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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】チャイルドセーフティシート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20240524BHJP
   B60N 2/812 20180101ALI20240524BHJP
【FI】
B60N2/28
B60N2/812
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578685
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 EP2022066573
(87)【国際公開番号】W WO2022263637
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110680756.5
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523476328
【氏名又は名称】バンビーノ・プレツィオーゾ・スウィッツァランド・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】BAMBINO PREZIOSO SWITZERLAND AG
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】リィ,ルーイー
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ズージェン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE07
3B087CE09
3B087DC06
(57)【要約】
チャイルドセーフシート(100)は、揺動可能な支持脚(11)が設けられたベース(1)と、高さ調節可能なヘッドレスト(23)が設けられた背凭れ(22)を有するシート(2)と、支持脚(11)に動作可能に接続されたヘッドレスト制限装置(3)とを含み、ヘッドレスト制限装置(3)は、第1ロック部材(301)又は第2ロック部材(302)を含む。支持脚(11)が展開状態にあるとき、第2ロック部材(302)は格納状態にあり、第1ロック部材(301)は、伸長状態にあってヘッドレスト(23)と係合可能であり、それによりヘッドレストの上部調整高さ(H1)を制限する。支持脚(11)が折畳み状態にあるとき、第1ロック部材(301)は格納状態にあり、第2ロック部材(302)は、伸長状態にあってヘッドレスト(23)と係合可能であり、それによりヘッドレスト(23)の下部調整高さ(H2)を制限する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺動可能な支持脚が設けられたベースと、
高さ調整可能なヘッドレストが設けられた背凭れを有するシートと、
前記支持脚に動作可能に接続されたヘッドレスト制限装置と、
を備え、
前記ヘッドレスト制限装置は、第1ロック部材及び第2ロック部材を備え、
前記支持脚が展開状態にあるときに、前記第1ロック部材は、伸長状態にあり、前記ヘッドレストと係合可能であり、それにより前記ヘッドレストの上部調整高さを制限し、前記支持脚が折畳み状態にあるときに、前記第1ロック部材は格納状態にあり、
前記支持脚が展開状態にあるときに、前記第2ロック部材は格納状態にあり、前記支持脚が折畳み状態にあるときに、前記第2ロック部材は、伸長状態にあり、前記ヘッドレストと係合可能であり、それにより前記ヘッドレストの下部調整高さを制限する、
チャイルドセーフティシート。
【請求項2】
前記ヘッドレストは、前記背凭れの内側に配置され、前記背凭れの外側には、前記ヘッドレストに接続された遮断ブロックが設けられ、前記遮断ブロックは、前記ヘッドレストに追従して上下方向に移動するように構成され、
前記遮断ブロックは、前記第1ロック部材と係合されるように構成された上部制限面を備え、又は前記第2ロック部材と係合するように構成された下部制限面を備える、
請求項1に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項3】
前記背凭れの前記外側には、前記遮断ブロックと摺動可能に嵌合するトラックが設けられている、
請求項2に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項4】
前記ヘッドレスト制限装置が、第1ロックアセンブリ又は第2ロックアセンブリを更に備え、
前記第1ロックアセンブリが、
前記背凭れに取り付けられ、前記第1ロック部材に接続された第1弾性復元部材と、
前記支持脚の第1接続点に接続される第1端、及び前記第1弾性復元部材に接続される第2端を有する第1牽引ロープと、を備え、
前記支持脚が前記展開状態にあるとき、前記第1弾性復元部材は、前記第1ロック部材を前記伸長状態に維持し、前記支持脚が前記折畳み状態にあるとき、前記第1弾性復元部材は、前記第1牽引ロープから力を受けて変形し、前記第1ロック部材が前記伸長状態から前記格納状態に切り換わり、
前記第2ロックアセンブリが、
前記背凭れに取り付けられ、前記第2ロック部材に接続された第2弾性復元部材と、
前記支持脚の第2接続点に接続される第1端、及び前記第2弾性復元部材に接続される第2端を有する第2牽引ロープと、を備え、
前記支持脚が前記折畳み状態にあるとき、前記第2弾性復元部材は、前記第2ロック部材を前記伸長状態に維持し、前記支持脚が前記展開状態にあるとき、前記第2弾性復元部材は、前記第2牽引ロープから力を受けて変形し、前記第2ロック部材が、前記伸長状態から前記格納状態に切り換わる、
請求項1から3のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項5】
前記第1弾性復元部材は、前記第1ロック部材と一体に形成され、又は、前記第2弾性復元部材は、前記第2ロック部材と一体に形成される、
請求項4に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項6】
前記支持脚は、揺動点によって前記ベースに揺動可能に接続され、
前記第1接続点は、前記支持脚の上部に配置され、前記第1接続点及び前記揺動点は、前記支持脚の長さ方向において第1所定距離だけ離れている、又は
前記第2接続点は、前記支持脚の上部に配置され、前記第2接続点及び前記揺動点は、前記支持脚の前記長さ方向において第2所定距離だけ離れている、
請求項4又は5に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項7】
前記ベースの前端には、第1ガイド部が設けられており、前記第1ガイド部を介して前記第1牽引ロープが前記ベースの前記前端に係合し、前記支持脚が前記展開状態にあるときの前記第1ガイド部と前記第1接続点との間の前記第1牽引ロープの長さは、前記支持脚が前記折畳み状態にあるときの前記第1ガイド部と前記第1接続点との間の前記第1牽引ロープの前記長さよりも小さい、又は、
前記ベースの前記前端には、第2ガイド部が設けられており、前記第2ガイド部を介して前記第2牽引ロープが前記ベースの前記前端に係合し、前記支持脚が前記折畳み状態にあるときの前記第2ガイド部と前記第2接続点との間の前記第2牽引ロープの前記長さが、前記支持脚が前記展開状態にあるときの前記第2ガイド部と前記第2接続点との間の前記牽引ロープの前記長さよりも小さい、
請求項6に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項8】
前記シートが、中空の回転シャフトを介して前記ベースに旋回可能に接続され、前記第1牽引ロープが、前記回転シャフトを通過している、又は
前記第2牽引ロープが、前記回転シャフトを通過している、
請求項4から7のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項9】
前記シートが、前記ベースに固定的に接続され、前記ベースの底には、第1ガイド構造又は第2ガイド構造が設けられ、前記第1牽引ロープが、前記第1ガイド構造を通過し、前記第2牽引ロープが、前記第2ガイド構造を通過する、
請求項4から8のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項10】
前記第1ロックアセンブリは、前記背凭れに取り付けられ、第1受容溝を有する第1取付座を更に備え、前記第1弾性復元部材は、前記第1受容溝内に配置され、前記第1受容溝の溝底には、前記第1ロック部材が伸長又は格納するための第1貫通穴が設けられている、又は、
前記第2ロックアセンブリは、前記背凭れに取り付けられ、第2受容溝を有する第2取付座を備え、前記第2弾性復元部材は、前記第2受容溝内に配置され、前記第2受容溝の溝底には、前記第2ロック部材が伸長又は格納するための第2貫通穴が設けられている、
請求項4から9のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項11】
前記第1牽引ロープの前記第2端に接続され、前記第1受容溝に受容され、前記第1弾性復元部材に対して当接する第1駆動ピン、又は
前記第2牽引ロープの前記第2端に接続され、前記第2受容溝に受容され、前記第2弾性復元部材に対して当接する第2駆動ピン
を更に備える、請求項10に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項12】
前記第1受容溝の溝壁には、第1摺動路が設けられ、前記第1駆動ピンは、前記第1摺動路と摺動可能に嵌合され、又は、
前記第2受容溝の溝壁には、第2摺動路が設けられ、前記第2駆動ピンは、前記第2摺動路と摺動可能に嵌合される、
請求項11に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項13】
前記第1弾性復元部材には、第1開口が設けられ、前記第1牽引ロープの前記第2端には、第1接続リングが設けられ、前記第1接続リングは、前記第1開口内に配置され、前記第1駆動ピンに装着され、又は
前記第2弾性復元部材には、第2開口が設けられ、前記第2牽引ロープの前記第2端には、第2接続リングが設けられ、前記第2接続リングは、前記第2開口内に配置され、前記第2駆動ピンに装着される、
請求項11又は12に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項14】
前記第1弾性復元部材の第1端は、前記第1取付座に接続され、前記第1弾性復元部材の第2端は、前記第1取付溝の溝底に向かって傾斜して延在し、前記第1ロック部材は、前記第1弾性復元部材の前記第2端に配置され、又は、
前記第2弾性復元部材の第1端は、前記第2取付座に接続され、前記第2弾性復元部材の第2端は、前記第2取付溝の溝底に向かって傾斜して延在し、前記第2ロック部材は、前記第2弾性復元部材の前記第2端に配置される、
請求項11から13のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項15】
前記背凭れと前記ヘッドレストとの間に配置された高さ調整機構を更に備え、前記高さ調整機構により、前記ヘッドレストは、前記背凭れ上に上部制限調整高さ及び下部制限調整高さを有することが可能となり、
前記上部制限高さの高さ値は、前記上部調整高さのそれよりも大きく、又は、前記下部制限調整高さの高さ値は、前記下部調整高さのそれよりも小さい、
請求項1から14のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項16】
前記ヘッドレストには、肩ひも穴及びシートベルト拘束具が設けられ、
前記下部制限調整高さ及び前記上部調整高さは、前記肩ベルト穴の下縁と、前記シートの座部の上面との間の距離に対応し、又は、
前記上部制限調整高さ及び前記下部調整高さは、前記シートベルト拘束具の下縁と、前記シートの前記座部の上面との間の距離に対応する、
請求項15に記載のチャイルドセーフティシート。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2021年6月18日付けで出願された「チャイルドセーフティシート」と題する中国特許出願第202110680756.5号の優先権を主張し、その内容の全体が参照によりここに組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本出願は、チャイルドセーフティシートに関する。
【背景技術】
【0003】
チャイルドセーフティシートは、親が子供と移動しやすくするため、車内で使用される。一般に、従来のチャイルドセーフティシートには、子供の頭を支持して保護するためにヘッドレストが設けられており、ヘッドレストの高さは、様々な身長の子供に適応するために調整可能である。一般に、ヘッドレストの高さ調整範囲は、比較的に大きく、身長の異なる様々な子供のニーズに対応している。親がチャイルドセーフティシートの仕様に慣れていない場合、ヘッドレストの高さが安易に不適切な高さに調整され、ヘッドレストが子供の頭を効果的に保護できなくなる。例えば、幼児の乗客にとっては、ヘッドレストが、ある特定の高さよりも上に調整されるのは適当でないが、年長の子供の乗客にとっては、ヘッドレストが、ある特定の高さよりも下に調整されるのは適当でない。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、揺動可能な支持脚が設けられたベースと、高さ調整可能なヘッドレストが設けられた背凭れを有するシートと、支持脚に動作可能に接続されて第1ロック部材又は第2ロック部材を含むヘッドレスト制限装置とを含むチャイルドセーフティシートを提供する。支持脚が展開状態にあるとき、第1ロック部材は、伸長状態にあり、ヘッドレストと係合可能であり、それによりヘッドレストの上部調整高さを制限する。支持脚が折畳み状態にあるとき、第1ロック部材は格納状態にある。支持脚が展開状態にあるとき、第2ロック部材は、格納状態にある。支持脚が折畳み状態にあるとき、第2ロック部材は、伸長状態にあり、ヘッドレストと係合可能であり、それによりヘッドレストの下部調整高さを制限する。
【0005】
更に、ヘッドレストは、背凭れの内側に配置され、背凭れの外側には、ヘッドレストに接続された遮断ブロックが設けられ、遮断ブロックは、ヘッドレストに追従して上下方向に移動するように構成される。遮断ブロックは、第1ロック部材と係合されるように構成された上部制限面を含み、又は遮断ブロックは、第2ロック部材と係合されるように構成された下部制限面を含む。
【0006】
更に、背凭れの外側には、遮断ブロックと摺動可能に嵌合するトラックが設けられる。
【0007】
更に、ヘッドレスト制限装置が、第1ロックアセンブリ又は第2ロックアセンブリを含む。第1ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第1ロック部材に接続された第1弾性復元部材と、支持脚の第1接続点に接続される第1端、及び第1弾性復元部材に接続される第2端を有する第1牽引ロープとを含み、支持脚が展開状態にあるとき、第1弾性復元部材は、第1ロック部材を伸長状態に維持し、支持脚が折畳み状態にあるとき、第1弾性復元部材は、第1牽引ロープから力を受けて変形し、第1ロック部材が伸長状態から格納状態に切り換わる。第2ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第2ロック部材に接続された第2弾性復元部材と、支持脚の第2接続点に接続された第1端、及び第2弾性復元部材に動作可能に接続された第2端を有する第2牽引ロープとを含み、支持脚が折畳み状態にあるとき、第2弾性復元部材は第2ロック部材を伸長状態に維持し、支持脚が展開状態にあるとき、第2弾性復元部材は第2牽引ロープから力を受けて変形し、第2ロック部材が伸長状態から格納状態に切り換わる。
【0008】
更に、第1弾性復元部材は、第1ロック部材と一体に形成され、又は第2弾性復元部材は、第2ロック部材と一体に形成される。
【0009】
更に、支持脚は、揺動点によってベースに揺動可能に接続される。第1接続点は、支持脚の上部に配置され、第1接続点及び揺動点は、支持脚の長さ方向において第1所定距離だけ離れている。又は、第2接続点は、支持脚の上部に配置され、第2接続点及び揺動点は、支持脚の長さ方向において第2所定距離だけ離れている。
【0010】
更に、ベースの前端には第1ガイド部が設けられており、第1ガイド部を介して第1牽引ロープはベースの前端に係合され、支持脚が展開状態にあるときの第1ガイド部と第1接続点との間の第1牽引ロープの長さは、支持脚が折畳み状態にあるときの第1ガイド部と第1接続点との間の第1牽引ロープの長さよりも小さい。又は、ベースの前端には第2ガイド部が設けられており、第2ガイド部を介して第2牽引ロープはベースの前端に係合され、支持脚が折畳み状態にあるときの第2ガイド部と第2接続点との間の第2牽引ロープの長さは、支持脚が展開状態にあるときの第2ガイド部と第2接続点との間の第2牽引ロープの長さよりも小さい。
【0011】
更に、シートが、中空の回転シャフトを介してベースに旋回可能に接続される。第1牽引ロープは、回転シャフトを通過している、又は、第1牽引ロープは、回転シャフトを通過している。
【0012】
更に、シートが、ベースに固定的に接続され、ベースの底には、第1ガイド構造又は第2ガイド構造が設けられ、第1牽引ロープは、第1ガイド構造を通過し、第2牽引ロープは、第2ガイド構造を通過する。
【0013】
更に、第1ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第1受容溝を有する第1取付座を更に含み、第1弾性復元部材は、第1受容溝内に配置され、第1受容溝の溝底には、第1ロック部材が伸長又は格納されるように第1貫通穴が設けられている。又は、第2ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第2受容溝を有する第2取付座を更に含み、第2弾性復元部材は、第2受容溝内に配置され、第2受容溝の溝底には、第2ロック部材が伸長又は格納されるように第2貫通穴が設けられている。
【0014】
更に、第1駆動ピンが、第1牽引ロープの第2端に接続され、第1駆動ピンは、第1受容溝に受容され、第1弾性復元部材に対して当接する。又は、第2駆動ピンが、第2牽引ロープの第2端に接続され、第2駆動ピンは、第2受容溝に受容され、第2弾性復元部材に対して当接する。
【0015】
更に、第1受容溝の溝壁には、第1摺動路が設けられ、第1駆動ピンは、第1摺動路に摺動可能に嵌合される。又は、第2受容溝の溝壁には、第2摺動路が設けられ、第2駆動ピンは、第2摺動路に摺動可能に嵌合される。
【0016】
更に、第1弾性復元部材には、第1開口が設けられ、第1牽引ロープの第2端には、第1接続リングが設けられ、第1接続リングは、第1開口内に配置されて第1駆動ピンに装着される。又は、第2弾性復元部材には、第2開口が設けられ、第2牽引ロープの第2端には、第2接続リングが設けられ、第2接続リングは、第2開口内に配置されて第2駆動ピンに装着される。
【0017】
更に、第1弾性復元部材の第1端は、第1取付座に接続され、第1弾性復元部材の第2端は、第1受容溝の溝底に向かって傾斜して延在し、第1ロック部材は、第1弾性復元部材の第2端に配置されている。又は、第2弾性復元部材の第1端は、第2取付座に接続され、第2弾性復元部材の第2端は、第2受容溝の溝底に向かって傾斜して延在し、第2ロック部材は、第2弾性復元部材の第2端に配置されている。
【0018】
更に、高さ調整機構が、背凭れとヘッドレストとの間に配置され、高さ調整機構により、ヘッドレストは、背凭れ上に上部制限調整高さ及び下部制限調整高さを有することが可能となる。上部制限調整高さの高さ値は、上部調整高さのそれよりも大きく、又は、下部制限調整高さの高さ値は、下部調整高さのそれよりも小さい。
【0019】
更に、ヘッド劣素には、肩ひも穴及びシートベルト拘束具が設けられる。下部制限調整高さ及び上部調整高さは、肩ベルト穴とシートの座部の上面との間の距離に対応する。又は、上部制限調整高さ及び下部調整高さは、シートベルト拘束具とシートの座部の上面との間の距離に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】シートがベース上に前方向に取り付けられ且つ支持脚が展開状態にある旨を概念的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの概略斜視図。
図2】シートがベース上に後方向に取り付けられ且つ支持脚が展開状態にある旨を模式的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの概略斜視図。
図3】シートが前方取付位置にあり且つ支持脚が展開状態にある旨を模式的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートのシート、支持脚、及びヘッドレスト制限装置の概略斜視図。
図4】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの支持脚の概略斜視図。
図5】シートがベース上に前方向に取り付けられ且つ支持脚が折畳み状態にある旨を模式的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートのシート、支持脚、及びヘッドレスト制限装置の概略斜視図。
図6】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの概略後方斜視図。
図7】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリにおける概略部分縦断面図。
図8図7の位置Aにおける概略拡大図。
図9】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリの第1概略斜視図。
図10】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリの第2概略斜視図。
図11】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリの概略分解図。
図12】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第2ロックアセンブリにおける概略部分縦断面図。
図13図12の位置Bにおける概略拡大図。
図14】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第2ロックアセンブリの概略斜視図。
図15】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第2ロックアセンブリの概略分解図。
図16】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの支持脚が展開状態にあり且つシートが前方取付状態にあるときの、第1牽引ロープ及び第2牽引ロープの経路を示す概略図。
図17】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートにおけるヘッドレストの調整位置を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図2、及び図6は、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシート100の構造を示す。チャイルドセーフティシート100は、ベース1及びシート2を含む。本実施形態において、シート2は、ベース1上に回転可能に配置される、この場合、シート2は、ベース1に対して前方取付位置と後方取付位置とを取り得る。図1は、ベース1上に前方向に取り付けられたシート2の斜視図を示しており、前方向に取り付けられたシート2に着座した子供の顔は前方に向けられることが理解可能である。図2は、ベース1上に後方向に取り付けられたシート2の斜視図を示しており、後方向に取り付けられたシート2に着座した子供の顔は後方に向けられることが理解可能である。他の実施形態では、シート2はベース1に固定されてもよく、そのため、シート2はベース1に対して回転できない。
【0022】
なお、本実施形態における「前(front)」、「後(rear)」、「左(left)」、「右(right)」、「上(upper)」、及び「下(lower)」等の方向に関する用語は、特に断らない限り、車両の「前(front)」、「後(back)」、「左(left)」、「右(right)」、「上(up)」、「下(down)」の方向に対応する。これらの方向に関する用語は、本出願の実施形態の説明をより明確にするためのものであって、本出願の保護範囲を不当に限定することを意図していない。
【0023】
図3及び図4を参照して、ベース1の前端には、揺動可能な支持脚11が設けられており、支持脚11は、揺動点11aによってベース1に揺動可能に接続されている。支持脚11は、ベース1に対し、展開状態(図1)と折畳み状態(図5)とを取り得る。シート2は、座部21と、高さ調整可能なヘッドレスト23が設けられた背凭れ22とを有し、ヘッドレスト23は、子供の身長に応じて調整され得る。例えば、高さ調整機構4が、背凭れ22とヘッドレスト23との間に配置される。高さ調整機構4は公知のものであってもよい。高さ調整機構4により、ヘッドレスト23が様々な身長の子供に適応するように、背凭れ22上でヘッドレスト23の高さ(図17を参照、シート21の上面に対するヘッドレスト23の距離)を調整することが可能となる。高さ調整機構4により、ヘッドレスト23は、上部制限調整高さH3と下部制限調整高さH4とを有することができ、且つ上部制限調整高さH3と下部制限調整高さH4との間で任意の複数の調整位置で固定可能になる。すなわち、高さ調整機構4によってもたらされるヘッドレスト23の高さ調整範囲は、H3からH4までの範囲内である。
【0024】
図1図5、及び図17を参照して、年少児(例えば、0歳から4歳)や年長児(例えば、3歳から12歳)の身長に適したチャイルドセーフティシート100に関し、ヘッドレスト23には、シートベルト拘束具237及び肩ベルト穴236が設けられ、シートベルト拘束具237は、肩ベルト穴236の上方に配置される。年少児をチャイルドセーフティシート100に着座させるときには(例えば、この場合には支持脚11を展開状態とする必要がある)、チャイルドセーフティシート100のシートベルトが肩ベルト穴236を通過し、チャイルドセーフティシート100は、自己のシートベルトによって年少児をチャイルドセーフティシート100に固定する。年長児をチャイルドセーフティシート100に着座させるときには、車両の座席のシートベルトが、チャイルドシート100との係合に際してシートベルト拘束具237を通過する。肩ベルト穴236又はシートベルト拘束具237により、車両の座席のシートベルトは、子供の乗り心地に影響を及ぼすことなく、チャイルドセーフティシート100に着座している子供を確実に保護する。
【0025】
当該技術分野では、ヘッドレスト23が年少児に使用されるときには、ヘッドレスト23の高さとは、一般に、肩ベルト穴23の下縁と、座部21の上面との間の距離をいう。下部制限調整高さH4とは、例えば、肩ベルト236の下縁から座部21の上面までの最小距離をいう。ヘッドレスト23が年長児に使用されるときには、ヘッドレスト23の高さとは、一般に、シートベルト拘束具237の下縁と、座部21の上面との間の距離をいう。上部制限調整高さH3とは、例えば、シートベルト拘束具237の下縁から座部21の上面までの最大距離をいう。
【0026】
チャイルドセーフティシート100は、支持脚11に動作可能に接続されたヘッドレスト制限装置3を更に含む。ヘッドレスト制限装置3は、支持脚11の動作モード(展開又は折畳み)の変化に応じた異なる動作状態を有する。
【0027】
本実施形態においては、図7図8、及び図17を参照して、ヘッドレスト制限装置3は、第1ロック部材301を有する。支持脚11が展開状態にあるときには、第1ロック部材301は、伸長状態にあり、ヘッドレスト23と係合され、それによりヘッドレスト23の上部調整高さH1を制限する(上記に関連して、上部調整高さH1とは、例えば、肩ベルト穴236の下縁から座部21の上面までの距離をいう)。支持脚11が折畳み状態にあるときには、第1ロック部材301は格納状態にある。支持脚11が展開状態にあるとき、第2ロック部材302は、伸長状態にあり、ヘッドレスト23と係合され、それによりヘッドレスト23の下部調整高さH2を制限する(上記に関連して、下部調整高さH2とは、例えば、シートベルト拘束具237から座部21の上面までの距離をいう)。上部制限調整高さH3の高さ値は、上部調整高さH1の高さ値よりも大きく、上部調整高さH1の高さ値は、下部制限調整高さH4の高さ値よりも大きく、下部制限調整高さH4の高さ値は、下部調整高さH2よりも小さく、下部調整高さH2の高さ値は、上部制限調整高さH3の高さ値よりも小さい。
【0028】
一般に、チャイルドセーフティシート100は、支持脚11によって支持されている場合(すなわち、チャイルドセーフティシート100の使用状態において支持脚11が展開状態にある場合)には、年少児(例えば、幼児)により適している。この場合、ヘッドレスト23は、より低い位置範囲に調整される必要がある。チャイルドセーフティシート100は、支持脚11によって支持されていない場合(すなわち、チャイルドセーフティシート100の使用状態において支持脚11が折畳み状態にある場合)には、年長児により適している。この場合、ヘッドレストは、より高い位置範囲に調整される必要がある。
【0029】
チャイルドセーフティシート100の支持脚11が異なるモードにあるときにヘッドレスト23が不適切に使用されるのを回避するため、本出願の実施形態においては、ヘッドレスト制限装置3が、支持脚11に動作可能に接続されるように構成されている。子供が乗車するため支持脚11が展開状態にあるときに、ヘッドレスト制限装置3の第1ロック部材301は伸長状態にあり、ヘッド制限装置3の第2ロック部材302は格納状態にあり、それにより支持脚11が展開状態にあるときのヘッドレスト23の上部調整高さH1を制限する。この場合、ヘッドレスト23の高さ調整範囲は、例えば、H4からH1までの範囲内(例えば、274mmから391mmまでの範囲内)にある。結果として、幼児がチャイルドセーフティシートに着座しているときに、親がヘッドレスト23を高過ぎる位置に調整しすぎることによって生じるヘッドレストの不適切な使用を回避でき、幼児の安全性及び快適性が改善する。年長児が乗車するため支持脚11が折畳み状態にあるときに、ヘッドレスト制限装置3の第2ロック部材302は展開状態にあり、ヘッドレスト装置3の第1ロック部材301は格納状態にあり、それにより支持脚11が折畳み状態にあるときのヘッドレスト23の下部調整高さH2を制限する。この場合、ヘッドレスト23の高さ調整範囲は、例えば、H2からH3までの範囲内(例えば、324mmから533mmまでの範囲内)にある。結果として、年長児がチャイルドセーフティシートに着座しているときに、親がヘッドレスト23を低過ぎる位置に調整することによって生じるヘッドレストの不適切な使用を回避でき、それにより子供の安全性及び快適性を改善する。
【0030】
いくつかの実施形態では、上部調整高さH1と下部調整高さH2との高さ差HSが、シートベルト拘束具237の下縁と型ベルト穴236の下縁との間の高さ差に等しくなく、更にいえば、上部調整高さH1の高さ値は、下部調整高さH2の高さ値よりも大きい。すなわち、支持脚11が展開状態にあるときのヘッドレスト23の位置調整範囲と、支持脚11が折畳み状態にあるときのヘッドレスト23の位置調整範囲とが、部分的に重なっていてもよい。他の実施形態(例えば、図17に示す)では、上部調整高さH1と下部調整高さH2との間の高さ差HSは、例えば、シートベルト拘束具237の下縁と肩ベルト穴236の下縁との間の高さ差と等しい。
【0031】
図1及び図6を参照して、ヘッドレスト23は、背凭れ22の内側221に配置され、背凭れ22の外側222には、ヘッドレスト23に接続された遮断ブロック24が設けられ、遮断ブロック24は、ヘッドレスト23に追従して上下方向に移動するように構成されている。遮断ブロック24は、例えばボルト(図中で符号なし)により、ヘッドレスト23に取外し可能に接続されており、背凭れ22の外側222には、例えば、遮断ブロック24と摺動可能に嵌合するトラック2221が設けられている。遮断ブロック24は、第1ロック部材301と係合されるように構成された上部制限面241を含む。遮断ブロック24は、第2ロック部材302と係合されるように構成された下部制限面242を更に含み得る。結果として、第1ロック部材301、第2ロック部材302は、遮断ブロック24によってヘッドレスト23に間接的に係合され、それによりヘッドレスト23の上部調整高さH1及び下部調整高さH2を制限する。ヘッドレスト23に追従して移動するように構成された遮断ブロック24は、背凭れ22の外側222に配置され、第1ロック部材301及び第2ロック部材302の延在方向はいずれも、子供の乗客の背中から離れる方向を向くように構成されている。一方では、背凭れ22の外側空間が最大限に利用され、他方では、ヘッドレスト23それ自体の構造は大きな影響を受けない。
【0032】
図3を参照して、ヘッドレスト制限装置3は、第1ロックアセンブリ31及び第2ロックアセンブリ32を更に含み得る。図7図11は、第1ロックアセンブリ31の好ましい実施形態を示し、図12図15は、第2ロックアセンブリ32の好ましい実施形態を示す。
【0033】
図3図4図7図11、及び図16を参照して、第1ロックアセンブリ31は、第1弾性復元部材311及び第1牽引ロープ312を含み得る。第1弾性復元部材311は、背凭れ22上に取り付けられ、第1ロック部材301に接続される。第1弾性復元部材311は、例えば弾性シートであってもよく、金属、プラスチック、又は他の適切な材料で製造され得る。第1牽引ロープ312は、例えば鋼線であってもよく、第1牽引ロープ312の第1端3121は、支持脚の第1接続点111に接続され、第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1弾性復元部材311に動作可能に接続される。なお、第1牽引ロープ312と第1弾性復元部材311との間の動作可能な接続は、第1牽引ロープ312及び第1弾性復元部材311のうちの一方の能動的動作が他方の受動的動作を生じさせるような、直接的接続、間接的接続、直接的接触、又は間接的接触等であってもよい。
【0034】
第1牽引ロープ312の経路を妥当に設定することで、第1ロックアセンブリ31は、次の条件を満たす。すなわち、支持脚11が展開状態にあるときに(上述のとおり、一般に幼児が乗車している状態に対応し、ヘッドレスト23の位置が高くなり過ぎないよう制御する必要がある)、第1弾性復元部材311は、第1ロック部材301を伸長状態に維持する。ヘッドレスト23が底部から上部に移動して上部調整高さH1に到達すると、第1ロック部材301は、上部制限面241に対して当接し、それによりヘッドレスト23が上部調整高さH1よりも高く移動するのを規制する。支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わると、支持脚11が、第1牽引ロープ11を引き、第1弾性復元部材311が、第1牽引ロープ311から力を受けて弾性的に変形し、第1弾性復元部材311の弾性変形によって、第1ロック部材301が、伸長状態から格納状態に切り換わるように駆動される。この場合、第1ロック部材301は、もはや、ヘッドレスト23が上部調整高さH1よりも高く移動するのを規制できない。なお、支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わるときには、第1弾性復元部材311が、弾性復元力の作用で第1牽引ロープ312を逆に引き、第1ロック部材301が伸長状態に戻ることが理解可能である。
【0035】
図3図4、及び図12図16を参照して、第2ロックアセンブリ32は、第2弾性復元部材321及び第2牽引ロープ322を含む。第2弾性復元部材321は、背凭れ22上に取り付けられ、第2ロック部材302に接続される。第2弾性復元部材321は、例えば弾性シートであってもよく、金属、プラスチック、又は他の適切な材料で製造され得る。第2ロック部材302は、ロックピンであってもよく、第2弾性復元部材321に取り付けられ又は一体に形成される。第2牽引ロープ322は、例えば鋼線であってもよく、第2牽引ロープ322の第1端3221は、支持脚11の第2接続点112に接続され、第2牽引ロープ312の第2端3222は、第2弾性復元部材321に動作可能に接続される。なお、第2牽引ロープ322と第2弾性復元部材321との間の動作可能な接続は、第2牽引ロープ322及び第2弾性復元部材321のうちの一方の能動的動作が他方の受動的動作を生じさせるような、直接的接続、間接的接続、直接的接触、又は間接的接触等であってもよい。
【0036】
第2牽引ロープ322の経路を妥当に設定することにより、第2ロックアセンブリ32は、次の条件を満たす。すなわち、支持脚11が折畳み状態にあるときに(上述のとおり、一般に年長児が乗車する状態に対応し、ヘッドレスト23の位置が低くなり過ぎないように制御する必要がある)、第2弾性復元部材321は、第2ロック部材302を伸長状態に維持する。ヘッドレスト23が上部から底に移動して下部調整高さH2に達すると、第2ロック部材302が下部制限面242に対して当接し、それによりヘッドレスト23が下部調整高さH2よりも下方に移動するのを規制する。支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わるときに、支持脚11は第2牽引ロープ322を引き、第2弾性復元部材321が第2牽引ロープ322から力を受けて弾性的に変形し、第2弾性復元部材321の弾性変形によって、第2ロック部材302が、伸長状態から格納状態に切り換わるように駆動される。この場合、第2ロック部材302は、もはや、ヘッドレスト23が下部調整高さH2よりも下方に移動するのを規制できない。なお、支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わるときには、第2弾性復元部材321が、弾性復元力の作用で第2牽引ロープ322を逆に引き、第2ロック部材302が伸長状態に戻ることが理解可能である。
【0037】
図3図5を参照して、この実施形態において、第1接続点111は、支持脚11の上部110に配置され、支持脚11の第1接続点111と揺動点11aとは、支持脚11の長さ方向Lにおいて第1所定距離L1だけ離れている。第2接続点112は、支持脚11の上部110に配置され、支持脚11の第2接続点112と揺動点11aとは、支持脚11の長さ方向Lにおいて第2所定距離L2だけ離れている。いくつかの実施形態において、第1所定距離L1は第2所定距離L2と等しい。いくつかの実施形態において、第1接続点111と第2接続点112とが同じ接続点であってもよい。
【0038】
図3図5、及び図16を参照して、この実施形態では、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ312とが、例えば次のように構成され得る。
【0039】
第1ガイド部101が、ベース1の底部の前端に配置され(理解を助けるため、ベース1が図3及び図5では図示されていない)、第1牽引ロープ312は、第1ガイド部101を介してベース1の前端に係合される。第1ガイド部101は、例えば、第1接続点111の後に配置されている。支持脚11が展開状態にあるときには、第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープの長さが相対的に小さく、支持脚11が折畳み状態にあるときには、第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープの長さが相対的に大きい。図3において、S1は、支持脚11が展開状態にあるときの第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープ312の長さを示す。図5において、S2は、支持脚11が折畳み状態にあるときの第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープ312の長さを示す。S1はS2よりも小さい。第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1ガイド部101及びベース1の底部を介して上方に延在し、第1弾性復元部材311に接続されている。
【0040】
第2ガイド部102は、ベース1の底部の前端に配置され、第2牽引ロープ322は、第2ガイド部102を介してベース1の前端に係合されている。第2ガイド部102は、例えば、第2接続点112の前に配置される。支持脚11が展開状態にあるとき、第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープの長さは相対的に大きく、支持脚11が折畳み状態にあるとき、第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープの長さは相対的に小さい。図3において、S3は、支持脚11が折畳み状態にあるときの第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープ322の長さを示す。図5において、S4は、支持脚11が展開状態にあるときの第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープ322の長さを示す。S3はS4よりも大きい。第2牽引ロープ322の第2端3222は、第2ガイド部102及びベース1の底部を介して上方へ延在し、第2弾性復元部材321に接続される。
【0041】
図6を参照して、この実施形態では、シート2が、中空の回転シャフト20を介してベース1に旋回可能に接続されており、例えば、シート2は、360°回転可能である。この場合、第1牽引ロープ312の第2端3122は、回転シャフト20の中心穴を通過した後に第1弾性復元部材311に動作可能に接続され、第2牽引ロープ322は、回転シャフト20の中心穴を通過した後に第2弾性復元部材321に動作可能に接続され得る。結果として、第1ロックアセンブリ31及び第2ロックアセンブリ32は、シート2が前方取付位置にあるのか後方取付位置にあるのかに関わらず、常時動作する。図16を参照して、この実施形態においては、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ322とが、回転シャフト20内で互いに交差していることがわかる。しかし、他の実施形態では、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ322とが、他の適切な経路を使用していてもよく、このような経路において、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ322とが互いに交差していなくてもよい。
【0042】
図8図11を参照して、この実施形態では、第1ロックアセンブリ31は、背凭れ22に取り付けられて第1受容溝3310を有する第1取付座331を更に含んでもよく、第1受容溝3310内には第1弾性復元部材311が配置される。第1弾性復元部材311は、第1取付座331を介して背凭れ311に取り付けられ、第1受容溝3310内の第1弾性復元部材311は、他の部品と容易には干渉しない。第1受容溝3310の溝底には、第1ロック部材301が伸長又は格納されるように、第1貫通穴33101が設けられている。第1ロック部材301が第1貫通穴33101から伸長すると、第1ロック部材301は、伸長状態になり、ヘッドレスト23又は遮断ブロック24と係合される。第1ロック部材301が第1貫通穴33101から格納されると、第1ロック部材301は格納状態になる。
【0043】
図13図15を参照して、この実施形態では、第2ロックアセンブリ32は、背凭れ22に取り付けられて第2受容溝3320を有する第2取付座332を更に含んでもよく、第2受容溝3320内には第2弾性復元部材321が配置される。第2弾性復元部材321は、第2取付座332を介して背凭れ22に取り付けられ、第2受容溝3320内の第2弾性復元部材321は、他の部品と容易には干渉しない。第2受容溝3320の溝底には、第2ロック部材302が伸長又は格納されるように、第2貫通穴33201が設けられている。第2ロック部材302が第2貫通穴33201から伸長すると、第2ロック部材302は、伸長状態になり、ヘッドレスト23又は遮断ブロック24と係合されることが理解可能である。第2ロック部材302が第1貫通穴33201から格納されると、第2ロック部材302が格納状態になる。
【0044】
この実施形態は、第1牽引ロープ312と第1弾性復元部材311との動作可能な接続と、第2牽引ロープ322と第2弾性復元部材321との動作可能な接続とを示す。
【0045】
図10及び図11を参照して、第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1駆動ピン341に接続され、第1牽引ロープ312は、第1弾性復元部材311を介して第1駆動ピン341と相互作用する。いくつかの実施形態では、第1駆動ピン341が、第1受容溝3310に受容され、第1弾性復元部材311に対して当接する。支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わると、第1牽引ロープ312は、第1駆動ピン341によって変形されるように第1弾性復元部材311を駆動し、第1ロック部材301は第1貫通穴33101から格納される。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1受容溝3310の溝壁には、第1摺動路33102が設けられており、第1駆動ピン341は、第1摺動路33102にスライド可能に嵌合される。第1摺動路33102は、例えば長孔であり、第1摺動路33102によってもたらされる第1駆動ピン341のストロークは、例えば、上述したS1とS2との間の差と等しい。図8を参照して、支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わると、第1牽引ロープ312は、第1駆動ピン341を引いて第1摺動路33102に沿って右方且つ下方へ移動させ、第1駆動ピン341は、移動中に第1弾性復元部材311に力を付与し、第1ロック部材301が、右方及び上方に移動して第1貫通穴33101から格納される。結果として、年長児が乗車するためチャイルドセーフティシートの支持脚11が折り畳まれていると、第1ロック部材301は、もはや、ヘッドレスト23が上方へ移動するのを規制できない。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1弾性復元部材311の中間部には、第1開口3110が設けられ、第1牽引ロープ312の第2端3122には、第1接続リング31220が設けられる。第1接続リング31220は、第1開口3110内に配置され、第1駆動ピン341に装着される。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1弾性復元部材311の第1端3111が、例えば、第1取付座331にリベット結合又は溶接され、第1弾性復元部材311の第2端3112は、第1受容溝3310の溝底に向かって傾斜して延在し、それにより、傾斜面を有する。第1ロック部材301は、第1弾性復元部材311の第2端3112に配置される。第1駆動ピン341が受ける第1牽引ロープ312からの牽引力が、第1駆動ピン341が受ける第1弾性復元部材311からの押圧力よりも大きいと、第1駆動ピン341は、第1摺動路33102でスライドし、同時に第1弾性復元部材311の傾斜面を押し、第1弾性復元部材311の傾斜面が弾性変形し、第1ロック部材301が、強制的に第1貫通穴33101から格納される。第1駆動ピン341が受ける第1牽引ロープ311からの牽引力が、第1駆動ピン341が受ける第1弾性復元部材311からの押圧力よりも小さいと、第1弾性復元部材311の傾斜面が、第1摺動路33102を逆方向にスライドするように第1駆動ピン341を駆動し、同時に第1ロック部材301が第1貫通穴33101から伸長する。
【0049】
図15を参照して、第2牽引ロープ322の第2端3222は、第2駆動ピン342に接続され、第2牽引ロープ322は、第2弾性復元部材321を介して第2駆動ピン342と相互作用する。いくつかの実施形態では、第2駆動ピン342が、第2受容溝3320に受容され、第2弾性復元部材321に対して当接する。支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わると、第2牽引ロープ322は、第2駆動ピン342によって変形されるように第2弾性復元部材321を駆動し、第2ロック部材302は、第2貫通穴33201から格納される。
【0050】
いくつかの実施形態において、第2受容溝3320の溝壁には、第2摺動路33202が設けられ、第2駆動ピン342が、第2摺動路33202にスライド可能に嵌合され、第2摺動路33202は、例えば長孔であり、第2摺動路33202によってもたらされる第2駆動ピン342のストロークは、例えば上述したS3とS4との間の差に等しい。図13を参照して、支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わると、第2牽引ロープ322が第2駆動ピン342を引いて第2摺動路33202に沿って右方及び下方に移動させ、第2駆動ピン342は、移動中に第2弾性復元部材321に力を付与し、第2ロック部材302が、右方及び上方へ移動し、第2貫通穴33201から格納される。年少児が乗車するためチャイルドセーフティシートの支持脚11が展開状態にあると、第2ロック部材302は、もはや、ヘッドレスト23が下方に移動するのを規制できない。
【0051】
いくつかの実施形態では、第2弾性復元部材321の中間部には、第2開口3210が設けられ、第2牽引ロープ322の第2端3222には、第2接続リング32220が設けられる。第2接続リング32220は、第2開口3210内に配置され、第2駆動ピン342に装着される。
【0052】
いくつかの実施形態では、第2弾性復元部材321の第1端3211は、例えば第2取付座332にリベット結合又は溶接され、第2弾性復元部材321の第2端3212は、第2受容溝3320の溝底に向かって傾斜して延在し、それにより傾斜面を有する。第2ロック部位302は、第2弾性復元部材321の第2端3212に配置される。第2駆動ピン342が受ける第2牽引ロープ322からの牽引力が、第2駆動ピン342が受ける第2弾性復元部材321からの押圧力よりも大きいと、第2駆動ピン342は、第2摺動身と33202でスライドし、同時に第2弾性復元部材321の傾斜面を押し、第2弾性復元部材321の傾斜面が弾性変形し、第2ロック部材302が、強制的に第2貫通穴33201から格納される。第2駆動ピン342が受ける第2牽引ロープ322からの牽引力が、第2駆動ピン342が受ける第2弾性復元部材321からの押圧力よりも小さいと、第2弾性復元部材321の傾斜面が、第2摺動路33202を逆方向にスライドするように第2駆動ピン342を駆動し、同時に第2ドック部材302が第2貫通穴33201から伸長する。
【0053】
上述した第1取付座331及び第2取付座332は、背凭れ22の中間に配置され、左右に離れて配列される。
【0054】
この実施形態では、ヘッドレスト制限装置3が、第1ロック部材301と第2ロック部材302とを両方含む。しかし、実際の適用では、ヘッドレスト制限装置3は、第1ロック部材301及び第2ロック部材302のうちの一方のみを含んでいてもよい。これに応じて、第1ロック部材301及び第2ロック部材302それぞれと対応する第1ロックアセンブリ31及び第2ロックアセンブリ32のうち一方のみが、設けられていてもよい。
【0055】
ヘッドレスト制限装置3は、第1ロックアセンブリ31、及び第2ロックアセンブリ32は、他の実施形態において様々な実施例を有していてもよく、本出願の目的が達成され得る限りにおいて、上述の例に限定されない。
【0056】
上述の実施形態において、第1ロック部材301及び第2ロック部材302は、ヘッドレスト23が上下方向に移動するのを規制するために、遮断ブロック24に対して当接し且つ遮断ブロック24と係合されている。他の実施形態では、遮断ブロック24は設けられていなくてもよく、第1ロック部材301及び第2ロック部材302は、ヘッドレスト23の上下方向の移動を規制するために、例えばヘッドレスト23に対して直接当接したりヘッドレスト23に直接係合されたりしてもよい。
【0057】
上述した実施形態において、シート2がベース1に対して旋回可能に接続されるチャイルドセーフティシート100が説明の例として使用されている。他の図示しない実施形態において、本出願の実施形態に係るヘッドレスト制限装置3は、座部2がベース1に固定的に接続されたチャイルドセーフティシート100にも適用可能である。この場合、第1ガイド構造又は第2ガイド構造(図示せず)が、ベース1の底部に配置されてもよい。第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1ガイド構造を通過し、第1ガイド構造によって上方へ案内され、第1弾性復元部材311に動作可能に接続される。第2牽引ロープ322の第2端3222は、第2ガイド構造を通過し、第2ガイド構造によって上方へ案内され、第2弾性復元部材321に動作可能に接続される。
【0058】
上記実施形態の各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。説明を簡略化するために、上記実施形態における各技術的特徴の可能な組み合わせの全てが説明されているわけではない。しかし、これらの技術的特徴の全ての組み合わせは、それらの組み合わせが互いに矛盾しない限り、本出願の範囲内にあるとみなされるべきである。
【0059】
上記の実施形態は、単に本出願のいくつかの実施形態を例示するものであり、その説明は具体的かつ詳細であるが、本発明の範囲を限定するものとして構成されるものではない。
【0060】
なお、当業者であれば、本出願の範囲から逸脱することなく複数の変形及び修正を為すことができ、それらはすべて本出願の保護の範囲内にある。
【0061】
したがって、本出願の保護範囲は、添付のクレームに従うものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2024-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、チャイルドセーフティシートに関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドセーフティシートは、親が子供と移動しやすくするため、車内で使用される。一般に、従来のチャイルドセーフティシートには、子供の頭を支持して保護するためにヘッドレストが設けられており、ヘッドレストの高さは、様々な身長の子供に適応するために調整可能である。一般に、ヘッドレストの高さ調整範囲は、比較的に大きく、身長の異なる様々な子供のニーズに対応している。親がチャイルドセーフティシートの仕様に慣れていない場合、ヘッドレストの高さが安易に不適切な高さに調整され、ヘッドレストが子供の頭を効果的に保護できなくなる。例えば、幼児の乗客にとっては、ヘッドレストが、ある特定の高さよりも上に調整されるのは適当でないが、年長の子供の乗客にとっては、ヘッドレストが、ある特定の高さよりも下に調整されるのは適当でない。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、揺動可能な支持脚が設けられたベースと、高さ調整可能なヘッドレストが設けられた背凭れを有するシートと、支持脚に動作可能に接続されて第1ロック部材又は第2ロック部材を含むヘッドレスト制限装置とを含むチャイルドセーフティシートを提供する。支持脚が展開状態にあるとき、第1ロック部材は、伸長状態にあり、ヘッドレストと係合可能であり、それによりヘッドレストの上部調整高さを制限する。支持脚が折畳み状態にあるとき、第1ロック部材は格納状態にある。支持脚が展開状態にあるとき、第2ロック部材は、格納状態にある。支持脚が折畳み状態にあるとき、第2ロック部材は、伸長状態にあり、ヘッドレストと係合可能であり、それによりヘッドレストの下部調整高さを制限する。
【0004】
更に、ヘッドレストは、背凭れの内側に配置され、背凭れの外側には、ヘッドレストに接続された遮断ブロックが設けられ、遮断ブロックは、ヘッドレストに追従して上下方向に移動するように構成される。遮断ブロックは、第1ロック部材と係合されるように構成された上部制限面を含み、又は遮断ブロックは、第2ロック部材と係合されるように構成された下部制限面を含む。
【0005】
更に、背凭れの外側には、遮断ブロックと摺動可能に嵌合するトラックが設けられる。
【0006】
更に、ヘッドレスト制限装置が、第1ロックアセンブリ又は第2ロックアセンブリを含む。第1ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第1ロック部材に接続された第1弾性復元部材と、支持脚の第1接続点に接続される第1端、及び第1弾性復元部材に接続される第2端を有する第1牽引ロープとを含み、支持脚が展開状態にあるとき、第1弾性復元部材は、第1ロック部材を伸長状態に維持し、支持脚が折畳み状態にあるとき、第1弾性復元部材は、第1牽引ロープから力を受けて変形し、第1ロック部材が伸長状態から格納状態に切り換わる。第2ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第2ロック部材に接続された第2弾性復元部材と、支持脚の第2接続点に接続された第1端、及び第2弾性復元部材に動作可能に接続された第2端を有する第2牽引ロープとを含み、支持脚が折畳み状態にあるとき、第2弾性復元部材は第2ロック部材を伸長状態に維持し、支持脚が展開状態にあるとき、第2弾性復元部材は第2牽引ロープから力を受けて変形し、第2ロック部材が伸長状態から格納状態に切り換わる。
【0007】
更に、第1弾性復元部材は、第1ロック部材と一体に形成され、又は第2弾性復元部材は、第2ロック部材と一体に形成される。
【0008】
更に、支持脚は、揺動点によってベースに揺動可能に接続される。第1接続点は、支持脚の上部に配置され、第1接続点及び揺動点は、支持脚の長さ方向において第1所定距離だけ離れている。又は、第2接続点は、支持脚の上部に配置され、第2接続点及び揺動点は、支持脚の長さ方向において第2所定距離だけ離れている。
【0009】
更に、ベースの前端には第1ガイド部が設けられており、第1ガイド部を介して第1牽引ロープはベースの前端に係合され、支持脚が展開状態にあるときの第1ガイド部と第1接続点との間の第1牽引ロープの長さは、支持脚が折畳み状態にあるときの第1ガイド部と第1接続点との間の第1牽引ロープの長さよりも小さい。又は、ベースの前端には第2ガイド部が設けられており、第2ガイド部を介して第2牽引ロープはベースの前端に係合され、支持脚が折畳み状態にあるときの第2ガイド部と第2接続点との間の第2牽引ロープの長さは、支持脚が展開状態にあるときの第2ガイド部と第2接続点との間の第2牽引ロープの長さよりも小さい。
【0010】
更に、シートが、中空の回転シャフトを介してベースに旋回可能に接続される。第1牽引ロープは、回転シャフトを通過している、又は、第1牽引ロープは、回転シャフトを通過している。
【0011】
更に、シートが、ベースに固定的に接続され、ベースの底には、第1ガイド構造又は第2ガイド構造が設けられ、第1牽引ロープは、第1ガイド構造を通過し、第2牽引ロープは、第2ガイド構造を通過する。
【0012】
更に、第1ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第1受容溝を有する第1取付座を更に含み、第1弾性復元部材は、第1受容溝内に配置され、第1受容溝の溝底には、第1ロック部材が伸長又は格納されるように第1貫通穴が設けられている。又は、第2ロックアセンブリは、背凭れに取り付けられて第2受容溝を有する第2取付座を更に含み、第2弾性復元部材は、第2受容溝内に配置され、第2受容溝の溝底には、第2ロック部材が伸長又は格納されるように第2貫通穴が設けられている。
【0013】
更に、第1駆動ピンが、第1牽引ロープの第2端に接続され、第1駆動ピンは、第1受容溝に受容され、第1弾性復元部材に対して当接する。又は、第2駆動ピンが、第2牽引ロープの第2端に接続され、第2駆動ピンは、第2受容溝に受容され、第2弾性復元部材に対して当接する。
【0014】
更に、第1受容溝の溝壁には、第1摺動路が設けられ、第1駆動ピンは、第1摺動路に摺動可能に嵌合される。又は、第2受容溝の溝壁には、第2摺動路が設けられ、第2駆動ピンは、第2摺動路に摺動可能に嵌合される。
【0015】
更に、第1弾性復元部材には、第1開口が設けられ、第1牽引ロープの第2端には、第1接続リングが設けられ、第1接続リングは、第1開口内に配置されて第1駆動ピンに装着される。又は、第2弾性復元部材には、第2開口が設けられ、第2牽引ロープの第2端には、第2接続リングが設けられ、第2接続リングは、第2開口内に配置されて第2駆動ピンに装着される。
【0016】
更に、第1弾性復元部材の第1端は、第1取付座に接続され、第1弾性復元部材の第2端は、第1受容溝の溝底に向かって傾斜して延在し、第1ロック部材は、第1弾性復元部材の第2端に配置されている。又は、第2弾性復元部材の第1端は、第2取付座に接続され、第2弾性復元部材の第2端は、第2受容溝の溝底に向かって傾斜して延在し、第2ロック部材は、第2弾性復元部材の第2端に配置されている。
【0017】
更に、高さ調整機構が、背凭れとヘッドレストとの間に配置され、高さ調整機構により、ヘッドレストは、背凭れ上に上部制限調整高さ及び下部制限調整高さを有することが可能となる。上部制限調整高さの高さ値は、上部調整高さのそれよりも大きく、又は、下部制限調整高さの高さ値は、下部調整高さのそれよりも小さい。
【0018】
更に、ヘッド劣素には、肩ベルト穴及びシートベルト拘束具が設けられる。下部制限調整高さ及び上部調整高さは、肩ベルト穴とシートの座部の上面との間の距離に対応する。又は、上部制限調整高さ及び下部調整高さは、シートベルト拘束具とシートの座部の上面との間の距離に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】シートがベース上に前方向に取り付けられ且つ支持脚が展開状態にある旨を概念的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの概略斜視図。
図2】シートがベース上に後方向に取り付けられ且つ支持脚が展開状態にある旨を模式的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの概略斜視図。
図3】シートが前方取付位置にあり且つ支持脚が展開状態にある旨を模式的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートのシート、支持脚、及びヘッドレスト制限装置の概略斜視図。
図4】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの支持脚の概略斜視図。
図5】シートがベース上に前方向に取り付けられ且つ支持脚が折畳み状態にある旨を模式的に示した、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートのシート、支持脚、及びヘッドレスト制限装置の概略斜視図。
図6】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの概略後方斜視図。
図7】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリにおける概略部分縦断面図。
図8図7の位置Aにおける概略拡大図。
図9】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリの第1概略斜視図。
図10】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリの第2概略斜視図。
図11】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第1ロックアセンブリの概略分解図。
図12】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第2ロックアセンブリにおける概略部分縦断面図。
図13図12の位置Bにおける概略拡大図。
図14】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第2ロックアセンブリの概略斜視図。
図15】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの第2ロックアセンブリの概略分解図。
図16】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートの支持脚が展開状態にあり且つシートが前方取付状態にあるときの、第1牽引ロープ及び第2牽引ロープの経路を示す概略図。
図17】本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシートにおけるヘッドレストの調整位置を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1図2、及び図6は、本出願の実施形態に係るチャイルドセーフティシート100の構造を示す。チャイルドセーフティシート100は、ベース1及びシート2を含む。本実施形態において、シート2は、ベース1上に回転可能に配置される、この場合、シート2は、ベース1に対して前方取付位置と後方取付位置とを取り得る。図1は、ベース1上に前方向に取り付けられたシート2の斜視図を示しており、前方向に取り付けられたシート2に着座した子供の顔は前方に向けられることが理解可能である。図2は、ベース1上に後方向に取り付けられたシート2の斜視図を示しており、後方向に取り付けられたシート2に着座した子供の顔は後方に向けられることが理解可能である。他の実施形態では、シート2はベース1に固定されてもよく、そのため、シート2はベース1に対して回転できない。
【0021】
なお、本実施形態における「前(front)」、「後(rear)」、「左(left)」、「右(right)」、「上(upper)」、及び「下(lower)」等の方向に関する用語は、特に断らない限り、車両の「前(front)」、「後(back)」、「左(left)」、「右(right)」、「上(up)」、「下(down)」の方向に対応する。これらの方向に関する用語は、本出願の実施形態の説明をより明確にするためのものであって、本出願の保護範囲を不当に限定することを意図していない。
【0022】
図3及び図4を参照して、ベース1の前端には、揺動可能な支持脚11が設けられており、支持脚11は、揺動点11aによってベース1に揺動可能に接続されている。支持脚11は、ベース1に対し、展開状態(図1)と折畳み状態(図5)とを取り得る。シート2は、座部21と、高さ調整可能なヘッドレスト23が設けられた背凭れ22とを有し、ヘッドレスト23は、子供の身長に応じて調整され得る。例えば、高さ調整機構4が、背凭れ22とヘッドレスト23との間に配置される。高さ調整機構4は公知のものであってもよい。高さ調整機構4により、ヘッドレスト23が様々な身長の子供に適応するように、背凭れ22上でヘッドレスト23の高さ(図17を参照、シート21の上面に対するヘッドレスト23の距離)を調整することが可能となる。高さ調整機構4により、ヘッドレスト23は、上部制限調整高さH3と下部制限調整高さH4とを有することができ、且つ上部制限調整高さH3と下部制限調整高さH4との間で任意の複数の調整位置で固定可能になる。すなわち、高さ調整機構4によってもたらされるヘッドレスト23の高さ調整範囲は、H3からH4までの範囲内である。
【0023】
図1図5、及び図17を参照して、年少児(例えば、0歳から4歳)や年長児(例えば、3歳から12歳)の身長に適したチャイルドセーフティシート100に関し、ヘッドレスト23には、シートベルト拘束具237及び肩ベルト穴236が設けられ、シートベルト拘束具237は、肩ベルト穴236の上方に配置される。年少児をチャイルドセーフティシート100に着座させるときには(例えば、この場合には支持脚11を展開状態とする必要がある)、チャイルドセーフティシート100のシートベルトが肩ベルト穴236を通過し、チャイルドセーフティシート100は、自己のシートベルトによって年少児をチャイルドセーフティシート100に固定する。年長児をチャイルドセーフティシート100に着座させるときには、車両の座席のシートベルトが、チャイルドシート100との係合に際してシートベルト拘束具237を通過する。肩ベルト穴236又はシートベルト拘束具237により、車両の座席のシートベルトは、子供の乗り心地に影響を及ぼすことなく、チャイルドセーフティシート100に着座している子供を確実に保護する。
【0024】
当該技術分野では、ヘッドレスト23が年少児に使用されるときには、ヘッドレスト23の高さとは、一般に、肩ベルト穴23の下縁と、座部21の上面との間の距離をいう。下部制限調整高さH4とは、例えば、肩ベルト236の下縁から座部21の上面までの最小距離をいう。ヘッドレスト23が年長児に使用されるときには、ヘッドレスト23の高さとは、一般に、シートベルト拘束具237の下縁と、座部21の上面との間の距離をいう。上部制限調整高さH3とは、例えば、シートベルト拘束具237の下縁から座部21の上面までの最大距離をいう。
【0025】
チャイルドセーフティシート100は、支持脚11に動作可能に接続されたヘッドレスト制限装置3を更に含む。ヘッドレスト制限装置3は、支持脚11の動作モード(展開又は折畳み)の変化に応じた異なる動作状態を有する。
【0026】
本実施形態においては、図7図8、及び図17を参照して、ヘッドレスト制限装置3は、第1ロック部材301を有する。支持脚11が展開状態にあるときには、第1ロック部材301は、伸長状態にあり、ヘッドレスト23と係合され、それによりヘッドレスト23の上部調整高さH1を制限する(上記に関連して、上部調整高さH1とは、例えば、肩ベルト穴236の下縁から座部21の上面までの距離をいう)。支持脚11が折畳み状態にあるときには、第1ロック部材301は格納状態にある。支持脚11が展開状態にあるとき、第2ロック部材302は、伸長状態にあり、ヘッドレスト23と係合され、それによりヘッドレスト23の下部調整高さH2を制限する(上記に関連して、下部調整高さH2とは、例えば、シートベルト拘束具237から座部21の上面までの距離をいう)。上部制限調整高さH3の高さ値は、上部調整高さH1の高さ値よりも大きく、上部調整高さH1の高さ値は、下部制限調整高さH4の高さ値よりも大きく、下部制限調整高さH4の高さ値は、下部調整高さH2よりも小さく、下部調整高さH2の高さ値は、上部制限調整高さH3の高さ値よりも小さい。
【0027】
一般に、チャイルドセーフティシート100は、支持脚11によって支持されている場合(すなわち、チャイルドセーフティシート100の使用状態において支持脚11が展開状態にある場合)には、年少児(例えば、幼児)により適している。この場合、ヘッドレスト23は、より低い位置範囲に調整される必要がある。チャイルドセーフティシート100は、支持脚11によって支持されていない場合(すなわち、チャイルドセーフティシート100の使用状態において支持脚11が折畳み状態にある場合)には、年長児により適している。この場合、ヘッドレストは、より高い位置範囲に調整される必要がある。
【0028】
チャイルドセーフティシート100の支持脚11が異なるモードにあるときにヘッドレスト23が不適切に使用されるのを回避するため、本出願の実施形態においては、ヘッドレスト制限装置3が、支持脚11に動作可能に接続されるように構成されている。子供が乗車するため支持脚11が展開状態にあるときに、ヘッドレスト制限装置3の第1ロック部材301は伸長状態にあり、ヘッド制限装置3の第2ロック部材302は格納状態にあり、それにより支持脚11が展開状態にあるときのヘッドレスト23の上部調整高さH1を制限する。この場合、ヘッドレスト23の高さ調整範囲は、例えば、H4からH1までの範囲内(例えば、274mmから391mmまでの範囲内)にある。結果として、幼児がチャイルドセーフティシートに着座しているときに、親がヘッドレスト23を高過ぎる位置に調整しすぎることによって生じるヘッドレストの不適切な使用を回避でき、幼児の安全性及び快適性が改善する。年長児が乗車するため支持脚11が折畳み状態にあるときに、ヘッドレスト制限装置3の第2ロック部材302は展開状態にあり、ヘッドレスト装置3の第1ロック部材301は格納状態にあり、それにより支持脚11が折畳み状態にあるときのヘッドレスト23の下部調整高さH2を制限する。この場合、ヘッドレスト23の高さ調整範囲は、例えば、H2からH3までの範囲内(例えば、324mmから533mmまでの範囲内)にある。結果として、年長児がチャイルドセーフティシートに着座しているときに、親がヘッドレスト23を低過ぎる位置に調整することによって生じるヘッドレストの不適切な使用を回避でき、それにより子供の安全性及び快適性を改善する。
【0029】
いくつかの実施形態では、上部調整高さH1と下部調整高さH2との高さ差HSが、シートベルト拘束具237の下縁と型ベルト穴236の下縁との間の高さ差に等しくなく、更にいえば、上部調整高さH1の高さ値は、下部調整高さH2の高さ値よりも大きい。すなわち、支持脚11が展開状態にあるときのヘッドレスト23の位置調整範囲と、支持脚11が折畳み状態にあるときのヘッドレスト23の位置調整範囲とが、部分的に重なっていてもよい。他の実施形態(例えば、図17に示す)では、上部調整高さH1と下部調整高さH2との間の高さ差HSは、例えば、シートベルト拘束具237の下縁と肩ベルト穴236の下縁との間の高さ差と等しい。
【0030】
図1及び図6を参照して、ヘッドレスト23は、背凭れ22の内側221に配置され、背凭れ22の外側222には、ヘッドレスト23に接続された遮断ブロック24が設けられ、遮断ブロック24は、ヘッドレスト23に追従して上下方向に移動するように構成されている。遮断ブロック24は、例えばボルト(図中で符号なし)により、ヘッドレスト23に取外し可能に接続されており、背凭れ22の外側222には、例えば、遮断ブロック24と摺動可能に嵌合するトラック2221が設けられている。遮断ブロック24は、第1ロック部材301と係合されるように構成された上部制限面241を含む。遮断ブロック24は、第2ロック部材302と係合されるように構成された下部制限面242を更に含み得る。結果として、第1ロック部材301、第2ロック部材302は、遮断ブロック24によってヘッドレスト23に間接的に係合され、それによりヘッドレスト23の上部調整高さH1及び下部調整高さH2を制限する。ヘッドレスト23に追従して移動するように構成された遮断ブロック24は、背凭れ22の外側222に配置され、第1ロック部材301及び第2ロック部材302の延在方向はいずれも、子供の乗客の背中から離れる方向を向くように構成されている。一方では、背凭れ22の外側空間が最大限に利用され、他方では、ヘッドレスト23それ自体の構造は大きな影響を受けない。
【0031】
図3を参照して、ヘッドレスト制限装置3は、第1ロックアセンブリ31及び第2ロックアセンブリ32を更に含み得る。図7図11は、第1ロックアセンブリ31の好ましい実施形態を示し、図12図15は、第2ロックアセンブリ32の好ましい実施形態を示す。
【0032】
図3図4図7図11、及び図16を参照して、第1ロックアセンブリ31は、第1弾性復元部材311及び第1牽引ロープ312を含み得る。第1弾性復元部材311は、背凭れ22上に取り付けられ、第1ロック部材301に接続される。第1弾性復元部材311は、例えば弾性シートであってもよく、金属、プラスチック、又は他の適切な材料で製造され得る。第1牽引ロープ312は、例えば鋼線であってもよく、第1牽引ロープ312の第1端3121は、支持脚の第1接続点111に接続され、第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1弾性復元部材311に動作可能に接続される。なお、第1牽引ロープ312と第1弾性復元部材311との間の動作可能な接続は、第1牽引ロープ312及び第1弾性復元部材311のうちの一方の能動的動作が他方の受動的動作を生じさせるような、直接的接続、間接的接続、直接的接触、又は間接的接触等であってもよい。
【0033】
第1牽引ロープ312の経路を妥当に設定することで、第1ロックアセンブリ31は、次の条件を満たす。すなわち、支持脚11が展開状態にあるときに(上述のとおり、一般に幼児が乗車している状態に対応し、ヘッドレスト23の位置が高くなり過ぎないよう制御する必要がある)、第1弾性復元部材311は、第1ロック部材301を伸長状態に維持する。ヘッドレスト23が底部から上部に移動して上部調整高さH1に到達すると、第1ロック部材301は、上部制限面241に対して当接し、それによりヘッドレスト23が上部調整高さH1よりも高く移動するのを規制する。支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わると、支持脚11が、第1牽引ロープ11を引き、第1弾性復元部材311が、第1牽引ロープ311から力を受けて弾性的に変形し、第1弾性復元部材311の弾性変形によって、第1ロック部材301が、伸長状態から格納状態に切り換わるように駆動される。この場合、第1ロック部材301は、もはや、ヘッドレスト23が上部調整高さH1よりも高く移動するのを規制できない。なお、支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わるときには、第1弾性復元部材311が、弾性復元力の作用で第1牽引ロープ312を逆に引き、第1ロック部材301が伸長状態に戻ることが理解可能である。
【0034】
図3図4、及び図12図16を参照して、第2ロックアセンブリ32は、第2弾性復元部材321及び第2牽引ロープ322を含む。第2弾性復元部材321は、背凭れ22上に取り付けられ、第2ロック部材302に接続される。第2弾性復元部材321は、例えば弾性シートであってもよく、金属、プラスチック、又は他の適切な材料で製造され得る。第2ロック部材302は、ロックピンであってもよく、第2弾性復元部材321に取り付けられ又は一体に形成される。第2牽引ロープ322は、例えば鋼線であってもよく、第2牽引ロープ322の第1端3221は、支持脚11の第2接続点112に接続され、第2牽引ロープ312の第2端3222は、第2弾性復元部材321に動作可能に接続される。なお、第2牽引ロープ322と第2弾性復元部材321との間の動作可能な接続は、第2牽引ロープ322及び第2弾性復元部材321のうちの一方の能動的動作が他方の受動的動作を生じさせるような、直接的接続、間接的接続、直接的接触、又は間接的接触等であってもよい。
【0035】
第2牽引ロープ322の経路を妥当に設定することにより、第2ロックアセンブリ32は、次の条件を満たす。すなわち、支持脚11が折畳み状態にあるときに(上述のとおり、一般に年長児が乗車する状態に対応し、ヘッドレスト23の位置が低くなり過ぎないように制御する必要がある)、第2弾性復元部材321は、第2ロック部材302を伸長状態に維持する。ヘッドレスト23が上部から底に移動して下部調整高さH2に達すると、第2ロック部材302が下部制限面242に対して当接し、それによりヘッドレスト23が下部調整高さH2よりも下方に移動するのを規制する。支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わるときに、支持脚11は第2牽引ロープ322を引き、第2弾性復元部材321が第2牽引ロープ322から力を受けて弾性的に変形し、第2弾性復元部材321の弾性変形によって、第2ロック部材302が、伸長状態から格納状態に切り換わるように駆動される。この場合、第2ロック部材302は、もはや、ヘッドレスト23が下部調整高さH2よりも下方に移動するのを規制できない。なお、支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わるときには、第2弾性復元部材321が、弾性復元力の作用で第2牽引ロープ322を逆に引き、第2ロック部材302が伸長状態に戻ることが理解可能である。
【0036】
図3図5を参照して、この実施形態において、第1接続点111は、支持脚11の上部110に配置され、支持脚11の第1接続点111と揺動点11aとは、支持脚11の長さ方向Lにおいて第1所定距離L1だけ離れている。第2接続点112は、支持脚11の上部110に配置され、支持脚11の第2接続点112と揺動点11aとは、支持脚11の長さ方向Lにおいて第2所定距離L2だけ離れている。いくつかの実施形態において、第1所定距離L1は第2所定距離L2と等しい。いくつかの実施形態において、第1接続点111と第2接続点112とが同じ接続点であってもよい。
【0037】
図3図5、及び図16を参照して、この実施形態では、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ312とが、例えば次のように構成され得る。
【0038】
第1ガイド部101が、ベース1の底部の前端に配置され(理解を助けるため、ベース1が図3及び図5では図示されていない)、第1牽引ロープ312は、第1ガイド部101を介してベース1の前端に係合される。第1ガイド部101は、例えば、第1接続点111の後に配置されている。支持脚11が展開状態にあるときには、第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープの長さが相対的に小さく、支持脚11が折畳み状態にあるときには、第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープの長さが相対的に大きい。図3において、S1は、支持脚11が展開状態にあるときの第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープ312の長さを示す。図5において、S2は、支持脚11が折畳み状態にあるときの第1ガイド部101と第1接続点111との間の第1牽引ロープ312の長さを示す。S1はS2よりも小さい。第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1ガイド部101及びベース1の底部を介して上方に延在し、第1弾性復元部材311に接続されている。
【0039】
第2ガイド部102は、ベース1の底部の前端に配置され、第2牽引ロープ322は、第2ガイド部102を介してベース1の前端に係合されている。第2ガイド部102は、例えば、第2接続点112の前に配置される。支持脚11が展開状態にあるとき、第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープの長さは相対的に大きく、支持脚11が折畳み状態にあるとき、第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープの長さは相対的に小さい。図3において、S3は、支持脚11が折畳み状態にあるときの第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープ322の長さを示す。図5において、S4は、支持脚11が展開状態にあるときの第2ガイド部102と第2接続点112との間の第2牽引ロープ322の長さを示す。S3はS4よりも大きい。第2牽引ロープ322の第2端3222は、第2ガイド部102及びベース1の底部を介して上方へ延在し、第2弾性復元部材321に接続される。
【0040】
図6を参照して、この実施形態では、シート2が、中空の回転シャフト20を介してベース1に旋回可能に接続されており、例えば、シート2は、360°回転可能である。この場合、第1牽引ロープ312の第2端3122は、回転シャフト20の中心穴を通過した後に第1弾性復元部材311に動作可能に接続され、第2牽引ロープ322は、回転シャフト20の中心穴を通過した後に第2弾性復元部材321に動作可能に接続され得る。結果として、第1ロックアセンブリ31及び第2ロックアセンブリ32は、シート2が前方取付位置にあるのか後方取付位置にあるのかに関わらず、常時動作する。図16を参照して、この実施形態においては、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ322とが、回転シャフト20内で互いに交差していることがわかる。しかし、他の実施形態では、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ322とが、他の適切な経路を使用していてもよく、このような経路において、第1牽引ロープ312と第2牽引ロープ322とが互いに交差していなくてもよい。
【0041】
図8図11を参照して、この実施形態では、第1ロックアセンブリ31は、背凭れ22に取り付けられて第1受容溝3310を有する第1取付座331を更に含んでもよく、第1受容溝3310内には第1弾性復元部材311が配置される。第1弾性復元部材311は、第1取付座331を介して背凭れ311に取り付けられ、第1受容溝3310内の第1弾性復元部材311は、他の部品と容易には干渉しない。第1受容溝3310の溝底には、第1ロック部材301が伸長又は格納されるように、第1貫通穴33101が設けられている。第1ロック部材301が第1貫通穴33101から伸長すると、第1ロック部材301は、伸長状態になり、ヘッドレスト23又は遮断ブロック24と係合される。第1ロック部材301が第1貫通穴33101から格納されると、第1ロック部材301は格納状態になる。
【0042】
図13図15を参照して、この実施形態では、第2ロックアセンブリ32は、背凭れ22に取り付けられて第2受容溝3320を有する第2取付座332を更に含んでもよく、第2受容溝3320内には第2弾性復元部材321が配置される。第2弾性復元部材321は、第2取付座332を介して背凭れ22に取り付けられ、第2受容溝3320内の第2弾性復元部材321は、他の部品と容易には干渉しない。第2受容溝3320の溝底には、第2ロック部材302が伸長又は格納されるように、第2貫通穴33201が設けられている。第2ロック部材302が第2貫通穴33201から伸長すると、第2ロック部材302は、伸長状態になり、ヘッドレスト23又は遮断ブロック24と係合されることが理解可能である。第2ロック部材302が第貫通穴33201から格納されると、第2ロック部材302が格納状態になる。
【0043】
この実施形態は、第1牽引ロープ312と第1弾性復元部材311との動作可能な接続と、第2牽引ロープ322と第2弾性復元部材321との動作可能な接続とを示す。
【0044】
図10及び図11を参照して、第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1駆動ピン341に接続され、第1牽引ロープ312は、第1弾性復元部材311を介して第1駆動ピン341と相互作用する。いくつかの実施形態では、第1駆動ピン341が、第1受容溝3310に受容され、第1弾性復元部材311に対して当接する。支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わると、第1牽引ロープ312は、第1駆動ピン341によって変形されるように第1弾性復元部材311を駆動し、第1ロック部材301は第1貫通穴33101から格納される。
【0045】
いくつかの実施形態において、第1受容溝3310の溝壁には、第1摺動路33102が設けられており、第1駆動ピン341は、第1摺動路33102にスライド可能に嵌合される。第1摺動路33102は、例えば長孔であり、第1摺動路33102によってもたらされる第1駆動ピン341のストロークは、例えば、上述したS1とS2との間の差と等しい。図8を参照して、支持脚11が展開状態から折畳み状態に切り換わると、第1牽引ロープ312は、第1駆動ピン341を引いて第1摺動路33102に沿って右方且つ下方へ移動させ、第1駆動ピン341は、移動中に第1弾性復元部材311に力を付与し、第1ロック部材301が、右方及び上方に移動して第1貫通穴33101から格納される。結果として、年長児が乗車するためチャイルドセーフティシートの支持脚11が折り畳まれていると、第1ロック部材301は、もはや、ヘッドレスト23が上方へ移動するのを規制できない。
【0046】
いくつかの実施形態では、第1弾性復元部材311の中間部には、第1開口3110が設けられ、第1牽引ロープ312の第2端3122には、第1接続リング31220が設けられる。第1接続リング31220は、第1開口3110内に配置され、第1駆動ピン341に装着される。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1弾性復元部材311の第1端3111が、例えば、第1取付座331にリベット結合又は溶接され、第1弾性復元部材311の第2端3112は、第1受容溝3310の溝底に向かって傾斜して延在し、それにより、傾斜面を有する。第1ロック部材301は、第1弾性復元部材311の第2端3112に配置される。第1駆動ピン341が受ける第1牽引ロープ312からの牽引力が、第1駆動ピン341が受ける第1弾性復元部材311からの押圧力よりも大きいと、第1駆動ピン341は、第1摺動路33102でスライドし、同時に第1弾性復元部材311の傾斜面を押し、第1弾性復元部材311の傾斜面が弾性変形し、第1ロック部材301が、強制的に第1貫通穴33101から格納される。第1駆動ピン341が受ける第1牽引ロープ311からの牽引力が、第1駆動ピン341が受ける第1弾性復元部材311からの押圧力よりも小さいと、第1弾性復元部材311の傾斜面が、第1摺動路33102を逆方向にスライドするように第1駆動ピン341を駆動し、同時に第1ロック部材301が第1貫通穴33101から伸長する。
【0048】
図15を参照して、第2牽引ロープ322の第2端3222は、第2駆動ピン342に接続され、第2牽引ロープ322は、第2弾性復元部材321を介して第2駆動ピン342と相互作用する。いくつかの実施形態では、第2駆動ピン342が、第2受容溝3320に受容され、第2弾性復元部材321に対して当接する。支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わると、第2牽引ロープ322は、第2駆動ピン342によって変形されるように第2弾性復元部材321を駆動し、第2ロック部材302は、第2貫通穴33201から格納される。
【0049】
いくつかの実施形態において、第2受容溝3320の溝壁には、第2摺動路33202が設けられ、第2駆動ピン342が、第2摺動路33202にスライド可能に嵌合され、第2摺動路33202は、例えば長孔であり、第2摺動路33202によってもたらされる第2駆動ピン342のストロークは、例えば上述したS3とS4との間の差に等しい。図13を参照して、支持脚11が折畳み状態から展開状態に切り換わると、第2牽引ロープ322が第2駆動ピン342を引いて第2摺動路33202に沿って右方及び下方に移動させ、第2駆動ピン342は、移動中に第2弾性復元部材321に力を付与し、第2ロック部材302が、右方及び上方へ移動し、第2貫通穴33201から格納される。年少児が乗車するためチャイルドセーフティシートの支持脚11が展開状態にあると、第2ロック部材302は、もはや、ヘッドレスト23が下方に移動するのを規制できない。
【0050】
いくつかの実施形態では、第2弾性復元部材321の中間部には、第2開口3210が設けられ、第2牽引ロープ322の第2端3222には、第2接続リング32220が設けられる。第2接続リング32220は、第2開口3210内に配置され、第2駆動ピン342に装着される。
【0051】
いくつかの実施形態では、第2弾性復元部材321の第1端3211は、例えば第2取付座332にリベット結合又は溶接され、第2弾性復元部材321の第2端3212は、第2受容溝3320の溝底に向かって傾斜して延在し、それにより傾斜面を有する。第2ロック部位302は、第2弾性復元部材321の第2端3212に配置される。第2駆動ピン342が受ける第2牽引ロープ322からの牽引力が、第2駆動ピン342が受ける第2弾性復元部材321からの押圧力よりも大きいと、第2駆動ピン342は、第2摺動身と33202でスライドし、同時に第2弾性復元部材321の傾斜面を押し、第2弾性復元部材321の傾斜面が弾性変形し、第2ロック部材302が、強制的に第2貫通穴33201から格納される。第2駆動ピン342が受ける第2牽引ロープ322からの牽引力が、第2駆動ピン342が受ける第2弾性復元部材321からの押圧力よりも小さいと、第2弾性復元部材321の傾斜面が、第2摺動路33202を逆方向にスライドするように第2駆動ピン342を駆動し、同時に第2ドック部材302が第2貫通穴33201から伸長する。
【0052】
上述した第1取付座331及び第2取付座332は、背凭れ22の中間に配置され、左右に離れて配列される。
【0053】
この実施形態では、ヘッドレスト制限装置3が、第1ロック部材301と第2ロック部材302とを両方含む。しかし、実際の適用では、ヘッドレスト制限装置3は、第1ロック部材301及び第2ロック部材302のうちの一方のみを含んでいてもよい。これに応じて、第1ロック部材301及び第2ロック部材302それぞれと対応する第1ロックアセンブリ31及び第2ロックアセンブリ32のうち一方のみが、設けられていてもよい。
【0054】
ヘッドレスト制限装置3は、第1ロックアセンブリ31、及び第2ロックアセンブリ32は、他の実施形態において様々な実施例を有していてもよく、本出願の目的が達成され得る限りにおいて、上述の例に限定されない。
【0055】
上述の実施形態において、第1ロック部材301及び第2ロック部材302は、ヘッドレスト23が上下方向に移動するのを規制するために、遮断ブロック24に対して当接し且つ遮断ブロック24と係合されている。他の実施形態では、遮断ブロック24は設けられていなくてもよく、第1ロック部材301及び第2ロック部材302は、ヘッドレスト23の上下方向の移動を規制するために、例えばヘッドレスト23に対して直接当接したりヘッドレスト23に直接係合されたりしてもよい。
【0056】
上述した実施形態において、シート2がベース1に対して旋回可能に接続されるチャイルドセーフティシート100が説明の例として使用されている。他の図示しない実施形態において、本出願の実施形態に係るヘッドレスト制限装置3は、座部2がベース1に固定的に接続されたチャイルドセーフティシート100にも適用可能である。この場合、第1ガイド構造又は第2ガイド構造(図示せず)が、ベース1の底部に配置されてもよい。第1牽引ロープ312の第2端3122は、第1ガイド構造を通過し、第1ガイド構造によって上方へ案内され、第1弾性復元部材311に動作可能に接続される。第2牽引ロープ322の第2端3222は、第2ガイド構造を通過し、第2ガイド構造によって上方へ案内され、第2弾性復元部材321に動作可能に接続される。
【0057】
上記実施形態の各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。説明を簡略化するために、上記実施形態における各技術的特徴の可能な組み合わせの全てが説明されているわけではない。しかし、これらの技術的特徴の全ての組み合わせは、それらの組み合わせが互いに矛盾しない限り、本出願の範囲内にあるとみなされるべきである。
【0058】
上記の実施形態は、単に本出願のいくつかの実施形態を例示するものであり、その説明は具体的かつ詳細であるが、本発明の範囲を限定するものとして構成されるものではない。
【0059】
なお、当業者であれば、本出願の範囲から逸脱することなく複数の変形及び修正を為すことができ、それらはすべて本出願の保護の範囲内にある。
【0060】
したがって、本出願の保護範囲は、添付のクレームに従うものとする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺動可能な支持脚が設けられたベースと、
高さ調整可能なヘッドレストが設けられた背凭れを有するシートと、
前記支持脚に動作可能に接続されたヘッドレスト制限装置と、
を備え、
前記ヘッドレスト制限装置は、第1ロック部材及び第2ロック部材を備え、
前記支持脚が展開状態にあるときに、前記第1ロック部材は、伸長状態にあり、前記ヘッドレストと係合可能であり、それにより前記ヘッドレストの上部調整高さを制限し、前記支持脚が折畳み状態にあるときに、前記第1ロック部材は格納状態にあり、
前記支持脚が展開状態にあるときに、前記第2ロック部材は格納状態にあり、前記支持脚が折畳み状態にあるときに、前記第2ロック部材は、伸長状態にあり、前記ヘッドレストと係合可能であり、それにより前記ヘッドレストの下部調整高さを制限する、
チャイルドセーフティシート。
【請求項2】
前記ヘッドレストは、前記背凭れの内側に配置され、前記背凭れの外側には、前記ヘッドレストに接続された遮断ブロックが設けられ、前記遮断ブロックは、前記ヘッドレストに追従して上下方向に移動するように構成され、
前記遮断ブロックは、前記第1ロック部材と係合されるように構成された上部制限面を備え、又は前記第2ロック部材と係合するように構成された下部制限面を備える、
請求項1に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項3】
前記背凭れの前記外側には、前記遮断ブロックと摺動可能に嵌合するトラックが設けられている、
請求項2に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項4】
前記ヘッドレスト制限装置が、第1ロックアセンブリ又は第2ロックアセンブリを更に備え、
前記第1ロックアセンブリが、
前記背凭れに取り付けられ、前記第1ロック部材に接続された第1弾性復元部材と、
前記支持脚の第1接続点に接続される第1端、及び前記第1弾性復元部材に接続される第2端を有する第1牽引ロープと、を備え、
前記支持脚が前記展開状態にあるとき、前記第1弾性復元部材は、前記第1ロック部材を前記伸長状態に維持し、前記支持脚が前記折畳み状態にあるとき、前記第1弾性復元部材は、前記第1牽引ロープから力を受けて変形し、前記第1ロック部材が前記伸長状態から前記格納状態に切り換わり、
前記第2ロックアセンブリが、
前記背凭れに取り付けられ、前記第2ロック部材に接続された第2弾性復元部材と、
前記支持脚の第2接続点に接続される第1端、及び前記第2弾性復元部材に接続される第2端を有する第2牽引ロープと、を備え、
前記支持脚が前記折畳み状態にあるとき、前記第2弾性復元部材は、前記第2ロック部材を前記伸長状態に維持し、前記支持脚が前記展開状態にあるとき、前記第2弾性復元部材は、前記第2牽引ロープから力を受けて変形し、前記第2ロック部材が、前記伸長状態から前記格納状態に切り換わる、
請求項1から3のいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項5】
前記第1弾性復元部材は、前記第1ロック部材と一体に形成され、又は、前記第2弾性復元部材は、前記第2ロック部材と一体に形成される、
請求項4に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項6】
前記支持脚は、揺動点によって前記ベースに揺動可能に接続され、
前記第1接続点は、前記支持脚の上部に配置され、前記第1接続点及び前記揺動点は、前記支持脚の長さ方向において第1所定距離だけ離れている、又は
前記第2接続点は、前記支持脚の上部に配置され、前記第2接続点及び前記揺動点は、前記支持脚の前記長さ方向において第2所定距離だけ離れている、
請求項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項7】
前記ベースの前端には、第1ガイド部が設けられており、前記第1ガイド部を介して前記第1牽引ロープが前記ベースの前記前端に係合し、前記支持脚が前記展開状態にあるときの前記第1ガイド部と前記第1接続点との間の前記第1牽引ロープの長さは、前記支持脚が前記折畳み状態にあるときの前記第1ガイド部と前記第1接続点との間の前記第1牽引ロープの前記長さよりも小さい、又は、
前記ベースの前記前端には、第2ガイド部が設けられており、前記第2ガイド部を介して前記第2牽引ロープが前記ベースの前記前端に係合し、前記支持脚が前記折畳み状態にあるときの前記第2ガイド部と前記第2接続点との間の前記第2牽引ロープの前記長さが、前記支持脚が前記展開状態にあるときの前記第2ガイド部と前記第2接続点との間の前記牽引ロープの前記長さよりも小さい、
請求項6に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項8】
前記シートが、中空の回転シャフトを介して前記ベースに旋回可能に接続され、前記第1牽引ロープが、前記回転シャフトを通過している、又は
前記第2牽引ロープが、前記回転シャフトを通過している、
請求項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項9】
前記シートが、前記ベースに固定的に接続され、前記ベースの底には、第1ガイド構造又は第2ガイド構造が設けられ、前記第1牽引ロープが、前記第1ガイド構造を通過し、前記第2牽引ロープが、前記第2ガイド構造を通過する、
請求項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項10】
前記第1ロックアセンブリは、前記背凭れに取り付けられ、第1受容溝を有する第1取付座を更に備え、前記第1弾性復元部材は、前記第1受容溝内に配置され、前記第1受容溝の溝底には、前記第1ロック部材が伸長又は格納するための第1貫通穴が設けられている、又は、
前記第2ロックアセンブリは、前記背凭れに取り付けられ、第2受容溝を有する第2取付座を備え、前記第2弾性復元部材は、前記第2受容溝内に配置され、前記第2受容溝の溝底には、前記第2ロック部材が伸長又は格納するための第2貫通穴が設けられている、
請求項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項11】
前記第1牽引ロープの前記第2端に接続され、前記第1受容溝に受容され、前記第1弾性復元部材に対して当接する第1駆動ピン、又は
前記第2牽引ロープの前記第2端に接続され、前記第2受容溝に受容され、前記第2弾性復元部材に対して当接する第2駆動ピン
を更に備える、請求項10に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項12】
前記第1受容溝の溝壁には、第1摺動路が設けられ、前記第1駆動ピンは、前記第1摺動路と摺動可能に嵌合され、又は、
前記第2受容溝の溝壁には、第2摺動路が設けられ、前記第2駆動ピンは、前記第2摺動路と摺動可能に嵌合される、
請求項11に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項13】
前記第1弾性復元部材には、第1開口が設けられ、前記第1牽引ロープの前記第2端には、第1接続リングが設けられ、前記第1接続リングは、前記第1開口内に配置され、前記第1駆動ピンに装着され、又は
前記第2弾性復元部材には、第2開口が設けられ、前記第2牽引ロープの前記第2端には、第2接続リングが設けられ、前記第2接続リングは、前記第2開口内に配置され、前記第2駆動ピンに装着される、
請求項11に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項14】
前記第1弾性復元部材の第1端は、前記第1取付座に接続され、前記第1弾性復元部材の第2端は、前記第1取付溝の溝底に向かって傾斜して延在し、前記第1ロック部材は、前記第1弾性復元部材の前記第2端に配置され、又は、
前記第2弾性復元部材の第1端は、前記第2取付座に接続され、前記第2弾性復元部材の第2端は、前記第2取付溝の溝底に向かって傾斜して延在し、前記第2ロック部材は、前記第2弾性復元部材の前記第2端に配置される、
請求項11に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項15】
前記背凭れと前記ヘッドレストとの間に配置された高さ調整機構を更に備え、前記高さ調整機構により、前記ヘッドレストは、前記背凭れ上に上部制限調整高さ及び下部制限調整高さを有することが可能となり、
前記上部制限高さの高さ値は、前記上部調整高さのそれよりも大きく、又は、前記下部制限調整高さの高さ値は、前記下部調整高さのそれよりも小さい、
請求項1からのいずれか1項に記載のチャイルドセーフティシート。
【請求項16】
前記ヘッドレストには、肩ベルト穴及びシートベルト拘束具が設けられ、
前記下部制限調整高さ及び前記上部調整高さは、前記肩ベルト穴の下縁と、前記シートの座部の上面との間の距離に対応し、又は、
前記上部制限調整高さ及び前記下部調整高さは、前記シートベルト拘束具の下縁と、前記シートの前記座部の上面との間の距離に対応する、
請求項15に記載のチャイルドセーフティシート。
【国際調査報告】