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特表2024-521309ポンプのインペラの回転方向を決定するためのデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】ポンプのインペラの回転方向を決定するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/62 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
F04D29/62 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571956
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 IB2022055145
(87)【国際公開番号】W WO2022254365
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】102021000014372
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514282828
【氏名又は名称】エバラポンプスヨーロッパソチエタ・ペル・アツィオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポッツァ、フェデリカ
(72)【発明者】
【氏名】マッチョーニ、ヴァレンティーナ
(72)【発明者】
【氏名】マウル、マウロ アントニオ
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA12
3H130AB26
3H130AB42
3H130AC30
3H130BA24A
3H130BA90A
3H130CA29
3H130EA03A
(57)【要約】
インペラ(200)が回転軸xの周りに回転してそれに伴う流体の流れを生成するように配置されている、当該インペラ(200)を保護するためのファンカバー(100)であって、当該ファンカバー(100)は、使用時に、インペラ(200)を収納するように配置された内部容積(111)を画定する保護壁(110)と、第1の面(125a)及び第2の面(125b)を有する平面部分(125)を備えているインジケータ(120)と、を備えている、ファンカバー(100)。具体的には、保護壁(110)は、少なくとも1つの貫通孔(115,115’)を備えており、インペラ(200)が第1の方向に回転したときには、流体の流れが第1の面(125a)への圧力を生成してインジケータ(120)を第1の位置に移動させ、インペラ(200)が第2の方向に回転したときには、流体の流れが第2の面(125b)への圧力を生成してインジケータ(120)を第2の位置に移動させるように、インジケータ(120)は、使用時に、平面部分(125)が少なくとも部分的に内部容積(111)内にある状態で、貫通孔(115,115’)に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インペラ(200)が回転軸xの周りに回転してそれに伴う流体の流れを生成するように配置されている、前記インペラ(200)を保護するためのファンカバー(100)であって、前記ファンカバー(100)が、
-使用時に、前記インペラ(200)を収納するように配置された内部容積(111)を画定する保護壁(110)であって、前面(110’)及び側面(110’’)を備えている、保護壁(110)と、
-第1の面(125a)及び第2の面(125b)を有する平面部分(125)を備えているインジケータ(120)と、を備えており、
前記ファンカバー(100)は、前記保護壁(110)が、前記前面(110’)又は前記側面(110’’)に位置付けられた少なくとも1つの貫通孔(115,115’)を備えていること、及び
前記インペラ(200)が第1の方向に回転したときには、前記流体の流れが前記第1の面(125a)への圧力を生成して前記インジケータ(120)を第1の位置に移動させ、前記インペラ(200)が第2の方向に回転したときには、前記流体の流れが前記第2の面(125b)への圧力を生成して前記インジケータ(120)を第2の位置に移動させるように、前記インジケータ(120)が、使用時に、前記平面部分(125)が少なくとも部分的に前記内部容積(111)内にある状態で、前記貫通孔(115、115’)に配置されていることを特徴とする、ファンカバー(100)。
【請求項2】
前記インジケータ(120)が、前記平面部分(125)に一体的に接続された支持部分(126)を備えており、前記保護壁(110)の外側で、前記インジケータ(120)が前記第1の位置にあるのか、又は前記第2の位置にあるのかを視認することができるように、前記インジケータ(120)が、使用時に、前記支持部分(126)が少なくとも部分的に前記内部容積(111)の外部にある状態で、前記貫通孔(115、115’)に挿入されている、請求項1に記載のファンカバー(100)。
【請求項3】
前記インジケータ(120)が、前記内部容積(111)内に全体的に配置されており、前記の又は各貫通孔(115、115’)が、前記インジケータ(120)が前記第1の位置にあるのか、又は前記第2の位置にあるのかを前記保護壁(110)の外側に示すように適合されている、請求項1に記載のファンカバー(100)。
【請求項4】
前記インジケータ(120)が、使用時に、前記保護壁(110)に対して回転して、前記第1の位置又は前記第2の位置へと移動するように配置されている、請求項1に記載のファンカバー(100)。
【請求項5】
前記インジケータ(120)が、使用時に、前記保護壁(110)に対して並進して、前記第1の位置又は前記第2の位置へと移動するように配置されている、請求項1に記載のファンカバー(100)。
【請求項6】
前記インジケータ(120)が、前記貫通孔(115)に取り外し可能に挿入される、請求項2に記載のファンカバー(100)。
【請求項7】
前記インジケータ(120)の回転を防止するように配置されたロック手段が提供されている、請求項1~6のうちのいずれか一項に記載のファンカバー(100)。
【請求項8】
前記ロック手段が、前記貫通孔(115)に挿入されて、前記インジケータ(120)が前記貫通孔(115)から外れるのを防止するためのプラグ(130)であって、前記インジケータ(120)の回転を防止するように適切に形状設定されている、プラグ(130)を備えている、請求項6又は7に記載のファンカバー(100)。
【請求項9】
前記第1の面(125a)が、前記第2の面(125b)と視覚的に区別される、請求項1~8のいずれか一項に記載のファンカバー(100)。
【請求項10】
流体の圧力を高めるように配置されたモータポンプ(10)であって、
-回転軸xの周りに回転して流体の流れを生成するように配置された、インペラ(200)と、
-前記回転軸xの周りに前記インペラ(200)を回転させるように配置された電気モータと、
-請求項1~9のうちのいずれか一項に記載のファンカバー(100)と、を備えている、モータポンプ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業市場及び国内市場のための電気ポンプの分野に関する。
【0002】
具体的には、本発明は、ポンプのインペラの回転方向を決定するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
よく知られているように、遠心ポンプ内部のインペラの回転方向は、最大圧縮効率を確実にするために根本的に重要である。
【0004】
しかしながら、交流電流で三相電気モータによって動力が供給されるポンプの場合、電力供給源への接続中に意図せずに位相が逆転することにより、この回転方向が正しくなくなることが起こり得る。殆どの場合、システムの設置が完了した後にのみ、回転方向が間違っていると認識することができるので、この態様は、特に操作者の時間に関して負担になり得る。
【0005】
したがって、操作者が電力供給源に接続するときにインペラの正しい回転方向を確認することを可能にするインジケータを操作者に提供することが極めて有用である。
【0006】
そのようなデバイスの第1の実施例は、独国特許第2532436号に示されており、ファンカバーが、当該デバイスにヒンジ結合され、かつインペラによって生成された空気流によって押されるタブを提供する。インペラが間違った方向に回転した場合は、タブがストッパに向かって押されて、タブをインペラブレードに接触させて、正しくない回転に対する音声信号として使用されるノイズを生じさせる。
【0007】
しかしながら、このシステムには、第一に、タブが激しく摩耗する、第二に、この分野では高頻度であるが、操作者が、ノイズの多い環境の中で音声信号を受信することが困難である、という欠点がある。
【0008】
これらの欠点を克服するために、米国特許第8777586号は、インジケータとインペラブレードとの間で視覚的で非接触的な信号を提供することができるデバイスを記載している。具体的には、このインジケータ装置は、インペラの近くに配置されたタブを含み、それにより、空気流が、正しい回転方向の場合には第1の位置にタブを移動させ、正しくない回転方向の場合には第2の位置にタブを移動させることができる。次いで、このタブに接続されたシャフトが、ファンカバーの外部にある要素に想定位置を送信して、操作者が、インペラの回転方向を確認することを可能にする。
【0009】
しかしながら、この解決策にも様々な欠点がある。第一に、必然的に寸法が低減され、かつ強い振動を受けるデバイスにおける伝達シャフトの存在は、インジケータの構造的弱点をもたらし得、経時的に信頼性が低くなり、疲労破壊する確率が高くなる。更に、これを既存のポンプで使用できるようにするために、この解決策では、インジケータがファンカバーから完全に分離されており、システムの輸送及び設置中のインジケータの紛失を助長する。更なる不利点は、インジケータがファンカバー内に設置されて最初の試験に使用されると、次の使用のためにインジケータに容易にアクセスすることができず、ファンカバー全体を分解する必要があるという点にある。
【発明の概要】
【0010】
したがって本発明の特徴は、外部構成要素の設置を必要とすることなくインペラの回転方向を視認することを可能にする、インペラを保護するためのファンカバーを提供することである。
【0011】
また、本発明の特徴は、激しい摩耗を受けず、かつ経時的な信頼性が高いインジケータを備えているファンカバーを提供することである。
【0012】
また、本発明の特徴は、ファンカバー自体から容易に取り外すことができ、かつ最初の試験の後の試験のために再使用又は再配置することができるインジケータを備えているファンカバーを提供することである。
【0013】
また、本発明の特徴は、ポンプの輸送中に及び/又はポンプの設置段階が完了した時点でのフル稼働中にその位置に容易にロックすることができるインジケータを含むファンカバーを提供することである。
【0014】
これらの及び他の目的は、当該インペラが回転軸xの周りに回転してそれに伴う流体の流れを生成するように配置されている、当該インペラを保護するためのファンカバーによって達成され、当該ファンカバーは、
-使用時に当該インペラを収納するように配置された内部容積を画定する保護壁であって、前面及び側面を備えている、保護壁と、
-第1の面及び第2の面を有する平面部分を備えているインジケータと、を備えており、
その主な特徴は、当該保護壁が、当該前面又は当該側面に配置された少なくとも1つの貫通孔を備えていること、
及び当該インペラが第1の方向に回転したときには、当該流れが当該第1の面への圧力を生成して当該インジケータを第1の位置に移動させ、当該インペラが第2の方向に回転したときには、当該流れが当該第2の面への圧力を生成して当該インジケータを第2の位置に移動させるように、当該インジケータが、使用時に、当該平面部分が少なくとも部分的に内部容積内ある状態で、貫通孔に配置されていることである。
【0015】
先行技術の解決案に関して、本発明は、インジケータをファンカバー自体の中へ組み込んでおり、必要な構成要素が少なくなり、かつ全体的な信頼性が向上する。
【0016】
有利には、当該インジケータは、当該平面部分に一体的に接続された支持部分を備えており、当該保護壁の外側で、当該インジケータが当該第1の位置にあるのか、又は当該第2の位置にあるのかを視認することができるように、当該インジケータは、使用時に、当該支持部分が少なくとも部分的に当該内部容積の外部にある状態で、貫通孔に挿入されている。
【0017】
代替的に、当該インジケータが全体的に当該内部容積内に配置され、当該又は各貫通孔が、当該インジケータが当該第1の位置にあるのか、又は当該第2の位置にあるのかを当該保護壁の外側に示すように適合される。
【0018】
この解決策は、インジケータが保護壁の容積の内部に完全にあり、保護壁自体の衝撃によって起こり得る損傷を回避することを可能にする。
【0019】
具体的には、当該インジケータは、使用時に、当該保護壁に対して回転して、当該第1の位置又は当該第2の位置へと移動するように配置されている。
【0020】
具体的には、その周りをインジケータが回転する軸x’は、インペラが回転する軸xと平行である。
【0021】
代替的に、軸x’は、軸xと直交する。
【0022】
有利には、当該保護壁は、単一の貫通孔を備えており、当該記インジケータは、使用時に、当該貫通孔において当該保護壁に回転可能に接続される。
【0023】
この解決策は、露出領域を低減し、かつインジケータ枢動ピンによって開口部光を完全に覆うことを可能にする。
【0024】
代替的に、保護壁は、第1の貫通孔と、第2の貫通孔と、を備えている。
【0025】
有利には、インジケータは、使用時に、貫通孔から実質的に等距離の位置で保護壁に回転可能に接続され、それにより、インジケータが第1の位置に位置決めされたときには第1の貫通孔が第1の面を示し、インジケータが第2の位置にあるときには第2の貫通孔が第2の面を示す。
【0026】
有利には、貫通孔に対応する透明保護プレートが提供される。
【0027】
具体的には、当該インジケータは、使用時に、当該保護壁に対して並進して、当該第1の位置又は当該第2の位置に移動するように配置される。
【0028】
有利には、当該インジケータは、当該貫通孔に取り外し可能に挿入される。
【0029】
具体的には、当該インジケータの回転を防止するように配置されたロック手段が提供される。
【0030】
有利には、当該ロック手段は、当該貫通孔に挿入されて、当該インジケータが当該貫通孔から外れるのを防止するためのプラグであって、当該インジケータの回転を防止するように適切に形状設定されている、プラグを備えている。
【0031】
有利には、当該第1の面は、当該第2の面と視覚的に区別される。
【0032】
例えば、第1及び第2の表面は、異なる色合い、又は識別マーキング、又は書き込みを有する。
【0033】
本発明の別の態様によれば、また、流体の圧力を高めるように配置されたモータポンプであって、
-回転軸xの周りに回転して流体の流れを生成するように配置されたインペラと、
-当該回転軸xの周りに当該インペラを回転させるように配置された電気モータと、
-請求項1~9のうちのいずれか一項に記載のファンカバーと、を備えている、モータポンプが特許請求される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明について、添付図面を参照しながら、例示するが限定するものではないいくつかの例示的な実施形態に関する以下の説明を使用して示す。
図1】本発明によるファンカバーの可能な実施形態のセクションを概略的に示す。
図2】本発明によるファンカバーの可能な実施形態のセクションを概略的に示す。
図3】本発明によるファンカバーの可能な実施形態のセクションを概略的に示す。
図4】本発明によるファンカバーの可能な実施形態のセクションを概略的に示す。
図5A】本発明によるファンカバーの可能な実施形態の2つの斜視図を概略的に示す。
図5B】本発明によるファンカバーの可能な実施形態の2つの斜視図を概略的に示す。
図6A】本発明によるファンカバーの可能な実施形態の2つの斜視図を概略的に示す。
図6B】本発明によるファンカバーの可能な実施形態の2つの斜視図を概略的に示す。
図7図1の実施形態の応用解決策の斜視図を示す。
図8図7の実施形態の断面図を示す。
図9A図8の断面図の断面を詳細に示す。
図9B】プラグも存在する、図9Aの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1図6Bには、回転軸xの周りに回転するように配置されたインペラ200を保護するための、本発明によるファンカバー100のいくつかの可能な実施形態が概略的に示されている。
【0036】
具体的には、ファンカバー100は、使用時に、内部にインペラ200が存在する内部容積111を画定する保護壁110を備えている。具体的には、保護壁110は、前面110’と、側面110’’と、を備えている。
【0037】
ファンカバー100は、第1の面125a及び第2の面125bを有する平面部分125を備えているインジケータ120を更に備えている。具体的には、インジケータ120は、使用時に、保護壁110に存在する1つの貫通孔115に少なくとも配置され、かつ平面部分125が内部容積111の内部に少なくとも部分的に配置されるような方法で位置付けられる。具体的には、貫通孔115は、側面110’’又は前面110’に位置付けることができる。
【0038】
このように、インペラ200が第1の方向に回転したときには、流れが第1の面125aへの圧力を生成してインジケータ120を第1の位置に移動させ、一方で、インペラ200が第2の方向に回転したときには、流れが第2の面125bへの圧力を生成してインジケータ120を第2の位置に移動させる。
【0039】
下に記載するように、本発明は、インジケータ120が第1の位置にあるのか、又は第2の位置にあるのかを外側から見ることを可能にする、異なる解決策を提供する。
【0040】
このようにして、例えば電気ポンプの設置を行う操作者は、インペラーポンプに接続された電気モータが電力供給源に接続されるとすぐに、インペラーポンプの回転方向が正しいことを確認し、インペラの回転方向が正しくない状態でシステム全体を設置するリスクを回避することができる。
【0041】
更に、本発明の全ての実施形態は、インジケータ120がファンカバー100に実質的に一体化され、必要な構成要素が先行技術よりも少なくなり、これにより、全体の信頼性が向上するように提供される。
【0042】
具体的には、図1及び図2の実施形態では、インジケータ120は、保護壁110に対して回転するように適合されている。このように、インジケータ120は、インペラ200によって生成される空気の流れの結果として、それ自体の軸の周りに回転することができる。
【0043】
したがって、(図1図4のように)インペラ200が時計回りに回転するときには、空気の流れが第1の面125aへの圧力を生成してインジケータ120を反時計回りに回転させ、インペラ200が反時計回りに回転するときには、空気の流れが第2の面125bへの圧力を生成してインジケータ120を時計回りに回転させる。
【0044】
更に、インジケータ120は、支持部分126が保護壁110の外部にあるように、貫通孔115の内部に挿入される。これにより、空気の流れにより平面部分125が回転すると、支持部分126が一体的に回転し、インジケータ120が第1の位置にあるのか、又は第2の位置にあるのかを、保護壁110の外部から見ることを可能にし、インペラ200の回転方向を知ることを可能にする。
【0045】
具体的には、支持部分126は、操作者による制御を容易にするために、例えば異なる色合いの、視覚的に区別可能な表面を有することができる。
【0046】
具体的には、インジケータ120は、例えばヒンジによって、保護壁110に枢動的に接続することができ、又は取り外し可能な様式で円形シートに配置することができる。
【0047】
有利には、図1及び図2に示されるどちらの解決策も、貫通孔115の横縁部116が、インジケータ120が所定の角度を越えて回転することを防止するように提供される。
【0048】
図3を参照すると、一実施形態では、本発明は、インジケータ120が完全に保護壁110の内部にあるように提供される。この実施形態では、更に、インジケータ120が第1の位置に位置決めされたときには第1の貫通孔115が第1の面125aを外向きに示し、インジケータ120が第2の位置に位置決めされたときには第2の貫通孔115’が第2の面125bを示すように、保護壁110は、2つの貫通孔115及び115’を備えている。
【0049】
したがって、この実施形態は、保護壁110の外周から突出する支持部分126を有しておらず、例えば輸送中に、ファンカバーの衝突によりインジケータ120に起こり得る損傷を回避することを可能にする。
【0050】
図4を参照すると、一実施形態では、インジケータ120は、保護壁110にヒンジ結合されるのではなく、第1又は第2の位置へと移動するように、当該保護壁に対して並進するように拘束されている。
【0051】
この実施形態は、潜在的に偶発的な衝突により損傷し得るヒンジの存在を回避するので、信頼性に関して有利である。
【0052】
図5A及び図5Bを参照すると、一実施形態では、インジケータ120は、支持部分126に対応する保護壁110に回転可能に接続され、かつインペラ200の回転軸xと直交する回転軸x’を有する。この実施形態では、図5Bに示されるように、平面部分125は、内部容積内に存在する流体の流れに到達するまで、貫通孔115を貫通している。
【0053】
このようにして、流体の流れが2つの表面125a、125bのうちの1つへの圧力を生成したときに、支持部分126を軸x’の周りに回転させ、インジケータ120が第1の位置にあるのか、又は第2の位置にあるのかを外部に示す。
【0054】
図6A及び図6Bを参照すると、更なる一実施形態では、支持部分126が前面110’自体に配置されるように、貫通孔115が、側面110’’の代わりに、保護壁110の前面110’に配置され、インジケータ120と交差している。図1図2、及び図3の実施形態と同様に、インジケータ120は、保護壁110に回転可能に接続され、かつインペラ200の回転軸xと平行な軸の周りに回転することができる。
【0055】
この実施形態は、支持部分126をより良好に保護することを可能にし、かつ側面110’’の表面に開口部を作製する必要がなくなる。
【0056】
図7図9Bには、図1の一実施形態の応用解決策が示されている。
【0057】
具体的には、この実施形態は、インジケータ120が保護壁110に一体的に接続されずに、使用時に、取り外し可能な様式で貫通孔115の内部に配設されて、ピン126’により保護壁110に対して回転することができるように提供される。
【0058】
更に、図7及び図9Bを参照すると、この実施形態では、プラグ130を提供することができ、プラグ130は、貫通孔115に対応して配置し、かつインジケータ120の回転を防止するように適切に形状設定することができる。
【0059】
このようにして、ファンカバー100が輸送又は取り扱われるときに、プラグは、インジケータ120が貫通孔115から抜け出ること、及び摩耗及び損傷を生じさせ得るインジケータ120の不必要な回転を生じさせること、の両方を防止する。
【0060】
本発明の前述の説明の例示的な実施形態は、概念的な観点に従って本発明を完全に明らかにするであろうし、その結果、他の人が、現在の知識を適用することによって、更なる研究なしに、かつ本発明から離れることなく、そのような実施形態を様々な用途のために修正及び/又は適合させることができ、したがって、そのような適合及び修正は、特定の実施形態と同等であると見なされなければならないことを理解されたい。本明細書に記載の異なる機能を実現するための手段及び材料は、この理由のために、本発明の分野から逸脱することなく、異なる性質を有することができる。本明細書で採用される表現又は用語は、説明を目的とするものであり、限定するものではないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
【国際調査報告】