及び洗浄可能表面の洗浄を含む洗浄手順は、システムがセンサーを用いて洗浄可能表面に障害物又はユーザーがないことを検出すると、システムによって自動的に起動され得る。システムはまた、システムが1つ又は複数の洗浄可能表面上に汚れを検出し、表面に障害物又はユーザーがないことを検出すると、自動的に起動され得る。
【0038】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、回転可能体の周囲の平坦要素をさらに備え得、平坦要素は、回転機構及び支持構造を覆っている。平坦要素は、第1の方向に面する回転可能体の洗浄可能表面と同じ平面にあり得、洗浄可能表面は第1の方向に面し、平坦要素は互いに隣接し得、すなわちそれらの間に隙間を残していない。平坦要素は、回転機構及び支持構造を覆うことによって、ユーザーに対して安全性を提供し得、モーター又は歯車など、ユーザーに損傷を引き起こす恐れのある要素との相互作用を回避し得る。平坦要素は、第1の方向に向いている洗浄可能表面を含み得、この洗浄可能表面は、回転することができず、回転可能体にある洗浄可能表面の材料と同じ材料で作製されている。
【0039】
本発明の第2の態様は、上記の実施例のいずれかに記載の自己洗浄表面システムを備える床に関係する。
【0040】
本発明は、その第3の態様において、上記の実施例のいずれかに記載のシステムの表面の自己洗浄のための方法であって、1つ又は複数の回転可能体を、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させるステップと、回転可能体の全てが第2の方向に面するとすぐに、洗浄機構を起動させるステップと、第2の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出することによって、前記1つ又は複数の洗浄可能表面を洗浄するステップとを備える方法に関係する。
【0041】
好ましい一実施例において、自己洗浄表面システムの各回転可能体は、対応する洗浄可能表面の反対側にある追加の洗浄可能表面を含み、追加の洗浄可能表面が、対応する洗浄可能表面が第1の方向に面する場合に、第2の方向に面し、逆もまた同様であり、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、第2の方向に面する1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面のいずれかに向かって、洗浄液体を噴出する。本方法は、それぞれ第1及び第2の洗浄可能表面とも呼ばれ得る対応する洗浄可能表面及び追加の表面の位置を、交換することが可能であるという利点がある。第1の洗浄可能表面の洗浄は、第2の洗浄可能表面を使用のために利用可能にしながら実行され得る。
【0042】
一実施例において、自己洗浄表面システムが、複数の回転可能体をさらに含み得、回転機構が、回転可能体を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーターをさらに有し、各回転可能体が、位置の順序の対応する奇数又は偶数位置にあり、各偶数位置が、順序の対応する奇数位置に隣接しており、システムの表面の自己洗浄のための方法において、1つ又は複数の回転可能体を第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させるステップが、まず、対応する奇数位置にある回転可能体にわたって、次いで、対応する偶数位置にあるプロファイルにわたって行われ得、又は逆もまた同様である。奇数位置にある回転可能体が偶数位置にある回転可能体とは異なる時間に回転した場合、衝突は回避され得る。
【0043】
一実施例において、自己洗浄表面システムの洗浄機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のワイパーを含み得、好ましくは各ワイパーが、90度だけ回転可能であり、第2の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出することによって前記1つ又は複数の洗浄可能表面を洗浄するステップは、第2の方向に面する洗浄可能表面にわたってワイパーを回転させるステップに先行し又は後続し得る。
【0044】
一実施例において、自己洗浄表面システムは、第1の方向に面する1つ又は複数の洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出するように構成されているセンサーをさらに含み、本方法が、第1の側にある表面上の少なくとも1つの要素を検出する第1のステップを備え得る。
【0045】
一実施例において、システムは、本方法のステップを自動的に開始し得る。本方法のステップは、例えば、システムが洗浄可能表面に障害物又はユーザーがないことを検出したときなど、センサーによって検出されるある特定のパラメータに基づいた条件への準拠後、自動的に開始され得る。他の実施例では、自己洗浄表面システムのユーザーは、本方法のステップを手動で開始し得る。
【0046】
本明細書の残りの部分及び図面の参照によって、特定の実施例の性質及び利点のさらなる理解が達成され得る。図面では、同様の構成要素を指すために、同一の参照番号が使用されている。ここで、添付図面を参照して、本発明のいくつかの好ましい実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の上面図である。
【
図2】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の上面図である。
【
図3A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の部分上面図である。
【
図3B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の側面図である。
【
図4A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の部分上面図である。
【
図4B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の側面図である。
【
図5】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の背面図である。
【
図6A】本発明による自己洗浄表面システムのケースの一実施例の上面図である。
【
図6B】本発明による自己洗浄表面システムのケースの一実施例の斜視図である。
【
図7A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の回転可能体の側面図である。
【
図7B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図である。
【
図8A】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8B】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8C】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8D】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8E】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8F】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8G】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8H】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図8I】本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の8つの回転可能体の側面図であり、回転可能体の回転の順序を示している。
【
図9A】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図9B】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図9C】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図9D】本発明による自己洗浄表面システムの異なる実施例の異なる幾何形状を有する回転可能体の側面図である。
【
図10A】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10B】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10C】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10D】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【
図10E】本発明による1つ又は複数の回転可能体を備える自己洗浄表面システムの異なる実施例の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
ここで、本発明は、好ましい実施例を表している添付図面を参照することによって説明される。
図2への参照がなされ、
図2は、本発明による自己洗浄表面システムの一実施例の上面図を示している。この実施例において、自己洗浄表面システムは、8つの回転可能体19と、この場合にはフレームに対応し、回転可能体19を支持する支持構造3であって、回転可能体19が、支持構造3に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前記回転可能体19が、対応する洗浄可能表面1を有し、対応する洗浄可能表面1が、対応する回転軸に平行であり、対応する回転可能体19と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、第1の方向が、第2の方向の反対側である、支持構造3と、1つ又は複数の回転可能体19を回転させるように構成されている回転機構と、
図3及び
図5に示すように、洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、各洗浄可能表面1が第2の方向に面するときに液体噴出機構を起動するように構成されている起動機構であって、前記1つ又は複数の洗浄可能表面1が第2の方向に面するときに、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面1に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構とを備える。本実施例では、洗浄可能表面1は第1の方向に面している。支持構造3に関して、支持構造3がフレームとは異なり得ることが考察される。この実施例では、回転機構は、回転可能体19を回転させるように構成されている2つのモーター4を含み、各回転可能体19は、位置の順序の対応する奇数(1a、1c、1e、1g)又は偶数(1b、1d、1f、1h)位置にあり、各偶数位置(1b、1d、1f、1h)は、順序の対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)に隣接している。しかしながら、ただ1つのモーター4が回転可能体19を回転させるように構成され得ることが考察される。同様に、3つ以上のモーター4が回転可能体19を回転させるために使用されることが考察される。回転可能体の偶数位置及び奇数位置は、順序の第1の回転可能体19から始めて最後の回転可能体まで数えることによって割り当てられている。この割当ては、反対向きに行われてもよいことが理解される。この実施例では、2つのモーター4が、対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある回転可能体19を回転させるように構成されており、他のモーターが、対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある回転可能体を回転させるように構成されている。これに基づいて、本実施例では、4つの偶数位置(1b、1d、1f、1h)、及び4つの奇数位置(1a、1c、1e、1g)が存在する。さらに、2つのモーターが、まず、対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある全ての回転可能体を回転させ、次いで、対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある全ての回転可能体を回転させるように構成されており、又は逆もまた同様である。
【0049】
ここで、
図1への参照がなされ、8つの回転可能体19を備える自己洗浄表面システムの一実施例の上面図が示されている。この実施例において、各々が洗浄可能表面1を含む8つの回転可能体19が示されている。システムは、回転可能体19の周囲の平坦要素2を備え、平坦要素2が回転機構及び支持構造3を覆っているため、
図1には、構造的支持3、回転機構、及び洗浄機構が示されていない。本発明は、360度回転することができる8つの洗浄可能表面1を含む8つの回転可能体19と、回転することができない平坦要素2上の4つの表面とを備える。洗浄可能表面は、洗浄可能表面の第1の方向に面する位置と第2の方向に面する位置との間で360度回転することができ、これは、180度回転によって実現されることができる。プロファイルと呼ばれてもよい回転可能体は、平坦な洗浄可能体又は洗浄可能表面1を含み得る。したがって言い換えれば、プロファイルは、システムの洗浄機構によって洗浄されることができる表面1を有し得る。ここで、
図7への参照がなされ、プロファイル19の一実施例、及び8つの同一の隣接するプロファイルを備える一実施例が示されている。この実施例において、各回転可能体19は、対応する洗浄可能表面1の反対側にある追加の洗浄可能表面20を含み、追加の洗浄可能表面20が、対応する洗浄可能表面1が第1の方向に面する場合に、第2の方向に面するように構成されており、逆もまた同様である。したがって、これらのプロファイル19を備える自己洗浄表面システムの一実施例において、起動された場合の洗浄液体噴出機構が、第2の方向に面する1つ又は複数の回転可能体の洗浄可能表面(1又は20)のいずれかに向かって、洗浄液体を噴出するように配置されている。どの表面も、プロファイル19上にある。つまり、どのプロファイル19も、上部にある1つの表面1と、底部にある表面20を有する。それらの表面は、全ての種類の材料で作製されてもよい。例えば、床上では、花崗岩、タイル、材木等であってもよい。そうして、
図7Bにおける8つのプロファイルの全てが、上部にある1つの表面1と、底部にある1つの表面20を有する。8つの表面は、動作中に180度ひっくり返ることができ、これは、特定の回転の順序に従う。ここで
図8への参照がなされ、
図8は、8つのプロファイル19の側面図、及び本発明の一実施例における動作中に従う回転の順序を示している。この実施例は、互いに隣接して配置されている複数の回転可能体19を備え、各回転可能体19の幾何学的な断面に沿って、前記幾何学的な断面が、洗浄可能表面1に入射し好ましくは直角であり、回転可能体19は、凹部であって、回転可能体19が回転するときに、各回転可能体19の洗浄可能表面1が隣接する回転可能体19の凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することができるように構成されている凹部を含む。
図8は、8行に分割されている。
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、
図8E、
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8I。この実施例におけるプロファイル19の運動は、まず、偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあるプロファイル19を、次いで、奇数位置(1a、1c、1e、1g)にあるプロファイル19を回転させることによって実行されるが、回転が逆に行われ得ることも考慮されている。
図8Aは、全く動きのない8つのプロファイル19を示している。
図8B、
図8C、
図8D、及び
図8Eは、180度ひっくり返る偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19を示しており、奇数位置(1a、1c、1e、1g)のプロファイル19は留まっている。
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8Iは、180度ひっくり返る奇数位置(1a、1c、1e、1g)のプロファイル19を示しており、偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイルは留まっている。そうして、
図8Iは、180度ひっくり返った全ての表面を示している。これが1サイクルである。上部の表面1は、この回転の順序に従って180度ひっくり返るが、奇数のプロファイル19がまず回転する反対の回転の順序も考察される。上部の表面1が汚れているとき、自動システムは、8つの表面1の全てがひっくり返るまで、奇数表面及び偶数表面を交互に180度ひっくり返す。そうして、汚れた表面1は現在底部側にあり、清潔な表面20が底部から上部に来ている。8つの汚れた表面1が底部側にあり、すなわち第2の方向に面しているとき、洗浄機構は、それらを洗浄し始め、それらを次の180度回転まで待機させ続ける。本回転の順序は、表面が互いに衝突しないように従われ得る。全てのプロファイル19の回転が、1つずつの回転に従うことによって実現されることも考察される。1つの表面が回転し、正に隣の表面が留まったままである等。
図8の実施例では、奇数番号が共に回転し、偶数番号が共に回転する。本発明は、決まった長さ、幅、及び高さを伴う特定の平方センチメートル面積を覆うように図られているので、ひっくり返ることができる8つの表面を有する。システムはまた、2つ以上の表面を伴って適正に動作することができる。
【0050】
図1の平坦要素2、したがってその表面は、ひっくり返ることができない。それらの4つの平坦要素の下には、モーター4及びシステムの回転機構がある。
図5の実施例に示されているように、本発明は、モーター4と、歯車(8、9)と、車軸(7、11)と、運動を与える他の構成要素とを伴う機構を備え得、前に示した順序に従って、上部にある8つの汚れた洗浄可能表面1を180度回転させ、8つの清潔な洗浄可能表面20を上部に持ってくる。
図6の実施例において、システムの洗浄噴出機構は、第2の方向に面する洗浄可能表面にわたって洗浄液体を噴霧するように構成されている2つの噴霧ノズル(18)を含み、好ましくは洗浄液体が、洗浄剤及び/又は消毒剤を含む。しかしながら、システムが1つ又は複数の噴霧ノズル(18)を備え得ることが考察される。
図5において、システムは、第2の方向に面する洗浄可能表面を洗浄するように構成されているフロントガラス型の2つのワイパー(15)を備え、各ワイパーは、90度だけ回転可能である。しかしながら、システムが1つ又は複数のフロントガラス型のワイパー(15)を備えることも考察される。システムはまた、洗浄可能表面を洗浄するためのホイール・ブラシを備え得る。システムは、アングル歯車5によってワイパーに連結されており、且つ前記ワイパー15を回転させるように構成されている2つのモーター4を備える。
図2に示すように、ワイパー15の回転は、独立して行われることができる。汚れた表面が180度回転すると、洗浄機構は、フロントガラス型のワイパー(15)又はフロントガラス・ワイパー、並びに
図6に示すフロントガラス・ワイパー噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18から出ている洗浄剤及び消毒剤を伴う水によって、汚れた表面を洗浄し、それらを次の180度回転まで清潔に保ち、待機させ続ける。
図2は、
図1から平坦要素2をなくしたシステムの上面図を示している。この実施例において、支持構造3はフレームであり、このフレームには、4つのモーター4が取り付けられている。また、主フレームには、上に表面を伴う180度ひっくり返ることができる8つのプロファイル19が取り付けられている。
図2、
図3、及び
図4に示すように、回転機構は、歯車(8、9)をさらに含み、歯車(8、9)は、歯車21を有するモーター・シャフトを含むモーター4からの運動を回転可能体19に伝達するように構成されており、歯車はまた、ゼネバ歯車とも呼ばれるゼネバ機構6を含む。ゼネバ機構6は、駆動車輪8と被駆動車輪9とを含み得る。主フレームには、モーター4から運動を受け取り、且つプロファイル19を180度回転させる2組の歯車(8、9)が取り付けられている。最後に、主フレームには、他の2つのモーター4から運動を受け取り、且つフロントガラス・ワイパー15を動かす2組のアングル歯車5が取り付けられている。モーターのうちの1つは、1組の歯車(8、9)、車軸(7、11)、及び他の機械的部品によって、奇数位置(1a、1c、1e、1g)にあるプロファイル19を回転させるモーターである。他のモーターは、別の組の歯車(8、9)、車軸(7、11)、及び他の機械的部品によって、偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあるプロファイル19及び洗浄可能表面を回転させるモーターである。別のモーター4は、
図5に示す第1のフロントガラス・ワイパーを動かす1組のアングル伝達歯車5を動かす。別のモーターは、第2のフロントガラス・ワイパー15を動かす1組のアングル伝達歯車5を動かす。回転可能体又はフロントガラス・ワイパーの回転のために、ウォーム駆動機構を使用することも考察される。
図5は、下からのシステム図を示している。つまり、
図1のシステムがひっくり返ると、
図5の図が得られる。
【0051】
図3の実施例では、
図2の上面図において既に示した1組の歯車(8、9)の詳細な図が示されている。システムは、タイミング・ベルト14を備え、少なくとも1つのタイミング・ベルト14は、歯車(8、9)に連結されており、モーター4からの運動を歯車(8、9)に伝達するように構成されている。システムは、タイミング・ベルト14に張力を与えるためのベルト・テンショナー10と、タイミング・ベルト14を案内するためのガイド・ロール12とをさらに備える。システムは、1つ又は複数の車軸(7、11)をさらに備え、回転可能体19が、1つ又は複数の車軸(7、11)を用いて支持構造3に取り付けられ又は連結されており、好ましくは各回転可能体19が、車軸(7、11)のうちの2つを用いて取り付けられており、回転可能である。システムの回転機構は軸受をさらに含み、車軸(7、11)が、軸受を用いて支持構造3に取り付けられ又は連結されている。車軸(7、11)が、ブッシング又は自己潤滑性ブッシングを用いて支持構造3に取り付けられ又は連結されていることも考察される。ブッシング又は軸受は、ソケット又はホルダー13の内側にあり得る。
図3は、全ての歯車(8、9)、車軸(7、11)、タイミング・ベルト14、及びシステムの構成要素の位置をよりよく理解することができるように、2つの異なる図を有している。
図3Aには、自己洗浄表面システムの部分上面図、
図3Bには、側面図。
図3Aは、全ての機械的部品が取り付けられているフレームを示している。しかしながら、機械的部品は、他のタイプの支持部に取り付けられる場合もある。
図7Aに、プロファイル19の形状の幾何形状が示されている。第1の洗浄可能表面1及び第2の洗浄可能表面20は、プロファイル19の上部及び底部にある。
図3に示す車軸は、プロファイル19の回転用のゼネバ機構6を取り付けるためのものである。それらの車軸は、軸受によってフレームに取り付けられている。モーターの歯車からの運動は、タイミング・ベルト14によって車軸11の歯車に移送される。歯車(8、9)は、ゼネバ機構6の一部でもある。歯車がベルト14によって回転するとき、それはまた、プロファイル19の車軸11を回転させるゼネバ歯車6を動かす。ベルト・テンショナー10は、タイミング・ベルト14に張力を与えるために使用されている。歯車(8、9)のうちのいくつかは、フレームに取り付けられた車軸を回転させる。各プロファイル19には、歯車を有する1つの車軸11と、歯車(8、9)又はゼネバ機構6のいずれをも有さない1つの車軸7とが取り付けられている。したがって、単なる支持車軸である車軸7が存在する。タイミング・ベルト14を案内するためのガイド・ロール12が存在する。
図3Bには、モーター4から運動を受け取るアングル伝達歯車5が示されており、アングル歯車5は、フロントガラス・ワイパー15の回転用のフロントガラス・ワイパー・シャフトを動かす。
【0052】
図5は、自己洗浄表面システムの一実施例の底面図である。フレーム、第2の方向に面する洗浄可能表面20、及び本発明の洗浄機構のフロントガラス・ワイパー15が示されている。
図6は、
図6A及び
図6Bによって分割されており、システム・ケース16の2つの異なる図を示している。
図6Aは、
図1に示したシステムのためのシステム・ケース16の上面図を示している。つまりこれは、システムが嵌合するケース16の一実施例である。この実施例において、ケースは床シンク17を含み、床シンク17は、システムの洗浄液体の排水用に使用される。ケース16の主本体が示されており、床シンク17及び噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18を示している。
図6Bは、システムが嵌合するそのケース16の形状をよりよく理解するための左上側面斜視図である。ケース16は、床と同じ高さに適合されることができるので、ひっくり返る8つの表面1が残りの床と同じ高さになる。例えば、イベント、コンサート等のための移動式公衆トイレの床などの移動式のシステムを有したい場合、その時には、システムを伴うケース16を、主な床のよりも高くすることができる。1段高くなることになる。
図7は、使用され得る幾何学的プロファイル19の側面図を示している。
図7は、
図7A及び
図7Bに分割されている。
図7Aは、180度回転する8つのプロファイル19のうちの1つの側面図を示している。プロファイル19には、2つの表面(1、20)がある。
図7には2つの異なる図があるので、上部及び底部に2つの洗浄可能表面があるプロファイル19の側面がどのように見えるかを、よりよく理解することができる。それらの表面は、任意の材料によって作製されることができる。それは、セラミック、花崗岩、ガラス、プレキシガラス、石材、金属、プラスチック、木材、合成物質、若しくはそれらの組合せ、又は必要な寸法に従って形状を定めることができる任意の材料であってもよい。洗浄可能表面はまた、疎水性材料で作製され得る。
図7Bは、8つのプロファイル19の側面図である。
図8は、8つのプロファイル19の側面図、及び動作中に従う回転の順序を示している。
図8は、8行、
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、
図8E、
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8Iに分割されている。
図8Aは、全く動きのない8つのプロファイル19を示している。
図8B、
図8C、
図8D、及び
図8Eは、180度ひっくり返る偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19を示しており、奇数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19は留まっている。
図8F、
図8G、
図8H、及び
図8Iは、180度ひっくり返る奇数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19を示しており、偶数位置(1b、1d、1f、1h)のプロファイル19は留まっている。そうして、
図8Iは、180度ひっくり返った全ての表面を示している。これが1サイクルである。上部の表面1は、この回転の順序に従って180度ひっくり返り得るが、他の回転の順序が考察される。上部の表面1が汚れているとき、システムは、8つの表面の全てがひっくり返るまで、奇数表面及び偶数表面を180度ひっくり返す。そうして、汚れた表面1は現在底部側にあり、底部からの清潔な表面20が上部にある。この実施例の8つの汚れた表面が底部側の180度位置にあるとき、洗浄機構は、それらの洗浄を始め、それらを次の180度回転まで待機させ続ける。
図2の洗浄機構は、2つのモーター4と、2組のアングル伝達歯車5とを含む。その実施例はまた、
図3B及び
図4Bに示すように、2つのフロントガラス型のワイパー(15)と、
図6のフロントガラス・ワイパー噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18とを備える。噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18は、汚れた表面の洗浄のために、洗浄剤及び消毒剤を伴う水を使用する。フロントガラス・ワイパー15の動きは、交互に起こる。ワイパーが0度から90度まで動き、0度に戻ってくるとき、正に同時に、ワイパーは留まったままである。第1のワイパーが動作し始めると、
図6による噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18が、プログラムされた時間だけ汚れた表面に洗浄剤を伴う水を噴霧し始める。そして、2つのフロントガラス・ワイパー15が表面を洗浄し、動作ソフトウェアが両者を停止させるまで、第2のワイパーが0度から90度まで動き、0度に戻ってきて、その時には、第1のワイパー15は留まったままであり、逆もまた同様である。あらゆる状況において、ただ1つのワイパー15が動作し、他方は留まったままである。この段階の後、底部の表面は洗浄済みであり、次の180度回転まで待機する。
図9は、衝突又は回転の問題のいずれにも直面することなくシステムで使用することができる、異なる幾何形状プロファイル19の変形例のいくつかを示している。
図9は、
図9A、
図9B、
図9C、及び
図9Dに分割されている。それらの4つの図は、同じ上部の表面及び同じ底部の表面を示している。違いは、プロファイル19の幾何学的形状にある。この幾何形状により、プロファイル19は、十分近傍にあり、いずれの衝突問題もなく1つずつ180度ひっくり返ることが可能になる。
図10は、
図10A、
図10B、
図10C、
図10D、及び
図10Eに分割されている。それらの5つの図は、使用することができる変形例のいくつかを示している。
図10Aは、180度回転することができるプロファイル19の1つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。ひっくり返ることができる1つの表面と、回転できない表面を伴う4つの平坦要素2とが存在する。
図10Bは、180度回転することができる2つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。
図10Cは、180度回転することができる3つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。
図10Dは、180度回転することができる3つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。
図10Eは、180度回転することができる2つの表面を備える自動自己洗浄表面システムの上面図を示している。自動自己洗浄表面システムは、180度回転することができる少なくとも1つの表面を備え得る。
【0053】
本発明の一実施例は、
図1におけるより小さな8つの表面1に分割されるそれ自体の主表面を洗浄し得る自動自己洗浄表面システムに言及する。それらの表面の形状は長方形であり、それらの表面は、特殊な幾何学的プロファイル19の上にある。プロファイル19の上部側は、洗浄可能表面1であり、プロファイル19の底部側は、別の洗浄可能表面20である。そうして
図2に示すように、8つのプロファイル19の全ては、互いに隣にあり、主フレームに取り付けられている。プロファイル19の幾何形状は、
図9A、
図9B、
図9C、及び
図9Dに示す変形例のうちの1つであり得、その理由は、この幾何形状により、表面が互いに十分近傍にあり、問題なく回転することが可能になるからである。それらに類似する他の幾何学的形状を使用することもできる。プロファイル19の垂直寸法は、隣のプロファイル19と衝突することなく180度回転を可能にするように小さくあるべきである。そのようにして、偶数と奇数のプロファイル19は、互いに激突せずにそれらの軸上で360度回ることができる。つまり、プロファイル19の幾何学的形状、及びシステムが従う特定の回転の順序は、それらのプロファイル19とそれらの表面が動作中に回転し、180度ひっくり返ることを可能にする重要な態様である。
図1の実施例において、起動機構は、プロファイル19の回転及び洗浄機構を制御するように構成されているコントローラーを含み得る。システムはまた、図示されていない噴射器を備え、噴射器は、液体の噴出を調整するように構成されており、好ましくは噴射器は、1つ又は複数の電動弁を含む。
図1の実施例では、8つの上部の表面が汚れているとき、表面の上部にシステムの動作の機能不全を引き起こす可能性のある障害物がないことを認識したセンサーが、自動自己洗浄手順を開始するための信号を与え得る。図示されていないが、システムは、洗浄可能表面の洗浄若しくは回転可能体の回転を起動するように構成されている1つ又は複数のセンサーを備え得る。センサーは、洗浄可能表面の上方にある少なくとも1つの要素又はユーザーから生じる任意の光の変動を検出するように構成されている光センサーであり得る。他の実施例では、センサーは、洗浄可能表面の上方にある少なくとも1つの要素又はユーザーを感知するように構成されている重量センサーであり得る。他の実施例によれば、センサーはまた、洗浄可能表面の上方にある少なくとも1つの要素又はユーザーを感知するように構成されているモーション・カメラを含み得ることが考察される。システムは、自動的に偶数表面を180度ひっくり返し始める。しかしながら、他の実施例では、システムは手動で起動され得る。システムは、奇数若しくは偶数の番号又は位置の表面のいずれかを裏返し始めてもよい。システムが偶数番号(1b、1d、1f、1h)で開始する場合、このことは、
図2に示すような第1のモーター4の回転によって行われる。歯車21は、タイミング・ベルト14に運動を与え、ベルト14は、180度が完了するまで歯車(8、9)によってゼネバ機構6を動かす。その後で、システムは、自動的に又はユーザーの手動で、奇数表面(1a、1c、1e、1g)を180度ひっくり返し始める。
図2において、このことは、
図2に示すような他の組の歯車(6、8)及び第2のモーター4の回転によって行われることができる。歯車(6、8)は、
図3に示すように、タイミング・ベルト14に運動を与え、ベルト14は、180度が完了するまで歯車(8、9)及びゼネバ6によってゼネバ機構6を動かす。ゼネバ機構6は、プロファイル19用の係止システムの必要性なく、それらのプロファイル19を0度及び180度の位置に係止することができる。ゼネバ機構6がなくとも、通常の歯車(8、9)でそれを行うことができるが、ゼネバ歯車6が係止システムを提供するので、プロファイル19が0度及び180度の位置に留まることになる。まず奇数表面(1a、1c、1e、1g)が回転を始め、そして次に偶数表面(1b、1d、1f、1h)であるか、その逆であるかは、システムが同じ動作を有するため重要ではない。つまりそれは、動作ソフトウェアをプログラミングすることによって調節され得る。そうして、汚れた表面が底部側にあるときに、洗浄機構はそれらの洗浄を始める。
図6のフロントガラス・ワイパー噴霧ジェット・ウォッシャー・ノズル18は、汚れた表面に洗浄剤及び消毒剤を伴う液体を噴霧し始める。それと同時に、
図2に示すモーター4及び1組のアングル伝達歯車5が、フロントガラス・ワイパー15に運動を与えて0度から90度まで動かし、0度に戻す。それと同時に、他のフロントガラス・ワイパー15は留まっている。次いで、第2のモーター4及び1組のアングル伝達歯車5が、フロントガラス・ワイパー15に運動を与えて0度から90度まで動かし、0度に戻す。それと正に同時に、他のフロントガラス・ワイパー15は留まっている。液体噴霧及び洗浄剤と並列のフロントガラス・ワイパー15の交互の動作のプログラムされた時間の後、表面は清潔である。システムは動作を停止し、清潔な表面が底部から上部まで次に180度回転するまで、待機状態に留まる。
【0054】
要素に対する好ましい材料を説明してきた一方で、本発明は、これらの材料によって限定されない。全ての種類の材料が、本発明の様々な実施例における機器の一部又は全ての要素を含み得る。本明細書において、好ましい実施例及びそれらの特定の実例を参照して本発明を図示し説明してきたものの、他の実施例及び実例が、類似の機能を実行し得、及び/又は同様の結果を実現し得ることが、当業者には容易に明らかであろう。全てのそのような均等な実施例及び実例は、本発明の思想及び範囲の中にあり、それらによって考察され、以下の特許請求の範囲によって網羅されるように意図されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転可能体(19)と、
前
記回転可能体(19)を支持する支持構造(3)であって、前
記回転可能体(19)が、前記支持構造(3)に対して対応する回転軸を中心に回転するように構成されており、前
記回転可能体(19)が、対応する洗浄可能表面(1)を有し、前記対応する洗浄可能表面(1)が、前記対応する回転軸に平行であり、前記対応する回転可能体(19)と共に、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで回転するように構成されており、逆もまた同様であり、前記第1の方向が、前記第2の方向の反対側である、支持構造(3)と、
前
記回転可能体を回転させるように構成されている回転機構と、
洗浄液体噴出機構を含む洗浄機構と、
各洗浄可能表面(1)が前記第2の方向に面するときに前記洗浄液体噴出機構を起動するように構成されている起動機構であって、前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1)が前記第2の方向に面するときに、起動された場合の前記洗浄液体噴出機構が、前記1つ又は複数の洗浄可能表面に向かって洗浄液体を噴出するように配置されている、起動機構と
を備える自己洗浄表面システム
であって、
前記回転可能体(19)が、互いに隣接して配置されており、各回転可能体(19)の幾何学的な断面に沿って、前記幾何学的な断面が、前記洗浄可能表面(1)に入射し且つ直角であり、前記回転可能体(19)が、凹部であって、前記回転可能体(19)が回転するときに、各回転可能体(19)の前記洗浄可能表面が隣接する回転可能体の前記凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することを可能にするように構成されている凹部を含む、自己洗浄表面システム。
【請求項2】
各回転可能体(19)が、前記対応する洗浄可能表面(1)の反対側にある追加の洗浄可能表面(20)を含み、前記追加の洗浄可能表面(20)が、前記対応する洗浄可能表面(1)が前記第1の方向に面する場合に、前記第2の方向に面するように構成されており、逆もまた同様であり、起動された場合の前記洗浄液体噴出機構が、前記第2の方向に面する前
記回転可能体(19)の前記洗浄可能表面のいずれかに向かって、前記洗浄液体を噴出するように配置されている、請求項1に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項3】
前記回転機構が、前記回転可能体(19)を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーター(4)をさらに含み、各回転可能体(19)が、位置の順序の対応する奇数(1a、1c、1e、1g)又は偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあり、各偶数位置(1b、1d、1f、1h)が、前記順序の対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)に隣接している、請求項
1又は2に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項4】
前記回転機構が、2つのモーター(4)を含み、前記2つのモーター(4)のうちの一方が、前記対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある前記回転可能体(19)を回転させるように構成されており、他方のモーターが、前記対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある前記回転可能体(19)を回転させるように構成されている、請求項
3に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項5】
前記2つのモーター(4)が、まず、前記対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある全ての前記回転可能体(19)を回転させ、次いで、前記対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある全ての前記回転可能体(19)を回転させるように構成されており、又は逆もまた同様である、請求項
4に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項6】
前記回転機構が、1つ又は複数のウォーム駆動機構をさらに含み、前記1つ又は複数のウォーム駆動機構が、前記モーターからの前記運動を前記回転可能体に伝達するように構成されている、請求項
3から
5までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項7】
前記回転機構が、歯車(8、9、21)をさらに含み、前記歯車(8、9、21)が、前記モーター(4)からの運動を前記回転可能体(19)に伝達するように構成されており、好ましくは前記歯車(8、9)が、ゼネバ歯車(6)である、請求項
3から
5までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項8】
伝達チェーンが、前記歯車(6、8、21)に連結されており、前記モーター(4)からの前記運動を前記歯車(6、8)に伝達するように構成されている、請求項
7に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項9】
少なくとも1つのタイミング・ベルト(14)をさらに備え、前記少なくとも1つのタイミング・ベルト(14)が、前記歯車(8、9、21)に連結されており、前記モーター(4)からの前記運動を前記歯車(8、9)に伝達するように構成されている、請求項
7に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項10】
前記タイミング・ベルト(14)に張力を与えるためのベルト・テンショナー(10)と、前記タイミング・ベルト(14)を案内するためのガイド・ロール(12)とをさらに備える、請求項
9に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項11】
1つ又は複数の車軸(7、11)をさらに備え、前記回転可能体(19)が、前記1つ又は複数の車軸(7、11)を用いて前記支持構造(3)に取り付けられており、好ましくは各回転可能体(19)が、前記車軸(7、11)のうちの2つを用いて取り付けられており、回転可能である、請求項1から1
0までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項12】
前記回転機構が、ブッシング又は軸受をさらに含み、前記車軸(7、11)が、前記ブッシング又は前記軸受を用いて前記支持構造(3)に取り付けられている、請求項1
1に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項13】
前記支持構造(3)がフレームである、請求項1から1
2までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項14】
前記洗浄液体が洗浄液である、請求項1から1
3までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項15】
前記洗浄液体が蒸気である、請求項1から1
2までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項16】
前記洗浄噴出機構が、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面にわたって前記洗浄液体を噴霧するように構成されている1つ又は複数の噴霧ノズル(18)を含み、好ましくは前記洗浄液体が、洗浄剤及び/又は消毒剤を有する、請求項1から1
5までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項17】
前記洗浄機構が、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のワイパー(15)をさらに含み、好ましくは各ワイパー(15)が、90度だけ回転可能である、請求項1から1
6までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項18】
アングル歯車(5)によって前記ワイパーに連結されており、且つ前記ワイパー(15)を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーター(4)をさらに備える、請求項1
7に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項19】
前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面を洗浄するように構成されている1つ又は複数のホイール・ブラシをさらに備える、請求項1から1
8までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項20】
前記システムが嵌合するケース(16)をさらに備える、請求項1から
19までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項21】
前記ケース(16)が床シンク(17)を含む、請求項2
0に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項22】
前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1、20)が、セラミック、花崗岩、ガラス、プレキシガラス、石材、金属、プラスチック木材、合成物質、有機物、又はそれらの組合せからなる群から選択された材料で作製されている、請求項1から2
1までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項23】
前記起動機構が、前記回転可能体(19)の前記回転及び前記洗浄機構を制御するように構成されているコントローラーを含む、請求項1から2
2までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項24】
前記起動機構が噴射器を含み、前記噴射器が、前記液体の噴出を調整するように構成されており、好ましくは前記噴射器が、1つ又は複数の電動弁を含む、請求項1から2
3までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項25】
前記洗浄可能表面(1、20)の前記洗浄、若しくは前記回転可能体(19)の前記回転を起動するように構成されている1つ又は複数のセンサーをさらに備える、請求項1から2
4までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項26】
前記センサーが、前記洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素若しくはユーザーから生じる1つ又は複数の光の変動を検出するように構成されている光センサーである、請求項2
5に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項27】
前記洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーによって生じる重量の変動を感知するように構成されている重量センサーをさらに備える、請求項2
5又は2
6に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項28】
前記洗浄可能表面の上部にある少なくとも1つの要素又はユーザーを検出するように構成されているモーション・カメラをさらに備える、請求項1から2
7までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項29】
手動で起動されるように構成されている、請求項1から2
8までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項30】
前記回転可能体の前記回転及び前記洗浄可能表面の前記洗浄を自動的に起動するように構成されている、請求項1から2
8までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項31】
前記回転可能体(19)の周囲の1つ又は複数の平坦要素(2)をさらに備え、前記1つ又は複数の平坦要素(2)が、前記回転機構及び前記支持構造(3)を覆っている、請求項1から3
0までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システム。
【請求項32】
請求項1から3
1までのいずれか一項に記載の自己洗浄表面システムを備える床。
【請求項33】
請求項1から3
2までのいずれか一項に記載のシステムの前記表面の前記自己洗浄のための方法であって、
前
記回転可能体(19)を、第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させるステップ
であって、前記回転可能体(19)が回転するときに、前記回転可能体(19)の前記凹部が、各回転可能体(19)の前記洗浄可能表面が隣接する回転可能体の前記凹部に少なくとも部分的に嵌合し又は通過することを可能にする、ステップと、
前記回転可能体(19)の全てが前記第2の方向に面するとすぐに、前記洗浄機構を起動させるステップと、
前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1)に向かって前記洗浄物質を噴出することによって、前記第2の方向に面する前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1)を洗浄するステップと
を含む方法。
【請求項34】
前記自己洗浄表面システムの各回転可能体が、前記対応する洗浄可能表面(1)の反対側にある追加の洗浄可能表面(20)を含み、前記追加の洗浄可能表面(20)が、前記対応する洗浄可能表面(1)が前記第1の方向に面する場合に、前記第2の方向に面し、逆もまた同様であり、起動された場合の前記洗浄液体噴出機構が、前記第2の方向に面する前
記回転可能体(19)の前記洗浄可能表面(1、20)のいずれかに向かって、前記洗浄液体を噴出する、請求項3
3に記載の方法。
【請求項35】
前記自己洗浄表面システムが、複数の回転可能体(19)をさらに含み、前記回転機構が、前記回転可能体(19)を回転させるように構成されている1つ又は複数のモーター(4)をさらに有し、各回転可能体(19)が、位置の順序の対応する奇数(1a、1c、1e、1g)又は偶数位置(1b、1d、1f、1h)にあり、各偶数(1b、1d、1f、1h)位置が、前記順序の対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)に隣接しており、前
記回転可能体(19)を第1の方向に面する状態から第2の方向に面する状態まで180度回転させる前記ステップが、まず、前記対応する奇数位置(1a、1c、1e、1g)にある回転可能体(19)わたって、次いで、前記対応する偶数位置(1b、1d、1f、1h)にある回転可能体にわたって行われ、又は逆もまた同様である、請求項3
3又は3
4に記載の方法。
【請求項36】
前記自己洗浄表面システムの前記洗浄機構が、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面(1、20)を洗浄するように構成されている1つ又は複数のワイパー(15)をさらに含み、好ましくは各ワイパー(15)が、90度だけ回転可能であり、前記第2の方向に面する前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1、20)に向かって前記洗浄液体を噴出することによって前記1つ又は複数の洗浄可能表面(1、20)を洗浄する前記ステップが、前記第2の方向に面する前記洗浄可能表面(1、20)にわたって前記ワイパー(15)を回転させるステップに先行し又は後続する、請求項3
3から3
5までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記自己洗浄表面システムが、前記第1の方向に面する前記1つ又は複数の洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出するように構成されているセンサーをさらに含み、前記方法が、前記第1の方向に面する前記洗浄可能表面上の少なくとも1つの要素を検出する第1のステップを含む、請求項3
3から3
6までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記ステップが前記システムによって自動的に開始される、請求項3
3から3
7までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記ステップが手動で開始される、請求項3
3から3
7までのいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】