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特表2024-521527高解像度広角光学レンズ及び光学機器
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  • 特表-高解像度広角光学レンズ及び光学機器 図1
  • 特表-高解像度広角光学レンズ及び光学機器 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】高解像度広角光学レンズ及び光学機器
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
G02B13/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578690
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 CN2022101777
(87)【国際公開番号】W WO2023216386
(87)【国際公開日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】202210508507.2
(32)【優先日】2022-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523475996
【氏名又は名称】広東奥普特科技股フン有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185719
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 悠樹
(72)【発明者】
【氏名】林佳敏
(72)【発明者】
【氏名】曽振煌
(72)【発明者】
【氏名】盧盛林
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA01
2H087PA09
2H087PA16
2H087PB13
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA12
2H087QA22
2H087QA26
2H087QA34
2H087QA41
2H087QA46
2H087RA32
2H087RA44
(57)【要約】
本願の実施例は、高解像度広角光学レンズ及び光学機器を開示し、該光学レンズは、光学系を備え、該光学系は、第1レンズ群、第2レンズ群、ストップ及び第3レンズ群を備え、第1レンズ群は、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを有する第1サブレンズ群と、第4レンズ、第5レンズ及び第6レンズを有する第2サブレンズ群とを備え、第2レンズ群は、第7レンズ、第8レンズを備え、第3レンズ群は、第9レンズ、第10レンズ、第11レンズ、第12レンズ及び第13レンズを備え、前記光学系の焦点距離は、fであり、上記各レンズ群は、関係式7.00<|fS1/f|<8.60、4.80<|fS2/f|<6.00、8.50<|fS3/f|<10.00を満たす。上記構造により、該光学レンズは解像度が高くなり、光学歪みが小さくなり、且つ大ターゲット面の広角光学レンズとなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順次設けられた、正屈折力を有する第1レンズ群S1、正屈折力を有する第2レンズ群S2、ストップ及び負屈折力を有する第3レンズ群S3を備える光学系を備え、
前記第1レンズ群S1は、順次設けられた負屈折力を有する第1サブレンズ群T1及び正屈折力を有する第2サブレンズ群T2を備え、前記第1サブレンズ群T1は、正屈折力を有してメニスカス構造を呈する第1レンズG1、負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第2レンズG2及び負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第3レンズG3を備え、前記第2サブレンズ群T2は、順次設けられた、正屈折力を有してメニスカス構造を呈する第4レンズG4、負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第5レンズG5及び正屈折力を有してメニスカス構造を呈する第6レンズG6を備え、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5は、接着されて正屈折力を有する第1接着レンズ群U1となり、
前記第2レンズ群S2は、順次設けられた、正屈折力を有して両凸構造を呈する第7レンズG7、負屈折力を有して両凹構造を呈する第8レンズG8を備え、前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は、接着されて正屈折力を有する第2接着レンズ群U2となり、
前記第3レンズ群S3は、正屈折力を有して両凸構造を呈する第9レンズG9、負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第10レンズG10、負屈折力を有して両凹構造を呈する第11レンズG11、正屈折力を有して両凸構造を呈する第12レンズG12及び正屈折力を有して両凸構造を呈する第13レンズG13を備え、前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10は、接着されて正屈折力を有する第3接着レンズ群U3となり、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12は、接着されて負屈折力を有する第4接着レンズ群U4となり、
前記光学系の焦点距離は、fであり、前記第1レンズ群S1の焦点距離は、fS1であり、関係式7.00<|fS1/f|<8.60を満たし、前記第2レンズ群S2の焦点距離は、fS2であり、関係式4.80<|fS2/f|<6.00を満たし、前記第3レンズ群S3の焦点距離は、fS3であり、関係式8.50<|fS3/f|<10.00を満たす、
ことを特徴とする高解像度広角光学レンズ。
【請求項2】
前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|BFL/f|<1.95を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項3】
前記光学系の半像高y’及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|y’/f|<1.30を満たす、
ことを特徴とする請求項2に記載の光学レンズ。
【請求項4】
前記第1レンズG1の焦点距離は、fG1であり、前記第1レンズG1の焦点距離fG1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式11.00<|fG1/f|<13.00を満たし、前記第2レンズG2の焦点距離は、fG2であり、前記第2レンズG2の焦点距離fG2及び前記光学系の焦点距離fは、関係式3.50<|fG2/f|<5.00を満たし、前記第3レンズG3の焦点距離は、fG3であり、前記第3レンズG3の焦点距離fG3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式1.50<|fG3/f|<2.80を満たし、
前記第1サブレンズ群T1の焦点距離は、fT1であり、前記第1サブレンズ群の焦点距離fT1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式1.20<|fT1/f|<2.20を満たす、
ことを特徴とする請求項3に記載の光学レンズ。
【請求項5】
前記第1接着レンズ群U1の焦点距離は、fU1であり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式15.80<|fU1/f|<17.00を満たし、前記第6レンズG6の焦点距離は、fG6であり、前記第6レンズG6の焦点距離fG6及び前記光学系の焦点距離fは、関係式5.20<|fG6/f|<6.10を満たし、
前記第2サブレンズ群T2の焦点距離は、fT2であり、前記第2サブレンズ群の焦点距離fT2及び前記光学系の焦点距離fは、関係式6.40<|fT2/f|<7.40を満たす、
ことを特徴とする請求項4に記載の光学レンズ。
【請求項6】
前記第3接着レンズ群U3の焦点距離は、fU3であり、前記第3接着レンズ群U3の焦点距離fU3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式3.50<|fU3/f|<4.60を満たし、前記第4接着レンズ群U4の焦点距離は、fU4であり、前記第4接着レンズ群U4の焦点距離fU4及び前記光学系の焦点距離fは、関係式2.50<|fU4/f|<3.50を満たし、前記第13レンズG13の焦点距離は、fG13であり、前記第13レンズG13の焦点距離fG13及び前記光学系の焦点距離fは、関係式2.00<|fG13/f|<3.00を満たす、
ことを特徴とする請求項5に記載の光学レンズ。
【請求項7】
前記ストップのアパーチャは、円孔であり、且つ前記ストップの絞りの調節範囲は、端点値を含んでF2.8~F16である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項8】
前記光学系における各レンズは、いずれも球面レンズである、
ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の光学系を備える、
ことを特徴とする光学機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2022年05月11日に中国専利局に出願された、出願番号が202210508507.2で、発明の名称が「高解像度広角光学レンズ及び光学機器」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、光学結像の技術分野に関し、特に高解像度広角光学レンズ及び該光学レンズを備える光学機器に関する。
【背景技術】
【0003】
「中国製造2025」の導入に伴い、産業知能化が絶え間なく発展し、マシンビジョンの応用が、ますます広がり、高精度、高解像度の方向へ徐々に発展しており、特に大視野検出の分野、例えば、大サイズ測定、PCB基板の欠陥検出、フロアタイルの表面テクスチャ及び色検出等において高精度、高解像度の方向へ徐々に発展しているが、今の市場ではマシンビジョンの大視野検出に対応する広角光学レンズは稀である。また、産業技術の発展に伴い、現代産業の大視野検出は、検出精度に対する要求も高く、光学レンズの視野、解像度等の方面への要求も徐々に高まっている。
【0004】
それと同時に、カメラチップも徐々に大型化しており、1.1″結像チップ、例えばSONYのIMX531、IMX541等の大型高解像度チップは、徐々に主流なチップの1つになる。しかしながら、現在の市場では1.1″結像チップに対する広角光学レンズが非常に希少であり、特に高解像度の大ターゲット面の広角光学レンズはごくわずかであり、既存のレンズも、歪み、解像度及びレンズのサイズ面で満足できるものがない。したがって、高解像度、広角、低光学歪みの光学レンズを設計することは当業者の差し迫ったニーズになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本願の実施例は、高い解像度、低い光学歪みを有し、且つ大ターゲット面の広角光学レンズである高解像度広角光学レンズを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願の実施例は、
物体側から像側へ順次設けられた、正屈折力を有する第1レンズ群S1、正屈折力を有する第2レンズ群S2、ストップ及び負屈折力を有する第3レンズ群S3を備える光学系を備え、
前記第1レンズ群S1は、順次設けられた負屈折力を有する第1サブレンズ群T1及び正屈折力を有する第2サブレンズ群T2を備え、前記第1サブレンズ群T1は、正屈折力を有してメニスカス構造を呈する第1レンズG1、負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第2レンズG2及び負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第3レンズG3を備え、前記第2サブレンズ群T2は、順次設けられた、正屈折力を有してメニスカス構造を呈する第4レンズG4、負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第5レンズG5及び正屈折力を有してメニスカス構造を呈する第6レンズG6を備え、そのうち、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5は、接着されて正屈折力を有する第1接着レンズ群U1となり、
前記第2レンズ群S2は、順次設けられた、正屈折力を有して両凸構造を呈する第7レンズG7、負屈折力を有して両凹構造を呈する第8レンズG8を備え、そのうち、前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は、接着されて正屈折力を有する第2接着レンズ群U2となり、
前記第3レンズ群S3は、正屈折力を有して両凸構造を呈する第9レンズG9、負屈折力を有してメニスカス構造を呈する第10レンズG10、負屈折力を有して両凹構造を呈する第11レンズG11、正屈折力を有して両凸構造を呈する第12レンズG12及び正屈折力を有して両凸構造を呈する第13レンズG13を備え、そのうち、前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10は、接着されて正屈折力を有する第3接着レンズ群U3となり、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12は、接着されて負屈折力を有する第4接着レンズ群U4となり、
前記光学系の焦点距離は、fであり、前記第1レンズ群S1の焦点距離は、fS1であり、関係式7.00<|fS1/f|<8.60を満たし、前記第2レンズ群S2の焦点距離は、fS2であり、関係式4.80<|fS2/f|<6.00を満たし、前記第3レンズ群S3の焦点距離は、fS3であり、関係式8.50<|fS3/f|<10.00を満たす、高解像度広角光学レンズの技術案を提供する。
【0007】
好ましくは、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|BFL/f|<1.95を満たす。
【0008】
好ましくは、前記光学系の半像高y’及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|y’/f|<1.30を満たす。
【0009】
好ましくは、前記第1レンズG1の焦点距離は、fG1であり、前記第1レンズG1の焦点距離fG1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式11.00<|fG1/f|<13.00を満たし、前記第2レンズG2の焦点距離は、fG2であり、前記第2レンズG2の焦点距離fG2及び前記光学系の焦点距離fは、関係式3.50<|fG2/f|<5.00を満たし、前記第3レンズG3の焦点距離は、fG3であり、前記第3レンズG3の焦点距離fG3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式1.50<|fG3/f|<2.80を満たし、
前記第1サブレンズ群T1の焦点距離は、fT1であり、前記第1サブレンズ群の焦点距離fT1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式1.20<|fT1/f|<2.20を満たす。
【0010】
好ましくは、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離は、fU1であり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式15.80<|fU1/f|<17.00を満たし、前記第6レンズG6の焦点距離は、fG6であり、前記第6レンズG6の焦点距離fG6及び前記光学系の焦点距離fは、関係式5.20<|fG6/f|<6.10を満たし、
前記第2サブレンズ群T2の焦点距離は、fT2であり、前記第2サブレンズ群の焦点距離fT2及び前記光学系の焦点距離fは、関係式6.40<|fT2/f|<7.40を満たす。
【0011】
好ましくは、前記第3接着レンズ群U3の焦点距離は、fU3であり、前記第3接着レンズ群U3の焦点距離fU3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式3.50<|fU3/f|<4.60を満たし、前記第4接着レンズ群U4の焦点距離は、fU4であり、前記第4接着レンズ群U4の焦点距離fU4及び前記光学系の焦点距離fは、関係式2.50<|fU4/f|<3.50を満たし、前記第13レンズG13の焦点距離は、fG13であり、前記第13レンズG13の焦点距離fG13及び前記光学系の焦点距離fは、関係式2.00<|fG13/f|<3.00を満たす。
【0012】
好ましくは、前記ストップのアパーチャは、円孔であり、且つ前記ストップの絞りの調節範囲は、端点値を含んでF2.8~F16である。
【0013】
好ましくは、前記光学系における各レンズは、いずれも球面レンズである。
【0014】
本願の実施例は、上記いずれかの実施例に記載の光学レンズを備える光学機器をさらに提供する。
【発明の効果】
【0015】
従来技術と比べ、上記技術案は以下の利点を有する。
本願に係る技術案の光学レンズは、物体側から像側へ順次設けられた第1レンズ群S1、第2レンズ群S2、ストップ及び第3レンズ群S3を備える光学系を備え、前記第1レンズ群S1は、第1サブレンズ群T1及び第2サブレンズ群T2を備え、前記第1サブレンズ群T1は、第1レンズG1、第2レンズG2及び第3レンズG3を備え、前記第2サブレンズ群T2は、順次設けられた第4レンズG4、第5レンズG5及び第6レンズG6を備え、そのうち、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5は、接着されて第1接着レンズ群U1となり、前記第2レンズ群S2は、順次設けられた第7レンズG7、第8レンズG8を備え、そのうち、前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は、接着されて第2接着レンズ群U2となり、前記第3レンズ群S3は、順次設けられた第9レンズG9、第10レンズG10、第11レンズG11、第12レンズG12及び第13レンズG13を備え、そのうち、前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10は、接着されて第3接着レンズ群U3となり、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12は、接着されて第4接着レンズ群U4となり、前記光学系の焦点距離は、fであり、前記第1レンズ群S1の焦点距離は、fS1であり、関係式7.00<|fS1/f|<8.60を満たし、前記第2レンズ群S2の焦点距離は、fS2であり、関係式4.80<|fS2/f|<6.00を満たし、前記第3レンズ群S3の焦点距離は、fS3であり、関係式8.50<|fS3/f|<10.00を満たす。上記構造により、前記光学系の焦点距離fを8mm、最大結像面Φを17.6mmとすることを実現可能であり、これにより、前記光学レンズが大ターゲット面の広角光学レンズとなる。同時に上記構造により、前記光学系は、最高解像度が208lp/mmに到達可能であり、解像度が高く、2.4μmピクセルチップとマッチング可能であり、且つ大サイズの1.1″チップに対応する場合、その画素が二千五百万画素に到達可能であり、これにより、大サイズの結像チップに適用可能になる。また、上記構造により、前記光学系は、光学歪みが2.0%よりも低く、光学歪みが小さい。これから分かるように、本願の実施例に係る光学レンズは解像度が高く、光学歪みが小さく、且つ大ターゲット面の広角光学レンズであり、さらに、大サイズの結像チップにも適用され、広範な応用見通しを備える。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明で使用する必要がある図面を簡単に紹介するが、以下の説明における図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的労働を行わない前提で、これらの図面からさらに他の図面を得ることができることが明らかである。
【0017】
図1】本願の実施例に係る高解像度広角光学レンズの構造模式図である。
図2】本願の実施例に係る高解像度広角光学レンズの光学歪み曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術態様を明確で完全に説明し、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わない前提で得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0019】
以下の説明では、本願を十分に理解しやすくさせるために多くの具体的な詳細が記載されているが、本願はさらに、ここで説明されるものと異なる他の方式を採用して実施可能であり、当業者は本願の内包に背くことなく類似的に普及させることが可能であり、従って、本願は以下に開示される具体的な実施例に制限されない。
【0020】
次いで、本願は、模式図を参照しながら詳しく説明しており、本願の実施例を詳述する時に、説明を容易にするために、デバイス構造を表す断面図は、一般的な割合によらず部分的に拡大され、且つ前記模式図は例に過ぎず、ここで本願の保護範囲を制限すべきではない。また、実際の製作においては、長さ、幅及び深さの3次元空間のサイズを含むべきである。
【0021】
背景技術の部分に記載したように、高解像度、広角、光学的に低い歪みの光学レンズを設計して得ることはより一層差し迫っており、当業者の研究の重点となっている。
【0022】
上記研究を踏まえ、本願の実施例は、高解像度広角光学レンズを提供し、該光学レンズは、光学系を備え、図1に示すように、該光学系は、
物体側から像側(Image)へ順次設けられた、正屈折力を有する第1レンズ群S1、正屈折力を有する第2レンズ群S2、ストップ(Stop)及び負屈折力を有する第3レンズ群S3を備え、
前記第1レンズ群S1は、順次設けられた、負屈折力を有する第1サブレンズ群T1及び正屈折力を有する第2サブレンズ群T2を備え、前記第1サブレンズ群T1は、正屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第1レンズG1、負屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第2レンズG2及び負屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第3レンズG3を備え、前記第2サブレンズ群T2は、順次設けられた、正屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第4レンズG4、負屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第5レンズG5及び正屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第6レンズG6を備え、そのうち、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5は、接着されて正屈折力を有する第1接着レンズ群U1となり、なお、前記第1サブレンズ群T1における前記第1レンズG1、前記第2レンズG2及び前記第3レンズG3は、物体側から像側へ順次設けられ、前記第2サブレンズ群T2における前記第4レンズG4、前記第5レンズG5及び前記第6レンズG6は、物体側から像側へ順次設けられ、
前記第2レンズ群S2は、順次設けられた、正屈折力を有し且つ両凸構造を呈する第7レンズG7、及び負屈折力を有し且つ両凹構造を呈する第8レンズG8を備え、そのうち、前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は、接着されて正屈折力を有する第2接着レンズ群U2となり、なお、前記第2レンズ群S2における前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は、物体側から像側へ順次設けられ、
前記第3レンズ群S3は、順次設けられた、正屈折力を有し且つ両凸構造を呈する第9レンズG9、負屈折力を有し且つメニスカス構造を呈する第10レンズG10、負屈折力を有し且つ両凹構造を呈する第11レンズG11、正屈折力を有し且つ両凸構造を呈する第12レンズG12及び正屈折力を有し且つ両凸構造を呈する第13レンズG13を備え、そのうち、前記第9レンズG9、前記第10レンズG10は、接着されて正屈折力を有する第3接着レンズ群U3となり、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12は、接着されて負屈折力を有する第4接着レンズ群U4となり、なお、前記第3レンズ群S3における前記第9レンズG9、前記第10レンズG10、前記第11レンズG11、前記第12レンズG12及び前記第13レンズG13は、物体側から像側へ順次設けられ、
前記光学系の焦点距離は、fであり、前記第1レンズ群S1の焦点距離は、fS1であり、前記第1レンズ群S1の焦点距離fS1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式7.00<|fS1/f|<8.60を満たし、つまり、前記第1レンズ群S1の焦点距離fS1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、7.00~8.60であり、前記第2レンズ群S2の焦点距離は、fS2であり、前記第2レンズ群の焦点距離fS2及び前記光学系の焦点距離fは、関係式4.80<|fS2/f|<6.00を満たし、つまり、前記第2レンズ群S2の焦点距離fS2と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、4.80~6.00であり、前記第3レンズ群S3の焦点距離は、fS3であり、前記第3レンズ群S3の焦点距離fS3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式8.50<|fS3/f|<10.00を満たし、つまり、前記第3レンズ群S3の焦点距離fS3と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、8.50~10.00である。なお、前記第2レンズ群S2は、第7レンズG7及び第8レンズG8を備え、且つ前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は第2接着レンズ群U2を構成し、そのため、前記第2レンズ群S2の焦点距離は、即ち前記第2接着レンズ群の焦点距離であり、二者は等しい。
【0023】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|BFL/f|<1.95を満たし、つまり、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFLと前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.95である。なお、光学系にとって、光学系の光学バックフォーカスレングス(Back Focal Length、BFLと略称される)は、光学系における最後の表面から像面までの距離であり、そのため、本願の実施例に係る光学レンズにとって、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fが関係式|BFL/f|<1.95を満たすこととは、前記光学系の最後の表面から像面までの距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.95であることを意味し、つまり、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fが関係式|BFL/f|<1.95を満たすこととは、前記光学系における前記第13レンズG13の物体側に近いレンズ面から像面までの距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.95であることを意味する。
【0024】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記光学系の半像高y’及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|y’/f|<1.30を満たし、つまり、前記光学系の半像高y’と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.30である。なお、光学系において、光学系の半像高は、該光学系が結像した像高の半分であり、そのため、本願の実施例に係る光学レンズの光学系の半像高y’及び前記光学系の焦点距離fが関係式|y’/f|<1.30を満たすことについては、前記光学系が結像した像高の半分と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.30であることを意味する。
【0025】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記第1サブレンズ群T1における前記第1レンズG1の焦点距離は、fG1であり、前記第1レンズG1の焦点距離fG1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式11.00<|fG1/f|<13.00を満たし、つまり、前記第1サブレンズ群S1における前記第1レンズG1の焦点距離fG1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、11.00~13.00であり、前記第1サブレンズ群T1における前記第2レンズG2の焦点距離は、fG2であり、前記第2レンズG2の焦点距離fG2及び前記光学系の焦点距離fは、関係式3.50<|fG2/f|<5.00を満たし、つまり、前記第1サブレンズ群T1における前記第2レンズG2の焦点距離fG2と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、3.50~5.00であり、前記第1サブレンズ群T1における前記第3レンズG3の焦点距離は、fG3であり、前記第3レンズG3の焦点距離fG3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式1.50<|fG3/f|<2.80を満たし、つまり、前記第1サブレンズ群T1における前記第3レンズG3の焦点距離fG3と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、1.50~2.80である。
【0026】
さらに、上記実施例を踏まえ、本願の実施例において、前記第1サブレンズ群T1の焦点距離は、fT1であり、前記第1サブレンズ群の焦点距離fT1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式1.20<|fT1/f|<2.20を満たし、つまり、前記第1サブレンズ群T1の焦点距離fT1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、1.20~2.20である。
【0027】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記第2サブレンズ群T2における前記第1接着レンズ群U1の焦点距離は、fU1であり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式15.80<|fU1/f|<17.00を満たし、つまり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、15.80~17.00である。既に知られているように、前記第1接着レンズ群U1は、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5が接着されてなる接着レンズ群であり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、15.80~17.00であり、つまり、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5が接着されてなる接着レンズ群の焦点距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、15.80~17.00である。さらに、前記第2サブレンズ群T1における前記第6レンズG6の焦点距離は、fG6であり、前記第6レンズG6の焦点距離fG6及び前記光学系の焦点距離fは、関係式5.20<|fG6/f|<6.10を満たし、つまり、前記第2サブレンズ群T2における前記第6レンズG6の焦点距離fG6と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、5.20~6.10である。
【0028】
さらに、上記実施例を踏まえ、本願の実施例において、前記第2サブレンズ群T2の焦点距離は、fT2であり、前記第2サブレンズ群の焦点距離fS12及び前記光学系の焦点距離fは、関係式6.40<|fT2/f|<7.40を満たし、つまり、前記第2サブレンズ群の焦点距離fT2と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、6.40~7.40である。
【0029】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記第3レンズ群S3における前記第3接着レンズ群U3の焦点距離は、fU3であり、前記第3接着レンズ群U3の焦点距離fU3及び前記光学系の焦点距離fは、関係式3.50<|fU3/f|<4.60を満たし、つまり、前記第3レンズ群S3における前記第3接着レンズ群U3の焦点距離fU3と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、3.50~4.60であり、既に知られているように、前記第3接着レンズ群U3は、前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10が接着されてなるものであり、そのため、前記第3接着レンズ群U3の焦点距離fU3及び前記光学系の焦点距離fが関係式3.50<|fU3/f|<4.60を満たすこととは、前記第3レンズ群S3における前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10が接着されてなる接着レンズ群の焦点距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、3.50~4.60であることも意味する。
【0030】
前記第3レンズ群S3における前記第4接着レンズ群U4の焦点距離は、fU4であり、前記第4接着レンズ群U4の焦点距離fU4及び前記光学系の焦点距離fは、関係式2.50<|fU4/f|<3.50を満たし、つまり、前記第3レンズ群S3における前記第4接着レンズ群U4の焦点距離fU4と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、2.50~3.50であり、既に知られているように、前記第3レンズ群S3における前記第4接着レンズU4は、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12が接着されてなる接着レンズ群であり、そのため、前記第4接着レンズ群U4の焦点距離fU4及び前記光学系の焦点距離fが関係式2.50<|fU4/f|<3.50を満たすこととは、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12が接着されてなる接着レンズ群の焦点距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、2.50~3.50であることも意味する。
【0031】
前記第3レンズ群S3における前記第13レンズG13の焦点距離は、fG13であり、前記第13レンズG13の焦点距離fG13及び前記光学系の焦点距離fは、関係式2.00<|fG13/f|<3.00を満たし、つまり、前記第3レンズ群S3における前記第13レンズG13の焦点距離fG13と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、2.00~3.00である。
【0032】
上記いずれかの実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記光学系における前記ストップのアパーチャは、円孔であり、且つ前記ストップの絞りの調節範囲は、端点値を含んでF2.8~F16であり、これにより、前記光学系のストップの絞りの調節範囲が大きなり、前記光学系における前記ストップの絞りを柔軟に調節可能となる。
【0033】
上記いずれかの実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記光学系における各レンズは、いずれも球面レンズであり、即ち前記光学系における前記第1レンズG1、前記第2レンズG2、前記第3レンズG3、前記第4レンズG4、前記第5レンズG5、前記第6レンズG6、前記第7レンズG7、前記第8レンズG8、前記第9レンズG9、前記第10レンズG10、前記第11レンズG11、前記第12レンズG12及び前記第13レンズG13は、いずれも球面レンズであるが、本願の実施例においてこれは限定されず、具体的なものが状況に応じて定められる。
【0034】
上記各実施例を踏まえ、本願の1つの具体的な実施例において、前記光学レンズにおける光学系の各レンズ及び各接着レンズ群のデータは、以下の表に示す通りである。
【0035】
【0036】
なお、上記データ表において、各レンズ及び各接着レンズ群の前表面は、各レンズ及び各接着レンズ群の物体側に近いレンズ面であり、即ち各レンズ及び各接着レンズ群の前表面は、各レンズ及び各接着レンズ群の物体面に近いレンズ面であり、各レンズ及び各接着レンズ群の後表面は、各レンズ及び各接着レンズ群の像側に近いレンズ面であり、即各レンズ及び各接着レンズ群の後表面は、各レンズ及び各接着レンズ群の像面に近いレンズ面である。
【0037】
さらに、既に知られているように、前記第1接着レンズ群U1は、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5が接着されてなるものであり、そのため、前記第1接着レンズ群U1の前表面は、前記第4レンズG4の前表面であり、前記第1接着レンズ群U1の接着面は、前記第4レンズG4の後表面及び前記第5レンズG5の前表面が接着された後の接着面であり、前記第1接着レンズ群U1の後表面は、前記第5レンズG5の後表面である。前記第2接着レンズ群U2は、前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8が接着されてなるものであり、そのため、前記第2接着レンズ群U2の前表面は、前記第7レンズG7の前表面であり、前記第2接着レンズ群U2の接着面は、前記第7レンズG7の後表面及び前記第8レンズG8の前表面が接着された後の接着面であり、前記第2接着レンズ群U2の後表面は、前記第8レンズG8の後表面である。前記第3接着レンズ群U3は、前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10が接着されてなるものであり、そのため、前記第3接着レンズ群U3の前表面は、前記第9レンズG9の前表面であり、前記第3接着レンズ群U3の接着面は、前記第9レンズG9の後表面及び前記第10レンズG10の前表面が接着された後の接着面であり、前記第3接着レンズ群U3の後表面は、前記第10レンズG10の後表面である。前記第4接着レンズ群U4は、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12が接着されてなるものであり、そのため、前記第4接着レンズ群U4の前表面は、前記第11レンズG11の前表面であり、前記第4接着レンズ群U4の接着面は、前記第11レンズG11の後表面及び前記第12レンズG12の前表面が接着された後の接着面であり、前記第4接着レンズ群U4の後表面は、前記第12レンズG12の後表面である。
【0038】
上記データにより、前記第1レンズ群S1の焦点距離fS1=62.84mm、前記第2レンズ群S2の焦点距離fS2=43.28mm、前記第3レンズ群S3の焦点距離fS3=-74.00mm、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL=11.30mm、前記光学系の半像高y’=8.8mmが得られる。さらに、前記第1レンズ群S1における前記第1サブレンズ群T1の焦点距離はfT1=-13.59mmであり、前記第1レンズ群S1における前記第2サブレンズ群T2の焦点距離はfT2=55.57mmであり、前記第1サブレンズ群T1の前記第1レンズG1の焦点距離はfG1=98.50mmであり、前記第1サブレンズ群T1の前記第2レンズG2の焦点距離はfG2=-33.00mmであり、前記第1サブレンズ群T1の前記第3レンズG3の焦点距離はfG3=-17.60mmであり、前記第2サブレンズ群T2における前記第1接着レンズ群U1の焦点距離はfU1=131.18mmであり、前記第2サブレンズ群T2における前記第6レンズG6の焦点距離はfG6=45.40mmであり、前記第3レンズ群S3における前記第3接着レンズ群U3の焦点距離はfU3=32.82mmであり、前記第3レンズ群S3における前記第4接着レンズ群U4の焦点距離はfU4=-24.00mmであり、前記第13レンズG13の焦点距離は、fG13=19.65mmである。上記各レンズ群の焦点距離並びに各レンズ群における各レンズ及び各接着レンズ群の焦点距離から分かるように、|fS1/f|=7.86で、|fS2/f|=5.41で、|fS3/f|=9.26で、|BFL/f|=1.41で、|y’/f|=1.10で、|fT1/f|=1.70で、|fT2/f|=6.95で、|fG1/f|=12.31で、|fG2/f|=4.13で、|fG3/f|=2.20で、|fU1/f|=16.40で、|fG6/f|=1.70で、|fU3/f|=4.10で、|fU4/f|=3.00で、|fG13/f|=2.46であり、前述各関係式の取り値範囲以内において、上記各関係式の要求が満たされ、該具体的な実施例が本願の実施例に係る光学レンズの各項の要求に適合し、本願の実施例に係る光学レンズの具体的な実施例であることを示している。
【0039】
上記具体的な実施例に記載の光学系の構造により前記光学系の焦点距離fを8mmとすることを実現可能であり、これにより、前記光学系の焦点距離が短くなり、前記光学レンズは視野が大きくなり、広角光学レンズとなり、且つ上記構造の前記光学系の最大結像面Φは17.6mmであり、これにより、前記光学レンズは、結像面が大きくなり、大ターゲット面の広角光学レンズとなる。同時に上記構造による前記光学系は、最高解像度が208lp/mmに到達可能であり、解像度が高く、且つ2.4μmピクセルチップとマッチング可能であり、さらに、1.1″チップに対応する場合、その画素が二千五百万画素に到達可能であり、本願の実施例に係る光学レンズが大サイズの結像チップに応用される場合、画素が高いことを示しており、前記光学レンズが大サイズの結像チップに適用されることを示している。これから分かるように、本願の実施例に係る光学レンズは、焦点距離が8mmに到達可能であり、解像度が208lp/mmに到達可能であり、且つ2.4μmピクセルチップとマッチング可能であり、さらに、大サイズの1.1″チップに対応する場合、その画素が二千五百万画素に到達可能であり、大サイズの結像チップに適用可能であり、そのため、本願の実施例に係る光学レンズは解像度が高く、且つ大ターゲット面の広角光学レンズであり、さらに、大サイズの結像チップにも適用される。
【0040】
その他、図2に示すように、図2は、前記光学系の光学歪み曲線であり、図2から分かるように、前記光学系の全視野の最大歪みは2.0%よりも低く、これは、前記光学系の光学歪みが小さくて、前記光学レンズの光学歪みが小さいことを示している。
【0041】
上記をまとめて分かるように、本願の実施例に係る光学レンズは解像度が高く、光学歪みが小さく、且つ大ターゲット面の広角光学レンズであり、さらに、大サイズの結像チップにも適用され、広範な応用見通しを備える。
【0042】
以上のことから、本願の実施例は、高解像度広角光学レンズ及び光学機器を提供し、該光学レンズは、光学系を備え、該光学系は、物体側から像側へ順次設けられた第1レンズ群S1、第2レンズ群S2、ストップ及び第3レンズ群S3を備え、前記第1レンズ群S1は、第1サブレンズ群T1及び第2サブレンズ群T2を備え、前記第1サブレンズ群T1は、第1レンズG1、第2レンズG2及び第3レンズG3を備え、前記第2サブレンズ群T2は、順次設けられた第4レンズG4、第5レンズG5及び第6レンズG6を備え、そのうち、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5は、接着されて第1接着レンズ群U1となり、前記第2レンズ群S2は、順次設けられた第7レンズG7、第8レンズG8を備え、そのうち、前記第7レンズG7及び前記第8レンズG8は、接着されて第2接着レンズ群U2となり、前記第3レンズ群S3は、順次設けられた第9レンズG9、第10レンズG10、第11レンズG11、第12レンズG12及び第13レンズG13を備え、そのうち、前記第9レンズG9及び前記第10レンズG10は、接着されて第3接着レンズ群U3となり、前記第11レンズG11及び前記第12レンズG12は、接着されて第4接着レンズ群U4となり、前記光学系の焦点距離は、fであり、前記第1レンズ群S1の焦点距離は、fS1であり、関係式7.00<|fS1/f|<8.60を満たし、前記第2レンズ群S2の焦点距離は、fS2であり、関係式4.80<|fS2/f|<6.00を満たし、前記第3レンズ群S3の焦点距離は、fS3であり、関係式8.50<|fS3/f|<10.00を満たす。上記構造により、前記光学系の焦点距離fを8mm、最大結像面Φを17.6mmとすることを実現可能であり、これにより、前記光学レンズは大ターゲット面の広角光学レンズとなる。同時に上記構造により、前記光学系は、最高解像度が208lp/mmに到達可能であり、解像度が高く、2.4μmピクセルチップとマッチング可能であり、大サイズの結像チップにも適用可能であり、また、上記構造により、前記光学系は、光学歪みが2.0%よりも低く、光学歪みが小さい。これから分かるように、本願の実施例に係る光学レンズは解像度が高く、光学歪みが小さく、且つ大ターゲット面の広角光学レンズであり、さらに、大サイズの結像チップにも適用され、広範な応用見通しを備える。
【0043】
本明細書における各部分は、並列と漸進とが結びついた方式を採用して説明されており、各部分で重点的に説明されているものはいずれも他の部分と異なる箇所であり、各部分の間の同じ部分、類似した部分は互いに参照すればよい。
【0044】
開示された実施例の上記説明について、本明細書における各実施例で記載される特徴は、当業者が本願を実現又は使用可能になるように、互いに置き換えるか又は組み合わせることができる。当業者にとって、これらの実施例に対する様々な修正は明らかであり、本稿で定義される一般的な原理は、本願の精神や範囲から逸脱することなく、他の実施例で実現可能である。従って、本願は、本稿に示される実施例に制限されるものではなく、本稿に開示される原理及び斬新な特徴と一致する最も広い範囲に適合する。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fは、関係式|BFL/f|<1.95を満たし、つまり、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFLと前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.95である。なお、光学系にとって、光学系の光学バックフォーカスレングス(Back Focal Length、BFLと略称される)は、光学系における最後の表面から像面までの距離であり、そのため、本願の実施例に係る光学レンズにとって、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fが関係式|BFL/f|<1.95を満たすこととは、前記光学系の最後の表面から像面までの距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.95であることを意味し、つまり、前記光学系の光学バックフォーカスレングスBFL及び前記光学系の焦点距離fが関係式|BFL/f|<1.95を満たすこととは、前記光学系における前記第13レンズG13の像側に近いレンズ面から像面までの距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、0~1.95であることを意味する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
上記実施例を踏まえ、本願の1つの実施例において、前記第2サブレンズ群T2における前記第1接着レンズ群U1の焦点距離は、fU1であり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1及び前記光学系の焦点距離fは、関係式15.80<|fU1/f|<17.00を満たし、つまり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、15.80~17.00である。既に知られているように、前記第1接着レンズ群U1は、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5が接着されてなる接着レンズ群であり、前記第1接着レンズ群U1の焦点距離fU1と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、15.80~17.00であり、つまり、前記第4レンズG4及び前記第5レンズG5が接着されてなる接着レンズ群の焦点距離と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、15.80~17.00である。さらに、前記第2サブレンズ群Tにおける前記第6レンズG6の焦点距離は、fG6であり、前記第6レンズG6の焦点距離fG6及び前記光学系の焦点距離fは、関係式5.20<|fG6/f|<6.10を満たし、つまり、前記第2サブレンズ群T2における前記第6レンズG6の焦点距離fG6と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、5.20~6.10である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
さらに、上記実施例を踏まえ、本願の実施例において、前記第2サブレンズ群T2の焦点距離は、fT2であり、前記第2サブレンズ群の焦点距離f T2 及び前記光学系の焦点距離fは、関係式6.40<|fT2/f|<7.40を満たし、つまり、前記第2サブレンズ群の焦点距離fT2と前記光学系の焦点距離fとの比値の絶対値の取り値範囲は、端点値を含まず、6.40~7.40である。
【国際調査報告】