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特表2024-521520ストレージ構成を提供するための折り畳み可能なワンドを有する真空クリーニング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】ストレージ構成を提供するための折り畳み可能なワンドを有する真空クリーニング装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/24 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
A47L9/24 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578018
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 US2022034078
(87)【国際公開番号】W WO2022266495
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】63/212,412
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510053422
【氏名又は名称】シャークニンジャ オペレーティング エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】マクレー、ケーシー
(72)【発明者】
【氏名】ケレメン、ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、オーウェン
(72)【発明者】
【氏名】ガシン、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】クリアリー、パトリック
(72)【発明者】
【氏名】シュー、アイミン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ヤーチン
(72)【発明者】
【氏名】ホー、ウェイウェイ
【テーマコード(参考)】
3B057
【Fターム(参考)】
3B057BA09
3B057BA10
3B057BA26
(57)【要約】
ワンドは、第1及び第2のワンドセグメントを拡張構成及びストレージ構成で回動可能に接続するように構成されたヒンジを含む。第1の係止機構は、拡張構成でワンドを係止する。第2の係止機構は、ロッド、摺動レバー、プランジャ、及びプランジャくぼみを含む。プランジャは、プランジャくぼみ内に受容されて、ワンドをストレージ構成に係止するように構成されている。拡張構成にあるときに、単一のアクチュエータを押下することにより、係止アームが回動し、フック/歯止めが係止くぼみから取り外され、ワンドが係止解除される。ストレージ構成にあるときに、単一のアクチュエータを押下することにより、ロッドを第1の方向に移動させ、摺動ロッドを第2の方向に移動させ、プランジャをプランジャくぼみから押し出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワンドであって、
空気通路の第1及び第2の部分を画定する、第1及び第2のワンドセグメントと、
第1及び第2のヒンジ部材、並びに前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントを複数の構成で一緒に回動可能に接続するように構成されたヒンジを備える、曲げ可能なワンド接合部であって、前記複数の構成が、
前記第1の剛性のワンドセグメント及び前記第2の剛性のワンドセグメントが使用中に互いに対して直線状である拡張構成と、
前記第1の剛性のワンドセグメント及び前記第2の剛性のワンドセグメントが使用中に互いに対して曲げられるストレージ構成と、を含む、曲げ可能なワンド接合部と、
前記第1の剛性のワンドセグメントと前記第2の剛性のワンドセグメントとの間にあって、前記空気通路の可撓性の空気部分を画定し、かつ前記第1のヒンジ部材及び前記第2のヒンジ部材が前記ヒンジの周りを回動するときに屈曲するように構成された可撓性の管と、
前記第1のヒンジ部材に回動可能に連結されたフック又は歯止めを含む係止アームを備える、第1の係止機構であって、ワンドが前記拡張構成に配置されて、前記第1及び第2のワンドセグメントを前記拡張構成に係止するときに、前記フック又は歯止めが前記第2のヒンジ部材に形成された係止くぼみ内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている、第1の係止機構と、
前記第1及び第2のワンドセグメントを前記ストレージ構成に係止するように構成された第2の係止機構であって、前記第2の係止機構が、ロッド、摺動レバー、プランジャ、及びプランジャくぼみを備え、ワンドが前記ストレージ構成に配置されたときに、前記プランジャが前記プランジャくぼみ内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている、第2の係止機構と、
前記拡張構成及び前記ストレージ構成の両方において、前記第1及び第2の剛性のワンドセグメントを係止解除するための単一のアクチュエータと、を備えており、
ワンドが前記拡張構成に配置されるときに、前記単一のアクチュエータを押下することにより、前記係止アームが回動し、かつ前記フック又は歯止めが前記係止くぼみから取り外されてワンドを係止解除し、
ワンドが前記ストレージ構成に配置されるときに、前記単一のアクチュエータを押下することにより、前記ロッドを第1の方向に移動させ、次に前記摺動ロッドを第2の方向に移動させ、前記プランジャを前記プランジャくぼみから押し出す、ワンド。
【請求項2】
前記単一のアクチュエータが、ワンドの前記ヒンジとは反対側に配置される、請求項1に記載のワンド。
【請求項3】
前記単一のアクチュエータが解放ボタンを含む、請求項1に記載のワンド。
【請求項4】
前記解放ボタンが、ワンドの前記ヒンジとは反対側に配置される、請求項3に記載のワンド。
【請求項5】
前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントが、前記拡張構成から前記ストレージ構成に移行するときに、前方方向に約180°折り畳まれるように構成されている、請求項1に記載のワンド。
【請求項6】
前記単一のアクチュエータが、前記第2のヒンジ部材に回動可能に連結された係止カラーを含む、請求項1に記載のワンド。
【請求項7】
前記係止カラーが解放ボタンを含む、請求項6に記載のワンド。
【請求項8】
前記係止カラーが、該係止カラーをデフォルトの係止位置に付勢するように構成された付勢装置を含む、請求項7に記載のワンド。
【請求項9】
前記第1のヒンジ部材から、前記係止アームの遠位端の周りに延在している、係止アームガードと、
前記第2のヒンジ部材から外向きに、かつ前記係止くぼみの周りに少なくとも部分的に延在している、係止アーム側壁であって、係止アーム側壁が、前記係止アームガードの少なくとも一部分を受容するように構成されている、係止アーム側壁と、を更に備える、請求項1に記載のワンド。
【請求項10】
ワンドであって、
空気通路の第1及び第2の部分を画定する、第1及び第2のワンドセグメントと、
第1のヒンジ部材、第2のヒンジ部材、並びに前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントを少なくとも第1の構成及び第2の構成で一緒に回動可能に接続するように構成されたヒンジを備える、曲げ可能なワンド接合部であって、前記第1の構成が拡張位置に対応している、曲げ可能なワンド接合部と、
前記第1の剛性のワンドセグメントと前記第2の剛性のワンドセグメントとの間に連結された可撓性の管と、
前記第1及び第2のワンドセグメントを前記第1の構成に係止するための第1の係止機構と、
前記第1及び第2のワンドセグメントを前記第2の構成に係止するように構成された第2の係止機構であって、前記第2の係止機構が、ロッド、摺動レバー、プランジャ、及びプランジャくぼみを備え、ワンドが前記第2の構成に配置されたときに、前記プランジャが前記プランジャくぼみ内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている、第2の係止機構と、
前記第1の構成及び前記第2の構成の両方において、前記第1及び第2の剛性のワンドセグメントを係止解除するための単一のアクチュエータと、を備えており、
ワンドが前記第2の構成に配置されるときに、前記単一のアクチュエータを押下することにより、前記ロッドを第1の方向に移動させ、次に前記摺動ロッドを第2の方向に移動させ、前記プランジャを前記プランジャくぼみから押し出す、ワンド。
【請求項11】
前記第2の構成がストレージ位置である、請求項10に記載のワンド。
【請求項12】
前記第2の構成が中間位置である、請求項10に記載のワンド。
【請求項13】
前記単一のアクチュエータが、ワンドの前記ヒンジとは反対側に配置される、請求項10に記載のワンド。
【請求項14】
前記単一のアクチュエータが解放ボタンを含む、請求項13に記載のワンド。
【請求項15】
前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントが、前記第1の構成から前記第2の構成に移行するときに、前方方向に約180°折り畳まれるように構成されている、請求項11に記載のワンド。
【請求項16】
ワンドであって、
第1のヒンジ部材を含む第1のワンドセグメント、及び第2のヒンジ部材を含む第2のワンドセグメントと、
前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントを少なくとも第1の構成及び第2の構成で一緒に回動可能に接続するように構成されたヒンジであって、前記第1の構成が拡張位置に対応している、ヒンジと、
前記第1の剛性のワンドセグメントと第2の剛性のワンドセグメントとの間に連結された可撓性の管と、
前記第1及び第2のワンドセグメントを前記第1の構成に係止するように構成された第1の係止部と、
前記第1及び第2のワンドセグメントを前記第2の構成に係止するように構成された第2の係止部であって、第2の係止機構が、ロッド、摺動レバー、プランジャ、及びプランジャくぼみを備え、ワンドが前記第2の構成に配置されたときに、前記プランジャが前記プランジャくぼみ内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている、第2の係止部と、
前記第1及び第2の係止部の両方を係止解除するように構成された1つのアクチュエータと、を備えており、
ワンドが前記第2の構成に配置されるときに、前記1つのアクチュエータを押下することにより、前記ロッドを移動させ、次に前記摺動ロッドを移動させ、前記プランジャを前記プランジャくぼみから押し出す、ワンド。
【請求項17】
前記第2の構成がストレージ位置である、請求項16に記載のワンド。
【請求項18】
前記第2の構成が中間位置である、請求項16に記載のワンド。
【請求項19】
前記ヒンジが、前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントを第3の構成で一緒に回動可能に接続するように更に構成されており、前記第2の構成がストレージ位置を含み、前記第3の構成が中間位置を含む、請求項16に記載のワンド。
【請求項20】
前記第1のワンドセグメント及び前記第2のワンドセグメントが、前記第1の構成から前記第2の構成に移行するときに、前方方向に約180°折り畳まれるように構成されている、請求項19に記載のワンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、真空クリーニング装置に関し、より具体的には、ストレージ構成を提供するための折り畳み可能なワンドを有する真空クリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
真空クリーナー装置は、床及びその他の表面を処理するために、自宅、オフィス、及びその他の場所で使用される。一部の真空クリーナーは、ハンドルとクリーニングされる表面に接触する表面クリーニングヘッドとの間に直線状の剛性のワンドを含む。一部の真空クリーナーはまた、表面クリーニングヘッドとは反対側のワンドの端部に真空ユニットを含み得る。ワンドの剛性は、特に真空ユニットがワンドの反対側の端部に取り付けられるときに、真空クリーナーを使用すること、及び真空クリーナーを格納することをより困難にすることが多い。
【0003】
実施形態は、同様の参照番号が類似の部分を示す添付図面において、例によって示される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】真空クリーニング装置の例示的な実施形態を概略的に示す。
図2】拡張構成(extended configuration)におけるワンドの例示的な実施形態を概略的に示す。
図3】バックセイバー(backsaver)又は中間構成におけるワンドの例示的な実施形態を概略的に示す。
図4】ストレージ構成におけるワンドの例示的な実施形態を概略的に示す。
図5】バックセイバー又は中間構成における第1の係止機構の例示的な実施形態を概略的に示す。
図6】バックセイバー又は中間構成における第1の係止機構の別の図を概略的に示す。
図7】バックセイバー又は中間構成における第1の係止機構の更なる図を概略的に示す。
図8】バックセイバー又は中間構成における第1の係止機構の更に別の図を概略的に示す。
図9】拡張構成における第2の係止機構の例示された実施形態を概略的に示す。
図10】ストレージ構成における第2の係止機構を概略的に示す。
図11】支持リングを含む接合部の一実施例の斜視断面図を概略的に示す。
図12図11の接合部の端部断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示の実施形態と一致する真空クリーニング装置は、ストレージ構成を提供するため、かつ/又は使用を容易にするための折り畳み可能なワンドを含む。真空クリーニング装置は、真空ユニットに連結された第1の端と、真空ヘッド又は表面クリーニングヘッドに連結された第2の端と、を有する、ワンドを含む。ワンドは、空気が表面クリーニングヘッドから真空ユニットへと通過することを可能にする空気通路を画定し、かつワンドの少なくとも一部分に沿った可撓性の空気通路を含む。ワンドはまた、真空ユニットが表面クリーニングヘッドの上部に近接して位置付けられるまでワンドが前方方向に約180°折り畳み可能であり、それによって、ストレージ構成を提供するように、一緒に回動可能に接続された複数のセグメントを含む。
【0006】
図1は、カーペット及び/又は硬い床などの床面をクリーニング又はその他の方法で処理するために使用され得る、真空クリーニング装置100の例示的な実施形態を示す。当然のことながら、本明細書に記載の真空クリーニング装置は、1つ以上の機能を実施するために表面上で処理又は動作する、処理装置又は器具として使用され得る。
【0007】
図1に示すように、真空クリーニング装置100の一実施形態は、ハンドル101と、真空ユニット105と、ワンド110と、真空ヘッド又は表面クリーニングヘッド115と、可撓性の空気通路120とを含む。真空ユニット105は、汚れ、ダスト、破片、及び廃棄物を拾い上げるために吸引を発生させるのに適した任意の数の装置を備え得る。一実施形態では、真空ユニット105は、ダストカップ109を通して吸引を生成するためのモータ107(概略的に示す)と、ダストカップ109内にダスト材料を堆積させるためにダストカップ109とモータ107との間に配置されるフィルタ111(概略的に示す)と、を含み得る。真空ユニット105は、真空クリーニング装置100のワンド110から取り外し可能に着脱可能であり得る。こうした実施形態では、真空ユニット105は、取り外されたときに手持ち式掃除機(handheld vacuum)として使用するために構成され得る。
【0008】
一部の実施形態では、モータ107は、電気出口への接続によって電気的に電力供給され得、他の実施形態では、モータ107は、電池によって電力供給され得る。真空ユニット105は、ハンドル101に一体的に又は取り外し可能に取り付けられ得る。一実施形態では、モータ107及び/又はフィルタ111は、例えば、1つ、2つ、3つなどの任意の数のサイクロンチャンバ(図示せず)を備え得る。一実施形態では、真空ユニット105は、例えば、1つ、2つ、3つなどの任意の数のダストカップ109を含み得る。以下で論じる実施形態と一致して、例えば、真空ユニット105は、2つのダストカップ及び2つのサイクロンを備え得る。当然のことながら、フィルタ111は、当業者に公知の任意のフィルタ設計を含み得る。
【0009】
真空ヘッド115は、真空クリーニング装置100と真空掃除(vacuuming)の対象となる領域との間のインターフェースを提供する。真空クリーニング装置100の異なる実施形態は、異なるタイプの真空クリーニングヘッド115を備え得る。図1に示す実施形態では、真空ヘッド115は、吸引導管開口部又は口部130を有するハウジングに回転可能に連結されたローラーシステム125を含む。ローラー(例えば、ホイール)125は、真空クリーニング装置100の移動を容易にする。様々な異なるタイプのローラーシステム125が、異なる実施形態で使用され得る。他の実施形態は、真空クリーニング装置100の移動を容易にするために異なる手段を採用し得る。
【0010】
口部130は、ダスト、汚れ、又は他の廃棄物が真空クリーニング装置100の吸引導管の中に吸い込まれ得る開口部を提供する。異なる実施形態は、口部130の構造に対して異なるタイプの設計を採用し得る。口部130は、様々な形状及びサイズで画定され得、2つ以上の開口部に分割され得る。1つ以上の撹拌器135は、口部130内に少なくとも部分的に提供され得る。図示した実施例では、真空ヘッド115は、2つの撹拌器135を含む。撹拌器135のうちの1つ以上は、撹拌器回転システムによって電力供給され得る(例えば、回動軸の周りを回転し得る)。
【0011】
ワンド110は、真空クリーニングヘッド115を真空ユニット105に流体接続する(fluidly connect)。それによって、真空ユニット105によって生じた吸引は、ワンド110によって真空クリーニングヘッド115に送達され得る。汚れ、破片、及びその他の廃棄物は、真空クリーニングヘッド115で拾い上げられ、ワンド110を通して吸引され得る。本明細書に記載されるように、ワンド110は、ユーザがワンド110を2つ以上の異なる構成に曲げることを可能にする、1つ以上の接合部で一緒に連結された2つ以上のワンドセグメントを含む。
【0012】
ここで図2図4を参照すると、本開示と一致するワンド110の一実施例が、異なる状態/位置/構成で概略的に示されている。特に、図2は、拡張又は直線構成におけるワンド110を示しており、図3は、曲げ又はバックセイバー構成におけるワンド110を示しており、図4は、ストレージ構成におけるワンド110を示している。
【0013】
ワンド110は、互いに回動可能に接続された複数のワンドセグメント140、150を含み得る。第1及び第2のワンドセグメント140、150は、真空ユニット105及び真空ヘッド115にそれぞれ流体連結される(fluidly coupled)ように構成され得る。少なくとも1つの実施例では、第1及び第2のワンドセグメント140、150は、真空ユニット105に取り外し可能に連結され得、真空ヘッド115は、1つ以上の解放機構143を介し得る。解放機構143は、第1及び第2のワンドセグメント140、150を真空ユニット105及び真空ヘッド115にそれぞれ流体連結かつ/又は機械的に連結し得、当業者に公知の任意の解放機構(例えば、フック及びくぼみ構成などであるが、これらに限定されない)を含み得る。
【0014】
ワンド110は、第1のワンドセグメント140の端にある第1のヒンジ部材151と、第2のワンドセグメント150の端にある第2のヒンジ部材153と、を備える、接合部141を含み得る。ヒンジ部材151、153は、ヒンジ155で回動可能に連結されている。ヒンジ部材151、153のうちの1つ以上は、第1及び第2のワンドセグメント140、150とは別個の、個別の構成要素/要素であってもよく、かつ/又は第1及び第2のワンドセグメント140、150と一体型のワンピース構成要素/要素であり得る(例えば、第1及び第2のワンドセグメント140、150と同じ構成要素/要素から形成される)ことが理解されるべきである。接合部141は、拡張位置(例えば、図2に示す)と、バックセイバー構成(例えば、図3に示す)と、ストレージ構成(例えば、図4に示す)との間でユーザが第1及び第2のワンドセグメント140、150を回動させることができるように構成され得る。
【0015】
可撓性のホース120は、ヒンジ部材151、153とワンドセグメント140、150との間に延在している。ヒンジ部材151、153がヒンジ155の周りを回動するときに、可撓性のホース120は、図3及び図4に示す通り、接合部141の周りで屈曲する。したがって、ヒンジ155は、第1のセグメント140と第2のセグメント145との間に配置され得、かつ第1のセグメント140に、ヒンジ155を中心とする回転軸の周りに可動域を与えるように構成され得る。ヒンジ155により、ユーザはストレージ又はその他の目的のために真空クリーニング装置100の形状を変更することができる。一部の実施形態では、ヒンジ155は、第1のセグメント140の可動域を、90度又は180度などの所定の変位角度(図示せず)に制限するように構成され得る。
【0016】
真空クリーニング装置100の一部の実施形態は、例えば、3つ、4つ、5つ、6つなど、3つ以上のセグメント140、150を有し得る。異なる実施形態はまた、セグメントに可動域を与えるために、異なる数のヒンジ又は接合部を含み得る。
【0017】
図2図10を参照すると、ワンド110はまた、第1及び第2の係止機構200、202並びに単一のアクチュエータ204を含む(第2の係止機構202は、図9及び図10に最も良く示されている)。第1の係止機構200は、第1及び第2のワンドセグメント140、150を拡張位置(例えば、図2)に係止(例えば、固定)するように構成されており、一方で、第2の係止機構202(図9及び図10に最も良く示される)は、第1及び第2のワンドセグメント140、150をストレージ構成(例えば、図4)に係止(例えば、固定)するように構成されている。任意で、第2の係止機構202は、第1及び第2のワンドセグメント140、150を中間構成に係止(例えば、固定)するように構成され得る。本明細書で使用される場合、中間構成は、第1及び第2のワンドセグメント140、150が、拡張構成(すなわち、0の関節角度)とストレージ構成(例えば、約180の関節角度)との間の関節角度まで接合部141の周りを回動する構成を指すことが意図される。
【0018】
第1の係止機構200の一実施例を図2図8に示す。特に、係止機構200は、(係止アーム206が第2のヒンジ部材153に回動可能に連結され得ることが理解されるべきであるが)回動点207の周りで第1のヒンジ部材151に回動可能に連結され得る、係止アーム、ラッチ、又はこれに類するもの206(図5図8で最も良く分かる)を含み得る。係止アーム206は、第1及び第2のヒンジ部材151、153を所望の位置(例えば、図2に示すような拡張構成)に固定するために、第2のヒンジ部材153内に形成された対応する係止くぼみ210(図6で最も良く分かる)の一部分とラッチする係止歯止め、フック、又はこれに類するもの208(図7及び図8で良く分かる)を含み得る。係止アーム206は、第2のヒンジ部材153に回動可能に連結され得、係止くぼみ210は、第1のヒンジ部材151内に形成され得ることが理解されるべきである。
【0019】
任意選択で、係止アーム206は、係止アーム206をデフォルトの係止位置に付勢する付勢装置(例えば、ばね又はこれに類するものなどであるがこれに限定されない、明確にするために図示せず)を含み得る。デフォルトの係止位置は、係止アーム206が拡張構成にあるときに係止くぼみ210内に固定される位置に対応し得る。
【0020】
任意選択で、係止アームガード212(例えば、図5図7及び図8に概略的に示されるような)は、係止アーム206の遠位端の周りに延在し得、係止アーム側壁214(例えば、図6に概略的に示されるような)は、係止くぼみ210の少なくとも一部分の周りに延在し得る。係止アームガード212は、拡張構成にあるときに、係止アーム側壁214内に少なくとも部分的に受容されるように構成され得る。係止アームガード212及び係止アーム側壁214は、拡張構成にあるときにワンド110のねじり剛性を増加させ得る。
【0021】
単一のアクチュエータ204は、ボタン又はタブ216(例えば、図5を参照)を含み得る。単一のアクチュエータ204は、接合部141と比較してワンド110の反対側に配置され得る。少なくとも1つの実施例では、ボタン216は、係止アーム206から、例えば、回動点207の反対側に延在している。拡張構成から代替構成までヒンジ部材151、153(及び拡張によって、第1及び第2のワンドセグメント140、150)を移動させるために、ユーザは、付勢装置に対してボタン216を内側に押す(例えば、付勢する)ことができ、これにより、係止アーム206が回動点207の周りを回動して、かつ係止くぼみ210から解放され、それによって、ユーザは、ヒンジ部材151、153並びに第1及び第2のワンドセグメント140、150を拡張構成から別の構成に移動させることができる。
【0022】
図9及び図10を参照すると、第2の係止機構202の一実施例が示されている。第2の係止機構202は、第1の係止機構200と同じ単一のアクチュエータ204によってトリガーされ得る。特に、第2の係止機構202は、ロッド300、摺動レバー302、プランジャ304、及び1つ以上のプランジャくぼみ306を含み得る。係止解除状態(例えば、図9に示すような)にあるときに、プランジャ304は、プランジャくぼみ306内に配置されない。例えば、プランジャ304は、係止解除状態にあるときに、ワンド110のヒンジ151(例えば、第1及び/又は第2のヒンジ部材151、153によって形成されるくぼみ)に配置され得る。これに対して、係止位置(例えば、図10に示すような)にあるときに、プランジャ304は、プランジャくぼみ306内に少なくとも部分的に受容され、それによって、第2のヒンジ部材153に対する第1のヒンジ部材151(及び拡張によって、第1及び第2のワンドセグメント140、150)の位置を係止(すなわち、固定)する。
【0023】
第2の係止部材202を係止状態から解放するために、ユーザは、ボタン216を付勢装置に対して内側に押す(例えば、付勢する)ことができ、これにより、ロッド300を矢印Aの方向に(例えば、接合部141と比較してワンド110の反対側に向かって略直線的に)移動させる。ロッド300は、ワンド110の流体通路の周りにロッド300が概ね延在することを可能にするように、略弓形を有し得る。ロッド300の移動は、第1及び第2のヒンジ部材151、153によって制限され得る。ロッド300の第1の端領域308は、単一のアクチュエータ204と係合し得る。例えば、ロッド300の第1の端領域308は、ボタン216の後側310と接触し得る。したがって、ユーザによるボタン216の移動(例えば、矢印Bの方向における)は、ロッド300を矢印Aの方向に移動させ得る。ロッド300の第2の端領域312(例えば、第1の端領域308の概ね反対側)は、摺動レバー302の第1の端領域318上の対応するカム面316と係合(例えば、接触)するように構成されたカム面314を含み得る。カム面314、316は、方向Aでのロッド300の移動を矢印Cの方向での摺動レバー302の移動に変換するように構成され得る。図示した実施例では、方向Cは、拡張構成にあるときにワンド110の長手方向軸に略平行であり得るが、これは、そうであると具体的に主張されない限り、本開示を限定するものではない。摺動ロッド302の移動は、1つ以上のスロット及びポスト320によって制約され得る。
【0024】
摺動レバー302の第2の端領域322は、プランジャ304を選択的に係合(例えば、接触)するように構成されたフィンガ324を含み得る。摺動レバー302は、矢印Cの反対方向に(例えば、1つ以上のばね又はこれに類するもの301によって)付勢され得る。したがって、摺動レバー302は、概して、プランジャ304と接触しないように付勢され得る。少なくとも1つの実施例では、摺動レバー302はプランジャくぼみ306から概ね離れるように付勢され得る。プランジャくぼみ306は、第1のヒンジ部材151内に形成され得る。
【0025】
プランジャ304は、第2のヒンジ部材153内に形成され得、第2のヒンジ部材153から略半径方向外側に(例えば、1つ以上のばね又はこれに類するもの303によって)付勢され得る。接合部141の回動軸の周りの第1のヒンジ部材151に対する第2のヒンジ部材153の回転は、プランジャ304をまた接合部141の回動軸の周りに回転させる。プランジャ304の遠位端は、第1のヒンジ部材151内に形成された溝又はスロット内で摺動し得る。プランジャ304の遠位端がプランジャくぼみ306と整列すると、プランジャばね303は、プランジャ304の遠位端をプランジャくぼみ306内に付勢し、それによって、図10に全体的に示すように、第1及び第2のヒンジ部材151、153をストレージ構成に係止する(例えば、固定する)。第2のヒンジ部材153内のプランジャ304の位置及び第1のヒンジ部材151内のプランジャくぼみ306の位置は、ストレージ構成においてそれらが互いに整列するように配設され得る。
【0026】
第2の係止機構202を解放(例えば、係止解除)するために、ユーザは、ボタン216を付勢装置に対して内側に押す(例えば、付勢する)ことができ、これにより、ロッド300を矢印Aの方向に移動させ、それによって、摺動レバー302を矢印Cの方向に移動させ、その結果、フィンガは、プランジャ304の遠位端に接触し、プランジャ304をプランジャくぼみ306から(例えば、概して図10の矢印Dの方向に)押し出す。プランジャ304がプランジャくぼみ306から押し出されると、第1及び第2のヒンジ部材151、153は、係止解除され、互いに対して移動することができる。
【0027】
当然のことながら、第1のヒンジ部材151は、代替的な構成/位置に対応する追加的なプランジャくぼみを含み得る。例えば、1つの代替的な構成/位置は、拡張構成とストレージ構成との間の位置構成/位置に対応し得る。別の方法として(又は追加的に)、代替的な構成/位置は、拡張された代替的な構成に対応し得る。
【0028】
図11及び図12を参照すると、接合部141は、1つ以上の支持リング191を任意で含み得る。支持リング191は、例えば、ヒンジ155の周りで、接合部141内に一体化され得る。支持リング191は、接合部141の強度を増加させ得る。少なくとも1つの実施例では、支持リング191は、接合部141のねじり剛性を増加させ、かつ/又はヒンジ部材151、153同士の分離を防止し得る。支持リング191は、ストレージ係止機構の周りに統合された鋼リングを含み得る。一部の実施例では、支持リング191は、ヒンジ151の周りに少なくとも部分的に延在し得る。示されるように、支持リング191は、支持リング191が互いに近接して配置されるが、離間するように構成されている2つの端193を有する、係止リング及び/又はC字形状の構成を含み得る。2つの端193は、支持リング191が(示されるように)それ自体と重ならないように、又は支持リング191がそれ自体と重なるように構成され得る。支持リング191はまた、端部を持たない環状リングを含み得る。
【0029】
本発明の原理は本明細書に記載されるが、本記述は、例としてのみ行われ、本発明の範囲に限定されないことは、当業者によって理解されるべきである。他の実施形態は、本明細書に示され、かつ記述される例示的な実施形態に加えて、本発明の範囲内で意図される。表面クリーニング機器及び/又は撹拌器は、本明細書に含まれる特徴のうちの任意の1つ以上を具体化してもよく、またこの特徴は、任意の特定の組み合わせ又は下位組み合わせで使用され得ることが当業者によって理解されるであろう。当業者による修正及び置換は、本発明の範囲内であると考えられ、特許請求の範囲によるのを除いて限定されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】