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特表2024-521387自動車シートに取り付けるためのインパクトシールド付きチャイルドシート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】自動車シートに取り付けるためのインパクトシールド付きチャイルドシート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575524
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-24
(86)【国際出願番号】 EP2022065375
(87)【国際公開番号】W WO2022258602
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202021103087.9
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505222381
【氏名又は名称】サイベックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ポウエル、イアン
(72)【発明者】
【氏名】ツールン、クリストフ
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CD04
3B087CD05
3B087CE03
3B087CE07
(57)【要約】
自動車シートに取り付けるためのチャイルドシート(10)であって、子供を収容するための本体(11)と、子供を保持するためのインパクトシールド(12)とを有し、少なくとも1つの能動保護手段(22)がインパクトシールド(12)上に配置され、またはインパクトシールド(12)によって形成され、能動保護手段(22)は、非作動状態から作動状態に移行可能であり、
非作動状態では、子供の臀部に対する子供の上半身の回転が可能であり、作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能であり、および/または、
非作動状態では、子供の進行方向への変位が可能であり、作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能である、チャイルドシート(10)。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シートに取り付けるためのチャイルドシート(10)であって、前記チャイルドシート(10)は、子供を収容するための本体(11)と、前記子供を保持するためのインパクトシールド(12)とを有し、少なくとも1つの能動保護手段(22)が前記インパクトシールド(12)上に配置され、または前記インパクトシールド(12)によって形成され、前記能動保護手段(22)は、非作動状態から作動状態に移行可能であり、
前記非作動状態では、前記子供の臀部に対する前記子供の上半身の回転が可能であり、前記作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能であり、および/または、
前記非作動状態では、前記子供の進行方向への変位が可能であり、前記作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能である、チャイルドシート(10)。
【請求項2】
自動車シートに取り付けるためのチャイルドシート(10)であって、前記チャイルドシート(10)は、子供を収容するための本体(11)と、前記子供を保持するためのインパクトシールド(12)とを有し、前記チャイルドシート(10)は、少なくとも1つの能動保護手段(22)が前記インパクトシールド(12)上に配置され、または前記インパクトシールド(12)によって形成されるように構成され、前記能動保護手段(22)は、非作動状態から作動状態に移行可能であり、
前記非作動状態では、前記子供の胴体に対する前記子供の頭部の回転が可能であり、前記作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能である、好適には請求項1に記載のチャイルドシート(10)。
【請求項3】
自動車シートに取り付けるためのチャイルドシート(10)であって、前記チャイルドシート(10)は、子供を収容するための本体(11)と、前記子供を保持するためのインパクトシールド(12)とを有し、前記インパクトシールド(12)は、その上側面(19)に少なくとも1つの能動保護手段(22)を有し、前記能動保護手段(22)は、非作動状態から作動状態に移行可能であり、前記作動状態における前記能動保護手段(22)は、前記インパクトシールドの前記上側面(19)の一部のみを覆っており、特に、前記インパクトシールドの前記上側面(19)の前部を覆っていない、好適には請求項1または2に記載のチャイルドシート(10)。
【請求項4】
前記能動保護手段(22)は、膨張可能ガスバッグ、特にエアバッグを備え、および/または、前記チャイルドシートは、好適には専ら前向きの設置のために設計されることを特徴とする、請求項1~3の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項5】
前記能動保護手段(22)は、作動した場合、前記子供の上半身および/または頭部を捕捉するように構成されることを特徴とする、請求項1~4の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項6】
前記能動保護手段(22)は、作動した場合、前記子供の大腿部および/または骨盤の方向に作用するように構成されることを特徴とする、請求項1~5の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項7】
前記チャイルドシートは、少なくとも、場合によっては専ら、前記能動保護手段(22)が作動状態にある場合、前記本体(11)に対する前記インパクトシールド(12)の回転が阻止されるように構成可能であることを特徴とする、請求項1~6の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項8】
前記インパクトシールド(12)は、前記自動車が急減速した場合、前記子供の頭部によって伝達される力が少なくとも主に直線的に前記インパクトシールド(12)に伝達されるように配置されることを特徴とする、請求項1~7の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項9】
前記インパクトシールド(12)は、前記自動車が急減速した場合、前記子供の頭部によって伝達される力が少なくとも主に直線的にサポートフット(17)に伝達されるように配置されることを特徴とする、請求項1~8の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項10】
前記インパクトシールド(12)の一部は、
捕捉する瞬間の前記子供の頭部の移動方向への前記子供の頭部の重心を通る仮想線の延長線上に位置し、および/または、
前記子供の頭部の重心と、捕捉する瞬間/前記捕捉する瞬間の前記子供の頭部と前記能動保護手段との接点との間の仮想線の延長線上に位置する
ことを特徴とする、請求項1~9の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項11】
前記チャイルドシートは、サポートフット(17)を備え、
前記サポートフットの一部は、好適には、捕捉する瞬間/前記捕捉する瞬間の前記子供の頭部の移動方向への前記子供の頭部の重心を通る仮想線/前記仮想線の延長線上に位置し、および/または、前記子供の頭部の重心と、捕捉する瞬間/前記捕捉する瞬間の前記子供の頭部と前記能動保護手段との接点との間の仮想線の延長線上に位置する
ことを特徴とする、請求項1~10の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項12】
前記非作動状態における前記能動保護手段(22)は、前記作動状態と少なくとも同程度前方まで延び、または、前記作動状態よりもさらに前方まで延び、および/または、
前記非作動状態における前記能動保護手段(22)は、前記インパクトシールドの前記上側面(19)を前記作動状態と少なくとも同じ大きさの部分覆い、または、前記インパクトシールドの前記上側面(19)を前記作動状態よりも大きな部分覆う
ことを特徴とする、請求項1~11の1項に記載の、特に請求項3~11の1項に記載のチャイルドシート。
【請求項13】
請求項1~12の1項に記載のチャイルドシートと、前記自動車とを備えるシステム。
【請求項14】
自動車が急減速した場合に前記自動車内の子供を保持するための方法であって、請求項1~12の1項に記載のチャイルドシートおよび/または請求項13に記載のシステムが設けられる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の自動車シートに取り付けるためのチャイルドシートに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車シートに取り付けるためのチャイルドシートは、先行技術において一般に知られている。そのようなチャイルドシートは、インパクトシールドを有し得る。
【0003】
そのようなチャイルドシートの特徴のいくつかを以下で説明する。これらは、本発明に係る実施形態において(部分的または完全に)実現することもできる。
【0004】
そのようなチャイルドシートの本体は、一般に、少なくとも1つの座部を有し、任意選択的に(場合によってはヘッドレストを含む)背部も有する。さらに、基部、サポートフット、および/または他の要素が設けられ得る。座部、および存在する場合は背部および/またはヘッドレストは、本体にシェル状の特徴(シートシェル)をもたらし得る側部部品を備えてよい。チャイルドシートの本体は、たとえば、少なくとも1つの側面衝撃保護装置、少なくとも1つのベルトガイド、および/または少なくとも1つの係留要素(たとえばIsofix係留要素またはラッチ係留要素)および/または他の要素も有してよい。
【0005】
さらに、本発明の文脈において、「チャイルドシート」という用語は、「伝統的な」チャイルドシートおよび幼児用キャリアの総称として理解されることに留意すべきである。この点に関して(特定の文脈で別段の記載がない限り)、チャイルドシートは常に、「チャイルドシートまたは幼児用キャリア」を表す省略形として理解すべきであり、または本発明の文脈において、チャイルドシートに提供される特徴は、原則として幼児用キャリアにも適用可能であり、逆もまた然りである(そうでないことが言及される場合を除く)。同じことが「子供」という用語にも当てはまり、これもまた、子供、乳児、幼児の総称として理解すべきである。いわゆる「幼児用キャリア」は、乳幼児を保持するための一体型シェル(のみ)を備える場合が多く、それ自体のベルトシステム、場合によってはヘッドレスト、場合によっては他の構成要素を含んでよい。そのような「幼児用キャリア」は、(構造的に制限される)背もたれの代わりに、子供の臀部を収容可能な「着座領域」に連結する背部を有する。これに対し、より年長の子供用のチャイルドシートは、着座領域から構造的に分離された背もたれを有し、その傾斜は、必要に応じて着座領域に対し変えることができる。構造的分離は、たとえば、キンクなどによって形成され得る。
【0006】
さらに、最新の技術では、インパクトシールドが能動保護手段(特にエアバッグ)を備える解決策が知られている。この点に関して、たとえばDE202017105118U1を参照することができる。
【0007】
しかし、先行技術から知られる解決策は、依然として安全性の点で改善の必要があると考えられる。
【発明の概要】
【0008】
特に、本発明の目的は、インパクトシールドによって、強い加速時(または減速時、特に衝突の場合)に安全かつ単純な方法で子供が保持され、重症の危険性が低減されるような、自動車に取り付けるためのチャイルドシートを提案することである。
【0009】
この目的は、特に、請求項1に記載のチャイルドシートによって解決される。
【0010】
特に、この目的は、自動車シートに取り付けるためのチャイルドシートによって解決され、チャイルドシートは、子供を収容するための本体と、子供を保持するためのインパクトシールドとを有し、少なくとも1つの能動保護手段がインパクトシールド上に配置され、またはインパクトシールドによって形成され、能動保護手段は、非作動状態から作動状態に移行可能である。
【0011】
本発明の好適な第1の態様によると、チャイルドシートは、非作動状態では、子供の臀部に対する子供の上半身の回転が可能であり、作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能であるように構成される。代替または追加として(本発明の第2の態様によると)、非作動状態では、子供の進行方向への変位が可能であり、作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能である。さらに代替または追加として(第3の態様によると)、非作動状態では、子供の上半身に対する子供の頭部の回転が可能であり、作動状態では可能でなく、または限られた範囲でのみ可能である。
【0012】
第1から第3の態様に関連する1つの概念は、子供の回転が可能な限り打ち消される(または大半が防止される)ようにチャイルドシートまたは能動保護手段を構成することであり、単にクッション状またはカーテン状に子供を捕捉することではない。特に、能動保護手段の主な役割は、子供の(または子供の身体部位、特に胴体に対する頭部の)回転を防止、または少なくとも軽減すること(またはそのように構成されたチャイルドシート)であると考えられる。このようにして、保護効果の向上が単純な手段で実現され得る。
【0013】
好適には上述した第1および/または第2および/または第3の態様と組み合わせることが可能な、本発明のさらなる好適な(第4の)態様によると、上記目的は、特にチャイルドシートによって解決され、このチャイルドシートは、子供を収容するための本体と、子供を保持するためのインパクトシールドとを有し、インパクトシールドは、その上側面に少なくとも1つの能動保護手段を有し、能動保護手段は、非作動状態から作動状態に移行可能であり、作動状態における能動保護手段は、インパクトシールドの上側面の一部のみを覆っており、好適には、インパクトシールドの上側面の前部を覆っていない。
【0014】
第4の態様によると、子供の回転が可能な限り単純な方法で打ち消され得ることが特に重要である。したがって、可能な限り大きな面積を覆う能動保護手段(特にエアバッグ)ではなく、子供の(および/または子供の身体部位の、たとえば胴体に対する頭部の)回転を意図的に防止または軽減する比較的(能動状態でも、または少なくとも能動状態において)小型の保護装置(エアバッグ)に焦点が当てられる。
【0015】
特に、そのような解決策によって、能動保護手段(特にエアバッグ)が比較的迅速に作動状態に移行可能であり、子供(または子供の身体部位)の回転から生じる力が顕著に作用する箇所でその効果を効果的(局所的)に発揮し得ることが実現される。その結果、また第4の態様によって、安全性の向上が比較的単純な方法で実現される。特に、そのような局所的設計により、(エアバッグの小さな容積による)より速い膨張が実現され得る。
【0016】
能動保護手段は、好適には、膨張可能ガスバッグ、特にエアバッグを備える(または、そのようなエアバッグから形成される)。
【0017】
本体の座部は、チャイルドシートに収容された子供(またはダミー、特にQまたはPシリーズのダミー)の臀部、場合によっては両脚または脚部も収容するための座面と、側部部品として設計することも可能な左右の側部領域とを有してよい。必要に応じて、側部部品は、(背面領域を有するアームレストのように座部に連結された)上部と、(座面を実質的に側方に延ばす)下部との間に(小さな角の形状を有し得る)収容開口部が生じるように設計されてもよい。本体、特に座部は、インパクトシールドを固定するための少なくとも1つの第1の固定手段(たとえば左右の固定要素)を有してよい。
【0018】
インパクトシールドは、少なくとも部分的に剛性であり、子供をチャイルドシートに拘束するように設計される。そのために、インパクトシールドは一般に、子供、特に子供の骨盤、腹部、および/または胸部を拘束するように設計された(側方延長部に対する)中央部と、特に座部の側方領域を(場合によっては側部部品上で)支持するように設計された左右の側部とを有する。代替または追加として、側部は、この目的のために設けられた(それぞれの)受容部(場合によっては座部の上記収容開口部)に(たとえばフォームフィット)係合するために設けられた連結部品として設けられ得る(たとえばGB2266839Aを参照)。
【0019】
必要であれば、インパクトシールドは、インパクトシールドの本体への固定を可能にするために、本体の第1の固定要素と協働するための少なくとも1つの第2の固定要素を有してよい。
【0020】
有利には、インパクトシールドは、少なくとも部分的にエネルギー吸収性であり、および/または変形可能、特に塑性変形可能な材料(たとえばEPPまたはEPSまたはEPO)で作られる(EP3626518A1を参照)。第2の固定要素の追加または好適には代替として、インパクトシールドは、(特にインパクトシールドを本体に固定するため、および/またはインパクトシールドおよび本体を共に車両シートに固定するための)車両ベルト用ベルトガイドを有してよい。
【0021】
一般に、インパクトシールドまたはその中央部は、(適切な使用中、子供の骨盤/腹部または胸部に面する)内側面と、(適切な使用中、子供の両脚または脚部に面する)下側面とを有してよい。インパクトシールドは、内側面に(少なくとも実質的に)対向する外側面、および下側面に(少なくとも実質的に)対向する上側面も有してよく、少なくとも部分的に、特に中央領域において、たとえば正方形、場合によっては長方形、平行四辺形、または台形の、また場合によっては楕円形または円形の断面が存在し得る。
【0022】
チャイルドシートは、好適には(特に専ら)、前向きの設置(子供自身がまっすぐ前方を向いている場合に子供が直進進行方向における前方進行方向を向くような自動車シート上の配置)のために設計される。
【0023】
それぞれの(特に能動)状態における能動保護手段(エアバッグ)の延長部は、能動保護手段(エアバッグ)によって占有される(または覆われる)領域として特に理解される。好適には、これは、インパクトシールドの上側面への能動保護手段の突出または突出領域であるものとする。代替または追加として、(インパクトシールドの少なくとも1つの使用状態、場合によっては可能な使用状態のいくつかまたは全てにおける)能動保護手段ならびにインパクトシールドの上側面(および/またはインパクトシールド全体)の水平面へのそれぞれの突出も比較のために用いられ得る。この点で、能動保護手段(またはエアバッグ)は、好適には、インパクトシールドの上側面の最大90%、さらに好適には最大80%、場合によっては最大70%または最大60%のみを覆うべきである。特に好適には、インパクトシールドの上側面の前部は覆われていない(または、能動保護手段は、作動状態においてインパクトシールドの上側面の前部を覆っていない)。特に、インパクトシールドの上側面の最前部10%、好適には最前部20%、場合によっては最前部30%が、能動保護手段の作動状態において能動保護手段に覆われていない必要がある。最前部x%は、好適には、長さのパーセンテージを意味するものとして理解すべきである(この長さは、好適には、上側面の前後の最大延長とする)。インパクトシールドの上側面またはインパクトシールド(全体)の突出が考慮される場合も、最大x%は、好適には(たとえば水平面へのそれぞれの突出領域に対する)長さのパーセンテージである。一般に、たとえばインパクトシールドの上側面(および/または上側面またはインパクトシールド全体の水平突出部)の少なくとも10%、好適には少なくとも20%、さらに好適には少なくとも30%または40%は、(作動状態における)能動保護手段によって覆われず、または占有されなくてよい。
【0024】
インパクトシールドの上側面は、(場合によっては丸みを帯びた)角または縁部によって内側面および/または外側面から構造的に区切られ得る。丸みがある場合、好適には、それぞれの丸みの中心が境界として用いられるものとする。また上側面は、側面または表面が、(必要に応じて能動保護手段を考慮に入れずに)垂直下方向において(正確に)上から見た上面図で、少なくとも1つの使用状態(必要に応じていくつかまたは全ての使用状態)に関して認識可能であることを意味するものとして定義することもできる。
【0025】
最初に説明した特徴に加えて、インパクトシールドは、さらなる特徴によって特徴付けることもできる。好適には、インパクトシールドは、子供を本体に保持するために、チャイルドシートの本体に固定可能に(好適には少なくとも部分的に着脱可能、特に取外し可能に)固定された装置として理解される。インパクトシールドは、好適には(少なくとも部分的に)寸法が(特に、自重および/またはわずかな外力のみで畳まれないという意味で)安定している。
【0026】
インパクトシールドは、(少なくとも部分的に、たとえば少なくとも80重量%が)プラスティックで作られてよく、および/またはパッド(たとえば発泡材料パッド)を備えてよい。インパクトシールドは、少なくとも30重量%、好適には少なくとも60重量%の固体および/または非多孔質材料(プラスティック)から形成され得る。インパクトシールドは、少なくとも30重量%、好適には少なくとも60重量%の多孔質材料(特に発泡プラスティック、たとえばEPSまたはEPP)から形成され得る。インパクトシールドは、少なくとも200gまたは少なくとも500gおよび/または最大5kgまたは最大2kgの重量であってよい。
【0027】
インパクトシールドは、インパクトシールド(特に本体およびインパクトシールドの両方)が車両シートに固定され得るように、またはインパクトシールドが本体に固定され得るように車両ベルト(および/または他のベルト、たとえば本体に取り付けられた、または取付け可能なベルト)をガイドするための少なくとも1つのガイド装置を有してよい。
【0028】
チャイルドシートは、好適には、(子供が進行方向を向くように)車両シート上での前向きの配置のために構成される。進行方向(前方方向)とは、特に、チャイルドシートに座った子供が(まっすぐ前方を向く場合に)進行方向に向くため、車両の直進方向への移動を意味する。前方(直進)方向に走行している車両が、たとえば正面衝突事故によって(急)減速を受けた場合、子供およびチャイルドシートは、進行方向に作用する慣性力を受ける。
【0029】
(正常な)使用状況は、特に、インパクトシールドが(特にチャイルドシート製造会社の指示に従って)本体に配置(装着)され、子供(またはダミー)が(特にチャイルドシート製造会社の仕様書に従って)チャイルドシートによって安全に支持され、チャイルドシートまたはインパクトシールドによって保持され得る状況として理解される。
【0030】
急減速(または急減速を伴うイベント)は、特に、車両(たとえば乗用車)での通常の走行に比べて高い加速度(または減速度)が生じるイベントとして理解される。特に、衝突(正面衝突)や他の事故は、急減速を伴うイベントとして理解すべきである。そのような減速は、特に、車両内のたとえばエアバッグなどの能動保護手段が作動するほど加速度(または減速度)が大きい場合、急減速として理解され得る。急減速イベントにおける減速は、場合によっては2gを超え、場合によっては3gまたは5gまたは8gを超え得る(または、これらの制限を超える場合、対応する急減速イベントとして理解され得る)。特に、UN ECE-R44またはUN ECE-R129(出願または優先時に有効であり、たとえばUNECEウェブサイトwww.unece.orgで取得される)において「正面衝突」として説明される衝突(「クラッシュ」)は、急減速イベントとして理解すべきである。
【0031】
特に、本開示のシートまたはインパクトシールドは、最小身長から最大身長までの子供に関して承認されるべきであり、最小身長は少なくとも60cm、好適には少なくとも75cmであってよく、および/または最大身長は最大130cm、好適には最大116cmであってよい。代替または追加として、シートは、少なくともQ1またはQ1.5からQ6までのダミー(または対応するダミーによって模擬される子供)に関して設計され得る。
【0032】
上述の規格UN ECE-R129は、具体的には「規則第129号 自動車に搭載して使用される強化チャイルドシートシステム(ECRS)の承認に関する統一規定」またはE/ECE324/Rev.2/Add.128-E/ECE/Trans.505/Rev.2/Add.128(たとえば2013年7月9日および/または2013年12月31日および/または優先または出願時に有効)であってよい。
【0033】
具体的には、Humanetics社のダミーが使用され得る。追加の情報は、(規格UN ECE-R129も参照する)Humanetics社のマニュアルに記載されている。
【0034】
本明細書の文脈において、インパクトシールドの使用位置または使用状態が(特に任意の定められた角度および/または突出に関して)問題にされる場合、それぞれの仕様は、いくつかの使用状態が設定可能である場合(たとえばインパクトシールドおよび/またはインパクトシールドが取り付けられたチャイルドシートの一部がその角度位置に関して変更可能である場合)、特に少なくとも1つの可能な使用状態に関して、好適には(水平に対するインパクトシールドの向きに関して)調節可能な角度範囲全体の少なくとも半分に関して満たされるべきである。開始点は、好適には、チャイルドシートが水平平面に載置された状態におけるインパクトシールドまたはチャイルドシートである。
【0035】
背部と座部とが互いに対して調節可能である場合(または背部の傾斜が座部に対し調節可能である場合)、それぞれの条件は、好適には、少なくとも1つの傾斜位置に適用されるべきであり、さらに好適には、必要であれば全ての傾斜設定に関して、合計で最大限に可能な傾斜変化量の少なくとも半分を占める傾斜調節範囲の少なくとも部分的な範囲に適用されるべきである。
【0036】
本体自体が調節可能である場合、たとえばシート要素が調節可能な基部を有するチャイルドシートの場合(または本体の傾斜が調節可能である場合)、それぞれの条件は、好適には、少なくとも1つの傾斜位置に適用されるべきであり、さらに好適には、必要であれば全ての傾斜設定に関して、合計で最大限に可能な傾斜変化量の少なくとも半分を占める傾斜調節範囲の少なくとも部分的な範囲に適用されるべきである。
【0037】
インパクトシールドが本体に対して(回転方向および/または並進方向に)調節可能である場合、それぞれの条件は、好適には、少なくとも1つの設定に適用されるべきであり、さらに好適には、全ての回転調節オプションまたは少なくともその半分、および/または全ての並進調節オプションまたは少なくともその半分に適用されるべきである。
【0038】
好適には、能動保護手段(特にエアバッグ)は、作動した場合に子供の上半身および/または頭部を捕捉するように構成される。代替または追加として、能動保護手段は、作動した場合に子供の大腿部および/または骨盤の方向に作用するように構成され得る。
【0039】
好適には、作動状態および/または非作動状態において、能動保護手段(エアバッグ)は、インパクトシールドの上側面および/またはインパクトシールドの内側面および/またはインパクトシールドの下側面を少なくとも部分的に覆う。
【0040】
実施形態において、チャイルドシートは、少なくとも(場合によっては専ら)能動保護手段が作動状態にある場合、本体に対するインパクトシールドの回転が阻止されるように構成される。たとえば、インパクトシールドは、本体に既に剛性連結されており、または剛性連結可能であってよい(場合によっては本体から取外し可能であり、または本体に対し並進移動可能であってよい)。あるいは、本体に対するインパクトシールドの回転は、原理的に可能であってよい(たとえば回転軸が形成され得る)。ただし、この回転は、(場合によっては作動状態および非作動状態の両方において、ただし特に少なくとも作動状態において)好適には阻止され、または少なくとも阻止可能であるべきである。たとえば、インパクトシールドは、(急減速が生じた場合に)本体がインパクトシールドの回転を防止するように、本体にポジティブフィットした状態または本体(特にその支持部)に当接した状態にされ得る。これは特に、子供の頭部によってもたらされる力を、たとえばサポートフットの方向に(直線方向に)伝達するために好適である。
【0041】
一般に、チャイルドシートは、少なくとも、(急減速が生じた場合に)インパクトシールドとサポートフットとの間でチャイルドシートの個々の要素の互いに対する(実質的な、またはたとえば材料変形によって不可避の)回転が生じることができないように構成され、または構成可能である。
【0042】
特に好適には、能動保護手段は、(膨張可能)ガスバッグ、好適にはエアバッグを備える。代替または追加として、能動保護手段は、インパクトシールド振止め装置によって画定されてもよい。好適には、事故または急減速によって作動が引き起こされる。さらに、能動保護手段は、子供に対する(有意な)保護効果をもたらすべきである。
【0043】
子供の上半身(または胴体)に対する頭部の回転は、特に、子供の身体部位のそれぞれの重心の回転として理解される。このために、ダミー(特に上述したダミー)を前提として考えることができる。子供の臀部に対する上半身の回転は、好適には、考慮されるべきそれぞれの重心の回転である。
【0044】
子供の上半身は、好適には、子供の胴体ならびに両腕および頭部であると理解される。
【0045】
(上半身の)回転は、特に、子供の大腿部の重心を通る軸に対する、および/または背部と座部との間にある軸に対する子供の上半身の重心の回転を意味すると理解される。
【0046】
進行方向への変位は、特に、子供が(全体的に)前方に移動する(少なくとも胴体、頭部、および大腿部の重心が全て前方に移動する)ことを意味すると理解される。好適には、チャイルドシートは、そのような(頭部、胴体、および大腿部の一方の重心の前方移動の算術平均としての)前方移動が、能動保護手段の作動状態においてインパクトシールドによって少なくとも2cm、好適には少なくとも5cm低減されるように構成され、または構成可能である。能動保護手段の作動状態における進行方向への最大変位量は、(インパクトシールドに対して)最大10cm、好適には最大5cmであるべきである。
【0047】
胴体に対する子供の頭部の可能な(最大)回転は、保護手段の非作動状態における子供の胴体に対する子供の頭部の(最大)回転可能性よりも少なくとも5°、好適には10°、場合によっては少なくとも20°または少なくとも30°の角度だけ小さくなるべきである。可能な最大回転角度は、好適には(能動保護手段の作動状態において)最大90°、好適には最大60°、さらに好適には最大35°である。
【0048】
好適には、子供の臀部に対する上半身の回転にも同じことが言える。
【0049】
捕捉の瞬間とは、好適には、子供のそれぞれの身体部位(たとえば頭部)とインパクトシールドとが最初に接触する瞬間であると理解される。
【0050】
インパクトシールドの(可能な)回転は、好適には、能動保護手段の作動状態において非作動状態よりも小さい。対応する角度は、たとえば作動状態において少なくとも10°、場合によっては少なくとも20°または少なくとも30°であってよい。エアバッグの作動状態において、可能な最大回転角度は、たとえば最大45°、好適には最大25°、さらに好適には最大10°または最大5°であってよい。
【0051】
好適には、インパクトシールドは、自動車が急減速した場合、子供の頭部に伝達する力が少なくとも主に直線的にインパクトシールドに導入されるように配置される。
【0052】
それぞれの力のインパクトシールドへの直線的な導入は、特に、能動保護手段(エアバッグ)の表面への子供の頭部の衝撃によってそれぞれの位置で作用する力が(エアバッグの表面と接触する子供の頭部表面のそれぞれの点の移動方向に対応し得る)方向を有し、インパクトシールド(またはその一部)が(能動保護手段またはガスバッグを考慮せずに)この方向にあることを意味すると理解すべきである。(子供の頭部または顔と能動保護手段またはエアバッグの表面との間の)接触領域全体は、特にセルに分割することができ、各セルは、辺の長さが1cmの正方形を有する。インパクトシールドへの主に直線的な力の導入は、特に、これらのセルの少なくとも50%に関して、接触領域の対応するサブ領域においてインパクトシールドの方向に力が作用することを意味すると理解すべきである。これは特に、能動保護手段の作動状態において適用される。
【0053】
さらに、インパクトシールドは、自動車が急減速した場合、子供の頭部によって伝達される力が、(特に能動保護手段の作動状態において)少なくとも主に直線的にサポートフットに伝達されるように配置され得る。
【0054】
導入に関して、サポートフットについても同様のことが言える。好適には、サポートフットに関して、サポートフットへの直線的な導入は、それぞれの力ベクトルが空間領域(無限の長さの直立円筒形によって形成され、中心の垂直前方平面に沿った部分でサポートフットの輪郭線によってシェルを形成する空間領域であり、垂直前方平面とは、垂直配向され、かつ前方方向に平行に位置合わせされた平面とする)を交差する方向に向いている場合にも想定されるべきである。そのような中心平面は、特に、チャイルドシートの対称平面または中心平面であると理解される。
【0055】
実施形態において、インパクトシールドの一部は、捕捉(保護手段との最初の接触)の瞬間、子供の頭部の移動方向に子供の頭部の重心を通る仮想線上に位置する。代替または追加として、インパクトシールドの一部は、子供の頭部の重心と、(上記)捕捉の瞬間の能動保護手段への子供の頭部の(最初の)接点との間の仮想線の延長線上に位置する。子供の頭部の(最初の)接点は、特に、能動保護手段の表面に最初に接触する点として理解される。この段落に記載の条件は、特に、能動保護手段の作動状態に(場合によっては作動状態のみに)適用される。仮想線は、好適には、インパクトシールドの重心から10cm以下、さらに好適には5cm以下である。
【0056】
実施形態において、チャイルドシートは、サポートフットを備えてよい。好適には、サポートフットの一部は、(上記)捕捉の瞬間、子供の頭部の移動方向に子供の頭部の重心を通る(上記)仮想線の延長線上に位置する。代替または追加として、サポートフットの一部は、好適には、子供の頭部の重心と、(上記)捕捉の瞬間の能動保護手段への子供の(最初の)接点との間の仮想線の延長線上に位置する。ここで言及した条件は、好適には、能動保護手段の作動状態に(特に作動状態のみに)適用される。仮想線は、好適には、(少なくとも1つの使用構成、好適には中間使用構成において、場合によっては全ての使用構成、または全ての使用構成の少なくとも半分において)サポートフットの上半分、好適には上3分の1と交差する。
【0057】
実施形態において、能動保護手段は、非作動状態において作動状態と少なくとも同じ程度前方まで延び、または作動状態よりもさらに前方まで延びる。代替または追加として、能動保護手段は、非作動状態において、インパクトシールドの上側面を作動状態と少なくとも同じ大きさの部分覆い、または作動状態よりも大きな部分覆ってよい。それぞれの覆う範囲の延長は、好適には、上記で定義した通りに理解される。好適には、非作動状態における能動保護手段は、(チャイルドシートまたはインパクトシールドの少なくとも1つの使用状態において)作動状態よりも少なくとも3cm、好適には少なくとも5cm、場合によっては少なくとも8cm前方まで延び、ここでは特に(水平面における)前方方向が想定される。非作動状態において、能動保護手段は、(作動状態において覆われる表面と比べて、かつ作動状態において覆われる表面に対して)好適には少なくとも10%、場合によっては少なくとも30%の追加の表面を覆う。
【0058】
上述した目的は、好適には、上記タイプのチャイルドシートと自動車とを備えるシステムによっても解決される。上述した目的は、さらに、自動車が急減速した場合に自動車内でチャイルドシートを保持するための方法であって、上記チャイルドシートおよび/または上記システムが設けられた方法によって解決される。上記文脈で説明された機能特徴は、特に方法例として、方法において行われ得る。
【0059】
さらなる特徴は従属請求項に由来する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
以下、本発明は、図面を参照してより詳しく説明される実施例を参照して説明される。
【0061】
図1】本発明に係るチャイルドシートの概略側面図である。
図2】能動保護手段が作動していない場合の、急減速中の図1に係るチャイルドシートである。
図3】保護手段が作動している場合の、図2に類似した状況である。
図4】保護手段が作動している場合の、図1~3に示すチャイルドシートの様々な角度および動きを示す図である。
図5】保護手段が作動していない場合の、図4に類似した図である。
図6図4に類似した状況の比較であり、一方は比較的小さなダミーに関するもので、一方は比較的大きなダミーに関するものである。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下の説明において、同じ部分および同じ作用の部分について同じ参照番号が使用される。
【0063】
図1は、本体11およびインパクトシールド12を有するチャイルドシートを示す。子供(またはダミー)Kがチャイルドシートに収容されている。図1は、(チャイルドシートが配置された)自動車が停止している状態または(急な加速および/または減速がなく)正常に走行している状態である場合のチャイルドシート、または特に子供を示す。インパクトシールド12は、上側面13、外側面14、下側面15、および内側面16を有する。
【0064】
さらに、チャイルドシートは、(好適には基部18上に、または基部18の一部として配置された)サポートフット17と、(任意選択の)基部18(サポートフットなしで設計されることも可能)とを備える。
【0065】
図2は、チャイルドシートの急減速が生じた場合の(たとえば前面衝突が生じた場合の)子供Kを示す。この状態において、子供の胴体19は、(正面にある)大腿部20に対して回転する。同様に、子供の頭部21は、胴体19に対して(かつ大腿部20に対しても)回転する。
【0066】
図3は、作動状態にある(図1および図2では認識不可能な)能動保護手段22(ここではエアバッグの形式)を示す。急減速が生じた場合(図2に対応)の子供の回転の程度が(胴体19に対して)小さいことがわかる。大腿部20に対する上半身全体または胴体19にも同じことが言える。図3において、能動保護手段またはエアバッグ22は(作動状態において)上側面13の一部のみを覆っており、または(少なくとも近似的に)少なくとも上側面の前部4分の1が覆われていないことも分かる。
【0067】
保護手段が作動していない場合(図5を参照)のそれぞれの回転角度の増加は、図4(作動状態)および図5(非作動状態)に再び示される。さらに、図4において、保護手段22の表面と(最初に)接触した瞬間の子供Kの頭部21の重心Sの移動方向に対応する矢印25が示される。この方向(または矢印)は、インパクトシールド12ならびにサポートフット17(好適にはサポートフット17の上半分または上部3分の1)の両方を通る。
【0068】
図6に追加として示すように、これは好適には、比較的小さなダミー(図6左側を参照)ならびに比較的大きなダミー(図6右側を参照)にも適用される。
【0069】
子供の回転(図4~6を参照)は、第1の角度27および第2の角度28によって説明することもできる。第1の角度27は、好適には、急減速が生じた場合に子供の背中が(子供の背中を載せるための)背もたれ表面29に対して前方に旋回する角度である。角度28は、それぞれの状況において子供の頭部の最前点が子供の背中に対して位置する角度を示す。第1の角度27ならびに第2の角度28の両方が、(能動保護手段が作動している)図4よりも図5において(著しく)大きい。
【0070】
ここまで、上述した全ての部分は、それ自体で、また任意の組み合わせ、特に図面に示す詳細の点から、本発明に不可欠であると主張されることを指摘すべきである。その変更例は、当業者には周知である。
【0071】
さらに、可能な限り広い保護範囲が求められることが指摘される。この点に関して、特許請求の範囲で定義される本発明は、さらに追加の特徴で説明される特徴によって明示することもできる(ただし、これらの追加の特徴は必ずしも含まれるものではない)。丸括弧および「特に」という用語は、それぞれの文脈における特徴の任意選択的な性質の強調を意図していることが明確に指摘される(これは逆に、そのような識別がない対応する文脈において特徴が必須であるとみなされるという意味ではない)。
【符号の説明】
【0072】
K 子供
S 子供の頭部の重心
10 チャイルドシート
11 本体
12 インパクトシールド
13 上側面
14 外側面
15 下側面
16 内側面
17 サポートフット
18 基部
19 胴体
20 大腿部
21 頭部
22 保護手段
25 矢印
27 第1の角度
28 第2の角度
29 背もたれ表面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】