(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】表示装置及び表示装置の検査方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240524BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240524BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20240524BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240524BHJP
【FI】
G09F9/30 308A
G09F9/00 302
G09F9/00 342
H10K77/10
H10K59/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574736
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 KR2022008007
(87)【国際公開番号】W WO2022260396
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0074976
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】ファン,テ ジン
(72)【発明者】
【氏名】アン,ヒョン ミン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB06
3K107BB07
3K107BB08
3K107CC25
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3K107CC45
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3K107EE03
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3K107FF06
3K107FF15
3K107GG56
5C094AA36
5C094AA43
5C094BA03
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5C094JA09
5G435AA09
5G435AA17
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5G435FF03
5G435FF14
5G435GG43
5G435HH05
5G435KK05
(57)【要約】
本発明の一実施形態は、ベンディングラインを中心にベンディングされる基板;基板に対面する表示要素層;基板を挟んで表示要素層と対面する保護フィルム;及び、ベンディングラインに対応して基板と保護フィルムとの間に配置されたセパレータ(separator);を含む表示装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベンディングラインを中心にベンディングされる基板と、
前記基板に対面する表示要素層と、
前記基板を挟んで前記表示要素層と対面する保護フィルムと、
前記ベンディングラインに対応して、前記基板と保護フィルムとの間に配置されたセパレータ(separator)と、を含む、表示装置。
【請求項2】
前記基板は、前記保護フィルムの近くに配置された下面を含み、
前記セパレータは、前記基板の前記下面から、前記保護フィルムに向かって延びている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記保護フィルムは、前記基板に近い上面を含み、
前記セパレータは、前記保護フィルムの上面から、前記基板に向かって延びている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示要素層は、イメージをディスプレイする表示要素を含み、
前記基板は、メイン表示領域、及び、前記ベンディングラインにて前記メイン表示領域に対して相対的な角度をなすようにベンディングされうる側面領域を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記側面領域が前記メイン表示領域に対してベンディングされうる角度は、約50°~100°である、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示要素層と連結され、配線を含む回路層をさらに含み、
前記基板は、メイン表示領域、及び、前記ベンディングラインにて前記メイン表示領域に対する相対的な角度をなすようにベンディングされうる側面領域を含み、
前記側面領域は、前記回路層の前記配線を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記セパレータは、複数個が備えられ、前記複数のセパレータは、前記ベンディングラインに沿って互いに離隔されて配列された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数のセパレータのそれぞれは、円形または、多角形に備えられる、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記セパレータは、前記ベンディングラインに沿って連続して備えられた1つのパターンである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記セパレータに対応するベンディングラインは、曲線に備えられる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記ベンディングライン及び前記セパレータに対応する補助セパレータをさらに含み、
前記基板は、第1樹脂層、第1バリア層、第2樹脂層、及び第2バリア層が、前記保護フィルムから順次に積層されて備えられ、
前記補助セパレータは、前記第1樹脂層と前記第1バリア層との間に配置された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記基板、前記保護フィルム、及び前記セパレータは、それぞれが、光透過率及び光反射率を有する物質を含み、
前記セパレータの光透過率及び光反射率は、前記基板及び前記保護フィルムのそれぞれの光透過率及び光反射率と異なる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記ベンディングラインに対応して、前記基板と前記保護フィルムとの間に配置された前記セパレータは、ブラックインクを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
複数の表示要素が配置された表示領域、及び、前記表示領域周辺の周辺領域を備える基板と、
前記基板に対面し、前記表示要素を含む表示要素層と、
前記基板を挟んで前記表示要素層と対面する保護フィルムと、
前記基板と保護フィルムとの間に配置され、前記表示領域内に配置されたセパレータと、を含む、表示装置。
【請求項15】
前記基板の表示領域は、メイン表示領域、前記メイン表示領域に対して相対的にベンディングされうる側面領域、及び、前記メイン表示領域と前記側面領域との境界を含み、
前記セパレータは、前記境界に対応して配置された、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記基板の表示領域は、メイン表示領域、前記メイン表示領域に対して相対的にベンディングされうる側面領域、及び、前記メイン表示領域と前記側面領域との境界を含み、
前記セパレータは、前記メイン表示領域と前記側面領域とが出合う前記境界の全体に沿って延びる、請求項14に記載の表示装置。
【請求項17】
前記メイン表示領域は、平面形状を有し、
前記セパレータは、前記メイン表示領域の前記平面形状に沿って閉じた形状からなる、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記セパレータは、前記表示要素に対応する、請求項16に記載の表示装置。
【請求項19】
前記基板、前記保護フィルム、及び前記セパレータは、それぞれが、光透過率及び光反射率を有する物質を含み、
前記セパレータの光透過率及び光反射率は、前記基板及び前記保護フィルムのそれぞれの光透過率及び光反射率と異なる、請求項14に記載の表示装置。
【請求項20】
基板と、前記基板の下面に配置された保護フィルムとの間にセパレータが配置された表示装置を提供する段階と、
前記セパレータに対応する前記保護フィルムの下面に検出器の光学焦点を合わせた後、前記保護フィルムの下面を検査する段階と、
前記保護フィルムの下面を検査した後、前記セパレータに前記検出器の光学焦点を合わせ、前記基板の下面を検査する段階と、を含む、表示装置の検査方法。
【請求項21】
前記表示装置は、ベンディングラインを中心にベンディングされうる、請求項20に記載の表示装置の検査方法。
【請求項22】
前記セパレータは、前記ベンディングラインに対応して、前記保護フィルムの下面に位置する、請求項21に記載の表示装置の検査方法。
【請求項23】
前記セパレータは、複数個が備えられ、前記複数のセパレータは、前記ベンディングラインに沿って互いに離隔されて配列された、請求項22に記載の表示装置の検査方法。
【請求項24】
前記表示装置は、イメージをディスプレイする表示要素をさらに含む、請求項20に記載の表示装置の検査方法。
【請求項25】
前記基板、前記保護フィルム、及び前記セパレータは、それぞれの光透過率及び光反射率を有する物質を含み、
前記セパレータの光透過率及び光反射率は、前記基板及び前記保護フィルムのそれぞれの光透過率及び光反射率と異なる、請求項20に記載の表示装置の検査方法。
【請求項26】
前記セパレータは、前記保護フィルムの下面に位置し、ブラックインクを含む、請求項20に記載の表示装置の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に係り、さらに詳細には、曲面を含む表示装置及び表示装置の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、表示装置のデザインが多様化されている。例えば、曲面型表示装置、フォールダブル(折り畳み可能)表示装置、及びローラブル(巻き取り可能)表示装置が開発されている。また、表示領域が拡大され、非表示領域は、縮まる傾向にある。これに伴い、表示装置の形態を設計する上で、多様な方法が導出されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、曲面を含む表示装置を提供することである。しかし、そのような課題は、例示的なものであり、これにより、本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態は、ベンディングラインを中心にベンディングされる基板;前記基板に対面する表示要素層;前記基板を挟んで前記表示要素層と対面する保護フィルム;及び前記ベンディングラインに対応して前記基板と保護フィルムとの間に配置されたセパレータ(separator);を含む、表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0005】
前述したように本発明による表示装置は、基板と保護フィルムとの間にセパレータを採用しており、表示装置のクラック検査を効率的に遂行しうる。
【0006】
しかし、本発明の効果は、それに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態による表示装置を概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図1のI-I線に沿って切った断面図である。
【
図3】一実施形態によって、
図1の表示装置に含まれる表示パネルを展開した状態で示す概略的な平面図である。
【
図4A】実施形態による画素を駆動する画素回路の等価回路図である。
【
図4B】実施形態による画素を駆動する画素回路の等価回路図である。
【
図5】一実施形態による表示パネルの断面の一部を概略的に示す断面図であり、
図3のII-II’線に対応する概略的な断面図である。
【
図6A】一実施形態による表示パネルの断面の一部を概略的に示す断面図であり、
図3のIII-III’線に対応する概略的な断面図である。
【
図6B】一実施形態による表示パネルの断面の一部を概略的に示す断面図であり、
図3のIII-III’線に対応する概略的な断面図である。
【
図7】表示パネルの基板の下面を概略的に示す平面図である。
【
図8】一実施形態による表示パネルの基板の下面を概略的に示す平面図であり、
図7のIV部分に対応する平面図である。
【
図9】一実施形態による表示パネルの基板の下面を概略的に示す平面図であり、
図7のIV部分に対応する平面図である。
【
図10】一実施形態による表示パネルの基板の下面を概略的に示す平面図であり、
図7のIV部分に対応する平面図である。
【
図11A】一実施形態による表示パネルの基板の下面を概略的に示す平面図であり、
図7のIV部分に対応する平面図である。
【
図11B】表示パネルの基板の下面を展開した状態で示す平面図である。
【
図12】表示パネルの基板の下面の一部を展開した状態で示す平面図である。
【
図13】一実施形態による表示パネルの断面の一部を展開した状態で示す概略的な断面図である。
【
図14】一実施形態による表示パネルの断面の一部を展開した状態で示す概略的な断面図である。
【
図15】一実施形態による表示装置のクラック検出方法を示すフローチャートである。
【
図16A】クラック検出方法を概略的に示す図面である。
【
図16B】クラック検出方法を概略的に示す図面である。
【
図17A】一実施形態によってセパレータを導入した表示装置を検査した写真である。
【
図17B】一実施形態によってセパレータを導入した表示装置を検査した写真である。
【
図18A】一実施形態によってセパレータを導入した表示装置を検査した写真である。
【
図18B】一実施形態によってセパレータを導入した表示装置を検査した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態は、ベンディングラインを中心にベンディングされる基板;前記基板に対面する(向き合うように配置される)表示要素層;前記基板を挟んで前記表示要素層と対面する保護フィルム;及び、前記ベンディングラインに対応して、前記基板と保護フィルムとの間に配置されたセパレータ(separator;区切りマーキング(「区分子」));を含む表示装置を提供する。
【0009】
一実施形態において、前記基板は、前記保護フィルムの近くに配置された下面を含み、前記セパレータは、前記基板の前記下面から、前記保護フィルムに向かって延びている。
【0010】
一実施形態において、前記保護フィルムは、前記基板に近い上面を含み、前記セパレータは、前記保護フィルムの上面から、前記基板に向かって延びている。
【0011】
一実施形態において、前記表示要素層は、イメージをディスプレイする表示要素を含み、前記基板は、メイン表示領域、及び、前記ベンディングラインにて、前記メイン表示領域に対して相対的な角度をなすようにベンディングされうる側面領域を含みうる。
【0012】
一実施形態において、前記側面領域が前記メイン表示領域に対してベンディングされる角度は、約50°~100°でありうる。
【0013】
一実施形態において、前記表示要素層と連結され、配線を含む回路層をさらに含み、前記基板は、メイン表示領域、及び前記ベンディングラインにおいて前記メイン表示領域に対する相対的な角度でベンディングされる側面領域を含み、前記側面領域は、前記回路層の前記配線を含みうる。
【0014】
一実施形態において、前記セパレータは、複数個備えられ、前記複数のセパレータは、前記ベンディングラインに沿って互いに離隔されて配列されうる。
【0015】
一実施形態において、前記複数のセパレータのそれぞれは、円形または、多角形に備えられうる。
【0016】
一実施形態において、前記セパレータは、前記ベンディングラインに沿って連続して備えられた1つのパターンでありうる。
【0017】
一実施形態において、前記セパレータに対応するベンディングラインは、曲線に備えられうる。
【0018】
一実施形態において、前記ベンディングライン及び前記セパレータに対応する補助セパレータをさらに含み、前記基板は、第1樹脂層、第1バリア層、第2樹脂層、及び第2バリア層が、前記保護フィルムから順次に積層されて備えられ、前記補助セパレータは、前記第1樹脂層と前記第1バリア層との間に配置されうる。
【0019】
一実施形態において、前記基板、前記保護フィルム、及び前記セパレータは、それぞれ光透過率及び光反射率を有する物質を含み、前記セパレータの光透過率及び光反射率は、前記基板及び前記保護フィルムのそれぞれの光透過率及び光反射率と異なりうる。
【0020】
一実施形態において、前記ベンディングラインに対応して前記基板と前記保護フィルムとの間に配置された前記セパレータは、ブラックインクを含みうる。
【0021】
本発明の一実施形態は、複数の表示要素が配置された表示領域及び前記表示領域周辺の周辺領域を備えた基板;前記基板に対面し、前記表示要素を含む表示要素層;前記基板を挟んで前記表示要素層と対面する保護フィルム;及び前記基板と保護フィルムとの間に配置され、前記表示領域内に配置されたセパレータ(separator);を含む表示装置を提供する。
【0022】
一実施形態において、前記基板の表示領域は、メイン表示領域、前記メイン表示領域に対して相対的にベンディングされうる側面領域、及び、前記メイン表示領域と前記側面領域との境界を含み、前記セパレータは、前記境界に対応して配置されうる。
【0023】
一実施形態において、前記基板の表示領域は、メイン表示領域、前記メイン表示領域に対して相対的にベンディングされうる側面領域、及び、前記メイン表示領域と前記側面領域との境界を含み、前記セパレータは、前記メイン表示領域と前記側面領域とが出合う前記境界の全体に沿って延びうる。
【0024】
一実施形態において、前記メイン表示領域は、平面状を有し、前記セパレータは、前記メイン表示領域の前記平面状に沿って閉じた形状に備えられうる。
【0025】
一実施形態において、前記セパレータは、前記表示要素と対応しうる。
【0026】
一実施形態において、前記基板、前記保護フィルム、及び前記セパレータは、それぞれが、光透過率及び光反射率を有する物質を含み、前記セパレータの光透過率及び光反射率は、前記基板及び前記保護フィルムのそれぞれの光透過率及び光反射率と異なりうる。
【0027】
本発明の一実施形態は、基板と、前記基板の下面に配置された保護フィルムとの間にセパレータが配置された表示装置を提供する段階;前記セパレータに対応する前記保護フィルムの下面に検出器の光学焦点を合わせた後、前記保護フィルムの下面を検査する段階;及び、前記保護フィルムの下面を検査した後、前記セパレータに前記検出器の光学焦点を合わせ、前記基板の下面を検査する段階;を含む、表示装置の検査方法を提供する。
【0028】
一実施形態において、前記表示装置は、ベンディングラインを中心にベンディングされる。
【0029】
一実施形態において、前記セパレータは、前記ベンディングラインに対応して、前記保護フィルムの下面に位置しうる。
【0030】
一実施形態において、前記セパレータは、複数個が備えられ、前記複数のセパレータは、前記ベンディングラインに沿って互いに離隔されて配列されうる。
【0031】
一実施形態において、前記表示装置は、イメージをディスプレイする表示要素をさらに含むことができる。
【0032】
一実施形態において、前記基板、前記保護フィルム、及び前記セパレータは、それぞれ光透過率及び光反射率を有する物質を含み、前記セパレータの光透過率及び光反射率は、前記基板及び前記保護フィルムのそれぞれの光透過率及び光反射率と異なりうる。
【0033】
一実施形態において、前記セパレータは、前記保護フィルムの下面に位置し、ブラックインクを含みうる。
【0034】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるところ、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明において詳細に説明する。本発明の効果及び特徴、そして、それらの達成方法は、図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、後述する実施形態に限定されるものではなく、多様な形態に具現されうる。
【0035】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明し、図面を参照して説明するとき、同一であるか、対応する構成要素は、同じ図面符号を付し、それについての重複説明は省略する。
【0036】
以下の実施形態において、層、膜、領域、板などの各種構成要素が、他の構成要素「上に」あるとするとき、これは他の構成要素の「直上に」ある場合だけではなく、その間に他の構成要素が介在されている場合も含む。また、説明の便宜上、図面では、構成要素の大きさが誇張または縮小されうる。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上、任意に示したものであって、本発明が必ずしも図示されたところに限定されない。
【0037】
以下の実施形態において、x軸、y軸及びz軸は、直交座標系上の3軸に限定されず、それを含む広い意味と解釈されうる。例えば、x軸、y軸及びz軸は、互いに直交してもよく、互いに直交せず、互いに異なる方向を指称してもよい。
【0038】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置1を概略的に示す斜視図である。
図2は、
図1のI-I線に沿って切った断面図である。
【0039】
表示装置1は、動画や静止映像を表示する装置であって、モバイルフォン(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、タブレットPC(tablet personal computer)、及びスマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、移動通信端末機、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、ナビゲーション、UMPC(Ultra Mobile PC)のような携帯用電子機器だけではなく、テレビ、ノート型パソコン、モニタ、広告看板、事物インターネット(internet of things, IOT)などの表示画面を提供する多様な装置がそれに該当する。
【0040】
図1及び
図2を参照すれば、一実施形態による表示装置1は、互いに対向するカバーウィンドウ20及び表示パネル10を含む。
【0041】
本明細書において、「上部」、「トップ」、「上面」は、表示パネル10を基準にカバーウィンドウ20が配置される方向、すなわち、+z方向を示し、「下部」、「ボトム」、「下面」は、表示パネル10を基準に-z方向を示す。また、「左」、「右」、「上」、「下」は、表示パネル10の平面視方向を示す。例えば、「左」は-x方向、「右」はx方向、「上」はy方向、「下」は-y方向を示す。
【0042】
表示装置1は、平面視において長方形からなりうる。例えば、表示装置1は、
図1のように、x方向の短辺と、y方向の長辺とを有する長方形の平面形態を有する。x方向の短辺とy方向の長辺との出合う隅角(corner)は、所定の曲率を有するように丸く形成されるか、直角に形成されうる。表示装置1の平面形態は、長方形に限定されず、他の多角形、円形または楕円形からなりうる。
【0043】
表示装置1は、メイン表示領域MDA及び側面領域SAを含みうる。表示装置1の多様な構成要素または層は、メイン表示領域MDA及び側面領域SAを含みうる。
【0044】
メイン表示領域MDAは、表示装置1の前面部に配置される領域であり、折り曲げられず、平坦に形成された領域でありうる。メイン表示領域MDAは、x方向の短辺、y方向の長辺を含む長方形を有する。しかし、それに限定されるものではない。メイン表示領域MDAは、長方形以外の多様な多角形を備え、短辺と長辺とが出合うコーナーの丸い多角形を有しうる。
【0045】
側面領域SAは、第1側面領域SA1、第2側面領域SA2、第3側面領域SA3、及び第4側面領域SA4を含みうる。側面領域SAは、平坦にも、湾曲状にも形成されうる。第1ないし第4側面領域SA1~SA4のうちの少なくとも1つは、イメージを具現する表示領域でありうる。しかし、本発明は、それに限定されない。第1ないし第4側面領域SA1~SA4は、イメージを具現しない非表示領域でありうる。
【0046】
第1側面領域SA1は、メイン表示領域MDAの第1辺から延びて所定の曲率で曲がった領域でありうる。第1側面領域SA1は、メイン表示領域MDAの左側から延びるのでありうる。第1側面領域SA1は、表示装置1の左側面に配置された領域でありうる。
【0047】
第2側面領域SA2は、メイン表示領域MDAの第2辺から延びて所定の曲率で曲がった領域でありうる。第2側面領域SA2は、メイン表示領域MDAの右側から延びるのでありうる。第2側面領域SA2は、表示装置1の右側面に配置された領域でありうる。
【0048】
第3側面領域SA3は、メイン表示領域MDAの第3辺から延びて所定の曲率で曲がった領域でありうる。第3側面領域SA3は、メイン表示領域MDAの上側から延びる。第3側面領域SA3は、表示装置1の上側面に配置された領域でありうる。
【0049】
第4側面領域SA4は、メイン表示領域MDAの第4辺から延びて所定の曲率で曲がった領域でありうる。第4側面領域SA4は、メイン表示領域MDAの下側から延びる。第4側面領域SA4は、表示装置1の下側面に配置された領域でありうる。
【0050】
第1ないし第4側面領域SA1~SA4は、ベンディングラインBLを基準にメイン表示領域MDAからベンディングされ、前記第1ないし第4側面領域SA1~SA4がメイン表示領域MDAとなす角度(θ)は、0゜よりも大きくなる。例えば、前記角度(θ)は、約30゜~約120゜の値を有するか、約50゜~約100゜の値を有する。
【0051】
表示装置1は、1つ以上のコーナー領域CAをさらに含む。コーナー領域CAは、メイン表示領域MDAのコーナー(corner;隅角)へと延び、所定の曲率でもって曲げられた領域でありうる。コーナー領域CAは、第1コーナー領域、第2コーナー領域、第3コーナー領域、及び第4コーナー領域を含みうる。コーナー領域CAは、第1ないし第4側面領域SA1~SA4の間に配置されうる。例えば、コーナー領域CAは、第1側面領域SA1と第3側面領域SA3との間、第1側面領域SA1と第4側面領域SA4との間、第2側面領域SA2と第4側面領域SA4との間、及び第2側面領域SA2と第3側面領域SA3との間に配置されうる。
【0052】
表示装置1は、メイン表示領域MDAに配置されたメイン画素PXm、及び/または、側面領域SAに配置された側面画素PXsを用いてイメージを提供しうる。また、コーナー領域CAに配置されたコーナー画素を用いてイメージを提供しうる。しかし、本発明は、それに限定されない。コーナー領域CAは、イメージを提供しない非表示領域でもある。同様に、側面領域SAは、イメージを提供しない非表示領域でありうる。
【0053】
カバーウィンドウ20は、表示パネル10をカバーして保護する役割を行うことができる。カバーウィンドウ20は、透明な物質からなる。カバーウィンドウ20は、例えば、ガラスやプラスチックを含んでなる。カバーウィンドウ20がプラスチックを含む場合、カバーウィンドウ20は、フレキシブルな性質を有しうる。
【0054】
カバーウィンドウ20の形状は、適用される表示装置1の形状に相応する。例えば、表示装置1が側面領域SA及びコーナー領域CAを含む場合、カバーウィンドウ20は、側面領域SAに対応する側面部及びコーナー領域CAに対応するコーナー部を含みうる。カバーウィンドウ20の前記側面部及び前記コーナー部は、曲面からなり、その場合、一定の曲率を有するか、変化する曲率を有する。
【0055】
表示パネル10は、カバーウィンドウ20の下部に配置されうる。カバーウィンドウ20と表示パネル10は、接着部材30を介して結合されうる。すなわち、表示パネル10は、接着部材30を挟んでカバーウィンドウ20と対向して配置されうる。接着部材30は、透明接着フィルム(optically cleared adhesive film, OCA)または、透明接着レジン(optically cleared resin, OCR)でありうる。
【0056】
カバーウィンドウ20は、平面視、表示パネル10よりも大きく、その側面が表示パネル10の側面から突出しうる。カバーウィンドウ20は、表示パネル10の各辺から外側に突出しうる。これにより、カバーウィンドウ20と表示パネル10とが相互接合されれば、カバーウィンドウ20は、表示パネル10の外側部をカバーするように配置されうる。
【0057】
図3は、一実施形態によって、
図1の表示装置に含まれる表示パネルを展開した状態で示す概略的な平面図である。
【0058】
図3を参照すれば、表示パネル10をなす各種構成要素は、基板100上に配置される。基板100は、メイン表示領域MDA、側面領域SA、コーナー領域CA、及び周辺領域PAを含む。
【0059】
一実施形態によれば、表示パネル10は、複数のベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4を含みうる。表示パネル10は、ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4を基準に一側が、折り曲げられて曲面をなすか、垂直方向に折り曲げられうる。メイン表示領域MDAは、各ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4の一側に位置する平坦領域であって、側面領域SAは、各ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4の他側に位置するベンディング領域でありうる。
【0060】
図3に図示された表示パネル10は、ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4を基準に表示パネル10の一側がベンディングされていない状態を図示している。表示パネル10は、メイン表示領域MDAに対して、第1ないし第4ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4を基準にベンディングされうる、側面領域SA及び/またはコーナー領域CAを含みうる。
【0061】
第1ベンディングラインBL1は、表示パネル10のx方向他側に位置し、y方向に沿って延び、第2ベンディングラインBL2は、表示パネル10のx方向一側に位置してy方向に沿って延びる。第3ベンディングラインBL3は、表示パネル10のy方向一側に位置し、x方向に沿って延びるのであり、第4ベンディングラインBL4は、表示パネル10のy方向他側に位置し、x方向に沿って延びる。第1ベンディングラインBL1と第2ベンディングラインBL2とは、互いに平行に延び、第3ベンディングラインBL3と第4ベンディングラインBL4とは、互いに平行に延びる。第1ベンディングラインBL1と第2ベンディングラインBL2とは、それぞれ第3ベンディングラインBL3及び第4ベンディングラインBL4と交差する。一例において、第1ベンディングラインBL1と第2ベンディングラインBL2は、それぞれ第3ベンディングラインBL3及び第4ベンディングラインBL4と垂直に延びうるが、それに制限されない。
【0062】
表示パネル10を展開した状態で、第1ベンディングラインBL1の左側には、第1側面領域SA1が配置され、第1ベンディングラインBL1の右側には、メイン表示領域MDAが配置されうる。第2ベンディングラインBL2の左側には、メイン表示領域MDAが配置され、第2ベンディングラインBL2の右側には、第2側面領域SA2が配置されうる。
【0063】
表示パネル10を展開した状態で、第3ベンディングラインBL3の上側には、第3側面領域SA3が配置され、第3ベンディングラインBL3の下側には、メイン表示領域MDAが配置されうる。第4ベンディングラインBL4の上側には、メイン表示領域MDAが配置され、第4ベンディングラインBL4の下側には、第4側面領域SA4が配置されうる。
【0064】
メイン表示領域MDAには、複数のメイン画素PXmが配置され、それらにより、メインイメージがディスプレイされうる。メイン画素PXmは、複数の画素の集合によって備えられうる。各画素は、赤色、緑色、青色または白色の光を放出しうる。
【0065】
側面領域SAは、メイン表示領域MDAの上、下、左、右に配置されうる。側面領域SAのうち少なくとも1つには、複数の側面画素PXsが配置され、それらによって側面イメージがディスプレイされうる。側面イメージは、メインイメージと共に、1つの全体イメージを形成することもありうるし、側面イメージは、メインイメージから独立したイメージであることもありうる。
【0066】
メイン表示領域MDAは、平坦に備えられ、側面領域SAは、メイン表示領域MDAからベンディングされうる。第1ないし第4側面領域SA1、SA2、SA3、SA4は、それぞれ第1ないし第4ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4に沿って、メイン表示領域MDAを基準に、下側へとベンディングされて湾曲して形成されうる。
【0067】
コーナー領域CAは、メイン表示領域MDAのコーナーから延びた領域に配置されうる。コーナー領域CAは、2つの側面領域SAの間に配置され、メイン表示領域MDAを基準に、下側へとベンディングされて湾曲して形成される。
【0068】
そのような表示パネル10は、前面が平坦に製造されていて、第1ないし第4ベンディングラインBL1、BL2、BL3、BL4に沿って各側辺を所定の曲率にベンディングした状態でカバーウィンドウ20と相互接合されて形成されたものでありうる。
【0069】
周辺領域PAは、側面領域SAの外側に配置されうる。メイン表示領域MDA、側面領域SA、及び周辺領域PAは、メイン表示領域MDAから遠ざかる方向へと順次に配置されうる。周辺領域PAは、側面領域SAから表示装置1の外郭まで延びうるが、それに限定されるのではない。周辺領域PAには、スキャン駆動回路SDRV及び端子部PADが備えられうる。
【0070】
スキャン駆動回路SDRVは、メイン画素PXm及び側面画素PXsを駆動するためのスキャン信号を提供しうる。スキャン駆動回路SDRVは、第2側面領域SA2の右側及び/または第3側面領域SA3の左側に配置され、x方向に延びたスキャン線SLと連結されうる。
【0071】
端子部PADは、第4側面領域SA4の下側に配置されうる。端子部PADは、絶縁層によって覆われずに露出されて、表示回路ボードFPCBと連結されうる。表示回路ボードFPCBには、表示駆動部32が配置されうる。
【0072】
表示駆動部32は、スキャン駆動回路SDRVに伝達される制御信号を生成しうる。また、表示駆動部32は、データ信号を生成しうる。生成されたデータ信号は、ファンアウト配線FW、及びファンアウト配線FWと連結されたデータ線DLを介して、画素PXmに伝達されうる。データ線DLは、y方向に延びて画素PXmを駆動する画素回路と連結されうる。
【0073】
図4A及び
図4Bは、実施形態による画素PXmを駆動する画素回路の等価回路図である。
【0074】
図4Aを参照すれば、画素回路PCは、発光素子EDと連結されて画素の発光を具現することができる。画素回路PCは、駆動薄膜トランジスタT1、スイッチング薄膜トランジスタT2、及びストレージキャパシタCstを含む。スイッチング薄膜トランジスタT2は、スキャン線SL及びデータ線DLに連結され、スキャン線SLを介して入力されるスキャン信号Snによってデータ線DLを介して入力されたデータ信号Dmを駆動薄膜トランジスタT1に伝達する。
【0075】
ストレージキャパシタCstは、スイッチング薄膜トランジスタT2及び駆動電圧線PLに連結され、スイッチング薄膜トランジスタT2から伝達された電圧と駆動電圧線PLに供給される駆動電圧ELVDDとの差に該当する電圧を保存する。
【0076】
駆動薄膜トランジスタT1は、駆動電圧線PLとストレージキャパシタCstに連結され、ストレージキャパシタCstに保存された電圧値に対応して駆動電圧線PLから発光素子EDに流れる駆動電流を制御しうる。発光素子EDは、駆動電流によって所定の輝度を有する光を放出することができる。
【0077】
図4Aでは、画素回路PCが2個の薄膜トランジスタ及び1個のストレージキャパシタを含む場合を説明したが、本発明は、それに限定されない。
【0078】
図4Bを参照すれば、画素回路PCは、駆動薄膜トランジスタT1、スイッチング薄膜トランジスタT2、補償薄膜トランジスタT3、第1初期化薄膜トランジスタT4、動作制御薄膜トランジスタT5、発光制御薄膜トランジスタT6及び第2初期化薄膜トランジスタT7を含みうる。
【0079】
図4Bでは、それぞれの画素回路PCごとに、信号線SL、SL-1、SL+1、EL、DL、初期化電圧線VL、及び駆動電圧線PLが備えられた場合を図示しているが、本発明は、それに限定されない。他の実施形態として、信号線SL、SL-1、SL+1、EL、DLのうちの少なくともいずれか1つ、または/及び初期化電圧線VLは、隣接する画素回路PCで共有されうる。
【0080】
駆動薄膜トランジスタT1のドレイン電極は、発光制御薄膜トランジスタT6を経由して発光素子EDと電気的に連結されうる。駆動薄膜トランジスタT1は、スイッチング薄膜トランジスタT2のスイッチング動作によってデータ信号Dmが伝達されて発光素子EDに駆動電流を供給する。
【0081】
スイッチング薄膜トランジスタT2のゲート電極は、スキャン線SLと連結され、ソース電極は、データ線DLと連結される。スイッチング薄膜トランジスタT2のドレイン電極は、駆動薄膜トランジスタT1のソース電極と連結されており、動作制御薄膜トランジスタT5を経由して駆動電圧線PLと連結されうる。
【0082】
スイッチング薄膜トランジスタT2は、スキャン線SLを介して伝達されたスキャン信号Snによってターンオンされ、データ線DLに伝達されたデータ信号Dmを駆動薄膜トランジスタT1のソース電極に伝達するスイッチング動作を遂行する。
【0083】
補償薄膜トランジスタT3のゲート電極は、スキャン線SLに連結されうる。補償薄膜トランジスタT3のソース電極は、駆動薄膜トランジスタT1のドレイン電極と連結されており、発光制御薄膜トランジスタT6を経由して発光素子EDの画素電極と連結されうる。補償薄膜トランジスタT3のドレイン電極は、ストレージキャパシタCstのいずれか1つの電極、第1初期化薄膜トランジスタT4のソース電極、及び、駆動薄膜トランジスタT1のゲート電極と一緒に連結されうる。補償薄膜トランジスタT3は、スキャン線SLを介して伝達されたスキャン信号Snによってターンオン(turn on)され、駆動薄膜トランジスタT1のゲート電極とドレイン電極とを互いに連結して駆動薄膜トランジスタT1をダイオード連結(diode-connection)させる。
【0084】
第1初期化薄膜トランジスタT4のゲート電極は、前段スキャン線SL-1と連結されうる。第1初期化薄膜トランジスタT4のドレイン電極は、初期化電圧線VLと連結されうる。第1初期化薄膜トランジスタT4のソース電極は、ストレージキャパシタCstのいずれか1つの電極、補償薄膜トランジスタT3のドレイン電極、及び、駆動薄膜トランジスタT1のゲート電極と一緒に連結されうる。第1初期化薄膜トランジスタT4は、以前スキャン線SL-1を介して伝達された前段スキャン信号Sn-1によってターンオンされ、初期化電圧Vintを駆動薄膜トランジスタT1のゲート電極に伝達して駆動薄膜トランジスタT1のゲート電極の電圧を初期化させる初期化動作を遂行しうる。
【0085】
動作制御薄膜トランジスタT5のゲート電極は、発光制御線ELと連結されうる。動作制御薄膜トランジスタT5のソース電極は、駆動電圧線PLと連結されうる。動作制御薄膜トランジスタT5のドレイン電極は、駆動薄膜トランジスタT1のソース電極及びスイッチング薄膜トランジスタT2のドレイン電極と連結されている。
【0086】
発光制御薄膜トランジスタT6のゲート電極は、発光制御線ELと連結されうる。発光制御薄膜トランジスタT6のソース電極は、駆動薄膜トランジスタT1のドレイン電極及び補償薄膜トランジスタT3のソース電極と連結されうる。発光制御薄膜トランジスタT6のドレイン電極は、発光素子EDの画素電極と電気的に連結されうる。動作制御薄膜トランジスタT5及び発光制御薄膜トランジスタT6は、発光制御線ELを介して伝達された発光制御信号Enによって同時にターンオンされ、駆動電圧ELVDDが発光素子EDに伝達され、発光素子EDに駆動電流が流れる。
【0087】
第2初期化薄膜トランジスタT7のゲート電極は、後段スキャン線SL+1に連結されうる。第2初期化薄膜トランジスタT7のソース電極は、発光素子EDの画素電極と連結されうる。第2初期化薄膜トランジスタT7のドレイン電極は、初期化電圧線VLと連結されうる。第2初期化薄膜トランジスタT7は、後段スキャン線SL+1を介して伝達された後、スキャン信号Sn+1によってターンオンされ、発光素子EDの画素電極を初期化させうる。
【0088】
図4Bでは、第1初期化薄膜トランジスタT4と第2初期化薄膜トランジスタT7とがそれぞれ前段スキャン線SL-1及び以後スキャン線SL+1に連結された場合を図示したが、本発明は、それに限定されない。他の実施形態として、第1初期化薄膜トランジスタT4及び第2初期化薄膜トランジスタT7は、いずれも以前スキャン線SLn-1に連結されて以前スキャン信号Sn-1によって駆動されうる。
【0089】
ストレージキャパシタCstの他の1つの電極は、駆動電圧線PLと連結されうる。ストレージキャパシタCstのいずれか1つの電極は、駆動薄膜トランジスタT1のゲート電極、補償薄膜トランジスタT3のドレイン電極、及び、第1初期化薄膜トランジスタT4のソース電極に共に連結されうる。
【0090】
発光素子EDの対向電極(例えば、カソード)は、共通電圧ELVSSを提供される。発光素子EDは、駆動薄膜トランジスタT1から駆動電流を伝達されて発光する。
【0091】
画素回路PCは、
図4A及び
図4Bを参照して説明した薄膜トランジスタ及びストレージキャパシタの個数及び回路デザインに限定されず、その個数及び回路デザインは、多様に変更可能である。
【0092】
メイン画素Pm及び補助画素PAを駆動する画素回路PCは、同一に備えられることもありうつのであって、互いに異なって備えられることもありうる。例えば、メイン画素Pmと補助画素PAとを駆動する画素回路PCは、
図4Bに図示された画素回路PCに備えられうる。他の実施形態において、メイン画素Pmを駆動する画素回路PCは、
図4Bに図示された画素回路PCを採用し、補助画素PAを駆動する画素回路PCは、
図4Aに図示された画素回路PCを採用しうる。
【0093】
図5は、一実施形態による表示パネル10の断面の一部を概略的に示す断面図であり、
図3のII-II’線に対応する概略的な断面図である。
【0094】
図5を参照すれば、表示パネル10は、基板100、基板上部に配置された回路層PCL、表示要素層EML及び薄膜封止層TFEL、タッチスクリーン層TSL、及び、光学機能層OFLを含みうる。回路層PCL、表示素子層EML、薄膜封止層TFEL、タッチスクリーン層TSP、及び光学機能層は、基板100から厚さ方向に沿って順に配置されうるが、それに限定されるものではない。また、表示パネル10は、基板100の下方に配置された保護フィルムPFを含みうる。前記基板100と保護フィルムPFとの間には、セパレータ200が配置されうる。
【0095】
基板100は、ガラス、石英、高分子樹脂などの絶縁物質からなる。基板100は、リジッド(rigid)な基板であるか、ベンディング(bending)、フォールディング(folding)、ローリング(rolling)などが可能なフレキシブル(flexible)基板でありうる。
【0096】
回路層PCLは、基板100上に配置されうる。回路層PCLには、画素のそれぞれを駆動する画素回路を含む。前記画素回路には、複数の薄膜トランジスタ及びキャパシタが含まれうる。回路層PCLには、画素のそれぞれを駆動する画素回路だけではなく、スキャンライン、データライン、電源ライン、スキャン制御ライン、及びパッドとデータラインを連結するリンクラインなどが形成されうる。
【0097】
回路層PCL上には、表示要素である発光素子(light emitting element)と発光素子の発光領域を画定(定義)する画素画定(定義)膜を含む表示要素層EMLが配置されうる。一実施形態において、回路層PCLは、表示素子層EMLと連結されうる。
【0098】
表示要素層EML上には、薄膜封止層TFELが配置されうる。薄膜封止層TFELは、表示要素層EMLに酸素または水分の浸透を防止する役割を行う。そのために、薄膜封止層TFELは、少なくとも1層の無機封止層を含みうる。無機封止層は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiOxNy)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、またはハフニウム酸化物(HfO2)のような1つ以上の無機絶縁物を含み、化学気相蒸着法(CVD)などによって形成されうる。
【0099】
また、薄膜封止層TFELは、少なくとも1層の有機封止層を含みうる。有機封止層は、ポリマー(polymer)系素材を含みうる。ポリマー系素材としては、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド及びポリエチレンなどを含みうる。
【0100】
タッチスクリーン層TSLは、外部の入力、例えば、タッチイベントによる座標情報を獲得しうる。タッチスクリーン層TSLは、タッチ電極及びタッチ電極と連結されたタッチ配線を含みうる。タッチスクリーン層TSLは、自己静電容量方式または相互静電容量方式で外部入力を感知しうる。
【0101】
タッチスクリーン層TSLは、薄膜封止層TFEL上に形成されうる。または、タッチスクリーン層TSLは、タッチ基板上に別途に形成された後、光学透明接着剤(OCA)のような粘着層を介して薄膜封止層TFEL上に結合されうる。一実施形態として、タッチスクリーン層TSLは、薄膜封止層TFELの直上に直接形成され、その場合、粘着層は、タッチスクリーン層TSLと薄膜封止層TFELとの間に介在されない。
【0102】
光学機能層OFLは、反射防止層を含みうる。反射防止層は、外部から表示装置1に向かって入射する光(外光)の反射率を減少させうる。一部実施形態において、光学機能層OFLは、偏光フィルムでもある。一部実施形態において、光学機能層OFLは、ブラックマットリックスとカラーフィルターを含むフィルタープレートからなる。
【0103】
表示パネル10は、発光素子(light emitting element)を含む発光表示パネルでもある。例えば、表示パネル10は、有機発光ダイオード(organic light emitting diode)を発光素子として用いる有機発光表示パネル、及びマイクロ発光ダイオード(micro LED)を発光素子として用いるマイクロ発光ダイオード表示パネル、量子点(Quantum dot)と有機発光ダイオードとを用いる量子点有機発光表示パネル、または、無機物半導体を発光素子として用いる無機発光表示パネルでありうる。以下、表示パネル10が有機発光表示パネルであるということを中心に説明する。
【0104】
保護フィルム(PF; protection film)は、基板100の下面を保護するための部材であって、ポリエチレンテレフタレート(polyethyeleneterepthalate, PET)、またはポリイミド(polyimide、PI)を含みうる。
【0105】
保護フィルムPFは、粘着層ADLによって基板100の下面に貼り付けられうる。粘着層ADLは、減圧性接着物質(PSA; pressure sensitive adhesive)を含みうる。
【0106】
そのような粘着層ADLを有する保護フィルムPFを基板100の下面に貼り付ける過程で、基板100の下面と粘着層ADLとの間の気泡トラップを防止する必要がある。したがって、粘着層ADLの表面が、でこぼこした微細な凹凸を有するようにすることで、保護フィルムPFを基板100の一側、例えば、-x方向の縁部から貼り付け始めて+x方向に保護フィルムPFを貼り付けていくことにより、空気が粘着層ADL表面の微細な凹凸の間を介して+x方向に移動するようにしうる。これを通じて、最終的に保護フィルムPFが基板100の下面に貼り付けられた状態で、保護フィルムPFと基板100との間に気泡がトラップされることを防止するか、最小化しうる。粘着層ADL表面に、でこぼこした微細な凹凸を有させることは、多様な方法を通じて行われうる。例えば、でこぼこした微細な凹凸を有する面を有するモールドを用い、当該面を粘着層ADL上にプレッシングすることにより、粘着層ADLの表面に凸凹な微細な凹凸を有するようにさせうる。
【0107】
セパレータ200(separator)は、ベンディングラインBL1、BL2に対応して、基板100と保護フィルムPFとの間に配置されうる。すなわち、セパレータ200は、メイン表示領域MDAと側面領域SAとの境界にて、前記基板100と保護フィルムPFとの間に配置されうる。セパレータ200は、基板100に発生するクラック(crack)を検出するための構成でありうる。
【0108】
表示パネル10をベンディングするなどの外部圧力が加えられれば、マイクロサイズのクラックが発生しうる。そのようなマイクロサイズのクラックは、表示パネル10の不良を誘発しないが、表示装置1を使用することにより、マイクロサイズのクラックが、大きなサイズのクラックになっていく場合、表示パネル10の不良を誘発しうる。そのようなマイクロサイズのクラックは、基板100の下面で主に発生し、基板100の内部へと進みうる。一方、表示パネル10の基板100及び保護フィルムPFは、光に対して透明な物質からなり、その場合、基板100の下面に焦点を合わせることが困難である。
【0109】
本発明の実施形態においては、基板100及び保護フィルムPFと異なる光透過率または光反射率を有するセパレータ200を導入することで、基板100の下面に発生するマイクロサイズのクラックを容易に検出することができる。
【0110】
セパレータ200は、基板100の下面上に、基板100及び保護フィルムPFと異なる光透過率または光反射率を有する物質でもって備えられうる。セパレータ200は、基板100の下面100Bから保護フィルムPF方向に延びうる。セパレータ200の末端部は、基板100と離隔されて保護フィルムPFと離隔され、粘着層ADLの一部は、分離膜200の末端部と保護フィルムPFとの間に位置しうる。例えば、セパレータ200は、基板100の下面上に、インクを用いて印刷するか、インクでコーティングすることで形成されうる。前記インクは、ブラックでありうる。または、セパレータ200は、ブラック樹脂、グラファイトパウダー(graphite powder)、ブラックスプレイ、ブラックエナメルのうち、1つを塗布することで形成されうる。または、セパレータ200は、不透明な薄膜を蒸着してパターニングすることで形成されうる。
【0111】
図6A及び
図6Bは、本発明の一実施形態による表示パネル10の一部を示した概略的な断面図であり、
図3のIII-III’線に対応した概略的な断面図である。
【0112】
図6Aを参照すれば、メイン表示領域MDAには、少なくとも1つの薄膜トランジスタTFTとストレージキャパシタCstとを含むメイン画素回路PCm、及び、メイン画素回路PCmと連結された表示要素としてのメイン有機発光ダイオードOLEDとが配置されうる。側面領域SAには、少なくとも1つの薄膜トランジスタTFT’とストレージキャパシタCst’とを含む側面画素回路PCs、及び、側面画素回路PCsと連結された表示要素としての側面有機発光ダイオードOLED’とが配置されうる。側面画素回路PCs及び側面有機発光ダイオードOLED’の構成は、それぞれ、メイン画素回路PCm及びメイン有機発光ダイオードOLEDの構成と類似しているところであり、それらについては、メイン画素回路PCm及びメイン有機発光ダイオードOLEDについての説明を参照する。
【0113】
表示パネル10のメイン表示領域MDAと側面領域SAとは、ベンディングラインBLを基準に、所定の角度でベンディングされうる。
図6Aでは、表示パネル10がベンディングされる前の展開した状態を図示している。前記ベンディングラインBLに対応してセパレータ200が配置されうる。すなわち、セパレータ200は、メイン表示領域MDAと側面領域SAとの出合う部分を中心に配置されうる。セパレータ200は、メイン表示領域MDAと側面領域SAとの境界に、少なくとも一部が重畳されうる。
【0114】
以下、表示パネル10に含まれた構成が積層された構造について説明する。
【0115】
基板100は、ガラス、石英、高分子樹脂などの絶縁物質からなりうる。基板100は、リジッド(rigid)な基板であるか、ベンディング(bending)、フォールディング(folding)、ローリング(rolling)などが可能なフレキシブル(flexible)基板でありうる。一部実施形態において、基板100は、有機層/無機層/有機層が積層された構造を備えうる。
【0116】
保護フィルムPFは、基板100の下面100Bに位置し、粘着層ADLによって基板100の下面100Bに貼り付けられうる。保護フィルムPFは、基板100の下面100Bを保護するための構成であって、ポリエチレンテレフタレート(polyethyeleneterepthalate, PET)またはポリイミド(polyimide、PI)を含みうる。粘着層ADLは、減圧性接着物質(PSA; pressure sensitive adhesive)を含みうる。
【0117】
セパレータ200は、ベンディングラインBLに対応して配置されるとともに、基板100と保護フィルムPFとの間に配置されうる。セパレータ200は、基板100の下面100B上に配置されうる。その場合、セパレータ200は、基板100の下面100Bに塗布されるか、蒸着されて形成されうる。セパレータ200は、ブラックインク、ブラック樹脂、グラファイトパウダー(graphite powder)、ブラックスプレイ、ブラックエナメルのうちの1つを塗布することで形成されるか、不透明な薄膜を蒸着して形成されうる。バッファ層111は、基板100の上面100Uに位置し、基板100の下方からの、異物、湿気または外気の浸透を減少または遮断し、基板100上に平坦面を提供しうる。バッファ層111は、酸化物または窒化物といった無機物、または有機物、または、有機無機複合物を含みうるのであり、無機物と有機物の単層または多層の構造から形成されうる。基板100とバッファ層111との間には、外気の浸透を遮断するバリア層(図示せず)がさらに含まれうる。一部の実施形態において、バッファ層111は、シリコン酸化物(SiO2)またはシリコン窒化物(SiNX)でもって備えられうる。
【0118】
バッファ層111の上方には、薄膜トランジスタTFTが配置されうる。薄膜トランジスタTFTは、第1半導体層A1、第1ゲート電極G1、第1ソース電極S1、第1ドレイン電極D1を含む。薄膜トランジスタTFTは、有機発光ダイオードOLEDと連結されて有機発光ダイオードOLEDを駆動しうる。
【0119】
第1半導体層A1は、前記バッファ層111上に配置され、ポリシリコンを含みうる。他の実施形態において、第1半導体層A1は、非晶質シリコン(amorphous silicon)を含みうる。他の実施形態において、第1半導体層A1は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、カドミウム(Cd)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、チタン(Ti)及び亜鉛(Zn)を含む群から選択された少なくとも1つ以上の物質の酸化物を含みうる。第1半導体層A1は、チャネル領域と、不純物がドーピングされたソース領域及びドレイン領域とを含みうる。
【0120】
第1半導体層A1を覆うように第1ゲート絶縁層112が備えられうる。第1ゲート絶縁層112は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiOxNy)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)、または亜鉛酸化物(ZnO2)のような無機絶縁物を含みうる。第1ゲート絶縁層112は、前述した無機絶縁物を含む単層または多層でありうる。
【0121】
第1ゲート絶縁層112の上方には、前記第1半導体層A1と重畳されるように第1ゲート電極G1が配置されうる。第1ゲート電極G1は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含み、単層または多層でありうる。一例において、第1ゲート電極G1は、Moの単層でありうる。
【0122】
第2ゲート絶縁層113は、前記第1ゲート電極G1を覆うように備えられうる。第2ゲート絶縁層113は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiOxNy)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)、または亜鉛酸化物(ZnO2)のような無機絶縁物を含みうる。第2ゲート絶縁層113は、前述した無機絶縁物を含む単層または多層でありうる。
【0123】
第2ゲート絶縁層113の上部には、ストレージキャパシタCstの上部電極CE2が配置されうる。ストレージキャパシタCstの上部電極CE2は、その下部の第1ゲート電極G1と重畳されうる。第2ゲート絶縁層113を挟んで重畳される第1ゲート電極G1及び上部電極CE2は、ストレージキャパシタCstを形成しうる。第1ゲート電極G1は、ストレージキャパシタCstの下部電極CE1でありうる。
【0124】
上部電極CE2は、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(CA)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)、及び/または銅(Cu)を含みうるのであり、前述した物質の単層または多層でありうる。
【0125】
層間絶縁層115は、前記上部電極CE2を覆うように形成されうる。層間絶縁層115は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiOxNy)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)、または亜鉛酸化物(ZnO2)などを含みうる。層間絶縁層115は、前述した無機絶縁物を含む単層または多層でありうる。
【0126】
ソース電極S1及びドレイン電極D1は、層間絶縁層115上に配置されうる。ソース電極S1及びドレイン電極D1は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、前記材料を含む多層または単層からなりうる。一例において、ソース電極S1とドレイン電極D1は、Ti/Al/Tiの多層構造からなりうる。
【0127】
第1有機絶縁層116は、ソース電極S1、S2、ドレイン電極D1、D2上に配置されうる。第有機絶縁層116は、感光性ポリイミド、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC)、BCB(Benzocyclobutene), HMDSO(hexamethyldisiloxane), Polymethylmethacrylate(PMMA)や、ポリスチレン(PS)といった一般汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、またはビニルアルコール系高分子などを含みうる。
【0128】
または、第1有機絶縁層116は、シロキサン系有機物質でもって備えられうる。シロキサン系有機物質は、ヘキサメチルジシロキサン(Hexamethyldisiloxane)、オクタメチルトリシロキサン(Octamethyltrisiloxane),デカメチルテトラシロキサン(Decamethyltetrasiloxane),ドデカメチルペンタシロキサン(Dodecamethylpentasiloxane)及びポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxanes)を含みうる。
【0129】
第1有機絶縁層116の上方には、連結電極CM及び各種配線WL、例えば、駆動電圧線、またはデータ線が配置され、高集積化に有利でありうる。
【0130】
第2有機絶縁層117は、第1有機絶縁層116上で連結電極CM及び配線WLを覆うように配置されうる。第2有機絶縁層117は、その上方に配置される画素電極121が平坦に形成されるように、平坦な上面を有しうる。第2有機絶縁層117は、光透過率及び平坦度の高いシロキサン系有機物質でもって備えられうる。シロキサン系有機物質は、ヘキサメチルジシロキサン(Hexamethyldisiloxane)、オクタメチルトリシロキサン(Octamethyltrisiloxane),デカメチルテトラシロキサン(Decamethyltetrasiloxane),ドデカメチルペンタシロキサン(Dodecamethylpentasiloxane)及びポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxanes)を含みうる。
【0131】
または、第2有機絶縁層117は、感光性ポリイミド、ポリイミド(polyimide)、BCB(Benzocyclobutene), HMDSO(hexamethyldisiloxane), Polymethylmethacrylate(PMMA)や、ポリスチレン(PS)といった一般汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、または、ビニルアルコール系高分子などを含みうる。
【0132】
第2有機絶縁層117上には、有機発光ダイオードOLEDが配置されうる。有機発光ダイオードOLEDの画素電極121は、第1有機絶縁層116上に配置された連結電極CMを通じてメイン画素回路PCmと連結されうる。
【0133】
画素電極121は、インジウムスズ酸化物(ITO; indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(IZO; indium zinc oxide)、亜鉛酸化物(ZnO; zinc oxide)、インジウム酸化物(In2O3:indium oxide)、インジウムガリウム酸化物(IGO;indium gallium oxide)、またはアルミニウム亜鉛酸化物(AZO;aluminum zinc oxide)のような導電性酸化物を含みうる。画素電極121は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)またはそれらの化合物を含む反射膜を含みうる。例えば、画素電極121は、前述した反射膜の上/下にITO、IZO、ZnOまたはIn2O3によって形成された膜を有する構造を有しうる。その場合、画素電極121は、ITO/Ag/ITOに積層された構造を有しうる。
【0134】
画素定義膜118は、第2有機絶縁層117上で、画素電極121の縁部を覆い、画素電極121の中央部を露出する第1開口OP1を備えうる。前記第1開口OP1によって、有機発光ダイオードOLED、OLED’の発光領域、すなわち、画素PXmの大きさ及び形状が画定(定義)される。
【0135】
画素画定(定義)膜118は、画素電極121の縁部と画素電極121上部の対向電極123との距離を増加させることで、画素電極121、121’の縁部でのアーク(arc)などの発生を防止する役割を行うことができる。画素画定(定義)膜118は、ポリイミド、ポリアミド(Polyamide)、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン、HMDSO(hexamethyldisiloxane)及びフェノール樹脂といった有機絶縁物質であり、スピンコーティングなどの方法によって形成されうる。
【0136】
画素画定(定義)膜118の第1開口OP1の内部には、第1画素電極121に対応するように形成された第1発光層122bが配置される。第1発光層122bは、高分子物質または低分子物質を含みうるのであり、赤色、緑色、青色または白色の光を放出することができる。
【0137】
第1発光層122bの上部及び/または下部には、有機機能層122eが配置されうる。有機機能層122eは、第1機能層122a及び/または第2機能層122cを含みうる。第1機能層122aまたは第2機能層122cは省略されうる。
【0138】
第1機能層122aは、第1発光層122bの下方に配置されうる。第1機能層122aは、有機物に備えられた単層または多層でありうる。第1機能層122aは、単層構造であるホール輸送層(HTL: Hole Transport Layer)でありうる。または、第1機能層122aは、ホール注入層(HIL: Hole Injection Layer)とホール輸送層(HTL)を含みうる。第1機能層122aは、メイン表示領域MDAに含まれた有機発光ダイオードOLEDに対応するように一体に形成されうる。
【0139】
第2機能層122cは、前記第1発光層122bの上方に配置されうる。第2機能層122cは、有機物によって備えられた単層または多層でありうる。第2機能層122cは、電子輸送層(ETL: Electron Transport Layer)及び/または電子注入層(EIL: Electron Injection Layer)を含みうる。第2機能層122cは、メイン表示領域MDAに含まれた有機発光ダイオードOLEDに対応するように、一体に形成されうる。
【0140】
第2機能層122cの上方には、対向電極123が配置される。対向電極123は、仕事関数の低い導電性物質を含みうる。例えば、対向電極123は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(CA)またはそれらの合金などを含む(半)透明層を含みうる。または、対向電極123は、前述した物質を含む(半)透明層上に、ITO、IZO、ZnOまたはIn2O3といった層をさらに含みうる。対向電極123は、メイン表示領域MDAに含まれた有機発光ダイオードOLED、OLED’に対応するように一体に形成されうる。
【0141】
メイン表示領域MDAに形成された、第1画素電極121から対向電極123までの層は、有機発光ダイオードOLEDをなしうる。
【0142】
対向電極123上には、有機物質を含む上部層150が形成されうる。上部層150は、対向電極123を保護すると共に光抽出効率を高めるために設けられた層でありうる。上部層150は、対向電極123よりも屈折率の高い有機物質を含みうる。または、上部層150は、屈折率が互いに異なる層が積層されて備えられうる。例えば、上部層150は、高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層が積層されて備えられうる。この際、高屈折率層の屈折率は、1.7以上でありうるのであり、低屈折率層の屈折率は、1.3以下でありうる。
【0143】
上部層150は、さらにLiFを含みうる。または、上部層150は、さらにシリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)といった無機絶縁物を含みうる。
【0144】
上部層150上には、薄膜封止層TFELが配置されうる。薄膜封止層TFELは、外部の水分や異物が有機発光ダイオードOLEDに浸透することを防止することができる。
【0145】
薄膜封止層TFELは、少なくとも1層の無機封止層と、少なくとも1層の有機封止層とを含みうるのであり、これと関連して
図6Aでは、薄膜封止層TFELが、第1無機封止層131、有機封止層132及び第2無機封止層133が積層された構造を図示する。他の実施形態において、有機封止層の数と無機封止層の数及び積層順序は変更されうる。
【0146】
第1無機封止層131及び第2無機封止層133は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、またはハフニウム酸化物(HfO2)、または亜鉛酸化物(ZnO2)のような1つ以上の無機絶縁物を含みうるのであり、化学気相蒸着法(CVD)などによって形成されうる。有機封止層132は、ポリマー(polymer)系の素材を含みうる。ポリマー系の素材としては、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド及びポリエチレンなどを含みうる。第1無機封止層131、有機封止層132、及び第2無機封止層133は、メイン表示領域MDAをカバーするように一体に形成されうる。
【0147】
図6Aにおいて、セパレータ200は、メイン表示領域MDAと側面領域SAとが出合う部分を中心に配置されるところ、セパレータ200は、表示領域に配置された有機発光ダイオードOLED、OLED’と少なくとも一部が重畳しうる。すなわち、セパレータ200は、メイン表示領域MDAに配置されたメイン有機発光ダイオードOLED、及び、側面領域SAに配置された側面有機発光ダイオードOLED’と、少なくとも一部が重畳しうる。
【0148】
一方、
図6Aでは、側面領域SAに側面画素回路PCs及び側面有機発光ダイオードOLED’が配置された構成を説明したが、本発明は、それに限定されない。
【0149】
図6Bのように、側面領域SAには、側面画素回路PCs及び側面有機発光ダイオードOLED’が配置されず、配線WL’が配置されるなど、多様な変形が可能である。前記配線WL’は、多様な層、例えば、第2ゲート絶縁層113、層間絶縁層115、及び/または第1有機絶縁層116などに配置されうる。
【0150】
図7は、本発明の一実施形態による表示パネル10の基板の下面100Bを展開した状態で示す平面図であり、
図8ないし
図11Aは、
図7のIV部分を拡大した拡大図である。
図11Bは、表示パネルの基板の下面を展開した状態で示す平面図である。
図12は、表示パネル10の基板の下面100Bの一部を展開した状態で示す平面図である。
【0151】
図7ないし
図11Aを参照すれば、基板の下面100Bには、セパレータ200がベンディングラインBLに沿って多様な形状に配置されうる。
【0152】
ベンディングラインBLは、第1ベンディングラインBL1、第2ベンディングラインBL2、第3ベンディングラインBL3、及び第4ベンディングラインBL4を含みうる。
図7は、表示パネル10の基板100の下面100Bを示すためのものであって、
図3の表示パネル10を裏返しにして示す図面であると理解されうる。これにより、
図3とは異なり、第1ベンディングラインBL1は、右側に配置され、第2ベンディングラインBL2は、左側に配置されている。
【0153】
基板の下面100Bにおいて、第1ベンディングラインBL1の右側には、第1側面領域SA1が配置され、第1ベンディングラインBL1の左側には、メイン表示領域MDAが配置されうる。第2ベンディングラインBL2の右側には、メイン表示領域MDAが配置され、第2ベンディングラインBL2の左側には、第2側面領域SA2が配置されうる。
【0154】
基板の下面100Bにおいて、第3ベンディングラインBL3の上側には、第3側面領域SA3が配置され、第3ベンディングラインBL3の下側には、メイン表示領域MDAが配置されうる。第4ベンディングラインBL4の上側には、メイン表示領域MDAが配置され、第4ベンディングラインBL4の下側には、第4側面領域SA4が配置されうる。
【0155】
図8ないし
図10を参照すれば、セパレータ200は、複数個が備えられうる。複数のセパレータ200は、ベンディングラインBLに沿って配列され、互いに離隔されて配置されうる。
図8のように、セパレータ200は、円形に備えられうるが、これに限呈されるではない。
【0156】
セパレータ200は、正方形、長方形、五角形などの多角形備えられうる。セパレータ200は、それぞれ、平面形状(例えば、円形、正方形、長方形、五角形など)を有する離散パターンでありうる。一部実施形態において、セパレータ200は、
図9のようにベンディングラインBLと交差するx方向の辺がy方向の辺よりも、より長く備えられる長方形に備えられうる。
【0157】
図10を参照すれば、セパレータ200は、ベンディングラインBLに、より近い部分がベンディングラインBLから遠い部分よりも広い面積を有するように備えられうる。セパレータ200の幅は、ベンディングラインBLの長手方向(または延長方向)に平行なように定義されうる。一実施形態において、セパレータ200は、十字架形状に備えられ、中央部分のy方向への幅が端部分のy方向への幅よりも大きく備えられうる。
【0158】
図8ないし
図10では、セパレータ200が複数個備えられていることを図示しているが、本発明は、それに限定されない。
図11Aのように、セパレータ200は、ベンディングラインBLに沿って所定の幅をもって連続して配置されうる。すなわち、セパレータ200は、ベンディングラインBLに沿って連続した単一パターンでありうる。その場合、セパレータ200は、
図11Bのように、基板100の下面100bにて、メイン表示領域MDAと側面領域SAとの境界の全体を中心として、メイン表示領域MDAの形状に沿って閉じた形状(closed-shape)となりうる。
【0159】
また、
図8ないし
図11Aの場合、ベンディングラインBLが直線状からなる場合について図示しているが、本発明は、それに限定されない。
図11B及び
図12のように、ベンディングラインBLは、一部の領域において曲線でありうる。例えば、基板100のコーナー部においてベンディングラインBLは、コーナーの形状に沿って曲線でありうる。その場合にも、セパレータ200は、ベンディングラインBLに沿って配列されうるということは言うまでもない。
【0160】
図13は、一実施形態による表示パネルの断面の一部を展開した状態で示す概略的な断面図である。
図13において、
図5と同じ参照符号は、同一部材を指称するところ、それらについての重複説明は省略する。
【0161】
図13を参照すれば、表示パネル10は、基板100、基板上に配置された回路層PCL、表示要素層EML、薄膜封止層TFEL、タッチスクリーン層TSL、及び光学機能層OFLを含みうる。また、表示パネル10は、基板100の下部に配置された保護フィルムPFを含みうる。表示パネル10は、その一部がベンディングラインBLを中心にベンディングされる。この際、前記基板100と保護フィルムPFとの間には、前記ベンディングラインBLに対応するセパレータ200が配置されうる。
【0162】
図5において、セパレータ200は、基板100の下面100Bに形成されるものと図示しているが、本発明は、それに限定されない。
図13を参照すれば、セパレータ200は、保護フィルムPFの上面に形成された後、粘着層ADLによって貼り付けられうる。保護フィルムPFから最も遠いセパレータ200の末端部は、基板100から離隔されうるのであって、粘着層ADLの一部は、セパレータ(分離膜)200の末端部と基板100との間に位置しうる。粘着層ADLは、非常に薄く備えられ、セパレータ200の上面は、基板100の下面100Bが当接するように形成されうる。他の実施形態において、セパレータ200は、粘着層ADLの上面に形成された後、基板100の下面100Bと当接するように配置される。
【0163】
図14は、一実施形態による表示パネルの断面の一部を展開した状態で示す概略的な断面図である。
図14において、
図5と同じ参照符号は、同一部材を指称するところ、それらについての重複説明は省略する。
【0164】
図14を参照すれば、表示パネル10は、基板100、基板上部に配置された回路層PCL、表示要素層EML、薄膜封止層TFEL、タッチスクリーン層TSL、及び光学機能層OFLを含みうる。また、表示パネル10は、基板100の下方に配置された保護フィルムPFを含みうる。表示パネル10は、その一部がベンディングラインBLを中心にベンディングされうる。ここで、前記基板100と保護フィルムPFとの間には、前記ベンディングラインBLに対応するセパレータ200が配置されうる。
【0165】
基板100は、第1樹脂層101、第1バリア層102、第2樹脂層103、及び第2バリア層104が積層された構造を含みうる。
【0166】
第1樹脂層101及び第2樹脂層103は、ポリエーテルスルホン(polyethersulphone、PES)、ポリアクリレート(polyacrylate、PAR)、ポリエーテルイミド(polyetherimide、PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethyelenen napthalate、PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethyeleneterepthalate, PET)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide、PI)、ポリカーボネート(polycarbonate、PC)またはセルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate, CAP)といった高分子樹脂から形成されうる。
【0167】
水分や酸素の透過を防止するために、第1樹脂層101と第2樹脂層103との間に第1バリア層102が介在されうる。また、第2樹脂層103とバッファ層111との間に第2バリア層104が介在されうる。第1バリア層102及び第2バリア層104は、金属酸化物、シリコンナイトライドまたはシリコンオキシドのような無機材料から形成されうる。第1バリア層102及び第2バリア層104は、単層膜または多層膜として形成されうる。
【0168】
本実施形態において、第1樹脂層101と第2バリア層102との間に、ベンディングラインBL1、BL2に対応して補助セパレータ210が、さらに配置されうる。補助セパレータ210は、第2バリア層102の下面、または第1樹脂層101の上面に形成されうる。補助セパレータ210は、基板100及び保護フィルムPFと異なる光透過率または光反射率を有しうる。補助セパレータ210は、セパレータ200と異なる光透過率及び光反射率を有しうる。補助セパレータ210は、インクを塗布するか、薄膜を蒸着してパターニングすることで形成されうる。
【0169】
補助セパレータ210が配置されることにより、基板100の内部に発生するクラックの検出が容易になる。補助セパレータ210が配置される場合、セパレータ200の光透過率は、保護フィルムPFの光透過率に比べて小さく、補助セパレータ210の光透過率に比べて大きいように備えられうる。
【0170】
セパレータ200を第1セパレータと称し、補助セパレータ210は、第2セパレータと称しうる。第1セパレータと第2セパレータは、基板100と対向する層のうちの、互いに異なる層でありうる。第1セパレータと第2セパレータは、ベンディングラインBLのうち、同じベンディングラインに対応しうる。
【0171】
図15は、一実施形態による表示装置のクラック検出方法を示すフローチャートである。
図16A及び
図16Bは、クラック検出方法を概略的に示す図面である。
【0172】
図15ないし
図16Bを参照すれば、表示装置のクラックを検出するために、まず表示パネルの基板100と保護フィルムPFとの間にセパレータ200を形成する(S100)。すなわち、基板100と保護フィルムPFとの間にセパレータ200が形成された表示パネル10を準備する。表示パネル10がベンディングラインBLを中心にベンディングされる場合、セパレータ200は、ベンディングラインBLに対応して基板100と保護フィルムPFとの間に配置されうる。前記セパレータ200は、基板100の下面と当接するように配置されうる。セパレータ200は、基板100の下面上にあって、基板100及び保護フィルムPFと異なる光透過率または光反射率を有する物質でもって備えられうる。
【0173】
次いで、検出器DTの光学焦点を保護フィルムPFの下面に合わせ、前記保護フィルムPFの下面を検査する(S200)。前記検出器DTは、顕微鏡といった光学を用いた検出器でありうる。保護フィルムPFの下面に発生したクラックのみでは、それが、真性クラックか、疑似クラックかの判断が困難である。
【0174】
図15及び
図16Bを参照すれば、保護フィルムPFと基板100との間に配置されたセパレータ200に光学焦点を合わせて、基板100の下面を検査する(S300)。セパレータ200は、基板100の下面に当接して配置されるのであるところ、セパレータ200に焦点を合わせるということは、基板100の下面に焦点を合わせることでありうる。すなわち、セパレータ200に焦点を合わせることは、基板100の下面100Bに焦点を合わせることに該当しうる。
【0175】
本発明の一実施形態は、基板100と、前記基板100の下面に配置された保護フィルムPFとの間に、セパレータ200が配置された表示装置を提供する段階;前記セパレータ200に対応する前記保護フィルムPFの下面に検出器DTの光学焦点を合わせた後、前記保護フィルムPFの下面を検査する段階;及び、前記保護フィルムPFの下面を検査した後、前記セパレータ200に前記検出器DTの光学焦点を合わせて、前記基板100の下面100Bを検査する段階;を含む、表示装置の検査方法を提供する。
【0176】
セパレータ200は、基板100及び保護フィルムPFと異なる光透過率または光反射率を有する物質でもって備えられるのであって、セパレータ200に焦点を合わせることは容易でありうる。また、セパレータ200は、クラックの発生確率が高い領域、すなわち、ベンディングラインBLが配置された部分と重畳して配置されるのであって、セパレータ200が配置された領域を検査することで検査効率を高めうる。基板100の下面のクラックが観測されない場合、保護フィルムPFの下部にて観測されたクラックは、疑似クラックと判断する。基板100の下面のクラックが観測される場合、真性クラックと判断する。
【0177】
【0178】
図17Aは、保護フィルムの下面を検査した写真を示す。
図17Aを参照すれば、保護フィルムの下面には、白色トレース(trace; すじ)が検出されており、前記白色トレースは、クラックであると判断される。しかし、保護フィルムの下面の白色トレースのみでは、前記クラックが真性であるか、疑似であるかが不明確である。したがって、基板の下面を一緒に検査することが望ましい。
【0179】
図17Bは、基板の下面を検査した写真である。
図17Bを参照すれば、保護フィルムの下面に示される白色トレースがさらに明らかに検出されている。その場合、前記白色トレースは、真性クラックであると判断する。
【0180】
【0181】
図18Aは、保護フィルムの下面を検査した写真を示す。
図18Aを参照すれば、保護フィルムの下面には、短い白色トレースが検出されており、前記白色トレースは、クラックであると判断されうる。しかし、保護フィルムの下面の白色トレースのみでは、前記クラックが真性であるか疑似であるかが不明確である。
【0182】
図18Bは、基板の下面を検査した写真である。
図18Bを参照すれば、保護フィルムの下面には、白色トレースが検出されていない。その場合、保護フィルムの下面に示された白色トレースは、疑似クラックであって、基板の下面には、クラックが発生していないと判断しうる。
【0183】
このように、本発明の実施形態における表示装置の検査方法は、セパレータを用いて基板下面のクラックの発生有無を正確に判断することができ、検査効率を向上させうる。
【0184】
このように本発明は、図面に図示された実施形態に基づいて説明されたが、これは、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められねばならない。
【国際調査報告】