(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】経口投与用のメキシレチンの持続放出組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/138 20060101AFI20240524BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20240524BHJP
A61P 21/02 20060101ALI20240524BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20240524BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240524BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240524BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20240524BHJP
A61K 47/56 20170101ALI20240524BHJP
【FI】
A61K31/138
A61P21/00
A61P21/02
A61P25/02
A61K47/36
A61K47/26
A61K47/32
A61K47/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576212
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-07
(86)【国際出願番号】 EP2022065917
(87)【国際公開番号】W WO2022258842
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202131026198
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523464233
【氏名又は名称】ルパン アトランティス ホールディングス エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラン、サジーヴ
(72)【発明者】
【氏名】バンバーレ、ヘマント バウラオ
(72)【発明者】
【氏名】ジョーシ、ディパック ダッタトレイ
(72)【発明者】
【氏名】バーマレ、シャイレシュ
(72)【発明者】
【氏名】アヴァチャット、マカランド クリシュナクマル
【テーマコード(参考)】
4C076
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA94
4C076BB01
4C076CC01
4C076CC09
4C076CC41
4C076DD37
4C076DD47
4C076EE04
4C076EE31
4C076EE32
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4C076FF05
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4C076FF43
4C076FF68
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA05
4C206KA01
4C206MA02
4C206MA05
4C206MA41
4C206MA72
4C206NA05
4C206NA12
4C206NA14
4C206ZA20
4C206ZA94
(57)【要約】
本発明は、イオン交換樹脂を含むメキシレチンの制御放出医薬組成物及び当該組成物の作製方法に関する。より詳細には、本発明は、イオン交換樹脂と複合体形成されたメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の制御放出懸濁剤に関する。特に本発明は、ミオトニー疾患の治療のために1日1回投与されるメキシレチンの制御放出懸濁剤を提供する。更に本発明は、バイオアベイラビリティー、投与頻度及び患者コンプライアンスを改善する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの放出遅延剤と、を含む、経口投与用医薬組成物であって、
ミオトニーの治療に効果的であるように1日1回経口投与される、経口投与用医薬組成物。
【請求項2】
約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
約200mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
T
max中央値が約5時間~約8時間であるか、t
1/2平均値が約10時間~約13.5時間であるか、又はその両方である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
単回投与後に、以下の薬物動態プロファイル特性のうちの少なくとも1つを更に示す、請求項4に記載の組成物:
(a)C
max平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(b)AUC
0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(c)AUC
0~t平均値が約20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;及び
(d)AUC
0~∞平均値が約20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること。
【請求項6】
単回投与後に、以下の薬物動態プロファイル特性のうちの少なくとも2つを示す、請求項1に記載の組成物:
(a)T
max平均値が約5時間~約8時間であること;
(b)C
max平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC
0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(d)AUC
0~t平均値が約20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC
0~∞平均値が約20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T
1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること。
【請求項7】
絶食条件と比較して、摂食条件においてC
max平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
絶食条件と比較して、摂食条件においてC
max平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
以下を特徴とするin vitro溶解プロファイルを示す、請求項1に記載の組成物:
(a)37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約30重量%のメキシレチンが前記組成物から放出され、0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)4時間~12時間後に、約30重量%~約70重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)6時間~14時間で、約60重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(4)約24時間以内に、約80重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること;
(b)37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約25重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンが前記組成物から約24時間以内に放出されること;
(c)37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約35重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約50重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(d)37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、
(1)500mL 0.1N HCl中、最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが前記組成物から放出されること、次いで、
(2)700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出されること、及び次いで更に
(3)900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出されること;又は
(e)(a)~(d)のうち任意のものの組合せ、又は(a)~(d)全ての組合せ。
【請求項10】
前記組成物の単回経口投与により、(1)ほとんどのヒト対象において投与後約5時間~約8時間にT
maxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト対象において、投与後16時間におけるメキシレチンの血漿濃度は、C
maxからの差異が少なくとも約33%以内である、請求項4に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、血漿濃度は、少なくとも約4時間の期間、C
maxからの差異が約20%以内に留まる、請求項4に記載の組成物。
【請求項12】
前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間、投与後20時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、請求項4に記載の組成物。
【請求項13】
治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の少なくとも1つの放出遅延剤と、を含む経口投与用医薬組成物であって、単回投与後に以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す、組成物:
(a)T
max中央値が約5時間~約8時間であること;
(b)C
max平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(d)AUC
0~t平均値が約20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC
0~∞平均値が約20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T
1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること。
【請求項14】
t
1/2平均値が約10時間~約13.5時間であるか、T
max中央値が約5時間~約8時間であるか、又はその両方である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
絶食条件に対して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
(a)治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、
(b)薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び少なくとも1又は複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)と、
を含む、経口投与用医薬組成物。
【請求項17】
前記組成物中の前記薬学的に許容可能なイオン交換樹脂に対するメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の比は、約1:0.5~約1:5である、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と前記イオン交換樹脂とは、薬学的に許容可能なメキシレチン樹脂複合体を形成し、前記イオン交換樹脂は、重量/重量基準で前記メキシレチン樹脂複合体の約30%~約85%である、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
(c)親水性放出遅延ポリマー、疎水性放出遅延ポリマー、及びその両方から選択される適切な放出遅延剤を更に含む、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項20】
デンプン、二糖、及びその両方から選択される懸濁基剤を更に含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項21】
ミオトニーを治療する医薬品製剤のための、請求項1~請求項20のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項22】
治療を必要とするヒト対象におけるミオトニーの治療方法であって、
食物と一緒に1日1回ミオトニー患者に請求項1~請求項20のいずれか一項に記載の組成物の有効量を投与することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、PCT(国際)特許出願として出願されており、2021年6月11日に出願されたインド国特許出願第202131026198号の優先権を主張する。参照の優先権のある出願を参照するこの全文は、参照することにより本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
本発明は、経口投与に適したメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の1日1回の経口用制御放出医薬組成物に関する。本発明は、ミオトニー疾患の治療のための前記組成物の製剤方法及び使用にも関する。
【背景技術】
【0003】
ミオトニーは、筋肉の弛緩が正常に機能しない神経筋の病態を表す。ミオトニーは、歩く、階段を上る又はまぶたを開ける及び閉じるなどの毎日の活動を軽度又は重度に妨げる可能性がある。ミオトニーは、筋膜の異常により引き起こされ、遺伝性神経障害に関連することが多い。筋強直性ジストロフィー、先天性ミオトニーに罹患している個体、及びチャネロパチーと呼ばれる神経障害の群のひとつに罹患している人々において広く見られる。ミオトニーは、後天的又は先天的である可能性があり、特に筋肉膜中の塩化物イオン、ナトリウムイオン又はカリウムイオン輸送チャネルにおける変異が原因である。更に、罹患者は、近位筋力低下を有し、口腔咽頭の筋肉を含む全ての筋肉群が最終的に関与するまで波及し、したがって、ミオトニー患者では嚥下障害が蔓延する。
【0004】
メキシレチン塩酸塩は、筋ナトリウムチャネルに対する高親和性を有する分類1b抗不整脈薬であり、不整脈の治療に現在も使用されている。Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals, Inc.により商品名MEXITIL(登録商標)で販売されている1つの市販品メキシレチン塩酸塩は、1日3回投与される150mg、200mg及び250mgカプセル剤である。
【0005】
【0006】
メキシレチンは、約90%のバイオアベイラビリティーで経口投与後迅速に及び完全に吸収される。Labbe L, Turgeon J. Clinical pharmacokinetics of mexiletine. Clin Pharmacokinet. 1999 Nov; 37(5): 361-84. doi:10.2165/00003088-199937050-00002。
【0007】
経口投与後の血漿濃度のピークは、1~4時間以内に発生し、100mg~600mgの用量範囲内で用量と血漿濃度との直線関係が観察される(同上)。メキシレチンは、ヒトにおいてゆっくりと排除される(10時間の排出半減期)(同上)。メキシレチンは、弱塩基(約9.1のpKa)であり、無視できると報告されている胃内での吸収を含み、腸内で吸収される。European Medicines Agency, Assessment Report: Namuscla (October 18, 2018) (EMA/831802/2018) (“EMA 2018”)。報告によれば、食物は、前述のメキシレチン製品の吸収の速度に対して影響を与えない(同上、38頁)。
【0008】
近年、メキシレチンは、ミオトニーの治療において有用性が高まっている。例えば、Lupin Limitedによるメキシレチン塩酸塩即時放出カプセル剤NaMuscla(登録商標)は、非ジストロフィー性ミオトニー疾患に罹患している成人における症候性ミオトニーの治療のために使用される。承認された維持用量は、167mg~500mg、すなわち、8時間の間隔で1~3カプセル剤を投与する。NaMusclaの欧州承認の支援におけるほとんど全ての試験は、1日3回(TID)投与を含む(EMA、2018)。
【0009】
総じて、即時放出経口用剤形を使用する薬物療法は、所望の治療効果を維持するために間隔をあけて投与する必要があり、したがって、ミオトニー、又は同様の病態を患っている患者は、この投与計画を遵守するのが難しいことが多い。ミオトニー患者の場合、顔、口及び喉の筋肉が冒されるので、特に即時放出剤形の高用量及び頻繁な投与の使用中、嚥下の問題を引き起こす。更に、高速ナトリウムチャネルの遮断によりメキシレチンは作用し、したがって、即時放出組成物の反復投与レジメンからのメキシレチンの高ピークトラフ血漿レベルは、心イベントに関連する。加えて、即時放出組成物として投与される場合、胃腸管の初期部分における全容量を放出するかかる製剤の性質は、嘔吐の様な他の胃腸関連副作用を引き起こす傾向である。
【0010】
活性医薬品成分の治療効果の期間を延ばしたいという切望により、しばしば、投与の頻度減少に関連することが多い制御された薬物放出製剤開発が提案又は実現されている。かかる製剤の開発のための様々な技術は知られている。例えば、イオン交換樹脂は、制御放出剤形を得るために利用されている手法であり、同様に散剤、液剤、懸濁剤、及び分散性錠剤組成物の技術を更に利用するために様々な試みが行われてきた。イオン交換樹脂は、イオン化可能な官能基を有する架橋された水不溶性ポリマーであり、これらは薬物送達担体として多彩な特性を有するので、薬剤学科学者からかなりの注目を集めた。イオン交換樹脂に対して全ての薬物が適しているわけではない。例えば、メキシレチンなどの8時間を超える生物学的半減期を有する活性医薬品成分は、かかる製剤に総じて適していないと考えられている(例えば、Dp,Venkatesh & Karki,Roopa & Goli,Divakar & Jha,Sajal.(2013).JOURNAL OF PHARMACY AND PHARMACEUTICAL SCIENCES.Vol.2,Issue 6,pp.4764-77参照)。メキシレチンが、かかる手法の適切でない候補であると示唆する可能性がある他の因子がある(同上)。
【0011】
他の種類の持続放出製剤概念は、当技術分野におけるメキシレチン製品への応用のために提案された。例えば、中国特許出願公開第101032462号は、二重放出プロファイル、すなわち、即時放出及び持続放出を有するメキシレチン塩酸塩の持続放出製剤が、不整脈の治療のための1日2回の投与を必要とすることを開示している。米国特許第4459279号は、メキシレチンと、ラクトース、ポリビニルピロリドン、及びステアリン酸マグネシウムなどの従来の薬剤添加剤(excipient)との混合によるメキシレチン即時放出ミニ錠剤の作製方法を開示している。更に、錠剤は、放出遅延噴霧溶液で被覆して、持続放出ミニ錠剤を製造される。しかしながら、上記参考文献の開示は、ミオトニーの治療に適しているメキシレチンの適した1日1回制御放出組成物を開示していないと思われる。例えば、高用量又は1日1回投与される場合、上記参考文献に開示されている製剤は、嵩高くなり過ぎ、したがって、特にミオトニー患者が飲み込むのは非常に困難であるので、適していないことが予想される。用量ダンピングは、更に、ミオトニーなどの病態の治療のためのメキシレチン製品に関連した使用に適していないかかる製剤を作成し得る持続放出に関連する公知の問題である。事実、ミオトニー治療に対するメキシレチンの公知の有用性、及び当技術分野におけるかかる提案された製剤の存在にもかかわらず、ミオトニー患者に対するこれらの又は他の重要な利点を提供するメキシレチン製剤は、市場及び活発な開発が不足していると思われる。かかる事実は、ミオトニー又は同様な病態に患っている患者のための有利な特性を有する改良されたメキシレチン製剤の開発は発明的工夫を必要とすることを証明している。
【0012】
構造、用語、及び頭字語
このセクションは、本開示を読むためのガイドラインを提供する。本開示の意図されるオーディエンス(「読者」)は、本明細書において議論又は使用される技術の実践の当業者である。読者らは、「当業者」とも呼び、かかる技術は「当技術分野」と呼ぶ。「理解」、「公知」、及び「通常の意味」などの用語は、当業者の一般知識を表す。
【0013】
用語「矛盾しない」は、当業者の知見に基づいて本開示、論理的、又は妥当性により矛盾しないことを意味する。
【0014】
本明細書において、異なるが関連するいくつかの例示的な本発明の態様を開示する(例えば、「場合」、「様相」、又は「実施形態」とも呼ぶ)。本発明は、個々に記載されている及びかかる個々の態様のいずれかの組合せにより達することができる全ての態様を包含する。本発明の広がり及び範囲は、いずれもの例示的実施形態により限定されるべきでない。本開示の言語は、いずれもの要素/工程が本発明の実施に必須であることを示していると、かかる要件が明示的に指定されない限り、解釈されるべきでない。矛盾なければ、いずれもの態様を他の態様と組み合わせることができる。
【0015】
矛盾なければ、本明細書において使用される技術/科学用語は、総じて、本明細書で提供されているいずれものより狭い例又は記載に関係なく、当業者が広く理解するのと同じ意味を有する。しかしながら、本明細書で提供されている特定の記載に関連する要素、工程、その他を含むことを特徴とする態様は、本発明の異なる実施形態である。矛盾なければ、公知の用語であって、実施例、さもなければ本開示において絞りこまれる用語を用いたいずれかの態様の開示は、かかる用語が代わりに当業者の最も広義の合理的解釈を用いて解釈される関連する態様を暗黙的に開示する。
【0016】
矛盾なければ、本明細書において、「及び/又は(and/or)」のいずれかの時折起こる含有に関係なく、「又は(or)」は、「及び/又は(and/or)」を意味する。
【0017】
矛盾なければ、「また(also)」は、「また又はあるいは(also or alternatively)」を意味する。矛盾なければ、「ここで(here)」及び「本明細書において(herein)」は、「本開示において(in this disclosure)」を意味する。用語「i.a.」は、「とりわけ(inter alia)」又は「他のものの中でも(among other things)」を意味する。「としても知られている(Also known as)」は、「aka」又は「AKA」と略記される。「他のどこかで(Elsewhere)」は、「本明細書中他のどこかで(elsewhere herein)」を意味する。
【0018】
簡潔に表現するために、必要な場合にシンボルを使用する。例えば、「&」は、「及び(and)」のために使用され、「~」は、「約(about)」のために使用される。<及び>などのシンボルは、これらの普通の意味を与える(例えば、「≦」は「以下」を意味し、「≧」は「以上」を意味する)。文脈から明白であるとき、スラッシュ「/」は、「又は(or)」(「A/B」は「A又はB」を意味する)を表すか又は要素の同義語を特定することができる。
【0019】
要素又は工程後に「(s)」を含むことは、かかる要素の≧1が存在すること、かかる工程の≧1が行われること、及び同様のことを示す。例えば、「要素(element(s))」は、1要素又は≧2要素の両方を意味し、その各々は本発明の独立態様であると理解される。
【0020】
要素/工程のリストとの関連で略語「その他(etc.)」(又は「その他」(et cetera))の使用は、当技術分野において公知であるかかる要素/工程の機能を得るために、記載された要素/工程のいずれか若しくは全ての適切な組合せ又はかかる記載された要素/工程のいずれかの既知の均等物を意味する。リストされた要素/工程に関わる「及び組合せ(and combinations)」、又は「又は組合せ(or combinations)」などの用語は、かかる要素/工程のいずれか又は全ての可能性ある/適切な組合せを意味する。
【0021】
本明細書に開示されている使用に適切である態様は記載され得る。矛盾なければ、「適切さ(suitability)」などの用語は、特定の機能を実施する/特定の状態/結果の得るために許容可能又は適切であることを意味し、通常、用が使用されている文脈中に効果的、実践的、及び非有害的/有害であることを意味する。例えば、矛盾なければ、用語「適切な(suitable)」は、適切な、許容可能な、又は文脈中充分な、又は著しくネガティブな/悪い影響の原因にもならず著しくネガティブな/悪い影響を与えもせず、目的の機能の少なくとも一般的に若しくは実質的に全てを提供する。
【0022】
矛盾なければ、見出し(例えば、「構造、用語・・・」)及び小見出しは、便宜のために含まれ、いずれの態様の範囲も限定しない。矛楯なく、1つの見出し下に記載されている態様、工程、又は要素は、本明細書において他の態様又は工程/要素に適用することができる。
【0023】
値の範囲は、範囲の各値を明示的に書く必要のない範囲の最小の端点の大きさの桁内である範囲内である各値を表すために使用される。例えば、1~2の記載範囲は、1.0、1.1、1.2、・・・1.9、及び2.0の各々を暗黙的に開示し、10~100の記載範囲は、10、11、12、・・・98、99、及び100の各々を暗黙的に開示する。矛盾なければ、全ての範囲は、範囲が如何に記載されているに関係なく、範囲の両端点を含む。例えば、「1~5」は、2、3、及び4に加えて1及び5を含む(及びかかる両端点の大きさの桁内のかかる数の間の全ての数、例えば、1.0、1.1、・・・4.9、及び5.0)。誤解を避けるために、数の大きさの桁に関係なく、範囲内のいずれもの数は、範囲により包含される(例えば、2~20の範囲は18.593を包含する)。
【0024】
近似の用語(例えば、「約(about)」、「~」、又は「約(approximately)」を使用して(1)1組の関連する値を表す又は(2)正確な値は規定するのが難しい(例えば、測定の限界のため)。矛盾なければ、本明細書で定義される全ての正確な値は、対応するおおよその値を同時に/暗黙的に開示し、その逆もまた同じである(例えば、「約10」の開示は、かかる態様/記載において正確に10の使用のための明示的支持を提供する)。おおよその値で記載される範囲は、体裁に関係なく、各おおよその端点により包含される全ての値を含む(例えば、「約10~20」は、「約10~約20」と同じ意味を有する)。近似の用語により包含される値の範囲は、通常、開示の文脈、重要度又は操作性、統計的有意性、当技術分野における理解に依存する。本明細書におけるガイダンスの非存在下又は要素に関する当技術分野において、要素との関連で使用される場合の「約(about)」などの用語は、示された値の±10%並びに±5%、±2%、±1%、及び±0.5%を暗黙的に開示していると解釈されるべきである。
【0025】
態様、要素、工程、及び特徴のリストは、簡潔に表現するために使用されることもある。示されない限り、各リストの各数は、独立態様として見られるべきである。リストのいずれかの個々の数により定義されている各態様は、リストの他の数を特徴とする態様に対する自明でない特性を有すことができ、有することが多いだろう。
【0026】
矛盾なければ、用語「a」及び「an」並びに「the」及び同様の指示対象は、参照された要素、工程、又は態様の単数形と複数形との両方を包含する。矛盾なければ、単数形の用語は、本明細書において複数形を暗黙的に伝え、その逆もまた同じである(言い換えれば、要素/工程の開示は、かかる/同様の要素/工程の対応する使用を暗黙的に開示し、その逆もまた同じである)。
【0027】
「有意な(significant)」及び「有意に(significantly)」は、与えられた文脈において≧1近似試験/試用を用いて統計的に有意である結果/特性を意味する(例えば、p≦0.05/0.01)。「検出可能(detectable)」は、公知の検出道具/技術を用いて測定的に存在する/異なることを意味する。頭字語「DOS」(又は「DoS」)は、「検出可能(に)又は有意(に)」を意味する。
【0028】
矛盾なければ、測定の単位を伴わない本明細書中のいずれもの値(例えば、50の重量又は20の長さ)、同じ要素/工程若しくは要素/工程の同じ種類のための以前に提供された単位が適用するか、又は、かかる開示が存在しない場合、当技術分野におけるかかる要素/工程に関連して最も一般的に試用される単位が適用するだろう。
【0029】
矛盾なければ、用語「含む(including)」、「含む(containing)」、「含む(comprising)」、及び「有する(having)」は、「含むが、限定されない(including,but not limited to)」又は「限定することなく含む(including,without limitation)」を意味する。矛盾なければ、要素/工程に関係なく、含む(comprising)及び含む(including)などの用語の使用は、要素のいずれかの検出可能な数若しくは量を含むこと又は工程/いくつかの工程のいずれかの検出可能な実施を含むこと(他の要素/工程を含む又は含まない)を意味する。
【0030】
矛盾なければ、用語「one」は、記載の要素若しくは工程、又は両方の単数の型、単数の反復/複製/事物を意味し、文脈から明白になるだろう。例えば、組成物の成分で使用された指示対象「one」は、(組成物中の成分の場合のとき、多数の複製物中に存在し得る)要素の1つの型、要素の1つの単位、又は両方を表す。同様に、系の「1つの(one)」成分、「単数の(single)」成分、又は「成分のみ(only component)」は、(多数の複製物中に存在し得る)要素の1つの型、要素の1つの場合/単位、又は両方を通常意味する。更に、方法の「1つの(one)」工程は、行動(工程)の1つの型、工程の1つの反復、又は両方を行うことを意味する。矛盾なければ、「1つの(one)」要素の開示は、両方のための支持を提供するが、矛盾なければ、いずれか「1つの(one)」要素に対するいずれかのクレームは、かかる要素の1つの型を意味する(例えば、組成物/系の成分)。
【0031】
用語「いくつか(some)」は、リストされたコレクションの≧2の複製/場合又は≧5%/全部が要素である、又は要素から成ることを意味する。方法に関係して、いくつか(some)は、効果、成果、又は両方の≧5%が、工程から成る若しくは工程に寄与する(例えば、「方法のいくつかを工程Yにより行う」のように)又は工程を≧2回行うことを示す(例えば、「工程Xを数回反復する」のように)。「主に(predominately)」、「ほとんど(most)」、又は「ほとんどに(mostly)」は、検出可能に>50%を意味する(例えば、ほとんど含む(mostly comprises)、主に含む(predominately includes)、その他は、>50%を意味する)(例えば、要素Xをほとんど含む系は、要素Xの>50%を含む)。
【0032】
矛盾なければ、用語の時制又は体裁への変化(例えば、「主に含む(predominately comprises)」の代わりに「主に含む(comprises predominately)」を使用)は、対応する用語/フレーズの意味を変えない。
【0033】
矛盾なければ、本明細書で提供された全ての方法を、体裁に関係なくいずれかの適切な順序で行うことができる(例えば、工程A、B、及びCを含む方法を、順序C、B、及びA;同時にB及びA及びC、その他で行うことができる)。矛盾なければ、組成物の要素を、いずれかの適切な方法によりいずれかの適切な様式でアセンブルすることができる。総じて、本明細書に記載されているものと同様な又は均等ないずれかの方法及び材料を、実施形態の実践において使用することができる。矛盾なければ、「第一(first)」、「第二(second)」、「第三(third)」、その他などの序数の使用は、これらの要素の特定の順序を示すことよりもむしろそれぞれの要素を識別するためである。
【0034】
矛盾なければ、態様及びその全ての様々な変化形、その他のいずれかの要素、工程、成分、又は特徴は、本発明の範囲内である。
【0035】
明示的に示される又は文脈により明白に示される場合を除き、本明細書において「改良された(improved)」は、「増加した(increased)」を意味する。態様によっては、「改良された(improved)」は、組成物の毒性に関してなど、「減少した(reduced)」を意味する。矛盾なければ、「増強した(enhanced)」、「改良された(improved)」、及び同様のものなどの用語は、同義的に使用される。
【0036】
本明細書で引用された全ての参考文献(例えば、出版物、特許出願、及び特許)は、あたかも各参考文献が参照により援用され、本明細書のその全文に記載されていることを個々に及び詳細に示されているかのように、参照により本明細書に援用される。矛盾なければ、かかる参考文献のいずれかの適切な原則、方法、又は要素(総称して「教示」)を、態様と組み合わせる又は態様に適合することができる。しかしながら、特許文献の引用/援用は、その技術開示に限定され、その有効性、特許性、その他に関する見解に反映しない。かかる文献のこの開示と教示との間のいずれもの不一致の場合、本開示の内容は、本発明の態様に関して統制する。多くの参考文献は、公知の情報を簡潔に援用し、態様を実践する際に当業者を助けるために本明細書に引用される。かかる目的のための最も関連する参考文献を含むように努力を行ったが、読者らは、必ずしも全ての引用文献の全ての態様が本発明の全ての態様に適用しないだろうと理解するだろう。
【0037】
更なる用語、概念、及び頭字語
本明細書に記載されている組成物及び実践は、通常、薬剤的に適切である。「薬剤的適性」、「薬剤的に適している」、及び同様のものは、規制当局の審査によって判断され得るとき、及び、例えば、一般的に普及している規制当局のコンプライアンスに従って行われた1又は複数の充分に制御され充分な臨床研究により確立されるとき、具体的には目の場合、医薬品用途に充分な効力、純度、強度、品質、及び安全性を有する医薬品投与及び応用のために安全且つ効果的である組成物/製剤又は実践を表すために通常使用されるフレーズである。通常、「薬学的に許容可能な」材料は、合理的なリスク・ベネフィット比、及びこれらの目的用途に効果的であることを維持しながら、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、及び同様のものがなく、ヒト及び下等動物の組織と接触して使用するのに適している材料を表す。
【0038】
矛盾なければ、「担体」及び「薬剤添加剤(excipient)」などの用語は、メキシレチン化合物、総じて、又は特定のメキシレチン又は活性成分としてこれらと関連して記載されている薬学的に許容可能な塩の物理的及び化学的特性に適合する、当業者に公知のいずれかの生理学的に不活性な、薬理学的に不活性な材料を意味する。薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)としては、ポリマー、樹脂、可塑剤、フィラー、バインダー、潤滑剤、滑剤、崩壊剤、懸濁化剤、凝集防止剤、溶媒、共溶媒、バッファ系、界面活性剤、防腐剤、甘味料、香料、医薬品グレード染料又は顔料、及び粘性剤が挙げられる。
【0039】
本明細書で使用されるとき、「医薬組成物」、「製剤(formulation)」、及び同様のものなどの用語は、本明細書に一般的に記載又は参照される組成物を記載するために使用される場合、顆粒剤、マルチユニット微粒子システム(MUPS)、ペレット剤、スフィア剤、錠剤、分散性錠剤、軟質カプセル剤、硬質カプセル剤、ミニ錠剤、ビーズ剤、粒子剤及び同様のものなどの固体剤形;並びに経腸投与用である、液剤、懸濁剤、乳剤、コロイド剤及び同様のものなどの液体剤形が挙げられる。
【0040】
本明細書中の態様に記載されている薬剤添加剤(excipient)及び活性医薬品成分(例えば、メキシレチン)は、通常「有効」であり、「有効量」で存在し、矛盾なければ、薬剤添加剤又は特定の薬剤添加剤のいずれかの記載された分類は、有効量で関連する組成物/製剤に存在し、前記有効量は、この関連で、薬剤添加剤(いくつかの薬剤添加剤化合物/成分は1つより多い効果を示すと理解される)と関連する記載された機能に対して有効である量を一般的に意味する。
【0041】
矛盾なければ、更に記載も例示もされない技術又は成分/要素に関する本明細書で使用されるとき用語「規準(standard)」は、主要な規制当局により適用される規準(例えば、US FDA、EU EMA、中国NMPA日本PMDA、 Health Canada、インドCDSCO、及び同様のもの)あるいは当技術分野において最も一般的に使用されていることを意味する。
【0042】
矛盾なければ、塩を生成することができる本明細書中の化合物のいずれかの言及は、化合物及びそのいずれかの又は全ての適切な薬学的に許容可能な塩を、同時に暗黙的に開示すると解釈されるものとする。用語「薬学的に許容可能な塩」としては、無機塩基又は有機塩基及び無機酸又は有機酸を含む薬学的に許容可能な塩基又は酸から調製された適切な塩が挙げられる。文脈に適し得るかかる塩の例としては、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酸性酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、ジヒドロ塩化物、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオネート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル塩、硝酸メチル塩、硫酸メチル塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N-メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩、二リン酸塩塩、ポリガラクツロ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド及び吉草酸塩が挙げられる。無機塩基から誘導された塩の例としては、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、亜マンガン(mangamous)塩、カリウム塩、ナトリウム塩、及び亜鉛塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
矛盾なければ、用語「制御放出」は、組成物を取り囲む媒体中の薬物出現の時間的経過が、他の対応する/関連する即時放出組成物と比較して、DOS修飾、通常著しく修飾されることを意味する。矛盾なければ、即時放出組成物は、投与の数分以内に検出可能か又は有意な放出を示し、通常、投与の約30分以内に放出の≧85%を達成する。制御放出は、「遅延放出」及び「持続放出」製剤を包含する。矛盾なければ、用語「持続放出」は、少なくとも約24時間の期間にわたって検出可能か又は有意な放出を有することを特徴とする組成物を表す。
【0044】
本明細書で使用されるとき、用語「重量%」は、重量パーセントを意味する。本明細書で使用されるとき、用語「重量/重量」は、もう1つの成分に対する1つの成分の重量比を意味する。
【0045】
本明細書で使用されるとき、用語「T1又は試験製品1」は、適切な実施例に記載されている組成物1を有する製品を表す。本明細書で使用されるとき、用語「T2又は試験製品2」は、適切な実施例に記載されている組成物2を有する製品を表す。本明細書で使用されるとき、用語「T3又は試験製品3」は、適切な実施例に記載されている組成物3を有する製品を表す。
【0046】
矛盾なければ、「対象」は、いずれかの脊椎動物を意味するが、好ましくは、例えば、ヒトなどの哺乳類である。
【0047】
「相対的バイオアベイラビリティー」は、コントロール組成物の血漿若しくは血清AUCに対する組成物又は本組成物の方法について測定された時間に対する血漿若しくは血清薬物濃度のプロットから決定された血漿若しくは血清AUCの比として理解することができる。用語「AUC0~24」は、線形台形法を用いて決定され、(ng・時/ml)の単位で表される投与後0時間~24時間の時間に対する血中血漿濃度に関する曲線下面積として理解することができる。用語「AUC0~∞」は、0時間~無限大(∞)の時間に対する血中血漿濃度に関する曲線下面積として理解することができ、(ng・時/ml)の単位で表される。用語「AUC0~τ」は、定常状態において投与間隔にわたって時間0~時間τの時間曲線に対する血中血漿濃度に関する曲線下面積として理解することができ、τは、投与間隔の長さであり、前記AUC0~τは、(ng・時/ml)の単位で表される。用語「Cmax」は、観察された最大血中血清濃度又は時間曲線に対する濃度から算出又は推定された最大血中血漿濃度として理解することができ、ng/mlの単位で表される。用語「Tmax」は、Cmaxが発生する投与後の時間として理解することができ、時間の単位(時間(h))で表される。「単回用量」の様な用語は、ヒト患者が薬物製剤の単回用量を受け、薬物血漿濃度は定常状態に達成しなかった(例えば、本明細書に記載されている80mg/mL懸濁剤の7.5mL)ことを示すと理解することができる。「定常状態」は、与えられた薬物のための血中血清濃度曲線が、製剤の用量までの反復投与後実質的に変動しないと理解することができる。排出速度係数「Kel」は、血漿濃度が排出相の間に減衰する時間又は速度の単位当たりの排出された薬物の画分を記載すると理解することができる。用語「半減期(t1/2)」は、50%t1/2により減少する薬物の血漿濃度に必要な時間は、速度常数(k)に依存することを表すと理解することができる。用語「食物効果」は、同じ製剤を絶食状態で投与する場合の同じ値と比較して、錠剤若しくはカプセル剤又は懸濁剤などの前記物質又はその製剤を哺乳類、好ましくはヒトに食物と一緒に又は摂食状態で経口投与する場合の活性物質のAUC、Cmax、及び/又はTmaxの相対的差異を意味すると理解することができる。食物効果Fは、例えば、F=(Yfed-Yfasted)/Yfastedとして算出することができ;式中、Yfed及びYfastedは、それぞれ、摂食状態及び絶食状態におけるAUC、Cmax、又はTmaxの実測値である。
【0048】
用語「ミオトニー」は、筋強直性ジストロフィー1型及び2型だけでなく、ジストロフィー性及び/又は非ジストロフィー性ミオトニー疾患を含むと一般的に理解することができる。かかるミオトニー疾患の例は、例えば、EMA,2018に提供されている。しかしながら、各々のかかる病態は、1つの、いくつかの、又は全てのかかる他の病態を除いて、特定の態様である可能性もある。本発明は、非ジストロフィー性及び/又はジストロフィー性ミオトニー疾患に罹患している成人患者におけるミオトニーの対症療法の治療方法も含む。
【0049】
矛盾なければ、「イオン交換樹脂」は、アニオン性又はカチオン性イオン交換樹脂のいずれか又は両方を意味すると理解することができる。矛盾なければ、「薬物イオン交換樹脂複合体」は、薬物とイオン交換樹脂粒子との間にイオン結合がある薬物含有イオン交換樹脂粒子と理解することができる。矛盾なければ、「メキシレチンイオン交換樹脂複合体」は、イオン交換樹脂上にメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩をロードすることにより形成される複合体を意味する。
【発明の概要】
【0050】
以下に記載及び例示された以下の態様及び実施形態は、例示(exemplary)及び例示(illustrative)であり、範囲を限定しないものとする。
【0051】
一態様では、本発明は、経口投与に適合され、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、放出遅延剤と、を含む医薬組成物であって、毎日投与される前記組成物の単回投与が、少なくとも約3ヶ月(例えば、少なくとも約6ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、若しくは36ヶ月、又はそれ以上)などの、少なくとも約1ヶ月の治療期間にわたって統計的に有意な数のミオトニー患者を治療するのに有効であるような速度において、ヒト患者への投与後、前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を前記組成物から放出させるように、前記放出遅延剤は、前記組成物から前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の前記放出を効果的に制御する、医薬組成物を提供する。態様によっては、本発明は、ミオトニーなどの病態を治療するためのかかる組成物の使用方法であって、前記方法は、少なくとも1ヶ月、又は約3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、若しくは36ヶ月、又はそれ以上の期間などの期間の間に1日1回患者にかかる組成物の有効量を投与することを含み、前記方法は、1日1回より多い回数前記患者に前記組成物を投与することを含まない、方法を提供する。態様によっては、前記方法及び組成物は、公知の市販品などの対照薬より検出可能にも有意にも効果的でない場合、更に本明細書及び背景技術において引用されているEMA、2018文献に記載されているNasmusclaと同じくらい効果的である。かかる組成物は、1日1回しか投与しない治療期間を通して効果的であるNasmusclaから区別できる。態様によっては、本発明の組成物の1日1回のみの投与が効果的である患者数は、Nasmusclaの1日1回投与で治療可能な患者数より有意に多い。
【0052】
態様によっては、前項に記載されている組成物の各用量は、約200mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩などの約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩(例えば、約100~550mg、約100~500mg、約100~450mg、約100~400mg、約100~300mg、又は約100~250mgなどの約225~600mg、約250~600mg、約275~600mg、約300~600mg、約350~600mg、約400~600mg、又は約450~600mg)を含む。態様によっては、組成物の各用量は、少なくとも約200mg、250mg、又は約300mg~約600mg以下、550mg、500mg、450mg、400mg、又は約350mgを含む。
【0053】
態様によっては、本発明は、本節の前項のいずれかに記載の組成物であって、Tmax中央値が約5時間~約8時間(例えば、約6時間~7時間、約5.75時間~6.75時間、約5.75時間~6.25時間、又は約6時間などの約5.5時間~7.5時間)であるか;t1/2平均値が約10時間~約13.5時間(例えば、約10.5~13時間、約11~12.5時間、約10.5~12.5時間、約11~12時間、約10.5~12時間、約11時間、約12時間、約11~13時間、又は約11~13.5時間)であるか;又はかかる特性の両方を示すことを更に特徴とすることができる、組成物を提供する。
【0054】
本発明は、本節の前文章のいずれかに記載の組成物であって、前記組成物は、単回投与後の以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを更に特徴とする:(a)Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;AUC0~tが約22000ng・時/mL~24250ng・時/mLであること;及びAUC0~∞が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること。
【0055】
更なる態様では、本発明は、有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の放出放出遅延剤(retardant)/遅延剤(retarding agent)と、を含む医薬組成物であって、前記組成物は、更に(本節又は本開示のいずれかの他の態様と組み合わせて)又はあるいは(いずれかのかかる態様に対して)単回投与後以下の薬物動態プロファイル特性の3つ以上などの少なくとも2つなどの少なくとも1つ(例えば、1~5、2~5、2~4、2~3、1~4、1~3、3、4、5、又は全て)を示す、組成物を提供する:
(a)Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;
(b)Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(d)AUC0~t平均値が約22000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC0~∞平均値が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること。
【0056】
態様によっては、本節の前の部分のいずれかに記載されている組成物などの本発明の組成物は、絶食条件に対して摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を更に示す。
【0057】
態様によっては、本発明の組成物は、いずれかのかかる薬物動態プロファイル特性の1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を示し、前記適用可能な薬物動態プロファイル特性は、167mgのNamusclaの1日3回の投与により得られる対応する特性と有意に又は検出可能に異なる。
【0058】
態様によっては、本節の前の文章のいずれかに記載されている組成物などの本発明の組成物は、本明細書に例示されたもの又は当技術分野において公知の他のものなどの適切な溶解媒体中の溶解プロファイルを示し、前記組成物中の前記メキシレチンの約10%~40%が4時間以内に放出され、約30%~70%が約12時間以内に放出され、前記組成物中の前記メキシレチンの約60%超、70%、又は約80%超が24時間以内に放出される。
【0059】
態様によっては、本発明は、例えば、ミオトニーの治療のため、薬物バイオアベイラビリティーを維持しながら約24時間の長期間治療効果又は有効性の早期発現を可能とする(例えば、約60%~95%、約65%~90%、65%~85%、70%~90%、約75%~90%、70%~85%、又は75%~85%のバイオアベイラビリティー、その他などの少なくとも約70%のバイオアベイラビリティー、少なくとも約80%のバイオアベイラビリティー)メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の経口投与可能なメキシレチン制御放出1日1回液体懸濁剤を提供する。
【0060】
いくつかの実施形態では、本発明は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を含む経口制御放出1日1回医薬組成物であって、前記医薬組成物は、1日3回投与される市販のNamuscla(登録商標)167mg即時放出カプセル剤と比較して、絶食条件及び摂食条件下ヒト対象における血漿濃度曲線下面積(AUC)に基づいて、少なくとも約80%の相対バイオアベイラビリティーを示す、組成物を開示する。
【0061】
いくつかの実施形態では、本発明は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を含む経口制御放出1日1回医薬組成物であって、かかる医薬組成物は、標準的絶食条件と比較して、標準的摂食条件においてCmax及びAUCの増加を示す、組成物を開示する。
【0062】
いくつかの実施形態では、本発明は、約150mg~約600mgのメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩(例えば、約150mg~550mg、150mg~500mg、150mg~450mg、150mg~400mg、150mg~350mg、200mg~550mg、200mg~500mg、200mg~450mg、200mg~400mg、250mg~600mg、250mg~550mg、250mg~500mg、250mg~450mg、250mg~400mg、300mg~500mg、300mg~450mg、又は300mg~400mgのメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩)を含む本節に記載されている前の態様のいずれか1若しくは複数に記載の経口制御放出1日1回医薬組成物を開示する。
【0063】
本開示は、かかる特性を有する製剤/組成物を得るためのいくつかの異なる手段を提供する。1つの例示的態様は、本節の前項に記載されている1若しくは複数の特性を示す、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂及び薬学的に許容可能な担体を含む経口制御放出1日1回医薬組成物に関する。
【0064】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び薬学的に許容可能な担体を含む経口制御放出1日1回医薬組成物であって、前記組成物は、少なくとも1つの放出遅延剤を更に含む、組成物に関する。
【0065】
本発明の別の態様は、メキシレチンイオン交換樹脂複合体を提供するためにイオン交換樹脂上に吸着されたメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を有するイオン交換樹脂を含む経口制御放出1日1回医薬組成物であって、前記複合体は、メキシレチンイオン交換樹脂複合体からのメキシレチン放出の制御を増強するための少なくとも1つの放出遅延剤で更に被覆されている、組成物に関する。
【0066】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の経口制御放出1日1回医薬組成物の製剤方法であって、前記方法は:(i)メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂及び1若しくは複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)と、を含む複合体を調製することと;放出遅延剤及び1若しくは複数の薬学的に許容可能なコーティング添加剤を適切な溶媒に溶解及び/又は分散してコーティング組成物を調製することと;並びに(iii)前記コーティング組成物を、メキシレチンとイオン交換樹脂との複合体上に塗布して、メキシレチン又はその医薬品塩の制御放出1日1回組成物を得ることと、を含む、方法に関する。
【0067】
本発明の別の態様は、経口投与可能な制御放出水性懸濁剤を生成するために懸濁剤基剤と混合してよい散剤又は顆粒剤の形態のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を含む経口制御放出1日1回医薬組成物に関する。
【0068】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の経口制御放出1日1回液体懸濁剤組成物の製剤方法であって、前記方法は:(i)メキシレチン又はその医薬品塩を薬学的に許容可能なイオン交換樹脂上にロードして、メキシレチンイオン交換樹脂複合体を得ることと;(ii)前記メキシレチンイオン交換樹脂複合体を適切な放出遅延剤;好ましくは親水性及び/若しくは疎水性放出遅延ポリマーで被覆することと;並びに(iii)前記被覆された複合体を懸濁剤基剤に懸濁してメキシレチンの制御放出液体懸濁剤を得ることと、を含む、方法に関する。
【0069】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の液体懸濁剤のための制御放出1日1回乾燥散剤の製剤方法であって、前記方法は、(i)メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能なイオン交換樹脂上にロードしてメキシレチンイオン交換樹脂複合体を得ることと;(ii)前記メキシレチンイオン交換樹脂複合体を適切な放出遅延剤;好ましくは親水性及び/若しくは疎水性放出遅延ポリマーで被覆することと;並びに(iii)前記被覆された複合体を懸濁剤基剤に懸濁して、メキシレチンの制御放出液体懸濁剤を得るために適切な量の水を用いて再懸濁される制御放出組成物の乾燥散剤を得ることと、を含む工程を含む、方法に関する。
【0070】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の液体懸濁剤のための制御放出1日1回乾燥散剤の製剤方法であって、前記方法は、(i)メキシレチン又はその医薬品塩を薬学的に許容可能なイオン交換樹脂上にロードしてメキシレチンイオン交換樹脂複合体を得ることと;(ii)前記メキシレチンイオン交換樹脂複合体を適切な放出遅延剤;好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースとエチルセルロースとの組合せで被覆することと;並びに(iii)前記被覆された複合体を懸濁剤基剤に懸濁して、メキシレチンの制御放出液体懸濁剤を得るために適切な量の水を用いて再懸濁される制御放出組成物の乾燥散剤を得ることと、を含む工程を含む、方法に関する。
【0071】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の液体懸濁剤のための制御放出1日1回乾燥散剤の製剤方法であって、前記方法は、(i)メキシレチン又はその医薬品塩を薬学的に許容可能なイオン交換樹脂上にロードして樹脂複合体を生成することと;(ii)前記メキシレチンイオン交換樹脂複合体を適切な放出遅延剤;好ましくは親水性及び/若しくは疎水性放出遅延ポリマーで被覆することと;並びに(iii)前記被覆された複合体を懸濁剤基剤に懸濁することであって、前記懸濁剤基剤は1又は複数の懸濁化剤、1又は複数の滑剤、1又は複数の増粘剤、1又は複数の希釈剤、1又は複数の甘味料、1又は複数の香料及び1又は複数の防腐剤を含む、ことと、を含む工程を含む、方法に関する。
【0072】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂及び1又は複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)を含む経口制御放出1日1回医薬組成物であって、前記薬学的に許容可能な薬剤添加剤は、1又は複数の親水性及び/若しくは疎水性放出遅延ポリマー、1又は複数の可塑剤、1又は複数の媒体、1又は複数の懸濁化剤、1又は複数の滑剤、1又は複数の増粘剤、1又は複数の希釈剤、1又は複数の甘味料、1又は複数の香料及び1又は複数の防腐剤からなる群から選択される、組成物に関する。
【0073】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び薬学的に許容可能な担体を含む経口制御放出1日1回医薬組成物であって、前記イオン交換樹脂に対する前記メキシレチンの比は、約1;0.25~約1:10の範囲である、組成物に関する。
【0074】
本発明の別の態様は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び薬学的に許容可能な放出遅延ポリマーを含む経口制御放出1日1回液体医薬組成物であって、少なくとも約30%~約85%のメキシレチンは、37℃±0.5℃の温度において、それぞれ、0,1N HCl媒体、pH5.0酢酸バッファ媒体及びpH6.8リン酸バッファ媒体中6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置で約8時間~約24時間in vitro放出される、組成物に関する。
【0075】
本組成物及び方法並びに同様のものの更なる実施形態は、以下の記載、及び実施例から明らかになるだろう。前述及び以下の記載から理解できるように、本明細書に記載されている各特徴、及びかかる特徴の2又は複数の各組合せは、かかる組合せに含まれる特徴は相互に矛盾しないという条件で、本開示の範囲内に含まれる。加えて、いずれかの特徴又は特徴の組合せは、本発明のいずれかの実施形態から特に除外されるかも知れない。本発明の更なる態様及び利点は、特に付属の実施例と併せて考える場合、以下の明細書に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0076】
本明細書で提供されている線画/図、及び以下に提供されている図のいずれかの関連する以下の簡単な説明は、その範囲を限定することなく、本発明の特定の態様及び原則を例示することを意図される。
【0077】
【
図1】
図1は、実施例に記載されている参考製品及び2つの試験製品(試験製品1及び試験製品2)(本発明の各例示的組成物)についての投与後の時間(時間)に対するメキシレチンの血漿濃度(ng/mL)の線形平均プロットである。
【0078】
【
図2】
図2は、実施例に記載されている本発明の例示的組成物を用いた食物効果試験で測定された時間(時間)に対するメキシレチンの血漿濃度(ng/mL)の線形平均プロットである。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下は、本発明の例示的態様の非限定的リストであり、読者らが本発明の全体的範囲をすぐに理解する助けとなるように要約して本発明の実施形態を例示する。特許請求の範囲と同様に、本節の本項に記載されているリストされた態様は、1又は複数の他の項を参照(に/から依存)する場合がある。読者らは、かかる参照は、かかる参照された態様の特徴/特性又は工程は、参照する態様に組み入れられる/と組み合わされることを意味すると理解するだろう。例えば、ある項の態様(例えば、態様2として項の最後に文により示されている項)は、1又は複数の態様番号により別の態様を表す(例えば、態様1又は「態様1~態様3のいずれか1つ」)場合、参照される態様のものに加えて(例えば、態様2が態様1を表す場合、態様1と態様2との両方の特徴を含む組成物、方法、系、装置、その他の説明を提供する)、かかる参照された態様(例えば、態様1)の要素、工程、又は特性を含むと理解されるだろう。
【0080】
本発明の特定の例示的実施形態を説明する大要のリストは、読者が本発明を理解する助けとなるために使用されることもある。これらの中で、かかる態様は、他の例示的態様を、個々に又は態様の群として参照することができる(例えば、かかる態様が番号付きリストとして提供される場合、番号付き態様のリスト内の範囲の参照による)。態様の範囲の参照は、かかる参照された範囲内のかかる態様が矛盾でも無意味でもない限り、かかる態様の提供された提案に従って、個々に、各々が本発明の唯一の実施形態として、及び本発明の唯一の実施形態として相互に組み合わせて、全てのかかる態様を参照すると解釈されるべきである。矛盾する場合、矛盾する態様の参照は除外されるべきである。
【0081】
第一セットの例示的態様は、本明細書に提供される。
【0082】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の放出遅延剤と、を含む経口投与用に製剤された医薬組成物であって、前記放出遅延剤は、1日に投与される前記組成物の単回投与が少なくとも約3ヶ月の治療期間にわたってミオトニー患者の統計的に有意な数においてミオトニーを治療するために効果的であるような速度でヒト患者に投与後、前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を前記組成物から放出させる、組成物を提供する(態様A)。
【0083】
態様によっては、本発明は、前記態様Aの組成物であって、約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様B)。
【0084】
態様によっては、本発明は、前記態様A若しくは態様Bのいずれか1つ又はその両方の組成物であって、約200mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様C)。
【0085】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Cのいずれか1又は複数の組成物であって、Tmax中央値が約5時間~約8時間であるか、又はt1/2平均値が約10時間~約13.5時間である、又はこれらの両方を示す、組成物を提供する(態様D)。
【0086】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Dのいずれか1又は複数の組成物であって、単回投与後次の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを更に示す、組成物を提供する:Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;AUC0~t平均値が約22000ng・時/mL~24250ng・時/mLであること;及びAUC0~∞平均値が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること(態様E)。
【0087】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Eのいずれか1又は複数の組成物であって、単回投与後次の薬物動態プロファイル特性の少なくとも2つを示す、組成物を提供する:Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;AUC0~t平均値が約22000ng・時/mL~24250ng・時/mLであること;AUC0~∞平均値が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及びt1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること(態様F)。
【0088】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Fのいずれか1又は複数の組成物であって、絶食条件と比較して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、組成物を提供する(態様G)。
【0089】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Gのいずれか1又は複数の組成物であって、以下を特徴とするin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する:
(a)37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約30重量%のメキシレチンは前記組成物から放出され、0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、
(2)4時間~12時間後に、約30重量%~約70重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、
(3)6時間~14時間で、約60重量%を超えるメキシレチンは前記組成物から放出されること、及び
(4)約24時間以内に、約80重量%を超えるメキシレチンは前記組成物から放出されること;
(b)37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約25重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、及び
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンは前記組成物から約24時間以内に放出されること;
(c)37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約35重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約50重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンは前記組成物から放出されること、
(d)37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、
(1)500mL 0.1N HCl中、最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが前記組成物からを放出されること、次いで、
(2)700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出されること、及び次いで更に
(3)900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出すること;又は
(e)(a)~(d)のうち任意のものの組み合わせ、又は(a)~(d)全ての組合せ(態様H)
。
【0090】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Hのいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与により、(1)ほとんどのヒト患者において投与後約5時間~約8時間にTmaxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト患者において前記組成物の投与後16時間に前記メキシレチンの血漿濃度は、Cmaxからの差異が少なくとも約33%以内である、組成物を提供する(態様I)。
【0091】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Iのいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様J)。
【0092】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Jのいずれか1又は複数の組成物であって、前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間、投与後20時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、組成物を提供する(態様K)。
【0093】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の放出遅延剤と、を含む経口投与用に製剤された医薬組成物であって、単回投与後に以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す、組成物を提供する:Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;AUC0~t平均値が約22000ng・時/mL~24250ng・時/mLであること;AUC0~∞平均値が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び(f)t1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること(態様L)。
【0094】
態様によっては、本発明は、態様Lの組成物であって、t1/2平均値が約10時間~約13.5時間であるか、Tmax中央値が約5時間~約8時間であるか、又はその両方である、組成物を提供する(態様M)。
【0095】
態様によっては、本発明は、前記態様L若しくは態様Mのいずれか1つ又は両方の組成物であって、前記医薬組成物は、絶食条件に対して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、組成物を提供する(態様N)。
【0096】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Nのいずれか1つに記載の組成物の使用であって、前記使用は、ミオトニーを治療する医薬品製剤のためである、使用を提供する(態様O)。
【0097】
態様によっては、本発明は、前記態様A~態様Oのいずれか1つに記載の組成物を有効量で、少なくとも3ヶ月の治療期間、食物と一緒にミオトニー患者に1日1回投与することを含む治療を必要とする患者におけるミオトニーの治療方法であって、前記方法は、ミオトニー患者の統計的に有意な数においてミオトニーを治療する、方法を提供する(態様P)。
【0098】
態様によっては、本発明は、経口投与用医薬組成物であって、
(a)治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、
(b)薬学的に許容可能なイオン交換樹脂及び少なくとも1又は複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)と、
を含む、組成物を提供する(態様Q)。
【0099】
態様によっては、本発明は、前記態様Qの組成物であって、前記組成物中の前記薬学的に許容可能なイオン交換樹脂に対するメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の比は、約1:0.5~約1:5である、組成物を提供する(態様R)。
【0100】
態様によっては、本発明は、態様Q若しくは態様Rのいずれか1つ又は両方の組成物であって、前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び前記イオン交換樹脂は、薬学的に許容可能なメキシレチン樹脂複合体を生成し、前記イオン交換樹脂は、重量/重量基準で前記メキシレチン-樹脂複合体の約30%~約85%である、組成物を提供する(態様S)。
【0101】
態様によっては、本発明は、態様Q~態様Sのいずれか1又は複数の医薬組成物であって、親水性放出遅延ポリマー、疎水性放出遅延ポリマー、及びその両方から選択される適切な放出遅延剤を更に含む、組成物を提供する(態様T)。
【0102】
態様によっては、本発明は、態様Q~態様Tのいずれか1又は複数の組成物であって、デンプン、二糖、及びその両方から選択される懸濁剤基剤を更に含む、組成物を提供する(態様U)。
【0103】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様Uのいずれかの1又は複数の組成物であって、約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様V)。
【0104】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様Vのいずれか1又は複数の組成物であって、以下を特徴とするin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する:
(a)37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約30重量%のメキシレチンが前記組成物から放出され、0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)4時間~12時間後に、約30重量%~約70重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)6時間~14時間で、約60重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(4)約24時間以内に、約80重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること;
(b)37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約25重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンが前記組成物から約24時間以内に放出されること;
(c)37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約35重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約50重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(d)37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、
(1)500mL 0.1N HCl中最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが放出されること、次いで、
(2)700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出されること、及び次いで更に
(3)900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出されること;又は
(e)(a)~(d)のうち任意のものの組合せ、又は(a)~(d)全ての組合せ(態様W)
。
【0105】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様Wのいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与により、(1)ほとんどのヒト患者において投与後約5時間~約8時間にTmaxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト患者において前記組成物の投与後18時間に前記メキシレチンの血漿濃度は、Cmaxからの差異が少なくとも約33%である、組成物を提供する(態様X)。
【0106】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様Xのいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様Y)。
【0107】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様Yのいずれか1又は複数の組成物であって、前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間、投与後20時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、組成物を提供する(態様Z)。
【0108】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様Zのいずれか1又は複数の組成物であって、単回投与後に以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す、組成物を提供する:Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;AUC0~t平均値が約22000ng・時/mL~24250ng・時/mLであること;AUC0~∞平均値が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及びt1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること(態様AA)。
【0109】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様AAのいずれか1又は複数の組成物であって、絶食条件に対して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、組成物を提供する(態様AB)。
【0110】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様ABのいずれか1つに記載の組成物の使用であって、ミオトニーを治療する医薬品製剤のためである、使用を提供する(態様AC)。
【0111】
態様によっては、本発明は、前記態様Q~態様ACのいずれか1つに記載の組成物を有効量で、患者におけるミオトニーの1つ若しくは複数の病態又は症状を治療するために適した回数、食物と一緒に前記患者に1日1回又は2回投与することを含む、治療を必要とする患者におけるミオトニーの治療方法を提供する(態様AD)。
【0112】
第二セットの例示的態様は、本明細書に提供される。
【0113】
態様によっては、本発明は、(a)治療有効量のメキシレチンの薬学的に許容可能な塩と、(b)薬学的に許容可能なイオン交換樹脂と、を含む医薬組成物であって、前記メキシレチンの薬学的に許容可能な塩は前記イオン交換樹脂と、薬学的に許容可能な薬物-樹脂複合体を生成する、組成物を提供する(態様1)。
【0114】
態様によっては、本発明は、態様1の医薬組成物であって、(c)有効量の親水性放出遅延ポリマー、疎水性放出遅延ポリマー、又はその両方を含む、有効量の適切な放出遅延剤を更に含み、前記放出遅延剤は、前記薬物-樹脂複合体の少なくともいくつかを被覆して被覆された複合体粒子を生成し、前記被覆された複合体粒子からメキシレチンの放出を検出可能に遅延させる、組成物を提供する(態様2)。
【0115】
態様によっては、本発明は、態様1~態様2のいずれか1つ又は両方の組成物であって、メキシレチンの制御放出液体懸濁剤を生成するための被覆された複合体粒子を懸濁する懸濁剤基剤を更に含む、組成物を提供する(態様3)。
【0116】
態様によっては、本発明は、態様1~態様3のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物中の前記薬学的に許容可能な陽イオン交換樹脂に対する前記メキシレチンの薬学的に許容可能な塩の比は、約1:0.5~1:5である、組成物を提供する(態様4)。
【0117】
態様によっては、本発明は、態様1~態様4のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂は、約-1.5以下のpKaを有する材料を少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様5)。
【0118】
態様によっては、本発明は、態様1~態様5のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂の少なくとも概ね全ては、スルホネート基を含む、組成物を提供する(態様6)。
【0119】
態様によっては、本発明は、態様1~態様6のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂の少なくとも概ね全ては、ポリスチレン成分を含む、組成物を提供する(態様7)。
【0120】
態様によっては、本発明は、態様1~態様7のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂は、重量/重量基準で前記薬物-樹脂複合体の約30%~約85%を占める、組成物を提供する(態様8)。
【0121】
態様によっては、本発明は、態様1~態様8のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂の少なくとも概ね全ては、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを含む、組成物を提供する(態様9)。
【0122】
態様によっては、本発明は、態様1~態様9のいずれか1又は複数の組成物であって、前記メキシレチン塩は、重量/重量基準で前記薬物-樹脂複合体の約15%~約70%を占める、組成物を提供する(態様10)。
【0123】
態様によっては、本発明は、態様1~態様10のいずれか1又は複数の組成物であって、前記放出遅延剤は、少なくとも2つの異なる被膜、前記放出遅延剤の少なくとも1つの他の被膜と異なるポリマー組成物を少なくともほとんどの場合含む少なくとも1つの被膜を含む、組成物を提供する(態様11)。
【0124】
態様によっては、本発明は、態様1~態様11のいずれか1又は複数の組成物であって、前記放出遅延剤は、親水性ポリマーを少なくとも大部分含む第一被膜を含む、組成物を提供する(態様12)。
【0125】
態様によっては、本発明は、態様1~態様12のいずれか1又は複数の組成物であって、前記放出遅延剤は、疎水性ポリマーを少なくとも大部分含む第二被膜を含む、組成物を提供する(態様13)。
【0126】
態様によっては、本発明は、態様1~態様13のいずれか1又は複数の組成物であって、(a)前記放出遅延剤は、親水性ポリマーを少なくとも大部分含む第一被膜を含み、及び(b)前記放出遅延剤は、疎水性ポリマーを少なくとも大部分含む第二被膜を含む、組成物を提供する(態様14)。
【0127】
態様によっては、本発明は、態様1~態様14のいずれか1又は複数の組成物であって、前記第二被膜は、疎水性ポリマーと親水性ポリマーとの混合物を含む、組成物を提供する(態様15)。
【0128】
態様によっては、本発明は、態様1~態様15のいずれか1又は複数の組成物であって、前記親水性ポリマーは、親水性セルロースポリマーを少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様16)。
【0129】
態様によっては、本発明は、態様1~態様16のいずれか1又は複数の組成物であって、前記親水性セルロースポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様17)。
【0130】
態様によっては、本発明は、態様1~態様17のいずれか1又は複数の組成物であって、前記疎水性ポリマーは、疎水性セルロースポリマーを少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様18)。
【0131】
態様によっては、本発明は、態様1~態様18のいずれか1又は複数の組成物であって、前記疎水性セルロースポリマーは、エチルセルロースを少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様19)。
【0132】
態様によっては、本発明は、態様1~態様19のいずれか1又は複数の組成物であって、前記混合物は、大部分エチルセルロースを含み、HPMCを更に含む混合物を含む、組成物を提供する(態様20)。
【0133】
態様によっては、本発明は、態様1~態様20のいずれか1又は複数の組成物であって、HPMCに対するエチルセルロースの比は、4:1~6:1(例えば、約5:1)などの、約3:1~約8:1である、組成物を提供する(態様21)。
【0134】
態様によっては、本発明は、態様1~態様21のいずれか1又は複数の組成物であって、前記薬物-樹脂複合体は、重量/重量基準で前記組成物の約30%~50%を占める、組成物を提供する(態様22)。
【0135】
態様によっては、本発明は、態様1~態様22のいずれか1又は複数の組成物であって、前記懸濁剤基剤は、重量/重量基準で前記組成物の約5%~15%を占めるデンプンを含む、組成物を提供する(態様23)。
【0136】
態様によっては、本発明は、態様1~態様23のいずれか1又は複数の組成物であって、前記懸濁剤基剤は、二糖を含み、前記二糖は、重量/重量基準で前記組成物の約7.5%~15%を占める二糖、を含む、組成物を提供する(態様24)。
【0137】
態様によっては、本発明は、態様1~態様24のいずれか1又は複数の組成物であって、前記二糖は、ショ糖とスクラロースとの混合物を含む、組成物を提供する(態様25)。
【0138】
態様によっては、本発明は、態様1~態様25のいずれか1又は複数の組成物であって、前記懸濁剤基剤は、約2.5%~7.5%(例えば、約5%)などの重量/重量基準で前記組成物の少なくとも約3%を占める増粘剤を含む、組成物を提供する(態様26)。
【0139】
態様によっては、本発明は、態様1~態様26のいずれか1又は複数の組成物であって、前記増粘剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPC)を少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様27)。
【0140】
態様によっては、本発明は、態様1~態様27のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、経口投与に適合される、組成物を提供する(態様28)。
【0141】
態様によっては、本発明は、態様1~態様28のいずれか1又は複数の組成物であって、カプセル剤の形態である、組成物を提供する(態様29)。
【0142】
態様によっては、本発明は、態様1~態様29のいずれか1又は複数の組成物であって、錠剤の形態である、組成物を提供する(態様30)。
【0143】
態様によっては、本発明は、態様1~態様30のいずれか1又は複数の組成物であって、約50mg/mL~約100mg/mLの濃度の前記薬物-樹脂複合体を含む、組成物を提供する(態様31)。
【0144】
態様によっては、本発明は、態様1~態様31のいずれか1又は複数の組成物であって、患者への単回投与のための単位剤形である、組成物を提供する(態様32)。
【0145】
態様によっては、本発明は、態様1~態様32のいずれか1又は複数の組成物であって、ミオトニーのための1日1回治療として効果的であると期待される量を含む、組成物を提供する(態様33)。
【0146】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様33のいずれかの1又は複数の組成物であって、約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様34)。
【0147】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様34のいずれかの1又は複数の組成物であって、約100mg~400mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様35)。
【0148】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様35のいずれかの1又は複数の組成物であって、
37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
0時間~2時間後に、約0重量%~約30重量%のメキシレチンが放出され、
0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが放出され、
4時間~12時間後に、約30重量%~約70重量%のメキシレチンが放出され、
6時間~14時間で、約60重量%を超えるメキシレチンが放出され、
約80重量%を超えるメキシレチンが24時間以内に放出されるようなin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する(態様36)。
【0149】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様36のいずれかの1又は複数の組成物であって、
37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
0時間~2時間後に、約0重量%~約25重量%のメキシレチンが放出され、
0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが放出され、
4時間~12時間後に、約30重量%~約65重量%又は65重量%を超えるメキシレチンが放出されるようなin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する(態様37)。
【0150】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様37のいずれかの1又は複数の組成物であって、
37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
0時間~2時間後に、約0重量%~約35重量%のメキシレチンが放出され、
0時間~4時間後に、約10重量%~約50重量%のメキシレチンが放出され、
4時間~12時間後に、約30重量%~約75重量%又は75重量%を超えるメキシレチンが放出されるようなin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する(態様38)。
【0151】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様38のいずれかの1又は複数の組成物であって、37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、500mL 0.1N HCl中最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが放出され、次いで、700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出され、次いで更に900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出される、組成物を提供する(態様39)。
【0152】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様39のいずれかの1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与により、(1)ほとんどのヒト患者において投与後約5時間~約8時間にTmaxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト患者において投与後18時間に前記メキシレチンの血漿濃度は、Cmaxからの差異が少なくとも約33%(例えば、Cmaxからの差異が少なくとも約40%)である、組成物を提供する(態様40)。
【0153】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様40のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様41)。
【0154】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様41のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様42)。
【0155】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様42のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様43)。
【0156】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様43のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様44)。
【0157】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様44のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様45)。
【0158】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様45のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様46)。
【0159】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様46のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様47)。
【0160】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様47のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様48)。
【0161】
態様によってでは、本発明は、前記態様1~態様48のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様49)。
【0162】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様49のいずれか1又は複数の組成物であって、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方のいずれかにおける前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間、投与後20時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、組成物を提供する(態様50)。
【0163】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様50のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す:
(g)単回用量Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;
(h)単回用量Cmax平均値が、約700ng/mL~1200ng/mL又は725ng/mL~1200ng/mLなどの、約700ng/mL~1250ng/mL、例えば、763.2237ng/mL~約1162.5969ng/mLであること;
(i)単回用量AUC0~24平均値が、16250ng・時/mL(例えば、16323.9271ng・時/mL)などの、12750ng・時/mL(例えば、12826.7066ng・時/mL)~約16000ng・時/mLなどの、約12500ng・時/mLであること;
(j)単回用量AUC0~t平均値が、約22000ng・時/mL~24000ng・時/mL(例えば、約22301.7312ng・時/mL~約23909.8110ng・時/mL)などの、約21000ng・時/mL~25000ng・時/mLであること;
(k)単回用量AUC0~∞平均値が、約23000ng・時/mL~25000ng・時/mL(例えば、約23345.7516ng・時/mL~約25363.6969ng・時/mL)などの、22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(l)単回用量t1/2平均値で約10時間~約13.5時間のであること(態様51)。
【0164】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様51のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量t1/2平均値が約10時間~約13.5時間である、組成物を提供する(態様52)。
【0165】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様52のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量Tmax中央値が約5時間~約8時間である、組成物を提供する(態様53)。
【0166】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様53のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量Tmax中央値が約6時間以上である、組成物を提供する(態様54)。
【0167】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様54のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量Cmax平均値が、約700ng/mL以上(例えば、約763.2237ng/mL以上などの、約750ng/mL以上)である、組成物を提供する(態様55)。
【0168】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様55のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量AUC0~24平均値が、約12000ng・時/mL~13500ng・時/mL(例えば、約12826.7066ng・時/mLなどの、約12500ng・時/mL~13000ng・時/mL)である、組成物を提供する(態様56)。
【0169】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様55のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量AUC0~t平均値が、約21500ng・時/mL~24000ng・時/mL(例えば、約22301.7312ng・時/mLなどの、約22000ng・時/mL~23000ng・時/mL)である、組成物を提供する(態様57)。
【0170】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様55のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量AUC0~∞平均値が、約22500ng・時/mL~24000ng・時/mL(例えば、約23345.7516ng・時/mLなどの、約23000ng・時/mL~23500ng・時/mL)である、組成物を提供する(態様58)。
【0171】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様58のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量t1/2平均値が、約12時間以上である、組成物を提供する(態様59)。
【0172】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様59のいずれか1又は複数の組成物であって、絶食条件に対して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の検出可能か又は有意な増加を示す、組成物を提供する(態様60)。
【0173】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様60のいずれか1又は複数の組成物であって、約1.13以上のAUC0~∞の摂食/絶食比平均値を有する、組成物を提供する(態様61)。
【0174】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様61のいずれか1又は複数の組成物であって、約1.25以上のCmaxの摂食/絶食比平均値を有する、組成物を提供する(態様62)。
【0175】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む医薬組成物であって、37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
0時間~2時間後に、約0重量%~約30重量%のメキシレチンが放出され、
0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが放出され、
4時間~12時間後に、約30重量%~約70重量%のメキシレチンが放出され、
6時間~14時間後に、約60重量%を超えるメキシレチンが放出され、
約80重量%を超えるメキシレチンが24時間までに放出されるようなin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する(態様63)。
【0176】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む医薬組成物であって、37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
0時間~2時間後に、約0重量%~約25重量%のメキシレチンが放出され、
0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが放出され、
4時間~12時間後に、約30重量%~約65重量%又は65重量%を超えるメキシレチンが放出されるようなin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する(態様64)。
【0177】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む医薬組成物であって、37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
0時間~2時間後に、約0重量%~約35重量%のメキシレチンが放出され、
0時間~4時間後に、約10重量%~約50重量%のメキシレチンが放出され、
4時間~12時間後に、約30重量%~約75重量%又は75重量%を超えるメキシレチンが放出されるようなin vitro溶解プロファイルを示す、組成物を提供する(態様65)。
【0178】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む医薬組成物であって、37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、500mL 0.1N HCl中最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが放出され、次いで、700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出され、次いで更に900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出される、組成物を提供する(態様66)。
【0179】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様66のいずれか1又は複数の組成物であって、前記遅延剤は、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂を含む、組成物を提供する(態様67)。
【0180】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様68のいずれか1又は複数の組成物であって、前記イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂である、組成物を提供する(態様68)。
【0181】
態様によっては、本発明は、態様1~態様68のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂は、約-1.5以下のpKaを有する材料を少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様69)。
【0182】
態様によっては、本発明は、態様1~態様69のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂の少なくとも概ね全ては、スルホネート基を含む、組成物を提供する(態様70)。
【0183】
態様によっては、本発明は、態様1~態様70のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂の少なくとも概ね全ては、ポリスチレン成分を含む、組成物を提供する(態様71)。
【0184】
態様によっては、本発明は、態様1~態様71のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂は、重量/重量基準で前記薬物-樹脂複合体の約30%~約85%を占める、組成物を提供する(態様72)。
【0185】
態様によっては、本発明は、態様1~態様72のいずれか1又は複数の組成物であって、前記陽イオン交換樹脂の少なくとも概ね全ては、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを含む、組成物を提供する(態様73)。
【0186】
態様によってでは、本発明は、態様1~態様73のいずれか1又は複数の組成物であって、前記イオン交換樹脂は、前記メキシレチン及びイオン交換樹脂が、約1:0.5~約1:5の比で存在するような量で存在する、組成物を提供する(態様74)。
【0187】
態様によっては、本発明は、態様1~態様74のいずれか1又は複数の組成物であって、前記メキシレチンは、メキシレチンの薬学的に許容可能な塩として存在する、組成物を提供する(態様75)。
【0188】
態様によっては、本発明は、態様1~態様75のいずれか1又は複数の組成物であって、前記メキシレチンの薬学的に許容可能な塩及び前記イオン交換樹脂は、薬学的に許容可能な薬物-樹脂複合体を生成する、組成物を提供する(態様76)。
【0189】
態様によっては、本発明は、態様1~態様76のいずれか1又は複数の組成物であって、前記遅延剤は、親水性放出遅延ポリマー、疎水性放出遅延ポリマー、又はその両方を含み、前記親水性ポリマー、疎水性ポリマー、又はその両方は、薬物-樹脂複合体を含む被覆された複合体粒子を生成し、前記被覆された複合体粒子からのメキシレチンの検出可能に遅延放出する、組成物を提供する(態様77)。
【0190】
態様によっては、本発明は、態様1~態様77のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、前記組成物の医薬活性以外の前記組成物の1又は複数の特性を検出可能に変化させるのに効果的である量の薬剤添加剤(excipient)を含む、組成物を提供する(態様78)。
【0191】
態様によっては、本発明は、態様1~態様78のいずれか1又は複数の組成物であって、前記薬剤添加剤(excipient)に関連する特性は、製剤の味、製剤の安定性、製剤の粘度、又はそのいずれか若しくは全ての組合せを含む、組成物を提供する(態様79)。
【0192】
態様によっては、本発明は、態様1~態様79のいずれか1つ又は複数の組成物であって、前記組成物は、メキシレチンの制御放出液体懸濁剤を生成するための被覆された複合体粒子を懸濁する懸濁剤基剤を更に含む、組成物を提供する(態様80)。
【0193】
態様によっては、本発明は、態様1~態様80のいずれか1又は複数の組成物であって、前記メキシレチンは、重量/重量基準で前記組成物の前記薬物-樹脂複合体の約15%~約70%を占める、組成物を提供する(態様81)。
【0194】
態様によっては、本発明は、態様1~態様81のいずれか1又は複数の組成物であって、前記放出遅延剤は、少なくとも2つの異なる被膜、前記放出遅延剤の少なくとも1つの他の被膜と異なるポリマー組成物を少なくともほとんどの場合含む少なくとも1つの被膜を含む、組成物を提供する(態様82)。
【0195】
態様によっては、本発明は、態様1~態様82のいずれか1又は複数の組成物であって、前記放出遅延剤は、親水性ポリマーを少なくとも大部分含む第一被膜を含む、組成物を提供する(態様83)。
【0196】
態様によっては、本発明は、態様1~態様83のいずれか1又は複数の組成物であって、前記放出遅延剤は、疎水性ポリマーを少なくとも大部分含む第二被膜を含む、組成物を提供する(態様84)。
【0197】
態様によっては、本発明は、態様1~態様84のいずれか1又は複数の組成物であって、(a)前記放出遅延剤は、親水性ポリマーを少なくとも大部分含む第一被膜を含み、及び(b)前記放出遅延剤は、疎水性ポリマーを少なくとも大部分含む第二被膜を含む、組成物を提供する(態様85)。
【0198】
態様によっては、本発明は、態様1~態様85のいずれか1又は複数の組成物であって、前記第二被膜は、疎水性ポリマーと親水性ポリマーとの混合物を含む、組成物を提供する(態様86)。
【0199】
態様によっては、本発明は、態様1~態様86のいずれか1又は複数の組成物であって、前記親水性ポリマーは、親水性セルロースポリマーを少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様87)。
【0200】
態様によっては、本発明は、態様1~態様87のいずれか1又は複数の組成物であって、前記親水性セルロースポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様88)。
【0201】
態様によっては、本発明は、態様1~態様88のいずれか1又は複数の組成物であって、前記疎水性ポリマーは、疎水性セルロースポリマーを少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様89)。
【0202】
態様によっては、本発明は、態様1~態様89のいずれか1又は複数の組成物であって、前記疎水性セルロースポリマーは、エチルセルロースを少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様90)。
【0203】
態様によっては、本発明は、態様1~態様90のいずれか1又は複数の組成物であって、前記第二被膜は、大部分エチルセルロースを含み、HPMCを更に含む混合物を含む、組成物を提供する(態様91)。
【0204】
態様によっては、本発明は、態様1~態様91のいずれか1又は複数の組成物であって、HPMCに対するエチルセルロースの比は、4:1~6:1(例えば、約5:1)などの、約3:1~約8:1である、組成物を提供する(態様92)。
【0205】
態様によっては、本発明は、態様1~態様92のいずれか1又は複数の組成物であって、前記薬物-樹脂複合体は、重量/重量基準で前記組成物の約30%~50%を占める、組成物を提供する(態様93)。
【0206】
態様によっては、本発明は、態様1~態様93のいずれか1又は複数の組成物であって、前記懸濁剤基剤は、重量/重量基準で前記組成物の約5%~15%を占めるデンプンを含む、組成物を提供する(態様94)。
【0207】
態様によっては、本発明は、態様1~態様93のいずれか1又は複数の組成物であって、前記懸濁剤基剤は、二糖を含み、前記二糖は、重量/重量基準で前記組成物の約7.5%~15%を占める二糖、を含む、組成物を提供する(態様95)。
【0208】
態様によっては、本発明は、態様1~態様95のいずれか1又は複数の組成物であって、前記二糖は、ショ糖とスクラロースとの混合物を含む、組成物を提供する(態様96)。
【0209】
態様によっては、本発明は、態様1~態様96のいずれか1又は複数の組成物であって、前記懸濁剤基剤は、約2.5%~7.5%(例えば、約5%)などの重量/重量基準で前記組成物の少なくとも約3%を占める増粘剤を含む、組成物を提供する(態様97)。
【0210】
態様によっては、本発明は、態様1~態様97のいずれか1又は複数の組成物であって、前記増粘剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPC)を少なくとも大部分含む、組成物を提供する(態様98)。
【0211】
態様によっては、本発明は、態様1~態様98のいずれか1又は複数の組成物であって、経口投与に適合される、組成物を提供する(態様99)。
【0212】
態様によっては、本発明は、態様1~態様99のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、カプセル剤の形態である、組成物を提供する(態様100)。
【0213】
態様によっては、本発明は、態様1~態様100のいずれか1又は複数の組成物であって、錠剤の形態である、組成物を提供する(態様101)。
【0214】
態様によっては、本発明は、態様1~態様101のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、約50mg/mL~約100mg/mLの濃度の前記薬物-樹脂複合体を含む、組成物を提供する(態様102)。
【0215】
態様によっては、本発明は、態様1~態様102のいずれか1又は複数の組成物であって、患者への単回投与のための単位剤形である、組成物を提供する(態様103)。
【0216】
態様によっては、本発明は、態様1~態様103のいずれか1又は複数の組成物であって、ミオトニーのための1日1回治療として効果的であると期待される量を含む、組成物を提供する(態様104)。
【0217】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様104のいずれかの1又は複数の組成物であって、約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様105)。
【0218】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様105のいずれかの1又は複数の組成物であって、約100mg~400mgのメキシレチン塩酸塩を含む、組成物を提供する(態様106)。
【0219】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様106のいずれかの1又は複数の組成物であって、少なくとも3ヶ月若しくは少なくとも6ヶ月などの、少なくとも2ヶ月の期間標準的US FDA加速安定性試験条件下(40℃/75%RH)、あるいは少なくとも18ヶ月若しくは少なくとも24ヶ月などの、少なくとも12ヶ月の期間通常の(長期)安定性試験の試験条件下のいずれかで、前記組成物中の開始/初期メキシレチンの10%未満(例えば、5%未満、2%未満、又は1%未満)の損失からも明らかなように、前記組成物は安定である、組成物を提供する(態様107)。
【0220】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様107のいずれかの1又は複数の組成物であって、ヒトレシピエントへの前記組成物の効果的用量を単回投与することにより、(1)ほとんどのヒト患者において投与後約5時間~約8時間にTmaxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト患者において投与後18時間に前記メキシレチンの血漿濃度は、Cmaxからの差異が少なくとも約33%(例えば、Cmaxからの差異が少なくとも約40%)である、組成物を提供する(態様108)。
【0221】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様108のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様109)。
【0222】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様109のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様110)。
【0223】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様110のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様111)。
【0224】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様111のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様112)。
【0225】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様112のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様113)。
【0226】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様113のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様114)。
【0227】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様114のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様115)。
【0228】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様115のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様116)。
【0229】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様116のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様117)。
【0230】
態様によってでは、本発明は、前記態様1~態様117のいずれか1又は複数の組成物であって、前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方のいずれかにおける前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、組成物を提供する(態様118)。
【0231】
態様によっては、本発明は、経口送達製剤中に含まれる治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の放出遅延剤と、を含む医薬組成物であって、前記経口送達製剤は、前記組成物の単回経口投与により(1)ほとんどのヒト患者において投与後約5時間~約8時間にTmaxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト患者において投与後18時間に前記メキシレチンの血漿濃度は、Cmaxからの差異が少なくとも約35%(例えば、Cmaxからの差異が少なくとも約40%)であるような遅延放出プロファイルを示す、組成物を提供する(態様119)。
【0232】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様119のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様120)。
【0233】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様120のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様121)。
【0234】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様121のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約4時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様122)。
【0235】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様122のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様123)。
【0236】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様123のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様124)。
【0237】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様124のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約5時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様125)。
【0238】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様125のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約20%以内に留まる、組成物を提供する(態様126)。
【0239】
態様によっては、本発明は、前記態様126の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約15%以内に留まる、組成物を提供する(態様127)。
【0240】
態様によっては、本発明は、前記態様127の組成物であって、前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、前記血漿濃度は、少なくとも約6時間の間、Cmaxからの差異が約10%以内に留まる、組成物を提供する(態様128)。
【0241】
態様によっては、本発明は、前記態様120~態様128のいずれか1又は複数の組成物であって、前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方のいずれかにおける前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、組成物を提供する(態様129)。
【0242】
態様によっては、本発明は、前記態様120~態様129のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、態様1~62のいずれかの1又は複数に記載の組成物の特徴の1又は複数を組み込まれている(態様130)。
【0243】
態様によっては、本発明は、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む医薬組成物であって、以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す、組成物を提供する:
(a)単回用量Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;
(b)単回用量Cmax平均値が、約700ng/mL~1200ng/mL又は725ng/mL~1200ng/mLなどの、約700ng/mL~1250ng/mL、例えば、763.2237ng/mL~約1100~1200ng/mL、例えば、約1162.5969ng/mLなどの、約1125ng/mL~1175ng/mLであること;
(c)単回用量AUC0~24平均値が、約16500ng・時/mL(例えば、16323.9271ng・時/mL)などの、12750ng・時/mL(例えば、12826.7066ng・時/mL)~約(16000~17000)ng・時/mLなどの、約12500ng・時/mL~13000ng・時/mLであること;
(d)単回用量AUC0~t平均値が、約22000ng・時/mL~24250ng・時/mL(例えば、約22301.7312ng・時/mL~約23909.8110ng・時/mL)などの、約21000ng・時/mL~25000ng・時/mLであること;
(e)単回用量AUC0~∞平均値が、約23000ng・時/mL~25500ng・時/mL(例えば、約23345.7516ng・時/mL~約25363.6969ng・時/mL)などの、22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)単回用量t1/2平均値が、約10時間~約13.5時間であること(態様131)。
【0244】
態様によっては、本発明は、前記態様131の組成物であって、単回用量t1/2平均値が約10時間~約13.5時間である、組成物を提供する(態様132)。
【0245】
態様によっては、本発明は、前記態様131又は態様132の組成物であって、単回用量Tmax中央値が約5時間~約8時間である、組成物を提供する(態様133)。
【0246】
態様によっては、本発明は、前記態様133の組成物であって、単回用量Tmax中央値が、約6時間以上である、組成物を提供する(態様134)。
【0247】
態様によっては、本発明は、前記態様131~態様134のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量Cmax平均値が、約700ng/mL以上(例えば、約763.2237ng/mL以上などの、約750ng/mL以上)であるを示す、組成物を提供する(態様135)。
【0248】
態様によっては、本発明は、前記態様131~態様135のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量AUC0~24平均値が、約12000ng・時/mL~13500ng・時/mL(例えば、約12826.7066ng・時/mLなどの、約12500ng・時/mL~13000ng・時/mL)である、組成物を提供する(態様136)。
【0249】
態様によっては、本発明は、前記態様131~態様136のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量AUC0~t平均値が、約21500ng・時/mL~23500ng・時/mL(例えば、約22301.7312ng・時/mLなどの、約22000ng・時/mL~22750ng・時/mL)である、組成物を提供する(態様137)。
【0250】
態様によっては、本発明は、前記態様131~態様137のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量AUC0~∞平均値が、約22500ng・時/mL~24500ng・時/mL(例えば、約23345.7516ng・時/mLなどの、約23000ng・時/mL~23750ng・時/mL)である、組成物を提供する(態様138)。
【0251】
態様によっては、本発明は、前記態様131~態様138のいずれか1又は複数の組成物であって、単回用量t1/2平均値が、約12時間以上である、組成物を提供する(態様139)。
【0252】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む医薬組成物であって、絶食条件に対して摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の検出可能か又は有意な増加を示す、組成物を提供する(態様140)。
【0253】
態様によっては、本発明は、前記態様140の組成物であって、AUC0~∞の摂食/絶食比平均値が約1.13以上である、組成物を提供する(態様141)。
【0254】
態様によっては、本発明は、前記態様141の組成物であって、Cmaxの摂食/絶食比平均値が約1.25以上である、組成物を提供する(態様142)。
【0255】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様62のいずれか1又は複数の組成物であって、態様131の薬物動態プロファイル特性を示す、組成物を提供する(態様143)。
【0256】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン及び遅延剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記組成物は、同じ条件下で投与後3時間~24時間の3以上の時点における試験製品1(T1)の対応する単回投与により達成されるメキシレチンの血漿レベルと統計的に類似する3以上の時点におけるメキシレチンの血漿レベルを示す、組成物を提供する(態様144)。
【0257】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン及び遅延剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記組成物は、同じ条件下で投与後3時間~24時間の5以上の時点における試験製品1(T1)の対応する単回投与により達成されるメキシレチンの血漿レベルと統計的に類似する5以上の時点におけるメキシレチンの血漿レベルを示す、組成物を提供する(態様145)。
【0258】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン及び遅延剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記組成物は、同じ条件下で投与後3時間~24時間の7以上の時点における試験製品1(T1)の対応する単回投与により達成されるメキシレチンの血漿レベルと統計的に類似する7以上の時点におけるメキシレチンの血漿レベルを示す、組成物を提供する(態様146)。
【0259】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン及び遅延剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記組成物は、同じ条件下で投与後3時間~24時間の3以上の時点における試験製品2(T2)の対応する単回投与により達成されるメキシレチンの血漿レベルと同じくらいの3以上の時点におけるメキシレチンの血漿レベルを示す、組成物を提供する(態様147)。
【0260】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン及び遅延剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記組成物は、同じ条件下で投与後3時間~24時間5以上の時点における試験製品2(T2)の対応する単回投与により達成されるメキシレチンの血漿レベルと同じくらいの5以上の時点におけるメキシレチンの血漿レベルを示す、組成物を提供する(態様148)。
【0261】
態様によっては、本発明は、治療有効量のメキシレチン及び遅延剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記組成物は、同じ条件下で投与後3時間~24時間7以上の時点における試験製品2(T2)の対応する単回投与により達成されるメキシレチンの血漿レベルと同じくらいの7以上の時点におけるメキシレチンの血漿レベルを示す、組成物を提供する(態様149)。
【0262】
態様によっては、本発明は、医薬組成物であって、(a)治療有効量のメキシレチンの薬学的に許容可能な塩と、前記組成物のTmaxが約5時間~8時間、t1/2が約10時間~約13.5時間となるようにメキシレチンの放出を遅延させるための手段と、を含む、組成物を提供する(態様150)。
【0263】
態様によっては、本発明は、前記態様150の組成物であって、前記組成物は、経口投与により患者に前記組成物を送達するための手段を含む、組成物を提供する(態様151)。
【0264】
態様によっては、本発明は、前記態様151の組成物であって、前記組成物は、液体製剤に前記メキシレチンを懸濁するための手段を含む、組成物を提供する(態様152)。
【0265】
態様によっては、本発明は、前記態様150~態様152のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、態様131~149のいずれか1又は複数の薬物動態プロファイル特性を示す、組成物を提供する(態様153)。
【0266】
態様によっては、本発明は、前記態様150~態様152のいずれか1又は複数の組成物であって、前記組成物は、態様63~117のいずれか1又は複数の溶解特性を示す、組成物を提供する(態様154)。
【0267】
態様によっては、本発明は、(1)メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の薬学的に許容可能な形態を準備することと;(2)前記メキシレチンをイオン交換樹脂と配合して薬学的に許容可能なイオン交換樹脂を生成することと;(3)適切な溶媒に放出遅延剤及び1若しくは複数の薬学的に許容可能なコーティング添加剤を溶解並びに/又は分散してコーティング組成物を調製することと;(4)前記コーティング組成物を前記メキシレチンとイオン交換樹脂との複合体上に塗布してメキシレチン若しくはその医薬品塩の医薬制御放出1日1回組成物を得ることと、を含む方法により作製された製品を提供する(態様155)。
【0268】
態様によっては、本発明は、前記態様155の製品であって、前記薬学的に許容可能なイオン交換樹脂は、親水性及び疎水性放出遅延ポリマーの2層を含む、製品を提供する(態様156)。
【0269】
態様によっては、本発明は、前記態様156の製品であって、存在する前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩は、メキシレチン塩酸塩を含む、製品を提供する(態様157)。
【0270】
態様によっては、本発明は、本明細書に記載されている実施例のいずれか1つに記載されている方法により製造される製品を提供する(態様158)。
【0271】
態様によっては、本発明は、本明細書の実施例に記載されている製造方法の大部分、大まかに全て、又は全てを含む方法により製造された製品を提供する(態様159)。
【0272】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様62のいずれか1つの組成物であって、前記組成物は、イオン交換樹脂粒子がポリマー系に組み込まれる前に医薬用薬物と一緒にロードされて薬物樹脂複合体を生成し、これを放出遅延ポリマーにより更に被覆して制御放出薬物樹脂複合体を生成する、組成物を提供する(態様160)。
【0273】
態様によっては、本発明は、治療を必要としている患者のミオトニーの治療方法であって、前記方法は、態様1~態様160のいずれかの1又は複数に記載の組成物を有効量、前記患者に投与することを含む、方法を提供する(態様161)。
【0274】
態様によっては、本発明は、態様161の方法であって、前記方法は、前記治療期間の一部若しくは全ての間に1日1回、前記治療期間の一部若しくは全ての間に1日2回、又はその両方で前記患者に前記組成物の用量を投与することを含む、方法を提供する(態様162)。
【0275】
態様によっては、本発明は、態様162の方法であって、前記方法は、1日当たり前記組成物の1つの投薬量を大部分投与することを含む、方法を提供する(態様163)。
【0276】
態様によっては、本発明は、態様163の方法であって、前記方法は、有意数の患者においてNamusclaを1日3回投与するのと同じ程度効果的である、方法を提供する(態様164)。
【0277】
態様によっては、本発明は、態様164の方法であって、前記方法は、ほとんどの患者においてNamusclaを1日3回投与するのと同じ程度効果的である、方法を提供する(態様165)。
【0278】
態様によっては、本発明は、態様161又は態様162の方法であって、前記方法は、Namusclaの使用に関連するより胃腸に悪くない結果に関連する、方法を提供する(態様166)。
【0279】
態様によっては、本発明は、前記態様161~態様163のいずれかの1又は複数の方法であって、前記治療を受けている患者の有意により大きい数は、長期間(例えば、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約1年)にわたって前記治療を継続する、方法を提供する(態様167)。
【0280】
態様によっては、本発明は、前記態様161~態様164のいずれか1つの方法であって、前記方法は、前記患者が食後前記製品を摂食することを含む、方法を提供する(態様168)。
【0281】
態様によっては、本発明は、前記態様161~態様168のいずれかの1又は複数の方法であって、前記治療は、態様150~態様154のいずれかの1又は複数の手段により行う、方法を提供する。
【0282】
態様によっては、本発明は、薬学的に許容可能なメキシレチン組成物の製造方法であって、前記方法は、工程(1)メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の薬学的に許容可能な形態を準備することと;(2)前記メキシレチンをイオン交換樹脂と配合して薬学的に許容可能なイオン交換樹脂を精製することと;(3)適切な溶媒に放出遅延剤及び1又は複数の薬学的に許容可能なコーティング添加剤溶解及び/又は分散してコーティング組成物を調製することと;(4)前記コーティング組成物を前記メキシレチンとイオン交換樹脂との複合体上に塗布してメキシレチン若しくはその医薬品塩の医薬制御放出1日1回組成物を得ることと、を含む、方法を提供する(態様170)。
【0283】
態様によっては、本発明は、前記態様1~態様62のいずれかの1又は複数の組成物の製造方法であって、前記イオン交換樹脂粒子は、ポリマー系に組み込む前に医薬用薬物と一緒にロードされて薬物樹脂複合体を生成する、方法を提供する(態様171)。
【0284】
態様によっては、本発明は、前記態様170~態様171の方法であって、前記薬物樹脂複合体は、放出遅延ポリマーにより更に被覆されて制御放出薬物樹脂複合体を生成する、方法を提供する(態様172)。
【0285】
本発明の詳細な説明
ここで、様々な態様をより詳細に記載する。便宜のために、要素/工程及び個々の要素/工程の両方の組合せを、本開示の本節に記載する。特定の要素/工程に焦点を当てられた文章を含んでいるにも関わらず、特定の工程又は要素のいずれかの態様、様相、実施形態、又は他の記載を、本発明の組成物/方法、又は本開示のいずれかの部分に示されたそのいずれかの他の記載された要素/工程のいずれかの一般的記載に適用することができる。
【0286】
本明細書で使用されるとき、用語「例示的(exemplary)」は、「例、場合、又は例示としての役割を果たす」ことを意味する。以下の詳細な記載は、本来、単に例示であり、応用及び使用を制限する意図はない。「例示」として本明細書に記載されているいずれもの実施形態は、必ずしも他の実施形態より好ましい又は有利であると解釈されるべきでない。
【0287】
組成物/組成物特性
態様によっては、本発明は、制御放出医薬組成物及びこれらの製造方法を開示する。態様によっては、本発明の組成物を、経口投与用に製剤する。態様によっては、組成物は、錠剤、カプセル剤、その他の形態であるか、又は錠剤、カプセル剤、その他を含む。態様によっては、経口投与用に適合され、治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩及び放出遅延剤を含む組成物であって、毎日投与される前記組成物の単回投与が少なくとも約3ヶ月(例えば、少なくとも約6ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、若しくは36ヶ月、又はそれ以上)などの、少なくとも約1ヶ月の治療期間にわたって統計的に有意な数のミオトニー患者を治療するのに有効であるような速度において、ヒト患者への投与後、前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩を前記組成物から放出させるように、前記放出遅延剤は、前記組成物から前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の前記放出を効果的に制御する、組成物。態様によっては、本発明は、ミオトニーなどの病態を治療するためのかかる組成物の使用方法であって、前記方法は、少なくとも1ヶ月、又は約3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、若しくは36ヶ月、又はそれ以上の期間などの期間の間に1日1回患者に有効量の本開示の組成物を投与することを含み、前記方法は、1日1回より多い回数前記患者に前記組成物を投与することを含まない、方法を提供する。態様によっては、前記方法及び組成物は、公知の市販品などの対照薬より検出可能にも有意にも効果的でない場合、更に本明細書及び背景技術において引用されているEMA、2018文献に記載されているNasmuscla(例えば、1日3回 167mg用量)と同じくらい効果的である。態様によっては、かかる組成物は、1日1回しか投与しない治療期間を通して効果的であるNasmusclaから区別することができる。態様によっては、本発明の組成物の1日1回のみの投与が効果的である患者数は、Nasmusclaの1日1回投与で治療可能な患者数より有意に多い。
【0288】
態様によっては、前項に記載されている組成物の各用量は、約200mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩などの、約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩(例えば、約100~550mg、約100~500mg、約100~450mg、約100~400mg、約100~300mg、又は約100~250mgなどの、約225~600mg、約250~600mg、約275~600mg、約300~600mg、約350~600mg、約400~600mg、又は約450~600mg)を含む。態様によっては、組成物の各用量は、少なくとも約200mg、250mg、又は約300mg~約600mg以下、550mg、500mg、450mg、400mg、又は約350mgを含む。
【0289】
態様によっては、本発明は、本節の前項のいずれかに記載の組成物であって、Tmax中央値が、約5時間~約8時間(例えば、約6時間~7時間、約5.75時間~6.75時間、約5.75時間~6.25時間、又は約6時間などの、約5.5時間~7.5時間)であるか;t1/2平均値が、約10時間~約13.5時間(例えば、約10.5~13時間、約11~12.5時間、約10.5~12.5時間、約11~12時間、約10.5~12時間、約11時間、約12時間、約11~13時間、又は約11~13.5時間)であるか;又は上記特性の両方を更に特徴とすることができる、組成物を提供する。本発明は、本節の前文章のいずれかに記載の組成物であって、単回投与後の以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示すことを更に特徴とする、組成物を更に提供する:(a)Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;AUC0~24平均値が約15500ng・時/mL~約17250ng・時/mLであること;AUC0~tが約22000ng・時/mL~24250ng・時/mLであること;及びAUC0~∞が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること。更なる態様では、本発明は、有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、及び有効量の放出遅延剤/遅延剤を含む医薬組成物であって、前記組成物は、更に(本節又は本開示のいずれかの他の態様と組み合わせて)又はあるいは(いずれかのかかる態様に対して)単回投与後以下の薬物動態プロファイル特性の3つ以上などの、少なくとも2つなどの少なくとも1つ(例えば、1~5、2~5、2~4、2~3、1~4、1~3、3、4、5、又は全て)を示す、組成物を提供する:
(g)Tmax中央値が約5時間~約8時間であること;
(h)Cmax平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(i)AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(j)AUC0~t平均値が約22000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(k)AUC0~∞平均値が約22500ng・時/mL~26000ng・時/mLであること:及び
(l)T1/2平均値が約10時間~約13.5時間であること。
【0290】
態様によっては、本節の前の部分のいずれかに記載されている組成物などの本発明の組成物は、絶食条件に対して摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を更に示す。
【0291】
態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、ミオトニーなどのメキシレチンにより治療可能な病態の治療においておそらく有用な1又は複数の他の化合物に加えて、1又は複数の薬学的に許容可能なメキシレチンを含む(例えば、態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、有効量のメキシレチン化合物又はその適切な塩、及び有効量の1又は複数の他のミオトニー治療APIを含む)。態様によっては、かかる1又は複数の薬学的に許容可能な化合物を、1又は複数のイオン交換樹脂上にロードする。態様によっては、組成物は、被覆されていない薬物-樹脂複合体の検出可能か又は有意な量を含む。態様によっては、組成物は、被覆された薬物-樹脂複合体の検出可能か又は有意な量を含む。態様によっては、組成物は、被覆されていない薬物-樹脂複合体及び被覆された薬物-樹脂複合体の両方の検出可能か又は有意な量を含む。
【0292】
メキシレチン化合物
態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、例えば、メキシレチンなどの薬学的に許容可能な化合物を含む。態様によっては、かかる化合物を、例えば、かかる化合物の、例えば、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、鏡像異性体、誘導体、多形体、活性代謝物、又はプロドラッグなどの哺乳類投与のために適したいずれかの薬学的に許容可能な形態で提供することができる。
【0293】
矛盾なければ、本明細書中のメキシレチン又はメキシレチン化合物のいずれかの言及は、そのいずれか及び全ての適切な塩を暗黙的に同時に下維持すると理解され(例えば、本明細書中のメキシレチンを含む組成物のいずれかの言及は、メキシレチン塩酸塩などの適切なメキシレチン塩の当量を含む対応する組成物を暗黙的に開示すると理解されるべきである)、メキシレチン又はメキシレチン化合物の塩の適切な、いずれかの開示は、メキシレチン又はいずれかのかかる塩形態でない別の適切なメキシレチンを含む対応する方法、組成物、その他の暗黙的同時開示を提供すると理解されるだろう。
【0294】
態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、メキシレチン、例えば、メキシレチン化合物を含む。態様によっては、メキシレチン化合物は、例えば、メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、薬学的に許容可能な水和物、薬学的に許容可能な鏡像異性体、薬学的に許容可能な幾何異性体、薬学的に許容可能な立体異性体、薬学的に許容可能なジアステレオマー、薬学的に許容可能なNオキシド、薬学的に許容可能な誘導体、薬学的に許容可能な多形体、及び薬学的に許容可能なプロドラッグなどの特定された又は特定可能な又は考えられ得る哺乳類投与のために適したいずれかの薬学的に許容可能なメキシレチン化合物であり得る。態様によっては、組成物は、メキシレチン又はメキシレチンの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、鏡像異性体、誘導体、多形体、又はプロドラッグのいずれか1又は複数の混合物を含むことができる。
【0295】
態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、メキシレチン塩酸塩などのメキシレチンの塩、又は、例えば、米国特許出願公開第2011/0028552号若しくは、例えば、米国特許出願公開第2012/0196933号に開示されているメキシレチン化合物塩であるメキシレチン化合物を含むことができる。態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、溶媒和された形態(水和物など)のメキシレチン、溶媒和されていない形態のメキシレチン、又はその両方であるメキシレチン化合物を含むことができる。態様によっては、本発明は、Andrews,et.al.,in,“Derisking the Polymorph Landscape:The Complex Polymorphism of Mexiletine Hydrochloride,”Cryst.Growth Des.2021,21,12,7150-7167により記載されているものなどの両方のかかる形態を包含する。態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、メキシレチンのいずれかの薬学的に許容可能な幾何異性体、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、又はNオキシドを含むことができる。メキシレチン又はメキシレチン化合物は、2又は複数の立体異性体(例えば、ジアステレオマー及び鏡像異性体)で存在することができる。態様によっては、メキシレチン化合物は、メキシレチンの全ての公知の立体異性体及びその混合物に及ぶことができる。態様によっては、本明細書で提供されているメキシレチンの特定の立体異性体を、当技術分野において公知の方法により相互から分離することができるか、又は、例えば、所与の異性体を、例えば、立体特異的又は不斉合成により得ることができる。態様によっては、例えば、生物活性、バイオアベイラビリティー、又はその両方の検出可能に有意により高いレベルを示す形態などのメキシレチンの特定の異性体を使用するのが特に有利である可能性がある。かかるメキシレチン化合物の例示的形態は、例えば、Tekewe,et.al.,“Development and validation of HPLC method for the resolution of drug intermediates:DL-3-Phenyllactic acid,DL-O-acetyl-3-phenyllactice acid and (+/-)-mexiletine acetamide enantiomers,”Talanta 75(2008)239-245及びこの中に引用されている多くの文献に開示されている(例えば、その中の引用参考文献1~15参照)。態様によっては、本明細書に開示されているメキシレチン化合物は、例えば、いずれかの1又は複数のかかる引用化合物又は引用参考文献に開示されているかかる化合物であり得る。態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、メキシレチンのピロリン誘導体、例えば、Frederickson,et.al.,“Fragment-Based Discovery of Mexiletine Derivatives as Orally Bioavailable Inhibitors of Urokinase-Type Plasminogen Activator,”J.Med.Chem.,2008,51,2,183-186に開示されているもの、又は、例えば、Chau,et.al.,in,“Synthesis of six mexiletine derivatives with isoindolines attached as potential antioxidants and their evaluation as cardioprotective agents,”MedChemComm,2015,6,634-639により開示されているものなど、メキシレチンの誘導体であるメキシレチン化合物を含むことができる。態様によっては、本明細書中のメキシレチン化合物は、例えば、Andrews,et.al.、上記、又は、例えば、Kiss and Repasi,“Investigation of polymorphism of mexiletine hydrochloride by Fourier transform infrared and differential scanning calorimetric techniques,”Analyst,1993,118,661-664により開示されているメキシレチン塩酸塩の多形体などのメキシレチンの多形体であり得る。態様によっては、メキシレチン化合物は、例えば、国際公開第2012/085586号、米国特許出願公開第2011/028552号、又は、例えば、米国特許出願公開第2012/0196933号に開示されているものなどのメキシレチンのプロドラッグであり得る。本明細書において、用語「メキシレチン化合物」の使用は、本節に開示されているいずれかのかかるメキシレチン化合物又は当技術分野において公知の他のメキシレチン化合物を表すと解釈されるべきである。特定の態様では、本明細書中の組成物は、メキシレチンの塩、例えば、メキシレチン塩酸塩を特徴とすることができるメキシレチン化合物を含む。
【0296】
放出遅延剤
本発明の組成物は、上記様々な放出プロファイル特性(例えば、前記組成物は、Tmax中央値が約5時間~約8時間であるか、t1/2平均値が約10時間~約13.5時間であるか、若しくはその両方であるか、及び/又は、ミオトニー患者などの関連する患者の有意数において、前記組成物の用量の単回投与による患者へのメキシレチンの治療有効量を提供する能力を示す)のいずれかを付与する(1又は複数の)放出遅延/遅延剤を含む。放出遅延剤は、いずれかの適切な量で存在する放出遅延組成物のいずれかの適切な数を含むことができる。多数の種類の放出遅延材、及び当技術分野において公知のその均等物を本明細書で提供する。かかる実施形態を例示するため、本明細書において、単独又は他の放出遅延剤/要素(例えば、1又は複数の放出遅延コーティングポリマー)と共に放出遅延成分/要素の一部としてイオン交換樹脂成分を含む組成物についての重要な開示を提供する。かかる製剤は本発明の唯一の態様であるが、かかる詳細な開示は、本明細書に記載されている特性を有する組成物を得るために当業者の他の放出遅延剤の使用を低く評価することを意図しておらず、これらは、本開示全体を通して提供されている本発明の様々な態様による治療薬として適していると本発明者らは考えている。
【0297】
持続放出/制御放出特性及び成分
本発明のための組成物の特性の重要な態様は、その中に含まれる薬物、例えば、メキシレチン化合物の制御放出である。かかる制御放出(例えば、持続放出)は、即時放出形態で投与されるメキシレチンの血漿濃度の急速溶解及び急速低下を克服するためのより一貫した又は継続的治療投与の要件を緩和する既存技術を超えた本発明の多くの利点を提供する。
【0298】
1又は複数の薬物、例えば、メキシレチン化合物を含む医薬組成物は、ゆっくりと、時間の経過と共に制御されて放出され、「制御放出」を有すると説明することができる。特定の実施形態によれば、用語「制御放出」は、即時放出より遅い速度で薬物、例えば、メキシレチン化合物を放出することを意味する。態様によっては、制御放出は、例えば、約2時間~約22時間、約6時間~約18時間、又は約10時間~約14時間などの例えば、約1時間~約24時間、約2時間~約20時間、約1時間~約16時間、約1時間~約12時間、又は約1時間~約8時間、例えば、約2時間~約24時間、約6時間~約24時間、約10時間~約24時間、約14時間~約24時間、約18時間~約24時間、又は約22時間~約24時間などの約1時間、約2時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約22時間、又は約24時間以上の経過にわたって単回投与後の薬物、例えば、メキシレチン化合物を放出することを意味する。態様によっては、本明細書で提供されている組成物のメキシレチン化合物を、24時間以上の期間にわたって放出することができる。
【0299】
本発明の医薬組成物の長時間作用型徐放性は、かかる組成物の治療投与計画を支援することができ、前記組成物を、1日3回以下、例えば、約8時間毎に1回、約12時間毎に1回、約16時間毎に1回、約20時間毎に1回、又は、例えば、約24時間毎に1回、例えば、約8時間~約24時間毎に1回、約8時間~約20時間毎に1回、約8時間~約16時間毎に1回、約8時間~約12時間毎に1回、又は約10時間~約24時間毎に1回、約14時間~約24時間毎に1回、約18時間~約24時間毎に1回、又は約22時間~約24時間毎に1回投与する。態様によっては、組成物を、例えば、約12時間毎~約24時間毎に1回以下、例えば、約16時間~約24時間毎に1回又は約20時間~約24時間毎の1回、又は約12時間毎~約20時間毎に約1回、約12時間~約16時間、又は、例えば、約16時間~約20時間ごとに約1回など、1日2回以下投与する。態様によっては、組成物を、1日1回以下、例えば、24時間毎に1回投与する。
【0300】
態様によっては、本発明により提供される組成物を制御放出剤形として提供し、組成物は、1又は複数の薬物、例えば、1又は複数のメキシレチン化合物を含む。態様によっては、本発明により提供される組成物を、持続放出の形態で提供する。態様によっては、本明細書中の組成物を、約12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、22時間、又は24時間の期間当たり1回以下投与する。態様によっては、本発明により提供される組成物を、1日1回、例えば、24時間の期間当たり1回投与する。態様によっては、本発明により提供される組成物は、持続放出の形態で存在するメキシレチン化合物を提供する。
【0301】
特定の態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物を含む制御放出医薬組成物を提供する。態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物を含む制御放出1日1回医薬組成物を提供する。態様によっては、メキシレチン化合物は、メキシレチンの塩である。態様によっては、メキシレチン化合物は、イオン交換樹脂と複合体化する。
【0302】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物を含む制御放出1日1回組成物を提供し、これは、現在市販製品(例えば、NaMuscla(登録商標))よりミオトニー治療において検出可能か又は有意に速い、例えば、早い、若しくは速い治療効果の発現を提供する。態様によっては、かかる治療効果は、現在市販製品(例えば、NaMuscla(登録商標))より少なくとも約1%速い、≧約2%、≧約3%、≧約4%、≧約5%、≧約6%、≧約7%、≧約8%、≧約9%、≧約10%、≧約15%、≧約20%、≧約25%、≧約30%、≧約35%、≧約40%、≧約45%、又は、例えば≧約50%短い期間内で観察される。
【0303】
態様によっては、本明細書で提供されている制御放出組成物は、現在市販製品(例えば、NaMuscla(登録商標))と比較して検出可能か又は有意に長い時間ミオトニーの治療における臨床的に関連する有効性を提供する。態様によっては、本明細書中の組成物の単回投与は、現在市販製品(例えば、NaMuscla(登録商標))より少なくとも約1%長い、≧約2%、≧約3%、≧約4%、≧約5%、≧約6%、≧約7%、≧約8%、≧約9%、≧約10%、≧約15%、≧約20%、≧約25%、≧約30%、≧約35%、≧約40%、≧約45%、≧約50%、≧約55%、≧約60%、≧約65%、≧約70%、≧約75%、≧約80%、≧約85%、≧約90%、≧約95%、≧約100%、≧約150%、≧約200%、≧約250%、≧約300%、≧約350%、≧約400%、≧約450%、又は≧約500%長い期間ミオトニーの治療における臨床的に関連する有効性を提供する。
【0304】
態様によっては、本発明により提供される組成物は、現在市販製品(例えば、NaMuscla(登録商標))と比較して検出可能に又は有意に長い期間薬物有効性の臨床的に関連するレベルを維持する。態様によっては、本明細書により提供される組成物は、現在市販製品(例えば、NaMuscla(登録商標))より少なくとも約1%長い、≧約2%、≧約3%、≧約4%、≧約5%、≧約6%、≧約7%、≧約8%、≧約9%、≧約10%、≧約15%、≧約20%、≧約25%、≧約30%、≧約35%、≧約40%、≧約45%、≧約50%、≧約55%、≧約60%、≧約65%、≧約70%、≧約75%、≧約80%、≧約85%、≧約90%、≧約95%、≧約100%、≧約150%、≧約200%、≧約250%、≧約300%、≧約350%、≧約400%、≧約450%、又は≧約500%長い期間薬物有効性の臨床的に関連するレベルを維持する。
【0305】
本明細書において、「治療有効量」は、通常、研究者、医師、又は他の臨床医により求められる組織、系、動物、又はヒトの目的とする(通常有意な)生物応答又は医療応答を引き起こす化合物又は医薬組成物の量を意味する。態様によっては、治療有効量は、ヒト対象/患者における少なくとも1つ又は少なくとも2つのよく制御された臨床試験及び充分な臨床試験により明らかにされる(例えば、薬事承認のために充分考慮されるだろうように)。本明細書において、「臨床的に関連する有効性」は、通常、研究者、医師、又は他の臨床医により求められる標的とされる組織、系、動物、又はヒトにおいて又は対して検出可能か又は有意な目的とする効果又は生物医学応答若しくは医療応答(通常、有意に)を明らかにすることを意味する。本明細書において、薬物の「臨床的に関連するレベル」は、標的とされる組織、系、動物、又はヒトにおいて又は対して検出可能か又は有意な目的とする効果又は生物医学応答若しくは医療応答(通常、有意に)を得るために充分なレベルである。
【0306】
イオン交換樹脂
態様によっては、本発明により提供される組成物は、イオン交換樹脂、例えば、イオン交換樹脂粒子上にロードされた薬物を含む。態様によっては、イオン交換樹脂粒子は、ポリマー系に組み込まれる前に医薬用薬物をロードされて、薬物-樹脂複合体を生成する。態様によっては、薬物-樹脂複合体は、被覆しないままにしておく。いくつかの態様では、薬物-樹脂複合体を、1又は複数の放出遅延ポリマーで更に被覆して制御放出薬物-樹脂複合体を生成する。
【0307】
イオン交換樹脂は、非常に小さい粒子及びビーズの形態の水不溶性ポリマーである。イオン交換樹脂の特性は、目的とする応用に応じて変わる可能性があり、態様によっては、これらは、総じて、結合されたイオン性官能基を有する不溶性多孔質ポリマー格子又はマトリックスからなる。態様によっては、本明細書に開示されている薬物、例えば、メキシレチン化合物は、酸-塩基反応によりイオン交換樹脂と結合している。特定の態様では、組成物は、陽イオン交換樹脂を含む。特定の態様では、組成物は、陰イオン交換樹脂を含む。態様によっては、組成物は、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の組合せを含むことができる。態様によっては、イオン交換樹脂は、樹脂と結合される薬物に基づいて選択される。態様によっては、イオン交換樹脂は、薬物の酸性又は塩基性に基づいて選択される。態様によっては、塩基性薬物は、陽イオン交換樹脂と結合することができ、酸性薬物は、陰イオン交換樹脂と結合することができる。態様によっては、組成物は、メキシレチン化合物を含み、前記メキシレチン化合物は、例えば、カチオン性イオン交換樹脂と結合する。
【0308】
態様によっては、いずれかの薬剤的に適切な、例えば、生物学的に安全な(「生物学的に安全な」は、患者の1若しくは複数の組織又は系の機能に対する、例えば、検出可能か又は有意な悪影響などのそれを受けている患者の健康に対する検出可能か又は有意な悪影響又は有害な影響を引き起こさないことを意味する)イオン交換樹脂を、薬学的に許容可能であり、適切な粒度又はビーズ径を有するという条件で、本発明の、例えば、メキシレチン-イオン交換樹脂複合体などの組成物のメキシレチン-イオン交換樹脂複合体の調製において使用することができる。
【0309】
特定の態様では、本明細書中の組成物は、例えば、≧約20μm、≧約22μm、≧約24μm、≧約26μm、≧約28μm、≧約30μm、≧約32μm、≧約34μm、≧約36μm、≧約38μm、又は、例えば、≧約40μmなどの少なくとも約20μmの粒度を有するイオン交換樹脂粒子を含む。態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、≧約42μm、≧約44μm、≧約46μm、≧約48μm、≧約50μm、≧約52μm、≧約54μm、≧約56μm、≧約58μm、≧約60μm、又は、例えば、≧約70μm、≧約80μm、≧約90μm、≧約100μm、≧約120μm、≧約140μm、≧約160μm、≧約180μm、≧約200μm、≧約220μm、≧約240μm、≧約260μm、≧約280μm、又は更に≧約300μmなどの40μm≧の粒度を有するイオン交換樹脂粒子を含む。
【0310】
全ての市販のイオン交換樹脂は、本発明の範囲内であると意図される。態様によっては、本発明の実践において有用なイオン交換樹脂としては、例えば、DUOLITE(登録商標)AP143/1083(コレスチラミン樹脂USP)などのアニオン性樹脂及びAMBERLITE(登録商標)IRP-64(ジビニルベンゼンで架橋されたメタクリル酸の多孔質共重合体)、AMBERLITE(登録商標)IRP-69(ポリスチレンスルホン酸ナトリウムUSP)及びAMBERLITE(登録商標)IRP-88などのカチオン性樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。特定の態様では、組成物は、AMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂を含む。AMBERLITE(登録商標)IRP 69(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)は、ナトリウム塩として市販されている。しかしながら、ナトリウム塩を、これに限定されないが、K及びLiを含む他の塩形態に変換することは、本発明の範囲内である。したがって、特定の態様では、カリウム塩として提供されるAMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂、カリウム塩、リチウム塩、又はその両方として提供されるAMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂。
【0311】
薬物-樹脂複合体
態様によっては、薬物-樹脂複合体は、イオン交換樹脂、例えば、複合体化しようとする薬物の1又は複数の特性に基づいて選択されたイオン交換樹脂を、薬物の選択された形態の水溶液に入れることにより生成する。態様によっては、前記組合せを、混合、さもなければ撹拌する。態様によっては、生成された薬物-樹脂複合体を回収及び洗浄する。態様によっては、複合体を、脱塩水又は純粋で洗浄する。態様によっては、洗浄は、大まかに全て、実質的に全て、又は全ての未結合薬物(例えば、イオン交換樹脂粒子と結合されていない薬物)の除去を保証する。態様によっては、次いで、複合体を乾燥する。特定の態様では、薬物は、例えば、メキシレチンの塩などのメキシレチン化合物である。態様によっては、イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂である。態様によっては、陽イオン交換樹脂は、例えば、AMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂又はAMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂と少なくとも概ね同じ、少なくとも実質的に同じ、本質的に同じ、又は同じ特性を共有する樹脂である。
【0312】
特定の実施形態によれば、イオン交換樹脂は、薬物を最大限にロードされる、例えば、イオン交換樹脂は、樹脂が保持することができる最大量の薬物をロードされる。態様によっては、イオン交換樹脂は、その最大の薬物結合能の、例えば、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は、例えば、約95%、約97.5%、又は約99%のように、最大の薬物結合能の約10%~約99%、例えば、約20%~約99%、約30%~約99%、約40%~約99%、約50%~約99%、約60%~約99%、約70%~約99%、又は約80%~約99%、又は約90%~約99%、例えば、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約10%~約30%、又は、例えば、約10%~約20%である量をロードされるなど、その最大の結合能である量をロードされ得る。態様によっては、かかる量は、送達される薬物の所望の用量に基づいて選択される。態様によっては、本明細書に開示されているかかる量を、薬物-樹脂複合体のために提供することができ、前記薬物は、例えば、メキシレチン化合物であり、前記樹脂は、AMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂又はAMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂と少なくとも概ね同じ、少なくとも実質的に同じ、本質的に同じ、又は同じ特性を共有する樹脂などの陽イオン交換樹脂である。
【0313】
態様によっては、本明細書中の組成物は、陽イオン交換樹脂とのメキシレチン化合物の複合体化を用いてメキシレチンの苦味を、検出可能か若しくは有意に減少させるか、又は少なくとも概ね、少なくとも実質的に、若しくは本質的に取り除く。
【0314】
態様によっては、薬物、例えば、メキシレチン化合物を樹脂、例えば、AMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂又はAMBERLITE(登録商標)IRP 69樹脂と少なくとも概ね同じ、少なくとも実質的に同じ、本質的に同じ、又は同じ特性を共有する樹脂上にロードすることは、周知の技術により行うことができる。態様によっては、バッチ式ロードを使用することができ、薬物溶液を、最大ロードを得るために必要な時間、適切な容器中で樹脂と混合する。代替の態様では、薬物の溶液を、ロードが完了するまで、樹脂のカラムを通過させることができる。
【0315】
態様によっては、コーティング方法を更に行う薬物-樹脂複合体を、コーティング前に乾燥する。
【0316】
薬物-樹脂複合体コーティング
態様によっては、医薬組成物は、例えば、メキシレチン-樹脂複合体などの薬物-樹脂複合体を含み、かかる複合体の少なくとも一部を、放出遅延コーティング、例えば、放出遅延ポリマーコーティングで被覆する。態様によっては、例えば、放出遅延ポリマーコーティングで被覆されたメキシレチン化合物-樹脂複合体などの放出遅延ポリマーコーティングで被覆された薬物-樹脂複合体を含む医薬組成物は、薬物の制御放出、例えば、少なくとも約24時間の期間、例えば、24時間以上の期間などの例えば、少なくとも約10時間、≧約12時間、≧約14時間、≧約12時間、≧約16時間、≧約18時間、≧約20時間、≧約22時間、又は≧約24時間の期間、例えば、メキシレチンの薬学的に許容可能な塩などの、例えば、メキシレチン化合物の制御放出を提供する。
【0317】
態様によっては、組成物は、メキシレチン化合物の放出を遅延させるための手段を含む。態様によっては、かかる手段は、持続放出、制御放出又はその両方が、例えば、カプセル化、コーティング、樹脂との薬物の結合の種類、関連する化学、若しくは程度の修飾、又は当技術分野のいずれかの他の公知に機構によるなど、当技術分野で行われる、いずれかの手段であり得る。態様によっては、本明細書中の組成物中のメキシレチン化合物の放出を遅延させるための手段は、コーティング手段である。態様によっては、前記コーティング手段は、例えば、単一ソーティング、複数のコーティング、又は、例えば、異なるコーティング系などのいずれかのコーティング手段であり得る。態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、ポリマーコーティング系を含むコーティング手段を特徴とすることができるメキシレチン化合物の放出を遅延させるための手段を含む。
【0318】
特定の態様によれば、本発明により提供される組成物は、被覆されていない薬物-樹脂複合体を含む。特定の態様では、本発明により提供される組成物は、被覆された薬物-樹脂複合体を含む。なお更なる態様では、組成物は、被覆されていない薬物-樹脂複合体と被覆された薬物-樹脂複合体との両方を含む。態様によっては、薬物-樹脂複合体コーティングは、持続放出特性、例えば、持続薬物放出特性を組成物に提供することができる。態様によっては、組成物中の被覆されていない複合体の量及び被覆された複合体の量は、組成物の薬物放出プロファイルに寄与し得、したがって、組成物中の被覆された薬物-樹脂複合体に対する被覆されていない薬物-樹脂複合体の比を、標的薬物放出プロファイルに基づいて選択することができる。
【0319】
特定の実施形態では、本明細書中の組成物は、第一複数の被覆されていない薬物-樹脂粒子及び少なくとも1又は複数の放出遅延剤を含むコーティングで被覆された第二複数の薬物-樹脂粒子を含む。態様によっては、薬物-樹脂複合体は、放出遅延剤の単一コーティングを含むことができる。態様によっては、薬物-樹脂複合体は、放出遅延剤の2又は複数のコーティングを含むことができる。態様によっては、薬物-樹脂複合体は、放出遅延剤の2つのコーティングを含む。本明細書中の態様によっては、矛盾なければ、「被覆された」薬物-樹脂粒子の言及、又は、例えば、薬物-樹脂粒子の「コーティング」の言及は、単一コーティング又は複数のコーティングを含む薬物-樹脂粒子を含み、各コーティングは、1又は複数の放出遅延剤の検出可能か又は有意な量を提供する薬物-樹脂粒子を意味すると解釈することができる。
【0320】
態様によっては、薬物搭載イオン交換樹脂粒子、例えば、メキシレチン化合物-樹脂粒子複合体は確立され、搭載された樹脂粒子は被覆されている。態様によっては、コーティング材は、単独で、相互に混合して、及び可塑剤、顔料、及びコーティングの特性を変更するための他の物質と混合して使用される多数の天然又は合成薄膜形成剤のいずれかを含むことができる。態様によっては、放出遅延剤は、薬学的に許容可能なポリマー、エチルセルロース(ethyl cellulose)(又はエチルセルロース(ethylcellulose))、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethylcellulose)(又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose))(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethylcellulose)(又はヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose))(HEC)、アクリル酸エステル、例えば、Eudragit RL 100、Eudragit RLPO、Eudragit RL 30 D、Eudragit RSPO、Eudragit RS 30D、Eudragit NE 30D、Eudragit NE 40D、酢酸フタル酸セルロース、HECフタレート、HPMCフタレート若しくは他のセルロース系ポリマー、又はポリマーの混合物を含む。
【0321】
態様によっては、被覆されたメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体粒子の放出遅延剤は、被覆された複合体組成物の総重量の約5%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、例えば、前記組成物の総重量の約10%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、約15%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、約20%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、又は約25%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、又は、例えば、約5%(重量/重量)~約25%(重量/重量)、約5%(重量/重量)~約20%(重量/重量)、約5%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、又は約5%(重量/重量)~約10%(重量/重量)の範囲内である。態様によっては、放出遅延剤は、組成物中の放出遅延剤ポリマーの総重量の約30:70~約0:100、好ましくは約25~75~約95:05の相対比の範囲でヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、又はこれらの組合せを含む。これは、本明細書中の他の場所でも記載する。
【0322】
態様によっては、ポリマー系、例えば、放出遅延ポリマー系は、かかる粒子がこれに添加される場合、メキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体粒子を全体的に包み込む。態様によっては、ポリマー系は、本節に記載されている1又は複数の化合物を含む。態様によっては、ポリマー系は、セバシン酸ジブチル、植物油、セバシン酸ジエチル、ジエチルフタレート、トリセチン又はプロピレングリコールなどの可塑剤を含む。
【0323】
態様によっては、一旦薬物-樹脂複合体が生成されれば、例えば、メキシレチン化合物-樹脂複合体が生成されれば、複合体を、ポリマー系に組み込むことができる。態様によっては、かかるポリマー系は、1若しくは複数の放出遅延剤又はコーティングを含む薬物-樹脂粒子の放出を検出可能か又は有意に遅延させる化合物を含むいずれかのポリマー系であり得る。態様によっては、薬物-樹脂複合体をポリマー系(例えば、ポリマーコーティング)に添加することにより、前記ポリマーコーティングは、各薬物-樹脂(例えば、メキシレチン-イオン交換樹脂)複合体粒子を、例えば、少なくとも概ね若しくは少なくとも実質的になど、少なくとも部分的に、又は、例えば、完全に包み込む。態様によっては、前記ポリマーコーティングは、薬物-樹脂(例えば、メキシレチン-イオン交換樹脂)複合体粒子の少なくとも50%、≧約60%、≧約70%、≧約80%、≧約90%、≧約95%、≧約97.5%、≧約99%、又は、例えば、全てを、例えば、少なくとも概ね若しくは少なくとも実質的になど、少なくとも部分的に、又は、例えば、完全に包み込む。
【0324】
剤形
態様によっては、本発明により提供される組成物を、持続放出薬物を送達することができるいずれかの適切な剤形で提供する。態様によっては、かかる剤形を、経皮的に、経粘膜的に、又は、例えば、当技術分野において公知の他の方法で、例えば、飲み込む、投与することができる。態様によっては、送達形態は、経口送達形態であり得る。態様によっては、かかる経口用剤形は、例えば、個体組成物を含む錠剤、トローチ剤、若しくはカプセル剤などの、例えば、固体剤形、又は、例えば、単独若しくは、例えば、カプセル剤などの封入された送達機構内で提供される液剤などの、例えば、液体剤形であり得る。態様によっては、液体経口用剤形は、例えば、液剤の形態であり得る。態様によっては、液体経口用剤形は、例えば、懸濁剤の形態であり得る。態様によっては、液体剤形は、カプセル内に提供される液体懸濁剤であり得る。
【0325】
態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、例えば、水性液剤、非水性液剤、乳剤、懸濁剤、又は、例えば、顆粒剤若しくは散剤から再調製される液剤若しくは懸濁剤などの液体経口用剤形で提供される。態様によっては、本明細書に記載されているいずれかの剤形は、例えば、1若しくは複数の適切な溶媒、防腐剤、乳化剤、懸濁化剤、希釈剤、甘味料、着色料、香料、又は本明細書に記載されている薬剤添加剤(excipient)若しくは担体を含むことができる。
【0326】
特定の態様によれば、被覆された複合体を、実質的に液体の担体媒体に懸濁して液体懸濁組成物を生成することができる。1つの実施形態では、制御放出、例えば、持続放出組成物を、製品を使用する時に経口送達のために液体懸濁剤として容易に調製することができる。1つの実施形態では、本発明は、経口投与される水性制御放出液体懸濁処方物に再調製することができるメキシレチン制御放出処方物を提供する。
【0327】
態様によっては、本明細書で提供されている組成物を、水に分散する目的の分散性錠剤として提供し、制御放出メキシレチン化合物イオン交換複合体を懸濁して飲み込んで投与することができる。
【0328】
態様によっては、本明細書で提供されている組成物を、例えば、メキシレチンの塩などの1若しくは複数のメキシレチン化合物を含む乾燥散剤又は顆粒剤として提供する。態様によっては、かかる乾燥散剤、顆粒剤、又は、例えば、本明細書に記載されているいずれかの他の剤形を、活性メキシレチン化合物だけでなく薬学的に許容可能な量の薬剤添加剤(excipient)を比例的に調整することにより様々な強度の剤形に製剤することができる。
【0329】
特定の具体的態様では、本発明は、メキシレチン化合物、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び薬学的に許容可能な担体を含む経口制御放出1日1回組成物を提供する。態様によっては、かかる組成物は、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂と複合体化されたメキシレチン化合物を含む。態様によっては、かかるメキシレチン化合物-樹脂複合体の少なくとも一部を、少なくとも1つの放出遅延ポリマーを含む少なくとも1つのコーティングにより被覆する。態様によっては、かかるメキシレチン化合物-樹脂複合体の少なくとも一部を、少なくとも1つの放出遅延ポリマーを各々含む少なくとも2つのコーティングにより被覆する。態様によっては、メキシレチン化合物-樹脂複合体の少なくとも概ね全て、少なくとも実質的に全て、又は全てを、少なくとも1つの放出遅延ポリマーを含む少なくとも1つのコーティングにより被覆する。特定の態様では、メキシレチン化合物-樹脂複合体の少なくとも概ね全て、少なくとも実質的に全て、又は全てを、少なくとも1つの放出遅延ポリマーを含む少なくとも1つのコーティングにより被覆された組成物は、少なくとも1つの放出遅延ポリマーを各々含む少なくとも2つのコーティングを含むメキシレチン化合物-樹脂複合体の少なくとも一部を含む。態様によっては、いずれかのかかる組成物の複合体は、散剤、錠剤、顆粒剤、又はビーズ剤の形態のメキシレチン化合物及びイオン交換樹脂の複合体を含む。態様によっては、かかる散剤の形態、錠剤の形態、又は顆粒剤の形態を、例えば、小袋若しくは瓶で又はバルク複数回投与パックとして単位用量パックの形態で供給する。
【0330】
態様によっては、本明細書で提供されている組成物を、単位用量で提供することができる。態様によっては、本明細書中の組成物を、複数回分の単位剤形を含む包装内で提供することができる。例えば、態様によっては、本発明は、個別包装された液体薬懸濁剤又は分散性錠剤組成物として若しくは乾燥散剤の形態若しくは好ましい剤形の顆粒剤の同じ量の薬物を提供する。乾燥散剤又は顆粒物質を、使用する時に適切な媒体に再調製することができる小袋若しくは瓶(PET、HDPE及びガラス製)、ブリスターの形態の単位用量パック若しくは複数回分の用量パックで分散することができる。
【0331】
態様によっては、被覆された薬物-樹脂粒子、例えば、メキシレチン化合物-樹脂粒子を、いずれかの適切な剤形、例えば、懸濁剤、チュアブル組成物、経口崩壊性組成物、カプセル剤、錠剤、その他で使用することができる。態様によっては、本発明の組成物を、単回単位組成物で1日1回投与することができる。態様によっては、本発明の組成物を、複数回単位組成物で1日1回投与することができる。態様によっては、単回単位組成物又は複数回単位組成物は、即時放出剤形の複数回投与と同じ又は検出可能か若しくは有意に大きい若しくは優れた(例えば、を改善する)治療効果を提供する。
【0332】
1つの実施形態では、変更された薬物放出(MUPS)組成物のための複数回単位錠剤系を、ポビドン及びタルクの使用により結晶セルロース錠剤にメキシレチン塩酸塩をロードすることにより調製することができる。態様によっては、錠剤を、ヒドロキシメチルプロピルセルロースにより被覆することができる。態様によっては、被覆された錠剤を、エチルセルロース及びヒドロキシメチルプロピルセルロースで2回被覆することができる。
【0333】
態様によっては、本発明は、従来技術の組成物及び方法より優れた1又は複数の利点を提供する。例えば、メキシレチン化合物含有イオン交換複合体を、これに限定されないが、再調製するための液体懸濁剤、顆粒剤、又は乾燥散剤を含むいくつかの異なり、飲み込み易い剤形に製剤することができる。
【0334】
更に、態様によっては、被覆された若しくは粒状化されたメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体又は被覆されていない及び被覆されたメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を、潤滑剤と一緒に又は潤滑剤なしで適切な大きさのカプセルに充填することができ、又は適切な薬剤添加剤(excipient)と一緒に錠剤に圧縮することができる。態様によっては、本明細書で提供されているカプセル剤を、直接患者により飲み込むことができるか又は摂食直前にカプセル剤の内容物を水に添加若しくは食物にふりかけることができる。
【0335】
量/用量
1つの実施形態では、本明細書で提供されている組成物は、有効量のメキシレチン化合物を投与するために供される。態様によっては、有効量は、例えば、約50mg~約1400mg、約50mg~約1300mg、約50mg~約1200mg、約50mg~約1100mg、約50mg~約1000mg、約50mg~約900mg、約50mg~約800mg、約50mg~約700mgなどの50mg~約1500mg、又は約50mg~約600mg、例えば、約60mg~約1400mg、約70mg~約1400mg、約80mg~約1400mg、約90mg~約1400mg、約100mg~約1400mg、約200mg~約1400mg、約300mg~約1400mg、約400mg~約1400mg、約500mg~約1400mg、又は、例えば、約100mg~約1300、約100mg~約1200mg、約100mg~約1000mg、約100mg~約900mg、約100mg~約800mg、約100mg~約700mg、若しくは、例えば、約100mg~約600mgなどの約600mg~約1400mgの量である。
【0336】
特定の態様では、本明細書中の組成物は、ジストロフィー性若しくは非ジストロフィー性ミオトニー疾患患者、筋強直性ジストロフィー1型患者、筋強直性ジストロフィー2型患者、又はそのいずれか若しくは全てのいずれかの組合せにおける、ミオトニーの治療のために有効量のメキシレチン化合物を投与するために供し、前記有効投与量は、例えば、1日1回約150mg投与、1日1回約200mg投与、1日1回約300mg投与、1日1回約400mg投与、1日1回約500mg投与、又は1日1回約600mg投与することができる。
【0337】
態様によっては、本明細書中の組成物を、即時放出剤形の複数回投与に等しい治療効果を提供する量で1日1回(例えば、単回単位又は複数回単位組成物で)投与することができる。
【0338】
態様によっては、本発明は、8時間~24時間の期間(間隔)に1回、例えば、8時間の期間に1回、10時間の期間に1回、12時間の期間に1回、14時間の期間に1回、16時間の期間に1回、18時間の期間に1回、20時間の期間に1回、22時間の期間に1回、又は、例えば、24時間の期間に1回の投与のためのメキシレチン化合物の制御放出1日1回医薬組成物を提供する。
【0339】
溶解プロファイル特性
メキシレチンイオン交換樹脂複合体の放出プロファイルを、当業者に公知の技術を用いてin vitro溶解により評価してよい。
【0340】
態様によっては、液体懸濁剤の形態での経口メキシレチン化合物制御放出、例えば、持続放出の単回用量の投与後、メキシレチンの治療有効量は、例えば、約50分以内、約40分などの約60分以内、又は、例えば、約25分以内、約20分などの投与の約30分以内、又は約15分以内で達成され、製剤は、少なくとも約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約22時間、又は、例えば、約24時間まで制御放出プロファイルを提供する。
【0341】
態様によっては、本発明のメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を含む医薬組成物は、37℃±0.5℃、0,1N HCl媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定されるとき、例えば、メキシレチン化合物の約0%(重量/重量)~60%(重量/重量)、約0%(重量/重量)~50%(重量/重量)、約0%(重量/重量)~40%(重量/重量)、約0%(重量/重量)~30%(重量/重量)、又は約0%(重量/重量)~20%(重量/重量)が放出されるなど、例えば、0時間~2時間後に、メキシレチン化合物の約0%(重量/重量)~約35%(重量/重量)が放出されるなど、0時間~2時間後に、メキシレチン化合物の約0重量%~約70重量%が放出されるようにin vitro溶解プロファイルを示す可能性がある。
【0342】
態様によっては、本発明のメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を含む医薬組成物は、37℃±0.5℃、0,1N HCl媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定されるとき、0時間~4時間後に、メキシレチンの約10%(重量/重量)~約85%(重量/重量)、例えば、約10%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約60%(重量/重量)が放出されるように、又は、例えば、0時間~4時間後に、メキシレチンの約0%(重量/重量)~約50%(重量/重量)、若しくは、例えば、約10%(重量/重量)~約65%(重量/重量)若しくは約10%(重量/重量)~約50%(重量/重量)が放出されるようにin vitro溶解プロファイルを示す可能性がある。
【0343】
態様によっては、本発明のメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を含む医薬組成物は、37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定されるとき、例えば、約4時間~12時間後に、メキシレチンの約30%(重量/重量)~約80%(重量/重量)が放出されるなど、4~12時間後に、メキシレチン化合物の、例えば、約30%(重量/重量)~約90%(重量/重量)、約30%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、約30%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、若しくは約30%(重量/重量)~約60%(重量/重量)、又は約40%(重量/重量)~約100%(重量/重量)、約50%(重量/重量)~約100%(重量/重量)、約60%(重量/重量)~約100%(重量/重量)、約70%(重量/重量)~約100%(重量/重量)、若しくは約80%(重量/重量)~約100%(重量/重量)などの約30%(重量/重量)~約100%(重量/重量)が放出されるように、in vitro溶解プロファイルを示す可能性がある。
【0344】
態様によっては、本発明のメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を含む医薬組成物は、37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定されるとき、0時間~2時間後に、メキシレチンの約0重量%(重量/重量)~約30重量%(重量/重量)が放出されるように、0時間~4時間後に、メキシレチンの約10重量%(重量/重量)~約70重量%(重量/重量)が放出されるように、4時間~12時間後に、メキシレチンの約30重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)が放出されるように、又はその任意の組合せのようにin vitro溶解プロファイルを示す可能性がある。
【0345】
態様によっては、本発明のメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を含む医薬組成物は、37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定されるとき、0時間~1時間後に、メキシレチンの約50%(重量/重量)以上が放出されるように、約2時間後に、メキシレチンの約80%(重量/重量)以上が放出されるように、約4時間後に、メキシレチンの約90%(重量/重量)以上が放出されるようにin vitro溶解プロファイルを示す可能性がある。
【0346】
態様によっては、メキシレチン化合物の放出速度は、放出遅延剤の厚さにより制御し、したがって、態様によっては、被膜厚さを、最適な溶解及びバイオアベイラビリティープロファイルを得るように放出速度を変えるように変更することができる。
【0347】
態様によっては、本発明のメキシレチン化合物イオン交換樹脂複合体を含む医薬組成物は、37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、0時間~4時間後に、メキシレチンの約10%(重量/重量)~約65%(重量/重量)が放出されるように、4時間~12時間後に、メキシレチン化合物の約30%(重量/重量)~約90%(重量/重量)が放出されるように、in vitro溶解プロファイルを示す場合がある。
【0348】
態様によっては、本発明の医薬組成物は、37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、0時間~2時間後に、メキシレチン化合物の約0%(重量/重量)~約30%(重量/重量)が放出されるように、0時間~4時間後に、メキシレチン化合物の約10%(重量/重量)~約40%(重量/重量)が放出されるように、4時間~12時間後に、メキシレチンの約30%(重量/重量)~約70%(重量/重量)が放出されるように、6時間~14時間後に、メキシレチンの約60%(重量/重量)超が放出されるように、及び24時間までに約80%(重量/重量)超が放出されるようにin vitro溶解プロファイルを示す場合がある。
【0349】
態様によっては、本発明の医薬組成物は、37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、0時間~2時間後に、メキシレチン化合物の約0%(重量/重量)~約25%(重量/重量)が放出されるように、0時間~4時間後に、メキシレチン化合物の約10%(重量/重量)~約40%(重量/重量)が放出されるように、4時間~12時間後に、メキシレチンの約30%(重量/重量)~約65%(重量/重量)又は約65%(重量/重量)超が放出されるようにin vitro溶解プロファイルを示す場合がある。
【0350】
別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中6gmガラスビーズと共に約8ml/分の流速を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、0時間~2時間後に、メキシレチン化合物の約0%(重量/重量)~約35%(重量/重量)が放出されるように、0時間~4時間後に、メキシレチン化合物の約10%(重量/重量)~約50%(重量/重量)が放出されるように、4時間~12時間後に、メキシレチンの約30%(重量/重量)~約75%(重量/重量)又は約75%(重量/重量)超が放出されるようにin vitro溶解プロファイルを示す場合がある。
【0351】
別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、前記組成物は、500mL 0.1N HCl中最初の1時間でメキシレチン化合物の50%(重量/重量)以下を放出し、次いで、700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、前記組成物は、メキシレチン化合物の65%(重量/重量)以上を2時間で放出し、次いで更に900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、前記組成物は、メキシレチン化合物の85%(重量/重量)以上を4時間で放出するようなin vitro溶解プロファイルを示し得る。
【0352】
薬物動態特性
本発明の組成物は、対象に投与される場合、本発明の組成物により示される1又は複数のPK特性/パラメータに基づいて、とりわけ、薬物動態(PK)プロファイルを特徴とすることができる。態様によっては、本発明の医薬組成物の放出プロファイルを、最大血漿濃度(Cmax)、曲線下面積(AUC)、及び最大血漿濃度までの時間(Tmax)を評価するために血漿濃度を用いてin vivo評価することができる(相対的バイオアベイラビリティー決定のため)。態様によっては、本節に提供されたいずれかの具体的値は、かかる範囲の両端、大きさのいずれもの桁までのかかる範囲内にいずれもの値、及び、例えば、その部分範囲を含むかかる値の約20%未満からかかる値の約20%超までの範囲を示すと解釈されるべきである。
【0353】
態様によっては、相対的バイオアベイラビリティーを、参照組成物により得られる毛中の曲線下面積(AUC)により分割される試験組成物について決定される時間曲線下面積(AUC)に対する血(血清又は血漿)中の濃度として測定することができる。好ましくは、この試験/参照比を、各対象に対して決定する。態様によっては、比を、試験において全対象にわたって平均する。
【0354】
特定の実施形態では、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、Tmax中央値が、例えば、約4時間~約10時間、例えば、約4時間~約9時間、約4時間~約8時間、約4時間~約7時間、又は約4時間~約6時間、例えば、約5時間~約7時間などの、例えば、約5時間~約10時間、約6時間~約10時間、約7時間~約10時間、又は約8時間~約10時間などの、例えば、≧4時間、≧5時間、≧6時間、≧7時間、又は≧8時間などの約6時間以上である、組成物を提供する。
【0355】
特定の実施形態では、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、約700ng/mL~1250ng/mL、例えば、約700ng/mL~約1150ng/mL、約700ng/mL~約1050ng/mL、約700ng/mL~約950ng/mL、又は約700ng/mL~約850ng/mL、例えば、約800ng/mL~約1150ng/mLなどの、例えば、約800ng/mL~約1250ng/mL、約900ng/mL~約1250ng/mL、約1000ng/mL~約1250ng/mL、又は約1100ng/mL~約1250ng/mLなどの、例えば、≧700ng/mL、≧800ng/mL、≧900ng/mL、≧1000ng/mL、1100ng/mL、又は≧1200ng/mLなどの約763.2237ng/mL以上のCmax平均値を示す、組成物を提供する。
【0356】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、例えば、約15500ng・時/mL~17250ng・時/mL、例えば、約15500ng・時/mL~約17000ng・時/mL、約15500ng・時/mL~約17250ng・時/mL、又は約15500ng・時/mL~約16000ng・時/mL、例えば、約16000ng・時/mL~約16250ng・時/mLなどの、例えば、約15500ng・時/mL~約17250ng・時/mL、約16000ng・時/mL~約17250ng・時/mL、約16500ng・時/mL~17250ng・時/mL、又は17000ng・時/mL~約17250ng・時/mLなどの約12826.7066ng・時/mL以上のAUC0~24平均値を示す、組成物を提供する。
【0357】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、例えば、約22000ng・時/mL~24250ng・時/mL、例えば、約22000ng・時/mL~約24000ng・時/mL、約22000ng・時/mL~約23500ng・時/mL、約22000ng・時/mL~約23000ng・時/mL、又は約22000ng・時/mL~約22500ng・時/mL、例えば、約22500ng・時/mL~約23250ng・時/mLなどの、例えば、約22500ng・時/mL~約24250ng・時/mL、約23000ng・時/mL~約24250ng・時/mL、約23500ng・時/mL~約24250ng・時/mL、又は約24000ng・時/mL~約24250ng・時/mLなどの、例えば、≧22000ng・時/mL、≧22500ng・時/mL、≧23000ng・時/mL、≧23500ng・時/mL、又は≧24000ng・時/mLなどの約22301.7312ng・時/mL以上のAUC0~t平均値を示す、組成物を提供する。
【0358】
いくつかの実施形態では、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、例えば、約22500ng・時/mL~26000ng・時/mL、例えば、約22500ng・時/mL~約25500ng・時/mL、約22500ng・時/mL~約25000ng・時/mL、約22500ng・時/mL~約24500ng・時/mL、約22500ng・時/mL~約24000ng・時/mL、又は約22500ng・時/mL~約23500ng・時/mL、例えば、約23000ng・時/mL~約25500ng・時/mLなどの、例えば、約23000ng・時/mL~約26000ng・時/mL、約23500~約26000ng・時/mL、約24000ng・時/mL~約26000ng・時/mL、約24500ng・時/mL~約26000ng・時/mL、又は25000ng・時/mL~約26000ng・時/mLなどの、例えば、≧22500ng・時/mL、≧23500ng・時/mL、≧24500ng・時/mL、又は≧25500ng・時/mLなどの約23345.7516ng・時/mL以上のAUC0~∞平均値を示す、組成物を提供する。
【0359】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、t1/2平均値が、例えば、約10時間~約13.5時間、約10時間~約13時間、約10時間~約12.5時間、約10時間~約12時間、約10時間~約11.5時間、又は約10時間~約11時間、例えば、約11.5時間~約13時間などの、例えば、約10.5時間~約13.5時間、約11時間~約13.5時間、約11.5時間~約13.5時間、約12時間~約13.5時間、約12.5時間~約13.5時間、又は約13時間~約13.5時間などの、例えば、≧10時間、≧10.5時間、≧11時間、≧11.5時間、≧12時間、≧12.5時間、又は≧13時間などの約12時間≧である、組成物を提供する。
【0360】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物の単回用量1日1回投与は、例えば、約0.05~約0.09、約0.05~約0.08、約0.05~約0.07、又は約0.05~約0.06、例えば、約0.06~約0.08などの、例えば、約0.06~約0.09、約0.07~約0.09、又は約0.06~約0.09などの、例えば、≧0.05、≧0.06、≧0.07、≧0.08、又は≧0.09などの約0.05以上のKel平均値を示す、組成物を提供する。
【0361】
態様によっては、本発明は、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂と複合体化されたメキシレチン化合物の制御放出1日1回医薬組成物であって、前記医薬組成物は、約0.4μg/mL~約2.0μg/mL、約0.4μg/mL~約1.5μg/mL、又は約0.4μg/mL~約1.0μg/mL、例えば、約1.5μg/mL~約2.0μg/mLなどの、例えば、約0.8μg/mL~約2.5μg/mL、約1.2μg/mL~約2.5μg/mL、約1.6μg/mL~約2.5μg/mL、又は約2.0μg/mL~約2.5μg/mLなどの約0.4μg/mL~約2.5μg/mLの量の定常状態濃度メキシレチン化合物を示す、組成物を提供する。
【0362】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、絶食条件及び摂食条件下1日3回投与される市販のNaMuscla(登録商標)カプセル剤167mg以上であるヒト対象における1日1回投与後24時間の血漿濃度曲線下面積(AUC)に基づいてNaMuscla(登録商標)に対するバイオアベイラビリティーを示す、組成物を提供する。
【0363】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、例えば、AUC0~24に対して、例えば、約130%、約135%、約145%、又は約150%などの約140%の相対的バイオアベイラビリティーを示す、組成物を提供する。
【0364】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、Cmaxに対して約130%の相対的バイオアベイラビリティーを示す、組成物を提供する。
【0365】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、例えば、AUC0~24に対して、例えば、約90%、約95%、約100%、約110%、又は約115%などの約105%の相対的バイオアベイラビリティーを示す、組成物を提供する。
【0366】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、例えば、Cmaxに対して、例えば、約75%、約80%、約90%、又は約95%などの約85%の相対的バイオアベイラビリティーを示す、組成物を提供する。
【0367】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、絶食状態と比較して摂食状態においてCmax及びAUCの増加を示す、組成物を提供する。
【0368】
態様によっては、本発明は、メキシレチン化合物及び少なくとも1つの放出遅延剤を含む経口制御放出医薬組成物であって、前記医薬組成物は、食物と一緒に投与される場合、メキシレチン塩酸塩の、例えば、約30%、約35%、約45%、又は約50%などの約40%のCmaxの増加、及び、例えば、約5%、約10%、約20%、又は約25%などの約15%のAUCの増加を示す、組成物を提供する。
【0369】
態様によっては、本明細書に記載されているメキシレチンイオン交換樹脂複合体は、1若しくは複数の放出遅延剤を被覆し及び/又は1若しくは複数の異なるポリマーコーティングと粒子を混合して、単回組成物を生成し、約0.4μg/ml~2.5μg/mlの範囲、より好ましくは、例えば、約0.4μg/ml~約2.0μg/ml、約0.4μg/ml~約1.5μg/ml、若しくは約0.4μg/ml~約1.0μg/ml、例えば、約0.8μg/ml~約2.5μg/ml、約1.2μg/ml~約2.5μg/ml、約1.6μg/ml~約2.5μg/ml、若しくは、例えば、約1.5μg/ml~約2.0μg/mlなどの約2.0μg/ml~約2.5μg/mlなどの約0.5μg/ml~2μg/mlの範囲のメキシレチン化合物の血漿濃度を維持することにより放出プロファイルの1若しくは副臼のタイプを有し得る。
【0370】
安定性
態様によっては、本発明は、いずれか1つの不純物も、1若しくは複数の一般に認められている規制機関により安全でないと判断されている不純物の総量/総数も含まない医薬組成物を提供する。態様によっては、本発明は、いずれか1つの分解生成物も、1若しくは複数の一般に認められている規制機関により安全でないと判断されている分解生成物の総量も含まない医薬組成物を提供する。(例として、例えば、KOE-5692(すなわち、2,3-ジヒドロ-3,9-ジメチル-1,4-ベンゾオキサゼピン)は、メキシレチン薬製品の環式イミン不純物(分解生成物)である)。
【0371】
特定の実施形態では、本発明は、改良された送達特性を有する制御放出液体懸濁剤を提供する。態様によっては、本発明の組成物は、複数回投与構成で製剤される場合、長時間にわたって安定なままである。態様によっては、本発明の組成物は、少なくとも約1ヶ月、≧約2ヶ月、≧約3ヶ月、≧約4ヶ月、≧約5ヶ月の期間、又は、例えば、少なくとも約6ヶ月後、周囲環境下、30℃/75%RH又は25℃/60%RH又は40℃/75%RH安定条件下安定である。態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、少なくとも約1ヶ月後、≧約2ヶ月後、≧約3ヶ月後、≧約4ヶ月後、≧約5ヶ月後、又は、例えば、少なくとも約6ヶ月後、少なくとも実質的に不純物を含まないか、本質的に不純物を含まないか、又は不純物を含まない。態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、例えば、本明細書中に簡潔に記載されているHPLC法などのHPLC法により測定されるとき、少なくとも約1ヶ月後、≧約2ヶ月後、≧約3ヶ月後、≧約4ヶ月後、≧約5ヶ月後、又は、例えば、少なくとも約6ヶ月後、少なくとも実質的に不純物を含まないか、本質的に不純物を含まないか、又は不純物を含まない。
【0372】
態様によっては、HPLCを用いる分析方法を使用して、本明細書で提供されている組成物中の1又は複数の不純物を検出する。態様によっては、Inertsil ODS 3 v、250×4.6mm 5μカラムを使用して、30℃のカラム温度及び262nmのUV波長で操作する。移動相Aは、例えば、バッファであるが、移動相Bは、例えば、アセトニトリルとメタノールとの混合物である。サンプル希釈剤は、例えば、10μLの注入量で、1.5%塩化カルシウム溶液を含む酢酸ナトリウムバッファとメタノールとの混合物である。移動相勾配(例えば、ブランク、プラセボ及びサンプルの移動相勾配プログラム)を、下表2に示す。
【表1】
【0373】
態様によっては、本発明により提供される組成物は、本明細書に開示されているデータにより示されているように高安定性を有する。態様によっては、推奨されている貯蔵条件下で貯蔵される場合、本発明により提供される組成物の安定性試験で、有意なメキシレチン化合物分解は観察されなかった。態様によっては、商業的に関連する期間推奨されている貯蔵条件下で貯蔵される場合、本発明により提供される組成物の安定性試験で、有意なメキシレチン化合物分解は観察されなかった。
【0374】
追加の薬剤添加剤(excipient)
態様によっては、薬物-樹脂複合体を含む医薬組成物は、1又は複数の薬剤的に及び生理学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)を更に含むことができる。態様によっては、例えば、薬学的に許容可能な薬剤添加剤は、フィラー、バインダー、増量剤、希釈剤、崩壊剤、滑剤、着色料、付着防止剤、分散化剤、潤滑剤、コーティング剤、防腐剤、酸化防止剤、香料、甘味料、吸着剤、溶媒、共溶媒、緩衝剤、キレート剤、粘性付与剤(粘性調整剤)、界面活性剤、保湿剤、乳化剤、その他などの当技術分野において認識されている多くの薬剤添加剤であり得る。態様によっては、かかる薬剤添加剤は、剤形の製造に役立つ、剤形の性能に役立つ、又はその両方に役立つが、有意な医薬活性を付与しない(例えば、活性医薬品成分(API)でないいずれかの薬学的に許容可能な薬剤添加剤であり得る。態様によっては、薬物-樹脂複合体を含む医薬組成物は、1又は複数の薬学的に許容可能な及び生理学的に適切な担体を含むことができる。態様によっては、組成物の1又は複数の成分は、例えば、単一成分が、例えば、検出可能か又は有意な分散活性、粘性調節活性、又は、例えば、乳化活性の1又は複数に加えて、検出可能か又は有意な懸濁剤活性の複数を提供することができる。
【0375】
態様によっては、製剤を、投与の標的経路に応じて確立する。周知の許容される製剤技術、組成物担体、及び組成物薬剤添加剤のいずれも、当技術分野において適切に及び理解されているように使用してよい。本明細書に記載されている医薬組成物に適した例示的成分は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980;and Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkinsl999)で見ることができ、これらの全文を参照することにより本明細書に援用される。
【0376】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されている阻止得物は、微生物活動を検出可能か若しくは有意に阻害するために適した量で又は微生物活動を阻害するために充分な量で(例えば、適切な抗菌濃度で)1又は複数の防腐剤を含む。適切な防腐剤としては、メルフェン、チオメルサール、その他などの水銀含有物質;安定化二酸化塩素;及び塩化ベンザルコニウム、セチルトリメチルアンモニウム臭化物及び塩化セチルピリジニウム、その他などの第四級アンモニウム化合物、並びに当技術分野において公知の他の薬学的に許容可能な及び生理学的に適切な防腐剤が挙げられる。
【0377】
特定の態様では、本明細書中の組成物は、1又は複数の分散化剤、粘性調整剤、又は乳化剤を含む。崩壊剤、及び/又は粘性調整剤又は乳化剤は、例えば、液体媒体による薬物の拡散及び均一化又は粒状化方法若しくは配合方法を制御する物質を含むことができる。いくつかの実施形態では、これらの薬剤は、コーティング又は腐食マトリックスの有効性を促進することができる。態様によっては、例示的拡散ファシリテーター/分散化剤としては、例えば、親水性ポリマー、電解質、Tween(登録商標)60又は80(例えば、ポリソルベート60又はポリソルベート80)、PEG、ポリビニルピロリドン(PVP;Plasdone(登録商標)として商業的に知られている)、及び、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、HPC、HPC-SL、及びHPC-L)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、HPMC K100、HPMC K4M、HPMC K15M、及びHPMC K100M)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(HPMCAS)、非結晶セルロースなどの炭化水素系分散化剤、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(S630)、酸化エチレン及びホルムアルデヒドとの4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール重合体(チロキサポールとしても知られている)、ポロキサマー(例えば、Pluronics F68(登録商標)、F88(登録商標)、及びF108(登録商標)、酸化エチレンと酸化プロピレンとのブロック共重合体である)、ポロキサミン(例えば、Tetronic 908(登録商標)、Poloxamine 908(登録商標)としても知られている、エチレンジアミンへの酸化プロピレンと酸化エチレンの逐次付加反応から誘導される四価官能性ブロック共重合体(BASF Corporation、ニュージャージー州パーシッパニー))、ポリビニルピロリドン K12、ポリビニルピロリドン K17、ポリビニルピロリドン K25、ポリビニルピロリドン K30、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(S-630)、ポリエチレングリコール(例えば、約300g/モル~約6000g/モル、又は約3350g/モル~約4000g/モル、又は約7000g/モル~約5400g/モルの分子量を有するポリエチレングリコール)、アルギニン酸ナトリウムなどのアルギニン酸塩、ゴム(例えば、トラガカントゴム及びアラビアゴム、グアーゴム、キサンタンゴムを含むキサンタン)、糖類、ポリエトキシル化ソルビタンモノラウレート、ポリエトキシル化ソルビタンモノラウレート、ポビドン、カルボマー、ポリビニルアルコール(PVA)、キトサン、並びにこれらの組合せが挙げられる。セルロース又はトリエチルセルロースなどの可塑剤を、分散化剤として使用することもできる。例えば、リポソーム分散及び自己乳化分散で特に有用な分散化剤は、ジミリストイルホスファチジルコリン、卵由来天然ホスファチジルコリン、卵由来天然ホスファチジルグリセロール、コレステロール及びイミリスチン酸イソプロピルである。
【0378】
態様によっては、本明細書中の組成物は、例えば、1又は服すの香料又は甘味料を含むことができる。態様によっては、本明細書に記載されている製剤において有用な香料及び/又は甘味料としては、例えば、アカシアシロップ、アセスルファムK、アリテーム、アニス、リンゴ、アスパルテーム、バナナ、ババロア、ベリー、ブラックカラント、バタースコッチ、クエン酸カルシウム、カンファー、キャラメル、チェリー、チェリークリーム、チョコレート、シナモン、バブルガム、柑橘、シトラスパンチ、シトラスクリーム、綿菓子、ココア、コーラ、クールチェリー、クールシトラス、シクラミン酸塩、サイクラミン酸塩、デキストロース、ユーカリ、オイゲノール、フルクトース、フルーツポンチ、ショウガ、グリチルレチン酸、甘草(リコリス)シロップ、ブドウ、グレープフルーツ、ハチミツ、イソマルト、レモン、ライム、レモンクリーム、グリチルリチン酸モノアンモニウム(MagnaSweet(登録商標))、マルトール、マンニトール、メープル、マシュマロ、メントール、ミントクリーム、ミックスベリー、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、オレンジ、ナシ、ナシ、ペパーミント、ペパーミントクリーム、Prosweet(登録商標)粉末、ラズベリー、ルートビア、ラム、サッカリン、サフロール、ソルビトール、スペアミント、スペアミントクリーム、イチゴ、イチゴクリーム、ステビア、スクラロース、ショ糖、サッカリンナトリウム、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、マンニトール、タリン、シリトール(sylitol)、スクラロース、ソルビトール、スイスクリーム、タガトース、タンジェリン、タウマチン、トゥッティフルッティ、バニラ、クルミ、スイカ、ワイルドチェリー、ウィンターグリーン、キシリトール、又はこれらの香料成分のいずれかの組合せ、例えば、アニス-メントール、チェリー-アニス、シナモン-オレンジ、チェリー-シナモン、チョコレート-ミント、ハチミツ-レモン、レモン-ライム、レモン-ミント、メントール-ユーカリ、オレンジ-クリーム、バニラ-ミント、及びこれらの組合せ若しくは混合物が挙げられる。
【0379】
態様によっては、本発明により提供される組成物は、1又は複数の懸濁化剤(suspending agents)(懸濁化剤(suspension agents))を含むことができる。態様によっては、懸濁化剤(suspending agents)(懸濁化剤(suspension agents))としては、例えば、ポリビニルピロリドン、例えば、ポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25、又はポリビニルピロリドンK30、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(S630)、ポリエチレングリコール、例えば、ポリエチレングリコールは約300~約6000、又は約3350~約4000、又は約7000~約5400の分子量を有し得る、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースアセテートステアレート、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アルギニン酸ナトリウム、例えば、トラガカントゴム及びアラビアゴム、グアーゴム、キサンタンゴムを含むキサンタンなどのゴム、糖類、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロースポリマー、ポリソルベート80、アルギニン酸ナトリウム、ポリエトキシル化ソルビタンモノラウレート、ポリエトキシル化ソルビタンモノラウレート、ポビドン、その他を挙げることができる。
【0380】
態様によっては、本発明により提供される組成物は、1又は複数の潤滑剤又は滑剤を含むことができる。態様によっては、潤滑剤又は滑剤は、材料の接着性又は摩擦を検出可能か又は有意に防止、減少、又は阻害する化合物である。例示的潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム、鉱油などの炭化水素、又は水素化ダイズ油(Sterotex(登録商標))などの水素化植物油、高級脂肪酸及びアルミニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩などのこれらのアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、ステアリン酸ナトリウム、グリセロール、タルク、ワックス、Stearowet(登録商標)、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコール(例えば、PEG-4000)又はCarbowax(商標)などのメトキシポリエチレングリコール、オレイン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸マグネシウム又はラウリル硫酸ナトリウム、Syloid(商標)、Cab-O-Sil(登録商標)などのコロイドシリカ、トウモロコシデンプンなどのデンプン、シリコーン油、界面活性剤、その他を挙げることができる。
【0381】
態様によっては、本発明により提供される医薬組成物は、担体を含むことができる。態様によっては、担体は、液体担体であり得る。態様によっては、担体は、油系担体であり得る。態様によっては、担体は、固体担体であり得る。態様によっては、本発明の薬物-樹脂複合体が懸濁される担体は、当技術分野において周知の1又は複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)を必要に応じて含む。態様によっては、例示的成分としては、例えば、1又は複数の甘味料、メチルパラベン、プロピルパラベン又はその組合せなどの防腐剤;及び、例えば、ポリソルベート80又はポリソルベート60(例えば、Tween80又はTween60)などの1又は複数の乳化剤を挙げることができる。態様によっては、担体は、グアーゴム若しくはキサンタンゴムなどの1若しくは複数の増粘剤;プロピレングリコール若しくはグリセリンなどの1若しくは複数の保湿剤;1若しくは複数の香料;1若しくは複数の着色料;1若しくは複数の懸濁化剤;1若しくは複数の凝集防止剤;1若しくは複数の粘度増強剤;1若しくは複数の潤滑剤;1若しくは複数の乳白剤;又はこれらのいずれか若しくは全ての組合せを挙げることができる。
【0382】
成分間の相対量及び関係性
態様によっては、樹脂上にロードされた薬物、例えば、メキシレチン化合物の量は、ロードされたメキシレチン樹脂粒子の、例えば、約20重量%(重量/重量)~約350重量%(重量/重量)、約30重量%(重量/重量)~約300重量%(重量/重量)、約40重量%(重量/重量)~約250重量%(重量/重量)、又は、例えば、約50重量%(重量/重量)~約200重量%(重量/重量)、又は、例えば、約50重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)などの、例えば、約50重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)、約100重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)、約150重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)、約200重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)、約250重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)、約300重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)、又は約350重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)などの、例えば、約10重量%(重量/重量)~約350重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約300重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約250重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約200重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約150重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~100重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約50重量%(重量/重量)などの約10重量%(重量/重量)~約400重量%(重量/重量)の範囲であり得る。
【0383】
態様によっては、本発明の実践に有用なイオン交換樹脂は、例えば、約10重量%(重量/重量)~約90重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約80重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約70重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約60重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約50重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約40重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約30重量%(重量/重量)、約10重量%(重量/重量)~約20重量%(重量/重量)、又は、例えば、約20重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、約30重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、約40重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、約50重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、約60重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、約70重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、約80重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)、又は、例えば、約90重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)などの本発明のメキシレチンイオン交換樹脂複合体の約10重量%(重量/重量)~約95重量%(重量/重量)を含む。
【0384】
態様によっては、被覆前に樹脂上へ薬物をロードする薬物は、例えば、約30重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)、約40重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)、約50重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)、約60重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)、約70重量%(重量/重量)~約10重量%(重量/重量)、約80重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)、約90重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)などの約20重量%(重量/重量)~約100重量%(重量/重量)、又は、例えば、約100重量%(重量/重量)である。本明細書の他の場所に記載されているように、態様によっては、当業者は、標的選択に応じて薬物放出プロファイルを変更するために樹脂粒子上へロードされた薬物の量を選択的に増減することができる。態様によっては、樹脂粒子上へロードされた薬物の量の選択的変更により、所望のin vivo血漿濃度プロファイルを得る。
【0385】
態様によっては、組成物は、例えば、約1:0.5~約1:4、約1:0.75~約1:3、又は、例えば、約1:1などの、例えば、約、例えば、1:0.25~約1:5などの例えば、約1:0.25~約1:9、約1:0.25~約1:8、約1:0.25~約1:7、約1:0.25~約1:6、約1:0.25~約1:5、約1:0.25~約1:4、約1:0.25~約1:3、約1:0.25~約1:2、又は約1:0.25~約1:1、例えば、約1:0.5~約1:10、約1:0.75~約1:10、約1:1~約1:10、約1:2~約1:10、約1:3~約1:10、約1:4~約1:10、約1:5~約1:10、約1:6~約1:10、約1:7~約1:10、約1:8~約1:10、又は約1:9~約1:10などの約1:0.25~約1:10の範囲であるイオン交換樹脂に対する薬物、例えば、メキシレチン化合物、例えば、メキシレチンの塩の比を含む。
【0386】
態様によっては、被覆されたメキシレチンイオン交換樹脂複合体粒子の放出遅延剤は、被覆された複合体を含む組成物の総重量の、例えば、約10%(重量/重量)~約25%(重量/重量)などの、例えば、約10%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、約15%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、約20%(重量/重量)~約30%(重量/重量)、又は、例えば、約25%(重量/重量)~約30%(重量/重量)などの、例えば、約5%(重量/重量)~約25%(重量/重量)、約5%(重量/重量)~約20%(重量/重量)、約5%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、又は約5%(重量/重量)~約10%(重量/重量)の量などの被覆された複合体を含む組成物の総重量の約5%(重量/重量)~約30%(重量/重量)の範囲の量で存在する。
【0387】
態様によっては、組成物は、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、又はこれらの組合せなどの1又は複数の放出遅延剤を含み、エチルセルロースに対するヒドロキシプロピルメチルセルロースの比は、例えば、25:75(1:3)~約95:05(1:0.05)などの30:70(1:2.3)~約0:100である。
【0388】
態様によっては、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(Amberlite IRP69)の量は、全組成物の、例えば、約35%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、約40%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、約45%(重量/重量)~約60%(重量/重量)、約45%(重量/重量)~約55%(重量/重量)、又は、例えば、約50%(重量/重量)のように、約20%(重量/重量)~約85%(重量/重量)、例えば、約40%(重量/重量)~約85%(重量/重量)、約50%(重量/重量)~約85%(重量/重量)、約60%(重量/重量)~約85%(重量/重量)、約70%(重量/重量)~約85%(重量/重量)、又は約30%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、約40%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、約50%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、約60%(重量/重量)~約80%(重量/重量)、又は約70%(重量/重量)~約80%(重量/重量)の範囲で存在する。
【0389】
態様によっては、放出遅延第一被膜剤、例えば、被膜1剤、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、3mPa~4000mPa ヒドロキシプロピルメチルセルロース)の量は、全組成物の、例えば、約1.75%(重量/重量)~約1.9%(重量/重量)、約1.8%(重量/重量)~約1.9%(重量/重量)、約1.85%(重量/重量)~約1.9%(重量/重量)などの約1.7%(重量/重量)~約1.9%(重量/重量)、例えば、約1.7%(重量/重量)~約1.85%(重量/重量)、約1.7%(重量/重量)~約1.8%(重量/重量)、約1.7%(重量/重量)~約1.75%(重量/重量)、例えば、約1.8%(重量/重量)などの範囲の量で存在する。
【0390】
態様によっては、放出遅延第二被膜剤、例えば、被膜2剤の量は、例えば、約0.4%(重量/重量)~約2.6%(重量/重量)の範囲で存在するヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、3mPa~4000mPa ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、約3.3%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)の範囲で存在するエチルセルロース(例えば、3mPa~330mPa エチルセルロース)、及び約0.2%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)の範囲で存在するクエン酸トリエチルを含む。態様によっては、かかる第二被膜は、全組成物の、例えば、約0.4%(重量/重量)~約2.5%(重量/重量)、約0.4%(重量/重量)~約2%(重量/重量)、約0.4%(重量/重量)~約1.5%(重量/重量)、約0.4%(重量/重量)~約1%(重量/重量)などの約、例えば、0.4%(重量/重量)~2.6%(重量/重量)、例えば、約0.5%(重量/重量)~約2.6%(重量/重量)、約1%(重量/重量)~約2.6%(重量/重量)、約1.5%(重量/重量)~約2.6%(重量/重量)、又は約2%(重量/重量)~約2.6%(重量/重量)、例えば、約1%(重量/重量)~約2%(重量/重量)などの量であるヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。態様によっては、かかる第二被膜は、全組成物の、全組成物の約3.3%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、例えば、約3.3%(重量/重量)~約7.5%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約7%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約6.5%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約6%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約5.5%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約4.5%(重量/重量)、約3.3%(重量/重量)~約4%(重量/重量)、又は約3.3%(重量/重量)~約3.5%(重量/重量)、例えば、約3.5%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約4%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約4.5%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約5%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約5.5%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約6%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約6.5%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、約7%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、又は約7.5%(重量/重量)~約7.8%(重量/重量)、例えば、約4%(重量/重量)~約7%(重量/重量)の量でエチルセルロースを含む。態様によっては、かかる第二被膜は、全組成物の約0.2%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、例えば、約0.2%(重量/重量)~約0.55%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約0.5%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約0.45%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約0.4%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約0.35%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約0.3%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約0.25%(重量/重量)、例えば、約0.25%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、約0.3%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、約0.35%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、約0.4%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、約0.45%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、約0.5%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、又は約0.55%(重量/重量)~約0.6%(重量/重量)、例えば、約0.3%(重量/重量)~約0.5%(重量/重量)の量でクエン酸トリエチルを含む。
【0391】
態様によっては、分散性錠剤組成物は、例えば、60%(重量/重量)~約68%(重量/重量)、約60%(重量/重量)~約66%(重量/重量)、約60%(重量/重量)~約64%(重量/重量)、約60%(重量/重量)~約62%(重量/重量)などの約60%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、例えば、約62%(重量/重量)~約68%(重量/重量)、又は、例えば、62%(重量/重量)~約65%(重量/重量)などの、例えば、約62%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、約64%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、約66%(重量/重量)~約70%(重量/重量)、又は約68%(重量/重量)~約70%(重量/重量)の量で存在する持続放出被覆されたメキシレチン化合物、例えば、メキシレチン塩酸塩、例えば、メキシレチンHCl樹脂酸塩を含む。
【0392】
態様によっては、組成物は、組成物の約3%(重量/重量)~約6%(重量/重量)、組成物の、例えば、約3%(重量/重量)~約5.5%(重量/重量)、約3%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、約3%(重量/重量)~約4.5%(重量/重量)、約3%(重量/重量)~約4%(重量/重量)、又は約3%(重量/重量)~約3.5%(重量/重量)、例えば、約4%(重量/重量)~約5%(重量/重量)などの、例えば、約3.5%(重量/重量)~約6%(重量/重量)、約4%(重量/重量)~約6%(重量/重量)、約4.5%(重量/重量)~約6%(重量/重量)、約5%(重量/重量)~約6%(重量/重量)、又は約5.5%(重量/重量)~約6%(重量/重量)である量のクロスポビドン(crosspovidone)(又はクロスポビドン(cross povidone))を含む。
【0393】
態様によっては、組成物は、約10%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、例えば、約10%(重量/重量)~約14%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約13%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約12%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約11%(重量/重量)、又は、例えば、約12%(重量/重量)~約15%(重量/重量)若しくは約13%(重量/重量)~約15%(重量/重量)などの、例えば、約11%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、約12%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、約13%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、約14%(重量/重量)~約15%(重量/重量)の量で存在する結晶セルロースを含む。
【0394】
態様によっては、組成物は、全組成物の約0.5%(重量/重量)~約2%(重量/重量)、例えば、約0.5%(重量/重量)~約1.5%(重量/重量)、又は約0.5%(重量/重量)~1%(重量/重量)、例えば、約1%(重量/重量)~約2%(重量/重量)、又は約1.5%(重量/重量)~約2%(重量/重量)、例えば、約0.8%(重量/重量)~約1.2%(重量/重量)の量でコロイド状二酸化ケイ素を含む。
【0395】
態様によっては、組成物は、全組成物の、例えば、約1%(重量/重量)~約4%(重量/重量)、約1%(重量/重量)~約3%(重量/重量)、又は約1%(重量/重量)~約2%(重量/重量)などの約1%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、例えば、約2%(重量/重量)~約3%(重量/重量)などの、例えば、約2%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、約3%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、又は約4%(重量/重量)~約5%(重量/重量)の量のスクラロースを含む。
【0396】
態様によっては、組成物は、全組成物の、例えば、約1%(重量/重量)~約4%(重量/重量)、約1%(重量/重量)~約3%(重量/重量)、又は約1%(重量/重量)~約2%(重量/重量)などの約1%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、例えば、約2%(重量/重量)~約3%(重量/重量)などの、例えば、約2%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、約3%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、又は約4%(重量/重量)~約5%(重量/重量)の量で香料(flavoring)、例えば、イチゴ香料/香料(flavour/flavoring)(香料/香料(flavor/flavoring))を含む。
【0397】
態様によっては、組成物は、約10%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、例えば、約10%(重量/重量)~約14%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約13%(重量/重量)、約10%(重量/重量)~約12%(重量/重量)、約10%(重量/重量)約11%(重量/重量)、又は、例えば、約12%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、又は約13%(重量/重量)~約15%(重量/重量)などの約11%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、約12%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、約13%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、約14%(重量/重量)~約15%(重量/重量)、又は、例えば、約12%(重量/重量)~約13%(重量/重量)の量で結晶セルロースを含む。
【0398】
態様によっては、組成物は、全組成物の、例えば、約0.2%(重量/重量)~約4%(重量/重量)、約0.2%(重量/重量)~約3%(重量/重量)、又は約0.2%(重量/重量)~約2%(重量/重量)などの約0.2%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、例えば、約0.4%(重量/重量)~3%(重量/重量)、0.6%(重量/重量)~2%(重量/重量)などの、例えば、約0.4%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、約0.6%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、又は約0.8%(重量/重量)~約5%(重量/重量)、又は、例えば、0.8%(重量/重量)~1.2%(重量/重量)の量でステアリン酸マグネシウムを含む。
【0399】
除外/除外される要素
1つの実施形態では、本発明は、薬物、例えば、メキシレチン化合物を含む12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、22時間、又は24時間の期間当たりわずか1回投与される制御放出医薬組成物であって、前記組成物は、例えば、NaMuscla(登録商標)に存在する1若しくは複数、2以上、3以上、4以上、又は、例えば、5以上の成分を含まないなど、NaMuscla(登録商標)に存在する少なくとも1つの成分を含まない、組成物を提供する。「NaMuscla(登録商標)」又は本明細書若しくは本明細書中の他の場所の「承認された即時放出メキシレチン組成物」は、2016年7月21日に欧州連合全体にわたってかかる最初に付与された第一販売承認有効を受けている欧州医薬品庁製品番号EMA/831802/2018で承認された医薬品を表し;この製品は、2014年11月19日のオーファン医薬品EU/3/14/1353と命名されており;本出願日の時点でNaMuscla(登録商標)として欧州で注目されている製品である、又はこれらの任意の組合せ。
【0400】
1つの実施形態では、本発明は、薬物、例えば、メキシレチン化合物を含む約12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、22時間、又は24時間の期間当たりわずか1回投与される制御放出医薬組成物であって、前記組成物は、例えば、Mexitilに存在する1若しくは複数、2以上、3以上、4以上、又は、例えば、5以上の成分を含まないなど、Mexitil中の少なくとも1つの成分を含まない、組成物を提供する。「Mexitil」又は本明細書若しくは本明細書中の他の場所の「承認された市販メキシレチン塩酸塩製品」は、NDA#018873及び商品名Mexitil(登録商標)下FDAにより承認され、Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals,Incにより、例えば、1985年12月31日、2020年12月31日、又は2021年12月31日の時点で、本開示の提出前に米国においてかかる登録商標下販売されており;1985年12月30日に最初に承認された医薬品、又は同じNDA下販売されている別の製品を表す。
【0401】
例示的標的組成物(例えば、製品)プロファイル特性は、表1(下表)に示されている。態様によっては、本明細書で提供されている組成物は、表1に示されている1若しくは複数、2以上、3以上、4以上、又は5全てのかかる特性を含む。態様によっては、表1は、本発明により提供される組成物の1若しくは複数の例示的持続放出特性、本発明により提供される組成物の1若しくは複数の例示的薬物動態特性、又はこれらの組合せを示す。
【表2】
【0402】
1つの態様では、本発明は、薬学的に許容可能なイオン交換樹脂と複合体化されたメキシレチン化合物を含む医薬組成物であって、前記組成物は、制御放出メキシレチン化合物組成物、持続放出メキシレチン化合物組成物、又はその両方を特徴とする、組成物を提供する。例えば、NaMuscla(登録商標)などの即時放出メキシレチン組成物は、通常、例えば、約6時間以下、7時間以下、又は、例えば、通常約8時間以下などの約6時間~8時間続く治療効果を提供する。したがって、態様によっては、本明細書に記載されている持続放出メキシレチン化合物組成物又は制御放出メキシレチン化合物組成物は、例えば、≧約12時間、≧約14時間、≧約16時間、≧約18時間、≧約20時間、≧約22時間、又は、例えば、≧約24時間などの少なくとも約10時間~少なくとも約24時間メキシレチンの治療効果的な血漿レベルを有することを特徴とする。態様によっては、本明細書で提供されている組成物の放出特性は、約2回以下又はわずか約1回、例えば、1日1又は1日2回のみ組成物を投与することを可能とする。態様によっては、本明細書中の組成物を、1日わずか1回のみ投与する。
【0403】
使用方法
態様によっては、本発明は、ナトリウムチャネルの調節方法を提供する。態様によっては、本発明は、状態依存(不活性化されたナトリウムチャネル)を遮断する。態様によっては、本発明は、ナトリウムチャネルの調節方法であって、前記ナトリウムチャネルは、ナトリウムチャネルの調節をリドカインと比較される場合、検出可能か又は有意により遅い回収時間を示す、方法を提供する。態様によっては、本発明は、ナトリウムチャネルの高速不活性化を増強することによるナトリウムチャネルの調節方法であって、使用依存性ナトリウムチャネル遮断をもたらす、方法を提供する。態様によっては、本発明は、前述の効果のいずれか1つによりナトリウムチャネルを調節するが、いずれかの顕著な、例えば、塩素イオンチャネルに対する検出可能か又は有意な効果を示さない、調製方法を提供する。態様によっては、本明細書で提供されている方法は、本明細書に記載されているいずれかの1又は複数の組成物の使用を含むことができる。態様によっては、本明細書で提供されている方法は、本明細書に記載されているいずれかの1又は複数の方法により製造される本明細書に記載されている1又は複数の組成物の使用を含むことができる。
【0404】
有害事象
前述したように、本明細書に記載されている組成物は、心臓及び胃腸関連の望ましくない副作用(例えば、NaMuscla(登録商標)の使用に関連して報告されたもの、例えば、1若しくは複数のNaMuscla(登録商標)規定文書、製品ラベル、又は1若しくは複数の適切な比較試験で報告されたものなど)を含むメキシレチン即時放出組成物の複数回投与に関連する望ましくない副作用を検出可能か又は有意に減少させる、限定する、又は、例えば、排除することができる。
【0405】
態様によっては、本明細書に記載されている組成物は、1若しくは複数の心臓関連効果を検出可能か又は有意に減少させる、1若しくは複数の胃腸関連効果を検出可能か又は有意に減少させる、又はその両方など、メキシレチン即時放出組成物の複数回用量の投与に関連する1若しくは複数の副作用を検出可能か又は有意に減少させる。
【0406】
態様によっては、本明細書に記載されている組成物は、1日3回投与される現在の市販治療(例えば、NaMuscla(登録商標)を用いた治療)と比較される場合、心臓及び胃腸の有害事象と特異的に関連する検出可能により低い有害性の事象、又は有意に有害性の小さい事象を示す可能性がある。
【0407】
コンプライアンス
態様によっては、本明細書に記載されている組成物は、1日当たり、又は、例えば、12時間当たり、18時間当たり、又は24時間当たり2回以上又は3回以上を要するメキシレチン組成物と比較して、患者のコンプライアンスを検出可能か又は有意に改善する。
【0408】
態様によっては、本明細書に記載されている組成物は、個々のレベル、集団レベル、又はその両方において患者コンプライアンスを検出可能か又は有意に改善する。態様によっては、集団レベルにおいて、例えば、ミオトニー患者の集団内では、本明細書に記載されている組成物は、1若しくは複数の有害な心臓の事象の減少に関連する、1若しくは複数の胃腸関連有害事象の減少に関連する、又はこれらの組合せのメキシレチン化合物の単回投与が原因で検出可能か又は有意により大きい服薬コンプライアンスを明示する。
【0409】
製造方法
1つの態様では、本発明は、メキシレチン化合物-樹脂複合体の形態のメキシレチン化合物及び薬学的に許容可能なイオン交換樹脂並びにメキシレチン化合物の放出を制御するための、各複合体の少なくとも一部、組成物中に存在する全複合体の少なくとも一部、又はその両方を包む少なくとも1つの放出制御コーティング層を含む制御放出1日1回分散性錠剤の調製方法を提供する。
【0410】
1つの態様では、本発明は、本明細書に記載されている組成物の製造方法を提供する。態様によっては、本発明は、イオン交換樹脂粒子は、ポリマー系に組み込む前に医薬用薬物をロードされて、制御放出薬物樹脂複合体を生成するための放出遅延ポリマーにより更に被覆された薬物樹脂を生成する、製造方法(method)(例えば、方法(process))を提供する。
【0411】
態様によっては、本発明は、例えば、本明細書に記載されている製造方法などの本明細書に記載されているいずれかの方法により作製される製品を提供する。
【実施例】
【0412】
応用、実施形態、又は原理の実施例
応用、実施形態、又は原理の以下の詳細な実施例(「実施例」)を、本発明の態様の更なる理解又は本発明の態様の実施に関連する原理において読者らを支援するために提供する。以下の実施例、及びそのいずれかの結果に使用/記載されているいずれかの特定の材料、方法、工程、及び条件は、本発明の態様を更に例示することを単に意図したものである。これらの実施例は、本発明の例示的実施形態を反映し、かかる実施例の特定の方法、知見、原理、及びその一般的な影響は、本開示のいずれかの他の部分と組み合わせることができる。しかしながら、読者らは、本発明は、これらの実施例又はそのいずれかの部分により制限されないと理解するべきである。
【0413】
実施例1:被覆されていないメキシレチンイオン交換樹脂複合体の調製方法
次の非限定的実施例は、本発明の好ましい組成物を明示する。前記実施例を、体積に対する重量(w/v)規準で調製する。
【0414】
メキシレチンイオン交換樹脂複合体を、撹拌下純水中メキシレチン塩酸塩を先ず溶解することにより調製した。次いで、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(Amberlite IRP 69)を、18時間~20時間連続的な撹拌により前記溶液中に分散した。次いで、撹拌後、分散液を沈殿させて、上澄みをデカントした。上澄みをデカントした後、適切な時間連続的に撹拌しながら充分な水を添加してスラリーを生成した。スラリーを、325メッシュを通してろ過し、30分間流動床乾燥器内で風乾し、次いで、LOD NMT4.0%を得るまで60℃の入口温度で乾燥して、メキシレチンイオン交換樹脂複合体を最終的に生成した。
【0415】
組成物A、組成物B、組成物C、及び組成物Dについてメキシレチンイオン交換樹脂比及びイオン交換樹脂上へのメキシレチンロードのパーセンテージを表2に示す(下表)。
【表3】
【0416】
例示的な被覆されていないメキシレチンイオン交換樹脂複合体について、USPタイプIV溶解装置、8mL/分、6gビーズ、0.1N HCl、37℃±0.5℃において溶解試験を行った。このデータを、表3(下表)に示す。溶解試験の基本条件は、当技術分野において公知の条件を含む。
【表4】
【0417】
表3(上表)に示されているように、組成物B及び組成物Dは、薬物樹脂比組成が、それぞれ、平均で1:1及び1:15である、溶解プロファイルを明示している。表3(上表)に更に示されているように、組成物A及び組成物Dは、溶解プロファイルを明示し、全てのそれぞれの組成物の、それぞれ、平均で約81%及び84%が試験条件下12時間後溶解した。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(6時間後、約5%~約40%残っているなどの10%~50%残っているなど少なくとも約15%残っている、8時間後、1%~30%など少なくとも1%残っており、及びほとんどの場合、少なくとも約10%残っている;12時間後、2%~20%などの、ほとんどの場合、少なくとも約1%残っている)。
【0418】
組成物A、組成物B、組成物C、及び組成物Dのアッセイを行った。このデータを表4(下表)に示す。アッセイのための基本条件は、UV/PDA検出器を備えたHPLCにより行われた試験を含む。
【表5】
【0419】
第二溶解試験を、USPタイプIV、8mL/分、6gビーズ、及びpH5.0酢酸バッファ媒体、37℃±0.5℃で例示的な被覆されていないメキシレチンイオン交換樹脂複合体について行った。このデータを表5(下表)に示す。
【0420】
【0421】
表5(上表)に示されているように、組成物Bは、溶解プロファイルを明示し、試験条件下5.0のpHにおいて8時間後、全組成物の、平均で約88%が溶解した。本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりの量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることをこれらの結果は例示している(6時間後少なくとも約20%が残っている、8時間後少なくとも約12%が残っている;12時間後少なくとも約4%が残っている)。
【0422】
第三溶解試験を、USPタイプIV、8mL/分、6gビーズ、及びpH6.8リン酸バッファ媒体、37℃±0.5℃で例示的な被覆されていないメキシレチンイオン交換樹脂複合体について行った。このデータを表6(下表)に示す。
【表7】
【0423】
表6(上表)に示されているように、組成物Bは、溶解プロファイルを明示し、試験条件下6.8のpHにおいて4時間後、全組成物の、平均で約96%が溶解した。本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりの量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることをこれらの結果は例示している(2時間後少なくとも約20%が残っている、3時間後少なくとも約10%が残っている;4時間後少なくとも約4%が残っている)。
【0424】
実施例2:流動床プロセッサを用いたメキシレチンイオン交換樹脂複合体の持続放出被覆方法。
この実施例は、流動床プロセッサを用いた例示的メキシレチンイオン交換樹脂複合体の持続放出被覆方法を明示する。
【0425】
工程1:ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、連続的に撹拌しながら、充分な量の水及び/又はイソプロピルアルコールに溶解した。
【0426】
工程2:メキシレチンイオン交換樹脂を、流動床プロセッサにロードし、コーティング溶液を、所望の重量を得るまで塗布した。
【0427】
工程3:更に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、撹拌下イソプロピルアルコールに分散し、二塩化メチレンを転嫁し、透明な溶液を得るまで連続的に撹拌した。
【0428】
工程4:エチルセルロース及びクエン酸トリエチルを、上記溶液に添加し、透明な溶液が生成するまで撹拌した。
【0429】
工程5:工程2から得られた被覆されたメキシレチンイオン交換樹脂複合体を、所望の被覆重量を得るまで流動床プロセッサで工程4のコーティング溶液で再度被覆した。最終的に、被覆されたメキシレチンイオン交換樹脂複合体を、LODが4.0%以下になるまで乾燥し、適切な篩又はスクリーンによりふるい分けた。
【0430】
持続放出メキシレチンイオン交換樹脂複合体を提供するコーティング濃度を、表7(下表)に示す。
【表8】
【0431】
溶解試験を、USPタイプIV溶、8mL/分、6gビーズ、0.1N HCl、37℃±0.5℃において被覆された薬物樹脂複合体について行った。このデータを表8(下表)に示す。
【表9】
【0432】
表8(上表)に示されているように、組成物E及び組成物Fは、溶解プロファイルを明示し、全組成物の、平均で約83%及び92%が試験条件下8時間後溶解した。表8に更に示されているように、組成物G及び組成物Hは、全組成物の、平均で約79%及び73%が試験条件下8時間後溶解する、溶解プロファイルを明示している。更に、表8に示されているように、組成物Iは、溶解プロファイルを明示し、試験条件下8時間後、全組成物の、平均で約57%が溶解した。特に、表8に示されているように、組成物Iは、試験条件下12時間後、全組成物の、平均で約65%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(6時間後、約16%~約50%残っているなどの少なくとも約35%残っている、8時間後、10%~40%などの少なくとも25%残り、及びほとんどの場合少なくとも約30%;12時間後、5%~35%などの、ほとんどの場合、少なくとも約15%)。
【0433】
第二溶解試験を、USPタイプIV溶、8mL/分、6gビーズ、pH5.0酢酸バッファ媒体、37℃±0.5℃において被覆された薬物樹脂複合体について行った。このデータを表9(下表)に示す。
【表10】
【0434】
表9(上表)に示されているように、組成物F及び組成物Hは、全組成物の、平均で約67%及び49%が試験条件下5.0のpHにおいて8時間後溶解する、溶解プロファイルを明示している。表9に更に示されているように、組成物F及び組成物Hは、全組成物の、平均で約77%及び59%が試験条件下5.0のpHにおいて12時間後溶解する、溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(6時間後、約40%~約58%残っているなどの少なくとも約45%残っている、8時間後、30%~50%などの少なくとも40%残っている;12時間後、35%~45%などの、ほとんどの場合少なくとも約35%)。
【0435】
第三溶解試験を、USPタイプIV溶、8mL/分、6gビーズ、pH6.8リン酸バッファ媒体、37℃±0.5℃において被覆された薬物樹脂複合体について行った。このデータを表10(下表)に示す。
【表11】
【0436】
表10(上表)に示されているように、組成物F及び組成物Hは、全組成物の、平均で約80%及び64%が試験条件下6.8のpHにおいて8時間後溶解する、溶解プロファイルを明示している。表10に更に示されているように、組成物F及び組成物Hは、全組成物の、平均で約88%及び73%が試験条件下6.8のpHにおいて12時間後溶解する、溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(6時間後、約30%~約45%残っているなどの少なくとも約35%残っている、8時間後、20%~35%などの少なくとも30%残っている;12時間後、15%~25%などの、ほとんどの場合少なくとも約20%)。
【0437】
実施例3:経口懸濁剤のための乾燥散剤の作製方法
この実施例は、経口懸濁剤のための乾燥散剤の作製方法を明示する。
【0438】
工程-1:ショ糖(部分量(part quantity))を、懸濁剤及び粘度調整剤(ヒドロキシプロピルセルロース若しくは結晶セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムとの噴霧乾燥配合物又はグアーゴム若しくはキサンタンゴム又はカルボキシメチルセルロースナトリウム若しくはポビドン)と混合し、40メッシュ篩によりふるいにかけた。
【0439】
工程2:メチルパラベン、プロピルパラベン及び部分量のショ糖を40メッシュ篩により一緒にふるいにかける。
【0440】
工程3:同時ふるいは、コロイド二酸化ケイ素若しくは結晶セルロース又はデンプン若しくはタルク又はスクラロース若しくはアスパルテームを、部分量のショ糖と共に40メッシュ篩によりふるいにかける。
【0441】
工程4:更に、香料を、40メッシュ篩により部分量のショ糖と共に同時ふるいにかける。
【0442】
工程5:工程1の内容物を、工程4と混合した。
【0443】
工程6:被覆されたメキシレチンイオン交換樹脂複合体を、工程5に添加し配合した。
【0444】
工程7:工程6の内容物を、小袋に充填する(単位用量又は複数回用量)か又は瓶に充填した(単位用量又は複数回用量)。
【0445】
実施例4:調製された経口懸濁剤の作製方法:
この実施例は、調製された経口懸濁剤の作製方法を明示する。
【0446】
懸濁化剤として結晶セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムとの共混合物を、撹拌下水に添加し、次いで、ショ糖を撹拌下添加し、その後、これに防腐剤、香料、甘味料を添加した。実施例2で得られた被覆された薬物樹脂複合体を、これに添加し、撹拌した。最終的内容物を、小袋又は瓶に充填した(単位用量又は複数回用量)。
【0447】
懸濁剤組成物1の成分(TI)及びそれぞれの%(重量/重量)を、表11(下表)に示す。
【表12】
【0448】
USPタイプIV溶、8mL/分、6gビーズ、及び0.1N HCl、37℃±0.5℃における懸濁剤組成物1(TI)について溶解試験を行った。このデータを表12(下表)に示す。
【表13】
【0449】
表12(上表)に示されているように、懸濁剤組成物1(T1)は、試験条件下8時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約59%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表12(上表)に更に示されているように、懸濁剤組成物は、試験条件下24時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約81%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりの量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることをこれらの結果は例示している(6時間後少なくとも約50%が残っている、16時間後少なくとも約30%が残っている;24時間後少なくとも約20%が残っている)。
【0450】
この試験の結果、及び上記のものにより更に例示されているように、本発明は、治療集団に対しておそらく有利である組成物の様々な形態及び作製方法を提供する。
【0451】
実施例5:安定性試験
この実施例は、いくつかの安定性試験を明示する。
【0452】
懸濁剤組成物1(T1)についての安定性試験:サンプルを、1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の期間の安定性試験のために保持した。その後、アッセイ%及び分解生成物試験を行い、サンプルの安定性を評価した。安定性試験の詳細を、40℃/75%RH及び30℃/75%RHについて下記に示す。
【0453】
アルミニウム小袋を用いた40℃/75%RHについて安定性試験を行った。このデータを表13(下表)に示す。安定性試験の基本条件は、当技術分野において周知の条件を含む。
【表14】
【0454】
上記結果は、本発明の製剤が、これらの条件下かなりな期間にわたって安定であることを明示している。データから、当業者は、約1%未満などの約5%未満の最小損失を見出すことができるだろう。
【0455】
アルミニウム小袋を用いた30℃/75%RHについて第二安定性試験を行った。このデータを表14(下表)に示す。
【表15】
【0456】
上記結果は、本発明の製剤が、これらの条件下かなりな期間にわたって安定であることを明示している。データから、当業者は、約1%未満などの約5%未満の最小損失を見出すことができるだろう。
【0457】
ガラス製バイアルを用いた40℃/75%RHについて第三安定性試験を行った。このデータを表15(下表)に示す。
【表16】
【0458】
上記結果は、本発明の製剤が、これらの条件下かなりな期間にわたって安定であることを明示している。データから、当業者は、約1%未満などの約5%未満の最小損失を見出すことができるだろう。
【0459】
ガラス製バイアルを用いた30℃/75%RHについて第四安定性試験を行った。このデータを表16(下表)に示す。
【表17】
【0460】
上記結果は、本発明の製剤が、これらの条件下かなりな期間にわたって安定であることを明示している。データから、当業者は、約1%未満などの約5%未満の最小損失を見出すことができるだろう。
【0461】
懸濁剤組成物2の成分(T2)及びそれぞれの%(重量/重量)を、表17(下表)に示す。
【表18】
【0462】
実施例6:溶解試験
この実施例は、いくつかの溶解試験を明示する。
【0463】
USPタイプIV溶、8mL/分、6gビーズ、37℃±0.5℃における懸濁剤組成物2(T2)について溶解試験を行った。このデータを表18(下表)に示す。
【表19】
【0464】
表18(上表)に示されているように、懸濁剤組成物2(T2)は、試験条件下、0.1N HCl中、8時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約51%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表18(上表)に更に示されているように、懸濁剤組成物2(T2)は、試験条件下、pH5.0において8時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約53%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表18(上表)に更に示されているように、懸濁剤組成物2(T2)は、試験条件下、pH6.8において8時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約68%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(6時間後、約40%~約65%残っているなどの少なくとも約50%残っている、8時間後、40%~50%などの少なくとも45%残っている;12時間後、25%~40%などの、ほとんどの場合少なくとも約30%)。
【0465】
組成物1及び組成物2(T1及びT2)についての溶解試験を、USPタイプII(パドル)を用いることにより、500mLの0.1N HCl中最初の(1)時間行い、次いで、700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中(1)時間行い、次いで、900mLリン酸バッファpH6.8切換媒体中(2)時間行った。このデータを表19(下表)に示す。
【表20】
【0466】
表19(上表)に示されているように、懸濁剤組成物1(T1)は、試験条件下、0.1N HCl中、1時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約38が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表19(上表)に更に示されているように、懸濁剤組成物1(T1)は、試験条件下、pH4.5において全懸濁剤組成物の、平均で約88%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表19(上表)に更に示されているように、懸濁剤組成物1(T1)は、試験条件下、pH6.8において全懸濁剤組成物の、平均で約99%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表19にも示されているように、懸濁剤組成物2(T2)は、全懸濁剤組成物の、平均で、約30%、約81%、及び約98%が、段階的に適用された3試験条件後に溶解する、僅かにより有利な溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(最初の1時間後、約62%~約70%残っているなどの少なくとも約65%残っている、pH4.5において更なる1時間後、10%~20%残っているなどの少なくとも15%残っている;pH6.8において最後の2時間後、1%~2%などの、ほとんどの場合少なくとも約1.5%)。
【0467】
実施例7:組成物T2についての懸濁試験
この実施例は、組成物T2についての懸濁試験を明示する。
【0468】
懸濁剤組成物2(T2)についての安定性試験:サンプルを1ヶ月及び3ヶ月の期間の安定性試験のために保持した。その後、HPLC法によるアッセイ%及び分解生成物試験を行い、サンプルの安定性を評価した。安定性試験の詳細を、40℃/75%RHについて下記に示す。
【0469】
40℃/75%RH条件において組成物2(T2)の安定性試験を行った。このデータを表20(下表)に示す。
【0470】
【0471】
上記結果は、本発明の製剤が、これらの条件下かなりな期間にわたって安定であることを明示している。データから、当業者は、約1%未満などの約5%未満の最小損失を見出すことができるだろう。
【0472】
実施例8:懸濁剤組成物T3及び溶解試験
この実施例は、懸濁剤組成物T3に対して行った溶解試験だけなく懸濁剤組成物3(T3)の成分を明示する。
【0473】
懸濁剤組成物3(T3)の成分を、表21(下表)に示す。
【表22】
【0474】
懸濁剤組成物3(T3)についての溶解試験を、0.1N HCl中、37℃±0.5℃において6gガラス製ビーズと共に装置USPタイプIV、流速8mL/分で行った。このデータを表22(下表)に示す。
【表23】
【0475】
表22(上表)に示されているように、懸濁剤組成物3(T3)は、試験条件下8時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約70%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。表22(上表)に更に示されているように、懸濁剤組成物3(T3)は、試験条件下12時間後、全懸濁剤組成物の、平均で約81%が溶解する、溶解プロファイルを明示している。本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりの量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることをこれらの結果は例示している(6時間後少なくとも約40%が残っている、8時間後少なくとも約30%が残っている;12時間後少なくとも約20%が残っている)。
【0476】
実施例9:分散性錠剤実施例及びこれを用いた試験
この実施例は、分散性錠剤の組成物ならびにこれらの対応する試験を明示する。
【0477】
組成物1(D1)及び組成物2(D2)の分散性錠剤のための成分を、表23(下表)に示す。
【表24】
【0478】
懸濁剤組成物1(D1)及び組成物2(D2)の分散性錠剤についての溶解試験を、0.1N HCl中、37℃±0.5℃において6gガラス製ビーズと共に装置USPタイプIV、流速8mL/分で行った。このデータを表24(下表)に示す。
【表25】
【0479】
表24(上表)に示されているように、分散性錠剤組成物1及び2(D1及びD2)は、全分散性錠剤の、それぞれ、平均で約98%及び98%が試験条件下8時間後溶解する、溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(4時間後、約20%~約30%残っているなどの少なくとも約25%残っている、5時間後、10%~20%残っているなどの少なくとも15%残っている;8時間後、約2%残っている)。
【0480】
組成物1(D1)及び組成物2(D2)の分散性錠剤についての第二セットの溶解試験を、75rpm、37℃±0.5℃においてUSPタイプII(パドル)を用いることにより、500mLの0.1N HCl中最初の(1)時間行い、次いで、700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中(1)時間行い、次いで、900mLリン酸バッファpH6.8切換媒体中(2)時間行った。このデータを表25(下表)に示す。
【表26】
【0481】
表25(上表)に示されているように、分散性錠剤組成物1及び2(D1及びD2)は、全分散性錠剤の、それぞれ、平均で約94%及び95%が適用された3試験条件後溶解する、溶解プロファイルを明示している。これらの結果は、本発明に係る組成物は、メキシレチンのかなりな量が数時間後溶解しないままである溶解プロファイルを示し得ることを例示している(1時間後、約55%~約60%残っているなどの少なくとも約68%残っている、pH4.5において1時間後、7%~20%残っているなどの少なくとも20%残っている;pH6.8において2時間後、5%~6%などの少なくとも約5%残っている)。
【0482】
分散性錠剤組成物1及び2(D1及びD2)についての安定性試験:サンプルを6ヶ月の期間の安定性試験のために保持した。その後、HPLC法によるアッセイ%及び分解生成物試験を行い、サンプルの安定性を評価した。安定性試験の詳細を、40℃/75%RHについて下記に示す。
【0483】
分散性錠剤組成物1及び2(D1及びD2)についての安定性試験を行った。このデータを、表26(下表)に示す。
【表27】
【0484】
上記結果は、本発明の製剤が、これらの条件下かなりな期間にわたって安定であることを明示している。データから、当業者は、約1%未満の最小損失を見出すことができるだろう。
【0485】
実施例10-相対的バイオアベイラビリティー試験
絶食試験:
この実施例は、例示的メキシレチン塩酸塩持続放出経口懸濁剤400mg/5mL(7.5mLを1日1回投与)を、Namuscla(登録商標)(メキシレチン)カプセル剤167mg(1日3回投与)を含む製剤と比較する相対的バイオアベイラビリティー試験を明示する。
【0486】
試験の目的は、絶食条件下健康成人ヒト男性対象においてNamuscla(登録商標)(メキシレチン)カプセル剤167mg(1日3回投与)を含む2つのメキシレチン塩酸塩持続放出経口懸濁剤400mg/5mL(7.5mLを1回投与)製剤の相対的バイオアベイラビリティーを比較すること、更に対象の安全性をモニターすることであった。
【0487】
試験デザイン及び計画は、次の通りであった。
【0488】
試験製品(T1及びT2):メキシレチン塩酸塩持続放出経口懸濁剤400mg/5mL。用量:持続放出経口懸濁剤400mg/5mLの1×7.5mL、1日1回投与(0.00時間)。
【0489】
参照製品(R):Namuscla(登録商標)(メキシレチン)カプセル剤167mg(200mgメキシレチンHClに相当)。用量:3×167mg IRカプセル剤:各投与間で8.00時間の間隔(0.00時間、8.00時間及び16.00時間)で1日3回。
【0490】
試験デザイン:オープンラベル、均衡、無作為、単回投与、3回治療、3回連続、3期間クロスオーバー経口相対的バイオアベイラビリティー試験。
【0491】
対象数:24名の健康な成人人男性対象を登録し、試験で投与した。全対象は、投与前、少なくとも10.00時間絶食した。
【0492】
投与:試験製剤を経口投与し、参照製剤を60分の期間にわたって対象に投与した。
【0493】
試験製品:少なくとも10.00時間の一夜絶食後、無作為化に従って試験製品1(T1)又は試験製品2(T2)のいずれか7.5mLを、座位で経口用注射器により対象の口に出した。対象に、周囲温度において240mLの投与水から約50mLの水と一緒にこれを飲み込むように指示した。これから、水の一部(3×およそ5mL)を使用して注射器を注意深く3回リンスして、次いで、薬物が飲み込まれたことを確かにするために徹底的にマウスチェックした。次いで、投与水の240mLの残りを対象に投与し、したがって、各期間における投薬された試験製品の完全な投与を確実にした。用量投与の実際の開始時の2分以内にこの手順を完了した。
【0494】
参照製品:用量投与のモニター(0.00時間):少なくとも10.00時間の一夜絶食後、参照製品(R)の1カプセル剤を、各期間における無作為化計画に従って周囲温度において約240mLの水と一緒に座位で各対象に経口投与した。
【0495】
晩(8.00時間)の用量投与:少なくとも2.00時間の絶食後、参照製品(R)の1カプセル剤を、各期間における無作為化計画に従って周囲温度において約240mLの水と一緒に座位で各対象に経口投与した。
【0496】
夜(16.00時間)の用量投与:少なくとも2.00時間の絶食後、参照製品(R)の1カプセル剤を、各期間における無作為化計画に従って周囲温度において約240mLの水と一緒に座位で各対象に経口投与した。
【0497】
サンプリング計画
試験製品を受けた対象のサンプリング計画:
26血液サンプルを、各期間において各対象から採取した。4.0mLの投与前(0.00時間)血液サンプルを、各期間における投与前1時間以下で採取した。各々4.0mLの更なるサンプルを、各期間における投与後、0.50時間(30分)、1.00時間、2.00時間、3.00時間、4.00時間、5.00時間、6.00時間、7.00時間、8.00時間、9.00時間、10.00時間、11.00時間、12.00時間、13.00時間、14.00時間、15.00時間、16.00時間、18.00時間、20.00時間、24.00時間、30.00時間、36.00時間、48.00時間、72.00時間及び96.00時間に採取した。
【0498】
参照製品を受けた対象のサンプリング計画:
48血液サンプルを、各期間において各対象から採取した。4.0mLの投与前(0.00時間)血液サンプルを、各期間における投与前1時間以下で採取した。各々4.0mLの更なるサンプルを、各期間における投与後、0.33時間(20分)時間、0.67時間(40分)時間、1.00時間、1.50時間、2.00時間、2.50時間、3.00時間、3.50時間、4.00時間、4.50時間、5.00時間、6.00時間、7.00時間、8.00時間、8.33時間、8.67時間、9.00時間、9.50時間、10.00時間、10.50時間、11.00時間、11.50時間、12.00時間、12.50時間、13.00時間、14.00時間、15.00時間、16.00時間、16.33時間、16.67時間、17.00時間、17.50時間、18.00時間、18.50時間、19.00時間、19.50時間、20.00時間、20.50時間、21.00時間、22.00時間、23.00時間、24.00時間、30.00時間、36.00時間、48.00時間、72.00時間及び96.00時間に採取した。
【0499】
薬物動態分析:メキシレチンについて、算出される第一薬物動態パラメータは、AUC0~24及び第二薬物動態パラメータは、Cmax、Tmax、AUC0~t、AUC0~∞、Kel及びt1/2であった。
【0500】
統計解析:Windowsバージョン9.4以降のSAS(登録商標)システムを用いて統計解析を行った。メキシレチンについての対数変換薬物動態パラメータAUC0~24を、ANOVAを用いて解析する。対象内CV、検定力、比解析及び幾何最小二乗平均の90%信頼区間を、対数変換薬物動態パラメータAUC0~24についてコンピュータにより算出した。
【0501】
相対的バイオアベイラビリティー%を、次の通り算出する:
(AUC0~24試験/AUC0~24参照)×100
【0502】
結論:
試験(T1)製品及び参照(R)製品平均(最小二乗平均)の比及びその90%信頼。
【0503】
対数変換薬物動態パラメータの解析から誘導された区間は、AUC0~24に対して139.60%(90%CI:132.20%~147.40%)及びCmaxに対して130.09%(90%CI:120.74%~140.15%)であることが分かった。
【0504】
試験(T2)製品及び参照(R)製品平均(最小二乗平均)の比及び対数変換薬物動態パラメータの解析から誘導されたその90%信頼区間は、AUC0~24に対して106.50%(90%CI:100.77%~112.57%)及びCmaxに対して86.72%(90%CI:80.39%~93.55%)であることが分かった。
【0505】
Tmax中央値(時間)は、それぞれ、T1及びT2に対して6.00時間及び8.00時間であることが分かり、対応するTmax範囲は、T1に対して3.00時間~12.02時間及びT2に対して5.00時間~16.00時間であることが観察された。
【0506】
T1に対する相対バイオアベイラビリティーは、メキシレチンCmax及びAUCの比較に基づいて参照製品より高かった。
【0507】
T2に対する相対バイオアベイラビリティーは、メキシレチンCmax及びAUCの比較に基づいて参照製品に匹敵した。試験製品1(T1)、試験製品2(T2)及び参照製品(R)は、絶食条件下健康な成人人男性対象における単回用量の投与に対して安全であり忍容性が良好であることが分かった。
【0508】
試験製品1対参照製品に関してメキシレチンHClについての幾何最小二乗平均、比、90%CI及びISCVの比較、これらのデータを表27(下表)に示す。
【表28】
【0509】
表27(上表)に示されているように、試験製品1についてのAUC0~24は、1日1回投与される場合、15965.7530時*ng/mLであり、1日3回投与される場合に11437.1890時*ng/mLである参照製品より大きい。表27(上表)に示されているように、試験製品1についてのCmaxは、1日1回投与される場合、1085.7073ng/mLであり、1日3回投与される場合に834.5941ng/mLである参照製品より大きい。これらの結果は、本発明に係る組成物が、1日1回投与される場合、AUC0~24が約15900時*ng/mL(例えば、約15500時*ng/mL~16500時*ng/mL)であり、Cmaxが約1080ng/mL(例えば、約1050ng/mL~1150ng/mL)であるなど、1日3回投与される場合の参照製品と比較して、より大きいバイオアベイラビリティーを明示し得ることを例示している。
【0510】
試験製品2対参照製品に関してメキシレチンHClについての幾何最小二乗平均、比、90%CI及びISCVの比較、これらのデータを表28(下表)に示す。
【表29】
【0511】
表28(上表)に示されているように、試験製品2についてのAUC0~24は、1日1回投与される場合、12180.9070時*ng/mLであり、1日3回投与される場合に11437.1890時*ng/mLである参照製品より大きい。表27(上表)に示されているように、試験製品2についてのCmaxは、1日1回投与される場合、723.7411ng/mLであり、1日3回投与される場合に834.5941ng/mLである参照製品より大きい。これらの結果は、本発明に係る組成物が1日1回投与される場合、AUC0~24が約12180時*ng/mL(例えば、約12000時*ng/mL~13000時*ng/mL)であり、Cmaxが約720ng/mL(例えば、約700ng/mL~800ng/mL)であるなど、1日3回投与される場合の参照製品と比較して、より大きいバイオアベイラビリティーを明示し得ることを例示している。
【0512】
試験製品2のPKパラメータの要約を、表29(下表)に示す。
【表30】
【0513】
表29(上表)に示されているように、試験製品2に対するAUC0~24平均値は、1日1回投与される場合、12826.7066時*ng/mLである。表29(上表)に示されているように、試験製品2に対するCmax平均値は、1日1回投与される場合、763.2237ng/mLである。これらの結果は、本発明に係る組成物が、1日1回投与される場合、AUC0~24平均値が約12820時*ng/mL(例えば、約12000時*ng/mL~13000時*ng/mL)であり、Cmax平均値が約760ng/mL(例えば、約700ng/mL~800ng/mL)であるなど、参照製品(1日3回投与)より大きいバイオアベイラビリティーを明示し得ることを例示している。
【0514】
参照品、試験製品1及び試験製品2についての時間(時間)に対する血漿濃度(ng/mL)の線形平均プロットを
図1に示す。
【0515】
図1に示されているように、T1とT2との両方は、血漿濃度におけるより低いピークを示す参照製品(1日3回投与)と比較して、1日1回の投与により血漿濃度において1つのピークを有する血漿濃度の漸増を示す。
図1(上図)において更に示されているように、T1は、投与後約8時間において約1000ng/mLの最大血漿濃度を示す。加えて、
図1(上図)において示されているように、T2は、投与後約8時間において約700ng/mLの最大血漿濃度を示す。これらの結果は、T2についての血漿レベルは、次のこと:(1)約7時間~約10時間などの約8時間において約650ng/mL~750ng/mLなどの約700ng/mLの最大血漿濃度;(2)投与後約7時間~10時間などの投与後約8時間において始まり、期間のいずれかの1時間にわたる血漿濃度の変化がその後の時間から約0.5%~2.5%未満などの約2%未満である約7~10時間の期間などの約8時間の期間継続し;及び(3)期間のいずれかの1時間にわたる血漿濃度の低下がその後の時間から9%~15%超などの10%超である投与後約12時間~20時間などの投与後約15時間に始まる血漿濃度の急降下を示す。
【0516】
実施例11-食物影響試験
試験の目的は、健康な成人人男性対象において絶食条件及び摂食条件(標準的朝食及び高脂肪;高カロリーノンベジ朝食)下投与されるメキシレチン塩酸塩持続放出経口懸濁剤400mg/5mL(用量:7.5mL)の薬物動態に対する食物の影響を評価すること、更に前記対象の安全性をモニターすることであった。
【0517】
試験デザイン及び計画は、次の通りであった。
試験製品:メキシレチン塩酸塩持続放出経口懸濁剤400mg/5mL。
用量:持続放出経口懸濁剤400mg/5mLの1×7.5mL、1日1回投与。
試験デザイン:オープンラベル、均衡、無作為、単回投与、3回治療、3回連続、3期間クロスオーバー経口食物影響試験。
試験治療:
治療A:試験製品2(T2)を絶食条件下投与した。
治療B:試験製品2(T2)を、投与前30分に出された標準的朝食(約500Kcal)後の摂食条件下投与した。
治療C:試験製品2(T2)を、投与前30分に出された高脂肪;高カロリーノンベジ朝食(約1000カロリー)後の摂食条件下投与した。
対象数:24名の健康な成人人男性対象を登録し、試験で投与した。
投与:
治療Aを受けている者に関して:
少なくとも10.00時間の一夜絶食後、無作為化に従った試験製品2(T2)の7.5mLの単回用量を、座位でビーカーにより対象の口に出した。対象に、周囲温度において約240mLの投与水から約50mLの水と一緒にこれを飲み込むように指示した。ビーカーを、約3×5mLの水で3回リンスし、リンス液を前記対象に投与し、次いで、薬物が飲み込まれたことを確認するために徹底的にマウスチェックした。用量投与の実際の開始時の2分以内にこの手順を完了した。次いで、投与水の240mLの残りを対象に投与し、したがって、各期間における投薬された試験製品の完全な投与を確実にした。
治療Bを受けている者に関して:
少なくとも10.00時間の一夜絶食後、標準的朝食を、投与前30分に出した。対象は、朝食が出される30分以内に全部の標準的朝食を消費しなければならない。標準的朝食の実際の開始時間後正確に30分に、無作為化に従った試験製品2(T2)の7.5mLの単回用量を、座位でビーカーにより対象の口に出した。対象に、周囲温度において約240mLの投与水から約50mLの水と一緒にこれを飲み込むように指示した。ビーカーを、約3×5mLの水で3回リンスし、リンス液を前記対象に投与し、次いで、薬物が飲み込まれたことを確認するために徹底的にマウスチェックした。用量投与の実際の開始時の2分以内にこの手順を完了する。
次いで、投与水の240mLの残りを対象に投与し、したがって、各期間における投薬された試験製品の完全な投与を確実にする。
治療Cを受けている者に関して:
少なくとも10.00時間の一夜絶食後、標準的朝食を、投与前30分に出した。対象は、朝食が出される30分以内に全部の標準的高脂肪高カロリーノンベジ朝食を消費しなければならない。標準的高脂肪高カロリーノンベジ朝食の実際の開始時間後正確に30分に、無作為化に従った試験製品2(T2)の7.5mLの単回用量を、座位でビーカーにより対象の口に出した。対象に、周囲温度において約240mLの投与水から約50mLの水と一緒にこれを飲み込むように指示した。ビーカーを、約3×5mLの水で3回リンスし、リンス液を前記対象に投与し、次いで、薬物が飲み込まれたことを確認するために徹底的にマウスチェックした。用量投与の実際の開始時の2分以内にこの手順を完了する。
次いで、投与水の240mLの残りを対象に投与し、したがって、各期間における投薬された試験製品の完全な投与を確実にする。
サンプリング計画:26血液サンプルを、各期間において各対象から採取する。
【0518】
4.0mLの投与前(0.00時間)血液サンプルを、各期間における投与前1時間以下で採取する。各々4.0mLの更なるサンプルを、各期間における投与後、0.50時間(30分)、1.00時間、2.00時間、3.00時間、4.00時間、5.00時間、6.00時間、7.00時間、8.00時間、9.00時間、10.00時間、11.00時間、12.00時間、13.00時間、14.00時間、15.00時間、16.00時間、18.00時間、20.00時間、24.00時間、30.00時間、36.00時間、48.00時間、72.00時間及び96.00時間に採取する。
【0519】
薬物動分析:メキシレチンの濃度対時間プロファイルを、Pharsight Corporation、米国のPhoenix WinNonlin(登録商標)バージョン8.3.3又はこれ以降のバージョンを用いることにより推定し、薬物動態パラメータを算出する。
【0520】
一次パラメータ:Cmax及びAUC0~∞
【0521】
二次パラメータ:AUC0~t、Tmax、Kel及びT1/2。
【0522】
統計解析:Windowsバージョン9.4以降のWindows用SAS(登録商標)システム(SAS(登録商標)Institute.、米国)を用いて統計解析を行った。メキシレチンについての対数変換薬物動態パラメータCmax、及びAUC0~∞を、ANOVAを用いて解析する。対象内CV、検定力、比解析及び幾何最小二乗平均の比についての90%信頼区間を、対数変換薬物動態パラメータCmax、及びAUC0~∞についてコンピュータにより算出する。
【0523】
結論:絶食状態と比較して摂食状態(標準的朝食と高カロリー朝食との両方)において観察されたCmax、及びAUCの増加。結論として、食物は、メキシレチン塩酸塩のCmax(約39%)及びAUC(約16%)を増加させる。
【0524】
食物影響試験を、試験製品2(T2)、治療B、及び治療Aに対して行った。これらのデータを、表30(下表)において比較により示す。
【表31】
【0525】
表30(上表)に示されているように、治療AについてのCmax幾何平均値は、825.1137ng/mLであり、AUC0~∞幾何平均値は、絶食条件下、19807.1980時*ng/mLである。表30に更に示されているように、治療BについてのCmax幾何平均値は、1143.4828ng/mLであり、AUC0~∞幾何平均値は、標準的朝食を含む条件下、23063.0820時*ng/mLである。これらの結果は、本発明に係る組成物は、Cmax幾何平均値が約1140ng/mL(例えば、約1100ng/mL~1200ng/mL)であり、AUC0~∞幾何平均値が約23000時*ng/mL(例えば、約22500時*ng/mL~23500時*ng/mL)であるなど、絶食条件下よりむしろ食物と一緒に投与される場合、より大きなバイオアベイラビリティーを示すことができることを例示している。
【0526】
食物影響試験を、試験製品2(T2)、治療C、及び治療Aに対して行った。これらのデータを、表31(下表)において比較により示す。
【表32】
【0527】
表31(上表)に示されているように、治療AについてのCmax幾何平均値は、825.1137ng/mLであり、AUC0~∞幾何平均値は、絶食条件下、19807.1980時*ng/mLである。表31に更に示されているように、治療CについてのCmax幾何平均値は、1036.8176ng/mLであり、AUC0~∞幾何平均値は、標準的高脂肪高カロリーノンベジ朝食全部を含む条件下、22382.1160時*ng/mLである。これらの結果は、本発明に係る組成物は、Cmax幾何平均値が約1030ng/mL(例えば、約1000ng/mL~1100ng/mL)であり、AUC0~∞幾何平均値が約22300時*ng/mL(例えば、約22500時*ng/mL~23500時*ng/mL)であるなど、絶食条件下よりむしろ標準的高脂肪高カロリーノンベジ朝食全部と一緒に投与される場合、より大きなバイオアベイラビリティーを示すことができることを例示している。
【0528】
組成物A、組成物B、及び組成物Cについて食物影響試験から収集されたデータの時間(時間)に対する血漿濃度(ng/mL)の線形プロットを
図2に示す。
【0529】
図2に示されているように、全ての3組成物は、1日1回投与により、血漿濃度において1つのピークを有する血漿濃度の漸増を示す。
図2(上図)に更に示されているように、標準的朝食を含む条件下で投与された組成物Bは、投与後約5時間~7時間などの投与後約6時間において、約1150ng/mL~1300ng/mLなどの約1200ng/mLの最も高い最大血漿濃度を示す。
図2(上図)に更に示されているように、高脂肪高カロリーノンベジ朝食を含む条件下で投与された組成物Cは、投与後約5時間~7時間などの投与後約6時間において、約950ng/mL~1050ng/mLなどの約1000ng/mLの二番目に高い最大血漿濃度を示す。そして、
図2(上図)に示されているように、絶食条件下で投与された組成物Aは、投与後約5時間~7時間などの投与後約6時間において、約700ng/mL~800ng/mLなどの約750ng/mLの最も低い最大血漿濃度を示す。
【0530】
この試験の結果、及び上記のものにより更に例示されているように、本発明は、特に標準的朝食後の投与を含む条件下、治療集団に対しておそらく有利である組成物の様々な形態及び作製方法を提供する。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0530
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0530】
この試験の結果、及び上記のものにより更に例示されているように、本発明は、特に標準的朝食後の投与を含む条件下、治療集団に対しておそらく有利である組成物の様々な形態及び作製方法を提供する。
本発明は以下の態様を含む。
<1>
治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの放出遅延剤と、を含む、経口投与用医薬組成物であって、
ミオトニーの治療に効果的であるように1日1回経口投与される、経口投与用医薬組成物。
<2>
約100mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、<1>に記載の組成物。
<3>
約200mg~約600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、<2>に記載の組成物。
<4>
T
max
中央値が約5時間~約8時間であるか、t
1/2
平均値が約10時間~約13.5時間であるか、又はその両方である、<1>に記載の組成物。
<5>
単回投与後に、以下の薬物動態プロファイル特性のうちの少なくとも1つを更に示す、<4>に記載の組成物:
(a)C
max
平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(b)AUC
0~24
平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(c)AUC
0~t
平均値が約20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;及び
(d)AUC
0~∞
平均値が約20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること。
<6>
単回投与後に、以下の薬物動態プロファイル特性のうちの少なくとも2つを示す、<1に記載の組成物:
(a)T
max
平均値が約5時間~約8時間であること;
(b)C
max
平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC
0~24
平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(d)AUC
0~t
平均値が約20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC
0~∞
平均値が約20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T
1/2
平均値が約10時間~約13.5時間であること。
<7>
絶食条件と比較して、摂食条件においてC
max
平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、<1>に記載の組成物。
<8>
絶食条件と比較して、摂食条件においてC
max
平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、<4>に記載の組成物。
<9>
以下を特徴とするin vitro溶解プロファイルを示す、<1>に記載の組成物:
(a)37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約30重量%のメキシレチンが前記組成物から放出され、0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)4時間~12時間後に、約30重量%~約70重量%のメキシレチンが前記組
成物から放出されること、
(3)6時間~14時間で、約60重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(4)約24時間以内に、約80重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること;
(b)37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約25重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンが前記組成物から約24時間以内に放出されること;
(c)37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に、約0重量%~約35重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に、約10重量%~約50重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)4時間~12時間後に、約30重量%~約100重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(d)37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、
(1)500mL 0.1N HCl中、最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが前記組成物から放出されること、次いで、
(2)700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出されること、及び次いで更に
(3)900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出されること;又は
(e)(a)~(d)のうち任意のものの組合せ、又は(a)~(d)全ての組合せ。
<10>
前記組成物の単回経口投与により、(1)ほとんどのヒト対象において投与後約5時間~約8時間にT
max
が存在し、及び(2)ほとんどのヒト対象において、投与後16時間におけるメキシレチンの血漿濃度は、C
max
からの差異が少なくとも約33%以内である、<4>に記載の組成物。
<11>
前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、血漿濃度は、少なくとも約4時間の期間、C
max
からの差異が約20%以内に留まる、<4>に記載の組成物。
<12>
前記化合物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間、投与後20時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異が約25%以内である、<4>に記載の組成物。
<13>
治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の少なくとも1つの放出遅延剤と、を含む経口投与用医薬組成物であって、単回投与後に以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す、組成物:
(a)T
max
中央値が約5時間~約8時間であること;
(b)C
max
平均値が約700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC0~24平均値が約12000ng・時/mL~約17500ng・時/mLであること;
(d)AUC
0~t
平均値が約20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC
0~∞
平均値が約20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T
1/2
平均値が約10時間~約13.5時間であること。
<14>
t
1/2
平均値が約10時間~約13.5時間であるか、T
max
中央値が約5時間~約8時間であるか、又はその両方である、<13>に記載の組成物。
<15>
絶食条件に対して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、<14>に記載の組成物。
<16>
(a)治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、
(b)薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び少なくとも1又は複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)と、
を含む、経口投与用医薬組成物。
<17>
前記組成物中の前記薬学的に許容可能なイオン交換樹脂に対するメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の比は、約1:0.5~約1:5である、<16>に記載の組成物。
<18>
前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と前記イオン交換樹脂とは、薬学的に許容可能なメキシレチン樹脂複合体を形成し、前記イオン交換樹脂は、重量/重量基準で前記メキシレチン樹脂複合体の約30%~約85%である、<16>に記載の組成物。
<19>
(c)親水性放出遅延ポリマー、疎水性放出遅延ポリマー、及びその両方から選択される適切な放出遅延剤を更に含む、<16>に記載の医薬組成物。
<20>
デンプン、二糖、及びその両方から選択される懸濁基剤を更に含む、<16>に記載の組成物。
<21>
ミオトニーを治療する医薬品製剤のための、<1>~<20>のいずれか一項に記載の組成物の使用。
<22>
治療を必要とするヒト対象におけるミオトニーの治療方法であって、
食物と一緒に1日1回ミオトニー患者に<1>~<20>のいずれか一項に記載の組成物の有効量を投与することを含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの放出遅延剤と、を含む、経口投与用医薬組成物であって、
ミオトニーの治療に効果的であるように1日1回経口投与される、経口投与用医薬組成物。
【請求項2】
100mg
~600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
200mg
~600mgのメキシレチン塩酸塩を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
T
max中央値
が5時間
~8時間であるか、t
1/2平均値
が10時間
~13.5時間であるか、又はその両方である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
単回投与後に、以下の薬物動態プロファイル特性のうちの少なくとも1つを更に示す、請求項4に記載の組成物:
(a)C
max平均値
が700ng/mL~1250ng/mLであること;
(b)AUC
0~24平均値
が12000ng・時/mL
~17500ng・時/mLであること;
(c)AUC
0~t平均値
が20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;及び
(d)AUC
0~∞平均値
が20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること。
【請求項6】
単回投与後に、以下の薬物動態プロファイル特性のうちの少なくとも2つを示す、請求項1に記載の組成物:
(a)T
max平均値
が5時間
~8時間であること;
(b)C
max平均値
が700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC
0~24平均値
が12000ng・時/mL
~17500ng・時/mLであること;
(d)AUC
0~t平均値
が20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC
0~∞平均値
が20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T
1/2平均値
が10時間
~13.5時間であること。
【請求項7】
絶食条件と比較して、摂食条件においてC
max平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
絶食条件と比較して、摂食条件においてC
max平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
以下を特徴とするin vitro溶解プロファイルを示す、請求項1に記載の組成物:
(a)37℃±0.5℃、0.1N HCl媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に
、0重量%
~30重量%のメキシレチンが前記組成物から放出され、0時間~4時間後に
、10重量%
~40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)4時間~12時間後に
、30重量%
~70重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)6時間~14時間で
、60重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(4
)24時間以内に
、80重量%を超えるメキシレチンが前記組成物から放出されること;
(b)37℃±0.5℃、pH5.0酢酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に
、0重量%
~25重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に
、10重量%
~40重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、及び
(3)4時間~12時間後に
、30重量%
~100重量%のメキシレチンが前記組成物か
ら24時間以内に放出されること;
(c)37℃±0.5℃、pH6.8リン酸バッファ媒体中、6gmガラスビーズと共に流速8ml/分を有するUSPタイプIV装置を用いて測定される場合、
(1)0時間~2時間後に
、0重量%
~35重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(2)0時間~4時間後に
、10重量%
~50重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(3)4時間~12時間後に
、30重量%
~100重量%のメキシレチンが前記組成物から放出されること、
(d)37℃±0.5℃の温度において75rpmで回転する、米国薬局方(USP)タイプII溶解装置で測定される場合、
(1)500mL 0.1N HCl中、最初の1時間で50重量%以下のメキシレチンが前記組成物から放出されること、次いで、
(2)700mL pH4.5酢酸バッファ切換媒体中、65重量%以上のメキシレチンが前記組成物から2時間で放出されること、及び次いで更に
(3)900mL pH6.8リン酸バッファ切換媒体中、85重量%以上のメキシレチンが前記組成物から4時間で放出されること;又は
(e)(a)~(d)のうち任意のものの組合せ、又は(a)~(d)全ての組合せ。
【請求項10】
前記組成物の単回経口投与により、(1)ほとんどのヒト対象において投与
後5時間
~8時間にT
maxが存在し、及び(2)ほとんどのヒト対象において、投与後16時間におけるメキシレチンの血漿濃度は、C
maxからの差異が少なくと
も33%以内である、請求項4に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、
メキシレチンの血漿濃度は、少なくと
も4時間の期間、C
maxからの差異
が20%以内に留まる、請求項4に記載の組成物。
【請求項12】
前記
組成物の単回経口投与を受けているほとんどのヒト患者において、投与後3時間、投与後4時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度は、投与後18時間、投与後20時間、又はその両方における前記メキシレチンの血漿濃度からの差異
が25%以内である、請求項4に記載の組成物。
【請求項13】
治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、有効量の少なくとも1つの放出遅延剤と、を含む経口投与用医薬組成物であって、単回投与後に以下の薬物動態プロファイル特性の少なくとも1つを示す、組成物:
(a)T
max中央値
が5時間
~8時間であること;
(b)C
max平均値
が700ng/mL~1250ng/mLであること;
(c)AUC0~24平均値
が12000ng・時/mL
~17500ng・時/mLであること;
(d)AUC
0~t平均値
が20000ng・時/mL~24500ng・時/mLであること;
(e)AUC
0~∞平均値
が20000ng・時/mL~26000ng・時/mLであること;及び
(f)T
1/2平均値
が10時間
~13.5時間であること。
【請求項14】
t
1/2平均値
が10時間
~13.5時間であるか、T
max中央値
が5時間
~8時間であるか、又はその両方である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
絶食条件に対して、摂食条件においてCmax平均値、AUC平均値、又はその両方の増加を示す、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
(a)治療有効量のメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と、
(b)薬学的に許容可能なイオン交換樹脂、及び少なくとも1又は複数の薬学的に許容可能な薬剤添加剤(excipient)と、
を含む、経口投与用医薬組成物。
【請求項17】
前記組成物中の前記薬学的に許容可能なイオン交換樹脂に対するメキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩の比は
、1:0.5
~1:5である、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記メキシレチン又はその薬学的に許容可能な塩と前記イオン交換樹脂とは、薬学的に許容可能なメキシレチン樹脂複合体を形成し、前記イオン交換樹脂は、重量/重量基準で前記メキシレチン樹脂複合体
の30%
~85%である、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
(c)親水性放出遅延ポリマー、疎水性放出遅延ポリマー、及びその両方から選択される適切な放出遅延剤を更に含む、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項20】
デンプン、二糖、及びその両方から選択される懸濁基剤を更に含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項21】
ミオトニーを治療する医薬品製剤のための、請求項1~請求項20のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【国際調査報告】