(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】筒状部材用の接続装置
(51)【国際特許分類】
F16L 15/04 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
F16L15/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577575
(86)(22)【出願日】2022-06-06
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2022065304
(87)【国際公開番号】W WO2022263218
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595099867
【氏名又は名称】バローレック・オイル・アンド・ガス・フランス
(71)【出願人】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】早川 竜之典
(72)【発明者】
【氏名】ヴィレール セバスティアン
【テーマコード(参考)】
3H013
【Fターム(参考)】
3H013JC01
(57)【要約】
本発明は、第1の筒状部材(3)と、第2の筒状部材(2)と、第1の筒状部材(3)と第2の筒状部材(2)とを接続するための結合スリーブ(4)と、を備えた接続装置(1)に関するものであり、第1の筒状部材(3)の第1の雄部分(6)は、環状の密閉リップ(16)が設けられた自由端を有し、密閉リップ(16)は第2の筒状部材(2)の外側密閉面(14)を覆うように構成されており、密閉リップ(16)は、雄ねじ部(12)が形成された外周部(17)を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筒状部材(3)と、第2の筒状部材(2)と、前記第1の筒状部材(3)と第2の筒状部材(2)とを接続するための結合スリーブ(4)と、を備えた接続装置(1)であって、
前記結合スリーブ(4)は、第1の雌ねじ部(10)を有する第1の雌部分(8)と、第2の雌ねじ部(9)を有する第2の雌部分(7)と、を備えており、
前記第1の筒状部材(3)は第1の雄部分(6)を備えると共に、前記第2の筒状部材(2)は第2の雄部分(5)を備えており、
前記第1の雄部分(6)は、前記結合スリーブ(4)の前記第1の雌ねじ部(10)と協働するように構成された第1の雄ねじ部(12)を有し、
前記第2の雄部分(5)は、前記結合スリーブ(4)の前記第2の雌ねじ部(9)と協働して前記第1の雌部分(8)に前記第1の雄部分(6)を螺合結合すると共に前記第2の雌部分(7)に前記第2の雄部分(5)を螺合結合できるようにする第2の雄ねじ部(11)を有し、
前記第1の雄部分(6)は、第1の軸方向当接面(15)が設けられた自由端を有し、
前記第2の雄部分(5)は、第2の軸方向当接面(13)が設けられた自由端と、当該第2の軸方向当接面(13)と前記第2の雄ねじ部(11)との間に延在する前記外側密閉面(14)と、を有し、
前記第1の雄部分(6)が前記第1の雌部分(8)内の結合位置にあると共に前記第2の雄部分(5)が前記第2の雌部分(7)内の結合位置にあるとき、前記第2の軸方向当接面(13)が前記第1の軸方向当接面(15)に接触するように構成されており、
前記第1の雄部分(6)の自由端は、前記第1の軸方向当接面(15)より軸方向に突出する環状の密閉リップ(16)をさらに有し、
前記第1の軸方向当接面(15)と前記第2の軸方向当接面(13)とが互いに接触したときに、前記密閉リップ(16)が前記外側密閉面(14)を覆い、前記外側密閉面(14)と径方向密閉接触するように構成されており、
前記密閉リップ(16)は外周部(17)を有し、
前記外周部(17)に、前記第1の雄ねじ部(12)の一部が形成されており、
前記第1の雄ねじ部(12)は円錐部分と円柱部分とを有し、
前記円柱部分は、当該円柱部分の少なくとも一部が前記密閉リップに配されるように、軸方向において前記第1の雄ねじ部(12)の前記円錐部分と前記第1の雄部分(6)の自由端との間に位置する
ことを特徴とする接続装置(1)。
【請求項2】
前記第1の雄ねじ部(12)は、前記第1の雄部分(6)の自由端側の係合フランク面(19)と、逆方向側のローディングフランク面(20)と、を有するねじ部を備えており、
前記第1又は第2の雄ねじ部(11,12)は軸方向圧力ゾーン(21)を有し、
前記軸方向圧力ゾーン(21)は前記第1の雄部分(6)の自由端から、前記係合フランク面(19)と前記第1の雌ねじ部(10)の対応する表面との間で軸方向干渉が開始する第1のゾーン(22)と、第2のゾーン(23)と、の間で延在し、
前記第2のゾーン(23)からは、前記係合フランク面(19)が前記第1の雌ねじ部(10)の対応する表面と干渉せず、当該第2のゾーン(23)から、前記ローディングフランク面(20)が前記第1の雌ねじ部(10)の対応するゾーンと干渉する、
請求項1記載の接続装置(1)。
【請求項3】
前記軸方向圧力ゾーン(21)は1~4個の歯を有する、
請求項2記載の接続装置(1)。
【請求項4】
前記結合スリーブ(4)は、前記第1の雌ねじ部(10)と前記第2の雌ねじ部(9)との間に位置する中間部分(18)から前記結合スリーブ(4)の内側に向かって径方向に突出する追加の軸方向当接面(24)を有し、
前記密閉リップ(16)は前記結合位置において前記追加の軸方向当接面(24)と接触するように構成されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【請求項5】
前記結合位置において前記第1の雄ねじ部(12)の端部の歯が前記追加の軸方向当接面(24)と接触するように構成されており、
前記追加の当接面(24)の径方向高さは前記端部の歯の径方向高さの半分以上である、
請求項4記載の接続装置(1)。
【請求項6】
前記フィールド端部の前記第2の雄ねじ部(11)は円錐台状であると共に、前記第2の雌ねじ部(9)は円錐台状である、
請求項1から5までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【請求項7】
前記結合スリーブ(4)は、前記第1の雌ねじ部(10)と前記第2の雌ねじ部(9)との間に配されたねじ部無しの中間部分(18)を有する、
請求項1から6までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【請求項8】
前記中間部分(18)の軸方向長さは前記第1の雄ねじ部(12)のねじピッチ1つ分以上である、
請求項7記載の接続装置(1)。
【請求項9】
前記結合位置において、前記中間部分(18)の一端が軸方向において前記密閉リップ(16)の自由端と前記第1の軸方向当接面(15)との間に挟まれる、
請求項7又は8記載の接続装置(1)。
【請求項10】
前記結合位置において前記第1の軸方向当接面(15)と前記第2の軸方向当接面(13)とが互いに接触したときに前記密閉リップ(16)が前記中間部分(18)の径方向内側において前記外側密閉面(14)と径方向に接触するように前記中間部分(18)が配置されている、
請求項7から9までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【請求項11】
前記第1の筒状部分(2)と前記第2の筒状部分(3)と前記結合スリーブ(4)とは鋼製である、
請求項1から10までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【請求項12】
前記第1の雄ねじ部(12)は前記干渉ゾーンにおいて、前記第2の雄ねじ部(11)が前記第2の雌ねじ部(9)と干渉する程度より大きい干渉の程度で前記第1の雌ねじ部(10)と接触する、
請求項1から11までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの筒状部材の密閉結合を提供するための接続装置に関連するものである。本発明は特に、ガス井又は油井において使用され、ドリルストリング、ケーシングストリング又はプロダクションストリングを構成する接続装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、ガス井又は油井で使用されるように構成された接続装置であって、第1の筒状部材と、第2の筒状部材と、第1の筒状部材と第2の筒状部材とを互いに密閉結合するための結合スリーブと、を備えた接続装置が公知となっている。各筒状部材はそれぞれ、結合スリーブのねじ部付きの雌部分に螺合するねじ部付きの雄部分を有する。
【0003】
上述の種類の接続装置については、内側に突出するフランジが結合スリーブに設けられたものが公知となっている。かかる接続装置は、例えば仏国特許出願公開第3027649号明細書に記載されている。このフランジは2つの軸方向当接面を有し、これらの軸方向当接面は、第1及び第2の筒状部材の自由端に設けられた各対応する軸方向当接面と協働するように構成されている。スリーブはさらに、第1及び第2の筒状部材の各対応する密閉面と協働する2つの密閉面を有する。かかる接続装置は完全には満足いくものではない。その理由は特に、フランジと2つの密閉面とが結合スリーブを複雑にし、その機械加工コストを要するものだからである。
【0004】
米国特許出願第2012/0074692号明細書は、結合スリーブに螺入する2つの筒状部材の2つの自由端間で当接機能及び密閉機能を実現する接続装置を提供することにより、上記の問題を解決している。こうするために、第1及び第2の筒状部材の自由端に軸方向当接面が設けられる。さらに、一方の筒状部材の自由端に環状の密閉リップが設けられており、両軸方向当接面が互いに接触したときに上記の密閉リップが他方の筒状部材の外面に設けられた円錐台状の密閉面と干渉して接続を密閉する。しかし、かかる接続装置も完全に満足できるものではない。実際、軸方向当接面は、一方の筒状部材の軸方向当接面が他方の筒状部材の軸方向当接面と接触するまで一方の筒状部材を結合スリーブに螺入する際に加わる相当な大きさの締付トルクに耐えるために十分な大きさでなければならない。よって、環状の密閉リップを作製するための材料量は少量でなければならず、このことによってリップが特に脆弱となり、密閉リップと、これに対応する円錐台状の密閉面との接触の信頼性を保証することができなくなる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の本質の一思想は、製造が簡略化して接続の高信頼性の密閉を保証する上記の種類の接続装置を提供することである。
【0006】
一実施形態では本発明は、第1の筒状部材と、第2の筒状部材と、前記第1の筒状部材と第2の筒状部材とを接続するための結合スリーブと、を備えた接続装置を提供するものであり、前記結合スリーブは、第1の雌ねじ部を有する第1の雌部分と、第2の雌ねじ部を有する第2の雌部分と、を備えており、前記第1の筒状部材は第1の雄部分を備えると共に、前記第2の筒状部材は第2の雄部分を備えており、前記第1の雄部分は、前記結合スリーブの前記第1の雌ねじ部と協働するように構成された第1の雄ねじ部を有し、前記第2の雄部分は、前記結合スリーブの前記第2の雌ねじ部と協働して前記第1の雌部分に前記第1の雄部分を螺合結合すると共に前記第2の雌部分に前記第2の雄部分を螺合結合できるようにする第2の雄ねじ部を有し、前記第1の雄部分は、第1の軸方向当接面が設けられた自由端を有し、前記第2の雄部分は、第2の軸方向当接面が設けられた自由端と、当該第2の軸方向当接面と前記第2の雄ねじ部との間に延在する前記外側密閉面と、を有し、前記第1の雄部分と前記第2の雄部分とが前記第1の雌部分内及び前記第2の雌部分内の結合位置で結合したとき、前記第2の軸方向当接面が前記第1の軸方向当接面に接触するように構成されており、前記第1の雄部分の自由端は、前記第1の軸方向当接面より軸方向に突出する環状の密閉リップをさらに有し、前記第1の軸方向当接面と前記第2の軸方向当接面とが互いに接触したときに、前記密閉リップが前記外側密閉面を覆い、前記外側密閉面と径方向密閉接触するように構成されており、前記密閉リップは外周部を有し、前記外周部に、前記第1の雄ねじ部の一部が形成されている。
【0007】
上記の構成を具備する接続装置は、第1の筒状部材と第2の筒状部材との間が密閉されるので、結合スリーブの製造の簡略化を助ける点で特に有利である。さらに、密閉リップに第1の雄ねじ部が存在することにより、密閉リップを形成するために使用される材料量が相当な量となる。密閉リップを作製するために使用される材料量がこのように相当な量であることにより、当該密閉リップが、外側密閉面との密閉接触を保証すると共に装置の密閉を保証するために十分な剛性を備えることとなる。
【0008】
上記のような接続装置は、実施形態に応じて以下の構成のうち1つ又は複数を具備することができる。
【0009】
一実施形態では、前記第1の雄ねじ部は円錐部分と円柱部分とを有し、前記円柱部分は、当該円柱部分の少なくとも一部が前記密閉リップに配されるように、軸方向において前記円錐部分と前記第1の雄部分の自由端との間に位置する。かかる構成により密閉リップの径方向厚さが増大し、これによって密閉リップの剛性が上昇して、装置の密閉の信頼性が向上する。
【0010】
一実施形態では、前記第1の雄ねじ部の円柱部分と協働する前記第1の雌ねじ部は円錐状である。
【0011】
一実施形態では、前記第1の雄ねじ部の前記円柱部分と前記第1の円錐状の雌ねじ部とが干渉により、好適には軸方向の干渉により協働して、セルフロック作用を提供する。
【0012】
こうするために一実施形態では、前記第1の雄ねじ部は、前記第1の雄部分の自由端側の係合フランク面(flanc d’engagement)と、逆方向側のローディングフランク面(flanc porteur)と、を有するねじ部を備えており、前記第1の雄ねじ部は前記結合位置において、軸方向圧力ゾーンを有し、前記軸方向圧力ゾーンは前記第1の雄部分の自由端から、前記係合フランク面と前記第1の雌ねじ部の対応する表面との間で軸方向干渉が開始する第1のゾーンと、第2のゾーンと、の間で延在し、前記第2のゾーンからは、前記係合フランク面が前記第1の雌ねじ部の対応する表面と干渉せず、当該第2のゾーンから、前記ローディングフランク面が前記第1の雌ねじ部の対応するゾーンと干渉する。
【0013】
一実施形態では、前記軸方向圧力ゾーンは1~4個の歯を有する。
【0014】
一実施形態では、前記第1の雄部分又は前記第2の雄部分のうちいずれか一方はミル端部であり、他方はフィールド端部であり、当該ミル端部は前記フィールド端部の前に前記結合スリーブと結合するように構成されている。
【0015】
有利な一実施形態では、前記第1の雄部分が前記ミル端部であり、前記第2の雄部分が前記フィールド端部である。これに代えて、前記第1の雄部分は前記フィールド端部であり、前記第2の雄部分は前記ミル端部である。
【0016】
一実施形態では、前記結合スリーブは、前記第1の雌ねじ部と前記第2の雌ねじ部との間に位置する中間部分から前記結合スリーブの内側に向かって径方向に突出する追加の軸方向当接面を有し、前記密閉リップは、前記第1の雄部分が前記結合位置にあるときに、前記追加の軸方向当接面と軸方向接触するように構成されている。
【0017】
一実施形態では、前記第1の筒状部材は、前記第1の軸方向当接面から所定の距離に配された視覚的マーカを備えている。かかる視覚的マーカにより、結合スリーブに対して第1の筒状部材が所定の相対位置に位置決めされることを保証することができる。
【0018】
一実施形態では、前記結合位置において前記第1の雄ねじ部の端部の歯が前記追加の軸方向当接面と接触するように構成されている。換言すると、前記第1の雄ねじ部における前記密閉リップの自由端に最も近い位置にある歯が、前記追加の軸方向当接面と協働するように構成されている。一実施形態では、前記追加の当接面の径方向高さは前記端部の歯の径方向高さの半分以上である。一実施形態では、前記追加の当接面の径方向高さは前記端部の歯の径方向高さ以下である。
【0019】
一実施形態では、前記第2の雄ねじ部は円錐台状であると共に、前記第2の雌ねじ部は円錐台状である。
【0020】
一実施形態では前記結合スリーブは、前記第1の雌ねじ部と前記第2の雌ねじ部との間に配されたねじ部無しの中間部分を有する。かかる中間部分は、過剰なグリースを受けるための空のスペースとなる点で有利である。
【0021】
一実施形態では、前記中間部分の軸方向長さは前記第1の雄ねじ部のねじピッチ1つ分以上であり、好適には前記第1の雄ねじ部のねじピッチ2つ分を超える。上記のねじピッチは例えば、第1の雄ねじ部の2つの連続する歯の係合フランク面間又はローディングフランク面間の離間距離である。中間部分が上記のような長さであることにより、第1の雄ねじ部を受けるための相当な大きさの空きスペースが形成される。
【0022】
一実施形態では、前記結合位置において、前記中間部分の一端が軸方向において前記密閉リップの自由端と前記第1の軸方向当接面との間に挟まれる。好適には、前記中間部分の前記一端の前記第1の軸方向当接面を離間する軸方向距離は前記第1の雄ねじ部のねじピッチ1つ分以下である。かかる構成により、当接部の先端におけるR部に集中する応力が減少する。さらに、上記の構成により密閉リップの優れた軸方向安定性が提供され、これにより接続のより高信頼性の密閉が提供される。
【0023】
一実施形態では、前記中間部分は凹部を形成し、前記第1の雄ねじ部の一部は当該凹部内に設置される。
【0024】
一実施形態では、前記第1の軸方向当接面と前記第2の軸方向当接面とが互いに接触したときに前記密閉リップが前記中間部分の径方向内側において前記外側密閉面と径方向に接触するように前記中間部分が配置されている。
【0025】
一実施形態では、前記第1の軸方向当接面と前記第2の軸方向当接面とが互いに接触したときの前記密閉リップと前記外側密閉面との径方向密閉接触は、前記第1の雄ねじ部と前記結合スリーブの前記中間部分とが離間する径方向距離の2倍以上の単位ミリメートルの径方向干渉でなされる。好適には、前記第1の雄ねじ部と前記中間部分との間の上記距離は、前記第1の雄ねじ部の端部の歯で測定される距離である。
【0026】
一実施形態では、前記第1の軸方向当接面と前記第2の軸方向当接面とが互いに接触したときの前記密閉リップと前記外側密閉面との径方向密閉接触は、前記第1の雄ねじ部が前記結合スリーブの前記中間部分と接触するように前記密閉リップを径方向外側に変形させる径方向干渉でなされる。かかる接触により、中間部分に対する密閉リップの設置の優れた径方向安定性が提供され、これにより高信頼性の密閉が保証される。
【0027】
一実施形態では、前記第1の筒状部分と前記第2の筒状部分と前記結合スリーブとは鋼製である。
【0028】
一実施形態では、前記第1の雄ねじ部は前記干渉ゾーンにおいて、前記第2の雄ねじ部が前記第2の雌ねじ部と干渉する程度より大きい干渉の程度で、好適には上記干渉する程度より10%大きい干渉の程度で、前記第1の雌ねじ部と接触する。上記の干渉の程度は例えば、単位ミリメートルの干渉深度、又は干渉する表面の測定に関するものである。このようにして第1の雄部分の締付トルクが第2の雄部分の締付トルクより大きくなり、これにより、第2の雄部分を螺合する際に第1の雄部分が結合スリーブから外れることが防止される。
【0029】
以下の添付図面を参照した本発明の複数の具体的な実施形態の詳細な説明を参酌すれば、本発明をより理解することができ、また、本発明の他の目的、詳細、構成及び利点がより明らかになる。以下の本発明の具体的な実施形態はあくまで非限定的な例である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】
図1の接続装置の第1の変形形態の断面細部図である。
【
図3】
図1の接続装置の第2の変形形態の断面細部図である。
【
図4】
図1の接続装置の第3の変形形態の断面細部図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
明細書及び図面において、X軸は接続装置の筒状部材の螺合軸である。慣習により、「径方向」はX軸に直交する方向であり、軸方向はX軸に平行な方向である。「外」及び「内」との用語はX軸を基準とする部材の相対位置を定義するものであり、よって、部材がX軸に近接する場合には「内」側とし、その逆に、径方向の周部に部材が位置する場合には「外」側とする。
【0032】
以下、
図1及び
図2を参照して第1の実施形態の接続装置1を説明する。接続装置1は第1の筒状部材3と、第2の筒状部材2と、両筒状部材2,3を互いに密閉接続するための結合スリーブ4と、を備えている。筒状部材2,3及び結合スリーブ4は典型的には鋼製である。
【0033】
各筒状部材2,3はそれぞれ2つの端部を有し、
図1にはそのうちの一端のみが示されており、各端部には雄部分5,6が設けられており、この雄部分5,6は結合スリーブ4の各雌部分7,8に螺合するように構成されている。これにより複数の筒状部材2,3を順次互いに密閉接続することができ、これによって例えば、ガス井又は油井用のドリルストリング、ケーシングストリング又はプロダクションストリングを構成する。
【0034】
各雄部分5,6には、結合スリーブ4の各雌部分7,8の雌ねじ部9,10と協働するように構成された雄ねじ部11,12が設けられている。より具体的には、第1の筒状部材3の雄部分6に、結合スリーブ4の第1の雌ねじ部10と協働するように構成された第1の雄ねじ部12が設けられており、第2の筒状部材2の雄部分5に、結合スリーブ4の第2の雌ねじ部9と協働するように構成された第2の雄ねじ部11が設けられている。有利には結合スリーブ4は、第1の雌ねじ部10と第2の雌ねじ部9との間に配された中間部分18を有し、これにより、過剰なグリースを受ける空のスペースが形成される。図示の例では、中間部分18の径は、結合スリーブ4の第1及び第2の雌ねじ部9,10の最初の隣り合うねじ部の根元の径と実質的に等しい。一変形形態では、中間部分の径は結合スリーブ4の第1の雌ねじ部10の最初の隣り合うねじ部の根元の径より僅かに小さくすることもでき、これは、当該結合スリーブ4の第1の筒状部材3の雄部分6のセルフロック作用(後述)をさらに強化するのを助ける。
【0035】
後述する実施形態では、第2の筒状部材2の雄部分5が結合スリーブに螺入する前に第1の筒状部材3の雄部分6が結合スリーブ4に螺入するように構成されている。このようにして例えば、工場で第1の筒状部材3の雄部分6に結合スリーブ4を事前組付けし、その後の時期に、ガス井又は油井の設置現場で第2の筒状部材2の雄部分5に結合スリーブ4を組み付けることができる。この場合、第1の筒状部材3の雄部分6は通常は「ミル端部」と称され、第2の筒状部材2の雄部分5は「フィールド端部」と称される。第2の筒状部材2を螺合する際に第1の筒状部材3が結合スリーブ4から外れるのを防止するためには、第1の雄ねじ部12が結合スリーブ4の第1の雌ねじ部10と協働することにより生じる結合スリーブ4への第1の筒状部材3の締付トルクが、第2の雄ねじ部11が結合スリーブ4の第2の雌ねじ部9と協働することにより生じる第2の筒状部材2の締付トルクより大きくされ、好適には10%以上大きくされる。これを保証するためには、当接位置(「結合位置」とも称される)にあるときに第1の雄ねじ部12のねじ部が第1の雌ねじ部10のねじ部と接触する干渉ゾーンの表面積が、第2の雄ねじ部11のねじ部と第2の雌ねじ部9のねじ部との干渉ゾーンの表面積より大きくされ、好適には10%以上大きくされる。上記構成に対して代替的又は追加的に、結合位置にあるときに第1の雄ねじ部12のねじ部が第1の雌ねじ部10のねじ部と接触する単位ミリメートルの干渉の程度が、第2の雄ねじ部11のねじ部と第2の雌ねじ部9のねじ部との単位ミリメートルの干渉の程度より大きくされ、好適には10%以上大きくされる。
【0036】
図1及び
図2に示されている実施形態では、結合スリーブ4の第1の雌ねじ部10が円錐台状とされており、これにより第1の雌ねじ部10がX軸に対して傾斜角を有するようにされる。換言すると、結合スリーブ4の第1の雌ねじ部10のねじ部の径が当該結合スリーブ4の中間部分18から、当該結合スリーブ4における第1の雌ねじ部10側の端部に向かって拡大していく。第1の筒状部材3の第1の雄ねじ部12は円柱と円錐とを合わせた形状(以下「円柱円錐状」という)である。具体的には第1の雄ねじ部12は、ねじ部の径が第1の筒状部材3の雄部分6の自由端に向かって縮小していく円錐台状部分と、これに続く円柱部分であって、雄部分6の自由端までねじ部の径が一定に維持される円柱部分と、を有する。
【0037】
有利な一実施形態では、第1の雄ねじ部12の円柱部分はセルフロック作用を実現するために十分な長さ、すなわち、第1の雄ねじ部12を第1の雌ねじ部10に結合する際の干渉による締付トルクの増大を実現するために十分な長さである。よって所定の締付トルクを得るためには、トルクの関数として結合スリーブ4内における雄部分6の相対位置を、製造公差の範囲内で求めることができる。実際には、結合トルク閾値に達するまで第1の筒状部材3の雄部分6を結合スリーブ4に螺入し、これにより結合スリーブ4に対する第1の部材が所定の相対位置に位置決めされることが保証される。
【0038】
図2に示されているように、第1及び第2の雄ねじ部11,12の各ねじ部はそれぞれ係合フランク面19とローディングフランク面20とにより構成されている。係合フランク面19はローディングフランク面20より上流に配置される。換言すると、第1の雄ねじ部12の係合フランク面19は第1の筒状部材3の自由端側であり、これに対してローディングフランク面20は当該自由端とは反対側である。
【0039】
図3の実施形態を参照して説明すると、第1の雌ねじ部10及び第1の雄ねじ部12の円錐台状及び円柱円錐状の形状を利用した上記のセルフロック作用を実現するため、第1の雄ねじ部12は軸方向圧力ゾーン21を有する。この軸方向圧力ゾーンは下流に延在し、係合フランク面19と第1の雌ねじ部10の対応する表面との間で干渉が開始する第1のゾーン22と、第2のゾーン23と、の間で延在しており、第2のゾーン23からは、係合フランク面19が第1の雌ねじ部10の対応する表面と干渉せず、当該第2のゾーン23から、ローディングフランク面20が第1の雌ねじ部10の対応するゾーンと干渉する。好適には、軸方向圧力ゾーン21は1~4個の歯を有し、各歯はそれぞれ、ねじ部のうちX軸まわりで360°に及ぶ部分である。換言すると軸方向圧力ゾーン21は、第1の雄ねじ部12のねじ部のうちX軸まわりで360°~1440°の角度範囲に及ぶ部分に相当する。これにより、特にミル端部を螺合する際に、満足するセルフロック作用が実現されることが保証される。さらに、上記の軸方向圧力ゾーン21の構成により、後述する密閉リップ16の軸方向安定性も強化される。
【0040】
他の実施形態では、第1の雌ねじ部10及び第1の雄ねじ部12は上記のセルフロック作用を提供する構造を有しない。この場合、第1の筒状部材3に、当該第1の筒状部材3の雄部分6の自由端から所定の距離に配された視覚的マーカを設けることができ、これにより、結合スリーブ4に対して第1の筒状部材3が所定の相対位置に位置決めされることを保証することができる。
【0041】
さらに、結合スリーブ4の第2の雌ねじ部9と第2の筒状部材2の第2の雄ねじ部11とは円錐台状である。また、結合スリーブ4の第2の雌ねじ部9のねじ部の径は当該結合スリーブ4の中間部分18から当該結合スリーブ4の一端に向かって拡大していくと共に、第2の筒状部材2の雄ねじ部11のねじ部の径は当該第2の筒状部材2の自由端に向かって縮小していく。
【0042】
図2の細部図で示されているように、雄部分6の自由端に第1の軸方向当接面15と、当該第1の軸方向当接面15から軸方向に突出すると共に当該第1の軸方向当接面15の径方向外側に位置する環状の密閉リップ16と、が設けられている。第2の筒状部材2の雄部分5の自由端に、第結合スリーブ42の軸方向当接面13と、当該第2の軸方向当接面13と第2の雄ねじ部11との間に延在する外側密閉面14と、が設けられている。外側密閉面14はX軸に対して斜めに延在し、これにより雄部分5の径が第2の雄ねじ部11から第2の軸方向当接面13に向かって縮小していくようにする。
【0043】
これにより、第2の筒状部材2の雄部分5を結合スリーブ4に螺入したときに第2の軸方向当接面13が第1の軸方向当接面15に軸方向に当接し、これにより第2の筒状部材2が所望の所定位置に達したことが分かる。
【0044】
さらに、密閉リップ16は外側密閉面14に接触し、これにより第1の筒状部材3と第2の筒状部材2との密閉が保証される。
【0045】
より具体的には、密閉リップ16はシール座部を有する内面を備えており、これは密閉リップ16の密閉面とも称される。密閉リップ16の内面は、第2の筒状部材2を結合スリーブ4に螺合するときに外側密閉面14が密閉リップ16の内面のシール座部に当接し、密閉リップ16のシール座部を弾性変形させるように機械加工されている。かかる干渉接触により、外側密閉面14と密閉リップ16との密閉が保証される。
【0046】
図示の実施形態では、第1の軸方向当接面15と第2の軸方向当接面13とは互いに一致する円錐台状の形状を有する。より具体的には、第1の軸方向当接面15は、当該第1の軸方向当接面15の径方向断面が第1の雄部分6の端部に向かって縮小していく向きの円錐台状の形状を有し、それに対して第2の軸方向当接面13は、当該第2の軸方向当接面13の径方向断面が第2の雄部分5の端部に向かって縮小していく向きの円錐台状の形状を有する。有利な一実施形態では、上記の互いに一致する円錐台状の形状の半頂角が90°未満であり、有利には70°超、例えば約75°等である。第1及び第2の軸方向当接面13、15の上記のような傾きは、両軸方向当接面13、15が協働するときに外側密閉面14を密閉リップ16に押し付ける傾向を有し、これにより満足のいく密閉接触が保証される。
【0047】
図1及び
図2に示されているように、密閉リップ16は外周部17を有し、この外周部17に第1の雄ねじ部12の一部が形成されている。かかる構成は、密閉リップ16を構成する材料量を増大することにより当該密閉リップ16を強化する点で、特に有利である。有利には、第1の雄部分6の端部における第1の雄ねじ部12の形状が円柱状であることによっても、密閉リップ16を構成する材料量が多くなる。
【0048】
代替的な一実施形態では、第1及び第2の雄部分5,6の自由端の構造は、雄部分5に密閉リップ16を設けると共に雄部分6に外側密閉面14を設けるように反転される。
【0049】
図4は他の一実施形態を示しており、同実施形態では結合スリーブ4の中間部分18に追加の軸方向当接面24が形成されており、第1の筒状部材3が結合スリーブ4に螺合するときに上記の追加の軸方向当接面24に密閉リップ16の端部が当接するように構成されている。かかる追加の軸方向当接面24により、第1の雄ねじ部12と第1の雌ねじ部10とがセルフロック作用を提供しない場合でも、結合スリーブ4に対して第1の筒状部材3が所定の相対位置に位置決めされることが保証される。図示の実施形態では追加の軸方向当接面24は、径方向に結合スリーブ4の内側に向かって突出する環状のフランジ25のフランク面によって形成されている。
【0050】
複数の具体的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は決してこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲に属する場合には本願に記載の手段の技術的均等態様及びその組み合わせの全てを含むことが明らかである。
【0051】
「含む(comprise)」又は「備える(include)」との動詞を使用した場合、その活用形を用いた場合も含めて、請求項に記載されている要素又はステップの他にさらに、それ以外の要素又はステップの存在を除外するものではない。
【0052】
特許請求の範囲において、括弧書きの符号は、特許請求の範囲の限定に該当すると理解されるべきものではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筒状部材(3)と、第2の筒状部材(2)と、前記第1の筒状部材(3)と第2の筒状部材(2)とを接続するための結合スリーブ(4)と、を備えた接続装置(1)であって、
前記結合スリーブ(4)は、第1の雌ねじ部(10)を有する第1の雌部分(8)と、第2の雌ねじ部(9)を有する第2の雌部分(7)と、を備えており、
前記第1の筒状部材(3)は第1の雄部分(6)を備えると共に、前記第2の筒状部材(2)は第2の雄部分(5)を備えており、
前記第1の雄部分(6)は、前記結合スリーブ(4)の前記第1の雌ねじ部(10)と協働するように構成された第1の雄ねじ部(12)を有し、
前記第2の雄部分(5)は、前記結合スリーブ(4)の前記第2の雌ねじ部(9)と協働して前記第1の雌部分(8)に前記第1の雄部分(6)を螺合結合すると共に前記第2の雌部分(7)に前記第2の雄部分(5)を螺合結合できるようにする第2の雄ねじ部(11)を有し、
前記第1の雄部分(6)は、第1の軸方向当接面(15)が設けられた自由端を有し、
前記第2の雄部分(5)は、第2の軸方向当接面(13)が設けられた自由端と、当該第2の軸方向当接面(13)と前記第2の雄ねじ部(11)との間に延在する前記外側密閉面(14)と、を有し、
前記第1の雄部分(6)が前記第1の雌部分(8)内の結合位置にあると共に前記第2の雄部分(5)が前記第2の雌部分(7)内の結合位置にあるとき、前記第2の軸方向当接面(13)が前記第1の軸方向当接面(15)に接触するように構成されており、
前記第1の雄部分(6)の自由端は、前記第1の軸方向当接面(15)より軸方向に突出する環状の密閉リップ(16)をさらに有し、
前記第1の軸方向当接面(15)と前記第2の軸方向当接面(13)とが互いに接触したときに、前記密閉リップ(16)が前記外側密閉面(14)を覆い、前記外側密閉面(14)と径方向密閉接触するように構成されており、
前記密閉リップ(16)は外周部(17)を有し、
前記外周部(17)に、前記第1の雄ねじ部(12)の一部が形成されており、
前記第1の雄ねじ部(12)は円錐部分と円柱部分とを有し、
前記円柱部分は、当該円柱部分の少なくとも一部が前記密閉リップに配されるように、軸方向において前記第1の雄ねじ部(12)の前記円錐部分と前記第1の雄部分(6)の自由端との間に位置する
ことを特徴とする接続装置(1)。
【請求項2】
前記第1の雄ねじ部(12)は、前記第1の雄部分(6)の自由端側の係合フランク面(19)と、逆方向側のローディングフランク面(20)と、を有するねじ部を備えており、
前記第1又は第2の雄ねじ部(11,12)は軸方向圧力ゾーン(21)を有し、
前記軸方向圧力ゾーン(21)は前記第1の雄部分(6)の自由端から、前記係合フランク面(19)と前記第1の雌ねじ部(10)の対応する表面との間で軸方向干渉が開始する第1のゾーン(22)と、第2のゾーン(23)と、の間で延在し、
前記第2のゾーン(23)からは、前記係合フランク面(19)が前記第1の雌ねじ部(10)の対応する表面と干渉せず、当該第2のゾーン(23)から、前記ローディングフランク面(20)が前記第1の雌ねじ部(10)の対応するゾーンと干渉する、
請求項1記載の接続装置(1)。
【請求項3】
前記軸方向圧力ゾーン(21)は1~4個の歯を有する、
請求項2記載の接続装置(1)。
【請求項4】
前記結合スリーブ(4)は、前記第1の雌ねじ部(10)と前記第2の雌ねじ部(9)との間に位置する中間部分(18)から前記結合スリーブ(4)の内側に向かって径方向に突出する追加の軸方向当接面(24)を有し、
前記密閉リップ(16)は前記結合位置において前記追加の軸方向当接面(24)と接触するように構成されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の接続装置(1)。
【請求項5】
前記結合位置において前記第1の雄ねじ部(12)の端部の歯が前記追加の軸方向当接面(24)と接触するように構成されており、
前記追加の当接面(24)の径方向高さは前記端部の歯の径方向高さの半分以上である、
請求項4記載の接続装置(1)。
【請求項6】
前記フィールド端部の前記第2の雄ねじ部(11)は円錐台状であると共に、前記第2の雌ねじ部(9)は円錐台状である、
請求項1
又は2記載の接続装置(1)。
【請求項7】
前記結合スリーブ(4)は、前記第1の雌ねじ部(10)と前記第2の雌ねじ部(9)との間に配されたねじ部無しの中間部分(18)を有する、
請求項1
記載の接続装置(1)。
【請求項8】
前記中間部分(18)の軸方向長さは前記第1の雄ねじ部(12)のねじピッチ1つ分以上である、
請求項7記載の接続装置(1)。
【請求項9】
前記結合位置において、前記中間部分(18)の一端が軸方向において前記密閉リップ(16)の自由端と前記第1の軸方向当接面(15)との間に挟まれる、
請求項7又は8記載の接続装置(1)。
【請求項10】
前記結合位置において前記第1の軸方向当接面(15)と前記第2の軸方向当接面(13)とが互いに接触したときに前記密閉リップ(16)が前記中間部分(18)の径方向内側において前記外側密閉面(14)と径方向に接触するように前記中間部分(18)が配置されている、
請求項7
記載の接続装置(1)。
【請求項11】
前記第1の筒状部分(2)と前記第2の筒状部分(3)と前記結合スリーブ(4)とは鋼製である、
請求項1
又は2記載の接続装置(1)。
【請求項12】
前記第1の雄ねじ部(12)は前記干渉ゾーンにおいて、前記第2の雄ねじ部(11)が前記第2の雌ねじ部(9)と干渉する程度より大きい干渉の程度で前記第1の雌ねじ部(10)と接触する、
請求項1
又は2記載の接続装置(1)。
【国際調査報告】