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特表2024-521451電解メッキ装置および電解メッキ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】電解メッキ装置および電解メッキ方法
(51)【国際特許分類】
   C25D 21/00 20060101AFI20240524BHJP
   C25D 17/12 20060101ALI20240524BHJP
   C25D 21/10 20060101ALI20240524BHJP
   C25D 21/12 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
C25D21/00 C
C25D17/12 K
C25D21/00 J
C25D21/10 301
C25D21/12 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576170
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2022089934
(87)【国際公開番号】W WO2022257640
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202110654975.6
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ホンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ジン イーヌオ
(72)【発明者】
【氏名】シー イー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジォン
(57)【要約】
本発明の一実施形態では、電解メッキ装置が開示される。本電解メッキ装置は電解メッキ槽、クランプ、位置決めシリンダ、および陽極を備えている。本電解メッキ装置において、位置決めシリンダは電解メッキ槽内に位置しており、位置決めシリンダの一端は開口している。また、陽極は位置決めシリンダの内側に位置しており、位置決めシリンダは陽極と密閉的に接触している。さらに、陽極の全表面領域のうち、第一面のみが電解メッキ液と接触し、第一面は基板と平行に対向しており、中心が基板の中心と位置合わせされており、第一面の大きさが基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様である。本電解メッキ装置によって陽極により発生する電界が基板の表面上に均一に分布し、それによって基板の表面上の電解メッキ高さの均一性が向上する。さらに、本発明の一実施形態では、本電解メッキ装置を使用する電解メッキ方法が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解メッキ装置であって、
電解メッキ液を入れるように構成された電解メッキ槽と、
基板を保持するように構成されたクランプと、
前記電解メッキ槽内に位置し、一端が開口している位置決めシリンダと、
前記位置決めシリンダの内側に位置し、前記位置決めシリンダと密閉的に接触する陽極であって、その全表面領域のうち、第一面のみが電解メッキ液と接触し、前記第一面は前記基板と平行に対向し、且つ、前記第一面の中心が前記基板の中心と位置合わせされており、前記第一面の大きさが前記基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様である陽極と、を備える電解メッキ装置。
【請求項2】
前記位置決めシリンダが、前記第一面に対して垂直である、前記陽極の第二面と密閉的に接触することを特徴とする請求項1に記載の電解メッキ装置。
【請求項3】
前記位置決めシリンダは鉛直に配置され、前記位置決めシリンダの内壁にはシール部材の少なくとも1つのリングが設けられ、前記シール部材は少なくとも前記第一面の縁部に密閉的に接触し、前記シール部材は鉛直方向に一定の高さを有していることを特徴とする請求項1に記載の電解メッキ装置。
【請求項4】
駆動装置およびコントローラをさらに備え、前記駆動装置は前記陽極および前記コントローラにそれぞれ接続され、前記コントローラは前記陽極の第一面と前記基板との間の距離における変化を定期的に計算して前記駆動装置を制御し、前記駆動装置は前記陽極の第一面と前記基板との間の距離を設定値に到達させるように前記陽極を前記基板に向けて移動させることを特徴とする、請求項1に記載の電解メッキ装置。
【請求項5】
前記陽極は鉛直に配置され、前記陽極は水平方向に組み立てられた2つ以上の小さな陽極からなり、前記陽極の底部には陽極支持板が設けられ、前記駆動装置は前記陽極支持板の下方に位置し、前記駆動装置の出力軸は前記陽極支持板に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電解メッキ装置。
【請求項6】
前記電解メッキ槽には、前記電解メッキ液に空気または酸素を導入するための吸気口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電解メッキ装置。
【請求項7】
駆動装置、センサ、およびコントローラをさらに備え、前記駆動装置は前記陽極と前記コントローラとにそれぞれ接続されており、前記センサは前記コントローラに接続され、前記電解メッキ槽に設置され、前記陽極の第一面の位置を検知するように構成されており、検知結果に応じて第一信号または第二信号が前記センサにより前記コントローラへ送信され、受信した前記第一信号または第二信号に応じて前記コントローラは前記駆動装置を制御し、前記駆動装置は前記陽極の第一面と前記基板との間の距離が設定値に達するまで前記陽極を駆動して前記基板に向かって移動させることを特徴とする請求項1に記載の電解メッキ装置。
【請求項8】
前記センサは、送信センサと受信センサとを備える赤外線センサであり、前記電解メッキ槽には2つの覗き窓が設けられており、前記送信センサにより放出された赤外線を前記受信センサが前記覗き窓を介して受信することを特徴とする、請求項7に記載の電解メッキ装置。
【請求項9】
前記センサは弾性コンタクトを有する接触センサであり、前記接触センサのコンタクトは前記位置決めシリンダに設置されており、前記陽極の第一面と前記基板との間の距離が前記設定値よりも大きく前記陽極の第一面と前記コンタクトが接触していない場合、前記駆動装置は前記陽極を駆動して前記基板に向かって移動させて前記陽極の第一面と前記コンタクトを接触させることを特徴とする請求項7に記載の電解メッキ装置。
【請求項10】
前記位置決めシリンダの内壁には少なくとも1つのO字型のシールリングが設けられ、前記少なくとも1つのO字型シールリングは前記第一面の縁部と密閉的に接触することを特徴とする、請求項7に記載の電解メッキ装置。
【請求項11】
前記位置決めシリンダは鉛直に配置されており、前記位置決めシリンダの内壁には上部シールリング、下部シールリング、および環状溝が設けられており、前記位置決めシリンダ内には水流入路および水流出路が設けられており、前記上部シールリングは前記第一面の縁部と密閉的に接触しており、前記下部シールリングは前記上部シールリングの下方に位置しており、前記環状溝は前記上部シールリングと前記下部シールリングとの間に位置しており、前記水流入路の上部は前記環状溝と接続されており、底部は水流入ポンプと接続されており、前記水流入ポンプは外部からの液体を前記環状溝に運ぶために使用され、前記水流出路の上部は前記環状溝に接続されており、下部は水流出ポンプに接続されており、前記水流出ポンプは前記環状溝における液体を外部に排出するために使用されることを特徴とする、請求項7に記載の電解メッキ装置。
【請求項12】
電解メッキ方法であって、
位置決めシリンダを電解メッキ槽内に設置し、前記位置決めシリンダの内壁と陽極が密閉的に接触するように前記陽極を前記位置決めシリンダの内側に配置する工程であって、前記陽極の表面領域において前記陽極の第一面のみが電解メッキ液と接触し、前記陽極の前記第一面が前記基板に平行に対向し、前記陽極の前記第一面の中心が前記基板の中心と位置合わせされるようにする工程と、
前記陽極と接触するように駆動装置を前記電解メッキ槽内に設置し、前記陽極の第一面と前記基板との間の距離における変化を計算または検出し、前記駆動装置の動作を制御して前記陽極の第一面と前記基板との間の距離が設定値に達するまで前記陽極を前記基板に向かって移動させる工程と、を備える電解メッキ方法。
【請求項13】
空気または酸素を前記電解メッキ液に導入する工程をさらに備える、請求項12に記載の電解メッキ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の分野一般に関し、より詳細には電解メッキ装置および電解メッキ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電解メッキ処理において、陽極と基板を電解メッキ液に浸漬させ、陽極の表面に電界を発生させる。その電界の作用下に、金属が基板の表面に徐々に堆積する。図1Aに示すように、既存の電解メッキ装置において、陽極101の表面の大きさは基板102の大きさよりも大きい。そのため、基板102の縁部の電気力線密度が基板102の中心における電気力線密度よりも大きくなる。また、図1Bに示すように、基板の縁部における電解メッキの方が著しく高い。図2に示すように、一般的な解決策は、電解メッキチャンバ内に縁部バッフル204を設置することである。縁部バッフル204を陽極201と基板202との間に配置して陽極201の外周を覆うことで、陽極201の中央における覆われていない領域の大きさを基板202の大きさとほぼ同じにする。しかしながら、陽極201の外周にも電界が発生するため、依然として電界が縁部バッフル204を迂回して基板202に到達する可能性がある。その結果、基板202の縁部における電解メッキ高さは、依然として基板202の中央における電解メッキ高さよりも高いままとなり、基板202の表面の電解メッキ高さが不均一になる。
【0003】
また、電界は、電解メッキ液中のあらゆる場所に分布するため、電解メッキ液と接触している陽極の表面に電界が発生する。ここで、電界が発生する面を有効面と呼ぶ。図3Aおよび図3Bに示すように、陽極の側面も有効面であるため、発生する電界の均一性を制御することは困難である。その結果、基板の表面における電解メッキ高さが不均一になる。
【0004】
一方、金属ブロックは、陽極として機能し、電解メッキ処理中に電解メッキ液中で消費された金属イオンを補充する。処理が進むにつれて、陽極の表面は消耗し続け、厚さは徐々に減少し、陽極の表面から基板(つまり陰極)の表面までの距離は徐々に増加する。そしてこの距離が変化するにつれて、電解メッキの析出速度が変化し、処理の制御がより困難となる。特に、電解メッキによる金属層が非常に薄いと、電解メッキ処理を正確に制御する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的の一つは、陽極により発生する電界を基板の表面上に均一に分布させ、それによって基板の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善する電解メッキ装置を提供することである。
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の一実施形態は、電解メッキ装置を提供する。本電解メッキ装置は、
電解メッキ液を入れるように構成された電解メッキ槽と、
基板を保持するように構成されたクランプと、
電解メッキ槽内に位置し、一端が開口している位置決めシリンダと、
位置決めシリンダの内側に位置し、位置決めシリンダと密閉的に接触する陽極であって、その全表面領域のうち、第一面のみが電解メッキ液と接触し、前記第一面は前記基板と平行に対向し、且つ、前記第一面の中心が基板の中心と位置合わせされており、前記第一面の大きさが基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様である陽極と、を備える。
【0007】
本発明のもう一つの目的は、陽極により発生する電界を基板の表面上に均一に分布させ、それによって基板の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善するだけではなく、陽極と基板の間の距離を一定に保ち、それによって処理結果の安定性も改善する電解メッキ装置を提供することである。
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明の一実施形態は、電解メッキ装置を提供する。本電解メッキ装置は、
電解メッキ液を入れるように構成された電解メッキ槽と、
基板を保持するように構成されたクランプと、
電解メッキ槽内に位置し、一端が開口している位置決めシリンダと、
位置決めシリンダの内側に位置し、位置決めシリンダと密閉的に接触する陽極であって、その全表面領域のうち、基板と平行に対向しており、中心が基板の中心と位置合わせされており、大きさが基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様である第一面のみが電解メッキ液と接触する陽極と、
陽極とコントローラにそれぞれ接続される駆動装置と、コントローラと、を備える。また、コントローラは、陽極の第一面と基板との間の距離の変化を定期的に計算し、駆動装置を制御する。駆動装置は陽極を駆動し、基板に向かって移動させ、陽極の第一面と基板との間の距離を設定値に到達させる。
【0009】
本発明の別の実施形態は、電解メッキ方法を提供する。本電解メッキ方法は、位置決めシリンダを電解メッキ槽内に設置し、位置決めシリンダの内壁と密閉的に接触するように陽極を位置決めシリンダの内側に配置する工程であって、陽極の表面領域において陽極の第一面のみが電解メッキ液と接触し、陽極の第一面が基板に平行に対向し、陽極の第一面の中心が基板の中心と位置合わせされるようにする工程と、
陽極と接触するように駆動装置を電解メッキ槽内に設置し、陽極の第一面と基板との間の距離を計算または検出し、駆動装置の動作を制御して陽極の第一面と基板との間の距離が設定値に達するまで陽極を基板に向かって移動させる工程、とを備える。
【0010】
電解メッキ処理中、本発明は、陽極により発生する電界の断面の大きさを基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様にすることで、電界の分布の均一性を改善する。それにより、基板の有効電解メッキ領域付近の各場所の電界強度を互いに近づけ、基板の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1Aは、既存の電解メッキ装置の陽極により発生する電界を示す概略図である。
図1Bは、図1Aにおける電解メッキ装置による電解メッキ結果の曲線を示す。
図2は、縁部バッフルを備えた電解メッキ装置における、陽極により発生する電界を示す概略図である。
図3Aは、既存の電解メッキ装置の陽極により発生する電界を示す概略図であり、陽極の大きさは基板の大きさよりも大きく、陽極の側面と上面の両方において電界が発生することを示す図である。
図3Bは、既存の電解メッキ装置の陽極により発生する電界を示す概略図であり、陽極の大きさは基板の大きさよりも小さく、陽極の側面と上面の両方において電界が発生することを示す図である。
図4は、本発明の第1実施形態における電解メッキ装置の断面構造を示す概略図である。
図5は、本発明の第1実施形態における電解メッキ装置により発生する電界を示す模式図である。
図6は、本発明の第1実施形態における電解メッキ装置を一定時間稼動させたあとの電解メッキ装置の断面構造を示す概略図である。
図7は、本発明の第2実施形態における電解メッキ装置の断面構造を示す模式図である。
図8は、本発明の第3実施形態における電解メッキ装置の断面構造を示す模式図である。
図9は、本発明の第3実施形態における電解メッキ装置を一定時間稼動させたあとの電解メッキ装置の断面構造を示す模式図である。
図10は、本発明の第4実施形態における電解メッキ装置の断面構造を示す模式図である。
図11は、図10の部分拡大図である。
図12は、本発明の第5実施形態における電解メッキ装置の断面構造を示す模式図である。
図13は、本発明の第6実施形態における電解メッキ装置の断面構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の技術内容、構成的特徴、目的および効果を詳細に説明するため、以下に実施形態および図面を組み合わせながら詳細に説明する。
【0013】
図1Aは、陽極101および基板102が電解メッキ液103に浸漬されており、基板102が陰極として機能する既存の電解メッキ装置を示す。電解メッキ中、陽極101の上面に電界が発生する。陽極101の上面の大きさは基板102の大きさよりも大きいため、基板102の縁部付近の電気力線は基板102の中央付近の電気力線よりも密度が高い。また、基板102の縁部付近の電界強度が大きいため、基板102の縁部における電解メッキ高さは他の領域の電解メッキ高さよりも高くなる。図1Bに示される電解メッキ結果の曲線によると、基板上の電解メッキ高さの均一性は低い。
【0014】
図2に示すように、この問題の解決を試みるために、通常は電解メッキ槽内に縁部バッフル204を設置する。縁部バッフル204は環状で、陽極201と基板202との間に配置されており、陽極201の外周において発生する電界を遮断するために陽極201の外周を遮光する。しかしながら、電解メッキ液203が陽極201の表面と基板202との間に満ちているため、陽極201の周囲で発生する電界は依然として縁部バッフル204を迂回して基板202に到達する。そのため、基板202の縁部付近の電解メッキ高さは、依然として基板202の残りの領域の電解メッキ高さよりも高い。
【0015】
また、図3Aおよび図3Bに示すように、陽極301の側面も電解メッキ液303に浸漬されているため、陽極301の側面にも電界が発生する。基板付近の各場所の電界強度を制御するのは困難なため、基板302の表面上の電解メッキ高さを制御することも困難である。
【0016】
陽極と基板との間の電界強度を均一に分布させるために、本発明は、電解メッキ装置および電解メッキ方法の設計を以下の実施形態に示すように改良する。
【0017】
(第1実施形態)
図4に示すように、本実施形態は、陽極401、位置決めシリンダ404、イオン膜406、拡散板407、電解メッキ槽408、およびクランプ409を備える電解メッキ装置を提供する。電解メッキ槽408は、電解メッキ液403を入れるために使用される。クランプ409は、基板402を保持するために使用される。陽極401は、基板402の下方に位置し、陽極401の上面410は基板402に平行に対向する。イオン膜406は、陽極401の上方に位置し、電解メッキ槽408内の陽極側の電解メッキ液と陰極側の電解メッキ液を分離するために使用される。拡散板407は、イオン膜406と基板402との間に位置する。拡散板407は、電解メッキ液403が通過するための複数の小さな孔を有する。位置決めシリンダ404は、電解メッキ槽408内に位置しており、位置決めシリンダ404の上部は開口しており、位置決めシリンダ404の底部は電解メッキ槽408の内壁に接続されている。陽極401は、位置決めシリンダ404の内側に位置している。位置決めシリンダ404の内壁の形状は、陽極401と一致しており、陽極401の上面410の中心が基板402の中心と位置合わせされている。位置決めシリンダ404は、陽極401の表面領域のうち上面410のみが電解メッキ液403と接触するように、陽極401の側面の少なくとも上部に密閉的に接触する。そのため、陽極401により発生する電界が上面410から完全に放出される。陽極401は円筒状であってもよい。陽極401の上面410の大きさBは、基板402の有効電解メッキ領域の大きさAと同様であるため、陽極401により発生する電界の断面の大きさは、基板402の有効電解メッキ領域の大きさAと同じ(完全に同じまたはほぼ同じ)である。したがって、図5に示すように、電界分布の均一性を改善し、基板402の有効電解メッキ領域の各場所における電界強度をお互いに近づけることができる。また、それにより、基板402の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善することができる。
【0018】
基板402の有効電解メッキ領域とは、金属が堆積する領域のことである。例えば、直径300mmの円形の基板402がクランプ409で保持されているとき、基板402の縁部には、クランプ409のリップシールで包まれた幅1.5mmの環状の領域がある。この環状の領域には金属が堆積しないため、基板402の有効電解メッキ領域の直径は297mmとなる。
【0019】
図6に示すように、電解メッキ処理中、陽極401は徐々に消耗する。陽極401の上面410は均一に消耗するため、上面410の形状は変化しないままである。したがって、陽極401により発生する電界の断面の大きさも変化しない。
【0020】
本実施形態では、位置決めシリンダ404の内壁にシール部材405のリングが設けられている。シール部材405は陽極401の側面の少なくとも上部に密閉的に接触しているため、電解メッキ液403が陽極401の側面に漏れ出さず、陽極401の側面が消耗しない。電解メッキ処理中、陽極401の上面410は徐々に減少する。そのため、通常、陽極401が完全に消耗する前に新しい陽極に交換されるが、シール部材405は鉛直方向に少なくとも一定の高さを有する。この高さは、陽極401の上面410の縁部が常に位置決めシリンダ404に密閉的に接触することを保証できる高さとすることができる。
【0021】
位置決めシリンダ404の材料は、電気化学反応に関与しない金属や剛性の高い絶縁材料等とすることができる。また、位置決めシリンダ404の内壁に溝を設け、その溝にシール部材405を埋め込むことができる。
【0022】
(第2実施形態)
図7に示すように、本実施形態は電解メッキ装置を提供する。本電解メッキ装置の構造は、第1実施形態の電解メッキ装置の構造と本質的には同じである。第1実施形態との違いは、本実施形態の電解メッキ装置では、位置決めシリンダ704の上部の内壁は陽極701の上部と密閉的に接触しており、位置決めシリンダ704の下部の内壁と陽極701の下部との間には空間7014があり、電解メッキ液703が空間7014に侵入しない点である。この空間7014は、他の構成要素を収容するために使用することができる。
【0023】
残りの構成は第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0024】
(第3実施形態)
図8に示すように、本実施形態は、陽極801、位置決めシリンダ804、イオン膜806、拡散板807、電解メッキ槽808、クランプ809、陽極支持板8010、駆動装置8011、センサ8012、およびコントローラ8013を備える電解メッキ装置を提供する。電解メッキ槽808は、電解メッキ液803を入れるために使用される。クランプ809は、基板802を保持するために使用される。陽極801は、基板802の下方に位置し、陽極801の上面810は、基板802に平行に対向する。イオン膜806は、陽極801の上方に位置し、電解メッキ槽808内の陽極側の電解メッキ液と陰極側の電解メッキ液を分離するために使用される。拡散板807は、イオン膜806と基板802との間に位置する。また、拡散板807は、電解メッキ液803が通過するための複数の小さな孔を有する。陽極801は、位置決めシリンダ804の内側に位置している。位置決めシリンダ804の上部は、開口しており、位置決めシリンダ804の底部は、電解メッキ槽808の内壁に接続されている。位置決めシリンダ804の内壁の形状は、陽極801と一致しており、陽極801の上面810の中心は、基板802の中心と位置合わせされている。
【0025】
位置決めシリンダ804の内壁にはO字型のシールリング805が設けられている。O字型のシールリング805は、陽極801の表面領域のうち上面810のみが電解メッキ液803と接触するように、陽極801の側壁の上部と密閉的に接触する。そのため、陽極801により発生する電界が上面810から完全に放出される。陽極801は円筒状であってもよい。陽極801の上面810の大きさBは、基板802の有効電解メッキ領域の大きさAと同様であるため、陽極801により発生する電界の断面の大きさは、基板802の有効電解メッキ領域の大きさAと同じ(完全に同じまたはほぼ同じ)である。したがって、電界分布の均一性を改善し、基板802の有効電解メッキ領域の各場所における電界強度をお互いに近づけることができる。また、それにより、基板802の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善することができる。
【0026】
基板802の有効電解メッキ領域とは、金属が堆積する領域のことである。例えば、直径200mmの円形の基板802がクランプ809で保持されているとき、基板802の縁部には、クランプ809のリップシールで包まれた幅1mmの環状の領域がある。この環状の領域には金属が堆積しないため、基板802の有効電解メッキ領域の直径は198mmとなる。
【0027】
センサ8012は、電解メッキ槽808の外壁に固定されている。センサ8012は、陽極801の上面810が設定された高さに位置しているか否かを検出し、それによって陽極801の上面810と基板802との間の距離を設定値に維持する。具体的には、センサ8012は、陽極801の上面810と同一面上に位置しており、陽極801の上面810がセンサ8012によって検出される。
【0028】
センサ8012が電解メッキ槽808から溢れる電解メッキ液により汚染されたり損傷したりすることを防ぐために、センサ8012の上にカバーを配置してもよい。
【0029】
陽極801は、水平方向に組み立てられた2つ以上の小さな陽極から構成されており、陽極801の底部には陽極支持板8010が設けられている。駆動装置8011は、陽極支持板8010の下方に位置し、駆動装置8011の出力軸は、陽極支持板8010に接続されている。
【0030】
コントローラ8013は、センサ8012および駆動装置8011にそれぞれ接続されている。
【0031】
電解メッキ処理中、陽極801は徐々に消耗する。陽極801の上面810は均一に消耗するため、上面810の形状は変化しないままである。したがって、陽極801により発生する電界の断面の大きさは変化しない。陽極801の上面810の高さが減少すると、上面810をセンサ8012によって検出することができなくなる。このとき、センサ8012は,第1信号をコントローラ8013に送信する。コントローラ8013は、第1信号を受信したあと、駆動装置8011に指令を送り、駆動装置8011の出力軸を動かして、センサ8012が再び陽極801の上面810を検出するまで陽極801をゆっくりと上昇させる。このとき、センサ8012はコントローラ8013に第2信号を送信する。コントローラ8013は、第2信号を受信したあと、駆動装置8011に指令を送信し、駆動装置8011は動作を停止する。これにより、陽極801の上面810を常に設定した高さに保ち、陽極801の上面810と基板802との間の距離を一定にすることができる。それにより、処理結果は、陽極の消耗に応じて変化することがない、より安定したものとすることができる。
【0032】
また、コントローラによって定期的に計算される陽極の金属の消費量に基づいて、陽極801の上面810の高さの変化値を推測し、それによって駆動装置8011を制御して陽極801の上面810を初期位置まで上昇させることもできる。陽極の金属の消費量は、電解メッキ電流、通電時間、電解メッキ効率などの要因に関連しており、具体的な計算方法は、日本特許広報JP1983113399Aに開示されているものを参照することができる。駆動装置8011の各動作の振幅は、陽極801の上面810がO字型のシールリング805から外れてシール不良が生じるのを防ぐために、できるだけ小さくすべきである。
【0033】
図9に示すように、電解メッキ処理を一定時間実行した後は、陽極801の厚さは減少するが、陽極801の上面は一定の高さに保たれている。
【0034】
本実施形態において、センサ8012は赤外センサであり、送信センサと受信センサを備えている。電解メッキ槽808の両側には覗き窓が設けられている。送信センサによって放出された赤外線が覗き窓を通過し、反対側の受信センサによって感知される場合、陽極801の上面810は設定された高さの下方にある。このとき、陽極801を上昇させ、陽極801の上面810が設定された高さに達するようにする必要がある。
【0035】
別の実施形態では、センサ8012を、弾性コンタクトを有する接触センサにすることもできる。センサ8012のコンタクトは位置決めシリンダ804の上部に設置される。陽極801が設定された高さの下方にある場合、コンタクトは陽極801の上面8109に接触していない。このとき、陽極801を上昇させて陽極801の上面8109をコンタクトに接触させる必要がある。
【0036】
O字型のシールリング805の数を2つ以上にすることもできる。
【0037】
(第4実施形態)
図10に示すように、本実施形態は、陽極901、位置決めシリンダ904、イオン膜906、拡散板907、電解メッキ槽908、クランプ909、陽極支持板9010、駆動装置9011、センサ9012、およびコントローラ9013を備える電解メッキ装置を提供する。電解メッキ槽908は、電解メッキ液903を入れるために使用される。クランプ909は、基板902を保持するために使用される。陽極901は、基板902の下方に位置し、陽極901の上面910は、基板902に平行に対向する。イオン膜906は、陽極901の上方に位置し、電解メッキ槽908内の陽極側の電解メッキ液と陰極側の電解メッキ液を分離するために使用される。拡散板907は、イオン膜906と基板902との間に位置する。また、拡散板907は、電解メッキ液903が通過するための複数の小さな孔を有する。陽極901は、位置決めシリンダ904の内側に位置している。位置決めシリンダ904の上部は開口しており、位置決めシリンダ904の底部は電解メッキ槽908の内壁に接続されている。位置決めシリンダ904の内壁の形状は、陽極901と一致しており、陽極901の上面910の中心は、基板902の中心と位置合わせされている。
【0038】
位置決めシリンダ904の内壁には、上部シールリング9051、下部シールリング9052、および環状溝9014が設けられている。また、位置決めシリンダ904内には、水流入路9015と水流出路9016が設けられている。上部シールリング9051は、陽極901の表面領域のうち上面910のみが電解メッキ液903と接触するように、陽極901の側壁の上部に密閉的に接触する。そのため、陽極901により発生する電界が上面910から完全に放出される。陽極901は円筒状であってもよい。陽極901の上面910の大きさBは、基板902の有効電解メッキ領域の大きさAと同様であるため、陽極901により発生する電界の断面の大きさは、基板902の有効電解メッキ領域の大きさAと同じ(完全に同じまたはほぼ同じ)である。したがって、電界分布の均一性を改善し、基板902の有効電解メッキ領域の各場所における電界強度をお互いに近づけることができる。また、それにより、基板902の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善することができる。
【0039】
図11に示すように、下部シールリング9052は上部シールリング9051の下方に位置し、環状溝9014は,上部シールリング9051と下部シールリング9052との間に位置する。水流入路9015の上部は環状溝9014に、底部は水流入ポンプ9017に接続される。水流入ポンプ9017は、外部からの液体を環状溝9014に運ぶために使用される。水流出路9016の上部は環状溝9014に、下部は水流出ポンプ9018に接続される。水流出ポンプ9018は、環状溝9014内の液体を外部に排出するために使用される。水流入ポンプ9017および水流出ポンプ9018は作動を継続し続け、環状溝9014内の水などの液体を流動状態に保つ。この状態では、新しい液体が水流入路9015から環状溝9014に流入し、そのあと水流出路9016から流出する。上部シールリング9051が漏れると、電解メッキ液903が下方に漏れ出して環状溝9014に侵入し、そのあと環状溝9014内の液体によって希釈される。希釈された電解メッキ液903は水流出路9016から流出するため、環状溝9014内に蓄積せず、陽極901の側壁を腐食することもない。下部シールリング9052は、液体が下方に漏れ出して駆動装置9011を汚染することを防ぐ。水流入路9015および水流出路9016を環状溝9014の径方向の両端に設けることで、環状溝9014内の液体が十分に流れ、電解メッキ液903が十分に希釈されるようにすることが好ましい。
【0040】
センサ9012は、電解メッキ槽908の外壁に固定されている。センサ9012は陽極901の上面910が設定された高さに位置しているか否かを検出し、それによって、陽極901の上面910と基板902との間の距離を設定値に維持する。具体的には、センサ9012は、陽極901の上面910と同一面上に位置しており、陽極901の上面910がセンサ9012によって検出される。
【0041】
センサ9012が電解メッキ槽908から溢れる電解メッキ液により汚染されたり損傷したりすることを防ぐために、センサ9012の上にカバーを設けてもよい。
【0042】
陽極901は、水平方向に組み立てられた2つ以上の小さな陽極から構成されており、陽極901の底部には陽極支持板9010が設けられている。駆動装置9011は、陽極支持板9010の下方に位置し、駆動装置9011の出力軸は、陽極支持板9010に接続されている。
【0043】
コントローラ9013は、センサ9012および駆動装置9011にそれぞれ接続されている。
【0044】
電解メッキ処理中、陽極901は徐々に消耗する。陽極901の上面910は均一に消耗するため、上面910の形状は変化しないままである。したがって、陽極901により発生する電界の断面の大きさは変化しない。陽極901の上面910の高さが減少すると、上面910をセンサ9012によって検出することができなくなる。このとき、センサ9012は第1信号をコントローラ9013に送信する。コントローラ9013は、第1信号を受信したあと、駆動装置9011に指令を送り、駆動装置9011の出力軸を動かして、センサ9012が再び陽極901の上面910を検出するまで陽極901をゆっくりと上昇させる。このとき、センサ9012はコントローラ9013に第2信号を送信する。コントローラ9013は、第2信号を受信したあと、駆動装置9011に指令を送信し、駆動装置9011は動作を停止する。これにより、陽極901の上面910を常に設定した高さに保ち、陽極901の上面910と基板902との間の距離を一定にすることができる。それにより、処理結果は、陽極の消耗に応じて変化することがない、より安定したものとすることができる。
【0045】
また、コントローラによって定期的に計算される陽極の金属の消費量に基づいて、陽極901の上面910の高さの変化値を推測し、それによって駆動装置9011を制御して陽極901の上面910を初期位置まで上昇させることもできる。
【0046】
本実施形態において、センサ9012は赤外センサであり、送信センサと受信センサを備えている。電解メッキ槽908の両側には、覗き窓が設けられている。送信センサによって放出された赤外線が覗き窓を通過し、反対側の受信センサによって感知される場合、陽極901の上面910は設定された高さの下方にある。このとき、陽極901を上昇させ、陽極901の上面910が設定された高さに達するようにする必要がある。
【0047】
(第5実施形態)
図12に示すように、本実施形態は、陽極1001、位置決めシリンダ1004、電解メッキ槽1008、およびクランプ1009を備える電解メッキ装置を提供する。電解メッキ槽1008は、電解メッキ液1003を入れるために使用される。クランプ1009は、基板1002を保持するために使用される。陽極1001および基板1002は、どちらも電解メッキ液1003に鉛直に浸漬されている。また、陽極1001の右面1010は、基板1002に平行に対向する。位置決めシリンダ1004は、電解メッキ槽1008内に位置しており、位置決めシリンダ1004の底部は電解メッキ槽1008の内壁に接続されている。陽極1001は、位置決めシリンダ1004の内側に位置している。位置決めシリンダ1004の右端は、開口している。位置決めシリンダ1004の内壁の形状は陽極1001と一致しており、陽極1001の右面1010の中心は基板1002の中心と位置合わせされている。シール部材1005は、陽極1001の表面領域のうち右面1010のみが電解メッキ液1003と接触するように、位置決めシリンダ1004と陽極1001間の接触部分に設けられている。そのため、陽極1001により発生する電界が右面1010から完全に放出される。陽極1001は円筒状であってもよい。陽極1001の右面1010の大きさは、基板1002の有効電解メッキ領域の大きさと同様であるため、陽極1001により発生する電界の断面の大きさは、基板1002の有効電解メッキ領域の大きさと同様である。したがって、電界分布の均一性を改善し、基板1002の有効電解メッキ領域の各場所における電界強度をお互いに近づけることができる。また、それにより、基板1002の表面上の電解メッキ高さの均一性を改善することができる。
【0048】
(第6実施形態)
図13に示すように、本実施形態は電解メッキ装置を提供する。本電解メッキ装置は第1実施形態で説明した電解メッキ装置のすべての構造を備えるが、ここでは説明を繰り返さない。また、電解メッキ槽1108の底部には、吸気口1112が設けられている。吸気口1112は、電解メッキ液に空気または酸素を導入することで、電解メッキ液中の金属イオンを完全に酸化させ、酸素の作用下でより安定した金属イオンに変換させるために使用される。
【0049】
(第7実施形態)
本実施形態は、電気メッキ方法を提供する。
本電解メッキ方法は、位置決めシリンダを電解メッキ槽内に設置し、位置決めシリンダの内壁と陽極が密閉的に接触するように陽極を位置決めシリンダの内側に配置する工程であって、陽極の表面領域において陽極の第一面のみが電解メッキ液と接触し、陽極の第一面が基板に平行に対向し、陽極の第一面の大きさが基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様になり、陽極の第一面の中心が基板の中心と位置合わせされるようにする工程と、
陽極の第一面と基板との間の距離を設定する工程と、
陽極の第一面と基板との間の距離における変化を計算し、陽極の第一面と基板との間の距離が設定値に達するまで陽極を駆動して基板に向かって移動させる工程と、を備える。
【0050】
(第8実施形態)
本実施形態は、電気メッキ方法を提供する。
本電解メッキ方法は、位置決めシリンダを電解メッキ槽内に設置し、位置決めシリンダの内壁と陽極が密閉的に接触するように陽極を位置決めシリンダの内側に配置する工程であって、陽極の表面領域において陽極の第一面のみが電解メッキ液と接触し、陽極の第一面が基板に平行に対向し、陽極の第一面の大きさが基板の有効電解メッキ領域の大きさと同様になり、陽極の第一面の中心が基板の中心と位置合わせされるようにする工程と、
陽極の第一面と基板との間の距離を設定する工程と、
センサを通じて陽極の第一面の位置を検出し、コントローラに信号を送信する工程と、
陽極の第一面と基板との間の距離が設定値を超えた場合、センサが第1信号をコントローラに送信し、コントローラが第1信号を受信したあと、駆動装置に指令を送り、センサが再び陽極の第一面と基板との間の距離が設定値と等しくなるまで駆動装置が陽極を駆動し基板に向かって移動させ、このときにセンサが第2信号をコントローラに送信し、コントローラが第2信号を受信したあと駆動装置に指令を送信し、駆動装置が動作を停止する工程と、を備える。
【0051】
電解メッキ液中の金属イオンをより安定させるため、電解メッキ槽において吸気口が開口し、空気または酸素が電解メッキ液に導入されている。これにより、金属イオンは酸素の作用下のもとで完全に酸化し、より安定した金属イオンに変換される。
【0052】
要約すると、本発明は、上記の実施形態および関連する図によって具体的かつ詳細に関連技術を開示することで、それに応じて当業者が本発明を実施できるようになっている。上述の実施形態は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定するためには使用されない。本発明の権利範囲は、本発明の特許請求の範囲によって定められる。ここで開示されている構成要素の数を変更したもの、または同等の構成要素を置換したものもまた、本発明の範囲内である。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】