IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-蓋体アセンブリ及び調理装置 図1
  • 特表-蓋体アセンブリ及び調理装置 図2
  • 特表-蓋体アセンブリ及び調理装置 図3
  • 特表-蓋体アセンブリ及び調理装置 図4
  • 特表-蓋体アセンブリ及び調理装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】蓋体アセンブリ及び調理装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 36/06 20060101AFI20240524BHJP
   A47J 36/38 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
A47J36/06
A47J36/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578149
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2022090774
(87)【国際公開番号】W WO2023273592
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202121474046.9
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】胡漢杰
(72)【発明者】
【氏名】郭雄偉
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA02
4B055AA08
4B055AA12
4B055AA22
4B055BA26
4B055BA61
4B055CA22
4B055CB08
4B055CB09
4B055GC40
(57)【要約】
蓋体アセンブリ(10)及び調理装置であって、調理器具の技術分野に関する。該蓋体アセンブリ(10)は、第1の平面における投影が第1のプリセット値だけ離間する第1の取付領域(S1)と第2の取付領域(S2)とを有する上蓋(11)であって、前記第1の平面は前記上蓋(11)の厚さ方向に垂直であり、前記第1の取付領域(S1)に蒸気を排出するための貫通孔(11A)が開けられる上蓋(11)と、前記上蓋(11)に接続され、気流を発生させるための換気装置(12)と、を備え、前記換気装置(12)は前記第2の取付領域(S2)に設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の平面における投影が第1のプリセット値だけ離間する第1の取付領域(S1)と第2の取付領域(S2)とを有する上蓋(11)であって、前記第1の平面は前記上蓋(11)の厚さ方向に垂直であり、前記第1の取付領域(S1)に蒸気を排出するための貫通孔(11A)が開けられる上蓋(11)と、
前記上蓋(11)に接続され、気流を発生させるための換気装置(12)と、を備え、
前記換気装置(12)は前記第2の取付領域(S2)に設けられる蓋体アセンブリ(10)。
【請求項2】
前記第1のプリセット値は20mm以上である請求項1に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項3】
前記上蓋(11)は第3の取付領域(S3)を更に有し、前記第3の取付領域(S3)と前記第1の取付領域(S1)及び前記第2の取付領域(S2)の両方とは間隔をあけて設置され、
前記蓋体アセンブリは、前記第3の取付領域(S3)に設けられるコントロールパネル(13)をさらに備える請求項1または2に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項4】
前記第2の取付領域(S2)と前記第3の取付領域(S3)とは第2のプリセット値だけ離間し、前記第2のプリセット値は20mm以上である請求項3に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項5】
前記換気装置(12)は、動作状態で気流を発生させるための気流発生装置(121)を備え、前記コントロールパネル(13)は前記気流発生装置(121)の動作を制御することができる請求項3または4に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項6】
前記換気装置(12)は、前記気流発生装置(121)に連通され、前記気流を表示するための顕在化アセンブリ(122)をさらに備える請求項5に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項7】
前記第2の取付領域(S2)は前記第1の取付領域(S1)と前記第3の取付領域(S3)との間に位置する請求項3~6のいずれか1項に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項8】
前記顕在化アセンブリは、
前記気流発生装置(121)が発生させる前記気流の推進力によって運動するための運動部材(1221)と、
前記運動部材(1221)の上方に設けられて、前記運動部材(1221)の運動を観察するための透明蓋体(1222)と、を備える請求項6または7に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項9】
前記上蓋(11)は前記運動部材(1221)を収納するための第1の収納室(11B)を形成し、前記透明蓋体(1222)は前記上蓋(11)に固定して接続されることで、前記第1の収納室(11B)の一端の開口を密封し、または、
前記顕在化アセンブリはハウジング(1223)をさらに備え、前記ハウジング(1223)は前記運動部材(1221)を収納するための第2の収納室(122A)を形成し、前記透明蓋体(1222)は前記ハウジング(1223)に接続されることで、前記第2の収納室(122A)の一端の開口を密封し、前記顕在化アセンブリ(122)は前記上蓋(11)に固定して接続される請求項8に記載の蓋体アセンブリ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の蓋体アセンブリ(10)と本体(20)とを備え、前記本体(20)は一端が開口した調理室(20A)を有し、前記蓋体アセンブリ(10)は前記調理室(20A)の開口を開閉するために使用され、前記換気装置(12)は調理室(20A)内の気体を乱すように、気流を発生させることができる調理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願日が2021年06月30日、出願番号が202121474046.9、特許出願の名称が「蓋体アセンブリ及び調理装置」の優先権を主張し、その全内容は援用により本開示に組み込まれる。
本願は調理器具の技術分野に属し、より具体的に、蓋体アセンブリ及び調理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
調理装置は電気エネルギーまたは他のエネルギーを熱エネルギーに変換して食物を加熱する装置である。調理装置は本体と蓋体アセンブリを備え、本体は一端が開口した調理室を有し、蓋体アセンブリは調理室の開口端を開閉するために使用され、調理室内で発生した蒸気は蓋体アセンブリを介して外部に排出される。関連する蓋体アセンブリには調理室と換気を行うための換気装置も設けられているが、換気装置の設置位置の柔軟性は高くなく、制限がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、本願は、如何に換気装置の設置位置の柔軟性を高めるかという技術的課題を解決するよう、蓋体アセンブリ及び調理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の技術的解決手段は以下のように実現される。
【0005】
本願の実施例は蓋体アセンブリを提供し、第1の平面における投影が第1のプリセット値だけ離間する第1の取付領域と第2の取付領域とを有する上蓋であって、前記第1の平面は前記上蓋の厚さ方向に垂直であり、前記第1の取付領域に蒸気を排出するための貫通孔が開けられる上蓋と、前記上蓋に接続され、気流を発生させるための換気装置と、を備え、前記換気装置は前記第2の取付領域に設けられる。
【0006】
さらに、前記第1のプリセット値は20mm以上である。
【0007】
さらに、前記上蓋は第3の取付領域を更に有し、前記第3の取付領域と前記第1の取付領域及び前記第2の取付領域の両方とは間隔をあけて設置され、前記蓋体アセンブリは、前記第3の取付領域に設けられるコントロールパネルをさらに備える。
【0008】
さらに、前記第2の取付領域と前記第3の取付領域とは第2のプリセット値だけ離間し、前記第2のプリセット値は20mm以上である。
【0009】
さらに、前記換気装置は、動作状態で気流を発生させるための気流発生装置をさらに備え、前記コントロールパネルは前記気流発生装置の動作を制御することができる。
【0010】
さらに、前記換気装置は、前記気流発生装置に連通され、前記気流を表示するための顕在化アセンブリをさらに備える。
【0011】
さらに、前記第2の取付領域は前記第1の取付領域と前記第3の取付領域との間に位置する。
【0012】
さらに、前記顕在化アセンブリは、前記気流発生装置が発生させる前記気流の推進力によって運動するための運動部材と、前記運動部材の上方に設けられ、前記運動部材の運動を観察するための透明蓋体と、を備える。
【0013】
さらに、前記上蓋は前記運動部材を収納するための第1の収納室を形成し、前記透明蓋体は前記上蓋に固定して接続されることで前記第1の収納室の一端の開口を密封し、または、前記顕在化アセンブリは、ハウジングをさらに備え、前記ハウジングは前記運動部材を収納するための第2の収納室を形成し、前記透明蓋体は前記ハウジングに接続されることで前記第2の収納室の一端の開口を密封し、前記顕在化アセンブリは前記上蓋に固定して接続される。
【0014】
本願の実施例は調理装置をさらに提供し、上記のいずれか1項に記載の蓋体アセンブリと本体を備え、前記本体は一端が開口した調理室を有し、前記蓋体アセンブリは、前記調理室の開口を開閉するために使用され、前記換気装置は、調理室内の気体を乱すように、気流を発生させることができる。
【0015】
本願の実施例による蓋体アセンブリは上蓋と換気装置を備え、上蓋は第1の平面における投影が第1のプリセット値だけ離間する第1の取付領域と第2の取付領域とを含み、第1の取付領域に蒸気を排出するための貫通孔が開けられ、換気装置は第2の取付領域に設けられる。蒸気排出領域と換気装置を異なる領域に設けることによって、換気装置が蒸気排出領域から離れ、これにより、蒸気が換気装置に入る可能性を効果的に低減させ、さらに換気装置の動作状態での安定性と耐用年数を効果的に向上させ、且つ換気装置は蒸気排出領域以外の任意の位置に設けられることができ、換気装置の設置位置の柔軟性と選択可能性を効果的に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本願の実施例による蓋体アセンブリの底面図である。
図2】本願の実施例による調理装置の内部構造の断面図である。
図3】本願の実施例による調理装置の換気模式図である。
図4】本願の実施例による蓋体アセンブリの断面図である。
図5】本願の実施例による他の蓋体アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明らかにするために、以下、図面及び実施例を組み合わせて、本願を更に詳細に説明する。ここで説明する具体的な実施例は本願を解釈するためにのみ使用され、本願を制限するためのものではないことを理解すべきである。
【0018】
具体的な実施例に説明される各具体的な技術的特徴は、衝突しない場合、任意の適切な方式で組み合わせることができ、例えば異なる具体的な技術的特徴の組合わせによって異なる実施例と技術的解決手段を形成することができる。不必要な重複を避けるために、本願における各具体的な技術的特徴の様々な可能な組み合わせ方式を別途に説明しない。
【0019】
以下の説明では、関する用語「第1の/第2の/...」は異なる対象を区別するためにのみ使用され、各対象間に同じところ又は関連するところがあることを示すものではない。関する方位の叙述「上方」、「下方」、「外」、「内」はいずれも正常な使用状態での方位であり、「左」、「右」方向は具体的に対応する模式図で示される左右方向を示し、正常な使用状態での左右方向であってもなくてもよいことを理解すべきである。
【0020】
なお、「包括」、「包含」またはその任意の他の変形は、非排他性的な包含をカバーすることを意味するため、一連の要素を含む過程、方法、物品又は装置はそれらの要素を含む以外、明確にリストされないその他の要素を含み、又はこのような過程、方法、物品又は装置に固有した要素を含む。より多くの制限が存在しない場合には、語句「1つを含む」により限定された要素は、この要素を含む過程、方法、物品又は装置において別の同じ要素が存在すると排除しない。
【0021】
本願は蓋体アセンブリ及び調理装置を提供し、蓋体アセンブリは鍋蓋として炊飯器、蒸し器及び電気圧力鍋などの調理装置に適用できる。なお、本願の適用シーンタイプは本願の蓋体アセンブリ構造自体を限定しない。説明の便宜上、以下では、蓋体アセンブリを炊飯器に適用する場合を例として蓋体アセンブリについて具体的に説明する。
【0022】
本願の実施例において、図1図2に示すように、調理装置1は蓋体アセンブリ10と調理するための本体20を備え、本体20は一端が開口した調理室20Aを有し、蓋体アセンブリ10は該調理室20Aの開口を開閉するために使用できる。蓋体アセンブリ10は上蓋11と換気装置12を含む。具体的に、図2に示すように、上蓋11は、調理装置1の本体に覆って調理室20Aを開閉するための一体部材であってもよく、上蓋11は複数の部材を介して接続して調理室20Aを開閉するための蓋体を構成してもよく、例えば上蓋11は外から内に設置された表面蓋と裏面蓋などを含んでもよく、表面蓋と裏面蓋はチャンバーを形成し、該チャンバーは表示パネルアセンブリ、換気装置などの様々な部品を設置するために使用でき、上蓋11は調理室20Aを開閉するための上記の蓋体の一部であってもよく、例えば、上蓋11は表面蓋であってもよい。以下で、上蓋11を蓋体の表面蓋として紹介し、当業者にとって、上蓋11の具体的な構成及び形態が、本願の蓋体アセンブリに対する制限に影響を与えることがないことが分かる。
【0023】
図1に示すように、上蓋11は、第1の平面における投影が第1のプリセット値だけ離間する第1の取付領域S1と第2の取付領域S2を有し、第1の平面は上蓋11の厚さ方向に垂直である。具体的に、上蓋11は、一定の肉厚、即ち上蓋11の厚さを有する略薄肉の部材であってもよく、正常な使用状態で、図2に示すような上蓋11の厚さ方向は上下方向であってもよく、第1の平面は上蓋11の厚さ方向に垂直であると、第1の平面の方向は略水平面方向であってもよい。上蓋11は一定の面積を有し、且つ第1の平面に投影面を形成することができ、以下、第1の平面に投影面を形成できる上蓋11の面を被投影面と呼ぶ。面積の大きさ及び/又は位置に応じて被投影面を複数の機能領域に分割し、異なる機能領域を効果的に区別するようにし、例示的に、上蓋11の被投影面は間隔をあけて設置された第1の取付領域S1と第2の取付領域S2を有してもよく、離間する距離は実際の必要に応じて柔軟に設定でき、2つの領域の具体的な間隔の大きさはこの2つの領域上の点間の距離が最も小さい距離で示すことができる。第1の取付領域S1の面積と第2の取付領域S2の面積は同じでも、異なってもよく、具体的な面積の大きさは、被投影面の実際の大きさに応じて柔軟に設定できる。第1の取付領域S1と第2の取付領域S2の形状も実際の必要に応じて柔軟に設定でき、ここで具体的に制限しない。
【0024】
図1に示すように、第1の取付領域S1に蒸気を排出するための貫通孔11Aが開けられる。具体的に、第1の取付領域S1に位置する上蓋11はチャンバー内に外部環境に連通する貫通孔11Aとして直接凹まされることができ、該貫通孔11Aは調理装置1の本体20内で発生した蒸気を外部環境に排出する蒸気通路として使用することができる。蒸気の排出の具体的な形態は、柔軟に設定でき、選択可能に、貫通孔11Aは裏面蓋を介して調理室20Aに直接伸び込むことができ、このように、調理室20Aで発生する蒸気は貫通孔11Aを介して外部に直接排出することができる。選択可能に、貫通孔11Aの調理室20Aに近い一端に接続管を設置し、接続管を調理室20Aに連通することができる。つまり、蒸気は貫通孔11Aの壁面に直接接触できる。選択可能に、蒸気は貫通孔11Aの壁面に直接接触しなくてもよく、例えば、貫通孔11A内に独立した部材としての蒸気弁を設置し、蒸気弁を介して調理室内の蒸気を排出してもよい。
【0025】
理解できるように、米などの穀類が脱殻すると、表面が酸化し、古くなった味の物質が発生する。米を例として、脱殻後の米の表面に酸化されて陳米となり、調理過程において、陳米の古くなった味の物質は気体の形態で放出され、ご飯に古くなった味があり、食感が悪い。図3に示すように、調理装置1に換気装置を設置でき、換気装置は調理室20Aに空気を吹き付ける機能を有する部材であってもよく、つまり、換気装置は外部環境の気流を調理室20A内に絶えずに吸い込むことができ、圧力差の作用下で、調理室20A内の少なくとも一部の気体は蒸気通路を介して外部環境(図3の矢印は気流の流動経路を示す)に排出することができ、このように、本来、調理室20A内の古くなった味を有する気体の少なくとも一部は新たに入る新鮮な空気によって置換されることができ、調理室20A内の気体の交換、即ち換気を実現し、これにより、ご飯の古くなった味を減少し、古くなった味を除去する効果を果たし、ご飯の食感を向上させる。換気装置は、調理室20Aから空気を抜く機能を有する部材であってもよく、調理室20Aの気体を絶えずに抽出して外部環境に排出し、調理装置に外部環境に連通する吸気口を開けることができ、このように、外部環境の空気は該吸気口を介して補充して調理室20Aに入ることができ、このように、換気の効果を果たすこともできる。
【0026】
図1に示すように、換気装置12は気流を発生させるために使用され、上蓋11に接続される。具体的に、換気装置12は蓋体アセンブリ10のチャンバー内に位置して上蓋11に接続される。換気装置12は、動作状態で気流を発生させ、調理室20A内の気体を乱すことができ、換気が実現される。
【0027】
図1に示すように、換気装置12は第2の取付領域S2に設けられる。具体的に、換気装置12を第2の取付領域S2に布置し、換気装置12は動作状態で通電し、蒸気が換気装置12内に入ると、蒸気が冷却した後に形成する凝縮水が例えば短絡などの換気装置12の故障の原因となる可能性がある。第1の取付領域S1と第2の取付領域S2は第1のプリセット値だけ離間し、2つの領域を離間し、一定の距離を保つことによって、第1の取付領域S1に位置する貫通孔11Aから排出される蒸気は第2の取付領域S2に位置する換気装置12に入りにくく、これにより、換気装置12の動作状態での安定性と耐用年数を効果的に向上させる。なお、換気装置12は、上蓋11の被投影面の第1の取付領域S1以外の任意の位置に設けられることができ、このように、換気装置12の設置位置の柔軟性と選択可能性を効果的に向上させることができる。
【0028】
本願の蓋体アセンブリは上蓋と換気装置を備え、上蓋は第1の平面の投影が第1のプリセット値だけ離間する第1の取付領域と第2の取付領域を有し、第1の取付領域に蒸気を排出するための貫通孔が開けられ、換気装置は第2の取付領域に設けられる。蒸気排出領域と換気装置を異なる領域に設けることによって、換気装置が蒸気排出領域から離れ、これにより、蒸気が換気装置に入る可能性を効果的に低減させ、さらに換気装置の動作状態での安定性と耐用年数を効果的に向上させ、且つ換気装置は蒸気排出領域以外の任意の位置に設けられることができ、換気装置の設置位置の柔軟性と選択可能性を効果的に向上させる。
【0029】
幾つかの実施例において、第1のプリセット値は20mm以上である。具体的に、第1の取付領域S1と第2の取付領域S2が離間する距離は小さ過ぎてはいけなく、小さ過ぎると、第1の取付領域S1から排出される蒸気が第2の取付領域S2に位置する換気装置12に逃げやすくなり、蒸気が凝縮した後に形成する凝縮水が換気装置12内の湿度を上げ過ぎて、その正常な動作及び耐用年数に影響を及ぼし、ひいては短絡などの故障が発生する。例示的に、第1の取付領域S1と第2の取付領域S2が離間する距離は20mm以上であってもよい。2つの取付領域が離間する距離を限定することによって、換気装置の動作状態での安定性と耐用年数をさらに効果的に向上させる。具体的に、第1の取付領域S1の境界には無数の点が含まれ、点Aの集合と記すことができ、第2の取付領域S2の境界にも無数の点が含まれ、点Bの集合と記すことができ、第1の取付領域S1と第2の取付領域S2が間隔する距離は点Aと点Bと結ぶ線の長さの最小値であり、つまり、第1の取付領域S1と第2の取付領域S2の境界との間の距離はいずれも該最小値以上である。
【0030】
幾つかの実施例において、図1に示すように、上蓋11は第3の取付領域S3を更に有し、第3の取付領域S3は第1の取付領域S1と第2の取付領域S2の両方とも間隔をあけて設置される。具体的に、上蓋11の被投影面をより多くの領域に分割することができ、上蓋11の各領域が十分に利用され、蓋体アセンブリ10の機能の多様性を高めることができる。例示的に、実際の必要に応じて上蓋11の被投影面を3つの間隔をあけて設置される領域に分割することができ、それぞれ第1の取付領域S1、第2の取付領域S2及び第3の取付領域S3である。第3の取付領域S3はコントロールパネル13を設置するために使用され、ユーザは該領域で機能の選択、切り替え、オン及びオフなどの一連の操作を行うことができる。選択可能に、コントロールパネル13は、調理装置の関連する動作パラメータを示すことができ、動作パラメータは調理装置の作動時間、作動モード及び動作状態などを含む。3つの領域の形状は同じでも、異なってもよく、3つの領域の面積の大きさは同じでも、異なってもよく、3つの領域の相対位置が任意である。上蓋の被投影面を3つの機能の異なる領域に分割することによって、各領域の機能領域をより明らかに分割することができる。
【0031】
幾つかの実施例において、第2の取付領域S2と第3の取付領域S3は第2のプリセット値だけ離間する。第2の取付領域S2と第3の取付領域S3の間隔の意味は第1の取付領域S1と第2の取付領域S2の間隔の定義と類似し、即ち第2の取付領域S2と第3の取付領域S3の境界の間の2点の距離の最小値である。具体的に、第2の取付領域S2に位置する換気装置12は動作中に、第2の取付領域S2に気流の流動領域を形成する。換気装置12は調理室20Aに連通するため、調理装置1が動作中に、調理室20A内で発生する一部の蒸気が換気装置12の気流通路内に入る可能性があるため、第2の取付領域S2の湿度が大きくなる。第3の取付領域S3に設置されるコントロールパネル13は電気素子であるため、湿度の大きい環境はコントロールパネル13の正常な動作に影響を及ぼす可能性がある。コントロールパネル13の使用の安全性と安定性から、第2の取付領域S2と第3の取付領域S3が離間する距離は小さ過ぎてはいけなく、例示的に、第2の取付領域S2と第3の取付領域S3が離間する距離は20mm以上であってもよい。選択可能に、第2の取付領域S2は第1の取付領域S1と第3の取付領域S3との間に位置し、例示的に、フリップ型開閉の調理装置1の場合、蓋体アセンブリ10はヒンジアセンブリによって本体20に回転可能に接続され、第1の取付領域S1をヒンジアセンブリの位置に近接して設置し、第3の取付領域S3をヒンジアセンブリの位置から離れて設置することができ、正常な使用状態では、ヒンジアセンブリは調理装置1の後方(図1に示すような上方の位置)に位置し、ユーザは調理装置1の前方(図1に示すような下方の位置)に位置し、つまり、第1の取付領域S1は上蓋11の後方に近接して設置され、第3の取付領域S3は上蓋11の前方に近接して設置されることができ、このように第3の取付領域S3がユーザの操作範囲から最も近く、ユーザが操作しやすく、また、第1の取付領域S1がユーザから遠いため、第1の取付領域S1からの蒸気がユーザを火傷させるリスクを効果的に低減することができる。2つの取付領域が離間する距離を限定することによって、コントロールパネルの動作状態での安定性、安全性及び耐用年数を向上させる。
【0032】
幾つかの実施例において、図1に示すように、換気装置12は動作状態で気流を発生させるための気流発生装置121を備える。具体的に、気流発生装置121は空気吹き付け機能を持つファンであってもよいし、空気抜き機能を持つポンプ体であってもよく、いずれも動作状態で気流を発生させることができる。好ましくは、空気吹き付け機能を持つ装置である気流発生装置121を採用して後述する。気流発生装置121は直接羽根車の形態でチャンバー内に設けられ、且つ上蓋11に給気口が開けられ、気流発生装置121は動作状態でチャンバーを負圧にすることができ、外部空気を給気口を介してチャンバーに吸い込んで気流(図1の矢印が気流の流動経路を示す)を形成する。気流発生装置121は羽根車と筐体の構造形態であってもよく、筐体自体が風路を形成し、羽根車が筐体内に設けられ、気流発生装置121は動作状態で、外部空気を直接風路内に吸い込んで気流を形成することができる。気流発生装置121は直接調理室20Aに連通してもよいし、図1に示すように、ガイド部材123を設置し、ガイド部材123の一端は気流発生装置121に連通され、ガイド部材123の他端は調理室20Aに連通され、調理室20Aを換気するように、ガイド部材123は気流発生装置121で発生する気流を上蓋11から導出することができ、吹き付け形態に対して、ガイド部材123は外部気流を上蓋11から調理室20Aに導出し、空気抜き形態に対して、ガイド部材123によって調理室20A内の気流を上蓋11に導出し、上蓋11から外部環境に導出する。換気装置を具体的な気流発生装置として設置することによって、気流発生装置は動作状態で気流を発生させることができ、調理室内の気体を乱し、換気が実現される。
【0033】
幾つかの実施例において、コントロールパネル13は気流発生装置121の動作を制御することができる。具体的に、コントロールパネル13は気流発生装置121に電気的に接続され、コントロールパネル13によって気流発生装置121の動作または動作停止を制御する。理解できるように、気流発生装置121はチャンバー内に位置するため、調理装置1が動作状態で、ユーザは気流発生装置121が動作しているか否か、または正常に動作しているか否かを判断しにくく、つまり、ユーザは調理装置1が換気動作を行っているか否か、または正常な換気を行っている否かを判断しにくい。ユーザは換気状態で蓋体アセンブリ10を開けると、除去の効果に影響を及ぼす。選択可能に、コントロールパネル13はさらに、気流発生装置121の動作状態を表示するために使用され、気流発生装置121の動作状態は、換気装置の作動中または非作動、作動パラメータなどの情報の少なくとも1つを含み、作動パラメータは作動経過時間、作動速度及び作動電力などを含む。コントロールパネルと気流発生装置を電気的に接続することによって、ユーザはコントロールパネルによって気流発生装置の動作を制御し、且つコントロールパネルによって気流発生装置の動作状態を直接表示することができ、ユーザは調理装置の換気状態を容易に知り、これにより、蓋を開ける合理的なタイミングを選択し、調理装置の調理効果を高める。
【0034】
他の幾つかの実施例において、他の方式によって気流発生装置の気流動作状態を表示してもよく、図1に示すように、換気装置12は、気流発生装置121に連通するとともに、気流を表示するための顕在化アセンブリ122をさらに備える。具体的に、顕在化アセンブリ122は機械的で運動可能な部材であってもよく、その運動状態を通じて気流発生装置121の動作状態を判断する。
【0035】
選択可能に、図4に示すように、顕在化アセンブリ122は運動部材1221と透明蓋体1222を備える。運動部材1221は気流発生装置121で発生する気流によって押しされて運動する。具体的に、運動部材1221は上蓋11に接続され、直接接続であってもよいし、間接接続であってもよい。顕在化アセンブリ122にも風路が形成され、気流発生装置121の風路に連通し、顕在化アセンブリ122の風路は顕在化アセンブリ122自体によって形成された、上蓋11から完全に独立する風路であってもよいし、上蓋11によって部分的に形成された風路であってもよい。運動部材1221は顕在化アセンブリ122の風路内に設けられ、気流発生装置121からの気流は運動部材1221を押して顕在化アセンブリ122の風路内で運動させることができ、具体的な運動形態は、回転、揺動、浮動などであってもよい。例示的に、運動部材1221は、上蓋11に回転可能に接続される羽根またはタービンであってもよく、運動部材1221は気流によって押されて上蓋11に対して回転可能である。
【0036】
図4に示すように、透明蓋体1222は運動部材1221の運動を観察するように、運動部材1221の上方に設けられる。具体的に、ユーザは透明蓋体1222を通して運動部材1221の運動状態を観察することができ、例えば、ユーザが透明蓋体1222を通して運動部材1221が運動していることを観察すると、顕在化アセンブリ122の風路内に気流があることを示し、つまり、気流発生装置121が動作状態であり、調理装置1が換気状態であることを示し、ユーザが透明蓋体1222を通して運動部材1221が運動しないことを観察すると、気流発生装置121が動作しなく、調理装置1が換気しないことを示し、ユーザが透明蓋体1222を通して運動部材1221が高速で回転することを観察すると、調理装置1が迅速に換気していることを示し、ユーザが透明蓋体1222を通して運動部材1221が低速で回転していることを観察すると、調理装置1が低速で換気していることを示す。つまり、ユーザは透明蓋体1222下での運動部材1221の運動状態を直接観察することによって、調理装置1の動作状態を知ることができる。
【0037】
顕在化アセンブリを運動部材と透明蓋体の具体的な構造形態として設置し、機械的運動の方式で気流発生装置の動作状態を間接的に表示し、さらに調理装置の動作状態を判断し、該設置方式は構造が簡単で、且つ信頼性が高い。
【0038】
幾つかの実施例において、顕在化アセンブリ122は上蓋11自体の構造の一部であり、つまり、顕在化アセンブリ122の一部は上蓋11によって構成される。具体的に、図4に示すように、上蓋11に運動部材1221を収納するための第1の収納室11Bを形成し、透明蓋体1222は上蓋11に固定して接続されて第1の収納室11Bの一端の開口を密封する。具体的に、透明蓋体1222が開口を密封し、第1の収納室11Bは顕在化アセンブリ122の風路であってもよく、且つ気流発生装置121の風路に連通し、気流発生装置121の風路からの気流は第1の収納室11Bに吹き込み、これにより、第1の収納室11B内に設けられる運動部材1221を押して運動させる。つまり、上蓋は自体の構造によって貫通孔と一端が開口した第1の収納室が形成され、このように、蓋体アセンブリの部品を少なく設置し、構造を簡素化することができる。
【0039】
他の幾つかの実施例において、顕在化アセンブリ122は上蓋11構造自体から独立する。具体的に、図5に示すように、顕在化アセンブリ122はハウジング1223を備え、ハウジング1223は運動部材1221を収納するための第2の収納室122Aを形成する。具体的に、ハウジング1223は一端の開口を有する第2の収納室122Aとして取り囲まれ、ハウジング1223が上蓋11に固定して接続され、固定接続の方式は接着、係合及び留め具による接続などであってもよく、上蓋11によってハウジング1223を支持及び位置決めする。透明蓋体1222はハウジング1223に接続されて第2の収納室122Aの一端の開口を密封する。ハウジング、運動部材及び透明蓋体によって完全な顕在化アセンブリ構造を形成することができ、一体成形された設置方式と比べて、該構造は設置上でより柔軟であり、部品の交換にも役に立つ。
【0040】
選択可能に、図4及び図5に示すように、蓋体アセンブリ10はシールスペーサ14をさらに備える。具体的に、シールスペーサ14の密封隔離作用によって、第1の取付領域S1から排出する水蒸気が第1の収納室11Bまたは第2の収納室122Aに入るリスクを効果的に低下させ、蓋体アセンブリ10の動作の安定性と信頼性を向上させることができる。
【0041】
以上のように、本願の好ましい実施例だけであり、本願の保護範囲を制限するためのものではない。
【符号の説明】
【0042】
1 調理装置
10 蓋体アセンブリ
11 上蓋
11A 貫通孔
11B 第1の収納室
12 換気装置
121 気流発生装置
122 顕在化アセンブリ
122A 第2の収納室
1221 運動部材
1222 透明蓋体
1223 ハウジング
123 ガイド部材
20 本体
20A 調理室
13 コントロールパネル
14 シールスペーサ
S1 第1の取付領域
S2 第2の取付領域
S3 第3の取付領域。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】