(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】身体に適合する使い捨てパンツ型物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/49 20060101AFI20240524BHJP
A61F 13/496 20060101ALI20240524BHJP
A61F 13/53 20060101ALI20240524BHJP
A61F 13/534 20060101ALI20240524BHJP
A61F 13/535 20060101ALI20240524BHJP
A61F 13/536 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
A61F13/49 315Z
A61F13/496
A61F13/53 300
A61F13/534 100
A61F13/535 200
A61F13/536 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575927
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(85)【翻訳文提出日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2021065376
(87)【国際公開番号】W WO2022258160
(87)【国際公開日】2022-12-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス・ベーク
(72)【発明者】
【氏名】ファンヌ・ステンホルム
(72)【発明者】
【氏名】ヘレーナ・ヴァリーン
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200BA01
3B200BA12
3B200BB11
3B200BB17
3B200CA03
3B200CA08
3B200DA01
3B200DB01
3B200DB02
3B200DB04
3B200DB12
3B200DB18
(57)【要約】
長手方向(L)および横断方向(T)と、長手方向(L)に延在する長手方向中心線(Lc)と、を有する使い捨て吸収性物品であって、物品(1)は、前方領域(3)と、後方領域(4)と、前方領域(3)と後方領域(4)との間に位置する股領域(6)と、股領域(6)に配置されており、前方および後方領域(3、4)内に長手方向に延在する吸収性コア(21)とを備え、物品は、腰縁部と、第1および第2の脚縁部(19’、19”)とを有する。予め張力がかけられた第1および第2の股弾性部材(61、62)が、股領域(6)の脚縁部(19’、19”)に沿って長手方向(L)延在して配置されており、股領域(6)の脚縁部(19’、19”)は、対応する股弾性部材(61、62)に部分的または完全に延在する。股領域は、狭い中間部分を有する略砂時計形状である。股弾性部材(61、62)は、股領域(6)の対応する脚縁部(19’、19”)と少なくとも部分的に一致する第1の側縁部(63、65)を有する。吸収性コア(21)は、股領域(6)の脚縁部(19’、19”)に沿って延在する第1および第2の側縁部(26、27)を有し、吸収性コア(21)は、狭い中間部分を有する略砂時計形状である。吸収性コア(21)の第1の側縁部(26)と第1の股弾性部材(61)の第1の側縁部(63)との間で横断方向(T)に測定される距離(d1)、および吸収性コア(21)の第2の側縁部(27)と第2の股弾性部材(62)の第1の側縁部(65)との間で横断方向(T)に測定される距離(d2)は、股弾性部材(61、62)の全長に沿って最大でも30ミリメートルで変化する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て吸収性物品(1)であって、前記物品(1)は、長手方向(L)および横断方向(T)を有し、長手方向中心線(Lc)が前記長手方向(L)に延在しており、前記物品(1)は、
前方腰縁部(7)と、第1および第2の長手方向前方側縁部(8、9)とを有する前方領域(3)と、
後方腰縁部(10)と、第1および第2の後方側縁部(11、12)とを有する後方領域(4)と、
前記前方領域(3)と前記後方領域(4)との間に位置する股領域(6)と、
吸収性コア(21)と、
第1の脚縁部(19’)および第2の脚縁部(19”)と、
予め張力がかけられた第1の股弾性部材(61)および予め張力がかけられた第2の股弾性部材(62)であって、前記第1の股弾性部材(61)が、前記股領域(6)内で前記第1の脚縁部(19’)に沿って前記長手方向(L)に延在して配置され、前記第2の股弾性部材(62)が、前記股領域(6)内で前記第2の脚縁部(19”)に沿って前記長手方向(L)に延在して配置され、
前記股領域(6)の前記脚縁部(19’、19”)が、対応する股弾性部材(61、62)に部分的または完全に延在する、股弾性部材(61、62)と、
前記前方領域(3)における前記股領域(6)の幅より小さい幅を有し、前記後方領域(4)における前記股領域(6)の幅より小さい幅を有する前記股領域(6)の中間部分と
を備え、
各股弾性部材(61、62)が、前記長手方向(L)に延在する第1の側縁部(63、65)および第2の側縁部(64、66)を有し、各股弾性部材(61、62)の前記第1の側縁部(63、65)が、前記股領域(6)の対応する脚縁部(19’、19”)と少なくとも部分的に一致し、各股弾性部材(61、62)が、前記股弾性部材(61、62)の前端部分(61’、62’)で前記股弾性部材(61、62)の幅(wf)よりも小さく、前記股弾性部材(61、62)の後端部分(61”、62”)で前記股弾性部材(61、62)の幅(wr)よりも小さい前記股弾性部材(61、62)の中間部分(61”’、62”’)の幅(wc)を有し、
前記吸収性コア(21)が、第1および第2の側縁部(26、27)と、第1および第2の端縁部(28、29)とを有し、前記吸収性コア(21)の前記第1の側縁部(26)および前記第2の側縁部(27)が、前記股領域(6)の前記脚縁部(19’、19”)に沿って延在し、前記吸収性コア(21)が、前記吸収性コア(21)の前方部分の幅よりも小さく、前記吸収性コア(21)の後方部分の幅よりも小さい前記吸収性コア(21)の中間部分における幅を有し、前記吸収性コア(21)の前記第1の側縁部(26)と前記第1の股弾性部材(61)の前記第1の側縁部(63)との間で前記横断方向(T)に測定される距離(d1)、および前記吸収性コア(21)の前記第2の側縁部(27)と前記第2の股弾性部材(62)の前記第1の側縁部(65)との間で前記横断方向(T)に測定される距離(d2)が、前記第1の股弾性部材(61)および前記第2の股弾性部材(62)の全長に沿って最大でも30ミリメートルで変化する、使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項2】
前記使い捨て物品はパンツ型物品であり、前記第1の前方側縁部(8)は、第1のサイドシーム(14)において前記第1の後方側縁部(11)に接合され、前記第2の前方側縁部(9)は、第2のサイドシーム(15)において前記第2の後方側縁部(12)に接合され、前記前方腰縁部(7)および前記後方腰縁部(10)は共に腰部開口部(16)を画定し、前記第1の脚縁部(19’)は第1の脚部開口部(17)を画定し、前記第2の脚縁部(19”)は第2の脚部開口部(18)を画定する、請求項1に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項3】
前記前方領域(3)は、前記横断方向(T)に弾性的伸縮性がある前身頃パネル(3’)であって、前記前身頃パネル(3’)は、前面パネル腰縁部、前記前面パネル腰縁部の反対側の前面パネル股縁部、ならびに第1および第2の長手方向前面パネル側縁部を有する、前身頃パネル(3’)を備えるか、または前記前身頃パネル(3’)からなり、
前記後方領域(4)は、前記横断方向に弾性的伸縮性がある後身頃パネル(4’)であって、前記後身頃パネル(4’)は、後面パネル腰縁部、前記後面パネル腰縁部の反対側の後面パネル股縁部、ならびに第1および第2の後面パネル側縁部を有する、後身頃パネル(4’)を備えるか、または前記後身頃パネル(4’)からなり、
前記股領域(6)は、前記前面パネル(3’)と前記後面パネル(4’)との間に位置し、前記股領域(6)は、前記前面パネル股縁部と前記後面パネル股縁部とによって前記長手方向(L)に区切られており、
前記第1の前面パネル側縁部は、前記第1のサイドシーム(14)において前記第1の後面パネル側縁部に接合され、前記第2の前面パネル側縁部は、前記第2のサイドシーム(15)において前記第2の後面パネル側縁部に接合され、
前記第1および前記第2の脚縁部の各々の前方脚縁部分は、前記弾性的伸縮性がある前身頃パネルに配置されており、前記第1および前記第2の脚縁部の各々の後方脚縁部分は、前記弾性的伸縮性がある後身頃パネルに配置されており、前記第1および前記第2の脚縁部の各々の股脚縁部分は、前記前面パネル股縁部から前記後面パネル股縁部までの前記股領域(6)に配置されており、各脚縁部(19’、19”)の全長は、前記前方脚縁部分、前記股脚縁部分および前記後方脚縁部分を合わせた長さであり、
前記第1および前記第2の脚縁部(19’、19”)の前記股脚縁部分は、前記対応する股弾性部材(61、62)に部分的にまたは完全に延在し、
前記股脚縁部分は、前記股領域(6)の前記中間部分が、前記前面パネル股縁部における前記股領域(6)の幅よりも小さい幅および前記後面パネル股縁部における前記股領域(6)の幅よりも小さい幅を有するような形状であり、
前記吸収性コア(21)の前記中間部分における前記吸収性コア(21)の前記幅は、前記前面パネル股縁部における前記吸収性コア(21)の幅よりも小さく、前記後面パネル股縁部における前記吸収性コア(21)の幅よりも小さい、請求項2に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項4】
前記第1および前記第2の股弾性部材(61、62)の各々の前記前端部分(61’、62’)は、前記前身頃パネル(3’)と重なり、前記前身頃パネル(3’)に取り付けられており、かつ/または前記第1および前記第2の股弾性部材(61、62)の各々の前記後端部分(61”、62”)は、前記後身頃パネル(4’)と重なり、前記後身頃パネル(4’)に取り付けられている、請求項3に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項5】
各股弾性部材(61、62)の前記前端部分(61’、62’)の前記幅(wf)は、前記股弾性部材(61、62)の前記後端部分(61”、62”)の前記幅(wr)と等しく、前記前端部分および前記後端部分の前記幅(wf、wr)と前記中間部分(61”’、62”’)の最小幅(wc)との比は、1:0.5~1:0.9である、請求項1から4のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項6】
前記股弾性部材(61、62)は、弾性フィルムもしくは弾性不織布材料を含むか、または弾性フィルムもしくは弾性不織布材料からなる、請求項1から5のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項7】
前記吸収性コア(21)は、吸収性アセンブリ(20)の一部を形成し、前記吸収性アセンブリ(20)は、前記吸収性コア(21)と、液体透過性上部コアカバー層(24)と、下部コアカバー層(25)とを備え、前記吸収性コア(21)は、前記上部コアカバー層(24)と前記下部コアカバー層(25)との間に封入されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項8】
前記股弾性部材(61、62)の前記第1の側縁部(63、65)は、前記吸収性アセンブリ(20)の第1および第2の側縁部と位置合わせされており、前記股領域(6)において前記吸収性アセンブリ(20)の前記第1および第2の側縁部と輪郭を共有する、請求項7に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項9】
前記上部コアカバー層(24)と前記下部コアカバー層(25)とは、前記吸収性コア(21)の前記第1の側縁部(26)に沿って延在する第1の側部シールと、前記吸収性コア(21)の前記第2の側縁部(27)に沿って延在する第2の側部シールとにおいて接続されており、前記吸収性コア(21)は、前記第1の側部シール(33)および前記第2の側部シール(34)の各々から距離を置いて前記長手方向(L)に延在する1つまたは複数の流路(35、36)を備え、前記1つまたは複数の流路(35、36)の各々は内部に延在する流路シール(37、38)を有し、前記流路シール(37、38)は、前記流路(35、36)内の前記コアカバー(5)の前記上部層および前記下部層(24、25)を接合する、請求項8に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項10】
前記1つまたは複数の流路(35、36)の前記長手方向(L)の長さは、前記第1の股弾性部材および前記第2の股弾性部材の各々の前記長手方向(L)の長さよりも短い、請求項9に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項11】
前記第1の側部シール(33)、前記第2の側部シール(34)、および前記1つまたは複数の流路シール(37、38)は、接着シールまたは溶着シールまたは接着シールと溶着シールの組合せである、請求項9または10に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項12】
前記第1の側部シール(33)、前記第2の側部シール(34)、および各流路シール(37、38)は、接着シールであり、各流路シールにおける接着剤の基本重量は、前記第1の側部シール(33)および前記第2の側部シール(34)の各々における接着剤の基本重量よりも高い、請求項11に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項13】
前記上部コアカバー層は液体透過性トップシートであり、前記下部コアカバー層は液体バリア層である、請求項7から12のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項14】
前記吸収性コア(21)は、50重量%~100重量%の超吸収性材料などの超吸収性材料を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項15】
前記1つまたは複数の流路(35、36)は、前記長手方向中心線(Lc)と前記第1の側部シール(33)および前記第2の側部シール(34)のうちの対応する1つとの間で、前記長手方向中心線(Lc)の各側に離間して延在する、対称に配置された2つの流路(35、37)によって構成されている、請求項7から14のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項16】
前記1つまたは複数の流路(35、36)の各々の前記長さは、50mm~400mmの範囲内にある、請求項7から15のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項17】
前記吸収性コア(21)は、異なる単位面積当たりの吸収能力を有する2つ以上の部分(51、52、53)を備える、請求項1から16のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項18】
前記長手方向(L)に見て、前記吸収性コア(21)の第1の端部(52)と前記吸収性コア(21)の第2の端部(53)との間に配置されている前記吸収性コア(21)の中央部(51)は、前記第1の端部(52)の単位面積当たりの吸収能力よりも大きい単位面積当たりの吸収能力、および前記第2の端部(53)の単位面積当たりの吸収能力よりも大きい単位面積当たりの吸収能力を有する、請求項17に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項19】
前記吸収性コア(21)の前記中央部(51)は均一な基本重量を有し、前記吸収性コア(21)の前記第1の端部(52)および前記第2の端部(53)の各々は均一な基本重量を有し、前記吸収性コア(21)の前記中央部(51)は、対応する第1の移行ゾーン(54)および第2の移行ゾーン(55)によって前記第1の端部(52)および前記第2の端部の各々から区切られている、請求項18に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項20】
前記第1の端部(52)は前端部であり、前記第1の移行ゾーン(54)は、5ミリメートル~80ミリメートルの前記長手方向(L)の延在部を有する前方移行ゾーンであり、前記第2の端部(53)は後端部であり、前記第2の移行ゾーン(55)は、5ミリメートル~80ミリメートルの前記長手方向(L)の延在部を有する後方移行ゾーンである、請求項19に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項21】
前記吸収性コア(21)の前記中央部(51)の前記基本重量と前記第1および前記第2の端部(52、53)の前記基本重量との比は、4~1.5の範囲内にある、請求項19または20に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項22】
前記吸収性コア(21)は、前記吸収性コア(21)の前記第1の端縁部(28)が前記長手方向中心線(Lc)と交わる前記吸収性コア(21)の前記第1の端縁部(28)上の点と、前記第2の端縁部(29)が前記長手方向中心線(Lc)と交わる前記吸収性コア(21)の前記第2の端縁部(29)上の点との間の前記距離として決定される長さを有し、前記吸収性コア(21)の前記長さは、300ミリメートル~700ミリメートルの範囲内にある、請求項1から21のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品(1)。
【請求項23】
前記股領域(6)は、非伸縮性不織布ウェブなどの非伸縮性股ウェブ材料を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項24】
前記弾性的伸縮性がある前身頃パネル(3)および/または前記弾性的伸縮性がある後身頃パネル(4)は、弾性積層体を含むか、または前記弾性積層体からなり、前記弾性積層体は、少なくとも繊維状材料の第1の層および弾性層を含む、請求項3から23のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項25】
前記弾性層は、弾性フィルムの層もしくは弾性不織布の層を含むか、または弾性フィルムの層もしくは弾性不織布の層からなる、請求項24に記載の使い捨て物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、使い捨て吸収性物品の股領域に吸収性コアに隣接して配置された股脚部弾性体を有する使い捨て吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨てパンツ型物品や使い捨て開放型おむつなどの使い捨て吸収性物品の技術分野では、吸収性および漏れの防護に対する同等に高い要求を同時に満たしながらの物品のフィット性および快適性に対する高い要求がある。
【0003】
この種の使い捨て吸収性物品は、吸収性物品を形成するために組み合わされる複数の構成要素を要する比較的複雑な製品である。そのような構成要素は、不織布構成要素、バリア構成要素、弾性構成要素、および通常は吸収性コアを含み、吸収性コアは、吸収性コアを共に取り囲むバリア層および液体透過性トップシートを含む別個に製造された吸収性アセンブリの形態で提供され得る。
【0004】
吸収性物品の腰縁部および脚縁部の全部または選択された部分に沿って予め張力がかけられた弾性要素を配置することにより、身体適合性および漏れの安全性を高めることが一般的である。予め張力がかけられた弾性要素は、それらが取り付けられたウェブ材料を寄せ集め、弾性要素に沿ってひだおよびしわの寄った縁部を形成する傾向がある。そのようなひだおよびしわの寄った縁部は、特に使用者の鼠径部領域での擦れを引き起こし得るので好ましくない。また、脚縁部に対して垂直に形成されたしわは、物品から体液が漏れ出る可能性のある流路として機能し得る。さらに、ひだおよびしわの寄った縁部は、吸収性物品の下着様の外観を損ない、通常の衣類の下に見える場合がある。
【0005】
吸収性コアを備える使い捨て吸収性物品において、吸収性コアは、一般に、吸収性物品の比較的柔軟性の低い構成要素であり、物品内の弾性要素および材料の収縮力に対抗して、吸収性コアの領域およびコアの近傍で物品を身体に適合しにくくする可能性がある。これは、吸収性コア内の単位面積当たりの吸収性材料の量が通常はコアの他の部分よりも多く、股領域においてコアが曲がりに対してより抵抗を有する原因となる、吸収性物品の股部分における特定の問題であり得る。股領域に配置されたコアのより剛性で多くの場合より厚い部分は、物品の着用者の身体に対して十分なシールを形成するために股領域における脚部弾性体の能力に影響を及ぼし得る。股領域における脚部弾性体のシール能力は、脚部弾性体の弾性張力を高めることによって改善され得る。しかしながら、高い張力を有する股弾性要素を使用することは、着用者に擦れや赤い皮膚の痣などの不快感を引き起こす可能性があるため好ましくない。
【0006】
したがって、パンツのように着用される吸収性使い捨て吸収性物品の股伸縮性の改善が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
良好な機能性、フィット性および快適性を有する使い捨てパンツ型物品は、請求項1の特徴によって少なくとも部分的に達成され得る。本開示の変形例は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本明細書で開示されるのは、長手方向および横断方向を有し、長手方向中心線が長手方向に延びる使い捨てパンツ型物品であって、前記物品は、
-前方腰縁部と、第1および第2の長手方向前方側縁部とを有する前方領域と、
-後方腰縁部と、第1の後方側縁部および第2の後方側縁部とを有する後方領域と、
-前方領域と後方領域との間に位置する股領域と、
-吸収性コアと、
-第1の脚縁部および第2の脚縁部と、
-股領域の第1の脚縁部に沿って長手方向に延在して配置された予め張力がかけられた第1の股弾性部材および股領域の第2の脚縁部に沿って長手方向に延在して配置された予め張力がかけられた第2の股弾性部材であって、股領域内の脚縁部が対応する股弾性部材に部分的にまたは完全に延在する、股弾性部材と、
-前方領域における股領域の幅より小さい幅および後方領域における股領域の幅より小さい幅を有する股領域の中間部分と
を備え、
-各股弾性部材は、長手方向に延在する第1の側縁部および第2の側縁部を有し、各股弾性部材の第1の側縁部が、股領域で対応する脚縁部と少なくとも部分的に一致し、各股弾性部材は、股弾性部材の前端部分で股弾性部材の幅よりも小さく、股弾性部材の後端部分で股弾性部材の幅よりも小さい股弾性部材の中間部分の幅を有し、
-吸収性コアは、第1および第2の側縁部と、第1および第2の端縁部とを有し、吸収性コアの第1の側縁部および第2の側縁部は、股領域において脚縁部に沿って延在し、吸収性コアは、吸収性コアの前方部分の幅よりも小さく、吸収性コアの後方部分の幅よりも小さい吸収性コアの中間部分における幅を有し、吸収性コアの第1の側縁部と第1の股弾性部材の第1の側縁部との間で横断方向に測定された距離、および吸収性コアの第2の側縁部と第2の股弾性部材の第1の側縁部との間で横断方向に測定された距離は、股弾性部材の全長に沿って最大でも30ミリメートルで、例えば、第1の股弾性部材および第2の股弾性部材の全長に沿って最大でも25ミリメートル、最大でも20ミリメートル、または最大でも15ミリメートルで変化する。
【0009】
本明細書に開示される使い捨て吸収性物品は、パンツ型物品であってもよく、第1の前方側縁部は、第1のサイドシームにおいて第1の後方側縁部に接合され、第2の前方側縁部は、第2のサイドシームにおいて第2の後方側縁部に接合され、前方腰縁部および後方腰縁部は共に腰部開口部を画定し、第1の脚縁部は第1の脚部開口部を画定し、第2の脚縁部は第2の脚部開口部を画定する。
【0010】
あるいは、本明細書に開示される使い捨て吸収性物品は、着用者の胴体の下部の周りにパンツ状の構成で留められる開放型おむつであってもよい。
【0011】
本明細書に開示される吸収性物品では、吸収性コアの側縁部および股弾性部材の第1の側縁部は、吸収性物品の股領域が一般的な砂時計形状を有するような形状の側縁部である。吸収性コアの側縁部の形状は、股弾性部材の第1の側縁部の形状と概ね一致している。吸収性コアは、最小幅を有する吸収性コアの部分が最小幅を有する股領域の部分に配置された状態で吸収性物品に配置される。股弾性部材の脚縁部輪郭が吸収性コアの側縁部の輪郭に適合されるので、股弾性部材によって伸縮性が与えられる吸収性コアの側縁部と股弾性部材の第1の側縁部との間に形成される伸縮性を有する領域の幅は、股弾性部材の全長に沿って、または股弾性部材の長さの少なくとも70%に沿って、同一であるかまたは略同一である。
【0012】
本明細書に開示される使い捨て吸収性物品は、パネル物品であってもよく、
-前方領域は、横断方向に弾性的伸縮性がある前身頃パネルであって、前面パネル腰縁部、前面パネル腰縁部の反対側の前面パネル股縁部、ならびに第1および第2の長手方向前面パネル側縁部を有する前身頃パネルを備えるか、または前身頃パネルからなり、
-後方領域は、横断方向に弾性的伸縮性がある後身頃パネルであって、後面パネル腰縁部、後面パネル腰縁部の反対側の後面パネル股縁部、ならびに第1および第2の後面パネル側縁部を有する後身頃パネルを備えるか、または後身頃パネルからなり、
-股領域は、前面パネルと後面パネルとの間に位置し、股領域は、前面パネル股縁部と後面パネル股縁部とによって長手方向に区切られており、
-第1の前面パネル側縁部は、第1のサイドシームにおいて第1の後面パネル側縁部に接合され、第2の前面パネル側縁部は、第2のサイドシームにおいて第2の後面パネル側縁部に接合され、
-第1および第2の脚縁部の各々の前方脚縁部分は、弾性的伸縮性がある前身頃パネルに配置されており、第1および第2の脚縁部の各々の後方脚縁部分は、弾性的伸縮性がある後身頃パネルに配置されており、第1および第2の脚縁部の各々の股脚縁部分は、前面パネル股縁部から後面パネル股縁部までの股領域に配置されており、各脚縁部の全長は、前方脚縁部分、股脚縁部分および後方脚縁部分を合わせた長さであり、
-第1および第2の脚縁部の股脚縁部分は、対応する股弾性部材に部分的にまたは完全に延在し、
-股脚縁部分は、股領域の中間部分が、前面パネル股縁部における股領域の幅よりも小さい幅および後面パネル股縁部における股領域の幅よりも小さい幅を有するような形状であり、
-吸収性コアの中間部分における吸収性コアの幅は、前面パネル股縁部における吸収性コアの幅よりも小さく、後面パネル股縁部における吸収性コアの幅よりも小さい。
【0013】
本明細書に開示される吸収性物品における弾性的伸縮性がある前身頃パネルおよび/または弾性的伸縮性がある後身頃パネルは、弾性積層体を含むか、または弾性積層体からなってもよく、弾性積層体は、少なくとも繊維状材料の第1の層および弾性層を含む。
【0014】
弾性層は、弾性フィルムの層もしくは弾性不織布の層を含むか、または弾性フィルムの層もしくは弾性不織布の層からなってもよい。
【0015】
本明細書に開示される吸収性物品の製造中に、弾性要素、フィルム、およびウェブ材料などの弾性材料は、弾性材料が張力をかけられた、引き伸ばされた状態で非弾性非伸縮性材料に取り付けられる。最終的な吸収性物品では、弾性体は弛緩され、非伸縮性材料が縮まってギャザーが寄る。本明細書に開示される吸収性物品における非伸縮性材料は、弾性の前面パネルおよび後面パネル、脚部弾性体、腰部弾性体などの吸収性物品の伸縮性を有する部品の伸縮性を制限する。本明細書に開示される全ての距離および長さは、物品内の全ての弾性体が物品内の非伸縮性構成要素によって許容される最大限まで引き伸ばされ、物品内の全ての非伸縮性構成要素にギャザーが寄っていない、平坦化された略二次元の状態にある吸収性物品で測定される。
【0016】
本明細書に開示される使い捨て吸収性物品では、第1および第2の股弾性部材の各々の前端部分は、前身頃パネルと重なり、前身頃パネルに取り付けられてもよく、かつ/または第1および第2の股弾性部材の各々の後端部分は、後身頃パネルと重なり、後身頃パネルに取り付けられてもよい。
【0017】
股弾性部材は、15mm~50mmの範囲内、例えば、20mm~40mmまたは25mm~35mmの物品の横断方向の最大幅、および150mm~350mmの範囲内、例えば170mm~320mmまたは200mm~310mmの物品の長手方向の長さを有し得る。股弾性部材の寸法は、吸収性物品のサイドシームがほどかれるか、または切り開かれた平坦な状態で測定される。
【0018】
各股弾性部材の前端部分の幅は、股弾性部材の後端部分の幅と等しくてもよく、前端部分および後端部分の幅と中間部分の最小幅との比は、1:0.5~1:0.9であってもよい。
【0019】
股弾性部材は、平坦な帯状の股弾性部材であってもよく、弾性フィルムもしくは弾性不織布材料を含むかまたは弾性フィルムもしくは弾性不織布材料からなってもよい。
【0020】
股弾性部材に予め張力をかけることは、股弾性部材が引き伸ばされた状態で股弾性部材を吸収性物品に取り付けることによって適切に達成され得る。股弾性部材は、股弾性部材の端部分が張力をかけられていない状態で吸収性物品に貼付され、取り付けられ得る。股弾性部材の張力をかけられていない端部分は、端部分および端部分間の張力をかけられている中間部分の長さを含めて、股弾性部材の全長の5%~8%の長さを各々有し得る。
【0021】
吸収性コアは、吸収性アセンブリの一部を形成してもよく、吸収性アセンブリは、吸収性コアと、液体透過性上部コアカバー層と、下部コアカバー層とを備え、吸収性コアは、上部コアカバー層と下部コアカバー層との間に封入されている。吸収性アセンブリは、液体透過性トップシートおよび液体バリア層をさらに備えてもよく、吸収性コアは、液体透過性トップシートと液体バリア層との間に、上部コアカバー層が液体透過性トップシートに面し、下部コアカバー層が液体バリア層に面した状態で封入される。
【0022】
本明細書に開示される使い捨て吸収性物品における股弾性部材の第1の側縁部は、吸収性アセンブリの第1および第2の側縁部と位置合わせされ、股領域において吸収性アセンブリの第1および第2の側縁部と輪郭を共有し得る。
【0023】
あるいは、上部コアカバー層は液体透過性トップシートであってもよく、下部コアカバー層は液体バリア層であってもよい。
【0024】
上部コアカバー層と下部コアカバー層とは、吸収性コアの第1の側縁部に沿って延在する第1の側部シールと、吸収性コアの第2の側縁部に沿って延在する第2の側部シールとにおいて接続され得る。吸収性コアは、第1の側部シールおよび第2の側部シールの各々から距離を置いて長手方向に延在する1つまたは複数の流路を備え得る。1つまたは複数の流路の各々は、吸収性材料を含まないか、または実質的に含まなくてもよい。1つまたは複数の流路内には流路シールが配置されてもよく、流路シールは、流路内のコアカバーの上部層と下部層とを接合する。流路シールのシール強度は、吸収性コアの第1および第2の側部シールの各々のシール強度より高くてもよい。
【0025】
1つまたは複数の流路シールは、上部コアカバー層と下部コアカバー層との分離を妨げ、それによって流路の近傍における吸収性コアの厚さ方向の膨潤を制限する1つまたは複数の永久シールであってもよい。永久シールは、吸収性物品の通常の使用および取扱いの下で破断しないシールである。永久シールは、吸収性コア内の吸収性材料の膨潤から生じる力に抵抗し、吸収性物品の使用を通して損なわれないままである。流路シールは、易破断性シールであっても永久シールであってもよいし、部分的に易破断性シール、部分的に永久シールであってもよい。側部シールは、永久シールであってもよいし、吸収性コア内の吸収性材料が流体を吸収して拡張するときに側部シールに及ぼされる力の影響下で破断する易破断性シールであってもよい。本明細書に開示される吸収性物品に対しては、側部シールが部分的に易破断性シール、部分的に永久シールであることも企図されている。易破断性側部シールは永久流路シールと共に、体液の吸収時に吸収性材料を主として吸収性コアおよび吸収性物品の横方向または横断方向に拡張させるように相互作用し得る。
【0026】
永久シールのシール強度は、2.5N/25ミリメートル以上、例えば3N/25ミリメートル以上であってもよく、易破断性シールのシール強度は、2.0N/25ミリメートル以下、例えば1.5N/25ミリメートル以下であってもよい。
【0027】
本明細書に開示される吸収性物品では、1つまたは複数の流路の長手方向の長さは、第1の股弾性部材および第2の股弾性部材の各々の長手方向の長さよりも短くてもよい。
【0028】
側部シールおよび(1つまたは複数の)流路シールは、接着シール、溶着シール、または接着シールと溶着シールとの任意の組合せであってもよい。
【0029】
易破断性シールは、例えば、上部コア層および下部コア層を一緒にニードリングまたはエンボス加工することによって形成された機械的シールなど、非常に低い結合性を有するシールであってもよい。
【0030】
第1の側部シール、第2の側部シール、および各流路シールは、接着シールであってもよい。シールのシール強度は、シールにおいて塗布される接着剤の基本重量を変えることによって制御され得る。各流路シールにおける接着剤の基本重量は、第1の側部シールおよび第2の側部シールの各々における接着剤の基本重量より高くてもよい。接着剤の基本重量はまた、シールに沿って変化させてもよい。流路シールにおいて、塗布される接着剤の基本重量は、流路シールの長手方向中央部において、流路シールの一方または両方の端部よりも高く、流路シールの中央部が損なわれないままである間に、吸収性材料の膨潤時に流路シールの端部が破断することを可能にしてもよい。1つまたは複数の流路シールの永久シール部は、吸収性パンツ型物品や吸収性開放型おむつなどの吸収性物品の外側カバーの非伸縮性股パネル上や非伸縮性股部上などの非伸縮性股材料上に配置された吸収性コアの部分内に延在し得る。1つまたは複数の流路シールの易破断性端部は、吸収性物品の弾性の前身頃パネルおよび後身頃パネル上に配置された吸収性コアの部分内に延在し得る。
【0031】
本明細書に開示される吸収性物品では、易破断性シールにおける接着剤の基本重量は、4g/m2以上であってもよく、易破断性シールにおける接着剤の基本重量は、3g/m2以下であってもよい。
【0032】
本明細書に開示される吸収性吸収性物品の吸収性コアは、50重量%~100重量%の超吸収性材料などの超吸収性材料を含んでもよい。
【0033】
1つまたは複数の流路は、長手方向中心線と第1の側部シールおよび第2の側部シールのうちの対応する1つとの間で、長手方向中心線の各側に離間して延在する、対称に配置された2つの流路によって構成され得る。
【0034】
物品の長手方向における1つまたは複数の流路の各々の長さは、50ミリメートル~400ミリメートルの範囲内、例えば、75ミリメートル~350ミリメートル、100ミリメートル~300ミリメートル、または150ミリメートル~250ミリメートルであってもよい。
【0035】
吸収性コアは、二次元形状のコアであってもよい。吸収性コアは、長手方向と横断方向とによって画定される平面において、第1および第2の端部分の少なくとも一方が吸収性コアの中央部分よりも広い形状、例えば、砂時計形状やT字形を有してもよい。
【0036】
本明細書で言及される砂時計形状は、端部分が中央部分よりも広いコアの全ての構成を含む。
【0037】
股弾性部材は、吸収性物品の前方部分と吸収性物品の後方部分の両方に向かって、吸収性コア内の流路よりも大きい長手方向の延在部を有し得る。
【0038】
流路が、狭くなった中間部分を有する砂時計形状の吸収性コア内に配置されている場合、流路は、吸収性コアの狭い中間部分からの流路の前方への延在が、吸収性コアの狭い中間部分からの流路の後方への延在よりも大きくなるように、吸収性物品の前方部分に向かって変位を伴って吸収性コア内に配置され得る。流路は、流路の後端部の吸収性コアの狭くなった中間部分と隣接するか、または略隣接し得る。
【0039】
股弾性部材は、狭くなった中間部分を有する砂時計形状の吸収性コア内で吸収性物品の後方部分に向かって変位を伴って配置され得る。これにより、吸収性コアの狭い中間部分からの股弾性部材の前方への延在は、吸収性コアの狭い中間部分からの股弾性部材の後方への延在よりも小さい。
【0040】
流路および弾性部材の延在は、吸収性コアが最小幅を有する位置で股領域を横切って延びる横断線から前方および後方に測定される。吸収性コアが、長手方向に延在し、吸収性コアの一定の最小幅を有する狭い部分を有する場合、流路および弾性部材の延在は、股領域を横切って延び、狭い部分を長手方向に等しい延在の2つの部分に分割する横断線から前方および後方に測定される。
【0041】
吸収性コアは、異なる単位面積当たりの吸収能力を有する2つ以上の部分を有してもよい。吸収性コアの中央部分は、第1の端部分の単位面積当たりの吸収能力よりも大きい単位面積当たりの吸収能力、および第2の端部分の単位面積当たりの吸収能力よりも大きい単位面積当たりの吸収能力を有してもよい。
【0042】
吸収性コアは、長手方向に見て、吸収性コアの中央部が吸収性コアの第1の端部と吸収性コアの第2の端部との間に配置されており、吸収性コアの中央部が第1の端部の厚さよりも大きい厚さ、および第2の端部の厚さよりも大きい厚さを有する、三次元形状の外形のコアであってもよい。
【0043】
吸収性コアの中央部は均一な第1の基本重量を有していてもよく、第1の端部は均一な第2の基本重量を有していてもよく、第2の端部は均一な第3の基本重量を有していてもよい。第1の基本重量は、第2の基本重量と等しくてもよい。吸収性コアの中央部は、対応する第1の移行ゾーンおよび第2の移行ゾーンによって第1の端部および第2の端部の各々から区切られ得る。
【0044】
第1の端部は前端部であってもよく、第1の移行ゾーンは、5ミリメートル~80ミリメートル、例えば5ミリメートル~50ミリメートル、例えば10ミリメートル~30ミリメートルの長手方向の延在部を有する前方移行ゾーンであってもよく、第2の端部は後端部であり、第2の移行ゾーンは、5ミリメートル~80ミリメートル、例えば20ミリメートル~80ミリメートル、例えば30ミリメートル~60ミリメートルの長手方向の延在部を有する後方移行ゾーンである。吸収性コアの基本重量は、好ましくは、端部分と中央部分との間の移行ゾーンにおいて直線的に変化する。前方移行ゾーンは、後方移行ゾーンよりも長手方向に小さい延在部を有してもよい。
【0045】
吸収性コアの中央部分の基本重量と第1の端部分の基本重量との比は、4~1.5の範囲内にあってもよく、吸収性コアの中央部分の基本重量と第2の端部分の基本重量との比は、4~1.5の範囲内にあってもよい。
【0046】
端部分は、等しい基本重量を有してもよい。しかしながら、本明細書に開示される吸収性物品については、異なる基本重量を有する端部分も想定される。前端部分は、後端部分よりも大きい基本重量を有してもよい。
【0047】
本明細書に開示される吸収性物品における吸収性コアの長さは、第1の端縁部が長手方向中心線と交差する吸収性コアの第1の端縁部上の点と、第2の端縁部が長手方向中心線と交差する吸収性コアの第2の端縁部上の点との間の距離として決定され、吸収性コアの長さは、300ミリメートル~700ミリメートルの範囲内、例えば、350ミリメートル~600ミリメートルまたは400ミリメートル~500ミリメートルである。
【0048】
より大きい基本重量を有する中央部分を有する吸収性コアでは、中央部分は、吸収性コアの長さの30%~70%程度、例えば、吸収性コアの長さの40%~60%程度、または吸収性コアの長さの45%~55%程度の長さを有し得る。中央部分の長さは、吸収性コアの長さの略半分であってもよい。
【0049】
本明細書に開示されるように、使い捨て吸収性物品の股領域は、非伸縮性不織布ウェブなどの非伸縮性股ウェブ材料を含んでもよい。
【0050】
本明細書に開示されるパンツ型物品は、前面パネル股縁部に沿って前面パネルに接続され、後面パネル股縁部に沿って後面パネルに接続された股パネルを有する三部構成のシャーシを有し得る。前面パネルおよび後面パネルは、弾性の、または伸縮性のあるウェブ材料または弾性積層材料から作製されてもよく、股パネルは、非伸縮性ウェブ材料または非伸縮性積層材料であってもよい。
【0051】
あるいは、パンツ型物品は、前面パネル腰縁部と後面パネル腰縁部との間の全距離に延在する非伸縮性の外側または内側カバーウェブを有する単一のシャーシを有してもよく、カバーウェブは、前面パネルおよび後面パネルの各々の非伸縮性層を構成し、パンツ型物品の股領域において股ウェブ材料を構成する。
【0052】
弾性的伸縮性がある前身頃パネルおよび弾性的伸縮性がある後身頃パネルは、伸縮接着された積層弾性ウェブ材料を含むか、または積層弾性ウェブ材料からなってもよい。
【0053】
適切な伸縮接着積層体は、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、カード式不織布、エレクトロスパン不織布またはメルトブローン不織布などの不織布材料層またはウェブを含んでもよい。不織布材料は、ニードリング、水流交絡法、超音波溶着法、またはサーマルボンド法などの任意の適切な技術によって接着されてもよい。
【0054】
本明細書で使用される不織布材料の繊維は、人造繊維、天然繊維、または人造繊維と天然繊維との混合物であってもよい。人造繊維としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリレートなどのポリマーの一成分繊維、二成分繊維および多成分繊維、ならびにビスコース繊維およびモダール繊維などの再生繊維が挙げられる。天然繊維は、例えば、パルプ繊維、綿繊維、亜麻、大麻などのセルロース系繊維である。
【0055】
本明細書に開示される吸収性物品は、腰縁部の一方または両方の全部または一部に沿って配置された弾性腰部機構を有し得る。弾性腰部機構は、1つまたは複数の弾性要素によって形成され得る。1つまたは複数の弾性腰部要素は、前方部分および後方部分と一体であってもよいし、腰縁部に沿って取り付けられる別個の腰バンドとして施されてもよい。
【0056】
本明細書に開示される吸収性物品に使用される不織布ウェブ材料は、熱可塑性材料を含んでもよい。不織布ウェブ材料は、典型的には、吸収性物品内の接合部および継ぎ目に組み込まれ、不織布ウェブは、熱によって、または超音波溶着プロセスによって溶着可能であることが望ましい場合がある。本明細書に開示される繊維状不織布ウェブに使用するのに適したポリマーの例は、ポリエチレンポリプロピレンおよび他のポリオレフィンホモポリマーおよびコポリマーならびにポリエステルである。溶着可能な不織布ウェブは、高い熱可塑性成分含有量を有し、好ましくは少なくとも50%の熱可塑性繊維、より好ましくは少なくとも80%の熱可塑性繊維を含有する。
【0057】
吸収性物品の後方領域の各脚縁部に沿って補強脚部弾性機構が配置されてもよい。本明細書に開示されるパネル物品では、第1の補強弾性機構は、第1の脚縁部の後方脚縁部分に沿って弾性的伸縮性がある後身頃パネルウェブ上に配置されてもよく、第2の補強弾性機構は、第2の脚縁部の後方脚縁部分に沿って弾性的伸縮性がある後身頃パネルウェブ上に配置されてもよい。補強弾性機構は、弾性身頃パネル内の弾性材料に加えて施される補助弾性要素である。
【0058】
第1の補強弾性機構は、第1の脚縁部の後方脚縁部分の第1の部分に沿って、吸収性物品の長手方向中心線から第1のサイドシームに向かう方向に延在してもよく、第1の脚縁部の後方脚縁部分に終点を有してもよく、第1の脚縁部の後方脚縁部分の第2の部分は、第1の補強弾性機構を含まない。
【0059】
第2の補強弾性機構は、第2の脚縁部の後方脚縁部分の第1の部分に沿って、吸収性物品の長手方向中心線から第2のサイドシームに向かう方向に延在してもよく、第2の脚縁部の後方脚縁部分に終点を有してもよく、第2の脚縁部の後方脚縁部分の第2の部分は、第2の補強弾性機構を含まない。
【0060】
本明細書に開示される吸収性物品およびその製造方法は、以下で添付図面を参照してさらに説明される。
本明細書に開示される吸収性物品およびその製造方法は、以下で添付図面を参照してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】パンツ型物品の内側表面から見た、吸収性アセンブリと開いたサイドシームとを有する引き伸ばされた吸収性パンツ型物品の平面図を示す。
【
図2】吸収性コアがコアカバーに封入された
図1のパンツ型物品内の吸収性アセンブリの拡大図を示す。
【
図3a】吸収性コアが乾燥状態にあるときの線III-IIIに沿った
図2の吸収性アセンブリの断面図を示す。
【
図3b】吸収性コアが湿潤状態にあるときの線III-IIIに沿った
図2の吸収性アセンブリの断面図を示す。
【
図4】使用前に見える、サイドシームが閉じられた、引き伸ばされていない状態にある
図1のパンツ型物品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本開示の異なる態様が、以下で図面を参照して完全に説明される。本明細書に開示される実施形態は、多くの異なる形態で実現することができ、本明細書に記載される態様に限定されると解釈されるべきではない。図に示される吸収性物品はパンツ型物品であるが、本明細書に開示される吸収性物品は、開放型おむつであってもよいことを理解されたい。
【0063】
図面は概略であり、材料の層などの個々の構成要素は必ずしも縮尺通りに描かれていない。図に示される吸収性物品は、単純化された物品であり、物品は、バリアカフ、ファスナ、廃棄構成などのさらなる特徴を含んでもよい。腰部弾性体および後方脚部弾性体は任意選択の特徴であり、よって、添付の特許請求の範囲内の他の方法で実現されてもよいことも理解されたい。図に示される物品などのパンツ型物品のサイドシームは、再閉鎖可能なサイドシームであってもよく、パンツ型物品は、サイドシームの再閉鎖性を提供するためにファスナ要素を備えてもよい。
【0064】
最初に
図1を参照すると、成人使用者用の吸収性失禁用物品の形態の吸収性物品1が示されている。吸収性物品1は、
図1には、全ての弾性要素が完全に広げられた状態の、折り畳まれておらず、ギャザーが寄っていない状態で示されている。吸収性物品は、長手方向Lと、長手方向に垂直な横断方向Tとを有し、長手方向中心線Lcが長手方向Lに延びている。
【0065】
吸収性物品1は、物品が着用されているときに着用者の身体に面し、吸収性物品1の外側の衣服に面する面とは反対側の面である内側表面から見られている。
【0066】
吸収性物品1は、前方領域3と、後方領域4と、吸収性物品1の股領域6に位置し、前方領域3上で前方に、後方領域4上で後方に長手方向Lに延在する吸収性アセンブリ20とを備える。吸収性アセンブリ20は、前方領域3から股領域6を通って後方領域4へと長手方向Lに延在する。
【0067】
図に示される吸収性物品1では、物品は、三部構成のシャーシを有し、前方領域3は、弾性前身頃パネル3’によって形成されており、後方領域4は、弾性後身頃パネル4’によって形成されており、股領域6は、非伸縮性股パネル6’によって形成されている。股パネル6’は、前身頃パネル3’と後身頃パネル4’とに取り付けられている。股パネルと前面パネルおよび後面パネルとの間の取付け部は、重なり合う継ぎ目として作製されてもよい。
【0068】
本明細書に開示されるように、吸収性物品1は、代替的に、単一のシャーシ、二部構成のシャーシ、または3つ以上の部分から構成されるシャーシなどの任意の他の有用なシャーシ構造を有してもよい。シャーシは、別個に取り付けられた前方および/または後方サイドフラップを含んでもよい。
【0069】
図に示される吸収性物品内の吸収性アセンブリ20は、吸収性コア21を備える別個に製造された構成要素である。吸収性コア21は、コアカバー5の上部コアカバー層24と下部コアカバー層25との間に封入されており、液体透過性トップシート22と液体バリア層23との間にさらに封入されている。吸収性コア21は、上部コアカバー層24が液体トップシート22に面し、下部コアカバー層25が液体バリア層23に面した状態で、トップシート22と液体バリア層23との間に配置されている。
【0070】
前方領域3は、横断方向Tに延在する前方腰縁部7と、長手方向Lに延在する一対の前方側縁部8、9とを有する。後方領域4は、横断方向Tに延在する後方腰縁部10と、長手方向Lに延在する一対の後方側縁部11、12とを有する。
【0071】
図4に示されるように、第1の前方側縁部8は、第1のサイドシーム14において第1の後方側縁部11に接合され、第2の前方側縁部9は、第2のサイドシーム15において第2の後方側縁部12に接合されて、腰部開口部16、第1の脚部開口部17および第2の脚部開口部18を有するパンツ型物品1を形成する。
【0072】
吸収性物品1のサイドシーム14、15は、超音波溶着法または熱溶着法によって形成された略帯状の接合部であってもよい。吸収性物品1が物品の着用中にさらされる力に耐えるのに十分な強度を有し、十分な製造公差を許容するために、サイドシームは、一般に、5ミリメートル~10ミリメートル程度の幅を有する。5mm未満の幅を有するサイドシームを作製することも知られている。
【0073】
一般的に、汚れた吸収性物品は、物品を使用者の脚の上から引き下ろす必要なく、容易に取り除くことができることが望ましい。したがって、サイドシームは一般に、使用者または介護者が汚れた吸収性物品を除去する前にサイドシームを引き離すことができるように、手の力で破断できるように作製される。
【0074】
腰部開口部16は、前面パネル腰縁部7と後面パネル腰縁部10とによって画定される。第1の脚縁部19’は第1の脚部開口部17を画定し、第2の脚縁部19”は第2の脚部開口部18を画定する。
【0075】
第1の予め張力がかけられた股弾性部材61は、股領域6の第1の脚縁部19’に沿って長手方向Lに延在して配置されており、第2の予め張力がかけられた股弾性部材62は、股領域6の第2の脚縁部19”に沿って長手方向Lに延在して配置されている。股弾性部材61、62は、股弾性部材61、62が予め張力をかけられ、パンツ型物品1の股領域6において機能的な脚部弾性体を形成するように引き伸ばされた状態でパンツ型物品に貼付される弾性フィルムまたは弾性不織布の帯状の帯状片で構成されている。
【0076】
股弾性部材61、62は、長手方向Lに延在する第1の側縁部63、65および第2の側縁部64、66を有する。各股弾性部材61、62の第1の側縁部63、65は、股領域6内の脚縁部19’、19”の大部分に沿って対応する脚縁部19’、19”と一致する。
【0077】
脚縁部19’、19”は、股領域6において股弾性部材61、62に切り込まれており、それにより、股弾性部材61、62は、股弾性部材の中間部分61”’、62”’の最小幅wcよりも大きい、股弾性部材61、62の前後の端部分61’、62’、61”、62”の幅wf、wrを有する。
【0078】
図1および
図2では、脚縁部19’、19”は、帯状の股弾性部材61、62もまた、股部分6において脚縁部19’、19”の一部に沿って切り欠き部分を有する幾分修正された帯形状を有するように、股領域6においてわずかに凹状の湾曲部を伴って示されている。
【0079】
図に示されるパンツ型物品1では、股弾性部材61、62の前端部分61’、62’の幅wfは、後端部分61”、62”の幅wrと等しい。前端部分61’、62’および後端部分61”、62”は、股弾性部材61、62の中間部分61”’、62”’の最も狭い幅よりも大きい幅を有する。股弾性部材61、62の端部分の幅wf、wrと、股弾性部材61、62の中間部分の最小幅wcとの好適な比は、1:0.5~1:0.9であり得る。
【0080】
本明細書で使用される「凹状縁部」という用語は、連続的に湾曲した凹状縁部および1つまたは複数の明確に定義されたステップで変化する角度形状を有する縁部、ならびに連続的な湾曲部と角度形状との組合せを含むものとして広く理解されるべきである。凹状縁部は、1つまたは複数の直線セグメントと、任意選択的に1つまたは複数の湾曲セグメントとを含んでもよい。ここでいう凹状の股脚縁部は、V字形およびU字形の股脚縁部、ならびに股領域の端部よりも股領域の長手方向中間部の方が狭い股領域を有する吸収性物品を提供する任意の他の形状を含む。吸収性アセンブリ20の周縁部分からの1つまたは複数の層を含む、股領域内の材料の複数の層を同時に切断することによって形成されている股弾性部材の凹状縁部は、液体透過性トップシート22の凹状縁部ならびに液体バリア層23および吸収性アセンブリ20の凹状縁部と一致する。
【0081】
股弾性部材61、62の前端部分61’、62’の幅は、股弾性部材61、62の後端部分61”、62”の幅と等しい。股弾性部材61、62の端部分61’、62’、61”、62”の幅と、股弾性部材61、62の中間部分61”’、62”’の最小幅との比は、1:0.5~1:0.9であってもよい。
【0082】
股弾性部材61、62の端部分61’、62’、61”、62”は、股弾性部材61、61の張力をかけられていない部分であってもよい。
【0083】
図2を参照すると、吸収性コア21は、吸収性物品1の股領域6で脚縁部19’、19”に沿って延在する第1の側縁部26および第2の側縁部27と、吸収性物品の前方領域3の第1の端縁部28と、吸収性物品1の後方領域4の第2の端縁部29とを有する砂時計形状を有する。吸収性コア21の第1の側縁部26および第2の側縁部27は、長手方向Lに主延在部を有し、第1の端縁部28および第2の端縁部29は、横断方向Tに主延在部を有する。
【0084】
吸収性コア21は、吸収性コア21の中央部51に、吸収性コアの前端部52の幅よりも小さく、吸収性コア21の後端部53の幅よりも小さい幅を有する。吸収性コア21の第1の側縁部26と第1の股弾性部材61の第1の側縁部63との間で横断方向に測定される距離d1、および吸収性コア21の第2の側縁部27と第2の股弾性部材62の第1の側縁部65との間で横断方向Tに測定される距離d2は、股弾性部材61、62の全長に沿って最大でも30ミリメートルで、例えば、最大でも25ミリメートル、最大でも20ミリメートル、または最大でも15ミリメートルで変化する。
【0085】
股弾性部材61、62の中間部分61”’、62”’では、股弾性部材61、62の第1の側縁部63、65の形状は、股領域6の脚縁部19’、19”の形状によって画定され、吸収性コアの側縁部26、27の形状は、脚縁部19’、19”の形状に概ね沿う。吸収性コア21がより大きい幅を有する股弾性部材61、62の端部分61’、62’、61”、62”では、吸収性コア21が股弾性部材61、62と重なる股弾性部材61、62の前後の角部分71、72、73、74において、股弾性部材61、62における弾性は、不活性化されるか、または少なくとも低減される。
【0086】
吸収性コア21は、最小幅を有する吸収性コア21の部分が最小幅を有する股領域6の部分に配置された状態で吸収性物品1に配置される。本明細書に開示されるように、股弾性部材61、62の端部分61’、62’、61”、62”が張力をかけられていない端部分である場合、股弾性部材61、62の脚縁部輪郭が吸収性コア21の側縁部の輪郭に適合されるので、股弾性部材によって伸縮性が与えられる吸収性コアの側縁部26、27と股弾性部材61、62の第1の側縁部63、65との間の伸縮性を有する領域の幅は、股弾性部材の全長に沿って、または股弾性部材の長さの少なくとも70%に沿って、同一であるかまたは略同一である。よって、本明細書に開示される吸収性物品は、股領域6の脚縁部19’、19”に沿って略均一な弾性を有する広い伸縮性を有する領域81、82を有する。股弾性部材61、62によって伸縮性が与えられる脚縁部19’、19”と吸収性コアの側縁部26、27との間の領域は、柔軟であり、股領域において吸収性物品に優れた適合性を与える。股弾性部材61、62からの収縮力が伸縮性を有する領域81、82の幅にわたって分散されるので、着用者の皮膚に及ぼされる局所的な圧力が大幅に低減され、それによって使用者の皮膚の擦れまたは赤い痣のリスクが低減される。さらに、広い伸縮性を有する領域81、82は、着用者の皮膚に対する広いガスケットシールを形成する。
【0087】
第1の流路35および第2の流路36は、吸収性コア21内に配置されており、長手方向中心線Lcの両側に、吸収性コア21の第1および第2の側縁部26、27の各々から距離を置いて長手方向Yに延在する。流路35、36には、吸収性材料を含まないか、または実質的に含まない。
【0088】
上部コアカバー層24と下部コアカバー層25とは、吸収性コア21の第1の側縁部26に沿って延在する第1の側部シール33と、吸収性コア21の第2の側縁部27に沿って延在する第2の側部シール34とによって互いに接続されている。また、上部および下部のコアカバー層24、25は、第1の流路35内に延在する第1の流路シール37と、第2の流路36内に延在する第2の流路シール38とによっても接続されている。
【0089】
本明細書に開示されるように、第1および第2の流路シール37、38のシール強度は、吸収性コア21の第1および第2の側部シール33、34のシール強度よりも高い。第1および第2の流路シール37、38のシール強度は2.5N/25ミリメートル以上であってもよく、第1および第2の側部シール33、34のシール強度は2.0N/25ミリメートル以下であってもよい。
【0090】
流路シール37、38の少なくとも大部分は、吸収性物品の通常の使用および取扱い下で破断しない永久シールである。したがって、吸収性物品が液体を吸収した後であっても、流路シール37、38は損なわれないままであるか、または実質的に損なわれないままである。側部シール33、34は、吸収性コア21内の吸収性材料が流体を吸収して拡張するときに側部シール33、34が側部シール33、34の及ぼされた力の影響下で破断するように低シール強度を有する易破断性シールとして示されている。永久または略永久流路シール37、38は、吸収性物品1の厚さ方向の膨潤を制限し、易破断性側部シール33、34は、吸収性材料が横方向または横断方向に拡張することを可能にする。よって、流路35、36が配置された吸収性コア21の領域では、永久または略永久流路シール37、38と易破断性側部シール33、34との組合せは、体液の吸収時に吸収性コア21を主として横断方向Tに拡張させる。
【0091】
流路シールは、易破断性シールまたは永久シールとすることもできるし、部分的に易破断性シール、部分的に永久シールであってもよいことを理解されたい。側部シールは、易破断性側部シールであっても永久側部シールであってもよいし、部分的に易破断性シール、部分的に永久シールであってもよい。
【0092】
また、流路は、本明細書に開示される吸収性物品の任意選択の特徴であることも理解されたい。
【0093】
本明細書に開示されるように、側部シール33、34および流路シール37、38は、接着シールであってもよい。しかしながら、コアカバーシール33、34、37、38に対しては、溶着シールまたは接着シールと溶着シールとの組合せも企図されている。
【0094】
上部および下部のコアカバー層24、25は、吸収性コア21の周りに巻き付けられた単一の連続したカバー材料から形成されてもよい。図に示されるパンツ型吸収性物品では、上部および下部のコアカバー層24、25は、コアカバー層24、25の間に吸収性コア21が挟まれた状態の別々の材料のウェブから形成されている。
【0095】
本明細書に開示される1つまたは複数の流路が配置される吸収性物品の種類およびサイズに応じて、流路の長さは、50ミリメートルから500ミリメートルに及び得る。
【0096】
図に示される吸収性物品1のような、失禁成人使用者用のパンツ型吸収性物品では、流路35、36は、好ましくは、物品が着用されるときに使用者の股に配置される物品の狭い部分である物品の股領域6に配置される。吸収性物品の狭い股領域6は、尿などの排泄された体液の大部分を受ける物品の部分である。したがって、股領域6は、液体捕捉、液体分散、および吸収能力の点で良好な吸収特性を有しなければならない。吸収性コア21内の流路35、36は、迅速な液体捕捉に寄与し、吸収性物品1の前方および後方領域3、4に向かって流体流を導くことによって流体分散を促進する。図に示される吸収性物品1では、流路35、36の長さは、股領域6の長さに実質的に対応し、典型的には、150ミリメートル~250ミリメートル程度であってもよい。
【0097】
開放型おむつやパンツ型おむつなどの着用型の失禁用物品では、流路は、典型的には、吸収性コアの全長の30%~50%程度の長さを有する。失禁用シールドや生理用ナプキンなどのより小さい吸収性物品では、流路は、吸収性コアの全長の最大80%までなど、吸収性コアのほぼ両端部まで延在し得る。
【0098】
吸収性物品1の狭い股領域6における吸収能力を高めるために、長手方向Lに見て、吸収性コア21の第1の端部52と吸収性コア21の第2の端部53との間に配置された吸収性コア21の中央部51は、端部52、53よりも大きい基本重量を有する。図に示される吸収性物品1では、第1の端部52は、吸収性コア21の前端部52であり、第2の端部53は、吸収性コア21の後端部53である。
【0099】
吸収性コア21の中央部51は均一な基本重量を有し、吸収性コア21の第1の端部52および第2の端部53の各々は均一な基本重量を有し、吸収性コア21の中央部51は、対応する第1の移行ゾーン54および第2の移行ゾーン55によって第1の端部52および第2の端部53の各々から区切られている。吸収性コア21の基本重量は、移行ゾーン54、55内において、吸収性コア21の中央部51から吸収性コア21の端部52、53まで直線的に減少する。後端部53は、前端部52よりも大きい吸収性物品1の長手方向の延在部を有する。
図2に示される吸収性コア21では、後方移行ゾーン55は、前方移行ゾーン54よりも大きい吸収性物品1の長手方向Lの延在部を有する。
【0100】
しかしながら、移行ゾーンは、吸収性物品の長手方向に等しい延在部を有してもよいし、前方移行ゾーンは、後方移行ゾーンよりも長くてもよい。本明細書に開示される吸収性物品に対しては、中央部の基本重量がより高く、端部の基本重量がより低いが、コアの異なる部分の間に移行ゾーンがない吸収性コアも企図されている。さらに、中央部と端部とは、不均一な基本重量を有してもよい。
【0101】
吸収性コア21の中央部51の基本重量と前端部52の基本重量との比は、4~1.5の範囲内にあってもよく、吸収性コア21の中央部51の基本重量と第2の端部53の基本重量との比は、4~1.5の範囲内にあってもよい。端部52、53は、同じ基本重量を有してもよいし、異なる基本重量を有してもよい。
【0102】
図に示される吸収性コア21は、吸収性コアの異なる部分に異なる厚さを有する三次元形状のコアである。しかしながら、吸収性コアの三次元形状は、本明細書に開示される吸収性物品にとって任意選択であり、吸収性コアは、平面または略平面であってもよいことを理解されたい。平面または略平面の吸収性コアでは、吸収性コアの吸収能力は、単位面積当たりの吸収能力が異なる結果としてのみ、コアの異なる部分において異なり得る。単位面積当たりの吸収能力の差は、例えば、コアの異なる部分に異なる量の超吸収性材料を施すことによって、かつ/または吸収性コアの繊維性マトリックス中の繊維量および圧縮度を変えることによって達成され得る。
【0103】
本明細書に開示される吸収性コア21は、排出された身体排泄物を吸収するのに適した任意の材料、例えばセルロース系綿毛パルプ、ティッシュ層、高吸収性ポリマー(超吸収材)、ヒドロゲル発泡材料を含む吸収性発泡材料、吸収性不織布材料などを含んでもよい。吸収性コアは、補強要素、成形要素、結合剤などの非吸収性構成要素を含むことができる。様々な種類の液体収容要素および液体分散要素もコアに含めることができる。
【0104】
吸収性コア21は、好ましくは、吸収性コア21の少なくとも中央部51において、超吸収性材料の50重量%~100重量%、例えば超吸収性材料60重量%~100重量%の量の超吸収性材料を含む。本明細書に記載されるように、超吸収剤含有量は、吸収性コア21の中央部51よりも吸収性コアの前端部52および/または後端部53において低くてもよいし、吸収性コア21の全ての部分において同一であってもよい。
【0105】
超吸収性材料は、ポリマー材料であり、粒子、顆粒繊維、フレークなどの形態であってもよい。
【0106】
本明細書に開示されるように、吸収性コア21は、セルロースパルプ繊維などの吸収性セルロース繊維と超吸収性材料との混合物を含んでもよい。
【0107】
吸収性コア内の超吸収性材料の量が多いと、薄いばらばらの吸収性物品を製造することが可能になると同時に、高い吸収能力と、吸収された流体を化学的に結合して固定する能力が提供され、漏れの安全性が高く、大量の流体を吸収した後であっても内側表面が乾燥した吸収性物品が得られる。
【0108】
超吸収性材料は、膨潤および水性ゲル形成時に液体を吸収する。超吸収性材料の吸収能力を十分に利用するために、吸収性物品は、超吸収性材料のための十分な拡張空間を提供しなければならない。吸収性コアはコアカバー5内に封入されているので、膨潤した超吸収性材料はコアカバーに圧力を及ぼす。永久流路シール37、38を有する流路35、36が配置されている吸収性コア21の中央部51では、膨潤する空間は流路35、36の間の領域に制限されており、コアカバーがそれ以上の膨潤を妨げるまで、この領域を幾分厚くかつより堅く増大させる。
【0109】
吸収性コア21は、吸収性コア21の側縁部26、27間の距離が、吸収性コアが端縁部28、29よりも小さい幅を有する吸収性コア21の中間領域60よりも吸収性コア21の端縁部28、29において大きい砂時計形状を有する。
【0110】
図3aおよび
図3bは、
図2の吸収性コア21を通る線III-IIIに沿った断面を示している。
図3aは、吸収性コア21が液体を吸収する前の乾燥状態の吸収性コア21を示しており、
図3bは、吸収性コア21の吸収および膨潤後の湿潤状態の吸収性コア21を示している。
【0111】
吸収性コア21は、上部コアカバー層24と下部コアカバー層25との間、および液体透過性トップシート22と液体バリア層23との間に封入されて示されている。吸収性コア21は、上部コアカバー層24が液体トップシート22に面し、下部コアカバー層25が液体バリア層23に面した状態で、トップシート22と液体バリア層23との間に配置されている。
【0112】
トップシート22および液体バリア層23は、吸収性コア21の周縁部を越えて延在しており、吸収性コア21の側縁部26、27および端縁部28、29の外側に吸収性コアの周縁部に沿って延在する縁部シール41において互いに接合されている。トップシート22と液体バリア層23との間の縁部シール41は、好ましくは永久シールである。
【0113】
吸収性コア21が体液を吸収すると、
図3bに示されるように、吸収性コア21内の吸収性材料が膨潤し、流路35、36の間に位置し、永久流路シール37、38の間に閉じ込められた吸収性コア21の部分に、吸収性材料が流路35、36の間の利用可能な空間を完全に満たしたソーセージ状の形状をとらせ、トップシート22および上部コアカバー層24を上方に膨張させ、液体バリア層23および下部コアカバー層25を下方に膨張させる。永久流路シール37、38を有する流路35、36の間に位置する吸収性コア21の部分に配置された吸収性材料は、易破断性側部シール33、34に圧力を及ぼし、側部シール33、34を破裂させ、吸収性材料のための横方向の拡張空間を提供させる。このようにして、吸収性コアは、吸収性コア21の側縁部26、27が柔らかく快適なままで、液体を吸収して膨潤し得る。
図3aおよび
図3bから推測できるように、吸収性コア21が横方向に膨潤すると、吸収性コアの側縁部26、27が横断方向Tに外側に移動しそれによって吸収性コアの砂時計形状が徐々に消失する。
【0114】
流路シール37、38は、流路35、36の端部分において易破断性シールであってもよく、そこで吸収性コア21は、
図3bに示されるように、側縁部26、27に沿って位置する吸収性コア21の部分が吸収性コア21の主として横断方向に拡張するように膨潤の方向を制御することが望ましい流路35、36の中間部分よりも幾分大きい幅を有する。
【0115】
1つまたは複数の流路35、36の長手方向Lの長さは、図には、股弾性部材61、62の長手方向Lの長さよりも短いように示されている。股弾性部材61、62は、吸収性物品1の前方部分3および吸収性物品1の後方部分4の両方に向かって、流路35、36よりも長くなるように示されている。
【0116】
流路35、36は、吸収性物品1の前方部分3に向かって変位を伴って吸収性コア21内に配置されているように示されている。これにより、吸収性コア21の狭い中間部分からの流路35、36の前方への延在は、吸収性コア21の狭い中間部分からの流路35、36の後方への延在よりも大きい。
図1では、流路35、36は、流路35、36の後端部において吸収性コア21の狭い中間部分と略隣接して示されている。
【0117】
股弾性部材61、62は、吸収性物品1の後方部分4に向かって変位を伴って吸収性コア21内に配置されているように示されている。これにより、吸収性コア21の狭い中間部分からの股弾性部材61、62の前方への延在は、吸収性コア21の狭い中間部分からの股弾性部材61、62の後方への延在よりも小さい。
【0118】
流路35、36および弾性部材61、62の延在は、吸収性コア21が最小幅を有する位置で股領域6を横切って延びる横断線から前方および後方に測定される。図に示される吸収性物品1の場合のように、吸収性コア21が、長手方向Lに延在し、吸収性コア21の一定の最小幅を有する狭い部分を有する場合には、流路35、36および弾性部材61、62の延在は、股領域6を横切って延び、狭い部分を長手方向に等しい延在の2つの部分に分割する横断線から前方および後方に測定される。
【0119】
液体透過性トップシート22は、不織布材料を含むか、または不織布材料からなってもよい。他の適切なトップシート材料としては、トウ繊維、多孔性発泡体、有孔プラスチックフィルムおよび積層体、ならびにそのような材料の組合せが挙げられる。トップシート材料として最も適している材料は、柔らかく、皮膚に対して非刺激性であり、体液が容易に浸透し、濡れ戻りしにくい。
【0120】
液体バリア層23は、薄いプラスチックフィルム、例えば、ポリエチレンもしくはポリプロピレンフィルム、液体不透過性材料でコーティングされた不織布材料、液体浸透に耐える疎水性不織布材料、またはプラスチックフィルムと不織布の積層体からなってもよい。液体バリア層材料は、液体が液体バリア層材料を通過するのを依然として防止しながら、蒸気が吸収体から逃げることを可能にするために通気性を有してもよい。
【0121】
トップシートと液体バリア層とは、例えば接着、粘着または熱もしくは超音波による溶着によって互いに接続され得る。トップシートおよび/または液体バリア層は、接着剤、熱接着、溶着などの当技術分野で公知の任意の方法によってコアカバーにさらに取り付けられてもよい。
【0122】
本明細書に開示されるパンツ型物品1は、腰縁部7、10に沿って配置された弾性腰部機構90を有し得る。弾性腰部機構90は、前方腰縁部7および後方腰縁部10と平行に延在する1つまたは複数の弾性要素によって形成され得る。1つまたは複数の弾性腰部要素は、前方領域3および後方領域4に組み込まれてもよいし、前方腰縁部7および後方腰縁部10に取り付けられる別個の腰バンドとして施されてもよい。
図4に示されるように、図に示されるパンツ型物品1は、腰部開口部16の全周の周りに延在する弾性腰部機構90を有する。しかしながら、弾性腰部機構は、腰部開口部の一部に沿ってのみ、例えば、後方腰縁部に沿ってのみ、前方腰縁部に沿ってのみ、または対応する腰縁部の全長よりも短い長さを有する、前方腰縁部および後方腰縁部の一方もしくは両方の一部に沿って配置されてもよい。
【0123】
補強脚部弾性機構75、76は、吸収性物品1の後方領域4で各脚縁部19’、19”に沿って配置されている。本明細書に開示されるパネル物品では、第1の補強弾性機構75は、第1の脚縁部の後方脚縁部分に沿って弾性的伸縮性がある後身頃パネルウェブ上に配置されてもよく、第2の補強弾性機構76は、第2の脚縁部の後方脚縁部分に沿って弾性的伸縮性がある後身頃パネルウェブ上に配置されてもよい。補強弾性機構は、弾性身頃パネル内の弾性材料に加えて施される補助弾性要素である。補強弾性機構は、本明細書に開示される吸収性物品にとって任意選択である。
図1に示されている補強弾性機構75、76は、脚縁部の後方部分の一部に沿ってのみ施されており、サイドシーム14、15まで全距離には延在していない。しかしながら、補強脚部弾性機構は、サイドシーム全体に施されてもよい。補強脚部弾性機構は、脚縁部の前部に沿って配置されてもよいことも理解されたい。
【0124】
本明細書に開示される脚部開口部17、18および腰部開口部16に沿って配置された弾性要素の弾性材料は、天然ゴムもしくは合成ゴム、熱可塑性ポリウレタンやスチレンブロックコポリマーなどの熱可塑性エラストマー、またはスパンデックスとも呼ばれるエラステイン(ポリウレタン-ポリ尿素コポリマー)などの任意の適切な弾性材料であってもよい。弾性要素は、「LYCRA」という商品名で入手可能なエラステインタイプのものであってもよいが、任意の適切な弾性糸を使用され得る。
【0125】
吸収性コア21の提供は、トップシートおよび液体バリア層を既に含む予め製造された吸収性アセンブリの構成要素として物品に適用された吸収性コアを有する吸収性物品に限定されない。
【0126】
本明細書に開示される使い捨て吸収性物品は、前方領域3と、後方領域4と、前方領域3と後方領域4との間に位置する股領域6と、股領域6に配置されており、前方および後方領域3、4内に長手方向に延在する吸収性コア21とを備え、腰縁部と、第1および第2の脚縁部19’、19”とを有し、予め張力がかけられた股弾性部材61、62が、股領域6の脚縁部19’、19”に沿って延在して配置されており、股領域6の脚縁部19’、19”は、対応する股弾性部材61、62に部分的または完全に延在する。股領域6は、狭い中間部分を有する略砂時計形状であり、股弾性部材61、62は、股領域6の対応する脚縁部19’、19”と少なくとも部分的に一致する第1の側縁部63、65を有する。吸収性コア21は、股領域6の脚縁部19’、19”に沿って延在する第1および第2の側縁部26、27を有し、吸収性コア21は、狭い中間部分を有する略砂時計形状である。吸収性コア21の第1の側縁部26と第1の股弾性部材61の第1の側縁部63との間で横断方向に測定される距離d1、および吸収性コア21の第2の側縁部27と第2の股弾性部材の第1の側縁部65との間で横断方向Tに測定される距離d2は、股弾性部材61、62の全長に沿って最大でも30ミリメートルで変化する。
【符号の説明】
【0127】
1 吸収性物品、パンツ型物品
3 前方領域、前方部分
3’ 弾性前身頃パネル
4 後方領域、後方部分
4’ 弾性後身頃パネル
5 コアカバー
6 股領域、股部分
6’ 非伸縮性股パネル
7 前方腰縁部、前面パネル腰縁部
8 前方側縁部
9 前方側縁部
10 後方腰縁部、後面パネル腰縁部
11 後方側縁部
12 後方側縁部
14 サイドシーム
15 サイドシーム
16 腰部開口部
17 脚部開口部
18 脚部開口部
19’ 脚縁部
19” 脚縁部
20 吸収性アセンブリ
21 吸収性コア
22 液体透過性トップシート
23 液体バリア層
24 上部コアカバー層
25 下部コアカバー層
26 側縁部
27 側縁部
28 端縁部
29 端縁部
33 易破断性側部シール、コアカバーシール
34 易破断性側部シール、コアカバーシール
35 流路
36 流路
37 永久流路シール、コアカバーシール
38 永久流路シール、コアカバーシール
41 縁部シール
51 中央部
52 第1の端部、前端部
53 第2の端部、後端部
54 前方移行ゾーン
55 後方移行ゾーン
60 中間領域
61 股弾性部材
61’ 前端部分
61” 後端部分
61”’ 中間部分
62 股弾性部材
62’ 前端部分
62” 後端部分
62”’ 中間部分
63 第1の側縁部
64 第2の側縁部
65 第1の側縁部
66 第2の側縁部
71 角部分
72 角部分
73 角部分
74 角部分
75 補強脚部弾性機構
76 補強脚部弾性機構
81 伸縮性を有する領域
82 伸縮性を有する領域
90 弾性腰部機構
L 長手方向
T 横断方向
Lc 長手方向中心線
Wf 幅
Wc 最小幅
Wr 幅
d1 距離
d2 距離
【国際調査報告】