(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】通信方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
H04W 48/08 20090101AFI20240524BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240524BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20240524BHJP
【FI】
H04W48/08
H04W72/0457 110
H04W56/00 130
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578124
(86)(22)【出願日】2021-06-25
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2021102470
(87)【国際公開番号】W WO2022267033
(87)【国際公開日】2022-12-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ドン,シェンドン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示は通信方法及び通信装置を提供する。前記通信方法は、第1メッセージフレームを決定するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するステップと、を含んでもよい。本開示の例示的な実施例によって提供される技術案はスペクトル利用率を向上させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントに適用され、前記通信方法は、
第1メッセージフレームを決定するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、
複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するステップと、を含む、
通信方法。
【請求項2】
前記マルチリンク通信に関連する条件は、
共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定されることと、
マルチリンク情報要素が前記第1メッセージフレームに運ばれていることと、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記リデューストネイバーレポート情報要素は、前記複数のリンクのうち第1リンク以外の各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子を含む、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項4】
各他のリンクでの前記アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子は、前記第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信した時点を参照して設定される、
請求項3に記載の通信方法。
【請求項5】
前記第1メッセージフレームは同期時間パラメータ情報をさらに含み、前記同期時間パラメータ情報は、前記複数のリンクの時間同期に使用される、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項6】
通信方法であって、マルチリンク通信をサポートするステーションに適用され、前記通信方法は、
複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、
前記第1メッセージフレームに基づいて通信操作を実行するステップと、を含む、
通信方法。
【請求項7】
前記マルチリンク通信に関連する条件は、
共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定されることと、
マルチリンク情報要素が前記第1メッセージフレームに運ばれていることと、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項6に記載の通信方法。
【請求項8】
前記リデューストネイバーレポート情報要素は、前記複数のリンクのうち第1リンク以外の各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子を含む、
請求項6に記載の通信方法。
【請求項9】
各他のリンクでの前記アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子は、前記第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信した時点を参照して設定される、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項10】
前記第1メッセージフレームは同期時間パラメータ情報をさらに含み、前記同期時間パラメータ情報は、前記複数のリンクの時間同期に使用される、
請求項6に記載の通信方法。
【請求項11】
通信装置であって、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントに適用され、前記通信装置は、
第1メッセージフレームを決定するように構成される処理モジュールであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含む処理モジュールと、
複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するように構成される送受信モジュールと、を含む、
通信装置。
【請求項12】
通信装置であって、マルチリンク通信をサポートするステーションに適用され、前記通信装置は、
複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するように構成される送受信モジュールであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含む送受信モジュールと、
前記第1メッセージフレームに基づいて通信操作の実行を制御するように構成される処理モジュールと、を含む、
通信装置。
【請求項13】
電子装置であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1~5のいずれか一項又は請求項6~10のいずれか一項に記載の方法が実現される、
電子装置。
【請求項14】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~5のいずれか一項又は請求項6~10のいずれか一項に記載の方法が実現される、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信分野に関し、より具体的に、通信方法及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
Wi-Fi技術の現在の研究範囲は、320MHzの帯域幅伝送、複数の周波数帯域の統合と協同などであり、既存の規格に比べて速度とスループットを少なくとも4倍向上させることが期待されており、その主な適用シーンはビデオ伝送、AR(Augmented Reality、拡張現実)、VR(Virtual Reality、仮想現実)等である。
【0003】
複数の周波数帯域の統合と協同は、デバイス間で2.4GHz、5GHz及び6GHzなどの周波数帯域で同時に通信することを意味し、デバイス間で複数の周波数帯域で通信することを管理するために、新しいMAC(Media Access Control、メディアアクセス制御)メカニズムを定義する必要がある。さらに、複数の周波数帯域の統合と調整が低遅延伝送をサポートできることも期待されている。
【0004】
現在、複数の周波数帯域の統合及びシステム技術でサポートされる最大帯域幅は320MHz(160MHz+160MHz)であり、また、240MHz(160MHz+80MHz)及び他の帯域幅がサポートされる可能性もある。
【0005】
従来の技術では、ステーション(STA:Station)及びアクセスポイント(AP:Access Point)はマルチリンクデバイス(MLD:multi-link device)であってもよく、即ち、複数のリンクで通信することができる。したがって、従来の技術では、STAとAPとの間は、複数のリンクが存在してもよく、そして、マルチリンクでのこの2つのデバイスの通信を研究している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の各態様は、上記課題及び/又は欠点を少なくとも解決する。本開示の各実施例は以下の技術案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の例示的な実施例はマルチリンクでの通信方法を提供する。前記通信方法は、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントに適用可能であり、第1メッセージフレームを決定するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するステップと、を含む。
【0008】
本開示の例示的な実施例は、マルチリンクでの通信方法を提供する。前記通信方法は、マルチリンク通信をサポートするステーションに適用可能であり、複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、前記第1メッセージフレームに基づいて通信操作を実行するステップと、を含む。
【0009】
本開示の例示的な実施例は、マルチリンクでの通信装置を提供する。前記通信装置は、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントに適用可能であり、第1メッセージフレームを決定するように構成される処理モジュールであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含む処理モジュールと、複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するように構成される送受信モジュールと、を含む。
【0010】
本開示の例示的な実施例は、マルチリンクでの通信装置を提供する。前記通信装置は、マルチリンク通信をサポートするステーションに適用可能であり、複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するように構成される送受信モジュールであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含む送受信モジュールと、前記第1メッセージフレームに基づいて通信操作の実行を制御するように構成される処理モジュールと、を含む。
【0011】
本開示の例示的な実施例は電子装置を提供する。前記電子装置は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含む。前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、以上に記載の方法を実現する。
【0012】
本開示の例示的な実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶される。該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、以上に記載の方法が実現される。
【発明の効果】
【0013】
本開示の例示的な実施例によって提供される技術案はスペクトル利用率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明し、本開示の実施例の上記及び他の特徴はより明確になる。
【
図1】マルチリンクでの通信シーンを示す例示的な説明図である。
【
図2】実施例に係る通信方法のフローチャートである。
【
図3】実施例に係るもう1つの通信方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の図面が参照される説明を提供することにより、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって限定される本開示の様々な実施例を全面的に理解することを助ける。本開示の様々な実施例は、各種の具体的な詳細を含むが、これらの具体的な詳細は単なる例示的なものとして見なされる。また、明瞭さと簡潔さのために、周知の技術、機能及び構造に対する説明を省略してもよい。
【0016】
本開示で使用される用語と語句は書面上の意味に限定されず、本開示を明確且つ一貫して理解できるように発明者によって使用されているものに過ぎない。したがって、当業者にとって、本開示の各実施例の説明を提供することは、単に説明という目的のためであり、本開示を限定することを目的としているものではない。
【0017】
なお、文脈でははっきりと示されていない限り、ここで使用される単数型の「一」、「1つ」、「前記」及び「該」が複数型も含むことを理解されたい。さらに、本開示で使用される「含む」という用語は、説明される特徴、整数、ステップ、操作、部品及び/又はコンポーネントが存在することを指し、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、部品、コンポーネント及び/又はそれらの組み合わせが存在したり追加したりする場合を排除しない。
【0018】
なお、「第1」、「第2」などの用語は本明細書では様々な要素を説明するために使用されてもよいが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は単に、1つの要素を他の要素と区別するために使用される。したがって、例示的な実施例の教示から逸脱しない限り、以下で議論される第1要素は第2要素と呼ばれても良い。
【0019】
なお、部品がもう1つの部品に「接続」又は「結合」されると呼ばれる場合、他の部品に直接接続又は結合されてもよく、中間コンポーネントが存在してもよい。また、ここで使用される「接続」又は「結合」は、無線接続又は無線結合を含んでもよい。ここで使用される「及び/又は」または「……のうちの1つ/少なくとも1つ」という用語は、列挙された1つ又は複数の関連項目の任意及びすべての組み合わせを含むことを表す。
【0020】
別段の定義がない限り、ここで使用されるすべての用語(技術用語と科学用語を含む)は、当業者が一般的に理解する意味と同様な意味を有する。
【0021】
図1は、マルチリンクでの通信シーンを示す例示的な説明図である。
【0022】
無線ローカルエリアネットワークにおいて、1つの基本サービスセット(BSS)は、AP、及びAPと通信する1つ又は複数のステーション(STA)で構成され得る。1つの基本サービスセットはそのAPによって配信システムDS(Distribution System)に接続してから、もう1つの基本サービスセットに接続されて、拡張されたサービスセットESS(Extended Service Set)を構成してもよい。
【0023】
APは無線ネットワークに用いられる無線スイッチであり、無線ネットワークのアクセスポイントでもある。APデバイスは無線基地局として使用可能であり、主に無線ネットワーク及び有線ネットワークのブリッジを接続するためのブリッジである。このようなアクセスポイントAPを用いると、有線及び無線ネットワークを統合することができる。
【0024】
APは、無線ネットワークにおける他のタイプのノードがAPを介して無線ネットワークの外部及び内部と通信できるように、ソフトウェアアプリケーショ及び/又は回路を含んでもよい。幾つかの例では、一例として、APはWi-Fi(Wireless Fidelity、ワイヤレスフィデリティ)チップを搭載した端末デバイス又はネットワークデバイスであってもよい。
【0025】
一例として、ステーション(STA)は、セルラフォン、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、コンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、個人通信システム(PCS)デバイス、個人情報管理(PIM)、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0026】
本開示の例示的な実施例では、APとSTAは、マルチリンク通信をサポートできるデバイスであり、例えば、それぞれAP MLDとnon-AP STA MLDとして表すことができる。説明の便宜上、以下は、主に1つのAPと1つのSTAがマルチリンクで通信する例を説明し、ただし、本開示の例示的な実施例はこれに限定されない。
【0027】
図1では、例示的に、AP MLDは、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントを表すことができ、non-AP STA MLDはマルチリンク通信をサポートするステーションを表すことができる。
図1を参照すると、AP MLDは、
図1に示すAP1、AP2及びAP3という3つのリンクで動作することができ、non-AP STA MLDは同様に、
図1に示すSTA1、STA2及びSTA3という3つのリンクで動作することができる。
図1に示す例では、仮定として、AP1が対応する第1リンクLink 1によりSTA1と通信し、同様に、AP2とAP3がそれぞれ第2リンクLink 2と第三リンクLink 3によりSTA2とSTA3と通信する。また、Link 1~Link 3は、異なる周波数における複数のリンクであってもよく、例えば、2.4GHz、5GHz、6GHzにおけるリンクなど、又は2.4GHz、5GHz、6GHzにおける幾つかの同じ又は異なる帯域幅のリンクであってもよい。また、各リンクにおいて複数のチャネルが存在してもよい。ただし、
図1に示す通信シーンは例示的なものに過ぎず、本発明の構想はこれに限定されない。例えば、AP MLDは複数のnon-AP STA MLDに接続することができ、又は各リンクで、APは他のタイプの複数のステーションと通信することができる。
【0028】
同一のnon-AP STA MLDに属する各リンクでのSTAのパワーマネジメント(PM:Power Management)モードは異なる。例えば、non-AP STA MLDの有効なリンクで動作する各STAはその自身のPMモードと電源状態を維持することができる。non-AP STA MLDの1つの有効なリンクで動作するSTAがアウェイク状態にある時、該リンクでフレームの交換を行うことができる。
【0029】
non-AP STA MLDのリッスン間隔(Listen Interval)はMLDレベルであり、即ち、同一のnon-AP STA MLDに属する各リンクでのSTAのListen Intervalは同じであるが、各リンクでSTAが各APから送信されたビーコン(beacon)フレームをリッスンする周期は異なってもよい。マルチリンクの(再)確立中に、non-AP STA MLDに属するSTAからAP MLDに属するAPに送信する(再)関連付け要求フレームにおいて、MLDレベルでListen Interval領域に運ばれる値を要求することができる。AP MLDに属するAPは、non-AP STA MLDが要求したListen Intervalが大きすぎるためマルチリンク確立を拒否する可能性がある。マルチリンクの(再)確立に成功した後、AP MLDは、Listen Intervalを用いて、それがnon-AP STA MLDに対してバッファしたフレームのライフサイクルを決定する。
【0030】
non-AP STA MLDは、AP MLDとの関連付けリンク(マルチリンク確立)を完成した後、各リンクでのSTAは直ちに省電力(PS:Power Save)状態になり(マルチリンク確立時に使用されるSTAを除いて)、そのため、各リンクでのSTAは、対応するAPのビーコンフレーム間隔(beacon interval)を知る必要があり、これにより、適時にウェイクアップして、APによってブロードキャストされたビーコンフレームをリッスンする。
【0031】
AP MLDは、異なるリンクで同時に動作することができ(eMLMR:拡張型マルチリンクマルチ無線通信:enhanced-multilink multi-radio)、又は異なるリンクで時間分割で動作することができ(eMLSR:拡張型マルチリンク単一無線通信:enhanced-multilink single radio)、そして、AP MLDに関連付けられたnon-AP STA MLDは各リンクで、APによってブロードキャストされたビーコンフレームをリッスンする必要があり、しかし、従来の技術は、マルチリンクで動作するという要件を満たすことができない。これを鑑みて、本開示の通信方法と通信装置を提供する。
【0032】
図2は、実施例に係る通信方法のフローチャートである。
図2に示す通信方法は、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイント(AP MLD)に適用され得る。
【0033】
図2を参照すると、ステップ210において、第1メッセージフレームを決定してもよい。本開示の実施例によると、第1メッセージフレームはビーコンフレーム、プローブ応答(probe response)又はマルチリンク(ML:multi-link)プローブ応答フレームであってもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0034】
本開示の実施例では、第1メッセージフレームを決定する方式は複数であってもよい。例えば、ネットワーク状況、負荷状況、送信/受信デバイスのハードウェア能力、サービスタイプ、及び関連するプロトコル規定のうちの少なくとも1つの状況に基づいて第1メッセージフレームを生成してもよいが、本開示の実施例では具体的に限定されない。本開示の実施例では、外部デバイスから該第1メッセージフレームを取得してもよく、本開示の実施例では具体的に限定されない。
【0035】
本開示の実施例によると、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、第1メッセージフレームは、リデューストネイバーレポート(RNR:Reduced Neighbor Report)情報要素を含んでもよい。例えば、情報要素(element)の形で第1メッセージフレームにRNR情報を運んでもよいが、本開示はこれに限定されず、他の形でRNR情報を運んでもよい。RNR情報要素は、近隣APによってブロードキャストされたビーコンフレームの時間オフセット値を含んでもよい。ステーションは時間オフセット値によりアクセスポイントのビーコンフレーム間隔を取得することにより、適時にウェイクアップして、APによってブロードキャストされたビーコンフレームをリッスンすることができる。したがって、本開示によって提供される方法は、マルチリンク通信に関連する条件に基づいて、第1メッセージフレームにRNR情報要素を運ぶか否かを決定することができる。以下、マルチリンク通信に関連する条件及びRNR情報要素の実施例を詳しく説明する。
【0036】
ステップ220において、複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを送信してもよい。複数のリンクは、AP MLDとnon-AP STA MLDとが確立した、マルチリンク通信に用いられる複数のリンクを指してもよく、第1リンクは、有効状態にあり、第1メッセージフレームを送信するためのリンクを指してもよく、以下、「本リンク」ともいう。
【0037】
本開示の実施例によると、マルチリンク通信に関連する条件は、
共同設置されたアクセスポイント(co-located AP)が同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定されることと、
マルチリンク情報要素が第1メッセージフレームに運ばれていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
本開示の実施例では、共同設置されたアクセスポイント(co-located AP)が同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語は、MAC層において特定値(例えば、「1(true)」)に設定されてもよく、且つ共同設置されたアクセスポイント(co-located AP)は、同じAP MLDに属していて異なるリンクで動作するアクセスポイント(例えば、
図1に示すAP1、AP2、AP3)を指してもよく、例えば、アクセスポイントは、同時に異なるリンクで動作(eMLMR)してもよく、又は時間分割で異なるリンクで動作(eMLSR)してもよい。本開示の実施例では、共同設置されたアクセスポイント(co-located AP)は、複数のリンクで動作するアクセスポイントに対応することができ、そのため、RNR情報要素が現れるメカニズムはマルチリンク通信に適用可能になる。
【0039】
本開示の実施例によると、「共同設置されたアクセスポイント(co-located AP)が同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値(例えば、「1」)に設定される」というマルチリンク通信に関連する条件が満たされている場合、第1メッセージフレームがRNR情報要素を含む。例えば、第1メッセージフレームを決定する時、該ソース言語を呼び出し、該ソース言語の設定状況に応じて、RNR情報要素を運ぶか否かを決定してもよい。
【0040】
本開示の実施例によると、「マルチリンク情報要素が第1メッセージフレームに運ばれている」というマルチリンク通信に関連する条件が満たされている場合、第1メッセージフレームがRNR情報要素を含む。つまり、第1メッセージフレームにマルチリンク情報要素が運ばれている場合、RNR情報要素も運ばれている。ここで、マルチリンク情報要素は、AP MLDのMACアドレス、複数のリンクのうちの各リンクのリンク識別子及び/又は各リンクのMACアドレスなどのマルチリンク設定情報を運んでもよい。
【0041】
本開示の実施例によると、「共同設置されたアクセスポイント(co-located AP)が同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定される」及び「マルチリンク情報要素が第1メッセージフレームに運ばれている」という2つのマルチリンク通信に関連する条件が同時に満たされている場合、第1メッセージフレームがRNR情報要素を含む。
【0042】
なお、上記マルチリンク通信に関連する条件は単なる例示的なものであり、本開示を限定するものではない。例えば、第1メッセージフレームがビーコンフレームであること例とすると、RNR情報要素について、表1に示すように説明してもよい。
【表1】
【0043】
表1では、RNR情報要素がビーコンフレームの63番に位置する場合の条件を挙げている。ここで、dot11TVHTOptionImplemented はMLME(MAC層管理エンティティ:MAC layer management entity)の実行ソース言語を指示することができ、dot11FILSActivatedは、高速初期リンク確立のアクティブ化ソース言語を指示することができ、dot11ColocatedRNRImplementedは、上記実施例で説明された、共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語を指示することができ、いずれもMAC層に設定可能である。Basic variant Multi-Link elementはマルチリンク情報要素を指示することができる。表1における第3列で挙げられた各条件は、本開示の実施例に対する説明に過ぎず、本開示の実施例を限定するものではない。
【0044】
第1メッセージフレームがプローブ応答フレーム又はマルチリンクプローブ応答フレームである場合、RNR情報要素が存在する条件は、表1のように設定されてもよく、ただし、フレームにおけるRNR情報要素の順序は適切に変えてもよい。
【0045】
マルチリンク通信では、近隣APによってブロードキャストされたビーコンフレームの時間オフセット値がRNR情報要素を通じて運ばれ、第1メッセージフレームがRNR情報要素を含むようにするために、本開示の通信方法は、共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語を定義し、さらに、ML情報要素が存在する場合にRNR情報要素を含むように定義することにより、RNR情報要素の出現がマルチリンク通信に適用可能になり、これによってマルチリンクでのビーコンフレームのリッスンを実現する。
【0046】
本開示の実施例によると、RNR情報要素は、複数のリンクのうち第1リンク以外の各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子を含んでもよい。
【0047】
RNR情報要素は、1つ又は複数の近隣AP情報フィールド(Neighbor AP Information Field)を含んでもよく、各近隣AP情報フィールドは、TBTT(ターゲットビーコンフレーム送信時間、target beacon transmission time)情報フィールドを含んでもよく、TBTT情報フィールドには、近隣APによってブロードキャストされたビーコンフレームの時間オフセット値が運ばれてもよい。本開示の実施例では、近隣APは、AP MLDがサポートする複数のリンクのうち第1リンク以外の他のリンクでのAPを指してもよい。非限定的な実施例として、RNR情報要素におけるTBTT情報フィールドは、以下の表2に示すフォーマットを有してもよい。
【表2】
【0048】
なお、表2に示す各コンテンツは独立して存在しており、これらのコンテンツは例示として同一のテーブルに挙げられているが、テーブルにおけるすべてのコンテンツが必ずしもテーブルに示すように同時に存在しなければならないとは限定されない。ここで、各コンテンツの値は、テーブルにおける他の任意のコンテンツに依存しない値である。したがって、当業者であれば理解できるように、本開示のテーブルにおける各コンテンツの取り得る値はいずれも独立した実施例である。
【0049】
表2を参照すると、隣接AP TBTTオフセット(Neighbor AP TBTT Offset)サブフィールドは、アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子に対応してもよい。本開示の実施例によると、本リンク(第1リンク)でのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報は、直接、第1メッセージフレームに運ばれてもよく、他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報はRNR情報要素に運ばれてもよい。本開示の実施例によると、各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子は、第1リンクで第1メッセージフレームを送信した時点を参照して設定してもよい。言い換えれば、第1リンクでビーコンフレーム、プローブ応答フレーム又はマルチリンクプローブ応答フレームを送信した時点を基準点として、各他のリンクでのビーコンフレーム間隔を設定してもよい。例えば、Neighbor AP TBTT Offsetは、各他のリンクでのAPがビーコンフレームを送信した時点の、第1リンクでのAPがビーコンフレームを送信した時点に対する時間オフセット値であってもよい。例えば、
図1に示すように、AP MLDは3つの付属APを含み、それぞれAP1、AP2及びAP3であり、non-AP STA MLDも3つの付属STAを含み、それぞれSTA1、STA2及びSTA3であり、AP MLDとnon-AP STA MLDとは、すでにマルチリンクの確立が完成され、例えば、AP1はSTA1に関連付けられ、STA2はAP2に関連付けられ、AP3はSTA3に関連付けられ、しかし、1つのリンクで、例えば、Link 1で(即ち、AP1とSTA1との関連が確立されたリンクで)、AP1のビーコンフレーム送信間隔は100msであり、TBTT情報フィールドにはLink 2に対応するAP2のTBTT時間オフセット値(例えば30ms)が含まれる場合、AP2のビーコンフレームは、AP1がビーコンフレームを送信し終えた後、30ms待ってから送信される。しかし、本開示はこれに限定されない。例えば、RNR情報要素のTBTT情報フィールドにおいても、対応するリンクでのAPのビーコンフレーム送信間隔を直接運んでもよい。
【0050】
また、TBTT情報フィールドは、BSSID、ショートSSID、BSSパラメータ、20MHz PSD及び/又はMLDパラメータを選択的に含んでもよい。ここで、MLDパラメータは、マルチリンクデバイス識別子(MLD ID)、リンク識別子(Link ID)、BSSパラメータ変更計数値などを含んでもよい。
【0051】
本開示の実施例によると、第1メッセージフレームは、同期時間パラメータ情報(TFS、Timing Synchronization Function)をさらに含んでもよく、該同期時間パラメータ情報は、複数のリンクの時間同期に使用される。本開示の実施例では、複数のリンクは、AP MLDとnon-AP STA MLDとが確立した、マルチリンク通信のための複数のリンクを指してもよく、
図1に示すLink 1~Link 3のように、複数のリンク(例えば、Link 1~Link 3)が時間的に同期するように設定し、各他のリンクは、第1リンクでのAPが第1メッセージフレームを送信した時点及び対応するTBTT時間オフセット値を参照して第1メッセージフレームを送信し、且つTBTT時間オフセット値をRNR情報要素に運ぶことができ、これにより、対応するステーションは、ビーコンフレームの送信間隔又は周期を知ることになり、そして定期的にウェイクアップしてビーコンフレームを受信する。
【0052】
本開示の実施例に係る通信方法は、RNR情報要素が現れる条件を定義し、且つ複数のリンクのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報を設定し、これにより、複数のリンクでのステーションは対応するAPがビーコンフレームをブロードキャストする時間を知ってリッスンすることができ、マルチリンク通信の環境に適用されることになる。
【0053】
図3は、実施例に係るもう1つの通信方法のフローチャートである。
図3に示す通信方法は、マルチリンク通信をサポートするステーション(non-AP STA MLD)に適用可能である。
【0054】
図3を参照すると、ステップ310では、複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信してもよく、ここで、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含む。
【0055】
本開示の実施例によると、マルチリンク通信に関連する条件は、共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定されることと、マルチリンク情報要素が第1メッセージフレームに運ばれていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0056】
しかし、本開示はこれに限定されず、例えば、第1メッセージフレームは、上記表1の実施例のようにRNR情報要素を運んでもよい。
【0057】
本開示の実施例によると、リデューストネイバーレポート情報要素は、複数のリンクのうち第1リンク以外の各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子を含んでもよい。
【0058】
本開示の実施例によると、各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子は、第1リンクで第1メッセージフレームを送信した時点を参照して設定される。
【0059】
本開示の実施例によると、第1メッセージフレームは、同期時間パラメータ情報をさらに含んでもよく、ここで、同期時間パラメータ情報は、複数のリンクの時間同期に使用される。
【0060】
なお、
図3における第1メッセージフレーム、マルチリンク通信に関連する条件、RNR情報要素、アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子などの実施例は
図2を参照して説明される実施例のとおりであり、ここで、重複を避けるため、繰り返しの説明を省略する。
【0061】
ステップ320では、第1メッセージフレームに基づいて通信操作を実行してもよい。例えば、ステーションは、第1メッセージフレームに運ばれている情報(例えば、RNR情報要素)に基づいて各リンクでのAPがビーコンフレームをブロードキャストする時間間隔を知り、それに基づいてリッスン間隔を設定することにより、定期的にウェイクアップして、APによってブロードキャストされたビーコンフレームを受信してもよい。
【0062】
図4は、本開示の実施例に係る通信装置のブロック図である。
図4を参照すると、通信装置400は処理モジュール410と送受信モジュール420を含んでもよい。
図4に示す通信装置はAP MLD又はnon-AP STA MLDに適用可能である。
【0063】
図4に示す通信装置がAP MLDに適用される場合、処理モジュール410は、第1メッセージフレームを決定するように構成されてもよく、ここで、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含み、送受信モジュール420は、複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを送信するように構成されてもよい。この場合、通信装置400は、
図2を参照して説明された通信方法を実行することができ、簡潔にするために、ここで繰り返しの説明を省略する。なお、ここでの第1メッセージフレーム、マルチリンク通信に関連する条件、RNR情報要素、アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子などの実施例は、
図2を参照して説明される実施例のとおりであり、ここで、重複を避けるため、繰り返しの説明を省略する。
【0064】
図4に示す通信装置がnon-AP STA MLDに適用される場合、送受信モジュール420は、複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するように構成されてもよく、ここで、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含み、処理モジュール410は、第1メッセージフレームに基づいて通信操作の実行を制御するように構成されてもよい。この場合、通信装置400は、
図3を参照して説明される通信方法を実行することができ、簡潔にするために、ここで繰り返しの説明を省略する。なお、ここでの第1メッセージフレーム、マルチリンク通信に関連する条件、RNR情報要素、アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子などの実施例は、
図2を参照して説明される実施例のとおりであり、ここで、重複を避けるため、繰り返しの説明を省略する。
【0065】
また、
図4に示す通信装置400は単なる例示的なものであり、本開示の実施例はこれに限定されず、例えば、通信装置400はメモリモジュールなど他のモジュールをさらに含んでもよい。また、通信装置400における各モジュールを組み合わせてより複雑なモジュールとしてもよく、又はより多くの独立したモジュールに分けてもよい。
【0066】
本開示の実施例に係る通信方法及び通信装置は、RNR情報要素が現れる条件を定義し、且つ複数のリンクのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報を設定し、これにより、複数のリンクでのステーションは対応するAPがビーコンフレームをブロードキャストする時間を知ってリッスンすることができ、マルチリンク通信の環境に適用されるようになり且つスペクトル利用率を向上させることができる。
【0067】
本開示の実施例によって提供される方法と同様な原理に基づいて、本開示の実施例は電子装置をさらに提供し、該電子装置はプロセッサとメモリとを含み、ここで、メモリには機械読み取り可能な命令(「コンピュータプログラム」とも呼ばれる)が記憶されており、プロセッサは、機械読み取り可能な命令を実行することで、
図2と
図3を参照して説明される方法を実現する。
【0068】
本開示の実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される場合、
図2と
図3を参照して説明される方法が実現される。
【0069】
例示的な実施例では、プロセッサは、本開示のコンテンツに合わせて説明される各種の例示的な実施例を実現又は実行するためのロジックボックス、モジュール及び回路であってもよく、例えば、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、汎用プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor、デジタル信号プロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)又は他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェア部品又はその任意の組み合わせであってもよい。プロセッサは、演算機能を実現する組み合わせであってもよく、例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサ組み合わせ、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ等を含む。
【0070】
例示的な実施例では、メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory、読み取り専用メモリ)、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、電気的に消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory、読み取り専用光ディスク)又は他の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル汎用光ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体又は他の磁気ストレージデバイス、又は命令又はデータ構造形式を有するプログラムコードを運び又は記憶し且つコンピュータによりアクセス可能な他の任意の媒体であってもよいが、これらに限定されない。
【0071】
なお、図面のフローチャートにおける各ステップは、矢印の指示に従って順次表示されるが、これらのステップは必ずしも矢印によって指示される順序に従って順次実行されるとは限定されない。本明細書で明示的に記載されていない限り、これらのステップの実行は厳格な順序制限がなく、他の順序で実行されてもよい。また、図面のフローチャートの少なくとも一部のステップは複数のサブステップ又は複数の段階を含んでもよく、これらのサブステップ又は段階は、必ずしも同一の時刻に実行されて完成するとは限定されず、異なる時刻に実行されてもよく、その実行の順序は必ずしも順次行うとは限定されず、他のステップ又は他のステップのサブステップ又は段階の少なくとも一部と順番に、または交互に実行されてもよい。
【0072】
本開示の幾つかの実施例を参照して本開示を示し且つ説明したが、当業者であれば分かるように、本開示の範囲を逸脱しない限り、形式や詳細において様々な変更が可能である。したがって、本開示の範囲は実施例に限定されるべきではなく、添付の請求項やその均等物によって限定されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントに適用され、前記通信方法は、
第1メッセージフレームを決定するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、
複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するステップと、を含む、
通信方法。
【請求項2】
前記マルチリンク通信に関連する条件は、
共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定されることと、
マルチリンク情報要素が前記第1メッセージフレームに運ばれていることと、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記リデューストネイバーレポート情報要素は、前記複数のリンクのうち第1リンク以外の各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子を含む、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項4】
各他のリンクでの前記アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子は、前記第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信した時点を参照して設定される、
請求項3に記載の通信方法。
【請求項5】
前記第1メッセージフレームは同期時間パラメータ情報をさらに含み、前記同期時間パラメータ情報は、前記複数のリンクの時間同期に使用される、
請求項1に記載の通信方法。
【請求項6】
通信方法であって、マルチリンク通信をサポートするステーションに適用され、前記通信方法は、
複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するステップであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート(RNR)情報要素を含むステップと、
前記第1メッセージフレームに基づいて通信操作を実行するステップと、を含む、
通信方法。
【請求項7】
前記マルチリンク通信に関連する条件は、
共同設置されたアクセスポイントが同時に又は時間分割で異なるリンクで動作するRNR実行ソース言語が特定値に設定されることと、
マルチリンク情報要素が前記第1メッセージフレームに運ばれていることと、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項6に記載の通信方法。
【請求項8】
前記リデューストネイバーレポート情報要素は、前記複数のリンクのうち第1リンク以外の各他のリンクでのアクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子を含む、
請求項6に記載の通信方法。
【請求項9】
各他のリンクでの前記アクセスポイントビーコンフレーム間隔情報識別子は、前記第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信した時点を参照して設定される、
請求項8に記載の通信方法。
【請求項10】
前記第1メッセージフレームは同期時間パラメータ情報をさらに含み、前記同期時間パラメータ情報は、前記複数のリンクの時間同期に使用される、
請求項6に記載の通信方法。
【請求項11】
通信装置であって、マルチリンク通信をサポートするアクセスポイントに適用され、前記通信装置は、
第1メッセージフレームを決定するように構成される処理モジュールであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含む処理モジュールと、
複数のリンクのうちの第1リンクで前記第1メッセージフレームを送信するように構成される送受信モジュールと、を含む、
通信装置。
【請求項12】
通信装置であって、マルチリンク通信をサポートするステーションに適用され、前記通信装置は、
複数のリンクのうちの第1リンクで第1メッセージフレームを受信するように構成される送受信モジュールであって、マルチリンク通信に関連する条件が満たされていることに応答して、前記第1メッセージフレームがリデューストネイバーレポート情報要素を含む送受信モジュールと、
前記第1メッセージフレームに基づいて通信操作の実行を制御するように構成される処理モジュールと、を含む、
通信装置。
【請求項13】
電子装置であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1~5のいずれか一
項に記載の方法が実現される、
電子装置。
【請求項14】
電子装置であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項6~10のいずれか一項に記載の方法が実現される、
電子装置。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~5のいずれか一
項に記載の方法が実現される、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項6~10のいずれか一項に記載の方法が実現される、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】