(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】ビデオ処理方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 21/462 20110101AFI20240524BHJP
H04N 5/76 20060101ALI20240524BHJP
H04N 21/442 20110101ALI20240524BHJP
【FI】
H04N21/462
H04N5/76
H04N21/442
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577419
(86)(22)【出願日】2022-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-12-14
(86)【国際出願番号】 CN2022111116
(87)【国際公開番号】W WO2023020332
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】202110948040.9
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521431088
【氏名又は名称】北京字跳▲網▼絡技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Zitiao Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】0207, 2/F, Building 4, Zijin Digital Park, Haidian District, Beijing,P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ワン,セン
(72)【発明者】
【氏名】シァオ,ジュンポン
(72)【発明者】
【氏名】グァン,ウェイリン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,シュアイ
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164UB26S
5C164UB41P
5C164UB81S
5C164UC21P
5C164YA21
(57)【要約】
ビデオが所定のビデオタイプに属することを決定した場合、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した時、第1タイムスタンプを記録するステップであって、所定のビデオタイプは、各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプであるステップと、プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録するステップと、第2タイムスタンプと第1タイムスタンプとの間の時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいかどうかを計算して、時間差分値が所定の時間閾値よりも小さい場合、ターゲットビデオのプレイを継続するステップとを含む。本開示の実施例は、停止コールバックイベントとプレイ方法呼び出しイベントとの間の時間差分値を記録することにより、ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別し、停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続するという方法により、該時折のバグの問題によって一瞬だけあるビデオが開始するとすぐに終了してしまう現象が回避され、ビデオ視聴ユーザの体験が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ処理方法であって、
ターゲットビデオが各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプである所定のビデオタイプに属することを決定した場合、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した時、第1タイムスタンプを記録するステップと、
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録するステップと、
前記第2タイムスタンプと前記第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、前記時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定するステップと、
前記時間差分値が前記所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合に、前記ターゲットビデオのプレイを継続するステップと、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記時間差分値が前記所定の時間閾値以上であることを決定した場合に、前記ターゲットビデオの所定の処分状態を表示するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットビデオのプレイを継続する前記ステップの後に、
前記ターゲットビデオに対するリプレイイベントを検出した場合に、前記ターゲットビデオの所定の処分状態を表示するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合に、現在のユーザに対する前記ターゲットビデオのプレイ履歴をサーバ側に報告するステップであって、前記プレイ履歴は、前記サーバ側に前記現在のユーザに対する前記ターゲットビデオのプレイ状態を更新するために使用されるステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記所定の時間閾値は、0.1秒~0.2秒の範囲の値に属することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属することを決定した場合に、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した時、第1タイムスタンプを記録する前記ステップの前に、
ターゲットビデオに対するプレイトリガ操作を検出した場合に、前記ターゲットビデオは、所定のビデオタイプに属するかどうかを決定するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ビデオ処理装置であって、
ターゲットビデオが各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプである所定のビデオタイプに属することを決定して、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した場合に、第1タイムスタンプを記録するための第1記録モジュールと、
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録するための第2記録モジュールと、
前記第2タイムスタンプと前記第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、前記時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定するための計算モジュールと、
前記時間差分値が前記所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合に、前記ターゲットビデオのプレイを継続するためのプレイ継続モジュールと、を含むことを特徴とする、装置。
【請求項8】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶され、前記命令が端末機器で実行される場合に、前記端末機器は、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法を実装することを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
機器であって、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行され得るコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサで前記コンピュータプログラムが実行される場合に、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法が実装されることを特徴とする、機器。
【請求項10】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、プロセッサで実行される場合に、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法が実装されるコンピュータプログラム/命令を含むことを特徴とする、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年08月18日に出願された第202110948040.9号の中国特許出願の「ビデオ処理方法、装置、機器及び記憶媒体」の優先権を主張し、本願の内容全体は、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、データ処理の技術分野に関し、特に、ビデオ処理方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットショートビデオ技術の継続的な発展に伴い、ビデオタイプに対する人々の要求はますます多様化し、時代の要求に応じて一瞬だけあるビデオタイプが登場する。名前が示すように、一瞬だけあるビデオタイプは、各ユーザ(ビデオ作成者を除く)に対して1回しかプレイできないビデオタイプである。
【0004】
現在、ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題により、ユーザが一瞬だけあるビデオを初めて観ると、開始と同時にすぐに終了し、一瞬だけあるビデオの処分状態がユーザに直接表示され、ビデオ視聴ユーザの体験に悪影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
上記技術的問題を解決、又は少なくとも上記技術的問題を部分的に解決するために、本開示は、ビデオ処理方法を提供し、該方法は、ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題により、一瞬だけあるビデオが開始するとすぐに終了してしまうという問題を解決でき、ビデオ視聴ユーザの体験が向上する。
【0006】
第1態様では、本開示は、ビデオ処理方法を提供し、前記方法は、
【0007】
ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属することを決定した場合、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した時、第1タイムスタンプを記録するステップであって、前記所定のビデオタイプは、各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプであるステップと、
【0008】
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録するステップと、
【0009】
前記第2タイムスタンプと前記第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、前記時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定するステップと、
【0010】
前記時間差分値が前記所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、前記ターゲットビデオのプレイを継続するステップと、を含む。
【0011】
任意選択的な一実施形態では、前記方法は、
【0012】
前記時間差分値が前記所定の時間閾値以上であることを決定した場合、前記ターゲットビデオの所定の処分状態を表示するステップを更に含む。
【0013】
任意選択的な一実施形態では、前記ターゲットビデオのプレイを継続する前記ステップの後に、
【0014】
前記ターゲットビデオに対するリプレイイベントを検出した場合、前記ターゲットビデオの所定の処分状態を表示するステップを更に含む。
【0015】
任意選択的な一実施形態では、前記方法は、
【0016】
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、現在のユーザに対する前記ターゲットビデオのプレイ履歴をサーバ側に報告するステップであって、前記プレイ履歴は、前記サーバ側に前記現在のユーザに対する前記ターゲットビデオのプレイ状態を更新するために使用されるステップを更に含む。
【0017】
任意選択的な一実施形態では、前記所定の時間閾値は、0.1秒~0.2秒の範囲の値に属する。
【0018】
任意選択的な一実施形態では、ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属することを決定した場合、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した時、第1タイムスタンプを記録する前記ステップの前に、
【0019】
ターゲットビデオに対するプレイトリガ操作を検出した場合、前記ターゲットビデオは、所定のビデオタイプに属するかどうかを決定するステップを更に含む。
【0020】
第2態様では、本開示は、ビデオ処理装置を提供し、前記装置は、
【0021】
ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属することを決定して、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した場合、第1タイムスタンプを記録するための第1記録モジュールであって、前記所定のビデオタイプは、各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプである第1記録モジュールと、
【0022】
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録するための第2記録モジュールと、
【0023】
前記第2タイムスタンプと前記第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、前記時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定するための計算モジュールと、
【0024】
前記時間差分値が前記所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、前記ターゲットビデオのプレイを継続するためのプレイ継続モジュールと、を含む。
【0025】
第3態様では、本開示は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶され、前記命令が端末機器で実行される場合、前記端末機器は、上記方法を実装する。
【0026】
第4態様では、本開示は、機器を提供し、該機器は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行され得るコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサで前記コンピュータプログラムが実行される場合、上記方法が実装される。
【0027】
第5態様では、本開示は、コンピュータプログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム/命令を含み、プロセッサで前記コンピュータプログラム/命令が実行される場合、上記方法が実装される。
【0028】
従来技術に比べて、本開示の実施例によって提供される技術的解決手段は、以下の利点を有する。
【0029】
本開示の実施例は、ビデオ処理方法を提供し、ターゲットビデオが一瞬だけあるビデオである場合、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出し、また、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した場合、第1タイムスタンプを記録する。次に、該プレイ方法呼び出しイベントに対応するコールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録し、第2タイムスタンプと第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定する。更に、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、該停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続する。本開示の実施例は、ターゲットビデオに対する停止コールバックイベントとプレイ方法呼び出しイベントとの間の時間差分値を記録することにより、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別し、該時折のバグの問題における停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続するという処理方法により、該時折のバグの問題によって一瞬だけあるビデオが開始するとすぐに終了してしまう現象が回避され、ビデオ視聴ユーザの体験が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本開示と一致する実施例を示し、説明とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0031】
本開示の実施例又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、当業者にとって、創造的な労働なしで、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0032】
【
図1】本公開の実施例によって提供されたビデオ処理方法の流れ図である。
【
図2】本開示の実施例によって提供されたターゲットビデオの所定の処分状態の概略図である。
【
図3】本公開の実施例によって提供されたビデオ処理装置の構造概略図である。
【
図4】本公開の実施例によって提供されたビデオ処理機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示の上記目的、特徴及び利点をより明確にするために、以下では、本開示を更に説明する。なお、衝突がないという条件で、本開示の実施例及び実施例の特徴は、相互に組み合わせることができる。
【0034】
以下の説明では、本開示を完全に理解するために、多数の詳細が記載され、しかし、本開示は、ここで説明した以外の方法で実施することもでき、明らかに、明細書における実施例は、本開示の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。
【0035】
本開示で言及されるビデオプレイヤの下位層の時折のバグの問題は、ビデオプレイヤがプレイ(play)方法を呼び出した直後に停止(stop)コールバックイベントに戻ることを意味しており、該時折のバグの問題は特にIOSシステムで発生する。
【0036】
一瞬だけあるビデオにおける一部の処理論理は、stopコールバックイベントに基づいて実装されるため、例えば、一瞬だけあるビデオのプレイ過程では、stopコールバックイベントが検出されると、ビデオのプレイを終了し、ビデオの処分状態を直接表示する。従って、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題により、ユーザが一瞬だけあるビデオを初めて観ると、プレイが開始と同時にすぐに終了し、処分状態がユーザに直接表示され、ビデオ視聴ユーザの体験に悪影響を与える。
【0037】
そのゆえ、本開示の実施例は、ビデオ処理方法を提供し、具体的には、ターゲットビデオが一瞬だけあるビデオである場合、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを監視し、また、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを監視した場合、第1タイムスタンプを記録する。次に、該プレイ方法呼び出しイベントに対応するコールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録し、第2タイムスタンプと第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定する。更に、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、該停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続する。
【0038】
そのことからわかるように本開示の実施例は、ターゲットビデオに対する停止コールバックイベントとプレイ方法呼び出しイベントとの間の時間差分値を記録することにより、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別し、該時折のバグの問題における停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続するという処理方法により、該時折のバグの問題によって一瞬だけあるビデオが開始するとすぐに終了してしまう現象が回避され、ビデオ視聴ユーザの体験が向上する。
【0039】
それに基づいて、本開示の実施例は、ビデオ処理方法を提供し、
図1は、本公開の実施例によって提供されたビデオ処理方法の流れ図を示し、該方法は、
【0040】
S101、ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属することを決定した場合、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した時、第1タイムスタンプを記録する。
【0041】
前記所定のビデオタイプは、各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプである。
【0042】
本開示の実施例では、プレイ方法呼び出しイベント(play方法呼び出しイベント)は、play方法を呼び出すことによってターゲットビデオのプレイを開始するトリガとなるイベントを指し、具体的には、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出することは、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出することを含み得る。
【0043】
実際の用途では、ターゲットビデオに対するプレイトリガ操作を検出した場合、まず、該ターゲットビデオは、所定のビデオタイプに属するかどうかを決定し、所定のビデオタイプは、一瞬だけあるビデオタイプとも呼ばれる。具体的には、ターゲットビデオのビデオタイプの識別子などにより、ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属するかどうかを決定することができる。
【0044】
ターゲットビデオが一瞬だけあるビデオタイプに属することを決定した場合、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグイベントが視聴ユーザの体験に影響を与えることを回避するために、本開示の実施例は、該ターゲットビデオに対するplay方法呼び出しイベントを検出することができる。該ターゲットビデオに対するplay方法呼び出しイベントを検出すると、その後に上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグイベントが発生するかどうかを識別できるように、第1タイムスタンプt1を記録する。
【0045】
処理論理がstopコールバックイベントに依存しないビデオタイプの場合、上記ビデオプレイヤ下位層にある時折のバグイベントに対して特別な処理を行う必要がない。具体的には、ターゲットビデオが一瞬だけあるビデオに属しないことを決定した場合、ターゲットビデオのplay方法呼び出しイベントの発生に関する第1タイムスタンプを記録する必要がない。
【0046】
S102、前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録する。
【0047】
ビデオプレイ論理では、通常、プレイ方法呼び出しイベントと停止コールバックイベントはペアで表示され、ターゲットビデオのplay方法呼び出しイベントが検出されると、ターゲットビデオのプレイが開始されたことを意味し、この場合、ターゲットビデオのstopコールバックイベントの検出を開始できる。具体的には、ターゲットビデオに対するstopコールバックイベントを検出することは、stop方法に対するターゲットビデオの呼び出しイベントを検出することを含み得る。
【0048】
本開示の実施例では、ターゲットビデオに対するplay方法呼び出しイベントに対応するstopコールバックイベントを検出する場合、その後に上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグイベントが発生するかどうかを識別できるように、第2タイムスタンプt2を記録する。
【0049】
S103、前記第2タイムスタンプと前記第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、前記時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定する。
【0050】
ビデオプレイヤがplay方法を呼び出した直後にstopコールバックイベントに戻るという、下位層の時折のバグの問題の特徴は、play方法の呼び出しとstopコールバックイベントへの戻りとの間の時間差分値が小さく、通常は数十ミリ秒の時間差分値であることである。通常のビデオプレイ過程では、play方法の呼び出しとstopコールバックイベントへの戻りとの間の時間差分値は、数十ミリ秒よりもはるかに大きくなり、この違いに基づいて、発明者は、play方法の呼び出しとstopコールバックイベントへの戻りとの間の時間差分値を使用して、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別することを考える。
【0051】
本開示の実施例では、play方法呼び出しイベントに対応する第1タイムスタンプt1及びstopコールバックイベントに対応する第2タイムスタンプt2の2つのタイムスタンプを記録して得た後、第2タイムスタンプt2と第1タイムスタンプt1との間の時間差分値を計算する。該時間差分値の大きさは、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別するために使用され得るため、本開示の実施例では、現在、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題が発生するかどうかを識別できるように、該時間差分値は所定の時間閾値よりも小さいかどうかを決定する。
【0052】
注意を払うべきものとして、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題では、play方法の呼び出しとstopコールバックイベントへの戻りとの間の時間差分値は、通常、数十ミリ秒程度であり、通常のビデオプレイ過程では、play方法の呼び出しとstopコールバックイベントへの戻りとの間の時間差分値は、数十ミリ秒よりもはるかに大きくなる。そのゆえ、本開示の実施例では、現在、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題が発生するかどうかを識別できるように、所定の時間閾値を、0.1秒~0.2秒の範囲内の任意の値(例えば、所定の時間閾値が0.2秒)に予め決定することができる。
【0053】
S104、前記時間差分値が前記所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、前記ターゲットビデオのプレイを継続する。
【0054】
本開示の実施例では、ターゲットビデオに対するplay方法呼び出しイベントに対応する第1タイムスタンプt1とstopコールバックイベントに対応する第2タイムスタンプt2との間の時間差分値を算出した後、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題が発生するかどうかを識別できるように、該時間差分値は所定の時間閾値よりも小さいかどうかを決定する。
【0055】
該時間差分値は所定の時間閾値よりも小さい場合、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題が発生することを示し、この場合、現在検出されているstopコールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続することができ、それにより、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題によってビデオ視聴ユーザの体験に影響を与えることを回避する。
【0056】
任意選択的な一実施形態では、該時間差分値が所定の時間閾値以上であることを決定した場合、現在検出されているstopコールバックイベントが上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題に属しないと考え、そのため、本開示の実施例は、一瞬だけあるビデオの処理論理に基づいて処理することができる。
【0057】
任意選択的な一実施形態では、ターゲットビデオのプレイが終了する場合、該ターゲットビデオに対するstopコールバックイベントも検出でき、この場合、該ターゲットビデオに対するplay方法呼び出しイベントに対応する第1タイムスタンプt1とstopコールバックイベントに対応する第2タイムスタンプt2との間の時間差分値が所定の時間閾値以上であることを決定した場合、該ターゲットビデオの所定の処分状態を表示することができ、該ターゲットビデオが終了しており、再度プレイできないことをユーザに示す。
【0058】
図2は、本開示の実施例によって提供されたターゲットビデオの所定の処分状態の概略図を示す。ターゲットビデオのプレイページにマスクレイヤを表示し、マスクレイヤに「一度しか閲覧できません、作品は処分されました」という指示メッセージを表示し、該ターゲットビデオが終了しており、再度プレイできないことをユーザに示す。
【0059】
本開示の実施例によって提供されたビデオ処理方法では、ターゲットビデオが一瞬だけあるビデオである場合、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出し、また、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した場合、第1タイムスタンプを記録する。次に、該プレイ方法呼び出しイベントに対応するコールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録し、第2タイムスタンプと第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定する。更に、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、該停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続する。本開示の実施例は、ターゲットビデオに対する停止コールバックイベントとプレイ方法呼び出しイベントとの間の時間差分値を記録することにより、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別し、該時折のバグの問題における停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続するという処理方法により、該時折のバグの問題によって一瞬だけあるビデオが開始するとすぐに終了してしまう現象が回避され、ビデオ視聴ユーザの体験が向上する。
【0060】
実際の用途では、一部のビデオプレイシナリオでは、プレイ終了後にビデオが自動的にプレイされ得、本開示の実施例における一瞬だけあるビデオタイプが各ユーザに対して1回しかプレイできないという特徴に基づいて、本開示の実施例では、一瞬だけあるビデオに対するリプレイイベントを検出した場合、該ビデオの所定の処分状態を直接表示すればよく、該ビデオのリプレイを回避する。
【0061】
具体的には、上記実施例に基づいて、本開示の実施例では、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントに対応する第1タイムスタンプt1と停止コールバックイベントに対応する第2タイムスタンプt2との間の時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定して、該ターゲットビデオのプレイを継続した後、該ターゲットビデオに対するリプレイイベントを検出する。
【0062】
該ターゲットビデオに対するリプレイイベントを検出した場合、該リプレイ時間に応答せず、該ターゲットビデオの所定の処分状態を表示し、一瞬だけあるビデオ視聴ユーザの体験を確保する。
【0063】
なお、本開示の実施例では、ターゲットビデオに対する停止コールバックイベントを検出した場合、ターゲットビデオが現在のユーザに対してプレイ状態にあり、一瞬だけあるビデオ視聴ユーザの体験を確保できるように、クライアントは、現在のユーザに対する該ターゲットビデオのプレイ履歴をサーバ側に報告でき、サーバ側は、プレイ履歴に基づいて、現在のユーザに対するターゲットビデオのプレイ状態を更新でき、更に、現在のユーザが次回ターゲットビデオのプレイをトリガする場合、該ユーザに処分状態を直接表示できることを確保し、その結果、一瞬だけあるビデオのプレイ効果を確保する。上記実施例における内容に基づいて、クライアントがターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、現在のユーザに対する該ターゲットビデオのプレイ履歴をサーバ側に報告し、該プレイ履歴は、該サーバ側に現在のユーザに対する該ターゲットビデオのプレイ状態を更新するために使用される。
【0064】
上記方法の実施例と同じ発明概念に基づいて、本開示は、ビデオ処理装置を更に提供し、
図3は、本公開の実施例によって提供されたビデオ処理装置の構造概略図を開示し、前記装置は、
【0065】
ターゲットビデオが所定のビデオタイプに属することを決定して、前記ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した場合、第1タイムスタンプを記録するための第1記録モジュール301であって、前記所定のビデオタイプは、各ユーザに対して1回しかプレイできないビデオタイプである第1記録モジュール301と、
【0066】
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録するための第2記録モジュール302と、
【0067】
前記第2タイムスタンプと前記第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、前記時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定するための計算モジュール303と、
【0068】
前記時間差分値が前記所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、前記ターゲットビデオのプレイを継続するためのプレイ継続モジュール304と、を含む。
【0069】
任意選択的な一実施形態では、前記装置は、
【0070】
前記時間差分値が前記所定の時間閾値以上であることを決定した場合、前記ターゲットビデオの所定の処分状態を表示するための第1表示モジュールを更に含む。
【0071】
任意選択的な一実施形態では、前記装置は、
【0072】
前記ターゲットビデオに対するリプレイイベントを検出した場合、前記ターゲットビデオの所定の処分状態を表示するための第2表示モジュールを更に含む。
【0073】
任意選択的な一実施形態では、前記装置は、
【0074】
前記プレイ方法呼び出しイベントに対応する停止コールバックイベントを検出した場合、現在のユーザに対する前記ターゲットビデオのプレイ履歴をサーバ側に報告するための報告モジュールであって、前記プレイ履歴は、前記サーバ側に前記現在のユーザに対する前記ターゲットビデオのプレイ状態を更新するために使用される報告モジュールを更に含む。
【0075】
任意選択的な一実施形態では、前記所定の時間閾値は、0.1秒~0.2秒の範囲の値に属する。
【0076】
任意選択的な一実施形態では、前記装置は、
【0077】
ターゲットビデオに対するプレイトリガ操作を検出した場合、前記ターゲットビデオは、所定のビデオタイプに属するかどうかを決定するための決定モジュールを更に含む。
【0078】
本開示の実施例によって提供されたビデオ処理装置では、ターゲットビデオが一瞬だけあるビデオである場合、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出し、また、ターゲットビデオに対するプレイ方法呼び出しイベントを検出した場合、第1タイムスタンプを記録する。次に、該プレイ方法呼び出しイベントに対応するコールバックイベントを検出した場合、第2タイムスタンプを記録し、第2タイムスタンプと第1タイムスタンプとの間の時間差分値を計算して、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定する。更に、該時間差分値が所定の時間閾値よりも小さいことを決定した場合、該停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続する。本開示の実施例は、ターゲットビデオに対する停止コールバックイベントとプレイ方法呼び出しイベントとの間の時間差分値を記録することにより、上記ビデオプレイヤ下位層の時折のバグの問題を識別し、該時折のバグの問題における停止コールバックイベントに応答せずにターゲットビデオのプレイを継続するという処理方法により、該時折のバグの問題によって一瞬だけあるビデオが開始するとすぐに終了してしまう現象が回避され、ビデオ視聴ユーザの体験が向上する。
【0079】
上記方法及び装置に加えて、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶され、前記命令が端末機器で実行される場合、前記端末機器は、本開示の実施例に記載のビデオ処理方法を実装する。
【0080】
本開示は、コンピュータプログラム製品を更に提供し、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム/命令を含み、プロセッサで前記コンピュータプログラム/命令が実行される場合、本開示の実施例に記載のビデオ処理方法が実装される。
【0081】
なお、本開示の実施例は、ビデオ処理機器を更に提供し、
図4に示すように、該機器は、
【0082】
プロセッサ401と、メモリ402と、入力装置403と、出力装置404とを更に含み得る。ビデオ処理機器内のプロセッサ401は1つ以上であり得るが、
図4では、1つのプロセッサを例に挙げている。本開示のいくつかの実施例では、プロセッサ401、メモリ402、入力装置403、及び出力装置404は、バス又は他の方法によって接続され得、
図4では、バスによる接続を例に挙げている。
【0083】
メモリ402は、ソフトウェアプログラム及びモジュールを記憶するために使用され得、プロセッサ401は、メモリ402内に記憶されたソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することで、ビデオ処理機器の各種の機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。メモリ402は主にプログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含み、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、機能に必要な少なくとも1つのアプリケーションプログラムなどを記憶することができる。なお、メモリ402は、高速ランダムメモリを含み得、更に、少なくとも1つの磁気ディスク装置、フラッシュメモリ装置、又は他の揮発性固体メモリなどの不揮発性メモリも含み得る。入力装置403は、入力数値又は文字情報を受信し、ビデオ処理機器のユーザ設定及び機能制御に関連する信号入力を生成するために使用され得る。
【0084】
具体的には、本実施例では、プロセッサ401は、以下の命令に従って、1つ以上のアプリケーションプログラムのプロセスに対応する実行可能ファイルをメモリ402にロードし、プロセッサ401は、メモリ402に記憶されるアプリケーションプログラムを実行し、それによって上記ビデオ処理機器の各種の機能を実現する。
【0085】
本明細書では、「第1」及び「第2」などの関係用語は、あるエンティティ又は操作を別のエンティティ又は操作から区別するためにのみ使用され、これらのエンティティ又は操作間にこれらの実際の関係又は順序があることを要求又は暗示することではない。且つ、「含む」、「備える」という用語又はそれらの任意の他の変形は、一連の要素を含む過程、方法、物品又は機器は、必ずしもそれら元素のみに限定されず、明確には列挙されない他の要素、又はそのような過程、方法、物品又は機器に固有の要素を包含することができるために、非排他的な包含を網羅することを意図する。特に限定されない場合、「……を含む」という言葉によって限定された要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品又は機器における追加の同一要素の存在を排除しない。
【0086】
上記説明は、本開示の特定の実施形態に過ぎず、当業者が本開示を理解又は実装できるようにするものである。これらの実施形態に対する様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく他の実施形態で実施することができる。従って、本開示は、本明細書に記載の実施例に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【国際調査報告】