(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(54)【発明の名称】血友病Bを処置するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/864 20060101AFI20240524BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20240524BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20240524BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20240524BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240524BHJP
C12N 7/01 20060101ALI20240524BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20240524BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20240524BHJP
A61K 38/36 20060101ALI20240524BHJP
C12N 15/57 20060101ALN20240524BHJP
【FI】
C12N15/864 Z ZNA
C12N15/864 100Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N7/01
A61K48/00
A61P7/04
A61K38/36
C12N15/57
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579436
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2022100382
(87)【国際公開番号】W WO2022268110
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/101845
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523411880
【氏名又は名称】フロンテーラ セラピューティクス,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シー,ジョンドン
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
【Fターム(参考)】
4B065AA90Y
4B065AA95X
4B065AA95Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BC01
4B065BD14
4B065CA44
4C084AA13
4C084DC16
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZA531
4C084ZA532
(57)【要約】
組成物が提供される。本組成物は、(1)第1のプロモータに操作可能に連結される第1のパルボウイルスカプシド遺伝子の第1のオープンリーディングフレーム(ORF)、および第2のプロモータに操作可能に連結される第2のパルボウイルスカプシド遺伝子の第2のオープンリーディングフレームを含む第1のポリヌクレオチド配列であって、第1のORFが、第2のプロモータを包含するイントロン配列を含む、第1のポリヌクレオチド配列と、(2)ヒト第IX因子(FIX)タンパク質をコードする導入遺伝子配列を含む第2のポリヌクレオチド配列とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)第1のプロモータに操作可能に連結される第1のパルボウイルスカプシド遺伝子の第1のオープンリーディングフレーム(ORF)、および第2のプロモータに操作可能に連結される第2のパルボウイルスカプシド遺伝子の第2のオープンリーディングフレームを含む第1のポリヌクレオチド配列であって、前記第1のORFが、前記第2のプロモータを包含するイントロン配列を含む、第1のポリヌクレオチド配列と、
(2)ヒト第IX因子(FIX)タンパク質をコードする導入遺伝子配列を含む第2のポリヌクレオチド配列と
を含む、組成物。
【請求項2】
前記第1のプロモータおよび前記第2のプロモータが、昆虫細胞または哺乳動物細胞中での発現に好適である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記第1のORF、前記第1のプロモータ、前記第2のORF、および前記第2のプロモータが、3’から5’まで、前記第1のプロモータ、前記第2のプロモータを含む前記第1のORF、および前記第2のORFという順序にあり、このとき、前記第2のORFが、少なくとも1つの翻訳開始コドンを含み、かつ前記第1のORFの3’部分と重複する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記昆虫細胞がSf9細胞であり、前記哺乳動物細胞がHEK293細胞またはその誘導体である、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記誘導体がHEK293T細胞である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記第1のプロモータまたは前記第2のプロモータが、Polhプロモータである、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記第1のプロモータまたは前記第2のプロモータが、p10プロモータである、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記第1のポリヌクレオチド配列が、3’末端にポリA配列をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記パルボウイルスが、アデノ随伴ウイルス(AAV)である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記第1のORFが、アデノ随伴ウイルス(AAV)capタンパク質をコードする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記第2のORFが、アデノ随伴ウイルス(AAV)repタンパク質をコードする、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記AAV capタンパク質が、好ましくはAAVセロタイプ5タンパク質である、請求項9~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記AAV capタンパク質が、VP1、VP2、および/またはVP3タンパク質である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記AAV repタンパク質がAAVセロタイプ2タンパク質である、請求項10~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記AAV repタンパク質が、Rep78および/またはRep52タンパク質である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記第2のポリヌクレオチド配列がプロモータを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記第2のポリヌクレオチドのプロモータが肝臓特異的プロモータである、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記プロモータがAPO-HCR-hATTプロモータである、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記プロモータが、配列番号4に明記される配列を含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記第2のポリヌクレオチド配列が第2のプロモータをさらに含む、請求項16~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータが、修飾APO-HCR-hAATプロモータである、請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
前記第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータが、配列番号5に明記される配列を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記第2のポリヌクレオチド配列がイントロンを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の配列。
【請求項24】
前記イントロンが、ヒト第IX因子のSV40イントロンまたは修飾された第1のイントロンである、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記SV40イントロンが修飾SV40イントロンである、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記修飾SV40イントロンが、配列番号6に明記される配列を含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記ヒト第IX因子の前記修飾された第1のイントロンが、配列番号7に明記される配列を含む、請求項24に記載の組成物。
【請求項28】
前記ヒト第IX因子をコードする前記導入遺伝子配列が、コドン最適化される、請求項1~27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
前記導入遺伝子配列が、5未満のCGジヌクレオチドを含む、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記ヒト第IX因子が、野生型ヒト第IX因子と比較して1つまたは複数のアミノ酸置換を含む、請求項1~29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
前記ヒト第IX因子が、配列番号1に明記される配列と比較してアミノ酸置換R338Xを含み、Xはアルギニン以外のいずれかのアミノ酸であり得る、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記ヒト第IX因子が、配列番号1に明記される配列と比較して、アミノ酸置換R338L、R338D、またはR338Qを含む、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記ヒト第IX因子が、配列番号1に明記される配列と比較して、アミノ酸置換R338Lを含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記導入遺伝子配列が、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、または99%の同一性を有する、請求項1~33のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項35】
前記導入遺伝子配列が、配列番号3に明記される配列を含む、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記第2のポリヌクレオチド配列が充填配列をさらに含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物を含む細胞。
【請求項38】
昆虫細胞または哺乳動物細胞である、請求項37に記載の細胞。
【請求項39】
前記昆虫細胞がSf9細胞であり、前記哺乳動物細胞がHEK293細胞またはその誘導体である、請求項38に記載の細胞。
【請求項40】
前記誘導体がHEK293T細胞である、請求項39に記載の細胞。
【請求項41】
ヒト第IX因子をコードする導入遺伝子配列を含むポリヌクレオチド配列であって、前記導入遺伝子配列が、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、または95%の同一性を有する、ポリヌクレオチド配列。
【請求項42】
前記導入遺伝子配列が、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも96%、97%、98%、または99%の同一性を有する、請求項41に記載のポリヌクレオチド。
【請求項43】
前記導入遺伝子配列が、5未満のCGジヌクレオチドを含む、請求項41または42に記載のポリヌクレオチド。
【請求項44】
前記導入遺伝子配列がCGジヌクレオチドを含まない、請求項43に記載のポリヌクレオチド。
【請求項45】
前記導入遺伝子配列が、配列番号3に明記される配列を含む、請求項41~44のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド。
【請求項46】
プロモータをさらに含む、請求項41~45のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド。
【請求項47】
前記プロモータが肝臓特異的プロモータである、請求項46に記載のポリヌクレオチド。
【請求項48】
前記プロモータがAPO-HCR-hATTプロモータである、請求項47に記載のポリヌクレオチド。
【請求項49】
前記プロモータが、配列番号4に明記される配列を含む、請求項48に記載のポリヌクレオチド。
【請求項50】
修飾APO-HCR-hATTプロモータをさらに含む、請求項47または48に記載のポリヌクレオチド。
【請求項51】
前記修飾APO-HCR-hATTプロモータが、配列番号5に明記される配列を含む、請求項50に記載のポリヌクレオチド。
【請求項52】
請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを含む、アデノ随伴ウイルス(AAV)ビリオン。
【請求項53】
AAVセロタイプ5に由来する、請求項52に記載のAAVビリオン。
【請求項54】
請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドまたは請求項52もしくは53に記載のAAVビリオンを含む、医薬組成物。
【請求項55】
薬学的に許容可能な担体または賦形剤をさらに含む、請求項54に記載の医薬組成物。
【請求項56】
請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、請求項52もしくは53に記載のAAVビリオン、または請求項54~55のいずれか一項に記載の医薬組成物を、血友病Bの処置を必要とする対象に投与する工程であって、前記導入遺伝子配列が対象に発現され、それによって血友病Bを処置する、工程を含む、血友病Bを処置するための方法。
【請求項57】
前記対象がヒトである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記導入遺伝子配列が前記対象の肝臓に発現される、請求項56または57に記載の方法。
【請求項59】
前記投与する工程が静脈内注射によって行われる、請求項56~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
投与量が10
10vg/kg~10
15vg/kgである、請求項56~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
請求項1~36のいずれか一項に記載の組成物、請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、請求項52~53のいずれか一項に記載のAAVビリオン、または請求項54~55のいずれか一項に記載の医薬組成物と、指示書とを備える、血友病Bを処置するためのキット。
【請求項62】
前記指示書が、血友病Bを処置するために前記組成物、前記ポリヌクレオチド、前記AAVビリオン、または前記医薬組成物を投与する方法を表すために使用される、請求項61に記載のキット。
【請求項63】
前記導入遺伝子配列が、少なくとも4週間、6週間、または8週間にわたり、in vivoでFIXタンパク質を安定して発現し、発現された前記FIXタンパク質が生体活性を呈する、請求項1~33のいずれか一項に記載の組成物、請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、請求項52~53のいずれか一項に記載のAAVビリオン、請求項54~55のいずれか一項に記載の医薬組成物、請求項56~60のいずれか一項に記載の方法、または請求項61~62のいずれか一項に記載のキット。
【請求項64】
前記導入遺伝子配列が、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、または配列番号15に明記される、請求項1~33のいずれか一項に記載の組成物、請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、請求項52~53のいずれか一項に記載のAAVビリオン、請求項54~55のいずれか一項に記載の医薬組成物、請求項56~60のいずれか一項に記載の方法、または請求項61~62のいずれか一項に記載のキット。
【請求項65】
前記導入遺伝子配列が配列番号15に明記される、請求項1~33のいずれか一項に記載の組成物、請求項41~51のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、請求項52~53のいずれか一項に記載のAAVビリオン、請求項54~55のいずれか一項に記載の医薬組成物、請求項56~60のいずれか一項に記載の方法、または請求項61~62のいずれか一項に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の情報
本出願は、中国国家知識産権局に2021年6月23日に出願された特許出願PCT/CN2021/101845に基づく優先権と利益を主張するものであり、この出願は全体を参照されることによって本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
血友病Bは希少遺伝性出血性疾患であり、通常、個人の第IX因子(FIXタンパク質としても知られる)の遺伝子変化(変異)によって生じる。血友病Bはさらに、患者の第IX因子の活性レベルに基づき軽度、中等度、または重度に分けることができる。軽度の症例では、出血症状は手術、傷害、または歯科手術の後にのみ起こる。一部の中等度および最も重篤な症例では、出血症状は、軽度の傷害の後に起こるか、またはあらゆる外部要因によって誘発されることなく起こる場合もある。
【0003】
血液凝固因子は、血液凝固に必要なタンパク質のクラスである。第IX因子(クリスマス因子またはFIX因子)は血液凝固系のセリンプロテアーゼであり、ペプチダーゼファミリーS1に属する。第IX因子の遺伝子はX染色体(Xq27.1-q27.2)上に位置するため、血友病Bは男性の方が頻繁に発生する。
【発明の概要】
【0004】
現在、血友病Bを効果的に治療するために使用できる薬物および方法を開発すること、特に、患者において第IX因子を高度に発現させて、患者に発現された第IX因子の高活性を維持するために使用できる薬物および方法を発見かつ開発することが、当該技術分野で必要とされている。本発明により提供される組成物と方法は、この必要性に対処する。
【0005】
第1の態様では、本発明は組成物を提供する。本組成物は、(1)第1のプロモータに操作可能に連結される第1のパルボウイルスカプシド遺伝子の第1のオープンリーディングフレーム(ORF)、および第2のプロモータに操作可能に連結される第2のパルボウイルスカプシド遺伝子の第2のオープンリーディングフレームを含む第1のポリヌクレオチド配列であって、第1のORFが、第2のプロモータを包含するイントロン配列を含む、第1のポリヌクレオチド配列と、(2)ヒト第IX因子(FIX)タンパク質をコードする導入遺伝子配列を含む第2のポリヌクレオチド配列とを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1のプロモータおよび第2のプロモータは、昆虫細胞または哺乳動物細胞中での発現に好適である。いくつかの実施形態では、第1のORF、第1のプロモータ、第2のORF、および第2のプロモータは、3’から5’まで次の順序:第1のプロモータ、第2のプロモータを含む第1のORF、および第2のORFにあり、このとき、第2のORFは、少なくとも1つの翻訳開始コドンを含み、かつ第1のORFの3’部分と重複する。
【0007】
いくつかの実施形態では、昆虫細胞はSf9細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、HEK293細胞またはその誘導体である。いくつかの実施形態では、誘導体はHEK293T細胞である。いくつかの実施形態では、第1のプロモータまたは第2のプロモータは、Polhプロモータである。いくつかの実施形態では、第1のプロモータまたは第2のプロモータは、p10プロモータである。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチド配列は、3’末端にポリA配列をさらに含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、パルボウイルスはアデノ随伴ウイルス(AAV)である。いくつかの実施形態では、第1のORFは、アデノ随伴ウイルス(AAV)のcapタンパク質をコードする。いくつかの実施形態では、第2のORFは、アデノ随伴ウイルス(AAV)のrepタンパク質をコードする。いくつかの実施形態では、AAV capタンパク質は、AAVセロタイプ5タンパク質である。いくつかの実施形態では、AAV capタンパク質は、VP1、VP2、および/またはVP3タンパク質である。いくつかの実施形態では、AAV repタンパク質は、AAVセロタイプ2タンパク質である。いくつかの実施形態では、AAV repタンパク質は、Rep78および/またはRep52タンパク質である。
【0009】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド配列はプロモータを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、肝臓特異的プロモータである。いくつかの実施形態では、プロモータはAPO-HCR-hATTプロモータである。いくつかの実施形態では、プロモータは、配列番号4に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド配列は第2のプロモータをさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、修飾APO-HCR-hAATプロモータである。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド配列はイントロンを含む。いくつかの実施形態では、イントロンは、ヒト第IX因子のSV40イントロンまたは修飾された第1のイントロンである。いくつかの実施形態では、SV40イントロンは、修飾SV40イントロンである。いくつかの実施形態では、修飾SV40イントロンは、配列番号6に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒト第IX因子の修飾された第1のイントロンは、配列番号7に明記される配列を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、ヒト第IX因子をコードする導入遺伝子配列は、コドン最適化される。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、5未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、ヒト第IX因子は、野生型ヒト第IX因子と比較して1つまたは複数のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、ヒト第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較してアミノ酸置換R338Xを含み、Xはアルギニン以外のいずれかのアミノ酸であり得る。いくつかの実施形態では、ヒト第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較して、アミノ酸置換R338L、R338D、またはR338Qを含む。いくつかの実施形態では、ヒト第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較してアミノ酸置換R338Lを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、または99%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド配列は充填配列(filling sequence)をさらに含む。
【0011】
別の態様では、本発明は細胞を提供する。本細胞は、本発明の組成物を含む。いくつかの実施形態では、細胞は昆虫細胞である。いくつかの実施形態では、昆虫細胞はSf9細胞である。別の態様では、本発明は哺乳動物細胞を提供する。本哺乳動物細胞は、本発明の組成物を含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、HEK293細胞またはその誘導体である。いくつかの実施形態では、誘導体はHEK293T細胞である。
【0012】
別の態様では、本発明はポリヌクレオチド配列を提供する。本ポリヌクレオチド配列は、ヒト第IX因子をコードする導入遺伝子配列を含み、この導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、または95%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、5未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、CGジヌクレオチドを含まない。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド配列はプロモータを含む。いくつかの実施形態では、プロモータは肝臓特異的プロモータである。いくつかの実施形態では、プロモータはAPO-HCR-hATTプロモータである。いくつかの実施形態では、プロモータは、配列番号4に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、修飾APO-HCR-hATTプロモータをさらに含む。いくつかの実施形態では、修飾APO-HCR-hATTプロモータは、配列番号5に明記される配列を含む。
【0013】
別の態様では、本発明はアデノ随伴ウイルス(AAV)ビリオンを提供する。本ビリオンは、本発明のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、AAVビリオンは、AAVセロタイプ5に由来する。
【0014】
別の態様では、本発明は医薬組成物を提供する。本医薬組成物は、本発明のポリヌクレオチドまたはAAVビリオンを含む。いくつかの実施形態では、本医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体または賦形剤をさらに含む。
【0015】
別の態様では、本発明は、血友病Bを処置する方法を提供する。本方法は、本発明のポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物を、処置を必要とする対象に投与する工程であって、導入遺伝子配列が対象に発現され、それによって血友病Bを処置する、工程を含む。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。導入遺伝子配列は、対象の肝臓に発現される。投与する工程は、静脈内注射によって行われる。投与量は、1010vg/kg~1015vg/kgである。
【0016】
別の態様では、本発明は、血友病Bを処置するためのキットを提供する。本キットは、本発明のポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物と、指示書とを備える。いくつかの実施形態では、指示書は、血友病Bを処置するために組成物、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物を投与する方法を表示するために使用される。
【0017】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、医薬組成物、方法、またはキットによれば、導入遺伝子配列は、FIXタンパク質をin vivoで少なくとも4週間、6週間、または8週間発現し、発現されたFIXタンパク質は生体活性を呈する。いくつかの実施形態では、本発明の組成物、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、医薬組成物、方法、またはキットによれば、導入遺伝子配列は、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、または配列番号15に明記される。
【0018】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、医薬組成物、方法、またはキットによれば、導入遺伝子配列は配列番号15に明記される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】血友病Bを有するマウスモデルにおけるrAAV5-FIXによるFIXの発現を示す図である。FIXをコードする種々のポリヌクレオチド配列(すなわち、配列番号10~15に明記される試験第2ポリヌクレオチド配列1~6)は、対照群の基本レベルよりも著しく高い、FIXの顕著な発現を呈する。様々なポリヌクレオチド配列が、様々な時点で様々な発現レベルおよび安定した発現を呈した。他の配列と比較して、試験第2ポリヌクレオチド配列6(配列番号15)は、29日目、43日目、および57日目に連続的かつ安定してFIXを高度に発現した。本実験は、第2のポリヌクレオチド6(配列番号15)が最適な発現ベクター設計であることを示す。
【
図2】血友病Bを有するモデルマウスにおける、rAAV5-FIXによって発現されたFIXの安定した活性を示す図である。活性は凝固方法によって検出される。他の配列と比較して、試験第2ポリヌクレオチド配列6(配列番号15)は、43日目と57日目に、高活性を呈するFIXを連続的に発現した。本実験は、第2のポリヌクレオチド6(配列番号15)が最適な発現ベクター設計であることを示す。
【
図3】血友病Bを有するモデルマウスにおける、rAAV5-FIXによって発現されたFIXの活性を示す図である。FIX活性は発色性活性分析方法(chromogenic activity assay method)によって検出される。この方法により得たFIX活性は、凝固方法によって検出した活性と一致する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の様々な実施形態が本明細書中で示され、かつ記述されているが、これらの実施形態はほんの一例として提供されることが当業者に明白である。本発明から逸脱することなく多数の変形、改変、および置換が、当業者により想到される場合がある。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する種々の代案が利用される場合があることを理解されたい。
【0021】
別段の定めのない限り、本明細書に開示される一部の実施形態の実施には、免疫学、生化学、化学、分子生物学、微生物学、細胞生物学、ゲノミクス、および組換えDNAといった従来テクノロジーが採用される。例えば、参考文献は、Sambrook and GreenによるMolecular Cloning:A Laboratory Manual,4th Edition(2012)、the series Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubelら編)、the series Methods In Enzymology(Academic Press,Inc.)、PCR 2:A Practical Approach(M.J.MacPherson、B.D.Hames、およびG.R.Taylor編(1995))、HarlowおよびLane編(1988)Antibodies,A Laboratory Manual、ならびにCulture of Animal Cells:A Manual of Basic Technique and Specialized Applications,6th Edition(R.I.Freshney編(2010))である。
【0022】
定義
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上特別な定めのない限り、複数形を含む。例えば、「rAAVビリオン」という用語は、1つまたは複数のrAAVビリオンを含む。
【0023】
「約(about)」または「およそ(approximately)」という用語は、当業者によって決定される特定の値に対する許容可能な誤差範囲を意味しており、部分的には、その値がどのように測定または決定されるか、すなわち測定システムの制限に依存する。例えば、当該技術分野での実施によれば、「約」は、1または1より大きな範囲内の標準偏差を示す場合がある。代替的に、「約」は、所与の値の最大20%、最大10%、最大5%、または最大1%の範囲を示す場合がある。代替的に、特に生物学的システムまたはプロセスにおいてこの用語は、好ましくは5の倍数以内、より好ましくは2の倍数以内にある数値の桁数を示す場合がある。特定の値が本出願および特許請求の範囲に記載される場合、「約」という用語は、別段の定めのない限り、その特定の値の許容誤差範囲を意味すると仮定されるべきである。
【0024】
本明細書中で使用される場合、「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」という用語は、あらゆる長さのアミノ酸ポリマーを指すように本明細書中では互換的に使用される場合がある。このポリマーは線形、環状、または分枝状の場合があり、これらは修飾アミノ酸を含有し、かつ非アミノ酸によって阻止される場合がある。これらの用語はまた、修飾されたアミノ酸ポリマーも含み、修飾は、例えば硫酸化、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、ヨウ素化、メチル化、酸化、タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレン化、タンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介型付加(アルギニル化など)、ユビキチン化、または標識成分(labeled components)との抱合といった他の操作などによって行われる。本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、グリシンおよびDまたはL光学異性体のほか、アミノ酸アナログおよびペプチド模倣体を含む、天然および/または非天然もしくは合成のアミノ酸を指す。特定のタンパク質に「由来する」ポリペプチドまたはアミノ酸配列は、ポリペプチドの起源を指す。好ましくはポリペプチドは、配列中でコードされたポリペプチドのアミノ酸配列またはその一部と基本的に同じアミノ酸配列を有しており、その一部は、少なくとも10~20個のアミノ酸、少なくとも20~30個のアミノ酸、もしくは少なくとも30~50個のアミノ酸からなるか、または、配列中でコードされたポリペプチドにより免疫学的に特定され得る。この用語はまた、特定の核酸配列から発現されるポリペプチドも含む。本明細書中で使用される場合、「ドメイン」という用語は、タンパク質またはペプチドの他の部分と物理的または機能的に区別される、タンパク質の一部を指す。物理的に画定されたドメインは、膜結合型または細胞質結合型の配列など、極度に疎水性または親水性のアミノ酸配列を含む。ドメインはまた、例えば遺伝子複製によって生じる内部相同性によって定められる場合もある。機能的に定められたドメインは、様々な生物学的機能を有する。例えば、抗原結合ドメインは、抗原結合ユニット、または抗原に結合する抗体の一部を指す。機能的に定められたドメインは、連続アミノ酸配列によってコードされる必要はなく、1つまたは複数の物理的に定められたドメインを含有し得る。
【0025】
本明細書中で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、DまたはL光学異性体のほか、アミノ酸アナログおよびペプチド模倣体を含むがこれらに限定されない、天然および/または非天然もしくは合成のアミノ酸を指す。アミノ酸を表すために、標準の1文字コードまたは3文字コードが使用される。本明細書中、アミノ酸は、通常、当該技術分野で公知の1文字の略語および3文字の略語によって表される。例えば、アラニンはAまたはAlaで表される場合がある。
【0026】
本明細書で使用される場合、ポリペプチドの場合に「配列」は、アミノ末端からカルボキシル末端までの方向にあるポリペプチド中のアミノ酸の配列を指し、このとき、配列中で互いに隣接する残基は、ポリペプチドの一次構造で連続している。配列はまた、1つまたは2つの方向に追加の残基を含有すると知られるポリペプチドの一部である線形配列であり得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、「同一性」、「相同性」、または「配列同一性」は、2つ以上のポリヌクレオチド配列間、もしくは2つ以上のポリペプチド配列間の配列類似性または互換性を指す。2つの異なるアミノ酸配列間の配列同一性、類似性、または相同性が、Emboss NeedleまたはBestFitなどのプログラムを用いて判定される場合、デフォルト設定が使用されるか、または、blosum45やblosum80などの適切なスコアリングマトリクスが、同一性、類似性、または相動性のスコアを最適化するために選択され得る。好ましくは、相同性のポリヌクレオチドは、本明細書で定められる厳密な条件下でハイブリダイズされるポリヌクレオチドを指し、配列に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは95%、より好ましくは97%、より好ましくは98%、さらにより好ましくは99%の配列同一性を有する。同等の長さを有する配列が最適なアライメントに供される場合、相同性のポリペプチドは、好ましくは少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0028】
本明細書で特定される抗原結合ユニットに関して、「配列同一性率(%)」は、配列同一性の一部として保存的置換を考慮することなく最大の配列同一性率を得るのに必要な条件で配列アライメントを実施するとともにギャップを導入した後に、第2もしくは参照のポリペプチド配列またはその一部のアミノ酸残基と同じである、クエリ配列中のアミノ酸残基の割合として定められる。当該技術分野における種々の方法が使用され得る。例えば、アミノ酸配列同一性率を判定することを目的としたアラインメントを実現するために、BLAST、BLAST-2、ALIGN、NEEDLE、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に利用可能なコンピュータソフトウェアが使用され得る。当業者は、比較された配列の全長で最大のアライメントを得るのに必要ないずれかのアルゴリズムを含め、アライメントを測定するための適切なパラメータを決定し得る。同一率は、定められたポリペプチド配列全体の長さで測定されてもよいか、またはより短い長さで測定されてもよい。例えば測定は、より大きな定義されたポリペプチド配列から得たフラグメントの長さで実施され、このフラグメントは、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも50、少なくとも100、または少なくとも200の連続する残基を含有するフラグメントなどである。これらの長さは単なる例示であり、本明細書中の表、添付図面、または配列表に示される配列によって裏付けられるあらゆるフラグメント長は、同一性率が測定され得る長さを記述するために使用され得ることを理解されたい。
【0029】
本明細書に記載のタンパク質は、参照配列と比較して1つまたは複数の修飾を有してもよい。この修飾は、アミノ酸残基の欠失、挿入、もしくは付加、または置換もしくは交換であり得る。「欠失」は、1つまたは複数のアミノ酸残基の欠失によって生じるアミノ酸配列の変化を指す。「挿入」または「付加」は、参照配列と比較して1つまたは複数のアミノ酸残基の付加によって生じるアミノ酸配列の変化を指す。「置換」または「交換」は、1つまたは複数のアミノ酸が異なるアミノ酸で置換されることを意味する。本明細書中では、抗原結合ユニットと参照配列とを比較して、参照配列に対する抗原結合ユニットの変異を決定してもよい。比較された配列の最適なアライメントは、当該技術分野で公知のいずれかの方法によって実施されてもよい。
【0030】
本明細書で使用される場合、「単離された」という用語は、細胞成分および他の成分から単離されることを意味し、通常、ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそれらのフラグメントが、正常な条件下で単離に関連する。自然に生じないポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそれらのフラグメントは、自然に生じるその対応物と区別されるように「単離」される必要がないことが、当業者に公知である。加えて、「濃縮」、「単離」、もしくは「希釈」されたポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそれらのフラグメントは、単位体積あたりの分子の濃度または数が、自然に生じるそれらの対応物よりも多い(「濃縮される」)かまたは少ない(「単離される」)ことから、自然に生じるそれらの対応物と区別可能である。富化は、単位体積あたりの溶液の重量などの絶対量に基づき測定され得るか、または、ソースとなる混合物における第2の、もしくは妨害を行う可能性のある物質に対して測定され得る。
【0031】
「ポリヌクレオチド」、「核酸」、「ヌクレオチド」、および「オリゴヌクレオチド」という用語は、互換的に使用され得る。この用語は、あらゆる長さのヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドのいずれか)またはそのアナログの重合形態を指す。ポリヌクレオチドは、あらゆる三次元構造を呈するとともに、あらゆる既知または未知の機能を達成し得る。ポリヌクレオチドの非限定的な例は、遺伝子もしくは遺伝子フラグメントのコーディング領域もしくは非コーディング領域、連鎖解析により特定される座位、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝状ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、あらゆる配列の単離DNA、あらゆる配列の単離RNA、核酸プローブ、プライマー、オリゴヌクレオチド、または合成DNAである、ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドやヌクレオチドアナログなどの修飾ヌクレオチドを含む場合がある。ヌクレオチド構造に対する修飾(もしあれば)は、ポリマーの組立ての前または後に行われてもよい。ヌクレオチド配列は、非ヌクレオチド成分によって妨害され得る。ポリヌクレオチドは、例えば標識成分との抱合によって、重合化の後にさらに修飾され得る。
【0032】
「組換え」は、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドがクローニング、制限酵素消化、および/または連結の工程のほか、自然に見出されるポリヌクレオチドとは異なる構築物を産生する他の手順における、種々の組合せの産物である。
【0033】
「遺伝子」または「遺伝子フラグメント」という用語は、本明細書中で互換的に使用され得る。この用語は、少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含有するポリヌクレオチドを指し、オープンリーディングフレームは、転写および翻訳後に特定のタンパク質をコードすることができる。遺伝子または遺伝子フラグメントは、ゲノム、cDNA、または合成のものであってもよいが、ポリヌクレオチドが、コード領域またはそのセグメント全体を覆うことが可能な少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含有することを前提とする。
【0034】
「操作可能に連結された」または「効果的に連結された」という用語は、記載される成分が、予想されるように効果を達成可能とされる関係にある並置を指す。例えば、プロモータ配列がコーディング配列の転写を促進する場合、プロモータ配列はコーディング配列に操作可能に連結される。
【0035】
本明細書で使用される場合、「発現」は、ポリヌクレオチドがmRNAに転写されるプロセス、および/または、転写されたmRNA(「転写物」とも呼ぶ)が後にペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質に翻訳されるプロセスを指す。転写物およびコードされたポリペプチドは、総体的に遺伝子産物と称される。ポリヌクレオチドがゲノムDNA由来の場合、発現は、真核細胞(eukaryocyte)中でのmRNAのスプライシングを含む場合がある。
【0036】
本明細書で使用される場合、「ベクター」という用語は、ポリヌクレオチドが挿入され得る核酸運搬体を指す。ベクターは、挿入されたポリヌクレオチドによってコードされるタンパク質を発現可能である場合、発現ベクターと呼ばれる。ベクターは、ベクターによって運ばれる遺伝物質要素が宿主細胞中で発現されるように、形質転換、形質導入、またはトランスフェクションによって宿主細胞に導入され得る。プラスミド、ファージミド、酵母人工染色体(YAC)、バクテリア人工染色体(BAC)、またはP1由来人工染色体(PAC)などの人工染色体、λファージまたはM13ファージなどのファージ、および動物ウイルスなどを含むがこれらに限定されないベクターが、当業者に公知である。ベクターとして使用できる動物ウイルスには、レトロウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(単純ヘルペスウイルスなど)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、およびパポバウイルス(SV40など)が挙げられるが、これらに限定されない。ベクターは、プロモータ配列、転写開始配列、エンハンサ配列、選択要素、およびレポータ遺伝子を含むがこれらに限定されない、発現を制御する種々の要素を含み得る。加えてベクターは、複製起源も含有する場合がある。
【0037】
本明細書で使用される場合、「コドン最適化」という用語は、ヌクレオチド配列が遺伝子コードの冗長性によって変化される一方で、コードされるタンパク質配列が同じに維持されることを意味する。場合により、コドン最適化は、コードされたタンパク質の発現の増加または減少を促進することができ、これは、ヌクレオチド配列中のコドンを、細胞型中のtRNAの相対的存在量など、コドンに対する特定の細胞型の使用嗜好性に応じた嗜好性に適応させることによって実現される。場合により発現は、特異的な細胞型中のtRNAの公知かつ希少なコドンを選択することによっても減少され得る。場合により、コドン最適化はまた、配列複製の忠実度を改善するために使用することもでき、すなわち、ポリヌクレオチドのクローニングプロセスなどの複製サイクル中に生じる変異が少なくなる。
【0038】
本明細書で使用される場合、「宿主細胞」という用語は、ベクターを導入できる細胞を指し、限定されないが大腸菌や枯草菌などの原核細胞、酵母菌やアスペルギルス属などの真菌細胞、S2ショウジョウバエ細胞やSf9などの昆虫細胞、または繊維芽細胞、CHO細胞、COS細胞、NSO細胞、HeLa細胞、BHK細胞、HEK293細胞、もしくはヒト細胞などの動物細胞が挙げられる。
【0039】
本明細書で使用される場合、「有効量」は、少なくとも特定の疾患で測定可能な寛解または予防を達成するのに必要な最小量を意味する。本明細書で使用される有効量は、患者の疾患状態、年齢、性別、体重、および他の因子に応じて変更してもよい。有効量はまた、処置の有益な効果が処置のあらゆる毒性作用または有害作用よりも高い用量である。癌または腫瘍の処置中、薬物の有効量は、癌細胞数の減少、腫瘍サイズの縮小、周辺器官への癌細胞浸潤の阻害、腫瘍転移の阻害、ある程度の腫瘍成長の阻害、および/またはある程度の疾患と関連付けられる1つもしくは複数の症状の緩和という効果を有し得る。有効量は、1つまたは複数の投与で投与され得る。
【0040】
本明細書で使用される場合、「受容者」、「個体」、「対象」、「宿主」、および「患者」という用語は、本明細書中で互換的に使用される場合があり、かつ、診断、処置、または治療が望まれるあらゆる哺乳動物対象、特にヒトを指す。
【0041】
本明細書で使用される場合、「治療」および「処置」という用語は、所望の薬理学的および/または生理学的効果を達成することを指す。効果は、疾患もしくはその症状を完全または部分的に予防することにおいて予防的であり、ならびに/あるいは、疾患および/もしくは疾患に起因する有害作用を部分的または完全に安定化または処置することにおいて治療的であり得る。本明細書で使用される場合、「治療」は、哺乳動物の疾患に対するあらゆる治療を包含し、哺乳動物としては例えば、マウス、ラット、ウサギ、ブタ、およびヒトや他の類人猿を含む霊長類、特にヒトが挙げられ、この用語は、(a)疾患または症状に罹患しやすい場合があるが依然として診断されていない対象における疾患または症状の発生を予防すること、(b)疾患症状を阻害すること、(c)疾患の進行を停止すること、(d)疾患症状を緩和すること、(e)疾患または症状の根絶を促進すること、あるいはそれらのあらゆる組合せを含む。本明細書で使用される場合、「キット」という用語は、一般的な使用、または市販での利用のために包装された組合せを指す。例えば、本開示のキットは、本開示の組成物、および組成物またはキットの使用説明書を備える場合がある。「指示書」という用語は、治療薬の市販のパッケージに通常包含される説明の添付文書を指すものであり、適応症、使用、投与量、投与、併用療法、禁忌、および/または治療薬の使用についての警告に関する情報が含まれる。
【0042】
本明細書で使用される場合、「生体活性」または「活性」という用語は、通常は当業者によってタンパク質に起因するとされる、いずれかの活性を指す。例えば、第XI因子の活性は、当業者によって理解されるように、生物学的機能を担う天然または自然に生じる第XI因子タンパク質の活性を指す。活性は、凝固方法または発色性活性分析方法によって検出することができる。
【0043】
血友病B
血友病Bは、B型血友病またはクリスマス病としても知られており、血液凝固第IX因子の遺伝的変異によって生じる遺伝性疾患である。血友病Bは、1952年にStephen Christmasという患者で初めて特定された。このため、血友病Bはクリスマス病としても知られる。
【0044】
血友病Bは、異なる個人で異なる症状および重症度を呈する場合がある。重症度には、軽度、中等度、および重度が含まれる。軽度血友病患者の第IX因子レベルは正常レベルの5%~40%であり、中等度血友病患者の第IX因子レベルは正常レベルの1%~5%であり、重度血友病患者の第IX因子レベルは正常レベルの1%未満である。血友病Bの軽度の症例では、個体は、手術、歯科手術、傷害、または外傷後に打撲傷および出血を呈する場合がある。正常な個体は傷害または外傷後にある程度の出血も呈するが、血友病Bを有する個体は通常、長期間の出血事象を呈する。軽度の血友病Bを有する多くの個人は、手術または傷害を受けた後にのみ診断される場合がある。
【0045】
中等度の血友病Bの個人は、時折、関節や筋肉などの深部組織からの自然出血を呈する場合がある。これらの状態は、通常、一部の傷害により誘導される事象に関連する。中等度の血友病Bを有する個体には、手術または外傷後に長期間の出血のリスクがある。重度の血友病Bの場合、最もよく見られる症状は頻繁な自発的出血である。自発的出血は筋肉および関節の出血を含み、疼痛、腫れ、関節動作の制限に至る場合がある。適時処置されない場合、関節内膜の炎症(滑膜炎)および関節疾患(関節炎)、筋力低下および/または腫脹、罹患した関節の圧迫感および動作制限、ならびに恒久的な関節損傷を含む、長期の損傷が生じる場合がある。自発的な関節出血は、重度の血友病Bで最もよく見られる症状である。重度の血友病Bを有する個体に影響を与える他の症状には、頻繁かつ重度の挫傷、筋肉出血、ならびに胃腸管および中枢神経系の出血が挙げられる。
【0046】
中等度または重度の血友病を有する個体はまた、出血後に腎臓、胃、腸、および脳を含む他の器官に血液が浸潤する場合もある。腎臓または胃腸での出血は、尿中の血液(血尿と呼ばれる)および便中の血液(別々に下血または血便と呼ばれる)を引き起こす場合がある。脳出血は、頭痛、首こり、嘔吐、てんかん発作、ならびに過眠症および覚醒能を含む精神状態変化を引き起こす場合があり、適時処置されなければ死亡に至る場合もある。
【0047】
血友病Bを治療するためによく使用される方法は、代替の第IX因子を投与することで適切な血液凝固を達成し、かつ疾患に付随する合併症を予防する工程を含む。現在、組換え産物、またはヒトの血液もしくは血漿に由来する産物は、通常、十分なレベルを達成するように第IX因子の交換を実現するのに使用される。
【0048】
第IX因子
第IX因子(クリスマス因子またはFIX因子)は血液凝固系のセリンプロテアーゼの1つであり、ペプチダーゼファミリー S1に属する。タンパク質が不足すると血友病Bにつながる。第IX因子の遺伝子はX染色体(Xq27.1-q27.2)上に位置するため、血友病Bは男性の方が頻繁に発生する。
【0049】
100より多くの第IX因子変異が説明されており、その一部は症状に至らないが、多くが重度の出血性疾患に至る。現在、血友病Bを処置するための第IX因子の市販の組換え産物調製物として、BeneFix、Idelvion、Alprolix、およびRefixiaが挙げられる。
【0050】
組換えAAVベクター
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、パルボウイルス科に属し、一本鎖DNA(ssDNA)ウイルスである。AAVゲノムは、DNA鎖の2つの末端に末端逆位反復(Itr)、ならびにrepおよびcapとして知られる2つのオープンリーディングフレーム(ORF)を含む、全長約4.7キロベースを含む。
【0051】
「AAV末端逆位反復(ITR)」は、自然の一本鎖AAVゲノムの2つの末端における約145ヌクレオチドの配列である。ITRはアデノ随伴ウイルスゲノムにおける効率的な複製に使用される対称核酸配列であり、ウイルスDNA合成の複製起点として使用できるとともに、組換えAAVベクターの必須構造成分である。
【0052】
「rep」は、AAVライフサイクルをコードするのに必要な、rep78、rep68、rep52、およびrep40を含む4つのrepタンパク質のポリヌクレオチド配列を含む。「cap」は、VP1、VP2、およびVP3を含むAAV capタンパク質をコードするためのポリヌクレオチド配列を含み、AAV capタンパク質VP1、VP2、およびVP3は、二十四面体の対称AAVカプシドを形成するために互いに相互作用することができる。
【0053】
AAVは、分裂および非分裂ヒト細胞を有効に感染させることができ、そのゲノムは、宿主細胞ゲノム中の1つの染色体座位へと統合することができる。最も重要なことに、AAVは多くの個人に見られるが、現在では、研究によってAAVはいずれの疾患にも関連しないと考えられている。高い安全性、低い免疫原性、広い宿主範囲、動物中での外来遺伝子の長期安定発現を媒介する能力といった特性に起因して、AAVは遺伝子治療において最も有望なベクター系となっている。
【0054】
これまで、様々なAAVセロタイプ、または感染組織もしくは細胞に基づき、AAV1~AAV13を含む13個の異なるAAVが特定されている。加えて、以下の表1に示されるように、特定の細胞型のトランスフェクションに好ましいベクター系として様々なAAVが開発されている。多くのAAVセロタイプの中でも、セロタイプ2(AAV2)は、網膜上皮、光受容体細胞、骨格筋、中枢神経系、肝細胞などに感染することができる、最も広く研究かつ使用されているものであり、多くの臨床試験でベクターとして使用されている。
【0055】
【0056】
本明細書で使用される場合、「組換えAAVベクター(rAAVベクター)」という用語は、2つのAAV末端逆位反復(ITR)に隣接する1つまたは複数の異種配列(すなわち、非AAV由来の核酸配列)を含有するポリヌクレオチドベクターを指す。rAAVベクターは、AAV repおよびcapタンパク質を発現する宿主細胞に存在する場合、複製可能であるとともに、AAVビリオンにパッケージングされる。
【0057】
「組換えAAV(rAAV)」または「rAAVビリオン」は、rAAVベクターを少なくとも1つのAAV capタンパク質で包皮することによって形成されるAAVビリオンを指す。rAAVビリオンは、宿主細胞(HEK293、SF9、Hela、およびA549)またはHSV系によって産生することができる。現在、rAAVビリオンを産生するためによく使用される宿主細胞は、HEK293細胞、COS細胞、HeLa細胞、KB細胞、および他の哺乳動物細胞株などの哺乳動物細胞に由来する。rAAVビリオンは、rAAVプラスミドを与えることによって哺乳動物細胞培養系中で産生することができる。しかし、哺乳動物細胞培養系の大半では、臨床試験および商業規模の生産の収量要求を満たすことが困難である。そのため、近年ではSf9細胞などの昆虫細胞を用いたrAAVビリオン産生システムが開発されている。しかし、昆虫細胞中でAAVを産生するには、AAV capタンパク質の正確な化学量論比を得るためのいくつかの改変が必要とされる。
【0058】
バキュロウイルス科に属するバキュロウイルスは、二本鎖環状DNAウイルスであり、90kb~230kbのサイズのゲノムを有する。バキュロウイルスは節足動物に住む特定の寄生虫であり、600種以上の昆虫に感染すると知られている。1983年、SmithらによってAutographa californica multicapsid nuclear polyhedrosis virus(AcMNPV)を用いてツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)の細胞株Sf9中でヒトβ-インターフェロンを発現させることに成功し、バキュロウイルス発現系が初めて開発された(Mol Cell Biol,1983,3:2156-2165)。以来、バキュロウイルス発現系は絶えず改良かつ発達されており、広く用いられている真核生物発現系となっている。2002年、Urabeらは、バキュロウイルスに感染したSf9昆虫細胞がAAVの複製を支持できたことを確認し、AAV rep遺伝子、Cap遺伝子、およびITRコア発現要素をそれぞれ運ぶ3つの組換えバキュロウイルスを使用してSf9細胞を同時感染させ、rAAVビリオンを調製することに成功した。これに基づき、rAAVビリオンの大規模調製に好適なシステムが、研究者らにより引き続き開発されている。
【0059】
現在、バキュロウイルス発現系を用いたrAAVビリオンの大規模調製には,パッケージング細胞株に依存する2つのBac系と1つのBac系という、2つの方法が主に使用される。2つのBacシステムを用いてrAAVビリオンを調製する主なプロセスとして、AAV rep遺伝子とCap遺伝子を1つのバキュロウイルスゲノムに統合し、ITRコア発現要素と関心対象の標的遺伝子を別のバキュロウイルスゲノムに統合し、次いで2つの組換えバキュロウイルスと宿主細胞とを同時感染させて、標的遺伝子を運ぶrAAVビリオンを産生することが挙げられる。パッケージング細胞株に依存する1つのBacシステムを用いてrAAVビリオンを調製する主なプロセスは、先ず、rep遺伝子およびCap遺伝子の発現要素を統合し、rep遺伝子およびCap遺伝子が後期バキュロウイルス遺伝子発現の強力なプロモータPHの調節下に置かれる、rep遺伝子およびCap遺伝子の誘導発現のためのパッケージング細胞株を確立すること、さらに、PHプロモータの上流にhr2エンハンサ配列およびAAV repタンパク質結合配列を添加することを含む。AAV ITRおよび標的遺伝子を含有する組換えバキュロウイルスに感染させた後、パッケージング細胞株中のrep遺伝子およびCap遺伝子は、標的遺伝子に統合されたrAAVビリオンを産生するように誘導発現に供される。
【0060】
いくつかの実施形態では、rAAVビリオン中の標的遺伝子を運ぶために使用されるrAAVベクターはまた、1つまたは複数の「発現調節要素」を含み得る。本明細書で使用される場合、「発現調節要素」という用語は、操作可能に連結されたポリヌクレオチドの発現に影響を及ぼす核酸配列を指し、異種ポリヌクレオチドの転写および翻訳を促進させるポリヌクレオチド配列が含まれる。本発明で使用され得る発現調節要素には、プロモータ、エンハンサ、イントロンスプライシングシグナル、ポリA、末端逆位反復(ITR)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
「プロモータ」は、標的産物をコードする異種ポリヌクレオチド配列に隣接して配置されるDNA配列であり、通常は異種ポリヌクレオチドなどの隣接する配列に操作可能に連結される。異種ポリヌクレオチドの発現量は、通常はプロモータによって、プロモータを含まないものと比較して増加する。
【0062】
「エンハンサ」は、プロモータの活性を増強するための配列である。プロモータとは異なり、エンハンサはプロモータの活性を有しておらず、通常は、プロモータに対する位置(プロモータの上流や下流など)に依存することなく作用することができる。本発明で使用され得るエンハンサ要素(またはその部分)の非限定的な例として、バキュロウィルスエンハンサ、および昆虫細胞に見られるエンハンサ要素が挙げられる。
【0063】
「充填配列」は、より大きな核酸分子(ベクターなど)に含まれるヌクレオチド配列を指し、通常、2つの核酸特徴間(プロモータ配列とコーディング配列との間など)に必要な間隔を作り出すか、または核酸分子を所望の長さに延ばすために使用される。充填配列は、タンパク質コーディング情報を包含しておらず、未知/合成の起源を有する場合があり、かつ/またはより大きな核酸分子中の他の核酸配列と関連していない。
【0064】
組成物
第1の態様では、本発明は組成物を提供する。本組成物は、(1)第1のプロモータに操作可能に連結される第1のパルボウイルスカプシド遺伝子の第1のオープンリーディングフレーム(ORF)、および第2のプロモータに操作可能に連結される第2のパルボウイルスカプシド遺伝子の第2のオープンリーディングフレームを含む第1のポリヌクレオチド配列であって、第1のORFが、第2のプロモータを含んだイントロン配列を含む、第1のポリヌクレオチド配列と、(2)ヒト第IX因子(FIX)タンパク質をコードするための導入遺伝子配列を含む第2のポリヌクレオチド配列とを含む。
【0065】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第1のORF、第1のプロモータ、第2のORF、および第2のプロモータは、それぞれ第1のORFおよび第2のORFによってコードされる遺伝子を発現するのに好適なあらゆる順序で配置され得る。いくつかの実施形態では、第1のORF、第1のプロモータ、第2のORF、および第2のプロモータは、3’から5まで、第1のプロモータ、第2のプロモータを含む第1のORF、および第2のORFという順序にある。いくつかの実施形態では、第2のORFは、少なくとも1つの翻訳開始コドンを含み、第1のORFの3’部分と重複している。いくつかの実施形態では、第2のORFは、少なくとも1つの翻訳開始コドンを含み、第1のORFの3’部分と重複していない。いくつかの実施形態では、第1のORF、第1のプロモータ、第2のORF、および第2のプロモータは、3’から5’まで、第1のプロモータ、第2のプロモータを含む第1のORF、および第2のORFという順序にあり、このとき、第2のORFは、少なくとも1つの翻訳開始コドンを含み、かつ第1のORFの3’部分と重複する。
【0066】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、パルボウイルスはアデノ随伴ウイルス(AAV)である。本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第1のORFは、アデノ随伴ウイルス(AAV)capタンパク質をコードする。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、当該技術分野で公知の機能性AAVカプシドを形成可能である(DNAをパッケージングし、標的細胞を感染させることが可能であるなど)。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP1、VP2、およびVP3を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP1、VP2、およびVP3のすべてを含む必要はないが、機能性AAVカプシドが産生されることを前提とする。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP1およびVP2を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP1およびVP3を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP2およびVP3を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP1を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP2を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、VP3を含む。
【0067】
VP1、VP2、およびVP3は、あらゆるAAVセロタイプに由来し得る。いくつかの実施形態では、VP1は、AAVセロタイプ1(AAV1)、AAVセロタイプ2(AAV2)、AAVセロタイプ3(セロタイプ3Aおよび3Bを含むAAV3)、AAVセロタイプ4(AAV4)、AAVセロタイプ5(AAV5)、AAVセロタイプ6(AAV6)、AAVセロタイプ7(AAV7)、AAVセロタイプ8(AAV8)、AAVセロタイプ9(AAV9)、AAVセロタイプ10(AAV10)、AAVセロタイプ11(AAV11)、AAVセロタイプ12(AAV12)、AAVセロタイプ13(AAV13)、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、およびあらゆる他の公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、VP1は、AAVセロタイプ2(AAV2)に由来する。いくつかの実施形態では、VP1は、AAVセロタイプ5(AAV5)に由来する。
【0068】
いくつかの実施形態では、VP1は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型VP1に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、VP1は、AAV2またはAAV5に由来する野生型VP1に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、VP1は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型VP1と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、VP1は、AAV2またはAAV5に由来する野生型VP1と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0069】
いくつかの実施形態では、VP2は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、および他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、VP2は、AAVセロタイプ2(AAV2)に由来する。いくつかの実施形態では、VP2は、AAVセロタイプ5(AAV5)に由来する。いくつかの実施形態では、VP2は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、またはAAV-2i8に由来する野生型VP2に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、VP2は、AAV2またはAAV5に由来する野生型VP1に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、VP2は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、またはAAV-2i8に由来する野生型VP2と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、VP2は、AAV2またはAAV5に由来する野生型VP1と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0070】
いくつかの実施形態では、VP3は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、および他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、VP3は、AAVセロタイプ2(AAV2)に由来する。いくつかの実施形態では、VP3は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型VP3に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、VP3は、AAV2またはAAV5に由来する野生型VP1に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、VP3は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型VP3と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、VP3は、AAV2またはAAV5に由来する野生型VP1と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0071】
いくつかの実施形態では、capタンパク質は、同じAAVセロタイプに由来するVP1、VP2、および/またはVP3を含む。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、AAV2に由来するVP1、VP2、および/またはVP3を含み得る。いくつかの実施形態では、capタンパク質は、AAV5に由来するVP1、VP2、および/またはVP3を含み得る。いくつかの実施形態では、capは、異なるAAVセロタイプに由来するVP1、VP2、および/またはVP3を含む。例えば、capは、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、およびLK03に由来するVP1、VP2、および/またはVP3を含み得る。
【0072】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第1のORFは、第1のプロモータに操作可能に連結される。第1のプロモータは、当該技術分野で公知のcapの発現を誘導可能ないずれかの適切なプロモータであり得る。いくつかの実施形態では、第1のプロモータは、組織特異的プロモータ、構成的プロモータ、または調節プロモータであり得る。いくつかの実施形態では、第1のプロモータは、異なる供給源から選択され得る。例えば、第1のプロモータは、ウイルスプロモータ、植物プロモータ、および哺乳動物プロモータであり得る。
【0073】
第1のプロモータの例として、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)最初期エンハンサ/プロモータ、SV40初期エンハンサ/プロモータ、JCポリオーマウイルスプロモータ、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)もしくはグリア繊維性酸性タンパク質(GFAP)プロモータ、単純ヘルペスウイルス(HSV-1)潜伏関連プロモータ(LAP)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)長末端反復(LTR)プロモータ、ニューロン特異的プロモータ(NSE)、血小板由来成長因子(PDGF)プロモータ、hSYN、メラニン凝集ホルモン(MCH)プロモータ、CBA、マトリックスメタロプロテインプロモータ(MPP)、ニワトリβ-アクチンプロモータ、CAG、MNDU3、PGK、およびEF1aプロモータが挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
いくつかの実施形態では、第1のプロモータは、昆虫細胞での発現に適したプロモータである。いくつかの実施形態では、昆虫細胞での発現に好適なプロモータとして、PolHプロモータ、p10プロモータ、アルカリプロモータ、誘導性プロモータ、E1プロモータ、またはΔE1プロモータが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、第1のプロモータはPolHプロモータである。いくつかの実施形態では、第1のプロモータはp10プロモータである。
【0075】
いくつかの実施形態では、第1のORFの3’末端は、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」をさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」の長さは、約1~500bpの範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」の長さは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、50、10、200、または500ヌクレオチドであり得るが、これらに限定されない。
【0076】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第2のORFはAAV repタンパク質をコードし、repタンパク質は、rAAVビリオンを得るためにrAAVベクターの複製およびパッケージングに必要ないずれかの複製タンパク質であってもよい。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78、rep68、rep52、およびrep40を含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78、rep68、rep52、およびrep40のすべてを含む必要はないが、rAAVビリオンを得るためのrAAVベクターの複製およびパッケージングが実施可能であることを前提とする。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78、rep68、rep52、およびrep40のうちいずれか3つを含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78、rep68、rep52、およびrep40のうちいずれか2つを含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78、rep68、rep52、およびrep40のうちいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78およびrep52を含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep78およびrep40を含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep68およびrep52を含む。いくつかの実施形態では、repタンパク質は、rep68およびrep40を含む。
【0077】
rep78、rep68、rep52、およびrep40は、あらゆるAAVセロタイプに由来し得る。いくつかの実施形態では、rep78は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、および他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、rep78は、AAV2またはAAV5に由来し得る。いくつかの実施形態では、rep78は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、またはAAV-2i8に由来する野生型rep78に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep78は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep78に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep78は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、またはAAV-2i8に由来する野生型rep78と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、rep78は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep78と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0078】
いくつかの実施形態では、rep68は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、および他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、rep68は、AAV2またはAAV5に由来し得る。いくつかの実施形態では、rep68は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型rep68に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep68は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep68に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep68は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型rep68と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、rep68は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep68と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0079】
いくつかの実施形態では、rep52は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、および他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、rep52は、AAV2またはAAV5に由来し得る。いくつかの実施形態では、rep52は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型rep52に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep52は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep52に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep52は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型rep52と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、rep52は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep52と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0080】
いくつかの実施形態では、rep40は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、および他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。いくつかの実施形態では、rep40は、AAV2またはAAV5に由来し得る。いくつかの実施形態では、rep40は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型rep40に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep40は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep40に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、またはそれよりも高い同一性を有する。いくつかの実施形態では、rep40は、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03に由来する野生型rep40と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。いくつかの実施形態では、rep40は、AAV2またはAAV5に由来する野生型rep40と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または付加を有する。
【0081】
いくつかの実施形態では、repは、同じAAVセロタイプに由来するrep78、rep68、rep52、および/またはrep40を含む。いくつかの実施形態では、repは、AAV2に由来するrep78、rep68、rep52、および/またはrep40を含み得る。いくつかの実施形態では、repは、AAV2に由来するrep78および/またはrep52を含み得る。いくつかの実施形態では、repは、AAV5に由来するrep78、rep68、rep52、および/またはrep40を含み得る。いくつかの実施形態では、repは、AAV5に由来するrep78および/またはrep52を含み得る。いくつかの実施形態では、repは、異なるAAVセロタイプに由来するrep78、rep68、rep52、および/またはrep40を含む。例えば、repは、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、またはLK03、ならびに他のあらゆる公知のAAVの野生型のうちいずれか1つまたは複数に由来する、rep78、rep68、rep52、および/またはrep40を含み得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、repタンパク質をコードする第2のORFは、第2のプロモータに動作可能に連結される。第2のプロモータは、当該技術分野で公知のcapの発現を誘導可能ないずれかの適切なプロモータであり得る。いくつかの実施形態では、第2のプロモータは、組織特異的プロモータ、構成的プロモータ、または調節プロモータであり得る。いくつかの実施形態では、第2のプロモータは、異なる供給源から選択され得る。例えば、第2のプロモータは、ウイルスプロモータ、植物プロモータ、および哺乳動物プロモータであり得る。
【0083】
第2のプロモータの例として、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)最初期エンハンサ/プロモータ、SV40初期エンハンサ/プロモータ、JCポリオーマウイルスプロモータ、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)もしくはグリア繊維性酸性タンパク質(GFAP)プロモータ、単純ヘルペスウイルス(HSV-1)潜伏関連プロモータ(LAP)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)長末端反復(LTR)プロモータ、ニューロン特異的プロモータ(NSE)、血小板由来成長因子(PDGF)プロモータ、hSYN、メラニン凝集ホルモン(MCH)プロモータ、CBA、マトリックスメタロプロテインプロモータ(MPP)、ニワトリβ-アクチンプロモータ、CAG、MNDU3、PGK、およびEF1aプロモータが挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
いくつかの実施形態では、第2のプロモータは、昆虫細胞での発現に適したプロモータである。いくつかの実施形態では、昆虫細胞での発現に好適なプロモータとして、PolHプロモータ、p10プロモータ、アルカリプロモータ、誘導性プロモータ、E1プロモータ、またはΔE1プロモータが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、第2のプロモータはPolHプロモータである。いくつかの実施形態では、第2のプロモータはp10プロモータである。
【0085】
いくつかの実施形態では、第2のORFの3’末端は、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」をさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」の長さは、約1~500bpの範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」の長さは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、50、10、200、または500ヌクレオチドであり得るが、これらに限定されない。
【0086】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、capおよびrepは、同じAAVセロタイプに由来し得る。いくつかの実施形態では、capおよびrepは、同じAAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、または他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、capおよびrepは、異なるAAVセロタイプに由来し得る。例えば、capおよびrepは、別々に、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、または他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。例えばいくつかの実施形態では、capはAAV2に由来し、一方でrepはAAV5に由来し得る。
【0088】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第1のプロモータおよび第2のプロモータは、同じプロモータであってもよい。例えば、第1のプロモータと第2のプロモータの両方は、PolHプロモータ、p10プロモータ、アルカリプロモータ、誘導性プロモータ、E1プロモータ、またはΔE1プロモータのうちいずれか1つから選択される。例えばいくつかの実施形態では、第1のプロモータおよび第2のプロモータの両方は、Polhプロモータである。いくつかの実施形態では、第1のプロモータおよび第2のプロモータの両方は、p10プロモータである。
【0089】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第1のプロモータおよび第2のプロモータは、異なるプロモータであってもよい。例えば、第1のプロモータと第2のプロモータは、それぞれPolHプロモータ、p10プロモータ、アルカリプロモータ、誘導性プロモータ、E1プロモータ、またはΔE1プロモータから選択される、いずれか2つのプロモータであってもよい。例えばいくつかの実施形態では、第1のプロモータはPolHプロモータであり、一方で第2のプロモータはp10プロモータである。いくつかの実施形態では、第1のプロモータはp10プロモータであり、一方で第2のプロモータはPolHプロモータである。
【0090】
本発明の組成物のいくつかの実施形態では、第2のORFは、少なくとも1つの翻訳開始コドンを含み、第1のORFの3’部分と重複している。いくつかの実施形態では、第1のORFは、第2のプロモータを包含するイントロン配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のORFは、リンカーをコードするための配列によって第2のORFに連結される。いくつかの実施形態では、リンカーは切断可能リンカーである。いくつかの実施形態では、切断可能リンカーは、2Aペプチドを包含する配列である。いくつかの実施形態では、2Aペプチドは、口蹄疫ウイルス(FMDV)、馬鼻炎Aウイルス(ERAV)、Thoseaasignaウイルス(Tav)、またはブタテッショウウイルス(PTV-1)の2Aペプチドなど、アフトウイルスもしくはカルジオウイルスに由来する2Aペプチドから選択され得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物中の第2のポリヌクレオチドは、CMV、CAG、MNDU3、PGK、EF1aプロモータ、または肝臓特異的プロモータに操作可能に連結された導入遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、肝特異的プロモータとして、最小TTR(TTRm)プロモータ、hAATプロモータ、アルブミン(ALB)プロモータ、アポリポタンパク質(APO)プロモータ、アポリポタンパク質A(APOA1)プロモータ、アポリポタンパク質C3(APOC3)プロモータ、補体因子B(CFB)プロモータ、ケトヘキソキナーゼ(KHK)プロモータ、ヘモペキシン(HPX)プロモータ、ニコチンアミド(icotinamide)N-メチルトランスフェラーゼ(NNMT)プロモータまたは最小プロモータ、(肝臓)カルボキシルエステラーゼ1(CES1)プロモータ、タンパク質C(PROC)プロモータ、マンナン結合レクチンセリンプロテアーゼ2(MASP2)プロモータ、エピシジン(epcidin)抗菌ペプチド(HAMP)プロモータ、あるいはそれらの修飾バリアントが挙げられる。
【0092】
いくつかの実施形態では、肝臓特異的プロモータは、他の調節配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、調節配列は、エンハンサ配列を含む。いくつかの実施形態では、エンハンサ配列は、肝臓特異的肝制御領域(HCR)エンハンサを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、肝臓特異的プロモータは、Apo-hAAT、HCR-hAAT、APO-HCR-hAAT、APOA1-HCR-hAAT、APOC3-HCR-hAAT、およびそれらの修飾バリアントから選択される。
【0094】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは第2のプロモータをさらに含む。第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、当該技術分野で公知の導入遺伝子またはその修飾バリアントの発現に好適な、いずれかのプロモータであり得る。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータには、CMV、CAG、MNDU3、PGK、EF1aプロモータ、または肝臓特異的プロモータが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝特異的プロモータとして、最小TTR(TTRm)プロモータ、ヒトα1-アンチトリプシン(hAAT)プロモータ、アルブミン(ALB)プロモータ、アポリポタンパク質(APO)プロモータ、アポリポタンパク質A(APOA1)プロモータ、アポリポタンパク質C3(APOC3)プロモータ、補体因子B(CFB)プロモータ、ケトヘキソキナーゼ(KHK)プロモータ、ヘモペキシン(HPX)プロモータ、ニコチンアミド(icotinamide)N-メチルトランスフェラーゼ(NNMT)プロモータまたは最小プロモータ、(肝臓)カルボキシルエステラーゼ1(CES1)プロモータ、タンパク質C(PROC)プロモータ、マンナン結合レクチンセリンプロテアーゼ2(MASP2)プロモータ、エピシジン(epcidin)抗菌ペプチド(HAMP)プロモータ、あるいはそれらの修飾バリアントが挙げられる。
【0097】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝臓特異的プロモータは他の調節配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、調節配列は、エンハンサ配列を含む。いくつかの実施形態では、エンハンサ配列は、アポリポタンパク質E(ApoE)の肝臓特異的肝制御領域(HCR)エンハンサを含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝臓特異的プロモータは、Apo-hAAT、HCR-hAAT、APO-HCR-hAAT、APOA1-HCR-hAAT、APOC3-HCR-hAAT、およびそれらの修飾バリアントから選択される。
【0099】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号4に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、導入遺伝子は、ヒト第IX因子(FIX)タンパク質配列をコードする。本明細書に記載の第IX因子は、あらゆる哺乳動物に由来する第IX因子、およびそのバリアントであり得る。いくつかの実施形態では、哺乳動物には、霊長類(ヒトなど)、ウシ、イヌ、ネコ、およびげっ歯類(モルモット、ラット、またはマウスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の第IX因子は、ヒトに由来する第IX因子、またはそのバリアントである。
【0102】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子と比較して、1つまたは複数のアミノ酸の変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較して、1つまたは複数のアミノ酸の変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較して少なくとも1つのアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換はR338Xを含み、この中でXは、アルギニン以外のいずれかのアミノ酸であり得る。いくつかの実施形態では、Xは、H、K、D、E、S、T、N、Q、C、G、P、A、V、I、L、M、F、Y、またはWから選択される。いくつかの実施形態では、Xは、L、D、またはQから選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、R338L、R338D、またはR338Qを含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換はR338Lである。
【0105】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、300未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、250未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、200未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、150未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、100未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、50未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、25未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、20未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、15未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、10未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、5未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、CGジヌクレオチドを含まない。
【0106】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも55%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも60%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも65%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも70%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号2に明記される配列と比較して、1つまたは複数のヌクレオチドの変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、コドン最適化される。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも55%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも60%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも65%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも70%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3に明記される配列と比較して、1つまたは複数のヌクレオチドの変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0108】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドはイントロンをさらに含む。いくつかの実施形態では、イントロンは、ヒト第IX因子のSV40イントロンまたは修飾された第1のイントロンである。いくつかの実施形態では、SV40イントロンは、修飾SV40イントロンである。いくつかの実施形態では、修飾SV40イントロンは、配列番号6に明記されるコーディング配列を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、他の調節配列をさらに含み、調節配列として、末端逆位反復(ITR)、エンハンサ、スプライシングシグナル、ポリアデニル化シグナル、充填配列、ターミネータ、タンパク質分解シグナル、内部リボソーム侵入部位(IRES)、2A配列などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0110】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、エンハンサ領域をさらに含む。いくつかの実施形態では、エンハンサ領域は、SV40エンハンサ、最初期サイトメガロウイルスエンハンサ、IRBPエンハンサ、免疫グロブリン遺伝子由来のエンハンサ、または肝臓特異的肝制御領域(HCR)エンハンサを含む。いくつかの実施形態では、エンハンサ領域は、第2のポリヌクレオチドのプロモータの上流に位置する。いくつかの実施形態では、エンハンサ領域は、第2のポリヌクレオチドのプロモータの下流に位置する。いくつかの実施形態では、エンハンサ領域は、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータの上流に位置する。いくつかの実施形態では、エンハンサ領域は、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータの下流に位置する。
【0111】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、末端逆位反復(ITR)をさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、少なくとも1つの末端逆位反復(ITR)を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、2つの末端逆位反復(ITR)を含む。いくつかの実施形態では、2つのITRは互いに同一である。いくつかの実施形態では、2つのITRは互いに異なるものである。いくつかの実施形態では、末端逆位反復(ITR)は、AAV由来のITRである。いくつかの実施形態では、ITRは、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、ならびに他のあらゆる公知のAAVに由来するITRであり得る。いくつかの実施形態では、ITRは、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、ならびに他のあらゆる公知のAAVに由来する野生型ITRと比較して、1つまたは複数の塩基の変異、挿入、または欠失を有するが、標的遺伝子の複製、ならびにビリオンのパッケージングおよび/または統合など、所望の末端反復機能が保持されることを前提とする。
【0112】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドは、1つまたは複数の充填配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、充填配列は、第2のポリヌクレオチドのプロモータの上流に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、第2のポリヌクレオチドのプロモータの下流に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータの上流に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、第2のポリヌクレオチドの第2のプロモータの下流に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、5’ITR配列の5’末端に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、5’ITR配列の3’末端に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、5’ITR配列の5’末端に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、3’ITR配列の5’末端に位置する。いくつかの実施形態では、充填配列は、3’ITR配列の3’末端に位置する。
【0113】
いくつかの実施形態では、充填配列の長さは、限定されないが0.1kb、0.2kb、0.3kb、0.4kb、0.5kb、0.6kb、0.7kb、0.8kb、0.9kb、1kb、1.1kb、1.2kb、1.3kb、1.4kb、1.5kb、1.6kb、1.7kb、1.8kb、1.9kb、2kb、2.1kb、2.2kb、2.3kb、2.4kb、2.5kb、2.6kb、2.7kb、2.8kb、2.9kb、3kb、3.1kb、3.2kb、3.3kb、3.4kb、3.5kb、3.6kb、3.7kb、3.8kb、3.9kb、4.0kb、4.1kb、4.2kb、4.3kb、4.4kb、4.5kb、4.6kb、4.7kb、4.8kb、4.9kb、または5.0kbなど、約0.1kb~5kbであり得る。
【0114】
別の態様では、本発明は、ヒト第IX因子をコードするための導入遺伝子配列を含むポリヌクレオチド配列を提供し、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも50%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも55%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも60%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも65%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも70%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列と比較して、1つまたは複数のヌクレオチドの変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、コードされたヒト第IX因子のアミノ酸配列は、ヒト第IX因子に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、ヒト第IX因子と比較して、1つまたは複数のアミノ酸の変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列からなる。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較して、1つまたは複数のアミノ酸の変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチド中の導入遺伝子によってコードされる第IX因子は、配列番号1に明記される配列と比較して少なくとも1つのアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換はR338Xを含み、この中でXは、アルギニン以外のいずれかのアミノ酸であり得る。いくつかの実施形態では、Xは、H、K、D、E、S、T、N、Q、C、G、P、A、V、I、L、M、F、Y、またはWから選択される。いくつかの実施形態では、Xは、L、D、またはQから選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、R338L、R338D、またはR338Qを含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換はR338Lである。
【0118】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも55%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも60%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも65%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも70%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列からなる。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号2に明記される配列と比較して、1つまたは複数のヌクレオチドの変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0119】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、コドン最適化される。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも55%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも60%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも65%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも70%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列からなる。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、配列番号3に明記される配列と比較して、1つまたは複数のヌクレオチドの変異、置換、欠失、または付加を有する配列を含む。
【0120】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、300未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、250未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、200未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、150未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、100未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、50未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、25未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、20未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、15未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、10未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、5未満のCGジヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子配列は、ヒト第IX因子をコードするための配列を含み、ヒト第IX因子をコードするための配列は、CGジヌクレオチドを含まない。
【0121】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはプロモータをさらに含む。ポリヌクレオチドのプロモータは、当該技術分野で公知の導入遺伝子またはその修飾バリアントの発現に好適な、いずれかのプロモータであり得る。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータには、CMV、CAG、MNDU3、PGK、EF1aプロモータ、または肝臓特異的プロモータが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝特異的プロモータとして、最小TTR(TTRm)プロモータ、ヒトα1-アンチトリプシン(hAAT)プロモータ、アルブミン(ALB)プロモータ、アポリポタンパク質(APO)プロモータ、アポリポタンパク質A(APOA1)プロモータ、アポリポタンパク質C3(APOC3)プロモータ、補体因子B(CFB)プロモータ、ケトヘキソキナーゼ(KHK)プロモータ、ヘモペキシン(HPX)プロモータ、ニコチンアミド(icotinamide)N-メチルトランスフェラーゼ(NNMT)プロモータまたは最小プロモータ、(肝臓)カルボキシルエステラーゼ1(CES1)プロモータ、タンパク質C(PROC)プロモータ、マンナン結合レクチンセリンプロテアーゼ2(MASP2)プロモータ、エピシジン(epcidin)抗菌ペプチド(HAMP)プロモータ、あるいはそれらの修飾バリアントが挙げられる。
【0122】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝臓特異的プロモータは他の調節配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、調節配列は、エンハンサ配列を含む。いくつかの実施形態では、エンハンサ配列は、肝臓特異的肝制御領域(HCR)エンハンサを含む。
【0123】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝臓特異的プロモータは、Apo-hAAT、HCR-hAAT、APO-HCR-hAAT、APOA1-HCR-hAAT、APOC3-HCR-hAAT、およびそれらの修飾バリアントから選択される。
【0124】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号4に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0125】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのプロモータは、配列番号5に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0126】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは第2のプロモータをさらに含む。ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、当該技術分野で公知の導入遺伝子またはその修飾バリアントの発現に好適な、いずれかのプロモータであり得る。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータには、CMV、CAG、MNDU3、PGK、EF1aプロモータ、または肝臓特異的プロモータが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝特異的プロモータとして、最小TTR(TTRm)プロモータ、ヒトα1-アンチトリプシン(hAAT)プロモータ、アルブミン(ALB)プロモータ、アポリポタンパク質(APO)プロモータ、アポリポタンパク質A(APOA1)プロモータ、アポリポタンパク質C3(APOC3)プロモータ、補体因子B(CFB)プロモータ、ケトヘキソキナーゼ(KHK)プロモータ、ヘモペキシン(HPX)プロモータ、ニコチンアミド(icotinamide)N-メチルトランスフェラーゼ(NNMT)プロモータまたは最小プロモータ、(肝臓)カルボキシルエステラーゼ1(CES1)プロモータ、タンパク質C(PROC)プロモータ、マンナン結合レクチンセリンプロテアーゼ2(MASP2)プロモータ、エピシジン(epcidin)抗菌ペプチド(HAMP)プロモータ、あるいはそれらの修飾バリアントが挙げられる。
【0127】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝臓特異的プロモータは他の調節配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、調節配列は、エンハンサ配列を含む。いくつかの実施形態では、エンハンサ配列は、肝臓特異的肝制御領域(HCR)エンハンサを含む。
【0128】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは肝臓特異的プロモータであり、肝臓特異的プロモータは、Apo-hAAT、HCR-hAAT、APO-HCR-hAAT、APOA1-HCR-hAAT、APOC3-HCR-hAAT、およびそれらの修飾バリアントから選択される。
【0129】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも75%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも80%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも85%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも96%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも98%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記される配列に対して少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの第2のプロモータは、配列番号5に明記されるポリヌクレオチド配列を含む。
【0130】
ポリヌクレオチド配列のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、SV40ポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、APO-HCR-hAATプロモータ、修飾SV40イントロン、bGHポリ(A)、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号6、および配列番号8を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号7、および配列番号9を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号6、配列番号8、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号6、配列番号8、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号6、配列番号8、および配列番号3を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号7、配列番号9、およびFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号7、配列番号9、および最適化されたFIXコーディング遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号7、配列番号9、および配列番号3を含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号10を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号11を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号12を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号13を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号14を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号15を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号10からなる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号11からなる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号12からなる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号13からなる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号14からなる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは配列番号15からなる。
【0134】
別の態様では、本発明は、本発明の組成物を含む細胞を提供する。いくつかの実施形態では、細胞は昆虫細胞である。いくつかの実施形態では、昆虫細胞はSf9細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、HEK293細胞およびその誘導体である。HEK293誘導体の例として、HEK293A、HEK293AAV、HEK293S、HEK293F、Expi293F、HEK293SG、HEK293SGGD、HEK293FTM、およびHEK293Tが挙げられる。これらの誘導体は、HEK293のバリアントとも呼ばれる場合がある。いくつかの実施形態では、誘導体はHEK293T細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、トランスフェクション後の本発明の組成物を含む。いくつかの実施形態では、トランスフェクションとして、電気穿孔法、リン酸カルシウム沈殿法、およびリポソームトランスフェクションが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、組成物は、細胞へと安定してトランスフェクトされる。いくつかの実施形態では、組成物は、細胞へと一過的にトランスフェクトされる。
【0135】
別の態様では、本発明はさらに、本発明の組成物を含む細胞集団を提供する。いくつかの実施形態では、細胞集団は、本明細書に記載される種々の細胞を含む。
【0136】
組換えAAVビリオン
別の態様では、本発明は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ビリオンを提供する。本ビリオンは、本発明の組成物を昆虫細胞にトランスフェクトすることによって調製される。いくつかの実施形態では、昆虫細胞はSf9細胞である。
【0137】
いくつかの実施形態では、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ビリオンは、本出願のポリヌクレオチドを含む。組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ビリオンは、当該技術分野で公知の本発明に適用可能である好適なAAVセロタイプに由来し得る。いくつかの実施形態では、AAVセロタイプとして、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAV-DJ、AAVHSC15、KP1、NP59、およびLK03が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、AAVセロタイプはAAV2である。いくつかの実施形態では、AAVセロタイプはAAV8である。いくつかの実施形態では、AAVセロタイプはAAV5である。
【0138】
いくつかの実施形態では、capおよびrepは、異なるAAVセロタイプに由来し得る。例えば、capおよびrepは、別々に、AAV1、AAV2、AAV3(AAV3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV-Rh10、AAV-Rh74、AAV-2i8、AAVHSC、DJ、KP1、NP59、LK03、または他のあらゆる公知のAAVに由来し得る。例えばいくつかの実施形態では、capはAAV2に由来し、一方でrepはAAV5に由来する。いくつかの実施形態では、capはAAV5に由来し、一方でrepはAAV2に由来する。
【0139】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、当該技術分野で公知のあらゆる方法によって昆虫細胞へと送達することができる。いくつかの実施形態では、本方法として、電気穿孔法、リン酸カルシウム沈殿法、リポソームトランスフェクションが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、組成物は、昆虫細胞へと安定してトランスフェクトされる。いくつかの実施形態では、組成物は、昆虫細胞へと一過的にトランスフェクトされる。いくつかの実施形態では、昆虫細胞は、rAAVビリオンを産生するために使用される。
【0140】
必要な場合、rAAVビリオンは、当業者に公知である従来方法によって昆虫細胞から単離かつ精製することができる。例えばrAAVビリオンは、遠心分離、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、限外濾過、ゲル電気泳動、アフィニティークロマトグラフィー、および/または他の精製技法によって精製することができる。
【0141】
本発明のrAAVビリオンは、例えば、第IX因子である血友病Bを有するモデルマウスにおいて高レベルで、in vivoで発現することができる。第IX因子の発現レベルは、酵素結合免疫吸着検定(ELISA)法によって検出することができる。例えば、HYPHEN BioMedのZYMUTEST第IX因子キット(論文番号#RK032A)が使用され、データは、マルチモード・マイクロプレート・リーダSpectraMax M5の解析ソフトウェアSpectraMaxを用いて分析される。FIX濃度(%)は、血漿中FIXキャリブレータの濃度によって判定される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約5%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約10%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約20%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約40%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約50%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約80%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約90%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約100%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約200%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約300%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約400%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約500%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約600%を超える。
【0142】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約5%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約5%~約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約5%~約150%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約10%~約150%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約5%~約10%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約100%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約200%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約300%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約400%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約450%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約500%~約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、約600%である。
【0143】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約5%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約20%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約40%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約600%である。
【0144】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、6週間で約または少なくとも約5%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、6週間で約または少なくとも約40%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、6週間で約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、6週間で約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、6週間で約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、6週間で約または少なくとも約600%である。
【0145】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約5%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約40%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約450%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、8週間で約または少なくとも約500%である。
【0146】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間、6週間、および8週間で約または少なくとも約5%になるように、安定して、かつ連続的に発現される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間、6週間、および8週間で約または少なくとも約6%になるように、安定して、かつ連続的に発現される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間、6週間、および8週間で約または少なくとも約20%になるように、安定して、かつ連続的に発現される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間、6週間、および8週間で約または少なくとも約40%になるように、安定して、かつ連続的に発現される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間、6週間、および8週間で約または少なくとも約400%になるように、安定して、かつ連続的に発現される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間、6週間、および8週間で約または少なくとも約500%になるように、安定して、かつ連続的に発現される。
【0147】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、4週間で約または少なくとも約600%、6週間で約または少なくとも約550%、および8週間で約または少なくとも約450%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現される。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現される。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現される。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約450%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約450%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約450%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、約または少なくとも約400%である。
【0148】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、最低で約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、最低で約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、最低で約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、最低で約または少なくとも約450%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、最低で約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、発現量は、連続的に約400%~約600%である。
【0149】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、第IX因子は生体活性を呈する。例えば、血友病Bを有するモデルマウスでの発現が実現される。第IX因子の活性は、凝固方法および発色性活性分析方法といった2つの方法によって検出され得る。FIX活性が凝固方法によって検出される場合、CA-530血液凝固分析装置が分析および検出に使用される。FIX活性が発色性活性分析方法によって検出される場合、HYPHEN BioMedのBIOPHENTM FIXキット(論文番号REF221801-RUO)がFIX活性の検出に使用される。マルチモード・マイクロプレート・リーダSpectraMax M5の解析ソフトウェアSpectraMaxがデータ分析に使用される。
【0150】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、第IX因子は凝固方法によって検出される生体活性を呈する。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約80%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約350%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2000%である。
【0151】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約50%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約70%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約80%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約200%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約250%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約300%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約350%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約400%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約500%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約550%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約700%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1000%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1500%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1700%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1800%を超える。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約2000%を超える。
【0152】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約50%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約70%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約80%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約200%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約250%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約300%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約350%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約400%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約500%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約550%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約700%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1000%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1500%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1700%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約1800%~約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約2000%~約2500%である。
【0153】
いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約80%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約350%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1500%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、6週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2000%である。
【0154】
いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約80%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約350%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1500%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、8週間でin vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2000%である。
【0155】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約80%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約350%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも6週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2200%である。
【0156】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持される。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に約または少なくとも約2200%である。
【0157】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約80%、8週間で約または少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約300%、8週間で約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約250%、8週間で約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約700%、8週間で約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約350%、8週間で約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約1700%、8週間で約または少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に、6週間で約または少なくとも約2000%、8週間で約または少なくとも約1800%である。
【0158】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約350%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約400%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約1000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約1500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、凝固方法による検出時に最低で約または少なくとも約2000%である。
【0159】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、in vivoでのrAAVビリオンによって連続的かつ安定して発現され、第IX因子は発色性活性分析方法によって検出される生体活性を呈する。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約10%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約15%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約125%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約750%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約900%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約1000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約1100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約1200%である。
【0160】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約10%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約15%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約50%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約100%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約125%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約200%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約250%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約300%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約700%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約750%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約800%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約900%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約1000%~約1200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の生体活性は、発色性活性分析方法による検出時に約1100%~約1200%である。
【0161】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約10%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約15%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約125%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約1000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約1100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に約または少なくとも約1200%である。
【0162】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約10%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約15%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約125%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約250%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約300%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約1000%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約1100%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンによって発現される第IX因子の活性は、少なくとも8週間、連続的かつ安定して維持され、活性は、発色性活性分析方法による検出時に8週間で約または少なくとも約1200%である。
【0163】
いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約5%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約50%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約6%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約70%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約20%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約80%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約550%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約30%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約200%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約300%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1500%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1600%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1700%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、in vivoでのrAAVビリオンの第IX因子の発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。
【0164】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約600%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約600%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約600%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも4週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約600%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。
【0165】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約500%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも6週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約550%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。
【0166】
いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約400%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約450%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1800%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約450%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約1900%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約450%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2000%である。いくつかの実施形態では、第IX因子は、少なくとも8週間にわたりin vivoでのrAAVビリオンにより連続的かつ安定して発現され、発現量は、ELISA法による検出時に少なくとも約450%であり、活性は、凝固方法による検出時に少なくとも約2100%である。
【0167】
医薬組成物
別の態様では、本発明は、血友病Bの処置を必要とする対象の血友病Bを処置するための医薬組成物を提供する。本医薬組成物は、本発明のポリヌクレオチドまたはrAAVビリオン、および薬学的に許容可能な担体または賦形剤を含む。
【0168】
本明細書で使用される場合、「薬学的または治療上許容可能な担体または賦形剤」は、活性成分の生体活性の有効性を妨げず、宿主または患者に対し無毒である担体媒体を指す。医薬製剤に使用される担体の種類は、治療用化合物を投与する方法に左右される。複数の投与経路を有する医薬組成物を調製するための多くの方法が、当該技術分野で公知である。
【0169】
本発明の医薬組成物のいくつかの実施形態では、本医薬組成物は、本発明のポリヌクレオチドまたはrAAVビリオンを適切な溶媒に溶解することによって調製される。適切な溶媒として、水、塩溶液(NaClなど)、緩衝液(リン酸緩衝生理食塩水(PBS)など)、または他の溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、溶媒は無菌である。
【0170】
本発明の医薬組成物は、無菌操作によって調製されてもよく、または代替的に、好適な調製段階で滅菌されてもよい。例えば、滅菌医薬組成物は、滅菌成分を無菌混合することによって調製され得る。代替的に滅菌医薬組成物は、先ず成分を混合し、次いで最終調製物を滅菌することによって調製されてもよい。滅菌方法には、加熱滅菌、放射線、および濾過が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0171】
方法
別の態様では、本出願は、血友病Bを処置する方法を提供する。本方法は、本発明のポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物を、処置を必要とする対象に治療有効量で投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物が投与された後、本発明の第IX因子をコードする導入遺伝子配列が、血友病Bを処置するように対象に発現される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物が投与された後、本発明の第IX因子をコードする導入遺伝子配列が、血友病Bを処置するように対象の肝臓に発現される。
【0172】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物は、当該技術分野で公知のあらゆる適切な方法によって対象に投与され得る。いくつかの実施形態では、投与は局所投与または全身投与を含む。いくつかの実施形態では、投与は、経口投与、経鼻投与、吸入投与、静脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、皮内投与、局所投与、または直腸経路の投与を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物は、静脈内注射によって投与される。
【0173】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物は、治療有効量で投与され、治療有効量は医学的に許容可能な毒性レベルで所望の生体効果を達成する。この量は、投与経路および疾患の重症度に応じで変動し得る。量はまた、処置される各患者の体重、年齢、性別、および/または症状の重症度に応じて調整され得る。正確な用量および投与経路は、最終的に主治医または獣医師によって決定される。量は、処置される患者の年齢、体重、および疾病の重症度に応じて慣例的に変化し得ることが理解される。
【0174】
本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1010vg/kg~1015vg/kgである。本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1010vg/kg~1013vg/kgである。本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1011vg/kg~1015vg/kgである。本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1011vg/kg~1013vg/kgである。本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1012vg/kg~1015vg/kgである。本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1011vg/kg~1012vg/kgである。本方法のいくつかの実施形態では、AAVビリオンの投与量は、1010vg/kg~1012vg/kgである。
【0175】
本方法のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物の送達容量は、約0.01mL~1mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.05mL~1mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.1mL~1mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.5mL~1mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.1mL~0.5mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.01mL~0.5mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.05mL~0.5mLである。いくつかの実施形態では、組成物の送達容量は、約0.05mL~1mLである。
【0176】
本方法のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物の投与頻度は、1日2回、3回、4回、または5回を含む、少なくとも1日1回の投与であってもよい。いくつかの実施形態では、処置は、1日、2日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、31日、32日、33日、34日、35日、36日、37日、38日、39日、40日、41日、42日、43日、44日、45日、46日、47日、48日、49日、50日、60日、70日、80日、90日、100日、150日、200日、250日、300日、400日、500日、750日、1000日、または1000日よりも長い間持続し得る。
【0177】
キット
別の態様では、本発明は、血友病Bを処置するためのキットを提供する。このキットは、本発明のポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物と、指示書とを備える。いくつかの実施形態では、指示書は、血友病Bを処置するためにポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物を投与する方法を表示するために使用される。
【0178】
いくつかの実施形態では、キットは容器をさらに備える。いくつかの実施形態では、容器は、本明細書に記載のポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物を送達するように構成される。いくつかの実施形態では、容器は、バイアル、点滴器、ボトル、チューブ、およびシリンジを含む。いくつかの実施形態では、容器は、ポリヌクレオチド、AAVビリオン、または医薬組成物を投与するために使用されるシリンジである。
【0179】
本発明のいくつかの実施形態は後述の実施例を通じてさらに例示され、本実施例は限定するものとして解釈されるべきではない。当業者であれば、後述の実施例に開示される技術は、本発明者らによって見出されるとともに、本明細書に記載される本発明の実施形態の実施において良好に機能する技術を表しており、そのため、実施形態を実施するために好ましい方法を構成するものと考慮され得ることが理解される。しかし、本開示の内容に基づき、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される特定の実施形態に対して種々の変更が行われてもよく、同一または類似の結果が常に得られ得ることが、当業者によって理解される。
【実施例】
【0180】
本発明は、以下の実施例によってさらに例示される。これら実施例は、本発明を例示することのみを意図しており、本発明を限定するものと解釈されるべきでない。
【0181】
実施例1 組換えAAVベクターの設計とクローニング
AAV2に由来するrepコード配列、およびAAV5に由来するcapコード配列のほか、対応するプロモータを、別々にバキュロウイルスプラスミドベクターにクローニングすることで、本出願中のcapタンパク質コード配列およびrepタンパク質コード配列を含有する第1のポリヌクレオチドを得た。
【0182】
配列番号2または配列番号3に明記される第IX因子をコードするヌクレオチド配列、肝臓特異的プロモータ(配列番号4または5)、イントロン(配列番号6または7)、ポリ(A)シグナル(配列番号8または9)、および他の連結配列を組み合わせることで第2のポリヌクレオチドを得て、第2のポリヌクレオチドをバキュロウイルスプラスミドベクターにクローニングした。この実験では、第IX因子を発現する6つの異なる第2のポリヌクレオチド、すなわち試験第2ポリヌクレオチド配列1~6を試験した。配列は配列番号10~15に明記する。
【0183】
実施例2 組換えAAVビリオンの調製
実施例1で得た第1のポリヌクレオチドバキュロウイルスプラスミドおよび第2のポリヌクレオチドバキュロウイルスプラスミドをそれぞれSf9細胞にトランスフェクトすることで、バキュロウイルスビリオンを得た。次に、組換えAAVを産生するようにバキュロウイルスビリオンを組み合わせてSf9細胞に感染させた。最後に、組換えAAV5/第IX因子ビリオンを単離し、Sf9細胞から精製した。
【0184】
実施例3 血友病Bを有するモデルマウスにおける第IX因子の発現と活性
本実施例では、第IX因子をノックアウト(F9-KO)した血友病Bモデルのマウスを実験群と対照群に分け、実施例2で得た精製済みのrAAV5/第IX因子(用量:2×10^13vg/kg)およびPBSをそれぞれ実験群と対照群のマウスに静脈内注射した。一定期間後、血漿を抽出するべく種々の時点で血液を採取し、血漿中の第IX因子(FIX)の濃度と活性を検出した。FIX濃度はELISA法により検出した。HYPHEN BiomedのZYMUTEST第IX因子キット(論文番号#RK032A)を使用し、マルチモード・マイクロプレート・リーダSpectraMax M5の解析ソフトウェアSpectraMaxを用いてデータを解析した。FIX濃度(%)は、血漿中FIXキャリブレータの濃度によって判定した。FIX活性が凝固方法によって検出された場合、CA-530血液凝固分析装置を分析および検出に使用した。FIX活性が発色性活性分析方法によって検出された場合、HYPHEN BioMedのBIOPHENTM FIXキット(論文番号REF221801-RUO)をFIX活性の検出に使用した。マルチモード・マイクロプレート・リーダSpectraMax M5の解析ソフトウェアSpectraMaxをデータ分析に使用した。結果より、送達されたAAVは、対照群と比較してマウスにおいて第IX因子を有意に発現でき(
図1および表1)、発現された第IX因子は活性を呈する(
図2~3および表2~3)ことが認められる。加えて、様々な発現の組合せが様々な発現レベルを呈し、FIXの発現と活性は、種々の検出時点で連続的に安定する。
【0185】
【0186】
【0187】
【0188】
実施例4 本出願の組成物のin vivoでの有効性
対照、およびrAAV5/第IX因子ビリオンを含有する医薬組成物を使用して臨床実験を実施し、本出願の医薬組成物の有効性を検証する。
【0189】
【0190】
【0191】
【0192】
【0193】
【0194】
【0195】
【0196】
【0197】
【0198】
【0199】
【0200】
【0201】
【0202】
【0203】
【配列表】
【国際調査報告】