(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】化粧品サンプリングシステム
(51)【国際特許分類】
A45D 40/00 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
A45D40/00 V
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575759
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 US2022032921
(87)【国際公開番号】W WO2022261386
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513161449
【氏名又は名称】イーエルシー マネージメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タラハノ ノヤ、レミス
(72)【発明者】
【氏名】アダムス、ロビン リン
(72)【発明者】
【氏名】レカノイン、マーク エミル
(72)【発明者】
【氏名】マタロッチャ、ジャンルカ
(72)【発明者】
【氏名】キャルヴァート、ティモシー ヒュー
(72)【発明者】
【氏名】メレンケヴィッツ、ダグラス ジョン
(57)【要約】
サンプル製品、試用製品、及び/又はフルサイズ製品のためのシステムは、少なくとも1つの空洞を画定する容器と、製品ディスクと、化粧品と、アプリケータとを含む。製品ディスクは、第1の側、第2の側、それらの間に延在する本体、及びディスク解放機構を含む。製品ディスクの第1の側の少なくとも一部は、容器の少なくとも1つの空洞に隣接して選択的に配置可能である。化粧品は、製品ディスクの第1の側に少なくとも部分的に配置される。アプリケータは、アプリケータ保持領域とアプリケータ解放領域とを含む第1の端部を有する。製品ディスクは、アプリケータ保持領域に挿入可能に結合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル製品、試用製品、及び/又はフルサイズ製品のためのシステムであって、
少なくとも1つの空洞を画定する容器と、
第1の側、第2の側、それらの間に延在する本体、及びディスク解放機構を有する製品ディスクであって、前記製品ディスクが前記少なくとも1つの空洞に隣接して配置可能である、製品ディスクと、
前記製品ディスクの前記第1の側に少なくとも部分的に配置された化粧品及び/又はスキンケア製品と、
第1の端部を有するアプリケータであって、前記第1の端部がアプリケータ保持領域及びアプリケータ解放領域を含む、アプリケータと、を備え、
前記製品ディスクが、前記アプリケータ保持領域と挿入可能に結合するように適合されている、システム。
【請求項2】
前記アプリケータ保持領域が、前記製品ディスクの前記本体に係合するように寸法決めされた空洞を画定する側壁を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ディスク解放機構が、前記本体から外向きに延在する少なくとも1つの突出部を含み、前記アプリケータ解放領域が、前記少なくとも1つの突出部を受容するように適合されるチャネルを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記製品ディスクが、前記ディスク解放機構の前記少なくとも1つの突出部を前記アプリケータの前記第1の端部から離れる方向に付勢することによって、前記アプリケータ保持領域から解放される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記製品ディスクの前記第1の側が、前記容器の前記少なくとも1つの空洞内に配置されるように適合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記容器が、前記アプリケータの少なくとも一部を保持するように適合されたアプリケータ空洞を更に画定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記容器の前記少なくとも1つの空洞は、前記製品ディスクを保持するように適合された保持部材を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記保持部材が、磁性部材、側壁、又は突出部のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記化粧品及び/又はスキンケア製品が、口紅、ファンデーション、コンシーラー、アイシャドウ、ブロンザー、眉、固形セラム、固形spf製品、スキンケアアイテム、固形フェースバーム、リップバーム、アプリケータヘッド、ブラシ、固形ブラッシュ、固形コントゥアリングスティック、含浸スポンジ若しくは担体、又は半固形スキンケア若しくは化粧品のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記製品ディスクの前記本体によって画定される視覚的インジケータを更に備え、前記視覚的インジケータが、前記製品ディスクが前記少なくとも1つの空洞に隣接して配置されるときに、前記化粧品の識別を可能にするように適合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記容器が第2の空洞を画定し、前記システムが、第2の製品ディスク上に少なくとも部分的に配置された第2の化粧品を更に含み、前記第2の化粧品が、前記化粧品の視覚特性とは異なる視覚特性を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
再使用可能な製品システムであって、
第1の端部を有するアプリケータであって、前記第1の端部がアプリケータ保持領域及びアプリケータ解放領域を含む、アプリケータと、
第1の側、第2の側、それらの間に延在する本体、及びディスク解放機構を有する製品ディスクと、
前記製品ディスクの前記第1の側に少なくとも部分的に配置された化粧品と、を備え、
前記製品ディスクが、前記アプリケータ保持領域と挿入可能に結合するように適合されている、再使用可能な製品システム。
【請求項13】
前記アプリケータ保持領域が、前記製品ディスクの前記本体に係合するように寸法決めされた空洞を画定する側壁を含む、請求項12に記載の再使用可能な化粧品システム。
【請求項14】
前記ディスク解放機構が、前記本体から外向きに延在する少なくとも1つの突出部を含み、前記アプリケータ解放領域が、前記少なくとも1つの突出部を受容するように適合されるチャネルを含む、請求項12に記載の再使用可能な化粧品システム。
【請求項15】
前記製品ディスクが、前記ディスク解放機構の前記少なくとも1つの突出部を前記アプリケータの前記第1の端部から離れる方向に付勢することによって、前記アプリケータ保持領域から解放される、請求項14に記載の再使用可能な化粧品システム。
【請求項16】
前記製品ディスクの前記本体によって画定される視覚的インジケータを更に備え、前記視覚的インジケータが、前記製品ディスクが前記アプリケータと結合されていないときに前記化粧品の識別を可能にするように適合されている、請求項12に記載の再使用可能な化粧品システム。
【請求項17】
前記アプリケータが、前記製品ディスクの前記第2の側に配置された追加の化粧品を受容するように適合された内部空洞を更に含む、請求項12に記載の再使用可能な化粧品システム。
【請求項18】
前記化粧品及び/又はスキンケア製品が、口紅、ファンデーション、コンシーラー、アイシャドウ、ブロンザー、眉、固形セラム、固形spf製品、スキンケアアイテム、固形フェースバーム、リップバーム、アプリケータヘッド、ブラシ、固形ブラッシュ、固形コントゥアリングスティック、含浸スポンジ若しくは担体、又は半固形スキンケア若しくは化粧品のうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の再使用可能な製品システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、化粧品、ヘアケア、ボディケア、及び/又はスキンケア製品に関し、より具体的には、サンプル製品、試用製品、及び/又はフルサイズ製品のためのシステム及びアプローチに関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品及び/又はスキンケア製品及びアプリケータは、いくつかの異なる視覚特性を有し得る。例えば、口紅などの製品は、様々な色若しくは色合い、光沢レベル(例えば、マット、サテン、若しくはシア)で提供されてもよく、かつ/又は様々な程度の耐移り性を有してもよい。多くの場合、消費者は、製品のフルサイズバージョンを購入する前に、いくつかの異なる製品を試すことを望む場合がある。既存のサンプリングシステムは、多くの場合、製造するのに費用がかかり得る、及び/又は環境問題を呈し得る、過剰量の使い捨て包装を含む。現在のサンプリング及び試用経験は、フルサイズ製品を模倣しない場合があり、したがって、フルサイズ製品を使用するときと同様の経験を消費者に提供しない場合がある。より具体的には、現在のサンプリング及び試用経験は、保持することが困難であり得、他の人間工学的課題を提示し得る、小さいサイズで提供される。消費者が、各々、別個の包装を有する様々な異なるサンプルを有する場合、ユーザは、個々のパッケージを身に付けて持ち運ぶ必要があり、これは、混乱させ、試用に対する障壁を提示する場合がある。
【0003】
したがって、改善された機能性を有する改善されたアクセサリが必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の範囲内の実施形態は、サンプル製品、試用製品、及び/又はフルサイズ製品のためのシステムを対象とする。このようなシステムは、少なくとも1つの空洞を画定する容器と、製品ディスクと、化粧品と、アプリケータとを含み得る。製品ディスクは、第1の側、第2の側、それらの間に延在する本体、及びディスク解放機構を含む。製品ディスクの第1の側の少なくとも一部は、容器の少なくとも1つの空洞に隣接して選択的に配置可能である。化粧品は、製品ディスクの第1の側に少なくとも部分的に配置される。アプリケータは、アプリケータ保持領域とアプリケータ解放領域とを含む第1の端部を有する。製品ディスクは、アプリケータ保持領域に挿入可能に結合される。
【0005】
いくつかの例では、アプリケータ保持領域は、製品ディスクの本体に係合するように寸法決めされた空洞を画定する側壁を含み得る。いくつかのアプローチでは、ディスク解放機構は、本体から外向きに延在する少なくとも1つの突出部を含む。更に、アプリケータ解放領域は、少なくとも1つの突出部を受容するチャネルを含み得る。これらのアプローチのうちのいくつかでは、製品ディスクは、ディスク解放機構の少なくとも1つの突出部をアプリケータの第1の端部から離れる方向に付勢することによって、アプリケータ保持領域から解放されてもよい。
【0006】
いくつかの形態では、製品ディスクの第1の側は、容器の少なくとも1つの空洞内に配置されるように適合される。これら及び他の例では、容器は、アプリケータの少なくとも一部を保持するように適合されたアプリケータ空洞を更に画定してもよい。更に、少なくとも1つの空洞は、製品ディスクを保持する保持部材を含み得る。保持部材は、磁性部材、側壁、又は突出部のうちの少なくとも1つの形態であってもよい。
【0007】
いくつかの例では、化粧品及び/又はスキンケア製品は、口紅、ファンデーション、コンシーラー、アイシャドウ、ブロンザー、眉、固形セラム、固形SPF製品、スキンケアアイテム、固形フェースバーム、リップバーム、アプリケータヘッド、ブラシ、固形ブラッシュ、固形コントゥアリングスティック、含浸スポンジ若しくは担体、又は半固形スキンケア若しくは化粧品のうちの少なくとも1つの形態であってもよい。
【0008】
いくつかのアプローチでは、製品ディスクの本体は、製品ディスクが少なくとも1つの空洞に隣接して配置されると、化粧品の識別を可能にする視覚的インジケータを画定してもよい。
【0009】
いくつかの例では、容器は第2の空洞を画定してもよい。システムは、第2の製品ディスク上に少なくとも部分的に配置された第2の化粧品を更に含み得る。第2の化粧品は、化粧品の視覚特性とは異なる視覚特性を有してもよい。
【0010】
第2の態様によれば、再使用可能な製品システムは、アプリケータと、製品ディスクと、化粧品とを含む。アプリケータは、アプリケータ保持領域とアプリケータ解放領域とを有する第1の端部を含む。製品ディスクは、第1の側、第2の側、それらの間に延在する本体、及びディスク解放機構を有する。化粧品は、製品ディスクの第1の側に少なくとも部分的に配置される。製品ディスクは、アプリケータ保持領域と挿入可能に結合する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上記の必要性は、特に図面と併せて検討されるとき、以下の詳細な説明に記載される化粧品及び/又はスキンケアサンプリングシステムのためのアプローチの1つ、2つ以上、又は任意の組み合わせを提供することによって少なくとも部分的に満たされる。
【
図1】様々な実施形態による、例示的なサンプリング及び/又は試用システムの斜視図を図示する。
【
図2】様々な実施形態による、
図1の例示的なサンプリングシステムとともに使用するための製品を保持するように適合される例示的なトレイの斜視図を図示する。
【
図3】様々な実施形態による、
図2の例示的なトレイの右側立面断面図を図示する。
【
図4】様々な実施形態による、
図2及び
図3の例示的なトレイに隣接して配置されている例示的な製品ディスクの近くに配置された例示的なアプリケータの断面概略図を図示する。
【
図5】様々な実施形態による、
図1~
図4の例示的なサンプリングシステムと併用するための例示的なアプリケータ基部の斜視図を図示する。
【
図6】様々な実施形態による、
図1~
図5のシステムと併用される例示的なアプリケータ管と結合されている例示的な製品ディスクの斜視図を図示する。
【
図7】様々な実施形態による、
図1~
図6のシステムと併用される例示的なアプリケータ内に配置される例示的な製品ディスクの斜視図を図示する。
【
図8】様々な実施形態による、
図1~
図7のシステムと併用するための例示的な製品ディスクの斜視図を図示する。
【
図9】様々な実施形態による
図1~
図8の例示的な製品ディスクの上面図を図示する。
【
図10】様々な実施形態による、
図1~
図9のシステムで使用される例示的なアプリケータ管と結合されている例示的な製品ディスクの斜視図を図示する。
【
図11】様々な実施形態による、結合構成における、
図10の例示的な製品ディスク及びアプリケータ管を図示する。
【
図12】様々な実施形態による、結合構成における代替の例示的なアプリケータ管及び製品ディスクの斜視図を図示する。
【
図13】様々な実施形態による、結合解除構成における
図12の代替の例示的なアプリケータ管及び製品ディスクの斜視図を図示する。
【0012】
当業者であれば、図中の要素は簡略化及び明確化のために示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解するであろう。例えば、図中の要素のうちのいくつかの寸法及び/又は相対的配置は、様々な例の理解を向上させるのを助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。また、商業的に実現可能な例において有用又は必要である、一般的であるがよく理解されている要素は、これらの様々な例の妨げになりにくい図を容易にするために描かれていないことが多い。特定の動作及び/又はステップは、特定の発生順序で説明又は図示され得るが、当業者は、順序に関するそのような特異性が実際には必要とされないことを理解するであろうことが更に理解されるであろう。本明細書で使用される用語及び表現は、異なる特定の意味が本明細書に別途記載されている場合を除いて、上述のように当業者によってそのような用語及び表現に与えられるような通常の技術的意味を有することも理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般的に言えば、これらの様々なアプローチに従って、製品のためのサンプリング及び/又は試用システムが、モジュール特徴を有して提供される。本明細書に記載されるサンプリングシステムは、ユーザが、顔及び/又は皮膚に塗布することが望まれるように、異なる化粧品及び/又はスキンケア製品及びアプリケータを迅速かつシームレスに交換する又は置き換えることを可能にする。システムは、再使用可能な構成要素を使用し得、全体的な製品包装要件を低減し得る。いくつかの例では、ユーザが、サンプル製品のうちのどれをより大きい(すなわち、フルサイズの)量で購入したいかを決定すると、システムは、同様に、そのようなより大きい量をその中に収容してもよい。
【0014】
図面を参照すると、化粧品及び/又はスキンケアサンプリングシステム100は、化粧品及び/又はスキンケア製品101、容器102、アプリケータ120、及び任意の数の製品ディスク140を含む。図示された例は口紅製品を示しているが、他の例では、製品101は、任意の数又は組み合わせの異なる化粧品及び/又はスキンケア製品であってもよい。例えば、製品101は、ファンデーション、コンシーラー、アイシャドウ、ブロンザー、眉、固形セラム、固形SPF製品、スキンケアアイテム、固形フェースバーム、リップバーム、スポンジなどのアプリケータヘッド、ブラシ、固形ブラッシュ、固形コントゥアリングスティック、液体スキンケア若しくは化粧品を保持することができる含浸スポンジ若しくは担体、又は半固形スキンケア若しくは化粧品の形態であってもよい。
【0015】
容器102は、内部空洞104aを有する基部104と、蓋106と、蓋106を基部104に回転可能に結合するヒンジ105とを含む。他の例(図示せず)では、蓋106は、例えば、摩擦嵌合接続、ねじ接続、磁気接続、真空又は吸引機構などの任意の数の適切なアプローチを介して、基部104と動作可能に結合されてもよい。他の例も可能である。容器102は、例えば、金属、ポリマーなどの任意の数の適切な材料及び/又は材料の組み合わせから構築されてもよい。
図1に示すように、容器102は、略矩形の角柱形状を有するが、円筒形などの他の適切な例も可能である。
【0016】
容器102は、対応する数のトレイ110を受容するように寸法決めされたいくつかの開口部108a(例えば、6つ)を有する仕切り又は上部プレート108を更に含む。仕切り108はまた、アプリケータ120を受容するように寸法決めされたアプリケータ開口部108bを含み得る。
図2及び
図3を参照すると、各トレイ110は、下面111a及び上面111bを有する支持レッジ111と、支持レッジ111から下方に延在する側壁112と、下面113とを含む。支持レッジ111の下面111aは、残りの側壁112及び下面113が開口部108a内に(したがって、基部104の内部空洞104a内に)少なくとも部分的に配置されるように、仕切り108上に載置されるように適合される(すなわち、それに隣接して配置可能である)。いくつかの例では、支持レッジ111の下面111a(したがってトレイ110)及び仕切り108は、磁石、接着剤、摩擦嵌合結合などを使用して互いに結合され得る。他の例も可能である。
【0017】
図3及び
図4に示すように、側壁112及び下面113は、製品ディスク140の少なくとも一部及び/又はその上に配置されたある量の化粧品101を受容及び/又は保持するように寸法決めされた空洞114を画定するように組み合わされる。
図3に示すように、いくつかの例では、側壁112は、下面113に対して湾曲した、傾斜した、及び/又はテーパ状の表面を有し得る。これらの構成では、側壁112は、製品ディスク140を保持及び/又は製品ディスクがそれらの間の摩擦係合によって空洞114内に更に下方に前進するのを防止するための停止機構として作用し得る。他の例では、そのような停止機構は、摩擦係合、ノッチ、タブ、突出部などの形態であってもよい。他の例も可能である。更に他の例では、側壁112は、製品ディスク140が空洞114内に更に前進することを保持及び/又は防止するためのレッジ領域(図示せず)を含み得る。
【0018】
図1及び
図4~
図7を参照すると、アプリケータ120は、キャップ121と、アプリケータ基部122と、アプリケータ保持領域130及びアプリケータ解放領域132を有するアプリケータ管124とを含む。アプリケータ基部122は、所望の化粧品101を塗布するときにユーザが把持するハンドルとして使用されてもよく、アプリケータ管124の一部を受容するための開口部123を含む。アプリケータ管124は、第1の端部124a、第2の端部124b、アプリケータ保持領域130、及びアプリケータ解放領域132を含む。アプリケータ管124は、長手方向軸「A」に沿って延在する。図示された例では、アプリケータ管124は略円筒形状であるが、他の構成も可能である。
【0019】
アプリケータ管124の第2の端部124bは、アプリケータ基部122の開口部123の中に挿入可能であり、例えば、ねじ接続、摩擦嵌合接続、突出部及び対応するノッチの使用などのいくつかのアプローチを介して、それと固定されてもよい。いくつかの例では、アプリケータ基部122及びアプリケータ管124は、それらの間の相対的軸方向移動が可能になり得るように、互いに移動可能に結合されてもよい。他の例も可能である。
【0020】
アプリケータ保持領域130は、アプリケータ管124の第1の端部124aに配置され、側壁130aと、アプリケータ管124の第1の端部124aの直径よりも小さい直径を有するレッジ131とを画定する皿穴領域の形態である。側壁130a及びレッジ131は、空洞を画定し、製品ディスク140の一部を受容して係合するように寸法決めされる。図示の例では、アプリケータ保持領域130は、アプリケータ管124と一体的に形成される。しかし、他の例(図示せず)では、アプリケータ保持領域130は、例えば、摩擦嵌合係合などの任意の数の適切なアプローチを使用して、アプリケータ管の第1の端部124aと動作可能に結合されてもよい。しかしながら、他の構成も可能である。アプリケータ保持領域130は、概して中空であり、内部空洞130bを画定する。
【0021】
図示の例では、アプリケータ管124の第1の端部124a(したがって、アプリケータ保持領域130)は、長手方向軸Aに対して斜めに傾斜しているが、他の相対的な構成も可能である。したがって、この構成では、アプリケータ管124の第1の端部124aは、略平坦な卵形の形状を有する。
【0022】
図6及び
図7に示すように、アプリケータ解放領域132はまた、アプリケータ管124の第1の端部124aに配置される。これらの例では、アプリケータ解放領域132は、側壁130aに沿って形成され、レッジ131に向かって下方に延在する少なくとも1つの切り欠き、チャネル、又は開口部133の形態である。
【0023】
図4及び
図7~
図11を参照すると、製品ディスク140は、第1の側又は下側140a、第2の側又は上側140b、及び外側側壁140cを有する本体の形態である。いくつかの例では、第1の側140a及び第2の側140bの各々は、略平坦である。しかしながら、他の構成も可能である。製品ディスク140の第1の側140aは、製品受容面144を含む。製品受容面144は、その上にサンプル量の製品101を受容するように寸法決めされる。例えば、製品受容面144は、約2回から約10回の塗布に十分な量の口紅を収容し得る。適切な量の他の例も可能である。図示の例では、製品101は、製品受容面144から外向きに突出して楕円形を形成するが、所望の塗布スタイル及び/又は外形に応じて他の構成も可能である。
【0024】
製品ディスク140はまた、第1の側140aと第2の側140bとの間に延在する少なくとも1つの貫通孔142を含む。
図4に示すように、貫通孔142(単数又は複数)は、製品101のいずれか一部が貫通孔を通って配置されることを可能にし、及び/又は代替的に、トレイ110の空洞114内に配置されたときに製品ディスク140の製品受容面144上に配置された製品101の外観(例えば、色合い、色、及び/又は他の視覚特性)をユーザが決定することを可能にする窓又は視覚的インジケータとして機能してもよい。いくつかの例では、少なくとも1つの貫通孔142は、製品101の層が製品ディスク140の第2の側140b上に配置されることを可能にする。
【0025】
製品ディスク140は、少なくとも1つの突出部148の形態のディスク解放機構146を更に含む。図示の例では、少なくとも1つの突出部は、製品ディスク140の外側側壁140c上に配置される。しかしながら、他の例(図示せず)では、少なくとも1つの突出部は、所望に応じて、製品ディスクの第1の側140a及び/又は第2の側140b上又はその付近に配置されてもよい。より具体的には、突出部148は、製品ディスク140の本体140cから半径方向外向きに延在するウィング又はレバーの形態である。一般的に言えば、ユーザは、突出部148を係合して、製品ディスク140をアプリケータ管124から結合解除し得る。
【0026】
製品ディスク140の外側側壁140cの少なくとも一部(すなわち、第2の側140bの近くの部分)は、アプリケータ保持領域130のレッジ又は皿穴領域131内に受容される及び/又は入れ子になるように寸法決め及び構成される。この構成において、製品ディスク140の第2の側140bは、アプリケータ保持領域130の内部空洞130b内に少なくとも部分的に配置されてもよい。同様に、製品ディスク140は、トレイ110の空洞114に隣接して、及び/又は少なくとも部分的にその中に配置され得るように寸法決めされる。より具体的には、いくつかの構成では、製品ディスク140の外側側壁140cは、側壁112によって画定されるトレイの空洞114の周囲の対応する寸法よりも小さい寸法を有し得る。したがって、製品ディスク140の本体の少なくとも一部(すなわち、第1の側140a)は、トレイ110の空洞114内に配置可能及び/又は入れ子式であってもよい。
【0027】
いくつかの例では、かつ前述したように、側壁112のテーパ状構成は、製品ディスク140がトレイ110の空洞114内に更に配置されることを防止する物理的制限として機能し得る。結果として、製品ディスク140が空洞114に隣接して及び/又は少なくとも部分的にその中に配置されると、製品ディスク140の製品受容面144と、製品101を保持するのに十分なサイズのトレイ110の下面113との間に空間又は間隙が形成され得る。したがって、製品101は、トレイ110の側壁112及び/又は下面113によって損傷されることなく、空洞114内に安全に配置され得る。このように配置されると、製品ディスク140の第2の側140bは、外側側壁140cの一部に加えて、支持レッジ111の上面111bから上方に延在してもよい。
【0028】
動作中、任意の数の製品ディスク140が、トレイ110の個々の空洞114内に取り外し可能に保持されてもよく、それは、順に、基部104の内部空洞104a内に配置される、仕切り108のそれぞれの開口部108a内に配置される。これらのディスク140の各々は、異なる視覚特性(例えば、様々な色又は色合い、光沢レベル(例えば、マット、サテン、又はシア)を有する製品101のサンプルを含み得、及び/又は様々な程度の耐移り性を有し得る。ユーザは、製品ディスク140の貫通孔142を通して製品101を見ることによって(代替的に、単に製品ディスク140の第2の側140b上に配置された製品101の部分を見ることによって)、どの製品101サンプルを適用したいかを決定し得る。
【0029】
所望の製品101を選択すると、ユーザは、アプリケータ管124の第1の端部124a、より具体的にはアプリケータ保持領域130を、製品ディスク140の第2の側140bの近くに配置してもよく、アプリケータ120を製品ディスク140に向かって軸方向に(軸Aに沿って)移動させて、製品ディスクの第2の側140bがアプリケータ保持領域130の内部空洞130bに進入するようにしてもよい。この位置では、製品ディスク140の外側側壁140cは、アプリケータ保持領域130のレッジ131内に入れ子にされて、製品ディスク140をその内部空洞130bの一部内に保持する。製品ディスク140とアプリケータ保持領域130との間のそのような係合は、摩擦嵌合接続であってもよい。この構成では、ディスク解放機構146の少なくとも1つの突出部148は、アプリケータ解放領域132の切り欠き133内に少なくとも部分的に配置される。次に、ユーザは、アプリケータ120をトレイ110から持ち上げてもよく、これにより、製品ディスク140がそこから取り外される。次いで、ユーザは、製品ディスク140の外向きの第1の側140a上に配置された製品101のサンプルを所望に応じて適用し得る。
【0030】
このように構成されると、側壁130a及びレッジ131は協働して、製品ディスク140をしっかりと保持する。いくつかの例では、アプリケータ120と製品ディスク140との間の係合は、アプリケータ120と製品ディスク140とが完全に結合されていることをユーザに警告する触覚フィードバックを生成すし得る。更に、いくつかの例では、製品ディスク140及び/又はアプリケータ保持領域130の少なくとも一部は、製品ディスク140をアプリケータ120に磁気的に固定させる磁性材料から形成されてもよい。
【0031】
いくつかの例では、ユーザは、製品ディスク140が保管の目的でアプリケータ120に結合されている間に、キャップ121をアプリケータ基部122上に配置してもよい。
【0032】
製品ディスク140は、アプリケータ解放領域132の切り欠き133から突出部148を手動で摺動又は押し出すことによって、アプリケータ120から結合解除されてもよい。ユーザは、第1の側140aをトレイ110の空洞114の近く及び/又はその中に配置し、突出部148をアプリケータ管124の第1の端部124aから軸方向に付勢する。そのような付勢は、製品ディスク140をレッジ131から摺動させ、したがって、製品ディスク140をアプリケータ保持領域130から結合解除し、製品ディスクが所望の空洞114の中又はその近くに落下することを可能にする。いくつかの例では、側壁112は、製品ディスク140を空洞114内に保持するのを助ける磁石を含み得る。
【0033】
製品ディスク140をアプリケータ120から選択的に結合解除すると、ユーザは、所望の製品101を塗布するために異なる製品ディスク140をそれに結合してもよく、又は所望に応じてアプリケータをアプリケータ空洞116に戻してもよい。そのように構成されると、ユーザは、任意の数の様々な化粧品及び/又はスキンケア製品101を迅速に選択的にサンプリングして、その後の購入のために所望の製品を決定し得る。いくつかの例では、アプリケータ管124は、様々な製品101をサンプリングするために使用される同じアプリケータ120の使用を可能にするために、フルサイズの量の製品101を収容するように寸法決めされてもよい。そのような例では、アプリケータ管124は、前進/後退機構を含み得る。他の例では、アプリケータ管124は、ユーザがどのフルサイズ製品を購入したいかを決定するときに基部122から取り外されてもよく、交換アプリケータ(図示せず)が、フルサイズ量の製品101を含む基部122内に挿入されてもよい。いくつかの例では、製品ディスク140は、それらを製造業者に返却する際に再使用及び/又はリサイクルされてもよく、それによって、全体的な構成要素及び製造費用を潜在的に低減する。
【0034】
任意の数の修正がシステム100に対して行われ得ることが理解されるであろう。例えば、
図11に図示されるように、いくつかのアプローチでは、突出部148は、製品ディスク140がアプリケータ管124と結合されるとき、切り欠き133内に配置されなくてもよい。むしろ、突出部148は、アプリケータ管124の第1の端部124a(すなわち、アプリケータ保持領域130の側壁130aの端部)に当接してもよい。このような構成では、突出部148は、アプリケータ管124の外径を超える半径方向距離に延在し、したがって、ユーザは、上述したのと同様の方法で、製品ディスク140をアプリケータ管124から付勢し得る。
【0035】
図12及び
図13は、押込み解放機構233の形態のアプリケータ解放領域232を有する代替的のアプリケータ管224を示す。押込み解放機構233は、アプリケータ管224上に配置され、アプリケータ管224の第1の端部224aに配置された付勢部材を製品ディスク240の第2の側240bに係合させて、製品ディスク240をアプリケータ保持領域230から付勢するように、ユーザによって押し下げられてもよい。
【0036】
いくつかの例(図示せず)では、アプリケータ保持領域130、アプリケータ解放領域132、及びディスク結合機構146は、アプリケータが製品ディスクの一部に挿入される反対の構成を有してもよい。他の構成も可能である。
【0037】
更に、いくつかの代替的な構成では、サンプリングシステムは、各々が固有の視覚特性又は他の特性を有する製品(例えば、口紅又は他の化粧品及び/又はスキンケア製品のサンプル量)を収容するように構成された複数のアプリケータ管を受容するように適合された単一のアプリケータ基部を備えてもよい。より具体的には、これらの例では、いくつかのアプリケータ管を受容して保持するように寸法決めされた容器を設けてもよい。いくつかの例では、別個のアプリケータ管の各々は、その上に配置された製品の色の視覚的インジケータを含み得る。ユーザが所望の製品を選択すると、ユーザは、基部をアプリケータ管に結合し、製品を塗布し得る。基部とアプリケータ管との間のこの結合は、摩擦嵌合係合、ねじ結合などであってもよい。次いで、ユーザは、アプリケータ管を基部から結合解除することによって、アプリケータ管を容器内のその指定された保管場所に戻すことを選択してもよく、又は代替として、完全なアプリケータ(すなわち、基部、アプリケータ管、及び/又はキャップ)を容器のアプリケータ空洞内に配置してもよい。
【0038】
前述の明細書では、具体例が説明された。しかしながら、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることを理解する。したがって、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきであり、全てのそのような修正は、本教示の範囲内に含まれることが意図される。加えて、説明された例/実装形態は、相互排他的であると解釈されるべきではなく、その代わりに、そのような組み合わせが何らかの形で許容される場合、潜在的に組み合わせ可能であると理解されるべきである。言い換えれば、前述の例/実装形態のいずれかにおいて開示された任意の特徴は、他の前述の例/実装形態のいずれかに含まれ得る。
【0039】
利益、利点、問題に対する解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策を生じさせ得るか、又はより顕著にし得る任意の要素(複数可)は、いずれか又は全ての請求項の重要な、必要な、又は本質的な特徴又は要素として解釈されるべきではない。特許請求される発明は、本出願の係属中になされた任意の補正を含む添付の特許請求の範囲、及び発行された特許請求の範囲の全ての均等物によってのみ定義される。
【0040】
更に、本明細書では、第1及び第2、上部及び下部などの関係用語は、1つのエンティティ又は動作を別のエンティティ又は動作から区別するためだけに使用される場合があり、そのようなエンティティ又は動作間の実際のそのような関係又は順序を必ずしも必要とせず、又は暗示するものではない。用語「備え(comprises)」、「備える(comprising)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「含有する(contains)」、「含有する(containing)」、又はそれらの任意の他の変形は、要素のリストを含む、有する、含む、含むプロセス、方法、物品、又は装置が、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、又はそのようなプロセス、方法、物品、又は装置に固有の他の要素を含み得るように、非排他的な包含をカバーすることが意図される。「...を備える(comprises...a)」、「...を有する(has...a)」、「...を含む(includes...a)」、「...を含有する(contains...a)」が続く要素は、更なる制約なしに、その要素を備える、有する、含む、含有するプロセス、方法、物品、又は装置における追加の同一要素の存在を排除しない。「1つの(a)」及び「1つの(an)」という用語は、本明細書において明示的に別段の定めがない限り、1つ以上として定義される。用語「実質的に(substantially)」、「本質的に(essentially)」、「約(approximately)」、「大体(about)」又はそれらの任意の他の変形は、当業者によって理解されるように近いものとして定義され、1つの非限定的な実施形態では、この用語は、10%以内、別の実施形態では5%以内、別の実施形態では1%以内、別の実施形態では0.5%以内であると定義される。本明細書で使用される「結合された」という用語は、必ずしも直接ではなく、必ずしも機械的ではないが、接続されていると定義される。ある方法で「構成される」デバイス又は構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されない方法で構成されてもよい。
【0041】
本特許出願の最後の特許請求の範囲は、「のための手段(means for)」又は「のためのステップ(step for)」という文言が請求項に明示的に記載されているなど、従来のミーンズプラスファンクションの文言が明示的に記載されていない限り、35U.S.C.§112(f)の下で解釈されることを意図していない。
【国際調査報告】